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全国戦没者追悼式における大島衆議院議長追悼の辞
(令和元年8月15日)


大島衆議院議長は、日本武道館で行われた全国戦没者追悼式で、次のとおり、追悼の辞を述べ献花しました。


全国戦没者追悼式における議長追悼の辞


天皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、全国戦没者追悼式が挙行されるに当たり、衆議院を代表して、謹んで追悼の言葉を申し述べます。

数多くの方々が亡くなられた先の大戦の終結から、七十四年が経ちました。極めて厳しい状況の中、戦い、働いた方々、また、暮らしていた方々が、戦場や、戦禍をこうむったそれぞれの地、あるいは、戦後、異郷の地において、国や家族を思いながら無念のうちに犠牲となられたことを思うと、悲しみが尽きることはありません。ここに、戦没者の方々に対し、衷心より哀悼の誠を捧げます。また、長い間にわたり、計り知れぬ御労苦を重ねられた御遺族の皆様に、深くお見舞い申し上げます。

戦後、変化を続ける国際社会の中にあって、私たちは、一貫して平和な世界の実現を希求し、平和国家としての歩みを進めてまいりました。この間、先人の懸命な努力により、我が国は戦争を経験することなく、戦災からの復興と経済発展を成し遂げることができました。私たちは、今日の平和と繁栄が、戦没者の方々の多くの犠牲によって築かれていることを決して忘れず、これからの時代においても、思いを共にして平和のために不断の努力を行っていかねばなりません。

世界では、今もなお、テロリズムや民族紛争、宗教間の対立などにより多くの方々が犠牲となっており、適切な対処を模索していくことが必要です。また、我が国を取り巻く地域においては、より安定した秩序を築き上げていくことが不可欠です。内外の歴史への理解をより一層深めるとともに、我が国が果たすべき役割を自覚し、世界の全ての人々と相携えて地域と世界の平和と発展に貢献していくことは、私たちに課せられた使命です。

終戦以来長い年月が経過し、戦争を直接知らない世代が国民の多数を占めるようになりました。戦争のもたらした多くの犠牲や苦難について、戦争を体験された方々から学び、次の世代へ語り継いでいくことは、戦争の惨禍を二度と繰り返さないためにも、極めて重要であります。

我々国会議員は、先の大戦に思いを致し、日本国憲法の精神を体して、恒久平和の実現、国民生活の安定と向上に全力を尽くしてまいる所存です。

結びに、戦没者の御霊の安らかならんことを心からお祈り申し上げますとともに、御遺族の皆様の御平安と御健勝を切に祈念いたしまして、追悼の言葉といたします。


令和元年八月十五日


衆議院議長  大島 理森





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