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法律第五十五号(平一四・五・三一)

  ◎教育職員免許法の一部を改正する法律

 教育職員免許法(昭和二十四年法律第百四十七号)の一部を次のように改正する。

 目次中「第十四条」を「第十四条の二」に改める。

 第五条第一項第六号を同項第七号とし、同項第五号中「免許状取上げ」を「第十一条第一項又は第二項の規定により免許状取上げ」に、「二年」を「三年」に改め、同号を同項第六号とし、同項第四号の次に次の一号を与える。

 五 第十条第一項第二号に該当することにより免許状がその効力を失い、当該失効の日から三年を経過しない者

 第五条第三項第一号を削り、同項第二号中「知識」を「知識経験」に改め、同号を同項第一号とし、同項第三号を同項第二号とする。

 第六条第二項中「又は第七」を「、第七又は第八」に改める。

 第九条第二項中「、その免許状を授与したときから五年以上十年以内において都道府県の教育委員会規則で定める期間」を削る。

 第十条及び第十一条を次のように改める。

 (失効)

第十条 免許状を有する者が、次の各号のいずれかに該当する場合には、その免許状はその効力を失う。

 一 第五条第一項第三号、第四号又は第七号に該当するに至つたとき。

 二 国立又は公立の学校の教員であつて懲戒免職の処分を受けたとき。

2 前項の規定により免許状が失効した者は、すみやかに、その免許状を免許管理者(当該免許状を有する者が教育職員である場合にあつてはその者の勤務する学校の所在する都道府県の教育委員会、当該者が教育職員以外の者である場合にあつてはその者の住所地の都道府県の教育委員会をいう。以下同じ。)に返納しなければならない。

 (取上げ)

第十一条 私立学校の教員が、前条第一項第二号に規定する者の場合における懲戒免職の事由に相当する事由により解雇されたと認められるときは、免許管理者は、その免許状を取り上げなければならない。

2 免許状を有する者(教育職員以外の者に限る。)が、法令の規定に故意に違反し、又は教育職員たるにふさわしくない非行があつて、その情状が重いと認められるときは、免許管理者は、その免許状を取り上げることができる。

3 前二項の規定により免許状取上げの処分を行つたときは、免許管理者は、その旨を直ちにその者に通知しなければならない。この場合において、当該免許状は、その通知を受けた日に効力を失うものとする。

4 前条第二項の規定は、前項の規定により免許状が失効した者について準用する。

 第十二条第一項中「授与権者」を「免許管理者」に改め、同条第三項中「前条の規定による免許状取上げの処分に係る」を「第一項の聴聞に際しては、」に、「第一項」を「同項」に改める。

 第十三条第一項中「第十条第二項又は第十一条の授与権者」を「免許管理者」に改める。

 第十四条を次のように改める。

 (通知)

第十四条 所轄庁(免許管理者を除く。)は、教育職員が、次の各号のいずれかに該当すると認めたときは、すみやかにその旨を免許管理者に通知しなければならない。

 一 第五条第一項第三号、第四号又は第七号に該当するとき。

 二 第十条第一項第二号に該当するとき(懲戒免職の処分を行つた者が免許管理者である場合を除く。)。

 三 第十一条第一項に該当する事実があると思料するとき。

 第三章中第十四条の次に次の一条を加える。

 (報告)

第十四条の二 学校法人は、その設置する私立学校の教員について、第五条第一項第三号、第四号若しくは第七号に該当すると認めたとき、又は当該教員を解雇した場合において、当該解雇の事由が第十一条第一項に定める事由に該当すると思料するときは、すみやかにその旨を所轄庁に報告しなければならない。

 第十六条の四の次に次の一条を加える。

第十六条の五 中学校又は高等学校の教諭の免許状を有する者は、第三条第一項から第三項までの規定にかかわらず、それぞれその免許状に係る教科に相当する教科その他教科に関する事項で文部科学省令で定めるものの教授又は実習を担任する小学校の教諭若しくは講師又は盲学校、聾学校若しくは養護学校の小学部の教諭若しくは講師となることができる。ただし、盲学校、聾学校又は養護学校の小学部の教諭又は講師となる場合は、それぞれの学校の教員の免許状を有する者でなければならない。

2 工芸、書道、看護、情報、農業、工業、商業、水産、福祉若しくは商船又は看護実習、情報実習、農業実習、工業実習、商業実習、水産実習、福祉実習若しくは商船実習の教科又は第十六条の四第一項に規定する文部科学省令で定める教科の領域の一部に係る事項について高等学校の教諭の免許状を有する者は、第三条の規定にかかわらず、それぞれその免許状に係る教科に相当する教科その他教科に関する事項で文部科学省令で定めるものの教授又は実習を担任する中学校若しくは中等教育学校の前期課程の教諭若しくは講師又は盲学校、聾学校若しくは養護学校の中学部の教諭若しくは講師となることができる。ただし、盲学校、聾学校又は養護学校の中学部の教諭又は講師となる場合は、それぞれの学校の教員の免許状を有する者でなければならない。

 第二十三条を次のように改める。

第二十三条 次の各号のいずれかに該当する者は、十万円以下の過料に処する。

 一 第三条の二第二項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者

 二 第十条第二項(第十一条第四項において準用する場合を含む。)の規定に違反して免許状を返納しなかつた者

  附則第三項及び第四項を削り、附則第五項を附則第三項とし、附則第六項を附則第四項とする。

  附則第七項の表備考第一号中「附則第十一項」を「附則第九項」に改め、同項を附則第五項とする。

  附則第八項を附則第六項とし、附則第九項から第十三項までを二項ずつ繰り上げる。

  附則第十四項を削り、附則第十五項を附則第十二項とし、附則第十六項を附則第十三項とする。

  附則第十七項中「附則第七項」を「附則第五項」に改め、同項を附則第十四項とする。

  附則第十八項を附則第十五項とし、附則第十九項を附則第十六項とし、附則第二十項を附則第十七項とする。

  別表第一備考第一号中「別表第七」を「別表第八」に改める。

  別表第三備考第一号、第二号及び第六号中「及び別表第七」を「、別表第七及び別表第八」に改め、同表備考第八号中「勤務する学校の所在する都道府県の授与権者」を「免許管理者」に改める。

  別表に次の一表を加える。

 別表第八(第六条関係)

第一欄

第二欄

第三欄

第四欄

所要資格

 

 

 

 

受けようとする免許状の種類

有することを必要とする学校の免許状

第二欄に定める各免許状を取得した後、当該学校における教諭又は講師(これらに相当する中等教育学校の前期課程又は後期課程並びに盲学校、聾学校及び養護学校の各部の教諭又は講師を含む。)として良好な勤務成績で勤務した旨の実務証明責任者の証明を有することを必要とする最低在職年数

第二欄に定める免許状を取得した後、大学において修得することを要する単位数

小学校教諭二種免許状

幼稚園教諭普通免許状

一三

中学校教諭普通免許状

一二

中学校教諭二種免許状

小学校教諭普通免許状

一四

高等学校教諭普通免許状

高等学校教諭一種免許状

中学校教諭普通免許状

(二種免許状を除く。)

一二

幼稚園教諭二種免許状

小学校教諭普通免許状

備考 中学校教諭免許状を有する者が高等学校教諭一種免許状の授与を受けようとする場合又は高等学校教諭免許状を有する者が中学校教諭二種免許状の授与を受けようとする場合の免許状に係る教科については、文部科学省令で定める。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、平成十五年一月一日から施行する。ただし、第五条第三項、第六条第二項及び第九条第二項の改正規定、第十六条の四の次に一条を加える改正規定、附則の改正規定、別表の改正規定(別表第三備考第八号の改正規定を除く。)並びに附則第三条の規定は、平成十四年七月一日から施行する。

 (経過措置)

第二条 改正後の教育職員免許法(以下「新法」という。)第五条第一項第六号の規定は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)以後に新法第十一条第一項又は第二項の規定により免許状取上げの処分を受けた者について適用し、施行日前に改正前の教育職員免許法(以下「旧法」という。)第十一条に規定する免許状取上げの処分を受けた者及び施行日前に旧法第十一条ただし書に規定する処分を受けたことにより施行日以後に附則第四条又は第六条の規定により免許状取上げの処分を受けた者については、なお従前の例による。

第三条 第九条第二項の改正規定の施行の際現に旧法第五条第二項の規定により特別免許状の授与を受けている者の当該特別免許状の有効期間については、新法第九条第二項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

第四条 新法第十条第一項第二号の規定は、施行日以後に同号に規定する処分を受けた者について適用し、施行日前に旧法第十一条ただし書に規定する処分を受けた者については、なお従前の例による。

第五条 新法第十条第二項の規定は、施行日以後に免許状が失効した者について適用し、施行日前に免許状が失効した者については、なお従前の例による。

第六条 新法第十一条第一項の規定は、施行日以後に同項に規定する事由により解雇された者について適用し、施行日前に同項に規定する事由により解雇された者については、なお従前の例による。

第七条 新法第十一条第三項の規定は、施行日以後に同条第一項又は第二項の規定により免許状取上げの処分を行つた場合について適用する。

第八条 この法律の施行前に旧法第十一条の規定により免許状取上げの処分を受けた者については、新法第十一条第四項の規定は適用しない。

第九条 この法律(附則第一条ただし書に規定する改正規定については、当該改正規定)の施行前にした行為及び附則第二条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (学校教育法の一部改正)

第十条 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)の一部を次のように改正する。

  第九条第四号を同条第五号とし、同条第三号中「免許状取上げ」を「教育職員免許法第十一条第一項又は第二項の規定により免許状取上げ」に、「二年」を「三年」に改め、同号を同条第四号とし、同条第二号の次に次の一号を加える。

  三 教育職員免許法第十条第一項第二号に該当することにより免許状がその効力を失い、当該失効の日から三年を経過しない者

 (学校教育法の一部改正に伴う経過措置)

第十一条 前条の規定による改正後の学校教育法第九条第四号の規定は、施行日以後に新法第十一条第一項又は第二項の規定により免許状取上げの処分を受けた者について適用し、施行日前に旧法第十一条に規定する免許状取上げの処分を受けた者及び施行日前に旧法第十一条ただし書に規定する処分を受けたことにより施行日以後に附則第四条又は第六条の規定により免許状取上げの処分を受けた者については、なお従前の例による。

(文部科学・内閣総理大臣署名) 

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