衆議院憲法調査会規程〔平成11年7月6日議決・平成21年6月11日廃止〕

 (設置の趣旨)

第一条 憲法調査会は、日本国憲法について広範かつ総合的に調査を行うものとする。

 (報告書)

第二条 憲法調査会は、前条の調査を終えたときは、調査の経過及び結果を記載した報告書を作成し、会長からこれを議長に提出するものとする。

2 憲法調査会は、調査の経過を記載した中間報告書を作成し、会長からこれを議長に提出することができる。

3 議長は、第一項の報告書及び前項の中間報告書を印刷して、各議員に配付する。

 (委員数)

第三条 憲法調査会は、五十人の委員で組織する。

 (委員)

第四条 委員は、会期の始めに議院において選任し、議員の任期中その任にあるものとする。

2 委員は、各会派の所属議員数の比率により、これを各会派に割り当て選任する。

3 前項の規定により委員が選任された後、各会派の所属議員数に異動があったため、委員の各会派割当数を変更する必要があるときは、議長は、第一項の規定にかかわらず、議院運営委員会の議を経て委員を変更することができる。

4 衆議院規則第三十七条、第三十九条及び第四十条の規定は、委員について準用する。

 (会長)

第五条 憲法調査会の会長は、憲法調査会において委員が互選する。

2 衆議院規則第百一条及び第百二条の規定は、会長について準用する。

第六条 会長は、憲法調査会の議事を整理し、秩序を保持し、憲法調査会を代表する。

 (幹事)

第七条 憲法調査会に数人の幹事を置き、委員がこれを互選する。

2 会長は、憲法調査会の運営に関し協議するため、幹事会を開くことができる。

3 衆議院規則第三十八条第二項の規定は、幹事について準用する。

 (小委員会)

第八条 憲法調査会は、小委員会を設けることができる。

2 衆議院規則第九十条の規定は、小委員会について準用する。

 (開会)

第九条 憲法調査会は、会期中であると閉会中であるとを問わず、いつでも開会することができる。

第十条 会長は、憲法調査会の開会の日時を定める。

 (定足数)

第十一条 憲法調査会は、委員の半数以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない。

 (委員の発言)

第十二条 委員は、議題について、自由に質疑し、及び意見を述べることができる。

 (委員でない議員の意見聴取)

第十三条 憲法調査会は、調査中の案件に関して、委員でない議員に対し必要と認めたとき又は委員でない議員の発言の申出があったときは、その出席を求めて意見を聴くことができる。

 (委員の派遣)

第十四条 憲法調査会において、調査のため委員を派遣しようとするときは、議長の承認を得なければならない。

 (国務大臣等の出席説明)

第十五条 憲法調査会は、調査のため必要があるときは、議長を経由して、国務大臣、最高裁判所長官及び会計検査院長の出席説明を求めることができる。

 (報告又は記録の提出)

第十六条 憲法調査会は、調査のため必要があるときは、議長を経由して、内閣、官公署その他に対し、必要な報告又は記録の提出を求めることができる。

 (公聴会)

第十七条 憲法調査会は、調査のため必要があるときは、公聴会を開くことができる。

2 衆議院規則第七十八条及び第七十九条の規定は、公聴会について準用する。

 (参考人)

第十八条 憲法調査会は、調査のため必要があるときは、参考人の出頭を求め、その意見を聴くことができる。

 (会議の秩序保持)

第十九条 委員が憲法調査会の秩序を乱し又は議院の品位を傷つけるときは、会長は、これを制止し、又は発言を取り消させる。命に従わないときは、会長は、当日の憲法調査会を終わるまで発言を禁止し、又は退場を命ずることができる。

 (休憩及び散会)

第二十条 会長は、憲法調査会の議事を整理し難いとき又は懲罰事犯があるときは、休憩を宣告し、又は散会することができる。

 (懲罰事犯の報告等)

第二十一条 会長は、憲法調査会において、懲罰事犯があると認めたときは、これを議長に報告し処分を求める。

2 衆議院規則第二百三十五条の規定は、憲法調査会における懲罰事犯について準用する。

 (会議の公開及び傍聴)

第二十二条 憲法調査会の会議は、公開とする。ただし、憲法調査会の決議により非公開とすることができる。

2 会長は、秩序保持のため、傍聴を制限し、又は傍聴人の退場を命ずることができる。

 (会議録)

第二十三条 憲法調査会は、会議録を作成し、会長及び幹事がこれに署名し、議院に保存する。

2 会議録には、出席者の氏名、会議に付した案件の件名、議事その他重要な事項を記載しなければならない。

3 会議録は、これを印刷して各議員に配付する。ただし、第十九条の規定により会長が取り消させた発言については、この限りでない。

 (事務局)

第二十四条 憲法調査会の事務を処理させるため、憲法調査会に事務局を置く。

2 事務局に事務局長一人その他必要な職員を置く。

3 事務局長は、会長の命を受けて、局務を掌理する。

 (細則)

第二十五条 この規程に定めるもののほか、議事その他運営等に関し必要な事項は、憲法調査会の議決によりこれを定める。

   附則

 この規程は、国会法の一部を改正する法律(平成十一年法律第一一八号)の施行の日から施行する。