質問本文情報
平成二十年三月十日提出質問第一六〇号
草の根無償資金援助を巡る債務についての外務省の対応に関する第三回質問主意書
提出者 鈴木宗男
草の根無償資金援助を巡る債務についての外務省の対応に関する第三回質問主意書
「前回答弁書」(内閣衆質一六九第一二一号)を踏まえ、再度質問する。
二 一で、外務省として週刊金曜日に意見を伝えず、抗議をしていないのなら、それはなぜか。
三 「記事」の中で、久野氏が幼少児国際教育研究所なるものを立ち上げ、幼少児のための英会話塾を開講するなど、新たな事業を展開していると書かれていることについて、「前回答弁書」で外務省は「なお、御指摘の久野氏が『新たな事業を展開している』との事実は、外務省として承知していない。」と答弁しているが、外務省として「協会」の会長であった久野氏が現在どの様な事業を展開しているのか、然るべき調査をしたことはあるか。
四 三で、外務省として調査をしたことがないのなら、それはなぜか。
五 外務省として、まずは久野氏の現在の事業内容を調査し、国民の尊い税金である千二百万円の返還を求めて法的措置をとるべきではないのか。
六 「前回答弁書」でも、「法的手段をとらなかったのは、主に返還させられるべき財産が相手方にないことから、そのような手段によっても資金の返還が達成できないと判断したことによるものである。」との答弁がなされているが、五で外務省があくまでも「協会」に対して法的手段をとる考えがないと言うのなら、それは「協会」により消えてしまった草の根・人間の安全保障無償資金協力(以下、「草の根資金協力」という。)の千二百万円の返還を外務省は既にあきらめていることを示していると理解して良いか。
七 「協会」により「草の根資金協力」の千二百万円が消えてなくなってしまったことを、外務省が最初に国民に対して明らかにしたのはいつか。
八 「協会」により「草の根資金協力」の千二百万円が消えてなくなってしまったことを受けて、外務省において然るべき立場にある者に対する処分は下されたかと問うたところ、「前回答弁書」では「本件に関し、外務省の担当部局において不適切な対応をとったとは考えておらず、職員に対する処分は行っていない。」との答弁がなされているが、今回の「協会」の不祥事に対して、外務省の担当部局には少なくとも監督責任があるのではないか。
九 「協会」により千二百万円もの国民の尊い税金が消失されたことに対して、誰が責任を負うのか。八の答弁は、外務省として責任を曖昧なままにしておくという考えを有していると理解して良いか。
十 「前回答弁書」では、「草の根資金協力」について「事業の中断があった案件について、資金供与先の団体から資金の返還を求めたことがある。」との答弁がなされているが、右答弁にある、事業が中断され、外務省が資金の返還を求めた案件について全て明らかにされたい。
十一 十の案件に対して、外務省としてどの様な対応をとってきたのか説明されたい。
十二 「前回答弁書」で政府は「先の答弁書(平成二十年二月二十六日内閣衆質一六九第九五号)二についてで述べたとおり、草の根・人間の安全保障無償資金協力による資金を我が国国内における宿泊費や飲食費に充てることは認めていない。」との答弁がなされているが、では過去に外務省が「草の根資金協力」の規則に反して、「草の根資金協力」の資金を我が国国内における諸経費に回そうとしたことはあるか。
十三 二〇〇一年十二月に開催されたアフガニスタン復興NGO東京会議に参加するNGOに対する費用には、どの予算項目の資金が充てられたか。
十四 二〇〇一年十二月、自民党の外交部会において、当時の小原雅博外務省無償資金協力課長が、十三のアフガニスタン復興NGO東京会議に「草の根資金協力」の資金を充てる旨の説明をした事実はあるか。
十五 十二と十四の事実があるのならば、「草の根資金協力」の資金をその規則に反して使用しようとした外務省の当時の対応は適切であったか。政府の見解如何。
右質問する。