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平成二十年三月十一日提出
質問第一六四号

志布志事件に携わった鹿児島県警警察官に対する表彰の適否についての政府の認識に関する再質問主意書

提出者  鈴木宗男




志布志事件に携わった鹿児島県警警察官に対する表彰の適否についての政府の認識に関する再質問主意書


 「前回答弁書」(内閣衆質一六九第一三五号)を踏まえ、再質問する。

一 二〇〇三年の鹿児島県議選において中山信一氏と志布志市の運動員ら十五人を公職選挙法違反容疑で逮捕したが、後に担当警察官(以下、「担当警察官」という。)による強圧的、非人道的な取り調べが行われたことが明らかになり、全員の無罪が確定した事件(以下、「志布志事件」という。)に関し、「担当警察官」の内四名が二〇〇三年十月三十一日付で鹿児島県警察より表彰を受けていたことについて、「前回答弁書」では「鹿児島県警察によると、御指摘の表彰を授与された警察官については、同県警察において、御指摘の『志布志事件』の捜査に関して、困難な捜査に従事した功労があったものと認められたことから、警察表彰規則等に基づき、表彰を授与したとのことである。」との答弁がなされているが、では「志布志事件」の捜査において「担当警察官」は具体的にどの様な困難に直面したのか、詳細に説明されたい。
二 「志布志事件」については、「前回答弁書」で政府が「『志布志事件』の捜査について同県警察として多くの反省すべき点があった」「御指摘の『志布志事件』の捜査には多くの問題点があった」との認識を示している様に、「担当警察官」の行いは多くの問題点を孕み、反省すべき点は多々あると考える。一方で、「前回答弁書」では「鹿児島県警察によると、御指摘の表彰を授与された警察官について、御指摘の『志布志事件』の捜査における違法な行為の存在は把握されていないとのことである。」と、鹿児島県警の「志布志事件」及び「担当警察官」についての認識が示されているが、右の鹿児島県警の認識は政府の認識とは異なっていると理解して良いか。
三 「志布志事件」の取り調べの最中に、「担当警察官」により容疑者となった方々に対して、容疑者の親族の名前を書いた紙を踏ませる「踏み字」と言われる行為を強要したとのことであるが、「踏み字」を強要するという行為が行われたことを政府は承知しているか。
四 「担当警察官」が「踏み字」を強要したことに対する政府の認識如何。
五 四は違法とは言えないまでも、市民の安全を守るべき警察官の行いとしては重大な問題があると政府は認識しているか。
六 政府、特に警察庁は、鹿児島県警における「担当警察官」への表彰をいつ知ったか。
七 これまで政府、特に警察庁として、「志布志事件」における「担当警察官」の行い等、鹿児島県警に対して何らかの指導、注意はしたか。また、六の時点から、「担当警察官」に対する表彰について、鹿児島県警に何らかの意見を伝えたことはあるか。
八 「前回答弁書」によると、鹿児島県警は二〇〇八年三月四日に「担当警察官」から表彰の返納を受けたとのことであるが、返納は当然である。むしろ「担当警察官」を表彰した鹿児島県警の認識が論外なのであり、更に「同県警察において、御指摘の表彰を受けた警察官に具体的にいかなる功労があったと判断されたかについて、警察庁としては、その詳細を承知しておらず、当該警察官の功労の有無等をお答えすることは困難である」として、「担当警察官」が表彰を受けた経緯について何ら把握していなかった政府、特に警察庁にも多大な問題があったと考える。鹿児島県警の上位官庁である警察庁として、当初「担当警察官」への表彰は問題がないとの認識を示していた藤山本部長に対して何らかの処分を下すべきではないのか。また、警察庁内部においても、然るべき立場にある人間が何らかの処分を受けるべきではないのか。警察庁の認識如何。
九 二〇〇八年三月七日に閣議決定された政府答弁書(内閣衆質一六九第一二六号)では、「『富山事件』及び『志布志事件』において被告人とされた方々の取調べを担当した検察官及び警察官が、被告人とされた方々に面接して謝罪したことはないものと承知している。」との答弁がなされているが、二で述べた様に政府、特に警察庁として「担当警察官」の行いに問題点、反省すべき点があったと認識しているのなら、「志布志事件」で被告人となった方々に対して直接謝罪をすべきではないのか。
十 九と同様に、「富山事件」において服役までした柳原浩氏に対しても、柳原氏の取り調べを担当した富山県警職員は直接謝罪をすべきであると考えるが、警察庁の見解如何。
十一 九と十で、警察庁が直接謝罪をする必要はないと認識しているのなら、その理由を説明されたい。
十二 九と十で、警察庁が直接謝罪をすることはできないと認識しているのなら、その法的根拠を示されたい。

 右質問する。



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