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平成二十年三月十七日提出
質問第一八八号

志布志事件を冤罪ではないとした法務大臣の発言及び冤罪に対する政府の見解に関する第三回質問主意書

提出者  鈴木宗男




志布志事件を冤罪ではないとした法務大臣の発言及び冤罪に対する政府の見解に関する第三回質問主意書


 「前々回答弁書」(内閣衆質一六九第八九号)及び「前回答弁書」(内閣衆質一六九第一二六号)を踏まえ、再度質問する。

一 二〇〇八年二月十三日、鳩山邦夫法務大臣が法務省で開かれた全国の高検、地検のトップが集まる会合で、富山県氷見市の柳原浩氏が強姦などの容疑で富山県警に誤認逮捕され、二年あまり服役した後に無罪が確定した事件(以下、「富山事件」という。)と二〇〇三年の鹿児島県議選において中山信一氏と志布志市の運動員ら十五人を公職選挙法違反容疑で逮捕し、強圧的な捜査等により自白を強要し、後に全員の無罪が確定した事件(以下、「志布志事件」という。)について触れ、自身の個人的見解としながらも、「富山の氷見事件の方はこれは人違いですから、冤罪ということでありましょう。志布志事件は冤罪と呼ぶべきではないと、私は考えております。」との発言(以下、「鳩山発言」という。)をした。「鳩山発言」は「志布志事件」で多大な精神的苦痛を受けた関係者に更なる精神的苦痛を与え、また、関係者の方々が無罪かどうかは明白ではないとの印象を世間に与えるものではないのかと問うたところ、「前々回答弁書」では「鳩山法務大臣は、平成二十年二月十四日の衆議院予算委員会において、御指摘の発言における『冤罪』という言葉の意味について、『有罪判決を受けて服役までしてから真犯人が見つかったという場合、あるいは裁判中に全く別の真犯人が現れたような場合であるととらえていた』旨の答弁をした上で、御指摘の発言について、『「志布志事件」の被告人であられた方々が不愉快な思いをされたとすれば、お詫びをしなければならないと思う』旨の答弁をしたところである。」との答弁がなされているが、「鳩山発言」は、「志布志事件」の関係者の気持ちを踏みにじり、傷つけるものであったと政府は認識しているか。
二 一の答弁は、鳩山大臣が「鳩山発言」について謝罪をしたと政府が認識していることを指していると理解して良いか。
三 「志布志事件」で被告人とされた方々を支援する団体(以下、「支援団体」という。)から、鳩山法務大臣に対して「鳩山発言」の真意を問う申し入れ書(以下、「申し入れ書」という。)が送付されていたと承知するが、政府は「申し入れ書」に対してどの様な対応をとったのか説明されたい。
四 本年三月十四日付の新聞報道によると、一の答弁にある二月十四日の衆議院予算委員会において鳩山法務大臣が陳謝した答弁の内容を「申し入れ書」に対する政府の回答として「支援団体」に返送(以下、「答弁の返送」という。)していたとのことであるが、右は事実か。
五 四が事実なら、なぜ政府が「申し入れ書」に対して「答弁の返送」という対応をとったのか説明されたい。
六 「答弁の返送」が「申し入れ書」への政府としての回答になり得ると政府は認識しているか。認識しているのなら、その根拠を示されたい。
七 政府部内のどこにおいて、また誰の責任において、「答弁の返送」を「申し入れ書」に対する回答とするとの決定がなされたのか明らかにされたい。
八 「答弁の返送」は、「志布志事件」の関係者の気持ちを更に傷つける、政府の対応としては極めて不誠実なものではなかったか。福田康夫内閣総理大臣の見解如何。
九 「前回答弁書」で政府は、「志布志事件」で被告人とされた方々の取調を直接担当した警察官及び検察官が、被告人とされた方々に対して直接謝罪したことはないと承知しているとの答弁をしているが、八で福田総理が、「答弁の返送」が「志布志事件」の関係者の気持ちを更に傷つけ、政府の対応としては極めて不誠実なものであったと認識しているのなら、改めて担当検察官並びに警察官も含め、政府として「志布志事件」で被告人とされた方々及び関係者に対して直接謝罪をするべきではないのか。福田総理の見解如何。

 右質問する。



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