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平成二十年三月二十八日提出
質問第二三七号

志布志事件に携わった鹿児島県警警察官に対する表彰の適否についての政府の認識に関する第三回質問主意書

提出者  鈴木宗男




志布志事件に携わった鹿児島県警警察官に対する表彰の適否についての政府の認識に関する第三回質問主意書


 「前回答弁書」(内閣衆質一六九第一六四号)を踏まえ、再度質問する。

一 二〇〇三年の鹿児島県議選において中山信一氏と志布志市の運動員ら十五人を公職選挙法違反容疑で逮捕したが、後に担当警察官(以下、「担当警察官」という。)による強圧的、非人道的な取り調べが行われたことが明らかになり、全員の無罪が確定した事件(以下、「志布志事件」という。)について、「担当警察官」の内四名が二〇〇三年十月三十一日付で鹿児島県警察より表彰を受けていたことが明らかになった。また更に、「担当警察官」の内の一人が、容疑者となった方々に対して、容疑者の親族の名前を書いた紙を踏ませる「踏み字」と言われる行為を強要していたことで本年三月十八日、福岡地方裁判所において懲役十カ月、執行猶予三年の有罪判決が言い渡されている。この様に、「担当警察官」の行いには多大に責められるべきものがあったことが明らかになった一方で、「前回答弁書」で警察庁は「踏み字行為は、国民の警察に対する信頼を損ねるものであり、あってはならないことと認識しているが、鹿児島県警察によると、御指摘の表彰を授与された警察官は、踏み字行為に関与していない」との答弁をしているが、「担当警察官」の内鹿児島県警から表彰を受けていた四名は、「踏み字」行為が行われていたことを承知していたのか。
二 鹿児島県警が「担当警察官」の内、「踏み字」行為を行った警察官を表彰の対象から外していた理由を警察庁は承知しているか。
三 一の答弁は、警察庁として「志布志事件」は「踏み字」行為を強要していた警察官一人が責めを負うべきであると考えていることを指していると理解して良いか。
四 一で、承知していたのなら、表彰を受けた「担当警察官」の内四名は、直接「踏み字」行為に関与していなかったにしても、「踏み字」行為を直接強要した警察官同様、何らかの責めを負うべきではないのかと考えるが、警察庁の見解如何。
五 警察庁が「踏み字」行為について最初に知ったのはいつか。「前回答弁書」によると、「志布志事件」で容疑者とされた方々に無罪判決が言い渡されたことを踏まえ、鹿児島県警を含む全国の都道府県警に対して昨年三月八日に捜査指揮のあり方や自白の信用性の担保に配慮した取り調べの実施等について指導を行っているとのことであるが、警察庁はその時点で既に「踏み字」行為を知っていたと理解して良いか。
六 警察庁が「踏み字」行為を初めて知ってから、鹿児島県警または「担当警察官」に対して何らかの注意、指導はしたか。
七 「前回答弁書」によると、警察庁は遅くとも昨年十月までに「担当警察官」の表彰について鹿児島県警から連絡を受けていながら、表彰について警察庁から鹿児島県警に意見を伝えたことはないとのことであるが、それはなぜか。
八 六で、警察庁として鹿児島県警に何らかの注意や指導もしていないのなら、それはなぜか。警察庁は全国の都道府県警の上位官庁であり、それぞれを指導する立場にあると承知するが、もし警察庁が「踏み字」行為を把握していながら鹿児島県警または「担当警察官」に対して何の注意、指導もしていないのなら、それは警察庁の対応として極めて不適切であると考えるが、警察庁の見解如何。
九 鹿児島県警における「担当警察官」に対する表彰は適当であったか。福田康夫内閣総理大臣の見解を示されたい。
十 鹿児島県警における「担当警察官」に対する表彰に対して警察庁が何の意見も伝えていないのは、全国の都道府県警の上位官庁であり、それぞれを指導する立場にある警察庁として適切か。福田総理の見解を示されたい。
十一 「志布志事件」で容疑者とされ、「踏み字」行為を強要される等人間性を否定される陵辱行為を受け、最終的に無罪判決を受けた方々に対して「担当警察官」より直接謝罪をすべきではないのかと問うたところ、「前回答弁書」でも「警察庁としては、個別具体的な捜査に関してどのような謝罪を行うかについては、当該捜査を行った都道府県警察において判断すべきものであると考えている。」との答弁がなされているが、右は答弁にある様に各都道府県警の判断に委ねた結果、「志布志事件」については容疑者とされた方々に謝罪をするどころか、最終的には返還されたとはいえ、「担当警察官」を表彰するという、およそ国民の感覚とはかけ離れたことが行われたというのが実態であると考える。全国の都道府県警を指導する立場にある警察庁として、「志布志事件」で容疑者とされた方々に「担当警察官」が直接謝罪をする様、鹿児島県警を指導するべきではないのか。警察庁の見解如何。

 右質問する。



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