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平成二十九年六月十二日提出
質問第三九六号

天下り問題の全省庁調査の進捗に関する質問主意書

提出者  井坂信彦




天下り問題の全省庁調査の進捗に関する質問主意書


 文部科学省が国家公務員法に違反し、同省OBを通じて「天下り」をあっせんしていた問題をきっかけとして政府は一月三十一日、全省庁を対象にした天下り問題の調査チームを設置した。
 衆議院の議事録によると、天下り問題の全省庁調査に関し、安倍総理が国会で最初に言及したのは、一月二十三日である。衆議院本会議で民進党大串博志議員の「他省庁では同様の事案はないのか、政府全体の信頼をどう取り戻すのか、これらに向けた対応をどう考えるのか、安倍総理の責任も重大です」との問いに、安倍総理は「本事案で生じた国民の疑念を払拭するため、山本国家公務員制度担当大臣に対し、同様の事案がないかどうか、全省庁について徹底的な調査を行うよう指示をいたしました」と応えている。
 天下り問題の調査チームは当初、内閣人事局に弁護士三人を含む三十人強の態勢で組まれ、内閣人事局の作成した基準に従って、天下りを禁止する現行制度の施行された平成二十年十二月三十一日以降に再就職したOB全員と現役職員を対象に調査してきた。山本幸三担当大臣の記者会見や三月二十二日付日本経済新聞によると、二月二十八日に従来の三十人強から四十人強へと約十人増強している。
 その後、天下り問題に関連して文部科学省は三月三十日、歴代事務次官八人を含む三十七人を処分したと発表した。一方で、翌三十一日の朝日新聞によると、他省庁で同様の事例はないのか、文部科学省以外の各省庁の大臣に閣議後記者会見で問うと、「承知していない」などと否定する大臣が相次いだという。山本幸三担当大臣は、この時点でも天下り問題の全省庁調査は継続中と記者会見で応えるに留まっている。
 内閣府に掲載されている山本担当大臣の記者会見を、この問題が始まってから現在まですべて確認すると、天下り問題の全省庁調査について最後に記録が残されているのが、四月二十八日の記者会見である。そこで、山本幸三担当大臣は、「国会が終わるまでには何とかしなければいけないと我々も思っておりまして、ただ引き延ばして逃げるのではないかみたいな、そんなことはしたくありませんので、何とかいわゆる国会の会期中には報告できるようにということで、今、急いでもらっているところであります」と述べている。それ以降、山本幸三担当大臣の記者会見では、加計学園等の問題に関する質疑が中心となり、この問題には触れられていない。
 六月になり、国会の会期末が近づいているなかで、山本幸三担当大臣の「ただ引き延ばして逃げる」時期が迫ってきているため、以下の質問をする。

一 天下り問題の全省庁調査の進捗状況は、具体的にどのような状況か。
二 同問題の調査チームは、弁護士を含む四十人強の態勢であると公表されているが、弁護士の任期、もしくは契約期間はいつまでか。
三 山本幸三担当大臣は、四月二十八日の記者会見で、「ただ引き延ばして逃げるのではないかみたいな、そんなことはしたくありません」と述べている。
  通常国会閉会までに全省庁調査の結果が発表されなかった場合、それは大臣の発言どおり「ただ引き延ばして逃げた」と言われても仕方ないが、今日に至るまで全省庁調査が終わらなかった正当な理由は何か。
四 政府として、各省庁の大臣に天下り調査の期限を指示した事実はあるか。
  その場合、政府の誰が、各省庁の誰に対して、何月何日を期限として指示したのか。
五 全省庁調査の結果は何月何日までに発表できる見通しか。

 右質問する。



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