答弁本文情報
平成二十年四月二十五日受領答弁第三〇四号
内閣衆質一六九第三〇四号
平成二十年四月二十五日
内閣総理大臣 福田康夫
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員高井美穂君提出オリンピック出場に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員高井美穂君提出オリンピック出場に関する質問に対する答弁書
一について
オリンピック競技大会への代表選手団の派遣は、各国のオリンピック委員会が行うものであり、昭和五十五年にモスクワで開催されたオリンピック競技大会（以下「モスクワ大会」という。）へ日本代表選手団を派遣しないことを決定したのは日本オリンピック委員会である。
政府は、当該決定に先立ち、日本オリンピック委員会に対し、モスクワ大会に日本代表選手団を参加させることは望ましくない旨の見解を伝達したが、政府がこのような見解を伝達したのは、モスクワ大会の開催国であるソヴィエト社会主義共和国連邦（当時）のアフガニスタン民主共和国（当時）に対する軍事介入が国際世論の厳しい非難を惹起している中で、当該軍事介入が長期化の構えを見せるとともに、アジア、欧米その他の諸国においてもモスクワ大会への不参加の動きが生じていたこと等、当時の厳しい国際情勢を踏まえたものであり、やむを得ないものであったと考える。
オリンピック競技大会は、国際オリンピック委員会や各国のオリンピック委員会を始めとする関係者により自主的に行われるものであり、各国政府は、オリンピック競技大会の自主性を尊重しつつ、その成功のために必要な支援に努めるべきものと考える。