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答弁本文情報

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平成二十七年八月七日受領
答弁第三五七号

  内閣衆質一八九第三五七号
  平成二十七年八月七日
内閣総理大臣 安倍晋三

       衆議院議長 大島理森 殿

衆議院議員緒方林太郎君提出バター等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員緒方林太郎君提出バター等に関する質問に対する答弁書



一について

 平成二十二年度から平成二十六年度までの各年度におけるバターの@需要量、A生産量、B供給量、C在庫量及びD輸入量は、生産量及び在庫量については農林水産省の「牛乳乳製品統計」に、輸入量については財務省の「貿易統計」によれば、次のとおりである。なお、需要量については生産量、輸入量及び年度当初の在庫量と年度末の在庫量の差を合算した量を、供給量については生産量及び輸入量を合算した量を、在庫量については年度末の在庫量を、それぞれ記載している。
 平成二十二年度 @約八万四千トン A約七万トン B約七万二千トン C約二万千トン D約二千トン
 平成二十三年度 @約七万九千トン A約六万三千トン B約七万七千トン C約一万九千トン D約一万四千トン
 平成二十四年度 @約七万六千トン A約七万トン B約八万トン C約二万三千トン D約一万トン
 平成二十五年度 @約七万四千トン A約六万四千トン B約六万八千トン C約一万七千トン D約四千トン
 平成二十六年度 @約七万五千トン A約六万二千トン B約七万五千トン C約一万八千トン D約一万三千トン

二について

 お尋ねの「バターが不足」の意味するところが必ずしも明らかではないが、平成二十三年度及び平成二十四年度にバターの追加輸入(加工原料乳生産者補給金等暫定措置法(昭和四十年法律第百十二号。以下「暫定措置法」という。)第十三条第二項の規定による輸入をいう。以下同じ。)を行うこととなった原因は、平成二十三年度に、東日本大震災の影響によりバターの生産量及び在庫量が減少したことであり、平成二十六年度にバターの追加輸入を行うこととなった原因は、当該年度に、国内における生乳の生産量が減少したことにより、バターの生産量が減少したことであると考えている。

三について

 平成二十七年度のナチュラルチーズ向け及びバター、脱脂粉乳等向け生乳についての補給金単価(暫定措置法第十一条第一項に規定する補給金単価をいう。以下同じ。)は、それぞれ生乳一キログラム当たり十五円五十三銭及び十二円九十銭である。バター、脱脂粉乳等向け生乳についての補給金単価よりもナチュラルチーズ向け生乳についての補給金単価の方が高い理由は、北海道におけるナチュラルチーズ向け生乳の販売価格がバター、脱脂粉乳等向け生乳の販売価格と比べて低いためである。

四及び五について

 バター及び脱脂粉乳は、国家貿易により輸入を行っており、生乳の需給調整の機能を果たしていることから、生乳の需給のひっ迫時においては、飲用牛乳等の生産が優先される結果、国内でバター及び脱脂粉乳が不足することとなる。また、脱脂粉乳はそのほとんどが業務用として使用され、チーズはそのほとんどが輸入品で占められていることから、消費者にとっては、脱脂粉乳やチーズが不足していると感じられず、バターについてのみ不足していると感じられるものと考えている。

六について

 平成二十二年度から平成二十六年度までの各年度において独立行政法人農畜産業振興機構(以下「機構」という。)が買入契約を締結したバターの@カレント・アクセス輸入(暫定措置法第十三条第一項の規定による輸入をいう。以下同じ。)及びA追加輸入の実績は、農林水産省において把握しているところでは、次のとおりである。
 平成二十二年度 @約四千トン Aなし
 平成二十三年度 @約七千トン A二千トン
 平成二十四年度 @約七千トン A二千トン
 平成二十五年度 @約四千トン Aなし
 平成二十六年度 @三千トン A一万トン

七について

 平成二十二年度から平成二十六年度までの各年度におけるバター及び脱脂粉乳それぞれの輸入に係る@マークアップ(カレント・アクセス輸入及び追加輸入に伴い機構が得る売買差益をいう。以下同じ。)の総額及びA一キログラム当たりの平均額は、農林水産省において把握しているところでは、次のとおりである。なお、マークアップの総額については機構による売渡しの価格の総額と買入れの価格の総額との差額を、一キログラム当たりの平均額についてはマークアップの総額を機構による売渡しの数量で除した額を記載している。
 バター
 平成二十二年度 @約一億円 A約七十七円
 平成二十三年度 @約六十四億円 A約四百六十九円
 平成二十四年度 @約六十一億円 A約六百四十九円
 平成二十五年度 @約十億円 A約二百八十四円
 平成二十六年度 @約八十四億円 A約六百四十八円
 脱脂粉乳
 平成二十二年度 @約三千万円 A約三十二円
 平成二十三年度 @なし Aなし
 平成二十四年度 @なし Aなし
 平成二十五年度 @約四億円 A約八十八円
 平成二十六年度 @約五十三億円 A約二百三十八円

八について

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、お尋ねの「カレントアクセスによる数量」は、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定(平成六年条約第十五号)附属書一Aの千九百九十四年の関税及び貿易に関する一般協定に附属する第三十八表に規定されており、昭和六十一年度から昭和六十三年度までの三年間の輸入実績を基に定められたものである。バター及び脱脂粉乳については、同協定に従って輸入されており、これらが国内で不足し更なる輸入が必要と判断される場合には、追加輸入を行うこととしている。



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