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答弁本文情報

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平成三十年六月十五日受領
答弁第三六〇号

  内閣衆質一九六第三六〇号
  平成三十年六月十五日
内閣総理大臣 安倍晋三

       衆議院議長 大島理森 殿

衆議院議員山崎誠君提出原子力発電における環境負荷に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員山崎誠君提出原子力発電における環境負荷に関する質問に対する答弁書



一及び二について

 お尋ねの「原子力発電所を建設する時に必要となる資材の製造や、建設時に消費されるエネルギーを生み出すために排出されるCO2」、「ウランの採掘、製錬、濃縮、加工、運搬において必要となる資材やそれぞれの工程に対して必要となるエネルギー」及び「これらのCO2排出量」の意味するところが必ずしも明らかではないが、原子力発電のライフサイクルにおける温室効果ガスの排出量については、例えば、原子力委員会の「原子力利用に関する基本的考え方」(平成二十九年七月二十日原子力委員会決定)において「原子力発電は、既に利用可能な技術の中では、低炭素かつ運転コストが低廉なベースロード電源であり、長期間安定的な原子力発電の利用を確保することが、温室効果ガス削減のみならず国民生活や経済面及び、安定供給面でも必要である」と記載されており、また、その参考資料において、電源ごとのライフサイクルにおける温室効果ガス排出量の分析が引用されており、当該資料には、「ライフサイクルベースで原子力発電は二酸化炭素排出量が少ない」と記載されていると承知している。

三について

 御指摘の「地球温暖化を直接促進している」の意味するところが必ずしも明らかではないが、地球温暖化とは、地球温暖化対策の推進に関する法律(平成十年法律第百十七号)第二条第一項に規定されているとおり、「人の活動に伴って発生する温室効果ガスが大気中の温室効果ガスの濃度を増加させることにより、地球全体として、地表、大気及び海水の温度が追加的に上昇する現象」をいうと認識している。

四について

 お尋ねの「クリーンエネルギー」の意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、原子力発電について、「エネルギー基本計画」(平成二十六年四月十一日閣議決定)に記載されているとおり、「燃料投入量に対するエネルギー出力が圧倒的に大きく、数年にわたって国内保有燃料だけで生産が維持できる低炭素の準国産エネルギー源として、優れた安定供給性と効率性を有しており、運転コストが低廉で変動も少なく、運転時には温室効果ガスの排出もないことから、安全性の確保を大前提に、エネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源である」と認識しており、また、同計画に記載されているとおり、「いかなる事情よりも安全性を全てに優先させ、国民の懸念の解消に全力を挙げる前提の下、原子力発電所の安全性については、原子力規制委員会の専門的な判断に委ね、原子力規制委員会により世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた場合には、その判断を尊重し原子力発電所の再稼働を進める」という方針である。



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