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答弁本文情報

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平成三十年七月六日受領
答弁第四一六号

  内閣衆質一九六第四一六号
  平成三十年七月六日
内閣総理大臣 安倍晋三

       衆議院議長 大島理森 殿

衆議院議員奥野総一郎君提出ブロック塀倒壊事故等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員奥野総一郎君提出ブロック塀倒壊事故等に関する質問に対する答弁書



一及び八について

 お尋ねの趣旨が明らかではないため、お答えすることは困難である。

二について

 お尋ねの「宮城県沖地震発生の昭和五十三年以降」の「各地震」における「地震によるブロック塀倒壊による人身事故」の件数及び当該事故による死者数については、政府として把握していない。

三から五までについて

 御指摘の「大阪府北部地震」におけるお尋ねの「ブロック塀倒壊事故」の原因については、大阪府高槻市において究明されるものと承知している。
 また、お尋ねの「政府」の「行政上の不作為による責任」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、ブロック塀の倒壊防止に資する施策を次のように実施してきたところである。例えば、平成七年十月に、多数の者が利用する建築物の耐震診断及び耐震改修についての所有者の努力義務を定める規定を設けること等を内容とする建築物の耐震改修の促進に関する法律案を第百三十四回国会に提出し、同法案は、同国会において、同月に成立したところである。また、国土交通省においては、平成十八年に、建築物の耐震改修の促進に関する法律の一部を改正する法律(平成十七年法律第百二十号)による改正後の建築物の耐震改修の促進に関する法律(平成七年法律第百二十三号)第四条第一項の規定に基づき建築物の耐震診断及び耐震改修の促進を図るための基本的な方針(平成十八年国土交通省告示第百八十四号)を定め、地震時の安全対策として、地方公共団体及び関係団体はブロック塀の倒壊防止についての改善指導に努めるべきとし、国は地方公共団体及び関係団体に対し必要な助言や情報提供等を行うこととするとしている。また、同方針においては、都道府県耐震改修促進計画及び市町村耐震改修促進計画の策定に関する基本的な事項として、地域における地震時の危険箇所の点検等を通じて住宅・建築物の耐震化のための啓発活動や危険なブロック塀の改修・撤去等の取組を行うことが効果的であり、必要に応じ、町内会等との連携策についても定めることが考えられるとしているところ、実際に策定された都道府県耐震改修促進計画や市町村耐震改修促進計画においては、ブロック塀の倒壊の危険性に関する啓発や倒壊のおそれのあるブロック塀の改善の指導の実施等について記載している例があると承知している。また、同省においては、平成十九年八月に、各都道府県知事に対して、「建築物防災週間における防災対策の推進について」(平成十九年八月十六日付け国住防第五号国土交通省住宅局長通知)を発出し、同通知において、同月三十日から同年九月五日までの「建築物防災週間」の重点事項の一つとして「住宅・建築物の耐震診断、耐震改修の促進」を掲げてブロック塀の耐震診断の実施等を依頼している。さらに、同省においては、倒壊のおそれのあるブロック塀に係る建築物の所有者等が行う改修等に対して地方公共団体が補助を行った場合は、当該補助を行った地方公共団体に対して、社会資本整備総合交付金等を交付している。
 その上で、特に学校施設については、例えば、文部科学省において策定した「小学校施設整備指針」の平成十五年八月の改訂等により、各都道府県教育委員会等に対し、学校施設の計画及び設計における留意事項として、十分な耐震性能を持たせて計画することが重要である旨及び囲障等については十分な耐用性や地震時の安全性を確保するよう設計することが重要である旨を示したり、公立学校施設の防災機能の強化に関する事業について学校施設環境改善交付金を交付する等して、囲障を含めた学校施設の耐震化を推進している。また、同省においては、平成二十二年に発出した「既存学校施設の維持管理の徹底について(依頼)」(平成二十二年四月二十三日付け二十二施施企第四号文部科学省大臣官房文教施設企画部施設企画課長通知)等において、各都道府県教育委員会等に対し、建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)等に基づく学校施設の点検を実施し、その維持管理を適切に実施するよう依頼している。
 お尋ねの「ブロック塀や外構施設」の「耐震化の実施状況と耐震化率などの現状」については、同省において、平成三十年六月十九日に、各都道府県教育委員会等に対し、学校におけるブロック塀等について耐震対策の状況等に係る安全点検及び必要な安全対策を実施するよう依頼し、同月二十九日に、それらの進捗状況の調査を開始したところであり、現時点においてお答えすることは困難である。

六について

 御指摘の「その後、ブロック塀単独で建てられる場合も、防火地域と準防火地域は建築確認が義務付けられた」の意味するところが必ずしも明らかではないが、防火地域及び準防火地域外において建築物を建築した後に当該建築物に附属するブロック塀を建築しようとする場合には、建築基準法第六条第一項又は第六条の二第一項の確認(以下「建築確認」という。)を受ける必要はなく、現時点において、そのような場合に建築確認を受けることを義務付ける考えはない。

七について

 お尋ねの「建築確認申請」については、建築基準法第十八条第二項の規定に基づく建築主事への通知のことであると考えられるが、御指摘の「大阪府北部地震」における「ブロック塀倒壊事故」の原因等については、大阪府高槻市において究明されるものと承知しており、現時点において、政府としては、当該事故に係る詳細な事実関係を把握していないため、「建築確認申請」に係るお尋ねについては、お答えすることは困難である。
 また、建築確認を受けずに建築された建築物についても、同法第十二条第五項の規定による特定行政庁(同法第二条第三十五号に規定する特定行政庁をいう。以下同じ。)等の求めに応じて建築物の所有者等が行う建築物の構造等に関する報告等により、建築基準法令の規定等に違反しているか否かが把握され得るものであり、特定行政庁は、その結果に基づき、同法第九条第一項の規定により、当該建築物の所有者等に対して、違反を是正するために必要な措置をとるよう命ずることができる等とされている。政府としては、各特定行政庁において、違反建築物対策を適切に実施するために必要な体制が確保されるよう取り組んでまいりたい。



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