衆議院法制局採用情報

キャリアイメージ

「議員の政策を法律にする」―衆議院法制局の職務は、議員立法の補佐です。一言でいえばこれに尽きますが、実は大変奥深い魅力的な仕事です。

法律案の立案には、様々な知識や技術が必要となりますが、衆議院法制局では、OJT(On the Job Training)を通じて必要な知識や技術の習得が可能です。むしろ、より重要なのは、@政策を決めるのは政治家であって自分たちではない、その役割分担を明確に自覚すること、Aどの会派からの依頼であっても、真摯に公正・中立に補佐すること、B時間に追われる中で法律案の立案という緻密な作業に耐えられるような集中力を持つこと、といった点です。

では、実際に、衆議院法制局の職員は、どのような仕事をしているのでしょうか。入局後のキャリアイメージ(入局後、何年目でどのような仕事を行うか)の大まかな目安は、次のようなものです。

Aさん

入局2年目のAさんは、先輩職員の指導を受けつつ、条文案の原案の作成を担当しています。立法とは、今までにない新しい制度を作ることです。その際にはまず、立法例や現行法の解釈・運用の調査などが必要となります。また、論理的な整合性や既存の法体系との整合性といった論点整理のための資料づくりなども必要になります。

いずれも地道で手間のかかる業務であり、議員立法の裏方である衆議院法制局の業務をさらに下支えする「裏方の裏方」とも言うべき役割ですが、優れた立案を行うために不可欠な作業を担っているとの気概を持って職務に励んでいます。

ときには、委員会や政党内の会議に陪席しメモをとったり、委員会での法案審議のサポートのために答弁資料の原案を作成したりすることもあります。

Bさん

入局5年目のBさんは、アメリカのロースクールに留学中です。

近年は、アメリカをはじめとする海外の制度を参考とした議員立法の依頼も少なくないため、衆議院法制局の職員としても法律をはじめとする海外の最新の制度や社会的背景を学んでおく必要があります。そのため、衆議院法制局では、今後の立案業務に資するため、海外留学の機会が用意されています。

現在、Bさんは、アメリカの憲法や判例法理を勉強するとともに、世界中から集まってくる学生たちと日夜議論を戦わせ、視野を広げるべく研鑽を積んでいます。帰国後は、これらの知見を生かして仕事に取り組むことを期待されています。

Cさん

入局11年目のCさんは、課の中で「立案の中核」を担う立場です。

これまでの経験で身につけたスキルを基に、法制度化・条文化作業、国会審議の答弁資料の作成など、課の業務の全般にわたり、中心的な役割を果たしています。そして後輩の職員に対しては、適切に指示を出したりアドバイスしたりすることも求められています。案件によっては、条文の文言の調整や政策の実効性の確認といった、各府省庁との交渉を行うこともあります。

また、依頼議員との打合せの際には、課長に随行して、資料の提示や説明の補足などの補佐を行います。このような経験を通じて、依頼議員への応対の方法を実践的に身につけていきます。

Dさん

入局16年目のDさんは、現在、衆議院憲法審査会事務局に出向中です。

主査として憲法に係る調査業務を担当しています。調査の対象は、憲法の条文はもちろん、法哲学や生命倫理まで幅広い分野にわたります。憲法審査会事務局では、これらの調査分析を通じて、審査会をはじめとする国会における憲法論議の活性化に貢献することが求められています。

このように衆議院法制局の職員には、衆議院憲法審査会事務局をはじめとして、法制局の外でそれまでとは異なる立場に立って経験を積む機会もあります。

E課長

入局23年目のEさんは、課の責任者である課長になって5年目です。一方では衆議院法制局を代表して依頼議員との打合せに臨むとともに、他方では課の業務を全般的にマネジメントするという課長の仕事にもますます磨きがかかってきました。

つまり、対外的には、立案依頼の受理に始まって、依頼内容の確認、構想に対する助言・提案、論点の説明などの依頼議員との応対を一手に担うこととなります。

その一方で、対内的には、法制度化の検討作業に加え、管理職として、立案の方針の指示や日程管理を行います。

その責任は重大ですが、「議員の政策を法律にする」という衆議院法制局の職務を最前線で指揮するやりがいのあるポジションです。

X部長

X部長は、部の業務を統括する責任者です。

法律案の立案では、課レベルで作成された案を第三者的立場から審査することになります。また、法案の審査に入る前の段階でも、議員からの立案依頼、論点整理、骨子や要綱の作成といった節目では、課長からの報告を受けて、助言や指示を与えるなどの形で関わります。その一方で、ときには、直接、依頼議員との応対を行うなど、立案作業そのものにより密接に関わることもあり、柔軟な対応が求められます。

さらには、党内手続や国会審議のサポートの場面では、議員の質問に対して答弁を行うこともあります。

X部長が特に意識しているのは、組織としての衆議院法制局が全体として優れた成果を挙げるための配慮です。例えば、課長以下の部下に議員との応接で不手際があった場合には、先方との関係を修復するために出向いて陳謝するなど、職員が積極的に仕事に取り組める環境づくりに留意しています。

衆議院法制局の幹部職員として、重責を担う立場と言えます。