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衆議院法制局
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衆議院法制局情報

ある若手職員の一日

衆議院法制局ではどのようなことが行われているのか、ある若手職員の一日を例に紹介しています(平成31年度総合職職員採用パンフレットから転載)。

8:45
□□委員会理事会(注1)に出席
9時始業だが、所管する委員会の理事会が開かれるため早めに出勤。今後の審議日程が協議され、対案(注2)を立案中の◇◇法案は、来週の委員会で審議されることとなった。対案の提出が間に合うよう、今日も気を引き締めて臨みたい。
10:00
照会処理
今朝の新聞には所管に関係する△△制度の記事が。課内で話題にしていたところ、A党のX議員の秘書から、まさに△△制度についての問合せ。現行制度の運用状況や問題点について、大至急資料を作成するよう上司から指示があった。所蔵図書や国会の会議録、オンラインの最新データまで、幅広く情報収集。何とか必要な資料を調えて、上司の確認を受ける。X議員はこの制度に疑問を持たれているようであり、新たな立案依頼につながるかもしれない。
12:00
昼食
お昼は他の課の先輩と同期と議員食堂へ。午後に向けて、穏やかなひととき。
13:00
X議員との打合せ
先ほど資料を送付した△△制度について、A党のX議員と議員会館の事務所(注3)で打合せをすることになり、課長に同行。△△制度を見直す議員立法を検討中とのこと。まずはX議員の政策構想の核心部分がどこにあるかをしっかりと把握するため、全神経を集中させて話を伺う。その問題意識を踏まえ、課長が検討すべき論点や考えられる方向性を多角的に説明。照会処理時に調べた情報が役に立った。X議員から、次回打合せまでに法案化に向けた更なる論点整理を行うように依頼された。
14:00
条文化作業
◇◇法案の対案の条文化作業も最終段階。条文案は固まっているが、より明確で疑義のない表現が可能かどうか、課内で議論を深める。条文化では一言一句もおろそかにはできない。法体系の統一性が保たれるよう、他の法律の用例も調べながら、表現ぶりを修正。あとは、局内審査を待つだけとなった。
15:00
部長審査(注4)
条文化作業終了後、息つく間もなく◇◇法案の対案の部長審査。憲法上の問題点、政策目的と手段の合理的関連性といった理論的・実質的な観点から、条文の正確性、平易性など形式的な観点に至るまで、あらゆる側面について審査が行われる。遺漏なく説明ができるよう、事前の準備がかかせない。こうした「法制のプロフェッショナル」による真剣な議論により、法案は磨かれていく。
16:30
B党の関係会議に出席
超党派の議員連盟の依頼により立案した○○法案について、B党の関係会議に出席。取りまとめの中心であるY議員が法案の内容を説明されるため、会議に陪席してサポートを行う。法案の技術的事項などは課長が説明し、質疑にも対応。分かりやすくなるよう、図表を交えて作成した資料も出席議員の理解の一助となったようだ。鋭い質問も飛んできたが、○○法案は無事了承された。
19:30
退庁
B党の会議メモの作成を終え、退庁前に来週の予定をチェック。◇◇法案の対案の国会審議に向け、想定問答(注5)も作成しなくては。今晩は大学時代の友人との飲み会。互いの近況報告を楽しみにしながら、待ち合わせ場所へと向かう。
注1
委員会の開催に先立ち、当日の議事や今後の運営等について協議する場。委員長及び各会派の理事である国会議員が出席して行われる。ここでの情報取りは若手の基本的業務の一つである。
注2
政府・議員が提出する法律案に対して提案される、内容が対立する法律案のこと。通常両者は一括して審議され、より建設的な議論へとつながる。
注3
各議員には、職務遂行の便宜のため、国会議事堂に隣接する議員会館内に事務所が提供されている。
注4
担当課で法案の原案を作成した後、部長・法制次長・法制局長によって順次審査が行われる。
注5
法律案の国会審議に備えて、予想される質問とそれに対する答弁案を事前にまとめたもの。