衆議院法制局採用情報

採用試験

過去の出題例

職員採用総合職試験(第2次試験(論文試験))
試験年度 憲法 行政法 民法
令和2年度 PDF(試験問題) [124KB]
PDF(参照条文集) [226KB]
HTML
PDF(試験問題) [131KB]
PDF(参照条文集) [217KB]
HTML
PDF(試験問題) [133KB]
PDF(参照条文集) [1.14MB]
HTML
令和元年度 PDF [52KB]
HTML
PDF(試験問題) [61KB]
PDF(参照条文集) [75KB]
HTML
PDF(試験問題) [72KB]
PDF(参照条文集) [577KB]
HTML
平成30年度 PDF [100KB]
HTML
PDF(試験問題) [55KB]
PDF(参照条文集) [48KB]
HTML
PDF(試験問題) [89KB]
PDF(参照条文集) [276KB]
HTML


令和2年度
憲法

Y市では、古くから牛と牛を戦わせる闘牛の伝統があり、現在も定期的に闘牛大会が開催されている。Y市は、国内唯一の闘牛に特化した博物館である「Y市立闘牛博物館」(以下「本件博物館」という。)を設置・管理している。本件博物館では、近年、闘牛反対を訴える動物愛護団体が館内で断りなく記者会見を開くなどの迷惑行為が相次いだことから、そのような迷惑行為への対抗策として、入口に「闘牛反対の方は博物館には入館できませんのでご注意ください」と表記された看板を掲げていた。
 闘牛反対を訴える動物愛護団体の代表者であるXは、本件博物館の展示を見るため、本件博物館を訪れたところ、Y市立闘牛博物館条例第10条(1)及び(3)に当たるとして、入館を拒否された(以下「本件入館拒否」という。)。本件入館拒否により、Xは、本件博物館の展示から闘牛の歴史、文化等に関する情報を得ることができなくなった。
 なお、Xは、本件入館拒否の前日にも、テレビクルー数名を伴って本件博物館を訪れ、館内で断りなく大型の機材を用いた撮影を行っていた(本件博物館に関する条例や規則には、明示的に館内での撮影を禁止する規定はなかった。)。
 本件入館拒否に関する憲法上の論点について論じなさい。

参考資料

Y市立闘牛博物館条例

(設置)

第1条 博物館法(昭和26年法律第285号)第18条の規定に基づき、Y市立闘牛博物館(以下「博物館」という。)を設置する。

(目的)

第3条 博物館は、闘牛の歴史、文化等に関する資料を収集し、保管し、展示して教育的配慮の下に一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーション等に資するとともに、これらの資料に関する調査研究をすることを目的とする。

(入館の拒否及び退館)

第10条 次の各号のいずれかに該当する者に対しては、入館を拒否し、又は退館を命ずることができる。

(1) 公安又は風俗を乱し、その他他人の迷惑になるおそれがあるとき。

(2) 係員の指示に従わないとき。

(3) その他管理上支障があると認められるとき。

Y市立闘牛博物館規則

(禁止行為)

第6条 博物館の管轄区内で次の行為をしてはならない。

(1)〜(5) (略)

(6) その他館長が博物館の管理上支障があると認めた行為

参照条文

日本国憲法【略】

地方自治法 第二百四十四条、第二百四十四条の二第一項【略】

博物館法 第十八条【略】

行政法

次の〔事例〕及び〔XとY市担当者との会話〕をもとに、〔設問〕に答えなさい。

〔事例〕

Xは、Y市学校設置条例に基づき設置されているA特別支援学校(以下「A校」という。)の中学部第1学年に在籍する者である。
 A校は、寄宿舎を完備し、病弱者を就学対象としていた。しかし、Y市はA校を半年後の3月限りで廃止すること(以下「本件学校廃止」という。)を内容とするY市学校設置条例の改正条例を制定し、その施行日を半年後の4月1日とした。また、Y市教育委員会は、Y市立特別支援学校学則を新たに公布し、同市のB特別支援学校(以下「B校」という。)につき、就学させるべき幼児、児童及び生徒の障害の区分として肢体不自由者とともに病弱者を対象とすることが規定された。
 A校に在籍するXは、寄宿舎で生活していたが、本件学校廃止により、寄宿舎のないB校に通学せざるを得なくなるため、本件学校廃止を阻止したいと考えている。

〔XとY市担当者との会話〕

X:A校の廃止には納得できません。A校は、そもそも公の施設ですよね。私の父親(保護者)は県の教育委員会から私が就学すべき学校としてA校を指定する旨の通知を受けたので、私はこれまでA校に通学してきました。

Y市担当者:A校の児童生徒の方々には申し訳ないのですが、A校の廃止はやむを得ません。近年、A校に在籍する児童生徒数自体が減少しており、学校として存続させることが厳しいのが現状でした。また、A校はY市中心部から20キロメートル程離れた場所にあるので、隣接していた病院が昨年廃止されてしまい、生徒の状態の変化に対応するために必要な医療機関と密接な連携がとれません。一方、B校は、市中心部にあり、周辺には医療機関が複数あります。

X:確かにA校の近くには病院はありませんが、A校には寄宿舎があります。私は寄宿舎に泊まりながら学校生活を過ごしてきました。寄宿舎では、先生方と24時間一緒に過ごすことができますし、先生方は私達一人一人の病状や課題を把握して、適切な指導・対応をしてくださるので、心配はありません。また、寄宿舎での生活は、私にとってかけがえのないものです。寄宿舎生活で何か問題が起きても、友達との話合いによる問題解決の大切さを学びました。

Y市担当者:お気持ちは理解できます。ですが、元々、寄宿舎は障害等により通学が困難な児童生徒に対して教育を受ける権利を保障するため、通学を支援する目的で設置したものなのです。偶然にもA校の児童生徒全員の自宅が遠隔地であったため、現在、全員が寄宿舎で生活されているとのことですが、自宅から通学が可能であるなら、本来寄宿舎の利用はそもそも認められるものではありません。B校は寄宿舎がありませんが、市の中心部にあるので、Xさんはご自宅から通学ができますね。

X:自宅からの通学は可能ですが、A校での寄宿舎生活が二度と経験できなくなってしまうのはとても悲しいです。それに加え、B校は教室等の設備がA校より少ないと聞きますので、その点も不安です。

Y市担当者:A校の生徒や保護者の方々には、B校への転学についての説明会を開催してきました。説明会では、B校でも一人一人の病状に応じた個別支援プログラムの策定・実施を行うこと、現在A校で実施している個別教育を含む教育課程は全てB校に引き継ぐことを強調してきたので、ご心配には及ばないかと思いますが。

〔設問〕

本件学校廃止を阻止するためにXにおいて考えられる法的手段(訴訟とそれに伴う仮の救済措置)を検討し、それを用いる場合の行政事件訴訟法上の問題点について論じなさい。

参照条文

行政事件訴訟法 第一章、第二章【略】

地方自治法 第二百四十四条、第二百四十四条の二第一項【略】

学校教育法 第一条、第四条第一項、第十六条、第十七条第一項・第二項【略】

民法

以下の[事実関係]を読み、後掲の[問]に答えよ。

[事実関係]

1 Xはゲイ(同性愛者)の成人男性であり、バイセクシュアル(両性愛者)の成人男性Yと2011年(平成23年)に交際を始めた。2人は同性カップルであることを双方の両親や友人に公表し、理解も得て交際を続け、2年後には同居を始めた。2015年(平成27年)には双方の両親と友人を招いて結婚式を行い、家事分担や生活費の負担について取り決めるなど、男女の夫婦と同様の家庭生活を営んでいた。また、居住するA市の「同性パートナーシップ制度」を利用して宣誓を行い、同市が発行する宣誓証明書を取得した〔注〕。
 2019年(平成31年)4月頃からは、近い将来、何らかの方法で子をもうけることや、自身らと子の居住用の物件購入を検討し始め、2人で毎月貯金を行っていた。

2 しかし、その後、XYの意見が対立するようになった。Yは意見対立に嫌気がさし、2020年(令和2年)5月頃から年下の成人女性Zと2人きりで会うようになり、同年10月末までの間に男女関係も複数回持った。
 Yは、同年11月初旬に、ZにXとの関係を詳細に説明し、意見対立について相談した。Zは、Yがバイセクシュアルであること、Yにパートナーがいること、XYが男女の夫婦と同様の関係にあることをこの時初めて認識した。また、これ以前に、ZがXYの関係について知り得る状況にはなく、Zが知らなかったことについて過失もなかった。
 Zは、YがXとの関係を解消して自分と交際してほしいと考えたが、XというパートナーがいるYと現状のまま男女関係を持つことはよくないと考えたことから、同年10月末からXYの関係が解消(後述)するまでの間、YZ間で男女関係は持たれなかった。
 Zは、「意見が合わないなら関係を解消すべきだ」とYに述べたり、XからYに電話がかかってきた際に「Yは私のことが好きで、Xとの関係を解消したいと言っている」とXに述べたりした。もっとも、YがXとの居宅に帰宅する際には引き留めたりせず、Xに直接会うこともなかった。

3 同年11月中旬、YはXに対し、Zと男女関係を持っていた事実を打ち明け、Xとの関係解消を申し出た。Xはこの事実をこの時初めて知り驚いたものの、なお関係修復のためYと何度も話し合い、これにはYも一定程度応じていたが、Yの意思が固いことから、Xはやむなく2022年(令和4年)1月1日限りで関係解消に応じた。

4 Xは、Yとの関係解消が原因で強い精神的苦痛を感じてふさぎ込んだが、2024年(令和6年)になり、一連の経過でXに生じた損害をY及びZに対して償ってほしいと考えるようになった。

〔注〕同性パートナーシップ制度、宣誓証明書
 我が国の50を超える地方公共団体で導入されている「同性パートナーシップ制度」には様々な形態のものがあるが、例えば、①同性パートナー関係を地方公共団体が証明するもの、②同性パートナーであることを当事者が宣誓し地方公共団体が宣誓証明書を発行するもの、③同性パートナー関係を登録するもの等があり、A市では②の形態を採用している。なお、宣誓を行っても法律上の婚姻と同様の効果が生ずるわけではないが、A市においては、宣誓を行った同性カップルに対して男女のカップルや夫婦と同様に市営住宅への入居資格を認めるなどしている。また、民間事業者にも、宣誓を行った同性カップルを家族向けサービスの対象とするといった扱いを行っているものもある。

[問]

Xは、Y及びZに対してどのような根拠で損害賠償請求を行うことが考えられるか、またそれぞれの請求は認められるかについて、想定される反論に配慮しつつ論ぜよ。

参照条文

民法 第一編、第三編、第四編【略】

令和元年度
憲法

ある大学において、法学部1年の2人の学生が次のような会話をしている。これを読んで設問に答えよ。

A「内閣法の改正案と裁判所法の改正案が国会に提出されているよね。どちらも内閣が提出したけど、裁判所法の改正案は、最高裁判所が提出するのが筋ではないのかなあ。」

B「最高裁判所は、国会に法案を提出できないわ。内閣法第5条は、『内閣総理大臣は、内閣を代表して内閣提出の法律案、予算その他の議案を国会に提出し……』と規定しているけど、裁判所法にはこういう規定はないもの。」

A「裁判所法を改正して内閣法第5条のような規定を設ければ、最高裁判所も国会に法案を提出できるようになるということ?」

B「裁判所法に内閣法第5条のような規定がないと言ったのは、立法政策の問題であるという意味で言ったわけではないわ。裁判所法にそういう規定を設けることには、憲法上の問題があるのではないかしら。」

A「憲法上の問題があるというのは、憲法第41条が国会を『唯一の立法機関』としていることに反するということかな。」

B「でも、そうすると内閣法第5条も憲法第41条違反ということになってしまいそうね。」

A「内閣と最高裁判所で何が違うのだろうなあ。あるいは、内閣法第5条は、実は憲法違反?」

B「そういう学説もあるかもしれないけど、一般的な理解とは異なると思うわ。」

A「憲法第41条が、国会以外の機関による法案提出を認めているのだとすると、主権者である国民が国会に法案を提出することはできるのかな。もちろん、そのためには法案提出の手続などを定める法律が必要になるだろうけど、そういう法律を制定することは憲法上可能なのだろうか。」

B「地方自治法には、地方自治体の住民による条例の制定・改廃請求の制度があるから、それと類似の制度を国レベルで設けることができるかということね。一定数以上の有権者から、衆議院又は参議院に対し、法律の制定又は改廃を請求できることにし、その請求を受けたときは、請求に添付された条文案の審議を義務付けられるというような制度になるかしら。」

A「そういう制度が設けられていないのは、単なる立法政策なのか、憲法上認められないからなのか。難しくてよくわからないなあ。」

B「他の点も含めて、今日いろいろ話した内容について、憲法学者を目指しているC先輩に聞いてみようよ。」

A「うん、それがいいね。一緒にC先輩の所へ行こう。」

〔設問〕

Cになったつもりで、AとBの会話に関連する憲法上の論点について、わかりやすく整理し、自分の考えを述べよ。

行政法

Aは、著名ジャーナリストらを招いて憲法問題に関するパネルディスカッションを行うため、B市長に対し、B市役所の出張所内にある講堂の使用申請を行った。講堂は、出張所の業務で使用するために設置されているものであるが、平日も含め、出張所の業務に支障のない範囲で、B市役所講堂使用規則で定めるところにより、市民も使用することができることとされている。B市長は、パネルディスカッションには特に問題はなく、また、当日は休日のため出張所の業務は行われないこともあり、Aの申請を許可した。これを前提に次の問いに答えなさい。

1 昨年、Aは、B市の別の施設で、同様に憲法問題に関するパネルディスカッションを開催したところ、Aの活動に批判的なC団体による抗議活動がその施設周辺で行われ、周辺住民からB市役所に苦情が殺到した。このことを許可後に知ったB市長は、今回のパネルディスカッションの開催をめぐりC団体による抗議活動が行われるという情報はないものの、万が一の混乱を回避するため、B市役所講堂使用規則第3条第2項第3号に掲げる事由に該当するとして、Aに対する講堂の使用許可を取り消すことを検討している。B市長による使用許可の取消しに係る行政法上の問題点について、論じなさい(憲法上の問題点について論ずる必要はない)。

2 パネルディスカッション開催日の3日前に発生した地震により、講堂の天井材の落下防止対策につき重大な不備が生じた可能性があることが発覚したため、B市長は、講堂の使用を直ちに中止し、緊急に安全点検を実施することとした。このため、Aに対する講堂の使用許可は取り消され、既に納付していた講堂の使用料は、Aに返還されることとなった。Aは、当初の予定日から1週間後、B市の公民館等が既に予約で埋まっていたため民間の貸会議室を借りて、予定していたパネルディスカッションを開催した。その際、そのための開催周知用のビラを再度作成し、配布した。
 Aは、講堂の使用料と民間の貸会議室の使用料との差額及び再度の開催周知用のビラ作成費をB市長に請求することを検討している。このような請求の可否について、国有財産法の規定も参考にして論じなさい。

参照条文

地方自治法 第百四十九条第六号・第七号、第二百三十八条第三項・第四項、第二百三十八条の四第一項・第五項・第七項・第九項、第二百三十八条の五第四項・第五項、第二百四十四条【略】

国有財産法 第三条第一項・第二項第一号・第二号・第三項、第十八条第六項、第十九条、第二十四条【略】

B市役所講堂使用規則

(使用の範囲)

第二条 講堂は、市民の集会その他各種行事を行う者に対して、市行政遂行に支障のない範囲において使用させるものとする。

(利用の制限)

第三条 講堂を使用しようとする者は、市長の許可を受けなければならない。

2 次の各号のいずれかに該当する場合には、使用を許可しない。

一 公安又は風俗を害するおそれがあると認めるとき。

二 営利を目的とすると認めるとき。

三 管理上支障があると認めるとき。

四 その他市長が不適当と認めるとき。

(使用の許可の取消し)

第五条 市長は、使用者が次の各号のいずれかに該当するときは、使用の許可を取り消すことができる。

一 この規則又はこれに基づく指示に違反したとき。

二 第三条各号のいずれかに該当するとき。

2 市長において緊急やむを得ない行政目的に使用する必要が生じたときは、使用の許可を取り消すことができる。

民法

〔注〕 令和元年度衆議院法制局職員採用総合職試験(民法)において解答に当たり適用すべき法令について
 令和元年度衆議院法制局職員採用総合職試験(民法)においては、現行民法(令和元年6月1日時点)に基づいて解答してください。

A建設株式会社(以下「A社」という。)は、温泉が多数湧出する東北地方の甲スキー場の近くに土地を取得し、平成28年4月1日に賃貸型のリゾートマンション(以下「甲マンション」という。)の建設と温泉の掘削を開始し、同時に甲マンションの借主の勧誘を開始した。
 甲マンションの広告には、「ゲレンデまで徒歩1分のリゾートマンション、天然温泉かけ流しの大浴場があり、各部屋のお風呂も天然温泉を引いています」と記載し、A社の従業員も借主を勧誘する際に広告の記載と同様の文言を述べていた。温泉の掘削は、当初は順調で必要な湧出量も確保できる見通しであったが、その後温泉の規模が予想外に小さいことが判明し、敷地内で他に温泉を掘削するスペースもないため、各部屋に温泉を供給することは不可能であり、共有スペースの大浴場でもかけ流しは不可能で循環ろ過方式によらざるを得ないことが、遅くとも平成30年3月10日時点でA社において共有されていた。甲マンションは、平成30年6月1日に完成し、借主は順次引き渡しを受けた。
 以上を前提として、以下の問いに答えなさい。

1 趣味がスキーであるBは、平成30年3月頃、A社の従業員から勧誘を受け、ゲレンデに近く温泉付きという点に惹かれて、平成30年6月30日に、甲マンションの202号室を賃料月額20万円、敷金と礼金はそれぞれ賃料2か月分、賃貸借期間は5年の条件で借りる旨の賃貸借契約を締結し、敷金、礼金及び2か月分の前払い賃料を支払い、賃貸借契約に基づき202号室の引き渡しを受けた。ところが、入居してみると広告と異なり大浴場はかけ流しではなく、各部屋に温泉も引かれていないことが判明した。Bは「聞いていた話と違う」として、賃貸借契約をとりやめたいと考えている。この場合、民法上どのような主張が考えられるか、予想される反論に留意しつつ論じなさい。

2 平成30年12月1日に、A社は甲マンションの所有権をCに譲渡し(甲マンションの登記はCに移転していない)、Cは入居者に賃料を請求したいと考えている。他方、上記のBは、広告のとおりに温泉を引くよう要求したが実現しないため、平成31年4月分の賃料から、大浴場がかけ流しではなく各部屋に温泉がないことを理由に月10万円しか支払っていない。そして、Bは別の温泉付きリゾートマンションに移るため、平成31年4月30日にCに対し賃貸借契約を5月末日をもって解除するとの意思表示をし、Bは令和元年5月31日をもって甲マンション202号室から退去した。この場合のBC間の法律関係について論じなさい。

参照条文

民法 第一編〜第三編【略】

平成30年度
憲法

政治の世界における男女の格差を是正するため、次の①②の内容を骨子とする法案の立案依頼が来たとして、以下の各問に答えなさい。

① 政党交付金の交付を受けようとする政党は、衆議院比例代表選挙及び参議院比例代表選挙において候補者の名簿を届け出ようとするときは、当該名簿に、男女の候補者を交互に登載しなければならない。

② ①に違反したときは、その違反の程度に応じて、政党交付金の額を減額する(最大50%)。

〔注〕 政党交付金は、「議会制民主政治における政党の機能の重要性にかんがみ」(政党助成法第1条)、一定の政党要件を満たす政党(国会議員5人以上の政党又は国会議員を有する得票率2%以上の政党)に対し国から支給されるもので、「政党の政治活動の健全な発達の促進及びその公明と公正の確保を図り、もって民主政治の健全な発展に寄与することを目的」(同条)としている。各政党に支給される政党交付金の額は、各政党の議員数及び得票数に応じて決められる。

1 積極的差別是正措置(いわゆる「アファーマティブアクション」)が認められる理由について、「平等」の意義に触れつつ、論じなさい。

2 政党の自律権(内部的自治)に関する最高裁判所の見解について述べなさい。

3 上記の法案に含まれる憲法上の論点を指摘した上で、あなたの考えを述べなさい。

行政法

屋外広告物法第7条の規定を読んで、以下の設問に答えなさい。

1 第7条第3項により都道府県知事がとることができる措置及び同条第4項により都道府県知事がとることができる措置について、それぞれ講学上どのように呼ばれ、どのような特徴を有するものとされているか、説明しなさい。

2 屋外広告物法が、条例に違反した広告物について、上記の二種類の措置をとることができるようにしている趣旨や理由について、考えられることを述べなさい。

参照条文

屋外広告物法 第七条【略】

民法

〔注〕 平成30年度衆議院法制局職員採用総合職試験(民法)において解答に当たり適用すべき法令について
 平成30年度衆議院法制局職員採用総合職試験(民法)においては、「民法の一部を改正する法律(平成29年法律第44号)」(平成32年4月1日施行予定)による改正前の民法に基づいて解答してください。

 14歳の少年Aは、スマートフォンを使用しながら自転車で狭い道路を走行していた。バイクで帰宅途中の会社員Xは、少年Aが運転する自転車との衝突を避けようとして電柱にぶつかり、負傷した。Xは救急車で搬送されるも、医師Bは十分な検査をしないまま入院する必要はないとし、「何か変わったことがあれば来るように」と言ってすぐにXを帰宅させた。Xは、帰宅後体調に異変を感じたがすぐに病院に行かず、その結果、症状が悪化して重度の後遺症を負うに至った。
 なお、Aは、日頃からスマートフォンを使用しながら自転車を運転しており、以前にも歩行者と接触する事故を起こしていた。Aの両親Cらは、こうした事実を知りながら厳しく注意することはなかった。
 この場合において、Xは誰に対しどのような法的請求をすることができるかについて論じなさい。

参照条文

民法 第三編【略】

Adobe Readerダウンロード

PDFファイルを表示するには、Adobe Readerが必要です。最新版をお持ちでない方は、こちらから入手できます。