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平成二十二年衆議院議長年頭の辞


迎春

新年明けましておめでとうございます。

平成二十二年の新春を迎えるにあたり、国民の皆様のご健勝とご多幸を心からお祈り申し上げます。また、皇室のご繁栄と我が国の益々の発展を心より祈念いたします。

昨年は世界的な経済の減速が日本経済にも大きな影響を与えた年でした。最近は景気低迷からの回復の兆しを示すような数値も出始めていますが、多くの人々はまだそれを実感するに至っていません。最近の円高傾向や再び起こったデフレ状況下で企業経営は厳しさを増しています。また、雇用環境も悪化し、特に高校生、大学生など若い世代の就職内定率はかつての就職氷河期と同水準になり、若者が明るい将来を描きづらい状況となっています。これらは大変気がかりな問題であり、一刻も早い景気回復に向け、国、地方、民間が一丸となって取り組まなければなりません。政権が変わり、従来の公共事業を中心とした景気対策から家計の可処分所得を増やす方向へと政策転換がなされようとしていますが、その効果に期待したいと思います。

他方、国際政治では、昨年九月に国連安保理首脳会合で「核兵器のない世界」を追求することに米国を始めとした多くの国々が賛同し、決議が採択されました。これは大変喜ばしいことであり、唯一の被爆国である我が国としても、この気運をさらに高め、核兵器廃絶について理解を得るために国際社会の中でリーダーシップを発揮していくことが必要です。衆議院といたしましても、各国との議会間・議員間交流をさらに進めていきたいと思います。

また、鳩山総理は昨年九月の国連演説において、我が国が二〇二〇年までに温室効果ガス排出を一九九〇年比で二十五%削減することを表明し、この問題に本腰を入れて取り組む姿勢を示しましたが、このことは今後の世界の潮流をつくる上で大きな出来事だったと思います。今、世界各国は利害を超えて地球環境保全に大胆に取り組むか、それとも、自国の発展を優先させるか、難しい選択を迫られています。このような中、日本がその高い技術を活かし、省エネルギーの推進や新エネルギーの開発などの分野で先駆的な取組みを進めることは、地球温暖化防止に大きく寄与することはもちろん、我が国が持続的に発展していく上でもとても意義のあることだと思います。

昨年八月の総選挙は本格的な政権交代のかかった初めての選挙ということもあり、国民から非常に高い関心が寄せられました。前々回の総選挙からの四年間で日本社会の格差の拡大や貧困層の増加が指摘される中、国民の多くが国の将来に対する深刻な不安を感じ、それが選挙結果という形で現れ、政権交代が起こったわけです。いまだ社会経済情勢は厳しい状況にありますが、新政権は試行錯誤しながらも新たな政策を進めようとしています。

国会におきましては、この一月に通常国会が召集されますが、与党が昨年の総選挙で掲げた諸施策を実施するため、補正予算・本予算をはじめ、多くの重要法案が提出される予定です。国会は国権の最高機関であり、唯一の立法機関です。国民が総選挙で示した民意をしっかりと受け止め、その期待に応えなければなりません。そのためには、国会の議論を活性化し、与野党が真摯に議論を尽くして、国民のために最善と信じる政策を進めることが大切です。国民の様々な声や少数意見にも十分耳を傾けつつ、自由闊達な議論に満ち、国民に開かれた国会を創っていきたいと思います。

また、今年は議会開設百二十年となる節目の年です。明治二十三年に第一回帝国議会が開会されて以来、我が国は百二十年という長い議会制民主主義の歴史を重ねてきました。この記念すべき年にあたり、議会開設当時の理念に立ち返り、これまでの歴史を振り返る機会にしたいと思います。

私は衆議院議長に就任して初めての新年を迎えますが、衆議院の長い伝統に恥じないよう、議会制民主主義の信頼を高めるため努力を重ねていきたいと思います。

平成二十二年の新春にのぞみ、国民の皆様からの幅広いご理解とご協力、ご支援をお願い申し上げますとともに、本年が皆様にとりまして幸せで実り多い年となりますことを心よりお祈りし、新年の挨拶といたします。


平成二十二年  元旦



衆議院議長


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