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主権回復・国際社会復帰を記念する式典における衆議院議長挨拶


伊吹衆議院議長は、平成25年4月28日に憲政記念館で行われた主権回復・国際社会復帰を記念する式典で、次のとおり、挨拶を述べられました。


主権回復・国際社会復帰を記念する式典における衆議院議長挨拶


本日ここに、天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、主権回復・国際社会復帰を記念する式典が行なわれるに当たり、ご挨拶を申し上げます。

今から六十一年前の今日、サンフランシスコ講和条約が発効し、私たちの国・日本は主権を回復しました。その日を記念し、改めて主権の大切さを考えてみることは、意義深いものがあります。第二次世界大戦終了後、昭和二十七年四月二十八日までの間、私たちの国・日本は連合国軍総司令部の統治下にあり、私たち日本国民の日々の営みの最終決定権は、日本国・日本国民にはありませんでした。それが私たちの元に戻ったのが六十一年前の今日でした。

しかし、それ以降も、私たちの国土であり、同胞である沖縄県と沖縄県民の方々や鹿児島県の奄美や東京都の小笠原の方々は、米軍の施政権下に置かれ、その領土と主権が国際法上すべて完全に日本へ戻ったのは、昭和四十七年の沖縄返還協定の発効を待たねばなりませんでした。この歴史に加えて、それ以降も、日本の安全保障上の負担の多くを沖縄の同胞が担っている現実を私たちは決して忘れてはなりません。

「日本の主権の回復」とは何かを確認する為、私たちは日本国とは何か、或いは広く国家とは何か―を考えておかねばなりません。まず領土があり、国民が暮しています。加えて、最も大切なことは、その領土のなかでの国民の日々の活動、暮しの条件、即ち法律や制度を決める権利を国民が持つということです。領土、国民、決める権利が主権を構成します。その条件の下での、国民の日々の営みの積み重ねが、悠久の歴史のなかで、その国の伝統あるいは文化を創り、国民の心根を型成します。

世界史を振りかえると、この決める権利を特定のイズムを共有する集団、一部の血縁者、特定宗教の信奉者、一部の民族が独占的に掌握していた国があり、現にあることも否定できません。しかし、私たちの国・日本を含め多くの国々が、現在では自由と民主主義を主権を行使する大切な価値基準として、平等・公平に全国民が権利を行使しています。

主権回復に懸命に取り組まれた先輩世代に思いを致す時、憲法にいう「主権の存する国民」一人ひとりが、私たちが当たり前と思っている主権を行使する権利と義務の価値を、もう一度噛みしめる記念の日が今日なのではないでしょうか。

特に、国民の皆さまから選挙を通じて主権を委ねられている国会議員である私たちは、日本国の主権を護り、育てていく責務を果たすべきことをお誓いし、ご挨拶と致します。



平成二十五年四月二十八日


衆議院議長  伊吹文明

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