衆議院

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第一五六回

衆第二〇号

   難民等の保護に関する法律案

目次

 第一章 総則(第一条・第二条)

 第二章 難民の認定(第三条―第八条)

 第三章 難民認定委員会(第九条―第二十六条)

 第四章 生活支援(第二十七条―第三十四条)

 第五章 在留難民等生活支援審議会(第三十五条―第三十九条)

 第六章 雑則(第四十条―第四十二条)

 第七章 罰則(第四十三条―第四十五条)

 第八章 出入国管理及び難民認定法の一部改正(第四十六条)

 附則

   第一章 総則

 (目的)

第一条 この法律は、難民認定委員会による適正かつ迅速な難民の認定の手続及び在留難民等に対する生活上の支援(以下「生活支援」という。)に関する措置等について定めるとともに、難民の認定に係る上陸及び在留の特別の許可制度を創設することにより、難民等の権利利益の保護を図り、もって難民問題を解決するための国際社会の取組に寄与することを目的とする。

 (定義)

第二条 この法律において「難民」とは、難民の地位に関する条約(以下「難民条約」という。)第一条の規定又は難民の地位に関する議定書第一条の規定により難民条約の適用を受ける難民をいう。

2 この法律において「在留難民等」とは、難民及び難民条約第一条A(2)に規定する理由に準ずる理由又は戦争、内乱、暴動、大規模な人権侵害若しくは公の秩序を著しく乱すその他の事情により、その生命、身体又は身体の自由を害されるおそれのあった領域から逃れて本邦に入った外国人(日本の国籍を有しない者をいう。以下同じ。)であって、適法に本邦に在留するものをいう。

   第二章 難民の認定

 (難民の認定)

第三条 難民認定委員会は、本邦にある外国人から難民認定委員会規則で定める手続により申請があったときは、その提出した資料に基づき、その者が難民である旨の認定(以下「難民の認定」という。)を行うことができる。

2 難民の認定に関する処分は、前項の申請があった日から六月以内にしなければならない。ただし、事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、この限りでない。

3 前項ただし書の場合においては、難民認定委員会は、当該外国人に対し、遅滞なく、同項の期間内に当該処分をすることができない理由及び当該処分に要すると見込まれる期間を書面により通知しなければならない。

4 難民認定委員会は、難民の認定をしたときは、難民認定委員会規則で定める手続により、当該外国人に対し、難民認定証明書を交付し、その認定をしないときは、当該外国人に対し、理由を付した書面をもって、その旨を通知する。

 (難民認定基準)

第四条 難民認定委員会は、難民の認定をするかどうかを判断するために必要とされる基準(以下「難民認定基準」という。)を定めるものとする。

2 難民認定基準は、難民の認定に関する国際的動向を踏まえたものでなければならない。

3 難民認定委員会は、難民認定基準を公にしておかなければならない。

 (情報の提供)

第五条 難民認定委員会は、第三条第一項の申請をしようとする外国人又は同項の申請をしている外国人(以下「難民認定申請者」という。)の求めに応じ、同項の申請に必要な情報の提供を行うものとする。

 (難民の認定の取消し)

第六条 難民認定委員会は、本邦に在留する外国人で難民の認定を受けているものが次の各号のいずれかに該当することとなったときは、その難民の認定を取り消すものとする。

 一 難民条約第一条C(1)から(6)までのいずれかに掲げる場合

 二 難民の認定を受けた後に、難民条約第一条F(a)又は(c)に掲げる行為を行った場合

2 難民認定委員会は、前項の規定により難民の認定を取り消す場合には、当該外国人に対し、理由を付した書面をもって、その旨を通知するとともに、当該外国人に係る難民認定証明書がその効力を失った旨を官報に告示する。

3 前項の規定により難民の認定の取消しの通知を受けたときは、難民認定証明書の交付を受けている外国人は、速やかに、難民認定委員会に難民認定証明書を返納しなければならない。

 (事実の調査)

第七条 難民認定委員会は、第三条第一項の規定により提出された資料のみでは適正な難民の認定ができないおそれがある場合その他難民の認定又はその取消しに関する処分を行うため必要がある場合には、難民認定調査官に事実の調査をさせることができる。

2 難民認定調査官は、前項の調査のため必要があるときは、関係人に対し出頭を求め、質問をし、又は文書の提示を求めることができる。

3 難民認定申請者は、前項の規定により出頭を求められたときは、補佐人とともに出頭することができる。

4 難民認定委員会又は難民認定調査官は、第一項の調査について、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。

 (退去強制令書の発付に伴う難民認定証明書の返納)

第八条 本邦に在留する外国人で難民の認定を受けているものが、出入国管理法(昭和二十六年政令第三百十九号)第四十七条第四項、第四十八条第八項若しくは第四十九条第五項の規定により、又は同法第六十三条第一項の規定に基づく退去強制の手続において退去強制令書の発付を受けたときは、当該外国人は、速やかに、難民認定委員会にその所持する難民認定証明書を返納しなければならない。

   第三章 難民認定委員会

 (設置)

第九条 内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)第四十九条第三項の規定に基づいて、内閣府の外局として、難民認定委員会(以下「委員会」という。)を設置する。

 (任務)

第十条 委員会は、適正かつ迅速に難民の認定を行うことを任務とする。

 (所掌事務)

第十一条 委員会は、前条の任務を達成するため、次に掲げる事務をつかさどる。

 一 難民の認定又はその取消しに関する処分に関すること。

 二 難民認定基準の策定及び公表に関すること。

 三 難民に関する調査、資料の収集等に関すること。

 四 難民の認定に係る相談に応ずること。

 五 前各号に掲げるもののほか、法律(法律に基づく命令を含む。)に基づき委員会に属させられた事務

 (職権の行使)

第十二条 委員会の委員は、独立してその職権を行う。

 (組織)

第十三条 委員会は、委員十人をもって組織する。

 (委員の任命)

第十四条 委員は、人格が高潔であって、国際情勢及び難民問題に関して優れた識見を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。

2 内閣総理大臣は、前項の規定による委員の任命に当たっては、委員のうちに難民の保護に関する活動を行う民間の団体の関係者が含まれるように努めなければならない。

3 委員の任期が満了し、又は欠員を生じた場合において、国会の閉会又は衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができないときは、内閣総理大臣は、第一項の規定にかかわらず、同項に定める資格を有する者のうちから、委員を任命することができる。

4 前項の場合においては、任命後最初の国会で両議院の事後の承認を得なければならない。この場合において、両議院の事後の承認が得られないときは、内閣総理大臣は、直ちに、その委員を罷免しなければならない。

 (任期)

第十五条 委員の任期は、五年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

2 委員は、再任されることができる。

 (身分保障)

第十六条 委員は、次の各号のいずれかに該当する場合を除いては、在任中、その意に反して罷免されることがない。

 一 破産の宣告を受けたとき。

 二 禁錮以上の刑に処せられたとき。

 三 委員会により、心身の故障のため職務の執行ができないと認められたとき、又は職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認められたとき。

 (罷免)

第十七条 内閣総理大臣は、委員が前条各号のいずれかに該当するときは、その委員を罷免しなければならない。

 (委員の服務等)

第十八条 委員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。

2 委員は、在任中、政党その他の政治的団体の役員となり、又は積極的に政治運動をしてはならない。

3 委員は、在任中、内閣総理大臣の許可のある場合を除くほか、報酬を得て他の職務に従事し、又は営利事業を営み、その他金銭上の利益を目的とする業務を行ってはならない。

4 委員の給与は、別に法律で定める。

 (委員長)

第十九条 委員長は、委員のうちから互選した者について、内閣総理大臣が任命する。

2 委員長は、会務を総理し、委員会を代表する。

3 委員長に事故があるときは、あらかじめその指名する委員が、その職務を代理する。

 (会議)

第二十条 委員会は、委員長が招集する。

2 委員会は、委員長を含む過半数の委員の出席がなければ、会議を開き、議決をすることができない。

3 委員会の議事は、出席者の過半数でこれを決し、可否同数のときは、委員長の決するところによる。

4 委員会が第十六条第三号の規定による認定をするには、前項の規定にかかわらず、本人を除く全員の一致がなければならない。

5 委員長に事故がある場合の第二項の規定の適用については、前条第三項に規定する委員は、委員長とみなす。

 (規則の制定)

第二十一条 委員会は、その所掌事務について、法律若しくは政令を実施するため、又は法律若しくは政令の特別の委任に基づいて、難民認定委員会規則を制定することができる。

 (資料の提出等の要求)

第二十二条 委員会は、その所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、資料の提出その他必要な協力を求めることができる。

 (国会に対する報告)

第二十三条 委員会は、毎年、内閣総理大臣を経由して、国会に対し、難民の認定の状況を報告しなければならない。

 (事務局の組織)

第二十四条 委員会の事務を処理させるため、委員会に事務局を置く。

2 事務局に、事務局長を置く。

3 事務局長は、委員長の命を受けて、局務を掌理する。

4 難民の認定に関する事実の調査に関する事務を行わせるため、事務局に、難民認定調査官を置く。

5 難民の認定に係る相談に関する事務を行わせるため、事務局に、難民認定相談員を置く。

 (地方事務所)

第二十五条 委員会の事務局の地方機関として、所要の地に地方事務所を置く。

2 前項の地方事務所の名称、位置及び管轄区域は、政令で定める。

 (委員会の運営)

第二十六条 この法律に定めるもののほか、委員会の運営に関し必要な事項は、委員会が定める。

   第四章 生活支援

 (基本理念)

第二十七条 生活支援に関する施策は、本邦に定住する意思を有する在留難民等が地域社会において安定した日常生活及び社会生活を営むことができるよう、地域社会の理解と協力を得つつ、総合的かつ計画的に推進されなければならない。

 (国の責務)

第二十八条 国は、前条の基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、生活支援に関する総合的な施策を策定し、及び実施するものとする。

 (地方公共団体の責務)

第二十九条 地方公共団体は、基本理念にのっとり、生活支援に関し、その地域の実情に応じた施策を策定し、及び実施するものとする。

 (国民の協力等)

第三十条 国民は、在留難民等の人権に関する理解を深めるとともに、地域社会において、国及び地方公共団体が実施する施策に協力するよう努めるものとする。

2 国及び地方公共団体は、在留難民等の人権に関する国民の理解を深めるための教育及び啓発に努めるものとする。

 (生活支援推進計画)

第三十一条 政府は、生活支援に関する施策を総合的かつ計画的に推進するための計画(以下「生活支援推進計画」という。)を定めなければならない。

2 生活支援推進計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。

 一 生活支援に関する基本的な方針

 二 次に掲げる施策の推進に関する事項

  イ 日常生活及び社会生活に関する相談への対応、日本語の習得の援助その他在留難民等が日常生活又は社会生活を円滑に営むことができるようにするために必要な施策

  ロ 健康診断の実施、医療の提供その他在留難民等の保健及び医療の確保を図るために必要な施策

  ハ 公営住宅(公営住宅法(昭和二十六年法律第百九十三号)第二条第二号に規定する公営住宅をいう。)等の供給の促進その他在留難民等の居住の安定を図るために必要な施策

  ニ 職業訓練の実施、就職のあっせんその他在留難民等の雇用の機会の確保を図るために必要な施策

  ホ 就学の円滑化、教育の充実その他在留難民等が必要な教育を受けることができるようにするために必要な施策

 三 在留難民等生活支援事業(在留難民等に対し、一定期間宿泊場所を提供した上、日常生活に必要な便宜を供与するとともに、前号イからホまでに掲げる施策を総合的に実施する事業をいう。)の実施に関する事項

 四 生活支援を行う民間の団体との連携に関する事項

 五 前各号に掲げるもののほか、生活支援に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項

3 内閣総理大臣は、関係行政機関の長に協議するとともに、在留難民等生活支援審議会の意見を聴いて、生活支援推進計画の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。

4 内閣総理大臣は、前項の規定による閣議の決定があったときは、遅滞なく、生活支援推進計画を国会に報告するとともに、公表しなければならない。

5 前二項の規定は、生活支援推進計画の変更について準用する。

 (財政上の措置等)

第三十二条 国は、生活支援に関する施策を推進するため、生活支援に関する施策を実施する地方公共団体及び生活支援を行う民間の団体を支援するための財政上の措置その他必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

 (民間の団体の能力の活用等)

第三十三条 国及び地方公共団体は、生活支援に関する施策を実施するに当たっては、生活支援について民間の団体が果たしている役割の重要性に留意し、これらの団体との緊密な連携の確保に努めるとともに、その能力の積極的な活用を図るものとする。

 (国及び地方公共団体の連携)

第三十四条 国及び地方公共団体は、生活支援に関する施策を実施するに当たっては、相互の緊密な連携の確保に努めるものとする。

   第五章 在留難民等生活支援審議会

 (設置)

第三十五条 内閣府に、在留難民等生活支援審議会(以下「審議会」という。)を置く。

 (権限)

第三十六条 審議会は、この法律の規定によりその権限に属させられた事項を処理するほか、内閣総理大臣又は関係各大臣の諮問に応じ、前章の規定の施行に関する重要事項を調査審議する。

2 審議会は、前項に規定する事項に関し内閣総理大臣又は関係各大臣に意見を述べることができる。

 (組織)

第三十七条 審議会は、委員二十人以内で組織する。

2 委員は、前条第一項に規定する事項に関し優れた識見を有する者のうちから、内閣総理大臣が任命する。

3 内閣総理大臣は、前項の規定による委員の任命に当たっては、委員のうちに生活支援を行う民間の団体の関係者が含まれるように努めなければならない。

4 委員は、非常勤とする。

 (資料の提出等の要求)

第三十八条 審議会は、その所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長、関係地方公共団体の長その他の関係者に対し、資料の提出、意見の開陳、説明その他必要な協力を求めることができる。

 (委任規定)

第三十九条 この法律に定めるもののほか、審議会の組織、所掌事務及び運営に関し必要な事項は、政令で定める。

   第六章 雑則

 (難民の認定に職務上関係のある者による配慮等)

第四十条 難民の認定に職務上関係のある者は、その職務を行うに当たっては、難民認定申請者の心身の状況、その置かれている環境等を踏まえ、難民認定申請者の人権に十分な配慮をしなければならない。

2 国は、難民の認定に職務上関係のある者に対し、難民認定申請者の人権に関する理解を深めるために必要な研修及び啓発を行うものとする。

 (生活支援に職務上関係のある者による配慮等)

第四十一条 生活支援に職務上関係のある者は、その職務を行うに当たっては、在留難民等の心身の状況、その置かれている環境等を踏まえ、在留難民等の人権に十分な配慮をしなければならない。

2 国及び地方公共団体は、生活支援に職務上関係のある者に対し、在留難民等の人権に関する理解を深めるために必要な研修及び啓発を行うものとする。

 (難民認定申請者に係る援助)

第四十二条 国は、難民の認定に関する処分があるまでの間の難民認定申請者の生活を援助するため、一時的な宿泊場所の提供、日常生活に必要な便宜の供与その他の措置を講ずるよう努めるものとする。

2 国は、難民認定申請者に対する第三条第一項の申請に係る情報の提供、難民認定申請者の生活の援助等を行う民間の団体に対し、必要な援助を行うよう努めるものとする。

   第七章 罰則

第四十三条 偽りその他不正の手段により難民の認定を受けた者は、三年以下の懲役若しくは禁錮若しくは三十万円以下の罰金に処し、又はその懲役若しくは禁錮及び罰金を併科する。

第四十四条 第六条第三項又は第八条の規定に違反して難民認定証明書を返納しなかった者は、一年以下の懲役若しくは二十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第四十五条 第十八条第一項の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。

   第八章 出入国管理及び難民認定法の一部改正

第四十六条 出入国管理及び難民認定法の一部を次のように改正する。

  題名を次のように改める。

    出入国管理法

  目次中「第九条」を「第九条の二」に、「第十八条の二」を「第十八条」に、「第二十二条の三」を「第二十二条の六」に、「第二十六条」を「第二十六条の二」に、「第五十三条」を「第五十三条の三」に、

第七章 日本人の出国及び帰国(第六十条・第六十一条)

 

 

第七章の二 難民の認定等(第六十一条の二―第六十一条の二の八)

 を「第七章 日本人の出国及び帰国(第六十条・第六十一条)」に改める。

  第一条中「出入国管理及び難民認定法」を「この法律」に改め、「とともに、難民の認定手続を整備する」を削る。

  第二条中「出入国管理及び難民認定法」を「この法律」に改め、同条第三号の二及び第十二号の二を削る。

  第二条の二中「出入国管理及び難民認定法」を「この法律」に改める。

  第五条第一項第三号中「ある者」を「ある者。」に改め、同号に次のただし書を加える。

    ただし、次条第三項の申請をした者については、この限りでない。

  第五条第一項第五号の二中「出入国管理及び難民認定法」を「この法律」に改める。

  第六条第一項中「同じ。)」の下に「(第三項に規定する外国人を除く。)」を加え、「第六十一条の二の六」を「第二十六条の二」に改め、同条に次の一項を加える。

 3 本邦に上陸しようとする外国人で難民等の保護に関する法律(平成十五年法律第▼▼▼号。以下「難民保護法」という。)第三条第一項の規定による難民(難民保護法第二条第一項に規定する難民をいう。以下同じ。)である旨の認定(以下「難民の認定」という。)を受けようとするものは、その者が上陸しようとする出入国港において、法務省令で定める手続により、入国審査官に対し、難民の認定を受けるための上陸の申請をして、当該上陸のための審査を受けなければならない。

  第七条第一項中「第六十一条の二の六第一項」を「第二十六条の二第一項」に改め、同条第三項を同条第四項とし、同条第二項中「前項」を「前二項」に、「同項」を「これらの項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

 2 入国審査官は、前条第三項の申請があつたときは、当該外国人が前項第四号に掲げる上陸のための条件に適合しているかどうかを審査しなければならない。

  第八条中「第七条第一項」の下に「又は第二項」を加える。

  第九条第一項中「、外国人」の下に「(第六条第三項の申請をした外国人を除く。以下この条において同じ。)」を加え、同条第三項中「第六十一条の二の六第一項」を「第二十六条の二第一項」に改め、同条第四項中「次条」を「第十条」に改め、同条第五項中「次条第七項」を「第十条第七項」に改める。

  第三章第一節中第九条の次に次の一条を加える。

  (難民申請者上陸特別許可)

 第九条の二 入国審査官は、審査の結果、第六条第三項の申請をした外国人が第七条第二項に規定する上陸のための条件に適合していると認定した場合において、当該外国人による難民保護法第三条第一項の難民認定委員会に対する申請があつたときは、当該外国人に対し、難民の認定を受けるための上陸の許可(以下「難民申請者上陸特別許可」という。)を与えなければならない。

 2 前項の場合において、第五条第一項第一号又は第二号の規定に該当するかどうかの認定は、厚生労働大臣又は法務大臣の指定する医師の診断を経た後にしなければならない。

 3 入国審査官は、難民申請者上陸特別許可を与える場合には、当該外国人に難民申請者上陸特別許可書を交付しなければならない。この場合において、その難民申請者上陸特別許可は、当該交付のあつた時に、その効力を生ずる。

 4 入国審査官は、難民申請者上陸特別許可を与える場合には、法務省令で定めるところにより、当該外国人に対し、上陸期間、住居及び行動範囲の制限その他必要と認める条件を付すことができる。

 5 入国審査官は、第七条第二項に規定する上陸のための条件に適合していないことを理由として難民申請者上陸特別許可を与えない場合には、次条の規定による口頭審理を行うため、当該外国人を特別審理官に引き渡さなければならない。

 6 第六条第三項の申請をした外国人は、第三項(次条第九項又は第十一条第六項において準用する場合を含む。)の規定による難民申請者上陸特別許可書の交付を受けなければ上陸してはならない。

  第十条第一項中「前条第四項」を「第九条第四項又は前条第五項」に、「引渡」を「引渡し」に、「すみやかに」を「速やかに」に改め、同条第七項中「外国人」の下に「(第六条第三項の申請をした外国人を除く。)」を加え、同条第十項を同条第十一項とし、同条第九項中「第七条第一項」の下に「又は第二項」を加え、同項を同条第十項とし、同条第八項中「前条第三項」を「第九条第三項」に、「、前項」を「第七項」に改め、「場合に」の下に「、前条第三項及び第四項の規定は前項の難民申請者上陸特別許可を与える場合に」を加え、同項を同条第九項とし、同条第七項の次に次の一項を加える。

 8 特別審理官は、口頭審理の結果、当該外国人(第六条第三項の申請をした外国人に限る。)が第七条第二項に規定する上陸のための条件に適合していると認定した場合において、当該外国人による難民保護法第三条第一項の難民認定委員会に対する申請があつたときは、直ちにその者に難民申請者上陸特別許可を与えなければならない。

  第十一条第一項中「前条第九項」を「前条第十項」に改め、同条第四項中「主任審査官は」の下に「、当該外国人(第六条第三項の申請をした外国人を除く。)について」を加え、同条第六項を同条第七項とし、同条第五項中「、前項」を「第四項」に改め、「場合に」の下に「、第九条の二第三項及び第四項の規定は前項の難民申請者上陸特別許可を与える場合に」を加え、同項を同条第六項とし、同条第四項の次に次の一項を加える。

 5 主任審査官は、当該外国人(第六条第三項の申請をした外国人に限る。)について、法務大臣から異議の申出が理由があると裁決した旨の通知を受けた場合において、当該外国人による難民保護法第三条第一項の難民認定委員会に対する申請があつたときは、直ちに当該外国人に難民申請者上陸特別許可を与えなければならない。

  第十二条第二項中「前条第四項」の下に「又は第五項」を加える。

  第十三条第四項中「受けたとき」の下に「、若しくは第十条第八項若しくは第十一条第五項の規定により難民申請者上陸特別許可を受けたとき」を加え、「第十条第十項若しくは第十一条第六項」を「第十条第十一項若しくは第十一条第七項」に改める。

  第十三条の二第一項中「第十条第十項又は第十一条第六項」を「第十条第十一項又は第十一条第七項」に改める。

  第十八条の二を削る。

  第二十二条の三を削る。

  第二十二条の二の前の見出しを削り、同条第四項中「前条の」を「第二十二条の」に、「前条第一項」を「同条第一項」に改め、第四章第一節中同条を第二十二条の四とし、同条の次に次の二条を加える。

 第二十二条の五 難民在留特別許可を受けている外国人(別表第一又は別表第二の上欄の在留資格のいずれも有しない外国人に限る。)で別表第一又は別表第二の上欄の在留資格のいずれかをもつて在留しようとするものは、法務省令で定めるところにより、法務大臣に対し在留資格の取得を申請しなければならない。

 2 法務大臣は、前項の申請(永住者の在留資格の取得の申請を除く。)があつた場合には、特段の事情がない限り、これを許可しなければならない。

 3 第二十条第四項の規定は、前項の規定により在留資格の取得を許可する場合に準用する。

 4 第二十二条の規定は、第一項に規定する在留資格の取得の申請中永住者の在留資格の取得の申請の手続に準用する。この場合において、同条第一項中「在留資格を変更」とあるのは「在留資格を取得」と、「在留資格への変更」とあるのは「在留資格の取得」と読み替えるものとする。

  (難民の認定を受けている外国人に関する永住許可の特則)

 第二十二条の六 難民の認定を受けている外国人で別表第一又は別表第二の上欄の在留資格を有しているもの(永住者の在留資格を有する外国人を除く。)から第二十二条第一項の永住許可の申請があつた場合には、法務大臣は、同条第二項本文の規定にかかわらず、その者が同項第二号に適合しないときであつても、これを許可することができる。

  第二十二条の四の前に見出しとして「(在留資格の取得)」を付する。

  第二十二条の次に次の二条を加える。

  (難民申請者在留特別許可)

 第二十二条の二 本邦に在留する外国人で難民の認定を受けようとするものは、法務省令で定める手続により、法務大臣に対し、難民の認定を受けるための在留の申請をすることができる。

 2 法務大臣は、前項の申請があつた場合において、当該外国人による難民保護法第三条第一項の難民認定委員会に対する申請があつたときは、当該外国人に対し、難民の認定を受けるための在留の許可(以下「難民申請者在留特別許可」という。)を与えなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する外国人については、特段の事情がない限り、難民申請者在留特別許可を与えてはならない。

  一 収容令書又は退去強制令書の発付を受けて収容されている外国人(第五十二条第七項の規定により放免されている外国人及び第五十四条第二項の規定により仮放免されている外国人を含む。)

  二 第二十四条各号のいずれかに該当する外国人で、刑事訴訟に関する法令、刑の執行に関する法令又は少年院若しくは婦人補導院の在院者の処遇に関する法令の規定による手続が行われているもの

  三 難民保護法第三条第四項の通知を受けた外国人で、当該通知を受けた後出国することなく同条第一項の申請を難民認定委員会にしたもの

 3 法務大臣は、難民申請者在留特別許可を与える場合には、入国審査官に、難民申請者在留特別許可書を交付させるものとする。この場合において、その難民申請者在留特別許可は、当該交付のあつた時に、その効力を生ずる。

 4 第九条の二第四項の規定は、法務大臣が難民申請者在留特別許可を与える場合に準用する。この場合において、同項中「上陸期間」とあるのは、「在留期間」と読み替えるものとする。

  (難民在留特別許可)

 第二十二条の三 本邦に在留する外国人で難民の認定を受けている者は、法務省令で定める手続により、法務大臣に対し、その地位に基づく在留の申請をすることができる。

 2 法務大臣は、前項の申請があつたときは、当該外国人に対し、同項の地位に基づく在留の許可(以下「難民在留特別許可」という。)を与えなければならない。

 3 法務大臣は、難民在留特別許可を与える場合には、法務省令で定める手続により、当該外国人に対し、難民在留特別許可書を交付しなければならない。この場合において、その難民在留特別許可は、当該交付のあつた時に、その効力を生ずる。

 4 法務大臣は、難民在留特別許可を与える場合には、在留期間その他法務省令で定める事項について必要な条件を付することができる。

 5 法務大臣は、難民在留特別許可を受けている外国人が難民保護法第六条第一項の規定により難民の認定を取り消されたときは、当該難民在留特別許可を取り消さなければならない。

 6 法務大臣は、前項の規定により難民在留特別許可を取り消す場合には、当該外国人に対し書面をもつてその旨を通知するとともに、当該外国人に係る難民在留特別許可書及び第二十六条の二第一項の規定により交付を受けた難民旅行証明書が効力を失った旨を官報に告示する。

 7 難民在留特別許可書又は第二十六条の二第一項の規定による難民旅行証明書の交付を受けている外国人は、前項の規定による通知を受けたときは、当該難民在留特別許可書又は難民旅行証明書を法務大臣に返納しなければならない。

  第二十三条の見出し中「呈示」を「提示」に改め、同条第一項中「又は」の下に「難民申請者上陸特別許可書、」を加え、「若しくは一時庇護許可書」を「、難民申請者在留特別許可書、難民在留特別許可書若しくは在留資格を証する書面として法務省令で定める書面」に改め、同条第二項中「当り」を「当たり」に改め、「許可書」の下に「若しくは法務省令で定める書面」を加え、「呈示を」を「提示を」に、「呈示しなければ」を「提示しなければ」に改め、同条第三項中「許可書」の下に「若しくは法務省令で定める書面」を加え、「呈示を」を「提示を」に、「呈示しなければ」を「提示しなければ」に改める。

  第二十四条第一号中「者」の下に「(難民申請者上陸特別許可を受けている者及び難民申請者在留特別許可を受けている者並びに難民在留者(難民の認定を受けている者であつて、難民在留特別許可を受け、又は別表第一若しくは別表第二の上欄の在留資格を有しているものをいう。以下この条、第二十六条の二第一項及び第七十条第一項第六号の二において同じ。)を除く。)」を加え、同条第二号中「者」の下に「(難民申請者在留特別許可を受けている者及び難民在留者を除く。)」を加え、同条第三号中「上陸許可の証印」の下に「、難民申請者上陸特別許可」を加え、「又はこの章の第一節若しくは」を「この章の第一節の規定による許可、難民申請者在留特別許可若しくは難民在留特別許可又は」に改め、同条第四号ロ中「者」の下に「(難民申請者在留特別許可を受けている者及び難民在留特別許可を受けている者を除く。)」を加え、同条第五号の二中「第十条第十項又は第十一条第六項」を「第十条第十一項又は第十一条第七項」に改め、同号の次に次の一号を加える。

  五の三 難民申請者上陸特別許可又は難民申請者在留特別許可を受けた者で、難民申請者上陸特別許可書又は難民申請者在留特別許可書に記載された期間を経過して本邦に残留するもの(難民在留者を除く。)

  第二十四条第六号中「、遭難による上陸の許可又は一時庇護のための上陸の許可」を「又は遭難による上陸の許可」に改め、同条第七号中「第二十二条の二第一項」を「第二十二条の四第一項」に、「第二十二条の二第四項」を「第二十二条の四第四項」に改め、同条に次の一号を加える。

  八 第二十二条の五第一項に規定する者で、同条第二項の規定及び同条第三項において準用する第二十条第四項の規定又は第二十二条の五第四項において準用する第二十二条第二項及び第三項の規定による許可を受けないで、第二十二条の三第四項の規定により法務大臣が定める期間を経過して本邦に残留するもの

  第四章第三節中第二十六条の次に次の一条を加える。

  (難民旅行証明書)

 第二十六条の二 法務大臣は、本邦に在留する難民在留者が出国しようとするときは、法務省令で定める手続により、その者の申請に基づき、難民旅行証明書を交付するものとする。ただし、法務大臣においてその者が日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがあると認める場合は、この限りでない。

 2 前項の難民旅行証明書の有効期間は、一年とする。

 3 第一項の難民旅行証明書の交付を受けている者は、当該証明書の有効期間内は本邦に入国し、及び出国することができる。この場合において、入国については、前条の規定による再入国の許可を要しない。

 4 前項の場合において、法務大臣が特に必要があると認めるときは、三月以上一年未満の範囲内で、当該難民旅行証明書により入国することのできる期限を定めることができる。

 5 法務大臣は、第一項の難民旅行証明書の交付を受けて出国した者について、当該証明書の有効期間内に入国することができない相当の理由があると認めるときは、その者の申請に基づき、六月を超えない範囲内で、当該証明書の有効期間を延長することができる。

 6 前項の延長は、難民旅行証明書にその旨を記載して行うものとし、その事務は、日本国領事官等に委任するものとする。

 7 法務大臣は、第一項の難民旅行証明書の交付を受けている者(難民在留特別許可を受けている者を除く。)が難民認定法第六条第一項の規定により難民の認定を取り消されたときは、その者に係る難民旅行証明書が効力を失つた旨を、その者に対し書面をもつて通知するとともに、官報に告示する。

 8 前項の規定による通知を受けた者は、当該難民旅行証明書を法務大臣に返納しなければならない。

 9 法務大臣は、第一項の難民旅行証明書の交付を受けている者が日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがあると認めるときは、その者が本邦にある間において、法務省令で定めるところにより、その者に対して、期限を付して、その所持する難民旅行証明書の返納を命ずることができる。

 10 前項の規定により返納を命ぜられた難民旅行証明書は、その返納があつたときは当該返納の時に、同項の期限までに返納がなかつたときは当該期限を経過した時に、その効力を失う。この場合において、同項の期限までに返納がなかつたときは、法務大臣は、当該難民旅行証明書がその効力を失つた旨を官報に告示する。

  第五十二条第三項中「この条」の下に「及び第六十一条の七の二」を加え、「写」を「写し」に、「すみやかに」を「速やかに」に、「但し」を「ただし」に改め、同条第六項中「送還する」を「送還し、又は引き渡す」に、「呼出」を「呼出し」に、「附して」を「付して」に改め、同項を同条第七項とし、同条第五項中「、退去強制」を「退去強制」に改め、「できないとき」の下に「又は第四項の規定により本邦外への送還若しくは運送業者への引渡しを停止するとき」を加え、「送還可能の」を「送還又は引渡しが可能な」に改め、同項を同条第六項とし、同条第四項中「前項」を「第三項」に改め、同項を同条第五項とし、同条第三項の次に次の一項を加える。

 4 退去強制令書の発付を受けた者が、第二十二条の二第一項の申請をした外国人(同条第二項第三号に該当する者を除く。)であるときは、その者について難民保護法第三条第二項の難民の認定に関する処分がされるまでの間は、前項の規定にかかわらず、同項本文の規定による送還及び同項ただし書の規定による引渡しを停止する。

  第五十三条第三項中「難民条約」を「難民の地位に関する条約(以下「難民条約」という。)」に改める。

  第五章第四節中第五十三条の次に次の二条を加える。

  (退去強制令書の発付に伴う難民在留特別許可書等の返納)

 第五十三条の二 本邦に在留する外国人で難民の認定を受けているものが、第四十七条第四項、第四十八条第八項若しくは第四十九条第五項の規定により、又は第六十三条第一項の規定に基づく退去強制の手続において退去強制令書の発付を受けたときは、当該外国人は、速やかに、法務大臣にその所持する難民在留特別許可書及び難民旅行証明書を返納しなければならない。

  (難民の認定を受けている者に関する法務大臣の裁決の特例)

 第五十三条の三 法務大臣は、第四十九条第一項の規定による異議の申出をした者が難民の認定を受けている者であるときは、第五十条第一項に規定する場合のほか、第四十九条第三項の裁決に当たつて、異議の申出が理由がないと認める場合でも、その者の在留を特別に許可することができる。この場合においては、第五十条第二項及び第三項の規定を準用する。

  第五十九条の二第一項中「第二十二条の二第三項(第二十二条の三において準用する場合を含む。)」を「第二十二条の四第三項」に、「第二十二条の二第四項(第二十二条の三において準用する場合を含む。)」を「第二十二条の四第四項及び第二十二条の五第四項」に、「含む。)若しくは」を「含む。)、第二十二条の五第二項若しくは」に改める。

  第七章の二を削る。

  第六十一条の三第二項第四号中「及び第六十一条の二の三第一項」を削る。

  第六十一条の七の次に次の一条を加える。

  (難民認定委員会との連携)

 第六十一条の七の二 法務大臣、入国審査官及び入国警備官は、難民の認定を受けようとする者又は難民の認定を受けようとした者の出入国の管理に関して、難民認定委員会に照会し、難民保護法第三条第一項の申請の有無、同条第二項の難民の認定に関する処分の内容その他必要な事項の報告を求めることができる。

  第六十一条の八第一項中「及び難民の認定」を削る。

  第六十八条第一項中「第六十一条の二の六第一項」を「第二十六条の二第一項」に改める。

  第六十九条の二中「出入国管理及び難民認定法」を「この法律」に、「第二十二条の二第四項(第二十二条の三において準用される場合を含む。)」を「第二十二条の四第四項及び第二十二条の五第四項」に、「、第六十一条の二の二第一項及び第六十一条の二の五」を「及び第二十二条の六」に改める。

  第六十九条の三中「出入国管理及び難民認定法」を「この法律」に改める。

  第七十条第一項第六号の次に次の一号を加える。

  六の二 難民申請者上陸特別許可又は難民申請者在留特別許可を受けた者で、難民申請者上陸特別許可書又は難民申請者在留特別許可書に記載された期間を経過して本邦に残留するもの(難民在留者を除く。)

  第七十条第一項第七号中「、遭難による上陸の許可又は一時庇護のための上陸の許可」を「又は遭難による上陸の許可」に改め、同項第八号中「第二十二条の二第一項」を「第二十二条の四第一項」に、「第二十二条の二第四項」を「第二十二条の四第四項」に改め、同項第九号を次のように改める。

  九 第二十二条の五第一項に規定する者で、同条第二項の規定及び同条第三項において準用する第二十条第四項の規定又は第二十二条の五第四項において準用する第二十二条第二項及び第三項の規定による許可を受けないで、第二十二条の三第四項の規定により法務大臣が定める期間を経過して本邦に残留するもの

  第七十条の二第二号を削り、同条第三号中「前号の」を「その者の生命、身体又は身体の自由が難民条約第一条A(2)に規定する理由によつて害される」に改め、同号を同条第二号とする。

  第七十二条第二号中「第五十二条第六項」を「第五十二条第七項」に改め、同条第三号中「一時庇護のための上陸の許可を受けた者で、第十八条の二第三項」を「難民申請者上陸特別許可又は難民申請者在留特別許可を受けた者で、第九条の二第四項(第十条第九項、第十一条第六項又は第二十二条の二第四項において準用する場合を含む。)」に改め、同号の次に次の一号を加える。

  三の二 第二十六条の二第八項の規定に違反して難民旅行証明書を返納しなかつた者

  第七十二条第四号中「第六十一条の二の六第七項」を「第二十六条の二第九項」に改め、同条第五号中「第六十一条の二の二第三項又は第六十一条の二の七」を「第二十二条の三第七項又は第五十三条の二」に、「難民認定証明書」を「難民在留特別許可書」に改める。

  第七十六条第一号及び第二号中「許可書」の下に「若しくは法務省令で定める書面」を加える。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、平成十六年一月一日から施行する。ただし、次条の規定は、公布の日から施行する。

 (委員会の委員の任命のために必要な行為)

第二条 第十四条第一項の規定による委員会の委員の任命のために必要な行為は、この法律の施行前においても行うことができる。

 (委員会の委員の任命手続の特例)

第三条 第十四条第三項及び第四項の規定は、この法律の施行の日以後最初に行われる委員会の委員の任命について準用する。

 (経過措置)

第四条 第四十六条の規定による改正前の出入国管理及び難民認定法(以下「旧法」という。)の規定により法務大臣がした難民の認定又はその取消しに関する処分その他の行為は、この法律の相当規定に基づいて委員会がした難民の認定又はその取消しに関する処分その他の行為とみなす。

2 この法律の施行の際現に旧法第六十一条の二第一項の規定により法務大臣に対してされている申請は、第三条第一項の規定に基づいて委員会に対してされている申請とみなす。

3 この法律の施行の際現に旧法第六十一条の二の四の規定により法務大臣に対してされている異議の申出は、行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)の規定に基づいて委員会に対してされている異議申立てとみなす。

4 旧法第六十一条の二第三項の規定により難民と認定しない旨の通知を受けた外国人について第四十六条の規定による改正後の出入国管理法(以下「新法」という。)第二十二条の二第二項及び第五十二条第四項の規定を適用する場合における当該通知については、第一項の規定を適用しない。

5 この法律の施行の際現に旧法第十八条の二第一項の規定により一時庇護のための上陸の許可を受けている者(新法第二十二条の二第二項の規定による難民申請者在留特別許可又は新法第二十二条の三第二項の規定による難民在留特別許可を受けている者及び在留資格を有する者を除く。)については、旧法第十八条の二及びこれに係る旧法の規定は、なおその効力を有する。

6 旧法第六十一条の二第三項の規定により法務大臣が交付した難民認定証明書は、第三条第四項の規定に基づいて委員会が交付した難民認定証明書とみなす。

7 この法律の施行の際現に旧法第六十一条の二の六の規定により法務大臣により交付されている難民旅行証明書については、なお従前の例による。

第五条 この法律の施行前にした行為及び前条第五項又は第七項の規定によりなおその効力を有し、又はなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

第六条 前二条に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

 (国会法の一部改正)

第七条 国会法(昭和二十二年法律第七十九号)の一部を次のように改正する。

  第六十九条第二項中「公正取引委員会委員長」の下に「、難民認定委員会委員長」を加える。

 (風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の一部改正)

第八条 次に掲げる法律の規定中「出入国管理及び難民認定法」を「出入国管理法」に改める。

 一 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和二十三年法律第百二十二号)第四条第一項第二号及び第十八条の二第一項第二号

 二 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第七十三条の二十七の八第一項

 三 職業能力開発促進法(昭和四十四年法律第六十四号)第九十二条第三号

 四 中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立の支援に関する法律(平成六年法律第三十号)第六条第二項及び第十四条第二項

 五 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(平成十一年法律第百三十六号)別表第二十六号

 六 犯罪捜査のための通信傍受に関する法律(平成十一年法律第百三十七号)別表第三号

 七 国際受刑者移送法(平成十四年法律第六十六号)第四十四条の見出し及び同条第一項

 (特別職の職員の給与に関する法律の一部改正)

第九条 特別職の職員の給与に関する法律(昭和二十四年法律第二百五十二号)の一部を次のように改正する。

  第一条第十一号の次に次の一号を加える。

  十一の二 難民認定委員会の委員長及びその他の委員

  別表第一中「公害等調整委員会委員長」を

公害等調整委員会委員長

 

 

難民認定委員会委員長

 に、「公害等調整委員会の常勤の委員」を

公害等調整委員会の常勤の委員

 

 

難民認定委員会委員(難民認定委員会委員長を除く。)

 に改める。

 (外国人登録法の一部改正)

第十条 外国人登録法(昭和二十七年法律第百二十五号)の一部を次のように改正する。

  第二条第一項中「出入国管理及び難民認定法」を「出入国管理法」に改める。

  第三条第一項、第七条第一項及び第十二条第一項中「第六十一条の二の六」を「第二十六条の二」に改める。

 (道路交通法の一部改正)

第十一条 道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)の一部を次のように改正する。

  第百七条の二中「出入国管理及び難民認定法」を「出入国管理法」に、「第六十一条の二の六第一項」を「第二十六条の二第一項」に改める。

 (住民基本台帳法の一部改正)

第十二条 住民基本台帳法(昭和四十二年法律第八十一号)の一部を次のように改正する。

  別表第一第四十号中「出入国管理及び難民認定法」を「出入国管理法」に、「第二十二条の二第三項(同法第二十二条の三において準用する場合を含む。)」を「第二十二条の四第三項」に改め、「若しくは第二十一条第三項」を「、第二十一条第三項若しくは第二十二条の五第二項」に改める。

 (日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部改正)

第十三条 日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法(平成三年法律第七十一号)の一部を次のように改正する。

  第一条中「出入国管理及び難民認定法」を「出入国管理法」に改める。

  第八条中「第二十二条の二第一項」を「第二十二条の四第一項」に、「第二十二条の二第四項」を「第二十二条の四第四項」に改める。

 (国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律の一部改正)

第十四条 国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律(平成三年法律第九十四号)の一部を次のように改正する。

  第三条第一項中「出入国管理及び難民認定法」を「出入国管理法」に改め、「第六条第二項」の下に「又は第三項」を、「、入管法第九条第一項」の下に「又は第九条の二第一項」を、「第七条第一項」の下に「又は第二項」を加え、「証印をする」を「証印をし、又は入管法第九条の二第一項の難民申請者上陸特別許可を与える」に改め、同条第三項及び第四項中「証印」の下に「若しくは難民申請者上陸特別許可」を加える。

 (特定非営利活動促進法の一部改正)

第十五条 特定非営利活動促進法(平成十年法律第七号)の一部を次のように改正する。

  第四十四条の二中「国家公安委員会規則」の下に「、難民認定委員会規則」を加える。

 (行政機関が行う政策の評価に関する法律の一部改正)

第十六条 行政機関が行う政策の評価に関する法律(平成十三年法律第八十六号)の一部を次のように改正する。

  第六条第一項中「国家公安委員会」の下に「、難民認定委員会」を加える。

 (行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律の一部改正)

第十七条 行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)の一部を次のように改正する。

  第十二条中「国家公安委員会規則」の下に「、難民認定委員会規則」を、「国家公安委員会」の下に「、難民認定委員会」を加える。

  別表出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)の項中「出入国管理及び難民認定法」を「出入国管理法」に、「、第四十九条第一項及び第六十一条の二の四」を「及び第四十九条第一項」に改め、「第七条の二第一項」の下に「、第九条の二第三項」を加え、「、第十八条の二第二項」を削り、「第二十二条の二第三項(第二十二条の三において準用する場合を含む。)」を「第二十二条の四第三項及び第二十二条の五第三項」に、「第二十二条の二第四項(第二十二条の三において準用する場合を含む。)」を「第二十二条の四第四項及び第二十二条の五第四項」に、「第二十六条第二項」を「第二十二条の二第三項、第二十二条の三第三項及び第六項、第二十六条第二項、第二十六条の二第一項及び第七項」に、「、第五十五条第二項、第六十一条の二第三項並びに第六十一条の二の六第一項」を「並びに第五十五条第二項」に改め、同表自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律(平成十三年法律第五十七号)の項の次に次のように加える。

難民等の保護に関する法律(平成十五年法律第▼▼▼号)

第三条第三項及び第四項並びに第六条第二項

第四条

 (構造改革特別区域法の一部改正)

第十八条 構造改革特別区域法(平成十四年法律第百八十九号)の一部を次のように改正する。

  第十五条の見出し及び同条第一項中「出入国管理及び難民認定法」を「出入国管理法」に改め、同条第五項第五号中「第二十二条の二第二項」を「第二十二条の四第二項」に改める。

  第三十七条中「国家公安委員会規則」の下に「、難民認定委員会規則」を、「国家公安委員会」の下に「、難民認定委員会」を加える。

 (内閣府設置法の一部改正)

第十九条 内閣府設置法の一部を次のように改正する。

  第三条第二項中「治安の確保」の下に「、難民の認定」を加える。

  第四条第三項第五十二号の次に次の一号を加える。

  五十二の二 生活支援推進計画(難民等の保護に関する法律(平成十五年法律第▼▼▼号)第三十一条 第一項に規定するものをいう。)の作成及び推進に関すること。

  第四条第三項第五十八号の次に次の一号を加える。

  五十八の二 難民等の保護に関する法律第十一条に規定する事務

  第十六条第二項中「大臣庁等」の下に「、難民認定委員会」を加える。

  第三十七条第三項の表中

国会等移転審議会

国会等の移転に関する法律

 を

国会等移転審議会

国会等の移転に関する法律

 

 

在留難民等生活支援審議会

難民等の保護に関する法律

 に改める。

  第六十四条の表中

国家公安委員会

警察法

 を

国家公安委員会

警察法

 

 

難民認定委員会

難民等の保護に関する法律

 に改める。

 (法務省設置法の一部改正)

第二十条 法務省設置法(平成十一年法律第九十三号)の一部を次のように改正する。

  第四条第三十四号を次のように改める。

  三十四 削除

  第二十一条第一項中「から第三十四号まで」を「及び第三十三号」に改める。


     理 由

 難民等の権利利益の保護を図り、もって難民問題を解決するための国際社会の取組に寄与するため、難民認定委員会による適正かつ迅速な難民の認定の手続及び在留難民等に対する生活上の支援に関する措置等について定めるとともに、難民の認定に係る上陸及び在留の特別の許可制度を創設する必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。


   本案施行に要する経費

 本案施行に要する経費としては、平年度約十四億円の見込みである。

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