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第一六一回

閣第一八号

   債権譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律の一部を改正する法律案

 債権譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律(平成十年法律第百四号)の一部を次のように改正する。

 題名を次のように改める。

   動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律

 題名の次に次の目次及び章名を付する。

目次

 第一章 総則(第一条―第四条)

 第二章 動産譲渡登記及び債権譲渡登記等(第五条―第十四条)

 第三章 補則(第十五条―第二十二条)

 附則

   第一章 総則

 第一条中「法人がする」の下に「動産及び」を加える。

 第十七条を第二十二条とする。

 第十六条第一項中「債権の個数及び債権譲渡登記」を「動産譲渡登記又は債権譲渡登記若しくは質権設定登記」に、「並びに」を「及び」に改め、同項第一号中「債権譲渡登記」を「動産譲渡登記、債権譲渡登記」に改め、同項第二号中「又は登記事項証明書」を「、登記事項証明書又は概要記録事項証明書」に改め、同条を第二十一条とする。

 第十五条中「行政不服審査法」を「登記官の処分に係る審査請求については、行政不服審査法」に改め、「、前条第一項の審査請求については」を削り、同条を第二十条とする。

 第十四条第一項中「監督法務局」を「当該登記官を監督する法務局」に改め、同条第二項を次のように改める。

2 審査請求は、登記官を経由してしなければならない。

 第十四条第四項中「ときは、」の下に「その請求の日から」を加え、「監督法務局」を「第一項の法務局」に改め、同条第五項中「法務局又は」を「第一項の法務局又は」に、「利害関係人」を「登記上の利害関係人」に改め、同条を第十九条とする。

 第十三条の二中「債権譲渡登記ファイル」を「動産譲渡登記ファイル若しくは債権譲渡登記ファイル又は登記事項概要ファイル」に改め、同条を第十八条とする。

 第十三条中「債権譲渡登記ファイル」を「動産譲渡登記ファイル及び債権譲渡登記ファイル並びに動産譲渡登記事項概要ファイル及び債権譲渡登記事項概要ファイル」に改め、同条を第十七条とする。

 第十二条を第十六条とする。

 第十一条第一項中「債権譲渡登記」を「動産譲渡登記がされている譲渡に係る動産並びに債権譲渡登記」に、「前条第一項に規定する質権の設定の登記」を「質権設定登記」に改め、同条を第十五条とする。

 第十条第一項を次のように改める。

  第四条及び第八条の規定並びに第五条、第六条及び第九条から前条までの規定中債権の譲渡に係る部分は、法人が債権を目的として質権を設定した場合において、当該質権の設定につき債権譲渡登記ファイルに記録された質権の設定の登記(以下「質権設定登記」という。)について準用する。この場合において、第四条の見出し並びに同条第一項、第二項及び第四項並びに第十条第一項第一号及び第二号中「債権の譲渡」とあるのは「質権の設定」と、第四条第一項中「譲渡の登記」とあるのは「質権の設定の登記」と、同項から同条第三項までの規定中「債権の債務者」とあるのは「質権の目的とされた債権の債務者」と、同条第一項及び第八条第五項中「民法第四百六十七条」とあるのは「民法第三百六十四条第一項の規定によりその規定に従うこととされる同法第四百六十七条」と、第四条第二項及び第四項、第五条第一項及び第二項、第六条、第八条の見出し並びに同条第四項及び第五項、第九条第一項、第十条第一項及び第三項並びに第十二条第二項中「債権譲渡登記」とあるのは「質権設定登記」と、第四条第二項中「その譲渡」とあるのは「その質権の設定」と、同項から同条第四項まで、第五条第二項、第八条第二項、第九条第一項、第十条第一項、第十一条第二項第一号及び第四号並びに第十二条第三項中「譲渡人」とあるのは「質権設定者」と、第四条第二項から第四項まで、第八条第二項、第四項及び第五項、第九条第一項、第十条第一項並びに第十一条第二項第一号中「譲受人」とあるのは「質権者」と、第五条第一項中「第七条から第十一条まで及び第十二条第二項」とあり、第六条第一号中「次条から第十一条まで及び第十二条第二項」とあるのは「第十四条において準用する第八条から第十一条まで及び第十二条第二項の規定」と、第五条第二項及び第六条第二号中「第十二条第一項及び第三項並びに第十三条第一項」とあるのは「第十四条第一項において準用する第十二条第一項及び第三項並びに第十三条第一項の規定」と、第八条第二項中「債権譲渡登記は」とあるのは「質権設定登記は」と、同項第二号及び第五号並びに第九条第二項第一号中「債権譲渡登記の」とあるのは「質権設定登記の」と、第八条第二項第二号中「登記原因及びその日付」とあるのは「登記原因及びその日付並びに被担保債権の額又は価格」と、同項第三号及び第四号、同条第三項第一号、第四項及び第五項、第十条第一項第三号及び第三項並びに第十一条第二項第一号、第三号及び第四号中「譲渡に係る債権」とあるのは「質権の目的とされた債権」と、第八条第二項第三号中「譲渡する」とあるのは「目的として質権を設定する」と、同条第四項及び第五項中「譲渡をし」とあるのは「質権を設定し」と、同項中「同法第四百六十七条」とあるのは「同法第三百六十四条第一項の規定によりその規定に従うこととされる同法第四百六十七条」と、第九条第二項及び第十条第二項中「債権譲渡登記に」とあるのは「質権設定登記に」と、同項第一号中「債権譲渡登記を」とあるのは「質権設定登記を」と、第十一条第二項中「債権の譲渡に」とあるのは「質権の設定に」と読み替えるものとする。

 第十条第二項中「第五条第三項」を「第八条第四項」に、「同条第四項」を「同条第五項」に、「の規定により準用される第二条第一項の規定により」を「において準用する第四条第一項の規定により同法第四百六十七条の規定による」に改め、同条を第十四条とし、同条の次に次の章名を付する。

   第三章 補則

 第九条の見出しを「(登記事項概要ファイルへの記録等)」に改め、同条第二項中「登記所」を「本店等所在地法務局等」に、「事項」を「登記事項の概要」に、「商業登記簿その他の譲渡人の登記簿」を「動産譲渡登記事項概要ファイル又は債権譲渡登記事項概要ファイル(次条第一項及び第十八条において「登記事項概要ファイル」と総称する。)」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項中「債権譲渡登記」を「動産譲渡登記若しくは債権譲渡登記」に、「譲渡人の本店又は主たる事務所(外国に本店又は主たる事務所があるときは、日本における営業所又は事務所)の所在地の登記所」を「本店等所在地法務局等」に改め、同項を同条第二項とし、同条に第一項として次の一項を加える。

  本店等所在地法務局等に、磁気ディスクをもって調製する動産譲渡登記事項概要ファイル及び債権譲渡登記事項概要ファイルを備える。

 第九条を第十二条とし、同条の次に次の一条を加える。

 (概要記録事項証明書の交付)

第十三条 何人も、本店等所在地法務局等の登記官に対し、登記事項概要ファイルに記録されている事項を証明した書面(第二十一条第一項第二号において「概要記録事項証明書」という。)の交付を請求することができる。

2 前項の交付の請求は、法務省令で定める場合を除き、本店等所在地法務局等以外の法務局若しくは地方法務局若しくはこれらの支局又はこれらの出張所の登記官に対してもすることができる。

 第八条第一項中「何人も、」の下に「指定法務局等の」を、「対し、」の下に「動産譲渡登記ファイル又は」を、「概要(」の下に「動産譲渡登記ファイル又は」を加え、「第五条第一項第六号」を「第七条第二項第五号、第八条第二項第四号」に、「次条第一項において「登記事項の概要」という」を「次条第二項及び第三項において同じ」に、「以下」を「第二十一条第一項第二号において」に改め、同条第二項を次のように改める。

2 次に掲げる者は、指定法務局等の登記官に対し、動産の譲渡又は債権の譲渡について、動産譲渡登記ファイル又は債権譲渡登記ファイルに記録されている事項を証明した書面(第二十一条第一項において「登記事項証明書」という。)の交付を請求することができる。

 一 譲渡に係る動産又は譲渡に係る債権の譲渡人又は譲受人

 二 譲渡に係る動産を差し押さえた債権者その他の当該動産の譲渡につき利害関係を有する者として政令で定めるもの

 三 譲渡に係る債権の債務者その他の当該債権の譲渡につき利害関係を有する者として政令で定めるもの

 四 譲渡に係る動産又は譲渡に係る債権の譲渡人の使用人

 第八条を第十一条とする。

 第七条第一項中「ときは、」の下に「動産譲渡登記又は」を加え、「の抹消」を「に係る抹消登記」に改め、同項第一号及び第二号中「債権」を「動産の譲渡又は債権」に改め、同項第三号中「譲渡」を「譲渡に係る動産又は譲渡」に改め、同条第二項中「抹消の登記(以下「抹消登記」という。)は、」を「抹消登記は、当該動産譲渡登記に係る動産譲渡登記ファイル又は」に改め、同項第一号中「当該」の下に「動産譲渡登記又は」を加え、同項第二号中「登記原因」を「抹消登記の登記原因」に改め、同条第三項中「譲渡に係る債権が」を「譲渡に係る動産又は譲渡に係る債権が」に改め、「いる」の下に「動産譲渡登記又は」を、「一部の」の下に「動産又は」を加え、同項第一号中「当該」の下に「動産譲渡登記又は」を加え、同項第二号中「係る」の下に「動産又は」を加え、同条を第十条とする。

 第六条第一項中「譲受人は、」の下に「動産譲渡登記又は」を加え、「の存続期間の延長の登記」を「に係る延長登記」に改め、同項ただし書中「ただし、」の下に「当該動産譲渡登記又は債権譲渡登記の存続期間の」を加え、「前条第二項」を「第七条第三項又は前条第三項」に改め、同条第二項中「存続期間の延長の登記(以下「延長登記」という。)は、」を「延長登記は、当該動産譲渡登記に係る動産譲渡登記ファイル又は」に改め、同項第一号中「当該」の下に「動産譲渡登記又は」を加え、同条を第九条とする。

 第五条第四項中「第二条第一項」を「第四条第一項」に改め、「により」の下に「同法第四百六十七条の規定による」を加え、同項を同条第五項とし、同条第三項を同条第四項とし、同条第二項本文中「前項第七号」を「前項第五号」に、「五十年」を「次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める期間」に改め、同項ただし書中「五十年」を「当該期間」に改め、同項に次の各号を加える。

 一 譲渡に係る債権の債務者のすべてが特定している場合 五十年

 二 前号に掲げる場合以外の場合 十年

 第五条第二項を同条第三項とし、同条第一項中「磁気ディスク(これに準ずる方法により一定の事項を確実に記録することができる物を含む。)をもって調製する」を削り、同項第一号を次のように改める。

 一 前条第二項第一号から第三号まで、第七号及び第八号に掲げる事項

 第五条第一項第二号及び第三号を削り、同項第四号中「登記原因」を「債権譲渡登記の登記原因」に改め、同号を同項第二号とし、同項第五号中「債権」の下に「(既に発生した債権のみを譲渡する場合に限る。第十条第三項第三号において同じ。)」を加え、同号を同項第三号とし、同項第六号中「譲渡に係る債権の債務者その他の」を削り、同号を同項第四号とし、同項第七号を同項第五号とし、同項第八号及び第九号を削り、同項を同条第二項とし、同条に第一項として次の一項を加える。

  指定法務局等に、磁気ディスクをもって調製する債権譲渡登記ファイルを備える。

 第五条を第八条とする。

 第四条中「事務は、指定法務局等に勤務する法務事務官で、」を「動産譲渡登記及び債権譲渡登記に関する事務のうち、次の各号に掲げる事務は、それぞれ当該各号に定める法務事務官であって」に改め、同条に次の各号を加える。

 一 次条から第十一条まで及び第十二条第二項に規定する事務 指定法務局等に勤務する法務事務官

 二 第十二条第一項及び第三項並びに第十三条第一項に規定する事務 本店等所在地法務局等に勤務する法務事務官

 第四条を第六条とし、同条の次に次の一条を加える。

 (動産譲渡登記)

第七条 指定法務局等に、磁気ディスク(これに準ずる方法により一定の事項を確実に記録することができる物を含む。次条第一項及び第十二条第一項において同じ。)をもって調製する動産譲渡登記ファイルを備える。

2 動産譲渡登記は、譲渡人及び譲受人の申請により、動産譲渡登記ファイルに、次に掲げる事項を記録することによって行う。

 一 譲渡人の商号又は名称及び本店又は主たる事務所

 二 譲受人の氏名及び住所(法人にあっては、商号又は名称及び本店又は主たる事務所)

 三 譲渡人又は譲受人の本店又は主たる事務所が外国にあるときは、日本における営業所又は事務所

 四 動産譲渡登記の登記原因及びその日付

 五 譲渡に係る動産を特定するために必要な事項で法務省令で定めるもの

 六 動産譲渡登記の存続期間

 七 登記番号

 八 登記の年月日

3 前項第六号の存続期間は、十年を超えることができない。ただし、十年を超えて存続期間を定めるべき特別の事由がある場合は、この限りでない。

4 動産譲渡登記(以下この項において「旧登記」という。)がされた譲渡に係る動産につき譲受人が更に譲渡をし、旧登記の存続期間の満了前に動産譲渡登記(以下この項において「新登記」という。)がされた場合において、新登記の存続期間が満了する日が旧登記の存続期間が満了する日の後に到来するときは、当該動産については、旧登記の存続期間は、新登記の存続期間が満了する日まで延長されたものとみなす。

5 動産譲渡登記がされた譲渡に係る動産につき譲受人が更に譲渡をし、当該動産譲渡登記の存続期間の満了前に民法第百七十八条の引渡しがされた場合(第三条第一項の規定により同法第百七十八条の引渡しがあったものとみなされる場合を除く。)には、当該動産については、当該動産譲渡登記の存続期間は、無期限とみなす。

 第三条第一項中「債権譲渡登記に関する」を「動産譲渡登記及び債権譲渡登記に関する事務のうち、第七条から第十一条まで及び第十二条第二項に規定する」に、「次条において」を「以下」に改め、同条第二項中「前項」を「第一項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

2 動産譲渡登記及び債権譲渡登記に関する事務のうち、第十二条第一項及び第三項並びに第十三条第一項に規定する事務は、譲渡人の本店又は主たる事務所(本店又は主たる事務所が外国にあるときは、日本における営業所(外国会社の登記をした外国会社であって日本に営業所を設けていないものにあっては、日本における代表者の住所。第七条第二項第三号において同じ。)又は事務所)の所在地を管轄する法務局若しくは地方法務局若しくはこれらの支局又はこれらの出張所(以下「本店等所在地法務局等」という。)が、登記所としてつかさどる。

 第三条を第五条とする。

 第二条第二項中「第八条第二項」を「第十一条第二項」に改め、同条第四項中「第七条第一項第二号」を「当該債権の譲渡に係る第十条第一項第二号」に、「抹消の登記」を「抹消登記」に改め、同条を第四条とし、同条の次に次の章名を付する。

   第二章 動産譲渡登記及び債権譲渡登記等

 第一条の次に次の二条を加える。

 (定義)

第二条 この法律において「登記事項」とは、この法律の規定により登記すべき事項をいう。

2 この法律において「延長登記」とは、次条第二項に規定する動産譲渡登記又は第四条第二項に規定する債権譲渡登記若しくは第十四条第一項に規定する質権設定登記の存続期間を延長する登記をいう。

3 この法律において「抹消登記」とは、次条第二項に規定する動産譲渡登記又は第四条第二項に規定する債権譲渡登記若しくは第十四条第一項に規定する質権設定登記を抹消する登記をいう。

4 この法律において「外国会社の登記」とは、商法(明治三十二年法律第四十八号)第四百七十九条第一項(有限会社法(昭和十三年法律第七十四号)第七十六条において準用する場合を含む。)の規定による登記をいう。

 (動産の譲渡の対抗要件の特例等)

第三条 法人が動産(当該動産につき貨物引換証、預証券及び質入証券、倉荷証券又は船荷証券が作成されているものを除く。以下同じ。)を譲渡した場合において、当該動産の譲渡につき動産譲渡登記ファイルに譲渡の登記がされたときは、当該動産について、民法第百七十八条の引渡しがあったものとみなす。

2 代理人によって占有されている動産の譲渡につき前項に規定する登記(以下「動産譲渡登記」という。)がされ、その譲受人として登記されている者が当該代理人に対して当該動産の引渡しを請求した場合において、当該代理人が本人に対して当該請求につき異議があれば相当の期間内にこれを述べるべき旨を遅滞なく催告し、本人がその期間内に異議を述べなかったときは、当該代理人は、その譲受人として登記されている者に当該動産を引き渡し、それによって本人に損害が生じたときであっても、その賠償の責任を負わない。

3 前二項の規定は、当該動産の譲渡に係る第十条第一項第二号に掲げる事由に基づいてされた動産譲渡登記の抹消登記について準用する。この場合において、前項中「譲受人」とあるのは、「譲渡人」と読み替えるものとする。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

 (経過措置)

第二条 この法律による改正後の動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律(以下この条において「新法」という。)の規定は、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、この法律による改正前の債権譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律(以下この条において「旧法」という。)の規定により生じた効力を妨げない。

2 この法律の施行前にした旧法の規定による処分、手続その他の行為は、新法の適用については、新法の相当規定によってしたものとみなす。

3 この法律の施行の際現に旧法第九条第二項に規定する事務について不動産登記法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十六年法律第百二十四号)第五十三条第二項の規定による指定(同条第四項の規定により指定を受けたものとみなされるものを含む。第五項において「不動産登記法整備法第五十三条第二項の規定による指定」という。)を受けていない登記所における事務に関する新法第十二条第一項及び第三項並びに第十三条第一項(これらの規定を新法第十四条第一項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)並びに新法第十七条、第十八条及び第二十一条第一項第二号の規定の適用については、新法第十二条第一項及び第三項並びに第十三条第一項に規定する事務について登記所ごとに電子情報処理組織(登記所の使用に係る複数の電子計算機を相互に電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。)により取り扱う事務として法務大臣が指定するまでの間は、新法第十二条の見出し並びに新法第十三条第一項及び第十八条中「登記事項概要ファイル」とあるのは「登記事項概要簿」と、新法第十二条の見出し中「記録」とあるのは「記載」と、同条第一項中「磁気ディスクをもって調製する動産譲渡登記事項概要ファイル」とあるのは「動産譲渡登記事項概要簿」と、同項及び同条第三項並びに新法第十七条中「債権譲渡登記事項概要ファイル」とあるのは「債権譲渡登記事項概要簿」と、新法第十二条第三項及び第十七条中「動産譲渡登記事項概要ファイル」とあるのは「動産譲渡登記事項概要簿」と、新法第十二条第三項中「「登記事項概要ファイル」とあるのは「「登記事項概要簿」と、「記録しなければ」とあるのは「記載しなければ」と、新法第十三条の見出し及び同条第一項並びに新法第二十一条第一項第二号中「概要記録事項証明書」とあるのは「登記事項概要簿の謄本」と、新法第十三条第一項中「記録されている」とあるのは「記載されている」と、新法第十八条中「記録されている」とあるのは「記録され又は記載されている」とする。

4 新法第十二条第一項及び第三項並びに第十三条第一項に規定する事務についての前項の規定による指定は、告示してしなければならない。

5 新法第十三条第二項の規定は、同項の本店等所在地法務局等以外の法務局若しくは地方法務局若しくはこれらの支局又はこれらの出張所及び同条第一項の本店等所在地法務局等のいずれもが旧法第九条第二項に規定する事務についての不動産登記法整備法第五十三条第二項の規定による指定又は新法第十二条第一項及び第三項並びに第十三条第一項に規定する事務についての第三項の規定による指定を受けている場合に限り、適用する。

6 前各項に定めるもののほか、この法律による債権譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律の一部改正に伴う登記の手続に関し必要な経過措置は、法務省令で定める。

 (印紙をもつてする歳入金納付に関する法律の一部改正)

第三条 印紙をもつてする歳入金納付に関する法律(昭和二十三年法律第百四十二号)の一部を次のように改正する。

  第二条第一項第七号中「債権譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律(平成十年法律第百四号)第十六条第一項」を「動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律(平成十年法律第百四号)第二十一条第一項」に改め、同条第二項中「債権譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律」を「動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律」に改める。

 (登記特別会計法の一部改正)

第四条 登記特別会計法(昭和六十年法律第五十四号)の一部を次のように改正する。

  第三条第一項中「債権譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律(平成十年法律第百四号)第十六条第二項ただし書」を「動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律(平成十年法律第百四号)第二十一条第二項ただし書」に改める。

 (資産の流動化に関する法律の一部改正)

第五条 資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)の一部を次のように改正する。

  第百十三条第三項第一号中「債権譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律(平成十年法律第百四号)第十条第一項」を「動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律(平成十年法律第百四号)第十四条第一項」に改め、同項第二号中「となる」の下に「動産又は」を加え、「債権譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律第二条第一項」を「動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律第三条第一項又は第四条第一項」に改める。

 (電気通信回線による登記情報の提供に関する法律の一部改正)

第六条 電気通信回線による登記情報の提供に関する法律(平成十一年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。

  第二条第一項中「不動産登記、商業登記その他政令で定める登記についての」を「登記簿等(不動産の登記簿、商業登記簿その他登記記録の全部又は一部が記録されている帳簿で政令で定めるものをいう。以下この項において同じ。)であって」に、「調製された登記簿」を「調製されたもの」に改め、同項各号中「登記簿」を「登記簿等」に改める。


     理 由

 法人による動産及び債権の譲渡の円滑化を図るため、動産の譲渡の対抗要件に関する民法の特例として、法人がする動産の譲渡につき登記による新たな対抗要件の制度を創設し、その登記手続を整備するとともに、法人がする債務者の特定していない将来の金銭債権の譲渡等についても登記により対抗要件を備えることができるようにする等の措置を講ずる必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

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