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第一七四回

衆第一三号

   国民年金法等の一部を改正する法律案

 (国民年金法の一部改正)

第一条 国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)の一部を次のように改正する。

  第三十三条の二第一項中「がその権利を取得した当時その者」を削り、「維持していた」を「維持している」に改め、同条第二項を次のように改める。

 2 受給権者がその権利を取得した日の翌日以後にその者によつて生計を維持しているその者の子(十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある子及び二十歳未満であつて障害等級に該当する障害の状態にある子に限る。)を有するに至つたことにより、前項の規定によりその額を加算することとなつたときは、当該子を有するに至つた日の属する月の翌月から、障害基礎年金の額を改定する。

  第三十三条の二第四項中「維持していた」を「維持している」に改める。

 (厚生年金保険法の一部改正)

第二条 厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)の一部を次のように改正する。

  第五十条の二第一項中「がその権利を取得した当時その者」を削り、「維持していた」を「維持している」に改め、同条第三項中「及び第五項」を削り、同項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。

 3 受給権者がその権利を取得した日の翌日以後にその者によつて生計を維持しているその者の六十五歳未満の配偶者を有するに至つたことにより第一項に規定する加給年金額を加算することとなつたときは、当該配偶者を有するに至つた日の属する月の翌月から、障害厚生年金の額を改定する。

  第五十条の二に次の一項を加える。

 5 第一項又は前項において準用する第四十四条第四項第二号の規定の適用上、障害厚生年金の受給権者によつて生計を維持していること又はその者による生計維持の状態がやんだことの認定に関し必要な事項は、政令で定める。

  第百条の四第一項第十三号中「(第五十条の二第三項において準用する場合を含む。)」を削り、同項第十五号の次に次の一号を加える。

  十五の二 第五十条の二第五項の規定による認定

  第百条の十第一項第十四号中「第五十条の二第三項」の下に「、同条第四項」を加え、「並びに第五十二条第一項」を「、第五十二条第一項」に、「第百条の四第一項第十三号」を「第百条の四第一項第十五号の二」に改める。

 (国家公務員共済組合法の一部改正)

第三条 国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)の一部を次のように改正する。

  第八十三条第一項中「がその権利を取得した当時その者」を削り、「維持していた」を「維持している」に改め、同条第四項を同条第五項とし、同条第三項の次に次の一項を加える。

 4 障害共済年金の受給権者がその権利を取得した日の翌日以後にその者によつて生計を維持しているその者の六十五歳未満の配偶者を有するに至つたことにより第一項に規定する加給年金額を加算することとなつたときは、障害共済年金の額を改定する。

 (地方公務員等共済組合法の一部改正)

第四条 地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)の一部を次のように改正する。

  第八十八条第一項中「がその権利を取得した当時その者」を削り、「維持していた」を「維持している」に改め、同条第四項を同条第五項とし、同条第三項の次に次の一項を加える。

 4 障害共済年金の受給権者がその権利を取得した日の翌日以後にその者によつて生計を維持しているその者の六十五歳未満の配偶者を有するに至つたことにより第一項に規定する加給年金額を加算することとなつたときは、障害共済年金の額を改定する。

 (国民年金法等の一部を改正する法律の一部改正)

第五条 国民年金法等の一部を改正する法律(昭和六十年法律第三十四号)の一部を次のように改正する。

  附則第三十二条第五項後段を削る。

  附則第六十条第一項中「及び同法第五十条の二第一項」を「、同法第五十条の二第一項及び第三項並びに国民年金法等の一部を改正する法律(平成二十二年法律第▼▼▼号)附則第二条第二項」に、「、同法」を「、厚生年金保険法」に、「第五十条の二第三項」を「第五十条の二第四項」に改める。

  附則第七十八条第五項中「以下この項において同じ。)の規定は同法による老齢年金」を「)の規定は同法による老齢年金」に改め、「終了した」と」の下に「、同法第五十一条第二項において準用する同法第四十四条第一項中「受給権者がその権利を取得した当時その者」とあるのは「受給権者」と、「維持していた」とあるのは「維持している」と、「十八歳未満の」とあるのは「十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある」と、「計算する」とあるのは「計算するものとし、受給権者がその権利を取得した日の翌日以後にその者によつて生計を維持している当該配偶者又は当該子を有するに至つたことにより当該加給年金額を加算することとなつたときは、当該配偶者又は当該子を有するに至つた日の属する月の翌月から、年金の額を改定する」と、同法第五十一条第二項において準用する同法第四十四条第三項第六号中「受給権者がその権利を取得した当時から引き続き別表第一」とあるのは「別表第一」と、「十八歳に達した」とあるのは「十八歳に達した日以後の最初の三月三十一日が終了した」と、同法第五十一条第二項において準用する同法第四十四条第三項第七号中「十八歳未満の」とあるのは「十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある」と」を加える。

  附則第八十七条第六項中「及び第四十一条ノ二第一項」を削り、「終了シタルト」と」の下に「、同法第四十一条ノ二第一項中「十八歳未満ノ」とあるのは「十八歳ニ達スル日以後ノ最初ノ三月三十一日迄ノ間ニ在ル」と、「支給ヲ受クルモノガ障害ノ状態ト為リタル当時其ノ者」とあるのは「支給ヲ受クルモノ」と、「維持シタル」とあるのは「維持スル」と、「金額ニ加給ス」とあるのは「金額ニ加給シ障害年金ノ支給ヲ受クル者ガ障害ノ状態ト為リタル日ノ翌日以後ニ当該配偶者又ハ当該子ヲ有スルニ至リタルニ因リ当該金額ヲ加給スルコトト為リタルトキハ当該配偶者又ハ当該子ヲ有スルニ至リタル日ノ属スル月ノ翌月ヨリ障害年金ノ額ヲ改定ス」と、「障害年金ヲ受クル者ガ障害ノ状態ト為リタル当時ヨリ引続キ別表第四下欄」とあるのは「別表第四下欄」と、「十八歳以上ト」とあるのは「十八歳ニ達シタル日以後ノ最初ノ三月三十一日ガ終了シタルト」と」を加える。

 (国家公務員等共済組合法等の一部を改正する法律の一部改正)

第六条 国家公務員等共済組合法等の一部を改正する法律(昭和六十年法律第百五号)の一部を次のように改正する。

  附則第十七条第一項中「及び第八十三条第一項」を「並びに第八十三条第一項及び第四項並びに国民年金法等の一部を改正する法律(平成二十二年法律第▼▼▼号)附則第二条第三項」に、「第八十三条第四項」を「第八十三条第五項」に改める。

 (地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律の一部改正)

第七条 地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律(昭和六十年法律第百八号)の一部を次のように改正する。

  附則第十七条第一項中「及び第八十八条第一項」を「並びに第八十八条第一項及び第四項並びに国民年金法等の一部を改正する法律(平成二十二年法律第▼▼▼号)附則第二条第四項」に、「第八十八条第四項」を「第八十八条第五項」に改める。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、平成二十三年四月一日から施行する。

 (経過措置)

第二条 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)において、現に国民年金法の規定による障害基礎年金の受給権者によって生計を維持しているその者の同法第三十三条の二第一項に規定する子(当該受給権者がその権利を取得した日の翌日以後に有するに至った当該子(第一条の規定による改正前の国民年金法第三十三条の二第二項の規定により当該受給権者がその権利を取得した当時その者によって生計を維持していたとみなされ、同条第一項の規定により加算が行われている当該子を除く。)に限る。)がある場合における第一条の規定による改正後の国民年金法第三十三条の二第二項の規定の適用については、同項中「当該子を有するに至つた日の属する月の翌月」とあるのは、「国民年金法等の一部を改正する法律(平成二十二年法律第▼▼▼号)の施行の日の属する月」とする。

2 施行日において、現に厚生年金保険法の規定による障害厚生年金の受給権者によって生計を維持しているその者の六十五歳未満の配偶者(婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含み、当該受給権者がその権利を取得した日の翌日以後に有するに至った当該配偶者に限る。)がある場合における第二条の規定による改正後の厚生年金保険法第五十条の二第三項(第五条の規定による改正後の国民年金法等の一部を改正する法律(昭和六十年法律第三十四号。以下この条において「昭和六十年改正法」という。)附則第六十条第一項の規定により読み替えて適用する場合及び厚生年金保険制度及び農林漁業団体職員共済組合制度の統合を図るための農林漁業団体職員共済組合法等を廃止する等の法律(平成十三年法律第百一号)附則第四十五条第三項において準用する場合を含む。)の規定の適用については、第二条の規定による改正後の厚生年金保険法第五十条の二第三項中「当該配偶者を有するに至つた日の属する月の翌月」とあるのは、「国民年金法等の一部を改正する法律(平成二十二年法律第▼▼▼号)の施行の日の属する月」とする。

3 施行日において、現に国家公務員共済組合法の規定による障害共済年金の受給権者によって生計を維持しているその者の六十五歳未満の配偶者(婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含み、当該受給権者がその権利を取得した日の翌日以後に有するに至った当該配偶者に限る。)がある場合における第三条の規定による改正後の国家公務員共済組合法第八十三条第四項(第六条の規定による改正後の国家公務員等共済組合法等の一部を改正する法律附則第十七条第一項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定による障害共済年金の額の改定は、国家公務員共済組合法第七十三条第三項の規定にかかわらず、施行日の属する月から行う。

4 施行日において、現に地方公務員等共済組合法の規定による障害共済年金の受給権者によって生計を維持しているその者の六十五歳未満の配偶者(婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含み、当該受給権者がその権利を取得した日の翌日以後に有するに至った当該配偶者に限る。)がある場合における第四条の規定による改正後の地方公務員等共済組合法第八十八条第四項(第七条の規定による改正後の地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律附則第十七条第一項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定による障害共済年金の額の改定は、地方公務員等共済組合法第七十五条第三項の規定にかかわらず、施行日の属する月から行う。

5 施行日において、現に昭和六十年改正法第一条の規定による改正前の国民年金法の規定による障害年金の受給権者によって生計を維持しているその者の国民年金法第三十三条の二第一項に規定する子(当該受給権者が昭和六十一年四月一日後に有するに至った当該子に限る。)がある場合における第五条の規定による改正後の昭和六十年改正法附則第三十二条第五項において準用する同法第三十三条の二第二項の規定の適用については、同項中「当該子を有するに至つた日の属する月の翌月」とあるのは、「国民年金法等の一部を改正する法律(平成二十二年法律第▼▼▼号)の施行の日の属する月」とする。

6 施行日において、現に昭和六十年改正法第三条の規定による改正前の厚生年金保険法(以下この項において「旧厚生年金保険法」という。)の規定又は昭和六十年改正法第五条の規定による改正前の船員保険法(昭和十四年法律第七十三号。以下この項において「旧船員保険法」という。)の規定による障害年金の受給権者によって生計を維持しているその者の配偶者(婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含み、当該受給権者がその権利を取得した日の翌日以後に有するに至った当該配偶者に限る。)又はその者の第五条の規定による改正後の昭和六十年改正法附則第七十八条第五項の規定により読み替えられた旧厚生年金保険法第五十一条第二項において準用する旧厚生年金保険法第四十四条第一項若しくは第五条の規定による改正後の昭和六十年改正法附則第八十七条第六項の規定により読み替えられた旧船員保険法第四十一条ノ二第一項に規定する子(当該受給権者がその権利を取得した日の翌日以後に有するに至った当該子に限る。)がある場合における第五条の規定による改正後の昭和六十年改正法附則第七十八条第五項及び第八十七条第六項の規定の適用については、第五条の規定による改正後の昭和六十年改正法附則第七十八条第五項中「当該配偶者又は当該子を有するに至つた日の属する月の翌月」とあるのは「国民年金法等の一部を改正する法律(平成二十二年法律第▼▼▼号)の施行の日の属する月」と、第五条の規定による改正後の昭和六十年改正法附則第八十七条第六項中「当該配偶者又ハ当該子ヲ有スルニ至リタル日ノ属スル月ノ翌月」とあるのは「国民年金法等の一部を改正する法律(平成二十二年法律第▼▼▼号)ノ施行ノ日ノ属スル月」とする。

 (政令への委任)

第三条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。


     理 由

 公的年金制度に基づく障害年金の受給権者について結婚や子の出生等による生活状況の変化に応じたきめ細かな対応を図る観点から、障害基礎年金、障害厚生年金等の額の加算に係る子及び配偶者の範囲を拡大し、障害者の所得保障の一層の充実を図る必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。


   本案施行に要する経費

 本案施行に要する経費としては、障害基礎年金等の給付に要する費用の国庫負担分として初年度約六十八億円の支出増が見込まれる。

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