衆議院

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第一七七回

閣第五三号

   鉱業法の一部を改正する等の法律案

 (鉱業法の一部改正)

第一条 鉱業法(昭和二十五年法律第二百八十九号)の一部を次のように改正する。

  目次中「第二章 鉱業権(第十一条−第七十条)」を

第二章 鉱業権

 

 

 第一節 通則(第十一条−第二十条)

 

 

 第二節 鉱業権の設定

 

 

  第一款 出願による鉱業権の設定(第二十一条−第三十七条)

 

 

  第二款 特定開発者の選定による鉱業権の設定(第三十八条−第四十二条)

 

 

 第三節 鉱業権の変更等(第四十三条−第五十八条)

 

 

 第四節 鉱業権の登録(第五十九条−第六十一条)

 

 

 第五節 鉱業の実施(第六十二条−第七十条の二)

 に、「第四章 勧告及び協議(第八十八条−第百条)」を

第四章 勧告及び協議(第八十八条−第百条)

 

 

第四章の二 鉱物の探査(第百条の二−第百条の十一)

 に、「第百六十四条」を「第百二十五条」に改め、「第六章の二 地方鉱業協議会(第百六十五条−第百七十条)」を削り、「第百七十一条−第百八十条」を「第百二十六条−第百三十五条」に、「第百八十一条−第百九十条」を「第百三十六条−第百四十六条」に、「第百九十一条−第百九十四条」を「第百四十七条−第百五十二条」に改める。

  第六条の次に次の一条を加える。

  (特定鉱物)

 第六条の二 この法律において「特定鉱物」とは、鉱物のうち石油、可燃性天然ガスその他国民経済上重要な鉱物であつてその合理的な開発が特に必要なものとして政令で定める鉱物をいう。

  第十条中「(鉱業権」を「(第二十一条第一項の規定による鉱業権」に改め、「設定の出願」の下に「(以下「鉱業出願」という。)」を加える。

  第二章中第十一条の前に次の節名を付する。

     第一節 通則

  第十三条ただし書中「採掘権は、抵当権及び租鉱権」を「第二十一条第一項の規定により設定された採掘権にあつては抵当権及び租鉱権の、第四十条第三項若しくは第七項又は第四十一条第一項の規定により設定された採掘権にあつては抵当権」に改める。

  第十三条の次に次の一条を加える。

  (処分の制限)

 第十三条の二 鉱業権は、第五十一条の二第一項の許可を受けなければ、移転(相続その他の一般承継によるものを除く。同項及び同条第三項各号、第五十二条並びに第百三十六条第九号において同じ。)の目的とすることができない。

  第十四条第三項中「こえる」を「超える」に改め、同項ただし書中「但し」を「ただし」に、「合理的開発上」を「合理的な開発上」に改め、同条に次の一項を加える。

 4 第三十八条第一項の規定により指定された特定区域内において設定された鉱区にあつては、その面積は、前項本文の規定にかかわらず、当該特定区域の面積(当該特定区域の面積の変更があつたときは、その変更後のもの)を超えることができない。

  第十五条第二項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第十八条第一項中「二年」の下に「(石油又は可燃性天然ガスを目的とする試掘権については、四年)」を加え、同条第二項中「(石油を目的とする試掘権については三回)」を削る。

  第十九条中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「左の」を「次の」に改める。

  第二十条の次に次の節名及び款名を付する。

     第二節 鉱業権の設定

      第一款 出願による鉱業権の設定

  第二十一条第一項中「鉱業権」の下に「(特定鉱物以外の鉱物を目的とするものに限る。)」を加え、「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改め、同条第二項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第二十二条第一項中「採掘権」を「前条第一項の規定により採掘権」に、「前条第一項」を「同項」に改める。

  第二十三条第一項中「鉱業権の設定の出願」を「鉱業出願」に、「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改め、同条第二項及び第三項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第二十四条中「経済産業局長は、鉱業権の設定の出願」を「経済産業大臣は、鉱業出願」に改める。

  第二十五条第一項中「石灰石、ドロマイト、耐火粘土、砂鉱等地表に近い部分に存する鉱物について採掘権の設定の出願」を「地表に近い部分に存する鉱物について第二十一条第一項の規定による採掘権の設定の出願(以下「採掘出願」という。)」に、「経済産業局長は、採掘権の設定の出願」を「経済産業大臣は、採掘出願」に、「附して」を「付して」に改め、同条第二項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「附して」を「付して」に改める。

  第二十六条中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「附して」を「付して」に改める。

  第二十七条第一項中「鉱業権の設定の出願」を「鉱業出願」に改め、同条第二項中「試掘権の設定の出願」を「第二十一条第一項の規定による試掘権の設定の出願(以下「試掘出願」という。)」に、「採掘権の設定の出願」を「採掘出願」に改め、同条第三項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第二十八条第一項中「試掘権の設定の出願」を「試掘出願」に、「採掘権の設定の出願」を「採掘出願」に改め、同項ただし書中「但し」を「ただし」に改め、同条第二項中「として試掘権の設定の出願」を「として試掘出願」に改め、同項ただし書中「但し、試掘権者」を「ただし、当該試掘権者」に、「採掘権の設定の出願」を「採掘出願」に、「更に試掘権の設定の出願」を「更に試掘出願」に改め、同条第三項中「第三十七条第一項、第三十八条第一項又は第三十九条第一項」を「第三十一条第一項、第三十二条第一項又は第三十三条第一項」に改める。

  第二十九条の前の見出しを削り、同条に見出しとして「(許可の基準)」を付し、同条中「経済産業局長は、試掘出願地が願書の発送の時においてその目的とする鉱物と同種の鉱床中に存する鉱物の鉱区と重複するときは、その重複する部分については」を「経済産業大臣は、第二十一条第一項の規定による出願が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ」に改め、同条に次の各号を加える。

  一 その出願に係る鉱業出願人が鉱物の合理的な開発を適確に遂行するに足りる経理的基礎及び技術的能力を有すること。

  二 その出願に係る鉱業出願人が十分な社会的信用を有すること。

  三 その出願に係る鉱業出願人が次のいずれにも該当しないこと。

   イ この法律又は鉱山保安法(昭和二十四年法律第七十号)第六十条(同法第三十三条第二項、第三十四条又は第三十五条の規定による命令の違反に係る部分に限る。)に規定する罪を犯し、刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者

   ロ 第五十五条の規定により鉱業権を取り消され、又は第八十三条第一項の規定により租鉱権を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者

   ハ 法人であつて、その業務を行う役員のうちにイ又はロのいずれかに該当する者があるもの

  四 その出願に係る鉱業出願地が第三十八条第一項の規定により指定された特定区域(特定区域の変更があつたときは、その変更後のものとし、その願書の発送の時の属する日以前に、同条第七項の規定により公示されたものに限る。)と重複しないこと。

  五 その出願に係る試掘出願地が願書の発送の時においてその目的とする鉱物と同種の鉱床中に存する鉱物の鉱区と重複しないこと。

  六 その出願に係る採掘出願地が願書の発送の時において次のいずれにも該当しないこと。

   イ その目的とする鉱物と同種の鉱床中に存する鉱物の他人の鉱区又は自己の採掘鉱区と重複すること。

   ロ その目的とする鉱物と同種の鉱床中に存する鉱物の自己の試掘鉱区と重複する場合において、その重複する部分でなお試掘を要すること。

   ハ その目的とする鉱物と同種の鉱床中に存する鉱物の自己の試掘鉱区と重複する場合において、現に当該試掘鉱区に係る鉱区税の滞納があること。

  七 その出願に係る鉱業出願地がその目的となつている鉱物と異種の鉱床中に存する鉱物の他人の鉱区と重複し、又はその目的となつている鉱物と同種の鉱床中に存する鉱物の他人の鉱区と隣接する場合においては、当該鉱業出願地における鉱物の掘採が他人の鉱業の実施を著しく妨害するものでないこと。

  八 その出願に係る鉱業出願地における鉱物の掘採が、経済的に価値があり、かつ、保健衛生上害があり、公共の用に供する施設若しくはこれに準ずる施設を破壊し、文化財、公園若しくは温泉資源の保護に支障を生じ、又は農業、林業若しくはその他の産業の利益を損じ、公共の福祉に反するものでないこと。

  九 前各号に掲げるもののほか、その出願に係る鉱業出願地における鉱物の掘採が内外の社会的経済的事情に照らして著しく不適切であり、公共の利益の増進に支障を及ぼすおそれがあるものでないこと。

  第二十九条に次の一項を加える。

 2 経済産業大臣は、次の各号に掲げる場合にあつては、出願の願書の発送の時が当該各号に定める期間を経過した後でなければ、その出願を許可してはならない。

  一 試掘権がその存続期間の満了前に消滅し、又は試掘鉱区の減少があつた場合において、その試掘権の目的となつていた鉱物と同種の鉱床中に存する鉱物を目的とする試掘出願があつたとき(その試掘出願地がその消滅した試掘権の鉱区又は試掘鉱区の減少した部分に該当するときに限る。) その試掘権の消滅又は試掘鉱区の減少の日から六十日(試掘権の残存すべき期間又は残存する期間が六十日に満たないときは、その期間)

  二 採掘権が第五十五条の規定により取り消された場合において、その採掘権を取り消された者以外の者による当該採掘権の目的となつていた鉱物と同種の鉱床中に存する鉱物を目的とする鉱業出願があつたとき(その鉱業出願地がその取り消された採掘権の鉱区に該当するときに限る。) その取消しの日から六十日

  三 第十五条第一項の規定による禁止が解除された場合において、その禁止を解除された鉱物を目的とする鉱業出願があつたとき(その鉱業出願地がその禁止を解除された地域に該当するときに限る。) その解除の日から三十日

  第三十条から第三十五条までを削り、第三十六条を第三十条とする。

  第三十七条第一項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改め、同条第二項中「基いて」を「基づいて」に、「採掘権」を「その採掘権」に改め、同項ただし書中「但し」を「ただし」に、「鉱業権の設定の出願」を「鉱業出願」に改め、同条第三項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「採掘権の設定の出願」を「採掘出願」に改め、同条を第三十一条とする。

  第三十八条第一項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「かんがみ」を「鑑み」に、「採掘権の設定の出願」を「採掘出願」に改め、同条第二項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「採掘権の設定の出願」を「採掘出願」に、「試掘権の設定の出願」を「試掘出願」に改め、同条を第三十二条とする。

  第三十九条第一項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「試掘権の設定の出願」を「試掘出願」に改め、同条第二項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「試掘権の設定の出願」を「試掘出願」に、「採掘権の設定の出願」を「採掘出願」に改め、同条を第三十三条とする。

  第四十条第一項中「経済産業局長は、第三十七条第一項、第三十八条第一項」を「経済産業大臣は、第三十一条第一項、第三十二条第一項」に改め、同条第二項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改め、同条を第三十四条とする。

  第四十一条の前の見出し中「名義の変更」を「地位の承継」に改め、同条中「名義」を「地位」に、「変更」を「承継」に改め、同条を第三十五条とする。

  第四十二条第一項を次のように改める。

   相続その他の一般承継又は死亡による共同鉱業出願人の脱退の場合以外の場合において承継前の鉱業出願人(以下「旧鉱業出願人」という。)の地位を承継しようとする者は、経済産業省令で定める手続に従い、その承継に係る鉱業出願をしなければならない。

  第四十二条第二項中「名義の変更があつたときは、経済産業省令で定める手続に従い、遅滞なく、その旨を経済産業局長に届け出なければならない」を「地位を承継した場合において、その承継人が旧鉱業出願人の地位を承継しようとするときは、当該承継人は、経済産業省令で定める手続に従い、遅滞なく、その承継に係る鉱業出願をしなければならない」に改め、同項に次のただし書を加える。

   ただし、承継人が旧鉱業出願人の地位を承継しないときは、この限りでない。

  第四十二条に次の二項を加える。

 3 承継人は、前項ただし書の旧鉱業出願人の地位を承継しないときは、経済産業省令で定める手続に従い、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。

 4 第一項又は第二項の規定による出願があつたときは、旧鉱業出願人の願書の発送の日時に当該承継人が当該承継に係る鉱業出願をしたものとみなす。

  第四十二条を第三十六条とする。

  第四十三条中「鉱業権の設定の出願」を「鉱業出願」に改め、同条を第三十七条とし、同条の次に次の一款及び節名を加える。

      第二款 特定開発者の選定による鉱業権の設定

  (特定区域の指定)

 第三十八条 経済産業大臣は、特定鉱物の鉱床が存在し、又は存在する可能性がある区域について、当該特定鉱物の開発により公共の利益の増進を図るためには、当該区域における当該特定鉱物の開発を最も適切に行うことができる者(以下「特定開発者」という。)を選定し、その特定開発者に当該特定鉱物の試掘又は採掘を行わせる必要があると認めるときは、当該区域を特定区域として指定することができる。

 2 前項の規定による指定は、設定しようとする鉱業権の目的とする特定鉱物の種類に応じた第十四条第二項に規定する面積以上の面積を有する土地の区域であつて、かつ、その指定の際現にある鉱区、鉱業出願地又は他の特定区域と重複していないものに限つてするものとする。ただし、その指定の際現にある鉱区又は鉱業出願地の目的となつている鉱物と異種の鉱床中に存する特定鉱物を目的とする鉱業権を設定しようとするときは、当該鉱区又は当該鉱業出願地と重複して指定することができる。

 3 経済産業大臣は、第一項の特定区域を指定したときは、特定区域ごとに、特定開発者の募集に係る実施要項(以下単に「実施要項」という。)を定めなければならない。

 4 実施要項は、次に掲げる事項を定めるものとする。

  一 特定区域の所在地

  二 特定区域の面積

  三 設定する鉱業権の種類及びその目的とする特定鉱物の名称

  四 特定開発者の募集を開始する日及び募集の期間

  五 特定鉱物の掘採計画を定めるべき期間

  六 特定開発者を選定するための評価の基準

  七 前各号に掲げるもののほか、特定開発者の募集に必要な事項

 5 前項第四号に規定する期間は、六月を下らない期間を定めるものとする。ただし、経済産業省令で定める緊急を要する特別の事情があるときは、この限りでない。

 6 第四項第六号に規定する評価の基準は、設定する鉱業権の目的とする特定鉱物の合理的な開発その他の公共の利益の増進を図る見地から定めるものとする。

 7 経済産業大臣は、第一項の規定により特定区域を指定し、又は第三項の規定により実施要項を定めたときは、遅滞なく、特定区域を表示する図面と併せてこれらを公示しなければならない。これらを変更し、特定区域の指定を解除し、又は実施要項を廃止するときも、同様とする。

 8 第二項の規定は、特定区域の変更に準用する。

  (設定の申請)

 第三十九条 前条第一項の規定により指定された特定区域(特定区域の変更があつたときは、その変更後のもの。以下同じ。)において特定鉱物を目的とする鉱業権の設定を受けようとする者は、当該特定区域に係る実施要項に従つて、経済産業大臣に申請して、その許可を受けなければならない。

 2 前項の規定による申請をしようとする者は、経済産業省令で定める手続に従い、次に掲げる事項を記載した申請書に、事業計画書及び区域図を添えて、経済産業大臣に提出しなければならない。

  一 申請の区域の所在地

  二 申請の区域の面積

  三 氏名又は名称及び住所

 3 前項の事業計画書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。

  一 前条第四項第五号に規定する期間中の特定鉱物の掘採計画

  二 掘採の方法(前条第四項第三号に規定する特定鉱物が石油又は可燃性天然ガスの場合にあつては、石油若しくは可燃性天然ガスの鉱床以外の地下の部分にある流体が当該鉱床に浸入し、又は当該鉱床内の石油若しくは可燃性天然ガスが当該鉱床以外の地下の部分に漏出しないための措置その他の当該鉱床の保全のための措置を含む。第四十一条第二項第二号において同じ。)

  三 掘採を行うための資金計画

  四 掘採を行うための体制

  五 予想される鉱害の範囲及び態様

  六 前各号に定めるもののほか、特定鉱物の掘採に関し経済産業省令で定める事項

 4 第二十三条第一項から第四項まで、第二十五条第一項及び第二十六条の規定は、第一項の申請に準用する。

  (特定開発者の選定等)

 第四十条 経済産業大臣は、前条第二項の申請書を受理したときは、その申請に係る募集の期間の終了後遅滞なく、その申請が次に掲げる基準に適合しているかどうかを審査しなければならない。

  一 その申請に係る鉱業権の設定の申請(以下「鉱業申請」という。)をした者(以下「鉱業申請人」という。)が特定区域において鉱物の合理的な開発を適確に遂行するに足りる経理的基礎及び技術的能力を有すること。

  二 その申請に係る鉱業申請人が十分な社会的信用を有すること。

  三 その申請に係る鉱業申請人が第二十九条第一項第三号イからハまでのいずれにも該当しないこと。

  四 その申請に係る鉱業申請をした土地の区域(以下「鉱業申請地」という。)がその目的となつている鉱物と異種の鉱床中に存する鉱物の他人の鉱区と重複し、又はその目的となつている鉱物と同種の鉱床中に存する鉱物の他人の鉱区と隣接する場合においては、当該鉱業申請地における鉱物の掘採が他人の鉱業の実施を著しく妨害するものでないこと。

  五 その申請に係る鉱業申請地における鉱物の掘採が、経済的に価値があり、かつ、保健衛生上害があり、公共の用に供する施設若しくはこれに準ずる施設を破壊し、文化財、公園若しくは温泉資源の保護に支障を生じ、又は農業、林業若しくはその他の産業の利益を損じ、公共の福祉に反するものでないこと。

  六 前各号に掲げるもののほか、その申請に係る鉱業申請地における鉱物の掘採が内外の社会的経済的事情に照らして著しく不適切であり、公共の利益の増進に支障を及ぼすおそれがあるものでないこと。

 2 経済産業大臣は、前項の規定により審査した結果、鉱業申請人の申請が同項各号に掲げる基準に適合していると認められるときは、第三十八条第四項第六号に規定する評価の基準に従つて、その適合していると認められた全ての鉱業申請人の事業計画書について評価を行うものとする。

 3 経済産業大臣は、前項の評価に従い、特定鉱物の開発を最も適切に行うことができると認められる者を選定し、その者に対し、その申請に係る鉱業権の設定の許可をするものとする。

 4 経済産業大臣は、前項の規定により鉱業権の設定の許可をしようとするときは、関係都道府県知事(国の所有する土地については、当該行政機関)に協議しなければならない。

 5 経済産業大臣は、第三項の許可を受けた者に対し、その申請に係る鉱業権の設定の登録をしたときは、当該許可を受けた者以外の者がした鉱業申請については、同項の許可を与えないこととし、その者に対し、その旨の通知をするものとする。

 6 第三項の許可は、その許可を受けた者が当該許可の通知を受けた日から三十日以内に、経済産業省令で定める手続に従い、登録免許税を納付しないときは、その効力を失う。

 7 前項の場合において、経済産業大臣は、第二項の評価に従い、第三項の許可を受けた者の次に特定鉱物の開発を適切に行うことができると認められる者を選定し、その者に対し、その申請に係る鉱業権の設定の許可をするものとする。

 8 第四項から第六項までの規定は、前項の許可に準用する。

  (特定開発者である試掘権者による採掘権の設定の申請)

 第四十一条 前条第三項又は第七項の規定により特定開発者として選定され、試掘権の設定を受けた試掘権者は、その試掘鉱区における特定鉱物の試掘の状況を踏まえ、当該試掘鉱区に重複してその特定鉱物を目的とする採掘権の設定を受けようとするときは、経済産業大臣に申請して、その許可を受けなければならない。

 2 前項の規定による申請をしようとする者は、経済産業省令で定める手続に従い、その試掘権の登録番号その他経済産業省令で定める事項を記載した申請書に次に掲げる事項を記載した事業計画書を添えて、経済産業大臣に提出しなければならない。

  一 経済産業省令で定める期間中の特定鉱物の掘採計画

  二 掘採の方法

  三 掘採を行うための資金計画

  四 掘採を行うための体制

  五 予想される鉱害の範囲及び態様

  六 前各号に定めるもののほか、特定鉱物の掘採に関し経済産業省令で定める事項

 3 経済産業大臣は、第一項の規定による申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、その申請を許可してはならない。

  一 その申請に係る鉱業申請人が特定区域において鉱物の合理的な開発を適確に遂行するに足りる経理的基礎及び技術的能力を有すること。

  二 その申請に係る鉱業申請人が十分な社会的信用を有すること。

  三 その申請に係る鉱業申請人が第二十九条第一項第三号イからハまでのいずれにも該当しないこと。

  四 その申請に係る鉱業申請地がなお試掘を要するものでないこと。

  五 その申請に係る試掘権について鉱区税の滞納がないこと。

  六 その申請に係る鉱業申請地がその目的となつている鉱物と異種の鉱床中に存する鉱物の他人の鉱区と重複し、又はその目的となつている鉱物と同種の鉱床中に存する鉱物の他人の鉱区と隣接する場合においては、当該鉱業申請地における鉱物の掘採が他人の鉱業の実施を著しく妨害するものでないこと。

  七 その申請に係る鉱業申請地における鉱物の掘採が、経済的に価値があり、かつ、保健衛生上害があり、公共の用に供する施設若しくはこれに準ずる施設を破壊し、文化財、公園若しくは温泉資源の保護に支障を生じ、又は農業、林業若しくはその他の産業の利益を損じ、公共の福祉に反するものでないこと。

  八 前各号に掲げるもののほか、その申請に係る鉱業申請地における鉱物の掘採が内外の社会的経済的事情に照らして著しく不適切であり、公共の利益の増進に支障を及ぼすおそれがあるものでないこと。

 4 第二十三条第一項から第四項まで、第二十四条、第二十五条第一項、第二十六条及び第三十七条の規定は、第一項の申請に準用する。

  (特定開発者である試掘権者の試掘権のみなし存続期間)

 第四十二条 前条第一項の規定による申請があつたときは、その試掘権の存続期間の満了の後でも、その申請の却下若しくは不許可の通知を受けるまで、又はその鉱物を目的とする採掘権の設定の登録があるまで、その試掘権は、存続するものとみなす。

     第三節 鉱業権の変更等

  第四十四条第一項から第三項までの規定中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改め、同条を第四十三条とする。

  第四十五条の見出し中「増減」の下に「の出願」を加え、同条第一項中「鉱業権者は、鉱区」を「第二十一条第一項の規定により鉱業権の設定を受けた鉱業権者は、その鉱区」に改め、同条第二項中「採掘権者は、抵当権が設定されている採掘権について」を「前項の規定により採掘権者が抵当権が設定されている採掘権の鉱区の減少の出願をしようとするとき」に、「鉱区の減少の出願」を「その出願」に改め、同条第三項中「第三十五条」を「第二十八条」に、「及び第四十三条」を「、第二十九条第一項(第三号を除く。)及び第二項並びに第三十七条」に改め、同条を第四十四条とし、同条の次に次の一条を加える。

  (鉱区の増減の申請)

 第四十五条 特定区域内において鉱区を有する鉱業権者がその鉱区の増減をしようとするときは、経済産業省令で定める手続に従い、経済産業大臣に申請して、その許可を受けなければならない。

 2 経済産業大臣は、前項の規定による申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、その申請を許可してはならない。

  一 その申請に係る鉱業申請人が特定区域において鉱物の合理的な開発を適確に遂行するに足りる経理的基礎及び技術的能力を有すること。

  二 その申請に係る鉱業申請人が十分な社会的信用を有すること。

  三 その申請に係る鉱業申請地がその目的となつている鉱物と異種の鉱床中に存する鉱物の他人の鉱区と重複し、又はその目的となつている鉱物と同種の鉱床中に存する鉱物の他人の鉱区と隣接する場合においては、当該鉱業申請地における鉱物の掘採が他人の鉱業の実施を著しく妨害するものでないこと。

  四 その申請に係る鉱業申請地における鉱物の掘採が、経済的に価値があり、かつ、保健衛生上害があり、公共の用に供する施設若しくはこれに準ずる施設を破壊し、文化財、公園若しくは温泉資源の保護に支障を生じ、又は農業、林業若しくはその他の産業の利益を損じ、公共の福祉に反するものでないこと。

  五 前各号に掲げるもののほか、その申請に係る鉱業申請地における鉱物の掘採が内外の社会的経済的事情に照らして著しく不適切であり、公共の利益の増進に支障を及ぼすおそれがあるものでないこと。

 3 第二十四条、第二十五条第一項、第二十六条、第三十七条及び前条第二項の規定は、第一項の申請に準用する。

  第四十六条第一項中「採掘鉱区」を「第二十一条第一項の規定により採掘権の設定を受けた採掘権者(以下「一般採掘権者」という。)は、その採掘鉱区」に改め、同条第二項中「前条第三項」を「第四十四条第三項」に、「及び第二十四条から第三十五条まで」を「、第二十四条から第二十八条まで並びに第二十九条第一項(第五号から第八号までに係る部分に限る。)及び第二項」に改める。

  第四十七条第一項中「採掘権者は、前条第一項」を「前条第一項の一般採掘権者は、同項」に、「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改め、同条第二項、第三項及び第五項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第四十八条第一項中「経済産業局長は、採掘鉱区」を「経済産業大臣は、一般採掘権者の採掘鉱区について、その鉱区」に改め、「ときは」の下に「、当該一般採掘権者に対し」を加え、同条第二項中「第三十七条第二項」を「第三十一条第二項」に改め、同条第三項及び第四項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第四十九条第一項中「経済産業局長は、試掘鉱区」を「経済産業大臣は、第二十一条第一項の規定により試掘権の設定を受けた試掘権者(以下「一般試掘権者」という。)の試掘鉱区」に、「かんがみ」を「鑑み」に、「採掘権の設定の出願」を「採掘出願」に改め、同条第二項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第五十条第一項及び第二項中「採掘権者」を「一般採掘権者」に改め、同条第三項中「第四十三条」を「第三十七条」に改める。

  第五十一条中「採掘権者」を「一般採掘権者」に改め、同条の次に次の二条を加える。

  (鉱業権の移転)

 第五十一条の二 鉱業権の移転をしようとするときは、当該鉱業権の移転を受けようとする者は、経済産業大臣に申請して、その許可を受けなければならない。

 2 前項の規定による申請をしようとする者は、経済産業省令で定める手続に従い、鉱業権の登録番号その他経済産業省令で定める事項を記載した申請書を、経済産業大臣に提出しなければならない。

 3 経済産業大臣は、第一項の規定による申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、その申請を許可してはならない。

  一 その申請に係る鉱業権の移転を受けようとする者が当該鉱業権の目的となつている鉱物の合理的な開発を適確に遂行するに足りる経理的基礎及び技術的能力を有すること。

  二 その申請に係る鉱業権の移転を受けようとする者が十分な社会的信用を有すること。

  三 その申請に係る鉱業権の移転を受けようとする者が第二十九条第一項第三号イからハまでのいずれにも該当しないこと。

  四 その申請に係る鉱業権の移転を受けようとする者による鉱物の掘採が内外の社会的経済的事情に照らして著しく不適切であり、公共の利益の増進に支障を及ぼすおそれがあるものでないこと。

 4 第二十三条第一項から第四項まで及び第三十七条の規定は、第一項の申請に準用する。

  (鉱業権の相続その他の一般承継)

 第五十一条の三 相続その他の一般承継によつて鉱業権を取得した者は、経済産業省令で定める手続に従い、取得の日から三月以内にその旨を経済産業大臣に届け出なければならない。

 2 経済産業大臣は、前項の規定による届出が、次に掲げる基準のいずれにも適合すると認めるときは、その旨をその届出をした者に通知し、いずれかに適合しないと認めるときは、鉱業権を譲渡するために通常必要と認められるものとして経済産業省令で定める期間内に譲渡すべき旨をその届出をした者に通知しなければならない。

  一 その届出に係る鉱業権を取得した者が当該鉱業権の目的となつている鉱物の合理的な開発を適確に遂行するに足りる経理的基礎及び技術的能力を有すること。

  二 その届出に係る鉱業権を取得した者が十分な社会的信用を有すること。

  三 その届出に係る鉱業権を取得した者が第二十九条第一項第三号イからハまでのいずれにも該当しないこと。

  四 その届出に係る鉱業権を取得した者による鉱物の掘採が内外の社会的経済的事情に照らして著しく不適切であり、公共の利益の増進に支障を及ぼすおそれがあるものでないこと。

  第五十二条の前の見出し中「取消等」を「取消し等」に改め、同条中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「又は鉱区の増減若しくは分割」を「、鉱区の増減、分割」に、「合併の出願を許可」を「合併又は鉱業権の移転の許可を」に、「取消」を「取消し」に改める。

  第五十三条中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第五十三条の二第三項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「取消」を「取消し」に改め、同条第四項中「経済産業局長が地方鉱業協議会の意見をきき、且つ、経済産業大臣の承認を受けて」を「経済産業大臣が総合資源エネルギー調査会の意見を聴いて」に改める。

  第五十四条中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第五十五条中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改め、同条中第一号から第三号までを次のように改める。

  一 第二十九条第一項第三号イ又はハに該当するに至つたとき。

  二 第四十八条第一項又は第四十九条第一項の規定による命令に従わないとき。

  三 第五十一条の三第一項の規定による届出をしなかつたとき。

  第五十五条第五号中「(昭和二十四年法律第七十号)」を削り、同号を同条第八号とし、同条第四号を同条第七号とし、同条第三号の次に次の三号を加える。

  四 第五十一条の三第二項の期間内に鉱業権の譲渡がされないとき。

  五 第六十二条第一項若しくは第二項の規定に違反して事業に着手しないとき、又は同条第三項の規定に違反して引き続き一年以上休業したとき。

  六 第六十三条又は第六十三条の二の施業案によらないで鉱業を行つたとき。

  第五十六条第一項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第五十七条の見出し中「取消」を「取消し」に改め、同条第一項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「取消」を「取消し」に改める。

  第五十八条中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改め、同条の次に次の節名を付する。

     第四節 鉱業権の登録

  第六十一条中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改め、同条の次に次の節名を付する。

     第五節 鉱業の実施

  第六十二条第二項及び第三項中「具して、経済産業局長」を「付して、経済産業大臣」に改め、同条第四項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第六十三条第一項中「試掘権者」を「一般試掘権者」に、「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改め、同条第二項中「採掘権者」を「一般採掘権者」に、「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改め、同条第三項を削り、同条第四項中「鉱業権者」を「前二項の鉱業権者」に、「第二項」を「前項」に、「得た」を「受けた」に改め、同項を同条第三項とし、同条の次に次の二条を加える。

 第六十三条の二 第四十条第三項又は第七項の規定により鉱業権の設定を受けた鉱業権者は、事業に着手する前に、経済産業省令で定める手続に従い、第三十九条第二項の事業計画書の内容に即して施業案を定め、経済産業大臣の認可を受けなければならない。これを変更するときも、同様とする。

 2 第四十一条第一項の規定により採掘権の設定を受けた採掘権者は、事業に着手する前に、経済産業省令で定める手続に従い、同条第二項の事業計画書の内容に即して施業案を定め、経済産業大臣の認可を受けなければならない。これを変更するときも、同様とする。

 3 前二項の鉱業権者は、前二項の規定により認可を受けた施業案によらなければ、鉱業を行つてはならない。

 第六十三条の三 第四十条第三項若しくは第七項又は第四十一条第一項の規定により設定された鉱業権の移転があつたときは、移転前の鉱業権者が前条第一項又は第二項の認可を受けた施業案を、その鉱業権の移転を受けた者が認可を受けた施業案とみなして、同条第三項の規定を適用する。

  第六十四条の二第一項及び第三項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第六十五条中「得た採掘権者」を「受けた一般採掘権者」に改め、同条ただし書中「但し」を「ただし」に改める。

  第六十六条第三項中「試掘権者」を「一般試掘権者」に、「採掘権の設定の出願」を「採掘出願」に改め、同条第四項中「ととのわない」を「調わない」に、「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第六十七条中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第六十八条中「附近」を「付近」に、「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第三章の前に次の一条を加える。

  (定期の報告)

 第七十条の二 第四十条第三項若しくは第七項又は第四十一条第一項の規定により鉱業権の設定を受けた鉱業権者は、経済産業省令で定める手続に従い、経済産業省令で定める期間ごとに、当該鉱業権の鉱区における特定鉱物の掘採の状況、当該特定鉱物の鉱床の状態その他の経済産業省令で定める事項を経済産業大臣に報告しなければならない。

 2 前項の規定は、第二十一条第一項の規定により鉱業権の設定を受けた鉱業権者が第六十七条の規定により特定鉱物の存在の確認を受けた場合に準用する。

  第七十六条第四項中「採掘権者」を「一般採掘権者」に、「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第七十七条第一項中「採掘権者」を「一般採掘権者」に、「左に」を「次に」に、「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改め、同条第三項を次のように改める。

 3 経済産業大臣は、第一項の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、その申請を認可してはならない。

  一 その申請に係る残鉱の掘採その他鉱区の一部における鉱物の経済的開発を行うため必要があること。

  二 その申請に係る租鉱権者となろうとする者が前号の経済的開発を適確に遂行するに足りる経理的基礎及び技術的能力を有すること。

  三 その申請に係る租鉱権者となろうとする者が第二十九条第一項第三号イからハまでのいずれにも該当しないこと。

  第七十八条第一項中「採掘権者」を「一般採掘権者」に改める。

  第七十九条第一項中「採掘権者」を「一般採掘権者」に改め、同条第二項中「採掘権の範囲内において、採掘権者」を「第二十一条第一項の規定により設定された採掘権(以下「一般採掘権」という。)の範囲内において、一般採掘権者」に改め、同項ただし書中「但し、採掘権」を「ただし、一般採掘権」に改める。

  第八十条中「採掘権者」を「一般採掘権者」に、「採掘権の」を「一般採掘権の」に、「採掘権を」を「一般採掘権を」に改める。

  第八十一条中「採掘権者」を「一般採掘権者」に、「三箇月以上」を「三月以上」に改める。

  第八十三条第一項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改め、同項第一号及び第二号を次のように改める。

  一 第二十九条第一項第三号イ又はハに該当するに至つたとき。

  二 第八十七条において準用する第六十三条第二項の施業案によらないで鉱業を行つたとき。

  第八十三条第一項中第四号を第五号とし、第三号を第四号とし、第二号の次に次の一号を加える。

  三 第八十六条の規定に違反して事業に着手しないとき、又は引き続き六月以上休業したとき。

  第八十五条中「採掘鉱区の減少による」を「一般採掘権者の採掘鉱区の減少による」に、「採掘権」を「一般採掘権」に改める。

  第八十七条中「第四十四条第一項から第四項まで」を「第四十三条第一項から第四項まで」に、「第六十三条第二項から第四項まで」を「第六十三条第二項及び第三項」に、「租鉱権並びに」を「租鉱権及び」に改める。

  第八十八条の見出し中「売渡」を「売渡し」に改め、同条中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「錯そう」を「錯そう」に、「売渡」を「売渡し」に、「且つ」を「かつ」に改める。

  第八十九条第一項中「経済産業局長は、同種」を「経済産業大臣は、一般採掘権者の同種」に、「当該採掘権者」を「当該一般採掘権者」に改め、同条第二項中「同種」を「一般採掘権者は、同種」に、「、採掘権者は、他の採掘権者」を「、他の一般採掘権者」に改め、同条第三項中「基く」を「基づく」に、「第四十五条第三項」を「第四十四条第三項」に、「及び第二十四条から第三十五条まで」を「、第二十四条から第二十八条まで並びに第二十九条第一項(第四号から第八号までに係る部分に限る。)及び第二項」に改める。

  第九十条中「ととのわない」を「調わない」に、「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第九十一条第一項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「当該採掘権者並びに当該採掘権」を「当該一般採掘権者並びに当該一般採掘権」に改め、同条第二項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第九十二条中「採掘権者」を「一般採掘権者」に、「基き採掘権」を「基づき一般採掘権」に、「当該採掘権」を「当該一般採掘権」に改める。

  第九十三条中「経済産業局長は、左に」を「経済産業大臣は、次に」に改め、同条第二号中「当該採掘権」を「当該一般採掘権」に改め、同条第三号中「採掘権」を「一般採掘権」に改める。

  第九十四条第二項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第九十六条第一項中「採掘鉱区」を「一般採掘権者の採掘鉱区」に、「基き」を「基づき」に、「採掘権」を「一般採掘権」に改め、同条第二項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「採掘権の」を「一般採掘権の」に、「各採掘権者」を「各一般採掘権者」に改める。

  第九十七条第二項中「当該採掘権者」を「当該一般採掘権者」に改める。

  第九十八条第一項中「左に」を「次に」に改め、同項第三号中「当該採掘権」を「当該一般採掘権」に改め、同号ただし書中「但し」を「ただし」に改める。

  第百条第五項を削り、同条第四項中「第二項」を「第三項」に改め、同項を同条第五項とし、同条第三項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項中「経済産業局長は、採掘権者又は租鉱権者」を「経済産業大臣は、特定試掘権者又は採掘権者若しくは租鉱権者」に、「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改め、同項を同条第二項とし、同条に第一項として次の一項を加える。

   経済産業大臣は、第四十条第三項又は第七項の規定により試掘権の設定を受けた試掘権者(以下この条において「特定試掘権者」という。)の施業案を変更しなければその鉱区の完全な開発に資することができないと認めるときは、当該特定試掘権者に対し、施業案を変更すべきことを勧告することができる。

  第四章の次に次の一章を加える。

    第四章の二 鉱物の探査

  (鉱物の探査の許可)

 第百条の二 鉱物の探査(鉱物資源の開発に必要な地質構造等の調査(鉱物の掘採を伴わないものに限る。)であつて、地震探鉱法その他一定の区域を継続して使用するものとして経済産業省令で定める方法によるものをいう。以下単に「探査」という。)を行おうとする者は、経済産業大臣に申請して、その許可を受けなければならない。

 2 前項の規定による申請をしようとする者は、経済産業省令で定める手続に従い、次に掲げる事項を記載した申請書に探査を行おうとする区域を表示する図面を添えて、経済産業大臣に提出しなければならない。

  一 申請の区域の所在地

  二 探査の期間

  三 探査の方法

  四 氏名又は名称及び住所

  五 その他経済産業省令で定める事項

 3 経済産業大臣は、第一項の許可をしたときは、許可証を交付しなければならない。

 4 前項の規定により許可証の交付を受けた者は、当該許可に係る探査を行うときは、当該許可証を携帯していなければならない。

 5 第三項の許可証の再交付及び返納その他許可証に関する手続的事項は、経済産業省令で定める。

  (探査の許可の基準)

 第百条の三 経済産業大臣は、前条第一項の規定による申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、その申請を許可してはならない。

  一 その申請に係る探査の方法が経済産業省令で定める基準に適合するものであること。

  二 その申請に係る者が次のいずれにも該当しないこと。

   イ この法律に規定する罪を犯し、刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者

   ロ 第百条の五(第三号を除く。)の規定により許可を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者

   ハ 法人であつて、その業務を行う役員のうちにイ又はロのいずれかに該当する者があるもの

  三 その申請に係る探査が、他人の鉱区で行われるものであつて、当該鉱区における他人の鉱業の実施を著しく妨害するものでないこと。

  四 その申請に係る探査が、公共の用に供する施設若しくはこれに準ずる施設を破壊し、文化財、公園若しくは温泉資源の保護に支障を生じ、又は農業、林業若しくはその他の産業の利益を損じ、公共の福祉に反するものでないこと。

  五 前各号に掲げるもののほか、その申請に係る探査が内外の社会的経済的事情に照らして著しく不適切であり、公共の利益の増進に支障を及ぼすおそれがあるものでないこと。

  (変更の許可等)

 第百条の四 第百条の二第一項の許可を受けた者は、当該許可に係る同条第二項各号(第四号を除く。)に掲げる事項の変更をしようとするときは、経済産業省令で定める手続に従い、経済産業大臣の許可を受けなければならない。ただし、経済産業省令で定める軽微な変更については、この限りでない。

 2 前条の規定は、前項の許可について準用する。

 3 第百条の二第一項の許可を受けた者は、同条第二項第四号に掲げる事項に変更があつたとき、又は第一項ただし書の経済産業省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。

  (探査の許可の取消し)

 第百条の五 経済産業大臣は、第百条の二第一項の許可を受けた者が次の各号のいずれかに該当するときは、同項の許可を取り消すことができる。

  一 その者が行う探査の方法が第百条の三第一号の基準に適合しなくなつたとき。

  二 第百条の三第二号イ又はハに該当するに至つたとき。

  三 その者が行う探査が第百条の三第三号又は第四号のいずれかに適合しなくなつたとき。

  四 第百条の七第一項の規定により付された条件に違反したとき。

  五 偽りその他不正の行為により第百条の二第一項又は前条第一項の許可を受けたとき。

  (違反行為に対する措置)

 第百条の六 経済産業大臣は、次の各号のいずれかに該当する者に対し、当該違反行為に係る作業の中止、当該違反行為に係る探査に使用した装置若しくは物件の除去又は原状の回復を命ずることができる。

  一 第百条の二第一項又は第百条の四第一項の規定に違反して探査を行つた者

  二 次条第一項の規定により付された条件に違反した者

  (許可の条件)

 第百条の七 第百条の二第一項又は第百条の四第一項の許可には、条件を付し、及びこれを変更することができる。

 2 前項の条件は、当該許可の趣旨に照らして、又は当該許可に係る事項の確実な実施を図るために必要な最小限度のものに限り、かつ、当該許可を受けた者に不当な義務を課することとなるものであつてはならない。

  (探査の許可を受けた者である法人の合併及び分割)

 第百条の八 第百条の二第一項の許可を受けた者である法人の合併の場合(同項の許可を受けた者である法人と同項の許可を受けた者でない法人が合併する場合においては、同項の許可を受けた者である法人が存続する場合を除く。)又は分割の場合(当該許可に係る探査の事業の全部を承継させる場合に限る。)において当該合併又は分割について経済産業大臣の承認を受けたときは、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人又は分割により当該事業の全部を承継した法人は、同項の許可を受けた者の地位を承継する。

 2 第百条の三(第二号及び第五号に係る部分に限る。)の規定は、前項の承認について準用する。この場合において、同条第二号中「その申請に係る者」とあるのは、「合併後存続する法人若しくは合併により設立される法人又は分割により当該許可に係る探査の事業の全部を承継する法人」と読み替えるものとする。

  (探査の許可を受けた者の相続)

 第百条の九 第百条の二第一項の許可を受けた者が死亡した場合においては、相続人(相続人が二以上ある場合においては、その全員の同意により当該許可に係る探査の事業を承継すべき相続人を選定したときは、その者。以下この条において同じ。)が当該許可に係る探査の事業を引き続き行おうとするときは、その相続人は、被相続人の死亡後六十日以内に経済産業大臣に申請して、その承認を受けなければならない。

 2 相続人が前項の承認の申請をした場合においては、被相続人の死亡の日からその承認を受ける日又は承認をしない旨の通知を受ける日までは、被相続人に対してした第百条の二第一項の許可は、その相続人に対してしたものとみなす。

 3 第百条の三(第二号イ及びロ並びに第五号に係る部分に限る。)の規定は、第一項の承認について準用する。

 4 第一項の承認を受けた相続人は、被相続人に係る第百条の二第一項の許可を受けた者の地位を承継する。

  (国に関する特例)

 第百条の十 国の機関が行う探査については、第百条の二第一項の許可を受けることを要しない。この場合において、当該国の機関は、その探査を行おうとするときは、あらかじめ、経済産業大臣に協議しなければならない。

  (探査の結果の報告)

 第百条の十一 経済産業大臣は、鉱物の存在状況を把握し、又は探査の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、経済産業省令で定めるところにより、第百条の二第一項の許可を受けた者に対し、その探査の結果を報告すべきことを命ずることができる。

  第百一条の前の見出し中「立入」を「立入り」に改め、同条第一項及び第二項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第百二条中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「呈示しなければ」を「提示しなければ」に改める。

  第百六条第一項から第三項までの規定中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改め、同条第五項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「左に」を「次に」に改め、同条第六項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第百六条の二第三項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第百七条第三項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「写を」を「写しを」に改める。

  第百十二条第一項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「地方鉱業協議会」を「総合資源エネルギー調査会」に、「且つ」を「かつ」に改める。

  第百十七条第二項中「こえない」を「超えない」に、「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改め、同条第三項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「こえない」を「超えない」に改める。

  第百十九条の見出しを「(取戻し)」に改め、同条中「左に」を「次に」に、「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「取りもどす」を「取り戻す」に改める。

  第百二十条中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第百二十二条の見出し中「申立」を「申立て」に改め、同条中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「申立」を「申立て」に改める。

  第百二十三条第一項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第百二十四条第一項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「申立」を「申立て」に改める。

  第百二十六条から第百六十四条まで及び第六章の二を削る。

  第百七十一条中「経済産業局長の」を削り、「審査請求」の下に「又は異議申立て」を加え、第七章中同条を第百二十六条とする。

  第百七十二条第一項中「及び処分を行つた経済産業局長」を「又は異議申立人」に改め、同条を第百二十七条とする。

  第百七十三条中「審査請求人」の下に「又は異議申立人」を加え、「第百七十一条」を「第百二十六条」に改め、同条を第百二十八条とする。

  第百七十四条中「第百七十一条」を「第百二十六条」に改め、「審査請求人」の下に「又は異議申立人」を加え、同条を第百二十九条とする。

  第百七十五条中「処分の執行停止を」の下に「したとき、又は同法第四十八条において準用する同法第三十四条の規定により異議申立てに係る処分の執行停止を」を加え、「、当該処分の相手方及び当該処分を行なつた経済産業局長」を「又は異議申立人及び当該処分の相手方」に改め、「第三十五条」の下に「(同法第四十八条において準用する場合を含む。)」を加え、同条を第百三十条とする。

  第百七十六条の見出し及び同条第一項中「裁決」の下に「又は決定」を加え、同条第二項中「裁決書」の下に「又は決定書」を加え、「第百七十三条」を「第百二十八条」に改め、同条を第百三十一条とする。

  第百七十七条中「第百七十一条」を「第百二十六条」に改め、同条を第百三十二条とし、同条の次に次の一条を加える。

  (裁定の申請)

 第百三十三条 次に掲げる者は、公害等調整委員会に対して裁定の申請をすることができる。

  一 第二十一条第一項(第四十四条第三項において準用する場合を含む。次号において同じ。)の許可に不服のある者(第二十九条第一項(第四十四条第三項において準用する場合を含む。同号において同じ。)に規定する基準(第二十九条第一項第八号に係る部分に限る。次号において同じ。)に適合していないことを理由とする場合に限る。)

  二 第二十九条第一項に規定する基準に適合していないことを理由とする第二十一条第一項の不許可に不服のある者

  三 第四十条第三項又は第七項の許可に不服のある者(同条第一項に規定する基準(同項第五号に係る部分に限る。次号において同じ。)に適合していないことを理由とする場合に限る。)

  四 第四十条第一項に規定する基準に適合していないことを理由とする同条第五項(同条第八項において準用する場合を含む。)の不許可に不服のある者

  五 第四十一条第一項の許可に不服のある者(同条第三項に規定する基準(同項第七号に係る部分に限る。次号において同じ。)に適合していないことを理由とする場合に限る。)

  六 第四十一条第三項に規定する基準に適合していないことを理由とする同条第一項の不許可に不服のある者

  七 第四十五条第一項の許可に不服のある者(同条第二項に規定する基準(同項第四号に係る部分に限る。次号において同じ。)に適合していないことを理由とする場合に限る。)

  八 第四十五条第二項に規定する基準に適合していないことを理由とする同条第一項の不許可に不服のある者

  九 第五十三条(第八十七条において準用する場合を含む。)の規定による鉱区若しくは租鉱区の減少の処分又は鉱業権若しくは租鉱権の取消しに不服のある者

  十 第百条の二第一項又は第百条の四第一項の許可に不服のある者(第百条の三(第百条の四第二項において準用する場合を含む。次号において同じ。)に規定する基準(第百条の三第四号に係る部分に限る。次号において同じ。)に適合していないことを理由とする場合に限る。)

  十一 第百条の三に規定する基準に適合していないことを理由とする第百条の二第一項又は第百条の四第一項の不許可に不服のある者

  十二 第百条の三第四号に適合しなくなつたことを理由とする第百条の五の規定による第百条の二第一項の許可の取消しに不服のある者

  十三 第百六条第一項の許可又は不許可に不服のある者

  十四 第百七条第一項の規定により適用される土地収用法の規定による土地の使用又は収用に関する裁決に不服のある者

  第百七十八条を削る。

  第百七十九条第三項中「審査請求」の下に「又は異議申立て」を加え、同条を第百三十四条とする。

  第百八十条の見出し中「審査請求」を「不服申立て」に改め、同条中「審査請求」の下に「又は異議申立て」を、「裁決」の下に「又は決定」を加え、同条を第百三十五条とする。

  第百八十一条第二号中「鉱業権の設定の出願」を「鉱業出願」に改め、同条第三号中「第三十六条第一項」を「第三十条第一項」に改め、同条第四号及び第五号を次のように改める。

  四 第三十九条第一項の規定により鉱業申請をする者

  五 第四十一条第一項の規定により採掘権の設定の申請をする者

  第百八十一条第六号中「第四十五条第一項」を「第四十四条第一項」に改め、同条第十六号中「第百八十六条第一項」を「第百四十条第一項」に改め、同号を同条第十九号とし、同条中第八号から第十五号までを三号ずつ繰り下げ、第七号を第八号とし、同号の次に次の二号を加える。

  九 第五十一条の二第一項の規定により鉱業権の移転の許可の申請をする者

  十 第五十一条の三第一項の規定による届出をする者

  第百八十一条第六号の次に次の一号を加える。

  七 第四十五条第一項の規定により鉱区の増減の申請をする者

  第八章中第百八十一条を第百三十六条とする。

  第百八十二条中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「附して」を「付して」に改め、同条を第百三十七条とする。

  第百八十三条中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改め、「鉱業出願人」の下に「、鉱業申請人」を加え、「立会を」を「立会いを」に、「若し調査日時」を「この場合においては、調査日時」に改め、同条を第百三十八条とする。

  第百八十四条中「経済産業局長は、左に」を「経済産業大臣は、次に」に改め、「関する出願」の下に「又は申請」を加え、同条第二号中「第二十六条」の下に「(第三十九条第四項及び第四十一条第四項において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)」を加え、「、同条」を「、第二十六条」に改め、同条第三号中「第百八十二条」を「第百三十七条」に改め、同条第四号中「立会」を「立会い」に改め、同条を第百三十九条とする。

  第百八十五条を削る。

  第百八十六条第一項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改め、同条第三項中「人夫」を「人員」に改め、同条を第百四十条とする。

  第百八十七条を削る。

  第百八十八条中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「基く」を「基づく」に改め、同条を第百四十一条とする。

  第百八十九条中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「第三十六条第二項、第四十五条第三項」を「第三十条第二項、第四十四条第三項」に、「第百八十四条」を「第百三十九条」に、「第四十条第二項」を「第三十四条第二項」に、「第三十七条第一項、第三十八条第一項、第三十九条第一項」を「第三十一条第一項、第三十二条第一項、第三十三条第一項」に、「第百八十二条若しくは第百八十三条」を「第百三十七条若しくは第百三十八条」に改め、同条を第百四十二条とする。

  第百八十九条の二第一項から第三項までの規定中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改め、同条第四項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改め、同項ただし書中「但し」を「ただし」に改め、同条を第百四十三条とする。

  第百九十条第一項中「及び経済産業局長」を削り、同条第三項中「第一項」を「第一項及び第二項」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項中「前項」を「前二項」に、「呈示しなければ」を「提示しなければ」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

 2 経済産業大臣は、この法律の施行に必要な限度において、探査を行う者に対し、その行為に関して報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員にその事業所、事務所若しくは自動車若しくは船舶(以下この項において「自動車等」という。)に立ち入り、その行為の状況、自動車等若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。

  第百九十条を第百四十四条とし、第八章中同条の次に次の二条を加える。

  (権限の委任)

 第百四十五条 この法律に規定する経済産業大臣の権限は、経済産業省令で定めるところにより、経済産業局長に委任することができる。

  (経過措置)

 第百四十六条 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

  第百九十一条第一項中「左の」を「次の」に、「一に」を「いずれかに」に、「五十万円」を「三百万円」に改め、同項第二号中「詐偽」を「偽り」に、「第二十一条第一項」を「鉱業権の設定又は移転」に改め、同号を同項第三号とし、同項第一号の次に次の一号を加える。

  二 前号の犯罪に係る鉱物を、情を知つて運搬し、保管し、有償若しくは無償で取得し、又は処分の媒介若しくはあつせんをした者

  第百九十一条第二項中「二十万円」を「百万円」に改め、第九章中同条を第百四十七条とし、同条の次に次の一条を加える。

 第百四十八条 次の各号のいずれかに該当する者は、五年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

  一 第百条の二第一項又は第百条の四第一項の規定に違反して探査を行つた者

  二 偽りその他不正の行為により第百条の二第一項又は第百条の四第一項の許可を受けた者

  三 第百条の六の規定による命令に違反した者

  第百九十一条の二を削る。

  第百九十二条中「左の」を「次の」に、「一に」を「いずれかに」に、「五万円」を「五十万円」に改め、同条第一号中「第六十三条第四項」を「第六十三条第三項」に改め、「含む。)」の下に「又は第六十三条の二第三項」を加え、同条第三号中「第百条第二項」を「第百条第三項」に改め、同条を第百四十九条とする。

  第百九十三条中「左の」を「次の」に、「一に」を「いずれかに」に、「三万円」を「三十万円」に改め、同条第四号中「第百九十条第一項」を「第百四十四条第一項」に改め、同号を同条第八号とし、同条第三号中「第百九十条第一項」を「第百四十四条第一項」に改め、同号を同条第七号とし、同条第二号中「呈示しなかつた」を「提示しなかつた」に改め、同号を同条第六号とし、同条第一号の次に次の四号を加える。

  二 第七十条の二の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者

  三 第百条の二第四項の規定に違反して許可証を携帯しないで探査を行つた者

  四 第百条の七第一項の規定により付された条件に違反した者

  五 第百条の十一の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者

  第百九十三条に次の一号を加える。

  九 第百四十四条第二項の規定による報告若しくは資料の提出をせず、若しくは虚偽の報告若しくは資料の提出をし、同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は同項の規定による質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をした者

  第百九十三条を第百五十条とし、同条の次に次の一条を加える。

 第百五十一条 第百条の四第三項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、十万円以下の過料に処する。

  第百九十四条中「前四条の」を「次の各号に掲げる」に、「外、その法人又は人」を「ほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人」に改め、同条ただし書を削り、同条に次の各号を加える。

  一 第百四十七条第一項 一億円以下の罰金刑

  二 第百四十七条第二項及び第百四十八条から第百五十条まで 各本条の罰金刑

  第百九十四条を第百五十二条とする。

 (石油及び可燃性天然ガス資源開発法の廃止)

第二条 石油及び可燃性天然ガス資源開発法(昭和二十七年法律第百六十二号)は、廃止する。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、附則第二十五条の規定は、公布の日から施行する。

 (鉱業法の一部改正に伴う経過措置)

第二条 この法律の施行前に設定の登録がされた鉱業権(以下「旧鉱業権」という。)のうち石油を目的とする試掘権の存続期間については、第一条の規定による改正後の鉱業法(以下「新鉱業法」という。)第十八条の規定にかかわらず、なお従前の例による。

第三条 旧鉱業権のうち新鉱業法第六条の二に規定する特定鉱物(以下単に「特定鉱物」という。)を目的とする鉱業権は、新鉱業法第二十一条第一項の規定による設定を受けて鉱業権となったものとみなす。

2 この法律の施行の際現にされている第一条の規定による改正前の鉱業法(以下「旧鉱業法」という。)第二十一条第一項の規定による鉱業権の設定の出願であって、特定鉱物を目的とする鉱業権の設定に係るものは、新鉱業法第二十一条第一項の規定によりされた出願とみなす。

3 第一項の規定により新鉱業法第二十一条第一項の規定による試掘権の設定を受けたとみなされた試掘権者又は前項の規定により同条第一項の規定による試掘権の設定の出願をした者とみなされて同項の規定による試掘権の設定を受けた試掘権者は、同項の規定にかかわらず、同項の規定による採掘権(当該試掘鉱区に重複してその目的となっている特定鉱物を目的とするものに限る。)の設定の出願をすることができる。

第四条 新鉱業法第五十一条の三の規定は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前に相続その他の一般承継によって鉱業権を取得した場合については、適用しない。

第五条 旧鉱業権の鉱業権者に対する新鉱業法第五十五条の規定による鉱業権の取消し及びこの法律の施行の際現に存する租鉱権者に対する新鉱業法第八十三条の規定による租鉱権の取消しに関しては、施行日前に生じた事由については、なお従前の例による。

第六条 新鉱業法第七十条の二第二項の規定は、施行日前に鉱業権者が旧鉱業法第六十七条の規定により特定鉱物の存在の確認を受けた場合については、適用しない。

第七条 この法律の施行の際現に新鉱業法第百条の二第一項に規定する探査を行っている者は、施行日から起算して一月間(当該期間内に同項の許可の申請について不許可の処分があったときは、当該処分のあった日までの間)は、同項の規定にかかわらず、引き続き当該探査を行うことができる。その者がその期間内に同項の許可の申請をした場合において、その期間を経過したときは、その申請について許可又は不許可の処分があるまでの間も、同様とする。

 (石油及び可燃性天然ガス資源開発法の廃止に伴う経過措置)

第八条 この法律の施行前に第二条の規定による廃止前の石油及び可燃性天然ガス資源開発法(以下「旧資源開発法」という。)第十六条の規定により交付の決定がされた鉱業権者又は租鉱権者に対する補助金については、なお従前の例による。

第九条 前条の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後に旧資源開発法の規定によってした処分、手続その他の行為については、旧資源開発法第三条の規定は、なおその効力を有する。

 (鉱業抵当法の一部改正)

第十条 鉱業抵当法(明治三十八年法律第五十五号)の一部を次のように改正する。

  第二条ノ二第一項中「採掘権」を「鉱業法(昭和二十五年法律第二百八十九号)第二十一条第一項ノ規定ニ依リ設定サレタ採掘権」に改め、同条第二項中「採掘権」を「前項ノ採掘権」に改める。

  第四条第一項中「経済産業局長」を「経済産業大臣(鉱業法第百四十五条ノ規定ニ依リ同法第五十七条第一項ニ規定シタル経済産業大臣ノ権限ガ経済産業局長ニ委任サレテイルトキハ当該経済産業局長)」に改める。

 (鉱山保安法の一部改正)

第十一条 鉱山保安法(昭和二十四年法律第七十号)の一部を次のように改正する。

  第三十三条第一項中「含む。)」の下に「及び第六十三条の二」を加え、同条第二項中「、経済産業局長と協議して」を削る。

 (採石法の一部改正)

第十二条 採石法(昭和二十五年法律第二百九十一号)の一部を次のように改正する。

  第三十八条中「第百七十一条から第百七十七条まで」を「第百二十六条から第百三十二条まで」に、「行なう」を「行う」に、「第百八十条」を「第百三十五条」に改め、同条に後段として次のように加える。

   この場合において、同法第百二十七条第一項中「又は異議申立人」とあるのは「及び処分を行つた経済産業局長」と、同法第百三十条中「又は異議申立人及び当該処分の相手方」とあるのは「、当該処分の相手方及び当該処分を行つた経済産業局長」と読み替えるものとする。

  第三十九条第二項中「第百七十九条第一項」を「第百三十四条第一項」に改める。

 (鉱業等に係る土地利用の調整手続等に関する法律の一部改正)

第十三条 鉱業等に係る土地利用の調整手続等に関する法律(昭和二十五年法律第二百九十二号)の一部を次のように改正する。

  第一条第二号イ中「第百七十八条」を「第百三十三条」に改める。

  第二十三条第一項中「鉱業出願人」の下に「、鉱業申請人」を加える。

 (住民基本台帳法の一部改正)

第十四条 住民基本台帳法(昭和四十二年法律第八十一号)の一部を次のように改正する。

  別表第一の八十八の項中「第二十一条第一項」の下に「、第四十条第三項、第四十一条第一項若しくは第五十一条の二第一項」を加え、「第四十二条」を「第五十一条の三第一項」に改める。

 (砂利採取法の一部改正)

第十五条 砂利採取法(昭和四十三年法律第七十四号)の一部を次のように改正する。

  第三十条第三項中「第百七十一条から第百七十七条まで」を「第百二十六条から第百三十二条まで」に、「第百八十条」を「第百三十五条」に改め、同項に後段として次のように加える。

   この場合において、同法第百二十七条第一項中「又は異議申立人」とあるのは「及び処分を行つた経済産業局長」と、同法第百三十条中「又は異議申立人及び当該処分の相手方」とあるのは「、当該処分の相手方及び当該処分を行つた経済産業局長」と読み替えるものとする。

 (金属鉱業等鉱害対策特別措置法の一部改正)

第十六条 金属鉱業等鉱害対策特別措置法(昭和四十八年法律第二十六号)の一部を次のように改正する。

  第三十四条中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

  第三十五条中「第百七十一条から第百七十七条まで」を「第百二十六条から第百三十二条まで」に、「経済産業局長」を「経済産業大臣」に、「審査請求」を「異議申立て」に、「第百八十条」を「第百三十五条」に改める。

  第三十六条第一項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

 (日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸(だな)第十七条 日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸(だな)  第四十一条後段を削る。

  第四十八条中「含む。)」の下に「及び第六十三条の二」を加え、「、同法第三十三条第二項中「経済産業局長と協議して、その変更を」とあるのは「その変更を」と」を削る。

 (深海底鉱業暫定措置法の一部改正)

第十八条 深海底鉱業暫定措置法(昭和五十七年法律第六十四号)の一部を次のように改正する。

  第二十八条後段を削る。

  第三十九条中「、「経済産業局長と協議して、その変更を」とあるのは「その変更を」と」を削る。

 (特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律の一部改正)

第十九条 特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律(平成十二年法律第百十七号)の一部を次のように改正する。

  第二十一条第九項、第二十六条第一項及び第二十七条第二項中「経済産業局長」を「経済産業大臣」に改める。

 (特別会計に関する法律の一部改正)

第二十条 特別会計に関する法律(平成十九年法律第二十三号)の一部を次のように改正する。

  第八十八条第一項第一号中ヘを削り、トをヘとし、チをトとし、リをチとし、同項第二号ニ中「補助金」の下に「(交付金、補給金、補償金その他の給付金を含む。この号ヘ及びトにおいて同じ。)」を加える。

 (特別会計に関する法律の一部改正に伴う経過措置)

第二十一条 附則第八条の規定によりなお従前の例によることとされる場合における納付金に関する経理は、特別会計に関する法律第八十五条第一項の規定にかかわらず、エネルギー対策特別会計において行うものとする。この場合における前条の規定による改正後の特別会計に関する法律第八十八条第一項第一号の規定の適用については、同号中「チ 附属雑収入」とあるのは、

チ 鉱業法の一部を改正する等の法律(平成二十三年法律第▼▼▼号)附則第八条の規定によりなお従前の例によることとされる場合における納付金

 

 

リ 附属雑収入

 とする。

 (経済産業省設置法の一部改正)

第二十二条 経済産業省設置法(平成十一年法律第九十九号)の一部を次のように改正する。

  第十九条第一項第四号中「石油及び可燃性天然ガス資源開発法(昭和二十七年法律第百六十二号)」を「鉱業法(昭和二十五年法律第二百八十九号)」に改める。

 (処分、申請等に関する経過措置)

第二十三条 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定により経済産業局長がした許可、認可その他の処分又は通知その他の行為は、この法律による改正後のそれぞれの法律の相当の規定に基づいて、経済産業大臣がした許可、認可その他の処分又は通知その他の行為とみなす。

2 この法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定により経済産業局長に対してされている出願、申請、届出その他の行為は、この法律の施行後は、この法律による改正後のそれぞれの法律の相当の規定に基づいて、経済産業大臣に対してされた出願、申請、届出その他の行為とみなす。

3 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により経済産業局長に対し報告、届出その他の手続をしなければならないとされている事項で、施行日前にその手続がされていないものについては、この法律の施行後は、これを、この法律による改正後のそれぞれの法律の相当の規定により経済産業大臣に対して、報告、届出その他の手続をしなければならないとされた事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。

 (罰則の適用に関する経過措置)

第二十四条 施行日前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (政令への委任)

第二十五条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

 (検討)

第二十六条 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、新鉱業法の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、新鉱業法の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。


     理 由

 近年、国際的な資源獲得競争が激化していること等に鑑み、鉱物資源の安定的な供給確保を図るため、国内での資源開発がより適切に行われるように、鉱業権の設定に係る許可基準の見直し、国民経済上特に重要な鉱物に係る鉱業権を最適な開発者へ付与する手続制度の創設、鉱物資源の探査に係る許可制度の創設等の措置を講ずる必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

 

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