衆議院

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第一七七回

閣第八九号

   東日本大震災における原子力発電所の事故による災害に対処するための地方税法及び東日本大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律の一部を改正する法律案

 (地方税法の一部改正)

第一条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。

  附則第五十一条第一項中「この条」を「この項及び次項」に改め、同条に次の三項を加える。

 3 警戒区域設定指示(平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故に関して原子力災害対策特別措置法(平成十一年法律第百五十六号)第十五条第三項又は第二十条第三項の規定により内閣総理大臣又は原子力災害対策本部長(同法第十七条第一項に規定する原子力災害対策本部長をいう。附則第五十五条の二第一項において同じ。)が市町村長に対して行つた附則第五十五条の二第一項第一号に掲げる指示をいう。以下同じ。)が行われた日において当該警戒区域設定指示に係る警戒区域設定指示区域(警戒区域設定指示の対象区域をいう。以下同じ。)内に所在した家屋(以下この項において「対象区域内家屋」という。)の同日における所有者その他の政令で定める者が、当該対象区域内家屋に代わるものと道府県知事が認める家屋(以下この項及び次項において「代替家屋」という。)の取得をした場合における当該代替家屋の取得に対して課する不動産取得税の課税標準の算定については、当該取得が同日から当該警戒区域設定指示が解除された日から起算して三月(代替家屋が同日後に新築されたものであるときは、一年)を経過する日までの間に行われたときに限り、価格に当該代替家屋の床面積に対する当該対象区域内家屋の床面積の割合(当該割合が一を超える場合は、一)を乗じて得た額を価格から控除するものとする。

 4 警戒区域設定指示が行われた日において当該警戒区域設定指示に係る警戒区域設定指示区域内に所在した家屋の敷地の用に供されていた土地(以下この項において「対象土地」という。)の同日における所有者その他の政令で定める者が、代替家屋の敷地の用に供する土地で当該対象土地に代わるものと道府県知事が認める土地の取得をした場合における当該土地の取得に対して課する不動産取得税の課税標準の算定については、当該取得が同日から当該警戒区域設定指示が解除された日から起算して三月を経過する日までの間に行われたときに限り、価格に当該土地の面積に対する当該対象土地の面積の割合(当該割合が一を超える場合は、一)を乗じて得た額を価格から控除するものとする。

 5 前各項に定めるもののほか、これらの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

  附則第五十二条の見出しを「(東日本大震災による被災自動車の代替自動車等の取得に係る自動車取得税の非課税等)」に改め、同条第一項中「附則第五十四条」を「附則第五十四条第一項」に改め、同条第二項中「前項」を「前各項」に、「同項」を「これら」に改め、同項を同条第七項とし、同条第一項の次に次の五項を加える。

 2 道府県は、次の各号に掲げる自動車で政令で定めるもの(以下「対象区域内用途廃止等自動車」という。)の当該各号に規定する警戒区域設定指示が行われた日における所有者(第百十四条第一項に規定する場合にあつては、同項に規定する買主)その他の政令で定める者が、対象区域内用途廃止等自動車に代わるものと道府県知事が認める自動車(以下この項において「代替自動車」という。)の取得をした場合においては、当該取得が同日から平成二十六年三月三十一日までの間に行われたときに限り、第百十三条第一項の規定にかかわらず、当該代替自動車の取得に対しては、自動車取得税を課することができない。

  一 警戒区域設定指示が行われた日から継続して当該警戒区域設定指示に係る警戒区域設定指示区域内にあつた第百十三条第一項の自動車で、当該警戒区域設定指示区域内にある間に用途を廃止したもの

  二 警戒区域設定指示が行われた日から当該警戒区域設定指示が解除された日までの間継続して当該警戒区域設定指示に係る警戒区域設定指示区域内にあつた第百十三条第一項の自動車で、次に掲げる自動車の区分に応じそれぞれ次に定めるもの

   イ 使用済自動車の再資源化等に関する法律(平成十四年法律第八十七号)第二条第一項に規定する自動車 当該警戒区域設定指示が解除された日から二月以内に用途を廃止し又は同条第十一項に規定する引取業者(次号において「引取業者」という。)に引き渡したもの

   ロ イに掲げる自動車以外の自動車 当該警戒区域設定指示が解除された日から二月以内に用途を廃止したもの又は同日から九月以内に解体したもの

  三 警戒区域設定指示が行われた日から当該警戒区域設定指示に係る警戒区域設定指示区域の外に移動させた日までの間継続して当該警戒区域設定指示区域内にあつた第百十三条第一項の自動車で、次に掲げる自動車の区分に応じそれぞれ次に定めるもの

   イ 使用済自動車の再資源化等に関する法律第二条第一項に規定する自動車 当該移動させた日から二月以内に用途を廃止し又は引取業者に引き渡したもの

   ロ イに掲げる自動車以外の自動車 当該移動させた日から二月以内に用途を廃止したもの又は同日から九月以内に解体したもの

 3 道府県は、警戒区域設定指示区域内の第百十三条第一項の自動車(以下「対象区域内自動車」という。)の当該警戒区域設定指示区域に係る警戒区域設定指示が行われた日における所有者(第百十四条第一項に規定する場合にあつては、同項に規定する買主)その他の政令で定める者が対象区域内自動車以外の自動車(以下この項において「他の自動車」という。)の取得をした場合において、当該他の自動車の取得をした後に、対象区域内自動車が対象区域内用途廃止等自動車に該当することとなり、かつ、当該取得した他の自動車を対象区域内用途廃止等自動車に代わるものと道府県知事が認めるときは、当該他の自動車の取得が同日から平成二十六年三月三十一日までの間に行われたときに限り、当該他の自動車の取得に対する自動車取得税に係る地方団体の徴収金に係る納税義務を免除するものとする。

 4 道府県は、自動車取得税に係る地方団体の徴収金を徴収した場合において、当該自動車取得税について前項の規定の適用があることとなつたときは、同項の政令で定める者の申請に基づいて、当該地方団体の徴収金を還付するものとする。

 5 道府県知事は、前項の規定により自動車取得税に係る地方団体の徴収金を還付する場合において、還付を受ける者の未納に係る地方団体の徴収金があるときは、当該還付すべき額をこれに充当しなければならない。

 6 前二項の規定によつて自動車取得税に係る地方団体の徴収金を還付し、又は充当する場合においては、第四項の規定による還付の申請があつた日から起算して十日を経過した日を第十七条の四第一項各号に掲げる日とみなして、同項の規定を適用する。

  附則第五十四条の見出しを「(東日本大震災による被災自動車の代替自動車等に係る自動車税の非課税等)」に改め、同条中「自動車税の課税客体である」を削り、同条に次の七項を加える。

 2 道府県は、平成二十三年度から平成二十五年度までの各年度分の自動車税に限り、附則第五十二条第二項に規定する政令で定める者が、同項各号に規定する警戒区域設定指示が行われた日から平成二十六年三月三十一日までの間に対象区域内用途廃止等自動車に代わるものと道府県知事が認める自動車(第百四十五条第一項に規定する自動車をいう。)を取得した場合における当該取得された自動車に対しては、第百四十五条の規定にかかわらず、自動車税を課することができない。

 3 道府県は、附則第五十二条第三項に規定する政令で定める者が、同項の規定の適用を受けることとなつた場合においては、同項に規定する他の自動車(第百四十五条第一項に規定する自動車に限る。)に対する平成二十三年度から平成二十五年度までの各年度分の自動車税に係る地方団体の徴収金に係る納税義務を免除するものとする。

 4 道府県は、自動車税に係る地方団体の徴収金を徴収した場合において、当該自動車税について前項の規定の適用があることとなつたときは、同項の政令で定める者の申請に基づいて、当該地方団体の徴収金を還付するものとする。

 5 道府県知事は、前項の規定により自動車税に係る地方団体の徴収金を還付する場合において、還付を受ける者の未納に係る地方団体の徴収金があるときは、当該還付すべき額をこれに充当しなければならない。

 6 前二項の規定によつて自動車税に係る地方団体の徴収金を還付し、又は充当する場合においては、第四項の規定による還付の申請があつた日から起算して十日を経過した日を第十七条の四第一項各号に掲げる日とみなして、同項の規定を適用する。

 7 対象区域内自動車(第百四十五条第一項に規定する自動車に限る。)が対象区域内用途廃止等自動車に該当することとなつた場合には、当該対象区域内自動車は、同条の規定の適用については、当該対象区域内自動車に係る警戒区域設定指示区域について警戒区域設定指示が行われた日以後同項に規定する自動車でなかつたものとみなす。

 8 前各項に定めるもののほか、これらの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

  附則第五十五条の次に次の一条を加える。

  (東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故に関して警戒区域設定指示等の対象となつた区域内の土地及び家屋に係る平成二十三年度分の固定資産税及び都市計画税の課税免除)

 第五十五条の二 市町村長は、平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故に関して原子力災害対策特別措置法第十五条第三項又は第二十条第三項の規定により内閣総理大臣又は原子力災害対策本部長が平成二十四年三月三十一日までに市町村長又は都道府県知事に対して行つた次に掲げる指示の対象となつた区域のうち、住民の退去又は避難の実施状況、土地及び家屋の使用状況、市町村による役務の提供の状況その他当該区域内の状況を総合的に勘案し、土地及び家屋に対して固定資産税又は都市計画税を課することが公益上その他の事由により不適当と認める区域を指定して公示するとともに、遅滞なく、総務大臣に届け出なければならない。

  一 原子力災害対策特別措置法第二十八条第二項の規定により読み替えて適用される災害対策基本法第六十三条第一項の規定による警戒区域の設定を行うことの指示

  二 住民に対し避難のための立退き又は屋内への退避を行うことを求める指示、勧告、助言その他の行為を行うことの指示

  三 住民に対し緊急時の避難のための立退き又は屋内への退避の準備を行うことを求める指示、勧告、助言その他の行為を行うことの指示

  四 前三号に掲げるもののほか、これらに類するものとして政令で定める指示

 2 市町村は、前項の規定により公示された区域内に所在する土地及び当該区域内に平成二十三年度に係る賦課期日において所在した家屋に対しては、第三百四十二条又は第七百二条第一項の規定にかかわらず、平成二十三年度分の固定資産税又は都市計画税を課さないものとする。

  附則第五十六条第十四項を同条第十七項とし、同条第十三項中「前項」を「第十二項又は前項」に改め、「附則第五十六条第十二項」の下に「若しくは第十五項」を加え、同項を同条第十六項とし、同条第十二項の次に次の三項を加える。

 13 警戒区域設定指示が行われた日において当該警戒区域設定指示に係る警戒区域設定指示区域内に所在した家屋の敷地の用に供されていた土地で平成二十三年度分の固定資産税について第三百四十九条の三の二の規定の適用を受けたもの(以下この項において「対象区域内住宅用地」という。)の同日における所有者(当該対象区域内住宅用地が共有物である場合には、その持分を有する者を含む。)その他の政令で定める者が、同日から当該警戒区域設定指示が解除された日から起算して三月を経過する日までの間に、当該対象区域内住宅用地に代わるものと市町村長が認める土地を取得(共有持分の取得を含む。以下この項において同じ。)した場合における当該取得された土地で新たに固定資産税又は都市計画税が課されることとなつた年度、翌年度又は翌々年度に係る賦課期日において家屋又は構築物の敷地の用に供されている土地以外の土地に対して課する当該各年度分の固定資産税又は都市計画税については、当該取得された土地のうち対象区域内住宅用地に相当する土地として政令で定めるものを住宅用地とみなして、この法律の規定(第三百四十九条の三の二第二項各号及び第三百八十四条の規定を除く。)を適用する。この場合において、第三百四十九条の三の二第二項中「住宅用地のうち、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める住宅用地に該当するもの」とあるのは、「附則第五十六条第十三項の規定により住宅用地とみなされた土地のうち政令で定めるもの」とする。

 14 市町村は、警戒区域設定指示が行われた日において当該警戒区域設定指示に係る警戒区域設定指示区域内に所在した家屋(以下この項において「対象区域内家屋」という。)の同日における所有者(当該対象区域内家屋が共有物である場合には、その持分を有する者を含む。)その他の政令で定める者が、当該対象区域内家屋に代わるものと市町村長が認める家屋を同日から当該警戒区域設定指示が解除された日から起算して三月(当該対象区域内家屋に代わるものと市町村長が認める家屋が同日後に新築されたものであるときは、一年)を経過する日までの間に取得した場合における当該取得された家屋に対して課する固定資産税又は都市計画税については、当該家屋が取得された日の属する年の翌年の一月一日(当該家屋が取得された日が一月一日である場合には、同日)を賦課期日とする年度から四年度分の固定資産税又は都市計画税については、当該家屋に係る固定資産税額(附則第十五条の六から第十五条の九までの規定の適用を受ける家屋にあつては、これらの規定の適用後の額。以下この項において同じ。)又は都市計画税額のうち、この項の規定の適用を受ける部分に係る税額として政令で定めるところにより算定した額(当該家屋が区分所有に係る家屋である場合又は共有物である家屋である場合には、この項の規定の適用を受ける部分に係る税額として各区分所有者又は各共有者ごとに政令で定めるところにより算定した額の合算額。以下この項において「適用部分の税額」という。)のそれぞれ二分の一に相当する額を当該家屋に係る固定資産税額又は都市計画税額から減額し、その後二年度分の固定資産税又は都市計画税については、当該家屋に係る固定資産税額又は都市計画税額のうち、適用部分の税額のそれぞれ三分の一に相当する額を当該家屋に係る固定資産税額又は都市計画税額から減額するものとする。

 15 警戒区域設定指示が行われた日において当該警戒区域設定指示に係る警戒区域設定指示区域内に所在した償却資産(以下この項において「対象区域内償却資産」という。)の同日における所有者(当該対象区域内償却資産が共有物である場合には、その持分を有する者を含む。)その他の政令で定める者が、政令で定める区域内に同日から当該警戒区域設定指示が解除された日から起算して三月を経過する日までの間に、当該対象区域内償却資産に代わるものと市町村長(第三百八十九条の規定の適用を受ける償却資産にあつては、当該償却資産の価格等を決定する総務大臣又は道府県知事)が認める償却資産を取得(共有持分の取得を含む。以下この項において同じ。)した場合における当該取得された償却資産(当該対象区域内償却資産又は当該取得された償却資産が共有物である場合にあつては、当該償却資産のうち対象区域内償却資産に代わるものとして政令で定める部分とする。)に対して課する固定資産税の課税標準は、第三百四十九条の二の規定にかかわらず、当該償却資産が取得された日後最初に固定資産税を課することとなつた年度から四年度分の固定資産税に限り、当該償却資産に係る固定資産税の課税標準となるべき価格の二分の一の額(第三百四十九条の三又は附則第十五条から第十五条の三までの規定の適用を受ける償却資産にあつては、これらの規定により課税標準とされる額の二分の一の額)とする。

  附則第五十七条の見出しを「(東日本大震災による被災自動車の代替軽自動車等に係る軽自動車税の非課税等)」に改め、同条第一項中「この項」の下に「、第四項及び第五項」を加え、同条第二項中「小型自動車(以下この項」の下に「、第六項及び第七項」を加え、同条第四項中「前三項」を「前各項」に改め、同項を同条第十四項とし、同条第三項の次に次の十項を加える。

 4 市町村は、平成二十三年度から平成二十五年度までの各年度分の軽自動車税に限り、附則第五十二条第二項に規定する政令で定める者が、同項各号に規定する警戒区域設定指示が行われた日から平成二十五年四月一日までの間に対象区域内用途廃止等自動車に代わるものと市町村長が認める軽自動車の取得をした場合における当該取得された軽自動車に対しては、第四百四十二条の二の規定にかかわらず、軽自動車税を課することができない。

 5 市町村は、附則第五十二条第三項に規定する政令で定める者が、同項に規定する警戒区域設定指示が行われた日から平成二十五年四月一日までの間に対象区域内自動車以外の軽自動車(以下この項において「他の軽自動車」という。)の取得をした場合において、当該他の軽自動車の取得をした後に、対象区域内自動車が対象区域内用途廃止等自動車に該当することとなり、かつ、当該取得した他の軽自動車を対象区域内用途廃止等自動車に代わるものと市町村長が認めるときは、当該他の軽自動車に対する平成二十三年度から平成二十五年度までの各年度分の軽自動車税に係る地方団体の徴収金に係る納税義務を免除するものとする。

 6 市町村は、平成二十三年度から平成二十五年度までの各年度分の軽自動車税に限り、次の各号に掲げる二輪自動車等で政令で定めるもの(以下この条において「対象区域内用途廃止等二輪自動車等」という。)の当該各号に規定する警戒区域設定指示が行われた日における所有者(第四百四十二条の二第二項に規定する場合にあつては、同項に規定する買主)その他の政令で定める者が、同日から平成二十五年四月一日までの間に対象区域内用途廃止等二輪自動車等に代わるものと市町村長が認める二輪自動車等の取得をした場合における当該取得された二輪自動車等に対しては、第四百四十二条の二の規定にかかわらず、軽自動車税を課することができない。

  一 警戒区域設定指示が行われた日から継続して当該警戒区域設定指示に係る警戒区域設定指示区域内にあつた二輪自動車等で、当該警戒区域設定指示区域内にある間に用途を廃止したもの

  二 警戒区域設定指示が行われた日から当該警戒区域設定指示が解除された日までの間継続して当該警戒区域設定指示に係る警戒区域設定指示区域内にあつた二輪自動車等で、同日から二月以内に用途を廃止し又は解体したもの

  三 警戒区域設定指示が行われた日から当該警戒区域設定指示に係る警戒区域設定指示区域の外に移動させた日までの間継続して当該警戒区域設定指示区域内にあつた二輪自動車等で、同日から二月以内に用途を廃止し又は解体したもの

 7 市町村は、警戒区域設定指示区域内の二輪自動車等(以下この項及び第十三項において「対象区域内二輪自動車等」という。)の当該警戒区域設定指示区域に係る警戒区域設定指示が行われた日における所有者(第四百四十二条の二第二項に規定する場合にあつては、同項に規定する買主)その他の政令で定める者が同日から平成二十五年四月一日までの間に対象区域内二輪自動車等以外の二輪自動車等(以下この項において「他の二輪自動車等」という。)の取得をした場合において、当該他の二輪自動車等の取得をした後に、対象区域内二輪自動車等が対象区域内用途廃止等二輪自動車等に該当することとなり、かつ、当該取得した他の二輪自動車等を対象区域内用途廃止等二輪自動車等に代わるものと市町村長が認めるときは、当該他の二輪自動車等に対する平成二十三年度から平成二十五年度までの各年度分の軽自動車税に係る地方団体の徴収金に係る納税義務を免除するものとする。

 8 市町村は、平成二十三年度から平成二十五年度までの各年度分の軽自動車税に限り、次の各号に掲げる小型特殊自動車で政令で定めるもの(以下この条において「対象区域内用途廃止等小型特殊自動車」という。)の当該各号に規定する警戒区域設定指示が行われた日における所有者(第四百四十二条の二第二項に規定する場合にあつては、同項に規定する買主)その他の政令で定める者が、同日から平成二十五年四月一日までの間に対象区域内用途廃止等小型特殊自動車に代わるものと市町村長が認める小型特殊自動車の取得をした場合における当該取得された小型特殊自動車に対しては、第四百四十二条の二の規定にかかわらず、軽自動車税を課することができない。

  一 警戒区域設定指示が行われた日から継続して当該警戒区域設定指示に係る警戒区域設定指示区域内にあつた小型特殊自動車で、当該警戒区域設定指示区域内にある間に用途を廃止したもの

  二 警戒区域設定指示が行われた日から当該警戒区域設定指示が解除された日までの間継続して当該警戒区域設定指示に係る警戒区域設定指示区域内にあつた小型特殊自動車で、同日から二月以内に用途を廃止し又は解体したもの

  三 警戒区域設定指示が行われた日から当該警戒区域設定指示に係る警戒区域設定指示区域の外に移動させた日までの間継続して当該警戒区域設定指示区域内にあつた小型特殊自動車で、同日から二月以内に用途を廃止し又は解体したもの

 9 市町村は、警戒区域設定指示区域内の小型特殊自動車(以下この項及び第十三項において「対象区域内小型特殊自動車」という。)の当該警戒区域設定指示区域に係る警戒区域設定指示が行われた日における所有者(第四百四十二条の二第二項に規定する場合にあつては、同項に規定する買主)その他の政令で定める者が同日から平成二十五年四月一日までの間に対象区域内小型特殊自動車以外の小型特殊自動車(以下この項において「他の小型特殊自動車」という。)の取得をした場合において、当該他の小型特殊自動車の取得をした後に、対象区域内小型特殊自動車が対象区域内用途廃止等小型特殊自動車に該当することとなり、かつ、当該取得した他の小型特殊自動車を対象区域内用途廃止等小型特殊自動車に代わるものと市町村長が認めるときは、当該他の小型特殊自動車に対する平成二十三年度から平成二十五年度までの各年度分の軽自動車税に係る地方団体の徴収金に係る納税義務を免除するものとする。

 10 市町村は、軽自動車税に係る地方団体の徴収金を徴収した場合において、当該軽自動車税について第五項、第七項又は前項の規定の適用があることとなつたときは、これらの規定の政令で定める者の申請に基づいて、当該地方団体の徴収金を還付するものとする。

 11 市町村長は、前項の規定により軽自動車税に係る地方団体の徴収金を還付する場合において、還付を受ける者の未納に係る地方団体の徴収金があるときは、当該還付すべき額をこれに充当しなければならない。

 12 前二項の規定によつて軽自動車税に係る地方団体の徴収金を還付し、又は充当する場合においては、第十項の規定による還付の申請があつた日から起算して十日を経過した日を第十七条の四第一項各号に掲げる日とみなして、同項の規定を適用する。

 13 対象区域内自動車(軽自動車に限る。)、対象区域内二輪自動車等又は対象区域内小型特殊自動車(以下この項において「対象区域内軽自動車等」という。)が、対象区域内用途廃止等自動車、対象区域内用途廃止等二輪自動車等又は対象区域内用途廃止等小型特殊自動車に該当することとなつた場合には、当該対象区域内軽自動車等は、第四百四十二条の二の規定の適用については、当該対象区域内軽自動車等に係る警戒区域設定指示区域について警戒区域設定指示が行われた日以後軽自動車等でなかつたものとみなす。

 (東日本大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律の一部改正)

第二条 東日本大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律(平成二十三年法律第四十号)の一部を次のように改正する。

  第八条に次の一項を加える。

 4 第一項の規定により起こした地方債の元利償還に要する経費は、地方交付税法(昭和二十五年法律第二百十一号)の定めるところにより、当該地方公共団体に対して交付すべき普通交付税の額の算定に用いる基準財政需要額又は当該地方公共団体に対して交付すべき特別交付税の算定の基礎に算入するものとする。

  第九条第一項中「地方税法改正法」という。)」の下に「、東日本大震災における原子力発電所の事故による災害に対処するための地方税法及び東日本大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律の一部を改正する法律(平成二十三年法律第▼▼▼号。同条において「地方税法等改正法」という。)」を加え、同条に次の一項を加える。

 4 第一項の規定により起こすことができることとされた地方債の元利償還金に相当する額については、地方交付税法の定めるところにより、当該地方公共団体に対して交付すべき普通交付税の額の算定に用いる基準財政需要額に算入するものとする。

  第十条中「(昭和二十五年法律第二百十一号)」を削り、同条第一号ハからホまで及び第二号ロからニまでの規定中「地方税法改正法」の下に「及び地方税法等改正法」を加える。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から施行する。

 (平成二十三年四月二十一日における警戒区域設定指示区域に関する経過措置)

第二条 平成二十三年四月二十一日における第一条の規定による改正後の地方税法附則第五十一条第三項に規定する警戒区域設定指示区域(以下この条において「警戒区域設定指示区域」という。)であって同年三月十二日において同法附則第五十五条の二第一項第二号に掲げる指示(避難のための立退きに係るものに限る。)の対象区域であった区域は、同法附則第五十一条第三項及び第四項、第五十二条第二項及び第三項、第五十四条第二項、第三項及び第七項、第五十六条第十三項から第十五項まで並びに第五十七条第四項から第九項まで及び第十三項の規定の適用については、同年三月十一日から警戒区域設定指示区域であったものとみなす。この場合において、同法附則第五十一条第三項中「警戒区域設定指示(平成二十三年三月十一日」とあるのは「平成二十三年三月十一日において警戒区域設定指示区域(同日」と、「掲げる指示をいう。以下同じ。)が行われた日において当該警戒区域設定指示に係る警戒区域設定指示区域(警戒区域設定指示」とあるのは「掲げる指示(以下「警戒区域設定指示」という。)」と、「同日から当該」とあるのは「同日から当該警戒区域設定指示区域に係る」と、同条第四項中「警戒区域設定指示が行われた日において当該警戒区域設定指示に係る」とあるのは「平成二十三年三月十一日において」と、「同日から当該」とあるのは「同日から当該警戒区域設定指示区域に係る」と、同法附則第五十二条第二項中「当該各号に規定する警戒区域設定指示が行われた日」とあるのは「平成二十三年三月十一日」と、同項第一号中「警戒区域設定指示が行われた日から継続して当該警戒区域設定指示に係る」とあるのは「平成二十三年三月十一日から継続して」と、同項第二号中「警戒区域設定指示が行われた日から当該」とあり、及び同項第三号中「警戒区域設定指示が行われた日から当該警戒区域設定指示に係る」とあるのは「平成二十三年三月十一日から」と、同条第三項中「当該警戒区域設定指示区域に係る警戒区域設定指示が行われた日」とあるのは「平成二十三年三月十一日」と、同法附則第五十四条第二項中「附則第五十二条第二項」とあるのは「東日本大震災における原子力発電所の事故による災害に対処するための地方税法及び東日本大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律の一部を改正する法律(平成二十三年法律第▼▼▼号。以下「地方税法等改正法」という。)附則第二条の規定により読み替えて適用される附則第五十二条第二項」と、「同項各号に規定する警戒区域設定指示が行われた日」とあるのは「平成二十三年三月十一日」と、同条第三項中「附則第五十二条第三項」とあるのは「地方税法等改正法附則第二条の規定により読み替えて適用される附則第五十二条第三項」と、同条第七項中「当該対象区域内自動車に係る警戒区域設定指示区域について警戒区域設定指示が行われた日」とあるのは「平成二十三年三月十一日」と、同法附則第五十六条第十三項から第十五項までの規定中「警戒区域設定指示が行われた日において当該警戒区域設定指示に係る」とあるのは「平成二十三年三月十一日において」と、「同日から当該」とあるのは「同日から当該警戒区域設定指示区域に係る」と、同法附則第五十七条第四項中「附則第五十二条第二項」とあるのは「地方税法等改正法附則第二条の規定により読み替えて適用される附則第五十二条第二項」と、「同項各号に規定する警戒区域設定指示が行われた日」とあるのは「平成二十三年三月十一日」と、同条第五項中「附則第五十二条第三項」とあるのは「地方税法等改正法附則第二条の規定により読み替えて適用される附則第五十二条第三項」と、「同項に規定する警戒区域設定指示が行われた日」とあるのは「平成二十三年三月十一日」と、同条第六項中「当該各号に規定する警戒区域設定指示が行われた日」とあるのは「平成二十三年三月十一日」と、同項第一号中「警戒区域設定指示が行われた日から継続して当該警戒区域設定指示に係る」とあるのは「平成二十三年三月十一日から継続して」と、同項第二号中「警戒区域設定指示が行われた日から当該」とあり、及び同項第三号中「警戒区域設定指示が行われた日から当該警戒区域設定指示に係る」とあるのは「平成二十三年三月十一日から」と、同条第七項中「当該警戒区域設定指示区域に係る警戒区域設定指示が行われた日」とあり、及び同条第八項中「当該各号に規定する警戒区域設定指示が行われた日」とあるのは「平成二十三年三月十一日」と、同項第一号中「警戒区域設定指示が行われた日から継続して当該警戒区域設定指示に係る」とあるのは「平成二十三年三月十一日から継続して」と、同項第二号中「警戒区域設定指示が行われた日から当該」とあり、及び同項第三号中「警戒区域設定指示が行われた日から当該警戒区域設定指示に係る」とあるのは「平成二十三年三月十一日から」と、同条第九項中「当該警戒区域設定指示区域に係る警戒区域設定指示が行われた日」とあり、及び同条第十三項中「当該対象区域内軽自動車等に係る警戒区域設定指示区域について警戒区域設定指示が行われた日」とあるのは「平成二十三年三月十一日」とする。

 (検討)

第三条 政府は、この法律の施行後必要に応じ、平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故による災害(以下この条において「東日本大震災の原子力災害」という。)の状況、原子力損害の賠償に関する法律(昭和三十六年法律第百四十七号)第二条第三項に規定する原子力事業者による損害賠償の実施の状況等を勘案し、東日本大震災の原子力災害の被災者等に係る地方税の税負担軽減措置等及び東日本大震災の原子力災害に伴う地方公共団体の減収の補填の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

 (地方税法の一部を改正する法律の一部改正)

第四条 地方税法の一部を改正する法律(平成二十三年法律第三十号)の一部を次のように改正する。

  附則第一条の次に次の一条を加える。

  (不動産取得税に関する経過措置)

 第一条の二 改正後の附則第五十一条第一項及び第二項の規定は、平成二十三年三月十一日以後に取得された同条第一項に規定する代替家屋及び同条第二項に規定する代替家屋の敷地の用に供する土地の取得に対して課すべき不動産取得税について適用する。


     理 由

 東日本大震災における原子力発電所の事故による災害に対処するため、固定資産税及び都市計画税の課税免除等の措置並びに不動産取得税、自動車取得税、自動車税等に係る特例措置を講ずることとし、あわせて、これらの措置による減収額を埋めるための地方債の特例措置等を講ずる必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

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