衆議院

メインへスキップ



第一八〇回

衆第二三号

   養ほう振興法の一部を改正する法律案

 養ほう振興法(昭和三十年法律第百八十号)の一部を次のように改正する。

 題名を次のように改める。

   養蜂振興法

 第一条中「法律は」の下に「、養蜂を取り巻く環境の変化、農作物等の花粉受精において養蜂が果たす役割の重要性等に鑑み」を加え、「みつばち」を「蜜蜂」に、「ほう群」を「蜂群」に、「はちみつ及びみつろう」を「蜂蜜、蜜ろう、ローヤルゼリー等の蜜蜂による生産物」に改める。

 第二条中「はちみつ」を「蜂蜜」に、「みつろう」を「蜜ろう」に、「みつばち」を「蜜蜂」に改める。

 第三条の見出し中「養ほう業者」を「蜜蜂の飼育」に改め、同条第一項中「業としてみつばちの飼育を行う者(以下「養ほう業者」という。)」を「蜜蜂の飼育を行う者」に改め、同項に次のただし書を加える。

  ただし、業として蜜蜂の飼育を行う者(以下「養蜂業者」という。)以外の者が蜜蜂の飼育を行う場合であつて、農作物等の花粉受精の用に供するために蜜蜂の飼育を行う場合その他の蜂群配置の適正の確保及び防疫の迅速かつ的確な実施に支障を及ぼすおそれがないと認められる場合として農林水産省令で定める場合は、この限りでない。

 第三条第一項第二号中「ほう群数」を「蜂群数」に改める。

 第三条第二項中「前項の届出事項に関し」を「第一項の規定による届出をした者は、同項各号に掲げる事項に」に改め、「ときは」の下に「、農林水産省令の定めるところにより」を加え、「前項の都道府県知事」を「同項の都道府県知事」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

2 前項ただし書の農林水産省令は、各都道府県における養蜂の実情その他の事情を勘案して定めるものとする。

 第三条に次の一項を加える。

4 都道府県知事は、第一項又は前項の規定による届出を受けた場合において、当該届出の内容に他の都道府県の区域を飼育の場所とするものがあるときは、農林水産省令の定めるところにより、当該届出の内容を当該他の都道府県の知事に通知しなければならない。

 第四条の見出し中「転飼養ほう」を「転飼養蜂」に改め、同条第一項中「養ほう業者」を「養蜂業者」に改め、同条第二項中「ほう群数」を「蜂群数」に、「附する」を「付する」に改める。

 第十条中「第三条第一項の規定に違反した者」を「第三条第一項又は第三項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者」に、「一万円」を「十万円」に改め、同条を第十四条とする。

 第九条の前の見出しを削り、同条中「第六条」を「第七条」に、「一万円」を「二十万円」に改め、同条を第十二条とし、同条の前に見出しとして「(罰則)」を付し、同条の次に次の一条を加える。

第十三条 第九条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは同項の規定による質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をした者は、十万円以下の罰金に処する。

 第八条中「養ほう業者」を「養蜂業者」に、「養ほう業の」を「養蜂業の」に改め、同条を第十一条とする。

 第七条第一項中「養ほう」を「養蜂」に、「みつ源」を「蜜源」に、「ほう群数」を「蜂群数」に改め、同条第二項中「ほう群配置」を「蜂群配置」に、「転飼養ほう」を「転飼養蜂」に改め、同条を第十条とする。

 第六条第一項及び第二項中「はちみつ」を「蜂蜜」に改め、同条を第七条とし、同条の次に次の二条を加える。

 (蜂群配置の適正等を図るための都道府県の措置等)

第八条 都道府県は、当該都道府県の区域における蜂群配置の適正及び防疫の迅速かつ的確な実施を図るため、蜜蜂の飼育の状況及び蜜源の状態の把握、蜂群配置に係る調整、転飼の管理その他の必要な措置を講ずるものとする。

2 都道府県は、前項の目的を達成するため特に必要があると認めるときは、養蜂業者、養蜂業者が組織する団体その他の関係者に対し、蜜蜂の飼育の状況並びに蜜蜂の譲渡及び貸出しの状況の把握に関し、情報の提供その他の必要な協力を求めることができる。

 (報告及び立入検査)

第九条 都道府県知事は、この法律の施行に必要な限度において、養蜂業者に対し、蜜蜂の飼育の状況に関し報告を求め、又はその職員に、その者の事務所、事業所その他必要な場所に立ち入り、蜜蜂の飼育の状況若しくは巣箱、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。

2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

 第五条(見出しを含む。)中「みつ源植物」を「蜜源植物」に改め、同条に次の一項を加える。

2 国及び地方公共団体は、蜜源植物の病害虫の防除及び蜜源植物の増殖に係る活動への支援その他の蜜源植物の保護及び増殖に関し必要な施策を講ずるものとする。

 第五条を第六条とし、第四条の次に次の一条を加える。

 (蜜蜂の適切な管理)

第五条 蜜蜂の飼育を行う者は、衛生的な飼養管理を行う等蜜蜂の適切な管理に努めるものとする。

2 都道府県は、蜜蜂の適切な管理が確保されるよう、蜜蜂の管理に関する指針の策定及び周知その他の必要な措置を講ずるものとする。

   附 則

 (施行期日)

1 この法律は、平成二十五年一月一日から施行する。

 (経過措置)

2 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


     理 由

 近年の養蜂を取り巻く環境の変化、農作物等の花粉受精において養蜂が果たす役割の重要性等に鑑み、養蜂の振興を図るため、養蜂業者に課されている養蜂の届出義務を養蜂業者のほか蜜蜂の飼育を行う者にも課するとともに、蜂群配置の適正等を図るための都道府県の措置、蜜源植物の保護及び増殖に関する施策等について定める必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.