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第二〇四回

閣第二号

   国立研究開発法人情報通信研究機構法の一部を改正する法律案

 国立研究開発法人情報通信研究機構法(平成十一年法律第百六十二号)の一部を次のように改正する。

 第二条第一号中「技術をいう」の下に「。以下この号において同じ」を加える。

 第六条第一項中「以下」を「第十八条第一項において」に、「改正法附則第三条第六項」を「同条第六項」に、「及び改正法附則第三条第九項」を「並びに同条第九項」に改める。

 第十四条第一項第十号中「のうち、その成果を用いた役務の提供又は役務の提供の方式の改善により新たな通信・放送事業分野の開拓に資するもの」を削る。

 附則第十二条を附則第十六条とし、附則第十一条の次に次の四条を加える。

 (革新的情報通信技術研究開発推進基金の設置等)

第十二条 機構は、将来における我が国の経済社会の発展の基盤となる革新的な情報通信技術(第一号及び附則第十四条第三項において「革新的情報通信技術」という。)の創出を集中的に推進するため、令和二年度の一般会計補正予算(第3号)により交付される補助金(第四項において「革新的情報通信技術研究開発推進基金補助金」という。)により、令和六年三月三十一日までの間に限り、第十四条第一項第一号、第八号(同項第一号に係る部分に限る。)及び第十号に掲げる業務のうち次の各号のいずれにも該当するもの及びこれに附帯する業務に要する費用(附則第十四条第一項及び第三項に規定する報告書の作成に係る業務以外の業務にあっては、令和五年三月三十一日までの間に行うものに係る費用に限る。)に充てるための基金(以下この条から附則第十五条までにおいて「革新的情報通信技術研究開発推進基金」という。)を設けるものとする。

 一 革新的情報通信技術の創出のための公募による研究開発又は研究開発の成果の普及若しくは実用化(附則第十四条第三項において「研究開発等」という。)に係る業務であって特に先進的で緊要なもの

 二 複数年度にわたる業務であって、各年度の所要額をあらかじめ見込み難く、弾力的な支出が必要であることその他の特段の事情があり、あらかじめ当該複数年度にわたる財源を確保しておくことがその安定的かつ効率的な実施に必要であると認められるもの

2 革新的情報通信技術研究開発推進基金の運用によって生じた利子その他の収入金は、革新的情報通信技術研究開発推進基金に充てるものとする。

3 通則法第四十七条及び第六十七条(第七号に係る部分に限る。)の規定は、革新的情報通信技術研究開発推進基金の運用について準用する。この場合において、通則法第四十七条第三号中「金銭信託」とあるのは、「金銭信託で元本補塡の契約があるもの」と読み替えるものとする。

4 総務大臣は、革新的情報通信技術研究開発推進基金の額が革新的情報通信技術研究開発推進基金に係る業務の実施状況その他の事情に照らして過大であると認めたときは、機構に対し、速やかに、交付を受けた革新的情報通信技術研究開発推進基金補助金の全部又は一部に相当する金額を国庫に納付すべきことを命ずるものとする。

5 機構は、革新的情報通信技術研究開発推進基金を廃止する場合において、革新的情報通信技術研究開発推進基金に残余があるときは、その残余の額を国庫に納付しなければならない。

6 前二項の規定による納付金の納付の手続及びその帰属する会計その他国庫納付金に関し必要な事項は、政令で定める。

 (区分経理)

第十三条 機構は、革新的情報通信技術研究開発推進基金に係る業務については、特別の勘定を設けて経理しなければならない。

 (国会への報告等)

第十四条 機構は、毎事業年度、革新的情報通信技術研究開発推進基金に係る業務に関する報告書を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に総務大臣に提出しなければならない。

2 総務大臣は、前項に規定する報告書の提出を受けたときは、これに意見を付けて、国会に報告しなければならない。

3 機構は、令和二年度から令和四年度までにおける革新的情報通信技術研究開発推進基金に係る業務の成果について、革新的情報通信技術の研究開発等に関する国際的動向及び革新的情報通信技術の進展に寄与する程度を踏まえて評価を行った上で、当該評価に関する報告書を作成し、令和六年三月三十一日までに総務大臣に提出するとともに、その概要を公表しなければならない。

 (過料)

第十五条 附則第十二条第三項において読み替えて準用する通則法第四十七条の規定に違反して革新的情報通信技術研究開発推進基金を運用したときは、その違反行為をした機構の役員は、二十万円以下の過料に処する。

   附 則

 (施行期日)

1 この法律は、公布の日から起算して一月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

 (罰則に関する経過措置)

2 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


     理 由

 将来における我が国の経済社会の発展の基盤となる革新的な情報通信技術の創出を推進するため、国立研究開発法人情報通信研究機構について、高度通信・放送研究開発に係る助成金交付業務の対象を拡大するとともに、当該業務並びに情報の電磁的流通及び電波の利用に関する技術の研究及び開発に関する業務のうち一定の要件を満たすものに要する費用に充てるための基金を設ける必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

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