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   外務大臣麻生太郎君不信任決議案(第一六五回国会、決議第二号)


 本院は、外務大臣麻生太郎君を信任せず。
  右決議する。

     理 由
 わが国は、世界で唯一の被爆国であり、世界の核軍縮・核廃絶をめざし、「非核三原則」を国是としている。そして今日まで、核不拡散と原子力の平和的利用の推進を外交の基本方針の一つに掲げ、政府、議会、国民が一体となって確固たる姿勢を貫き、核不拡散条約(NPT)のもとで、非核保有国として核の不拡散と核保有国に対する核廃絶を訴え続けてきた。また国会においては、核実験等に断固反対し、核廃絶を求める決議を度重ねて行っている。
 しかるに麻生外務大臣は、衆参両院において「核武装の議論」の必要性を繰り返し発言した。これは国会決議に背き、国是を否定するものである。しかも、北朝鮮による核実験強行に対して、国連を中心にその核放棄にむけた懸命の外交交渉が続けられている最中の発言であり、国際社会の努力に水をさすものである。
 与党政策責任者である中川昭一政務調査会長とともに麻生外務大臣がかかる発言を重ねて行ったことは、米国やアジア近隣諸国など国際社会から、わが国の方針変更に向けた動きとして疑念を持って受け取られている。
 安倍内閣は非核三原則の堅持を表明しているが、その言に照らせば、麻生外務大臣の一連の発言は内閣の基本方針からの明らかな逸脱である。
 本来ならば、麻生外務大臣自身が国内及び国際社会への重大な影響を真摯かつ深刻に受け止め、自ら外務大臣の職を辞すべきところであるが、麻生外務大臣にはそうした姿勢は微塵もない。
 よってここに、麻生外務大臣の罷免を強く求め、決議案を提出する。

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