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   予算委員長金子一義君解任決議案(第一六六回国会、決議第一号)


 本院は、予算委員長金子一義君を解任する。
  右決議する。
     理 由
 予算委員長金子一義君は、就任の際、公正かつ円満な委員会運営を公約していた。
 しかるに、同君の委員会運営は、その言葉とはまったく裏腹に、極めて不公正かつ強引なものと言わざるを得ない。
 第一に、同君は、「女性は産む機械である」という暴言を吐き、閣僚として、政治家として、さらには人間としても失格であることが明らかとなった柳澤伯夫厚生労働大臣は、即刻閣僚を辞任すべきだとの国民の声を無視し、平成十八年度補正予算に対する与党単独審議、採決を強行した。
 第二に、同君は、平成十九年度予算案について、例年より著しく少ない審議時間であるにもかかわらず、委員長職権によって強引に質疑を終局させ、採決の日程を設定した。
 第三に、同君は、公聴会のあり方を見直し、国民各界各層の意見を予算審議に反映させるべきではないかとの河野洋平議長の問題提起をまったく無視し、公聴会における貴重な意見を予算審議に活かすこともなく、強引に審議を打ち切った。とりわけ、経済財政諮問会議議員であり日本経団連会長という要職にある御手洗冨士夫氏が、いわゆる偽装請負という違法行為を行っている問題について、公述人からも強く問題解決の必要性が叫ばれていたにもかかわらず、御手洗氏の参考人招致にもまったく後ろ向きの姿勢であった。
 第四に、同君は、「政治とカネ」の問題について、予算委員会として何ら取り組む姿勢をみせないまま、強引に審議を打ち切った。国民に対してまったく説明責任を果たさないまま辞任した佐田前内閣府特命担当大臣について、参考人招致を実現しようともせず、伊吹文明文部科学大臣及び松岡利勝農林水産大臣の事務所費についても、実態を明らかにしようとはしなかった。
 もとより、委員長たる者は、国会法に定めるがごとく、議事を整理し秩序を保持するべき立場であることはいうまでもない。しかるに、憲政史上稀にみる暴挙、蛮行を重ねたことは、まったくもって許し難い。
 よって、ここに、同君の解任を強く求める。

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