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   予算委員長中井洽君解任決議案(第一七七回国会、決議第二号)


 本院は、予算委員長中井洽君を解任する。
  右決議する。

     理 由
 予算委員長中井洽君は、委員会や理事会の運営において、中立性を無視した傍若無人な振る舞いを重ねてきた。野党は「熟議の国会」を念頭に真摯に委員会審議に応じてきたが、中井洽君は二月二十八日の委員会を職権で立て、野党が反対するなか採決を強行しようとしている。第三号被保険者救済に関する政府統一見解など、さまざまな課題が残るなか、この暴挙は決して看過できない。
 顧みれば中井洽君は、一月二十八日の初回の委員会で提案理由聴取を強行し、後日、それが与党国対の方針であったことを理事会で認めた。その後も、委員長でありながら「ウチ」「私ども」など、理事会、委員会でしばしば与党寄りの立場から発言をしてきた姿勢には、公平性のかけらも見当たらない。
 また、質疑者に対して「教授」「陳述」などと揶揄する言葉を投げかけたり、「大臣は忙しい」と一方的な見解を展開したりするなど不適切な言動を繰り返す態度に対して野党は反発したが、中井洽君は反省の態度を示すどころか、「合わせて一本で謝罪する」との傲慢な発言をしている。質疑中に携帯電話を使用した際には、「携帯をどうするか議論をする形になっている」と自らを正当化して開き直った。
 これまで野党六党は小沢一郎元民主党代表の証人喚問を求め、中川筆頭理事は「予算案の通過までに説明責任を果たすよう、最大限の努力をしてまいります」と約束したが、委員長としての責任を放棄し、職権で議事を進める本日に至るまで中井洽君は態度決定から逃げ続けた。鳩山由紀夫前総理の参考人招致についても同様である。国会の自浄能力を発揮しようとしない中井洽君の姿勢は、厳しく糾弾されるべきである。
 さらには昨年の議会開設百二十周年記念式典における態度は、予算委員長はもとより国会議員としての資質に欠けるものとして、内外から非難が集中した。尖閣諸島沖での中国漁船衝突ビデオに関しては、政府の意向を全面的に尊重してばかりで、国民の声や野党の主張を無視し続けた。
 このように、政府与党に偏向した運営、横柄な態度、品位のない発言をみれば、中井洽君が予算委員長として適格性を欠き、もはや公正円満な運営を期待できないことは明らかである。
 以上が本決議案を提出する理由である。

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