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法律第八十号(昭四四・一二・八)

  ◎開拓者資金に係る政府の貸付金債権の償還条件の緩和及び農林漁業金融公庫への移管等に関する特別措置法

 (目的)

第一条 この法律は、開拓者資金に係る政府の貸付金債権につきその償還条件を緩和する措置及びその措置に係る貸付金債権の管理に関する業務を農林漁業金融公庫に移管する措置を定めること等により、開拓者の営農の振興を図るとともに、その貸付金債権の管理の適正化に資することを目的とする。

 (定義)

第二条 この法律において「開拓者資金」とは、開拓者資金融通法(昭和二十二年法律第六号)第一条の規定による政府の貸付金(開拓者資金融通法による政府の貸付金の償還条件の緩和等に関する特別措置法(昭和三十五年法律第百二十五号。以下「条件緩和法」という。)第四条の三者間の契約に基づき開拓者が引き受けた債務に対応する政府の貸付金債権に係る貸付金を含む。)及び開拓営農振興臨時措置法(昭和三十二年法律第五十八号)第五条の二第一項の規定による政府の貸付金をいう。

2 この法律において「未措置債権」とは、開拓者資金融通法第一条の規定により昭和三十五年三月三十一日までに締結された貸付契約に係る政府の貸付金債権(条件緩和法第四条の三者間の契約に基づき開拓者が引き受けた債務に対応する政府の貸付金債権を含む。)のうち、昭和三十七年三月三十一日までに、条件緩和法第一条第一項、第二条(同法第五条において準用する場合を含む。)又は第三条第一項の規定による変更契約を締結されたもの以外のものをいう。

 (一般開拓者に対する貸付金の償還条件の緩和)

第三条 政府は、開拓者資金に係る貸付契約でその契約に係る貸付金の残高が存するもの(農林省令で定める貸付契約を除く。以下単に「貸付契約」という。)のうち、一般開拓者(次条第一項の特定開拓者以外の開拓者をいい、開拓者であつた者その他開拓者以外の者で開拓者資金に係る借入金債務を有する者を含む。以下同じ。)を相手方とするものに係る貸付金債権及び一般開拓者が第五条第一項又は第二項の三者間の契約に基づき引き受ける債務(未納の利子及び延滞金に係るものを除く。)に対応する政府の貸付金債権(以下「緩和対象貸付金債権」と総称する。)につき、その一般開拓者からの申出があつたときは、その者を相手方として、次により、償還に関する条件を変更する契約を締結することができる。この場合には、政府は、相当と認められる保証人の保証その他の担保を徴するものとする。

 一 緩和対象貸付金債権で、その契約を締結する日の属する年の一月一日の午前零時(その債権が未措置債権である場合には、その契約を締結する日の属する会計年度の初日の午前零時。以下「起算時」という。)におけるその貸付金の償還期間(据置期間が置かれる場合には、据置期間を含む。以下同じ。)の残存期間が三年以上であるものにあつては、これに係る起算時における貸付金の残高(起算時からその変更契約を締結する時までに納付済みとなつた金額を除く。)を、起算時において、政府からその一般開拓者に貸し付けたものとして、これを次に掲げる条件による元利均等年賦支払の方法(据置期間に係る利子については、その各納付期限までの期間に係る利子につき当該各納付期限における支払の方法)により償還すること。この場合において、当該変更後に据置期間を置かないこととなる緩和対象貸付金債権についての年賦金の額は、起算時の属する日後最初に到来する納付期限に係るものにあつては、その納付期限が一月三十一日又は四月三十日(その債権が未措置債権である場合には、四月三十日又は七月三十一日)であるときは、その貸し付けたものとされた額を支払期間を起算時における当該変更前の貸付金の償還期間の残存期間に相当する期間とし、利率を当該変更後の貸付金の利率と同率として元利均等年賦支払の方法により償還するものとした場合に算出される年賦金の額に、その額のうちの利子に相当する部分の十二分の一又は十二分の四に相当する額(以下「調整加算額」という。)をそれぞれ加算し、その納付期限が七月三十一日又は十月三十一日(その債権が未措置債権である場合には、十月三十一日又は一月三十一日)であるときは、その算出される年賦金の額からその額のうちの利子に相当する部分の十二分の五又は十二分の二に相当する額(以下「調整控除額」という。)をそれぞれ控除した額とし、その他の納付期限に係るものにあつては、その算出される年賦金の額と同額とすること。

  イ 償還期間を、当該変更後の貸付金に係る年賦金の納付期限が各年の一月三十一日又は四月三十日(その債権が未措置債権である場合には、各年の四月三十日又は七月三十一日)である場合にあつては、起算時における当該変更前の貸付金の償還期間の残存期間に相当する期間に一箇月又は四箇月の期間(以下「調整加算期間」という。)をそれぞれ加算した期間とし、その納付期限が各年の七月三十一日又は十月三十一日(その債権が未措置債権である場合には、各年の十月三十一日又は一月三十一日)である場合にあつては、その残存期間に相当する期間から五箇月又は二箇月の期間(以下「調整控除期間」という。)をそれぞれ控除した期間とすること。

  ロ 当該変更前の貸付金の据置期間が起算時においてなお残存する場合には、据置期間を、当該変更後の貸付金に係るイに掲げる年賦金の納付期限の区分(以下単に「貸付金に係る年賦金の納付期限の区分」という。)に応じ、その残存期間に相当する期間に調整加算期間をそれぞれ加算した期間又はその残存期間に相当する期間から調整控除期間をそれぞれ控除した期間とし、その他の場合には、据置期間を置かないこと。

  ハ 利率を、当該変更前の貸付金の利率が年四分以上である場合には年四分とし、その他の場合には年三分六厘五毛とする。

  ニ 据置期間が置かれる場合には、その期間につき利子を徴すること(当該変更前の据置期間につき利子を徴しない旨が定められている場合には、その据置期間に相当する期間の満了する日又は当該変更後の据置期間の満了する日のいずれか早い日までについては、利子を徴しないこと。)。

  ホ 年賦金及び据置期間に係る利子の納付期限を、次の表の上欄に掲げるその変更契約を締結する日の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げるとおりとすること。この場合において、その債権が未措置債権である場合には、同表の下欄中「起算時の属する年」とあるのは「起算時の属する会計年度」と、「各年」とあるのは「各会計年度」と「七月三十一日」とあるのは「十月三十一日」と、「十月三十一日」とあるのは「一月三十一日」と「翌年」とあるのは「翌会計年度」と「一月三十一日」とあるのは「四月三十日」と、「四月三十日」とあるのは「七月三十一日」とすること。

変更契約を締結する日

納付期限

七月三十一日以前の日

起算時の属する年以後の各年における七月三十一日、起算時の属する年以後の各年における十月三十一日、起算時の属する年の翌年以後の各年における一月三十一日又は起算時の属する年の翌年以後の各年における四月三十日

八月一日から十月三十一日までの日

起算時の属する年以後の各年における十月三十一日、起算時の属する年の翌年以後の各年における一月三十一日又は起算時の属する年の翌年以後の各年における四月三十日

十一月一日以後の日

起算時の属する年の翌年以後の各年における一月三十一日又は起算時の属する年の翌年以後の各年における四月三十日

  へ 年賦金の納付を延滞した場合には、農林省令で定めるところにより、延滞金を政府に納付すること。

 二 緩和対象貸付金債権で、起算時におけるその貸付金の償還期間の残存期間が二年であるものにあつては、これに係る起算時における貸付金の残高(起算時からその変更契約を締結する時までに納付済みとなつた金額を除く。)を、起算時において、政府からその一般開拓者に貸し付けたものとして、これを次に掲げる条件による年賦支払の方法により償還すること。

  イ 償還期間を、当該変更後の貸付金に係る年賦金の納付期限の区分に応じ、二年に調整加算期間をそれぞれ加算した期間又は二年から調整控除期間をそれぞれ控除した期間とすること。

  ロ 据置期間を置かないこと。

  ハ 利率を、当該変更前の貸付金の利率が年四分以上である場合には年四分とし、その他の場合には年三分六厘五毛とすること。

  ニ 年賦金の額を、起算時の属する日後最初に到来する納付期限に係るものにあつては、当該変更後の貸付金に係る年賦金の納付期限の区分に応じ、その貸し付けたものとされた額を支払期間を二年とし、利率を当該変更後の貸付金の利率と同率として元利均等年賦支払の方法により償還するものとした場合に算出される年賦金の額に調整加算額をそれぞれ加算した額又はその算出される年賦金の額から調整控除額をそれぞれ控除した額とし、その納付期限の次の納付期限に係るものにあつては、その算出される年賦金の額と同額とすること。

  ホ 年賦金の納付期限を、その変更契約を締結する日の区分に応じ、それぞれ前号ホに掲げるとおりとすること。

  へ 年賦金の納付を延滞した湯合には、農林省令で定めるところにより、延滞金を政府に納付すること。

 三 緩和対象貸付金債権で、起算時におけるその貸付金の償還期間の残存期間が一年であるものにあつては、これに係る起算時における貸付金の残高(起算時からその変更契約を締結する時までに納付済みとなつた金額を除く。)を、起算時において、政府からその一般開拓者に貸し付けたものとして、これを次に掲げる条件による支払の方法により償還すること。

  イ 償還期限を、次の表の上欄に掲げるその変更契約を締結する日の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げるとおりとすること。この場合において、その債権が未措置債権である場合には、同表の下欄中「起算時の属する年」とあるのは「起算時の属する会計年度」と、「七月三十一日」とあるのは「十月三十一日」と、「当該年」とあるのは「当該会計年度」と、「十月三十一日」とあるのは「一月三十一日」と、「翌年」とあるのは「翌会計年度」と、「一月三十一日」とあるのは「四月三十日」と、「四月三十日」とあるのは「七月三十一日」とすること。

変更契約を締結する日

償還期限

七月三十一日以前の日

起算時の属する年の七月三十一日、当該年の十月三十一日、当該年の翌年の一月三十一日又は当該年の翌年の四月三十日

八月一日から十月三十一日までの日

起算時の属する年の十月三十一日、当該年の翌年の一月三十一日又は当該年の翌年の四月三十日

十一月一日以後の日

起算時の属する年の翌年の一月三十一日又は起算時の属する年の翌年の四月三十日

  ロ 利率を、当該変更前の利率が年四分以上である場合には年四分とし、その他の場合には年三分六厘五毛とすること。

  ハ 償還金の納付を延滞した湯合には、農林省令で定めるところにより、延滞金を政府に納付すること。

2 一の一般開拓者に対する緩和対象貸付金債権について、未措置債権とその他の債権の区分ごとに、同一の貸付利率区分(貸付金に係る利率が年四分以上であるものと年四分未満であるものとの区分をいう。以下同じ。)に属するものが二以上あり、かつ、そのいずれかに係る貸付金の償還期間が起算時においてなお残存する場合において、その一般開拓者からの申出があつたときは、政府は、前項の規定にかかわらず、農林省令で定めるところにより、その者を相手方とする契約をもつて、起算時において、当該各緩和対象貸付金債権に係る貸付金の残高(起算時からその契約を締結する時までに納付済みとなつた金額を除く。)を合算し、その合算した額を政府からその一般開拓者に新たに貸し付けたものとし、かつ、当該各緩和対象貸付金債権(これに係る未納の利子及び延滞金についての債権を含む。)を消滅させる旨の定めをすることができる。ただし、次に掲げる条件のすべてがみたされる場合に限るものとする。

 一 その新たに貸し付けたものとされる金額に係る債務につき相当と認められる保証人の保証その他の担保を徴すること。

 二 その消滅させる各緩和対象貸付金債権について未納の利子及び延納金(その額は、起算時現在によるものとし、起算時からその契約を締結する時までに納付済みとなつた金額を控除して計算するものとする。)があるときは、その額に相当する額の未納の利子及び延滞金に係る債権が、その新たに貸し付けたものとされる金額に係る債権につき、起算時において政府に発生したものとする旨を当該契約において定めること。

 三 その新たに貸し付けたものとされる金額の償還に関する条件については、その消滅させる各緩和対象貸付金債権に係る貸付金の平均残存償還期間が三年以上である場合にあつては前項第一号の例により、当該各緩和対象貸付金債権に係る貸付金の平均残存償還期間が二年である場合にあつては同項第二号の例により、当該各緩和対象貸付金債権に係る貸付金の平均残存償還期間が一年である場合にあつては同項第三号の例によるものとすること。この場合において、同項第一号中「当該変更前の貸付金の償還期間の残存期間」とあるのは「当該各緩和対象貸付金債権に係る貸付金の平均残存償還期間」と、同号ロ中「当該変更前の貸付金」とあるのは「当該各緩和対象貸付金債権のいずれかに係る貸付金」と、「その残存期間」とあるのは「これらの当該各緩和対象貸付金債権に係る貸付金の平均残存据置期間」とすること。

3 前項の平均残存償還期間とは、未措置債権とその他の債権の区分ごとに同一の貸付利率区分に属する二以上の緩和対象貸付金債権(起算時において償還期間の残存期間が存しないものを除く。以下この項において同じ。)のそれぞれに係る起算時における貸付金の残高(その一部に係る納付期限が起算時までに到来しているときは、その到来している部分の額を除く。以下この項において同じ。)にそれぞれの緩和対象貸付金債権に係る起算時における貸付金の償還期間の残存期間に相当する年数を乗じて得た額の合計額をその緩和対象貸付金債権のそれぞれに係る起算時における貸付金の残高の合計額で除して得た年数(その数が一に満たないときは一とし、その数に一に満たない端数が生ずるときはこれを切り上げるものとする。)をいうものとする。

4 第二項の平均残存据置期間とは、未措置債権とその他の債権の区分ごとに同一の貸付利率区分に属する二以上の緩和対象貸付金債権(起算時において据置期間の残存期間が存しないものを除く。)のそれぞれに係る起算時における貸付金の残高にそれぞれその貸付金債権に係る起算時における貸付金の据置期間の残存期間に相当する年数を乗じて得た額の合計額をその緩和対象貸付金債権(起算時において償還期間の残存期間が存しないものを除く。)のそれぞれに係る起算時における貸付金の残高(その一部に係る納付期限が起算時までに到来しているときは、その到来している部分の額を除く。)の合計額で除して得た年数(その数が一に満たないときは一とし、その数に一に満たない端数が生ずるときはこれを切り上げるものとする。)をいうものとする。

 (営農の基礎が不安定な開拓者に対する貸付金の償還条件の緩和)

第四条 政府は、営農の基礎が不安定な開拓者で政令で定めるもの(以下「特定開拓者」という。)を相手方とする貸付契約に係る貸付金債権及び特定開拓者が次条第一項又は第二項の三者間の契約に基づき引き受ける債務(未納の利子及び延滞金に係るものを除く。)に対応する政府の貸付金債権(以下「特定緩和対象貸付金債権」と総称する。)につき、その特定開拓者からの申出があつたときは、その者を相手方として、次により、償還に関する条件を変更する契約を締結することができる。この場合には、政府は、相当と認められる保証人の保証その他の担保を徴するものとする。

 一 当該特定緩和対象貸付金債権に係る起算時における貸付金の残高(起算時からその変更契約を締結する時までに納付済みとなつた金額を除く。)を、起算時において、政府からその特定開拓者に貸し付けたものとして、これを次に掲げる条件による元利均等年賦支払の方法(据置期間に係る利子については、その各納付期限までの期間に係る利子につき当該各納付期限における支払の方法)により償還すること。

  イ 償還期間を、当該変更後の貸付金に係る年賦金の納付期限の区分に応じ二十年(特定開拓者のうち営農の基礎が著しく不安定な農林省令で定めるもの(以下「特別緩和対象開拓者」という。)に係る場合にあつては、二十五年)に調整加算期間をそれぞれ加算した期間又は二十年(特別緩和対象開拓者に係る場合にあつては、二十五年)から調整控除期間をそれぞれ控除した期間とすること。

  ロ 当該変更前の貸付金の据置期間が起算時においてなお残存する場合には、据置期間を、当該変更後の貸付金に係る年賦金の納付期限の区分に応じ、その残存期間に相当する期間に調整加算期間をそれぞれ加算した期間又はその残存期間に相当する期間から調整控除期間をそれぞれ控除した期間とし、その他の場合には、据置期間を置かないこと。

  ハ 利率を、当該変更前の貸付金の利率が年四分以上である場合には年四分とし、その他の場合には年三分六厘五毛とすること。

  ニ 据置期間が置かれる場合には、その期間につき利子を徴すること(当該変更前の据置期間につき利子を徴しない旨が定められている場合には、その据置期間に相当する期間の満了する日又は当該変更後の据置期間の満了する日のいずれか早い日までについては、利子を徴しないこと。)。

  ホ 年賦金及び据置期間に係る利子の納付期限を、その変更契約を締結する日の区分に応じ、それぞれ前条第一項第一号ホに掲げるとおりとすること。

  へ 年賦金の納付を延滞した場合には、農林省令で定めるところにより、延滞金を政府に納付すること。

 二 当該変更後に据置期間を置かないこととなる特定緩和対象貸付金債権についての年賦金の額の計算については、起算時の属する日後最初に到来する納付期限に係るものにあつては、当該変更後の貸付金に係る年賦金の納付期限の区分に応じ、その貸し付けたものとされた額を支払期間を二十年(特別緩和対象開拓者に係る場合にあつては、二十五年)とし、利率を当該変更後の貸付金の利率と同率として元利均等年賦支払の方法により償還するものとした場合に算出される年賦金の額に調整加算額をそれぞれ加算した額又はその算出される年賦金の額から調整控除額をそれぞれ控除した額とし、その他の納付期限に係るものにあつては、その算出される年賦金の額と同額とすること。

2 一の特定開拓者に対する特定緩和対象貸付金債権について、未措置債権とその他の債権の区分ごとに、同一の貸付利率区分に属するものが二以上ある場合において、その特定開拓者からの申出があつたときは、政府は、前項の規定にかかわらず、農林省令で定めるところにより、その者を相手方とする契約をもつて、起算時において、当該各特定緩和対象貸付金債権に係る貸付金の残高(起算時からその契約を締結する時までに納付済みとなつた金額を除く。)を合算し、その合算した額を政府からその特定開拓者に新たに貸し付けたものとし、かつ、当該各特定緩和対象貸付金債権(これに係る未納の利子及び延滞金についての債権を含む。)を消滅させる旨の定めをすることができる。ただし、次に掲げる条件のすべてがみたされる場合に限るものとする。

 一 その新たに貸し付けたものとされる金額に係る債務につき相当と認められる保証人の保証その他の担保を徴すること。

 二 その消滅させる各特定緩和対象貸付金債権について未納の利子及び延滞金(その額は、起算時現在によるものとし、起算時からその契約を締結する時までに納付済みとなつた金額を控除して計算するものとする。)があるときは、その額に相当する額の未納の利子及び延滞金に係る債権が、その新たに貸し付けたものとされる金額に係る債権につき、起算時において政府に発生したものとする旨を当該契約において定めること。

 三 その新たに貸し付けたものとされる金額の償還に関する条件については、前項各号の例によるものとすること。この場合において、その消滅させる各特定緩和対象貸付金債権のいずれかに係る貸付金の据置期間が起算時においてなお残存するときは、据置期間は、前項第一号ロの例によらず、当該契約において定める貸付金に係る年賦金の納付期限の区分に応じ、その消滅させる各特定緩和対象貸付金債権に係る貸付金についての前条第四項の平均残存据置期間に相当する期間に調整加算期間をそれぞれ加算した期間又は当該平均残存据置期間から調整控除期間をそれぞれ控除した期間とすること。

 (転貸資金貸付金債権に係る債務についての転借人の引受けに関する措置)

第五条 政府は、開拓者の組織する法人(以下単に「法人」という。)を相手方とする貸付契約でその法人を組織する開拓者(以下「構成員」という。)が必要とする開拓者資金融通法第一条第一項第一号若しくは第二号又は同条第二項第一号の資金の貸付けに充てるために要する資金をその法人に貸し付ける旨を定めるもの(以下「転貸資金貸付契約」という。)に係る貸付金債権で、当該貸付金に係る転借人(その法人が当該貸付金を財源の全部として当該転貸資金貸付契約に基づきその構成員に同条第一項第一号若しくは第二号又は同条第二項第一号の資金の貸付けをした場合における当該貸付けに係る構成員若しくは構成員であつた者又は当該貸付けに係る債務の承継人をいう。以下同じ。)が二人以上あるものにつき、その法人及びその転借人の全部又は一部の双方から、当該転借人が当該貸付けを受けたことによりその法人に対してそれぞれ負担する借入金債務(これに係る未納の利子及び延滞金についての債務を含む。以下「転借金債務」という。)の全部又は一部の額を示し、これらの額に応じて当該貸付金債権(これに係る未納の利子及び延滞金についての債権を含む。以下この項において同じ。)に対応する債務を分割し、その分割された各債務をそれぞれその額に応じ当該転借人が引き受ける旨の申出があつたときは、農林省令で定めるところにより、政府とその法人及びその申出に係る各転借人の三者間の契約をもつて、起算時において、当該貸付金債権(その額は、起算時現在によるものとし、起算時からその契約を締結する時までに納付済みとなつた金額を控除して計算するものとする。以下この項において同じ。)を分割して、その申出に係る各転借人ごとの転借金債務の額(起算時現在によるものとし、起算時からその契約を締結する時までに支払済みとなつた金額を控除して計算するものとする。以下この項において同じ。)に相当する額及びこれらの額の合計額を当該貸付金債権に対応する債務の額から控除した額に相当する額のそれぞれをその額とする二以上の債権とし、その分割された各債権(申出に係る各転借人の転借金債務の額をその額とする債権に限る。)に対応する各債務を、それぞれ、当該転借人に引き受けさせ、かつ、その法人につき当該引受けに係る債務を消滅させる旨の定めをすることができる。ただし、当該三者間の契約において、次の事項を定める場合に限るものとする。

 一 当該債務の引受け後においては、当該法人が当該引受け後の債務を保証すること。

 二 当該債務の引受けをする転借人が当該法人に対して負担していた当該転借金債務の全部又は一部を当該引受けに係る債務の額に応じ当該引受けの時において消滅させること。

2 政府は、転貸資金貸付契約に係る貸付金債権で、当該貸付金に係る転借人が一人であるものにつき、その法人及び転借人の双方から、当該転借人が当該貸付金債権(これに係る未納の利子及び延滞金についての債権を含む。以下この項において同じ。)に対応する債務を引き受ける旨の申出があつたときは、農林省令で定めるところにより、政府とその法人及び転借人の三者間の契約をもつて、起算時において、当該貸付金債権(その額は、起算時現在によるものとし、起算時からその契約を締結する時までに納付済みとなつた金額を控除して計算するものとする。)に対応する債務を当該転借人に引き受けさせ、かつ、その法人につき当該債務を消滅させる旨の定めをすることができる。この場合には、前項ただし書の規定を準用する。

 (共同利用施設資金貸付金債権に係る債務についての施設利用者の引受けに関する措置)

第六条 政府は、法人を相手方とする貸付契約で転貸資金貸付契約以外のものに係る貸付金債権(これに係る未納の利子及び延滞金についての債権を含む。以下この条において同じ。)につき、その法人及びその法人が当該貸付金債権に係る借入金により取得し、又は設置した施設の利用者(以下「施設利用者」という。)の全部又は一部の双方から、当該貸付金債権に対応する債務の全部又は一部の額を当該施設利用者が引き受ける旨の申出があつたときは、農林省令で定めるところにより、政府とその法人及びその申出に係る施設利用者の三者間の契約をもつて、起算時において、当該貸付金債権(その額は、起算時現在によるものとし、起算時からその契約を締結する時までに納付済みとなつた金額を控除して計算するものとする。以下この条において同じ。)に対応する債務(その債務の全部を引き受ける旨の申出以外の申出の場合にあつては、当該貸付金債権をその申出に係る債務の額をその額とする債権とその他の額をその額とする債権とに分割し、その分割された債権のうちその申出に係る債務の額をその額とする債権に対応する債務とする。)をその申出に係る施設利用者に引き受けさせ、かつ、その法人につき当該引受けに係る債務を消滅させる旨の定めをすることができる。ただし、当該三者間の契約において、次の事項を定める場合に限るものとする。

 一 当該引受けに係る債務(未納の利子及び延滞金に係るものを除く。以下この号において同じ。)の償還に関する条件については、起算時において、その債務の額に相当する額を政府から当該施設利用者に貸し付けたものとして、これを次に掲げる条件による年賦支払の方法により償還すること。

 イ 償還期間を、当該引受け後の貸付金に係る年賦金の納付期限の区分に応じ、起算時における当該引受け前の貸付金の償還期間の残存期間に相当する期間に五年を加算した期間に調整加算期間をそれぞれ加算した期間又はその五年を加算した期間から調整控除期間をそれぞれ控除した期間とすること。

 ロ 利率を、当該引受け前の貸付金の利率が年五分である場合には年四分とし、その他の場合には年三分六厘五毛とすること。

 ハ 年賦金の額を、起算時の属する日後最初に到来する納付期限に係るものにあつては、当該引受け後の貸付金に係る年賦金の納付期限の区分に応じ、その貸し付けたものとされた額を支払期間を起算時における当該引受け前の貸付金の償還期間の残存期間に相当する期間に五年を加算した期間とし、利率を当該引受け後の貸付金の利率と同率として元利均等年賦支払の方法により償還するものとした場合に算出される年賦金の額に調整加算額をそれぞれ加算した額又はその算出される年賦金の額から調整控除額をそれぞれ控除した額とし、その他の納付期限に係るものにあつては、その算出される年賦金の額と同額とすること。

 ニ 年賦金の納付期限を、その契約を締結する日の区分に応じ、それぞれ第三条第一項第一号ホに掲げるとおりとすること。

 ホ 年賦金の納付を延滞した場合には、農林省令で定めるところにより、延滞金を政府に納付すること。

 二 当該債務の引受け後においては、当該法人が当該引受け後の債務を保証すること。

 (法人に対する貸付金の償還条件の緩和)

第七条 第三条の規定は、法人を相手方とする貸付契約に係る貸付金債権で、第五条又は前条の三者間の契約を締結することが著しく困難と認められるもの及びその契約により分割された貸付金債権のうち転借人又は施設利用者が当該契約に基づき引き受けた債務に対応するもの以外のものについて準用する。

 (徴収停止)

第八条 貸付契約(第三条第一項の農林省令で定める貸付契約を含む。)に係る貸付金債権(第三条第一項(前条において準用する場合を含む。)又は第四条第一項の規定による契約に基づく変更後の貸付契約に係るものを除く。)で、次の各号に掲げるもの(これに係る未納の利子及び延滞金についての債権を含む。)については、その債権管理官(国の債権の管理等に関する法律(昭和三十一年法律第百十四号)第六条第一項の債権管理官をいい、同法第七条第一項の規定に基づきその債権の管理に関する事務を行なう都道府県知事又は都道府県の吏員を含む。)は、農林省令で定めるところにより、その保全及び取立てに関する事務をすることを要しないものとして整理することができる。

 一 その債務者(当該貸付金債権に係る保証人たる債務者を除く。以下第三号までにおいて同じ。)が生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)の規定による生活扶助を受けている者又はこれに準ずる生活水準にある農林省令で定める者であるもの

 二 その債務者が一年以上継続してその所在が不明である者又はこれに準ずる農林省令で定める事由のある者であるもの

 三 その債務者である法人が、一年以上継続して事業を休止し、将来その事業を再開する見込みが全くない者又はこれに準ずる農林省令で定める事由のある者であるもの(その差し押えることができる財産の価額が強制執行の費用をこえないと認められるものに限る。)

 四 転貸資金貸付契約に係る貸付金債権で当該貸付金債権に係る転借人が一人であるもの及び次項の契約により分割された貸付金債権であつて、第一号又は第二号に規定する事由のある転借人の転借金債務に対応する額をその額とするもの

2 政府は、転貸資金貸付契約に係る貸付金債権(前条において準用する第三条第一項の規定による契約に基づく変更後の貸付契約に係るものを除く。)で、当該貸付金債権に係る転借人が二人以上あり、かつ、その転借人のうちに、前項第一号又は第二号に規定する事由のある者があるものにつき、当該貸付金債権に対応する債務を負担する法人からの申出があつたときは、農林省令で定めるところにより、その法人を相手方として、起算時において、当該貸付金債権(これに係る未納の利子及び延滞金についての債権を含む。)を、その転借人のすべてが当該事由のある者である場合には、その転借人ごとの転借金債務の額に応じ、それぞれその転借金債務の額に対応する額をその額とする債権に分割し、その他の場合には、その転借人のうち当該事由のあるものごとの転借金債務の額及びその他の者の転借金債務の額の合計額に応じ、それぞれその転借金債務の額及びその合計額をその額とする債権に分割する旨の契約を締結することができる。

 (未納の利子又は延滞金に関する措置)

第九条 第三条第一項(第七条において準用する場合を含む。)、第四条第一項又は第六条の規定により契約を締結する場合において、その契約に係る貸付金債権について未納の利子又は延滞金があるときは、当該未納の利子又は延滞金については、農林省令で定めるところにより、その総額をその契約による変更又は引受け後の貸付金の償還期間(その貸付金につき当該変更後に据置期間が置かれる場合には、当該変更後の貸付金の償還期間から当該据置期間を控除した期間とし、その他の場合には、当該変更又は引受け後の貸付金の償還期間を定める際に加算された調整加算期間を当該変更又は引受け後の貸付金の償還期間から控除し、又はその定める際に控除された調整控除期間を当該変更又は引受け後の貸付金の償還期間に加算した期間とする。)の年数をこえない範囲内において農林省令で定める年数で除して得た額を、当該変更又は引受け後の貸付金に係る年賦金を納付すべき各年(その貸付金につき当該変更後に据置期間が置かれる場合には、起算時から起算して、当該農林省令で定める年数に当該据置期間を加算した期間を経過するまでの各年に限り、その他の場合には、当該変更又は引受け後の貸付金に係る年賦金の納付期限の区分に応じ、起算時から起算して、当該農林省令で定める年数に調整加算期間をそれぞれ加算した期間又は当該農林省令で定める年数から調整控除期間をそれぞれ控除した期間を経過するまでの各年に限る。)に納付することができるものとし、その各年に納付すべき金額の納付期限は、当該年賦金を納付する期限と同一とする。

2 前項の規定は、第三条第二項(第七条において準用する場合を含む。)又は第四条第二項の規定による契約に基づき、当該契約により新たに貸し付けたものとされる金額に係る債権につき起算時において政府に未納の利子及び延滞金に係る債権が発生したものとされた場合における当該未納の利子及び延滞金の納付について準用する。

 (変更契約等に係る最初の年賦金等の納付の特例)

第十条 第三条(第七条において準用する場合を含む。)、第四条から第六条まで又は第八条第二項の規定により契約を締結する場合において、その契約を締結する日から起算して起算時の属する日後最初に到来する納付期限までの日数が二十日に満たないときは、当該納付期限に納付すべき年賦金又は据置期間に係る利子(前条の規定により当該納付期限に納付すべき未納の利子又は延滞金を含む。)は、当該契約を締結する日から起算して二十日を経過する日までに納付すれば足りるものとする。

 (変更契約等を締結する年に係る延滞金の免除)

第十一条 政府は、第三条第一項(第七条において準用する場合を含む。)又は第四条第一項の規定により契約を締結した場合には、これらの契約に係る貸付金債権について、起算時から当該契約を締結する時までの延滞金を徴収しないものとする。

 (変更契約の締結等をすることができる期間)

第十二条 次に掲げる措置は、昭和四十七年一月三十一日まででなければ、することができない。

 一 第三条(第七条において準用する場合を含む。)、第四条から第六条まで又は第八条第二項の規定による契約の締結

 二 第八条第一項の規定による徴収停止の措置

 (農林省令への委任)

第十三条 この法律に規定するもののほか、前条各号の措置の実施に関し必要な事項は、農林省令で定める。

 (開拓者資金に係る貸付金債権の承継等)

第十四条 次に掲げる政府の貸付金債権で農林大臣が指定するものは、その指定につき農林大臣が第三項の規定による通知を農林漁業金融公庫(以下「公庫」という。)に発した日後最初に到来する承継基準日において公庫が承継するものとする。

 一 第三条第一項(第七条において準用する場合を含む。)又は第四条第一項の規定による契約に基づく変更後の貸付契約に係る貸付金債権(これに係る未納の利子及び延滞金についての債権を含む。)

 二 第三条第二項(第七条において準用する場合を含む。)又は第四条第二項の規定による契約により新たに貸し付けたものとされる金額に係る貸付金債権(これに係る未納の利子及び延滞金についての債権並びに当該契約に基づき起算時において政府に発生したものとされた未納の利子及び延滞金についての債権を含む。)

 三 第五条又は第六条の規定による契約に基づき転借人又は施設利用者が引き受けた債務(未納の利子及び延滞金に係るものを除く。)に対応する額をその額とする貸付金債権(これに係る未納の利子及び延滞金についての債権を含む。)

2 前項の承継基準日は、昭和四十五年四月一日から昭和四十六年三月三十一日まで、同年四月一日から同年九月三十日まで及び同年十月一日から昭和四十七年三月三十一日までのそれぞれの期間内における政令で定める日とする。

3 農林大臣は、第一項の規定による指定をしたときは、すみやかに、公庫及び当該貸付金債権に係る貸付契約の相手方に対し、これを通知しなければならない。

4 第一項の規定により公庫が同項に規定する貸付金債権を承継するときは、開拓者資金融通特別会計(以下「特別会計」という。)の資金運用部又は産業投資特別会計からの借入金に係る債務のうち、農林大臣が大蔵大臣と協議して指定するものも、その時において公庫が承継する。

5 農林大臣が前項の規定による承継に係る借入金債務を指定するには、その承継する借入金債務に係る借入金の残高の合計額が第一項の規定による承継に係る貸付金債権についての貸付金の残高の合計額に相当する額をこえないようにしなければならない。

6 農林大臣は、第四項の規定による指定をしたときは、すみやかに、公庫に対し、これを通知しなければならない。

7 農林大臣は、前項の規定による通知を第三項の規定による通知にあわせて行なうようにしなければならない。

8 第一項及び第四項の規定により、公庫がこれらの各項に規定する債権及び債務を承継した場合において、その承継に係る債権についての貸付金の残高の合計額がその承継に係る債務についての借入金の残高の合計額をこえるときは、その承継の時において、特別会計における一般会計からの繰入金(特別会計の貸付金の財源に充てるため一般会計から特別会計に繰り入れられた繰入金をいう。)の総額につきそのこえる部分の額に相当する額が減額されたものとし、かつ、そのこえる部分の額に相当する額が、政府から公庫に出資されたものとする。

 (特別会計に属する権利義務の承継等)

第十五条 昭和四十七年四月一日午前零時において現に特別会計に属する権利及び義務(特別会計が公債の発行により国債整理基金特別会計に対して負担する債務を除く。)は、その時において公庫が承継する。

2 前項の規定により、公庫が特別会計に属する権利及び義務を承継した場合において、その承継に係る債権についての貸付金の残高の合計額がその承継に係る債務についての借入金の残高(次条第二項に規定する公庫が政府に対して負う債務の額を含む。)の合計額をこえるときは、その承継の時において、そのこえる部分の額に相当する額が政府から公庫に出資されたものとする。

 (特別会計の負担する公債の処理)

第十六条 昭和四十七年四月一日午前零時において現に特別会計が負担する公債は、その時において、一般会計に帰属する。

2 公庫は、昭和四十七年四月一日午前零時において、前項に規定する公債の金額に相当する額の債務を政府に対し負うものとする。

3 前項に規定する債務については、公庫は、政府に対しその債務を表示する証書を交付するものとする。

4 第二項に規定する債務の償還期限、利率及び利子支払期日は、政府が定める。

 (区分経理)

第十七条 公庫は、第十四条第一項及び第四項並びに第十五条第一項の規定により特別会計から承継した権利義務(前条第二項の規定により政府に対して負う債務を含む。)の処理に関する業務に係る経理については、その他の業務に係る経理と区分し、特別の勘定を設けてこれを整理しなければならない。

 (承継債権を消却する場合における出資金の減少)

第十八条 公庫は、第十四条第一項又は第十五条第一項の規定により承継した貸付金債権について消却をする場合には、その消却をする時において、第十四条第八項及び第十五条第二項の規定により出資があつたものとされる金額を当該消却に必要な金額の範囲内において減少することができる。

 (自作農維持資金の貸付条件に関する特例)

第十九条 開拓者資金及び公庫の貸付金に係る借入金債務以外の債務の償還につき延滞額が多額に上る開拓者で農林省令で定めるものに対し、昭和四十七年三月三十一日までに、公庫が、自作農維持資金融通法(昭和三十年法律第百六十五号)第二条第一項の規定により、同項の資金を貸し付ける場合における当該資金の貸付条件(利率を除く。)は、同法第三条の規定にかかわらず、次に掲げるところによるものとする。

 一 億還期間 二十五年以内

 二 据置期間 五年以内

   附 則

 (施行期日)

1 この法律は、公布の日から起算して九十日をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、附則第二項から第六項まで及び第八項の規定は、昭和四十七年四月一日から施行する。

 (開拓者資金融通法等の廃止)

2 次に掲げる法律は、廃止する。

 一 開拓者資金融通法

 二 開拓者資金融通特別会計法(昭和二十二年法律第七号)

 三 開拓者資金融通特別会計において貸付金の財源に充てるための一般会計からする繰入金に関する法律(昭和二十四年法律第三十三号)(昭和二十五年法律第二十号)(昭和二十六年法律第二十九号)(昭和二十七年法律第十号)(昭和二十八年法律第三十号)(昭和二十九年法律第五号)

 四 条件緩和法

 (開拓者資金融通法の廃止に伴う経過措置)

3 附則第一項ただし書に規定する規定の施行の際現に法令の規定により都道府県開拓審議会の権限に属させている事項については、開拓者資金融通法第七条の規定は、前項の規定にかかわらず、当分の間、なおその効力を有する。

 (開拓者資金融通特別会計法の廃止に伴う経過措置)

4 特別会計の昭和四十六年度以前の各会計年度の決算の処理に関しては、なお従前の例による。

 (国債整理基金特別会計法の一部改正)

5 国債整理基金特別会計法(明治三十九年法律第六号)の一部を次のように改正する。

  第十四条中「又ハ日本電信電話公社法施行法(昭和二十七年法律第二百五十一号)第八条第二項」を「、日本電信電話公社法施行法(昭和二十七年法律第二百五十一号)第八条第二項又ハ開拓者資金に係る政府の貸付金債権の償還条件の緩和及び農林漁業金融公庫への移管等に関する特別措置法(昭和四十四年法律第八十号)第十六条第二項」に、「又ハ日本電信電話公社」を「、日本電信電話公社又ハ農林漁業金融公庫」に改める。

  第十五条中「及日本電信電話公社」を「、日本電信電話公社及農林漁業金融公庫」に改める。

 (農林省設置法の一部改正)

6 農林省設置法(昭和二十四年法律第百五十三号)の一部を次のように改正する。

  第四条第三十一号を次のように改める。

  三十一 削除

  第十条第一項第七号を次のように改める。

  七 削除

  第十条第一項第八号中「、開拓者資金融通特別会計」を削る。

  第三十六条第十二号中「開拓者資金の融通、」を削る。

 (農林漁業金融公庫法の一部改正)

7 農林漁業金融公庫法(昭和二十七年法律第三百五十五号)の一部を次のように改正する。

  第四条第一項中「産業投資特別会計から出資があつたものとされた金額と」の下に「、開拓者資金に係る政府の貸付金債権の償還条件の緩和及び農林漁業金融公庫への移管等に関する特別措置法(昭和四十四年法律第八十号。第十八条第五項において「開拓者資金特別措置法」という。)第十四条第八項及び第十五条第二項の規定により出資があつたものとされた金額(同法第十八条の規定により当該金額を減少したときは、その減少後の金額)と」を加える。

  第十八条第五項中「業務の外」を「業務のほか」に、「並びに第三十三条の規定により譲り受けた債権」を「、第三十三条の規定により譲り受けた債権並びに開拓者資金特別措置法第十四条第一項及び第四項並びに第十五条第一項の規定により承継した権利義務(同法第十六条第二項の規定により政府に対して負う債務を含む。)」に、「行う」を「行なう」に改める。

 (開拓営農振興臨時措置法の一部改正)

8 開拓営農振興臨時措置法の一部を次のように改正する。

  第五条の二を削る。

  第六条中「並びに前条の規定による資金の融通措置」を削る。

(大蔵・農林・内閣総理大臣署名) 

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