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法律第七十八号(平三・五・一七)

  ◎国有林野事業改善特別措置法の一部を改正する法律

 国有林野事業改善特別措置法(昭和五十三年法律第八十八号)の一部を次のように改正する。

 第二条第一項中「昭和七十二年度」を「平成二十二年度」に、「これに必要な」を「経常事業部門の財政の健全化その他当該目標を達成するために必要な」に、「昭和六十八年度」を「平成十二年度」に、「昭和五十九年度」を「平成三年度」に改め、同条中第五項を第六項とし、第四項を第五項とし、第三項を第四項とし、同条第二項中第六号を第七号とし、第五号の次に次の一号を加える。

 六 累積債務の処理に関する事項

 第二条中第二項を第三項とし、第一項の次に次の一項を加える。

2 前項の「経常事業部門の財政の健全化」とは、累積債務(国有林野事業特別会計の国有林野事業勘定(以下「事業勘定」という。)において平成二年度以前にした借入金その他の政令で定める借入金に係る債務をいう。以下同じ。)の処理の財源に充てるための借入金を除き、事業勘定において借入金をすることなく国有林野事業を運営することができる状態になることをいう。

 第三条中「国有林野事業特別会計の国有林野事業勘定(以下「事業勘定」という。)」を「事業勘定」に改め、同条に次の三号を加える。

 三 森林法第七条の二第一項の規定に基づく森林計画の作成に要する経費

 四 国有林野における森林法第二十五条第一項又は第二項の規定による保安林の指定のための調査に要する経費その他の国有林野における保安林に関する事務に要する経費(第二号に掲げるものを除く。)で改善計画の円滑な実施に必要なものとして政令で定めるもの

 五 国有林野を利用して行う森林及び林業に関する知識の普及並びに林業技術の指導に要する経費で改善計画の円滑な実施に必要なものとして政令で定めるもの

 第四条第一項中「一般職の国家公務員」の下に「(以下「国有林野事業職員」という。)」を加え、同条第三項中「借入金の」の下に「償還金又は」を加える。

 第六条を第七条とし、第五条の次に次の一条を加える。

 (土地売払い等収入の使途)

第六条 改善期間における事業勘定に所属する土地、森林、原野又は土石の交換、売払い、所管換又は所属替(以下「土地売払い等」という。)による収入は、当該土地売払い等のために直接要する経費を除き、累積債務の処理の財源に充てるものとする。

2 改善期間における土地売払い等による収入については、国有林野の活用に関する法律(昭和四十六年法律第百八号)第八条の規定は、適用しない。

 第七条の次に次の三条を加える。

 (特別給付金の支給)

第八条 農林水産大臣は、平成三年度において国有林野事業に係る職員数の適正化を緊急に推進し、改善計面の円滑な実施を図るため、同年度に退職を希望する国有林野事業職員の募集を行う場合において、五十八歳未満(農林水産省令で定める要件に該当する者にあつては、六十一歳未満)の国有林野事業職員がこれに応じて退職を申し出たときは、その者が次の各号のいずれかに該当する場合を除き、その者について退職を希望する国有林野事業職員である旨の認定を行うことができる。

 一 平成四年三月三十一日までに五十八歳(農林水産省令で定める要件に該当する者にあつては、六十一歳)となる者

 二 国の経営する企業に勤務する職員の給与等に関する特例法(昭和二十九年法律第百四十一号)第二条第二項の政令で定める官職にある者又は同法第五条に規定する常勤の職員

 三 前二号に掲げるもののほか、常時勤務に服することを要しない者で農林水産省令で定める要件に該当するもの

2 政府は、前項の認定を受けた国有林野事業職員が退職したときは、その者が次の各号のいずれかに該当する場合を除き、その者に対し、特別の給付金(以下「特別給付金」という。)を支給するものとする。

 一 国家公務員退職手当法第三条、第四条第一項及び第五条第一項の規定の適用を受けないで退職した者

 二 傷病又は死亡により退職した者

3 特別給付金は、平成四年三月三十一日までに退職した者に対し支給するものとする。

 (特別給付金の額)

第九条 特別給付金の額は、退職の日におけるその者の給与のうち一般職の職員の給与等に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)に規定する俸給、扶養手当及び調整手当に相当するものの月額の合計額に、その者の勤続期間により、次の各号に掲げる月数を乗じて得た金額とする。

 一 勤続期間が一年未満のとき 八月

 二 勤続期間が一年以上のとき 十月

2 前項の特別給付金の額の算定の基礎となる勤続期間の計算については、国家公務員退職手当法第七条第一項から第五項までの規定を準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

 (特別給付金の返還等)

第十条 特別給付金の支給を受けた者が次の各号のいずれかに該当することとなつた場合には、その者は、農林水産省令で定めるところにより、その支給を受けた特別給付金に相当する金額を政府に返還しなければならない。

 一 その支給に係る退職をした日から起算して一年以内に農林水産省の職員(常時勤務に服することを要しない者で農林水産省令で定めるものを除く。)として採用されたとき。

 二 国家公務員退職手当法第十二条の二第一項の規定により支給を受けた一般の退職手当等の全部又は一部を返納させられることとなつたとき。

2 政府は、特別給付金の支給を受けることができることとなつた者であつてその支給を受けていないものが前項各号のいずれかに該当することとなつた場合には、第八条第二項の規定にかかわらず、その者に対し、特別給付金を支給しない。

   附 則

 この法律は、公布の日から施行する。

(大蔵・農林水産・内閣総理大臣署名) 

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