衆議院

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第20号 平成22年4月8日(木曜日)

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平成二十二年四月八日(木曜日)

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  平成二十二年四月八日

    午後一時 本会議

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本日の会議に付した案件

 独立行政法人通則法の一部を改正する法律案(内閣提出)及び独立行政法人通則法の一部を改正する法律案(秋葉賢也君外四名提出)の趣旨説明及び質疑


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    午後一時二分開議

議長(横路孝弘君) これより会議を開きます。

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 独立行政法人通則法の一部を改正する法律案(内閣提出)及び独立行政法人通則法の一部を改正する法律案(秋葉賢也君外四名提出)の趣旨説明

議長(横路孝弘君) この際、内閣提出、独立行政法人通則法の一部を改正する法律案及び秋葉賢也君外四名提出、独立行政法人通則法の一部を改正する法律案について、順次趣旨の説明を求めます。総務大臣原口一博君。

    〔国務大臣原口一博君登壇〕

国務大臣(原口一博君) 独立行政法人通則法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。

 本法律案は、独立行政法人について、その財務基盤の適正化及び国の財政への寄与を図るため、業務の見直し等により不要となった財産の国庫納付等について所要の規定を定めるものであります。

 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。

 第一に、独立行政法人は、業務の見直し、社会経済情勢の変化その他の事由により、その保有する重要な財産が将来にわたり業務を確実に実施する上で必要がなくなったと認められる場合には、その不要財産を処分しなければならないとの一般原則を定めることとしております。

 第二に、独立行政法人は、政府からの出資または支出に係る不要財産については、遅滞なく、これを国庫に納付することとし、その不要財産が政府からの出資に係るものであるときは、その納付に係る額により資本金を減少することとしております。

 第三に、独立行政法人は、政府以外の者からの出資に係る不要財産については、出資者に対し、出資額の持ち分の払い戻しの請求をすることができる旨を催告しなければならないこととし、払い戻しの請求があったときは、遅滞なく、請求された持ち分を出資者に払い戻すとともに、払い戻しをしたときは、その払い戻しに係る額により資本金を減少することとしております。

 第四に、施行期日につきましては、公布の日から起算して六月を超えない範囲において政令で定める日から施行することとしております。

 以上が、本法律案の趣旨でございます。(拍手)

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議長(横路孝弘君) 提出者秋葉賢也君。

    〔秋葉賢也君登壇〕

秋葉賢也君 自由民主党の秋葉賢也です。

 ただいま議題となりました自由民主党・改革クラブ、公明党及びみんなの党共同提出の独立行政法人通則法の一部を改正する法律案につきまして、提出者を代表して、その提案理由及び内容の概要について御説明申し上げます。

 独立行政法人は、事業を効率的、効果的に行わせるため、政府の事前関与や統制を極力排除し、自律的なガバナンスのもとに運営することとしており、中央省庁改革の柱の一つとして、国の機関の一部を分離する形で、平成十三年四月に五十七法人でスタートしたものであります。

 ピーク時の平成十七年十月には百十三法人にまで達しましたが、私どもの政権では、その事務事業や組織のあり方などについて、原点に立ち返って徹底的に見直しを行い、平成十九年には独立行政法人整理合理化計画が策定され、整理、統廃合を推し進め、その数を削減するなどの改革を行ってきたところであります。

 また、平成十八年以降、総人件費改革の中で、国家公務員の削減に準じて各独立行政法人も五年間で五%以上の人件費削減を基本として取り組みを進めてきており、平成二十年度の人件費は前年度から百六十九億円減少するなど、着実な成果を上げてきました。

 しかし、独立行政法人のガバナンスや役職員の天下り問題をめぐっては、これまでの成果を踏まえ、さらに一層踏み込んだ改善が急務となっております。

 私どもは、独立行政法人が今後とも公的セクターの重要な一員として、国政上重要な事務事業ではあるが、政府直営で実施することがかえってその効率的、効果的執行を阻害しかねないものの実施主体として活用されるべきものであるとの基本的認識に立って、ガバナンスの強化や役職員の再就職規制、保有資産の見直しなど、包括的な独立行政法人改革を一体的に行うことがぜひとも必要であると考えております。

 このような考え方のもとで、より効果的、効率的な独立行政法人制度を実現すべく、私どもは、平成二十年の通常国会に、今回の政府提出案の内容ともなっております不要財産の国庫納付義務のほか、評価機関の一元化、業務管理体制の強化、非特定独法の役員の再就職規制等を盛り込んだ独立行政法人改革のための通則法改正案を提出したところであります。

 しかし、当時、野党であった民主党は、独立行政法人改革の必要性を主張してきたにもかかわらず、法案の審査に入ることすら拒否するという、言行不一致で無責任な対応に終始し、法案は昨年の衆議院解散により審査未了、廃案となってしまいました。

 また、政権党となった民主党は、あたかもすべての独立行政法人が単なる高級官僚の天下りポストを確保することを目的とした組織であり、そこに費やされた税金がすべて無駄遣いであるかのような一方的な主張を繰り返してきました。

 政府は、昨年十二月、私どもの政権が平成十九年以来推し進めてきた独立行政法人整理合理化計画を突然凍結いたしました。

 しかし、この計画には、今後、今の政府が取り組もうと表明している随意契約や保有資産についての見直しなど、抜本的な事項は既にすべて網羅されており、民主党は、あたかも自分たちが改革を初めて提起したかのように装ってはいますが、私どもの政権で既に改革してきたことを焼き直ししているにすぎません。

 政府・与党は、ばらまき予算のつじつまを合わせるための財源として、独立行政法人の保有資産を召し上げることばかりに目を奪われ、平成二十年の通常国会に提出された通則法改正案の中から、独立行政法人改革の中核ともいうべき事項をほとんど先送りし、ほんの一部である不要財産の国庫納付などを切り抜きした、つまみ食い法案だと言っても過言ではありません。

 このような中途半端な政府提出案に対し、私どもは、平成二十年の内閣提出案をもとに、さらに一層内容を強化した通則法改正案を改めて提出したところであります。

 昨年の民主党マニフェストには、独立行政法人の実施する事業について、不要な事業や民間で実施可能な事業を廃止し、国が責任を負うべき事業は国が直接実施することとして、法人のあり方は全廃を含めて抜本的な見直しを進めると記載されております。

 本来、行政のスリム化を目的として再編されてきた独立行政法人の事業と役職員を再び国の組織に戻すようなことがあれば、民主党マニフェストの公務員人件費の二割削減と矛盾するばかりでなく、行政の肥大化、焼け太りを招く結果になります。これは、明らかに行政改革に逆行するものであり、国民の目を欺くものとしか言いようがありません。

 政府は、今月二十三日から、五十四の独立行政法人を対象に事業仕分けを始めると報じられておりますが、独法を今後どのような形態の組織にするのか、現在独法が行っている業務をだれが担うのか、政府提出案からはその将来像が全く見えてきておりません。単に国民の歓心を買おうとするだけの表面的な見直しにすぎないのです。

 さらに、先日、内閣として、今回、独立行政法人通則法改正案が提出されているにもかかわらず、枝野担当大臣は、独立行政法人通則法の廃止そのものが最終ゴールであるかのような発言をしており、極めて不誠実かつ不見識な対応だと言わざるを得ません。

 現政権は、選挙時に、ばらまき政策の財源は政府の無駄の見直しにより簡単に調達できるという幻想を語りましたが、政権につくや、それが砂上の楼閣であることが一気に露呈いたしました。今回もまた、こうした愚行を再び繰り返すのでありましょうか。

 私どもが提案させていただいた改正案は、現行の独立行政法人制度をより透明性の高いものに変え、効率的な政府を目指すものであり、民主党がこれまで再三行ってきた重要課題の先送りとは明確に異なるものであります。

 以下、本法案の主な内容について御説明を申し上げます。

 第一に、内閣全体としての評価機関の一元化であります。

 独立行政法人の業務実績の評価を行う機関として、これまでは、各府省に、おのおの所管の独立行政法人の業務を評価する評価委員会がありました。しかし、各府省においてお手盛りの評価を行う可能性が排除できないことなどから、現行の各府省評価委員会等を廃止し、内閣総理大臣が委員を任命する一元的な評価委員会を設置し、内閣全体として統一性のとれた厳格な評価ができるように体制を整備することといたしております。

 なお、評価機関は、当該独法に対して、第三者である外部の者を任命し、客観性を担保することを想定しております。

 第二に、独立行政法人の業務実績の評価についての仕組みを改め、手続を整理しております。

 その際、独立行政法人の報告書の経由機関である主務大臣に業務運営の改善等のための意見を付する機会を与えるとともに、評価委員会が主務大臣に対し勧告ができることとし、その勧告が行われた場合には、主務大臣は独立行政法人に対し必要な指示をすることができるといたしております。

 また、評価委員会の内閣総理大臣に対する報告及び意見具申の制度を設け、評価委員会の権限そのものを強化するとともに、内閣が独立行政法人の評価に一元的にかかわっていく仕組みとすることといたしております。

 第三に、独立行政法人の長及び監事について、原則として候補者を公募することとし、任命の際には内閣の承認を要することといたしております。

 また、より公正、透明で適材適所の人事を徹底させるため、評価委員会による解任勧告制を導入することといたしております。

 政府は、昨年十月から独法役員の公募を開始いたしました。あたかも新しい改革を始めたことのようにPRされていましたが、法律の後ろ盾なく行われたものであり、甚だ不十分で暫定的な措置だとしか言いようがありません。私どもは、既に、平成二十年に提出した法案の中に、理事長を初めとする役員の公募制を盛り込んできております。

 第四に、独立行政法人の監事及び会計監査人の職務権限の強化等を図るとともに、会計監査人にあわせ、財務諸表の主務大臣承認のときまでに監事の任期を改めることといたしております。

 第五に、非特定独立行政法人の役職員に係る離職後の就職について、密接関連法人等に対するあっせん並びに法令等違反行為に関連した求職活動及び働きかけの規制を設けるとともに、今回新たに所要の罰則規定を設け、業務の公正性を確保することといたしております。

 役職員が国家公務員の身分を有する特定独立行政法人の場合は、国家公務員法が準用されるため、ほかの職員についての依頼等が規制されております。しかし、天下りや裏下り、官製談合などを真に根絶するためには、非特定独法も含めて、独立行政法人全体として関連法人等への再就職を規制することが必要であります。

 そのような観点から、国家公務員法が準用されない非特定独法につきましても、特定独法に準ずる規定を設け、実効性を担保するために公務員に準じた罰則を付与したものであります。

 なお、現在、独立行政法人は全部で百四ございますが、公務員削減の中、公務員である特定独法から非公務員である非特定独法に大きくシフトさせてまいりました。したがいまして、非特定独法を今回規制の対象として盛り込むことは、独法の透明化を一層図ることに大きな意義を有するものであると考えております。

 第六に、独立行政法人の保有資産について、不要財産を国庫に納付することを義務づけるとともに、それに伴う減資等について所要の規定を整備することとしております。

 最後に、今回新たに、保有資産及び財産の状況について評価委員会の評価の対象につけ加えることとしております。

 以上、申し上げてまいりましたとおり、私どもが今回提出した改正案は、現行の独立行政法人制度に係る制度の改革を進めるため、評価機関の一元化、監事の職務権限の強化等による業務の適正化のための措置を講ずるとともに、非特定独法の役職員に係る再就職規制を導入するほか、不要財産の国庫納付について定めるものであります。内閣提出案による不要財産の国庫納付だけの改正では、甚だ不十分ではないでしょうか。

 この点、私どもの改正案について、与党の中にも御賛同いただける方がいらっしゃると思います。独立行政法人改革の最終的なゴールは与野党で大きく違うかもしれませんが、独立行政法人をよりよいものに改革する必要性についての問題意識は、私どもと共有できるのではないでしょうか。

 何とぞ、十分に御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。(拍手)

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 独立行政法人通則法の一部を改正する法律案(内閣提出)及び独立行政法人通則法の一部を改正する法律案(秋葉賢也君外四名提出)の趣旨説明に対する質疑

議長(横路孝弘君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。藤田憲彦君。

    〔藤田憲彦君登壇〕

藤田憲彦君 民主党の藤田憲彦でございます。

 私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました内閣提出、独立行政法人通則法の一部を改正する法律案について質問いたします。(拍手)

 まず、本法案提出の経緯と趣旨についてであります。

 本法律案は、独立行政法人の保有資産について、業務の見直しにより不要となった財産については国庫への返納や売却収入の納付、民間が出資した財産のうち不要なものについては払い戻しを行うなどして財務基盤を適正化し、かつ国の財政への寄与を図るためのものであると認識しています。

 私たち民主党は、税金の無駄遣いと天下りの根絶をマニフェストで訴えてきました。その中では、「実質的に霞が関の天下り団体となっている公益法人は原則として廃止する。」「独立行政法人の実施する事業について、不要な事業や民間で可能な事業は廃止し、国が責任を負うべき事業は国が直接実施することとして、法人のあり方は全廃を含めて抜本的な見直しを進める。」こととしています。

 したがって、本法律案は、マニフェストの公約実行の第一歩であり、国民の皆さんが鳩山政権に託している最も大きな期待の一つであると考えます。

 かつて、私は、企業のサラリーマンそして会社の経営を通じて、コスト削減の努力の日々を送っておりました。世の中の多くの企業は、お昼休みには電気を消す、無駄なコピーはとらずに裏側も無駄にしないなどの涙ぐましいほどの努力を続けています。そして、特に製造業の現場においては、一円どころか〇・一円のコストダウンのために工夫と改善を重ね、それが高い国際競争力の大きな原動力となってきました。

 そうした現場に携わる多くの国民の皆さんの目から見れば、不要財産をため込んだり経営努力を怠ったまま放置したりしていることなど許されないと憤りを感じているはずです。その意味では、公益法人や独立法人の改革、天下りの根絶については、もっと早くに実行すべき問題だったと考えます。

 しかるに、前政権下では、独立行政法人改革のため、平成十九年十二月二十四日閣議決定において独立行政法人整理合理化計画を定めたものの、昨年十月時点で法人数は百一から九十八法人と微減、常勤職員数は平成二十年一月から一年間で十三万二千十五人と六十三人の増加、また、平成二十一年度予算における独立行政法人向け財政支出も約三兆四千億円と依然三兆円を高く超えたままであるなど、国民の常識的な感覚からは、整理合理化とはほど遠い内容のままでした。

 そこで、独立行政法人評価の観点から原口総務大臣にお伺いいたします。

 鳩山政権における昨年十二月二十五日の閣議において、「従来の独立行政法人の改革は抜本的な見直しとして徹底されたものとは言い難く、国民の不信感は払拭されていない。」と決定されておりますが、前政権下での独立行政法人改革はなぜ徹底されなかったのか、御見解をお伺いいたします。

 一方、我々民主党は、政権交代以前から、HAT―KZシステム、すなわち、ひもつき補助金、天下り、特別会計、官製談合、随意契約といった無駄遣いシステムの撲滅を訴えてまいりました。

 その意味では、本法案によって実現される独立行政法人の不要財産の国庫返納や処分は私たちが目指す全体像の一部であり、それぞれの諸問題の取り組みはどうなっているのかも国民の大きな関心を呼んでいます。したがって、鳩山政権においてこの七カ月間に行われた具体的な成果を改めて示す必要があると考えます。

 そこで、枝野行政刷新担当大臣にお伺いいたします。

 鳩山政権の行政刷新会議で行われた昨年の第一弾の事業仕分けについて、どのような成果だったかについて総括を願います。また、今後の取り組みについての工程もお示し願います。

 また、事業仕分け以外にも、天下りの実態の調査、役員人事方針の決定、あるいは随意契約の見直しについて鳩山政権において具体的な方針が幾つか出されておりますが、現時点までの主な成果と方針について、原口大臣に改めてお示し願います。

 さて、独立行政法人の抜本的な見直しの一方で、今後の成長戦略において必要不可欠な機能を果たしているものまで廃止、削減してしまっては、角を矯めて牛を殺すとの格言のとおり、日本の成長を妨げてしまうことになります。がんを切らずに治療する重粒子線・放射線治療などの先端医療を担うもの、エコやリサイクルなどの環境技術を推進するもの、観光立国の推進に資するものなど、国家の成長戦略に必要不可欠なものについては、独立行政法人のままがよいかはともかくとして、むしろ選択と集中によって強化すべきと考えます。

 また、民主党が主導して昨年五月に成立させた公共サービス基本法には、独立行政法人も含む国と地方が行う公共サービスが、国民の権利を尊重し、国民が健全な生活環境の中で日常生活及び社会生活を円滑に営むことを基本理念として定めています。

 したがって、抜本的な見直しに当たっては、無駄か否かの判断に加えて、これら成長戦略との関係や公共サービスのあり方も加味することも重要であると考えますが、原口大臣、枝野大臣の御所見をお聞かせ願います。

 次に、本法案の内容に関してお伺いいたします。

 改正案では、将来にわたり業務を確実に実施する上で必要がなくなった不要財産に該当するものは、処分する義務を負わせています。では、各法人の個別の財産が不要か否かをどう認定するのか、また、その認定が客観性を持ち、恣意的でないようにするためにはどうすればいいのかが重要であります。

 この点、本法案では、各独立行政法人の財産が不要であるかどうかの判断をするのは各独立行政法人自身であるとされています。仮にその判断を各独立行政法人に任せっ切りにしてしまえば、国庫への返納は限定的なものになってしまうおそれもあります。

 そこで、各独立行政法人を所管する各府省の政務三役が、不要財産であるかどうかの判定に政治主導で積極的に関与すれば、独立行政法人の無駄な財産をより多く洗い出すことができるのではないかと考えます。そこで、各府省の政務三役が、不要財産であるかどうかの判定にどのようにかかわっていくべきか、原口大臣の御所見を伺います。

 また、本法案の成立によって、どのくらいの不要財産が処分されるのかについても国民の関心の高いところであります。この見通しについても原口大臣にお伺いいたします。

 一方、独立行政法人の見直しにおいては、役職員給与の適正化も常に問われるところであります。不要財産を処分しても、毎年の固定費が重ければ、経営の健全化は実現されません。そこで、役職員給与や退職金、職員数のあり方について、原口大臣の御見解をお伺いいたします。

 最後に、本法案の成立によって、昨年の事業仕分けの成果がまた一つ現実のものとなります。政府そして与党が国民の皆さんに重要な公約実行を果たすその意義は大きいと考えます。しかしながら、鳩山総理が施政方針演説で述べられた戦後行政の大掃除の大目標からすれば、まだまだ最初の一歩にすぎず、これからも聖域なく国民目線で検証していかなければなりません。そのためには、政府と与党が一体となって鳩山総理を支え、覚悟と決意と熱意を持って今後の改革に臨もうではありませんか。

 以上で、私の質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)

    〔国務大臣原口一博君登壇〕

国務大臣(原口一博君) 藤田議員から、六点お尋ねがございました。

 藤田議員は、まさに一円一銭しのぎを削る民間企業の中において、世界初のおサイフケータイ、電子マネー、これを創立されました。まさに世界成長の最前線を来られた、その立場からの御質問でございました。

 今まで、なぜできなかったか。一言で言うと、依存と分配の政治です。

 今、法律案を出されていますが、本来、政権交代、バトンタッチするときは、何十年も政権におられたわけですから、独法の改革なんというのは意思さえあればできるんです。もう終えていますと言ってバトンタッチしてほしかったというふうに思います。

 なぜできなかったかというのは、HAT―KZシステムそのもの、このシステムに手をかけなかったから。

 今、私たちは、公会計制度も見直そう、連結決算にしよう、数字だけ見たらもうそれでわかるというふうにしようと思っておりましたけれども、今それで改革をしていますが、旧政権は、まさに、天下りをすること、あるいはそれが統治の中にもう組み込まれていた。ですから、自分の足元を自分で掘ることができないのと同じ矛盾を抱えていた、このように考えております。

 次に、天下りの実態調査、役員人事の方針、随意契約の見直しについてお尋ねがございました。

 天下りの実態については、総務省において、独立行政法人の非人件費ポスト、これは人件費ポストだけじゃないんです、非人件費ポストを使って、元国家公務員の年収一千万円以上の非人件費ポストを新設しない、あるいは六百万円以上、今調査をいたしました。

 また、いわゆるあっせんによる天下り以外に、例えば、持参金型天下り、補助金をつけるから暗黙の了解でそこに天下りをするんだ。あるいは、人質型天下りといいまして、検査をしている方が検査対象の機関に天下る。それから、創業型といいまして、民間企業を創業してそこに天下っている。こういうものについても再就職についての疑念がある。

 ですから、新たに調査を実施し、六月中に取りまとめて、しかるべき時期に公表いたします。五代連続の天下り、さまざまな天下りに対して、果敢に挑戦をしてまいりたいというふうに思っております。

 独立行政法人の役員人事については、国家公務員の天下りに対する国民の厳しい批判等を踏まえ、公正で透明な人事を確保する観点から、昨年九月の閣議決定に基づき、今、暫定的な措置として公募を行っています。

 そして、独立行政法人の契約、これも大事です。現在、各法人に設置された契約監視委員会と政務三役による徹底した見直し作業を進めており、随意契約から一般契約、一般競争入札になったという話を聞いていました。

 しかし、現実には、一者入札、あるいは一つのメーカーで二社の商社が競争入札と称してその中に入っている、こういう事例を積極果敢に掘り出して、国民の目の前に明らかにしておるところでございます。

 四月末をめどに結果を公表することとしておりますが、本年度中に一者応札等の原因となっている競争排除的な入札条件等を根絶することを目指し、取り組んでまいります。

 次に、独立行政法人の抜本的な見直しと成長戦略、公共サービスのあり方についてお尋ねがございました。

 とても大事な御指摘でございまして、独立行政法人については、聖域なく抜本的な見直しを進めています。

 その中でも、独立行政法人が担っている事務事業そのものの中には、医療や研究開発を初め、国民の命を守り、我が国の経済の成長を目指す上で不可欠なものもございます。こうした事務事業をより効率的、効果的に実施する観点から検討をやっていきます。

 公共サービス基本法にも盛り込みましたけれども、まさに、安全かつ良質なサービスを国民に提供する、このことが大事だと思っています。

 ただ、一方で、例えば年金。年金は、少子高齢化だけで減っているんじゃありません。運用は一体どうなっているのか。今、厚生労働省と総務省の間で、GPIFの年金運用について議論をしています。リーマン・ショック後もポートフォリオが全く変えられていません。よく、安心、安全の長妻、積極、不安な原口と言うような人もいます。これは全く違います。ファンド・オブ・ファンズのポートフォリオを今まで議論していないこと自体がおかしいんです。一年間で十兆円も年金を毀損しておいて、そしてだれもその責任をとらないということが問題なんです。

 私たちは、世界の成長点にしっかりとキャッシュフローマネジメントを行って、投資ができるような仕組みに変えていきますので、よろしくお願いいたします。

 次に、不要財産の判定の関与についてお尋ねがございました。

 これも藤田議員がおっしゃるとおりでございまして、各独立行政法人を所管する主務大臣は、効率性の観点を含む中期目標、これを設定する、そして、中期目標期間終了時に組織及び業務全般にわたる見直しを行う、そして、不要財産の処分義務違反を含む法令違反に対しては是正措置を求める権限を有しています。

 各府省の政務三役は、不要財産の判定について、独法任せにするのではなく、積極的に関与する。このことを要請しておるところでございます。

 次に、この法案による国庫納付額についてお尋ねがございました。

 この法案により、平成二十二年度予算の歳入において、六千四百四十八億円の国庫納付を見込んでおります。これは、平成二十一年度予算において見込まれた独立行政法人の不要財産に係る国庫納付見込み額三百四億円を大幅に上回るものとなっております。

 これはお金ですけれども、このほか、現物のまま国庫納付される不要財産として、簿価ベースで九百八十七億円の資産の返納が見込まれております。

 最後に、独立行政法人の役職員給与水準や退職金、職員数のあり方についてお尋ねがございました。

 かつて、私も、道路特定財源で駐車場整備機構、そういう機構について調べたことがありました。一体幾ら退職金あるいは給与をもらっていらっしゃるのか。ほとんど駐車場が満杯にもなることがないのに、多くのお金、一千八百万近いお金を持っておる、役員が給与を持っておられました。私たちは、これをゼロベースで見直してまいります。総務省として取り組み状況をフォローアップし、各府省の評価委員会及び総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会においても、厳格な事後評価を行ってまいります。

 そして、やはり、多くの組織はサンセット、これを念頭に置くことが大事だと思います。肥大した官を是正することができるのは、この鳩山政権だけだというふうに思っておりますので、どうぞ御指導をよろしくお願いいたします。

 以上、答弁を終わります。(拍手)

    〔国務大臣枝野幸男君登壇〕

国務大臣(枝野幸男君) 藤田議員にお答えをいたします。

 まずは、事業仕分け第一弾の成果でございます。

 昨年の事業仕分けは、国民への公開、そして外部視点の取り入れ、予算執行の現場の目線からの評価という、予算編成の歴史上初めての取り組みを行い、これによって行政のあかを洗い出したものと認識をしております。

 その結果、事業仕分けの評価結果やその後の横断的見直しの観点を踏まえ、すべての歳出について徹底した見直しを行って、約一兆円の歳出削減を実現するとともに、評価結果等を踏まえた公益法人等の基金等の国庫返納により、約一兆円の税外収入を確保いたしました。これに、概算要求段階での歳出削減額を合計すると、約三兆円の歳出削減の効果があったと考えております。

 今後は、四月下旬と五月下旬に、独立行政法人や政府系の公益法人が行う事業について、事業仕分け第二弾を実施いたします。その際には、予算、決算面にとどまらず、事業の必要性、有効性等や、だれが実施主体として適当かといったことについての検証を行い、その事業仕分けの成果を、その後の制度等の見直しにつなげてまいりたいと考えております。

 また、三月十一日の行政刷新会議において、行政事業レビューの実施を決定いたしました。これは、各府省が、予算要求前の時点から、支出先や使途の実態把握等に取り組み、みずからその点検結果を予算要求等に反映することを求めるものであり、事業仕分けの内生化、定常化ともいうべきものであります。

 こうした取り組みを通じて、今後とも、国民目線に立った行政全般の刷新に取り組んでまいります。

 もう一問、独立行政法人の抜本見直しに当たって、成長戦略や行政サービスのあり方という点も加味して検討することが重要ではないかという御指摘がございました。

 私も全くそのとおりであるというふうに思っております。

 事業仕分けなどは予算を切ることばかりと見られておりますが、いかに効率的に、有効に、効果的に事業を行うかという視点で事業仕分けを行っております。

 例えば、今度取り上げる独立行政法人の事業仕分けにおいても、いわゆる研究開発法人が類似の事業を複数の独立行政法人で行っているというような例も見られます。こうしたところを集約した方がいいのか、それとも複数あった方がいいのか、あるいはそのガバナンスにおいて無駄がないのか、そういったところを効率化することによって、同時に戦略的に重点的なお金の使い方ができるということにつながっていく、そういった視点を持って、事業仕分け、そして独立行政法人の抜本的な見直しを行って、その結果として、できるだけ少ない税金でより大きな効果を上げられるような、そんな体制をつくっていきたいと思っておりますので、御支援よろしくお願い申し上げます。(拍手)

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議長(横路孝弘君) 塩谷立君。

    〔塩谷立君登壇〕

塩谷立君 自由民主党の塩谷立です。

 私は、自由民主党・改革クラブを代表して、ただいま趣旨の説明がありました内閣提出、独立行政法人通則法の一部を改正する法律案及び秋葉賢也君外四名提出、独立行政法人通則法の一部を改正する法律案の両案について質問させていただきます。(拍手)

 質疑を始める前に一言申し上げます。

 今の鳩山政権を見ていると、法律さえ守っていれば何をしてもいいんだという、およそ公職にあるとは思えないような、極めて甘い、自己保身の論理がまかり通っています。

 象徴的なのは、三月二十九日、普天間基地移設問題について、鳩山総理が、三月末までに政府案を取りまとめるとのそれまでの主張を、別に法的に決まっているわけではないと言い放ったことです。

 我が党の谷垣総裁もさきの党首討論の中で指摘しましたが、自分で言ったことを自分自身で他人事のように当たり前に否定する、これでは、総理としての資質に問題があるとしか言いようがありません。事は、沖縄県民の生活、日米間の信頼関係、そして我が国の平和と安全保障に大きく影響する重要問題であり、多くの国民が注視しています。そういう人々の心を思えば、決して、薄笑いしながら、法で決まっていないから問題ないなどと言えないはずであります。

 さらに、鳩山総理は、中井国家公安委員長の女性スキャンダルについて何と言ったか。驚くべきことに、中井氏が法令違反をしたことはないと、ここでも全く同じことを言ったのであります。

 しかし、この問題は、国家機密の漏えい、危機管理など多くの問題を含んだ一大政治疑惑であります。総理は、しっかりと調査し、そういった事実がないと確認したのでしょうか。報道を見る限り、そのような調査をした形跡は全く見られません。

 国の最高権力者たる総理が、国政、外交上の重要問題や危機管理にかかわる問題について、法に触れなければいいなどと全く無責任な発言を繰り返していることは、まことに嘆かわしいことです。国民は、倫理観、責任感、使命感が決定的に欠如している総理に、我が国のかじ取りを任せることなどできるわけがありません。

 秘書や後援会の幹部の逮捕、そして議員自身の起訴、さらには女性スキャンダルなどなど、政権発足からわずかな期間に次から次へと起こった数々の政治疑惑に、逃げるばかりで何の自浄努力も説明責任も果たさず、しかも国民の命を守る自覚のない、全く無責任な総理、与党幹部、大臣、そして当該議員の即時辞職を求め、本編に入ります。

 独立行政法人通則法改正につきまして、枝野大臣と衆法提出者に質問いたします。

 独立行政法人について、第四十五回総選挙における民主党マニフェストは、独立行政法人の実施する事業について、不要な事業や民間で実施可能な事業を廃止し、国が責任を負うべき事業は国が直接実施することとして、法人のあり方は全廃を含めて抜本的な見直しを進めるとしており、これは、独立行政法人の存在を否定し、現在独立行政法人が実施している事業を、廃止、民間実施または国の直接実施のいずれかに移行しようとするものであると受け取れます。

 しかし、今回の通則法の改正は、不要財産を国庫納付させるという改正のみを行うとしています。本来、独立行政法人制度の抜本改革の中で、廃止等を含めて方針を決定した後、根本的な改正案を提出し、国会で堂々と議論すべきことではないかと思います。

 そこで、今後、独立行政法人制度について、存廃いずれの立場に立つのか、存置するとすれば、どのような方向でこれを見直すのか、あるいは廃止するとすれば、現在百四の独立行政法人が実施している事業をどうするのかなど、独立行政法人制度そのものの改革に対する鳩山内閣の基本的スタンスについて、枝野行政刷新担当大臣にはっきりと示していただきたいと思います。

 また、同様に、衆法提出者の独立行政法人制度に対する基本的なスタンスについても明らかにしていただきたいと思います。

 もし、今後、独立行政法人の廃止等を行えば、これまでスリム化を進めてきた国の事業が再び増大するおそれがあります。仮に、すべての独法の職員が国に戻るとすれば、約十三万人もの職員が政府に戻ってくることになり、国家公務員の総数が著しくふえることになります。こういうことを世間では、まさに焼け太りと言うのではありませんか。これは、民主党がマニフェストで主張している公務員の削減という方針にも著しく逆行することになるのではないかと思います。この件に対する枝野大臣の所見を伺いたいと思います。

 また、政府のこうした動きをどう見ているかについて、衆法提出者の認識についても伺いたいと思います。

 鳩山内閣は、昨年十二月、「独立行政法人の抜本的な見直しについて」閣議決定し、すべての独立行政法人について抜本的な見直しを行うこととし、見直しに当たっての基本的姿勢と見直しの視点を示す一方で、平成十九年十二月に閣議決定された独立行政法人整理合理化計画に定められた事項については、随意契約の見直し及び保有資産の見直しに係る事項を除いて当面凍結し、独立行政法人の抜本的な見直しの一環として再検討するとしました。

 新聞報道によると、本年一月、当時の仙谷行政刷新担当大臣は、四月からでも独立行政法人等について事業仕分けの手法で評価を行うとの考えを表明し、本年二月にその後任に就任した枝野行政刷新担当大臣も、これから事業仕分けの第二弾を行い、公益法人、独立行政法人を対象として既に準備を進めています。

 どのような手法で評価や見直しを行うにしても、独立行政法人の評価は、各省の評価委員会で一次評価を行い、政策評価・独立行政法人評価委員会で二次評価を行う、あるいは、中期目標期間終了時に定期的に見直しを行うよう法律で決まっているわけですから、法治国家として、法律を逸脱することは許されるわけがありません。この事業仕分けの手法による評価や見直しと、各省の評価委員会及び政策評価・独立行政法人評価委員会による評価、中期目標期間終了時の見直しとの関係を御説明ください。

 このように、鳩山内閣が、独立行政法人について、前政権の改革方針を撤回することは結構ですが、その理由と改革の方向性をまず国民に提示するべきではないでしょうか。しかし、関係閣僚の思いつきのような発言が次々報道されるのみで、その改革の全体像とスケジュールについては、全く不透明で、明確になっておりません。

 そこで、前政権の独立行政法人改革のどのような点に問題があると考え、どのように制度を変更すべきと考えているのか、今後の改革の工程表を含めた政府の見直しの全体像について枝野大臣に具体的にお聞きしたいと思います。

 特に、今回の政府提案には、前政権下で提出した法案の目玉であった、各省の評価委員会を廃止した上で、一元的な評価委員会を設置し、公正で透明性がある評価を行う部分、独立行政法人のガバナンスを強化するために監事の任期を延長する部分がありません。これは、お手盛り評価になりがちな現行の各省の評価委員会のあり方、法人のガバナンスや会計監査のあり方に問題意識を持たず、現状をよしとする考え方にあると理解しますが、政府に認識を求めます。

 もし、問題がありということであるならば、今回の提案に含まれていない理由を明確にお答えください。

 鳩山政権は、発足後、現在、公務員OBが役員に就任しているポストについて後任者を任命しようとする場合や、新たに公務員OBを役員に任命しようとする場合には、公募により後任者の選考を行うなどの方針を打ち出し、同年十月三十日より独立行政法人等の役員の公募を開始し、その結果については十二月三十日に公表されました。

 そこで、これらのことを踏まえて、次の諸点について伺いたいと思います。

 まず、公募結果については、民間人とのパイプ不足が目立つ上、焦点が官僚OBかどうかに絞られている側面が強いとの指摘があります。加えて、第一弾の公募では、外部有識者による選考委員会の推薦を各府省の政務三役が覆すような例もあったとされます。

 例えば、三月三十一日付朝日新聞では、長妻氏の個人的な逆恨みと題して、「三十日決定の独立行政法人の役員人事で、厚生労働省所管の理事ポストが削減された。有識者による選考委員会が二度にわたって同じ官僚OBに決めたが、長妻昭厚労相が覆した。不透明な天下り人事の排除を狙った公募だが、長妻氏による「人事介入」への疑問も出ている。」「任命権者は理事長で、理事ポストの削減理由は「任命権者と大臣が協議の上、適任者なしで空席」とされた。」「選考委の一人は「官僚OBがダメなら最初から明確にすべきだ。ルール変更はおかしい」と不満を漏らしている。」と報道されています。

 当該人物の適性の問題ではなく、官僚OBという理由だけで、選考委員会の判断を無視するという暴挙です。これでは、何のための公募であり、選考委員会なのかわかりません。官僚OBでないという理由で、適性が劣る人物を選任していることも考えられます。こうした事実と理由を詳細にわたってお答えください。さらには、政府はこれらの報道をどのように受けとめているか、お聞きしたいと思います。

 また、平野官房長官は、一月十四日の副大臣会議において、独立行政法人等の役員の公募について、事実上天下り容認と見られぬよう説明責任を果たす必要があるとして、選考基準について三月末をめどに改定するよう指示したとされていますが、そもそも役員の具体的な選考基準が明らかにされておりません。我が党の後藤田正純議員の質問主意書にもきちんと答えていません。具体的な選考基準の公表をなぜしないのか、あわせて伺いたいと思います。

 また、衆法においては役員公募について法定化していますが、その趣旨と効果について伺いたいと思います。

 政府の改正案は、平成二十年の百六十九回通常国会に独立行政法人整理合理化計画を踏まえて提出され、継続審査のまま、昨年七月の衆議院の解散により廃案となった独立行政法人通則法の一部を改正する法律案のうち、保有資産の見直しに関する部分と基本的に同一内容のものですが、先ほど御指摘しましたように、その他の部分については改正案には含まれていません。

 一方、衆法は、前政権が推し進めてきた独立行政法人整理合理化計画を踏まえたものであり、独立行政法人の制度の見直しを行うとともに、無駄、非効率を廃止、そして適正、透明な業務運営を確保するものであり、独立行政法人の本来の目的をより効率的に達成させるためには、この法案を早期に成立させることが重要であると考えます。

 もちろん、必要があれば、当然に法律、制度等を順次見直していけばいいのであり、いきなり制度そのものをなくしてしまうというのは、制度設立の意義を無視したかなり乱暴な議論であると思います。

 そこで、独法における不要財産の国庫納付はもちろん、評価の一元化、天下り規制、ガバナンスの強化等を盛り込んでいる衆法の早期成立について、衆法提出者に見解を伺いたいと思います。さらに、衆法と閣法との比較に関する所見についてもあわせてお伺いいたします。

 最後に、衆法の中で、前回の通則法改正より今回強化された部分についてお聞きしたいと思います。

 再就職あっせんの規制に関して、あえて罰則を追加した理由とその効果について衆法提出者にお伺いしまして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)

    〔国務大臣枝野幸男君登壇〕

国務大臣(枝野幸男君) お答えをいたします。

 まず、独立行政法人制度改革に対する鳩山内閣の基本的なスタンスについてでございますが、私どもは、現行の独立行政法人あるいはその制度そのものをゼロベースで見直していこうというふうに思っております。

 そして、そこで行われている事業を一つ一つ見直して、本当にその事業が必要であるのか、必要であるとすれば、それは国が行うべきか、地方公共団体が行うべきか、あるいは民間にゆだねるべきか、さらには、国が行うとしても、どういった形態でそれに関与すべきかということをゼロベースで検証して、私どもがマニフェストでお約束をいたしました四年間で抜本改革をするつもりでおります。

 こうした抜本改革の予定が立てられていることを踏まえた中で、今回、独立行政法人の不要財産の国庫納付等を義務づける法案を提出いたしましたのは、この四年間の間においても国民の財産を休眠させておいてよいのかという観点から、国の財政への寄与を図ること、これが喫緊の課題となっていることを踏まえて、この部分については、この四年間の間も先行してしっかりと実現をしようということでございます。

 次に、独立行政法人の職員が国に戻ることとなった場合の公務員削減方針との関係についてお尋ねがございました。

 私どもは、国に戻すということを決めているわけではまずございません。先ほど申しましたとおり、ゼロベースで、独立行政法人制度、そしてそれぞれの独立行政法人を検証して、抜本改革をするというものでございます。

 その際においても、国が関与をする場合において、現在の独立行政法人のような枠組みがいいのか、それともそれ以外の例えば法人形式がいいのか、そういったこともゼロベースで検討した上で、最終的に最も効果的、効率的なやり方をしていこうという視点でこれから具体的な検証作業を進めていくところでございます。

 なお、これまで、国が行うというと、従来型の公務員というものと、でなければ非公務員という二元的な思考がなされていたというふうに思っておりますが、そもそもこれを二元的に考えること自体が間違っておりまして、公務を行う民間人という考え方は、実は現に非公務員型の現在の独立行政法人でも行われている制度であると思っておりますが、これをさらに柔軟に使っていくということは考えられるというふうに思っております。

 また、これまでの改革においては、見かけ上の公務員の数、あるいは見かけ上の人件費は減っていても、結果的に、運営交付金等という形で税金で実質的な人件費を持っていて、実質的な人件費の削減になっていないという部分が非常に大きく見られている。こうしたことも視野に入れて、実質的に国民の税金で賄われる給与等の人件費相当額がどうなるのかという観点で改革を進めてまいりたいというふうに思っているところでございます。

 次に、事業仕分けと現行の独立行政法人評価との関係についてお尋ねがありました。

 法律に基づいて、現行の独立行政法人に係る評価は適切に進めていただくという必要があります。

 一方で、そもそも、この評価制度を含めた独立行政法人制度のあり方そのものを抜本的に見直すという観点から、これとは全く別の視点で事業仕分けを行うというものでありまして、両者は両立、併存するものであるというふうに考えております。

 次に、前政権の独立行政法人改革に対する見解と今後の独立行政法人改革の工程についてお尋ねがございました。

 前政権で行われた独立行政法人改革は、あくまでも現行の独立行政法人制度の枠内にとどまるものでありまして、当初この独立行政法人制度を導入しようとしたときの趣旨はともかくとして、実際動かしてみると、この制度そのものに大きな無理と矛盾があるという視点で我々は見ておりまして、この現行制度の枠内での改革は改革に値しないというふうに考えております。

 私どもは、より踏み込んだ形で、個別の法人のあり方、制度そのものをしっかりと見直してまいりますが、これについては、まず四月に行われる事業仕分けでできるだけ個々に行われている事業そのものを細かく具体的に検証した上で、夏ぐらいまでには抜本的な改革の方針を出し、そして二〇一三年までの、つまりこの選挙で与えられた私どもの衆議院議員としての任期までの間に原則としてこの改革を実現したいというふうに考えているところでございます。

 独立行政法人の役員の公募に関してでございますが、人事の話でございますので、具体的にお答えすることは差し控えたいというふうに思いますが、役員ポストの応募者については、選考委員会が評価を行い、評価を理事長に提示したものであって、理事長と厚生労働大臣とが協議を行い、さらには、改めてそのポストの任命の必要性についても検討した結果、適任者なしとしてそのポストを削減されたものであると承知をいたしております。

 なお、報道についての認識をお尋ねでありましたが、決定を覆したというのは正確でないというふうに思っております。

 その他の部分については、コメントする立場にございません。

 それから、選考の基準でございますが、それぞれの独立行政法人ごとに種類が違いますし、役職ごとにその業務の性質も違っておりますので、一律に選考基準を設けることはできません。一律の選考基準を設けるということを官房長官がおっしゃったということはございません。

 その上で、私どもは、官僚OBという理由だけで選考委員会による提示を覆したということはございません。官僚OBを現に適任者であるということで選んでいる例もございます。

 一月十四日の副大臣会議で平野官房長官が指示をしたということについてでございますが、そういった指示はないということを先ほど申し上げました。

 なお、大きな意味での公募の実施に当たっての考え方としては、行政勤務経験などよりも、独立行政法人の改革への意欲という点に着目して役員を選任するようという趣旨は定めております。その上で、具体的な職務の内容やそれぞれの法人の性格に応じて、職務内容書において必要とされる資格、経験等をあらかじめ明確にした上で公募を行っております。これが、あえて申し上げれば選考の基準ということになろうかと思っております。

 その上で、役員の任命後、速やかに選任理由を公表する等により、公募による選考の公平性、透明性が確保されるよう措置をしているところでございます。

 以上でございます。(拍手)

    〔谷公一君登壇〕

谷公一君 自由民主党の谷公一でございます。

 塩谷立議員の質問にお答えいたします。

 独立行政法人の改革に対する基本的な考え方についてお尋ねがございました。

 独立行政法人は、橋本内閣が着手した行政改革で、それまで国が直接行っていた、もしくは特殊法人が行っていた事業のうち、国が直接実施する必要はないが、さりとて民間にすべてをゆだねると実施されないおそれのあるものなどについて、独立の法人格を有する独立法人という仕組みで取り組んでいこうと、平成十三年春から導入されたものです。

 それ以降、国は企画立案部門、独法は実施部門という形で分割することで、行政サービスの向上や財政支出の削減、透明性、効率性の確保などに多くの成果を上げてまいりました。

 独法は、その名にあるとおり、行政そのものでありますから、実施状況について、国がしっかりと関与していかなければならないと考えています。同時に、社会情勢の変化、時代の要請、技術の進歩等を踏まえた不断の見直しも重要と考えます。

 したがいまして、これまで、毎年の中期計画の実施度合いの評価のほかに、三年から五年の中期計画終了ごとに、事務事業の必要性や組織のあり方、役職員の給与、退職手当等について、徹底的に見直しを行ってまいりました。

 もちろん、見直しの結果、存続する必要が認められない事務事業は廃止し、残るものについても、民間や地方で実施できるものは、民営化、地方移管を進めなければなりません。また、独立行政法人で継続する事務事業についても、規模の適正化、効率化等を行い、効果が見込まれる場合には、他の法人への事務事業の移管、非公務員化を進めるべきであります。

 こうした我々のたゆまざる改革への取り組みにより、国民にとって必要なサービスはしっかりと確保しながら、その無駄や非効率は徹底して排除していく、共同提出する我々三党は、このように考えているところでございます。

 政府の独法改革と民主党マニフェストについてお尋ねがございました。

 独立行政法人は、国の機関や特殊法人にあったものを厳しい評価、定期見直しのもとに置き、サービスの向上、コストの削減を図ることとしたものでありまして、その設立に当たっては、御承知のとおり、組合を初め強い抵抗があったものを、我々が政治主導により押し切ったという経緯がございます。さらに、独法設立後も、その役職員については、組合の大変強い抵抗の中、業務の性質から国家公務員の身分が真に必要なものを除き、これまで非公務員化を進めてまいりました。

 もし、独法を廃止し、ちまたに言われているように国の機関に戻すということになれば、従来、特殊法人であったものまで国の機関に、天下りならぬ地上がりするという、組合の意向に沿った措置を講ずることになり、国家公務員の人数がふえ、その人件費の増大を招くことは自明であります。そればかりか、企業的経営手法による今までの業務・財務運営や中期的な目標管理、第三者による厳格な事後評価など、現在の独法制度が持っているよい点が失われ、ひいては、行政サービスの低下、コスト増を招くことも懸念されています。

 このような動きも見られる中で、先ほど質問もありましたが、鳩山内閣は総人件費を二割削減し子ども手当の財源にするとしております。大変、考え方が一致せず、無責任にもほどがあると言わざるを得ないと思います。

 おととい、この衆議院本会議で仙谷大臣は、この人件費二割削減について、地方分権の推進に伴う地方移管のみならず、各種手当、退職金等の水準や定員の見直し、労使交渉を通じた給与改定など、さまざまな手法により、四年間かけて、平成二十五年度に達成するよう努力すると述べられました。

 マニフェストの言葉から一歩も出るものではありません。達成するよう努力です。必ずなし遂げるという決意も、大臣の口からは発せられませんでした。

 二年前の九月、当時の民主党岡田幹事長は、定員一割純減、給与、手当、退職手当一割カットと発言していたではありませんか。政権の座に着いて、もう七カ月です、二百日。具体的な数字を、先ほどの答弁でも何一つ言おうとしない政府。やはり、民主党の支持基盤である労働組合は与党にとって侵すべからざる聖域なのだと、多くの国民はあきれ返っています。

 先ほどの原口大臣は、肥大化した官を圧縮できるのは鳩山政権だけだと豪語されましたが、具体的な工程表を数字をもって示していただきたいと思います。

 提出法案の早期成立の必要性と閣法との比較に関する所見についてお尋ねがございました。

 我々三党の法案は、自公政権時代の政府提出法案、これは、残念ながら、当時の民主党の抵抗により審議未了で廃案となったんです。その前の法案をベースに、内閣全体として一元的な評価機関により評価する仕組みの導入、評価項目の中に保有する財産状況の明示、理事長、監事の人事に内閣承認等の仕組みの導入、監事について役職員などの調査権限の法定化など調査権限の強化、国費で取得した不要財産の国庫納付の義務づけ、非特定独立行政法人の役職員の再就職規制と罰則の導入を内容とするものであり、政府の提出法案は、独法や組合に配慮したためか、不要財産の国庫納付のみの、いわばつまみ食いであります。

 それでは、提出されているこの内容でありますが、不要財産の国庫納付の義務づけについても、政府提出法案では、国庫納付等に当たって、各省に置かれている独立行政法人評価委員会が関与することになっております。内閣としての方針を、例えば事業仕分けで国庫納付と指摘しても、各府省が覆すことができるものとなっています。

 このように、鳩山内閣の今現在提出される法案は、内容上不十分で、かつ不備があります。

 政府は、独立行政法人の改革について、先ほどの枝野大臣の答弁のように、ゼロベースで見直す、そして、抜本的な見直しということをオウム返しのように繰り返すのみです。

 なぜしっかりとした評価をする仕組みに今取り組まないのですか。なぜ役員公募制を法律に明記しようと法定化しないのですか。加えて、あれほど天下り撲滅と言っている政府・与党が、なぜ独法の役職員のファミリー企業などへの再就職規制に踏み込まないのですか。だれだって不思議に思います。

 やるべき、急ぐべき改革を先送る姿勢に、そもそも改革を進めようという気迫があるかどうかさえ疑わしいものです。

 我々の法案を早期に成立させることにより、独立行政法人の無駄、非効率を排し、より適正、透明な業務運営を確保するという改革の前進が何よりも大切だと考えているところでございます。

 以上でございます。(拍手)

    〔西博義君登壇〕

西博義君 公明党の西博義でございます。

 私からは、塩谷立議員に、役員公募の法定化について、その趣旨と効果についての関係でお答えを申し上げます。

 独立行政法人の長及び監事の人事について公募を法定化したのは、より広く候補者を募集し、主務大臣が多様な人材の中から最も適任であると認める者を任命できるようにするためであります。

 一方、一般の役員の人事については、公募により任命された理事長が、法人の業務を長及び役員が一体となって遂行することができるよう、みずからの判断により公募を行うことも、いわば一本釣りで任命することもできるようにしております。

 現在、政府は、運用上、独立行政法人の長、監事、さらに現行制度上、法人の長が任命権を有している一般の役員まで公募を行っております。しかし、選定委員会が審査し、決定した人材を大臣の意向で全くの別人にすげかえている事例が生ずるなど、議員御指摘のような問題が生じており、公募とは名ばかりのものになっております。

 このような状況では、今後の法人運営で問題があった場合、一般の役員の任命責任を法人の長に問うことができるのでしょうか。これでは、昔の特殊法人のときと同様、法人の役員の責任が不明確になってしまいます。さらに、大臣による情実人事、恣意的人事が行われないようにしなければなりません。

 その点、私どもの法案では、法定化することにより、役員の責任を明確にするとともに、人事のルールを明確にする効果があると考えております。

 以上です。(拍手)

    〔山内康一君登壇〕

山内康一君 再就職のあっせん規制に罰則を追加した理由についてお答えします。

 非特定独立行政法人の役職員は非公務員であり、その職業選択の自由を制限することは慎重であるべきだと認識しております。

 しかし、法人の業務の公正を確保するためには、ファミリー企業等への再就職あっせんについて、罰則をもって禁止する必要があると考えます。いわば、非特定独立行政法人からファミリー企業への天下りの根絶を罰則により担保するものです。

 以上です。(拍手)

議長(横路孝弘君) これにて質疑は終了いたしました。

     ――――◇―――――

議長(横路孝弘君) 本日は、これにて散会いたします。

    午後二時十九分散会

     ――――◇―――――

 出席国務大臣

       総務大臣  原口 一博君

       国務大臣  枝野 幸男君

 出席副大臣

       総務副大臣  渡辺  周君


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