衆議院

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第15号 平成14年6月26日(水曜日)

会議録本文へ
平成十四年六月二十六日(水曜日)
    午前十時三十分開議
 出席委員
   委員長 大畠 章宏君
   理事 逢沢 一郎君 理事 小島 敏男君
   理事 渡辺 具能君 理事 渡辺 博道君
   理事 野田 佳彦君 理事 細野 豪志君
   理事 河合 正智君 理事 工藤堅太郎君
      岩崎 忠夫君    小野 晋也君
      奥山 茂彦君    嘉数 知賢君
      亀井 久興君    桜田 義孝君
      七条  明君    実川 幸夫君
      谷本 龍哉君    近岡理一郎君
      西川 公也君    林 省之介君
      望月 義夫君    山本 明彦君
      石毛えい子君    枝野 幸男君
      仙谷 由人君    藤村  修君
      山元  勉君    横路 孝弘君
      太田 昭宏君    吉井 英勝君
      北川れん子君
    …………………………………
   総務大臣         片山虎之助君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     福田 康夫君
   国務大臣
   (防衛庁長官)      中谷  元君
   国務大臣         竹中 平蔵君
   内閣府副大臣       松下 忠洋君
   内閣府大臣政務官     奥山 茂彦君
   内閣府大臣政務官     嘉数 知賢君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  藤井 昭夫君
   政府参考人
   (防衛庁防衛参事官)   柳澤 協二君
   政府参考人
   (防衛庁長官官房長)   山中 昭栄君
   政府参考人
   (防衛庁防衛局長)    守屋 武昌君
   政府参考人
   (防衛庁人事教育局長)  宇田川新一君
   政府参考人
   (防衛施設庁総務部長)  石井 道夫君
   政府参考人
   (総務省大臣官房長)   畠中誠二郎君
   政府参考人
   (総務省行政管理局長)  松田 隆利君
   内閣委員会専門員     新倉 紀一君
    ―――――――――――――
委員の異動
六月二十六日
 辞任         補欠選任
  嘉数 知賢君     林 省之介君
  古賀 正浩君     桜田 義孝君
  谷川 和穗君     七条  明君
  山花 郁夫君     枝野 幸男君
同日
 辞任         補欠選任
  桜田 義孝君     古賀 正浩君
  七条  明君     谷川 和穗君
  林 省之介君     山本 明彦君
  枝野 幸男君     山花 郁夫君
同日
 辞任         補欠選任
  山本 明彦君     嘉数 知賢君
    ―――――――――――――
六月四日
 高速道路の障害者用駐車場に駐車する健常者への罰則に関する請願(鈴木康友君紹介)(第三七七〇号)
同月七日
 内閣官房機密費疑惑の徹底究明に関する請願(吉井英勝君紹介)(第四一四五号)
同月十日
 高速道路の障害者用駐車場に駐車する健常者への罰則に関する請願(小坂憲次君紹介)(第四三二一号)
 同(根本匠君紹介)(第四三二二号)
 同(増田敏男君紹介)(第四三二三号)
 同(山内功君紹介)(第四四七七号)
同月十一日
 高速道路の障害者用駐車場に駐車する健常者への罰則に関する請願(小里貞利君紹介)(第四六九五号)
 同(高市早苗君紹介)(第四八二二号)
 同(山岡賢次君紹介)(第四八二三号)
 同(石田真敏君紹介)(第四九九五号)
 同(保利耕輔君紹介)(第四九九六号)
 同(渡辺喜美君紹介)(第四九九七号)
同月十二日
 透明で民主的な公務員制度改革の実現に関する請願(山元勉君紹介)(第五二九七号)
 同(荒井聰君紹介)(第五四六二号)
 同(伊藤忠治君紹介)(第五四六三号)
 同(池田元久君紹介)(第五四六四号)
 同(今川正美君紹介)(第五四六五号)
 同(上田清司君紹介)(第五四六六号)
 同(江崎洋一郎君紹介)(第五四六七号)
 同(奥田建君紹介)(第五四六八号)
 同(鎌田さゆり君紹介)(第五四六九号)
 同(菅直人君紹介)(第五四七〇号)
 同(古賀一成君紹介)(第五四七一号)
 同(後藤斎君紹介)(第五四七二号)
 同(重野安正君紹介)(第五四七三号)
 同(城島正光君紹介)(第五四七四号)
 同(鈴木康友君紹介)(第五四七五号)
 同(高木義明君紹介)(第五四七六号)
 同(都築譲君紹介)(第五四七七号)
 同(東門美津子君紹介)(第五四七八号)
 同(中川正春君紹介)(第五四七九号)
 同(中西績介君紹介)(第五四八〇号)
 同(永田寿康君紹介)(第五四八一号)
 同(長浜博行君紹介)(第五四八二号)
 同(楢崎欣弥君紹介)(第五四八三号)
 同(西村眞悟君紹介)(第五四八四号)
 同(葉山峻君紹介)(第五四八五号)
 同(鳩山由紀夫君紹介)(第五四八六号)
 同(伴野豊君紹介)(第五四八七号)
 同(日野市朗君紹介)(第五四八八号)
 同(藤村修君紹介)(第五四八九号)
 同(古川元久君紹介)(第五四九〇号)
 同(細川律夫君紹介)(第五四九一号)
 同(堀込征雄君紹介)(第五四九二号)
 同(牧野聖修君紹介)(第五四九三号)
 同(松崎公昭君紹介)(第五四九四号)
 同(山内惠子君紹介)(第五四九五号)
 同(山口わか子君紹介)(第五四九六号)
 同(山元勉君紹介)(第五四九七号)
 同(安住淳君紹介)(第五六三九号)
 同(五十嵐文彦君紹介)(第五六四〇号)
 同(伊藤英成君紹介)(第五六四一号)
 同(伊藤忠治君紹介)(第五六四二号)
 同(池田元久君紹介)(第五六四三号)
 同(石井一君紹介)(第五六四四号)
 同(石毛えい子君紹介)(第五六四五号)
 同(一川保夫君紹介)(第五六四六号)
 同(岩國哲人君紹介)(第五六四七号)
 同(枝野幸男君紹介)(第五六四八号)
 同(大石正光君紹介)(第五六四九号)
 同(大島敦君紹介)(第五六五〇号)
 同(大谷信盛君紹介)(第五六五一号)
 同(海江田万里君紹介)(第五六五二号)
 同(金子哲夫君紹介)(第五六五三号)
 同(川端達夫君紹介)(第五六五四号)
 同(河村たかし君紹介)(第五六五五号)
 同(菅野哲雄君紹介)(第五六五六号)
 同(木下厚君紹介)(第五六五七号)
 同(黄川田徹君紹介)(第五六五八号)
 同(北川れん子君紹介)(第五六五九号)
 同(北橋健治君紹介)(第五六六〇号)
 同(工藤堅太郎君紹介)(第五六六一号)
 同(釘宮磐君紹介)(第五六六二号)
 同(桑原豊君紹介)(第五六六三号)
 同(小平忠正君紹介)(第五六六四号)
 同(後藤茂之君紹介)(第五六六五号)
 同(今田保典君紹介)(第五六六六号)
 同(今野東君紹介)(第五六六七号)
 同(佐々木秀典君紹介)(第五六六八号)
 同(佐藤謙一郎君紹介)(第五六六九号)
 同(佐藤敬夫君紹介)(第五六七〇号)
 同(島聡君紹介)(第五六七一号)
 同(城島正光君紹介)(第五六七二号)
 同(首藤信彦君紹介)(第五六七三号)
 同(鈴木淑夫君紹介)(第五六七四号)
 同(田中慶秋君紹介)(第五六七五号)
 同(高橋嘉信君紹介)(第五六七六号)
 同(武正公一君紹介)(第五六七七号)
 同(武山百合子君紹介)(第五六七八号)
 同(達増拓也君紹介)(第五六七九号)
 同(手塚仁雄君紹介)(第五六八〇号)
 同(土肥隆一君紹介)(第五六八一号)
 同(中井洽君紹介)(第五六八二号)
 同(中村哲治君紹介)(第五六八三号)
 同(永井英慈君紹介)(第五六八四号)
 同(羽田孜君紹介)(第五六八五号)
 同(葉山峻君紹介)(第五六八六号)
 同(鉢呂吉雄君紹介)(第五六八七号)
 同(伴野豊君紹介)(第五六八八号)
 同(日野市朗君紹介)(第五六八九号)
 同(日森文尋君紹介)(第五六九〇号)
 同(肥田美代子君紹介)(第五六九一号)
 同(平岡秀夫君紹介)(第五六九二号)
 同(平野博文君紹介)(第五六九三号)
 同(堀込征雄君紹介)(第五六九四号)
 同(前田雄吉君紹介)(第五六九五号)
 同(牧義夫君紹介)(第五六九六号)
 同(松沢成文君紹介)(第五六九七号)
 同(松本剛明君紹介)(第五六九八号)
 同(松本龍君紹介)(第五六九九号)
 同(三井辨雄君紹介)(第五七〇〇号)
 同(水島広子君紹介)(第五七〇一号)
 同(山内惠子君紹介)(第五七〇二号)
 同(山谷えり子君紹介)(第五七〇三号)
 同(山元勉君紹介)(第五七〇四号)
 同(横光克彦君紹介)(第五七〇五号)
 同(吉田公一君紹介)(第五七〇六号)
 非核三原則の法制定に関する請願(金子哲夫君紹介)(第五四五六号)
 同(高木義明君紹介)(第五四五七号)
 高速道路の障害者用駐車場に駐車する健常者への罰則に関する請願(小渕優子君紹介)(第五四五八号)
 同(平井卓也君紹介)(第五四五九号)
 同(平岡秀夫君紹介)(第五四六〇号)
 同(二田孝治君紹介)(第五四六一号)
 同(亀井静香君紹介)(第五六三六号)
 同(釘宮磐君紹介)(第五六三七号)
 同(佐藤謙一郎君紹介)(第五六三八号)
同月十三日
 高速道路の障害者用駐車場に駐車する健常者への罰則に関する請願(山口俊一君紹介)(第五九一一号)
 透明で民主的な公務員制度改革の実現に関する請願(荒井聰君紹介)(第五九一二号)
 同(池田元久君紹介)(第五九一三号)
 同(石井紘基君紹介)(第五九一四号)
 同(今川正美君紹介)(第五九一五号)
 同(植田至紀君紹介)(第五九一六号)
 同(枝野幸男君紹介)(第五九一七号)
 同(大出彰君紹介)(第五九一八号)
 同(大谷信盛君紹介)(第五九一九号)
 同(鍵田節哉君紹介)(第五九二〇号)
 同(金子善次郎君紹介)(第五九二一号)
 同(金子哲夫君紹介)(第五九二二号)
 同(菅野哲雄君紹介)(第五九二三号)
 同(黄川田徹君紹介)(第五九二四号)
 同(北川れん子君紹介)(第五九二五号)
 同(桑原豊君紹介)(第五九二六号)
 同(小平忠正君紹介)(第五九二七号)
 同(後藤茂之君紹介)(第五九二八号)
 同(佐々木秀典君紹介)(第五九二九号)
 同(塩田晋君紹介)(第五九三〇号)
 同(田中慶秋君紹介)(第五九三一号)
 同(玉置一弥君紹介)(第五九三二号)
 同(津川祥吾君紹介)(第五九三三号)
 同(中川正春君紹介)(第五九三四号)
 同(中塚一宏君紹介)(第五九三五号)
 同(中西績介君紹介)(第五九三六号)
 同(葉山峻君紹介)(第五九三七号)
 同(原陽子君紹介)(第五九三八号)
 同(日森文尋君紹介)(第五九三九号)
 同(肥田美代子君紹介)(第五九四〇号)
 同(保坂展人君紹介)(第五九四一号)
 同(細野豪志君紹介)(第五九四二号)
 同(前田雄吉君紹介)(第五九四三号)
 同(前原誠司君紹介)(第五九四四号)
 同(松原仁君紹介)(第五九四五号)
 同(三井辨雄君紹介)(第五九四六号)
 同(山内惠子君紹介)(第五九四七号)
 同(山岡賢次君紹介)(第五九四八号)
 同(山田敏雅君紹介)(第五九四九号)
 同(山田正彦君紹介)(第五九五〇号)
 同(山井和則君紹介)(第五九五一号)
 同(山花郁夫君紹介)(第五九五二号)
 同(山村健君紹介)(第五九五三号)
 同(山元勉君紹介)(第五九五四号)
 同(家西悟君紹介)(第六〇六五号)
 同(生方幸夫君紹介)(第六〇六六号)
 同(大石尚子君紹介)(第六〇六七号)
 同(大島令子君紹介)(第六〇六八号)
 同(加藤公一君紹介)(第六〇六九号)
 同(金田誠一君紹介)(第六〇七〇号)
 同(川内博史君紹介)(第六〇七一号)
 同(熊谷弘君紹介)(第六〇七二号)
 同(玄葉光一郎君紹介)(第六〇七三号)
 同(小林憲司君紹介)(第六〇七四号)
 同(小林守君紹介)(第六〇七五号)
 同(近藤昭一君紹介)(第六〇七六号)
 同(佐藤公治君紹介)(第六〇七七号)
 同(鮫島宗明君紹介)(第六〇七八号)
 同(城島正光君紹介)(第六〇七九号)
 同(仙谷由人君紹介)(第六〇八〇号)
 同(樽床伸二君紹介)(第六〇八一号)
 同(土井たか子君紹介)(第六〇八二号)
 同(中沢健次君紹介)(第六〇八三号)
 同(中津川博郷君紹介)(第六〇八四号)
 同(中野寛成君紹介)(第六〇八五号)
 同(中山義活君紹介)(第六〇八六号)
 同(長妻昭君紹介)(第六〇八七号)
 同(野田佳彦君紹介)(第六〇八八号)
 同(原口一博君紹介)(第六〇八九号)
 同(松野頼久君紹介)(第六〇九〇号)
 同(水島広子君紹介)(第六〇九一号)
 同(山内功君紹介)(第六〇九二号)
 同(横路孝弘君紹介)(第六〇九三号)
 同(渡辺周君紹介)(第六〇九四号)
 非核三原則の法制定に関する請願(斉藤鉄夫君紹介)(第六〇九五号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 個人情報の保護に関する法律案(内閣提出、第百五十一回国会閣法第九〇号)
 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案(内閣提出第七〇号)
 独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案(内閣提出第七一号)
 情報公開・個人情報保護審査会設置法案(内閣提出第七二号)
 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出第七三号)


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     ――――◇―――――
大畠委員長 これより会議を開きます。
 第百五十一回国会、内閣提出、個人情報の保護に関する法律案並びに内閣提出、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案、独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案、情報公開・個人情報保護審査会設置法案及び行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の各案を一括して議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 各案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官藤井昭夫君、防衛庁防衛参事官柳澤協二君、防衛庁長官官房長山中昭栄君、防衛庁防衛局長守屋武昌君、防衛庁人事教育局長宇田川新一君、防衛施設庁総務部長石井道夫君、総務省大臣官房長畠中誠二郎君及び総務省行政管理局長松田隆利君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
大畠委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
大畠委員長 この際、政府から発言を求められておりますので、これを許します。中谷防衛庁長官。
中谷国務大臣 防衛庁長官の中谷でございます。
 初めに、六月十一日に公表いたしました「調査報告書」及び六月二十日に行いました処分につきまして御説明をいたします。
 五月二十八日の報道に対し、私より指示をし、萩山副長官のもと、徹底した調査を行ってまいりました。本報告書は、海幕三等海佐開示請求者リスト事案、内局、陸幕及び空幕リスト事案及びこれら事案への対応等について調査結果をまとめております。また、施設庁についても、あわせて調査結果を公表いたしました。
 まず、海幕三等海佐開示請求者リスト事案について説明をいたします。
 前海幕情報公開室三佐が、同室勤務当時、情報公開業務に必要な範囲を超えて請求者の個人情報を付加したリストを作成しましたが、当該リストには情報公開業務とは何ら関係を持たない個人に関する記載があり、行政機関電算処理個人情報保護法、以下簡単に法と申し上げますが、第四条第二項違反と評価いたしました。
 また、同三佐は、当該リストを内局、各幕の情報公開室や海幕調査課担当者等に配付をしており、調査の結果、計十四名が当該リストの受領、閲覧または保管に関与していましたことは、個人情報の内容をみだりに他人に知らせてはならない旨定めた法第十二条違反と評価いたしました。
 さらに、同三佐の上司である海幕情報公開室長やリストを受領した者については、法に抵触はしませんが、個人情報の取り扱いに関する認識が低かったなど、その対応は不適切であったと考えております。
 次に、内局、陸幕及び空幕リスト事案について説明いたします。
 請求者のイニシアルや団体を示す略号、職業または会社名等が記載されたリストが、五月二十八日の新聞報道後、内局、陸幕及び空幕の情報公開室において、それぞれのLANのホームページから削除等されましたが、調査の結果、各リストに請求者を特定できるような情報の記載がないことなどから違法ではないと評価いたしました。
 しかしながら、個人に関する情報の取り扱いについては、慎重かつだれもが広く利用することができる情報公開法の趣旨に沿って疑念を生じないようにすべきとの点において配慮に欠けるものと考えます。
 また、空幕情報公開室員延べ二名が、東京地方調査隊隊員一名に対して、請求内容に氏名等を加えた文書を配付しており、個人情報の内容をみだりに他人に知らせてはならない旨定めた法第十二条違反と評価いたしました。
 これらの事案発生後の対応については、個人情報保護に対する認識の低さとチェックの甘さなどにより、上司に対する適時適切かつ正確な報告がなされておらず、結果として、防衛庁の発表の信頼性を損ない、国民の信頼を著しく失墜させることとなりました。このことは、的確な判断と正確な事実認定を欠いたためであり、防衛庁の業務処理手続において大きな問題があったと考えます。
 次に、防衛施設庁の事案について説明いたします。
 施設部の情報公開担当の専門官が、上司への報告、了承なしに、開示請求書に記入された請求者の氏名及び所属団体名等を転記したリストを作成し、LANの施設部掲示板に一時期掲載しました。このことは、情報公開業務に直接関係しない職員が閲覧可能だったことから、結果的に当該資料処理情報が目的外の参考資料として掲示されたこととなり、法第九条第一項違反と評価いたしました。
 防衛庁においては、調査結果により確定しました事実関係に基づき、六月二十日付で、大臣の補佐等、実行行為、指揮監督責任の三つの観点から、減給四名、戒告四名の懲戒処分計八名、訓戒三名、注意十名、口頭注意八名の計二十九名に対する処分を行いました。
 詳細は次のとおりであります。
 まず、私への補佐等が不十分であったために、職務上の注意義務違反と指揮監督義務違反により、事務次官を減給二カ月五分の一、官房長を減給二カ月十分の一、文書課長を戒告といたしました。これは、内局、陸幕及び空幕の各リストを違法なものとして早期の公表を進言し、あたかも防衛庁において問題となり得る行為が行われていたかのような印象を国民に与えることとなったことなどによるものであります。
 次に、実行行為について、法に反したことにより、職務上の注意義務違反として、前海幕情報公開室三佐を減給一カ月五分の一、空幕情報公開室員と前室員の三等空佐計二名を戒告、防衛施設庁施設部の専門官を訓戒といたしました。
 このほか、法に違反はしませんが、前海幕情報公開室三佐の上司の海幕情報公開室長を、同三佐に対して是正のための特段の指示をせず、開示請求者リストをみずから保管したことにより、職務上の注意義務違反と指揮監督義務違反として減給一カ月五分の一としました。
 また、内局情報公開室長を、上司に報告することなく、五月二十八日の新聞報道直後にホームページ上の資料の削除を指示したことなどにより、職務上の注意義務違反として戒告といたしました。
 さらに、指揮監督責任について、各幕僚長及び防衛施設庁長官を、組織の長として隊員に対する指揮監督が不十分であったことから、注意処分といたしました。
 また、情報公開に絡む問題として社会的影響が大きいため、一次監督者のみならず、二次監督者まで処分を行いました。
 次に、再発防止策について触れたいと思います。
 情報公開業務における今般の事案の根本には、大半の職員の個人情報保護に対する認識の低さとチェックの甘さがありました。
 今後は、全職員の意識改革、個人情報に関する教育研修、個人情報保護のチェック体制の充実及び情報公開業務実施手続の改善を柱とした再発防止策を徹底し、これらを通じて、国民が安んじて情報公開請求を行えるよう最大限努力してまいります。
 次に、海幕三等海佐開示請求者リスト事案等に係る発表用資料の作成経緯について説明いたします。
 防衛庁としては、当初、「調査報告書の概要」と「調査報告書」に加え、「防衛施設庁施設部における「情報公開処理状況(施設部関係)」に関する調査結果」と法的評価に関する参考資料としての「「個人情報」とは」の四つの資料を作成し、官邸及び与党への説明をした上で、これらの資料を使用して与野党国会議員や記者の方々へ説明を行うことを考えておりました。
 このため、事務次官が、十日に官房長官に、四つの資料のうち施設庁に関する資料を除く三資料を持参の上、「調査報告書の概要」の案に基づき調査結果のポイントを、十一日、総理にも四つの資料を添えて調査結果の主要なポイントを説明し、総理からは、国民にできるだけわかりやすい形で説明せよとの趣旨の御指示がありました。
 また、十一日午後、人事教育局長が与党幹事長及び国対委員長に説明した際には、「調査報告書の概要」の証拠隠しに係る記述については、証拠隠しを行っていないなら誤解を受けないような表現にする必要はないか、「調査報告書」はバックデータにすることも考えられるといった趣旨の御指摘等をいただきました。
 その後、私は、国民に対し簡潔でわかりやすい説明を行うとの趣旨に立ち、発表用資料については、法理的に端的な表現で書かれているものの方がいいとの判断から、「調査報告書の概要」を若干修文した「調査報告」を作成いたしました。会見等では、これと個人情報に関する参考資料を配付し、「調査報告書」及び施設庁に関する資料の内容を口頭で補足して説明することとし、午後五時ごろ、人事教育局長が記者ブリーフを開始いたしました。
 一方、午後五時半ごろには、衆議院武力攻撃事態への対処に関する特別委員会理事会において、「調査報告」を提出し、この際、出席した防衛局長は、その時点における防衛庁の正式の発表用資料が「調査報告」であることから、その旨を述べたところであります。
 当日の記者ブリーフでは、実際に配付された資料が簡単なものであったことを背景として、記者側より事実関係の細部についても強い関心が示されましたので、「調査報告書」及び施設庁に関する資料も配付をいたしました。
 翌日、衆議院の事態特の委員会には、この報告書をお届けいたしました。
 発表用資料の作成経緯は以上のとおりであります。
 私としましては、精いっぱい判断をし、努力をし、対処したつもりでありますが、今回の調査結果の発表の際の防衛庁の対応により、結果として混乱を生じさせたことは遺憾であります。御批判は謙虚に受けとめまして、今後の国会審議の中で誠意を持って説明するなど対応してまいりたいと考えております。
大畠委員長 次に、片山総務大臣。
片山国務大臣 前回、防衛庁の事案と新法案との関係について説明いたしましたが、今回、防衛庁からの調査結果の報告において事案の内容が明らかになったことを踏まえまして、改めて答弁をさせていただきたいと思います。
 もとより、あらゆる制度において、法令違反を完全に抑止することは困難な面がございます。そうした判断に立てば、仮に今御審議いただいている新法が成立し、施行された後であっても、今回のような事案を防ぐことができなかった可能性は否定できないと言わざるを得ません。
 しかし、新法案は、行政機関における個人情報保護の水準を大幅に向上させるものであり、その改善策を講じることにより、全体として法令違反を抑止する一定の効果があるものと考えております。
 新法案における具体的な改善策の例としましては、第一に、保護対象となる個人情報の範囲を、電子計算機処理に係る個人情報から、行政文書に記録されたあらゆる個人情報に拡大するとともに、これにより、関係する職員も、電子計算機処理要員を中心とした職員からすべての職員に拡大されることになります。
 第二に、開示請求権制度は本人によるチェックのための重要な仕組みでございますが、その対象情報の範囲を拡大するとともに、新たに訂正・利用停止請求権制度を設け、これらに関する第三者機関によるチェックの仕組みも設けたところであります。
 このような大幅な対象拡大、厳正なチェックの仕組みの整備等を通じ、行政機関における全職員の個人情報の保護意識や、より厳格な法令遵守へのインセンティブが全体的に高まると考えております。
 今回の事案が発生した最も大きな要因は、職員の個人情報の保護意識の不十分さにあったと考えます。いずれにしても、制度は人により維持されるものであり、全行政機関の職員に制度の趣旨を徹底することが最も重要であります。
 今回の事案をも契機として、政府の個人情報保護対策について国民からの信頼が得られるよう、職員に対する法の趣旨の周知の徹底、ファイル等の厳正な管理その他の方策を一層図っていく必要があると考えております。
 以上であります。
    ―――――――――――――
大畠委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。枝野幸男君。
枝野委員 民主党の枝野でございます。
 前回、私の質問の途中で答弁が混乱をして、それから二十日以上たってしまいました。今の御説明にも納得できませんが、そのお話をお尋ねする前に、一点、守屋防衛局長においでをいただいておりますので、事実関係についてちょっと確認をさせていただきたいことがあります。
 守屋防衛局長、二十三日の日曜日の昼、千葉の方に行かれていると思うんですが、どこで何をされていらっしゃいました。
守屋政府参考人 お答えいたします。
 六月二十三日に、安全保障議員協議会に所属する数名の与野党の国会議員の方と防衛庁幹部数名で懇親のためのゴルフを千葉県において行いました。
枝野委員 御一緒された防衛庁の幹部の方はどなたですか。
守屋政府参考人 私を含めまして、防衛庁の方から八名参加いたしておりますけれども、個々の職員につきましては、先生との――もともと安全保障議員協議会というのは、我が国の安全保障に関心を有する与野党の議員の有志によりまして平成九年に設立されました団体でございまして、これまで、海外における有識者との間で安全保障問題に関してさまざまな意見交換を行うほか、国内においては、防衛庁との間で勉強会や会費制の忘年会等の懇親活動を定期的に実施してきています。
 この会議には、課長級以上が協議会に入りまして説明しておりますので、私を含めまして課長級の人間が八人参加しているところでございます。
枝野委員 聞かれたことに答えてください。
 どなたと行かれたんですか。防衛庁のまず幹部の方、ほかの七名をお答えください。
守屋政府参考人 本件は、各参加者は休日におきましてプライベートで先生方の懇親のために参加したわけでございますから、それは、個人名を明らかにするということは適切でないと考えております。
枝野委員 では、こちらを聞きましょう。
 政治家、国会議員、どなたと行かれましたか。
守屋政府参考人 与野党の衆議院の国会議員の方四名が参加されました。そういうプライベートなもので行って、それぞれ自分の休日の過ごし方ということでございまして、それぞれ会費を払いまして、自分たちの車で行ったものでございますから、その内容について私どもの方から明らかにするというのは差し控えさせていただきたいと思います。
枝野委員 別に、だからどうなんだとは言っていない。事実関係をお尋ねしているだけなんですから。言ってまずいことでもあるんでしょうか。
 では、こちらから、額賀元防衛庁長官、それから浜田靖一議員、そして有事特の久間筆頭、そして自由党の東祥三議員、この四人で間違いありませんね。
守屋政府参考人 休日の、やはりこれはプライベートな時間の過ごし方として皆さん参加しておりますので、先生方の名前を含めまして、防衛庁からの参加者も含めまして、お答えするのはいかがかと思いまして、答弁は差し控えさせていただきます。(発言する者あり)
大畠委員長 質問者の枝野委員にちょっとお尋ねしますが、今のこの参加者の名前を明かす問題と、この法案に関してどのような関係があるのか。それで、それを明かすことが大変重要だということの判断であればもう一度させますが、もう一度そこら辺のことについて整理をしていただきたいと思います。
 枝野幸男君。
枝野委員 御承知のとおり、有事特別委員会で有事関連法の審議がなされている。その審議が、きょうここで審議を中心的に行うリスト問題で大変混乱をし、ようやく月曜日からそれが正常化できるのかなというような状況での日曜日の話であります。
 もちろん、プライベート、休日の時間帯に、完全なプライベートのことで行動されていることについてとやかく言うつもりはございません。しかしながら、いろいろな意味で重要な局面を迎えている中で、役所の幹部の皆さんと、今私が申し上げた、一緒にゴルフをされたと思われる顔ぶれの皆さんが、そんな重要な時期に御一緒をされているということであれば、そこで、完全なプライベートではなく、さまざまなお話があったのではないかと想像される方が普通でありますし、そこで特に問題のあるようなことがないのであれば、別に参加者の顔ぶれ、メンバーについてお話しになることについて何の問題もないはずでございますので、それは、どんな方が御出席をされていたのかということについてお答えになることに何でちゅうちょをされるのか私にはよくわかりません。お答えください。
守屋政府参考人 事態特との関係を言われましたけれども、今回のゴルフというのは、この先生方と五年間で約三回目のものでございます。それで、約一カ月半前の五月初めに、この日にやろうということで計画がございまして、当日、先生御指摘のようなリスト問題もございましたから、リスト問題に関係していない部局から、休日に都合のつく幹部というものを選んで、私どもとしましては、そういう個別に当たりまして、都合のつく幹部に参加してもらって行ったわけでございます。そういうことでございます。
枝野委員 今の答弁、全く説明になっていないんですよ。
 防衛局長は今、防衛局長御自身が御参加されて、防衛局長はリスト問題に関係しているじゃないですか。それから、地引官房審議官というのはリスト問題に全く関係ないんですか。官房は関係あるんじゃないですか。そして、久間、委員会の筆頭理事なんですから、関係者が一堂に、非公式に、目立たないように会ったということは、客観的事実としてあるんじゃないですか。間違いありませんね。先ほどの四人の方、国会議員、一緒にされた。それから、地引官房審議官がいらっしゃった。間違いないですね。
守屋政府参考人 先ほど申し上げましたように、五月の初め、この問題が起きる前に計画されていたものでございまして、そういう、全く親睦のために、個人的に会費も出しまして、それから自分たちも車を使いまして休日に行ったものでございますから、そういうものについて、休日の個人の過ごし方について、私どもの方から参加された先生方の名前を言うということは差し控えさせていただきます。
枝野委員 だめです。何をされていたかなんということはまだ聞いていないんですよ。ここできょう聞くつもりはありません、後で有事特でやっていただきますから。
 政府の高官の方と、そして国会の重要な役割を担っている議員の方がお会いになっていた。リスト問題にも関係するんですよ、政と官とのあり方。先日、月曜日の朝に有事特で私が指摘しましたとおり、シビリアンコントロールという見地から、国会と防衛庁との関係が、例の四十ページのリストが最初出てこなかったという関係は、まさに政と官との関係なんですよ。そういうところがどういうつながりで、どういう接点を持っていてというのは本案に直接関係しているんですよ、リスト問題に。
 ですから、事実関係を教えてくださいと。どうしてそこまで否定をされるのか、隠されるのか。隠す理由、全然ないじゃないですか。事実関係として、御一緒だったら御一緒だった、一緒だったけれどもやましいことはありませんよ、そう答えればいいじゃないですか。お会いになっていた、一緒にゴルフをやっていたということすらお認めにならない。こちらはちゃんとわかって聞いているんですから、ちゃんと答えていただかなければ前へ進めません。
守屋政府参考人 先生、私が最初に説明したことを、この安全保障議員協議会というのは、我が国の安全保障に関心を有する与野党の議員有志によりまして平成九年に設立されました団体でございます。
 それで、この先生方が、アメリカ、ヨーロッパにおいて安全保障の関係者と意見交換する、その際に防衛庁との間で勉強会を催すということをずっと続けておりまして、その場の、懇親の場としてやられたものでございますから、武力攻撃事態対処特別委員会とかそういうことは関係ない先生方、たまたま今そういう役職についておられる方というようなところがあるかもしれませんけれども、もともとは、安全保障議員協議会というのはそういう趣旨で設けられまして、ずっと五年間にわたり活動を続けておられるものでございますから、それに防衛庁として参加したものでございますから、御理解いただきたいと思います。
枝野委員 納得できません。私は、会ったことが悪いとかなんとか全然言っていないんですよ。ただ事実関係をはっきりさせてくださいと言っているんですよ。もしかするとプライベートと称する中で仕事の話がなされているかもしれない。あってもおかしくない顔ぶれじゃないですか。まず事実関係を確認させてくださいと言っていて、隠さなきゃならないようなプライバシーとはとても思えない。これは審議できません。
大畠委員長 ちょっと速記をとめてください。
    〔速記中止〕
大畠委員長 それでは、速記を起こしてください。
 そこで、今いろいろございましたが、枝野議員の方からもう一度質問をしていただきまして、防衛庁の守屋防衛局長から再度答弁をさせたいと思います。
 枝野幸男君。
枝野委員 それでは、少なくとも、防衛局長御自身や防衛庁でリスト問題にかかわられると思われる地引官房審議官が、日曜日、二十三日に、リスト問題などを審議している関係の有事特別委員会の久間筆頭理事やそこに法案を提出している東祥三議員などと一緒にゴルフをされていた、これはよろしいですね。
大畠委員長 防衛庁守屋防衛局長。今の質問者の質問に、事実関係だけを答弁してください。
守屋政府参考人 あくまでも懇親会ということでございまして、これは、五年にわたりまして、大変、防衛庁との間で、先生方の活動をしていまして、与野党の議員の方と意見交換をしてきている場でございます。
 あくまでも個人で、強制されるものじゃなくて、個人としての資格で参加しているものでございますから、私の名前を明らかにするのは一向に構いません。ですが、ほかの方を私の口から明らかにするということはいかがなものかと思いまして、差し控えさせていただきます。
枝野委員 どうしてお答えいただけないのか私にはさっぱりわからない。よほど事実を認めてしまうと困ることがあるのかなということを申し上げておきたいと思いますし、今のお答えになれませんという話は後の私の質問のところにもかかわってきますので、よく覚えておいてください。
 具体的なリスト問題の中身についてお尋ねに入りますが、まず一つは、今回陸幕などのつくったイニシアルなどしか載っていないリストは、現行の行政個人情報の保護法のリストに当たらないというようなことが判断をされています。しかしながら、当然、防衛庁の関係部局の中には個人名の入ったリストがある。一方では、個人名は書いていないけれども、いろいろと余計なことの書いてあるリストがある。容易に照合できるものに当たるじゃないですか。どうして当たらないと判断したんですか。
中谷国務大臣 まず、現行の電算処理個人情報保護法におきましては、行政機関における個人情報の電算処理の進展にかんがみまして、個人を識別できる情報を体系的に集積をいたしました個人情報ファイル、これをそもそも対象といたしております。
 内局、陸幕、空幕情報公開室が作成した各種の進行表につきましては、個人名が記載をされておらないこと、また開示請求者のイニシアルや区分、これはマスコミとかオンブズマン等でありますが、これが記載されているが、それだけでは特定の個人を識別できず、また他の情報と容易に照合して当該個人を識別できないことから、これらは個人情報を体系的に集積したものではなくて、個人情報に着目した電算処理が困難な構成になっているために、本法の規定が適用される個人情報ファイルには該当しないということであります。
 また、この開示請求書のつづり、また御指摘の個人名が書かれている空幕作成の進行管理表のようなものにつきましては、これは情報公開室の中に限定をされて使用されておりまして、情報公開業務の遂行のために使用されることでもあるし、外には出ない資料でございます。
 また、開示請求書のつづりは、内局及び陸海空幕の情報公開室において、それらの室員以外が参照できないよう厳重に保管をされている事情を勘案しましたら、この進行表に記載された内容は、法第二条二号の、当該情報のみでは識別できないが、他の情報と容易に照合でき、それにより当該個人を識別できる情報には当たらないということでございます。
枝野委員 陸幕でつくった、例えば個人名は入っていないリストだと。だけれども、個人名の入ったリストは、陸幕以外に海幕の人も持っていた。つまり、結構広く入手し得ていたじゃないですか。
 この現行の、行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律にある他の情報と容易に照合ができるというのは、だれにとって容易に照合ができるという意味と解釈をされているんですか。
中谷国務大臣 これは法の第十二条でございますけれども、個人情報の電算機処理等を行う行政機関の職員でございまして、個人情報の電算機械の処理を行う職員ということでございます。
枝野委員 今ので法の所管大臣もよろしいですね、総務大臣。
片山国務大臣 そのとおりでございます。
枝野委員 電子計算機処理をしていた、例えばこの場合、陸幕リストの場合、では、その十二条に言う「従事していた者」というのはだれですか。リストをつくった人じゃないですか。
中谷国務大臣 これにつきましては、その情報の電算処理をしていた者でございます。
枝野委員 ですから、その電算処理をしていた人というのは、陸幕では陸幕リストをつくった人ですよね。その陸幕でリストをつくった人は、同時に固有名詞、個人名の入っているリストも手元にあるんじゃないですか。違いますか。照らし合わせ、容易じゃないですか。全然むちゃくちゃじゃないですか。
中谷国務大臣 その作成した者は情報公開室の中にいた職員でありまして、その職員が行政情報公開をする業務の一環として扱っているわけであります。その内容等につきましては、あくまでも情報公開室、中だけの範囲でございまして、LANを利用していた人と、またそれを作成して情報公開室の中で業務をした人、これは別でございます。
枝野委員 それはむちゃくちゃです。私、今丁寧に聞いたじゃないですか。だれにとって容易に照合できるということが問題なんですかと聞いたら、それは十二条で、そのファイルをつくっていた人にとって容易に照合できるかどうかの問題だと、総務大臣も含めて御答弁になった。リストをつくっていたのはその情報公開室の人なんで、情報公開室の人にとっては、個人名の入っているリストを、手元にあるんですから、照合、簡単じゃないですか。そのLANを見た外部の人ではない、ここで問題になるのは、容易に照合できるかどうかというのは。
 というのが現行法の規定なんですから、情報公開室の人にとって容易に照合できるということは、容易に照合できるということで解釈しないとおかしなことになるんじゃないですか。
中谷国務大臣 情報公開業務を行う以外のLANを利用していた人にとりましては、容易に照合できないわけでございますし、またその個人が特定できないわけでございますので、この規定は、十二条の規定は適用されないということであります。
枝野委員 さっきの話と、答弁と矛盾しますよ。さっきの話は、二条で容易に照合することができるというのはだれにとっての話なんですかと聞いたら、十二条での処理をしている人だとお答えになったから、それなら情報公開室の人なんだから照合できるじゃないですかというお尋ねになったら、今度は逆をおっしゃる。逆ですよ。
 では、逆にお尋ねしますよ。情報公開室の人にとっては容易に照合可能だったじゃないですか。リストを見た人にとっては容易に照合ができたかどうかは、また別議論です。でも、少なくとも情報公開室、少なくともつくった陸幕の情報公開室の人、あるいは個人名つきのリストが流れていた海幕の情報公開室の人、こういう人たちにとっては、この現行法の二条二号の容易に照合することができる状態だったじゃないですか。法の解釈、間違っているじゃないですか。どうですか。
中谷国務大臣 この情報公開の業務を行う上においては、情報公開室の中においてその業務を行う上において必要な資料であります。したがいまして、その目的を達成するために必要な資料でございます。
 しかしながら、このLANに掲載されたファイルにつきましては、それは個人情報ファイルでもございませんし、また、それを見てその人物がだれかというのが特定できないわけでございますので、これは該当しないということでございます。
枝野委員 何にも答えていないです。LANの方に載っかっているのが個人情報リストに当たるかどうかということを今議論しているんですよ。違いますか。わかりますよね。
中谷国務大臣 LANに掲載されたものは個人情報ファイルには該当いたしません。
枝野委員 なぜ当たらないんですか。ちょっと一個ずつ丁寧にやっていきますが、なぜ当たらないんですか。
中谷国務大臣 個人情報ファイルの定義でございますが、この個人情報ファイルというのは、個人名が縦の欄にざあっと連続して流れて、それを処理することによって個人名が特定をされるファイルでございます。
 したがいまして、このLANに掲載されたリストにつきましては、個人名が書かれておりませんし、また、イニシアル等でそれが個人のだれであるかということが特定できませんので、個人情報ファイルには該当しないということであります。
枝野委員 違いますよ。確かに個人名は載っていない。個人名は載っていないけれども、先ほど来議論している二条二号のところには、括弧つきで「(当該情報のみでは識別できないが、他の情報と容易に照合することができ、それにより当該個人を識別できるものを含む。)」と書いてあるじゃないですか。これに該当するんじゃないですかと今聞いているんですよ。
中谷国務大臣 そのLANを見る人は、利用していた人は、情報公開室の中にあるリスト、個人情報のファイルのリスト、これを見ることはできないわけでございます。したがいまして、この情報公開室の中におきましては、業務を遂行する上において個人情報ファイルなるものを作成し、利用していたことはございますが、それ以外に、LANに載っていた情報をもってそれが個人を特定できることはできませんし、そもそも個人情報ファイルには当たらないわけでございますので、このことをもって判断をいたしているわけでございます。
枝野委員 今のはこういうことですね。つまり、LANを見ることのできる大部分の人は照合のしようがないから、だからこれに当たらないんだ。だけれども、情報公開室の関係者は個人名つきのリストを持っていたことはお認めになっていますよね。この人たちは容易に照合できますよね。それはお認めになりますよね。情報公開室の関係者は容易に照合できた、これはお認めになりますよね。
中谷国務大臣 そうでございます。それがないと情報公開業務ができないわけでありまして、この業務の目的を遂行する上に必要な個人情報ファイルだからでございます。
枝野委員 ということは、これは片山総務大臣、現行法の解釈ですよ。現行法の、容易に照合することができるかどうかというのは、だれにとって容易に照合することができるかどうかなんですか。
片山国務大臣 それはLANを利用する人ですよね。だから、この場合には、当該職員は今お話しのように容易に照合できる機会を持っておりますけれども、LANを利用する人は照合できない、こういうふうに思っております。
枝野委員 国会に今かかっている新法では「容易に」という用語が抜けていますが、同じような規定です。同じ解釈なんですね。
片山国務大臣 新法で「容易に」を取りましたのは、やはり保護の対象を拡大しようということでございまして、手間もかからず、時間もかからず、簡単にということが現行法の「容易に」でございますが、新法はそれを外しまして、もう少し手間がかかり、時間がかかっても、照合できるんなら個人情報にしよう、こういうことでございます。拡大であります。
枝野委員 私は、「容易に」を外しただけですねということを言っていたんで、容易かどうかという話じゃなくて、主語はだれですかという話です。照合できるということの主語は一緒ですねと聞いているんです。
片山国務大臣 一緒でございます。
枝野委員 ということは、新法も相当狭いですよね。つまり、個人情報について、イニシアルつきの、しかもセンシティブ情報にかかわるようなリストがばあっと全国民に公開されている、だけれども、固有名詞と照合するリストは霞が関の中にしかない、これならば個人情報リストにならないという解釈ですね。
片山国務大臣 あくまでも個人情報ということを対象にしておりますから、個人情報に属さないものは対象外、こういうことになりますが、現行法は、御承知のように、電算処理されたファイルを中心にしておりますけれども、今度は個別の行政文書も対象になる、そういう意味では広がるわけでありますが、その「容易に照合」あるいは「照合」、その点は変わっておりません。
枝野委員 いや、だから、今度の話だって、リストはLANで防衛庁の中に幅広く公開をされて、そこには、固有名詞は書いていなかったけれども、どんな人だとかという話が、実は、容易かどうかという話は問題あるけれども、かなり知っている人だったら固有名詞を特定できるんじゃないかというようなものも載っていた。その中には、センシティブ情報に当たるんではないかと思われるようなものも載っていた。だけれども、個人情報ファイルに当たらないという。
 だけれども、少なくとも情報公開室の関係者の人たちは、個人名つきの、あるいは申請番号つきのリストを持っているんですから、簡単に照らし合わせできますよね。同じような話で、これが個人情報ファイルに当たらないというんだったら、センシティブ情報だ何だかんだと相当危ない情報が載っかっているリストが役所の中にわっとコンピューター上で公表されていても、個人名と照らし合わせる情報を持っているのはごく一部の人たちだけでした、その人たちはそれは職務上必要なことでしたということであれば、リストに当たらないということになるわけです。
 そんな狭い話じゃ全然だめじゃないですか。全部イニシアルにしておけば心配ないね、いざというときは請求番号か何とか番号とかと照らし合わせればいいんだからと、つくる担当者のところでは思っておいて、とりあえず、幅広くまいておくところはイニシアルにしておけばいいや、こういう話になっちゃいますよ。それでいいんですか、総務大臣。
片山国務大臣 あくまでも個人情報なんですよ。だから、個人情報にならないものは、個人が識別できないものは保護の対象にしない、こういう考え方ですからね。今の委員が言われるようなセンシティブ情報でも、どの個人かわからないわけですから、その点については保護の対象にしませんが、個人情報に当たるものは、利用目的を超えてやるとかあるいは提供するとか、そういうことはかたく禁じているわけであります。
枝野委員 だから、だれにとって簡単に照合できるかということを議論しているんですよ。いいですか。
 今回の場合だって、少なくとも情報公開室の人は簡単に照合できたわけですよね。それはお認めになりましたよね。しかも、陸幕のLANに載っかっていた情報について、海幕の人も容易に照合できましたよね。こういうふうに、それぞれのリストはそれぞれに存在をしている。
 片方はイニシアルしかない。でも、イニシアルしかないのはばあっと広がっている。そのイニシアルと照らし合わせをできる固有名詞の入っている情報は、そんなにばあっとは広まっていないけれども、ここではこれで必要です、こっちではこれで必要です、あっちではこれで必要です、持っている人はそれぞれある程度いますね。それを照らし合わせたら、センシティブ情報を含めて、少なくともこっちの別リストを持っている人たちはみんな知り得ますね。こういうのが全く法の規制の対象にもならないということですよ。リストの対象にもならないということですよ。法が全くかからないということですよ。
 そんな欠陥法なんて、とてもじゃないけれども、みんなイニシアルでつくっておきますよ。僕が役人だったら、全部イニシアルでつくっておいて、照合番号と固有名詞は別ファイルにしておいて、常に別建てに置いておけば安心だ、簡単に脱法できる。僕ならそうしますけれども、どうですか。
片山国務大臣 それは、なるほど、情報公開の担当職員、電算処理を担当する職員は知り得る立場にありますが、それを、所掌の事務を超えて、利用目的を超えてやることは禁じているわけですから、提供することも。だから、法律としては、それはやむを得ないところがある、電算処理したり、窓口の人は、しかし、それは、ほかに利用目的を超えて提供したりすることは、あるいは利用したりすることは禁じているわけでありますから、そこでも歯どめをかけていると考えております。
枝野委員 全然違うんですよ。だって、今度の個人情報、今の現行法でも新法でもどっちでも、その個人情報リストを勝手にわっとまいちゃいけないということに初めからなっているんですよ。法の規制の対象になったとしても、ばあっとまいちゃいけないんですよ。いいですか。
 規制の対象になっていないのは、ばあっとまけちゃうわけです。ばあっとまけちゃうから問題なんです。初めから、どうせ固有名詞つきのリストはこういう狭い人しか持っていませんということだったら、個人情報リストに該当すると言ったって何にも困らないじゃないですか。そうですよね。個人情報リストだったら、まく範囲が限定をされます。個人情報リストに当たらないとなったら、どこにまいたって法の規制はないんですよ、現行法でも新法でも。だから、規制の対象にかけておくべきじゃないですか。違いますか。
片山国務大臣 個人が識別できない、だれの情報かわからないものは個人情報でない、我々はこういう立場でございます。御理解賜りたいと思います。
枝野委員 後ろから教えてくれたので、嫌みな話になるけれども、では、さっきのゴルフを一緒にやった人をイニシアルだけでも教えてくださいよ、そういう話になりますけれども、違いますか。
守屋政府参考人 お答えいたします。
 私、再三再四お答えしておりますから、あくまでもプライベートな休日で、プライベートな資格で参加しておるわけでございますから、どうしてそういうことを求められるのか、理解に苦しみます。
枝野委員 防衛庁は相変わらずわかっていないじゃないですか、個人情報保護もプライバシー保護も。個人情報保護法そのものが、個人名をつけたり、あるいは個人名が識別されるようなリストをうかつにつくっちゃいけませんとしているのは、まさにプライバシー、プライベートの話だからです。
 それで、イニシアルだったらいいんだと総務大臣がおっしゃっているから、イニシアルだけならいいじゃないですか。プライバシーだ、プライベートだと認めた上でも、イニシアルだけならいいというのが総務大臣のお話だから、ならば、プライベートだということを百歩譲ってお認めしたって、イニシアルだけはお出しくださいという話です。そうじゃありませんか、総務大臣。
片山国務大臣 この場合、私はよくわかりません。イニシアルでも、個人が容易に識別できれば、それは困るわけです。
枝野委員 そうですよ。もう一つの論点なんですよ。陸幕のつくっていたリスト、イニシアルとその後ろについているその人の属性についての情報で個人が特定できるじゃないですか。そうでしょう、防衛庁長官。
中谷国務大臣 その開示請求者のイニシアルや区分が記載をされておりますが、それだけでは特定の個人を識別できないわけでございます。
枝野委員 どういう理由で、どういう材料に基づいて、どう判断したんですか。
 先ほどの、私があえて嫌みのように、申しわけないけれどもイニシアルを出してくださいと。確かに、ここでイニシアルを言ったら、国会議員の名前、わかりますよね。事実上推測はつきますよ。
 防衛庁の中のLANの情報を見ているような人にとっては、イニシアルと、あの反戦何とか活動をやった人だとかこういうオンブズマン活動をやっている人だとか、そういうのが一緒にくっついているんですよ。関係者にとってはすぐわかるじゃないですか。そういうことをどこまで検証したんですか。していませんよね。
中谷国務大臣 その前の前提といたしまして、そのLAN掲載のファイルが個人情報ファイルであるか否かという点を考慮いたしました。この法律で言う個人情報ファイルといいますのは、先ほども申し上げましたけれども、縦系列に個人の名前が並びまして、それによって個人が識別できる、そういうファイルのことを個人情報ファイルというわけでございます。
枝野委員 いまだに、まだこの法律を大臣はわかっていないんじゃないですか。名前が書いていなくたって、その他のことから個人が特定できる情報は個人情報ファイルですよ。そうですよね、片山大臣。
片山国務大臣 今、何度も同じことを申し上げておりますが、イニシアルでも、容易に他のものと接合することによって個人が識別できれば個人情報です。それはもう何度も申し上げているとおりであります。
枝野委員 ということは、今の中谷大臣の答弁、おかしいですよね、官房長官。閣内不一致ですから、整理してください。――時計をとめてください、まだ聞くこと、たくさんあるので。
大畠委員長 では、ちょっと速記をとめてください。
    〔速記中止〕
大畠委員長 速記を起こしてください。
片山国務大臣 あくまでも個人が識別できる情報でございますが、現行法は、個人情報ファイルという形で体系的にまとまっているものを個人情報と扱っております。
枝野委員 後ろの方が何を教えたのかよくわかりませんが、全然私の質問の答えになっていないと思うんです。リストになっているかどうかという話は、リストには今度のLANの問題はなっているんですから、そこに載っている情報で個人を識別できるかどうかということについて、イニシアルだけだから識別できないと防衛庁長官がおっしゃるけれども、法律をちゃんと読んだら、イニシアルだったとしてもほかの情報から個人が識別できれば、照らし合わせじゃなくて、参照じゃなくて、括弧の中じゃなくて、本文、地の文でも、イニシアルだけじゃなくてほかの情報から個人が事実上識別できれば個人情報に当たると法律に書いてあるじゃないですか。だから、そのずれをお尋ねしているんですよ。
大畠委員長 防衛庁長官と総務大臣にお伺いしますが、今の質疑者の話は、イニシアルのリストは個人情報じゃないという答弁が防衛庁長官のお話でありまして、イニシアルだけでも個人が特定できるものは個人情報だというお話が片山総務大臣でありますが、お二人からもう一度この答弁をお願いします。
 まず、中谷防衛庁長官。
中谷国務大臣 我々考えましたのは、個人情報が識別できるかどうか、しかもそれが体系的になっていないといけない、すなわち個人情報ファイルであるか否かというのが条件でございます。
 それから、イニシアルだけでわかるかという点でありますが、照合可能か否かは、ユーザーである一般の職員を基準といたしておりまして、私自身もそのイニシアルをもってその人がだれだということがわからないわけでございますので、イニシアルをもって個人の特定は識別できないというふうに判断をいたしております。
片山国務大臣 防衛庁長官の答弁と同じであります。
枝野委員 いいですか。一般ユーザーってだれですか。そんな、リストを見る可能性のある人全員が照合できないと、要するに推測できないと個人情報ではないんですか。そうしたら、何でもオーケーですよ。全国民向けに公開しておけば、その全国民向けに公開した情報の中でイニシアルから個人名を特定できる人というのは比率的に物すごく小さくなるから、個人情報に当たらなくなりますね、防衛庁長官。
中谷国務大臣 このイニシアルにつきましては、先ほども申しましたけれども、それだけでは特定の個人を識別することができないし、また、他の情報と容易に照合して当該個人を識別できないというふうに判断をいたしました。
 しかしながら、このイニシアルを載せることにつきましては適当でないということで、その事件の報道がありました後はこのイニシアルの掲載をやめておりますし、今後ともこのイニシアルをLANに載せるということはいたさない措置を講じるわけでございます。
枝野委員 本質がわかっていらっしゃらない。イニシアルが問題なんじゃないんですよ。イニシアルやイニシアルとくっついている、この人は何とかオンブズマンのこういう人だとかという情報が一緒にくっついていると、セットになって事実上、関係者の人たち、LANなんかを見る関心を持っている人たちにとっては、すぐ個人名は特定できますよねということを言っているので、イニシアルを外したって意味ないですよ。イニシアルも外し、こちらの、この人は何とかオンブズマンだとかそういう話も全部外した話だったら、まだ少なくとも法律には触れないねという話でいけるのかもしれませんが、だけれども、イニシアルなんか外しても全然問題外。
 そもそもが法律にこのリスト自体は当たっていないという判断をしているから、そういう議論にならないわけですよ。法律に当たるけれども配った範囲が狭かったとかそういう話だったらいいですけれども、イニシアルと属性と、わかる人が見ればわかるのに、だけれども、この法律の個人情報の定義のところで、これではそもそも法律の適用はありませんとされちゃったら、現行法でも新法でもつくったって、一番大事なところはイニシアルどまりにしておけば法の適用は初めからありませんとなっちゃう。こんなばかな話はありませんよということを申し上げておいて、聞きたいことはまだたくさんあるので、これだけでも私はこの法律は決定的な欠陥だ、個人情報の定義を書きかえないと全然議論にならないということを申し上げておきたい。あるいは、防衛庁の今回の判断を改めて、個人情報の定義についての解釈を改めるか、どちらか二つに一つだということを申し上げておきたい。
 もう一つ、このリスト問題では、よく私にはわからないのは、これは細野議員なんかの質問にも有事特でありましたけれども、海上自衛隊の三等海佐に陸幕の情報公開室員が、受験生の母ですか、病歴が載っていたと。なぜ海上自衛隊の三等海佐にその病歴情報が行っていたのか。明白に僕は、そもそもこういった病歴についての情報をもともと持っていた人の守秘義務違反じゃないかと思うんですが、防衛庁長官、いかがですか。
中谷国務大臣 これの判断につきましては、自衛隊法の第五十九条、「秘密を守る義務」における秘密というのは実質秘でありまして、刑罰を科してまで守る秘密があるが、防衛庁としては、本件に関するリストに掲載された事項につきましては、それに該当するとまで言えないものと考えております。
枝野委員 そこなんですよね。自分がどういう病気を持っているのかということについては、普通の方であれば、余り人に知られたくないと思いますよね。ですから、例えばお医者さんには初めから守秘義務がかかっているんですね、患者さんの病気についてしゃべっちゃいけないということについて。
 例えば、自衛隊を受験されたけれども、病歴があって自衛官としては採用できませんでしたと。当然、その試験のところでは病歴があるかどうかということを、それは自衛官としての職務遂行に当たれるかどうかということを判断するのは必要だから、そのことを知るのはこれはやむを得ないことだ、当然のことだと思いますが、そのことを、防衛庁、自衛隊の内部とはいえ、知らない人にいつの間にか漏れていましたというのは、それは当事者にとってみたら、そんなの許されるのという話じゃありませんか、防衛庁長官。
中谷国務大臣 個人のプライバシー、情報は守っていかなければならないという考えは同じでございます。こういう観点におきまして、今回、防衛庁といたしましては、個人情報に関する取り扱いにつきまして慎重であるべきと考えまして、この職員が情報公開業務で知り得たプライバシーとして特に保護を必要とされるものを海幕三佐との意見交換の中で聞かれるままに答えてしまったということは不注意でございまして、注意処分をいたしたわけでございます。
枝野委員 だけれども、違法じゃないということなんですよね。法には触れないという御判断ですよね。
中谷国務大臣 これが実質秘であるかという判断でございますが、そこまでは言えないというふうに防衛庁として判断したわけでございます。
枝野委員 総務大臣、総務大臣は国家公務員法の所管ですよね。国家公務員法百条にも同じ規定、「職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。」という規定がございます。その所管大臣として、そして同時に情報公開法や現行の行政の個人情報の保護法の所管大臣として、今の防衛庁長官の御判断、御説明、容認されるんですか。
片山国務大臣 国家公務員法の第百条第一項と自衛隊法のこの秘密、守秘義務ですけれども、これは同じものだ、こういうふうに考えております。
 今もお話ありましたが、実質的にそれを秘密として保護するに値すると認められるものかどうか、こういう判断でございまして、今回の場合には、一義的には当該事項を管轄する省庁において御判断していただく、こういうことでございます。最終的には司法判断でございますけれども、国家公務員法と自衛隊法は同じとお考えいただいていいと思います。
枝野委員 ということで防衛庁長官の御判断を容認するんだとすれば、一般的に、個人がプライベート、プライバシーの問題で余り人に知られたくないよねと思っているようなことが、役所の中で、実はあの人はああいう病気なんだよねという話が広がっていたとしても、法には触れない、こういうことになりますが、本当にそれでいいんですか、総務大臣。
片山国務大臣 今申し上げたのは、守秘義務は罰則がかかるわけでございますから、守秘義務そのものには触れないという判断を防衛庁長官はされた、こういうことでございますけれども、しかし、その扱いについて、それが適切かどうかというのはまた別の判断だと思っております。
枝野委員 例えば罰則の兼ね合いで、今回の件で、この三等海佐に漏らした人が、起訴して実刑判決をすべき事案かどうかという話はまた別問題ですよ。それは情状酌量の話がありますよ。でも、まず違法かどうかという判断ですよ。違法かどうかという判断で、今の防衛庁長官や総務大臣の話の流れからすると、個人がいかにプライベート、プライバシーの問題で人に知られたくないと思っている情報でも、役所の中であの人はああなんだよと漏らしていても、全く実質秘じゃない、守秘義務の対象に当たらないという解釈を今回しちゃっているわけですよ、今回の病歴は違法じゃないと言っているということは。
 こんな話、各役所でされたらたまらないですよ。公務員試験を受けたたくさんの国民の人たち、その人たちが自分の病歴だの何だとか、あるいは、例えば国立大学や国家公務員試験などの試験の結果、あの人は何点だ、こんなにできが悪かったんだよなんて話が勝手に役所の中でわあっと広まっている、それも守秘義務には反しない、そういう話になりますよ。本当にそんな解釈でいいとは私は到底思えない。おかしいじゃないですか。
中谷国務大臣 今回、そのような判断をした理由を申し上げますが、これは、開示請求者からの情報公開請求に対する作業の過程において、受験者の病歴を知ったほかの職員との意見交換の中で海幕の三等海佐が得たものであると承知をいたしております。この当該職員は、業務に関連して質問をされたことに答えただけでありまして、故意に個人に関する情報を伝えたわけではなく、また、質問に答えることが、海幕三佐の開示請求者リストの作成に協力することになるという認識はなかったわけでございます。
 しかしながら、このようなことは好ましいことではございません。やはりプライバシーを守っていくということは必要なことでありまして、自衛隊法五十九条の「秘密を守る義務」における秘密とはいわゆる実質秘でありまして、それが刑罰を科してまで守る秘密でありますけれども、防衛庁としては、本件に関するリストに掲載された事項については、それに該当するとまでは言えないものであると考えまして、個人に対する情報の取り扱いについては慎重であるべきと考えておりまして、この職員が、情報公開業務で知り得たプライバシーとして特に保護を必要とされるものを、海幕三等海佐との意見交換の中で聞かれるままに答えたということは不注意でありまして、懲戒処分をいたしまして注意処分といたしたわけでございます。
枝野委員 この内閣は、この政府は、例えば自衛官になりたいとか公務員になりたいとかと思って受験をした人が何か病気を持っていたら、そのときには告げてもらわなきゃならないし、調べなきゃならない、それはやむを得ないことだと思うけれども、そんなことが、うかつに軽率に役所の中で、あの人はああいう病気なんですねなんという話が知れ渡っても、それは法に触れないんだということなんだ。その程度の国民のプライバシーに対しての物の考え方なんだ。そういうことでつくったから、今度の個人情報保護法案だって、罰則はないわ、全く何のための法律だかさっぱりわけのわからない法律をつくってきている。
 一点だけ、きょうの総務大臣の御報告、御説明のところで、あらゆる制度において法令違反を完全に抑止することは困難な面があるとお認めになっています。だから罰則が要るんじゃないですか。あらかじめには、すべて絶対に起こらないということをやることは人間はできないですよ。ルールに違反する人も必ず出てくるわけですよ。だけれども、それでも完全に抑止することができないから、せめてルール違反をした人はそれなりのペナルティーを受けてもらいましょうといって、民間については個人情報保護法も罰則がついている。
 だけれども、公務員については、まさに病歴みたいなセンシティブ情報について中でうかつに話をしても、法には触れません、罰則には当たりません、そういったものを載っけたわけのわからぬリストをたくさんつくっても、イニシアルとその他もろもろで見る人が見ればわかったって、固有名詞、名前が載っかってなければ、照らし合わせ、別のファイルにしておけば、法律の対象にもなりません、こんな話になるじゃないですか。
 御自身で認めている、法令違反を完全に抑止することは困難だと。だから、ペナルティーをしっかりつけておかなきゃいけない。みずから法の欠陥をお認めになったようなものじゃないですか。
片山国務大臣 冒頭言いましたように、どんな制度でも、全く法令違反をなくするということは不可能ですね。そういうことを申し上げたわけでございまして、ただ、できるだけ法令違反を少なくするような制度にする、それからまた、制度を運用する人にもしっかりした認識を持ってもらう、そういうことが必要だ、こう思っております。
 そこで、法令違反が完全になくならないんだから罰則だと。刑罰というのは、これはそれだけのやはりしっかりした中身が要るわけであります。だから、権利侵害とのバランスをどう考えるか、あるいは、犯罪になるわけですから、そういう意味での構成要件、そういうものがしっかりできるかどうか、そういうことを含めてのいろいろな議論があるわけでありますけれども、今回のこの法律では、我々は、懲戒処分というものがうまく活用できるではないか。それから、守秘義務や、この前も事態特で申し上げましたが、職権乱用あるいは公文書毀棄についてはそれなりの刑罰があるので、それを使えるではないか。こういうことでございまして、全体としての担保を、我々は懲戒処分とあわせて考えているわけでございます。
枝野委員 だけれども、さっきの話みたいなものは守秘義務違反に当たらないんですよね。さっきのような話が守秘義務違反に当たらなくて、何が守秘義務違反に当たるんですか、役所のつくるリストに。現行の守秘義務についての解釈の実質秘に当たるような、そんな個人情報をそもそも役所がリストにするなんという話自体が、私は逆に言うと想像できないと思っているんです。
 それは、役所の実質秘はありますよ。防衛庁がどういう部隊構成、どういう戦略を立てているのかなんて、外国に知れてはいけませんよね。だけれども、個人情報にかかわる話ですよ、個人の属性にかかわるような話。実質秘なんて、今のが実質秘じゃなかったら何が実質秘なんですか。抽象的に何となくイメージとして、守秘義務違反に当たったりとか、本当に重大なものはとおっしゃるけれども、今度の件が守秘義務違反に当たらなくて何が当たるんですか。全然むちゃくちゃな浮いた話をしているということを指摘しておきたいと思います。
 あとは、仙谷先輩に今の点の追及は譲りたいと思います。
 もう一点最後に、前回、五月三十一日の審議の中で、工藤委員の質問について、この三佐の氏名を公表するということはないんでしょうかというお尋ねをしていただきました。それに対して中谷大臣は、「調査が済んだ段階で明らかにしなければならないと思っております。」と明白にお答えになっております。お答えください。
中谷国務大臣 この点につきましては、捜査の途中段階でございまして、捜査が済んだ時点でということを申しております。捜査をして、また調査をして、事実関係を照合いたしました結果、この者の罪のレベルが刑事罰に問われる状況になるかどうかという観点でありますが、刑事罰に問えないと判断をいたしました。
 防衛庁といたしましては、従来の氏名公表基準等にかんがみまして、非常に社会的に与えた影響等にかんがみまして、内局、各機関の課長以上については職名、氏名を公表したところでございまして、その他の隊員につきましては、課長以上の職名及び氏名を公表して責任の所在を明確にしたことにかんがみまして、公表を差し控えるということにしたものでございます。
 この課長以上というのは一佐級に相当するものでございまして、これは、前回の防衛庁のいろいろな事件がございました、調達に関する事件、またロシアの秘密漏えい事件、これらの基準によりましてやったことでもございますし、また、本人のこれからのことも考えて公表を差し控えたところでございます。
枝野委員 私は、この間の有事特でも申し上げましたとおり、このことでこの三等海佐のトカゲのしっぽ切りなんかをする今の防衛庁の体質がおかしい、むしろもっと責任ある立場の人が責任をとるべきだと思っておりますが、大臣が委員会の場で、工藤委員の質問は、氏名を明らかにはできませんかと聞いたら、「氏名につきましては、」「事実が完全に明らかになりました時点でお答えしなければならないと思います。」と。「全部済んでからということなんですか、」と工藤委員は念押しをしたら、「調査が済んだ段階で明らかにしなければならない」と、明白に氏名を明らかにしますとそのとき言っているんですよ。
 これは、大臣、防衛庁長官がこの間、それは、下から上がってきた情報が間違っていた、いいかげんだったからということはあるかもしれないけれども、記者会見などで言ったことが撤回をさせられている。まだ記者会見なら百歩譲っていろいろあるかもしれないけれども、国会で、氏名を公表しますと堂々とおっしゃって、だからあのときの審議はそれで前へ進んだんですよ。そのとき出ていなかったら、私だってそのことをまた質問しなきゃならない。国会で言ったことを、そんな今ぐらいの説明で、いや、やはり発表できなくなりましたという話は、余りにも前回の、五月三十一日の答弁が軽率過ぎるということじゃないですか。
 これだけじゃなくて、先ほどの記者会見の話とかある。有事のときに国を動かす防衛庁長官が、個人的には僕は中谷先生大好きなんでつらいんですけれども、だけれども、防衛庁長官としてこの発言は軽率過ぎた。それは、国会での答弁ですから、しっかりとした責任をとっていただかなきゃならないと思いますが、いかがですか。
中谷国務大臣 この点につきまして、当時において、捜査をしておりまして、刑事事件になるのではないかという意識もございました。そういう観点で、刑事罰が問われるような状況になれば当然氏名も公表すべきであると考えたところでございまして、そのような発言をしたところでございます。言葉足らずの点があったことにつきましては、深くおわびを申し上げたいと思います。
枝野委員 要するに、あのときは勝手に刑事事件に発展するものだと思い込んでいたのでああいう御答弁をされたということですよね。それは、記者会見とかなんとかなら、まあしようがないかな、時々あるかなと。国会の場ですよ。防衛庁長官、万が一有事のときに、緊張関係にある他国との間の交渉で、思い込みをしていて言葉足らずでしたなんということになったら大変なことになるわけですよ。
 これは国会での御答弁ですから、そんなちょっと言葉足らずでしたという話では済まないし、逆に言ったら、この三等海佐の立場からすれば、それは自分が氏名を公表されるほど悪いことはしていないということであるならば、国会で大臣が氏名を公表しますだなんて一度言われちゃったという話自体は、それもまた失礼な話になるわけで、それは言葉足らずでしたという話ではない。この後の同僚議員の質疑に譲りますし、また、理事会などで今の御発言の決着についてはきちんと御議論いただきたいと思います。
 私の質問時間が終わりましたので、終わります。ありがとうございました。
大畠委員長 今の件については、理事会で協議します。
 これにて枝野君の質疑は終了いたしました。
 次に、仙谷由人君。
仙谷委員 民主党の仙谷でございます。
 枝野議員の質問に引き続いて、私の方からも質問をさせていただきます。
 前回のこの内閣委員会が、枝野議員の質問、これに対する総務大臣の答えがもう一つよくわからないということで一たん中断した、そこからのことになるわけですが、その間に、個人情報の保護、行政機関の保有する個人情報をどう保護するか、大きく言えばこういう二つの法案といいましょうか、法体系が用意をされておるわけですが、そこにこの防衛庁のリスト問題というのが出てきた。果たして、新しい法律によって効率的、有効にこの種の違反行為が、現在、違反行為といっているわけですが、違反行為がコントロールされ得るのかというのがまさにあの時点でも論争のテーマであったわけでございます。
 片山大臣は、それは、今度の法律はいろいろな観点から幅広く網羅してあるからできるんだ、こういうふうにおっしゃっておったわけですが、今の枝野議員の質疑を聞いておりましても、こういう違法リストの作成や、あるいはこれを配付する、情報をばらまく行為、これは、行政機関内部でばらまくことと、それがひいては外へも出ていく可能性が大いにある、抽象的危険性があるということの防止について、やはり今の議論を聞いている限りではほとんど有効な手だては講じられていないと私は思います。
 まず一番目に、総務大臣にこの点だけお伺いしておくんですが、私の聞いた感想といいましょうか、聞いておりました範囲での考え方を申し上げますと、こういうことなんですよ。つまり、国家公務員法の、あれは百条でございましたか、秘密保護義務違反に対する罰則、こういうことになっておりますね。何かあたかも、こういう法律があるから、公務員が職務上知り得た個人情報をみずからどこかへ配付するとか他に知らしめた場合には、これに該当する余地があるんだというようなお答えを前回はなさっておったんですよ。
 ところが、今、防衛庁の結果を見てみると、これは、刑事罰の対象になるような国家公務員法の違反、百条違反にはならないんだとおっしゃっておるんですね。
 私は、法律的に考えまして、なるほど、そういう解釈はあるね、むしろそういうふうに限定的に刑罰法規は解釈していかなければならないのかもわからないね、これは憲法三十一条の要請でもありますね、こういうふうに思うんですよ。
 ところが、問題はここからなんですよ。だからこそ、保護法益の異なる守秘義務違反行為については、新たな構成要件と罰則がない限り、この種の行為が刑罰の対象たる行為から抜け落ちてしまって、漏れてしまって、この種の行為に対する抑制的効果をこの法律が持ち得ない、こういうことになっておると思うんです。
 つまり、簡単に言いますと、実は総務省のこの法案の説明文の中にもその種のくだりが出てくるんですよ。ちゃんと書いてある。つまり、どう書いてあるかというと、「国家公務員法の守秘義務規定によって公務上の必要から保護すべき個人情報の範囲と本法によって」この新法ですね、行政機関による個人情報保護法案ですか、「本法によって保護すべき個人情報の範囲とは異なるものがあることから、国家公務員法のほか、本法において個人情報の適正な取扱いに関する義務を課すこととしたとされている。」
 これが現行法の十二条であり、新法の七条です。構成要件は全く変わっていません。つまり、国家公務員法百条の特別法として、特別構成要件として、こういう現行法の十二条があり、新法の七条があるんだ。構成要件はあるんですよ。こういうことをやっちゃいかぬという構成要件はあるんです。ちゃんと要件事実は書かれている。問題は、これに対するペナルティーが用意されていない。国家公務員法はペナルティーが用意されているけれども、現行法にはペナルティー、罰則が用意されていないというのがこの法律の欠陥なんですよ。
 つまり、保護法益が違うんだから、違う構成要件をつくった方がいいんですよ、それは。重なる部分もあるかもわからぬけれども、全く重なることはないわけです、法律の概念として。だから、この種の行為についても、現行法ではできないという解釈をとられてそういう運用をされたのはやむを得ないとしましょう。しかし、少なくとも新法ではそこはちゃんとやらないと、これはやはり民間との権衡もとれないし、事ここに至っては、もう恥ずかしくてこの法案を審議してくれなんということは言えないんじゃないですか。どうですか、総務大臣。
片山国務大臣 先ほども枝野委員にもお答えしましたけれども、制度というのは、完全にそれで法令違反をなくすなんということはこれはなかなか至難のわざでございまして、やはり、先ほども言いましたが、担当する、運用する人がそういう意識を持ってしっかりやる、こういうことだろうと思っております。
 それで、今の法律と今回の法律を比べますと、これは御異論があるかもしれませんが、私は、かなり大幅に充実強化されて抑止効果も高まる、こう思っております。しかし、全くなくなるかと。それは冒頭言いましたように、そこまでの自信がございません。やはり、大いにこれから職員の皆さんの意識を啓発して、いろいろな手だてをとってこの新法が完全なものにできるように考えたい、こういうように思っております。
 そこで、今仙谷委員から御指摘のように、抑制的な効果で、我々は守秘義務違反その他の刑事罰がある、それにプラス懲戒処分によって担保できる、こういうことでございますけれども、それじゃ、今までの守秘義務の解釈、運用で十分賄えるかどうかという議論は確かに私はあると思いますね、こういう新法が出てくるわけですからね。そこの議論はありますけれども、我々は、そういう解釈で、守秘義務を中心にその他の刑事罰と懲戒処分の運用でやっていきたい、こういうふうに考えているわけでございます。
 しかし、それでは完全にそれだけの効果があるのかどうか、この議論はあると思いますので、我々としても、この法案は法案として出しまして御審議をいただいておりますけれども、今後の課題として検討してまいりたい、こういうふうに思っております。
仙谷委員 往生際が悪いといいましょうか、ここまで丁寧に僕は説明しているわけですよ。つまり、現在も十二条というのがあったわけですね。十二条はあったけれども、こういう事件が起こった。それで、実は発覚していないけれども、私はほかの官庁でも起こっている可能性はあると思うんです。
 というのは、これは我々の悪い属性があるんです、日本人の。これは、有名な丸山真男先生の「日本の思想」という本がありますね。これを読むと「「である」ことと「する」こと」とちゃんと書いてある。どうも、農耕民族だからなのか、あるいは明治以降の教育なのかわかりませんけれども、どこそこ家のお坊ちゃんと聞いたら安心する、ところが、それがわからないと不安でたまらないというふうな癖があるんですよ。つまり、その人が何をしているかということによって評価するよりも、その人が何であるか、属性によって評価しようとする。この癖は、私はもうつくづく思うんだけれども、容易に日本人から解けない。
 特に、権力を持った立場に立つと、明治以降の教育と制度との関係において、どうも、普通の人々が、昔の言葉で言うと一般大衆が何か請求をしてくると、これは不逞のやからではないかみたいな、何でそんなことを要求するんだみたいな。いや、まだありますよ、官尊民卑の意識というのは。物すごいありますよ。
 私は、ここが払拭されないと、例えば就職試験においても、この種の問題においても、どんな人が請求してきているんだろう、どんな人が就職しようとしているんだろう、お父さんはだれだったんですか、お父さんの仕事は何なんですかと、差別につながることを平気でやってしまう、そういう習性が我々にあるということをまず踏まえないと、この問題は私はなかなか解決しないんじゃないかと思うんですよ。
 だからこそ、こういうある種のオーバーランというか、はみ出て、熱心にやったのかもわからないですよ、防衛庁の人は。あるいは、こんなこと当たり前だと思ってやっているのかもわからない。私は、ほかの官庁でこういうことが起こり得ると言っているのはそういうことなんですよ。熱心過ぎてここまでやったのか、これは防衛庁の文化として当たり前だと思ってやったのか。ほかの省庁もあり得る。しかし、この種のことはもう我々はいけないんだ、ある目的に限ってその人の住所氏名を聞くのはいいけれども本籍地を聞くのはいけないとか、そういうことと同じことなんですよ、センシティブ情報というのは。
 だから、ここは特別の構成要件が、十二条、今度の法律が七条、全く同じ構成要件があるわけですから、あとは、これ違反の場合にはこういう罰金が、あるいはこういう禁錮刑がつくんだという罰則規定を設けないと、片山大臣のおっしゃる論理でいけば、それじゃ、国家公務員法違反だって、これは罰則なしでも、公務員の規律を重視して懲戒処分を重くすれば保てるんだというのと同じ論理になるんですよ、そんなことは。
 だから、これはもうぜひここで改めて、日本の二十一世紀というのは、個人個人がお互いに能力や人格を自分で見て判断する、人に聞いたレッテル張りで判断しない、そういう世の中をつくっていくためにも、情報公開と、あるいは情報公開請求をした人を何かセンシティブで識別する、そういうことをやめよう、そういうおつもりで、高い志でひとつこの問題に取り組んでいただきたい。
 だから、速やかに一たんこの法案を撤回してやり直す。いかがですか。
片山国務大臣 いろいろ大変興味深い御説を拝聴させていただきまして、私もなるほどとかなり同感するところもございます。
 そこで、今の御提案でございますけれども、それを利用目的を超えてやる、提供する、こういうことが個々人の明白な権利侵害、権利利益の侵害になるのかどうかというところの検証ですね、罰則まで上げるについては。私より仙谷委員の方がずっとそれは専門家でございますけれども、その辺の検討が私は要るんではなかろうか。どうしても罰則が嫌だとか、全く、毛頭考えていないということはないんです。我々も、やはりいろいろな意味での抑止効果を体系としてどういうふうにやるかは検討せないかぬ、こう思っておりますけれども、そこまでなかなか、今のお説のようなところまでいけるのかな、こういう気が少ししておりますけれども、先ほども言いましたように、いずれにせよ、今後の検討課題として、十分に御説を参考にしながら検討させていただきます。
仙谷委員 大臣、もうこの問題はこれで終わりにしますけれども、結局こういうことなんですよ。現代社会において個人のプライバシーというのがどこまで保護されるべき法益なのか、どれほど重大なのかということに対する想像力の問題だと思いますね。反対の極は、例のジョージ・オーウェルの「一九八四年」というのは若いときにお読みになったことがあると思う。そういう超高度管理社会、絶えず権力から監視され、管理されているというふうに思わざるを得ない、あるいはそういう心理的な思いにとらわれるような社会をつくっていいのか、ここなんですよ。
 だから、どこのあたりでそのことを抑止していくのか、ストップしていくのか、事が起こったときにはどういうふうにして個人のプライバシーという保護法益を回復するのか、このバランス感覚なんだと私は思うんですよ。だから、全く、官のやることはさあ御自由に、懲戒処分で終わりました、民間は罰則がありますよ、こんなことは通りません。あるいは、民間のやることは主務大臣が監視、監督できるような仕組みをつくるけれども、官のやることはだれも監視、監督するのがいない、これも通用しない。こここそ問題だということを重ねて申し上げておきます。
 そこで、時間の関係がございますので、今度は官房長官にお伺いしなきゃいけないんです。
 官房長官、従前、特に五月二十八日の記者会見等々で、これはほかの委員会の審議でも触れられておる部分もありますけれども、要するに、「行政機関に罰則がないということですか。もう行政機関、そもそもそういうことをしないことになってるんですからね。ええ。」こういうふうに答えているということになっている。これは官房長官、現時点に至ってみると明らかに認識に誤りがあった、不明を恥ず、こういうふうに思いませんか。
福田国務大臣 私が、今の、これまた記者会見ですけれども、やりとりをいたしましたのは五月二十八日でございますけれども、このときは、たしか朝刊でもって、この防衛庁のリスト漏えい問題というか、リスト問題というものは報じられたと思うのであります。ですから、その直後のことで、内容のことについてはよく承知していないという状況のことでありました。
 私は、今おっしゃったように、行政機関というのはそんな悪いことをするものじゃないんだ、こういうふうに申しましたのは、私の願望も込めてそういうふうに言ったのでありまして、実際にはいろいろ問題があるわけですね。でありますので、したがいまして、そういうことがないようなというような、そういう気持ちを込めて言ったわけでございまして、そこで言ったことでそれがすべてということでないということを御理解いただきたいと思います。
仙谷委員 官房長官が、願望を込めて、こうおっしゃるのですが、そのレベルで我が日本国官房長官にはとどまっていていただきたくないのですよ。我々がある種敬意を払って、いや、本当ですよ、官房長官のバランス感覚のあるこれまでのいろいろな政治的な決断、判断というのを間接的に見ておりまして、ああ、この人はなかなか物事をわかっているし見識があるわい、こういうふうに私は見てきたのですよ。
 ところが、今度のこの発言はいけません。つまり、この話は、近代民主主義国家、フランスのフランス革命、アメリカの独立革命以来のルール・オブ・ロー、法の支配、権力と法というものについての考え方が逆さまになっているのですよ、これじゃ。つまり、行政機関は悪いことをしないというのは、国民はひょっとしたら悪いことをするかもわからぬから法律で決まりをつけて、法律を守らせて縛り上げていくんだ、これがその近代民主主義革命の前の時代の考え方だ。近代民主主義革命はそうじゃなくて、権力こそ間違う可能性があるんだ、国民は間違ったら刑事罰やいろいろなペナルティーがあるようにできるけれども、権力が間違ったときには、これに対する有効なペナルティーというのは非常にかけにくい、だから日常的に法律でちゃんと拘束していくんだ。法の支配というのは、法律によって権力の行動を、権力行使を支配する、コントロールするということじゃないですか。
 なぜかというと、権力の行為はそのぐらい危うい部分もある。つまり、トーマス・ジェファーソンが言ったように、憲法は、あるいは法律は、権力に対する猜疑の体系である。疑うという意味ですが、猜疑の体系である、こう言っている。この格言こそ近代民主主義あるいは近代法の原則なんですよ。ところが、官房長官がおっしゃったのは、いや、行政機関はそもそもそういうことになっているというのは、それは反対なんですよ。そもそもそういうことをする余地が、可能性があるから法律が要るのですよ。いかがですか。
福田国務大臣 大変御高説ありがとうございました。よくわかりました。
 いずれにしても、おっしゃる御指摘のことは、私、そのとおりであるということを認めます。でありますので、しかし、先ほど願望と申しましたか、期待と申しますか、そういうようなことを込めて申し上げたので、私の立場でもって、行政機関は悪いことをするものだ、こういうふうに言うわけにもいかないものですから、そういう立場であるということも御理解いただきたいと思います。
仙谷委員 立場はよくわかりましたけれども、今回の法案、私は願望なのか立場上なのかわかりませんが、これは世界に向けても発信されていますから、この種の事柄については、やはりそこの基本だけはちゃんと絶えず言っていただくということがないと、このグローバルスタンダードの中ではなかなか政治議論としても通用しないんじゃないかというおそれを持っているんですよ。
 ましてや日本は、さらにもう一点聞きたいのですが、どうしても山県有朋以来の知らしむべからず、よらしむべしというこの伝統が、色濃く官の世界にもあるし、我々の世界にも全くないとは言えない。我々というのは、普通の国民の方々の中にもあるんですよ、それは。だから、お上に任せておけば何とかしてくれるというのもその変形ですよね。
 ところが、権力は間違わないとか、これは権力の無謬性といいます、昔、どこかの前衛党が言っていましたけれども。それから、官尊民卑というのもある。それから、六〇年安保のとき、公安条例がその後できてくるわけですが、そのときに言われたのは、デモ隊暴徒論という、デモ隊はいつ暴徒に変化し内乱状況になるかもわからない、だから公安条例をつくらなきゃいかぬ、警職法で警察官が銃を使えるようにしなきゃいかぬという歴史があるわけですね。時代とともにデモの形態も変わってくるし、自己表現の仕方、政治に参加する自己表現の仕方が今変わってきているでしょう。昔とは全然違う状況になってきている。しかし、これはやはりある種の経済的な豊かさの問題とか時代の進歩とか、そういうことだろうと思っておりますが、そんな中で、大事なのは行政情報の公開という問題に行き着いたのですよ、世界からずっとおくれて。
 ところが、今度は、行政情報の公開請求をする人については、昔のデモ隊暴徒論を僕はすぐ思い出したのだけれども、これはひょっとしたら危険な人たちかもわからない、いざ事あるときには外国に情報を売ってどうのこうの、そういう頭で今度のリストを平然とつくってしまうということになったのではないかという気がしてしようがないのですよ。
 やはりここは、きのうも枝野議員から質問しましたように、情報をとろうとする、公開される情報を得ようとするのはタックスペイヤーとして当たり前なんだ、そのぐらいの意識がある人の方が税金をちゃんと払う。無視して逃げるか、あるいは無視して、知らぬ顔して税金を払わない、つまり、参加意識がないことでは困るんだというふうに国を、時代を変えていくということでこの情報公開という制度ができたわけですからね。これは、昔のよらしむべし、知らしむべからずから百八十度転換するんだ、ここが今度の個人情報保護の問題でも絶えず根底に置かなければいけない問題じゃないかと思うんですよ。官房長官、いかがですか。
福田国務大臣 まことにごもっともな御説でございます。
仙谷委員 これだけ賛意を表されると、もう法案は直ちに引っ込めて、もう一遍やり直すということにならざるを得ないんだろうと思うんですよ。何だったら、法案づくりに理念か目的か書くところとか細かいところのお手伝いに行ってもいいぐらいの気持ちになっておるのですが、それは半分冗談でございますけれども、本当に根本からこの法体系は考え直していただきたいと思います。
 そこで、ちょっと細かい話になるのですが、防衛庁、この六月十日から、調査結果の報告書あるいは概要、あるいは「調査報告」と称するものですか、こういうのを持って発表前に説明に回っていますよね。これは、昨日、私どもの方にいただいた紙によりますと、防衛庁長官に、だれが、どのように、いつ説明したのかというのは書かれていないんであります。それと、総理への説明には防衛庁長官が一緒に同席して説明をするというふうなことがあったんでしょうか、なかったんでしょうか。まず、六月十日、十一日、そのあたりのことをお伺いしますが、いかがですか。
中谷国務大臣 総理につきましては、発表の当日の十一日の朝、私が、本日発表しますと、その概要については口頭で説明をいたしまして、国民に対してわかりやすい形で発表をしてくれという御指示がございました。それから、与党の説明の模様につきましては、そのとき説明をいたしました人事教育局長から私の方にそれの模様について報告がございました。
仙谷委員 防衛庁長官には説明がいつあったのかという問いにお答えいただけませんが、それは後で一緒にお答えいただいても結構でございますので、お忘れをいただかないようにしていただきたいと思います。
 そこで、私がお伺いしたいのは、概要を説明したというふうに今防衛庁長官はおっしゃいました。概要に例のくだり、証拠隠しと見られてもやむを得ないというくだりが入っておったんですか。それが後々消えていくわけでありますが、このくだりは総理大臣にはちゃんと説明されたというか、あるいは朗読でもしてそのことは総理大臣の耳に入っておったんでしょうか。
中谷国務大臣 総理には、今回の結果で法律に違反する点があった点とこれの評価を、ごく短時間でございましたが話をいたしました。総理につきましては、この発表、また一連の処理につきましては防衛庁長官にすべて一任をするという認識でお話しをいただいたわけでありまして、私の認識といたしましては、この件についての全責任は私をもって発表等をしなければならないということで、そういう細部につきましては総理とはお話をいたしておりません。
仙谷委員 概要、報告書、施設庁分、個人情報の四つの資料を添えて調査結果の主要なポイントを説明したというふうに私どもの方には聞かされておりますが、この四十ページの報告書、こういうのをつくっているんですよ、これも公表しようと思っているんですというふうに総理と話をしたんですか、しなかったんですか。
中谷国務大臣 総理も大変お忙しいわけでございまして、私と話した時間も三、四分ぐらいだったと思います。この報告書について提出をするとかいう話は、その中、短時間なもので、いたしておりません。
仙谷委員 ということは、長官が一任を受けた、こういうふうに理解したわけですね。
中谷国務大臣 そのとおりでございます。
仙谷委員 そうすると、長官及び防衛庁サイドとしては、これは、文書を、どれを配るかということを別にして、つまり、記者会見の席上で、とりあえずよくわかりやすいのをまず配ります、それから、詳しく書いたのはここにございますからどうぞ持っていってくださいと。普通のやり方はそうですよね、このごろのやり方は。そういうふうにされようと思っていたんですか。
中谷国務大臣 この発表のあり方につきましては最後まで考えていたわけでございますが、この発表のある前の週には記者会見もございまして、その席上で「調査報告書」というものをつくっているということを明らかにしておりましたし、当日の記者会見の計画におきましても、あらかじめ、人事教育局長からブリーフィングを行う際には、この報告書を念頭に、記者団と記者会見の模様については調整をいたしておりました。
仙谷委員 今度は、与党幹事長と国対委員長に説明に行くわけですね。これはいわゆる根回しというやつですか、じゃないんですか、何かよくわかりませんが。
 つまり、そのラインの中で調査をし、調査結果が報告書としてまとめられ、これを防衛庁の責任者としてあなたがどこかで発表する。もちろん、内閣総理大臣官房と総理大臣には報告というのが必要だと思いますが、党というのは、これは法案の事前承認でも何でもないわけですよね。だから、まあ説明しておいた方が後々後くされがないだろう、いろいろぐちゃぐちゃ文句を言うやつが少ないだろう、こんなことで行くんだろうというふうに推察はするのでありますが、あなたが指示したんですか、それとも、これはもう自主的に防衛庁の方々が、やはりあそこへは行かなきゃいかぬな、こういうことなんでしょうか。
 それからもう一つは、まず一部の国会議員に、与党の幹事長や国対委員長に説明する前に説明に行っていますわね。これは、一部の国会議員ってだれですか。何人ぐらいですか、あるいはどなたですか。
中谷国務大臣 私の認識につきましては、与党の方には一応説明をいたしましてその意見を聞いてくればいいという認識でございまして、しかるべき、担当した人事教育局長が与党の会に出席をいたしまして説明して、その発言を聞いて私のところに報告がございましたので、私がその時点で決めたことでございます。資料等の作成、配付等につきましては事務方が計画をいたしたわけでありますが、私のその当時の発表のスタイルを決める判断といたしましては、単純に、与党の議員が意見を言ったこと、これについて判断をしたわけでございます。
仙谷委員 一部の国会議員ってどなたですか。
中谷国務大臣 私につきまして、いろいろと通常のやり方で与党議員また国防関係に関心のある方に対しましては説明を行っておりまして、その一連の計画に従って資料を配付したものでございます。
仙谷委員 もう一度聞きましょう。一部の国会議員ってどなたですか。
中谷国務大臣 国防政策とか安全保障政策に非常に関心のあった議員でございますが、だれかということでありますけれども、これを持っていって相手方がいた場合もありますし、アポイントがなかなかとれなかった場合もございます。相手方の議員もさまざまな対応や状況があったわけでございまして、断定的に「調査報告書」について配付または説明を受けたとして個別に議員名を申し上げるということは困難でございます。
仙谷委員 いや、これを申し上げるのは困難でございますと言って、これを言っていただかないと、本件のこの発表をめぐるぐちゃぐちゃの話が解明されないじゃないですか。まさかあなた、防衛庁が外務省みたいになっていいというふうに思っていないでしょう。宗男現象じゃないですか、これは。
 内閣のラインのほかに、与党があるのはいいですよ。しかるべき役職の人のところに参考までに説明に行くのも、この事案ではあり得るのかもわからない。しかし、それと全く関係のない実力者のところへ御意向を伺いに行ったり説明しないと物事が運ばない、そんな政治でどうするんですか。それが今の外務省のていたらくでしょうが。
 僕は、竹中さんも苦労しているのもそれなんだけれども、とにかく、内閣そして政府というラインを無視したところのわけのわからない実力者が多過ぎるんですよ、今の政治は。わけわからぬ人、多いじゃないですか。宗男さん、わけわかりましたか。これが多分、片山大臣にしてもあるいは官房長官にしても、この声をどう整理するのか、エネルギーの七割も割かれているような感じがするじゃないですか、新聞を見ているだけでも。こんなことでまともな政治ができるはずないじゃないですか。
 それは別の人の役目だと私は思うんだ。党の役職者か、あるいは大臣、それぞれの役所の政務官や副大臣か、そういう人の役目だと思うんですよ、どうですか。これはお答えいただかないと前へ進みませんよ。防衛庁までが今の外務省みたいなことになってもらっては困るから聞いているんじゃないですか。
中谷国務大臣 この報告の仕方につきましては、すべて私が決めたことでありまして、責任を負うわけでありますが、なぜそのように決めたのかということにつきましては、与党の意見の中に、証拠隠しに係る記述がありまして、証拠隠しを行っていないなら誤解を受けないような表現にする必要はないか、当該の記述は情緒的で回りくどいので法理に照らしてどうなのかという観点で、証拠隠しを行ったと言われてもというくだりで、結論は不適切でございます、それを端的に不適切であると直したわけでありまして、私が判断した要素といたしましては、法理的によく整理をされて簡潔明瞭に、文書としてはそれを公式文書とし、また説明につきましては、報告書に沿って丁寧に、中身も十分なほど説明をし、それによってまた報告書の提出が求められた場合におきましては報告書を提出すればいいというふうに判断をしたわけでございます。
仙谷委員 全然お答えにならないのはどういうことですか。私はまだそこまで聞いていないんですよ。それは次に聞こうと思っていたんです。先回りされても困るんです。
 だれなんだと。鈴木宗男さんと外務省の関係みたいなことが防衛庁と防衛庁長官以外のところで行われては困るでしょう。あなたが困ったって私は少々辛抱するんだけれども、国民の安全にとって差しさわりが出てきたりすると困るじゃないですか。あるいは、国民の自衛隊に対する、防衛庁に対する信頼感の欠如につながる。
 責任とれない人がいろいろ口を挟んで、現にあなたの今の話を聞くと、国民に対するメッセージが、説明が変わっているじゃないですか。責任とれない人の言うことを聞いて変わるんだったら、本当は長官が責任とれないじゃない、お気の毒に。だから私は申し上げているんですよ。そのことが防衛庁の一つ一つ失点につながっていくようなことになっては、泣くにも泣き切れないじゃないですか、長官。だから、むしろ、すべてこういうことはオープンにした方がいいんですよ、政と官の関係は、あるいは政府と与党の関係も。堂々として言えることであれば、何でそんなにはばかるのか、私はわからない。どうですか、もう一遍言ってください。
 委員長、こんなことで私は審議とめるつもりは全くないので、もし、委員長の方から促して、できないときには善処してください。
大畠委員長 今の仙谷委員の要求の問題ですが、昨日の理事懇談会でもその話が出まして、作成経緯のペーパーの中に一部の国会議員へというくだりがございまして、ここのところは具体的にどのような人に説明をしたのかということを、理事懇談会の席上でも、防衛庁の方に詳細を明らかにするようにという要請を私はしたところであります。
 中谷防衛庁長官、いろいろあると思いますが、ここら辺、やはりそういう経緯というものを明らかにしていただくことが必要だと考えておりますが、改めて中谷防衛庁長官の御答弁をお願いします。
中谷国務大臣 配付等の事実につきまして、時程的にはお話をいたしました。
 どこに配ったのかという点につきましては、一方的に防衛庁が計画をいたしまして持っていったわけでございまして、それによって、いきなり持ってこられた国会議員の人にとっても、対応がそれぞれ違っております。このことを公表することによりまして先方にも非常に不快また御迷惑をおかけするわけでございまして、配付をしたことは事実としてお話をいたしますが、個別名につきましては、防衛庁が持っていったという点で御了承いただきたいと思います。
 それから、この判断の私の真意でございますが、あらかじめ「調査報告書」を提出するという計画でやっておりました。与党とのお話の中で、法理的にきちんと報告をしたらいいということを聞きまして、なるほど、そのとおりであると。証拠隠しの記述につきましては、結論は不適切でございまして、それに対して、情緒的で回りくどいのはいかがなものかということを聞きまして、私なりになるほどと思って判断したわけでございますが、この報告書につきましては、もう記者の皆さんもあるということは十分知っておりまして、反発また混乱も予想をいたしておりまして、私としては、この報告書が今までの全力をかけた調査でございますので、世に出る方がいいと絶えず思っておりまして、求めに応じて出したわけでございます。
 しかしながら、国会を初め関係者の皆様方に混乱を招いたという点につきましては、心から遺憾に思っておりまして、このことに対する御批判は甘んじて受けなければならないと思っておりますが、私の心の中には、この報告書につきましては、世の中に出て、それに基づいて議論がされ、しかるべき解明が行われなければならないという気持ちは持っていたわけでございます。
仙谷委員 私も枝野議員と同じように、個人的には、中谷長官については敬意を払っておるつもりでございますし、好意を持ちながら接しているつもりなんですよ。しかし、事は、今、日本の政治の過程で起こっていることは、あなたがそうやっていわば検事に対する完全黙秘のような態度をおとりになろうとも、日本の政治がよくなる、あるいは本当の意味での政治主導になるというふうに思えないものだから、私は先ほどから執拗に言っているんですよ。
 これは委員長、一部の国会議員、この名前を明らかにさせる、そのために最大の努力を払っていただきたいと思うのですが、ちょっと協議してください。
大畠委員長 それでは、ちょっと速記をとめてください。
    〔速記中止〕
大畠委員長 速記を起こしてください。
 ただいまの仙谷委員からの御要求、この防衛庁の発表用資料の作成経緯の中にあります、六月十一日の一時半ごろ、一部の国会議員へ概要または報告書等を説明を開始したということの一部の議員の詳細を明らかにしてほしいという要求については、理事会の中で諮りまして、与党の方からも努力するという話がございましたので、理事会の中でさらにその実態を明らかにできるように努力します。
仙谷委員 官房長官に要望だけしておきますけれども、本当にやはりここは、私、何となく、今大問題になっている政と官というんですか、政治権力としての内閣、政治、それと行政がありますが、それと、議院内閣制ですから、与党、野党というのがありますけれども、この関係を整理しませんと、今税制でも何でもかんでも、見ていますと、何というか、政府、内閣が責任を持った政策を決定をすることに、余りにも何か与党の、我々が現実的な力だと称する人の踏ん張りが強くて、幾ら小泉さんが改革改革と百遍唱えても一万遍唱えても、これはもう身動きがとれないような状況になっている。あらゆる問題で政治的な目で見ますとそういうふうに思うものですから申し上げているんですよ。
 だから、これはぜひ官房長官の方からも、これは何でもない、こんなもの明らかにして早く内閣は内閣のラインの中でやっていくんだという体制をおとりいただくためにも、明らかにさせるようにひとつ勧告してください。
 そこで、話題を変えます。
 防衛庁長官、もう一つ聞きますが、先ほど枝野さんから六月二十三日のゴルフの件がいろいろ言われて、防衛局長が出てこられていましたね。これは何らかの格好で、大臣、知っていますか、御存じになりましたか。
中谷国務大臣 私は、当日ゴルフをしたということは全く知りませんでしたが、それでよろしいですか。(仙谷委員「いやいや、がと言ったんだから続けてください」と呼ぶ)
 この点に対する所感を言わせていただきますが、これは日曜日で、休日でございます。役所も業務をいたしておりませんでした。基本的に、休日をどう過ごすかということは個人の自由に属することでありまして、その過ごし方云々につきましては個人の生活の範疇に属する事柄でございますので、この点につきましては自由であるというふうに思っております。
仙谷委員 枝野議員がここで質問するまで御存じなかったんですか。
中谷国務大臣 昨日の朝の記者会見の後、その事実を記者から聞きました。
仙谷委員 瓜田にくつを直さずという話もあるんですが、これはどういうことなんだ、調査をしようとかさせなければいかぬというふうに考えたりはしなかったですか。
中谷国務大臣 そのことにつきましては、一応私なりに事実を調べまして、聞きました。その結果、休日で行ったゴルフでもあるし、また、費用も自分でも出しておりますし、また、公用車も使わずに私有車で行っているわけでありまして、私としては、特に問題がない、また、相手方も、国防関係、また安全保障上非常に関心のある国会議員であるというようなところで、こういう方々と交流をするというのは問題がないというふうに認識をいたしました。
仙谷委員 そこでさっきの話と重なってくるんですよ、あなた、問題ないと言うけれども。
 ごく一般的に私的なおつき合いをされるのは、キャリアの方であろうと、それと政治家がつき合うのを、僕も一般的に悪いとは言いません。しかし、ある特定の時期に徒党を組んで防衛庁のキャリアの集団が、あなたのおっしゃる国防族というふうに世間では言われている議員の方々とゴルフをする。ゴルフをしてもいいですよ。してもいいけれども、時間をともにする。少なくともあらぬ疑いはかけられるというか、揣摩憶測をかけられるということはありますね、普通の感覚からいえば。あれあれ、今ごろこんなところでという話になるんじゃないですか。
 先ほど、一部の国会議員への説明というのをあなたがどうしても黙秘しておっしゃらない。守屋防衛局長も、さっき、ゴルフに同行した久間さんと額賀さんと浜田さんと東さん、これについても本人からは言おうとしない。防衛庁の中で守屋防衛局長、地引審議官、横山審議官、柴尾厚生課長、冨永防衛施設庁労務部長、戸田技術研究本部副本部長、河村運用課長、こんな、あなた、キャリアの肩書を持った人が集団で、ある一カ所のゴルフ場に行って、どのぐらいのことをしたのか知りませんけれども、一つのデレゲーションをやったということになってくると、これは意味が違ってくるんじゃないですか。量は、ある量を超えると質に転化するんじゃないですか。私はそう思うんですよ。
 先ほどの、一部の国会議員への説明をしたということの一部の国会議員ってだれだ。まさに世の中的に言うと、国防族と言われている人だろうと、こんなものは、邪推の域を出ないかもわかりませんけれども、すぐ、容易に想像つくじゃないですか。
 あなたの業務にとっても、この種の強力な、防衛族か国防族か知りませんけれども議員がおって、常時何とか協議会をつくって、キャリアの方々がそっちの方と親しげに話していて、あなたは雲の上に浮いていて、そういう有力議員の意向で物事が決まっていくみたいな話になったらどうなるんですか、日本の政治。そのことを心配するから言っているんですよ。
 この種のことはオープンにした方がいいんですよ。オープンにして国民の判断を仰ぐ、あるいはメディアの判断を仰ぐ、そのことによって政治は多分少しずつだけれどもまともになっていくと私は思うんですけれども。
 今僕が申し上げたような集団の、日曜日であろうとも、防衛庁挙げてのような集団じゃないですか、これは。防衛庁の行事みたいな話じゃないですか。個人が散歩がてらゴルフ場へ行くのと話が違いますよ。自分の入っているクラブへ個人がキャディーバッグ提げて行くのと話が違いますよ、こういうやり方は。そう思いませんか、どうですか。
中谷国務大臣 このゴルフにつきましては、日曜日、それぞれ個人で参加しておりまして、公務で行ったものではございません。公務で行っていない以上、プライベートな問題において、この国会の場でそのことについてお話をするということはその個人の自由を侵すものでありまして、いかがなものかというふうに思います。
 それから、配付につきましての件でございますが、これは、議員会館のそれぞれの事務所に在室をして説明を聞かれた議員、また、時間がなかったり不在だったりして説明を受けていただけなかった議員、さらに、この報告書を一べつされただけの議員、また、議員が不在で秘書の方に預けた例もございます。
 このように、相手方の議員にもさまざまな事情や対応がありましたので、一覧でこれこれの議員ですというふうに申し上げますと、私は知っていないとか、私は見なかったとか聞いていないとかいうようなことで、議員側にも大変な御迷惑と混乱もかけるわけでございまして、この配付につきましては防衛庁が一方的にやったわけでございます。このような条件で、いろいろと議員側の受けとめ、たまたま説明を受けたあるいは受けないということもございますので、個別に議員の名前を申し上げることは、一律でないという点で困難でございます。
仙谷委員 今のは全然、あなた、拒否する理由にならぬじゃないですか。ここにちゃんと説明と書いてあるじゃないですか。説明した相手がいないとかいるとか、そんなばかなことおっしゃらないでくださいよ。
 これは、委員長、この一部国会議員、先ほどの話と、本当に私は、何というんですか、むしろ同情をしつつ、日本の政治を正しくするために、与党であろうとも、有力議員が政策決定の事前にくちばしを挟んでゆがめられていくというふうなことがあればゆゆしいことだというふうに思いますので、ここはひとつ、ちゃんと解明をするようにしてください。
 それで、松下副大臣、これは農林政務次官時代のことをちょっと詳しく一問一答でお伺いしようと思って準備してきたんですけれども、時間がなくなりましたので簡単にお伺いしますが、やまりんから五十万受領したことを当初は認めていなかったけれども、認めたんですね。そうですよね。やまりんから、認めたんですよね。これは何で最初否定しながら認めることになったんですか。まず、そこから。
松下副大臣 新聞記事ではそういう記事がありますけれども、事務所の方のいろいろな資料とか何か確認できない段階で、政治資金の中にそれがない、記載がないということを、そういうふうにして受け取っていないというふうに解釈されたんだ、こう思っております。
仙谷委員 五十万受領について、これは何か、銀行口座に入金した、あるいは今度は返したとおっしゃっているんだけれども、返したと。帳簿にもつけた、こうおっしゃるんだけれども、そういうものがもしおありになるんだったら、ぜひこの委員会にもコピーをお出しいただきたい。
 それから、一言だけ申し上げておきますけれども、政務次官になって、お祝いという名目でも、これはわいろになるという判例が存在するんですよ。五十万でも立派なわいろですからね。今どういうふうに考えられているんですか。見ず知らずの人からお祝いとして五十万、政務次官になったばかりのところへ持ってきたという、それでぱっと受け取ったというのはいかがですか。
大畠委員長 予定の時間が過ぎておりますので、簡潔に答弁をお願いします。
松下副大臣 私、当選して九年間ですけれども、政治活動の中心を農林水産業に置いて、そしていろいろな活動をしてまいりました。その中で、松下の政治の姿勢といいますか、行動に対して共感を持っている人たちもたくさんふえてきて、そして応援してやろうという人たちもたくさん出てきたことも事実であります。
 そういう中で、そういう人たちからの政治献金をいただきながら政治活動をしていくということが大変大事だ、こう思っておりますし、政治資金は、これは議員の政治活動のやはり一般的な活動を支えていく資金だということで、これは政治資金管理団体が責任を持ってやっているわけですけれども、私の場合もお祝いとしていただきましたが、これは政治資金管理団体の中にきちっと入金しまして、そして政治資金の、議員の活動のやはりもとになるものとしてやっているということでございますので、その点は私自身はきちっと整理しているというふうに考えております。
仙谷委員 終わります。
大畠委員長 これにて仙谷君の質疑は終了いたしました。
 午後一時三十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時五十五分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時三十一分開議
大畠委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。工藤堅太郎君。
工藤委員 自由党の工藤堅太郎でございますが、質問をさせていただきます。
 まず初めに、防衛局長にお尋ねをいたしたいと存じます。
 去る六月の十一日に、武力事態特別委員会の理事会で防衛局長から調査報告書が出されたわけであります。その際、それは四ページのものだったわけでありまして、その前に理事会でいろいろなやりとりがあった後に、私は、防衛局長がおいでになっているので、ちょっとお尋ねをしたいということでお尋ねをしました。
 この「調査報告」というのは調査報告書の概要ではないのか、もっときちっとした報告書はないんですか、このようにお聞きをしました。局長は、ございません、ただ、メモ程度とか調査資料はありますけれども、まとまった一冊になったといったようなものは一切ございません、こういうような御答弁でありました。私は、「調査報告書の概要」というのをこの理事会以前にもう目にしておったわけでありますから、これは、ないというのはちょっとおかしいんじゃないかと。
 それで、さらにお尋ねをしたのは、全部で五十ページ前後にまとめたものがないんですか、それを官邸とか与党の幹部とかそういうところに示した、それを提出したことはないんですか、こういうようにお聞きをしたら、そのようなことは一切ありません、一冊にまとまったものはないというようなそういう御答弁だったわけであります。
 そういうものがないのでどこにも見せたことがないというような御答弁だったわけでありますけれども、私はそのときに、全部で五十ページ前後というのも知っておったわけですから、もしそういうものがあったら大変な問題になりますよ、だから、あなたの責任じゃないかもしれないが、あるんだったら今それを提出した方がいい、あると言った方がいい、そうでなければ本当に大変な問題になりますよと再度申し上げたら、それに対しても、一切ございませんという答弁だったわけであります。
 しかし、実際あったわけでありますから、防衛局長、今私が申し上げたのが間違っているというのであれば、事態特の委員部等々でメモをとっておるはずですから、そっちの方から確かめなければなりませんけれども、それを踏まえてひとつ御答弁をお願いいたします。
守屋政府参考人 今先生から御質問のあった点でございますが、当日、経緯がございますので、詳しく御説明させていただきます。(工藤委員「いや、簡潔に」と呼ぶ)簡潔でいいですか。
 先生が今言われました件で、大筋そのとおりでございますが、最後に先生は、こういう分厚い報告書があるんじゃないかということで確認されたと言われましたけれども、あのときに先生が最後に私におっしゃいましたのは、数時間前に防衛庁から部外のどこかに五十ページから六十ページのものを出したことはないなという質問がございましたので、私は、その事実を承知していませんでしたので、承知しておりませんとお答えした、ここは違います。
 それから、防衛庁としてのあの時点での調査報告というのは、あの四ページのものが防衛庁として国会あるいは記者クラブに提出したものでありまして、これ以外にないと申し上げたのは事実でございます。
工藤委員 今、五十ページ前後のものをどこかに提出したことがないというのを承知していなかったからそういう答弁をしたというようなことだったわけでありますが、僕がお聞きしておりますのは、いわゆる全文といいますか、全部で恐らく五十二、三ページになるだろうと思うんでありますけれども、これを、あなた、防衛局長と幹部の方々が、出すべきだとか出さない方がいいとか、議論というか確執というかあったやにも聞いておりまして、それをあなたが知らなかったというのは、私はこれはどうかと思うんですよ。
 例えば、与党の幹事長とかあるいは国対委員長、あるいは、先ほど来話になっておりますとおりの、僕が承知しているのは三十数人と聞いておりますけれども、そういう与党の幹部の方々に、関係者にそれを配って歩いたというか説明したといったような話なんかも、それではあなたはつんぼ桟敷に置かれておったんですか。知らないはずがないと僕は思うんですけれどもね。
守屋政府参考人 この件につきましては、防衛庁の当日の方針でございますけれども、六月十一日の当日、概要、「調査報告書」、施設庁分及び個人情報の四つの資料を作成しまして、ここからが大事なところでございますが、官邸及び与党に説明した上で、これらの資料を使用しまして与野党国会議員や記者に対する説明を行うこと、これを考えていたというのは事実でございます。
 ただ、官邸及び与党での説明を終了した後の午後三時ごろに、これは何度も国会で御答弁していますが、発表用資料としては、簡潔明瞭でわかりやすく、法理的に端的な表現で書かれているものの方がいいと防衛庁において判断したわけでございまして、概要の記述をもとに「調査報告」と題する発表資料を作成したところでございます。この方針のもとに、私が、五時三十分より始まった衆議院事態対処特別委員会の理事会において「調査報告」を出した、こういうことでございます。
工藤委員 要するに、例えば三十八ページとか五ページとか四ページとかといったそういうような資料が、あなたのあのときの御答弁は、これ以外は一切ないということだったんですが、全然そういうものがあるということを知らなかったんですか。
守屋政府参考人 ですから、今私が御説明いたしましたように、当初は、四つの資料をもって官邸、与党の説明で了解を得られましたら、その四つの資料をもって説明するということで考えておりました。
 ですが、途中経過で、概要の方が簡潔で明瞭でわかりやすいということで、これをベースに説明した方がいいんじゃないかということが防衛庁として大臣のところで決まりましたので、その方針に沿って対応した、こういうことでございます。
 ですから、その時点では、防衛庁として、五時からの記者会見、それから五時半からの衆議院事態特で説明しました防衛庁の資料というのは「調査報告」しかございませんということで、その防衛庁の見解を申し述べたわけでございます。
工藤委員 いや、僕がお聞きしているのは、あなたは、あのときの御答弁では、そういうまとまったものがない、つくった経緯がないとはっきり言われたわけですよ。それがあったわけですよ、現に、その何時間か前には。事態特の理事会は五時半からでしたから、その前に、例えば一時半から国会議員のところを歩いたとか、二時から幹事長、国対委員長に説明とか。それを持って官邸にももちろん、そのまとまったものを持っていったわけでしょう。それをあなたは知っておったわけですよ。それが、つくったことはないという答弁というのは、あれはどうなんですか。
 簡潔にお願いしますよ。
守屋政府参考人 委員会で確かにそういう御質問がございまして、私の方から……(工藤委員「理事会だよ」と呼ぶ)理事会でございますが、調査報告の概要として報告書が別にあるはずだとか、これ以外の資料はないのかという質問がございました。
 これに対しまして、私は、今回の「調査報告」を防衛庁として国会や記者クラブに提出するまでの間、いろいろな資料をつくったことは事実でありますと、これは申し上げました。だけれども、これらの資料をいろいろ検討した上で、防衛庁としては、今回、「調査報告」という形で出すことを決めて委員会、記者クラブに提出したものでございます、こういうふうに答えております。資料はあるということはお答えいたしました。
工藤委員 いや、防衛局長、あなたは、メモとか調査資料はある、ただし一冊にまとまったようなものはない、つくったことはありませんというように答えているんですよ。だけれども、あなたはそれを知っておったわけでしょう、今のお話からいっても。これはだれが聞いたっておかしいぞと、何か吉本興業の話でも聞いているような、これはちょっとおかしいよというような、そういうあれですよ。
 じゃ、もう一つお聞きしますよ、防衛局長。そういうように、ないというように発表しろ、これしかないのだというようにだれに指示をされたのですか、お答えください。
守屋政府参考人 私どもも、先生の御質問がございましたから、委員部とかあるいは国対とか、私どもの方の担当者が立ち会っておりましたメモを全部参照しまして、私も記憶でございますが。それで、理事の方から、これ以外に資料がないのだなと。今回の「調査報告」を防衛庁として国会や記者クラブに提出までの間、いろいろな資料をつくったことは事実です、私自身も調査対象となり、その発言は資料としてまとめられている、これらの資料をいろいろと検討した上で防衛庁としてこういった「調査報告」という形で出すことを決めて今回提出したものでございますと。
 それで、今回提出するということをだれが決めたということでございますが、それは当然、防衛庁長官の御判断を得て決まったものでございます。
工藤委員 防衛庁長官も、このすべての責任は自分にあると再三言われておるわけなんですけれども、今の防衛局長の御答弁をお聞きしておりまして、当日の二時ごろ、人事教育局長が与党の幹事長あるいは国対委員長にその報告書を添えて説明したと。時系列的に、発表用資料の作成経緯というのをきのう防衛庁からちょうだいしましたけれども、二時ごろというふうに書いてありますよ。
 これも私はどうかと思うのは、与党の幹事長、国対委員長にその説明をしたのが二時ごろだ、それで、その一つ上の段に、一時半ごろ、一部の国会議員へ説明開始となっているわけなんですね。十何班かに分かれて三十数人に説明に行ったといったようなことを聞いたわけですけれども、普通は、与党の国会議員に説明する、三十数人に説明する前に幹事長とか国対委員長の方に説明をするというのが先、一時半ごろで、そっちの方が二時過ぎだというのだったらわかるけれども、これもどういうやり方かなというように思うんです。
 それはともかくとして、新聞報道で、これは全く違うということになれば話は別ですけれども、当日、「山崎拓氏ら与党三党幹事長と国対委員長が全文と概要の両方を手に対応を詰めた席で、全文公表に異論が続出した」と。「出席者の一人は「この全文は外に出回っているのか」と確認。防衛庁幹部」、これは人事教育局長だろうと思うんですが、「「外には出ていません」と答えた。ここまでわずか十分ほど。山崎氏らが出した結論は、全文の公表はおろか、存在自体も隠すというものだった。タイトルも「調査報告書の概要」から「調査報告」に変えた。」「この直後、幹事長の一人は言った。「この四枚の報告書は概要じゃない。これが調査結果だ。これ以上のものはない」」このように言ったと。
 こういうのを受けて、防衛庁はいろいろ、全部出そうとしただろうと思うんです、最初は。それを防衛庁長官が、いや、これは、じゃ、自分の責任ということになるわけですが、出さないということに、いわゆる与党のそういう幹部が言うとおりにしようということになったのだろう。ずっとこの経緯を見ていけば一目瞭然だというような感がするわけでありますけれども、長官、これはそういうことじゃなかったのですか。
中谷国務大臣 与党の説明の場ではいろいろな御意見があったろうかと思います。それを集約して、人事局長が私のところに参りましてその報告をしたわけでございますが、そのとき私なりに考えましたのは、やはり調査報告ということになりますと、法律的に見てどうなのか。その表現においても明確に、わかりやすく、そして表現も法理的に端的なものの方がより正確ではないかということで判断をしたこと。
 それからもう一点は、証拠隠しをしたと言われても仕方なくて不適切であるという点におきましては、この点も法理的に考えて不適切であるという表現でしたわけでございます。
 このように、内外からいろいろな意見を聞きまして、最終的に報告のあり方についてのスタイルを考えて決断したのは私でありまして、その前においても後においてもこの方針に従って物事が動いていたわけでございます。
工藤委員 内外の意見を聞いて、そして自分が判断してやられたというようなことなのでありますが、「中谷防衛庁長官説明」、これはきょう冒頭やられました。これに今のようなことが書いてあるわけですね。「調査報告書の概要」を若干修文した「調査報告」を作成したというふうに、笑い話みたいなものですが、書いてあるわけですよ。
 それで、この四のところに、「当日の記者ブリーフでは、実際に配布された資料が簡単なものであったことを背景として、」と。あなたは自分の責任で出さなくてもいいという判断をされた。それで、余り煩雑なのでは、ちょっと国会議員は頭が余りよくないかもしれないからわからないだろうと考えたかどうかわからないけれども、簡単なものを出したというようなことなんですが、「実際に配布された資料が簡単なものであったことを背景として、記者側より事実関係の細部についても強い関心が示されましたので、「調査報告書」及び施設庁に関する資料も配布いたしました。」こうなっているんですよ。
 これは、何なんですか。マスコミが強い関心を示したから「調査報告書」を全部出した、こういうことなんですか。これでは国会には出さなくてもいいと。これしかないとうそまで言って、あなたはうそというのを嫌いな、だれも好きな人はいないけれども、あるものもない、こういうように防衛局長に言わせて、そして、これしかない、四ページしかありません、まとまったのはない、あとは「調査報告」、ばらばらあちこちから集まったのしかないというような答えをさせていて、それを、マスコミが強い関心を示したからこれを出したんだと。国会を何とあなたは考えているんですか。国会にまず出さなきゃならぬじゃないんですか。どう考えますか。
中谷国務大臣 その点につきまして、事実を正直に書いたわけでございますが、これは時間差がございまして、当日の記者ブリーフが五時から始まりました。事態特委員会が五時半から始まっておりまして、当然そのときに出席した防衛局長から、その結果につきまして私のところに報告があったわけでございますが、そのときはもう既に記者ブリーフが大変混乱しておりまして、大変強い、「調査報告書」の提出を求められるという状態になっておりましたので、そういった時間的な問題がありまして、正直に申しますと、記者会見におきまして記者団の方から非常にスムーズに進んでいないという報告を受け、そしてその後で委員会の方の先生方からも御要望があって、次の日の朝には提出を求められるという報告がございました。そういう記述を書いたわけでございます。
 当然、国会に対して誠実に、そしてより重視をしてやっていくべきでございまして、報告におきましては、翌日、委員会の理事の方にもお届けしたというふうにつけ加えましたが、そこに書かれておりませんでしたけれども、この点については事実に従って記述をしたわけでございます。
工藤委員 中谷防衛庁長官、質問にきちんと答えているとは思えないんですよね。もしそうであったら、それを書かなきゃだめですよ、大体。マスコミに追及されたからとか、強い関心、要望があったからとか、事態特の理事会では一切ないと言わせておって、この問題のすべては、あなたがおっしゃるとおり、防衛庁長官、あなたの責任ですよ。これは与党が、幹部が何を言おうと、要望をこうしろああしろと言おうと、あなたがはねつけておけば何ら問題がないことだったんですよ。それを、あなたがそれを受け入れて、与党の大幹部のそういう人たちの意見を入れて、こういうふうなないことにさせたから答弁が、防衛局長なんかも大変な四苦八苦なわけですよ。だれから指示をされてやったといったって、言えないじゃないですか。まあ、防衛庁長官から指示をされる。一冊にまとまったものがないんですか、ありませんと答えているわけです。だから、そういうようにすべてあなたの責任なんですよ。
 そこで、この責任のとり方ということをちょっとお尋ねしますけれども、先ほど、当事者の三等海佐、これが減給一カ月、五分の一、こうなっておりますけれども、長官以下、この減給対象になった方々の金額がどのぐらいだったか、それを今ここで明示してください。
山中政府参考人 今回の事案に対する処分の内容でございますが、給与の返納につきましては、防衛庁長官が、俸給月額の五分の一に相当する金額二カ月間、これが六十七万二千八百円でございます。副長官が十分の一に相当する金額二月間、三十二万二千円、両政務官が十分の一に相当する金額一カ月、十三万七千五百円でございます。また、お尋ねの事務次官、これは指定職十一号俸で計算をいたしまして、月額の五分の一、二月、五十三万八千四百円でございます。官房長は、指定職の八号俸として計算をいたしますと、月額の十分の一、二月、二十二万一千二百円。
 なお、前海幕の情報公開室三等海佐及びその上司でございました海幕の情報公開室長の一等海佐の減給額につきましては、個人に関するものでございますので、公表は差し控えさせていただきたいと存じます。
工藤委員 大臣とかまず今言える分は発表したというようなことなのでありますが、大臣は、今のこの報告書のさっき申し上げたマスコミ云々の話等もそうですが、さっき枝野委員から、私の五月三十一日の質問でも、三等海佐の氏名をその処分が全部決まったら公表する、そういう答弁をしておられたわけですけれども、さっきはそれに対しても何だかんだ言って名前も明かさない。これなんかは約束を破ったことですよ。うそをついたことです。虚偽の答弁をしたことですよ。先走ったか、そういうどっちかなわけですよ。
 だから、そんなあっさり物を言ったり、あっさり物を考えたり、軽く、いわゆる「調査報告書」を提出するのをだれかに言われたからやめたとか、これはちょっと防衛庁長官として、いわゆる組織の長として僕はいかがかというような気がするんですよ。
 それで、時間がもうなくなってきておりますので最後になると思いますが、防衛庁というところ、自衛隊、これは他の省庁と比べても規律が重んじられる、上下関係とか命令系統がきちっとなっている、そういうような役所だ、そうでなければ有事に際してきちっとした対応ができないだろう、私もそう思っているんですよ。そのトップである防衛庁長官が、自分の責任だと言いながら、決して少ない金額だとは言いませんが六十七万二千八百円、給料を自分で減額すればすべてこれは済むと。そしてその責任のとり方が、再発を防止することが私の責任のとり方だ、こういうふうなことをおっしゃっているわけなんですね。これだったら、こういうことが何回起きても、給料を五分の一とか二カ月返上すればそれで済むか、こういうようなことになってしまうわけなんです。
 私は、中谷防衛庁長官は、防衛庁、自衛隊、このトップとして、例えば部下の過ちもあったりしたのも、むしろそれを自分が一身にかぶって自分が辞任をする、それでもって部下を何とか大目に見てやってくれと言わんばかりの、そういうような防衛庁長官であってほしい。それを、自分が決めて、そして「調査報告書」なんかも出さないように決めて、ないと答えさせたりなんかする、そういうような防衛庁長官では、僕はどうかと思うんですよね。
 このぐらいの減給で事を済ますようなそういう問題ではない。私は、防衛庁のトップとして、日本の国防を担うトップとしてもっと、腹を切れとは言わないけれども、毅然とした態度で臨まなければ、国民も信頼しないし、防衛庁、自衛隊の人たちも信頼しませんよ。何か、一日でも長くそこにとどまっていたいと言わんばかりにしか見えない。国民はそういうふうにしか見えないんですよ。
 だから、信頼性は極めて失われた、私はこのように思っておりまして、防衛庁長官、ひとつ、御自分の辞任まで含めて、もう一度責任のとり方というものを考えていただきたい。このことについて御答弁をいただいて、終わります。
大畠委員長 時間が来ていますので、簡潔にわかりやすく御答弁いただきます。
中谷国務大臣 私は、防衛庁の所管に関することにつきましては、すべて自分が責任を負うつもりで仕事をいたしております。
 この一連の個人情報に関する問題等につきましては、法律に照らしまして懲戒処分をいたしまして、私なりの処分として自主返納をしたわけでございますけれども、この問題については、もうここで投げ出すというわけにはまいりません。国会においてきちんと報告をし、そして二度と、情報公開に関して国民の皆さんに不安を与えるような事態ではなくて、どこに問題があるのか、その改善を一つ一つやって自分なりに責任を果たして、そして防衛庁の信頼を回復すること、これが私の責任に関する所感でありまして、この点で全力で自分に与えられた使命の完遂に努めてまいりたいと考えております。
工藤委員 御答弁は求めませんけれども、そういう責任のとり方というのは、あなたでなくて別な人の方がきちっと責任をとれるんですよ。再発防止できると私は考えるわけですが、いずれこの問題は、時間が参りましたのでやめますが、事態特なりこの委員会でまた質問させていただきます。ありがとうございました。
大畠委員長 これにて工藤君の質疑は終了いたしました。
 次に、吉井英勝君。
吉井委員 日本共産党の吉井英勝でございます。
 私は、最初に片山総務大臣にまず伺っておきたいと思いますが、情報公開法第三条に定める開示請求権制度というのは、どんな人か、どういう人かにかかわらず、何ぴとに対しても等しく開示請求権を認めるものであり、開示請求者に対し、開示請求の理由や利用の目的等の個別的事情を問うものではなく、開示請求者がだれであるか、または開示請求者が開示請求に係る行政文書に記録されている情報について利害関係を有しているかどうかなどの個別的事由によって、当該行政文書の開示決定等の結論に影響を及ぼすものではない、これが従来より総務省として示してきた一般的な性格だと思うんですが、まず最初に大臣から確認しておきたいと思います。
片山国務大臣 そのとおりでございまして、何ぴともということで、今言われたようなことが我々の同じ認識であります。
吉井委員 ですから、そもそも、だれが請求しているかとか、それは、氏名と住所、連絡先ぐらいなもので、それ以上については一切求めない、これは、従来より総務省の方が、「詳解 情報公開法」その他でも、逐条解説の中で示してこられたことだと思います。
 図書館なんかは、閲覧者の名簿を自由に閲覧することはできません。それは、読書の自由、個人の内心の自由を守るという民主主義、基本的人権の擁護という要請からきているものです。
 この点で、防衛施設庁では、これは長官のきょうの説明にもありましたが、情報公開請求者の氏名あるいは所属団体名等のリストを作成し、関係のない職員がだれでも閲覧できるようになっていた、これはけさほど説明されました。
 それ自体問題なんですが、防衛庁では、これは報告書を読んでおりましても、窓口における開示請求者とのやりとり云々もありますが、請求者の素性を聞くことが情報公開業務の一環だったということになってくるんじゃないかと思うんですね。
 この防衛庁の情報公開業務のやり方は、一般的な情報公開法の解釈からすると、私は、これは極めて異常なものであったんじゃないか、まず公開のあり方からしてそう思うのですが、防衛庁長官に最初に、この点についての責任というものをどのように考えておられるか、これを伺っておきたいと思います。
中谷国務大臣 まず、今回の事案等につきまして、開示請求をされた方々の個人情報が守られずに、個人情報として触れることになった、違法なリストをつくっていたという点につきまして、開示請求をされた方々に心からおわびを申し上げますし、国民の皆様方に対しても、情報公開に対して不安を与えたという点で本当に申しわけなく思っております。
 施設庁の例を挙げられましたけれども、あのケースは十数人の、施設部という部屋の中でですね、情報公開業務を行っておりまして、その職員の認識不足によりましてその部屋の中のLANに掲載されてしまったという点につきまして起こった事案でございまして、その点については、心から反省とおわびを申し上げたいと思います。
 また、その背景を調べているのではないかということにつきましては、防衛庁は、開示請求をされた方の身元調査をしたり思想を調査したり、そういうことはいたしておりません。
 今回の海自の三佐のケースで申しますと、情報公開の業務をしているうちに、自分の所管外の分野や、またその職歴等を調べたわけでございますが、これはあくまでもその海上の三佐が、個人の発意によりまして、情報公開業務を進めていく上において少しでも役に立てばという観点で調べたことでございまして、決して、開示請求をされた方々の身元調査とか、また思想等を調べようということでやったことではないという結果でございます。報告書にもその旨記述をいたしておりますので、こういう考えでいたしたわけでございます。
吉井委員 私は、これは不安を与えたとかそういう次元の話じゃないと思うんです。また、三佐の方の個人の発意とか趣味の問題じゃない。情報公開というものについての基本がわかっていなかった。そのことについて、私はやはり責任というものをもっと重く受けとめてもらわなきゃ困るというふうに思うんです。
 次に、防衛庁リストの作成、配付等について伺っていきたいと思うのですが、最初に、情報公開室の人事配置の問題について伺います。
 当該三佐の経歴は、調査情報畑である海上幕僚監部調査部調査課、横須賀地方総監部防衛部勤務の後、情報公開準備室から情報公開室にかけてずっと配置されてきた後、再び岩国調査分遣隊という情報畑で勤務ですね。
 そこで伺っておきたいのですが、通常、自衛隊では、特技職と呼ばれる専門家集団として専門の情報畑を歩む方はその分野を異動していくというふうに聞いておりますが、大体そういうことで理解してよろしいか。
宇田川政府参考人 お答えします。
 特技職の運用の話ですが、いわゆる特技職はございますが、一生涯その特技職にいるということはまれでございまして、いろいろなポストを経験するのが通例になっております。中にはまれに、特殊な場合には、その同じ、例えば情報だったら情報の分野にいる人もいますが、そうでないのが多うございます。
吉井委員 私は、他の分野のことを聞いているんじゃなくて、特技職の、とりわけ専門家集団としての情報畑を歩む方について伺ったわけです。これはあらかじめレクチャーに来ていただいたときなどにそういうことだと伺っておりますので、確認をしておこうと思ったわけです。それで、ほかの方の場合にはかわる人もいるということですからね、あなたのおっしゃったのは。そんなことはわかった上で聞いているんです。
 調査課、調査隊、保全室などの情報関係の部署に在籍していた情報のプロが、一昨年の情報公開準備室段階から、昨年四月から開設された内局や各幕の情報公開室に配置されてきたわけですが、内局及び各幕の情報公開室の職員数、その中での情報畑職員数というのを、いろいろお聞かせいただいたところで整理をして、まず現在のものを、これはもう既にお答えいただいたものなどで自分で表をつくったらすぐわかりますから、それを見ていきますと、陸幕情報公開室九名の方のうち調査部門の経歴の方が二人、海幕情報公開室が九人中二人、空幕情報公開室は十人中二人、防衛庁情報公開室が六人中一人、防衛施設庁情報公開室では、お聞きしたところでは、六月現在では五人中ゼロということだったんですが、昨年の準備室発足段階でそれぞれ何名の方が配置され、その中で調査部門経歴の方は何名いらっしゃったのか、これを伺っておきたいと思います。
宇田川政府参考人 内局と陸幕、空幕、海幕、施設庁の情報公開準備室の発足当時の人数でございます。
 内局から参ります。内局情報公開準備室の発足当時勤務していた者は四名でありますが、そのうち情報及び調査部署の経歴を持つ者は二名であります。陸幕情報公開準備室の発足当時勤務していた者は三名でありますが、そのうち情報及び調査部署の経歴を持つ者は一名であります。海幕情報公開準備室の発足当時勤務していた者は三名でありますが、そのうち情報及び調査部署の経歴を持つ者は一名であります。空幕情報公開準備室の発足当時勤務していた者は四名でありますが、そのうち情報及び調査部署の経歴を持つ者は一名であります。防衛施設庁情報公開準備室の発足当時勤務していた者は六名でありますが、そのうち情報及び調査部署の経歴を持つ者は一名でありました。
吉井委員 それで、結局、この情報公開室、まあ準備室をつくった段階から実は、情報公開のために配置した中には、諜報活動、情報収集を業務とするそういう情報部門の方がもう最初からすべてのところに配置されていたということが今のお答えで明らかになったわけです。六月現在で見ましても、防衛施設庁の情報公開室を除けばすべての情報公開室で配置されているわけです。
 もともと性格は違うんですね。情報公開というものと、それからその情報公開にアクセスしてくる人を含めて調査とか保全とか、諜報活動というのは全然性格が違うものなんですが、なぜ調査部門の経歴を持つ方を情報公開室という異質な部署に人事配置されたのか、それを伺っておきたいと思います。
宇田川政府参考人 情報及び調査部署の経歴を持つ者が内局、各幕の各情報公開室に勤務していることは、御指摘のとおりでございます。
 ではなぜそのような配置をしたのかという話でございますが、人事をやっておる人間としましては、やはりそれぞれの特性とか技能、知識に応じて配置するわけでありますが、情報公開部門というのはどういう部門であるかと申しますと、いわゆるオペレーション部門の艦艇とか航空機の部署とは違って、後方分野という考えから、総務関係も含めましてある程度一緒に運用していくということでございますので、意図的に情報とか調査部署の人間を情報公開室に配置したということはないと考えております。
吉井委員 そこで、最初に伺ったんですけれども、通常は特技職と呼ばれる専門家集団としての情報畑で働く人は大体その分野なんです。だから、この間の三佐の方も、情報畑におって、情報公開室に行ったんだが、また岩国の調査分遣隊という保全の部署へ行っておられるわけです。ですから、一般的に人事でいろいろ経験してもらうだとかいう話とはこれはちょっと異質な話なんですね。
 情報公開請求に伴って情報が集まる情報公開室に情報収集のプロを意図的に配置したというのは、これは防衛庁の業務として情報公開制度を使って情報収集するために人事配置したと言われても仕方がないと思うんですね。中谷大臣、これはそういうふうに見られても仕方のない姿になっているんじゃありませんか。
中谷国務大臣 人事配置につきましては、情報公開を利用して身元調査などの業務を行わせるという意図を持ってこの業務に精通した者を情報公開担当者として配置するといったことはございません。情報公開業務を担当するに当たりまして適当な人材を選んだわけでございます。
 先生がおっしゃるように、情報公開業務と秘密保全業務、これは両立をし、またきちんと峻別をしていかなければならないというのは当然のことでございます。今後とも、この趣旨に沿った適正な人事配置に努めたいと考えております。
吉井委員 情報公開制度を使って、実際にそこに開示請求してきた人たちの個人情報に関するリストをつくったわけですよ。だからこれだけ大きな問題になってきたんです、この一カ月ほど。ですから、建前としては中谷さんおっしゃったとおりであったとしても、実態としては、これは情報公開制度を使って情報収集をするために人事配置をしていたと見られても仕方がない姿形になっているんじゃないですか。私はそのことを言っているんです。もう一遍、大臣。
中谷国務大臣 今回このような事案が起こってしまったということにつきましては、事実として国民の皆様方におわびをしなければなりません。その原因とその背景にあるものにつきましては、今回徹底した調査をいたしまして、お手元にございます報告書の内容が事実でございまして、このようなことで個人情報が非常に大切に扱われなかったという点につきましては心から反省をしておかなければなりません。
 しかし、事実を調べました結果、意図して、開示請求をされた方々の身元を調査するためにしかるべき人員を配置したとか、事実、身元調査をしたり思想調査をしたり、そのようなことはやっていないというのが事実でございまして、この点につきまして調査報告をしたとおりでございます。
吉井委員 次に進んでおきますが、収集し作成したリストの配付について伺いたいと思うんです。
 防衛庁の報告書によりますと、当該三佐がリスト作成を開始したのが昨年の四月ですね。その後、当該三佐は何月に、そのときそれぞれどこにリストを配付していったのか。これは既に皆さんおまとめになっていらっしゃるものですから、四月にはここだ、十一月にはここだとか、さっと言える話かと思うんです。さっと言えるようであれば、まず言ってほしいんですが、どうですか。
宇田川政府参考人 海幕の三等海佐は、作成した開示請求者リストを、平成十三年の四月から平成十四年の三月の間に、防衛庁情報公開室の一名、陸幕情報公開室の二名、陸幕総務課の一名、空幕情報公開室の二名、うち一名は他の室員への経由でありますが、海幕調査課情報保全室の一名、海上自衛隊中央調査隊の一名及び自分の上司であった海幕情報公開室長の計九名に配付しております。
 具体的には、防衛庁情報公開室につきましては、平成十三年十一月、同室の係長にハードコピーとフロッピーディスク一枚……(吉井委員「いやいや、もうその細かいのはいいですから。どこの部屋にということだけで結構です」と呼ぶ)どこの部屋というと、防衛庁の情報公開室、それから陸幕の情報公開室、それから陸幕総務課、空幕情報公開室、それから海幕調査課情報保全室、それから海上自衛隊中央調査隊、それから自分の上司である海幕情報公開室長であります。
吉井委員 ですから、今、十一月のことをお聞かせいただいたんですが、よく見てみますと、これは一覧表にしてしまうとよくわかるんですが、実は四月、十一月、十二月、一月、二月、三月、この時期にリストを作成されて、海幕調査課情報保全室には四月、十一月、十二月、二月、三月とずっと、要するに情報部門に送られているんですね。海上自衛隊中央調査隊は十二月と一月ですが。ですから、要するに、海の方でいえば、すべての時期にわたってずっと作成するとともに、これは送られていたわけです。
 あとは、今おっしゃった情報公開室ですね。しかし、海幕の情報公開室というのは、上司に渡しておったわけですが、引き継ぎということもあって三月だけなんですね。陸幕の情報公開室は十一月と三月、空幕は十一月と三月、防衛庁情報公開室は昨年十一月。つまり、各情報公開室に渡したのは一回か二回なんです。これに対して、諜報部門である調査課保全室や中央調査隊については五回と二回なんですが、情報収集部門ということで見れば、毎回、すべて渡してきた。
 ですから、リスト作成開始の昨年四月に早くも渡しているわけですが、やはり、情報公開室、そこにももちろん情報畑の人は配置されておったわけですが、情報公開室よりも調査部門への配付を優先してきたというのは事実の問題として読み取ることができるんじゃないですか。
中谷国務大臣 この三佐が違法なリストをつくって情報保全室とか中央調査隊に配付したということは、遺憾なことでもありますし、法律に触れることで、厳にやってはならないことでございます。
 この事実関係を調べましたところ、こちらの調査によりますと、海幕の調査課情報保全室に五回にわたってこのリストのフロッピーを渡しておりますが、もらった方の処置といたしましては、このもらった二佐は、開示請求者のリストの内容を確認した程度であって、リストを自分の業務で使用したり、リストを加工したりすることはなかった。また、この二等海佐は、開示請求者リストをほかに配付したり、閲覧させたりすることはなかったということでございます。
吉井委員 事実としてはっきりしていることは、更新するたびに渡していた。これは、当該三佐が気ままに配ったということではなくて、極めて定期的に、そして組織的に行われてきたということが事実の問題として、おつくりになって示された報告書を読めばそれがわかります。
 防衛庁の報告書は、空幕と東京地方調査隊との関係についても報告していますね。そもそも、なぜ調査隊の隊長及びU三尉が昨年五月に空幕情報公開室を訪問したのかというその目的も不思議な話なんですが、報告書では、その後再度訪問したU三尉は、行政文書開示請求者の請求内容に興味がある、この旨を伝えたとありますね。それにこたえて、空幕情報公開室のS三佐は、独自の個人情報リストを作成し、U三尉に渡している。
 訪問を契機に情報提供が始まっているわけですが、両名が情報公開室を訪れたのは、これは単なるあいさつではなくて、情報収集の依頼、確認が目的であったということは明白じゃないでしょうか。大臣、どうですか。
中谷国務大臣 事実関係につきましては、この「調査報告書」に書いたとおりでございます。
 この訪れたU三尉の役職につきましては、東京地方調査隊に所属しておりますが、その東京地方調査隊に対する情報公開また請求の担当者であったということでありまして、その者が開示請求の内容に興味があるということで申し出をしまして、定期的に連絡を受けていたわけでございます。
 この三尉が欲しかったのは、いかなる情報公開があるのか、所管している東京地方隊に関して、情報公開の開示請求の内容に興味があったことでございますが、しかし、このリストにおきましては、この内容のほかに受け付け番号と氏名が書かれたものが渡されておりまして、これは不適切なことでございますので、渡した方も渡された方も問題があるということで懲戒処分にいたしたわけでございます。
吉井委員 冒頭に議論しましたように、大体、氏名と住所と連絡先なんですね、これだけあったらいいんです。それ以上のものについて、情報公開に関してせんさくすること自体が間違いなんです。
 そういう中で、S三佐の後任のT三佐も、U三尉に四回程度リストを渡しているわけですね。結局、調査隊のU三尉は、S及びT三佐から、昨年五月からことし三月にかけて、計十五回にわたって個人情報リストを受領しているということが報告書に書いてあります。つまり、毎月一回以上渡していったということになるんですね。調査部門の間で定期的、組織的に個人情報の提供、相互共有がなされていたということは、これは大臣、明らかなんじゃないですか。
中谷国務大臣 お話ししたとおり、このS三佐また後任者も情報公開の担当ということでありまして、いかなる内容の公開要求が来るかという点に関心があったということでございまして、その旨のリストをいただいたわけでございます。しかしながら、このリストに個人名が記載をされておりました、住所は記載をされておりませんが。この点につきましては、個人情報保護法に違反する行為でございまして、これにつきましては懲戒処分の対象としたわけでございます。
 しかしながら、事実関係を調べてみますと、この東京調査隊が、そのことによって開示請求をされた方の身元調査をしたり思想調査をしたり、そういう意思もなかったし、そういう事実がないということを確認いたしております。
吉井委員 Sさん、Tさんという方は、これは空幕の情報公開室の方なんです。訪ねていった側というのは、調査隊の隊長さんとその部下の方、つまり、調査保全、諜報部門の方なんですね。諜報活動などを含めた情報部門の方たちなんです。ですから、今のお話というのは全然違う話になるということを言っておかなきゃならぬと思います。
 また、SさんもTさんも調査部門の経歴を持っている方なんですね。つまり、情報公開室に人事配置された調査畑の人間が調査隊に情報を随時渡していた、大体月に一回以上、このことが事実として浮き彫りになってきたのが今回の報告書だと思います。
 二十四日の事態特で、中谷長官は、口頭で報告されたのは開示の内容であって、防衛庁に情報公開があって、その中央調査隊等に開示請求のあること、また、その所管する場所等に対し開示請求があったということでしたなどと答弁されました。
 報告書では、U三尉は調査隊長に対して、個人情報リストの一部の内容について、五、六回程度、他の案件と合わせて口頭で報告を行ったと述べているんですね。つまり、リストが五、六回以上、これはリストを見るということ自体が調査隊からすると業務なんです、だから中央調査隊の業務に利用されたということになるんじゃありませんか。
中谷国務大臣 この件につきましては、個人情報リストを受領した東京調査隊の隊員は、同隊の隊長にリストの一部の内容について口頭で報告をしたものの、隊長は、同隊員から報告の内容については特に記憶に残るようなものはなかったとしておりまして、また、同隊員が同リストを自分の業務で使用したり、また加工したり、ほかに閲覧させたり、再配付をすることがなくて、受領後一カ月程度経過したものはシュレッダーで廃棄をしていたことから、東京地方調査隊としては同リストを業務上使用したことがないというふうに確認をいたしました。
吉井委員 請求者の個人情報を見ることも口頭で報告することも、調査隊にとっては業務なんです。そのことを忘れちゃ、とんでもないことだと思います。
 次に、保管について伺っておきたいんですが、海自中央調査隊は、昨年十二月に、当該三佐からリストのフロッピーディスクを一枚受け取ったとなっていますね。その後、受け取ったI三尉は、コピーをとり、本紙を隊長を含む三名に閲覧させた後、同隊資料科長に手交した。フロッピーディスクとコピーは机に保管したが、本紙を受領した資料科長は、資料科員J三等海曹に命じて書庫に保管させているんですね。つまり、単に机に保管したということじゃなくて、中央資料隊の正式な書庫に格納させているんです。
 なぜ中央資料隊の正式な書庫に格納したのか。それは資料的価値が極めて高い、極めてという形容詞をつけるかどうかは別として、資料価値が高いということになるんじゃないでしょうか。しかも、うかつに外に出せない、だから机などではなくて書庫に格納した。
 そういう点で、やはり保管の仕方が、資料科長の判断という組織的判断に基づいて防衛庁の書庫という正式な保管場所を使っているということをあの報告を読むとうかがうことができるんですが、この点で見ますと、これはやはり組織的な行動として行われたことじゃありませんか、大臣。
中谷国務大臣 この件につきまして、当方の調査でございますが、その意図があったかないかということであります。
 事実関係を申しますと、そのリストを受け取った隊員は、同隊において文書の受け付け、回覧等を担当いたしております。平成十三年十二月に受領した開示請求リストについては、受け取ったフロッピーディスクから同リストを同隊のプリンターで出力をして、一部コピーをとりまして、定型的な業務処理として隊長を含む三名に閲覧をさせたものでございます。
 また、同リストは、同隊において当該リストのような雑件資料は通常約一年後に廃棄されるものであるから、同隊の書庫に保管をされましたけれども、中央資料隊としては、このように単に閲覧、保管をしただけであって、同リストを業務上使用したことはございません。
 通常、この調査隊におきましては、来たデータはほとんどこの書庫に保管をいたしておりますが、結果として、これによって身元調査をしたり思想信条を調べるといった行為もいたしておりませんし、業務的に使用したことはないということでございます。
 また、受け取った者の処置でありますが、平成十四年の一月に受領したリストについては、同隊員は、内容が前回と余り変わっていないことを確認の上、フロッピーディスクから出力も閲覧も行わずに、単に自分の机のかぎのかかる引き出しの中に保管し、同リストを自分の業務で使用したり、同リストを加工することはなかった。このことからも、開示請求者リストを中央資料隊として業務上使用したことがないということであります。
吉井委員 随分長いことお話しになったんですが、要するに、資料科長は資料科員の三等海曹に命じて書庫に保管させたということが報告にちゃんと出ているわけです。要らぬものだったらさっさとやってしまうし、資料的価値があるからこそ書庫に格納したということは、報告書の中で明記されているということを重ねて言っておかなきゃならぬと思います。
 防衛庁は、調査部門への提供について、業務上使用されていないということを今もおっしゃったわけですが、しかし、リストを渡した当該三佐は、調査課という業務の性質上、そういうものについて一番利用してくれるのではないかと本人が思って持っていった、これは六月四日の海幕長の記者会見でそのことが言われております。
 それから、空幕公開室で独自にリストを作成したS、Tという人も、同じ情報関係の仕事についているU三尉の便宜を図ってやろうという気持ちがあったということ、これは報告書に出ております。調査部門に渡した当事者は、いずれも調査部門の業務の性質上、リストが役に立つと思って渡しているわけですね。それは、みずからも調査部門の経験を持っているからです。だから、こうした個人情報リストが業務上役に立つことは経験上よく知っていた。だから、調査部門に最も数多く定期的、継続的に渡してきたということになると思うんです。
 そこで、防衛庁は、今回の問題について、当該三佐の個人的な違法行為で、組織的ではないということを盛んに言ってきているわけですが、しかし、情報の特技職の人を人事配置し、個人情報の収集とリスト作成があり、情報部門への配付が定期的、継続的にあり、保管、利用という事実は、これはやはり組織的に行ってきたということを明瞭に示していると私は思うし、中谷大臣としても、それは組織的な問題があったということを率直に認めて、組織としてどうするのか、そこのところをきちんと考えなきゃいけないと思うんですが、これは大臣に伺っておきたいと思います。
中谷国務大臣 この違法なリストを作成し、また配付をしたこの三等海佐につきましては、みだりに個人情報を教えたという点で違法でございまして、かつまた情報公開業務に対する認識が欠如していたわけでございます。
 その後の事実として関係を調べましたが、もらった方の隊長を含め、組織といたしましても、そのような情報開示請求者の個人情報の背景を調査したり身元調査をしたり、そういう意思は持ってなかったし、事実、業務としてそのようなことをいたしてないというのが調査の結果でございます。
吉井委員 私、この三佐の方は、別に自分から、人事配置を自分で自分をしたわけじゃないんです。配置されていったんです。これは、決して個人的発意とか趣味の次元の話じゃないんです。
 私は、そうして一人の個人の問題にすりかえてしまうというやり方、これは本当に根本的な誤りだと思います。組織的問題として深刻にとらえて対処する、この姿勢をとらないものにそもそも個人情報保護を語る資格はない、そういう厳しい問題だということをきっちり言っておかなきゃならぬと思うんです。
 次に、総務大臣に伺いますが、全省庁について調査することを、あれは五月の二十七日でしたか、私も質問をし、調査するという約束をもらっていますが、その結果をまず報告してもらいたいと思います。
片山国務大臣 この前、吉井委員の御質問にもお答えしましたが、現在調査中でございまして、窓口だけでも千八百ございますから、これをできるだけ早くまとめたい、こういうふうに思っておりますが、まとまったものは順次発表することも今検討いたしております。
吉井委員 これは既にマスコミ等でも部分的に、この省庁ではこういうリストがつくられているとか紹介されているぐらいですから、中間的にとおっしゃったわけですから、既にまとまっているものについては直ちに、きょうのこの委員会が済んでからでも、大臣、決裁されて出すようにしてもらいたい、これをまず申し上げておきたいと思います。
 次に、総務省は、情報公開法の所管官庁として法律に基づいてきちんと情報公開を運用するという立場に立っておられますね。これは大臣に伺っておきます。
片山国務大臣 一次的には各省庁、各機関にお願いするわけでありますが、取りまとめだとか調整だとか統一的な運用だとかということは当方の仕事ではないかと思っております。
吉井委員 だから、仕事なんだから、自分のところで一番しっかりやってもらわな困るわけで、ことしの四月から五月にかけてのことなんですが、実は、行政書士の徳島県の石橋吉治さんそれから石川県の重森憲治さん、この方たちが総務省に、オンライン一括法案作成過程を知るために関連する行政書士法改正案関係資料、すなわち、立法過程を知ろうと思って情報公開法に基づいて開示請求されました。
 ところが、五月の十九日になって、突然、日本行政書士会連合会会長からこの二人の方は、オンライン化法に係る協議についてという名目で招集を受けたわけです。そして、行かれると、五月十九日の日に、総務省への情報開示請求を取り下げるよう指示されました。取り下げない場合は、行政書士法改正案が成立しないときに両氏に損害賠償を求めるという話まで出されたということであります。
 そもそも、このお二人は、別に行政書士会連合会の会長さんらにそんな、自分たちが情報公開の開示請求したと言っていないんです。言っていないのに会長が知ったわけですね。総務省の情報公開というのは、本来、請求者の氏名、情報を外部に知らせることになっちゃいけないはずなんですね。しかし、現実には知られていた。これは、総務省として外部の者に知らせていたということが、今その問題を問われているときですが、大臣はこれについては御存じでしょうか。
片山国務大臣 いや、全く知りません。
 だから、それはうちの省がそういうことを知らせたのか、あるいは別の、それは定かでございませんで、うちの省につきましては調べてみます。
吉井委員 それで、行政書士会の連合会の会長は、五月二十五日の新潟行政書士会総会の会場からこの石橋さんらに、自治行政局のある課長補佐から電話があって取り下げを頼むよう言っておいてくれと言うてきたからといって、再度、取り下げを電話で要求してきたという話であります。
 総務省は、情報公開の請求者に人を介して開示請求取り消しを求めるということはあってはならないことですが、こういう事実については、大臣は先ほど御存じないということですから、局長さんの方、政府参考人の方、この問題についてどのようにつかんでおられるか、伺っておきたいと思います。
畠中政府参考人 初めてお聞きする話でございまして、私どもとしましては、請求者からどういう御請求があったかというのは、その請求の窓口と現にその書類を持っている原課、そこにはお知らせすることはございますが、そこから外部にその情報を提供するということはあってはならないというふうに考えておりまして、そういう事実があったかどうかということはちょっと承知しておりません。
吉井委員 あってはならないことが現実に起こっているんです。
 それで、情報公開という観点からは、請求者の情報を外部に漏らすこと、請求者に団体を使って圧力をかけて取り下げをさせる、こんなことは大変な問題ですから、情報公開を所管する総務省が、情報公開の開示請求を受けて、自分たちが出さなきゃならないものについては出そうとしないで、現実にまだ出していないんですよ、出していないで、それで関係する団体を使って団体の圧力で、開示請求取り下げなさい、あるいはこれは私はもう名前わかっているんですが、ある課長補佐さんということにしておきますけれども、団体の長に取り下げるように頼んでくれというふうなことを言うなどというのは、これは情報公開を所管する総務省としては本当に許しがたい事態だと思いますよ。
 私は、これについては、まず大臣、きちんと調査をして報告されることを求めたいと思います。
片山国務大臣 いずれにせよ、事実をまず確認することが先ですから、調査いたしましょう。
吉井委員 この問題については、大体、一番関係のあるところの政府参考人の方が知らぬようなすっとぼけた話ですが、それは関係者の皆さん、よく知っているわけで、そんな話で通ることじゃないですよ。
 情報公開を担当するところが、情報公開、開示請求者、リストをつくった防衛庁も問題ですよ。しかし、その個人情報リストをつくった防衛庁だけにとどまらないで、今度は、総務省の方は一番の元締めといいますか、この情報公開法を扱うところが開示請求者に圧力をかけて取り下げろと。本当にとんでもない話じゃないでしょうか。こんなふうなやり方で、どうして行政機関の個人情報の保護とか語る資格がありますか。
 まして、そんな横暴なことをやっておいて、住基ネットを八月からそれ行けどんどんでどんどん進めていく、一切の考慮も払わない。たとえ個人情報保護の法整備ができていなくても実施するなんというようなことを公言してはばからないなんというようなことはとんでもない。
 このことを申し上げまして、時間が参りましたので、きょうのところはこれで質問を終わります。
大畠委員長 これにて吉井君の質疑は終了いたしました。
 次に、北川れん子さん。
北川委員 社会民主党の北川れん子といいます。よろしくお願いします。
 先ほどの吉井議員のお話を聞いていても、組織的関与ではなかったのかといった点が大きくクローズアップされて、私もほとんど同じことを言わせていただこうと思って用意していたんですが、もう既にきょうの新聞などでも報道されていて、今、防衛庁がまさに防衛庁らしい防衛庁リストをつくっていたということで問題になっているわけですが、なぜ私たちが心配しているかというと、防衛庁というのは、情報公開制度をつくろうといったときに、自分たちの省庁は省いてほしい、除外してほしいという強い希望を訴えていた、そういう省庁であったということが大きなポイントになっている。
 そして、このAという名前をつけてしまわれた三等海佐ですけれども、彼は、自分がやりたくてやったわけではなくて、やはり上司の命令、意図のもとに、できるだけ効率的に保全をするという、情報収集の保全ということをかなり特技としてお持ちになった方だということが先ほどからも明らかになったんですが、そういう人が仕事としてやっていた、かなりの時間を使っていたということを、私自身も、六月十四日ですけれども、情報公開室にお伺いしまして、なかなか生データを出してくださらないものですから、情報公開請求をしてまいりまして、どういう気持ちになるものかというのを自分でも体験してきました。そこでいろいろ聞き取りもさせていただいたんですが、かなり熱心に情報公開の窓口にお越しになって、一時間、二時間といろいろな話をして帰られていたということも伺っております。
 それで、きょう、十一日に出された報告書をもとにお伺いするんですが、一番情報公開制定に取り組んでいらっしゃった青山学院大学の清水英夫先生が、きょう、新聞にまさに発言されているわけですけれども、請求者の背景を知ることが文書特定に有効という、この意識というか感覚が私もよくわからない。私も受け付け番号というものがつけられましたけれども、受け付け番号と件名で、なぜそれが開示、非開示とかという形でストレートにいかないのか、その中にいろいろな形態のリストをつくって、この件名の人はどういう背景を持った特定できる個人かということをあらわしていくのかというのが、どうも思想的に私はよくわからないわけです。
 そこで、まずお伺いしたいわけですが、総務省の方に、先ほど、各省庁どういうふうになっているかというのを聞いていると。それで、調査対象のところの三番目に「開示請求者名が記載されているものに限る。」というのがあるんですね。まだ調査中だから、千八百件も何件もあるからということなんですが、これは三日に交付して、七日に期限切ったり、十四日に期限切ったり、二十六日ということで、大体、主には七日に期限が切れるほどすぐ出せるよという感じで、三日に出されて七日に出しなさいとされているわけです。
 この「開示請求者名が記載されているものに限る。」という言い方というのは、皆さんがつくっていらっしゃる、防衛庁もガイドラインをつくっていらっしゃいますよね、不開示のガイドライン、その五項めにもあるんですが、個人情報とはの記述では、「当該情報に含まれるいくつかの記述等が組み合わされることにより、特定の個人を識別することができることとなる場合が多いと考えられる。」ということで、個人情報等の定義というものをここではこういうふうにされているわけです。
 八八年の法の第二条の二項においても、「当該情報のみでは識別できないが、他の情報と容易に照合することができ、それにより当該個人を識別できるものを含む。」ということで、午前中には、だれがということで枝野議員も問題にされていましたが、私が今回聞くのは、だれがということが問題ではなくて、なぜ、この各省庁に配られた、あなたたちの省庁リストをつくっていませんかと総務省が聞いた中の三番目に「開示請求者名が記載されているものに限る。」とあえてしたのか、その辺をお伺いしたいと思います。
    〔委員長退席、野田(佳)委員長代理着席〕
松田政府参考人 先ほど大臣からも御報告申し上げましたように、今、全国の情報開示窓口、約千八百ございますが、そこを対象に調査をいたしているところでございます。
 今、開示者名がわかるものに絞って調査しているのはなぜかということでございますが、まさに今回問題になっておりますのは、情報公開請求におきまして開示請求者の個人情報がいかに管理されているかという点が中心でございますので、その点に焦点を当てた調査を行っているところでございます。
北川委員 そこを見ますと、あえてこういうことを書かれて、この三番を入れて氏名が記載されているものに限るということは、いろいろなリストの形態があるということをもう総務省が知っていると言わざるを得ないと私自身は思います。
 なぜならば、この三等海佐がつくっていた複数の種類とはどんな種類ですかと私が事前にお伺いしたら、まず、百四十二名の開示請求者の氏名等が記載されているもの、請求内容が記載されているもの、開示請求件数が記載されているもの、開示請求者を業種別に整理したもの、日別の開示請求件数を整理したもの、受け付け地区別の請求状況を整理したもの、不服申し立てを一覧表にしたもの、これが大別なんですよね。
 これに合わせてまた小別というのがあるだろうと思って、電話番号等という等には何が含まれますかというふうに聞きましたら、庁一連番号、残、延長、特例、主管課、調整課、文書照会、補正、特定依頼、事務、文書名、区分、移送、移送先、第三者調整、意見書、上申、決定、結果というぐらいに、リストというのはいろいろな形に発展できるんだということをいろいろ聞くに及んで、私も、ああそうなんだ、リストというものはいろいろと工夫ができて、第三軸でつくっていけるものなんだということを改めて思ったわけです。
 片山大臣、おかしいんじゃないですか。情報公開の一番の基軸となる総務省、そこが、まず省庁リストをつくっていないか調べますよと大見えを切られていましたが、三項めにこれを除いている、前段でリストを限定して聞かれている、その理由というものをもう一度お伺いしたいと思います。
片山国務大臣 局長が答えましたように、個人情報が保護の対象ですから、イニシアルとか番号だとかというのは個人が識別できませんから、名前を書いたものを中心に調べる、そういうものに限る、こうしたわけであります。個人が識別できないもの、これは現行の法律の保護の対象にはしてないわけですから、調査はそれに限らせてもらう、こういうことであります。
北川委員 私は、それはやはり、まず、御自身たちが出している不開示のガイドラインの中にある文言からいってもおかしいし、八八年法の二条二項からいってもおかしい。あえておかしいことをされているということは、総務省自身が、各省庁に、リストをいろいろつくったらいいんじゃないですかということぐらいはあえて言っているというのか、遊ばせているというのか、ということぐらいにしか思えないです。
 では、なぜ、受け付け番号だけで物事を見る、受け付け番号と件名、これで見るということに情報公開制度は行き着こうというふうに持っていかないわけでしょうか。その辺はいかがでしょう。なぜ氏名にこだわるのか。特定できなければ、氏名というのは記号なわけですよ。私たちは、八月五日から十一けたの番号をつけられるかもしれない存在としてあるわけですが、番号が一番いいじゃないですか。なぜ、受け付け番号でこの調査をしようとはされなかったんでしょうか。
松田政府参考人 一般に、各省の情報公開窓口におきましては、去年でいいますと四万七千件、情報開示請求があるわけでございまして、大量の情報公開請求を処理しているわけでございます。したがいまして、何らかの形でいわばその開示請求を処理していく進行管理表みたいなものをつくりながら処理を行っているというのは通例であろうかと存じます。
 その中で問題になりますのは、そういう進行管理に当たっては、当然、どなたのどういう開示請求であるかということが基本になって進行管理が行われていくわけでございまして、そういう意味で、まさに個人の名前が付された進行管理表がつくられている可能性があるわけでございます。
 その点を中心に調査をしているということでございまして、先生お尋ねの、番号だけで管理すればいいではないかということでございますが、管理しやすいやり方をそれぞれの省庁で工夫してやっておられるものと考えております。
    〔野田(佳)委員長代理退席、委員長着席〕
北川委員 まさに、住基ネットで番号をつけようという発想というのは、番号というのが一番管理しやすいということが根底にあってやられていくんだろうと思いますし、私自身、先ほど言いました六月十四日に行ったら、請求受付番号二〇〇二・六・一四―中央請六十三、六十四、六十五という番号がついているわけですよ。これがだれかということがなぜ必要かということが今回のリストのつくり方のところにあるわけですが、私が今もう一つ聞いているのは、なぜ名前だけのリストということのリストアップをしなさいという指示をしたのかといった点で、この省庁に対しての調査のありよう自身がまずもって不可解、情報公開を元締めていらっしゃる総務省というのがそういう態度といいますか、ここに来てもまだ自分たちの身内に対しての甘さというものが露呈されていると思うんです。
 世界の流れの中には、個人情報自身を集めるのは本人同意が必要というのはもちろんですし、それから、センシティブ情報の収集制限があるのも当たり前、そして指定があるのも当たり前。データ保護とかプライバシー保護というのは、政府所有分は第三者機関がやらなければいけないというぐらいに先へ先へと行っている中で、何とか情報公開制度、国の分は物すごい抵抗しました、国が。そこに来て、何らかの形で自分たちの担保がとれるものということで押さえてきていると思うんですが、今回の国の四法案においても、午前中からも議論になっている罰則規定がないという点、これなども、長野県の方では、住民基本台帳法に基づく本人確認情報の保護に関する条例案というのが、知事が提案していて今も議論されているらしいんですが、ここでは一年以下の懲役または三十万円の罰金ということで、刑罰というものはちゃんと公務員の守秘義務を含めてもつけるべきだということで、つけている案を出しています。
 そういう点からいっても、国の四法案、八八年から、今回改正されても、まだまだ本当に出直さなければいけない、やり直さなければいけない、見落としている点というものが多く含まれていると思うんですね。
 それで、片山大臣に再度お伺いしますが、三日に出して七日に期限を相手の窓口には切っておきながら、私たちには、千八百もあるからまだ調査中だと。まず七日の分でいいですよ、期限を切っていた。この期限を切っていた分でどういうぐあいに今上がってきていますか、この海幕三佐がやったようなリストはつくられていませんでしたか。いかがでしょうか。
松田政府参考人 先生がお尋ねのように、千八百ある開示請求窓口のうち、できるだけ早く出せそうな本省庁関係を早目に出していただくべくお願いをして、一部は既に参っているところでございます。
 今一番問題になりますのは、この進行管理表等におきまして、これは名前が入っているものであるわけでありますが、そこに本人の氏名、住所以外にどのような記録項目があるのか。それから、その進行管理表等がどの範囲で利用されているのか。つまり、個人情報保護で問題になります、必要な限度を超える記録があるのかないのか、あるいは、目的外の提供として、その合理性を超えるそういう提供先に利用させていないかどうか。そこを中心に検討していく必要があると考えておるわけでございます。
 したがいまして、調査を進めて一定の報告はいただいているわけでございますが、その調査内容に関しまして、同時並行でヒアリングをずっとやっておりまして、その点を確認しながら今報告をまとめつつあるということでございます。
北川委員 もう全然回答になっていないという感じで、私も、あえて事前にこの調査票というのもいただいたし、フォーマットもいただいたし、全部いただいて、具体的に三回も聞いたのにまた同じことを繰り返していらっしゃるので、ちょっと残念だなという感じがします。それが情報公開の窓口の総務省で、今回防衛庁リストの問題が発覚して以降、意気込みは一カ月前にはもっと片山大臣からはあったわけですが、いかにも、現段階の調査に入るとだんだんなし崩しになっているなというのが感じられたということで、残念だなという感じがいたしております。
 それで、防衛庁長官の方にお伺いしたいんですけれども、先ほど、被害者に当たるであろうリストにされてしまった人、加工されてしまった人、分類されてしまった人に対しての謝罪というものを口頭では言われたんですが、なぜ文書の中にそういうものを込めなかったのか、そして、この被害者の人たちへの救済ということはどういうふうに考えていらっしゃるのか、教えていただきたいと思います。
中谷国務大臣 今回、開示請求を申し込まれた方々の個人情報につきまして、当方で大変申しわけない取り扱いになってしまったことに対しておわびをいたしておりますが、この報告書の最後に「まとめ」といたしまして、我々は、「個人情報保護行政に多大な影響を与えた責任を組織全体として猛省するとともに、再びかかる事案が起こらないよう今後の行政運営に万全を期していく所存である。」というふうに心から反省の意を表したわけでございます。
 開示請求をされた方々に対しましては、私も記者会見や公式の場で、本当に申しわけなかったという点で心からおわびを申し上げている次第でありますし、そういった方々に対する償いといたしましては、もう二度とこのような、個人情報に対してプライバシーが守られないような情報公開であってはならないという体制を真剣に検討して、早期に確立をしていくということがお約束でございますので、それに向けて全力をもって当たるという点で心からのおわびを申し上げたいと考えております。
北川委員 そのおわびというのは一人一人に文書で、特定される方というのはもうわかっているわけですよね、だれかということは。目的外利用という形になるかもわかりませんが、そのおわびするという、特定される、百四十二名としましょうか、あとどれぐらいのリストがあってどうなっているかというのは私たちはわかりませんし、黒塗りの、情報公開がまだ出てきていません、生データ。私が六月十四日、情報公開室へ行ってとりますよと言ったら、もう、すぐ出しますから、そんな、情報公開室まで来ていただかなくてもすぐ出ますから、国会に出しますよと言われて、きょうのきょうになっても出てこない。私の、まだ三十日判定というのは出ていませんから、わからない。ということでかぶせかぶせになっている、その場しのぎのお言葉だけが返ってくるということなんです。
 私は、あえてお伺いしますけれども、おわびをどういう形であらわされるのかということをお伺いしたいんです。
中谷国務大臣 まず、情報公開につきましては、請求をされた方々のプライバシーの問題がございます。開示請求によってプライバシーが損なわれないような形で、どのような形で開示ができるかという点について現在検討をいたしているところでございます。
 リストに記載された方々には、大変御迷惑をかけた点について、この報告書の発表の場、また国会の場、本当に心から反省をいたしておりまして、申しわけないとおわびを重ねて申し上げたいというふうに思っております。
北川委員 口でのおわびというのが本当に簡単だというのを、今何度も何度も言われているのを聞いていると思うわけですね。
 なぜならば、これは新聞で黒塗りで出されました。そうしましたら、本当にこれを見ただけで自分だとわかる方が防衛庁に電話をされた。自分の情報がもう新聞社にえらく渡っているじゃないかということで言われた方があった。そうしたときの防衛庁の対応というのが、ただいま調査中なのでということで、この電話をした当人の受け付け先も聞こうとしないで切ってしまったという現実があったということなんですね。
 まあ、その当時だから混乱していたということを言われるのかもわかりませんけれども、口で言うおわびはすごく簡単で、そのときにどう対応していくのか、目の前に、私が被害者ですよと言われた方への対応をどうするのかというふうにお伺いしているわけです。
 では、まず片山大臣の方にお伺いしたいんですけれども、この被害者、防衛庁長官が口でおわびをされた方々に対しては、先ほど私はあえて言わせていただきましたように、三佐のリストという、かなりいろいろなリストをつくっていたであろうと予想されるわけですが、たまたま出たのがあれだけということなのかもわからないということで、この十三条に基づいての開示請求はできますか。
松田政府参考人 海幕三佐のリストでございますが、防衛庁の報告によりますと、個人情報ファイルに該当するものであるということでございます。
 ただ、現行法におきましては、この個人情報ファイルとして保護の対象にはなりますけれども、開示請求の対象になります個人情報ファイルにつきましては、一定の制限がございまして、総務大臣へ事前通知をする、その対象になりますものが開示請求の対象になるわけでございます。それには要件がございまして、一定の数の個人情報がそこに盛り込まれていないといけないというようなことがございます。
 海自三佐の情報は、百四十二名とかいうことでございますのでこれには該当いたしませんので、開示請求の対象にはなりません。
北川委員 包括的個人情報保護のときの問題で、五千件なのか一万件なのか二千件なのか、それも聞いた人によって言い方を変えていく。そして、国会、議員の皆様の議論においてその数は決まるでありましょうという答弁等々がされていくわけですけれども、これは、千人というのがリストというふうに限定されていますから、千人に満たないわけですよね。千人に届かない。百四十二名なので、今局長の御答弁は、いや、開示請求してもらっても出ませんよとおっしゃっています。
 では、被害者はあとはどういう道があるんでしょうか。
 いろいろな意味での人権侵害、そして常々、だれだれの何々、だれだれの何々といったときに、その人はここの国会の審議の中でも幾ばくか例として挙げられましたよね。ああ、私のことまた使って言われている、ただ情報公開を申請しただけなのに何で私のことがこう勝手に使われていくんだろうという形になっていく。
 それは小さなことではないかというふうに思っていらっしゃると思うんですが、そういうことではなくて、この被害者の人たちに対してどういう救済をするかということがない限り、また過ちは繰り返していくというのがすべての世のありさまでありますので、これは千人に満たないリストだから法令上仕方がないんだとおっしゃっていますが、この方たちはあとはどういうふうにできるんでしょう。あとは国賠訴訟しかないという形になるんでしょうか。いかがでしょうか。
松田政府参考人 現行法におきましては、先ほど申し上げたような開示請求の対象ファイルは事前通知の対象になっているものということで、今はそういう開示請求ができないわけでありますが、新法になりますれば、すべての個人情報につきまして開示請求が原則として認められ、かつ、内容が間違っておれば訂正請求、さらに利用がおかしければ利用停止請求ということで、国民の権利が守られていくということになるわけでございます。
 現行法におきまして、先ほど申し上げましたように保護の対象にはなりますので、その保護違反ということで、今回、防衛庁の方におかれまして厳正な処分がなされ、また、取り扱いにつきまして遺憾の意が表されているというふうに承知いたしております。
北川委員 またゼロから、一名から個人情報保護だというふうな立場を新法ではとられるということをあえて言われたのかどうか、私はちょっと検証できませんが、そうすれば包括的個人情報保護も、五千件、一万件、二千件という言い方じゃなくて、リストというのは一からですよというふうになるので、その問題はすごく包括的個人情報保護の問題を見るときにもかかわってくる問題なので、今あえて言葉しのぎで言われたと思うんですが、新法はできてないわけで、今、現行法にのっとってしかできないわけで、その遡及的なところに立ち戻るわけでもないわけですから、では、どうしていただけるのですかと。
 先ほど、それぞれの金額、どれぐらい弁償されたのか、謝るためにお金であらわしたのが、六十七万とか三十二万、十三万、五十三万、二十二万と出ていました。当の三佐は言えないと。そして私は、この方、上司のというか大枠の防衛庁の意思として人事配置があった中で、自分に与えられた仕事を真っ当にやったらこんなふうになったというのはすごくかわいそうだなという気がするので、この方自身が本当に幾ばくのお金での弁済というものをされたのかどうか。
 でも、これは検証できないわけですが、国賠訴訟を起こそうと思えばこんな費用じゃ済まなくなるわけですよ。時間とお金をすごくかけなければいけなくなる。そういうことに対して何ら謝罪の気持ち、そして事の大きさの問題、個人というのは一人から始まるといった事実が、残念ながら、防衛庁が国益といったことをお守りになる省庁であるということは認識しております。そして、与野党間の中で関心を持っている議員には多くの働きかけの時間を割いているということも、きょう午前中の時間でわかりました。
 だからこそなんですね。国益の中に一人の国民、一人の市民という見え方が防衛庁という省庁ができるのかどうかといったことが、ある意味大きく問われている問題である。だからこそ、一カ月間も紛糾したんだと思うんですが、その辺で、今の総務省とのやりとりの中で、中谷防衛庁長官、この百四十二人で済むかどうかまだわからないわけですが、こういう被害者の方々への救済、防衛庁として一人の市民が見えるのかどうかといった点からも、どう救済されていこうとしているのかをもう一度お伺いしたいと思います。
中谷国務大臣 私の就任のときの一番大きな方針といたしまして言いましたのは、国民に対して温かい自衛隊をつくっていきたいということでございます。誠心誠意努めてまいりましたけれども、情報公開の点におきまして、国民の開示請求された方々のプライバシーが守り切れなかったという点に対して、心から深くおわびを申し上げますし、もう二度とこのようなことがないように全力で取り組みたいと思います。
 お一人お一人に対するおわびにつきましては、お手紙を出すというのも一つでございますけれども、これまた干渉されたくないとか、勝手に名前を使われたとかいう批判が出ようかという可能性もございます。したがいまして、この公の場をもちまして、心から深く深く開示請求によって御迷惑をかけた方々におわびを申し上げますとともに、もう二度とこのようなことが起こらない体制を築いていきたいと深く心に誓いまして、心からのおわびの言葉とさせていただきます。
北川委員 これがテレビ中継がないものですから、その多くの方々へどれだけ伝わるかといったこともありますし、口でのおわびといったことをどう形にあらわすのかといったことが本当に難しいわけで、みんな真剣に考えてきているわけですね。これは、一つはその方々、被害者の人たちへの問題。
 そして、これが開示、非開示の判断的基準に使われていたのではないか。こういう時間と労力を使って何のためにやっていたのかというのが、私がすごく大きく疑問に思っているところなんですね。何のためにこういうことをしたのかというところに行き着くわけですけれども、そこで、口頭で多少幾ばくかのリストの内容を幕僚長に説明したこともあったというようなことも言われています。
 それで、私が事前に、なぜ迅速かつ的確に行政文書の特定を行うために開示請求者の背景を知ることが有効なのかというふうな質問をしましたら、こう返ってきました。情報公開業務において、開示請求者がどのような行政文書を要求しているのか明確でない事例が多いことから、A三等海佐としては、開示請求者の背景を知ることにより、当該請求者が開示請求しようとしている行政文書の特定を迅速かつ的確に行うことが可能になるのではないかと考えていたものと承知しているというふうに返ってきているんですが、三等海佐は、開示請求者の背景と行政文書の特定とがなぜ結びつくんですか。
 例えばアメリカは、情報公開制度は第三者機関がやって、個人の名前とか住所、電話番号なんというのは、その行政省庁、開示を要求された省庁は知らないわけですよ。第三者機関が請け負って情報公開制度というものがスムーズにいく。だから、日本に住んでいる私たちも、文書で向こうに送れば、ある第三者機関が受け付けて、相手の省庁に問い合わせをしてきて、開示、非開示が決まって、開示が決まったものは郵送でも私たち日本に住んでいる者にも送り返してくれる、そういうシステムなんですね。
 先ほども、プライバシー保護や情報保護の問題においては第三者機関が、特に国のものの情報に関してはやらなければいけないというのが世界の趨勢になっているというのを御紹介したんですが、なぜなんですか、開示請求者の背景を知ることと的確に行政文書の特定を行うこととがどうリンクするわけですか。私はここが少しもわからない。なぜなのかということなんですね。
 それで、今後、受付番号のみでやるというやり方を防衛庁の情報公開システムの窓口ではやり切るというような形を何らか模索されない限りは、以降、絶対起こしませんということはあり得ないという気がするわけですね。
 なぜこの三等海佐は開示請求者の背景を知ることが行政文書の特定に当たるというふうにみなして、それを受けとめていく防衛庁というのはどういう考え方、どういう組織なのかというのをまずお伺いしたいと思います。
中谷国務大臣 今後の情報公開のあり方については真剣に検討はいたしておりますが、ぜひ皆様方からもお知恵をいただきたい点は、窓口業務ということで、私も現場におりませんのでわかりませんけれども、申し込まれた方に対するより親切なサービスとして、的確にその文書を割り出すということにつきましては、単にお名前とか連絡先、それから記載された項目では十分わかり得ない場面があろうかと思います。
 例えば、中東問題というふうに書かれて、防衛庁で中東問題に関する資料は膨大な資料があって、では、中東問題のどういった点のどこが要るのか、そして、その方々がどういう職業の方でどういう観点で情報を知りたいのか、こういうことも知るとさらに文書が特定できるわけでございまして、そういう意味で、現場の窓口業務としていかなる範囲でそういったことをお尋ねしていいか、これは大変悩むところでございます。
 しかしながら、いただいた個人情報につきましては、絶対に不適な、不当な目的に使ってはならないわけでございまして、こういう観点におきまして、国民、開示請求をされた方々にいかに誠実に取り組まれる窓口業務ができるかということにつきましては、真剣に考えなければならないと思っております。
北川委員 多分、中谷防衛庁長官は、御自分で窓口に行って情報公開請求をしたことがないからそういうふうにおっしゃるんですが、それは、窓口業務、五名がローテーションを組んで、月曜から金曜の九時から五時ですか、いらっしゃるというふうにおっしゃっていました。その方たちが大体特定できるように聞いているわけですよ。それを、そのお部屋から歩いて三分か四分ぐらいの、同じフロアの、同じ階の海幕の情報公開室の三等海佐であった彼がリストをつくる必要なんか全然ないわけですよ。彼のところで別に、開示請求、例えば私が求めているようなものにしても何にしても、今の中東問題にしても、彼が情報の簿冊を持っているわけではなくて、各中東の簿冊を持っている方に聞くわけですよ、情報公開の窓口のその五人のローテーションをしている彼らが。
 ですから、はっきり言って、海幕の情報公開室というのはすっ飛びのところなんですよ。関係ないわけです。関係ないところに九名もいて、いろいろ情報の保全、収集に精通した人を配置していたということで、本当にこれが情報公開室だったのかなというのも、私はあそこにお伺いすると、何かあえて取ってつけたみたいに、名札もべたっと、まだ紙で張ってあったんですよ、二年前の新しい新庁舎だとおっしゃっていた割には。これは、情報公開室という名前は名前だけれども、陸海空ですよ、何をしていたところだったのだろうということも大きな疑問として残りました。
 だから、担当の課は、その課の人たちが自分で、情報公開の窓口から言われたら、きっちり特定できるようにまたもう一遍それとやり合うわけですから、大体窓口ではそういうことをだんだん学んでいきますから、大体特定するように聞いていきますよ、どういうものをあなたが要求しているか。ということになると、請求者の背景など必要な余地というのはほとんどない。それが情報公開システムの一番いいところで、先ほど吉井議員も聞かれていた何ぴともということなんです。だから、あえて言えば、偽名であっても、個人が歩いて、人間が歩いていって、そこの窓口に行って要求すれば出していただかなければいけないものであるわけですね。あえて言えばですよ。
 そういうものを、なぜ特定の個人としての背景を割り出していくのか。ましてや、膨大な形でのリストの組み方をつくっていた、マッチングしていたといった問題では、きょうの謝っていただくような形で、そしてこれからもう二度と起こらないようにしますといったことではなかなか納得できない。
 それと、非開示それから開示の状況判断においてこの防衛庁リストをもって説明したということに関しては、どのような見解をお持ちなんでしょうか。
中谷国務大臣 まず、情報公開の窓口業務の仕組みでありますけれども、防衛庁という組織は、内局があって陸海空幕があって、全体に二十五万人近くいる大組織でもありますし、また、やっている内容も、国際問題から国内問題、また、裁判所掌とか、大変幅広いわけでございます。そこで、海上自衛隊に関する開示請求につきましては、その担当として海上幕僚の所管する情報公開室に参りまして、そこでいろいろと連絡をとって処置をするわけであります。
 そういう業務をする中で、この三等海佐が、今後の開示請求状況の分析を行う上で活用できるかもしれない、また、全体の開示請求のデータを把握することによって海上自衛隊に対する開示請求を予想するのではないか、また、どのような文書を要求しているのか明確でない事例が多いことを踏まえて、開示請求に対して迅速また的確に文書の特定を行うために背景を知ることが有効ではないかというような観点で拡大をしていったわけでございまして、実際の業務をする中で、彼としては、行き過ぎた、あってはならないことになってしまったわけでありますが、現実の情報公開の業務の中で、この三等海佐が述べたところによりますと、事実としてはこういう経緯で起こってしまったということでございます。
北川委員 すごい思い過ごしてしまうというか、この人がまた次にここへ行くんじゃないだろうか、またこの人が来るんじゃないだろうか、またこの人がということでどんどん膨らんでいって、彼はこういうのがあったら防衛庁にとっては有効という判断をされたということです。
 そこで、きょうは福田官房長官の方にもお越しいただいておりますので、今までの、総務省片山大臣の御答弁、そして中谷防衛庁長官の御答弁を聞かれていまして、私は、情報公開の室なり情報公開のそういう法律をとり行うところというのは、内閣府へ持ってきた方がまだ第三者的に機能するのではないかという立場をとっている人間の一人であるわけですね。
 旧内務省ぐらいな力を持っている総務省という状況の中で、なかなか、情報公開に至っても、先ほどの調査をするといっても、何らかの形ですり抜けることを考えるということで、今までお聞きいただいておりまして、福田官房長官の方にお伺いしたいのですが、内閣府の方へ機能を持ってきて第三者機関でやるという形をもう一度考えてみようというふうにはおなりにならないかどうか。
 今の問題、個人というものが、もう請求の段階で、個人名と住所と電話番号を書けば何らかの背景が探られてしまい得る一番象徴としての防衛庁を見ていただきました。総務省がありまして、また後いろいろな省庁が出てくると思うのですが、いかがでしょうか、内閣府に機能を移すということに関しての今時点でのお考え、この一カ月間でお考えになったこと。
 なぜならば、福田官房長官は、当初に違法性が高いと一番言ってくださった方なので、あえてお伺いしたいと思います。
福田国務大臣 この情報公開制度は、今までいろいろお話ございましたけれども、やはり、行政の透明性を確保するという意味においても適正に運営されていかなければいけないということであります。
 そういうためにどういうところでこれを所管するかということでありますけれども、内閣府に置くのも一案かもしれませんけれども、所管を移せばすべてうまくいくということでもないとは思います。
 したがいまして、これはまた今後いろいろと検討する場面もあるかもしれませんけれども、今総務省でもって所管をしている。そしてまた、この情報公開審査会というものは、これは内閣府に置く、こういうことになっておりますので、今委員の御要求のありましたことについてはその分でカバーできるのではないかというようにも思っているところでございます。
北川委員 今の審査会があるからということなんですが、それの不服申し立ての期限に関しても不服を持っている人が多い。二年もほったらかしにされている方が、現実に、私のところに、二年もほったらかしにされているよと。それも、情報公開の申請の回数がふえればふえるたびに何か開示が遅くなっていくということを、今回の問題も含めて考えてみて、自分はもしかしたら何回も請求しているからこういうふうな扱われ方をするのかな。ましてや、不服申し立てをしても二年間もほったらかしにされているという方も現実に存在としているよということを教えていただきましたし、福田官房長官のは、やはり甘いなというか、情報公開制度をどう国として成熟させていくかといった問題の中で、以降絶対起こしません、同じような間違いを起こしませんというふうに言われているけれども、行政マンがかわるわけですよ。
 私は、内閣府に看板だけすげたらいいんじゃないですかということではなくて、総務省の中で、やはりいろいろな権益を持っている方がいます。自治省の方々、行政管理庁、省庁の統廃合をされる前の方々の考え方、いろいろな考え方の方が含まれているわけで、その権益を広げたい広げたいと思う人たちの中で情報公開制度というもののありようをめぐるよりは、内閣府といったところへ持ってきた方が直結できるというふうに思いますし、あえて言えば、本当に八千万人ほど、十代も請求できるからもう少しふえるかもわかりませんけれども、そんなに多い件数ではないのをかなり遅く遅く審査をしていっているという実態を、私も以前取り上げさせていただきました。
 私自身は、なぜ内閣府かといえば、どこの省庁からも等距離で物事が見れるし、一番初めに違法性が高いと明言された官房長官がいらっしゃる、そういう機能を持っているところであるからということをあえてお伝えしているわけですので、ぜひ、それは検討の余地があるぐらいのことの御答弁をいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
福田国務大臣 御意見は御意見として承りますけれども、例えば不服審査が時間がかかるとかいうようなことは、これはこれでもって早める努力はしなければいけないというように思っております。
北川委員 そうですよね。情報というのは早くというのがあります。それを遅く出すことで、何ら後生きない情報として手に持ってもしようがない。私のこの百四十一人のリストで生データを申し込んだんですが、それがいつ出てくるのか、とても気にかかるところなんですけれども、少しまだ時間がありますので、この報告書の中で……
大畠委員長 時間になっております。
北川委員 では、手短に。済みません。
 私は、この六ページで、先ほども出ていたんですけれども、このA三等海佐が同じ海幕調査課情報保全室のH二等海佐に開示請求者リストを手渡しているその月日がすごくおもしろいんですよ。四月から飛んで十一月、十二月、二月、三月となっていく。
 去年、九・一一というのがありました。だから、四月から十一月まで、十月まででも情報開示というのはずっと件数はコンスタントに、防衛庁を見るとあるんですよ。百九十二件から始まって、四十六、百九、百九十七、六十とか百十五とか、毎月大体コンスタントにあるのに、彼はこの四月から十一月まで、海幕調査課情報保全室のHさんに渡すときにあいていたわけです。十一月からはコンスタント。これは九・一一がすごく影響したのではないかという点と、やはり組織的な意向を受けていたからこういう形で渡すという月日になっていたのではないかというのをお伺いしたいと思います。
大畠委員長 それでは、これが最後の質問でありますので、簡潔に答弁をお願いします。
宇田川政府参考人 最初に、十三年の四月にH二等海佐に渡したのはこれが初めてでして、役に立つかという昔の仲間意識で渡しただけのようであります。その次、延びていますのは、やはりいろいろ、九・一一とかテロがあって役所全体が忙しくて、その間、間があいたというふうなことを本人は言っております。
北川委員 どうもありがとうございました。
大畠委員長 これにて北川さんの質疑は終了いたしました。
 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後三時三十六分散会


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