衆議院

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第17号 平成20年5月21日(水曜日)

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平成二十年五月二十一日(水曜日)

    午前九時一分開議

 出席委員

   委員長 中野  清君

   理事 江崎洋一郎君 理事 岡下 信子君

   理事 櫻田 義孝君 理事 高市 早苗君

   理事 村田 吉隆君 理事 泉  健太君

   理事 大畠 章宏君 理事 田端 正広君

      赤澤 亮正君    伊藤 忠彦君

      遠藤 宣彦君    大塚  拓君

      加藤 勝信君    鍵田忠兵衛君

      亀岡 偉民君    木原 誠二君

      河本 三郎君   戸井田とおる君

      土井  亨君    中森ふくよ君

      西村 明宏君    萩生田光一君

      橋本  岳君    藤井 勇治君

      市村浩一郎君    川内 博史君

      吉良 州司君    楠田 大蔵君

      佐々木隆博君    武正 公一君

      西村智奈美君    細野 豪志君

      馬淵 澄夫君    桝屋 敬悟君

      塩川 鉄也君

    …………………………………

   国務大臣         渡辺 喜美君

   内閣官房副長官      大野 松茂君

   内閣府副大臣       山本 明彦君

   防衛副大臣        江渡 聡徳君

   内閣府大臣政務官     加藤 勝信君

   内閣府大臣政務官    戸井田とおる君

   内閣府大臣政務官     西村 明宏君

   総務大臣政務官      秋葉 賢也君

   財務大臣政務官      宮下 一郎君

   政府特別補佐人

   (人事院総裁)      谷  公士君

   会計検査院事務総局第二局長            小武山智安君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  株丹 達也君

   政府参考人

   (人事院事務総局人材局長)            尾西 雅博君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房審議官) 岡本 全勝君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房官民人材交流センター及び再就職等監視委員会準備室長)   小林 廣之君

   政府参考人

   (内閣府規制改革推進室長)            小島愛之助君

   政府参考人

   (農林水産省大臣官房長) 岡島 正明君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房総括審議官)         大森 雅夫君

   内閣委員会専門員     杉山 博之君

    ―――――――――――――

委員の異動

五月二十日

 辞任         補欠選任

  中森ふくよ君     河村 建夫君

  市村浩一郎君     野田 佳彦君

  楠田 大蔵君     細野 豪志君

  石井 啓一君     西  博義君

同日

 辞任         補欠選任

  河村 建夫君     中森ふくよ君

  野田 佳彦君     市村浩一郎君

  細野 豪志君     楠田 大蔵君

  西  博義君     石井 啓一君

同月二十一日

 辞任         補欠選任

  加藤 勝信君     橋本  岳君

  河本 三郎君     伊藤 忠彦君

  土井  亨君     亀岡 偉民君

  市村浩一郎君     川内 博史君

  楠田 大蔵君     細野 豪志君

  西村智奈美君     武正 公一君

  石井 啓一君     桝屋 敬悟君

  吉井 英勝君     塩川 鉄也君

同日

 辞任         補欠選任

  伊藤 忠彦君     河本 三郎君

  亀岡 偉民君     鍵田忠兵衛君

  橋本  岳君     加藤 勝信君

  川内 博史君     市村浩一郎君

  武正 公一君     西村智奈美君

  細野 豪志君     楠田 大蔵君

  桝屋 敬悟君     石井 啓一君

  塩川 鉄也君     吉井 英勝君

同日

 辞任         補欠選任

  鍵田忠兵衛君     土井  亨君

    ―――――――――――――

五月二十一日

 憲法九条を守ることに関する請願(志位和夫君紹介)(第三〇六八号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 会計検査院当局者出頭要求に関する件

 政府参考人出頭要求に関する件

 参考人出頭要求に関する件

 国家公務員制度改革基本法案(内閣提出第七五号)


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     ――――◇―――――

中野委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、国家公務員制度改革基本法案を議題といたします。

 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。

 本案審査のため、明二十二日木曜日午前九時、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 引き続き、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官株丹達也君、人事院事務総局人材局長尾西雅博君、内閣府大臣官房審議官岡本全勝君、大臣官房官民人材交流センター及び再就職等監視委員会準備室長小林廣之君、規制改革推進室長小島愛之助君、農林水産省大臣官房長岡島正明君、国土交通省大臣官房総括審議官大森雅夫君の出席を求め、説明を聴取し、また、会計検査院事務総局第二局長小武山智安君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

中野委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。細野豪志君。

細野委員 おはようございます。民主党の細野でございます。

 きょうは、この内閣委員会で質疑の機会をいただきまして、本当にありがとうございます。

 渡辺大臣とは、ちょうど去年の今ごろ、天下りの問題についてかなり長い時間、やりとりをさせていただきました。今でも思い出すのは、その当時、天下りについて随分激しいやりとりをしましたけれども、その一方で、渡辺大臣が、公務員制度改革全体については来年度出すんです、それを待っていてくださいということを盛んに言っておられたことを思い出しておりまして、それがいよいよ今国会で出てきて今審議をされておるということでございまして、今回、こういう形で質疑に立たせていただくのを大変感謝しておるところでございます。

 いろいろな論点があるんですが、まず大臣にお伺いしたいのが、いわゆる縦割りの問題。各省庁の割拠主義というものを打破するんだ、この間の委員会でもそのことを強調されておりましたが、この辺について大臣の御決意を伺いたいと思います。

 当初、私が覚えておりますのは、いろいろな資料を拝見しますと、大臣が日の丸官僚をつくるんだと盛んにおっしゃっていましたね。各省庁がゼッケンをつけて、それぞれの官僚が官僚としての人生を歩むのではなくて、日の丸というゼッケンをつけて官僚がそれぞれ走るんだと。私は、日の丸という言葉を使うこと自体いろいろな評価があるのかもしれないけれども、非常にわかりやすいし、そういう官僚制度が実現したらいいな、そういう夢は共有できるというふうに思いました。

 この法律で本当に日の丸官僚が実現できるのかどうかということも含めて、役所の答弁を読むのではなくて、まず御決意をお伺いしたいと思います。

渡辺国務大臣 私が日の丸官僚と申しておりますのは、やはり現行の縦割りの秩序の中で、採用され、育成され、退職後の天下りまで面倒を見てもらう、そういうシステムでは到底国益を担う官僚とはならないのではないかという問題認識から、日の丸官僚ということを申してきたわけであります。

 今回のプラン、案では、御案内のように、各省割拠主義を打破するためのいろいろな仕掛けがふんだんに盛り込まれております。

 例えば、採用の段階で、総合職は内閣人事庁採用という仕掛けをつくったり、あるいは、幹部職員の幹部候補育成課程をつくり内閣人事庁が統一的な基準を作成し運用の管理を行っていく、幹部候補育成課程対象者においては内閣人事庁が各府省横断的な配置がえの調整を行っていくこと、こういったことを通じて、省庁横断的な日の丸官僚育成が行われていくわけであります。また、幹部職員については、内閣人事庁が適格性の審査を行います。また、幹部職員候補者名簿も必要に応じて作成をいたします。課長級についても、府省横断的な配置がえの調整も行うわけでございます。

 したがって、こういったことを通じて日の丸官僚が養成されていくということであります。

細野委員 縦割りというのは、かなり省庁の中にも根づいているし、我々の中にも意識としては相当強いと思うんですよね。例えば今大臣が所管をされている行革、行革事務局がありますが、これは出向者で基本的に成り立っていて、いきなりは聞きませんが、何度か会って親しくなると、ところであなたはどこの省庁から来られましたかと、総務省から来ましたとか経済産業省から来ましたとか、そういうのを確認するのが我々ももうほとんど習慣になっている。渡辺大臣の方だけを向いているならそれはそれで筋が通るわけですが、常に本国を見て仕事をしているのではないかという利益相反することも間々あるわけでございます。

 私が感じておりますのは、幹部の人事もとても大事なんですけれども、若手の初期の段階に、一括採用をするとしても、ある省庁に当然入るわけですよね。入った後、そこを中心に人事を回してしまうと、例えば、自分は総務省の人間だ、経済産業省の人間だと。今は極端な話、総務省の中でも旧自治省と旧郵政省で採用別にさえしていますからね。それぐらい今も縦割りが息づいているわけですから、若いときから相当意識を変えていかないと、今大臣がおっしゃったようなことは解決できないのではないか。今は例えば行革事務局で必ずしも評価が高くなくても、本国で評価が高ければ、本国に行けば出世するわけですよね。こういうことを許しちゃいかぬという趣旨だと思うんです。

 若手について、特に人事のローテーションのあり方であるとか評価のあり方であるとか、場合によっては給与体系も含めて相当変えていかないと、これは私は意識は変わらないと思います。これは、こういうことをすればすべて解決するという趣旨の問題ではないと思うんですが、若手の意識を変えるということについて、今大臣としてお考えがあれば、ちょっとお聞かせいただきたいんですが。

渡辺国務大臣 やはり採用の段階から人材育成に、そのプロセスに上手に乗せていくということが大事だろうと思うんですね。

 今回、総合職試験というのを設けてございます。企画立案の能力に着目をした試験であります。総合職試験合格者は内閣人事庁採用ということになるわけでございます。もちろん、本人の希望をそんたくいたしまして、各府省に配属をしていくわけであります。

 今回、そういった仕掛けの延長線として、幹部候補育成課程というものを設けております。これはまさしく、今までの1種試験合格者が自動的に幹部候補になるというのとは全く異なった仕掛けになってございます。まさに現行のキャリア制度というものを廃止していく制度でありまして、総合職試験合格者であっても幹部候補育成課程に乗れない、あるいはふるい落とされるということも可能なわけであります。また、民間の中途採用試験というのもございまして、このルートから来た人でも幹部候補にはなっていける、あるいは一般職試験、あるいは専門職試験からでも幹部候補育成課程には入っていけるということでございます。

 とにかく、今のように同じ省の中だけでキャリアパスを進めるのではなくて、いろいろな経験をさせていこうということであります。

細野委員 では大臣、確認しますが、例えばある省庁、一つ例を総務省としましょう、総務省から行革事務局に来ていますね。今は、必ず帰るところが総務省にあって、それが予定をされた中で仕事をしている。ほかの省庁に行く場合も同じですね。こういうものはこれからなくなって、ほかの省庁に行くとか、違う仕事をする場合は、これは本国にもう帰れるかどうかわからない、片道切符で皆さん来る、若手も含めて。そういう理解でよろしいですか。

 片道切符かどうか、これは大分重要な問題だと私は思っていまして、例えば、新しい人材バンクをつくったときも、片道切符じゃなければ、必ずその新人材バンクの事務局も本国を見ますから。人事庁もつくられるんでしょうけれども、当然、人事庁だって、本国を見ながら人事庁で働かれたらこれは話にならないわけですよね。そういう人事で行く場合はすべて片道切符、そういう理解でよろしいですね。

渡辺国務大臣 片道切符という概念自体が、現行制度の縦割りの中で、戻ってこられないよ、こういう考え方だろうと思うんですね。我々の今回のプランにおいては、まさしく内閣人事庁採用の採用段階から日の丸官僚を養成していこうという発想でございますので、本人の希望が全く無視されるということではありませんけれども、いろいろな経験をしてキャリアパスを積んでいくということでございます。

細野委員 いま一つ歯切れが悪いですよね。

 新しく入った組織の中できちっと評価をされない限り次のステップに行けないということにしないと、必ず帰れるということを前提に往復切符を持っていたら、これまでと行動パターンは変わらないと思いますよ。片道切符という言葉は我々がよく使う、野党側がよく使う言葉ですので、大臣は余り聞きなれなかったのかもしれませんが、そこは少し踏み込んでいただきたいな、そういう思いを持ちました。

 もう一つ、幹部人事ですが、基本的には、原案は各省庁がつくって、そして適格性を人事庁で評価する、それについてはこの間も随分答弁がありました。

 大臣、私もいろいろ頭をめぐらせて考えてみたんですけれども、例えば、四月に各省庁が人事をしますね。局長人事を決めるときに、多くの省庁は、恐らく、上げるときに出身省庁の局長を上げるんだと思うんですね。本当にそれがもうゼッケンが取れていて、各省庁の出身かどうかということが問題にならないんだとすれば、場合によっては、例えば経済産業省と環境省が上げる局長で、ダブって出てきちゃうかもしれませんよね。でも、多分そういうことを想定していないんだと思うんですよ。各省庁で上げてくるからには、もうある程度予定調和ができていて、これはもう各省庁、調整が終わって、それで例えば四月なり秋なり人事が出てきて、よほどのことがない限りこれは適格性で落とすことはできないということを前提としていると思うんです。

 大臣自身も、この間のこの委員会での答弁の中で、もう抵抗が強くて妥協の産物なんだとおっしゃっていますが、私ども、この問題については非常にこだわりを持っています。幹部人事については原案はあくまで人事庁がつくるべきだ、そういう修正を我々が求めた場合に、大臣としては、妥協をせずに、もう一回原点に立ち返って、その修正には積極的に応じていくという御覚悟がおありかどうか、御答弁をいただきたいと思います。

渡辺国務大臣 現在の幹部人事が、御指摘のように各省が原案をつくり、それを大臣の人事権と称して、大臣も御了解ですからといって検討会議にのせてくるのが大半なんですね。こうしたことは実は仲間内人事ではないか、大臣の人事権を振りかざした仲間内人事が行われているではないかという批判があるわけでございます。

 したがって、我々としては、本来、内閣の一員たる大臣が法律に基づいて内閣の人事権を分担しているわけでございますから、その原点に立ち返って、幹部人事の一元化という仕掛けをつくったものでございます。

 現状から次のステップに移行する際の現実的なやり方も踏まえなければいけないという形で、このような法文の整理にしたものであります。

細野委員 大臣、ここは厳しいところなんですけれども、御答弁いただきたいんですよね。

 民主党が、人事庁が原案を出すということについて修正を出したときに、政府としてはそれは拒否をするんですか、それともそれについては応じるんですかということを聞いているんです。この制度の現状を聞いているんじゃありません。

 もう一度お答えいただきたいと思います。

渡辺国務大臣 貴重な御見解として承らせていただきます。

細野委員 では、修正協議もなされるということでございますので、そこは我々としてはこだわりますので、そうじゃないと、制度の趣旨、これは何のためにあったかということにもなりますので、まあ承るという御丁重な答弁をいただきましたので期待をしたいというふうに思います。

 次に、法案の九条についてお伺いをしたいと思います。

 公務員に対する信用が今落ちているという中で、信賞必罰で、悪いことをしたときにはばしっとやりますよということが九条に書いてあるわけでありますが、ちょっと中身を見ますと、果たしてこれがどれぐらい効果があるのかなということを感じざるを得ません。

 九条の一号というのは、例えば職業倫理をしっかり持ちなさいよとか、しっかり目標を持ってやってくださいよとか、そういう宣言的なことが書いてあって、頑張ってやれ、そういう話ですね。意味があるとすれば二号と三号、懲戒処分をしっかりしろとか、三号は国家賠償法に基づいて求償権を持つという話なんですね。

 大臣、ちょっと簡潔に御答弁いただきたいんですが、国家賠償法というのは、例えば、ある公務員がミスを犯して、ある方にそれこそ損害を与えた、損害を受けた方が裁判を起こして行政機関に対して弁償を求めたというケースですね。一件だけ求償権を行使した件があるそうですが、その場合に、行政機関としては、だれか個人に責任があった、行政機関の中の職員のだれかに責任があった場合には、その職員に対して、例えば、これだけ行政機関は第三者にお金を払ったのでちゃんとそれを弁償しなさいということを言えるというのが求償権ですね。これ一件しかないそうです。実際にやったかどうか、ちょっと最終的に確認できませんでしたが、ほとんどやってこなかった。

 行政機関はお金を払うけれども、個人には最終的には請求しないということをこれまでやってきていて、これをやれということ自体は、これは個人的には別に構わないと思います。

 ただ、ちょっと不思議でならないのは、これは第三者がアクションを起こさない限り、個人に請求権というのは出てこないわけですね、個人に対する。これだと、それこそ行政機関の中でさまざまな無駄遣いであるとかおかしなことが行われた中で、懲戒処分というのはありますが、弁償を求めるということにならないんですよ。

 今、国民の間で出ているのは、社会保険庁のいろいろな保険料の無駄遣いにしても、今回の道路関係のいろいろな無駄遣いにしても、何であんな、アロマセラピーを買っても、野球の何かユニホームを買ってもグローブを買っても、あれは何で弁償させないんだという声が圧倒的に多いんですよね。私もそう思います。

 それをやれるとすれば、いわゆる予責法という法律でして、通告もさせていただいておりますけれども、我々は、予算責任執行法において、予定外で予算を使った場合には、それこそ官僚がみずからそれは弁償するという規定を設けるべきだと。特に、今回の道路関係のいろいろな、例えばレクリエーションのものなんかは、わずかな金額かもしれないけれども、この予責法に基づいて弁償させていれば、これからこういうことが起こらないという担保にもなると思うんですよね。なぜそれを入れずに国賠法だけ入れたのか、私、そこはよく理解できないんですよ。

 第三者に任すのではなくて、予責法をきちっと適用して会計検査院に調べさせて、そして、公務員がお金の使い方として予算の本来の趣旨に反したものに使った場合には弁償させる、これは入れるべきじゃないですか。御答弁いただきたいと思います。

渡辺国務大臣 御指摘の第九条第三号では、「国家賠償法に基づく求償権について、適正かつ厳格な行使の徹底を図るための措置を講ずる」といたしております。この「徹底を図るための措置」の具体的内容については、基本法成立後の検討であります。その際、必要があれば求償権の行使の事例を把握することもあり得るものと考えます。

 また、予責法の厳格な適用についても書き込むべきという御提言については、これも貴重な御提言として承らせていただきます。

細野委員 大臣、わかっていただきたいんですが、国賠法は第三者が必ずかむんですよ。第三者が請求しない限り、行政機関の中で問題を解決するということにならないんですね。

 例えば、野球のグローブを買ったという場合に、これは、だれかが、私の私有財産が損害を受けたというわけではありませんから、国賠法の対象になることはあり得ないわけですね。年金の保険料だってそうですよね。私の年金の保険料、この一万円が持ち逃げされたということであれば国賠法の対象になるかもしれないけれども、プールになっていますから、それをもってこれはだれかが請求するということにならない。行政機関の中で自律的に、予算の無駄遣いをなくしたり、予定外のことに使って行政機関の官僚に弁償させるには、予責法しかないんですよね。これはぜひお考えをいただきたいと思います。

 私、予責法の適用は非常に甘いと思っていますし、戦後一件しかないということ自体が大きな問題だと思っていますから、指摘をしておきたいというふうに思います。

 続いて、天下りの問題について質問したいと思います。

 残念ながら、今回出てきている国家公務員法の改正案には天下りの問題は出てきていません。そこが我々の主張する部分と考え方として非常に大きく異なるところでございます。大臣としては、去年もう法律が済んでいるのでそれでやるんだというお話だと思うんですが、少しそこを突っ込んで聞いていきたいと思います。

 まず、最近私は農水委員会にいるものですから、ちょっと事実関係を幾つか指摘して、それも踏まえて大臣に質問したいと思うんですが、お配りをしている資料がございますので、それをごらんいただけますでしょうか。

 大臣、よろしいですか。まず一枚目なんですが、これはちょっと懐かしい表でございまして、去年、この内閣委員会で私が請求して、わたりですね、事務次官経験者がどういう再就職をしているか、リストを出してくれということをお願いして、出てきたときの資料です。その一部、農水省のものを抜粋しています。

 事務次官の中で、この石原さんという方、大臣、丸をしていますのでごらんください。この方が事務次官を退職されてから天下りをされているわけでありますけれども、二つのところに再就職をしておられる。財団法人食生活情報サービスセンター理事長、社団法人全国米麦改良協会の会長、この二つの職に同じ日に就職をしているんですね、二つ同時に天下りをしている。しかも、両方農水省のあっせんでやっている。

 この間も農水委員会で少し質疑をしたんですが、こちらは別の委員会ですので、まず、どういう事情でこういうことになったのか、農水省に答弁を求めたいと思います。

岡島政府参考人 お答えいたします。

 石原氏につきましては、役所のあっせんにより、御指摘のとおり、同時期に、社団法人全国米麦改良協会及び財団法人食生活情報サービスセンターに勤務し、それぞれ報酬を受けていたと聞いております。

 石原氏の再就職につきましては、役所としては、団体などの要望に応じて情報提供を行うなど、国家公務員法などのルールに従って行われているものと考えております。

細野委員 では、もう一度事実関係を確認しますが、それぞれの財団、社団、それぞれが常勤なのか非常勤なのか。非常勤の場合には、先ほど報酬をという話をされましたが、どの程度の報酬をもらっておられるのか、常勤の場合はある程度資料が出ていますので。それについて御答弁いただきたいと思います。

岡島政府参考人 私ども聞いておりますのは、社団法人全国米麦改良協会につきましては常勤、財団法人食生活情報サービスセンターについては非常勤の勤務形態だと承知しております。

細野委員 では、非常勤の方の財団法人食生活情報センターの方は、報酬を受けているということでございますが、どれぐらいの勤務形態なのか、お答えいただきたいと思います。

岡島政府参考人 財団法人食生活情報サービスセンターの役員の報酬についてでございますけれども、これにつきましては、理事会で決定された寄附行為に基づいて、理事会の議決を経て支給されているというふうに聞いております。(細野委員「勤務形態」と呼ぶ)勤務形態、申しわけございません。石原氏の場合は、週二日勤務していたというふうに聞いております。

細野委員 官房長、これはおかしいんですよね。米麦改良協会の方は常勤ですよね、毎日行っているわけでしょう。もう一つの食生活情報センターの方は週二回行っているわけでしょう。では、この人は年中無休で働いているということですか、土日も含めて。これは農水省があっせんしているんですからね。

 では、常勤と二日というのは、ちゃんと両方できちっと勤務しているんですか。それを農水省として確認していますか。

岡島政府参考人 常勤、非常勤については、それぞれ団体においてどういうふうに考えるかということでございますけれども、私ども聞いておりますのは、米麦改良協会についても、常勤ということではございますけれども、全日勤務しているという状況ではないというふうに聞いております。

細野委員 もう一点。では、もう一枚めくっていただいて、これは、私、天下り、わたりのことをいろいろ調べてきましたけれども、六つの公益法人を渡っているという水産庁の元長官です。これまで、わたり、再就職、いろいろ言われてきましたけれども、私が驚いたのは、この六つの天下りがいずれも農水省のあっせんによる。大臣、いいですか、六つ連続あっせんでやっているんですよね。こういう例というのは、少なくとも私は初めて見ました。

 これは、過去、私は農水委員会で質問をしていまして、それについて答弁を若林大臣からいただいているんですが、積極的にこの人をぜひと、入れたらどうかという働きかけをしたものがこれらの団体というふうには承知をしておりませんと。求められてやっていて、たまたまこうして運よくつないでつないで、ほとんど間の期間も置かずに六つの天下り団体を転々としているとおっしゃっているんですが、農水省、これは、偶然それぞれの団体が、前の団体をやめるときにぱっと農水省に問い合わせをして、その人はいい人ですからぜひつけてあげてくださいと、そういう偶然が重なって六つになった、そういう理解でよろしいんですか。

岡島政府参考人 お答えいたします。

 先ほど細野委員おっしゃられた農水委における若林大臣の答弁にもありますけれども、役所としては、団体等の要望に応じて情報提供等を行う等、国家公務員法等のルールに従ってこういう形になったということで考えております。

細野委員 内閣官房からも来ていただいているので確認しますが、これまでわたりについては私は何度も質問してきましたが、六つのわたりをあっせんでやっているという例はほかにありますか。

株丹政府参考人 内閣官房といいますか、私ども行革推進事務局でございますけれども、私どもの方で承知をしております、取りまとめをさせていただきましたのは、昨年の六月に当委員会に提出をさせていただきましたこちらは、事務次官であった方、各府省等の事務次官の再就職の状況ということで取りまとめをしておりまして、その中では、最大で四回、あっせんと任命を含めてでございますけれども事例がございました。そういうケースを承知してございます。

 ただ、それとは別に、これはことし二月というふうにお聞きをしてございますけれども、農水省さんの方で独自に行われた調査で、最大であっせん五回、任命が一回というケースが確認されたというふうに聞いてございます。それ以外については、具体的には承知をしてございません。

細野委員 あっせんだけで六回というのはほかにないんですね、大臣、新記録。本法案には直接関係ないとはいいながら、やはり天下りの問題をこのまま野方図にしておくわけにはいかぬというのは、私は非常に強い思いを持つんですね。

 渡辺大臣にまずお伺いしたいんですが、人材バンクがことしの十月にできますね、それで、三年間の試行期間のようなものを経て、本格稼働が三年後ということですが、こういう現状というのは本当に変わるんですか。

 農水省の答弁を聞いている限り、みずからこれを変えようという意思は全く感じられない、大臣も含めて。今の答弁も、正当化する答弁ですからね。二つ天下り先を見つけて、五日と二日働いていて、それはそれぞれ働き方ですから自由ですと、あっせんしておいてそういう答弁ですよ。六つ、たまたまそれぞれの団体がそれぞれのタイミングで問い合わせをしてきたのにこたえただけで、押し込んだのではありません、そういう答弁ですよ。

 こういうのを大臣として許すんですか。ことしの十月以降これが変わるんですか。お答えいただきたいと思います。

渡辺国務大臣 十月一日とまだ決まったわけではありませんけれども、おおむねその時期に官民人材交流センターを立ち上げることになります。そういたしますと、その時点から、各省のあっせんというものは再就職等監視委員会の承認がなければできないことになるわけであります。

 細かい規定は政令事項となっておりますが、官民人材交流センターを立ち上げる制度設計を行う有識者懇談会のレポートが出されております。そのレポートの別添の中に、七項目めでございますが、「各府省は、既に退職した公務員に対し二回目以降の再就職あっせんを行わないこととすべきである。」という項目が盛り込まれているわけでございます。

 これは、実はこの項目を盛り込む盛り込まないで大変な騒動があったところでございまして、有識者懇談会としては総意をもってこの第七項目めを盛り込んだわけでございますから、政令をつくる際には、当然こういうことは尊重をしなければならないと考えます。

細野委員 大臣、この報告書を私も読んでいまして、新人材バンクでわたりのあっせんをしないというのは確かに書いてあるので、そこは間違いないだろうと思うんですね。

 ただ、新人材バンクが本格稼働するまでの三年間は各省庁によるあっせんは残りますね。それが正しいかどうかについては委員会で判断することになっていますね。そっちはわたりが許されているんじゃないですか。二回目以降の再就職も、今まで農水省が脈々とやってきたように、各省庁が続けてきたように、これからも続けるということが、少なくとも制度上は認められているんじゃないですか。

渡辺国務大臣 先ほど申し上げたセンター懇の、有識者懇談会のレポートでございますが、これはまさに、現行制度においても二回目、三回目のあっせんは法令違反ではないかという認識に基づいて議論をしてきているわけでございます。したがって、大変な騒動の結果、別添ではございますが盛り込んだ第七項目めの精神は、過渡期、つまりこれから三年間の過渡期の運用をゆだねられる政令にも生かされるべきものと考えます。

細野委員 では確認しますが、七項目めの「各府省は、既に退職した公務員に対し二回目以降の再就職あっせんを行わないこととすべきである。」、「すべき」という言葉には強制力はありませんが、少なくとも三年間、これは人材バンク以外の各省庁がやることについても政令としてしっかり入れると確約をしていただけますね。

渡辺国務大臣 このセンター懇の答申については、総理も国会本会議の答弁で尊重する旨述べておられます。私としても、政令をつくる際にはこのセンター懇の精神を生かすべきものと考えます。

細野委員 わかりました。

 もう一点、新人材バンクなんですが、これは党内にもいろいろ議論があります。私どもは、去年の法律の中で、これは名前は新人材バンクになっているけれども通称天下りバンクと呼んで、大臣と随分ここでもやりとりしましたね。各府省で強制的にやるものと違ってこれは天下りではないという定義をされた大臣と私どもには随分距離がありました。

 ただその一方で、今現実に天下りの問題をやっていく中で、各省庁があっせんをやめてこれまでのやり方を改めていく中で、百歩譲って、過渡的な組織として人材バンクが存在をすることはあり得るのではないかという意見が党内にもなくもない。すなわち、定年が延びてきて、それぞれの皆さんが官民人材がどんどんなされて、自由に就職ができる環境が整うまでの例えば三年間、この期間は存続させよう、もしくは五年間は存続させようと。ただその後は、定年が延びて、公務員の皆さんも早期の退職勧奨ではなくて自由にやれるようになったら、そこはまさにそれぞれの皆さんが自分の能力でやってもらえばいいのであって、こういう組織は要らなくなる、そういう意見もあるわけですね。

 こういう意見を踏まえて、大臣として、新人材バンクは時限的な機関にするということをお考えになる余地はありませんか。

渡辺国務大臣 先ほど来申し上げております有識者懇談会においても、最終答申には盛り込まれておりませんけれども、サンセット機関にすべきではないかという御意見もございました。

 いずれにしても、現状の、同期横並び、年功序列型昇進のなれの果てが天下りという現実を考えれば、これをいかに構造的に抜本的に変えていくかということが大事でございます。そのために能力・実績主義を導入し、今回、縦割り割拠主義を打破しようということを試みているわけでもありますし、また、定年延長等についても真剣に検討をしていこうということになっているわけでございます。

 それらの問題が解決された暁には、今想定しておりますセンターの機能が果たして必要かどうかということは大いに議論をしてしかるべきでございまして、昨年通していただきました法案にも五年後の見直し規定というものを盛り込んだところでございます。

細野委員 ある時間がたってからそのときに必要かどうかを議論するのは当然なんですね。法律だって制度だって、時間がたってそのときに適切かどうかというのを検証することは当然です。

 私が申し上げているのは、サンセットというのは予定的に、つくったときに五年後には廃止をするということを前提にやることを考えるべきではないかということなんです。大臣、今そういう意見があったとおっしゃいましたが、大臣はそう思われませんか。今の時点で、サンセット、きちっとそれを確約しておくべきだと私は思いますが、大臣はいかがですかということについて明確に御答弁をいただきたいと思います。

渡辺国務大臣 昨年も申し上げたことでございますが、従来型の肩たたきという慣行は、昨年の法改正、ことしの基本法の精神が実現をしていくならば必ず消えてなくなっていくべきものでございます。したがって、そういう段階において当初のセンターの機能が必要かどうかというのは大いに議論をしたらいいわけでございまして、その選択肢の一つとして、サンセットにするということもあり得るかと考えます。

細野委員 選択肢の一つとしてという御答弁をいただきましたので、それについては我々もしっかりテークノートしておきたいというふうに思います。

 時間もなくなってきましたので、少しまた法案と離れるんですが、今回閣議決定された独法通則法について質問をさせていただきたいというふうに思います。

 この法案、まだ党内で検討したわけではありません。ただ、私、この法案の中身を見せていただいて、独法のあり方そのものについては、改革も含めて、政府のこれまでの考え方とはかなり距離が正直ありました。ただ、独法というのは現実に存在をしていて、それをどう変えるのかということに特化をして議論をするという意味では、これは率直に申し上げて、この独法通則法はなかなかよくできていると思います。

 ポイントは幾つかありますが、一つは、これまで全く手がついてこなかった独立行政法人からの天下りについて規制をしているということ。これは、大臣、去年それを天下りと定義するかどうかでここで大分やり合いましたが、あのときには非常にかたくていらして、いや、それは天下りじゃないんですと頑張っておられましたが、それを今回、天下りと言うかどうかは別にして、少なくとも規制対象にした、これが一つ。もう一つは、独立行政法人の埋蔵金の問題。埋蔵金とは書いてありませんが、不要財産については売却をして国庫に納付する。ともすれば、これまで独立行政法人がそれぞれ資産を売却してもその中で処理をされていたものを、国庫に戻してくるということについてもこの独法通則法に書いてある。

 実は、私も同旨の法案をつくろうかと法制局とやりとりをした経緯がありまして、それがほぼそのまま反映をされている形になっているので、ここは非常に私は高く評価されるべきものであろうというふうに思っています、ここについては。

 ただ、幾つか気になることがあるのでそれをちょっとお聞きしたいんですが、まず一つは、天下りを規制している独立行政法人の密接関係法人、これをどう定義するかなんですよ。要するに、これを狭く定義すれば、独立行政法人の関連のところに天下れるわけですね。これをきちっとカバーすれば、独立行政法人の取引先に天下ってそこに無駄遣いがなされているというような、URで行われていたようなことはできないわけですね。これは政令委任になっているんですよ。

 大臣、ここは問題意識をぜひ持っていただいて前向きに御答弁いただきたいんですが、独立行政法人には会計基準というのがありまして、この会計基準の中で特定関連会社というのがあります。URなんかはこの特定関連会社で取引先にいろいろ天下っていて、そこに埋蔵金がまたたまっていたりして問題になったんですよね。ここで言う密接関連会社というのは、この会計基準に言う特定関連会社、これとイコールにすべきだというふうに私は思いますが、大臣、お考えはいかがでしょうか。

渡辺国務大臣 今回国会に御提出いたしました通則法改正案の中では、御指摘のように、政令で定めるとしておりますが、政令の基本的な考え方としては、現在の独法のいわゆるファミリー企業について規制の対象とし、独法とファミリー企業との不明朗な関係を解消し、独法業務の公正性の確保を図ってまいりたいと考えております。

 政令をつくるにはまず通則法を通していただかなければなりませんので、ぜひとも一日も早い御審議をお願い申し上げるところでございます。

細野委員 大臣、ファミリー企業とは何ぞやという定義は、政令委任をしてしまうといかようにもなり得るんですよ。これを今私ども、情報公開がなされていて、例の予備的調査で随分いろいろ調べられるようになったのも、この基準に基づいて関連会社をきちっとピックアップしたからできるんですね。ですから、そこを会計法上の特定会社にすることに何の問題もありませんから、そこに対する再就職ということにすればそういう密接な関係で税金が無駄遣いをされることもなくなりますから、それについては考えていただけませんかということを申し上げているんです。御答弁をいただきたいと思います。

渡辺国務大臣 通則法を通していただいた暁につくる政令でございますから、当然、国会の質疑を踏まえたものになることはそのとおりでございます。

細野委員 もう一つ要望しておきます。これは御答弁はあえて求めませんが、もう一つは、そういうふうにファミリー企業を定義した後に、再就職をなくすだけではなくて、そこにどういうお金がたまっているのかというのもチェックをしていただきたいんですよ、大臣。

 今、国家の財政は非常に危機なんだけれども、その外側にある独立行政法人にはかなり資産があって、それを返すということになってきました。都市再生機構、URに見られるように、その独立行政法人の外のファミリー企業にもまた積立金か何かがあって、そこでいろいろ実はお金の無駄遣いがされているということも随分明らかになってきました。そこで、人を切ると同時に、切るときに、そこのファミリー企業にどういう積立金があって、それを資本金に入れているようなところまでありますから、そういうことについては、これを機にチェックをしていただきたいと思います。都市再生機構でやったことと同じことをほかの独立行政法人についてもぜひやっていただきたい、これは要望しておきます。

 最後にもう一つだけ、若干また別の話になるんですが、公益法人の問題について。

 これも天下りで最近随分問題になっています。今回この公益法人について一番大きな問題になったのが、道路関係の道路特定財源からの支出のある公益法人。随分問題になりました。私も予算委員会で何度も取り上げさせていただいて、ことしの四月十七日にそれについての最終報告書が出ました。大臣、これはなかなかいいことが書いてあるんですよ。私、点数をつければちょっと合格点まではどうかという気もしますが、例えば定年制を公益法人に導入するとか、人数を制限するとか、そこに積み立てられている埋蔵金については取り崩して国家に返すとか書いてあるんですね。

 これは、道路関係の公益法人でできるんであれば、ほかでもできるはずです。ほかの公益法人にもきちっと適用して、民間のものは別ですよ、少なくとも、ずぶずぶの天下りでずぶずぶの税金で食べている公益法人についてはこの基準をほかにも適用すべきだと私は考えますが、大臣、最後にこのことについての御所見を伺いたいと思います。

渡辺国務大臣 公益法人の点検につきましては、官房長官のもと、各府省において現在取り組まれていると承知しております。本来、公益法人は民間法人として国とは別法人でありますが、お尋ねの法人の業務運営のあり方や事業内容については多種多様であります。したがって、すべての公益法人に対して直ちに道路関係法人と同様の取り扱いをすることについては慎重に取り扱う必要があるものと考えます。

細野委員 時間も終わりましたからこれで聞きませんが、なぜ道路関係のところだけやれて、ほかはやれないんですか。監督官庁なんだから要請をして、道路関係のところは天下りも規制して給料も下げて埋蔵金も取り崩すとやっておいて、ほかはほっておく、今のはそういう答弁ですよ。

 この間、私、決算委員会でこれは別の役所の人にも聞いていまして、今と全く同じ答弁です。大臣は政治家なんですから、どこに問題があって今何をしなければならないのかということについては極めて強い感性を持っていらっしゃると私は信じていますから、ぜひ公益法人についても改革に踏み込んでいただきたい。最後にそのことを求めて、質問を終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

中野委員長 次に、佐々木隆博君。

佐々木(隆)委員 民主党の佐々木隆博でございます。

 この公務員法の改正でありますが、今までそれぞれ随分論議がされてきておりまして、論点もかなり絞られてきているわけでありますので、重複するところは勘弁をいただきたいというふうに思うんですが、できるだけ重複しないように質問させていただきたいというふうに思います。

 最初に、前回のこの基本法の質疑の中で大臣は、この法案の改正の主な点として、一つには、官僚内閣制から真の議院内閣制への転換である、二つ目には、現行キャリアシステムの廃止、三つ目には、各省庁割拠主義、いわゆる縦割り主義の打破だというふうに答弁をされております。

 私は、それはそのとおりだというふうに思うんですが、加えて、この公務員法を改正しなければならなかったことの要因の一つに、公務員の相次ぐとあえて言わせていただきますが、相次ぐ不祥事があったというふうに思うわけです。その根絶というものがある意味で国民の声となって、この公務員法改正の一つの大きな要因になったのではないかというふうに思っております。

 だとすると、この法案は、いわゆる国民の目線、国民の立場ということが非常に大切であり、そこへの信頼回復ということが大きな目的の一つでなければならないというふうに思うわけでありますが、この法案でそれらのテーマにこたえ得るものになっているというふうにお考えかどうか、まず最初にそのことをお伺いいたしたいと思います。

渡辺国務大臣 御指摘のいろいろな不祥事が相次いだ反省も踏まえて、今回の基本法の策定に当たったところでございます。

 今回の改革においては、一人一人の職員がその能力を高めつつ、国民の立場に立って、責任を自覚し、誇りを持って職務を遂行するという姿こそが目指すべき国家公務員像でございます。

 総理が施政方針演説において述べられたように、行政や政治を国民本位のものに改め、常に国民の立場に立つということをモットーに公務員の意識改革を迫っていくということもあわせて考えてつくった基本法でございます。

佐々木(隆)委員 そういう視点で少しお伺いをさせていただきたいというふうに思いますが、まず、政治の方も公務員の方も国民の期待にこたえなければならないということは、今大臣からも御答弁のあったとおりでありますし、この法案の第一条にも、今答弁にもありました国民の立場に立ってということが大きなテーマになっているわけでありますが、その国民の立場に立つという点について、それはどのように具体的に法案に、あるいはこれから進めようとする施策の中に、国民の立場に立ってというこの目的を達成しようとしているのか、その点について伺います。

渡辺国務大臣 まず、国民の行政に対する信頼を回復しなければなりません。行政の運営を担う国家公務員が職務を遂行するに当たって、まさに国家公務員の原点に立ち返って、本来あるべき姿を取り戻すことが必要でございます。

 現在、なぜ国民の不信が渦巻いているかといえば、まさに、国会と内閣との関係においては、真の議院内閣制が本当に行われているだろうかという不信感があるのではないでしょうか。官僚内閣制ともやゆされる官僚主導型の体制から真の議院内閣制、つまり国会内閣制への転換を目指すことがその第一の柱でございます。

 また、明治の初めに、身分や門地にかかわらず官僚を登用する、有能な若者を登用する、そういう制度としてスタートをした制度が、試験区分によって固定身分制のような運用がなされてきてしまっている。まさに、現行のキャリアシステムを廃止するということも国民の信頼を取り戻す第二の柱であると位置づけております。

 そして、いろいろな問題の背景に、各省の縄張り主義があることも指摘をされています。各省割拠主義を打破していく、こうした柱がまさに今回の基本法の柱でございますし、常に国民の立場に立つというモットーによって国家公務員の意識改革を進めていこうというものでございます。

佐々木(隆)委員 それはそのとおりで、もっともな話なんですが、今私がお伺いしたいのは、では、それをどうやって具現化していくのかということになる。

 それは、特に今大臣がお答えになられました一番最初の、いわゆる議院内閣というものを確立していくんだというお話であったんですが、大臣の答弁を聞いていて、この法案が通ったら、それはこの後、政令でしっかりつくるんだというふうな答弁が時々あるんですが、実は、この国家公務員法の改正、改革というのは、実施者は官僚なわけですよね。ですから、官僚をすべて信用していないわけではありませんが、この場所でどれだけそこのところを政治的にコントロールできるか、あるいは明確化しておくかということが実は大切なのであって、本当の骨の部分だけ決めてすべてゆだねてしまうのであれば、それは結局、大臣の意図するところとは違うところに行ってしまうのではないかというふうに思うわけであります。

 そこで、国民の期待にこたえるということになれば、現場の声あるいは地方の声というものを公務員の制度としてどれだけ反映するか。それは、国民本位、現場本位に改革するというふうに私風には思うんですが、その一つとして、出先の意見が今どれだけ反映されるシステムになっているかということがあると私は思います。

 もう一つには、いわゆる幹部公務員と言われる方が現場へ行くということの義務づけが必要なのではないか。今度の法案の中でも、民間あるいは他省庁へということのニュアンスはあるんですが、では、地方にまで行って、あるいは現場にまで行ってということの義務づけはないわけですね。そういうことこそが、実は、現場の声というものを公務員の制度の中にちゃんと反映をさせていくというためには必要なのではないかというふうに私は思いますが、御見解をお伺いいたします。

渡辺国務大臣 国民からの批判の一つには、企画立案が机上のプランになってはいないか、現場を知らないのではないかということもあろうかと思います。私もよく申し上げるのは、事件は現場で起きているんだということであります。現場で起こっていることがわかっていない、これでは国民の信頼を取り戻すことはできません。

 今回の基本法では、課長級でございますが、管理職員としてその職責を担うにふさわしい能力及び経験を有する職員を総合的かつ計画的に育成するための仕組みを整備するといたしております。これが幹部候補育成課程の一つになっております。

 幹部候補育成課程対象者に対しては、国の複数の行政機関または国以外の法人において勤務させることにより、多様な勤務を経験する機会を付与することにいたしております。この多様な勤務の中には、民間企業での勤務とか地方支分部局や地方公共団体での勤務も含まれます。すなわち、現場での経験ということを多様な勤務の中に入れているわけであります。

 また、政策の企画立案過程において現場から意見を聞いていく、現場感覚を持った人材を採用していく。今回のプランでは民間からの中途採用というところにもスポットライトを当てているわけでございます。

佐々木(隆)委員 今大臣が言われるように、確かに課長職を対象にそういった計画があるということは私も承知しておりますが、地方の支分局を勤めて現場だというのが、これがいわゆるキャリアになるわけですよね、ある意味で。今までもそうですが、私も地方に住んでいますから、地方の支分局にかなり若い方が来られて所長さんとか局長さんとかをやられて、それを称してキャリアといって戻っていかれるわけですよ。それは現場とは言わないのではないかというふうに私は思うんですね。だから、現場と大臣がおっしゃるのであれば、もっとやはりしっかりとした現場に配属をされなければ多様性を養うことはできないのではないかというふうに私は思っておりまして、この点については申し上げておきたいというふうに思います。

 その現場の所長さんなどを経験することを俗にキャリアを積んだというふうに言うんだそうでありまして、それがキャリアかと私は思うんですけれども、先ほど出口の天下りについてはお話がありましたが、キャリア制について少し御質問を申し上げたいというふうに思います。

 キャリア制の廃止、人事評価での選別で抜本的に変わるんだということを大臣は繰り返し答弁されているわけでありますが、本当にそうなるのかということについては、私自身もそうでありますし、ここの質疑の中でもまだ十分に理解が行き届いているというふうには私は思えないわけであります。

 新たな総合職試験などをやっても、固定化した横並びの幹部昇級ということになれば、結局これは何も変わらないわけでありまして、今度の、入り口を変えたと言われているわけでありますが、そのことによってどんなインセンティブがこれから働いていくのかということが一つあると思いますし、さらにまた、総合職試験というものを設けて、この採用者のみを人事庁で管理するということは、逆に特権になるのではないかというふうに思われるわけでありますが、その点についての御見解を伺います。

渡辺国務大臣 今回の大きな柱の一つは、1種合格者が身分固定的に幹部候補になるというキャリア制度を廃止するものであります。

 今回の基本法においては、現行の採用試験の種類と内容を抜本的に見直しをいたします。総合職試験、一般職試験、専門職試験を設けるとともに、人事評価に基づく厳格な選抜と絞り込みを根本原則とする幹部候補育成課程を整備するものでございます。すなわち、どのルートであろうが、能力、実績次第で幹部候補育成課程に乗ってこられるというものでございます。

 幹部職員の任用については、内閣人事庁が適格性の審査及び候補者名簿の必要に応じた作成を行うことにしております。当然、これは内閣総理大臣の承認を要するものでございます。

 昨年成立させていただきました国家公務員法改正によって導入された能力・実績主義を徹底していくことによって、年次主義、年功序列主義は打破されてまいります。今回の基本法においては、それに加えて、各省割拠主義の打破を図ろうとしているものでございまして、こうした一連のプランが総合的に動き出しますと、現行のキャリア制度が廃止され、全く別の国家公務員のシステムが稼働するようになるものと考えます。

佐々木(隆)委員 今大臣が答弁されたように、人事評価というものにウエートをしっかり置くということ、それはそれで私は大変すばらしいことだと思うんですが、ところが、人事評価でやるのであれば、何も入り口のところで総合職試験などとかいう制度を設ける必要はないわけでありまして、何でそこの入り口のところにそういう種類を設けなければいけなかったのか。これは全部評価でやればいいというふうに思うんですが、それはなぜなんでしょうか。

渡辺国務大臣 今回の基本法案は、各省縄張り主義を打破すること、ここにも大きな重点があるわけでございます。そのために、内閣人事庁を設置し、各省の立場を超えて政府全体の立場に立った視野を持つ人材を育成、活用し、内閣の一体性を確保しようとするものでございます。そういう観点から、政策の企画立案に対する能力が高く、各省採用でない、内閣人事庁が一括で採用するものとして総合職というものを設けたところでございます。

 当然、採用後、内閣人事庁が人事情報を管理していくことになります。内閣人事庁採用の総合職試験合格者は現行の1種合格者とは異なりますので、自動的に幹部ルートに乗るということは保証されません。あくまで採用後の人事管理は能力、実績に応じて行われることになります。その後の任用において特権的な扱いを受けることは全くございません。

佐々木(隆)委員 人事庁が採用するということはそれはそれで理解するんですが、それについても人事評価で打破できるんだというのであれば、入り口のところであえていろいろな種類を設ける必要は私はやはりないのではないかというふうに、そこはまだ疑問の残る点であります。

 人事院にお伺いをしたいというふうに思いますが、いわゆる政治主導、官民交流促進ということが今回この法律の中で言われているわけでありますが、政治主導になるということは幹部人事などについて政治任用するということを含んでいますし、官民交流促進ということになれば、それは特定の民間企業と公務との関係がある種深まるということにもなるわけであります。

 そうしたときに、公務員の中立性とかあるいは公正性というのは極めて重要になってくるわけでありまして、そういうことを担っておられる人事院の役割というのも、そういう部分のウエートというのは一層高まっていくのではないかと思うんですが、御見解をお伺いいたします。

谷政府特別補佐人 釈迦に説法になるかもしれませんけれども、職業公務員にはその持つ専門知識、能力をもちまして内閣や大臣を全力で補佐するということが期待されておりまして、政治的な支持関係や縁故を排して能力本位で採用、配置される、そういう必要があるというのが近代公務員制度の原則とされております。

 我が国におきましても、憲法第十五条が公務員は全体の奉仕者であるということを規定いたしまして、これを受けて、国家公務員法が公務員の中立公正性を確保するための措置を定めております。公務員の人事行政が中立公正に行われることによりまして、国民に対して公平、平等に法律、予算が執行される、また、いかなる政党が組織する内閣にも忠実に仕えることができる、そういう公務員集団が確保されることになるという考え方によるものと考えます。

 今回の公務員制度改革基本法案では、内閣人事庁を設置することなどによりまして公務員人事に対する内閣や大臣のリーダーシップの強化を図り、また、官民の人材の流動性を高めるために現行制度を抜本的に見直すことなどを掲げていると承知しておりますけれども、ただいま先生から御指摘がございましたように、こうした措置を講ずることとなりますれば、公務員が安んじて公務に専念できるよう、公務員の中立公正性を保障する仕組みの重要性が現在以上に高まるものと考えられるところでございます。

 現在は、中立第三者機関でございます人事院が採用試験や研修等の事務を所掌し、また、官民人事交流につきましては、官民の癒着といった疑念を生ずることのないように、人事院規則によりまして交流基準を設けるなどの措置を講じているところでございます。

 今回の改革は中立公正性の確保のあり方を見直す趣旨のものではないと考えておりますので、中立第三者機関が人事行政の中立公正性の確保の任に当たることとされておりますことの意義にかんがみ、さらに、ただいま御指摘ございました趣旨にもかんがみまして、改革の具体化に当たりましては、こうした点に影響することのないように十分配慮していただく必要があると考えております。

佐々木(隆)委員 大臣、実は今度のこの改革の中で、人事院が持っているこうした役割、外側からチェックをするという役割について触れていないわけではありませんけれども、今もお話がありました点については、これから進める中においてぜひ御配慮をいただきたいというふうに申し上げておきたいと思います。

 次に、先ほどお話がありました能力、実績評価についてお伺いしたいと思いますが、リハーサル試行というのが予定をされていると伺っております。これまで三度リハーサル試行というのが行われておりまして、きのう資料をいただいたんですが、十八年の一月から六月、十九年の一月から六月、十九年の十月から三月と今まで試行というものが行われております。

 ところが、前の二回はいずれも本庁の一般職だけでありまして、地方の支分局の試行が行われたのは昨年の第三回のところ一回だけなんですね。これは被評価者約七万人ということでありますから、地方、本庁以外二十六万人とも言われているわけでありますので三割にも満たないわけでありますし、しかも、十月から三月までやって、秋以降、来年からはすぐ本番というようなことになっていくわけであります。要するに、とりわけ地方に関して言えば、評価する側もされる側も双方に準備不足なのではないか、そういうことが懸念をされるわけであります。

 そのことが一つと、もう一つは、今度の能力評価、実績評価というものについて、被評価者もあるいは国民も納得のできる評価制度というものにしていかなければならない。先ほど来大臣も何度も御答弁をいただいていますが、その評価の内容について、基準の明確化とか開示の徹底とか、あるいは苦情処理システムの整備とかというものが考えられるわけでありますが、その点についての大臣の御見解をお伺いいたします。

渡辺国務大臣 御指摘のように、過去二回ほどトライアル、試行の評価を進めているところであります。今回の制度設計に当たっては、総務省、人事院と連携をし、これまでのトライアルにより得られた実証的知見を踏まえつつ検討を進めているところであります。

 夏ごろからの全職員を対象としたリハーサル試行では、ここで得られた知見についても制度の検討に反映させていくことになるわけであります。人事評価制度が公正で透明性の高いものとなるよう、各府省や職員団体とも十分に意見交換をしながら検討を進めてまいります。

佐々木(隆)委員 十分に検討いただけるのですから、それ以上とやかく言う必要はないのかもしれませんが、これは来年から本格実施をしたいと言っているわけでありまして、そういった意味では、これからの半年ぐらいの間に、もちろんリハーサルもやるわけですけれども、どれだけのちゃんとした制度にできるか、あるいは国民にもわかりやすいものにできるかということ。あるいは、これは一人一人を評価するわけですから、評価される側にとっても納得のできるものでなければならないわけです。ここのところでつまずけばすべて前に進んでいかないことになってしまうわけでありますので、その点の整備、システムづくりというものについてぜひ配慮をいただきますように、お願いを申し上げたいというふうに思います。

 次に、前回、松本委員と大分論議がありました労働基本権についてお伺いをしていきたいというふうに思います。本法案の一つの大きなテーマでありますので、ダブりますけれどもお許しをいただきたいというふうに思います。

 一つには、これはこの前、松本委員との中でもありましたけれども、行政対応能力、公務能率の向上、それからコスト意識確立という視点で、協約締結権付与ということについてでありますけれども、これは十二条に書かれてありながら二条の基本理念にはないという点についてこの前も指摘があったんですが、私が納得できるような答弁ではなかったわけであります。この点について、専門調査会もそこのところは強く報告の中にも書かれているわけでありますが、二条に明記すべきでないかというふうに私も思うわけでありますけれども、御見解をお伺いいたします。

渡辺国務大臣 たしか前回の質疑の中で、二条の基本理念のところに理念を盛り込むべきであるという御意見をお聞かせいただいたわけでございます。大変貴重な御見解として承らせていただきました。前向きに検討すべき課題と考えます。

佐々木(隆)委員 前向きに検討ということでありますので、ぜひ御検討をお願い申し上げたいというふうに思います。

 協約締結権の付与については、交渉コストがかかるとか、そういったような意見もあるようでありますけれども、そのコストというのは能力や意識の向上に還元されるものであるというふうに私は思っております。こうしたメリットにつながるものであるということでありますので、ぜひそういった意味での御検討も、これは申し上げておきたいというふうに思います。

 次に、締結権付与についてでありますが、第四条に、五年をめどに、こうなっているわけでありますが、これも何度か論議をされてきておりますけれども、専門委員会で二年にもわたって論議をしてきたものであります。さらにこれから五年というのは余りにも長過ぎる話だというふうに思うわけであります。これは大臣の政治決断にかかっているのではないかというふうに私は思うわけであります。私としては一年ぐらいで結論を出すべきではないかというふうに思うわけでありますが、大臣の御決意をお伺いしたいと思います。

渡辺国務大臣 昨年の十月に取りまとめていただいた専門調査会報告でございますが、これは、私が大臣として着任をしたときには延々と出口のない議論を行っていたわけでございます。これはまずいと私は考えまして、佐々木毅座長にお願いをし、昨年の四月には中間取りまとめをしていただきたい、そして秋には最終報告を出していただきたいというお願いをしたところでございます。

 出口のない議論を延々と続けているということは、およそ五年をかけて、すなわち行革推進本部の期間であります五年をかけて議論をしていたのを、結果として、時間を区切ったことによりまして、一年半で結論が出されたわけでございます。

 したがって、今回の基本法成立後につきましても、五年をかけて検討するということを前提にしているわけではございません。基本法成立後、速やかに検討を開始し、結論を得ることにしたいと考えております。

佐々木(隆)委員 大臣が就任されてからの今までの御努力ということも伺わせていただきましたので、ぜひここは速やかな結論を御期待申し上げたいというふうに思います。

 というのは、先ほど人事院からもお話をいただきましたし、これから少し論議をさせていただきたいんですが、全体をつくっていくということからいうと、ここの結論が定まらなければ全体の仕組みとして完全なものにならないというふうに思うんですね。そういう意味からすると、この結論をできるだけ早く出すことが、それをチェックする側も、管理する側、使用者側の責任も、そこが一つになって明確になっていくというふうに思いますので、ぜひ一層の努力をお願い申し上げておきたいというふうに思います。

 そこで、この協約締結権の検討については、いわゆる有識者と使用者側と労働者側、三者による検討機関を設けるべきではないかということが言われているわけでありますが、具体的にどうなっているのかについてお伺いをいたします。

渡辺国務大臣 検討体制につきましては、基本法成立後の課題でございます。しかし、有識者懇談会の答申がもう既に出されているわけでございますから、次の検討のメンバーというのは、当然のことながら関係当事者の意見を聞く場になろうかと思います。

佐々木(隆)委員 これについても、ぜひ大臣のリーダーシップに期待を申し上げたいというふうに思うんです。

 要するに、先ほども申し上げましたけれども、政令というのはイコール実施者に任せるということになってしまうわけで、これはやはり政治の側がリードしていくということが、すべてそうなんですけれども、この問題に関して言えば、とりわけ政治の場面の課題というのは極めて大きいというふうに思っておりますので、ぜひその点、お願いを申し上げておきたいというふうに思います。

 最後の質問になろうかと思いますが、使用者機関の確立についてお伺いを申し上げたいというふうに思います。

 先ほど申し上げました労使関係の責任について、法案には明記がないわけであります。人事院、それから総務省、財務省、任命権者といったふうに今、分立をしているわけでありますけれども、先ほど言いました基本権全体の制度がまだ進んでいないということもあって、ここについての明確な法案の明記がまだないわけでありますけれども、これはやはり権限のある一元的な機関というものがなければならないのではないかというふうに思うわけですね。

 これからだということになるのかもしれませんが、しかしこれは、先ほど申し上げましたように、要するに、実施者にそのことをゆだねるというものではなくて、やはり政治の場面でのはっきりとした意思というものを示す必要があるのではないか。

 組織にとって大切な分野だというふうに思いますので、この点についての大臣の認識をお伺いしたいと思います。

渡辺国務大臣 一元的な使用者機関設置の必要性については、先ほどの専門調査会の議論の中でも相当突っ込んだ議論が行われたわけでございます。

 今回の基本法案では、政府全体を通ずる国家公務員の人事管理について、国民に説明する責任を負うとともに、職員の育成、活用を府省横断的に行うとともに幹部職員等について適切な人事管理を徹底するための人事を一元的に行う内閣人事庁を設置するものといたしております。このため、総務省、人事院その他の国の行政機関が国家公務員の人事行政について担っている機能について、内閣人事庁がその担う機能を実効的に発揮する観点から、必要な範囲で内閣人事庁に移管するといたしております。

 具体的にいかなる機関のいかなる機能を内閣人事庁に移すかについては、基本法成立後、その基本法の趣旨に従って検討していくべき課題でございます。

 ついでながら、第十二条に基づいて協約締結権のあり方について検討する際には、交渉当事者たる使用者のあり方についても検討がなされるものと理解をいたしております。

佐々木(隆)委員 質問は終わらせていただきますけれども、とりわけ大きな組織にとって、人事管理というのは大変重要な課題だと思うんですね。その人事管理がうまくいくかいかないかということは、会社でいえば営業成績が上がるか上がらないかというところに大きくかかわるわけでありますし、普通の会社であれば人事担当副社長というのが大抵いるわけであります。やはり人事管理というのはそれぐらい非常に重要なことだというふうに思いますし、そういった意味での公務員制度の改革でもあろうというふうに思いますので、これからも十分に論議をさせていただきたいということを申し上げて、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

中野委員長 次に、吉良州司君。

吉良委員 民主党の吉良州司でございます。

 今ちょっとここで問題になっておりますが、我々民主党としては、今回出された法案、もちろん百点満点ではないと思っておりますけれども、それでも、これまで牙城とされた公務員制度にメスを入れていかん、より国家のために尽くす公務員を育てていこうという制度については多とする立場でもありますが、与党側がこれだけ欠席をして、成立させようとする意思をほとんど感じられないということについては、まず強く抗議をしたいと思っております。

 その上で質問をさせていただきますが、きょう私の質問は、一つは、優秀な人材とは何か、本当に真に国家に尽くす人材の登用、育成とは何かというある意味では哲学的な部分と、それからまたかなり細かな実務的な部分と、二つに分けて質問をしたいというふうに思っています。といいますのは、同僚議員が問題点についてはかなり指摘をしておりますので、これまで余り指摘をされてこなかった点を中心に質問をさせていただきたい、このように思っております。

 まず、この制度、この法案を提出する中で、優秀な人材、国にまた国民に奉仕するという高い倫理観を持った人材を採用、育成、登用していこう、こういうことでございますけれども、渡辺大臣が考える優秀な人材というその人材像は一体いかなるものなんでしょうか。

渡辺国務大臣 日本の官吏制度は、明治の初期に当時の近代国家の最もすぐれたものを導入してつくったわけであります。まさしく、坂の上の雲を追いかける有能な若者を家柄や身分、門地にとらわれずに登用していく、大変すぐれた制度であったかと思います。

 残念ながら、準戦時体制を通じて政党が否定され、政治が排除され、究極の官僚主導体制が一九四〇年前後にでき上がったわけであります。GHQの占領時代をくぐり抜けて、こうした官僚主導体制が戦後も続いてまいりました。高度成長時代には、こうした統制型、官僚主導型、中央集権型のシステムというのは非常にうまく機能したのでありましょうが、ベルリンの壁崩壊以降の世界が一体化をしていく中で、残念ながら、我が国官僚制度が相当時代おくれになってしまったものと思います。したがって、せっかく有能で知的レベルの高い官僚が公務の世界に入ってきても、システムそのものが相当時代おくれになってしまっているということも、今日の官僚制度、国家公務員制度に対する国民の不信の大きな原因ではないでしょうか。

 したがって、我々は、時代に合わせた国家公務員制度を再構築することにより国民の信頼を回復する、まさにこのことは、公務の世界に高い志を持って入ってくる人々の誇りと情熱の基礎となるものだと考えるところでございます。

 今回、時代に合わせた制度に変えるためのいろいろな柱を設け、プログラム法としての規定を御提出したところでございます。

吉良委員 詳細な答弁、ありがとうございます。

 私自身も司馬遼太郎先生の「坂の上の雲」が大好きで何回も読んでおりますが、今渡辺大臣がおっしゃったように、ある意味で、我々の先達が明治の国家をつくり上げた、それも国家に対する危機感を旺盛に持った人たちが、官僚中心にそれこそ厳しい国際社会の中で生き抜くための国家をつくり上げてきた。ところが、日露戦争で勝ったと、本当は勝っていないんだけれども勘違いして、その後せっかくつくり上げた国家を滅ぼしてしまった。

 戦後も、ある意味では、私自身も実は今野党におりながら常々言っているのは、あの戦後の食べるもののなかったような時代を、きょうあす食べるに困らない国にする、そのために大貢献したのは自民党さんでもあり、それを補佐した官僚制度だ、ここまで言い切っております。ただし、今まさにおっしゃった、ベルリンの壁あたりから、本来変えていかなければいけなかったのを変え切れずに、今これだけの塗炭の苦しみを国民に味わわせているその原因が、申しわけないですけれども、また自民党であり官僚だ、このように私自身は申し上げておるんですね。

 では、なぜある時期まで官僚が優秀だとも言われ、かつ高い倫理を持ってこの国をリードしてきたか。私自身は、ある意味で旧制高校というものの存在が非常に大きいというふうに思っているんです。旧制高校というのは、本当にただ頭がいいとか勉強ができるとかいうようなレベルではなくて、深い心の中までリーダーとは何ぞやということを教えられもし、徹底的に仲間と議論をし、そして国民に対するまさに奉仕者としての、エリートという意識は持っているんだけれども、その責任感に裏づけされて、必ず国民に恩返しをする、そういう高い志、倫理を旧制高校がはぐくんでいたというふうに思っているんですね。

 ある意味で戦後の公務員制度がうまくいったのは、その旧制高校を出られた方が戦後のあの苦しい中でまさにリーダーシップを発揮されていた時代、また、新制の大学制度になったけれども旧制高校を出られた方から直接の薫陶を受けた人たち、この人たちが官の中心であった時代までは、私は、大きな問題もなかったし、この日本をうまくリードしてきたというふうに思っているんですね。

 まず、この点についての、私の今の見解に対する大臣の感想を短くお答えいただければ幸いです。

渡辺国務大臣 やはり国家の公務員として、モレールの高さ、能力の高さ、ともに必要であるかと思います。

 今回の改革においては、一人一人の職員がその能力を磨きつつ、国民の立場に立って、責任を自覚し、誇りを持って職務を遂行するという姿が目指す国家公務員像であります。そうなり得るような高い気概、使命感及び倫理観を持った、国民に信頼される人物に公務員になっていただかなければなりません。そのためのいろいろな教育、また、任用後の能力を高めていく研さん、こういったことについても、大いに失敗の教訓と歴史を踏まえて検討をしていくべきものと考えます。

吉良委員 まず、そういう高い、今モレールというかモラール、モラルとモラールと私はいつも言うんですけれども、それを持った人を採用する。

 先ほど言いましたように、今、我が国に旧制高校のような仕組みを持ったところはもはやなくなったわけでありますね。そういう中で、本当に国家のため、国民のために尽くす高いモラルとモラールを持った人をどうやって選んでいくのか。総論でもあり各論でもあるんですけれども。

 残念ながら、残念ながらといいますか、公務員になる方々というのは、これまで、ある特定の国立大学、また、ある一定の私立大学の方々が結果的に結構多かったわけですね。私は、リーダーというのは、ある意味では十八歳ぐらいまでに大方の資質というのが固まって、それからいろいろな薫陶を受けて、二十代半ばぐらいまでに大方その資質が固まってくる。それが開花するかどうかは努力ですけれども。

 そういう意味で、そういう有名大学に行くような人たちというのは有名高校出身者が非常に多くなって、極端に言うと、有名高校というと、例えば、クラスの中で一度も学級委員長をやったことがない、生徒会長をやったことがない、野球部の部長をやったことがない、餓鬼大将はもちろんやったことがないという人が、ある日突然有名大学に入り、またそれから、総合職ではないですけれども、試験に通っていきなり、はい、リーダーです、これをやられるわけですよね。しかも、さっき言った旧制高校を出られたような方からの直接の薫陶を受けられなくなってしまう。

 そういう意味で、どうやって高いモラルとモラールを持った人を発掘し、採用するのか。今言った、総論でもあり各論でもあるんですけれども、その辺については、大臣、どういうふうにお考えでしょうか。

渡辺国務大臣 まさにこういうリーダー育成というのは、現在の日本において何が欠けているのか、そしてあるべき姿は何か、歴史を検証してみることによって、歴史を振り返ってみることによって、その中に答えが書いてあったりすることがあるわけでございます。そうした検証をしながら、新しい国家公務員像のもとに新しい制度をつくっていく必要性を私も共有しているところであります。

吉良委員 哲学部分については以上のような形にさせてもらいたいと思っているんですが、この後は、かなり細かな点も踏まえて突っ込んでいきたいと思っています。

 まず、私は、公務員制度といいますか、官と民を語るときにやはり一番問題なのは、どうしても、特に官の側に官尊民卑の発想が残っているということだと思っています。私も民間におりましたので、もう嫌というほどその辺のところを感じさせてもらっております。

 例えば、それに恨みを持っているとかいうことではないんですけれども、某経済官庁から、ある地域のプロジェクトについてヒアリングをしたいということで、民間の方は常務を筆頭に担当部長、課長がざっと押し寄せてミーティングに出る、ところが、説明している最中、三十そこらぐらいの課長補佐とかが後ろを向いて向こうを見ながらうんうんと聞いている、こういうようなことが実際まかり通っているんですね。それでも民間は、このやろうと思いながらも、いろいろな形で官に支援をしてもらわなければいけないという中で、じっとこらえつつ、そういう対応にも耐えてきている。

 こういう官尊民卑という風土がある中で、私は、民間との人材交流、公募も含めた民間からの登用、これは大変評価をしておるのでありますが、実際問題として、どうやって民間からそういう本当に優秀な、今までは民間だったけれどもこれからは国家に尽くすというような人を採用し登用していくのか、そこは大変重要なことだというふうに思っておるんです。

 そういう中で、まずずばりと聞きますが、民間から来た人が事務次官になるという可能性は十分あるわけですね。

渡辺国務大臣 今回の基本法においては、民間中途採用というコースからも幹部職員になれる道を開いておりますので、当然、民間中途採用者がトップに上り詰めるということは想定されるところであります。

吉良委員 今大臣がいみじくも中途採用という言い方をされましたが、法案の中にも中途採用ということで出ておるんですね。細かなことですけれども、この中途採用という言葉自体が、新卒が正規採用であって、中途採用というのは例外採用なんだということにもなりかねないんですね。非常に細かなことですけれども、これは法案内の言葉遣いそのものも変えるべきだというふうに思いますよ。

 これを見ますと、「係長以上の職への採用を目的とした採用試験」と書いていますから、幹部職員、また幹部職員候補の例えば採用だとか、そういう形にすべきだとも思っていますし、かつ、よく最近は、三年以内のことを第二新卒というような言葉もあります。公務員の場合は、相当長い間、ある意味での第二新卒的な扱いがあると思うんですね。たまたま、中途採用は係長以上というふうにこの法案の中には出ておりますけれども、まず多様な人材、特に民間で、ある意味では修行をしてきた人を今度はお国のために使えるわけですから、中途というような、何か例外採用というような考え方はやめるべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

渡辺国務大臣 今回の基本法案におきましては、中途採用試験として、係長以上の職への採用を目的とした採用試験の区分を設けております。この趣旨は、これまでの採用試験が実質的に係員採用試験であることを踏まえて、民間企業などで勤務経験を積んだ人材が、その経験を生かして、公務の世界に入ってくるための多様な入り口を整備することにございます。

 現在の採用試験では必ずしも新卒の採用を前提としているわけではございませんが、今回の基本法案においては、中途採用試験、言葉はほかに思いつきませんでしたのでこういう言葉にしてございますけれども、中途採用試験の創設、国の行政機関の内外からの公募による任用の推進、官民の人材交流の推進などを通じて、新卒採用にとらわれずに、多様な能力及び経験を持つ人材を登用し、育成することを基本理念としているところであります。

    〔委員長退席、江崎(洋)委員長代理着席〕

吉良委員 私自身が中途ということにこだわりますのは、この法案、これまでの審議の中でもいろいろ議論になっていますキャリア採用のよかった部分、それから悪弊の部分、役人の方にとってみれば年次というのは絶対でありますから、やはり新卒なりを重視したところに年次というのがあって、その年次を前提とした、いろいろな意味での人事管理、ローテーションが行われる。そういう中で中途という扱いは、まさにその年次を固定化するものである、こういう観点から申し上げておるんです。

 だから、そういう意味で、大臣もこれまで答弁されていることからすると、今、私の思いに近い答弁がございましたけれども、本当に、年次、新卒、中途というような観念を取っ払う。特に、ここで言う中途というのは主に民間からの人が多くなろうかと思っております。そういう意味で、その人たちが役所に入って肩身の狭い思いをすることなく、また堂々と事務次官を目指していけるような仕組みというものをぜひつくっていただきたいと思っておるんです。

 では、仮の話で恐縮ですけれども、民間出身者が係長以上の採用試験で採用されて、その後の人事管理、そしてその中でも、幹部候補育成課程対象者になっていく具体的な手続といいますか、イメージというのはどういうことになるんでしょうか。

渡辺国務大臣 昨年、国家公務員法改正法の議論の中で私が時たま出した例でございますが、例えば、三十で民間から公務の世界に入っていきたいという有能な若者がいたといたします。いきなり課長補佐に任用をされる。幹部候補育成課程に乗り、そのプログラムをこなしながら、例えばもう三十後半には、幹部職員にしてもいいではないか、そういう評価をされ、幹部職員の任用、内閣人事庁の適格性審査も受けながら、あるいは内閣人事庁の玉として登録されて、幹部職員に三十代後半で既になる、四十そこそこで事務次官に上り詰める、こういうことも可能になるのが今回の基本法の発想でございます。

 そういう時代がいきなり到来するわけではございませんけれども、各省の年功序列に基づいた仲間内人事を打破していこうというのは、まさに今回の基本法の大きな柱の一つであります。

吉良委員 今答弁いただいた部分をもう少し各論で、本当にあり得るのかということでお聞きしてみたいと思うんです。

 さっき言った幹部候補育成課程の対象者が、「民間企業その他の法人における勤務の機会を付与するよう努めるものとし、」というのが第七条であるわけですけれども、どれぐらいの期間の民間勤務を想定しているのか。例えば二年なら二年、三年なら三年、民間企業で勤めるわけですから、当然その間は、現場としての第一次評定というのは民間企業が行うわけですね。いや、もしくはそうしないということなのか、絶えず第二次評価者としての人事管理庁なり役所側がその人事評定を行うのか。

 一定期間民間にいる場合、その期間の当該者に対する人事評価はだれがするんでしょうか。そして、その評価を、その人の役所内におけるキャリアまたは人事評価にどの程度反映されるんでしょうか。

株丹政府参考人 評価の関係でございます。

 特に幹部候補育成課程対象者につきまして、必ずということではございませんけれども、当然のことながら、いろいろな形での経験を積むということで、民間企業等での勤務についても努力をするということでございます。これにつきまして、民間企業等でございますので、そこでの勤務について受けた評価については、基本的には民間企業での評価ということになろうかと思います。

 しかしながら、そこが民間企業での評価にとどまることなく、全体として、幹部候補育成課程の対象者としてのその後の人事評価につきましても、適切に活用していく必要があるというふうに考えてございます。

 ただ、具体的な方法につきましては、基本法成立後に幹部候補育成課程を具体的に制度設計してまいります。その中で、さらに詳しく検討してまいるということになろうかと存じております。

吉良委員 人の評価というのは、その現場、現場で、与えられた仕事の中でどれだけその目的を達成する意欲を持ってやるかというところで出てくるわけですよね。当然、サラリーマンである以上は、やはり上司といいますか自分を評価する人間というものをいやが応でも気にするわけですね。民間企業が役所から来た候補者に対して評価することを全く無視するのであれば、ある意味ではその人も本気にならない、腰かけにしかならないし、民間側としてもそんな人に来られても困るということになります。一方ではこの問題がある。

 ところが一方で、自分は優秀な役人として入ったつもりなんだけれども、某民間企業に入ったら物すごい悪い点数をつけられて、それが将来的な官での出世の妨げになったということになれば、みんなが民間企業になんか行きたくない、こういうふうになる可能性もあるわけです。

 ただ、ここで言われている官民交流だとか積極的な民間登用だとか、それから私が最初に言いました官尊民卑、やはり国家国民のために尽くす、しかも国民の目線で、国民の奉仕者として尽くすという以上は、役所にいようが民間にいようがきちっと評価をされる人間でなければいけない、私はこのように思っているんですね。

 だから、そういう意味で、第一次評価、民間における評価というものがきちっと役所のトータルのキャリアの中で反映されるのかどうか、再度確認をさせてください。

株丹政府参考人 再度のお尋ねでございます。

 実は、基本法の射程といいますのは、全体として公務員制度につきまして大きな絵を描くということが一番大事なところだと思います。そういう意味では、今の委員の御指摘は大変重要な部分だと私も思いますけれども、必ずしも的確に、完全に答え切るというのは少し難しい部分がございます。

 今の人事評価に関します基本は、あくまでもそこの職場で発揮をしましたもの、あるいはその本人が持っております能力について的確に評価をして、その後の昇格あるいはそのときの給与等への反映ということを前提としてございますので、そういう意味では、民間企業に出ておられるときの民間企業における活躍についての評価というのは、そこの場で行われ、そこの場で基本的には参考にされるということでございますけれども、他方で、委員御指摘のように、しからば、出ていってたまたま、必ずしも十全な成果を上げることができなかったのでその後に非常に大きな支障があるということであってはいけないというふうに存じております。

 いずれにしましても、基本につきましては今申し上げたようなことでございますけれども、民間企業等で活躍をした際の評価についても適切に活用していくという必要があるというふうに存じておりまして、その具体の方法については基本法成立後にさらに詳細に検討させていただきたいと存じます。

吉良委員 確かに、私の指摘はこの基本法が成立した後の問題かもしれませんけれども、先ほど言いました、やはりこの国が官主導、中央集権ということでいろいろ弊害が起こっているからこそこの法案も出てきているわけであります。そういう意味では、この法案を契機に官尊民卑の弊害自体を取り除いていく、そういう積極的な方向を出していく上でも私が指摘させてもらった問題は重要だと思っておりますので、細部にわたってはその次の段階かもしれませんけれども、この基本法の段階で、ぜひ大臣、踏まえた上での対応をお願いしたいというふうに思います。

 実は、今申し上げた問題は、今たまたま民間と官という言い方をさせてもらいましたが、人事の評価でありますから、当然、現場の評価、よく言う一次評定と、二次評定というのがあるわけですね。

 これまでの役所の人事、特に幹部候補の役所の人事というのは、年次が逆転するということはほとんどない。最後の、次官だ、審議官だとなったぐらいのときに政治的な理由であるぐらいで、それまで年次の逆転というのはほとんどないわけですから、その年次年次の中で、極端に言ったら、二十人の中でだれが一番、だれが二番、だれが二十番とつければ、おのずと全体の人事評価ができたと思うんですけれども、先ほど大臣の答弁にもございましたように、もう今後は、今までのキャリア制度とは違うんだ、総合職といえども幹部にならない可能性もあるということですし、逆に言えば、一般職からも、専門職からも幹部になる、こういうことですよね。

 とするならば、評価というものが、現場の評価、総合職になったとしても上司がいて、そしてその上司の評価を受ける、と同時に第二次評価がある。今までは、今言いましたように、キャリア制度の中では、基本的に年次年次のキャリアの中での第二次評定が行われていたと思うんですが、大臣の答弁の延長からすると、恐らく職位に対しての、例えば課長職なら課長職の中でどうなのかという評価になるはずなんですね。そこには総合職もいれば、一般職もいる、専門職もいる、こういうふうになるわけです。

 その一次評定と二次評定、私が心配するのは、一次評定は現場ですから、それこそありのままの評定をするでしょうけれども、二次評定の段階で、やはりキャリア制度の名残が残ってしまうのではないか。総合職ということ、また課程対象者ということで、それが残ってしまうのではないかと思いますけれども、この辺についてはどうなのか。そうではないというなら、決意をお伺いしたいと思います。

    〔江崎(洋)委員長代理退席、委員長着席〕

株丹政府参考人 具体の人事評価のありようにつきましての御質問でございます。

 今御指摘ございましたように、具体の人事評価、まだ最終的に決まっているわけでございませんけれども、第一次的に評価をし、さらにその上で調整をして、最終的にこれでよしという確認をする二段階なりという形での評価が行われるというふうに存じておりますし、その場合には、その対象となる被評価者が総合職であろうが一般職であろうが、そういうこととは全く関係なしに、同じ職位なら職位のグループの中で行われるものというふうに考えてございますし、それについての人事評価の適正というのはきちんと確保されなければいけない。その際に、一次あるいは二次、どの段階におきましても同じように適切に評価されるべきものというふうに考えてございます。

吉良委員 その評価にもかかわってくることなんですが、少し突っ込みまして、この法案の中には、幹部職員まで含めて各府省とそれから人事庁に併任をするということになっているわけですね。

 細野議員は本国という言い方をしていましたけれども、私は本籍地、現住所という言い方をさせてもらいますが、本籍地が国であるべし、本籍地が内閣人事庁であるべし、これは当然いいことではあるんですが、現実問題として、先ほど言いました、私は理想を言えば幾らでも言います。けれども一方で、人ですから、人間ですから、やはり出世欲もあれば、出世をすることによる事業遂行欲、達成感を持ちたい、こういう思いが当然あると思います。そういう中にあって、やはり本籍地というのはおのずとその各個人が探していくことになるというふうに思っているんです。

 ですから、内閣人事庁で採用されたとしても、この法案の中にもあるように、内閣人事庁でずっと戦略スタッフとしてやるとも限らない。ここにもあるように、他府省にも回っていく、しかも国の内外の機関にも回っていく、国際機関にも回っていく、そして民間にも回っていく可能性がある。こうなったときに、実際、本籍地というものが、いかに形式は内閣人事庁であっても、例えば二十年、幹部候補になるまで何年か知りませんけれども、幹部候補になったぐらいの時点で、いわゆる何とか省の長い人、人事庁にはほとんど行かない人と、その逆のケースによって、やはり本籍地の意識の違いが出てくるというふうに思っているんです。それが今除去しようとしている縦割りの弊害をまた呼び起こしてしまうことになる。

 もちろん、それを除去しようという意図を持ってつくられているということは多とします。けれども、今私が申し上げたような現実に即したときに、一人一人そのキャリアを見たときに、キャリアディベロップメントを見たときに、どうしても本籍地ができてしまうであろうということについてはどうお考えかということと、さらにその弊害をなくすことについてどうお考えか、その辺をちょっとお聞かせいただきたいと思います。

渡辺国務大臣 今回の法案では、幹部職員については内閣人事庁及び各府省の両方に所属すると規定をいたしております。具体的な制度設計は基本法成立後に行うという趣旨でございますが、基本的な理念としては、今の現行制度のように、採用から人材育成、幹部登用、そして退職後の天下りまでそれぞれ各省が面倒を見る、こういうやり方から出てくる弊害が非常に大きいのではないかと考えたわけでございます。

 そこで、例えば総合職については内閣人事庁採用、内閣人事庁の仕事自体というのは人事をやるだけでございますから、そこにいるというわけではございませんけれども、要するに、内閣官僚ですよ、そういうDNAを埋め込んでいこうという趣旨でございます。

 したがって、本籍、現住所という概念でいけば、内閣の採用なんだと。内閣というのは概念上、総理と大臣の合議体でございますので、内閣所属というぐあいにはまいりませんので、内閣人事庁採用というような位置づけにしたところでございます。

吉良委員 その問題にも関連してくるんですが、先ほど細野同僚議員から天下りという問題について指摘されていましたが、五条の二になるんですか、「国家戦略スタッフ及び政務スタッフの任用等については、次に定めるところによるものとする」という中で、「給与その他の処遇及び退任後の扱いについて、それぞれの職務の特性に応じた適切なものとすること。」こういう内容になっているわけなんです。

 恐らく、例えば三十代とか四十代のときには一時的には国家戦略スタッフとしているけれども、その任が終わったときに宙に浮くようなことはなくて、必ずきちっと受け皿がありますよという意図だと思うし、一方で、いきなりぽんと変えるわけにはいかないので、今の制度と理想とする制度との経過措置という両面をにらんだ記述なんだろうと私自身は理解をしておるんです。

 一つ言えることは、退職直前の方が国家戦略スタッフなり政務スタッフにおられるとしたときに、この記述でいくと、その退任後の扱いについて、それぞれの職務の特性に応じ適切に処置をしていくということになると、これはこの法の中でその方々を退職後もきちっと処遇、処遇といいますか、だから天下りも踏まえて処遇するというふうに解釈できないことはないんですよ。そうではないということをちょっと確認させていただきたいと思います。

渡辺国務大臣 今回の基本法では、まさに日本型政治任用とでも言えそうな分野というのを考えてみたわけでございます。講学上、政治任用というのは身分保障がつかないとされています。それに対して、いわゆるメリトクラシーという公務員制度のもとでは身分保障がつく。身分保障をつけながら政治任用的任用を行うのを自由任用と呼ぶ場合もございます。

 今回の国家戦略スタッフというのは、内閣総理大臣の命を受け、内閣の重要政策のうち特定の企画立案を行う、内閣総理大臣を補佐する職でございます。一方、政務スタッフは、大臣の命を受けて、特定の政策の企画立案に関して大臣を補佐するものでございます。いずれも高度の専門知識、経験、能力が必要でございます。

 こういう人材を確保するためには、公募を活用することなどによって行政機構の内外から、官民から人材を機動的に登用する必要がございます。また、給与や兼業に関する柔軟な勤務形態の保障なども、その処遇について適切なものにしていく必要もございます。

 こういう観点に立って、退任後の処遇について、例えば国家戦略スタッフを特別職とした場合、その任を終えた後、再び一般職の国家公務員として勤務を継続するための仕組みを整備することなどが考えられるわけでございます。決して天下りの面倒を見るということを想定したものではございません。

吉良委員 その点についてはわかりました。

 ちょっと今まで触れていなかったことについて、細かくなりますが条文に基づいて質問をしたいと思っているんです。

 「国際社会の中で国益を全うし得る高い能力を有する人材」、これは私も大賛成なのでありますが、具体的に、国際対応に重点を置いた採用とその育成というものは、どういうところを見て、何をもって国際対応、国際社会の中での国益を全うし得る高い能力というふうに判断をしようとしているのか、その辺についてお聞かせください。

渡辺国務大臣 これだけ世界が一体化をしてまいりますと、当然、国家公務員の仕事の中に国際社会との接触が非常に大きな部分を占める分野がたくさん出てまいるわけでございます。そういった国際社会の中での国益を全うするための、国際的に十分通用する能力を有する人材を確保し、育成していくことについても、今回、基本法案の策定の中で検討をしたわけでございます。

 国際的な視野、高度なコミュニケーション能力、語学、専門的な知識など高い能力を備えた人材、国際社会における交渉においても十分な能力を発揮し得る人材などを考えているところでございます。

吉良委員 総論としてはわかりました。

 すべて言葉で言えば今大臣がお答えになったようなことなんだと思うんですが、それをやるに当たって大事なことは、私自身の感想からいくと、コミュニケーション能力、語学だったり、国際的な視野とかいろいろおっしゃられていましたけれども、やはり一番大事なのは個人を出せるという要素、交渉能力だというふうに思っているんですね。

 そういう意味で、またこれも総論にはなりますが、やはり役所の減点主義を排していく、出るくいをどんどん育てていく。それはもちろん国家の方針、政府の方針に逆らったような出過ぎたことをやられたら困るわけですけれども、一方で、減点主義、今言った出るくいをどんどん打っていくような形では、とてもでないけれども国際交渉の場に立てない。

 ある意味でコミュニケーション、語学能力は大事ですけれども、それ以上に、まさに自分自身を表に出せるという人が評価されるのが国際社会でありますので、そういう意味では、ここのところは、語学とかいうような、これももちろん大事ですけれども、そこに重点を置くのではなくて、そういう、極端に言ったら、こいつ、くいが出そうだな、くいになりそうだなというような人を採るということと、やはりこの制度を機会に減点主義を排する。なさざるの罪を最も重い罪とするというような風土づくりが必要ではないかと思っておりますけれども、それについてはいかがでしょうか。

渡辺国務大臣 国際社会で日本の国益を全うするためには、今御指摘のような資質を備えた人材というのは大変有用だと思います。

吉良委員 最後になりますが、先ほど細野議員が独法に関しての話も最後にされたわけです。これは今度また基本法が終わった段階での議論になるかもしれませんが、官庁の人事というのは実際問題としては、独法だとか財団、社団だとか、先ほどの一時的に民間に行くだとかも含めて、もっと幅広い領域でやられているわけですね。

 そういう意味で、いわゆる官周りといいますか、今言った独法、財団、社団、こういうところに対してのこの法案の及ぶところ、ある意味で、極端に言ったら隠れみのに、ここがきつければ一時的に避難とか、そういう直接範囲がどこまで及ぶのか。それによってまた一人一人の対応が違ってくるのではないかということを恐れるんですけれども、どこまでの範囲なのか、最後にお聞かせいただけますか。

渡辺国務大臣 独法や公益法人改革につきましては、別途、今回の基本法とは別の形で今進めているところでございます。

 今回の基本法案におきましては、定年延長等の公務の抜本的なシステムの整備によりまして天下りを構造的なところから断ち切っていこうという発想に基づいているわけでございます。したがって、昨年の天下り規制とワンセットで、天下りの抱えたさまざまな弊害を根絶できるものと考えております。

吉良委員 もう時間が来ましたので、最後に本当に一言だけ。

 私自身、民間出身として、冒頭に言いました、民間で鍛えられた人は本当に専門性を持って、かつ、民間企業といえども国益を考えている人は大変多うございます。そういう人を積極的に登用してほしいということと、その中で、その人たちを生かす意味でも、官尊民卑の風を、悪弊をなくしていただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

中野委員長 次に、塩川鉄也君。

塩川委員 おはようございます。日本共産党の塩川鉄也でございます。

 先週に続きまして、官民人事交流に関連して質問をいたします。

 昨年の国家公務員法の改正法では、再就職に係る事前規制が廃止をされ、行為規制が導入をされました。そこで、人事院に最初に何点か確認をさせていただきますが、現在の官民人事交流法の交流基準では、この国家公務員法の再就職規制と同じ考え方をもとにした基準となっていると承知をしておりますが、いかがでしょうか。

尾西政府参考人 官民人事交流法におきましては、公務の公正性を確保するという観点から、今御指摘の交流基準というものを定めております。その中で、所管関係にあります民間企業あるいは契約関係にあります民間企業との交流制限ということも盛り込んでおります。

 その内容を申し上げますと、まずは、国の機関と民間企業が所管関係、つまり許認可等の関係にある場合の制限、それから、国の機関と民間企業との間で一定以上の契約関係がある場合の制限、国の機関と民間企業との間の契約手続に現にかかわった職員なり民間の従業員についての制限、民間企業の役員等が刑事事件に関して起訴された場合などの制限、そういったような制限が盛り込まれておりまして、人事院が官民人事交流に関して寄せられます計画を認定することになっていますけれども、その認定の際には、こういった点も含めて確認しておるところでございます。

 なお、こういった公務の公正性の確保という点につきましては、これは国会の附帯決議においてもそういう要請がなされているというところでございます。

 以上でございます。

塩川委員 これは官民人事交流についての各省からの意見ということで寄せられているわけですけれども、昨年の国公法の改正では、再就職に係る事前規制が廃止をされて行為規制を導入することとなっている、現行の官民交流法の交流基準である人事院規則二一―一は、国家公務員法百三条と同じ考え方をもとにした規定であると承知をしているという指摘があるわけですけれども、それは、そのとおりということでよろしいですか。

尾西政府参考人 いずれも、官民癒着の疑念を起こさない、そういう観点から設けられているということでございます。

塩川委員 官民癒着をもたらさないという観点から設けられているということですけれども、民から官に来る場合にはいろいろな制度があります、任期付職員法もありますし、選考採用などもありますけれども、その中で、官民交流法がこういう規制を設けられているというのはなぜなんでしょうか。

尾西政府参考人 官民交流法の場合は、企業から国にやってきまして、またその企業へ戻るということを前提にしておりますので、それだけに、官民癒着ということについては気を使っているということでございます。

塩川委員 民間から官に来て、官からまたもとの企業に戻るというのが官民交流法の趣旨なので、それがほかの制度との違いで、官民癒着を招かないようにという点での交流基準、制限が設けられているという話でした。

 今回の法案で、官民人材交流の制度の抜本的見直しとして、手続の簡素化とあります。前回の質疑で渡辺大臣の御答弁で、官民人事交流法における交流制限に伴う対象確認作業等の手続の煩雑さが指摘をされている、企業側の負担感も大きいことから、これらの手続について、より簡素化する方向での見直しが想定されるというお話でした。

 そこで、人事院に伺いますが、官民交流法における交流制限に伴う対象確認作業等の手続とはどのようなものなんでしょうか。

尾西政府参考人 官民交流の実施に当たりましては、交流計画というのを出していただきます。それを認定いたします。その際に、先ほど申し上げましたような、交流制限についても問題がないかチェックするわけでございます。そのときに、企業の方から必要な資料などを出してもらいまして、それを見てチェックしていくということでございます。

塩川委員 交流計画を出してもらう、その中で交流制限について問題がないかチェックをする、その作業ということですけれども、それが煩雑だということで大臣が答弁されたわけです。

 そこで、大臣に伺いますが、官民人材交流の抜本的見直しと今回の法案でうたわれているわけですけれども、その見直しの対象として、官民交流法の交流基準であります人事院規則の二一―一も含まれていると考えてよろしいんでしょうか。

渡辺国務大臣 具体的な制度化の内容については基本法成立後に検討されることになります。御指摘の人事院規則二一―一も検討の対象になるものと考えております。

 当然、検討に当たっては、官民の人事交流が官民癒着という疑念を抱かれることのないよう、公務の中立性、公正性に十分留意すべきものと考えます。

塩川委員 検討の対象となるということでした。昨年の国公法の改正に倣って官民交流法の交流制限についても見直すということになるわけです。

 そういう点では、昨年の議論のときにも天下りの自由化という問題を我々は批判したわけですけれども、今回は、民から官に来て、その官にいる人がまた民に戻るということの部分についても、昨年と同様の、いわば天下りの自由化となるんだという方向での見直しということも対象となっているわけですから、これはやはり国民的には納得がいかない、受け入れられないのではないでしょうか。昨年の我々の言う天下りの自由化に次いで、今回も新たな天下りを拡大するということになるのではありませんか。

渡辺国務大臣 我々は、官民の人材交流が、天下りという固定的な人事の配置とは全く別の世界であると考えております。

 天下りというのは、まさに各省が人事の一環としてはめ込んでいくやり方をいうわけでございますから、まさしく日本型のリボルビングドア、官民の人材が行ったり来たり、官から民へ、民から官へ、官から民から官から民からという形で流動化が行われていくのは、今現在行われてまいりました天下りとは根本的に異なるものと考えております。

塩川委員 この官民交流法の制限緩和の中で、もともと民間の人が官に来て、その人がまたもとの企業に戻るということが癒着を招くという点では民間企業側からも懸念の声が上がっているわけですけれども、国民的にもこれは官と民が密接な関係にあるということを疑わざるを得ないという状況がさらに拡大する方向での見直しという点が重大だという点です。

 そういう点で、重ねてお聞きしたいんですけれども、先週の質問で紹介をしました総務省人事・恩給局の委託研究の「民間企業等における官民人事交流に対する意識に関する調査研究」、この中で、民間側が官民交流によって得たいと考えているメリットを整理すると三点ということで、派遣する社員の人材育成、二点目が官庁等との人脈・ネットワーク形成、三点目に新たなビジネス機会の創出とうたわれているわけです。

 企業として直接のメリットとなるのがこのビジネス機会の創出だということになるわけですけれども、大臣としては、こういう人材育成ですとかネットワークの形成というのは、官民交流の趣旨として、民間側のメリットとして大臣もお考えになって答弁をされておられると思うんですけれども、この新たなビジネス機会の創出になるようなメリットが生じる官民交流というのも、これはもう容認されるものだとお考えですか。

渡辺国務大臣 官の世界が民の世界と隔絶したものでなければならないと我々は考えておりません。官の世界というのは、まさに国家公務員が国民全体の奉仕者であることからもわかるように、民のためにあるという位置づけができようかと思います。余りにも官が肥大化することによって民を圧迫してしまうというのは、まさしくこれぞ本当の勘違いというやつでございまして、我々はこういう世界から脱却をしていこうというのが行政改革の一つの基本理念でございます。

塩川委員 民のためにあるというのは、国民全体の奉仕者としてあるわけで、一部に対する奉仕になってはならないわけですよね。ですから、特定企業にとって新たなビジネス機会の創出になるような官民交流というのは容認されるのか、そこをお聞きしているんですけれども、どうですか。

株丹政府参考人 私ども行革事務局でございますので、総務省さんの調査の具体的なことを必ずしもよく承知をしているわけではございませんけれども、これまで官民交流につきましては、官民交流人材法がございますように、官民交流について政府として積極的に推進をしてまいる、こういう認識のもとでやってきておると思っておるところでございます。

 ただ、他方で、実際の人数等を見てまいりましても、官民交流についてはそれほど促進をされているという状況にはないということを踏まえて、総理のもとにおきます懇談会でも、より積極的に進めてまいるべきだ、こういうことで御議論が行われ、今回、官民交流法の抜本的な改革を含めて基本法の中で取り上げさせていただいている経緯というふうに承知をしてございます。

 具体的にビジネスチャンス云々ということについては、繰り返しになりますけれども、よく承知しておらないわけでございますけれども、官民交流が促進をされなかった理由ということにつきましては、民間企業側のニーズに必ずしも即していなかったのではないか、こういうような御指摘もございますので、そういう点もよく踏まえて、抜本的な改革について基本法成立後に十分に検討してまいる、こういうことだと承知をしてございます。

塩川委員 現行の官民交流法が民間のニーズに即していないという点での見直しということになりますと、今言った新たなビジネス機会の創出というニーズ、メリットにこたえる方向になるんじゃないのかという懸念が出てくるわけです。

 そこで、具体例を挙げてお聞きしたいんですけれども、内閣府の規制改革会議、その事務局であります規制改革推進室における民間企業出身者の現状についてお尋ねをします。

 現在、規制改革推進室には、何人の方がいらっしゃって、そのうち民間出身者の方は何人従事をしておられるんでしょうか。

小島政府参考人 お答え申し上げます。

 現時点におきまして、規制改革推進室の室員は合計三十一名であり、そのうち民間からの非常勤職員は十八名でございます。

塩川委員 お手元に資料を配付させていただきました。内閣府の規制改革推進室が作成した資料です。字が小さくて恐縮ですけれども、推進室の担当表ということで、左側に「総務・総括等」ということで各分野が示されています。真ん中から下の方に「分野」、あと「タスクフォース」、昔はこれはワーキンググループと言っておりましたけれども、各分野ごとにそれぞれ、企画官や幹事、担当の方がいらっしゃる。そこに官の方もいらっしゃいますし、民間の方もいらっしゃる。机を並べて仕事をしておられるということでしょう。

 そこでお尋ねしますが、ここでは企画官とかいう肩書が紹介をされているんですけれども、実際に民間から来ておられる方の職位として、政策企画調査官、それから政策調査員という方がいらっしゃるとお聞きしているんですが、それぞれどのようなお仕事をするものなのか、それから、要するに役所の中のポストではどこに相当するのかという点についてお答えいただけますか。

小島政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘ございましたように、規制改革推進室におきましては、民間からの非常勤職員は、政策企画調査官あるいは政策調査員として勤務しております。

 まず、政策企画調査官につきましては、役所のいわゆる企画官クラス、若い方の課長職レベルのお仕事でございまして、参事官、いわゆる課長級の職務のうち専門的事項の調査企画及び立案を助けることとなっております。

 一方、政策調査員につきましては、役所ではいわゆる課長補佐のレベルに相当する仕事でございますが、規制改革推進室の所掌に係る専門的事項の調査及び分析に関する事務に従事しているところでございます。

塩川委員 この民間からいらっしゃった方は、ここでお勤めになった後、離職後、退職後は、それぞれの出身元の企業に戻られているというのが現状でしょうか。

小島政府参考人 お答え申し上げます。

 民間からの政策調査員等は、民間企業等の職員の身分を有しつつ、非常勤の国家公務員として位置づけられているものでございます。したがいまして、任期満了等で離職した場合には、非常勤の国家公務員としての身分を失い、当該企業等の職員の身分が残る形となるものと承知いたしております。

塩川委員 ということで、身分を持ったまま来ていらっしゃって、離職をすれば当然もとの職場で働くということになるわけです。

 今の答弁とも重なるんですけれども、採用方法はどうなっているのか、この点についてお答えください。

小島政府参考人 お答え申し上げます。

 採用方法につきましては、関係団体や複数の企業等からの推薦に基づき採用を行っているところでございます。

塩川委員 その関係団体ということでいいますと、日本経団連なども含まれているということでよろしいですか。

小島政府参考人 御指摘のとおりでございます。

塩川委員 これは、実際に採用のルールにのっとってという点でいいますと、受け入れの根拠は人事院規則の八―一四にのっとった非常勤としての採用というふうに承知をしているんですが、その点、確認させていただけますか。

小島政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のとおりでございます。

塩川委員 八―一四というのは非常勤の職員ですけれども、ほかにも民から官にいらっしゃる場合の採用の方法はあるわけで、そこで重ねてお聞きしますが、例えば官民人事交流法を使うとか、任期付職員法を使うとか、あるいは選考採用、こういうものによらずにこの八―一四で行っている理由というのは何なんでしょうか。

小島政府参考人 お答え申し上げます。

 規制改革推進室の業務という観点で、規制改革は、官から民へ、民間企業の自由な事業活動を阻害する規制制度の改革を行うということ、それをサポートするという観点から、民間の事業活動で、実際に事業をされていた方々の知識経験を有するという観点から、関連する団体、複数の企業等から推薦を依頼しているところでございます。

塩川委員 サポートするという立場で、非常勤でも可能ということなんでしょうけれども、もう一回、その採用の方法についてお聞きしたいんです。

 先ほども紹介しました総務省の委託研究の報告書の中で、要するに、民間からの採用のやり方について官と民でどういうやり方がありますかという中に、特定プロジェクトモデルという言い方をして紹介をされている部分があるんですね。今までは、官と民のそれぞれの人事担当の部署がやりとりして、役所と企業のやりとりの中で、この人、この人という形での人事交流をしようとなるわけですけれども、そうでない方があるということで紹介をしているのがこの特定プロジェクトモデルです。

 どういうふうに紹介しているかというと、「「規制改革会議事務局」や「中央省庁等改革推進本部事務局」等に対する民間からの派遣のケースのように、政府全体での志向性を有したプロジェクトに、特別の意図をもって民間人材を幅広く登用するケース」だと。「特定プロジェクトモデルにおいては、財界や業界団体等を通じて多数の民間人材が招集され、集団(チーム)として派遣される」、このように紹介をしております。

 そこでお尋ねしますけれども、今ここにも規制改革会議事務局と例示をしているように、規制改革推進室においても今紹介したような形で行われているということでよろしいですね。

小島政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま御指摘いただいた内容については十分承知してございませんが、あくまでも非常勤の国家公務員として、週五日、一日六時間の勤務となっておりまして、特定の案件について従事していただく、それから、もちろん国家公務員としての守秘義務もかかっておりますので、組織としてのガバナンスもいたしておりますので、御指摘のような問題にはならないと思っております。申しわけございません、以上、お答えをいたします。

塩川委員 実態がこうだということで御紹介したまでなんですが、勤務時間につきまして、今御答弁で、週五日で、勤務時間は一日六時間以内、非常勤ということであるわけですけれども、そうすると、週五日来ているわけですね。曜日はわかりませんけれども、月曜から金曜なんでしょう。週五日来ているけれども、非常勤だから、常勤に対して四分の三を超えることがないという点で六時間。すると、週三十時間は勤務をしているというのが実態ということでよろしいんでしょうか。

小島政府参考人 御指摘のとおりでございます。

塩川委員 給与はどうなっているんでしょうか。政策企画調査官、それから政策調査員について、それぞれお示しください。

小島政府参考人 お答え申し上げます。

 政策企画調査官は一日当たり一万五千二百円、政策調査員は一日当たり八千六百円となっているところでございます。

塩川委員 年収にすれば、例えば政策調査員、課長補佐級の方が日当八千六百円といいますと、年間二百五十日ぐらい勤務となれば、年収二百万円相当ということになるわけですね。このままでは、よく言われるワーキングプア、そういう状況になってしまうわけですけれども。

 ちなみに、先ほど言った役所の課長あるいは課長補佐クラスの方の標準的な年収は幾らぐらいなんでしょうか。

小島政府参考人 お答え申し上げます。

 人事院の資料からの引用でございますが、本府省の課長補佐クラス、年齢三十五歳、配偶者、子一人という方の年間給与は約七百三十万というのがモデル給与例として挙げられているところでございます。

 それから、課長職、これは先ほど申しました政策企画調査官に相当する部分については当該モデル例に載っておりませんが、例えば、本府省の課長、四十五歳、配偶者、子二人といたしますと、年収約千二百万という例示が挙がっているところでございます。

塩川委員 公務員の方であれば課長補佐クラスで標準七百三十万、それが非常勤で、そうはいっても週五日は出ているわけですから、そういう方が二百万というので大分差があるわけです。

 資料を見ていただきますと、ここでやりとりしました政策企画調査官というのが企画官と相当している部分ですね。それから、担当の方などになるんでしょう、そういう方の中にいらっしゃっている民間企業の方は政策調査員に当たる方になるわけです。この企画官に相当する方、民間の方も三人いらっしゃるということで、経団連と三菱商事、あと、ここには出ていないんですけれども、日本郵船の方がいらっしゃるということでした。

 そうしますと、企画官のもとにそれぞれ担当の方がいらっしゃるということになりますと、非常勤、パートタイムの企画官のもとで各府省の常勤職員、フルタイムの方が仕事をしているということになっているわけですね。

小島政府参考人 お答え申し上げます。

 組織図的に申し上げますと、その上に参事官、そしてその上に私、室長がおります。これは常勤の国家公務員でございますので、フルタイムの仕事となってございます。

 ただ、今先生御指摘のとおり、当該資料に載っております企画官職は、あくまでも週五日、一日六時間勤務の体系となってございます。

塩川委員 ラインの図も紹介してもらいましたけれども、今言った、室長があって、参事官があって、その下に政策企画調査官という民間の方が三人いらっしゃって、その下に参事官補佐、政策企画専門職という役所の方がいらっしゃる。政策調査員という民間の方もいらっしゃる。ですから、ラインでいえば、非常勤の企画官のもとに常勤、フルタイムの役所の方がいるという構図になっているわけなんです。これでサポートという状況なのかなというふうに思うわけですね。

 それで、今のこういう職場の状況をずっと大臣、お話を聞いていただいて、実態とするとどうかなと思うんですが、感想で結構なんですけれども、こういった今の組織の状況についてのお考えをお聞かせください。

渡辺国務大臣 昨年、私、規制改革担当大臣をやっておりました。その事務局にこうした民間からの人たちがたくさんいて、意見交換なども行ったりしてまいったのでありますが、やはり民間の感覚が生かされる、企画立案にそういうセンスを取り入れていくということは非常に大事なことだなという感想を持ったことがございます。

塩川委員 そういった方がパートタイム、非常勤で、その下に常勤の人がいるという組織のあり方という点についてはいかがですか。

渡辺国務大臣 今回の基本法の中には、いろいろな形で、例えば民間からの中途採用あるいは公募を通じた任用等、いろいろな民間からの採用ルートを定めているところでございます。

塩川委員 実際、民間企業が自分の社員を推薦して、こういう役職についてもらうといった場合に、あなたはパートタイムですよ、日当八千六百円ですというので行きたいという人はいないんじゃないかなと率直に思うんですよね。ですから、実態とすれば、この民間企業出身者というのは、公務における日当だけではなくて、要するに出身元企業が給与の補てんを行っているというのが現状ということですかね。その点、確認させてください。

小島政府参考人 お答え申し上げます。

 個別企業のことでございますので、具体的なことにつきましては承知いたしておりません。

塩川委員 では、そういう実態はないということなんですか。

小島政府参考人 お答え申し上げます。

 実態の有無についても承知いたしてございません。

塩川委員 役所で週三十時間以内の勤務をしている。それ以外の時間で出身元企業で仕事をしているということはあるんですか。

小島政府参考人 お答え申し上げます。

 あくまでも、私どもの組織としてお働きいただくのは事務室にいらっしゃる週三十時間のことでございますので、それ以外の時間帯での勤務の実態等については承知いたしておらないところでございます。

塩川委員 出身元の民間企業が給与補てんをしているということを否定されませんでした。

 先ほども紹介しています報告書の中でも、官民交流の中で民間側からの意見、不満というのも出されているわけですけれども、そういった中に、「公務員の純減分を民間企業の手弁当で補充することを目的とするような官民人事交流の拡大なのであれば、即刻やめてほしい。」公務員の方は減らしている、その穴埋めのように民間から人を入れる、その場合に手弁当だと。

 まさにこのように、非常勤の方が手弁当で来ているということになるわけですけれども、大臣、どうなんでしょう、手弁当で社員を派遣している民間企業のメリットというのは何なんでしょうか。

渡辺国務大臣 民間企業のメリットというよりも、民間のセンスを生かした人材登用が必要な時代であると考えます。

 例えば私、今、金融担当大臣をやっておりますけれども、金融庁においては、民間からの採用が二割程度になっております。また、証券取引等監視委員会におきましては、民間からの登用が三割ほどになっております。そういった人材を活用しなければ金融行政が回らない、そういう時代になっているものと認識をいたしております。

塩川委員 いや、この具体の事案で、手弁当で来ている人たちなんですよ。そういう人たちを派遣している企業があるわけですよね。実態は、差額分については、もとの会社における給与を補てんするということが行われているわけです、そのことは役所の担当の方はおっしゃっておられましたが。

 いずれにせよ、人も出す、それだけじゃなくて、給与についてもいわば自分の方でかぶって出してくるというのが実態なんですけれども、そういった企業にとって、まさに手弁当で人を送り出している企業にとってのメリットは何なのかということをお聞きしているんです。

渡辺国務大臣 そういったことについてお聞きをしたことはございません。

 しかし、民間の企業の中では経験できない公務の企画立案に携わることができたというのは、大変なメリットではないでしょうか。

塩川委員 ですから、規制改革事務局での仕事を通じて得ることのできたそういう情報などが生きてくる、それがいわば先ほども紹介した新たなビジネス機会の創出、ここが民間企業側のメリットなのではないのかということです。

 そこで、私、一昨年の予算委員会で取り上げた規制改革問題を紹介したいんです。

 高度医療での医療機関に株式会社が参入できるという規制緩和が行われました。医療産業特区というのを設けて、今まではできない営利企業、株式会社による医療機関の設立がそこで可能となる規制緩和です。神奈川県内で第一号としての診療所を開業したのがバイオマスター社というところでした。ここは、株式会社のバイオマスター社の主要株主にオリックス・キャピタル、それから三菱グループのダイヤモンドキャピタル、それから日本生命系列のニッセイ・キャピタル、これが出資をしている。

 一方、この規制緩和を主導した規制改革・民間開放推進会議、その事務局の、今は直接それに該当するのは推進室の担当表にはありませんけれども、当時、医療ワーキンググループというのがありまして、まさに医療機関への株式会社参入を議論していた、その事務方を務めていた医療ワーキンググループには、先ほど紹介した株主に対応するオリックスと三菱商事と日本生命からの出向者が在籍をしていたわけです。

 つまり、規制緩和推進担当の事務局在籍企業と規制緩和第一号の株式会社医療機関の出資者が一致をしているわけです。ですから、いわばみずから規制緩和を行い、みずから真っ先に参入し、みずから利益を得るという構図になっているわけです。改革利権などということも言われましたけれども。

 大臣に伺いますが、これがまさに、民が官に来てまた戻る、こういう官民交流の名のもとでの官民癒着が生み出している新たなビジネス機会の創出ということになるんじゃないでしょうか。これが民間企業側のメリットということではありませんか。

渡辺国務大臣 昨年の国家公務員法改正におきまして、かなり厳しい行為規制というのを盛り込んでおります。退職者が口ききをするというような行為を通じて一定の構成要件に該当した場合には刑事罰をもって処断する、そういう規定も盛り込まれたところでございます。

 したがって、官民人材の流動化に伴う弊害の部分は、このような規制をもって処断することが可能になっているところでございます。

塩川委員 契約関係にある中での口ききなどは当然認められないわけで、そこまで至らないとしても、そういう状況にないとしても、官にいることによって得た情報に基づきビジネスチャンスを得ることができる、まさに規制緩和などがそういう対象だと思いますけれども、みずから開いておいてみずから参入するという構図というのが容認される方向であれば、これはやはり国民の理解が得られない、官民癒着が拡大をするということにつながらざるを得ないということで、今回の法案は、そういう点でも、官民人事交流法の規制緩和で堂々と官民癒着が拡大できる方向に規制緩和を進めるものだという点で大きな問題をはらんでいるということを指摘するものです。

 次に、法案にあります「議院内閣制の下での国家公務員の役割」に関連して、条文にも即してお聞きをしたいんです。

 渡辺大臣は先週の委員会で、政務専門官、政官接触規制の意義について、この規定は、真の議院内閣制を実現するために置かれたものであります、すなわち、官僚主導制、ともすれば官僚内閣制などとやゆされるシステムが、大臣の御意見はさておきなどといってロビーイングを許してしまう、そういう危惧を持っていますと答弁をされておられます。また、真の議院内閣制を実現するためには、内閣主導の体制を実現するためには、内閣主導の体制、すなわち政治主導の体制を確立していくことが大事なことであって、そのような官僚主導のロビーイング活動を根本的に規制していこうという趣旨でこの規定を設けたものだと答弁をされておられます。

 そこでお聞きしますが、この政務専門官また政官接触規制、その意義は、官僚の側のロビーイング活動を規制することにあるということでよろしいんでしょうか。

渡辺国務大臣 現在、国会議員と公務員との関係については、必ずしも明確なルールがございません。本来、大臣を支えるべき公務員が、大臣の方針とは関係なく国会議員などとの折衝を行い、結果として政策決定における政治主導を損ない、官僚主導とも言われる状況を生み出しているという指摘がございます。

 今回の基本法案では、まさにそういった指摘を踏まえて、議院内閣制のもとで公務員が内閣、内閣総理大臣及び各大臣を補佐する役割を適切に果たすよう、大臣の指揮監督のもとで政と官の接触の集中管理を行うものでございます。

塩川委員 官僚がロビーイング活動をした場合に、例えば道路特定財源問題で、道路特定財源は必要だと官僚が国会議員を説得して回るという場合で、実際に幾ら国交省の官僚が国会議員を回っても、我々は説得されるものではありません。総理が一般財源化と言って、例えばそれに反して官僚が道路特定財源は必要ですという根回しをする際に、普通は国会議員であればみずからの判断でということになると思うんですけれども、官僚がロビーイング活動をすることが問題ということになるとすれば、官僚に説得をされる国会議員がいるから大臣の言う官僚主導になるということですね。官僚の言うことがもっともだということで説得をされる国会議員がいる、それが前提となっているからこういう対応をとるということでよろしいんですか。

渡辺国務大臣 今回の法案では、議院内閣制という言葉が入っております。これは本邦法律の中で初登場した言葉でございます。

 今まで、議院内閣制という概念がいわば空気のような存在であったのかもしれません。しかし、我々は、まさにこの議院内閣制という言葉をこの基本法の中に加え、真の政治主導というものを回復しようと試みているわけでございます。

塩川委員 時間が参りましたので、次の機会に続けて行いたいと思います。

 ありがとうございました。

中野委員長 午後二時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時六分休憩

     ――――◇―――――

    午後二時開議

中野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。木原誠二君。

木原(誠)委員 自民党の木原誠二でございます。

 本日は、重要法案の質疑の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。三十分という限られた時間でありますので、早速質問に入っていきたい、こんなふうに思っております。

 今回の法案、いろいろキーワードがあるな、こう思っております。各省割拠主義というか縦割りの是正、能力・実績主義の導入、あるいはまた倫理、使命感の高い公務員制度等々、いろいろあるわけでありますけれども、私は、やはり今回の法案の一番のキーワードは政治主導ということであろう、こんなふうに思っております。

 そこで、端的に大臣にお伺いしたいと思いますけれども、政治主導ということの意味するところ、そしてまた、そういう政治主導の中でのあるべき公務員像ということについてお答えをいただきたいと思います。

渡辺国務大臣 政治主導というのは、端的に、内閣主導をイメージいたしております。国会が内閣をつくり、内閣の一員たる大臣が各省、官僚機構をコントロールしていく、まさしくこれが本来あるべき議院内閣制の姿でございます。

 残念ながら、現在のあり方が、ともすれば官僚主導と言われ、官僚が大臣と国会議員を上手に操りながらイニシアチブをいつの間にか握ってしまう、こういうあり方を根本的に変えていこうとするものでございます。

木原(誠)委員 ありがとうございました。

 政治主導の意味するところは内閣主導である、そしてまた議院内閣制の中での公務員のあり方ということが問われているんだ、こういう御答弁であったというふうに思います。

 政治主導ということについては、さかのぼれば平成九年の行政改革会議のころから議論があるわけでありますし、平成十三年十二月の公務員制度改革大綱の背景もやはり政治主導ということであったと思います。

 しかし、これまでの議論の一番の問題は、政治主導ということの意味することが余り明確でなかった。中には、政治主導は国会議員主導であるというふうに解釈する人もいれば、政治主導というのは国会主導であるというふうに解釈する人もいる、あるいは、政治主導というのをさらにもう少し、民主導というふうに解釈している人もいる。そういう意味でいうと、私は、今回の法案の非常に斬新でまた積極的に評価したいなと思うところは、議院内閣制ということを明確に打ち出したことであろうというふうに思います。

 午前中の大臣の御答弁の中で、議院内閣制というのを初めて使ったんですよという御答弁がございました。実は私も昨夜、総務省の法令検索システムをちょっとたたいてみまして、議院内閣制というのは今まで使われたことがあるのかなと思ったら、確かに、ヒットしないということは、今まで使われたことがないということであります。憲法にも議院内閣制という言葉はないわけでありまして、私は、そういう意味で、今回、議院内閣制というものをしっかり法案の中に書き込んでいただいたというのは非常に大きな前進である、このように理解をしております。

 ただ、書いていただいただけでは個々の公務員の意識というのはなかなか変わらないのであろうというふうに思います。やはり個々の公務員の意識というものがしっかり変わって初めて議院内閣制の中における公務員のあるべき姿というものが見えてくるのかな、こんなふうに思っております。

 そこで、少し変な質問かもしれませんけれども、公務員は一体だれのために働くのかということについて、大臣の御見解を伺いたいと思います。

渡辺国務大臣 国家公務員というのは、我々、選挙選抜公務員も、試験選抜公務員も、憲法十五条において、国民全体の奉仕者であり、常に国民の立場に立って職務を遂行することが求められるということでございます。政治家、国会議員の場合には、全国民の代表という位置づけが行われているわけでございます。

 今回の基本法においては、国民全体の奉仕者である国家公務員について、「議院内閣制の下、国家公務員がその役割を適切に果たす」という基本理念にのっとり改革を進めるものでございます。議院内閣制のもとで国家公務員の果たすべき役割というのは、憲法六十五条にありますように、「行政権は、内閣に属する。」という憲法規定のもとで、内閣、内閣総理大臣及び各大臣を補佐するということであります。

木原(誠)委員 ありがとうございました。大変慎重に言葉を選びながら御答弁いただいたな、こんなふうに思います。

 大臣の口からはなかなか御答弁しにくいことであろうと思いますので、私の個人的な感覚を申し上げたいと思います。

 多分、これはなかなか多くの方の賛成を得られないのかもしれないなと思いますけれども、私は、国家公務員は総理及び大臣のために働くということをやはり明確にすべきであるというふうに思っております。

 国家公務員は国民全体の奉仕者である、これは憲法に書いてありますので、これを否定するわけではありませんが、我々は、国家公務員は国民全体の奉仕者であるがゆえに、ともすれば、政治の、あるいは大臣の指揮をそれを理由に超えるということが見えるのではないかなというふうに私は理解をしております。

 私の大変少ない経験で恐縮でありますけれども、実は私は、かつて役所にいた時代にイギリスの大蔵省に出向をさせていただきました。二年間、イギリスで仕事をさせていただきました。そして大変おもしろい経験をしました。

 イギリスの大蔵省に行って、最初に研修を受けました。これはすべてのイギリスの公務員が受ける研修であります。その最初の講義は、公務員は一体だれのために働くのかという講義でありました。そして、その質問は、公務員のクライアント、要するに顧客はだれですか、こういう質問でありましたけれども、イギリスでは、これは大臣であるというのが正答であったというふうに理解をしております。

 逆に、日本の場合は、国家公務員になりますと、我々は国民全体の奉仕者として云々かんぬんという宣誓書にサインをさせられ、読み上げさせられるわけであります。

 私自身は、この国家公務員は全体の奉仕者であるということを隠れみのにしながら、ともすると、我々役人は政府の誤りあるいは大臣の政策の誤りを長期的あるいは将来世代も含めて是正をする義務もあるというふうに解釈をされがちなところがあると思っております。本来あるべき姿は、仮に政府の政策あるいは大臣の政策に誤りがあるとすれば、それは選挙を通じて、先ほど大臣がまさにおっしゃった、選挙選抜の公務員も選挙を通じてやはり是正されるべきであろう、それが民主主義のあるべき姿であるというふうに私自身は思っております。

 もう一言言って大臣の感想を求めたいというふうに思いますけれども、ぜひ今回の議院内閣制のもとにおける公務員制度という視点の中で、真に公務員が高い専門性と知識を持って、民主的に選抜をされた公務員である大臣を、あるいは総理を補佐する、そういう公務員制度になるように進めていただきたい、このように思いますけれども、御感想があればいただきたいと思います。

渡辺国務大臣 まさしく我々は、真の意味での議院内閣制のもとでの新しい公務員像を今回の基本法で求めるものでございます。

 議院内閣制という言葉が今まで全く法律の中で使われてこなかった、このことが何を意味しているのか。空気のような存在であったがゆえに使われてこなかったのか、はたまた官僚内閣制という実態があるがゆえに使われてこなかったのか、全くこうした背景についての議論はございませんけれども、議院内閣制、すなわち国会内閣制のもとでの公務員像を我々は追求しております。

木原(誠)委員 ありがとうございました。

 公務員は大臣や総理大臣のために働くということを、今後、新しい制度になったときには研修等々でもぜひ徹底して、意識改革をしていただきたいな、こんなふうに思っております。

 そこで、通告の順番とはちょっと違いますけれども、キャリア制度について先にお伺いをしておきたいというふうに思います。

 今申し上げたように、公務員が大臣を補佐し、総理を補佐し、そして内閣を補佐していくということになった場合に、私は、一番求められることは高い専門性と高度な知識であるというふうに考えております。今の公務員の一番の問題は、政治家的な公務員が余りに多過ぎるということではないかというふうに思っております。つまり、根回しがうまいとか、だれだれと人的つながりがあるとか、そういうことを通じて評価される公務員が余りに多過ぎるのではないかなと思っております。これからの公務員像を考えたときには、もう少し高度な専門性と高い知識、あるいは国際感覚、こういったもので大臣を補佐していくという仕組みに改めていくべきだろうというふうに思います。

 私は、キャリア制度もそういうものに改めていく必要があるというふうに思っております。前回の当委員会での質疑、そしてまた本日の質疑の中においても、私自身からするとやや危惧する議論があります。つまり、キャリアという言葉が余りよくないのかもしれません、むしろ幹部候補生制度と言っていいかもしれませんけれども、キャリア制度そのものを廃止すべきであるというような議論があるわけであります。

 私は、1種、2種、3種、この1、2、3という言い方は非常によくないし、そしてまた、1種になったらほとんどの人が課長職以上になっていくということもよくない。もう少し流動化すべきであるし、2種、3種から幹部が生まれてくるのは非常に重要なことである、このように思います。

 そういう意味でいいますと、今回の法案の中で、1種、2種、3種というのを職種の中身に応じて総合職、一般職、事務職というふうに整理していただいた、そしてまた、幹部候補となる育成課程の中で、入れかえも十分あり得るということをしっかり明記していただいた。私は今回の法案を率直に評価するわけであります。しかし、それから一歩進んで、そもそも幹部候補生制度というものをなくすということについては若干の違和感を覚えます。

 正直申し上げまして、イギリスではファーストストリーマーという者がおります、フランスにもENAというものがあります、アメリカにもプレジデンシャルマネジメント何とかとかいうのがあったと記憶をしております、中国にもあります。人材が枯渇をするというか確保するのがなかなか難しくなっている中で、多くの国が国家公務員として優秀な人を一定程度確保しようという制度を整えている中で、日本だけがそうではない方向に向かうということは、私自身は日本の国力を弱めることになるのではないかというふうに危惧をしておりますけれども、この点について、大臣から一言御答弁をいただきたいと思います。

渡辺国務大臣 今回の基本法は、身分固定的なキャリア制度を廃止するものでございます。採用試験の種類によって、1種試験合格者が自動的に幹部候補生になってしまうという現行の制度がまさに時代おくれになっているという認識に基づき、能力・実績主義を徹底した制度に変えていこうというものでございます。内閣人事庁を設置することによって、採用から人材育成、幹部登用が現在の姿とは根本的に異なっていくわけでございます。府省横断的な人材の育成、活用を図ってまいります。

 新たな人事制度のもとでは、内閣人事庁が府省横断的な配置の調整を行いますし、公募による任用も推進されます。横断的な多様なキャリアパスが用意され、個々の職員が本人の意欲と能力によってみずからのキャリアを切り開くことを可能にする制度になるわけであります。

木原(誠)委員 今の大臣の御答弁は、キャリア制度というか幹部候補生制度というものの問題はやはり固定化していることに見出されるんだという御答弁だったと思います。私はそのとおりだと思いますので、ぜひ、今回の法案を通じて、流動化した幹部候補生制度というものを構築していただきたい。ただ、念のため一言だけ申し上げれば、やはり国を思う幹部候補生というものが一定程度しっかりと公務の中に存在するということ、これは担保していただきたいな、こんなふうに思っております。

 それからもう一点、キャリア制度との関係で申し上げれば、これからの公務員制度あるいは公務員像を考えたときに、公務員というのは大臣を補佐し、総理を補佐し、そして内閣を補佐する、そしてその補佐の仕方は、かつてのような根回しとかといったことではなくて、やはり専門性と知識に基づいた、そういう補佐の仕方であるべきだ、こう思うときに、私は、多くの公務員がさまざまな省庁を経験する、もちろん大変重要なことであるというふうに思いますけれども、しかし、やはり専門性ということを考えたときには、一つの省庁の中である程度しっかりと経験を積み、知識を増し、そして国際的な各省ごとの同志というものを得ていくということも非常に重要なことであろう、このように思いますので、その点は、これは意見として申し上げておきたい、このように思います。

 他方で、しかしそのことが結果として各省縦割りになってはいけない、こういうことを考えますと、私は、今回の法案のもう一つの肝はやはり国家戦略スタッフだ、このように認識をしております。

 国家戦略スタッフという、各省の利益にとらわれない、本当の意味で国家の政策を追求する、立案するスタッフを持つということで、今回、国家戦略スタッフ制度が、今までもずっと議論がありましたけれども、ようやく法案の中に明記をされたということであります。

 イギリスにポリシーユニットというのがあります。サッチャーが、国営企業の民営化であるとか地方財政の改革であるとか、こういったサッチャー改革を実現できたのは、実はこのポリシーユニット、まさに国家戦略スタッフということでありますけれども、官邸にあるポリシーユニットが見事に機能をして、各省と連携をして改革ができたんだろうというふうに思います。

 前政権、安倍政権のもとでもポリシーユニット的なものを試行されたというように思いますけれども、今回、国家戦略スタッフを導入するその意義、そしてまた規模あるいは陣容といったようなものについて、イメージがあればお答えをいただきたいというように思います。

渡辺国務大臣 真の議院内閣制を実現し、官僚主導から政治主導への大転換を図るためには、やはり内閣あるいは大臣の裏方スタッフというものを充実させる必要がございます。言ってみれば、日本版政治任用とでもいうべきものかもしれません。

 国家戦略スタッフや政務スタッフは、戦略的かつ機動的な政策判断や迅速な意思決定の必要性をサポートするものでございます。それぞれの職の任用形態を初めとする具体的な制度の内容は今後の検討課題でございますが、公募を活用するなどして国の行政機関の内外から人材を縦横無尽に登用していくことをもくろんでおるところでございます。

木原(誠)委員 ありがとうございました。

 まだキーワードがあるのかなと思います。迅速な政策形成ができるようにする、あるいは柔軟な政策形成ができるようにする、ぜひこの国家戦略スタッフというのを生かす体制をつくっていただきたいと思います。

 今回はプログラム法でありますから、これから具体的な制度設計というのは順次なされていくものというふうに思いますけれども、今大臣の御答弁の中で、公募を活用してというお話がございました。私は、ぜひ公募を活用して民間からもいろいろな方に入っていただく、重要なことであろうと思います。

 イギリスのポリシーユニットも、まさに民間から多くの人に入っていただいてできたわけでありますけれども、しかし同時に、実はポリシーユニットが成功した背景というのは、各省の一線級の役人がみずから手を挙げて、ポリシーユニットでおれは働くんだという、まさに手を挙げてポリシーユニットに入っていった、そこが成功した肝であるというふうに思います。私がイギリスの大蔵省にいたときの次官は、サッチャー政権のもとのポリシーユニットにみずから手を挙げて入っていった一人でありました。

 私は、安倍政権のときにそういうポリシーユニット的なものを試行し、霞が関に対して公募という形で手を挙げてこいというシステムをとった、その公募に手を挙げた若手の役人の方が非常に充実した仕事をして、また霞が関に戻ったという話を聞いております。

 公募を通じて官民から人を集める、大変重要なことであります。民から集める、重要なことでありますけれども、やはり官からも意欲とそして能力のある人を集める、これほど縦割り是正に役立つものはないであろうというふうに思います。ぜひ、若手、中堅クラスのばりばりの人たちを国家戦略スタッフとして機動的に登用していただきたい、このように思いますけれども、御見解をいただければと思います。

渡辺国務大臣 まさに行政機関の内外から人材を募ろうとするものでございます。やはり機動的な国家戦略の立案を行うためには、優秀な頭脳も必要でありますし、また、現場のセンスを持っている人たちも必要でございます。政治主導の実現のためには、こうしたことをよくわかった裏方が必要なのでございまして、まさにそうした裏方スタッフを日本型の政治任用で選んでいこうとするものでございます。

木原(誠)委員 ありがとうございました。

 通告をさせていただいた順番に戻って、政と官の接触の規制ということについてお伺いをしたいと思います。

 冒頭から、政治主導ということの意味、そしてこれからの公務員像ということを考えると、やはり専門性と知識を持って大臣や総理を補佐していただく、こういうことであろうと思います。そのことを公務員の側から見ますと、大臣に対する政策の立案あるいは補佐、こういう本質的な業務以外の業務から公務員を解放してあげる、そして、真に公務員が大臣を補佐し、内閣を補佐する、そういう体制をつくっていくということが、この接触制限、接触規制ということのもう一つの非常に重要な意味であろうというふうに私は思っております。

 今回の法案では、実は政と官のあり方というのは閣僚懇の申し合わせで十四年にもう既に規制をされてきた、それを法文上明らかにした、こういうことであろうと思います。そういう意味でいいますと、官から政への働きかけということについては大臣の指揮のもとで、大臣のお言葉をかりますと、大臣のことはさておきというようなことがないようにしていくということでありますけれども、私自身は、これは実は組織として当然のことで、内部統制の問題であって、これまでそれが許されてきたこと自体が問題なんだろうというふうに思います。

 したがって、ここでお伺いしたいことは、事務方でも結構ですけれども、今回法案で、官から政への接触について、仮に大臣の指揮命令に反するような接触があった場合にどういう法的効果を生むのかということについて確認をしておきたいというふうに思います。

株丹政府参考人 現行法の御説明ということになるわけでございますが、公務員の義務としまして、「職員は、その職務を遂行するについて、法令に従い、且つ、上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない。」これは国家公務員法の九十八条にございます。しからば、仮にということでございますが、そういう義務に従わなかった場合、職務上の義務に違反する等につきまして、これも国家公務員法の規定で八十二条にございますけれども、懲戒処分することができる、免職なり停職なり減給なり戒告ということでございます。

 したがいまして、公務員が大臣の意に反しまして根回し等を行った場合というのは義務違反、したがいまして、その公務員につきましては懲戒処分を受ける可能性があるということでございます。

木原(誠)委員 ありがとうございました。

 今回の規定が入ったことで、そういう意味でいうと、義務違反というものがどういうケースなのかということがより明確になってくるんだろう、そういう効果があるんだろうというふうに理解をいたしたいと思います。

 私は、議員の中では少数派かもしれませんけれども、本来は政から官への接触についても、これは制限するというか禁止するということではなくて、何らかのルールを設けるべきだというふうに思っております。

 私が役人でいた時代に、議員に呼ばれて、そしてそこで、資料をつくってくれとか、これを調べてくれとか、それはいいんだろうと思いますけれども、中には、全国でどうなっているかあしたまでに調べてくれなんというのがあるわけですね。そうすると、全国の組織を残して資料を出させて、膨大なコストをかけているわけであります。

 やはり公務員は、大臣のためあるいは総理のために、内閣のために働くんだと私は思っております。したがって、そういう意味で、そういうところから少し公務員の仕事を少なくしてあげる、あるいは公務員を解放してあげるという意味でのルールというのがあってもいいのかな、これはもしかしたら国会の問題かもしれませんけれども、あってもいいのかなと思います。

 一つの例でありますけれども、ちなみにイギリスでは、議員から何かを調査してくれと膨大な調査を依頼されたときに、官の側で、これは大臣の許可を得てですけれども、そのコストを計算し、必要な日数を計算し、そして議員にこれを提示して、これだけのコストがかかりますといって拒否ができる、あるいはコストを負担してもらうという制度があります。

 私は、そういうことも含めて、もう少し議員から公務員に対する接触というものについても何らかのルールをつくってもいいのではないかと思いますけれども、大臣のお立場からなかなか難しいかもしれませんけれども、御感想があればちょうだいをしたいと思います。

渡辺国務大臣 今回の基本法においては、国会議員にとって必要な情報収集が阻害されることのないようにすることが大事である、そういう基本方針のもとに案を提案させていただいたところでございます。

 一方、現在、必ずしも国会議員と公務員との間に明確なルールがございません。本来大臣を支えるべき公務員が、大臣の方針とは関係なく折衝を行ったり、ロビーイング活動を行ったり、結果として政策決定における政治主導を損ない、官僚主導とも言われる状況を生み出しているわけであります。したがって、そうしたことを規律していこうということでございます。

木原(誠)委員 時間が参りましたので終わりにしますけれども、ぜひこの法案を成立させていただいて、議院内閣制のもとでの公務員像というものを確立していただきたいというふうに思います。

 終わります。ありがとうございました。

中野委員長 次に、桝屋敬悟君。

桝屋委員 公明党の桝屋敬悟でございます。

 国家公務員制度改革基本法案、よその委員会で大変議論が気になるものですから、きょうは差しかえで来させていただいたわけであります。

 今回の基本法案は、昨年六月に成立をいたしました国家公務員法の改正、それから、その際閣議決定をいたしまして、いわゆるパッケージとして今後の改革の基本方針を示すという約束になっていたわけでありまして、その閣議決定に基づいて今回国会に提出をされた。提出までいろいろ紆余曲折もありました。大臣、本当に御苦労さまでございました。大臣でなければできなかったんじゃないかと思う反面、大臣でなければもっと違う法律になったんじゃないかと思ったり、お顔を見るといろいろ思うわけでありますけれども。

 思い返せば、この公務員制度改革、平成十二年の行革大綱、あるいは十三年の公務員制度改革大綱、先ほどもお話がありましたけれども、ずっと私もかかわってまいりました。本当に、右へ行ったり左へ行ったり、案を幾つもつくり、途中では頓挫をしたり、その間、多くの官僚の方が汗を流され、取り組みをされた。また、多くの政治家が、この重たい荷を担いで、行くのか行かないのかと、随分いろいろあったわけであります。今、この国会、参議院に片山虎之助という方がいらっしゃればどんな行動をされるのか、そんな感慨を持ったりしながらこの席に立たせていただいております。

 やっと、昨年の国家公務員法、あれも私はするっといくとは思わなかったんですね、これも大臣だからできたのではないかな、こう思っておりますが、能力・実績主義、あるいは再就職規制。大臣を褒めて言っているんじゃないんです、半分複雑な思いを持ちながら申し上げているわけであります。

 しかし、ここまでいろいろやってきて、やはり改革は一歩ずつ着実に進めなきゃならぬという立場からいたしますと、昨年の閣議決定もこれあり、この国会でぜひとも私は一歩進めた方がいいと思っている立場であります。そういう意味では、大臣よりも自民党と民主党の両筆頭に質問したいぐらいの思いなのでありますが、けさの報道等を見ておりますと、この国会ではどうも難しいんじゃないかとかいろいろ報道されております。報道はあくまで報道でありますが。

 何としても一歩前へ進める作業を大臣に期待したいと私は思っておりますが、大臣、いかがでありましょうか、もう何回も聞いたので短くて結構なんですが、この法案の意義と、それから決意をお述べいただきたいと思います。

渡辺国務大臣 桝屋先生には、公明党の行革本部長として御党の意見の取りまとめに当たっていただき、心から感謝を申し上げます。

 今回の改革プランは、まさに、官僚主導から政治主導へという流れを確実なものにする、各省縄張り主義の弊害を改める、身分固定的なキャリア制度を廃止するという大変画期的な中身になっております。この法案をぜひとも今国会で実現をさせていただきたいと思います。

 報道ではいろいろ書かれておりますけれども、当委員会、両筆頭とも、理事会の理事の皆様方、そしてそれぞれの国会対策に当たられる方々が、こぞってこの法案を何とか今国会で成立をさせようとして、打って一丸となってやっていただいていることを、私は心から感謝を申し上げる次第でございます。

 何とぞ今国会で成立をさせていただきますよう、心よりお願いを申し上げます。

桝屋委員 大臣の思いは理解をいたしました。

 質問通告にはしておりませんが、公務員を取り巻くさまざまな環境というのは、今日までの行革の中で、例えば公益法人改革、ことしの十二月から新公益法人制度が始まるわけであります。役所、各省庁と許認可という線では、まさに一線が画されまして、新しい流れができる。そうすると、人と金の流れというのはここで大きく改革されるわけであります。昨年暮れからの独立行政法人の改革も、大臣も御苦労されましたけれども、そうしたことが一歩一歩前へ進んでいるんだろう。

 あとは本体の部分、これも、後で申し上げますが、私は、今までの戦後の長い経緯の中で、法律や制度があってもそのまま運用されていないという我が国の公務員制度のそのありようからしまして、やはり基本を一歩一歩確認していくという作業がいよいよ今求められているんだろうというように思っているわけであります。

 そこで、政治主導、先ほどからも議論がありましたけれども、ちょっと嫌らしい質問をしたいと思っているんですが、大臣になりましてから、官僚内閣制から真の議院内閣制へというようなこと、あるいは割拠主義を排すと。大臣はお言葉を使うのがお上手でありまして、その昔、平成の十二、三年ごろ、公務員制度改革の議論を開始したときにはそんな言葉はなかったのでありますが、大臣になられてから、にわかにそういう言葉がどんどん出てまいりました。ある意味では、国民に対して公務員制度改革をわかりやすく伝えるという意味ではわかりやすい言葉でありますが、イメージとしてわかりやすいのでありますが、ある新聞にも出ておりましたけれども、この言葉というのは、最近の、我々政治家が官僚に負けている、官僚を使いこなしていないという厳しい実態の中で、それではという。

 役人というのはもともと優秀だと私は思っておりまして、私は、役人には勝てやしないけれども負けてはいかぬといつも自分に言い聞かせているわけでありますけれども、やはり議院内閣制というのは、もともと我が国は議院内閣制でありますから、それを改めて真の議院内閣制をというふうに言わなきゃならぬというのは、政治家の負けの言葉ではないのかというふうに思わずもないわけであります。

 いかに政務官あるいは政務スタッフを拡充しようとも、政治家そのものに力がなければ、私は本末転倒ではないかと。遠くは田中角栄さんの時代、近くは小泉さんの時代に見事に政治主導を、見事といいましょうか何といいましょうか、政治の主導、リーダーシップというのを発揮されたわけでありまして、そういう意味では、私は、大臣はどう思っておられるのかなと。

 例えば、政官接触なんかでも、大臣は、プリンシプルとルールを明確にして、こうおっしゃるのでありますけれども、私は、余り変なことをしない方がいいんじゃないか、それこそ力のなくなった政治家が役人を抑え込むために考え出した知恵ではないのかと思ったりもするのでありますが、大臣、いかがでありましょうか。御所見を伺わせていただきたい。

 それで、ついでに、大臣、役人を使いこなされていますか。御自分でどう思っておられるか一回聞いてみたかったんです。どうぞ。

渡辺国務大臣 今回の公務員改革は、仮に私が大臣でなくとも、どなたかがやらなければいけなかった、そういう課題であろうかと思います。まさに時代の要請というものが公務員制度改革担当大臣には覆いかぶさっているのではないでしょうか。

 私の頭の整理では、日本は法治主義の国でございますから、総理大臣のカリスマ性の度合いによって政治主導がうまくいったりいかなかったりというのでは困るんだろうと思います。つまり、国会の多数派が内閣総理大臣をつくり、内閣総理大臣が内閣を組織するわけでございます。したがって、まさに、その総理大臣や内閣が主導できるシステムこそが大事でございます。そういう観点から我々は今回の改革プランをつくったわけであります。したがって、田中角栄先生や小泉総理でなくとも、やはり、国会から選ばれた総理が率いる内閣が主導できる体制というものが必ずできるんだ、そういう制度を我々は目指しているわけでございます。

 ちなみに、おまえは官僚を使いこなしているのかということでございますが、私自身は使いこなしているつもりではございますが、客観的に見て、まだまだ使いこなしていないと見える場合もあろうかと思います。評価は改めていただければと思います。

桝屋委員 失礼な質問をいたしまして御無礼をしましたけれども、いや、立派に使っておられるように見えますし、もうちょっとうまいやり方もあるんじゃないかと思いながらも見ているのでありますが、評価は、お互いに、後ほどにしたいと思います。

 大臣の言葉をそのまま聞けば、この国家公務員制度基本法、これから五年かけてさまざまに形を整理していけば、時の政権は今以上に力を発揮する立派な政権になるような、そんな錯覚に陥るのでありますが、もちろん、システムを改革するということを私は否定しているわけではないのでありますけれども、あわせて、やはり政党政治家、政治家改革というものがなければならないのではないか、こういう思いで今申し上げたわけであります。ともに自戒の言葉として、この制度改革に当たる者としてみずからに戒めたい、こんなふうに思っているわけであります。

 話はちょっと全く別ですが、公務員の立場に立って考えてみますと、最近、本当に公務員に対する厳しい批判、民主党の皆さんも本当に見事におやりになっていますし、我々与党も、今、役人をたたかなければ選挙で物が言えない、語れないみたいな時代、非常に不幸な時代だな、私はこう一つは思っております。

 公務員の雇用主というのは国民でありまして、そういうことを考えますと、今どき、雇用主が雇い人をむちでたたきながら厳しい戒律を押しつけて徹底的に働かせるというような、そんな雇い方なんというのははやらないわけでありまして、だれも本気で仕事はしないという時代だと思うんですね。

 そういう意味では、やはり与党、野党を超えて我々政治家、政治の役割として、国民に与える公務員のイメージというものを変えていく、その努力も我々政治家に与えられた作業ではないのかな、私は、特に民主党の皆さんにもそんなふうに語りかけたい思いで最近いるわけであります。

 それは我々の努力の姿勢でありますが、その上で、決して私も役人に甘いつもりはないのでありますが、今の我が国の定年制、それから退職後の評価、共済ですね、年金の話、私は、これは欧米諸国に比べるとやはり相当低いのではないのかなと。これで公務員の皆さんに六十まで、民主党の皆さんは六十まで定年ということを言われていますが、一気にやれとおっしゃっていますが、本当に生きがいを持って定年まで働くことができるかどうか。そんなことより官民交流でどんどん民間に行っちゃった方がいい、こんな時代が来るんじゃないかと心配しているんですが、これも大臣の感想を伺わせていただきたいと思います。

渡辺国務大臣 今回の改革案では、一人一人の職員が、その能力を高めつつ、国民の立場に立ち、責任を自覚し、誇りを持って職務を遂行するという姿を目指すべき国家公務員像として描いておるところでございます。

 日本の国家公務員の定年は六十歳でありますが、ドイツ、フランスでは六十五歳、イギリスでは、課長級以上の上級公務員が六十歳、一般公務員は各府省が決定をする、アメリカにおいては定年年齢はないとなっております。

 退職後の年金水準では、本省局長クラスで比較した場合、最終給与を一〇〇とすると年金の割合は、アメリカ、ドイツ、フランスが約七割、イギリスが五七%であるのに対して、日本は退職手当も含めてすべて年金に換算した場合で三四%となっております。この数字を見ただけでも、相当、退職後の処遇が不十分ではないかという御指摘があろうかと思います。

 今回の基本法では、能力、実績に応じた処遇の徹底を目的とした給与、退職手当の見直しを規定いたしております。雇用と年金の接続の重要性に留意して、将来における定年の引き上げを検討することも規定をしております。したがって、こうした検討が基本法成立後に行われていくことになるわけでございます。

 ちなみに私は、この前の、先月だったでしょうか、二カ月前だったか、ちょっと忘れましたが、経済財政諮問会議におきまして、国家公務員の四〇一k年金を導入してはどうかという提案をしたところでございます。

桝屋委員 ありがとうございます。

 諸外国との比較をしていただきました。そのとおりだと私も認識をしております。いろいろなシステムと同時に、こういう処遇の面についてもやはりスピード感を持って取り組まなきゃならぬと私も思っているわけであります。

 それからもう一点、国家公務員制度改革のこれまでの一連の流れでありますが、大きい視点で見てみたいと思いますが、中央人事行政機関として、当初は人事院、いわゆる第三者委員会、中立公正性を確保するための第三者委員会があった。それが昭和四十年改革で、中央人事行政機関、内閣総理大臣とともに二元体制が始まって今日まで来ているわけであります。

 私は、この仕事に最初に携わったとき、自民党の皆さんが人事院に対して物すごい激しい言葉を使われる姿を見て、この背景は一体何なのかなと大変驚いたことを記憶しているわけでありますが、最近の一連の公務員制度改革の流れは、やはり内閣における人事管理の責任体制を明確にするということに力点が置かれている。私は、人事行政の硬直化を排するという意味ではそうした流れも必要かな、こう思っているわけではありますが、もちろん、第三者機関としての人事院、制度の根幹に手をつけない限り、その存在あるいは機能というものは非常に大事だ。後ほど人事院総裁にもお聞きしたいと思っておりますが。

 そうした一連の流れについては、大臣はどういうふうに考えておられるのか、あるいは、これからこの基本法の中でどういう方向に持っていかなければいけないと思っておられるのか、お考えをお聞きしたいと思います。

渡辺国務大臣 近年の行政改革のトレンドについては、桝屋先生には釈迦に説法でございますが、行政権を有する内閣の機能強化というのは大変に重要な課題であろうかと思います。

 公務員の人事管理についても、その責任体制を確立するとともに、各省縦割りの弊害を改めていくこと、内閣の責任体制を強化していくことというのが重要な課題であると思います。

 こうした観点から、今回の基本法においても、各省割拠主義を打破し、内閣としての一体性を確保するため内閣人事庁を設置する、そして、職員の育成及び採用を府省横断的に行うことにしているわけでございます。全体として内閣の責任体制を強化する流れの中で位置づけられると考えております。

桝屋委員 そこで、きょうは人事院総裁にもおいでいただいておりますが、そうした今大臣もおっしゃったような全体の流れの中で、今回の法案の中には、内閣人事庁を設置する、そして人事院からの事務の移管なども今からの検討課題にされているわけでありますが、もとより、人事行政の公正性、中立性が担保されているかどうかということは、これはこれでまた大事な点だろう。その点は、大臣、この公務員制度の根幹というのは変わっていない、この法律で変えるという方向はないと今私は理解しているんです。

 そういう意味では、総裁にきょう来ていただいておりますが、全体の奉仕者である公務員の人事管理が仮にも政治的な影響を受けたり、あるいは情実に左右されるというようなことがあってはならないわけでありまして、これからこの基本法に基づいて具体化が進むわけでありますが、特に中立公正性という観点から総裁のお考えもお聞きしてみたいと思います。

谷政府特別補佐人 お答え申し上げます。

 政治的な支持関係や縁故を排しまして、能率本位で採用、配置される必要があるというのは近代公務員制度の原則であるわけでございますが、特に近時、複雑高度化しております現代の行政におきましては、国民からの行政需要もより複雑多岐にわたっておりますので、職業公務員にはその持ちます専門知識、能力をもって内閣や大臣を全力で補佐することが一層期待されていると考えます。

 我が国におきましても、憲法第十五条が公務員は全体の奉仕者であることを規定しておりまして、これを受けた国家公務員法が公務員の中立公正性を確保するための措置を定めておりますが、これは、公務員の人事行政が中立公正に行われることによりまして、国民に対して公平、平等に法律、予算が執行され、また、いかなる政党が組織する内閣にも忠実に仕えることができる公務員集団が確保されるという考え方に基づくものと考えます。

 今回の公務員制度改革基本法案でございますが、内閣人事庁を設置することなどによりまして、公務員人事に対する内閣や大臣のリーダーシップを強化しようとするものと承知いたしております。人事院といたしましても、政治主導の必要性については十分理解しているところでございますが、政治主導を強めれば強めるだけ、公務員が安んじて公務に専念できるように、公務員人事の中立公正性を保障する仕組みの重要性がさらに増すものと考えられるところでございます。

 今回の改革は中立公正性の確保のあり方を見直す趣旨のものではないと承知しておりますので、中立第三者機関であります人事院が採用試験や研修等の事務を所掌することによりまして人事行政の中立公正性の確保の任に当たることとされておりますことの意義にかんがみまして、改革の具体化に当たりましては、こういった点に影響することのないよう十分配慮していただく必要があると考えております。

桝屋委員 大臣、何か御発言がありますか。いいですか。

渡辺国務大臣 現行の国家公務員法では、任用は受験成績その他の能力の実証に基づかなければならない、第三十三条、また、職員は、国民全体の奉仕者として、公共の利益のために勤務し、かつ、職務の遂行に当たっては、全力を挙げてこれに専念しなければならない、第九十六条、などという規定がございます。こういった原則や基本理念は今後も該当するものと考えております。今回の基本法案により国家公務員法の基本理念が変質するものではないと考えます。

桝屋委員 ありがとうございます。

 総裁もお立場を今明らかにされましたけれども、大臣の御答弁もありました。根本原理、根本基準というものが変わるわけではない、こういうことであります。

 私は、厳しいことを申しますが、人事院は、この大きな改革の流れの中で、もう少しアクティブに改革の作業にお取り組みになってもよかったんではないか、こう常々思っているわけであります。この基本法がもし成立すれば、これから非常に重要な局面を迎えるわけでありますから、今総裁がおっしゃった観点も含めて、ぜひ、つまらないデマ系議論ではなくて、しっかり人事院としては言うべきは言っていただいて、我々もそれはしっかり聞かせていただきながら、さらに具体的な設計をやっていかなきゃいかぬ。やはり、これから国家百年の計を考えるという、まさに公務員制度の根幹を考える大事な仕上げの時期になってまいりますので、お取り組みをお願いしておきたい、我々も与党の一員としてしっかり議論してまいりたい、このように思っている次第であります。

 とりあえず、きょうはこれぐらいで終わりたいと思います。ありがとうございました。

中野委員長 次に、武正公一君。

武正委員 民主党の武正でございます。

 内閣委員会で質問の機会をいただきましたこと、感謝を申し上げます。

 それでは、通告の順番に従って質問をさせていただきたいと思います。今、お手元の方に資料を配らせていただいておりますので、それに基づいて質問をしたいと思います。

 民主党の公務員制度改革に関する考え方、もう既にこの委員会でも同僚委員からお示しをさせていただいていると思います。縦割り行政の弊害の排除というのも当然のように入っております。ただ、やはり縦割り行政の原因の一つに、政府の方は人事というものをお考えのようでありますが、その人事、そしてまたいわゆる天下り、再就職、そしてそこに契約というものがすべて密接に絡んでいる。その背景には、各省縦割りの業法、そしてまた、この後触れる会計法あるいは予責法等の支出関係の契約の法律、制度の問題点、これが実は縦割り行政の弊害の一つとしてあるというふうに、民主党、そして私は理解をしております。

 そこで、民主党の中では対案の中に、行政監視・評価院の設置による、天下りと結びついた事業発注、契約等についての厳しい監視の徹底、こういったものも天下り規制とともに盛り込んでおりまして、やはりこういったことが残念ながら政府提出の法案には欠けているということを言わざるを得ないわけでございます。

 そこで、きょうはそれぞれ、内閣官房副長官を初め副大臣、政務官にもおいでをいただきまして、ありがとうございます。順次質問をさせていただきます。

 まず、お手元に、これは独立行政法人に対する予備的調査で明らかになった数字でございますが、独立行政法人国立病院機構、平成十八年度の全支出を見ますと、一万一千七百二十四件中五千六百五十六件が一般競争入札である。今、政府を挙げて随意契約の見直し、そしてまた、それぞれの省庁に第三者委員会をつくってそれを進めている政府でありますが、なかなか、随意契約の見直しができそうでさまざまな抜け道がある、こういったところも我々は国会で指摘をしているわけでありまして、これもやはり縦割り行政の打破の一つというふうに理解をしております。

 そこで、まず、国立病院機構の一般競争入札の落札率というものを、いわゆる予定価格と落札価格を見ますと、一〇〇%の落札率がおよそ二割、その額は百七十一億ということで、額は一一%になります。九九%以上の落札率を合わせますと六割、そして、その額は七七%、一般競争入札に占める額ということになろうかと思います。

 政府提出の法案は、人事とそれから契約、こうしたことを結びつけた法案にはなっていないんですが、まず財務省、お見えでございますが、財務大臣政務官、会計法を所管する立場から、また、一般競争入札が原則である、こういったことで臨んでおられる省庁として、この落札率一〇〇%というのをどのように見ておられるのか、御所見を伺いたいと思います。

宮下大臣政務官 お答えを申し上げます。

 予算決算及び会計令におきましては、予定価格は、契約の目的となる物件等につきまして、取引の実例価格また需給の状況、数量の多寡等を勘案して適正に定めなければならないとされております。したがいまして、予定価格の水準等によりましては、予定価格に近い落札価格となる場合も十分考えられますので、落札率が一〇〇%であるからといって直ちに会計法上問題ということにはならないと考えております。

 財務省としましては、取引事例に係ります市場調査を幅広く行って市場価格を適切に把握する等、予定価格を適正に設定することなどを通じて、入札また契約事務が適正に執行されるようにすることが重要だというふうに考えております。

 ただ一方で、先生御指摘のように、省庁で監視体制をつくるということもやっております。

 この背景には、応札者が例えば一者であるような少数の場合に落札率が高いというような傾向もございまして、そういう公共調達の適正化という面から、各省庁が、随意契約見直し計画を策定していただき、それに基づいて、より競争性の高い契約方式へ移行するというような措置を実施していただいております。

 全省庁で第三者機関のチェック、特に応札者が一者しかないものなどは重点的に監視する、また、この第三者機関がきちっと機能しているかどうかは総務省において一元的、横断的に監視するというようなダブルチェックシステムでやっていこうという体制を整備したところでございます。

 今後も、各省庁連携をとりながら、こうした見直しについて徹底して取り組んで、引き続き公共調達の適正化に努めていくことが重要であると考えているところでございます。

武正委員 基本的に、落札率が一〇〇%でも会計法なり予決令では問題にできないという限界をいみじくも財務省としては露呈したということだと思うんですね。

 官房副長官、本当は御指名していなかったんですけれども、今内閣官房で、前、坂さんでしたでしょうか、それで今、二橋さんの御担当にさらに格上げしてこの随契の見直しをやっておられる。

 今、一者だけ受注というのはやはりちょっとチェックしろということで、指示を関係省庁全部出しているんですが、落札率一〇〇%というのは、やはりまだ明確に指示には書いていないんですよ。多分その背景には、今財務省が言われたような、法令に違反するとまでは言いにくいといったところがあるのかと思うんです。

 特に私は、これから医療改革の中で、三十三兆円のうちの八兆円を占める医薬品、医材料の契約の適正化というのは欠かせないという認識を持っておりまして、今、国立病院機構、百四十の病院ですが、九九%以上の落札率が六割以上、額にすると七割以上というのを見られて、落札率一〇〇%の問題点、予定価格というものが公表されていなくても落札価格と一致してしまう、これについて、副長官、御感想でも御所見でも、簡単に考えをいただければと思うんですが、いかがでしょうか。

大野内閣官房副長官 突然のお尋ねでございますが、こうして落札率一〇〇%ということ、それをそのまま予定価格に対して、それぞれの分野によりましても、特定の機器であるとか、いろいろなことがあるんだろうと思いますけれども、今、内閣としても、こうしたことの入札の公正ということについては事あるごとに実は指摘をしているわけでありまして、その中で、公正を欠くということが言われないような対応をこれからもしていく所存でございます。

武正委員 ありがとうございます。

 落札率一〇〇%と次の山田洋行過払い請求については関係があります。私の問題意識は、やはり公務員制度改革は人事のみではなくて、民主党が主張するように、人事が、天下り、そして当然そこにまた契約が絡んでくる、その契約を正していく必要があるんだけれども、現行の法制度で実は足らざるところがあるんじゃないか、こういう問題意識でありますので、公務員制度担当大臣には、ぜひあわせてちょっと御所見を伺いたいと思います。

 そこで、資料二ページをごらんいただきたいと思います。「株式会社山田洋行に係る過払案件等について」ということでございます。

 山田洋行に係る過払い案件等ということで、今捜査中といったこともありますし、また、あしたでしょうか、参議院で証人喚問ということも今与野党で協議中ということでございますが、今のところ、十八件について支払い金額八億四千万、うち四億三千万が過払いであったと。これは防衛省の資料でございますが、副大臣がお見えでございますので、ちょっとこの事実関係をお答えいただけますでしょうか。

 次のページにありますように、「山田洋行の過大請求関連調査について」、これも防衛省さんに出していただいておりますように、中央調達百十六件については、回答が百八件あったけれども五十五件は確認中、また、地方調達は五百二十五件調査対象があるけれども、回答があったのは七十二件、うち三十件は確認中ということで、四百五十三件、地方調達はまだ返事もないというようなことも含めて、お答えいただけますでしょうか。

江渡副大臣 お答えさせていただきたいと思います。

 今委員からの御質問の山田洋行との関係なわけでございますけれども、山田洋行との直接契約につきましては、昨年の十一月ですけれども、過大請求事案二件が発覚したことを踏まえまして、遡及できる限りすべての契約を対象に徹底的な調査を行うべく、平成十四年度以降の同社との契約六百四十一件、中央調達分百十六件、地方調達分五百二十五件につきまして、外国メーカーに見積書を送付して、その状況の確認を求めながら、五月九日現在で百八十件、中央調達分百八件、地方調達分七十二件の回答を受けて、このうち九件の過大請求というものを確認したところでございます。その他、調査により確認したものも含めまして、現在までに、委員が提出のその資料のとおり、十八件の過大請求、過大請求額約四億五千万円を確認したところでございます。

 まだ地方調達分の方の回答が少ないのではないのかということなんですけれども、実は、昨年この事案が発覚したときから、先に中央調達部分のことをきちんと確認しようということをさせていただきながら、その後、地方調達部分の確認ということで、相手側の方に確認のためのレター等を送って、終わったのがことしの二月の終わりでございまして、その後、まだきちんと回答が来ていないという状況があるものですから、資料で提出させたような状況下になっているというところでございます。

 どちらにしても、今の段階で、この十八件、既に支払いを終えた十六件につきまして、過払い額の合計が、先ほど言ったような形で四億三千八百万円、延滞金を含めた約五億五千万円につきましては、債権の早期保全ということを図るために一たん確定させていただきまして、二月の末に同社への支払い債務と相殺したというところでございます。

 そしてまた、先ほどお話ししたように、地方調達分につきましては、本年の二月末までにおいて全部で五百二十五件の送付を終了したというところでございまして、そして五月九日までの段階において、調査した五百二十五件中七十九件について回答がありまして、見積書と真正との回答があったものが四十二件という状況下でございます。

武正委員 この地方調達分の未回答の部分、これはどうやって催促をするのか、お答えをいただけますか。

江渡副大臣 お答えさせていただきたいと思います。

 中央調達のときと同じように、何度も何度も繰り返しという形で催促をさせていただきたいと思っております。つまり、中央調達のときも、我が省の方から相手メーカー側の方にかなりの回数要請をさせていただいて、そしてここまで回答率が上がったというところでございますものですから、そういう努力は引き続きさせていただきたいというふうに思っております。

武正委員 相手側はメーカーさんとか、あるいはメーカーの前のディストリビューターというんですかね、あるいは商社さんとか、そういったところに適正な価格をちゃんと答えるようにという、ある面その強制力というものを防衛省としては持っているということでよろしいですか。

江渡副大臣 お答えさせていただきたいと思います。

 強制力といいますと、また今の段階で……(武正委員「先方の回答義務」と呼ぶ)できるだけ、そこの部分においては、可能な限り早期の段階で回答いただくようにということでの申し入れはさせていただいているというところでございます。

武正委員 昨年発出して以来半年、あるいは二月からもう四カ月ということになろうかと思うので、事前に部門会議で民主党が伺うと、防衛省さんからは、なかなか回答を求める強制力がないんだということを盛んに言っておられますが、どうですかね、これ。

 財務省さん、契約額が七億三千万、実際に払ったのが八億四千万、でもそのうち四億三千万が過払い、つまり払い過ぎていた、こういったことは会計法なり予決令を所管する財務省としてはどのようにお考えになりますか。

宮下大臣政務官 先生御指摘の過払いというのは、本来あってはならない話だと思います。

 したがいまして、これは予算編成時におきましてもできるだけチェックをしていくということだと思いますし、従来も防衛装備品につきましては、その必要性、数量、価格など、さまざまな観点から精査を行っておりますし、主要な装備品の過去の調達価格なども勘案しながら、異常値がないか等々もチェックをしつつやっておるということではありますけれども、一方で、今回の事例のように、問題事例ということも明らかになったわけでございますので、これは予算の執行調査というのをもっと充実させていこうということで、まさにその執行の状況を把握する努力を強化しているところでございます。

 具体的には、本年度の予算執行調査で防衛装備品の輸入をめぐる問題を特に重点として取り上げてしっかり調査をしていこうということでございまして、こうした手段も活用しつつ、今後、防衛省における装備品の調達が適正に行われるように、財務省としても努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。

武正委員 きょうは会計検査院もお見えなので、こうした海外のメーカーとかディストリビューターとか商社に対して、実際に幾らなんですかというようなことを聞けるのか、例えば任意でも。法的な問題と、それから過去、会計検査院は防衛省に限らずそういうことを聞いたことがあるのか、お答えをいただきたいと思います。

小武山会計検査院当局者 お答えいたします。

 まず、会計検査院の防衛分野での検査についてちょっと一言申し上げたいと思うんですけれども、毎年公表いたしております会計検査の基本方針でも、重点を置いて検査を行う施策の分野といたしております。そして、防衛装備品に対する検査を充実するため、今般、防衛調達の検査を担当する専門部署でございます防衛調達検査室を新設しております。

 お尋ねの山田洋行等の過大請求事案につきましては、これまでの国会での御議論や報道の内容等を十分に念頭に置きながら事実関係等の把握に努めるなどして検査を行っておるところでございます。今後とも、防衛調達の適正化につながるように鋭意検査してまいりたいと考えております。

 それから、外国のメーカーに対する権限等の関係なんですけれども、会計検査院といたしましては、輸入代理店等から防衛省に提示された見積書等の真正性につきまして、これまで、具体的な問題点とか疑問点が何もないという状況の場合、外国のメーカーに対しましては、国の直接の契約相手先でないことから検査権限自体はないわけでございます。そういうことなので、問題点とか疑問点が何もない状況ではなかなか問い合わせるということは難しいと考えて、外国メーカーに直接問い合わせは行ってきておりません。

 ただ、今回、国会での御議論やマスコミの報道等によりまして、見積書の写しの偽造など具体的な問題点や疑問点が明らかになってきたところでございまして、会計検査院法に二十八条というのがございまして、今後、この規定の適用によりまして外国のメーカー等に対して協力を求めることも検討してまいりたい。これはあくまでも相手の協力が必要だということでございます。

武正委員 防衛省さんは山田洋行の告発というものを考えておられるのかどうか、あるいはそういうスケジュールに入っておられるのかどうか、お答えいただきたいと思います。

江渡副大臣 お答えさせていただきたいと思います。

 今の先生の御質問にお答えする前に、先ほど私、山田洋行の地方調達部分のところで、調査している五百二十五件中七十九件と発言してしまいましたけれども、七十二件の誤りでしたので、ここで訂正させていただきたいと思います。

 今委員の御質問の告発するかどうかというところでございますけれども、今、この件につきまして鋭意調査中でございますので、そして関係省庁ともしっかりとこの辺のところを検討させていただきながら、その方向性で考えているところでございます。

武正委員 契約額の半分が過払いというのはやはり異常ですし、また、これが実はこれだけではないのではないかということで、今、民主党は資料の再提出を防衛省さんにお願いしております。

 具体的には、例えばこの一番から八番までの弾薬とか訓練具とか、こういったものは十二年度、十三年度だけじゃないだろう。毎年何か山田洋行と契約をしている。防衛省さんは、いや、それは過払いはなかったと言うのですから、ではその具体的な額を教えてくださいということもお願いをしております。また、山田洋行以外にも、ほかの、同じような一般輸入をしている防衛関係のこうした装備品の商社、これについても同じようなことがあるのではないのか。ある面、やはり全体的な体質というか、そうした点が問題なのではないかということでございます。

 そこで、財務省さんにもう一度お聞きします。

 先ほど私は、縦割り行政、実は契約のところを見直していく必要があるんだと言っておりますが、会計法第十条では、「各省各庁の長は、その所掌に係る支出負担行為及び支出に関する事務を管理する。」ということで、財務省さんに伺うと、結局は、それぞれ省庁の大臣が契約の責任を持っているし、権限を持っているので、会計法を所管する財務省としてもなかなかそこにああだこうだと言えない、これが実態なんだというようなことを伺ったんです。

 この会計法十条から、例えば今のこうした防衛省の過払い案件についても、財務省としては先ほど言ったような執行調査ぐらいしかできないんだというようなことだとすると、この会計法十条をやはり見直す必要があるだろうし、そういった意味では、公務員制度改革の法案の中で、人事だけではなくて契約の適正化、当然そこに天下りというものが密接に絡むとすれば、それらをセットでやはり見直していく必要があるというふうに思うわけですが、会計法の十条の関係、財務省政務官、お答えをいただけますでしょうか。

宮下大臣政務官 先生御指摘のとおり、予算の策定に当たっては、一義的には、各省大臣、各省庁が責任を持って、それを財務省の方で査定をさせていただいております。また、今回のような事例も含め、案件は膨大でございまして、すべてを財務省がチェックするというのはなかなか難しいというところもありまして、やはり主要なものについて各省庁と連携をしながらしっかりチェックをしていく体制をとっていくということが、むしろ実効性が高い方法なのではないかなというふうに感じております。

武正委員 お待たせしました、公務員制度担当大臣。

 今までのやりとりを聞いていただいたと思うんですが、まずは、この落札率一〇〇%が、そうはいっても法律的にはなかなか問題とは言いづらいというようなお話とか、過払い案件も、防衛省はなかなか回答をしっかり求められないようなところ、また財務省も、それはもう防衛省の契約の範疇なんだ、会計法を所管して、予決令を所管していてもというような、限界ということがおわかりいただけると思うんです。

 これはやはり公務員制度改革ということで契約に関する適正化ということを、よく大臣が言われるような今の各省縦割りの行政、その弊害の排除には、契約のあり方、各省の大臣が権限あるいは責任を持っていて、財務省もそれに横ぐしをなかなか入れられない、それから会計検査院も、先ほどお聞きになったようになかなか入れられない。我々民主党は、国会のもとにアメリカのGAOのように独立した会計検査院を置くべしという考えでありますが、現状は残念ながらそういうところであります。

 この落札率一〇〇%あるいは山田洋行過払い案件をお聞きになって、そうした契約まで含めた公務員制度改革の必要性について御所見を伺いたいと思います。

渡辺国務大臣 今回の基本法案では、職員の倫理の確立それから信賞必罰の徹底のための規定を設けております。「職務上知ることのできた秘密を漏らした場合その他の職務上の義務に違反した場合又は職務を怠った場合における懲戒処分について、適正かつ厳格な実施の徹底を図るための措置を講ずる」といたしております。

 基本法案は、特定の個別の事案に対する措置を規定したものではございません。しかし、基本法案の規定に基づく措置によって、職員が懲戒処分事由に該当する行為をした場合の懲戒処分については、適正かつ厳格な実施が徹底されていくことになろうかと思います。

 御指摘のGAOのような機関を設けるということについては、基本法案は触れておりません。こうした国会改革との関係における争点は、この基本法案成立後の次の課題として真剣に研究をしていくべきものと思います。

武正委員 もうちょっとわかりやすくお答えをいただけるように、ちょっとわかりやすい質問をさせていただきます。

 国立病院機構の九九%以上の落札率という契約が六割を占める、契約金額では七割以上を占めること、それから今回、山田洋行の契約額の半分が過払いであったということ、これについては、特に金融また経済にお詳しい大臣として、問題意識としてどういうふうにお感じになるか、御所見、御感想を伺いたいと思います。

渡辺国務大臣 それぞれ大臣政務官が答弁されたわけでして、私はこうした実態が詳しくわかっているわけではございませんので、そのとおりなんだろうとは思いますが、ただ、素人目に見て、この数字は一体どうなっちゃっているんだろうなという感じは持ちます。いずれにしても、こうしたことの背景に公務員制度の問題がもしあるとすれば、それは厳しく改めていかなければなりません。

 今回の基本法案では、例えば、職務上の秘密を漏らす、予定価格を漏らすとか、また適正な契約をやらなかったとか、職務を怠ったというような場合の懲戒処分については、「適正かつ厳格な実施の徹底を図るための措置を講ずる」という規定を設けているところでございます。

武正委員 基本法の九条でも、「職員の倫理の確立及び信賞必罰の徹底のため、次に掲げる措置を講ずるものとする。」ということで、今言われた「職務上知ることのできた秘密を漏らした場合」ということもあります。ただ、これはある面、いわゆる情報公開と二律背反なところがありますので、情報公開の徹底というものがやはりないと、こればかりが先行してしまうことには大変危惧を覚えるところでございます。

 その三号には、「国家賠償法に基づく求償権について、適正かつ厳格な行使の徹底を図るための措置を講ずること。」という条文もございます。きょう午前中、細野委員からの質問でもこれに触れられたというふうに思います。

 お手元の資料四ページに、国家賠償法、地方自治法、それから予算執行職員等の責任に関する法律を並べてあります。ここに、職員の損害賠償の責任について「故意又は重大な過失」というのがずらっと並んでいくわけなんですけれども、国家賠償法の第一条では、「故意又は過失によつて」ということで、重大なというのが抜けているんですね、「国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。」と。あるいは予算執行職員等の責任に関する法律の第六条でも、「故意又は過失に因り」ということと「故意又は重大な過失に因り」というのが二つ並んでいるわけであります。

 先ほど同僚委員から、今、ある面公務員バッシングというようなお話もありましたが、逆に民間からすると、やはり官民イコールフッティングである。なぜ公務員だけ、あるいは官の世界だけ民間と違うようなことがまかり通るんだろうと。民間では、そうした高い値段で契約してしまったり、あるいは特定の一者だけと随意契約してしまったり、会社にそうした損害を与えれば当然のように罰せられるといったことが、なぜ公務員の場合あるいは官の世界では罰せられないんだ、こういったことを我々は直接訴えられるわけでありまして、それがやはり今、国民の皆さんの官あるいは公務員に対するいわゆるバッシングになっているのではないかと思いますので、私は、やはり、契約というところを適正化させていかないと公務員制度改革基本法の名に値しないのではないのかというふうに思わざるを得ないんです。

 この基本法案第九条の三号で「国家賠償法に基づく求償権について、適正かつ厳格な行使の徹底を図るための措置を講ずる」というふうに挙げておられますと、当然、国家賠償法第一条二項で「故意又は重大な過失があつたときは、国又は公共団体は、その公務員に対して求償権を有する。」という、この「重大な」というのはやはり取っていくべきではないかというふうに思うんですが、担当大臣の御所見を伺います。

渡辺国務大臣 御指摘のように、基本法案の第九条第三号において、国家賠償法に基づく求償権の規定がございます。適正かつ厳格な実施または行使の徹底を図るための措置を講ずるとしております。

 徹底を図るための措置の具体的内容は、基本法成立後に検討されることになります。運用の徹底ということを想定いたしております。

武正委員 運用の徹底ではなくて、求償権について、第九条の三号では「適正かつ厳格な行使の徹底を図るための措置を講ずる」わけでありますから、具体的には、「故意又は重大な過失」ということでハードルを上げないで「故意又は過失」と、こういうことがいろいろな法律にあちらこちらありますので、そういうふうに法改正をすべきだというふうに思いますが、この点はいかがでしょうか。

渡辺国務大臣 まず、守秘義務違反とか国家賠償法に基づく求償権の行使、こうしたことが今まで厳格に適用されてきたかどうかということを考えますと、まずこうした規定の運用の徹底、厳格化していくということが大事であろうかと思います。

武正委員 財務省政務官、予責法というのは財務省の担当だと思うんですが、我々民主党は、これまでも官製談合防止法で、予責法の「故意又は重大な過失」の「重大な」を取る、そうした改正案を提出してまいりましたが、担当省庁としてどうですか。

 私は会計法も改正すべきだというふうに思っておりますが、予責法もやはり改正をして、それこそ会計検査院なりあるいは財務省なりがちゃんと横ぐしを入れられるようにしないと、各省縦割りの契約がそのまま野放しにされていては、結局は公務員制度改革が、政府が目的としている縦割り行政の弊害の排除とか国民の信頼の回復にはつながらないというふうに思うんですが、財務省さん、いかがでしょうか。

宮下大臣政務官 お答えをいたします。

 予算執行職員等の責任に関する法律におきまして、会計検査院の役割、また各省各庁の長の役割について明記をされております。

 この中で、会計検査院は、国に損害を与えたというような事例に接した場合、その事実があるかどうかを審理して、弁償責任の有無及び弁償額を検定するということで、しっかりやれということでございますし、また、会計検査院が検定する前でも、各省各庁の長が予算執行職員に対して弁償を命ずることもできるということでございまして、まず、この法律に沿って会計検査院また各省が責任のある調査、またその弁償を命ずるというようなことをしっかりやっていくということが一番重要ではないかなというふうに考えます。

 なお、先生御指摘のように、当該職員に故意または重大な過失があった場合に限られているのが問題ではないかという御指摘についてでございますけれども、この予責法において、弁償責任を命じる要件として「故意又は重大な過失」というふうに掲げておりますのは、予算執行事務が複雑また広範な内容でございまして、重大な過失と言えない過失まで責任を問うということになりますと、むしろ予算執行職員に過大な負担を課して、かえって事務の円滑な執行を妨げるおそれがあるという懸念もございます。

 したがって、現在のところ、財務省として、御指摘のような方向での予責法の改正を行う必要があるとは考えていないということでございます。

武正委員 財務省に伺いますが、過去、戦後になろうかと思いますが、予責法が施行されて、この弁償責任の検定をしたという件数は何件でしょうか。

宮下大臣政務官 手元に情報がございません。

武正委員 予責法という法律がありながら、そしてまたそうした国に損害を与えたということを、これはたしか国家賠償法もなかなか実際の運用ができない、そういうようなことが指摘されておりますので、「故意又は重大な過失」の「重大な」というハードルを下げていくことが、今、公務員制度改革の中で、契約の適正化、国民の信頼にこたえる一つではないかというふうに私は思うわけであります。

 長いことありがとうございました。防衛省、それから財務省、会計検査院もでしょうか、お引き取りをいただければと思います。

 そこで次に、政と官のあり方について伺います。

 お手元の五ページが、平成十四年七月十六日、閣僚懇談会の申し合わせということでありまして、それについて、行革推進本部に昨年の十二月、では、「政・官の在り方」の周知方法はどうやったのか、「政・官の在り方」の申し合わせ以降、「政・官の在り方」の「2 対応方針」の〔1〕に基づいて、大臣等に報告を行った件数、当該報告を受けた大臣等が要請、働きかけを行った国会議員に対し内容の確認を行った件数について確認をしましたら、すべての府省においてどちらもゼロ件であったということでありました。

 平成十四年の七月十六日に「政・官の在り方」ということでこのような閣議決定をしながら、結局は、それぞれの省庁に報告がゼロ件というのは一体どういうことなのかというふうに思うわけで、こうしたことの徹底が図られないのに、今回、そういう意味で政官の接触を禁止するというのは、やはり順番が違うというふうに私は言わざるを得ないと思います。

 きょう、理事会の方に資料も出されたというふうに伺っておりますが、今現在も相変わらず、各省で大臣等に報告を行った件数、当該報告を受けた大臣等が要請、働きかけを行った国会議員に対し内容の確認を行った件数はゼロ件なのか、官房副長官でしょうか、お答えをいただけますか。

大野内閣官房副長官 ただいま資料を配付されておりまして、確認をさせていただきましたが、ここにありますとおり、大臣等に報告を行った件数、当該大臣等が要請、働きかけを行った国会議員に対して内容の確認を行った件数、当該大臣が政官の関係について適正の確保等処理をした件数、それぞれ、いずれも報告はゼロでございまして、ここにお示しをいただいた資料のとおりでございます。

武正委員 先ほどの山田洋行事案とか、あるいは日米平和・文化交流協会の事案とか、政と官、お金をめぐる、あるいは契約をめぐるいろいろな事件が起こっております。そうしたときに、国会議員から関係大臣等に必ず働きかけがあるはずだということで私どもは政府にただすんですが、いや、そうした記録はありませんというふうに言われるわけなんですね。

 なぜかなというふうに思うんですけれども、この五ページをごらんいただきたいんですが、閣議決定のアンダーラインのところが非常に限定をした書き方になっているのが、大臣への働きかけなどの記録がゼロであるという一つの原因ではないかというふうに思うわけでありまして、こうした政官の閣議決定のある面対象の緩和というのを今やるべきであるというふうに思うわけであります。

 この「対応方針」の〔1〕「「官」は、国会議員又はその秘書から、個別の行政執行に関する要請、働きかけであって、政府の方針と著しく異なる等のため、」云々かんぬん「大臣等に報告するものとする。」次、「報告を受けた大臣等は、要請、働きかけを行った国会議員に対し、内容の確認を行うとともに、」云々かんぬんと。

 まず第一のハードルが、政府の方針と著しく異なるかどうかということでありまして、ここが、政府の方針と異なっていなければ対象外である。でも、さまざまな事件があって、何か圧力を政府、関係省庁、大臣にかけていることを、政府の方針と著しく異なるかどうかということでハードルを高くする必要があるのかどうか。政官接触、また不当な圧力が国会議員の側から政府にあったとすれば、それは正していくべきであって、なぜここで政府の方針と著しく異なるということを書く必要があるのか。

 あわせて、今度は、報告を受けた大臣等は、内容の確認を国会議員に対して行う。ある面、圧力をかけた、今の現状では政府の方針と著しく異なるというぐらいの圧力をかけた国会議員に、あなた、これをやりましたかねという確認を行うというこの閣議決定。こんなことをしたら、多分また国会議員は、いや、それはちょっと、頼みますよ、出さないでくださいとか、記録を残さないでくださいと当然言うわけでありまして、これは非常に非現実的な閣議決定がそのまま放置をされているというふうに思うわけであります。

 結果、〔4〕「日時・経過、内容等、当該案件の処理経過を記録し、大臣等の確認を経た上で保存する。」ここでもまた「改めて本人の確認を求める。」と。これではいつまでたっても各省の記録というものは、ゼロ件です、ゼロ件ですと。

 これでは、政府のさまざまな意思決定に不当な圧力があったとすれば、我々国会がそれを正していく、立法府としての役割、行政のチェックが果たせないわけでありまして、それを変える前に、政治家と行政の接触は一部の官僚に限りますよということは、何をやろうとするんだ、まず先にこっちの閣議決定見直しが先じゃないのかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

大野内閣官房副長官 閣議決定されておりますこの申し合わせなんですけれども、このことにつきましては、もう委員御案内のとおりでございますが、これは組閣の際に、実は初閣議において官房長官から各大臣に対しましてこの趣旨を確認するなど、各府省に対して周知徹底をしております。そしてまた、初副大臣会議、初政務官会議におきましても同じようにこの趣旨の徹底を実はしておりまして、そのことを十分認識、承知をされていると思うわけでございます。

 ですから、国会議員等からの不当な働きかけがあった場合においては大臣等に報告を行った事例がないということでございますけれども、こうしたルール化によりまして、国会議員から不当な働きかけなどで行政の中立公正性が損なわれるという事態、こうしたことに対して、私は、この申し合わせの確認によって歯どめがかかっているということは現実にあると思っておりまして、ですから、この報告の中では、こうしたゼロということの中では、この申し合わせが効果的な成果を上げている、こう思っております。

武正委員 公務員制度担当大臣、いかがですか。

 政と官の接触禁止というのは、大臣は、いや、行政が政治家の側に変な、何かそういう言葉を言っておられましたよね、圧力を、ロビーイングとか、あともう一つ言っておられましたが、そういうのはだめだから今回法律に盛り込んだので、国会議員がどんどん行政に対するチェックとか情報を求めるとか、それはいささかも規制がありませんと言いますが、我々は、この法律からは今まで以上に非常に行政からの情報をとりにくくなるし、民主党でいえば、部門会議に呼びにくくなるし、あるいは、翌日の質問ということで、本当は前々日という話もありましたが、ただこれは、質問取りも政務官という相打ちみたいな話で、突然あした委員会に立つということも決まりますから、やはりその場その場で、電話でも、直接来てくださいということで行政に対して情報を求めるわけですが、それに対する非常にブレーキになると大変危惧をしているわけなんです。

 まず、この「政・官の在り方」の閣議決定、今、官房副長官はこれがあるからゼロ件なんですというようなお話ですが、公務員制度改革担当大臣も同じような御認識でしょうか。去年、随分この委員会で大臣も御奮闘されたと思います。我々も民主党の法案提出者として横で並んで大臣の答弁を聞いていて、ある面、霞が関の官僚組織の中で大臣が孤軍奮闘されている、そういうような印象も受けたものですから。

 こうした全省庁ゼロ件、大臣に対する国会議員からの働きかけはありません、これがブレーキになっているんですというのは、やはりおかしいと思うんですね。どうですか。このゼロ件というのが、五月になってもゼロ件。本当にこれでいいんだ、こういうことなんですよということで御納得されますか。やはりこれは、まず閣議決定を見直そうとか、何かお考えはありませんか。

渡辺国務大臣 詳しい数字を持っているわけではございませんけれども、ここに該当しない報告事案というのはあるんだろうと思います。恐らく、すべての政治サイドからの働きかけについて大臣に上げているということでは多分ないのかもしれません。局長段階あたりでふるい分けをして、大臣に上げるもの、上げないもの、そういうことをやっているという話を聞いたことがございます。

 今回の基本法案では、御案内のように、政官接触の集中管理という規定を設けておりますが、それは、今まで全くルールがないという中で官の方からのロビーイング活動が野方図に行われてきている、このことについて規律を設けていこうということでございます。

 したがって、国会議員の側からの情報収集等に支障を生じないよう十分配慮をしていくことが必要でございます。国会議員に接触する場合には大臣の指示を必要とするなど、大臣による指揮監督をより効果的なものとするための規律を設けることといたしております。

武正委員 私もそろそろ八年衆議院に在籍いたしますが、残念ながらというか幸いながら、官庁の皆さんからのロビーイングというのは受けた記憶がないんですね。民主党の中でも受けている方はいらっしゃるかもしれませんが、それに近いものはあるのかもしれませんけれども、やはり野党として、また国会として行政をチェックするんだ、こういう気概を多くの国会議員は持っている、与野党を問わずあると私は思っております。

 逆に、もしそれは与党に対してやはり多いという御認識であれば、きょう実は外務委員会ではASEANセンターについての条約の改正案の質疑がありまして、自民党の議員が、このASEANセンター、外郭団体、財団でもないし、なかなかチェックが及ばないけれども、外務省にはいっぱいこういうのがある、いわゆる天下り団体になっているということで、徹底して質疑の中でただしていました。

 私は、やはり国会が与野党を問わず行政に対するチェックを徹底していく、そして特に、それぞれの省庁に入っている与党の議員の皆さんがそれぞれの省庁の中の改革を徹底して行うことが今まさに国民から求められているというふうに考えます。民主党は、今の与党よりももっと多く省庁に入っていこうということを考えているわけでございます。

 副長官、どうですか。地方自治体は、たしか、そうした問い合わせがあったら、全部それを記録して、それをオープンにするということを今やっていると思うんです。ですから、今の、政府の方針と著しく異なるとか、それから内容の確認を国会議員に再度しないと、結局はゼロ件になってしまうということなので、これが歯どめになっているというよりも、今、自治体は全部やっていますよ。御案内だと思うんですね。議員からの働きかけをちゃんと記録にして、それを公表するということをそれぞれ自治体はやっているじゃないですか。それが政府がこういうことで、全省庁ゼロ件なんて恥ずかしくて地方自治体に顔向けできないんじゃないでしょうか。

 いかがでしょうか。私は、やはり閣議決定のアンダーラインのところを緩和していくのをまず今政府はやるべきであって、今、政官の禁止だということはやはり順序が違うというふうに思うんですが、閣議決定の見直し、お考えはいかがでしょうか、官房副長官。

大野内閣官房副長官 お答えする前にですが、閣議決定ではなくて閣僚懇談会の申し合わせでございますので、私もそういうお答えをしたかもしれませんが、訂正を願います。

 政から官へ働きかける中におきまして、大臣等に報告するものについて処理経過を記録し、大臣等に確認した上で保存するということになっております。その内容の中で、今までこの報告がなかったということを申し上げたわけでありまして、こうしたことのいわゆるガイドラインを示しているわけでありますから、これから政官関係の適正な確保に努めていくことが大事である、こう思っております。

武正委員 もう時間が五分を切っておりますので、ちょっと五番、六番は飛ばしまして、総務政務官もおいでいただいておりますが、基本法第八条について触れたいと思います。

 第八条で、「国際社会の中で国益を全うし得る高い能力を有する人材を確保し、及び育成するため、次に掲げる措置を講ずるものとする。」ということであります。

 現状は、要は国際機関にどのぐらい国家公務員が出ているか、派遣されているか。十四年度から十八年度まで見ますと、大体百八十人から百九十人出ておりまして、そのうち国際機関への派遣人数は七十、八十ということであります。

 過日も、総務省のITUへの派遣人数が、ITU自体は七百五十人でありますが、そのうちわずか五人ということでありまして、日本は金は出すけれども人は出ないというか出さないとか、ここをやはり変えていく必要があるだろうということが多分この基本法の八条の問題意識だというふうに私は理解をするわけでありまして、ただ、そのためには、官民人材交流法あるいは定員管理法、それから国際機関派遣処遇法等の改正が必要だというふうに思っております。

 具体的には、官民人材交流法は官と民、民と官で交流しますが、中には、民から官に来て、そのままスルーして国際機関に行く、こういう可能性もあるんですが、官民人材交流法はそういった考えは持っておりません。官と民、民と官の交流だけです。民から官に来て、そのままスルーして国際機関に行く、こういった観点が必要なこと。

 それから、国際機関派遣処遇法は、二条で、要請があって同意をする、要請がないと派遣できない。それぞれの国際機関から要請がないとというところのやはり限界。それから十一条は、戻ってきたら待遇面、ちゃんと同じように配慮しますよというようなことがもちろん盛り込まれているわけであります。

 それから、定員管理法。これは、いや、定員が足りないからなかなか国際機関に出せないんですよというような答えを国会の質疑の中でいただいたんですけれども、一番最後のページを見てください。実は、定数にこれだけ欠員があるんですね。十八年度で八千人の欠員があるんですね。ですから、定員がいっぱいだから国際機関に出さないわけじゃないんです。

 だから、やはりもっともっと工夫をして、今現在で、今の法律でも変えればできるところはいっぱいある。まして、基本法の八条でそうした認識を持っておられる大臣ですので、関係法令の改正ということにぜひ取り組むという御決意をいただきたいのと、担当省庁の総務省として、官民人材交流法、定員管理法、それから処遇法、こういったものの改正についてどのようにお考えなのか。

 まず総務政務官にお答えいただいて、大臣と、続けてお願いいたします。

秋葉大臣政務官 武正先生には以前にも同趣旨の御質問もいただいているようでございますけれども、官民人事交流法は、国と民間企業の相互の人材の交流により公務部門における人材の育成や行政運営の活性化を図り、公務の能率的な運営に資することを目的としている法律でございまして、民間企業の者を国に受け入れるに当たりましては、行政運営の活性化を図るため、各府省のポストについて勤務をすることが前提となっているところでございます。

 したがいまして、民間企業の者を国際機関に出向させることを前提として国家公務員に採用、交流することは、この法律の趣旨からいたしましてなかなかに難しいという認識は変わっていないわけですけれども、先ほど先生の資料にもございましたように、確かに今、各府省には欠員が約八千五百名ほどあるわけでございまして、一般論として申し上げれば、派遣職員は派遣期間中は定員外となるわけでございますから、ほかの職員を補充した場合でも、派遣期間を終了して職務に復帰する職員は各府省の欠員を充当して受け入れることが可能でございます。

 したがいまして、定員管理との関係で申し上げれば、各府省において、それぞれの人事管理の実情を踏まえつつ、政府職員の国際機関への派遣を一層推進していくことは可能なのではないかと考えているところでございます。

渡辺国務大臣 御指摘のように、国際機関への派遣というのは我が国の国際戦略上も非常に大事なポイントであろうかと思います。基本法成立後、具体的な中身の検討に入っていくわけでございますが、法制上の必要措置を講ずる必要がある場合には、基本法施行後三年以内を目途として措置を講ずることを規定しております。

武正委員 以上で終わります。ありがとうございました。

中野委員長 次に、川内博史君。

川内委員 委員長並びに理事の先生方に御許可をいただきまして、内閣委員会において今国会の大きな法案の一つである国家公務員制度改革基本法について質疑をさせていただく機会をいただきました。ありがとうございます。心から感謝を申し上げます。

 それでは、早速質問に入らせていただきたいと思います。

 武正議員の質問に関連してでございますけれども、平成十四年の七月の閣僚懇談会申し合わせに関してでございますけれども、大臣等に対して報告を行った件数はゼロ件である、そしてまた、内容の確認を行った件数についてもゼロ件であるという御答弁でございました。

 私、質疑を後ろで聞かせていただいておりまして、先ほど渡辺大臣の方から、局長のところで振り分けをしているのではないかという趣旨の御答弁があったやに思いますが、局長には報告が上がっているという認識でよろしいかということをちょっと確認させていただきたいと思います。

渡辺国務大臣 私が申し上げましたのは、十四年の申し合わせの要件に該当しないものについて、政治サイドからのいろいろな働きかけがあった場合に、局長のところでふるい分けをして、大臣に上げるもの上げないものの判断をやっているという話を聞いたことがあるということを申し上げたつもりでございます。

川内委員 該当しないものについては振り分けをして、上げるもの上げないものを分けているということでございます。

 ちょっと復習をさせていただきたいのでございますが、この平成十四年七月十六日の閣僚懇談会申し合わせがなされたのは、どのような具体的な事案に基づいて、ちゃんと報告するようにしましょうねという申し合わせをされたのでございましょうか。要するに、具体の立法事実というか、閣僚懇談会申し合わせをするに至る何か具体的な事例があったのでしょうかということをお尋ねいたします。

渡辺国務大臣 たしか小泉内閣の初期のころ、外務省の関連事項で大変いろいろ世間をにぎわせたことがあって、こういった申し合わせができたのではないかと記憶をいたしております。(川内委員「何のですか」と呼ぶ)外務省の関係ですね。

 国会議員またはその秘書から、個別の行政執行、つまり、不利益処分や補助金交付決定、許認可、契約等に関する要請、働きかけであって、政府の方針と著しく異なる等のため、施策の推進における公正中立性が確保されないおそれがあり、対応が極めて困難なものについては、大臣等に報告するものとするという申し合わせでございますが、先ほど私が申し上げましたのは、こういう段階に至らない程度の働きかけについて、局長段階でふるい分けをして、大臣に上げるものとか上げないものを決めているという話を聞いたことがあるということを申し上げました。

川内委員 そうすると、閣僚懇談会申し合わせに至らない程度の働きかけについてはということは、閣僚懇談会申し合わせ以外のすべての働きかけについて報告はなされているという理解でよろしいんでしょうか。

 聞いたことがあるということでございますが、これは事実としてどうなのかということを私どもとすれば知りたいわけでございます。閣僚懇談会申し合わせに該当しない、この事案に該当しない、そこまでには至らないけれども国会議員から働きかけがあった場合において、各省各庁の中で、報告はきちんと上げられていると聞いているということではなくて、働きかけがあった場合には報告は行われているのかいないのかということは、事実はいかがなんでしょうか。

    〔委員長退席、櫻田委員長代理着席〕

渡辺国務大臣 詳しく調べたわけではございませんけれども、政からの働きかけというのは、先ほど申し上げたような個別の行政執行の事案以外にもたくさんあるわけでございます。したがって、そういったもろもろの接触について大臣に全部上げているのかということを尋ねたときに、局長段階で上げるものと上げないものをふるい分けしておりますという話を聞いたことがあると申し上げたのでございます。

川内委員 そうすると、委員長並びに本委員会理事会に資料を調査の上御提出いただきたいのでございますが、閣僚懇申し合わせの働きかけには至らないが、政の側から官の側に対して何らかの要請なり働きかけがあった場合に、どのような報告の形態をとっているのか、また、とっていないのか。そしてまた、大臣に上げる報告とそれ以外の局長のレベルでとどまるものについては、いかなる基準を設けているのか。

 これは政と官の関係について基本的な問題意識として共有をすべき事柄であろうというふうに思いますので、各省各庁に至急お問い合わせをいただいて、御報告をいただきたいというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。

渡辺国務大臣 まさに、そういったことについてのルールや原則が全く今のところないわけでございます。したがって、今お問い合わせをしても、ルールも何もないわけでございますから、これは膨大な時間がかかってしまいます。それを待ってこの法案をどうするか処理を決めるということをやっておりましたら、これはもうとても今国会では間に合わないということになってしまうことを私は大変恐れるものでございます。

 そこで、私がこの基本法案の御説明の中で申し上げていることは、まさにこの基本法案成立後にそうした政と官の接触の規律をきちんと決めていきましょうということを申し上げているわけでございます。

川内委員 大臣のこの法案を立法されるに当たっての御趣旨というものは理解をいたします。しかし、今現在どうなっているのか。個別の働きかけの内容について全部資料をつけて見せてくださいねということを申し上げているのではなくて、今現在、政と官の関係について、こういう閣僚懇申し合わせもあるし、そこに至らない段階のものもあるでしょう、そしてまた、大臣は聞いたことがあるというふうにおっしゃられていらっしゃるわけですから、各省各庁の中で、政と官の接触あるいは何らかの働きかけがあった場合にどのような対応をとっているのか。

 要するに、基本的な各省各庁の対応方について、大臣に上げるもの上げないものの基準などを含めて、現在の仕事のやり方をまず教えてくださいということでございまして、中身まで全部教えてくださいということではないんです。私は、基本的な、各省各庁がどのような対応をとっているのかということを知ることは、本法律案を審議する上で非常に有益であるというふうに思いますが。

渡辺国務大臣 まさにそういったことの基準が全くないというところからスタートをして、このような基本法の制定の中できちんと規律をしていこうということに至ったということをぜひ御理解いただきたいと思います。

 今現在は、そういうルールも規律も全くないのでございます。それは余りにも変だろうということから、こうした規定を設けるに至ったということであります。

川内委員 いや、大臣、私が申し上げているのは、全くルールがないんですというのは理解いたしますが、そのルールがない中で、では、それぞれのお役所がどのようにされているのかということを知ることは、きちんと報告がなされていて大臣にある一定の基準で上がっているのであれば、ルールがなくても、ああ、ちゃんとやっていたんだねということになりますし、各役所がそれぞれ対応がばらばらであれば、ああ、やはりルールをつくる必要があるねと大臣のお考えが正当化をされるということにもつながりますし、今現在どうなっているのかということを知ることは非常に大事なことなのではないかというふうに思うのですね。

 なぜかならば、私たち野党が、いろいろなことを知りたくて、あるいは調査資料などをいただきたくて役所に連絡をとり、このことを教えてください、あるいはこの資料を下さいというようなことをお願いいたします。そういったことまで全部大臣に上がっているんだろうかとか、局長のところでとまっているんだろうかとか、そしてまた、今後規律が設けられるとすれば、私ども野党のこういう調査活動なども、大臣の指揮下のもとに、ある一定の規律が設けられて制限をされてしまうのではないか。

 大臣の御答弁では、いや、そんなことにはならないよという御答弁があることもわかりますが、しかし法律上は、第五条で「規律を設けること。」、国会議員と各府省が接触するときは規律を設けますよというふうに書いてございますので、これは、今現在報告のあり方がどうなっているのかということをまず知ることが第一、そしてその上で、規律を設ける必要がないものについてどのように制度を仕組んでいくのかということを考えることが一つだろうというふうに思うんですね。

 規律を設けますよ、ルールをつくりたいんだという大臣のお気持ちは十分にわかりますが、私自身は、議員の調査活動やそういう勉強したいという思いが制限をされる、あるいは規制を設けられるということがあってはならないというふうに思いますので、まず、各省がどうされているのかということをとりあえず、一枚紙で多分済む話だと思うんですね、聞いていただいて、こうしているよということを教えてもらうだけでいいわけですから、それは行政改革担当大臣として、あしたにでも結果がわかるんじゃないかなと思うんですけれども、いかがですか。

渡辺国務大臣 まさにそうした規律が全くございませんで、要するに、大臣に上げるもの上げないもののふるい分けの基準すらないというところに私は危うさを感じて、このような規定を今回盛り込んだところでございます。

 もっとも、私がすべてこの法案を書いたということでは毛頭ございませんで、公務員制度の総合的な改革を御審議いただきました有識者の懇談会の中でこうした議論が行われ、このような規定を設けるに至ったわけでございます。

川内委員 この議論はちょっともう一回、後でさせていただきますけれども、懇談会の議論も非常に情緒的で、堺屋先生などは、政と官が接触することが、あらゆる問題点がここから発生していることがわかりましたとか、何だかもう非常に決めつけて、実態がどうなっているのかというようなことを捨象して、政と官が接触することそのものがあらゆる問題点の始まりなんだ、諸悪の根源だみたいな話をしていらっしゃるわけです。他方で、この懇談会の中で冷静な方は、閣僚申し合わせの中で、政と官のあり方ということについて議論はされて、申し合わせ事項がありながら、今現在それがどういう形で運用されているのかということもまだ疑問に思うわけでございますというふうに、今現在定められていることがきちんとなされているんですかという問題提起をされる委員の先生もいらっしゃる。

 そういう中で、今現在どうなっているのか、ルールがないからわからないというのではなくて、聞けばある程度のことはわかる、それをまず認識することから始められたらいかがかというふうに思うからこそこういうことを申し上げるわけですが、ちょっと水かけ論になってしまうみたいですから、この後、接触の集中管理をどうするのかというところでまた聞かせていただきます。

 次に、第十二条の協約締結権のことについて、あるいは労働基本権のことについて聞かせていただきます。

 「政府は、国家公務員の労働基本権の在り方については、協約締結権を付与する職員の範囲の拡大に伴う便益及び費用を含む全体像を国民に提示してその理解を得ることが必要不可欠であることを勘案して検討する。」というふうに条文上は書いてございます。要するに検討するということで、いつまでに検討する、だれが検討する、どのような形で検討するということは書いていないわけでございます。

 まず大臣にお尋ねをいたしますけれども、「協約締結権を付与する職員の範囲の拡大に伴う便益及び費用」というのは一体何なのか、これまでの議論の中で出てきた具体的事例を可能な限り挙げて教えていただきたいと思います。

渡辺国務大臣 「協約締結権を付与する職員の範囲の拡大に伴う便益及び費用」という文言については、例えば専門調査会の報告では、費用として、労使交渉に伴う費用の増大など、また便益として、コスト意識の徹底などを挙げているところであります。

 費用、便益については、金銭換算できるものに限定することなく、できるだけ広く改革の影響を把握し、わかりやすく国民にお示しをできるよう検討してまいりたいと思います。

    〔櫻田委員長代理退席、委員長着席〕

川内委員 費用、便益というのは、私は、金銭に換算できるものでなければ費用とも便益とも言わないというふうに思います。条文上は「便益及び費用を含む全体像」という言葉が使われておりますから、全体像という言葉の中に金銭に換算できないその他の要素というものが入るのではないかというふうに理解をさせていただきたいというふうに思います。

 今、費用については労使交渉に伴う費用である、便益についてはコスト意識の徹底によるコストの削減であるということが示されたわけでございますが、それ以外にももし費用あるいは便益を算定する要素というものがあるのであれば、後日、また本委員会に御提示をいただきたいということを委員長にお願いしておきたいと思いますが。

中野委員長 わかりました。理事会でよく計らいます。

川内委員 さらに、昨年六月十九日に閣議決定をされた経済財政改革の基本方針二〇〇七、いわゆる骨太方針でございますけれども、この骨太方針の中では、「労働基本権については、「行政改革推進本部専門調査会」における審議を踏まえ、改革の方向で見直す。」と、骨太方針には「改革の方向で見直す。」というふうに明記されております。

 この「改革の方向で見直す。」という言葉が、今回出された法案の中では「検討する。」という言葉に後退をしているわけでございますが、大臣、これは、私どもからすれば、大臣がかねてより御主張されていらっしゃる、国家公務員の世界にも能力主義を導入するよ、人事評価も厳格にやるんだよ、それはそのとおりだろうというふうに思います。能力主義で人材を活性化する、そのことが、先ほど便益の中でおっしゃられたコスト意識につながり、安いコストでベストなパフォーマンスを発揮していただくということにつながる。

 しかし、それだけではなくて、その一方で労働基本権についても、能力主義だし評価主義だからしっかり与えていこうねというのが大臣のお考えであろうというふうに私は認識をしておりまして、そういう意味では、骨太方針に書いてある「改革の方向で見直す。」という言葉が大臣の真意であって、この法律の中に出てくる「検討する。」という言葉は、私は、大臣の真意ではないのではないかというふうに思うわけです。

 そこで、法律上のこの「検討する。」という言葉の意味を、ちょっと解釈を教えていただきたいのでございますが、これは、さまざまなことを検討した上で協約締結権を付与するという方向で検討するという意味でよろしいかということを教えていただきたいと思います。

渡辺国務大臣 たしか、私の記憶では、見直すという言葉は、昨年四月の中間報告といいますか中間取りまとめの段階で使われたのではないかと記憶しております。(川内委員「骨太にも出ている」と呼ぶ)その中間整理を受けて、骨太に「改革の方向で見直す。」ということになったものと思います。

 過日のこの委員会の審議の中でも、透明な労使関係という理念を加えるべきであるという議論をいただいております。協約締結権を付与するという御意見の背景には、まさにこうした透明な労使関係を目指す方向性が入っているものと思います。

 専門調査会最終報告では、一定の非現業職員について、協約締結権を新たに付与するとともに人事院等の第三者機関の勧告制度を廃止し、使用者たる政府が主体的に勤務条件を考え、職員の意見を聞いて決定できる機動的かつ柔軟なシステムを確立すべきといたしております。一方で、改革に伴うコスト等に十分留意しつつ、慎重に決断をする必要がある、また、改革の全体像を国民に提示して、その理解を得ることが必要不可欠であるということも報告書の中に書かれております。

 そこで、基本法案は、このような趣旨を踏まえてセンテンスを一つにして提示をしたということでございます。

川内委員 センテンスを一つにして提示をしたというのが「検討する。」という言葉でございますが、その意味は、協約締結権を付与する方向で検討する、協約締結権を付与するのだという趣旨でよろしいかということを、従来の政府の方針どおりでよろしいですかということをお聞きしているのでございますけれども。

渡辺国務大臣 基本法案では、「協約締結権を付与する職員の範囲の拡大に伴う便益及び費用を含む全体像を国民に提示してその理解を得ることが必要不可欠であることを勘案して検討する。」といたしております。

 つまり、協約締結権を付与する職員を拡大した場合に、どのような便益、費用が想定されるか、国民の理解を得られるかという観点からこのような規定にしたものでございます。

川内委員 したがって、協約締結権を付与する職員の範囲は拡大されるという理解でよろしいでしょうか。

渡辺国務大臣 専門調査会において、この議論は、私が大臣に着任をしましたときには延々と出口のない議論を行っている状況でございました。ということは、専門調査会が、行革推進本部の存続の期間である五年間、まさに出口なき議論を行うという仕切りであったわけでございます。

 これではいかぬと考えまして、私は佐々木座長にお願いをし、時間を区切っていただいたわけであります。昨年の四月までに中間報告を出してください、そして秋口には最終報告を出してくださいということをお願いいたしました。その結果出てきたのがこの最終報告でございまして、今回の基本法のもとになる報告は、別途、総合改革の懇談会でつくっていただきました。その懇談会の答申には、「専門調査会の報告を尊重する。」ということが書かれておりますので、そういったことを念頭にこの基本法はつくられているわけでございます。

川内委員 私も一通りこの間の経過は勉強させていただきましたが、それらの経過を踏まえ、この条文が書かれたと。

 この条文の解釈についてお尋ねをしているわけでございますが、所管大臣が有権的に解釈する権限をお持ちになっていらっしゃるので、この第十二条については、「検討する。」という言葉は、将来的に協約締結権を付与される職員の範囲が拡大されるという趣旨でよろしいでしょうかという、大臣の所管大臣としての御見解をお示しいただきたいということをお尋ねしておるのでございますが。

渡辺国務大臣 先ほどの専門調査会の報告に戻って恐縮でございますが、一定の非現業職員について、協約締結権を新たに付与するとともに第三者機関の勧告制度を廃止し、政府が主体的に勤務条件を考え、職員の意見を聞いて決定できる機動的かつ柔軟なシステムを確立すべきであるとしておるわけでございます。一方において、こうした改革に伴うコスト等に十分に留意しつつ、慎重に決断をする必要があるという記述もございます。改革の全体像を国民に提示をして、その理解を得ることが必要不可欠であるということも書いてございます。

 基本法案は、このような専門調査会の趣旨を踏まえて立案をしたものでございます。

川内委員 それでは、国民に提示してその理解を得られれば協約締結権を付与されるということであろうというふうに思いますが、便益及び費用を含む全体像を国民に提示してその理解を得るという努力を今後政府としてされていかれるということでよろしいでしょうか。

渡辺国務大臣 当然、この基本法成立後速やかに、それぞれの当事者の意見も聞きながら検討を進めていくことになろうかと思います。

 基本法が成立した暁には、延々と出口のない議論をやるなどということは許されないわけでございまして、最初、五年をかけて専門調査会の議論をやろうというのを、私が大臣のときに一年半で結論を出していただきました。当然、基本法成立後に五年もかけて議論をやるなどということを毛頭考えているわけではございません。

川内委員 どのぐらいでやるんですか。

渡辺国務大臣 どのくらいでやるということを決めているわけではございませんけれども、速やかに議論に取りかかり、専門調査会の議論が一年半で結論が出ましたので、当然、そのあたりの時間感覚を考えながら検討することになるものと思います。

川内委員 大臣がそもそもおっしゃっていらっしゃった、能力主義を導入する、実績主義なんだ、人事評価も厳格にしていくよということは、もう昨年の国家公務員法の改正でスタートしているわけでございまして、そういう意味では、そういう能力、実績、そしてまた厳格に人事評価も行われるのであれば、他方で、働く者の権利である労働基本権について、特に協約締結権などについて、それもしっかり保障するよということをしていくというのは、これは公正なルールというものをつくっていく上でどうしても政府としてやっていただかなければならないことであろうというふうに思います。

 今大臣がおっしゃられた、速やかにやる、専門調査会は一年半かけたが、そのくらいの期間をかけようとは思っていないと言ったんでしたっけ、そのくらいの期間でやると言ったんでしたっけ、もっと短くやると言ったんでしたっけ、ちょっともう一回そこを教えてください。

渡辺国務大臣 専門調査会の方は、延々と出口のない議論をやる予定だったものを、私が時間を区切りまして、結果として一年半で終わったわけでございます。私が大臣に就任してからは十カ月で結論を出していただきました。

 ですから、そういう時間感覚を念頭に検討を進めるべきであるということを申し上げたつもりでございます。

川内委員 よろしくお願いいたします。

 次に、私ども民主党は、政府あるいは与党の皆さんとは若干違って、天下りあるいは公務員の皆様方の再就職について、国民的な目線に立ってしっかりと再就職問題については全面禁止をしていこうねという基本的な方針を持っております。これまでの政府の取り組みについて、私どもはたくさんの疑問を持っております。そこで、大臣に再就職問題あるいは天下り問題というものを聞かせていただきたいというふうに思うんです。

 二月五日発表の公務員制度の総合的な改革に関する懇談会報告書には、わずかでありますけれども、「公金によって賄われている機関に再就職する場合は、再就職先での退職金の辞退または削減を了承することを条件とする。」これは、いわゆるわたりを防止するためであると書いてございます。

 本法律案は、この懇談会報告書を踏まえて、基本法として、プログラム法として制定されるものであるというのは累次国会で御答弁をされていらっしゃることでございますので、本法律案の第十四条にございます国家公務員制度改革推進本部の所管事務の中に、この天下りあるいは国家公務員の皆さんの再就職問題も入るという理解でよろしいでしょうか。それとも、この再就職問題については、去年の法律に基づく監視委員会がやるという理解でありましょうか。どちらでしょうか。

株丹政府参考人 今のお尋ねでございますけれども、今回の基本法の中におきましては、国家公務員制度改革についての推進につきまして、新しくつくられます国家公務員制度改革推進本部、ここでもってその企画立案あるいは総合調整等をやってまいる、その際に、事務局が設けられますので、本部が行いますところのさまざまな事務のお助けを事務局でする、こういうことでございます。

 今回の基本法の中でございますけれども、理念の部分で七つ挙げてございますけれども、いわゆる天下り等につきましては、委員御案内のように、昨年の国家公務員法の改正でもって手当てがなされておりまして、現在、これも御指摘ございましたけれども、官民人材交流センターあるいは再就職等監視委員会、これの立ち上げに向けて内閣府の方で準備をされておられるということでございます。その中身につきましては、内閣府の方で粛々とやられるということでございますので、新しくできます国家公務員制度改革推進本部で行いますのは、この基本法で取り上げられておりますところの公務員制度改革ということでございます。

川内委員 公務員制度改革を推進するというためには、そこは見解の相違なんでしょうが、私たちは、再就職を規制していくということが最も公務員制度改革に資する、国民の利益につながるのではないかということを主張しているわけでございます。

 一つ実例を挙げさせていただきたいというふうに思います。

 今国会では、道路問題が大きな議論の的でございました。道路特別会計から出資あるいは支出を受けている公益法人あるいは民間会社に対して、どのぐらいの国家公務員、国土交通省出身者がいるんですかということを私たちは国土交通省さんの御協力でお調べいただきました。

 まず、道路特別会計の支出先で、工事の発注金額上位三百社及び工事以外の発注金額上位三百社、合計六百社に国土交通省出身の再就職者が何人いるか、役職員の別、合計、それぞれ、総合計も含めて、御出席をいただいておりますので国土交通省から御答弁をいただきたいと思います。

大森政府参考人 お答えいたします。

 国土交通省出身の役職員につきまして、今、川内先生御指摘の計六百社の企業に個別に聞き取ったところでございます。工事の契約上位三百社中二百九十六社、また、その他の契約上位三百社中二百九十三社から御回答をいただきました。

 平成十八年四月一日時点で、工事契約の上位三百社につきましては、国土交通省出身の役職員数、千五百二十三人でございます。また、その他の契約の上位三百社につきましては、国土交通省出身の役職員数、トータル千百十八名でございます。合計いたしますと、国土交通省出身の役職員数は二千六百四十一名となっております。

川内委員 今、道路特別会計から支出を受けている工事三百社、工事以外三百社、合計六百社に二千六百四十一名の国土交通省出身者が再就職をしているということでございました。

 押しつけ的あっせんによる再就職はこの中にございますか。

大森政府参考人 お答えいたします。

 国土交通省における再就職の手続でございますが、民間企業などから必要な知識、技術を有する人材の求めがあった場合には、それに該当する人がいれば、本人の意向を確認した上で、適宜企業側に情報の提供を行っているところでございます。それに基づき、当事者間で具体的な話し合いが行われるということになるわけでございます。そういう意味から、従来から我々として、押しつけ的なあっせんは行っていないと答弁をしてきたところでございます。

 ただし、このような各省のあっせんでございますけれども、国民の目から見れば、予算、権限を背景とした押しつけ的あっせんであると受けとめられかねないという指摘があることもまた事実でございます。このような点を踏まえまして、今後、官民人材交流センターへのあっせんの一元化等、再就職に関する規制の導入を含んだ改正国家公務員法の趣旨を踏まえ、的確に対応してまいりたいと考えております。

川内委員 大臣、今国土交通省から御答弁いただきましたけれども、押しつけ的あっせんではないと思う、しかし、押しつけ的あっせんであると受け取られかねないかもしれないという御答弁でありました。

 政府としては、閣議決定された文書の中で、押しつけ的あっせんがあるという趣旨の文書がそれこそありましたよね。平成十九年四月二十四日、「他方、押し付け的あっせんや官製談合に対する強い批判がある。」ということで、閣僚としては、押しつけ的あっせんがあるのではないか、あるということだろうというふうに思うんですが、役所的には、いや、そうじゃないんですよ、そうじゃないと思いますよということでございます。

 さらに、この国土交通省の道路特別会計について申し上げれば、二千六百四十一名というのは民間会社に再就職している人々の数でございまして、さらには、うちの長妻議員が明らかにした道路特別会計の支出先の公益法人に対しては千二百六十一名が再就職しているんですね。

 これは、国土交通省、千二百六十一名という数は、それでいいですよね。

大森政府参考人 お答えいたします。

 平成十八年度の道路整備特別会計から一件当たり五百万円以上の支出のある五十の公益法人における国土交通省出身の役職員の総数は、平成十八年四月の一日時点で、川内先生おっしゃるように、千二百六十一名でございます。

川内委員 そうすると、道路特別会計から支出を受けている民間企業や公益法人で少なくとも三千九百二名の再就職者が、国民的に言えば天下りがいるということでございまして、これは結局、国が発注するさまざまな仕事のコストに上乗せされて、税金の支出増ということにつながっているのではないかというふうに私どもは考えているわけです。だからこそ、天下りはなくしていかなければなりませんよねと。結局コストに上乗せされてしまうのではないかというふうに思っているからでございます。

 実は、国土交通省さんに、民間企業に対しての天下り、再就職者が何人いるんですか、どのぐらいいるんですかということをお聞きしたときに、いや、それはとても調べられませんというふうにおっしゃるので、では、上位三百社、工事三百社、その他三百社で、六百社でいいですから調べてくださいというふうにお願いしたらば、それじゃ調べましょうということでお調べをいただいたんですけれども、各社にアンケート調査をされたときの文書もいただいております。

 国土交通省大臣官房人事課長名で、「○○○○○○株式会社人事担当者殿」ということで、事務連絡という形で行われております。「(衆/民)川内博史議員からの資料要求対応について(協力依頼)」という形で私の名前が出ているものですから、これを見た人から、社長から何人か電話がかかってきたんです、私に。

 それで、私はめちゃめちゃ怒られるんだと思ったんです、余計なことしやがってと。怒られるんだと思ったらば、電話をかけてきていただいた社長さん方は、よくぞやってくれた、おまえ、もうちょっと厳しいアンケートをつくれないのかと。何人いるかじゃなくて、どういうポストだったのかとか、幾ら年収取っているんだとか、そういうことまで聞けというぐらいに、実は再就職先で仕事を余りしないで、土日になればゴルフに行って、あるいはOB会の旅行があるから出張扱いで旅費くれとか、ゴルフ行くのに車代出せとか、給料を出した上にそういうことまで経費まで持たされて大変なんだと。

 他方で、国土交通省さんは立派で、一般競争入札をじゃかじゃか導入されて、完全に、それこそ能力と経営にすぐれた会社が仕事を受注しますというような仕組みにもう既になっているわけですよね、なりつつあるわけです。そういう中で相変わらず、まあつき合いだからちょっと面倒見てよみたいな形でもし行われているとすれば、これこそ大変に非効率なことだろうというふうに私は思います。民主党もそう考えているわけでございます。

 では、こういうことをなくしていくにはどうすればいいんでしょうねということを考えていたときに、政府がおやりになっている施策の中でも、ああ、なるほどなというのがございましたので、ここで御紹介をさせていただきたいと思います。

 平成二十年の四月十五日、経済財政諮問会議の民間議員提出ペーパーに、「行政と密接に関連する公益法人を含め、すべての歳出が国民に明らかになる工夫が必要である。予算が誰に対して、いくら使われているかを、納税者にわかりやすく明らかにするため、まず、次の取組みを行うべきである。」ということで、支出先上位百社の仕事の量の年間累計額、そして随契とか競争入札とかの契約の種別などをウエブサイト上で明らかにしましょうということを民間議員が提案されていらっしゃいます。

 私は、これは大変すばらしいことだろうというふうに思うんですが、支出先上位百社ではなく、支出先上位三百社ぐらいにして、さらには、それだけの支出のある先に各省出身者が何人いるということまで国民の目に触れるところできちっと情報開示していけば、私は、押しつけ的あっせんによる再就職を防止する一助になるのではないかというふうに考えますが、大臣、いかがですか。

渡辺国務大臣 その経済財政諮問会議は、私は出席いたしておりません。また、公益法人改革は私の所管ではありませんが、大変結構な御提案だと思います。

川内委員 大変結構な御提案だと思いますと言われるだけじゃ、私も何か寂しい思いを今しているんです。その私の提案を大臣は結構な提案だとおっしゃっていただいたわけですから、どのように具体化されるかという御方針までちょっとお示しをいただきたいのでございますけれども。

渡辺国務大臣 天下り規制につきましては、昨年、大議論をいただきまして、各府省のあっせんを全面禁止するという決定をいただいたわけでございます。したがって、今、公益法人も含めて人事の一環として張りつけているやり方ができなくなるということでございます。

 官民人材交流センターは、これは天下り支援では全くありません。本人も断れる、受け皿も断れる、であるがゆえに市場価格での再就職になっていくわけでありまして、その再就職支援はいたしますけれども、各省のあっせんが全面禁止をされるわけでございますから、当然、先ほど来御指摘があるような天下りというものは根絶されていくわけでございます。

 そうした改革と同時に、先ほど来いろいろな議論がありますように、随契の見直しとか、あるいは公益法人改革とか独法改革とか、そういったことを同時並行で進めていくことが極めて大事なことと考えます。

川内委員 いや、大臣、大臣のその高邁な理想は大変結構なことであるというふうに私も思いますし、敬意を表するものでございます。しかし、実態はもっとどろどろしているわけでございまして、そのどろどろした実態の中で、どう国民の利益あるいは税金の無駄遣いのない行政というものを実現していくかということを考えたときに、情報を公開するということは非常に有効なツール、手段であるというふうに私どもは思いますし、大臣も恐らくそう思われると思うんです。だから結構な提案だというふうにおっしゃっていただいたんだというふうに思います。

 先ほど、再就職監視委員会は、再就職の状況について調べて報告するということになっていますよね、なっていますでしょう。うんと言って、もう時間がないから。

株丹政府参考人 再就職等監視委員会におきまして、適宜に必要な情報を公開するというふうになってございます。

川内委員 だから、再就職監視委員会は再就職の状況について監視し報告するという法律上の事務を与えられているわけですから、私は、まだこれからつくる組織ですけれども、それを、今現在実態がどうなっているのかということを前倒ししてじゃんじゃかやって、今現在これだけの人がいるんですよ、再就職していますよということをこの経済財政諮問会議の民間議員の提案に合わせてやったらどうかということを御提案申し上げているわけです。

 大臣は、いつ経済財政諮問会議の臨時議員として御出席をなさるかわかりませんし、しかし何らかの形で提案はできるのではないかというふうに思いますが、この民間議員の提案に合わせて再就職者の状況も調べて公表をすべきであるということを閣議メンバーの一人である行政改革担当大臣としてどこかの場面で発言をしていただきたいというふうに思いますが、最後にそのことだけお願いします。

渡辺国務大臣 やはり、こうした従来型の習慣を抜本的に変えていくためには、監視ということが非常に大事だと思います。そのために再就職等監視委員会はつくるわけでございまして、この委員会ができるかできないかによって大変な落差が生じてしまいます。ぜひこの再就職等監視委員会はつくらせていただき、十分な監視体制をつくらせていただきたいと思います。

川内委員 いやいや、その再就職等監視委員会は、つくらせてくださいと私に今ここでお願いをされることではなくて、私が聞いたのは、それを政府としてつくることになっているでしょう、そしてさらに、その役目として、どういう再就職の状況があるのかを調べますよ、報告しますよということが書いてありますね、だったらば、前倒しして、ああ、なるほどね、再就職監視委員会ができたらもっといいことになるんだねということがわかるようにされたらどうかと。せっかく民間議員が経済財政諮問会議で提案しているんですから。

 国土交通省さんも、そのことを各受注先に全部聞かれたわけですよ、衆議院議員川内博史君の要請によりと。だから、行政改革担当大臣渡辺喜美大臣からの要請で、各社への再就職状況を調査させていただきます、協力依頼と書いて、全部の、受注先上位何百社かに聞けば、ああ、なるほど、今実態はこうなっているねということは絶対わかるんです。それを国民の皆さんに、なるほど、そうなっているんだねということをお知らせすることは、公務員制度を抜本的に変えるんだ、何としても変えるんだとおっしゃる大臣は、これはやるべきことじゃないですか。実態がまずどうなっているのかということを大臣として、今こうなっている、そうしたらおれはこれをこう変えるんだと。

 今こうなっているということがなくて、こうしますよ、こうしますよとだけ言っていたって、今どうなっているかあなた知らないでしょう、実態はもっとどろどろしているんですよと、そうしたら、多分、大臣にもじゃかじゃか電話がかかってきますよ、ありがとうと。そういうことをやられたらどうですかということを聞いているんですよ。

 私の、どうですか、やられたらいいんじゃないですかという質問に答えてください。

中野委員長 株丹内閣審議官、なるべく簡単に、予定の時間が過ぎていますから。

株丹政府参考人 はい。

 大変恐縮です。先ほど私の答弁の中で、少し、きちんと訂正をした方がよろしいかと思う部分がございました。

 報告の関係でございますけれども、正確には、内閣総理大臣が報告を受けて内閣が公表するということでございまして、再就職等監視委員会が行いますのは、基本的には、行為規制等の違反に対する調査、それから承認等を幾つか案件として持ってございますので、当然、調査等につきまして、結果について再就職等監視委員会が公表するということはありましょうけれども、全般的に再就職等監視委員会がということでは少し言い過ぎになろうかと思います。

渡辺国務大臣 やはり、天下りの悪弊、天下りから生ずるいろいろな弊害を根絶していく必要がございます。天下りという慣行そのものも根絶をしていく必要がございます。その過程で、今委員が御提案になられたアンケート調査は大変威力を発揮すると思いますので、十分検討させていただきたいと思います。

中野委員長 川内委員、申し合わせ時間が過ぎていますので、なるべく簡単にお願いします。

川内委員 終わらせていただきます。ありがとうございました。

     ――――◇―――――

中野委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。

 内閣提出、株式会社地域力再生機構法案審査のため、明二十二日木曜日午後二時、参考人として神戸市長矢田立郎君、中小企業再生支援全国本部統括プロジェクトマネージャー藤原敬三君、弁護士瀬戸英雄君、宮崎大学教育文化学部教授入谷貴夫君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次回は、明二十二日木曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後五時二分散会


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