衆議院

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第24号 平成26年6月18日(水曜日)

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平成二十六年六月十八日(水曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 柴山 昌彦君

   理事 関  芳弘君 理事 平  将明君

   理事 橘 慶一郎君 理事 西川 公也君

   理事 平井たくや君 理事 近藤 洋介君

   理事 松田  学君 理事 高木美智代君

      青山 周平君    大岡 敏孝君

      鬼木  誠君    勝俣 孝明君

      川田  隆君    小松  裕君

      白石  徹君    新谷 正義君

      田所 嘉徳君    田中 英之君

      高木 宏壽君    豊田真由子君

      中谷 真一君    中山 展宏君

      長島 忠美君    福山  守君

      山田 美樹君    吉川  赳君

      大島  敦君    後藤 祐一君

      若井 康彦君    遠藤  敬君

      杉田 水脈君    中丸  啓君

      輿水 恵一君    浜地 雅一君

      大熊 利昭君    赤嶺 政賢君

      村上 史好君

    …………………………………

   議員           細田 博之君

   議員           岩屋  毅君

   議員           萩生田光一君

   議員           小沢 鋭仁君

   議員           石関 貴史君

   議員           柿沢 未途君

   議員           鈴木 克昌君

   議員           橋本  岳君

   議員           津島  淳君

   議員           椎名  毅君

   議員           村上 史好君

   国務大臣

   (国家公安委員会委員長) 古屋 圭司君

   政府参考人

   (警察庁生活安全局長)  辻  義之君

   政府参考人

   (法務省大臣官房審議官) 上冨 敏伸君

   政府参考人

   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    蒲原 基道君

   内閣委員会専門員     室井 純子君

    ―――――――――――――

委員の異動

六月十二日

 辞任         補欠選任

  村上 史好君     鈴木 克昌君

同日

 辞任         補欠選任

  鈴木 克昌君     村上 史好君

同月十八日

 辞任         補欠選任

  青山 周平君     白石  徹君

同日

 辞任         補欠選任

  白石  徹君     青山 周平君

    ―――――――――――――

六月十七日

 死因究明等推進基本法案(橋本岳君外六名提出、衆法第四二号)

同月十八日

 国民経済及び国民生活に重大な影響を及ぼすおそれのある通商に係る交渉に関する情報の提供の促進に関する法律案(玄葉光一郎君外七名提出、衆法第一九号)

 総合的な行財政改革を推進するための基盤の整備に関する法律案(前原誠司君外六名提出、衆法第三四号)

 女性が活躍できる社会環境の整備の総合的かつ集中的な推進に関する法律案(松野博一君外七名提出、衆法第三八号)

 経済社会改革の推進に関する法律案(松田学君外一名提出、衆法第四四号)

 国外犯罪被害者の遺族に対する弔慰金の支給に関する法律案(棚橋泰文君外十名提出、衆法第四六号)

同月十三日

 レッド・パージ被害者の名誉回復と国家賠償に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第一六二九号)

 同(赤嶺政賢君紹介)(第一七六五号)

 同(笠井亮君紹介)(第一七六六号)

 同(穀田恵二君紹介)(第一七六七号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第一七六八号)

 同(志位和夫君紹介)(第一七六九号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第一七七〇号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第一七七一号)

 同(宮本岳志君紹介)(第一七七二号)

 四国地方の国の出先機関と独立行政法人の体制・機能の充実に関する請願(小川淳也君紹介)(第一七〇一号)

 同(福井照君紹介)(第一七〇二号)

 韓国・朝鮮人元BC級戦犯者と遺族に対する立法措置に関する請願(泉健太君紹介)(第一七〇三号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第一七〇四号)

 同(阿部知子君紹介)(第一七六二号)

 憲法違反の推進法を廃止し社会保障の拡充を求めることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第一七〇五号)

 沖縄県の国の出先機関と独立行政法人の体制・機能の充実に関する請願(玉城デニー君紹介)(第一七五九号)

 戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案の早期成立に関する請願(阿部知子君紹介)(第一七六〇号)

 同(辻元清美君紹介)(第一七六一号)

 関東大震災時の朝鮮人虐殺の真相究明を求めることに関する請願(阿部知子君紹介)(第一七六三号)

 秘密保護法の廃止に関する請願(小宮山泰子君紹介)(第一七六四号)

同月十六日

 特定秘密保護法の撤廃に関する請願(志位和夫君紹介)(第一八二一号)

 国の出先機関と独立行政法人の体制・機能の充実に関する請願(志位和夫君紹介)(第一八七五号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第一八七六号)

 河野洋平氏を国会に招致し慰安婦問題の再検証を行うことに関する請願(田沼隆志君紹介)(第一八七七号)

 TPPへの参加をやめることに関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第一八七八号)

 同(畑浩治君紹介)(第一八七九号)

 東北地方の国の出先機関と独立行政法人の体制・機能の充実に関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第一八八〇号)

 北海道の国の出先機関と独立行政法人の体制・機能の充実に関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第一八八一号)

 戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案の早期成立に関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第一八八二号)

同月十七日

 近畿地方の国の出先機関と独立行政法人の体制・機能の充実に関する請願(宮本岳志君紹介)(第一九七六号)

 同(穀田恵二君紹介)(第二一九五号)

 秘密保護法を廃止することに関する請願(笠井亮君紹介)(第一九七七号)

 同(志位和夫君紹介)(第一九七八号)

 特定秘密保護法の撤廃に関する請願(笠井亮君紹介)(第一九七九号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第二一七四号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第二三一三号)

 全ての子どもの権利が保障される保育制度・子育て支援策の実現に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一九八〇号)

 同(笠井亮君紹介)(第一九八一号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第一九八二号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第一九八三号)

 同(津村啓介君紹介)(第一九八四号)

 憲法違反の推進法を廃止し社会保障の拡充を求めることに関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第一九八五号)

 特定秘密保護法の廃止に関する請願(笠井亮君紹介)(第一九八六号)

 同(照屋寛徳君紹介)(第二一七九号)

 秘密保護法の撤廃に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一九八七号)

 同(笠井亮君紹介)(第一九八八号)

 同(穀田恵二君紹介)(第一九八九号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第一九九〇号)

 同(志位和夫君紹介)(第一九九一号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第一九九二号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第一九九三号)

 同(宮本岳志君紹介)(第一九九四号)

 秘密保護法の廃止に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一九九五号)

 同(笠井亮君紹介)(第一九九六号)

 同(穀田恵二君紹介)(第一九九七号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第一九九八号)

 同(志位和夫君紹介)(第一九九九号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第二〇〇〇号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第二〇〇一号)

 同(宮本岳志君紹介)(第二〇〇二号)

 同(阿部知子君紹介)(第二一八八号)

 同(照屋寛徳君紹介)(第二一八九号)

 同(小宮山泰子君紹介)(第二三一四号)

 沖縄県の国の出先機関と独立行政法人の体制・機能の充実に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第二〇〇三号)

 同(照屋寛徳君紹介)(第二一九一号)

 戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案の早期成立に関する請願(笠井亮君紹介)(第二〇〇四号)

 同(郡和子君紹介)(第二一九二号)

 同(近藤昭一君紹介)(第二一九三号)

 国の出先機関と独立行政法人の体制・機能の充実に関する請願(笠井亮君紹介)(第二〇〇五号)

 TPPへの参加をやめることに関する請願(黄川田徹君紹介)(第二〇〇六号)

 TPP交渉から撤退することに関する請願(郡和子君紹介)(第二一七五号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第二一七六号)

 韓国・朝鮮人元BC級戦犯者と遺族に対する立法措置に関する請願(岩屋毅君紹介)(第二一七七号)

 同(郡和子君紹介)(第二一七八号)

 関東大震災時の朝鮮人虐殺の真相究明を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第二一八〇号)

 同(笠井亮君紹介)(第二一八一号)

 同(穀田恵二君紹介)(第二一八二号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第二一八三号)

 同(志位和夫君紹介)(第二一八四号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第二一八五号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第二一八六号)

 同(宮本岳志君紹介)(第二一八七号)

 特定秘密保護法の廃止を求めることに関する請願(照屋寛徳君紹介)(第二一九〇号)

 北海道の国の出先機関と独立行政法人の体制・機能の充実に関する請願(鈴木貴子君紹介)(第二一九四号)

 特定秘密の保護に関する法律の撤廃を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第二三一〇号)

 特定秘密保護法廃止に関する請願(荒井聰君紹介)(第二三一一号)

 同(横路孝弘君紹介)(第二三一二号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案(細田博之君外九名提出、第百八十五回国会衆法第二九号)

 死因究明等推進基本法案(橋本岳君外六名提出、衆法第四二号)


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     ――――◇―――――

柴山委員長 これより会議を開きます。

 第百八十五回国会、細田博之君外九名提出、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案を議題といたします。

 趣旨の説明を聴取いたします。提出者細田博之君。

    ―――――――――――――

 特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

細田(博)議員 ただいま議題となりました特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案につきまして、提案者を代表して、提案理由及びその内容の概要を御説明申し上げます。

 特定複合観光施設区域の整備の推進が、観光及び地域経済の振興に寄与するとともに、財政の改善に資するものであることに鑑み、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する基本理念及び基本方針その他の基本となる事項を定めるとともに、特定複合観光施設区域整備推進本部を設置することにより、これを総合的かつ集中的に行うことが必要であります。

 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。

 第一に、基本理念として、特定複合観光施設区域の整備の推進は、地域の創意工夫及び民間の活力を生かした国際競争力の高い魅力ある滞在型観光を実現し、地域経済の振興に寄与するとともに、適切な国の監視及び管理のもとで運営される健全なカジノ施設の収益が社会に還元されることを基本として行われるものとすることとしております。

 第二に、国は、基本理念にのっとり、特定複合観光施設区域の整備を推進する責務を有することとしております。

 第三に、政府は、本法律案に規定された基本方針等に基づき、特定複合観光施設区域の整備の推進を行うものとし、このために必要な措置を講ずるものとしております。この場合において、必要となる法制上の措置については、この法律の施行後一年以内を目途として講じなければならないこととしております。

 第四に、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する基本方針として、国際競争力の高い魅力ある観光地の形成等、観光産業等の国際競争力の強化及び地域経済の振興、地方公共団体の構想の尊重、カジノ施設関係者に対する規制及びカジノ施設の設置及び運営に関する規制に係る事項を定めることとしております。

 第五に、内閣府に外局として置かれるカジノ管理委員会は、カジノ施設の設置及び運営に関する秩序の維持及び安全の確保を図るため、カジノ施設関係者に対する規制を行うものとすることとしております。

 第六に、国及び地方公共団体は、カジノ施設の設置及び運営をする者から納付金を徴収することができるものとし、カジノ施設の入場者から入場料を徴収することができるものとすることとしております。

 第七に、特定複合観光施設区域の整備の推進を総合的かつ集中的に行うため、内閣に、内閣総理大臣を本部長とする特定複合観光施設区域整備推進本部を置くこととし、その組織及び運営に関し、所要の規定を設けることとしております。

 第八に、この法律は、一部の規定を除き、公布の日から施行することとしております。

 以上が、本法律案の提案理由及びその内容の概要であります。

 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

柴山委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

    ―――――――――――――

柴山委員長 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として警察庁生活安全局長辻義之君、法務省大臣官房審議官上冨敏伸君、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長蒲原基道君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

柴山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

柴山委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。平将明君。

平委員 自由民主党の平将明です。

 特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案について、質疑をさせていただきます。

 私もこれは思い入れのある法案でありまして、自由民主党が野党時代、私も内閣部会長代理をしておりまして、岩屋先生初め議連の皆様とこの政策の取りまとめをやってまいりました。ビジット・ジャパン政策またアベノミクス政策には欠くことのできない政策だと思いますので、ぜひ強力に推進をしていただきたいと思います。我々は専ら、IR法案、IR推進法案と呼んできたわけでありますが、それでは、早速質問に入らせていただきます。

 まず、このIR、インテグレーテッドリゾートですね、IRの推進、導入にはどのような効果があるのか、提出者にお伺いをいたします。

細田(博)議員 どのような効果があるのかという御質問でございます。

 IR、いわゆる複合観光施設を導入することによりまして、国際観光の振興、国際会議機能の強化、文化の振興、魅力ある都市づくり、地域活性化など、非常に幅広い波及効果が期待されるわけであります。

 最近、二〇一〇年に開業いたしましたシンガポールのIRにおきましても、二〇〇九年の海外旅行者が九百七十万人ほどでありましたが、二〇一三年には千五百五十万人と六割も増加したということで、またツーリズム分野の売り上げも倍増したというようなことで、非常に効果が大きいものが例としてあるわけでございます。

 我々は、具体的には、施設整備に伴う建設需要、直接的、間接的な雇用創出、国内外の観光客の増加による経済効果、カジノ収益による財政改善が期待されると思っております。また、これらの経済効果は、IR施設の設置区域以外の地域にも広域的に波及すると考えられております。

 我が国も昨年は海外の旅行客が一千万人を突破したということですが、できるだけ早く二千万人、三千万人にふやしたいという政府の政策でもございますので、その方向に一致しているのではないかと思っております。

平委員 ありがとうございます。

 シンガポールの事例を見れば、効果は一目瞭然だと思います。シンガポールでも、もともと世論は二分をしていたというふうに聞いておりますが、その実態を見ていただきたいと思いますし、反対をする方には反社会的な勢力との関係を言う人がいますが、ゴッドファーザーの世界というのはもう終わっているわけでありまして、新たなIRの可能性というものを見ていかなければいけないんだろうと思います。

 それでは、次の質問に移らせていただきます。

 今回は推進法というふうになっております。なぜ具体的な実施法ではなく推進法としたのか、提出者にお伺いします。

細田(博)議員 IRの導入につきましては、先ほど申しましたように、国際観光の振興や地域経済の活性化など、メリットが非常に大きい一方で、カジノ施設については、社会に与える問題、リスクに対する国民の不安、懸念も大きいということから、我が国におけるカジノ施設のあり方につきまして丁寧に議論を深めていくことが大事であります。そして、そのことによって、国民の理解、信頼を得る必要があります。

 そのため、今回の推進法案では、基本理念や方針など、IRを実現するための枠組みをまず定めよう、そして、カジノ施設のあり方とか具体的な規制などの詳細については、政府において策定される実施法案の中で定めていくこととすることが適当ではないかと考えたわけでございます。

平委員 国民的なコンセンサスをしっかり得ていくということで二段階の構成になったということでございました。

 続きまして、カジノを合法化することの社会的な問題やリスクについて指摘をされているところでございますが、どのように考えているのか、提出者にお伺いいたします。

岩屋議員 まず、この法案を審議する機会を与えていただきました柴山委員長初め内閣委員会の皆様方に心からお礼を申し上げたいと思います。

 そこで、お尋ねのカジノを合法化することによる社会的な問題やリスクについてですが、例えばギャンブル依存症、治安維持、青少年の健全育成、マネーロンダリング対策など、カジノが社会に与えるリスクを最小限に抑制して、国民の理解、信頼を深めることが必要だと考えております。それがために、ただいま細田提出者から説明をさせていただいたように、強い権能を持ったカジノ管理委員会というものを設けまして、厳重かつ適正なカジノ施設に対する規制、監督を行うこととしているところでございます。

 なお、今、世界百二十七カ国でカジノというのは施行されておりますし、OECD三十四カ国中三十一カ国で施行されておりますので、世界の知見をしっかりと集めて、国際的に見ても最高水準の規制を講じることにより厳格に管理していくことが必要だというふうに考えておりまして、その内容は、政府がこれから定める実施法案において定められていくというふうに考えているところでございます。

平委員 ありがとうございました。

 次の質問に移らせていただきたいと思います。

 IRのカジノ施設について、社会問題等のリスクを考慮した場合、入場者を外国人のみに限定するべきではないかという議論も一部であるわけでありますが、これについてはどうお考えになりますでしょうか。提出者にお伺いいたします。

岩屋議員 IRというのは、カジノ等、大規模で高規格な観光施設が一体となって運営されることによって、国の内外から多くの観光客を集客して、国際競争力のある観光地を形成していこうということを目的としております。したがいまして、このIRの運営に当たりましては、メリットを最大限に引き出すとともに、デメリットを最小化するということが必要だと考えております。

 それがために、例えばシンガポールでは、カジノ施設の面積は全施設面積の三%以下に抑えているわけでございますけれども、私どももそのような方式を採用すべきだと考えております。また、これもシンガポールで行われておりますが、未成年の入場禁止はもとよりでございますが、自国民に対して自己排除プログラム、家族排除プログラムというものも設けております。また、自国民には一定の入場料を徴収するというような政策をとっておりまして、こういうことを本法においても検討していくべきだと考えております。

 これらの措置を講じた上で、国の内外からたくさんの観光客に来ていただくという法目的を実現するためには、外国人に限らず日本人も対象にすべきではないかと考えているところであります。

平委員 途上国ではありませんので、立派なIR施設ができて、カジノは日本人入れませんよというのは、私は多分あり得ないんだというふうに思います。

 また、今のお話、非常に示唆に富んだ話だったと思いますが、インテグレーテッドリゾートをつくったときに、何でカジノが要るんだ、きれいなホテルがあってエンターテインメントがあって国際会議場があって見本市があったらそれでいいんじゃないかという議論がありますが、私は、ラーメンに例えたら、そういうホテルとかエンタメとかは麺とかスープだと思うんですが、カジノはコショウだと思うんですね。だから、やはりそれは、入ると入らない、もう全然違う。大人は、コショウが入らないラーメンはあり得ないというふうに思っていて、ですから、それはスープ、麺も大事ですが、やはりこういうような大人を対象にした楽しめる施設をしっかりつくる必要があるだろうなというのが私の考えであります。

 続きまして、私も東京選出でございますが、東京オリンピックまで、二〇二〇年まで、クールジャパンで発信をし、ビジット・ジャパンでインバウンドで呼び込んでくるということがあります。東京オリンピックまでということも大事だし、東京オリンピック後も大事でありますが、今回、このIRの導入は二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに間に合うのかという議論も一つあるかと思います。その辺は、提出者、どのようにお考えでしょうか。

萩生田議員 我々提出者、超党派議連、十一年間にわたってIRの有効性についてさまざまな検証を重ねてまいりました。その途中で、たまたま二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックの招致というものが見えてきたわけでございますので、別段、この二〇二〇年に合わせて準備をしてきたわけではないんですが、今、御質問者もおっしゃったように、ことし初めて外国人観光客は一千万人を超えました。

 政府は明確に、二〇二〇年までのインバウンドを二千万人、倍にふやそうという計画を立てているわけですから、私は、国際観光の、競争力の高い、高規格のこういった複合施設ができることは、二千万人の外国人観光客誘致の大きなツールになるというふうに思っております。

 推進法を速やかに可決していただいた後に政府が実施法をつくることになっておりまして、この期間を一年と見ております。逆算しますと、施設の開発などに三年かかったとしても、六年間の時間軸があれば、私は、二〇二〇年に間に合うというふうに思っておりますので、ぜひ間に合うように努力をするべきではないかと考えております。

平委員 ありがとうございました。

 カジノは、実際やはり慎重論が多いのも事実だと思います。あの都市国家であるシンガポールですら、いろいろな意見があり、最後、リー・クアンユーさんが出てきてテレビ演説をして決めたという過程もありますので、丁寧に説明をしていく必要があると思います。

 一方で、アベノミクス、今、我々、全力を挙げてデフレ脱却、経済成長とやっているわけでありますが、今どういう状況にあるかというと、一の矢と二の矢、金融緩和と財政政策は今効いている。しかし一方で、第三の矢というのは、中央銀行でも政府でもありません、民間でありますし、一の矢と二の矢が需要サイドであれば、第三の矢は供給サイドですから、効果が出てくるのはこれからじわじわと出てくるわけであります。

 ですから、この一の矢と二の矢の効果が今出ていて、三の矢の効果が出てくるまでの間に、日本は変わるんだというメッセージ、また、さまざまな規制改革をしていくんだというメッセージをしっかり出すことがアベノミクスの成功につながるというふうに思っています。

 多分、こういうカジノ法案のようなものが、基本法、推進法のようなものが成立をすれば、恐らく世界の人は、ああ日本は本当に変わるんだなという一つの大きなメッセージになるというふうにも思いますので、しっかりと国会でも議論をし、進めてまいりたい、そのように思っております。

 用意した質問が終わりましたので、二分ほど早いですが、終わります。ありがとうございました。

柴山委員長 次に、浜地雅一君。

浜地委員 公明党の浜地雅一でございます。おはようございます。

 私も、十五分の時間をいただきまして、このIR法案、質疑をさせていただきたいと思っております。

 まず冒頭、我が党は慎重なのかとよく聞かれます。私自身は、大学を卒業して、キャリアのスタートを切ったのは外資系の証券会社でございまして、今でも私の友人は外資系の証券会社、金融におるんですけれども、よく耳にするのが、IR法案、十二月にぶら下がったままだけれどもどうなったの、公明党さんが反対しているんじゃないかというようなことも聞かれるんです。

 私個人の意見としましては、やはり、一社で約一兆円規模の投資を用意している、そういった会社もある、また、いわゆる外国の投資家の見方として、日本がこのIR法案、一歩踏み出せるかどうかというところは非常に注視をしておりまして、特に、四月まで株価は安定をしておりましたけれども、最近は株の状況が少し買い板、いわゆる買いのオーダーが薄くなっているんじゃないかというような市場関係者の声も聞いております。

 ですので、やはり、先ほど自民党の先生からもお話がありましたが、成長戦略の一環として、この推進法をここでしっかりと審議入りしたことについては、投資家に対するインパクトというのは非常に大きいのではないかと私は個人的には思っております。

 しかし、党内で議論をしましても、やはり青少年の問題であったりとか、また、弁護士会等々からもお話を聞きますけれども、借金をしていわゆる自己破産の原因になるんじゃないかといったことで、そういった議論も含めまして、やはり、必要性と許容性というバランスをとりながら、国会としてはその姿勢をしっかりと示していかなければ、国民の皆さんは安心されないと思っています。

 そこで、まずモデルについて、いろいろ、韓国があったり、またシンガポールがあったり、またマカオやラスベガス等のさまざまなモデルがあるんですが、まず、法案提出者の皆様方が目指すべきIRのモデルというものは、どこの国のものを想定されて今回立案をされたのか、そこを明確にお聞きしたいと思っております。

萩生田議員 御質問ありがとうございます。

 今御質問者も例示をされたように、韓国ですとか、あるいはラスベガスですとかオーストラリア型など、いろいろなカジノのスタイルがあります。この法案を提出する前に、マスコミなどではカジノが是か非かという議論を随分されたんですけれども、我々は単純にカジノをつくろうという提案をしているわけではなくて、このIRという概念はまさしく、複合型の、高規格の、そして大規模な統合型リゾートという概念でありまして、その一部にカジノスペースを許可していってもいいのではないかという提案でございます。

 二〇一〇年に、国主導で、まさしく明確な都市計画やコンセプトを示しながらシンガポールで整備をされた二つのIR、ファミリー層をターゲットにしたリゾート・ワールド・セントーサという施設と、それから、ビジネス客をターゲットにしたマリーナ・ベイ・サンズ、これは全く異なるコンセプトを持った二つのIRなんですけれども、この二つは大変上手に多くのお客様を集めております。

 ちなみに、今から約十年前の二〇〇三年は、シンガポールでの国際会議の開催件数というのは世界じゅうで二十五位だったんです。大体その前後をいっていたんですけれども、二〇一〇年にこのIRが開設された後、二〇一一年からは世界ナンバーワンをずっと続けております。すなわち、多くの皆さんがこのIRのコンセプトをきっちりと受けとめて、外国からのお客さんの呼び込みにも成功しているんだと思います。

 外国人観光客につきましては六割増し、観光収入では九割増し、国際会議の開催数は五割増しということで、六万人の雇用の創出を行ったという数字も明らかにされております。

 我が国も、ぜひ、こういったシンガポールのようなIRをお手本にしながら、実現に向けて前に進んでいきたい、そう考えております。

浜地委員 ただいま詳しく説明いただきまして、私もそのとおりだと思っております。

 今、法案提出者の答弁の中で、いわゆる国際会議の開催数がアメリカを抜いて一位になったということでございます。いわゆるMICEなんですけれども、私の地元は九州でございまして、私は九州比例でございますので、九州だと北九州だったり、または長崎等々が今検討といいますか、こういったものをやってはどうだろうかというようなことをされておるんですが、実は、小さな都市になりますと、一からこの複合施設をつくるとなると、先ほど言いましたが、大都市圏には投資は呼び込めても、やはり既存の施設を使いながら、それを少し積み増しをして行いたいというような要望もあるようでございます。

 そこで、この特定複合観光施設の定義についてお聞きをしたいんですが、法案では、第二条において、ここでは「カジノ施設及び会議場施設、レクリエーション施設、展示施設、宿泊施設その他の観光の振興に寄与すると認められる施設が一体となっている施設」というふうにあるんですけれども、例えばある県では、県庁所在地にやはりMICEのような大きな国際会議場をつくりたいんだけれども、自分たちはもともと県内にあるリゾート施設やテーマパークのようなところから少し離れたところにある。そうなると、敷地の面でも、ホテルを拡充して、少しレクリエーションの施設を拡充して、そこにカジノ施設をつくる資金的な部分はあるんだけれども、大きなMICEのようなものまでつくる資金的なもの、もしくは敷地的な余裕がない場合、果たしてこれは一体とみなされるのかどうか。

 この一体化の定義について、今のところどのようにお考えなのか、お聞かせいただきたいと思っています。

岩屋議員 IR施設の一体化についてどう考えているかということですが、詳細については、やがて定められる実施法の中で決まっていくんだと思いますが、私どもは、基本的には、IRというのは、今先生がおっしゃったようなさまざまな施設が一定のエリアに一体として整備されて、それによって相乗効果が生み出されるということを期待しております。

 ただ、おっしゃったように、既存にいろいろなインフラがもう既に整っているというところもあると思いますが、その一体性についての判断については、構成する施設間の距離だけではなくて、アクセスのよさや運営の効率性などを総合的に勘案して判断されていくものというふうに考えております。

浜地委員 ありがとうございます。

 恐らく、大都市につくる本当に大規模な、シンガポールに負けないような施設、それと、地方の方では少し、小型と言ってはあれなんですけれども、地方の観光に資するような、そういった施設も必要かと思いますので、ぜひまた、制度設計のときには、今の一体化の議論も含めて、画一的ではなく地方の実情にも合わせながら制度設計をしていただければ、地方の自治体も手を挙げやすいんじゃないかと思っています。

 今、私、手を挙げやすいというふうに言ったんですが、よく、これは国家戦略特区のように、国が、ここだけカジノをやっていいよ、そして、いわゆる刑法の阻却、賭博罪ではないよといったことをやるんじゃないかというような質問もあるんです。私は説明を事前に聞いておりますが、あくまでも、地元で理解があって、国の方から指定するというよりも、しっかり地元で計画があり、また地元の理解があるところからの手挙げによって、いわゆる地方からの申請によって初めてこれを許可していくというふうに認識をしておりますが、それで正しゅうございますでしょうか。

岩屋議員 おっしゃるとおりでございます。

 シンガポールなんかは、都市国家みたいなところですよね。国があらかじめ二カ所指定したところに萩生田提出者が申し上げたようなIRができたわけですが、私どもの法案では、IR区域設定のイニシアチブはあくまでも地方公共団体にあるというふうにしております。

 地方公共団体は、IRを設置しようとする場合には、国が定めた方針に沿うように、地域のインフラの整備状況、周辺環境の現況等を総合的に勘案するとともに、さまざまな民間事業者の企画提案を検討した上で、最も効果の高いIR施設整備計画を作成して国に申請をするということになると考えております。

 IRの設置につきましては、もとより、地域の住民の皆さんの御理解をいただかなくてはなりませんので、例えば、申請に当たって、議会の同意を要件とするというようなことも考えられると思っております。

浜地委員 ありがとうございます。

 全くもってそのとおりだと思っております。まさに、地方公共団体が、さまざま反対の意見や推進の意見がある中、調整をして、そこで手を挙げていただくということがやはり大事であろうと思っております。

 どうしても、依存症の対策等、この心配に対しての措置を現段階からどう考えていらっしゃるかということについては、我が党としてもやはりここはしっかりと聞くべきだと思っております。先ほどもありました、日本人は入場させないようにするというようなことが一番依存症対策には効果があるんでしょうが、それだとやはりこのIRの効果がない。

 入場料を高目にするということも一つ考えられると思います。シンガポールでは今、大体八千円ぐらいの入場料を取っているというふうに聞いております。

 そのほか、シンガポールでは、自己排除のシステム、いわゆる自分からカジノまたはIRを忌避するというようなシステムがございますが、そのことについては法案提出者の皆様方は研究されているかと言ったら失礼なんですが、シンガポールの自己排除のシステムについて、お考え、もしくは御存じかどうかをお聞かせいただきたいと思います。

萩生田議員 今、御質問者がおっしゃった、自己排除システム、あるいは二親等、三親等に限った家族の排除システム、これは当然日本でも採用しようと思っています。

 ちなみに、シンガポールはなぜこの制度を入れたかといいますと、韓国は、当初は自国民はカジノフロアへの出入りをさせないということでスタートしたんですが、途中から一カ所のみ韓国人、自国民も入れるという施設をつくりました。行っていただくとわかるんですけれども、これはIRとは呼べないものでありまして、あくまでカジノでありまして、その周りは質屋さんに囲まれているんですね。もうとにかく、それだけが目的で人が集まるようなところなので。その結果、韓国政府はどうしたかといったら、この抑制システムを導入したことによって、かなり改善をされたという前例がありますので。我々は、このカジノ、後発ですから、先進国のさまざまな問題も全てクリアをして、最新、最良の制度をつくっていきたいと思っています。

 また、入場料についても、抑止力につながると思います。シンガポールでは約八千円、百シンガポール・ドルの入場料が課されておりますので、日本もそれに倣って、自国民につきましては一定の入場料を課すということを想定しております。

浜地委員 シンガポールの自己排除、自分からIR、カジノを忌避するところで、自己申告、自分自身が少し依存症があるので、もし自分がそこに来たら入れないでくれと自分で登録をする制度。それと、ファミリー制度、先ほど先生から御案内がありましたけれども、いわゆる家族の方が自分のお父さんが来たら入場させないでくれみたいなこと。もう一つ、実は、行政による排除、第三者排除プログラムといって、シンガポールでは、自己破産者であるとか、行政からの生活保護の受給者であるとか、または家賃補助を受けていてかつ六カ月以上家賃を滞納している人に対しては、行政の方が自動的にカジノに入場できないようにするというシステムがございます。

 私も、このシステムを我が国で導入できるかというふうに少し調べましたところ、まず自己破産者というのは、今は戸籍にも載らない、かつ、これは個人情報の一つでございますし、なかなか難しいだろう。また、いわゆる生活保護を受けているかどうかについても、これは個人情報の保護の観点がございますし、例えば生活保護の方が来られたときに、あなたは生活保護だから入れませんよなんということになると、またまたその方の人権というか、そういったものも侵害されるでしょうから、今のところ非常に難しいとは思うんですが、やはり、行政側としても何らかのこういった排除のシステムを、考え得る限り、今後、実施法に向かって考えていただければなと思っています。きょうは政府の方がいらっしゃいませんが、そのことを申し上げておきたいな、そのように思っております。

 時間になりましたので、以上、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

柴山委員長 次に、近藤洋介君。

近藤(洋)委員 民主党の近藤洋介であります。

 本日から、特定複合観光施設区域整備法案、議員提出によるこの法案の質疑が当委員会で始まりました。もとより国会は議論する場でございますし、議員立法をきちっと議論するというのは大事な役割だ、こう思っております。

 ただ、あえて申し上げると、国会終盤の中で、参議院を見通すと、国会の日程等を考えると、なかなか成立がといいましょうか、十分な質疑時間がとれない中で、あえてこういう形を設定させていただいた。こういう形、異例の措置をあえてとらせていただきました。

 振り返りますと、議員立法をこういう形で前に進めるということは、我々民主党が与党のとき、自民党さんは認めていただけませんでした。細田先生と一緒にやらせていただいた独占禁止法改正案、閣法ですら、自民党の中でもまとまっていた法案にもかかわらず、当時の野党自民党は、お経読みすら国会終盤だという理由でしていただけなかった。経済憲法である法律ですら、閣法ですらそういう形でしていただけなかった経緯も、今この場に立って思い出しているわけであります。

 にもかかわらず、この法案を、あえて議論をスタートさせていただいた理由がございます。

 それは、この法案が非常に大きな国民的な論点を持っているからであります。これは第一点であります。

 そして、第二点は、先ほど提案者からの御答弁もありましたが、安倍首相が、まさにアベノミクスの一種目玉であるという意気込みでこの法案を位置づけていらっしゃる。政府・与党一体でございますから、与党の議員の先生はもちろん、野党の議員の方も入っている議員提案でありますが、政府の総理が大変な熱い視線を送られている法案であるということ。

 社会的にも大きな論点を含んでいる法案である、かつ、時の総理がそういう熱い視線を送っている法律であるというこの二点に鑑みて、特段の配慮で議論をスタートさせていただきました。

 その議論をスタートさせる第一の前提として、先ほども内閣委員会の理事会において、与野党で筆頭間では、委員長も了解をしていただきましたが、恐らくこの法案は今後の国会でも議論が続けられるだろう、こう思いますが、その前提として、きょうも古屋国家公安委員長に来ていただいておりますけれども、何といっても、所管大臣は決まっておりませんけれども、極めて関係が深いであろう国家公安委員長はぜひ常時出席していただきたいということ。

 さらには、安倍内閣が続く限りは、アベノミクスの目玉である限りは、例えば甘利大臣を初め関係の、当内閣委員会で議論する以上は、内閣委員会が所管する、官房長官も含めた大臣が要求ベースでぜひ出席していただくということ。

 さらには、地方の意見、または司法の制度にもかかわる話、また、IRですから国土交通といった関係の委員会との連合審査といったことも含めて、きちんと議論をするという合意の上でこの質疑が行われているということをこの場で発言をさせていただきたいと思いますし、そういうことで理事会で合意をされたということをまずもって申し上げておきたい、こう思います。

 その上で、まず最初に政府の姿勢をただしていきたい、こう思うわけであります。

 まず、刑法において、百八十五条において賭博罪、また、百八十六条において賭博の開張罪、賭場の開張罪は刑罰の対象となっているわけであります。その理由について、法務省、お答えいただけますでしょうか。

上冨政府参考人 刑法上賭博等が犯罪とされておりますのは、賭博行為が、勤労その他の正当な原因によらず、単なる偶然の事情により財物を獲得しようと他人と相争うものであり、国民の射幸心を助長し、勤労の美風を害するばかりでなく、副次的な犯罪を誘発し、さらに国民経済の機能に重大な障害を与えるおそれがあることから、社会の風俗を害する行為として処罰することとされているものと承知しております。

近藤(洋)委員 刑法百八十五条では、賭博をした者は五十万円以下の罰金、また、百八十六条では、常習として賭博をした者は三年以下の懲役、さらには、賭場を開張した者は三月以上五年以下の懲役に処する、これは明確に記されているわけですね。これはこういうことなわけです。これが我が国の法制度であります。

 しかしながら、この例外としてといいましょうか、法令に基づく場合はその限りではないということで、例えば競馬、例えばオートレース、例えば競艇といったものについては、この限りにあらずということで認められているのが現実であります。

 ただし、この場合も、公営企業、事実上公設のもののみが、それぞれの理由に基づいて公設のみが認められているということが現在の法制度であります。

 今回の、いわゆるIR法案とローマ字で言うとよくわからないのですが、基本的には、カジノを開設することを民間企業に、民間事業者に認めるということを盛り込んでいるこの法案は、まさに今の刑法の体系の例外を、しかも、我が国が認めてきた公営企業ではないものに認めるという意味において、大変大きな大転換となるわけであります。

 そこで、法案提出者にまずお伺いしたいのですが、インテグレーテッドリゾート、IR、我々もこの国際観光というのは極めて重要だという認識は十分持っております。民主党政権でも、ビジット・ジャパンを徹底的に進めようという政策を進めてまいりました。MICEの必要性も十分認識をしております。

 ただ、あえて提出者にお伺いしたいのですが、その複合観光施設になぜカジノが、外国人を呼び込む施設としてなぜカジノが必要不可欠なのか。このカジノが、刑法で罰せられるカジノがなぜ必要不可欠なのか、その理由をお答えいただけますでしょうか。

岩屋議員 先生が御指摘になったように、これまでのギャンブル法制と決定的に違うところは、民間事業者を厳格に審査して、ライセンスを与えて、カジノというゲーミングを行わせるというところにあるわけでございます。

 公営ギャンブルというのは、施行者にリスクはないわけですね。売り上げの二五%を頭から取っちゃう、あとは客が分け合うという仕組みですが、カジノというゲーミングは、御案内のとおり、施行者がプレーヤーとリスクをとって向き合うというゲーミングであるだけに、これは公的な主体が施行者になるのはふさわしくない、望ましくないということで、民間事業者を厳格に審査してライセンスを与えるという仕組みを考えたわけでございます。

 なぜIRにカジノが必要なのかというお尋ねでございますけれども、カジノそのものが高い集客力を持っているということは言えると思いますが、我々が構想しておりますIRというのはあくまでも複合型の施設でございます。その中に、例えば国際会議場でありますとか展示場など、その施設単独では採算性が低いものもIRとして一体になることによって運営が可能になるということを考えておるわけでございまして、そのために、ごく一部ではあっても、集客力と収益性の高いカジノというものが中に含まれているというのが今世界の一つのモデルになってきておりますので、その仕組みを採用しようというふうに考えたわけでございます。

近藤(洋)委員 煎じ詰めて言えば、やはりカジノの収益性は高い、こういうことなんだろう、こう思います。また議論させてもらおうと思うんですが、そこで、大臣、国家公安委員長に来ていただいておりますけれども、このカジノを日本で認めた場合、治安維持上、やはり幾つかの課題が生じるかと思うんです。例えば暴力団や外国人犯罪組織の影響の排除、民間事業者が行うわけですから、民間が行った場合、治安維持上、特に幾つかの課題も生じるかと思います。国家公安委員長として、具体的にどういった解決すべき課題があると認識されているか、お答えいただけますでしょうか。

古屋国務大臣 仮にカジノが設置された場合、どういう治安上等の問題があるかということですけれども、私ども警察としても、幾つかの治安上の問題は生じるから、それに対する対策が必要だなとも考えています。

 具体的には、まず一つは、今委員御指摘があった暴力団や外国人犯罪組織の影響の排除、二つ目、賭博等の前科を有する者など不適格者の排除、三つ目、遊技の公正性の確保、四つ目、地域の風俗環境の保持、青少年の健全育成に支障を及ぼす行為の防止、もう一つ、カジノに係るマネロンの防止、それからカジノ場内外における犯罪防止上の措置、それからもう一つは、カジノ周辺における交通対策、こういった課題があろうかと思いますので、この対策を講じていく必要があるというふうに考えています。

近藤(洋)委員 やはり治安維持上一つとってみても、かなり多くの課題がある、こういうことだと思うんですね。加えて、依存症対策。これは警察の話じゃないのかもしれませんが、カジノ依存症対策をどうするかといった課題も、ほかにもあろうかと思います。

 こうした課題に対して、今回の法律では一年後に実体法を出せ、こういうことですけれども、一年間で果たしてどこまで具体的な対策ができるのか、これも論点かと思いますが、また議論させてもらおう、こう思います。

 また、その中で、この推進法の中では、また大臣にお伺いしたいんですが、いわゆる内閣府の外局にカジノ管理委員会をつくり、刑事訴追法の規定による特別司法警察官、警察職員を置くと。そして、この警察職員がカジノの公正を担保するような仕事を担うと。これは警察官とはまた別なんですね。私は、現在の制度からするとこれは余りイメージが湧かないんです。海上保安庁の職員とかこういうのはわかるんですが。こうしたことを置くということを、この基本的考え方、議員連盟の方々が書いたこのペーパーでありますけれども、ここに書いています。

 これは果たして一体どういうものなのか。果たして、私はちょっと実効性が本当に担保できるのか疑問なのですが、国家公安委員長、警察を所管する大臣として、提言されているこの制度について、いかがでしょうか。

古屋国務大臣 今御指摘の、法案にも記されています特別司法警察職員であるカジノ査察官の設置のことでございますけれども、実際、現状では、カジノにかかわる犯罪の取り締まりの体制について、具体的な制度設計は全く明らかになっていませんので、現時点で、このことについて、ちょっと私が国家公安委員長としてお答えするというのは差し控えさせていただきたいというふうに思います。

 いずれにしても、先ほども答弁申し上げましたように、やはり、暴力団等の介入、治安上のさまざまな問題を防止する上で実効ある体制を確保していく必要があるというふうに考えておりまして、実は、昨年の観光立国推進閣僚会議、二十五年の三月だったですか、ありまして、私の方からも、カジノについては、暴力団や外国人犯罪組織の影響の排除、青少年の健全育成、その他治安上の観点から問題が生じないような措置が的確に講じられるのであれば、カジノを合法化する特別立法について反対するものではない、こういう発言をさせていただいております。

 したがって、今後どういう制度設計がなっていくのかということをしっかり見きわめた上で、我々も対応していく必要があるというふうに考えています。

柴山委員長 近藤君、質疑時間が終了しております。

近藤(洋)委員 時間が終了したので、これは本当は法務省にも伺いたいんですが、この刑事訴追法自体は法務省の所管ですから。

 ただ、大臣、お答えはよくわかるんです、ただし、この公正を担保する制度がわからなければ、果たして解禁した後、大丈夫なのかという議論ができないんですね。何を言いたいかというと、一年後に法律が出るんだったらば、それをあわせてセットで出していただきたい、それをセットで議論させてもらいたいというのがやはり国会の責任だという気もするんです。だからこそ、あえて申し上げました。

 ぜひ国家公安委員長もこの議論の中に入っていただき、警察として、果たして実際にカジノを解禁した場合どういう課題があるのかどうなのかというのを、当局の意見を聞かなければいけない、法務省の意見も聞かなければいかないということだと思います。

 我々は、党としてはこの法案についての態度はまだ決めておりません。私の個人的な意見は差し控えます。私は、成長戦略は重要だという立場に立つ人間であります。しかし、発言は差し控えます。にもかかわらず、議論を前広にスタートさせていただいたのは、そうしたきちっとした質疑を国会においてさせてもらいたいということで理事として判断をさせていただいた、こういうことであります。

 そのことを申し上げて、時間ですので質問を終わります。

柴山委員長 次に、松田学君。

松田委員 日本維新の会の松田学でございます。

 このいわゆるIR法案がようやく審議に入りまして、私も、理事会、理事懇のたびに、審議を促進してほしい、入ってほしいということをお願いしてまいりまして、関係者の皆様には感謝申し上げたいと思います。

 そこで、本日は、日本維新の会の提出者に御質問したいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 まず、いわゆるカジノというものが日本で言われ始めたのが、二〇〇一年、当時の石原慎太郎東京都知事がお台場カジノ構想ということを出して、それからまた大阪の方でも、大阪府の方で、これは二〇一〇年、大阪エンターテイメント都市構想推進検討会というのが設置されました。この東京、大阪の両首長が日本維新の会の共同代表ということでやってきた。昨年六月には、自民党に先駆けて日本維新の会がこの議員提案をしたということで、まさにこのIRを推進する政党ということで先頭を切ってやってきたわけであります。

 また、日本維新の会、いろいろな、今いわゆる政界再編という話も出ていますけれども、どういう軸で政治を考えていくか。今まで大きな政府、小さな政府という議論があったんですが、これから日本にとって一つの対立軸になるんじゃないかと私が個人的に思っていますのは、いわゆるパターナリズムか自立かということですね。いわゆる依存するか自立するかというか、結果として大きな政府か小さな政府かというのはあり得るんですけれども、いわゆる人々の考え方というか、そこで分けていくべきのような気がしておりまして、私は、日本維新の会は明らかに自立ということを目指している政党だと思います。

 パターナリズムということで言いますと、このパターナリズムの悪い癖というのは、何か危険があるから誰にもやらせないということ、まさにそういうことであろうと思います。

 例えば、ギャンブル依存症を拡大するからといって自立した大人にもさせないとか、青少年の賭博に対する抵抗感をIR施設に家族で行くとなくしてしまうから、だからちゃんとした大人にやらせないと。先ほども法務省の御当局の御答弁もありましたが、国民の射幸心を助長し、勤労の美風を害すると。

 諸外国で、勤労の美風を害するからだめだと言っている国は余りないんじゃないかと思うんですが、まさにこういうのは個人の選択と自己責任、余計なおせっかいをせずに、パターナリズムを排して、社会の一部のそういう依存症になるような方々にはちゃんと対策を講じるけれども、自立できる人には選択の自由を与えるというのが、多分、維新の基本的手法ではないかと。先般、経済社会改革の推進に関する法律案を議員提案させていただきましたけれども、例えばこういうところにおいても、日本維新の会の自立という考え方が基本設計になっているところであります。

 こういった日本維新の会の立場からして、このIR法案、IRを推進してきた考え方、背景についてお聞かせいただければと思います。よろしくお願いいたします。

小沢(鋭)議員 まず、この審議入りに対して、松田理事に御尽力をいただいたことに敬意を表したいと思います。

 大変含蓄の深いというか、思想的な質問をいただいたわけであります。日本維新の会が先頭に立ってこのIR法案を推進してきたというのは、今お話があったとおりでございます。経緯は、今お話がありました。

 成長戦略のある意味では起爆剤になると我々は考えてまいりましたし、また、国際観光振興によって大いに外国客を呼び込みたい、こういうさまざまな幾つかの目的を達成するために、維新の会は、もう昨年、早々と単独で議員立法を提出させていただいて、昨年の十二月に、自民党さん、生活の党さんと一緒に共同提案という形で出し直させていただいた、こういうことでございますので、そこは我々、そういった意味で頑張ってきた、こういうことは改めて申し上げたいと思います。

 その後の、パターナリズムか自立か、こういうことに関しては、今回、共同提案でございますので、共同提案者の中でそういった議論をしたことは正直言ってありません。しかし、私個人としては、まさに今、松田委員がおっしゃったように、いわゆる若干のリスクがある、あるいはコントラバーシャルな話題であるということであっても、我々は、自立というコンセプトを大事にしながら、勇気を持って改革に一歩進める、これが維新の会の精神だと思っておりまして、例えば、全然別件でありますけれども国民投票法、今話題になっている話では集団的自衛権の問題、こういった問題も、我々は、改革を引っ張る、こういう意識でその先頭に立ってきたという自負があるわけでありまして、このIR法案もそうでありますし、その背景にはまさに自立の思想がある、こう私は個人的には思っているところでございます。

松田委員 健全、安心、安全な成人の娯楽の場というふうにカジノというのを捉え直して、IRの中に位置づけるということだろうと思っております。

 よく懸念されている事態としては、三つぐらいに分類されておりますが、治安や犯罪に関する懸念、それから二番目に青少年教育に関する懸念、三番目に依存症に関する懸念ということが言われているわけであります。

 先ほども議論にございましたが、IR施設には外国人しか入れないという考え方も聞かれますが、私は、日本人が多数訪れなければ一定規模の投資も望めないわけでございますので、そういう考え方も一方であると。それから、日本人を入れるとしても、適切な規制と監視の仕組みの制度としてちゃんとやる、国際水準並みのいわゆる認可基準を設けてやっていけば大丈夫である、デメリットは解消されるというふうな意見も多々あるところだと思います。

 私自身も先進国でカジノを訪れた経験がありますけれども、きちっと身分確認をしておりますし、特に、そういうIDチェックをちゃんとしている国では、例えば青少年教育に対するカジノのリスクはほとんど聞かれないという話もございます。これに対して、ID管理をやっていない国や地域では、こういった問題が、ギャンブル依存症が青少年の間に存在する。これはやり方によるんだと思います。

 そこで、日本維新の会の提出者としては、こういったいろいろな懸念される事態を回避して、賭博罪に係る違法性の阻却という議論もありますが、他方で、経済効果やあるいは公共的な目的を最大化させるという上で、どういう望ましい類型というか、お考えなのか、お聞かせいただければと思います。

石関議員 お答え申し上げます。

 いろいろな御心配がある中で、どのようなカジノの類型というのを望ましい形と考えているか、こういう御質問だと思います。

 いろいろな心配の面に関しては、先ほど近藤先生が強調されたような危ないというお考えもあると思いますが、それをどうクリアしていくかということだと思います。

 一つのモデルとしては、先ほどから質疑、答弁の中でたびたび出ておりますシンガポール、ここの統合リゾート、IRというのが参考になるものというふうに考えております。

 シンガポールにおいては、カジノ施設というのはIR全体のごく一部ということになっております。また、シンガポールのカジノ施設の入場に当たりましては、厳格なIDチェック、本人確認、それから未成年者等の入場は制限をする、こういうことになっておりますし、依存症の対策としては、自国民に対しての、これも先ほど説明がありましたが、自己排除それから家族排除、こういったプログラムが導入をされております。また、加えて、入場料の徴収を行うということで、入場規制の措置がきっちりと講じられているというふうに承知をしております。

 日本でも、このような万全の措置を講じた上で、ビジネス層やファミリー層を対象とした質の高いIR施設の一部としてのカジノ、これに限って認めていく、こういう考えでございます。

松田委員 IR議連が昨年十一月に、IR実施法案に関する基本的な考え方というところの中で、カジノがもたらす最大限のメリットを国や地方自治体、地域社会が享受できることを立法の目的としているというふうにございます。これは大変重要なことだと思いますが、国、地方自治体、地域社会がどういうメリットを享受することが想定されていると考えられるのか。

 また、カジノの収益の一部を、地域経済の振興とか、国の財政への貢献、社会保障の充実、文化芸術の振興、発信力の強化と、いろいろなことが具体的に書かれているところでございますが、それぞれどういうような、もし仕組みのようなことまで想定されているようであれば、そこまでお答えいただければありがたいのですが、いかがでしょうか。

石関議員 お答え申し上げます。

 国や地方公共団体がどのようなメリットを享受できるのかということと、それから、カジノの収益の一部、これをどのような配分、仕組み、こういうものがあるのかというお尋ねでございます。

 このIRを導入することによって、国際観光の振興、国際会議機能の強化、文化振興、魅力のある都市づくり、地域活性化など、これは幅広い波及効果というのが期待をされております。

 具体的には、施設整備に伴う建設需要、直接的、間接的な雇用の創出、そして国内外の観光客の増加による経済効果など、こういったものが期待をされております。そして、これらの効果は、IR施設の設置区域以外の周辺地域にも広い範囲で波及をするものだというふうに考えております。

 また、今回の推進法案においては、カジノの運営事業者に対して売り上げの一定割合を納付してもらう、あわせて、カジノの入場者から入場料を徴収するということになっておりますので、これらの財源による財政の改善、こういったものも見込まれると考えます。

 この納付金や入場料の使途については、国民生活の安定、向上につながる社会福祉、文化芸術等、幅広く公益に還元されるとともに、治安や風紀の問題、依存症対策の費用に充てられることを想定しておりますが、具体的な中身については実施法の中で定められるというふうに考えております。

松田委員 例えば、公営ギャンブルが特別法で違法性が阻却されているわけでございます。そのときに、公の目的、先ほど近藤委員からも、いわゆる公営でなければいけない、あるいは公の目的がなければいけないということが違法性阻却の前提になっているんですが、例えば、このカジノについても、公の目的というのをもう少し具体的に個別にはっきりさせれば、この辺の問題は相当解消するんじゃないかという気もいたしております。例えばギャンブル依存症対策の財源に使うとか、何かそういうことをはっきりさせる、そういうことも検討していただければというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。

 時間が少なくなってまいりましたので、最後になりますが、昨年、訪日外国人旅行者が一千万人を超えたと。二〇二〇年の東京オリンピックの年には二千万人を目指すというのがどうも安倍政権の目標だというふうに伺っています。

 成長戦略の関係でいいますと、世界じゅうから人を呼び込むというその基本にあるのは、やはり、私は、これから、いわゆる広域経済圏の中核都市というのをどんどん発展させていきながら集積のメリットを生むというのが、これは道州制というものにつながっていく、日本の経済成長のあり方になっていくんじゃないかと。

 いわゆる情報通信革命で、国境を越えて生産過程が世界じゅうに、世界最適地生産が行われている中で、日本にどれだけ生産プロセスとか人を呼び込むかということがこれからの競争の軸になってくる。そういった時代を見据えて、道州制の将来を見据えました地方の交流、観光創出のゲートウエーを担うというのがこのIRといいますか、そういう位置づけになると思います。

 道州制ということを推進している維新の会として、カジノを含むIRが全国にどのように展開されるように想定しているのか。また、それぞれの地域によっていろいろなパターンがあると思いますが、どんなイメージを持っているのか。また、地方公共団体は事業者の選定というところにはかかわっているんですが、その後もいろいろなことでかかわりを持つべきだと思うんですが、そのあたりについてはどのようなイメージを持たれているか。

 また、最後にもう一つつけ加えますと、いわゆるクールジャパンということが言われている中で、単にMICEというかそういう箱物施設の中にカジノがあるというんじゃなくて、やはり、日本の食文化のよさとか、あるいは大衆文化であるとか、そういうこととうまく結びつけた形のIRというのをそれぞれの地方ごとが創意工夫で考えていかなければいけないというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。

石関議員 お答え申し上げます。

 IRが全国にどのように展開されるのか、また、海外からも人を引きつけるためにどのような知恵を絞って地方公共団体を含めてやっていくかということでございます。

 IR設置の具体的な要件は、数も含めて実施法の中で定めるということになっております。現時点で具体的な設置数については想定をしているというわけではございませんが、当初は限定的に施行し、その効果、課題を十分に評価、検証しながら、着実な施行を確認した後に段階的に設置数を増加するか否かを判断すべきである、こう考えております。

 また、事業者の選定の後も地方公共団体は、IR区域及びその周辺環境の健全化など社会問題を最小限に抑制するように取り組む、IR区域のみならず周辺地域全体の魅力を高めて、回遊性の高い滞在型の国際観光需要の掘り起こしにつながるような努力を引き続きするべきであるというふうに考えておりますし、先ほど言及のあったクールジャパンとかこういったものをどのように、また世界にも発信していけるようになるか、こういったこと、官民を合わせて知恵を絞ってやっていく必要があるだろうというふうに思います。

柴山委員長 松田君、質疑時間終了です。

松田委員 どうもありがとうございました。

 このIR法案、ぜひ実現、一日も早くこれが成立することを最後に祈念いたしまして、これが日本の地方からの成長戦略につながる日を維新の会と、分党になってしまいますが、その点ではお互い共通だと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。

 ありがとうございました。

柴山委員長 次に、大熊利昭君。

大熊委員 みんなの党の大熊利昭でございます。よろしくお願いいたします。

 本日は、いわゆるIR法案の最初の質疑ということで、そもそも論を中心にいろいろ教えていただきたいと思います。いつも法案質疑ですと私、条文の細かいところをやり過ぎるという、ちょっとそういう御指摘もありますので、きょうはちょっと大きなところからあれしたいんですが、それでもちょっと条文をどうしても見てしまうんですが、いわゆるカジノというのは一体何だろうという部分なんです。

 最初に御通告申し上げている部分なんですが、この法律にはカジノの定義というのはないんですよね。カジノ施設の定義は一応書いてあるんですが、実はよく読むと、この法律にはカジノ施設の定義もないんですね。なぜならば、「別に法律で定めるところ」となっているわけで、つまり、カジノの定義もない、カジノ施設の定義もない中で、お伺いなんですが、このカジノという行為、施設じゃなくて行為は一体何だろうかということなんですね。

 一般的に言うと、私も素人のイメージで言うと、金銭、お金を投じてお金を得る行為全般なのかどうか、それとも、そのうち、回る道具みたいな、ルーレットというんですかね、こういったものを用いたものに限定されるのか、それとも、パチンコ台みたいになっている、回らないとこれはカジノじゃないのか、そのあたりについてちょっと教えていただければと思います。

柿沢議員 大熊委員の御質問にお答えをいたします。

 その前に、先ほど松田委員から、石原知事の東京のカジノ構想の話がありましたが、この石原知事のカジノ構想というのは、十三年前、私が都議会で行った初質問がきっかけになっておりまして、それから十三年の歳月が経過をいたしております。いよいよこの法案が十三年の歳月を経て審議にかかり、この答弁の席に私が立っているということについて、大変感慨深い思いを持っております。

 また、その場にふさわしい、カジノとは一体何ぞやという大変そもそも論の御質問を、今、大熊委員からいただきました。

 カジノをあえて定義するとすれば、一般的にどう言われているかというと、ゲームを用いてかけごとをすること、こういうふうに言われております。つまりは、ルーレット、さいころ、トランプ、スロットマシンその他の器具等を用いて金銭を賭する、かけるゲーミングを行うこと、また、その場所をカジノという場合もありますけれども、こういうことをカジノというわけであります。

 先ほど回ればカジノかという話がありましたけれども、別に回ることを要件とするわけではありませんけれども、しかし、ゲーム、いわゆるいろいろな形のゲームを用いて金銭をかける、賭する、こういう行為をカジノと一般的に定義するということであります。

 以上です。

大熊委員 ありがとうございました。

 これはまた個別法の中でやっていくのかもしれませんが、そうなると、回らなくてもカジノだよということになりますと、パチンコ台は一体どうなるんだろうという、通告ですと三番目の関係、先にちょっと一個飛ばして伺います。

 カジノ施設の中でパチンコ台を置くようなケースとそれからいわゆる町のパチンコ屋さんのようなケースと二つ考えられると思うんですが、パチンコとの関係というのはどう考えればいいのか。今回の基本法、プログラム法及び今後の個別法でこのパチンコというものも規制対象にできるのか、あるいは、できるというかしなければならないのか、そのあたりについてちょっと教えていただければと思います。

柿沢議員 パチンコに関する御質問でございます。

 パチンコ台をカジノの中に設置をした場合どうなるかということですが、これは恐らくスロットマシンなんかも同じようなことが言えるのではないかと思うんですね。パチンコ店において、いわゆるパチスロと言われるようなスロットマシンに類するゲーム機が設置をされているというケースは今もあるわけであります。

 パチンコ業そのものがどういうふうに位置づけられているかは、これはもう御承知のとおりですけれども、風俗営業適正化法、風適法において、パチンコ業というのは賭博ではなくて遊技と位置づけられているわけであります。風適法の二条七号において、マージャン屋、パチンコ屋その他の設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業、そして、同八号において、スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備で射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができるものを備えた店舗その他これに類する区画された施設において客に遊技をさせる営業、こういうことを定義しているわけです。

 つまり、この風適法におけるパチンコというのは、パチンコ店、パチンコ屋、こういうものとして位置づけられているわけでありまして、それは店舗単位というものなわけですね。つまり、逆に言うと、カジノを伴うIRというのは、カジノにとどまらないエンターテインメントあるいはショッピング、宿泊、こういうものを含めた面的な広がりがあるという点でまず違いがあるというふうに思います。

 そういう意味では、パチンコをこの法律により規制の対象とできるかどうかというと、刑法上の賭博に該当するカジノの違法性を実施法により阻却をする、こういうやり方を念頭に置いていますし、また、厳格な規制、また、公益的に還元をするという仕組みを設けようとしている、今回は法制度の整備であります。

 そういう観点から見ると、このIR推進の一環としてのカジノの導入と遊技としてのパチンコあるいはパチンコ店、パチンコ業というのは、これは全く別のものであるというふうに言えると思いますので、仮にパチンコ台とみなせるものがその中に設置をされていたとしても、この法律においてパチンコ屋やパチンコ店の営業というものが規制の対象となるというわけではないというふうに理解をいたしております。

 長くなりましたが、以上です。

大熊委員 ありがとうございました。また別の機会に、このパチンコの問題というのはもう少し掘り下げていきたいなというふうに思います。

 続きまして、順番が一番最後の通告の、先ほどから議論に出ています既存の公営競技というのですか、これはまさに公的機関による運営であるのに対しまして、今般のいわゆるIRでは民間事業者だ、しかも民間事業者限定ということになっているというふうに承知しているんですが、それについて、先ほど岩屋先生の方から、これは公営競技と違ってリスクをとるんだということ、だから民間なんだ、こういう御説明があったやに承知をいたしました。

 当然、建物を建てるという初期投資のリスク、これは公営競技でもIRでも同じだと思うんですね。だから、そこは共通しているので、それはとりあえず置いておきます。その後での、いわゆる運営オペレーションの中での比較でもう少しお伺いしたいんです。

 そうなりますと、いわゆるカジノ施設、IRの運営、特にカジノという部分に限った部分でいきますと、長期間平均した場合のトータル、簡単のために、お客さんが一人だとします。例えば五十年なら五十年、一人のお客さん。そうすると、向かい合うわけですから、事業者も一人。それで、相対、一対一になりますよね。そうすると、五十年間やり続けた場合の結局の価値はゼロになるのか、結局は、事業者がプラスになるのか、客がプラスになるのか、要は平均的に、確率的に。それはどのように制度設計をするとお考えか。

 つまり、必ず事業者がもうかるのであればそれは競馬だ、そうじゃないんだよ、リスクをとるから民間だよという御説明ですね。そうすると、結局、長期間平均した場合、確率的にゼロにするような制度設計なのか、どういう制度設計を考えていらっしゃるのか、教えていただけませんでしょうか。

柿沢議員 これを一般的に公式見解としてお答えするのは大変難しい部分もありますが、改めて申し上げておきますけれども、やはり、既存の公営競技が公的機関による運営であるのに対し、なぜ今回、民間事業者、しかもそれに限っているのかということについては、先ほどお答えもありましたとおり、例えば宝くじ、あるいは競馬、競輪、こうしたものについては、総かけ金の一定率をまず主催者が取って、そして残りの部分を顧客というかお客さんに払い戻すという仕組みになっている、つまり、利幅というものが一定程度事前にリザーブをされている、こういう仕組みになっているものであるのに対しまして、今回、カジノというのは、顧客に向き合って、そしてかけられたチップ、あるいは金銭に相当するものを、勝った場合は総取りする、こういう仕組みでありますから、主催事業者の負うリスクは非常に大きいということがある、こういうことは先ほども申し上げたとおりだと思います。

 これについて、例えば競馬に関して言えば、控除率二五%、売り上げの二五%は主催者が取るということがもう決まっているわけですね。宝くじに至っては五五%、totoは五〇%ということになっているわけです。

 ここからは、一般論として想定されるということで前置きを置いて申し上げますけれども、世界じゅうのカジノでこうした還元率がどのぐらいになっているかというと、大体、主催者の取り分は三%以内。顧客に返す分が多いところでいえば、九八%、九九%ということになっております。逆に言うと、それだけたくさんのお客さんがお見えになって、そして、たくさんの金銭がそこで投じられるということが前提になっているわけですけれども、ここから見ても、主催事業者が大変大きなリスクを負う可能性があるということを理解していただけると思います。だからこそ、民間事業者がこれを負担するというスキームが望ましいというふうに私たちは考えているわけであります。

 また、シンガポールの例も出ましたが、シンガポール、マカオ、さかのぼってラスベガス、今大成功しているケースというのは全て、民間事業者が一旦寂れたカジノをもう一度盛り上げようということでさまざまな創意工夫を凝らした結果として今の成功がもたらされている。そういう点から申し上げましても、今の日本の公営競技がどうなっているかという状況と比較対照すれば、やはり民間事業者がやるのが望ましいのではないか、こういうふうにも思っているところであります。

大熊委員 ありがとうございました。

 この点もまた機会を改めて掘り下げて伺いたいと思いますが、私の今伺った感想としては、民間事業者と公的機関が競争すると、多分、運営の効率性からして民間事業者が勝つのだろうかなという気もしますが、そういう観点からも競争、つまり、民間と公的機関を競争させてもいいのではないかという気もしないでもありません。それから、長期的にとる民間事業者のリスクとは一体何なのか、この点、またちょっと機会を改めてやらせていただきたいというふうに思います。

 最後に、通告の二番目、この特定複合観光施設区域、こういったものがどのように定められていくのかなというところが単純な疑問で、具体的には、昨今ですから、ネット連動型のサービスのようなことを考えてしまった場合、その区域ではおさまらないかもしれないなと。サーバーをその区域の中に置けばいいんですか。それで、お客さんはリアルにはその場所にいないで自宅から見ているとか、そういう事態も考えられるのではないかなと。

 こういったことは、多分、細かいところは個別法の中での議論になろうと思うんですけれども、この点について提出者の方から教えていただければと思います。

柿沢議員 お答えをいたします。

 この法案で想定をしているIRというのは何を目的として設置をするのかということであります。

 先ほど来るる御答弁がありますとおり、このIRを設置する目的というのは、ビジット・ジャパン、観光振興、こういう目的であり、また、雇用創出効果が高い、こうした点に着目をしている部分もあります。そういう点で顕著な効果があるというふうに思うからこそ、このIRの設置を進めていくという法案を提出させていただいている。

 しからば、先ほどおっしゃられたネット、オンラインカジノはどうかといえば、オンラインカジノは具体的に来訪して遊ぶわけではありませんので、まず、観光客を日本に誘致するという目的が達せられない。また、サーバーをどこに置くかということ次第の部分もありますけれども、仮に海外にサーバーを設置してしまえば、これはお金の動きも、また税の捕捉もなかなか難しくなるということになりかねません。

 そういう点で申し上げれば、今回の法案によって、例えばオンラインカジノを同時に設置するということは想定をしていないということになろうかというふうに思います。

 以上です。

大熊委員 またこの点も含めていろいろ議論を深めたいと思います。

 きょう、通告していなかったんですが、本当は、実は、ビットコインでカジノをやったらどうなのかというのを聞きたいと思っていました。というのは、ビットコインは通貨じゃありませんから賭博にならないはずでして、これはまた機会を改めたいと思います。

 以上で終わります。

柴山委員長 次に、赤嶺政賢君。

赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。

 法案の質問に入る前に、一言発言したいと思います。

 理事会でも杉田議員の発言について取り消しを求めてまいりました。五月九日の内閣委員会で、日本共産党と新日本婦人の会の立場を不当にねじ曲げる発言を行いました。五月二十三日に、新日本婦人の会は共産党の女性組織という発言はみずから訂正をされ、謝罪もされました。ところが、その場で「共産党を支援する女性組織」という発言を繰り返しておられます。

 日本共産党は、さまざまな団体と一致する課題で協同を広げるために努力しておりますが、新日本婦人の会を含む各団体に対して、日本共産党の支持を押しつけるような方針は全くとっておりません。また、新日本婦人の会も、規約で、会の目的に賛成すれば会員になれるとしています。どの政党を支持しているかは問うていません。杉田議員の発言は事実に基づかない不当な発言であり、強く撤回を求めておきたいと思います。

 そこで、質問に入っていきますが、このIR法案、現在、刑法で禁止されている賭博、カジノを実施するためにその法整備を政府に求めるカジノ解禁推進法であります。国民の中には強い不安、反対の世論があります。

 先ほど提出者の細田議員の方からも丁寧に議論を深めていくというお話がありました。ところが、会期があとわずか三日しか残っていないこの時期に、審議入りの実績、法案成立を前に進めようとするというようなことで、きょう、趣旨説明と同時に質疑を行う、これは委員会の審議のルールにあるまじきやり方であります。私は、委員会運営のルールまで踏みにじってカジノ解禁推進法案を進めるような、強行するということは到底容認できない。まず、丁寧な議論と言いながら、こういう強硬なやり方をしている委員会運営について厳しく抗議をしたいと思います。

 そこで、細田議員に、提出者に聞きます。

 この法案の中には、「カジノ施設の入場者がカジノ施設を利用したことに伴い悪影響を受けることを防止するために必要な措置に関する事項」とあります。カジノ施設を利用したことに伴い受ける悪影響とは何ですか。

柴山委員長 まず冒頭、委員会運営についてですけれども、理事会で円満に協議をしながら進めさせていただいているということで、ぜひ御理解を賜りたいと思います。

 その上で、提出者岩屋毅君。

岩屋議員 赤嶺先生とはいつも安全保障のテーマで御指導いただいておりますが、きょうはこのテーマで議論させていただけることを光栄に思っております。

 カジノ施設を利用したことに伴う悪影響は何かというお尋ねでございます。

 ほとんどの方が、私は、エンジョイしていただける、安全に楽しんでいただけると思っておりますが、ギャンブルであります以上は、悪影響の一つとしては、典型的に申し上げますと、ギャンブル依存症とそれに伴う弊害というものが想定されると思います。

赤嶺委員 自民党のカジノ検討小委員会の報告も読ませていただいたんですが、「施行者は、カジノ施設が設置される当該地域において、賭博依存症患者が生まれうることを前提に、施設・地域単位にてカウンセリングや治療等の体制を具備することを検討する」このように言っております。

 それでは、カジノ、賭博あるいはギャンブルによる依存症とはどういうものですか。

岩屋議員 ギャンブル依存症とは、病的賭博とも呼ばれておりまして、WHOによりますと、持続的に繰り返される賭博、貧困になる、家族関係が損なわれる、そして、個人的生活が崩壊するなどの不利な社会的な結果を招くにもかかわらず、持続し、しばしば増強する、これが病的賭博の診断基準とされているところであります。

赤嶺委員 先ほど委員長は理事会で円満にということをおっしゃいましたが、理事会で最後までこの審議入りに厳しく反対してきた私の立場もお忘れなく委員会を運営していただきたい。反対意見を無視したということでありますから、ここはきちんと自覚していただきたいと思うんですよ。

 それで、今、岩屋さんから、岩屋さんとは安保の問題で、細田先生とは沖縄の問題で、沖縄とカジノについても今後また議論していくことになると思うんですが、いろいろ議論を繰り返してまいりました。

 先ほどの、依存症について、岩屋先生はWHOの定義を引用しまして、持続的に繰り返されるギャンブリング、貧困になる、家族関係が損なわれる、そして個人生活が崩壊するなどの不利な社会的結果を招くにもかかわらず、持続し、しばしば増強される、このように言っているわけですね。こういう依存症というものが、一体どういう対策がとられるのか。破産や高率な自殺傾向も指摘されているわけです。

 私は、日本における賭博依存症の悲惨なあらわれの一つがパチンコだと考えております。例えば、親が子供を車に乗せたまま駐車場に放置してパチンコに熱中し、放置された子供が熱中症にかかり亡くなるという事件がありました。二〇〇六年から直近まで、こうした事件が一体何件起こってきておりますか。

辻政府参考人 お答えいたします。

 パチンコ店の駐車場内に駐車中の車両に児童が放置され死亡した事案については、平成十八年以降、七件把握をいたしております。

赤嶺委員 児童の死亡が七件。そこに至る一歩手前の問題もあるんですね。

 こういう事件が起こり、業界に対して警察がどんな指導をしたかということも伺いたいんですが、駐車場の見守りというのを業界が始めたと聞いております。その見守りの中で、車の中に放置された子供が見つかった事例、二〇〇六年から直近まで、毎年何件ずつ確認しておられますか。

辻政府参考人 お答え申し上げます。

 パチンコ営業者の業界団体によれば、パチンコ店の駐車場内に駐車中の車両に放置された児童が従業員等の巡回点検により発見された事案は、平成十八年から平成二十五年末までの間、二百四十七件でございます。

赤嶺委員 年ごとにも資料をいただいておりますが、毎年三十件近くのそういう、放置しておれば本当に大変な結果になるような事例が今でも続いているわけです。パチンコにおける依存症の深刻さを示していると思いますが、そういうパチンコ依存症については破産の問題もあります、自殺の問題もあります。

 国家公安委員長にお伺いしたいんですが、これらのパチンコ依存症者における破産あるいは自殺者のうち、ギャンブルの依存症者、どのくらいあるのか、国家公安委員長は把握しておられますか。

古屋国務大臣 お答えいたします。

 警察においてはパチンコ依存症者の数は正確には把握をしておりませんけれども、ぱちんこ依存問題相談機関、いわゆるリカバリーサポート・ネットワーク、この二〇一三年の報告書によれば、パチンコに関し問題を抱えている相談者は二千三百二十四人います。そのうち、パチンコをやめる方法を教えてほしい、知りたいという者は千九百五人となっています。

 この機関においては、これらの相談者に対し、必要に応じて、医療機関、福祉センター等を紹介しているということであります。

 警察庁としては、業界団体に対して、同機関への継続的な支援や、あるいは、先ほど委員も御指摘のありました、パチンコ店の駐車場における児童車内放置事案を防止するために定期的な巡回活動の要請を行っているところでもございます。

 今後とも、のめり込み問題に対し、業界を適切に指導をしていくよう、警察庁を督励してまいります。

赤嶺委員 パチンコの場合に、もう依存症なんですが、警察に言うと、それはのめり込み問題という、言葉をかえただけの表現なんですね。

 それで、現にあるパチンコでもこれだけ深刻な事態が起こっている。

 提案者は、法案の中で、カジノ施設の入場者がカジノ施設を利用したことに伴い悪影響を受けることを防止するために必要な措置を政府に講じることを求めております。

 日本には、病的賭博、ギャンブル依存症者は何人くらいいるというぐあいの認識のもとに今回のカジノ解禁推進法案を提出されたんですか。

岩屋議員 平成二十三年の厚生労働省による患者調査によりますと、患者数は五百人以下であったと承知をしております。

 一方、ある研究によりますと、暫定的な推定有病者率は、男性でいいますと九・六%、女性一・六%という結果もあるようですけれども、私どもは、これまでギャンブル依存症に対する調査、対策が不十分だったという認識を強く持っておりまして、今般、IRを生み出すことによって、その納付金の一部等も使って徹底的な調査、対策、これをしっかりやるということを前提にこの構想を考えているところであります。

赤嶺委員 不十分であったということなんですが、厚労省の方は、日本には、病的賭博、ギャンブル依存症者は何人くらいいると認識しているか、また、世界の主要国の依存症、これはどのくらいか、それについてちょっと説明していただけますか。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま提案者の先生から話がございましたけれども、実際に病院に入院されている、患者調査の数字は話があったとおりでございます。

 一方で、厚生労働科学研究という研究成果の一つでございます、こちらにつきましても、先ほど話がありましたとおり、平成二十一年度に実施をいたしまして、七千五百人を対象に調査しましたところ、四千百二十三人から回答が得られまして、これによりますと、ギャンブル依存のパーセンテージが、男性が九・六%、女性が一・六%と報告されたところでございます。

 また、ほかの国との比較でございます。これにつきましても、なかなか、各国によりまして調査年、サンプル数、対象年齢が異なっておりますけれども、これを整理いたしますと、アメリカで一・四%、カナダで一・三%、イギリスで〇・八%といった報告があるというふうに認識をいたしております。

柴山委員長 赤嶺君、質疑時間が終了いたしました。

赤嶺委員 カジノの依存症というのは、パチンコの依存症の人たちの部分が、カジノが導入された場合には、それがまた流れていくわけですね。膨大な数になっていく。やはりこういうものの対策はとりようがない。自己申告といいますけれども、パチンコをやめたいといって相談している、さっきの相談しているというのはコールセンターですからね。専門機関も何もないようなところでこんな対策は無理だと。

 細田さんに最後に一言申し上げたいんですが、沖縄は、御存じのとおり、世界自然遺産にも登録され、平和学習のメッカとして観光客が年々ふえている地域です。沖縄にカジノは要らないということも細田さんにあえて申し上げまして、質問を終わります。

柴山委員長 次に、村上史好君。

村上(史)委員 生活の党の村上史好でございます。

 きょうは、生活の党の提出者に質問をさせていただきたいと思います。

 大事な点については重複した質問になろうかと思いますけれども、御理解をいただきたいと思います。

 いよいよきょうからこのIR推進法案の審議がスタートいたしましたけれども、IRについての理解の度合い、あるいは、カジノにかかわるさまざまな懸念というものもあるのは事実だと思います。そのメリットあるいはデメリットについての議論を含めて、この法案の立案、審議に当たっては、国民的な世論、国民の理解が本当に十分なのかどうか、私は、まだ不十分ではないかなというふうに思います。

 私自身も、このIRの推進の立場でございます。それだけに、謙虚な姿勢で、国民の理解を十分得ることができる、そういう努力が必要だと思いますし、丁寧な説明も必要だと思います。その点についての考え方をお尋ねしたいと思います。

鈴木(克)議員 村上委員におかれましては、我が党の中でも、本当に、この法案に対して大変御理解をいただいておりまして、心強く、また感謝をいたしておるところであります。

 国民的な理解がどうであるかという御質問でございますが、やはり、まだまだ国民の皆さんに本当のIRを理解していただく必要がある、このように思っています。IR施設の一部であるカジノ施設が社会に与えるマイナスの影響、リスク等についての不安、懸念を払拭していくためには、IRの整備がもたらすメリット、デメリットについて、まさに十分な国民的な議論が必要である、このように考えております。

 一方、今回の法案提出に至る過程では、長年にわたり、IR議連や各党において、関係省庁、経済団体、地方公共団体、教育団体、弁護士団体、医療関係者などからヒアリングを行ってきております。その過程で議論された、いわゆる課題などについては、相当な部分が今回の法案に反映をされている、このように思っております。

 また、経済団体、多くの地方公共団体においても調査研究がなされておりまして、大学の講義、民間のシンポジウムなどで活発な議論がなされている、このことも先生御承知のとおりでございます。

 また、さらに本年二月には、IRの導入に向けた、地方公共団体、民間などが連携した推進組織でありますIR推進協議会設立準備委員会が発足をいたしておりまして、国民的な議論を着実に今深めて進めておるというところでございます。

 しかし、今回の推進法案は、IR整備の方針、枠組みを定めるプログラム法案でありまして、今後の実施法案の策定そして審議のプロセスで、国民各界各層に対して丁寧に議論を重ねることにより、国民の皆様のさらなる理解、信頼を得られる、また、そういう努力をしていかなきゃならない、このように考えておるところであります。

村上(史)委員 ありがとうございました。

 国民の理解を深めていくためにも、今後充実した審議をしていかなければならないと思っておりますし、私も、内閣委員会の委員として、国民の理解に供するような質問を今後ともしていきたいと思っております。

 それでは、具体的にお伺いをしたいんですけれども、これは先ほども質問が出ておりましたけれども、設置されるIR施設の数、あるいはまた設定される地域について、どのようなイメージをお持ちなのか、改めてお伺いをしたいと思います。

鈴木(克)議員 設置の数や区域、これは本当に大きな問題だというふうに思っております。我々が今御審議いただいておるのは実施法ではなく、基本的な考え方をお示ししておるわけでありますから、今後、実施法の中で具体的に数とか場所とかが決められていくというふうに思っております。

 IRが国際競争力のある観光地の形成、地域経済の振興を図ることを目的に国の成長戦略に位置づけられる一方で、IRの一部であるカジノの社会に与える影響を最小限にしなければならないこと、また、施設の意義、効果などについて、先ほどのように、国民の理解を深めながら、その不安、懸念を払拭していく必要があるということでありまして、実施法制定後の最初の認定区域については二、三カ所程度で限定的に実施し、その効果、課題を十分に評価、検証しながら、着実な施行を確認した上で、段階的に設置数を増加するか否かを判断するべきである、このように考えております。

村上(史)委員 ありがとうございました。

 今、まず二、三カ所を設定して、今後どう展開をしていくかというのが課題になっていくということだと思います。

 実は、私の地元である大阪なんですけれども、大阪府も大阪市もこれについては積極的でありますし、また、堺市も積極的であります。具体的なことは述べられないと思いますけれども、大都市になるのか、あるいは地方都市になるのか、この点はやはり大きな関心の一つだと思います。

 その辺についてのお考え方を再度お伺いします。

鈴木(克)議員 先ほど御答弁を申し上げたように、具体的には実施法の中で定めていくということになります。

 ただ、設置によって、国際観光地の形成、観光客の増加、多様なサービスを提供することによる雇用の増加など、新たに経済効果が見込まれる、それから、地域の魅力が向上し、地域の再生に貢献することなどが基本的な要件になっていくというふうに思っております。

 このような基本的要件に対して、国際空港とのアクセス、人口、都市機能の集積という観点から、やはり大都市が有力ではないかという考え方もあろうと思いますが、一方、幾つかの地方都市においてもIRを積極的に誘致すべく調査研究されているところでありまして、今後、観光立国の実現のためには、大都市のみならず、地方都市の国際観光の受け入れ体制の強化、MICE機能の強化も必要である、このように考えております。

村上(史)委員 ありがとうございました。

 地元の理解、そして地元が手を挙げての整備だと思いますけれども、せっかくつくる施設でございますので、経済的な波及効果の大きいところがやはり選ばれるべきではないかなというふうには思います。

 それでは次に、入場者の規制についてお尋ねをしたいと思います。

 海外でももちろん規制をしております。今までの議論の中でもたくさん質問が出ておりますけれども、未成年者の問題、あるいは生活保護受給者の問題、あるいは過去の犯罪歴のある者の入場の問題など、さまざまな問題があると思いますけれども、入場者規制についての考え方をもう一度お尋ねします。

鈴木(克)議員 結論から申し上げて、やはり入場者の規制というのは必要であろう、このように思っています。

 その理由は、青少年の健全育成、それから暴力団員等の関与の排除、そして先ほど来のギャンブル依存症への対策といったもろもろの意味でも必要であろうというふうに考えております。

 少なくとも、未成年者がカジノ施設に入場することは禁止をするとともに、入場に当たっては、写真つきの身分証明書等により年齢確認を行うというようなことも考えております。

 ちなみに、ギャンブル依存症対策として、シンガポールでは、自己排除、家族排除、第三者排除プログラムの導入、入場料の徴収等の抑止政策が実施をされておりまして、日本においてカジノを導入するに当たっての参考になる、このように考えております。

村上(史)委員 ありがとうございました。

 それでは、最後に、IRの運営について伺いたいと思います。

 初めてのことでございますので、日本国内にはこのIRの運営について十分なノウハウがないじゃないかという指摘がございます。そういう視点から、運営事業者については、海外の外資の参入、あるいはその規制について何らかの考えが必要だと思いますし、その一方、外資だけで、外国の資本だけでこれを本当にやっていいのかどうか、やはり地域の事業者も含めて、この運営の事業者のあり方というのは今後大事な課題になってくると思います。

 その点についてのお考えを最後にお伺いしたいと思います。

鈴木(克)議員 この点も大変重要な点だというふうに思っております。

 具体的には、IRを運営することができる事業者の選定といいますか要件というのは、実施法の中で規定をされていくであろう、このように思っておりますし、また、そうでなくてはいけないというふうに思っています。

 今回の推進法案は、IR地区を整備することによって、国際観光や地域経済の振興、財政の改善に資することを目的としておるわけでありまして、IRの運営事業者は、そのような目的を達成するために必要な能力、ノウハウを有する企業が望まれるところでございます。

 WTO協定等におけるカジノに係るサービスの位置づけや、我が国の産業育成やノウハウ蓄積も重要であること等、さまざまな要請を勘案しつつ、実施法の枠組みの中で議論されるべきであろう、このように考えております。

 IRの整備、運営に当たっては、地域事業者を初め、国内外の民間事業者の英知を結集して行われることが肝要でありまして、その結果、地域経済の振興を実現する、このことが望まれるわけでございます。

村上(史)委員 ありがとうございました。

 いずれにいたしましても、この法案については、国民の十分な理解を求め、そして深めていく中で日本の経済に大きく貢献できる、そういう法律にしていきたいな、私もその努力をしていきたいということを述べまして、終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

柴山委員長 これにて本日の質疑は終了いたしました。

 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

柴山委員長 速記を起こしてください。

     ――――◇―――――

柴山委員長 次に、橋本岳君外六名提出、死因究明等推進基本法案を議題といたします。

 趣旨の説明を聴取いたします。提出者橋本岳君。

    ―――――――――――――

 死因究明等推進基本法案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

橋本(岳)議員 ただいま議題となりました死因究明等推進基本法案につきまして、自由民主党、公明党、みんなの党、結いの党及び生活の党を代表して、その趣旨及び概要を御説明申し上げます。

 死因究明は、死者の生存していた最後の時点における状況を明らかにするものであることから、これを適切に行うことは、死者や遺族の権利利益を保護する上でも、また犯罪による死亡の見逃しを防止する観点からも極めて重要であります。

 しかし、我が国における死因究明の現状は、諸外国と比較しても十分な水準にあるとは言いがたい状況にあります。死因究明のために不可欠な解剖が実施される割合は警察取扱死体のうち一割程度にすぎない上に地域間格差も大きく、司法解剖や行政解剖に従事する医師も全国でわずか百七十名程度にすぎません。そこで、この現状を打破すべく、二年前、衆議院内閣委員会において、委員長提案により、現行の死因究明等の推進に関する法律が制定され、この法律に基づき、先ごろ、死因究明等推進計画が閣議決定されたところです。

 しかし、この死因究明等推進法は、二年間の時限立法とされており、今年九月には失効する予定です。そこで、現行の死因究明等推進法で定められていた死因究明等の推進に関する基本理念や国、地方公共団体の責務を維持発展させるとともに、死因究明等に関する施策の基本となる事項を定め、死因究明等に関する施策を総合的かつ計画的に進めるための死因究明等推進計画や、この計画を強力に推進する司令塔としての死因究明等推進本部について定める必要がございます。

 次に、本法案の概要について御説明申し上げます。

 第一に、総則的事項として、この法律の目的、死因究明等の推進に関する基本理念、関係者の責務、法制上の措置等、年次報告などについて規定しております。

 第二に、基本的施策として、死因究明等を行う専門的な機関の全国的な整備、死因究明等に関する教育及び研究の拠点の整備、死因究明等に係る業務に従事する人材の育成等、警察等における死因究明等の実施体制の充実、死体の検案及び解剖等の実施体制の充実、死因究明のための死体の科学調査の活用、身元確認のための死体の科学調査の充実及び身元確認に係るデータベースの整備、死因究明により得られた情報の活用及び遺族等に対する説明の促進並びに情報の適切な管理について規定しております。

 第三に、死因究明等推進計画に関する事項として、政府が死因究明等推進計画を定めなければならないこと、死因究明等推進計画について定めるべき事項、死因究明等推進計画の実施に要する資金の確保、死因究明等推進計画の見直し等について規定しております。

 第四に、死因究明等推進本部に関する事項として、内閣府に特別の機関として死因究明等推進本部を置くこと、死因究明等推進本部の組織及び権限等について規定しております。

 第五に、地方公共団体は、死因究明等推進地方協議会を設けるよう努めるものとする旨規定しております。

 第六に、医療の提供に関連して死亡した者の死因究明に係る制度については、別に法律で定めるところによるものとしております。

 第七に、この法律は、平成二十六年九月二十一日から施行するとともに、平成三十一年十二月三十一日限りその効力を失う旨規定しているほか、現行の死因究明等推進法に基づく死因究明等推進計画をこの法律に基づく死因究明等推進計画とみなすとともに、所要の検討条項を設けております。

 以上が、本法案の趣旨及び概要であります。

 何とぞ、御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。

柴山委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 次回は、来る二十日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前十時五十三分散会


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