衆議院

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第3号 平成29年12月1日(金曜日)

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平成二十九年十二月一日(金曜日)

    午前十時開議

 出席委員

   委員長 山際大志郎君

   理事 石原 宏高君 理事 谷川 弥一君

   理事 中山 展宏君 理事 永岡 桂子君

   理事 松野 博一君 理事 阿部 知子君

   理事 後藤 祐一君 理事 佐藤 茂樹君

      池田 佳隆君    泉田 裕彦君

      上野 宏史君    大隈 和英君

      岡下 昌平君    加藤 鮎子君

      亀岡 偉民君    木村 次郎君

      木村 弥生君    国光あやの君

      小寺 裕雄君    古賀  篤君

      繁本  護君    杉田 水脈君

      田畑  毅君    高木  啓君

      高橋ひなこ君    武井 俊輔君

      長尾  敬君    長坂 康正君

      西田 昭二君    根本 幸典君

      本田 太郎君    三浦  靖君

      三谷 英弘君    村井 英樹君

      大河原雅子君    篠原  豪君

      森山 浩行君    山崎  誠君

      稲富 修二君    柿沢 未途君

      佐藤 公治君    浜地 雅一君

      濱村  進君    中川 正春君

      塩川 鉄也君    浦野 靖人君

      玉城デニー君

    …………………………………

   国務大臣

   (国家公務員制度担当)  梶山 弘志君

   内閣官房副長官      西村 康稔君

   内閣府大臣政務官     村井 英樹君

   内閣府大臣政務官     長坂 康正君

   政府特別補佐人

   (人事院総裁)      一宮なほみ君

   政府参考人

   (内閣官房行政改革推進本部事務局長)       高野 修一君

   政府参考人

   (内閣官房内閣人事局人事政策統括官)       植田  浩君

   政府参考人

   (内閣官房内閣人事局人事政策統括官)       長屋  聡君

   政府参考人

   (人事院事務総局総括審議官)           松尾恵美子君

   政府参考人

   (人事院事務総局職員福祉局長)          森永 耕造君

   政府参考人

   (人事院事務総局給与局長)            千葉 恭裕君

   政府参考人

   (内閣府地方創生推進事務局長)          河村 正人君

   政府参考人

   (総務省自治行政局公務員部長)          佐々木 浩君

   政府参考人

   (財務省主計局次長)   神田 眞人君

   政府参考人

   (文部科学省大臣官房審議官)           松尾 泰樹君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房審議官)           土屋 喜久君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房審議官)           成田 裕紀君

   政府参考人

   (農林水産省大臣官房審議官)           小川 良介君

   内閣委員会専門員     長谷田晃二君

    ―――――――――――――

委員の異動

十二月一日

 辞任         補欠選任

  池田 佳隆君     根本 幸典君

  大西 宏幸君     木村 弥生君

  加藤 鮎子君     国光あやの君

  金子 俊平君     木村 次郎君

  神谷  昇君     繁本  護君

  亀岡 偉民君     高橋ひなこ君

  杉田 水脈君     上野 宏史君

同日

 辞任         補欠選任

  上野 宏史君     杉田 水脈君

  木村 次郎君     三浦  靖君

  木村 弥生君     長尾  敬君

  国光あやの君     加藤 鮎子君

  繁本  護君     田畑  毅君

  高橋ひなこ君     亀岡 偉民君

  根本 幸典君     池田 佳隆君

同日

 辞任         補欠選任

  田畑  毅君     神谷  昇君

  長尾  敬君     本田 太郎君

  三浦  靖君     金子 俊平君

同日

 辞任         補欠選任

  本田 太郎君     大西 宏幸君

    ―――――――――――――

十一月二十七日

 特定秘密保護法の撤廃に関する請願(畑野君枝君紹介)(第一号)

十二月一日

 慰安婦問題の解決に関する請願(田村貴昭君紹介)(第一五五号)

 同(赤嶺政賢君紹介)(第二二七号)

 同(笠井亮君紹介)(第二二八号)

 同(穀田恵二君紹介)(第二二九号)

 同(志位和夫君紹介)(第二三〇号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第二三一号)

 同(田村貴昭君紹介)(第二三二号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第二三三号)

 同(畑野君枝君紹介)(第二三四号)

 同(藤野保史君紹介)(第二三五号)

 同(宮本岳志君紹介)(第二三六号)

 同(宮本徹君紹介)(第二三七号)

 同(本村伸子君紹介)(第二三八号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第一号)

 特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第二号)

 国家公務員退職手当法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三号)

 公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件(人事院勧告)


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     ――――◇―――――

山際委員長 これより会議を開きます。

 公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件、特に人事院勧告について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣人事局人事政策統括官植田浩君、内閣官房内閣人事局人事政策統括官長屋聡君、人事院事務総局総括審議官松尾恵美子君、人事院事務総局職員福祉局長森永耕造君、人事院事務総局給与局長千葉恭裕君、内閣府地方創生推進事務局長河村正人君、文部科学省大臣官房審議官松尾泰樹君、厚生労働省大臣官房審議官土屋喜久君、農林水産省大臣官房審議官小川良介君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山際委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

山際委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。森山浩行君。

森山(浩)委員 おはようございます。

 五年ぶりに衆議院に戻していただきました。立憲民主党の森山浩行でございます。

 この五年間、たくさんの町の声を聞き、こんなところがおかしいんじゃないか、あるいは、情報公開が不十分で実態がわからないまま物事が進む、ブラックボックスが多過ぎてまともな議論ができていない、このような政府あるいは国会に対する多くの不満や不安を聞いてまいりました。真っ当な政治、真っ当な社会を取り戻していくための議論をしてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。

 さて、今回の議題は、人事院勧告と、そして報告についてでございますけれども、私の方からは、特に公務員人事管理に関する報告について、まずお聞きをしたいと思います。

 この報告の部分をお読みいただけますか。

森永政府参考人 お答えいたします。

 本年の報告におきましては、公務員人事管理に関する報告といたしまして、多様な有為の人材の確保及び育成、加えまして、働き方改革と勤務環境の整備といたしまして、職場におけるマネジメントの強化等における長時間労働の是正の取り組み強化、仕事と家庭の両立支援の促進等、非常勤職員の勤務環境の整備、高齢層職員の能力及び活用、再任用は短時間勤務や補完的な職務にとどまる例が多く、能率や士気に課題がある、定年の引き上げに向けて、平成二十三年の意見の申し出以降の諸状況の変化も踏まえ、今後論点整理を行うなど鋭意検討を進める等の事項について、報告をさせていただいております。

森山(浩)委員 ありがとうございます。

 多様な有為の人材の確保及び育成、あるいは働き方改革と勤務環境の整備ということで、長時間勤務の是正、あるいは非常勤職員の勤務環境の整備、そして高齢層職員、これに関しては能力及び経験をもっと活用すべきだ、このようなお話、また、定年の引き上げに向けての論点整理というような形で、今回すぐやらなきゃいけないこと、また、今後中長期的にやっていくことというようなことが提案をされているわけなんですけれども、長時間勤務につきましては、昨今ニュースでもたくさん取り上げられているところでもございます。

 民間の方には、あれせい、これせいと、ちょっと後で議論をしますけれども、たくさんの指導をしたり、あるいは、こうやった方がいいんじゃないかと提案をしたりというようなことも含めて、国から、よりよい職場環境、労働環境の整備に向けての提案をされているところでありますけれども、その指導をしている、あるいは提案をしている国の方、国家公務員の方で、この超過勤務、ほったらかしというわけにはいかないと思うのですけれども、この実態に対する認識、現在把握をされている数字についてお答えをいただけますか。

森永政府参考人 お答えいたします。

 平成二十九年に実施いたしました国家公務員給与等実態調査によれば、平成二十八年における国家公務員の年間超過勤務時間数は平均で二百三十五時間となっております。これを組織区分別に見ますと、本府省では三百六十六時間、本府省以外では二百七時間となってございます。

森山(浩)委員 二百三十五時間、本省で三百六十六時間ということですけれども、これは十二で割って一カ月にすると大体三十時間ぐらいでしょうか。これは、三十時間まではいいよというルールがあるので、この数字に合っているというような数字に見えて仕方がありませんね。

 我々、ここ国会あるいは霞が関近辺でうろうろしていて、いや、三十時間で終わっているよというような実感は全くないわけなんですけれども、これはむしろ許されている残業時間に合わせた数字というように見えるんですけれども、どうでしょう、その辺は。

森永政府参考人 お答えいたします。

 国家公務員の超過勤務は、公務のため臨時または緊急の必要がある場合において、正規の勤務時間以外の時間において勤務することを命ぜられて行われるものでございまして、超過勤務に従って勤務した時間が超過勤務の時間ということでございまして、特に何かに合わせて算定しているというふうな性格のものではございません。

森山(浩)委員 実態になかなか合うていないんじゃないかというのは……。先にあっちに行きましょうか。

 民間の方に対してですけれども、過労死の防止対策白書、いわゆる過労死白書というものが出ています。平成二十九年版というのが十月六日に発表されております。労働時間を正確に把握することというのが非常に重要であるというようなことを書かれているわけなんですけれども、それに関連をしまして、労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン、これは民間向けのものでありますけれども、これが出されたのはいつで、これまでどのような形で周知をされておりますでしょうか。

土屋政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のガイドラインは、労働時間の適正な把握の徹底のために、昨年末に厚生労働大臣を本部長とする長時間労働削減推進本部で取りまとめをしました「過労死等ゼロ」緊急対策を受けまして、本年一月二十日に策定をしたものでございます。

 このガイドラインは、近年の過労死事案などを受けまして、従来、行政の内部向けの通達でございました「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準について」の内容を踏まえながら、使用者向けのガイドラインとして新たに策定をしたものでございます。

 具体的な内容としましては、従来の通達と同様に、使用者が始業、終業時刻を確認する方法として、使用者の現認やタイムカード、パソコンの使用時間などの客観的な記録によることが原則であるということとするほか、新たに労働時間の適正な把握の前提として労働時間の考え方を明示いたしまして、また、やむを得ず労働者の自己申告により労働時間の把握を行う場合、自己申告によって把握をした労働時間と入退場記録などから把握した事業場内にいた時間との間に著しい乖離がある場合には、使用者が実態調査を実施して所要の補正を行うことなどを盛り込んでいるところでございます。

 このガイドラインにつきましては、策定以降、各労働局それから監督署の現場におきまして、使用者の皆様方に周知徹底を図っているところでございます。

森山(浩)委員 タイムカードによって勤務時間を管理する、あるいはパソコンの使用時間を見る、これは客観的な基準として民間にはお願いをしているということでありますけれども、同じようなものは対役所、官庁に対してはありますか。

土屋政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま御説明いたしましたガイドラインの対象は、労働基準法のうち労働時間に関する規定が適用される事業場に対するものでございまして、一般職の国家公務員につきましては原則として適用がないものというふうに考えております。

森山(浩)委員 厚生労働省さんが言うことではないということでありますけれども、では、この部分、適正な把握というのはどこが責任を持ってやることになるんでしょうか。

植田政府参考人 お答えいたします。

 内閣官房内閣人事局で所管しているというふうに認識してございます。

森山(浩)委員 では、そこにおいては、同じような形で、例えばタイムカードを押すべきだ、あるいはパソコンの電源の時間で見るべきだというようなことは言っておられるんでしょうか。

植田政府参考人 お答えいたします。

 勤務時間の管理についてでございますけれども、国家公務員の場合は、人事院によって示されております方法によって、各府省において適切に行っていただくということになってございまして、御指摘のこの管理時間のあり方については、現状では民間とは違う形になっているという状況でございます。

森山(浩)委員 実は、現場の方でちょっと聞いたりすると、始業時間が始まるまで勤務表というものがどんと入り口に置いてある。これをめくって、自分の名前のところに自分の判こを押す。勤務時間が始まるとそれを管理者が持っていって、退庁のときには何時かというのは実はないというような実態もあるんだというような話を聞きます。

 つまり、何時に入って何時に終わったかというようなことはそもそも見ていないんだというような職場もあるというふうにお聞きをしますけれども、その辺の実態は御存じでしょうか。

植田政府参考人 私どもで実態について、全てについて網羅的に把握しているということではございませんけれども、当然、委員御指摘のような状況が全体的には多いのではないかというふうには思っております。

森山(浩)委員 多いという話でございます。民間にはちゃんと勤務時間を管理しましょうよ、お願いしますよという話を政府からしていて、自分たちの間では、勤務時間管理はできない、こういう職場が多いというようなお答えでございます。

 勤務管理時間の現状という話でいうと多いというような部分で、まだほかに何か言っておくべきことはありますか。

植田政府参考人 お答えいたします。

 この勤務時間の管理のあり方についてでありますけれども、より有効で、また効率的な方法がないかどうか、形式的な面も勘案しながら、また、民間の事例なども参考にしながら、人事院、各府省と連携しつつ検討してまいりたいと思っておりまして、今後の検討課題とは思っております。

森山(浩)委員 勤務管理についてはそういうことなんですけれども、ただ、長時間の勤務について是正をしなきゃいけないというような思いはあって取り組んでおられると思いますが、長時間勤務について何とかしようという取り組みについてお答えください。

植田政府参考人 お答えいたします。

 国家公務員の長時間労働の是正につきましては、従来から重要課題の一つとして政府全体で取り組んできたところでございます。

 長時間労働を前提とした働き方を改め、生産性の高い働き方へと変えていくことが官民共通の重要な課題であるというふうに考えているところでございます。

 政府といたしましても、平成二十六年十月にまとめました国家公務員の女性活躍とワークライフバランス推進のための取組指針というものに基づきまして、ゆう活などを通じた、長時間労働を前提とする働き方を改める意識改革や、業務効率化を通じた超過勤務の縮減、あるいは、平成二十八年九月に「国家公務員の労働時間短縮対策について」というものを改正いたしましたけれども、超過勤務を実施する際に、その理由や見込み時間を上司が把握するなどの超勤時間の適切な管理の徹底などに取り組んできたところでございます。

 今後とも、長時間労働の是正に積極的に取り組みつつ、全ての職員が存分に能力を発揮できる環境づくりに努めてまいりたいと考えております。

森山(浩)委員 そうですね。七月、八月というような夏の時間などは割と業務量を調整ができるというふうなことで、五時に帰りましょうという運動をされている、ゆう活のようなことがあるというふうにお聞きをしています。

 予算だ、決算だ、季節的に忙しい部分、あるいは災害だというようなときもあるということでございますので、それについては工夫をしながらやっていただければと思うのですが、この過労死の白書、こちらの方では、調査、分析の結果というところで、これは対民間でありますけれども、労働時間を正確に把握することが、残業時間の減少、それから年休取得日数の増加、メンタルヘルスの状態の良好化に資するというような調査結果が出ております。これは厚生労働省さんが出してはるんですかね。というようなこともあって、何とか民間、お願いしますよと言うておるような状況であります。こういう状況でありますから、まずは勤務時間を正確に把握するというところ、これについても民間並みに少なくとも取り組んでいただきたいと思うのであります。

 さらに、公務における勤務時間の上限規制、これは今、入っていないかと思うんですけれども、どのようになっておりますでしょうか。

森永政府参考人 お答えいたします。

 公務における超過勤務は、勤務時間法に基づきまして、公務のため臨時または緊急の必要がある場合に各省各庁の長の判断で命じられて行うものとされてございます。いわゆる三六協定に基づいて行う民間の時間外労働とは基本的枠組みが異なっておりますけれども、公務においても、職員の健康保持や仕事と家庭生活の両立、人材確保の観点から、長時間労働を是正すべき必要性は異なるものではございません。

 国家公務員の超過勤務の縮減につきましては、従来から最重要な課題の一つとして政府全体で連携しつつ取り組んできたところでございますけれども、本院では、超過勤務縮減に関する指針を発出いたしまして、一年につき三百六十時間、他律的業務の多い部署におきましても七百二十時間の上限の目安時間を設け、これを超えて超過勤務をさせないよう努めることを各省に求めるなどの取り組みを行ってきてございます。

 近年、長時間労働の是正が我が国全体の課題とされる中で、民間企業に対しまして時間外労働の上限規制の導入等の議論が具体的に進められているところでございます。このため、長時間労働の是正に向けまして、今後、各府省の取り組みや働き方改革関連法案に関します御議論等を踏まえまして、各府省や職員団体等の御意見も聞きながら、どのような実効性のある措置を講ずるか、検討を進めてまいりたいと考えてございます。

森山(浩)委員 三百六十時間、七百二十時間という目標があるということがわかりました。そういうことをいかに実効的にやるか、各省庁任せにせずにきちんとやり切るにはどうするかということをしっかり考えていただければというふうに思います。

 さらに、業務量に見合った定員配置をきちんとされていないんじゃないかというような部分については、どのようにお考えでしょうか。

長屋政府参考人 お答え申し上げます。

 定員措置、定員管理の関係でございますけれども、国家公務員の定員につきましては、各府省からまず増員要求というものが内閣人事局に出されまして、要求内容を内閣人事局において精査の上で必要と認められるところには増員を措置する、こういった仕組みでございます。

 そういう中で、個別の要求内容の精査に当たりましては、業務量の見積もりというのが重要な要素でございます。あわせて、必要性とか緊急性などさまざまな要素を総合的に勘案して判断するということではございますけれども、いずれにしても、業務量というのは重要な要素として私どもの判断基準となっております。

 また、定員の再配置の要求というものも受け付けておりまして、部門間で大きな業務量のばらつきがあるような場合、相対的に余裕のある部門から他の忙しい部門に定員を再配置する、こういったことも、定員管理上、重要な課題でございます。

 さらに、業務量のあり方を見直して、省力化、効率化を図って業務負担を軽減する、また、各省の人事管理上の取り組みということになりますけれども、具体的な職員配置の面でできるだけ業務量の平準化を図っていく、こういった工夫もあり得るんじゃないかと思います。

 いずれにしましても、過重な業務負担を軽減するということを含めまして、効率的な業務運営体制、これを確立していくということは、そのためにまたさまざまな取り組みを進めていく、これは重要な課題である、事柄であると認識しているところでございます。

森山(浩)委員 民間の方であっても公務員の皆さんであっても同じ人間でありますから、長時間労働させても大丈夫だというわけではないと思います。人間らしい働き方ができるように工夫をしていただきたいと思いますが、この辺、午後の質問も含めて、大臣にお聞きをしたいと思います。

 では、午前の質問を終了いたします。ありがとうございました。

山際委員長 次に、阿部知子君。

阿部委員 立憲民主党の阿部知子です。初めてこの委員会で質問させていただきます。

 きょうは、与党筆頭並びに委員長の御采配で、野党のみ、人事院勧告を基本とする二時間の質疑の時間をいただきました。

 そもそも、今、内閣委員会には十一人の所掌担当大臣がおられまして、おのおのの大臣に一時間はいろいろお聞きしたいと思いますが、いろいろな時間制約の中で、前回七時間やらせていただき、そのうち与党二時間、野党五時間ということで、私ども野党といたしましては、今、野党の数も多く、こうしたいろいろな審議時間の都度、野党の時間をいただけますことをまたお願い申し上げます。きょうについては感謝申し上げます。

 さて、私の質問に移らせていただきますが、今、我が党の森山委員の方からも、公務員の働き方について御質疑がございました。

 特に、この間、国会のいろいろなスケジュールというか予定が大変に日がわりメニューで、その前日の遅くに決まるというような中で、個別公務員の中の霞が関の官庁職員の働き方を見ても、大変だろうなとも思います。また、いろいろな資料も、あれを出せ、これを出せもありますので、それについても、よりスムーズに審議があればよいなと思うものでもございます。

 私がきょう取り上げたいのは、公務労働災害に関する人事院の役割についてでございます。

 公務労働災害については、平成十九年、災害補償制度研究会の報告において、複雑化、高度化する災害補償業務の実施のあり方に関して、各省庁がそれを担当するのみでなく、人事院としても、これに助言、いろいろなサポートをしていただきながら、脳・心臓疾患、精神疾患等の疾病にかかわる災害認定をより容易にしていこうというお取り組みが、平成二十年五月一日から施行される関係規則、法の改正で始まっていると思います。

 この結果、どのような改善点があったのかということなども含めて、きょうは人事院総裁に、まず冒頭、御意見を伺います。

一宮政府特別補佐人 災害補償制度研究会では、各府省等における災害補償業務の負担軽減や災害補償業務の処理の効率化等の要請といった観点から、今後の災害補償業務の実施のあり方について議論を行い、平成十九年五月に報告を行いました。

 これを受けて、翌年、脳・心臓疾患、精神疾患等の疾病事案の上外認定などの困難な業務について、人事院が各府省等から協議を受けることとする改正を行いました。これにより、早期の段階で人事院が、各府省等が行う事案調査等に関与することになり、調査等のポイントの明確化や認定手続の効率化が図られるなど、一層迅速かつ公正に公務災害補償業務が運営されるようになったというふうに考えております。

阿部委員 ぜひそうあってほしいと思います。

 皆さんのお手元にお示ししたのは、平成の十一年から二十八年までの、一般職の公務員に係る脳・心臓疾患、裏面が精神疾患でございます。これは、平成十九年度が非常に、どちらにおいても高い数値を示しておりますが、ここまでは郵政民営化の前でございますので、総務省関係の、郵便関係の職員の疾病が多かった。

 それが除かれた後、しかしながら、二十一年あたりから二十五年あたりにかけて大変、逆にまた公務災害認定がふえてきておる。総務省が一緒だったときよりはまだ少し少ないかなと思いますが、精神疾患などでは、平成二十五年におきましては、死亡五例、あるいは全体の疾患数十六例というふうに高い数値が示されております。現状の職務のストレスの度合いなども含めて、公務員の心身が健康であるためにも、ぜひ人事院には御尽力をいただきたいと思います。

 さて、そうした観点から、人事院が本来こういうサポートをしております一般の職員とはまた別に、いわゆる特別職である自衛隊員の問題を少しきょうは皆さんに御紹介したいと思います。もちろん、自衛隊員は特別職でありますので、人事院の直のかかわりではないということは存じ上げていた上で、なおかつ、公務員全体、私どもの国の基でありますので、支えていただくためにいろいろ御助言を賜れればと思うことであります。

 三枚目の資料は、公務災害認定の原因別で、陸上、海上、航空、内部部局の自衛隊員の事例の発生数であります。精神疾患、脳・心臓疾患等々も区分けして、公務災害の認定数が書いてございますが、これは、職員数に比べて必ずしも多くないというふうに認識しますが、個別に検証はいたしておりませんので、そこはちょっと割愛をさせていただきまして、裏面をごらんいただきたいと思います。

 私がこういうふうに自衛隊員の脳・心臓疾患あるいは精神疾患などについて興味を持っておりますのは、実は当選して以来のことで、毎年自衛隊にはさまざまな報告を求めております。

 下段に、平成二十七年度、果たして自衛隊員においては、脳・心臓疾患で何人くらいが亡くなっておるかという数値を出していただいたものでございます。平成二十七年度、一年限りで、実は記録は皆廃棄されてしまいます。去年と比べられない、おととしと比べられない。そうすると、自衛隊員の健康度がよくなったのかストレスフルなのかということがなかなかわからない。ここに、行政文書の保存期間を一年としていることから二十六年度以前の脳・心臓疾患を死因とする人数については把握できませんと返ってまいります。

 一方、人事院が関与している一般公務員については、上のグラフを見ていただきたいですが、平成二十年、二十三年、二十六年というふうに、一般国民と比べて、心臓病や脳血管障害や自殺や、もろもろのものがどのように推移したかということがきちんと数値として残され、それが数値として残されることが、労働環境の対策や公務認定災害に生かされるということをとっております。

 私は、冒頭申し上げましたが、自衛隊が特別職であるということは存じておりますが、公務員全体という観点から見れば、少なくとも資料も残されない、そうなると公務災害の発見も少ないというふうになってまいりますので、こうしたことについて意見交換をしていただけまいかと。

 これは、業務としてではない、しかし、公務員全体を誰かが守らなきゃいけないという大所高所の観点ですので、この点についても、可能な方法があり得るならば、総裁にはぜひ御意見を伺いたいと思います。

一宮政府特別補佐人 自衛隊員の公務災害補償については、防衛省が、防衛省の職員の給与等に関する法律に基づいて業務に当たっているものと承知しております。

 人事院としては、防衛省に対しても、これまで災害補償制度の改正内容や運用状況に関する情報を提供するなどもしてきておりますし、また、人事院の実施する災害補償に関する研修には防衛省の職員も参加していただいております。

 今後とも、災害補償業務に関し、防衛省と十分連携協力を図ってまいりたいと考えております。

阿部委員 もちろんそうしていただくことは大変重要ですが、そもそも資料が残されないというのでは、何度も申し上げますが、改善はされません。

 今回、ここは内閣委員会ですので、私もまた別途、防衛省の出てこられる委員会で質疑はいたしますが、ぜひ総裁の方からも、健康管理はその一点ではなくて経年的に見ていただいて、よりよいものになるようにお願いしたいと思います。

 引き続いて、梶山地方創生並びに規制改革担当大臣もやっておられますので、その観点からお伺いをいたします。

 この間、公務員を忙しくさせている大きな理由、モリカケ問題、私はかなり影響をいたしておると思います。政治の側としては、正直言って申しわけないという気持ちもいたしますし、ただ、やはり行政はその意思決定にかかわるものをきちんと記していただいて、国民の納得に資するということであろうかと思いますので、そういう観点から御質疑をさせていただきます。

 まず一問目ですが、特に、加計学園問題でクローズアップされました国家戦略特区における事案の扱いと、これまでの構造改革特区などにおける申請事案の扱い、一番大きな差はどこにあるというふうに梶山大臣がお考えか、お願いします。

梶山国務大臣 今御質問いただきました国家戦略特区及び構造改革特区につきましては、いずれも対象地域を限定して規制改革を行うものでありますけれども、構造改革特区は、一旦措置された規制改革事項であれば、希望する全国どこの地域においても活用を申請できる制度であります。これに対しまして、国家戦略特区は、活用できる地域を厳格に限ること、限定することで、特にかたい岩盤規制改革に突破口を開く制度であります。このように、異なる意義、目的を有したものであります。

 ただし、両制度とも地域からの提案に基づくものでありまして、改革実現に向けた検討を行い、最終的には総理をトップとする組織で規制改革や特区指定を決定するという点では同じ側面を有しております。

 実務的にも、両制度の提案募集を共同で行い、提案内容の特性に応じて、いずれの制度で改革を実現するかを選択するなど、その一体的、効果的な運用に努めているところでありますが、選択するに当たっても、提案地域との協議の上に行うということでもあります。

阿部委員 御説明をいただきましたが、国家戦略特区の方がより地域限定が強いということで、その分、証明されるというか説明される公平性、公正性の担保がより重要になるんだと思います。ある地域で認められると、そこに妥当性、ああ、やはりそうだなと思わせる説明がついていないといけない。

 お手元に、これは内閣府から提出していただきましたが、国家戦略特区、総合特区、構造改革特区、三つ並べた場合に、規制改革の実現手法というところを見ていただきますと、国家戦略特区の場合は特区諮問会議、区域会議、特区ワーキンググループ、総合特区は国と地方の協議会、構造改革特区では省庁間での調整となっておりまして、先ほど梶山大臣もおっしゃいましたが、地方と国の調整ということは、ある程度、国家戦略特区でも行われるということでありますが、私がこの間ずっと加計学園の事案などを見ておりますと、果たして省庁間の調整ということが見える形で行われているだろうか、逆に、特区諮問会議、区域会議、ワーキンググループなどで話されて、その内容の一つ一つが各省庁にとっての十分な意思疎通、確認になっているだろうかということに大変大きな疑念がございます。

 私は、いろいろな観点から皆さんが聞いておられますが、特に、きょうお手元の資料の最後のページに示しましたが、会議がたくさんあるんです。

 獣医学部問題でも、国家戦略特区関係会議というのを一覧、裏表並べてみましたが、一つは、個々の時間が非常に短くて、その場面場面で各省庁がお互いを恐らく確認できないくらいの短さ。例えばワーキンググループなどは十九分とかいうのもございますし、こういう短い時間の中で、省庁が十分にそこで意思疎通ができるかというと、なかなかできまい。では、省庁の意思疎通をする場がどこで、それをどんなふうに文書に残すのかということが見えなくなって、潜在化してしまうと思います。

 担当大臣にあっては、こうした短い審議時間、それも、よく議事録を見ますと数行なんですね。そこには、省庁の見解というのがほとんど確認されない。その点を補追するものとして一番端的なのは、内閣の閣議決定である四要件ですね。四要件というのは各省庁全体にかかわるものでありますので、それが一つ一つ、これだけの会議の中で、どこで確認されたかが全く浮かばないのでありますが、大臣にあっては、そうした観点からこれを見直してみたときに、いや、ここであろうとか、これと違う場だからこういう議事録を残したとか、おありであれば教えてください。

梶山国務大臣 何度も会議を重ねて、合意もその都度重ねてきたということであります。

 獣医学部の新設は、二十六年七月の区域会議で新潟市が提案をして以降、特区ワーキンググループや諮問会議での議論、検討を重ねてまいりました。

 四項目に関する議論があったものだけを数えても、平成二十七年の六月に日本再興戦略二〇一五で四項目を定めるまでに、それの準備として議論を重ねてきて七回、平成二十八年十一月の諮問会議取りまとめまでで、四項目に沿った規制改革を決定するまでに十七回、ことし一月の諮問会議で加計学園の構想を認定するまでに約二十回、正式に二十回ですね、に及ぶ議論を重ねて、段階的にプロセスを進めてまいりました。

 こうした議論の積み重ねをもとに、最終的には、諮問会議の取りまとめについては、昨年の十一月九日の特区諮問会議で、文科大臣、農水大臣両大臣も出席の上で、四項目への適合が確認された文案が異論なく了承されているということであります。

 加計学園の構想については、本年の一月十日に提出がありました。そして、一月十二日に、今治市分科会における獣医学の専門家二人を含む有識者による審査、文科、農水両大臣が出席する一月二十日の区域会議、同日の文科大臣の書面同意、特区諮問会議において、いずれも、四項目それぞれへの適合を含めて異論なく了承されて、特区認定に至ったものであります。

阿部委員 私は、きのう事務方の方に、今大臣がお示しくださった、十一月の、最初の日本再興戦略二〇一五までが多分七回とおっしゃって、その後の十七回、さらに一月二十日が二十回と回数をおっしゃっていただきましたが、その都度を示した文書をいただきたいというふうにオーダーをかけました。

 まだ、けさに至るまでいただいておりませんので、ここでやりとりするお時間がないので、申しわけありませんが、今大臣の御答弁の部分、ここで触れているんだよというようなことは私の方にいただけましたらありがたいと思います。

梶山国務大臣 しっかりと、出せる文書につきましては指示を出して、阿部委員の方にお届けするようにいたします。

阿部委員 では、私が最も気になります四要件を満たしておらないのではないかという問題で、今後の獣医師の定員数等について論議された場がどこにあるだろうかと。

 私は、一応、議事録、ここに今挙げたものは目を通しましたのですが、たった一回あるだけで、それも、実施主体である今治市の平成二十八年九月二十一日の広島県・今治市国家戦略特別区域会議で、加戸前知事、このときは商工会議所顧問という形で出された一文、ここだけでありました。

 私が、四要件、需給は大事な四要件の一つで、それをどこで論議されているかと追っても何もなくて、たった一つ見つけたのが、この二十八年九月二十一日の文書であります。

 大臣のお手元にありますが、近年の獣医師に関する需給バランスというものが述べられております。これは、簡単に読みますと、届け出数が約三万九千人、それで、獣医師の勤続年数を三十五年とすれば、現状を維持するために必要な一年当たりの獣医師養成数は千百十七人という計算が出ております。

 私は、この妥当性がどこで検証されたのかを、ぜひ大臣、後追いしていただきたいと思うんです。

 この文書は、さらに続けて、現在の獣医学部の入学定員が九百三十人であるから、二百人とはいかないけれども、百六十人くらいの不足であろうと、ここから結論を出していくわけですが、私は、これはどう考えてもおかしいと思うんです。

 なぜならば、委員長もそうですが、獣医師でありますが、平均勤務年数三十五年なんというものではないです。二十五歳で獣医師になったとしても、六十で定年ならば三十五年ですが、通常、七十、七十五くらいまでみんな働いております。政府にあっては百歳まで働くというプランであります。そうやって計算してすら千百十七人。これは、勤務年数をふやせばもっとこの人数は減るわけです、すなわち蓄積効果でありますから。

 それから、全国の入学定員が九百三十人ということでありますが、下の段、これは農水からもらった資料ですが、一体毎年何人が獣医師国家試験に合格しているであろうかと見ますと、新卒と既卒、すなわち、その年に卒業した人と、留年したり、あるいは卒業してから何回か受けられるということもあって、大体多いときには千二十三人から四人が合格をいたしております。

 この必要数が千百十七という数値もいかがかと思いますし、もし毎年千二十四人卒業しておられれば、それにのっとっても、不足数は八十としかなりません。

 さっきの勤続年数をもっと現状に合わせて計算すれば、私は、農水省が言うように、ほぼ足りている。ただ、その配分の中で、どこにどんなふうに人を補填するか、あるいは女性獣医師の活躍をどうするかなどはありますが、この計算がひとり歩きしているのではないか。

 大臣には特に、このことがどこで話されたか。最後に文科省の審議会で百四十に定員削減されておりますが、それでも多いと思います。獣医師が多く生まれた場合に、やはりこれまでの人たちの獣医師としての生活も圧迫されますし、本当の意味で必要な判断なのかが問われる。そのために四要件があったと思います。この点、お願いします。

梶山国務大臣 今、需要の話を定量的にというお話であったと思うんですけれども、なかなか定量的にあらわすことは難しいんです。この四項目自体にも、数であらわすということでは記されておりません。

 新たな需要がかなり生じていることは確かなんですね。今まで直接的に家畜を診たりペットを診たりというような仕事のほかに、会社員として獣医師の方が勤務をするというような需要がかなり、この十年ぐらいで五、六割ふえているということであります。

 これは、製薬会社であって、実験動物の管理であるとか、動物の治験を生かした創薬への治験の活用、そしてまた食品会社、食の安全、安心ということでも、そういうものも広がっておりますし、今言ったライフサイエンス、さらにはまた水際対策においての獣医師の偏在、こういったことも含めて勘案をして、この四条件を、需要に関しては見ていったものであります。

 そういったことも含めて、この四条件の需要に関しては、答えを導いてきているということであります。

阿部委員 今御答弁くださいましたが、みんな言葉だけなんですね。新しいライフサイエンスとか、例えば企業に勤められる獣医師さんがふえていますが、獣医師の全体の一割なんです、もともと。それが五割ふえると。全体の方が多いわけです。私は非常に数字に不誠実な論議だと思うんです。

 大臣にはぜひ、そもそも、何度も申しますが、この加戸さんがお示しになった数値しか、全部のあれだけの会議を見ても、ないんです。これが妥当と思われるのか。私は思わないです、計算方式も含めて。卒業の数も違うし、一つ一つ言えば違うんです。でも、違うという指摘がされたものがどこにもない。

 では、どこで、新たな需要があるんだと言うけれども、それについては言葉だけなんですね。大臣がおっしゃる企業に勤める人がふえたといっても、全体の獣医師さんの一割がもともとベースで、そこが五割ふえているんです。何か五割ふえたというと、全体が五割ふえたように見えちゃうけれども。そういう論議は私は不誠実だと思うんです。これだけの人の運命と日本の獣医学の将来がかかるわけです。

 大臣には、これは宿題にさせていただきますが、どこでこの数値の妥当性を検証したんだと。私は農水にも聞きました、文科にも聞きました。農水としてこんな数値を出したことはない。検証されていないんだと思います。そういうことが省庁間の中で全くなされなかったら、机上の空論で事が行われているとなります。

 また御質問の機会を得て、大臣には、どこで検証されたのだ、この妥当性をどう考えるのだについて、私は御意見を賜りたいです。いかがですか。

梶山国務大臣 定量的な証明はなかなか難しいということを私どもも申しておりますし、また周りもそういうことであります。

 ただこれは、結果的に会社員になった獣医師の数がこのくらい、五、六割ふえているよというお話をしましたけれども、まだまだやはり足りない、できればもっと採りたいんだという企業の文書等の資料もございますし、そういう多様な需要が出てきている。食の安全で食品会社に勤める方もおいでになる。また、四国の食のブランドをつくるために、JAの皆さんもやはりこういう獣医師を充足させたいという思いもある。ただ、一人一人配置をして、これだけ、数名足りないんだというような日本全国での証明というのはなかなか、需要の証明というのは難しいかと思っております。

阿部委員 私がお願いしたのは、この加戸ペーパーの妥当性です。獣医師が三十五年勤続で千百十七人必要だと。決してそうではないです。卒業する人、入学九百三十でも、千人、既におられます。そこをきちんと検証してください。

 おっしゃっていることはみんな仮定なんです。ここに出されているこの数値の妥当性が検証されなければ、新しい獣医学部がこれにのっとって動いていっているんですから。

 委員長にもお願いします。私はきょう時間がないのでこれで終わらせていただきますが、梶山大臣にはぜひ私に、きちんとここの場で、こういう検証、少なくとも、これが正しいんですか、いいんですか、これをお願いしたいと思います。

 終わらせていただきます。

山際委員長 次に、柿沢未途君。

柿沢委員 柿沢未途でございます。

 梶山大臣、お疲れさまでございます。

 このところ、別の問題で、予算委員会、今の内閣委もそうですけれども、答弁を求められておられる姿を見ております。あるはずの資料がない、議事録がない、もう廃棄しちゃった、データをもう削除しちゃって保存していませんと。ちょっと、国民の常識から見てもかけ離れた答弁を繰り返し繰り返しせざるを得ないような状況に立たされておられるわけであります。

 国民の常識というのは、私は政治家にとっては大変重要なものだと思います。というのも、さまざまなキャリアを経て国民の皆様と交わって、その方々と対話を交わして信任を得て、そして選挙を通じて国民の皆さんに選ばれて、その負託を受けてその代表として官僚機構を統括する、そして立法し、法律を運用する、これが私たちの役割ですよね。ある意味では、国民の常識を持ち込むために私たちは存在しているというものではないかと思います。

 その私たちが、国民の常識から見て、どうも違和感を持たざるを得ない、どうも論理的に説明を聞いてもしっくりこない、納得がいかないなと思うときには、私たちは基本的に国民の常識の側に立たなきゃいけないというふうに思うんです。そうではありませんか。

 この問題は、何とか問題を追及するためにお伺いをしているわけではありません。政治家の基本的な姿勢ですので、通告をしておりませんが、梶山大臣の御所見をお伺いしたいと思います。

梶山国務大臣 政治家の役割、法律というのは、今、柿沢委員がおっしゃったとおりであると思っております。

 私も、この職に就任をいたしまして、事実関係をしっかりと精査しながら皆さんに、質問に答えていくということもありますし、また、それらも含めて前向きに与えられた使命を果たしてまいりたいと思っております。

柿沢委員 何とか問題に関して言えば、その御答弁のほどがいかがなのかなということも言われているわけですけれども、きょうは、本題は人事院勧告と、また後ほど、給与法の改正の問題であります。

 常識というテーマで、そもそも論をこの問題でちょっとお伺いをしたいというふうに思うんですけれども、何年も続けて巨額の赤字を出して、運転資金までが借金漬け、いわば経営危機に陥っている企業が、まあ同業他社はこのぐらい出しているからといって、もうかっている優良企業と同じように社員の給与を引き上げる、おまけにボーナスも同じだけの額を支給する。何年も赤字を出し続けている企業で、民間でそんなことがあり得ますか。

 また、係長が七万三千人います。その下の平社員、係員は二万四千人しかいません。三人に二人は部下なし係長、こういう勘定になります。これを民間企業の部下が五人も六人もいる係長と同じ職名だからといって、そのお給料を調べて同じだけの給料を出す、こんな組織、あり得ますか。

 何年も巨額の赤字を出している企業でありながら、社員の昇給についても、能力・実績主義だ、職務給だと言いながら、ほぼ毎年毎年全員が年功序列的に昇給している、昇給しない人は何と千人に一人しかいない、こんな民間企業、あり得るでしょうか。

 この三つについて、国民の常識に照らして梶山大臣はどう思われるか、率直な御答弁をいただきたいと思います。

梶山国務大臣 まず、国家公務員は労働基本権が制約されている中で、人事院勧告制度はその代償措置の根幹だということは委員も御承知のとおりであります。

 国家公務員の給与については、人事院勧告に基づいて民間準拠を基本として改定をしてきており、このことが国民の理解を得る上でも重要だと思っておりますし、また、このことが、毎年毎年給与が上がると委員がおっしゃることで、民間の準拠で調査をした上で人事院勧告があるということを御指摘なさっていると思うんですけれども、しっかりとやはり仕事をしていただくということ、給与の体系についても都度やはり見直しをしていくということ。人事院勧告という一言だけで済ませるつもりはありません。それはそれで、給与の体系、それぞれの持ち場において見直しをすることも国家公務員制度の大きな役割であると思っております。

 ただ、今、この中で判断をしていく、人事院勧告について判断をしていくわけでありますけれども、全体の消費が上がってきている中で、少しずつ上げようとしている中で、国家公務員についても人勧を認めた上で今回は出そうという措置であります。

柿沢委員 今聞いたのは、さっき言ったような、赤字を巨額に毎年毎年出して、運転資金も借金漬けのようなそんな会社で、ほかの会社が出しているからと、ほかの会社、利益を出している会社と同じように賃上げしてボーナスも同じように出す、千人中九百九十九人がみんな昇給する、こんなことをやっている会社が、常識に照らして、あると思いますかと聞いているんです。

梶山国務大臣 民間においては、それは柿沢議員がおっしゃるとおりだと思いますし、民間の方々から見て公務員はという見方もあるでしょうけれども、現状の制度の中で今回の措置を行うということであります。

柿沢委員 あるかなと思いますということであります。

 以下、具体的に伺います。

 一枚目の資料をお配りしておりますが、これは本当に当たり前のことが書いてある。国家公務員の給与制度の基本原則ということなんですけれども、基本原則ですから本当にそもそも論なんですが、一、情勢適応の原則、二、職務給の原則、三、成績主義の原則、三つ書いてあります。

 国家公務員の給与というのは三つの原則にのっとって決められているんだということであるんですけれども、この原則、三つとも本当にそうなっているんでしょうか。

 最初に書いてあるのが、情勢適応の原則。社会一般の情勢に適応、そして民間企業従業員の給与水準と均衡させる、いわゆる民間準拠の考え方であります。だから、人事院は、毎年、職種別民間給与実態調査というのをやって、民間の給与水準を調べた上で、それとの比較をした上で、民間水準に合わせて国家公務員の給与を決めている、これが人事院勧告の前提になっているわけですね。

 ことしの民間給与実態調査、民間を調べてみたらこうでしたよというのを見ると、民間給与は月額ベースで平均四十一万一千三百五十円、そしてボーナスは平均四・四二カ月分出ている。これを年収ベースで計算すると、六百七十五万四千三百六十七円という計算になります。

 民間は大体平均で六百七十五万円もらっていますよというわけなんですけれども、ぱっと聞いて、民間給与の平均が六百七十五万円、そうだなと常識的に納得できる人がいるとは私は思えません。

 一方、よく言われますけれども、国税庁がやっている民間給与実態統計調査、平成二十八年分が最新ですけれども、これだと平均で四百二十一万六千円になっています。同じ民間給与実態調査でも、人事院の調査で六百七十五万、そして国税庁の調査で四百二十一万、額で二百五十万円、ざっと一・六倍の差になっているんです。

 毎回毎回聞いていますけれども、何でこんな差が出るのか。しかも、国家公務員給与を決める前提となる民間給与調査は、何でこんな高い数字が出るのか。これでいいと思っているのか。お聞かせください。

一宮政府特別補佐人 職種別の民間給与実態調査は、企業規模五十人以上かつ事業所規模五十人以上の全国の民間事業所から無作為に抽出した事業所を対象として、人事院と人事委員会の職員が実地で調査を行っております。

 企業規模五十人以上の民営事業所の正社員数は、民営事業所全体の正社員数の六割を超える人数をカバーしております。

 給与は、一般的に、職種を初め、役職段階、勤務地域、学歴、年齢等の要素に応じてその水準が定まっておりますので、官民比較を行う際には、これらの給与決定要素を同じくする同種同等の者同士を対比させるラスパイレス方式によって精密な比較を行う必要があります。

 そのため、本調査においては、公務員の行政職俸給表(一)と類似すると認められる事務・技術関係職種等の民間従業員について、本年四月分として個々の従業員に実際に支払われた給与月額及び役職段階、学歴、年齢等を詳細に調査しております。

 また、調査の完了率については、本年も八七・八%と極めて高いものとなっており、調査結果は広く民間事業所の給与の状況を反映したものとなっております。

 ですので、国家公務員給与の決定の前提となる民間給与実態調査の結果については、適正なものというふうに考えております。

 委員御指摘の、国税庁民間実態統計調査の結果と異なることについてどうかという点におきましては、国税庁の民間給与実態統計調査については、まず、勤務時間の少ないパートタイム労働者やアルバイト等の非正規の労働者が含まれていること、公務に類似する職員がいない、現場の作業員、販売員等の従業員が含まれていること、一般的な給与決定要素である年齢、学歴等の違いが考慮されていない単純平均であることなどの点で、人事院の職種別民間給与実態調査とは調査対象、集計方法が異なっております。

 また、国税庁調査における民間の給与水準は国家公務員の給与水準と比べて低くなっていますが、民間の給与所得者は平均勤続年数が短いことや給与水準の男女差が大きくなっていることも、この差が生じる要因となっていると考えております。

柿沢委員 前段の御答弁は、私がお配りした二枚目の資料に書いてあるとおりのことだと思います。

 人事院の民間給与統計調査に関して言えば、企業規模五十人以上かつ五十人以上の事業所だけを対象にして調査している。これは事実上、大企業の社員だけを比較対象にしているということだと思います。しかも、これは正社員だけ。

 この二枚目の資料を見ると、今おっしゃられたことが書いてあるんですね、民間事業所全体の正社員数の六割を超える人数をカバーと。何か言いわけがましいんですけれども。

 ちなみに、非正規が入っている、こういう御指摘がありましたけれども、国税庁の調査で非正規を除いた正規の、正社員だけの平均給与を見ても、四百八十六万九千円と、人事院の六百七十五万とはまるで違う数字になっています。

 それと、この二枚目の資料を見ると、右側にグラフで、黄色を使っているから目立つんですけれども、「国家公務員の内定者が内定を得た民間企業の規模」というのが出ていて、企業規模千人以上が六二・七%、百人以上九百九十九人までが三一・二%。大企業の、千人以上の民間企業に就職するようなそういう人たちだから、大企業だけを取り出して、その正社員の給与と比較するのが妥当なんですよ、こういうことなんですけれども、これもどうなんですかね。

 これも、国税庁の民間給与実態統計調査を見ますと、事業所規模千人以上の、つまりは大企業の本社みたいなところだけ取り出しても、平均給与の水準は四百九十四万八千円でしかありません。もっともっと大きな五千人以上の事業所でも、平均で五百八万六千円にしかなりません。やはり、人事院の調査の六百七十五万というのとはかけ離れています。百七十万円もの開きになっているわけです。

 これも、非正規が入っているからだ、勤続年数が違う、そうやって説明をされるんでしょうか。もう一度、御答弁ください。

千葉政府参考人 お答え申し上げます。

 給与の比較に当たりまして何が重要な要素であるかというふうに考えますと、先ほどの答弁とも少し重なりますけれども、職種を初め、役職段階、勤務地域、学歴、年齢等の要素に応じて給与が決定されているという実態がございますので、そういったものを、官民比較を行う際には給与決定要素を同じくする同種同等の者同士を比較させるということが大事であるというふうに考えておりまして、こういった仕組みによりまして、ラスパイレス方式によって比較を行っているということでございます。

 この結果が、官民較差として今回把握をされて、勧告申し上げていることの基礎になっているということを御理解いただきたいと思います。

柿沢委員 先ほど、冒頭、梶山大臣に、国民の常識に沿っているかどうかということに関連してお伺いをしました。職種の段階に応じて、合わせて決めているという話なんですけれども、さっき係長の話をしましたけれども、民間企業の係長を調べて、同じ係長だからそうだといっても、三人に二人は部下なし係長、こういう状態なわけですね。平であったり主任であったりという一級、二級の人たちは二万三千人しかいない。その上の係長が七万三千人いるという状況で、はっきり言って、部下を抱えてそれを統率しているという立場の係長、民間企業の皆さんと同種同等の仕事というふうに、本当に同じ職名だからといってみなしていいのか、疑問に感じるところもあるわけです。

 こういう点について、いかなる考慮が払われているんですか。お伺いします。

千葉政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘の係長につきましては、公務においては、長年にわたる定員削減や採用抑制によりまして若年層の職員が減少しており、従前と比べまして係員の人数が大幅に減少しているところではございますが、組織における係長の職責については、部下の有無にかかわらず、従来から変わっておりません。係長の職責をきちんと果たすということで、きちんとその能力評価をもって昇任をし、係長職を全うしている。

 また、民間の係長につきましては、官民の給与比較の基礎となる職種別民間給与実態調査において、部下数による要件を設けておりません。部下がいない係長も官民とも比較の対象になっておるということから、職責が係長と同等と認められるスタッフ職種についても民間において対象としてございます。

柿沢委員 後ほど触れますけれども、今の話は確かにそうです、採用数が減少した結果、人口ピラミッドというか職員の年齢構造がそういうものになっていることは事実だと思いますけれども、逆に言えば、よくお役所で言われることですけれども、年功序列的に昇給、昇進していくと上の方が大きくなって、いわばその年齢に見合った仕事をこさえて、そこにつかせるみたいなことになっていく。こういうことを今回の今の数字は指し示しているのではないかというふうにも言いたくなってしまうわけであります。

 ちなみに、今の人事院の民間給与統計調査に関して言えば、これはことしの六月ですけれども、自民党の行政改革推進本部の行政事業レビューチームの方で「公務員給与の見直しについて」というペーパーをまとめておられて、「人事院の民間給与実態調査では、一般に公表されている民間平均給与に比べ、給与水準が高く算出されている。」「現行の官民給与の比較方法について、改めて見直しを行うこと。」と、こういう提言が与党である自民党の中からも示されているわけであります。

 これを踏まえて改めてお伺いをしますが、先ほど適正だとおっしゃられておられました人事院総裁、この人事院の職種別の民間給与統計調査、この調査の手法等について、適正であって何も変えるべきところはない、こういうふうに思われているかどうか、改めてお伺いします。

一宮政府特別補佐人 行政改革推進本部行政事業レビューチーム、人事院勧告の見直しチームの提言ということをいただいていることについては承知しております。

 これについて、現在まで、人事院の調査方法については、対象の規模等、さまざま検討してきて改善してきたところでありますので、これについても検討した上で考えていきたいというふうには考えております。

柿沢委員 野党に身を置いている私が言ったら、適正だと言ってびしっとはねつけて、自民党もそう言っていますよという話になったら、何か考えていきたいみたいなことをおっしゃられ始めるというのは、ちょっとよくわからないんですけれども。

 要は、適正で変えるべきところがないと考えているのか、あるいは見直さなければいけない点がある、考えていきたいという御答弁なのか、そこの見解を統一してください。

一宮政府特別補佐人 具体的な調査方法につきましては、社会経済情勢の変化を踏まえて常に検証していくべきものと考えておりまして、これまでも、調査対象企業規模や調査対象産業、調査対象従業員などについて随時見直しを行ってきております。そういう趣旨で申し上げました。

 国家公務員給与に関する諸課題に対応するため、平成十八年度から平成二十二年度にかけて給与構造改革を実施して、平成二十七年四月からは給与制度の総合的見直しを実施するなど、給与制度の見直しについても積極的に取り組んでおります。

 以上申し上げましたように、時々の見直しを行ってまいりましたが、今後においても必要に応じて見直しを行うなど適切に対応してまいりたい、そういう趣旨で申し上げました。

柿沢委員 わかりました。

 一枚目の資料に戻っていただいて、職務給の原則です。

 いわゆる職務給と職能給、日本は昔から職能給が一般的だったと言われていて、昇進がなくても、年功序列で、勤続年数に応じて給与が上がっていく、これが職能給の世界ですね。一方、職務に合わせて、やっている仕事に合わせて給与が決まるのが職務給、いわゆるジョブ型とか言われて、今はそちらの方へと人事給与制度を変えようとしている企業も多いわけです。世界的には職務給が一般的であるとか、こういうことも言われます。

 この国家公務員の給与制度における職務給の原則、本当にそうなっているのかという話であります。

 先ほども民間給与統計調査の関連で、人事院勧告、公務員給与を決定するに当たって、勤続年数が同じ人を比較しているんだみたいな話が出ましたけれども、三枚目の資料をめくっていただくと、これは人事院勧告の一般行政職の俸給表をグラフにしたものです。

 先ほど、三人に二人が部下なし係長だという話をしましたが、係長は三級、四級という職位等級に当たります。係長と比べ三分の一しかいないという平社員というか係員、また主任クラス、これが一級、二級ということになるわけですが、これは見てのとおり、民間企業だと、平社員は平社員のお給料、係長は係長のお給料、こういうことに今やなっていることが多いと思いますけれども、後ほど説明もしますが、公務員の場合、上の職位に昇進しなくても、ほとんど全員が毎年何らかの昇給をしていきますので、結果、年功序列的に給与水準が上がっていって、昇進しないままの人でも上の職位の給与水準と重なりが生じてしまう。あるいは、職位が違うにもかかわらず給与は同じ、あるいは逆転している場合もあると思います。

 これを職務給の原則でやっていると言うのは無理がありませんか。これでは、昇進してもしなくても年功序列的に昇給するから、責任が重くなるぐらいだったら昇進しない方がいい、残業手当も出なくなったりするし、こういう逆インセンティブが働いてしまいかねない、こういう状態だと思います。

 地方自治体なんかでは、こうした俸給表の重なりを解消しよう、そして職位に合った給与体系に見直そう、こういう取り組みが始められていますけれども、何もやってこなかったとは言いませんが、このような俸給表の重なりはやはり解消すべきだと思いますけれども、見解をお伺いしたいと思います。

一宮政府特別補佐人 国家公務員の給与につきましては、俸給表において、職務、職責に応じた職務の級を設けるとともに、各職務の級には相応の俸給月額の幅を設け、職員に昇給と昇格によるインセンティブを付与する仕組みとすることが人事管理上必要であると考えております。

 中でも、能力等を育成する段階にある職員が在職する下位の級については、低い水準を出発点として、経験等の増加に応じて相応の水準まで逐次給与が上昇するように設定しているところでございます。

 このような中で、職務の各級の間の俸給水準の重なり方については、平成十八年の給与構造改革の見直しの中で、職務給の原則を強化するという観点から、これを縮小するための措置を行い、俸給表全体として各級の間の重なりが小さくなるように設定したところでございます。

 とりわけ、特に本省課長級などの管理職に適用される上位の級については、職務、職責をより重視する観点から、重なりをより小さく設定しております。

柿沢委員 これだけ重なっていますからね、これだけ。何にもやってこなかったとは言いません。しかし、これでいいのかといえば、私はそうではないというふうに思いますし、今、与党の席からもうなずいていただいている、大変心強い援軍もありますし。

 別に、私は自民党さんから何か言われてやっているわけじゃないですよ。これも同じ提言の中に入っているんですよ。こういうことでは職員の昇進に向けたやる気をそいでしまうのではないかという指摘もなされています。そういう意味では、もっともっとスピード感を持って取り組む必要があると思います。

 一枚目の資料に戻っていただいて、三つの原則をもう一回おさらいしますが、成績主義、残念ながら、これもそうなっていないのではないですか。能力・業績評価を導入したというけれども、とても十全に機能しているとは思えない実態があると思います。

 資料の四枚目です。前にもちょっと使ったものですが、総務省が二〇一五年二月に公表した人事評価に関する検討会の報告書、それによりますと、一般行政職については、能力及び業績についてS、A、B、C、Dの五段階で評価するんですけれども、見てのとおり、これは驚いちゃうんですよ。特に優秀のS、優秀のA、通常のB、この三つで九九・四%を占めていて、C、Dの下位評価はわずか〇・六%しかない。幹部公務員の方になるともっとすごくて、三段階評価の下位のC評価というのはゼロなんですね。

 これは昇給と結びついていますから、通常のこのB評価で四号俸昇給、Aではその一・五倍、Sでは二倍の八号俸の上乗せ昇給になるわけです。ちなみに、下から二番目のC評価でも二号棒上がります。昇給ゼロなのはD、求められた役割をほとんど果たしていない、この人たちだけなんですよね。

 この人たちの、Dの割合を見ると、見てのとおりですよ、〇・一%。つまり、千人いれば九百九十九人が給与が毎年上がる。

 梶山大臣、冒頭に聞きましたけれども、こんな民間企業はありますか。

 しかも、この報告書を公表した前の年の二〇一四年の九月には、安倍総理は官邸で開いた政労使会議の場で、民間企業とまた労組の皆さんに対して、年功序列の賃金体系を見直せと言い放っているんですよね。そのちょっと後にはこんな報告書が出ていて、年功序列で国家公務員はみんな仲よく昇給している実態を明らかにしているわけです。

 人に言っていることと自分たちがやっていることが違うのではないかというふうに思いますが、これについて御見解をお伺いさせてください。

植田政府参考人 お答えいたします。

 国家公務員の人事評価制度ですけれども、給与あるいは任用、分限など、能力・実績主義の人事管理を行うための基礎でございますし、また、評価結果及びその根拠となる事実に基づく指導助言を通じた人材育成の意義を有していることもございます。

 このことから、他者との比較ではなく、職員一人一人の能力や実績をできる限り客観的に把握することが重要であるために、相対評価ではなくて絶対評価により行うものとしておりまして、あらかじめ評価の分布の割合が決まっているわけではございません。

 人事評価につきましては、評価者を対象とした目線合わせの研修ですとか複数の者による評価の仕組みを設けるなど、適正な評価が行われるように配慮しておりまして、こうした仕組みの中で各任命権者のもとでそれぞれに評価された結果だというふうに考えてございます。

 なお、委員の御指摘もございましたけれども、昇給ですとか勤勉手当の成績率の算定など、その人事評価の出た結果を昇給あるいは勤勉手当などに活用する段階におきましては、人事院の定めるところによって必要な相対化が行われておりまして、必ずしも全員がS、Aであれば八段階とか昇給するということではないというふうになっているところでございます。

 いずれにいたしましても、引き続き適正に評価が行われますように、評価者への研修充実など、必要な取り組みを進めていきたいというふうに考えてございます。

柿沢委員 絶対評価だから、相対評価でないから、A、B、C、上の方に九九・四%が集中していてもいいんだというような御答弁なんですけれども、これはかつて国会でやりとりがあったんですね。

 こういうことになっているのはどうなのかと人事院の総裁に問うた議員がいたんですけれども、当時、江利川総裁でしたけれども、江利川総裁が何と御答弁されたかというと、公務員は試験で選ばれていて優秀だから、こういうことになるのは当然なんだという、こんな趣旨の御答弁をされて驚いてしまったことがあるんですけれども。

 現総裁も、こういう形で、S、A、B、C、D、この能力・実績評価は絶対評価で、絶対評価をすると、大変優秀な人たちだから九九・四%がこういうふうになってもおかしなことではない、こういうふうに、江利川当時の総裁と同様のお考えですか。

一宮政府特別補佐人 ただいま委員御指摘の江利川元総裁の答弁の意図はわかりかねるところでございますが、実際の昇給制度におきましては、採用試験に合格したということにかかわりなく、人事評価の結果に基づいて能力、実績を適切に昇給に反映すべく、勤務成績が良好な者は上限枠の範囲内で上位の昇給区分、勤務成績が良好でない者は下位の昇給区分に決定される仕組みとなっております。

 適正な評価をしていただくように各府省にはお願いしているところでございます。

柿沢委員 それと、四枚目の資料に戻っていただくと、幹部公務員に関してなんですけれども、A、B、Cの三段階評価で、一番下の人はゼロだということを申し上げましたが、これは事務次官級のもう本当にトップのトップに立つとA、Bの二段階評価しかなくて、通常に仕事をしていればA、優秀とみなす、こういう評価を政令に書き込んでいるという状況でもあります。

 こういう方々は、まさに成果が問われる職種をされているわけですので、言ってしまえば、年功的な要素はもう廃止をして、より成果を問うために定額制の給与にして、成果に応じて昇格やボーナスで処遇する、これが正しいやり方ではないかと思います。

 その方向で見直そう、そういう気持ちを持っていることは私は知らないわけではありませんけれども、この際、もうそういった形で、定額制というところまで考える必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

千葉政府参考人 お答え申し上げます。

 今御指摘の、多分、幹部職員としての本省の局長、審議官が代表的な上位官職の職員だと思います。こういったところには号俸しか設けておらず、局長の場合は指定職四号俸というのを基本にしております。そういった意味で、上位級ほどそういうふうなことで狭まっているわけでございます。

 また、あと一般職の行政職俸給表(一)の関係におきましても、先ほど先生御提示の、重なりがあるじゃないかという御指摘がございましたけれども、十級、九級あたりにつきましてはそれほど、私どもとしては、ある程度先ほどの見直しによって間引いたところもあるということでございまして、そういうふうなことで、必要に応じて考えてまいりたいと思っております。

柿沢委員 るるお伺いをしてきて、本当はちょっと地域手当の変な話も聞きたかったんですが、ちょっと時間がなくなってまいりましたので、締めくくりに近づいてまいりたいと思うんです。

 私、自治労出身の議員の方から、こういう話を聞いたことがあるんです。今の人事院勧告制度というのは既に制度疲労を起こしている、こういうお話でした。こういうことをおっしゃるのかなと思いました。彼らにもやはり問題意識があるんですよね。そして、単純に、今回、給与法改正案に反対をしたとしても、人事院勧告にかわる新しい給与水準の決め方を同時に示さなければ、これは単に反対しているだけの無責任になりかねない部分もあります。

 そういう意味では、人事院勧告制度の見直し、廃止を含め、公務員の人事給与制度のあり方を抜本的に変えていくことが重要だというふうに私たちは認識しております。新しい政党としてその議論を急ピッチで進めて、できれば提案をしていく、こういうことを党内で今議論をさせていただいています。

 一方、これだけの赤字と借金の山をつくった一番大きな責任があるのは、実のところ、官僚の皆さんという以上に私たち政治家の責任だと思いますので、そういう意味では、国家公務員の給与水準をどうだこうだ言っているだけではなくて、自分たちも厳しい改革をしなければいけないという点でも、所属議員の多くの意見が共通しているところでもあります。

 かねてから自律的労使関係の回復ということが言われ、いわゆる労使交渉で給与水準を決められるようにという話がありますが、実のところ、この労使交渉で給与水準が決まった場合、給与は、今のまさに民間の状況や国家財政の状況を勘案して下がっていく可能性が高いんじゃないか、関係者の中でそういうことをおっしゃる方もいます。そういう意味で、やはり、これから人事院勧告制度、見直しを進めていくべきだと考えますが、最後に御所見を伺って質問を終わりたいと思います。

植田政府参考人 お答えいたします。

 国家公務員は、その地位の特殊性、職務の公共性から労働基本権が制約されておりまして、人事院勧告制度は、その代償措置として、国家公務員に対して社会一般の情勢に適応した適正な給与を確保する機能を有し、また、国家公務員の士気の向上、公務における人材の確保にも重要な役割を果たしてきたところでございます。

 さらに、国家公務員の給与につきましては、人事院勧告に基づき、民間準拠を基本として改定を行ってきておりまして、このことは、公務員給与に対する国民からの理解を得る上でも重要であったというふうに考えてございます。

 こうした意義を有する人事院勧告制度を今後も尊重すべきものと考えております。

柿沢委員 時間が参りましたので、大臣の答弁を本当は求めたいところなんですが、これで終わりとさせていただきます。

 ありがとうございました。

山際委員長 次に、中川正春君。

中川委員 中川です。限られた時間でありますので、前文なしで質問させていただきます。

 今回人事院から出てきた話というのは、給与だけではなくて、ワーク・ライフ・バランスという分野でどうかということもあります。民間と比べてこれがどうかという言い方が、なかなかこのワーク・ライフ・バランスについては指摘がないという状況なんですが。

 改めて私もいろいろ統計を取り寄せて見てみたんですけれども、さまざまに国家公務員としての特徴があらわれていると思うんです。

 今それぞれ、例えば育児休暇の取得率、特に男性、それから超過勤務の時間数、年次休暇の平均使用日数であるとか、あるいは、ワーク・ライフ・バランスだけじゃなくて、もう一ついけば、女性の公務員の登用及び昇進ですね。それから、長期の病休者、特に精神及び行動の障害による分野、こういうのが特徴的にあるんですけれども、総合的にどのような形で理解をされているか。そして、それが将来の政策としてどのようにまとめていこうとしておられるか。まず、そこの総合的なところから聞きたいと思います。

梶山国務大臣 ありがとうございます。

 今、長時間労働を前提とした働き方を改めて、しっかり休んで集中して働いて、男女全ての職員が存分に能力を発揮できるようにということで、ワーク・ライフ・バランスの取り組みを推進していくことは重要でありまして、民間にもそういう話をしている中で、国家公務員が隗より始めよとの方針のもと、積極的に取り組んでいかなければならないと考えております。

 このため、政府としましては、二十六年十月に取りまとめました国家公務員の女性活躍とワークライフバランス推進のための取組指針に基づいて、今、中川委員から御指摘ありましたように、女性職員の計画的育成や登用拡大等の女性活躍の推進、男性職員が家事や育児に参加できるよう、いわゆる男の産休や育児休業などの両立支援策の取得の促進、そして、これらを進める上で必要となる、長時間労働を前提とする働き方を改める意識改革や業務効率化等を通じた超過勤務の縮減ということで取り組んできたところであります。

 先ほど、いろいろな資料を取り寄せたということで、多分数字については御承知だと思うんですけれども、公務員の特性が出ているな、それぞれの特性が出ているということも言えるのかもしれませんけれども、少しずつ数字は改善していますけれども、どこまで行けるかということも含めて、しっかりと督励をしてまいりたいと思っております。

中川委員 いや、改善している部分もあれば、そうでない部分もあるんです。

 例えば超過勤務でいくと、全組織二百三十五時間という数字なんですが、民間でいけば百四十三・七時間という厚生労働省からの統計が出ているんです。これぐらい超過勤務については違うということ。

 それから、育児休暇なんですが、これはおもしろいのは、女性ということではなくて男性の育児休暇なんですけれども、二十六年からこれは伸びていまして、一四・五%の取得率になってきています。民間では三・一八%ということで、これは非常に、見本を示すというか、職場でそういう取り組みをしている結果が出てきているんだというふうに思います。

 あと、気になるのは精神障害なんですね。精神及び行動の障害なんですが、これが二十七年度統計で千二百二・七人で、一・二%ということなんですが、これ、民間でいくと〇・二とか〇・四とか〇・六。一番それが高い率のところでいって、それこそ一・二、情報通信分野であるとかあるいは金融関係業務であるとかというところが高いんですね。それと同じような特徴を持っていて、この障害がどんどん伸びているというか、大きな数字になってきているということ。

 こういう絵柄が今できてきているんですが、そういう意味からいうと、さっきのような取り組みだけでは、これはなかなか深刻な状況になってきているので解決ができないというふうに思います。そこについてしっかり焦点を当てていくということが体系的に必要なんじゃないかというふうに思うんですが、どうですか。

一宮政府特別補佐人 精神及び行動の障害によって一月以上勤務しなかった長期病休者は、平成十八年度までは増加してきたところですが、こころの健康相談室を開設するなど、メンタルヘルス対策を講じてきており、平成十三年度以降は、先ほど委員がおっしゃられたように一・二〇ではございますが、一%程度の水準でおおむね横ばいということで推移してきております。

 増加したという理由は必ずしも明らかではありませんけれども、業務負荷の増大や、社会的にメンタルヘルスについての認識が広まったことなども影響したのではないかというふうに考えております。

 調査方法が異なるために民間との比較はできませんが、いずれにしても、国家公務員のメンタルヘルス対策は重要な課題であり、引き続き、研修の充実強化や相談体制等の整備等の対策を講じていきたいと考えております。

中川委員 十分では何もこの後進めることができないんですけれども、指摘をしておきたいのは、超過勤務、これが異常な数字になっているということ。民間に対してそれこそワーク・ライフ・バランスを言うのであれば、まず足元からという取り組みが必要なんだろうと思います。

 それから、さっきのメンタルヘルスなんですが、ここについて改善されているという話ではあるけれども、改善じゃなくて横ばい。横ばいの中で、その数字というのが民間と比べて非常に高い発症率というか、そういう形になっているということ。こういうところを一つ一つ押さえながら具体的な政策を出してくる必要があるということ、これを指摘させていただいて、一言あれば、大臣。

梶山国務大臣 メンタルヘルスというのは、国家公務員のみならず、全業種全世代、大変大きな課題であると思っております。

 国家公務員に関しましては、その原因の究明も含めて、しっかりした対応をできるような体制づくりというのも大変大きな課題であると思っております。

中川委員 以上、終わります。ありがとう。

一宮政府特別補佐人 済みません。

 先ほど、平成十三年と申し上げたところが、平成十八年度以降が一%程度の水準で横ばいで推移しているということで、十三年と十八年、言い間違えたようですので、十三年を十八年と訂正させていただきたいと思います。

 よろしくお願いいたします。

山際委員長 次に、玉城デニー君。

玉城委員 自由党の玉城デニーです。

 今国会から内閣委員会に配属になりました。何分初めての質問で、しかも十分という時間ではありますが、精いっぱい、午後の採決の考え方にも、私も少し、この質問でいろいろ反映をさせていただければと思います。

 きょうは、八月に出されました人事院勧告についての、今般、公務員の制度及び給与並びに人事院勧告に関する質問を幾つか、私自身も整理をする意味で人事院に質問をしたいと思いますので、答弁をよろしくお願いいたします。

 では、まず、今般、総裁談話からもありますように、民間における賃金の引き上げを図る動きを反映して、本年四月分の月例給において、民間給与が国家公務員給与を平均〇・一五%、六百三十一円上回る結果となっている。

 そこで、民間給与との較差〇・一五%を埋めるための給与制度の見直し、それから各手当等の見直しなど、全体的な見直しを行う基準となった民間企業給与関係の伸びですが、今、社会構造としては少子高齢化のいわゆる人口構造、それから、女性の進出を促進するための環境整備に民間企業が取り組んでいるということ、これは、政府からもその方向性で求められているということがあります。

 この給与の見直しに際して、民間給与の調査は、企業規模五十人以上かつ事業所規模も五十人以上ということで、約五十三万人を対象にし、この母集団の事業所は、五万七千七百事業所のうち一万二千四百事業所ということで、いわゆる絞り込んで調査がされています。

 私が思いますに、私は沖縄の出身ですから、沖縄で五十人以上の規模という会社を挙げると、すぐ、あそこの会社、あそこの会社と、地域に行けば行くほど、この五十人以上の事業所規模というのはかなりしっかりした大手であるというふうに受け取れます。ですから、そこの給与が上がっていくということを考えると、当然かなり好景気だろうなというふうに思うんですが、反面、五十人以下の事業所には、なかなかその事業所での効率の改善あるいは人材の不足等々もあって、非常に、五十人以上の事業所規模の伸びと五十人以下の事業所ではまた、開きがあるのではないかというふうに思料するわけですね。

 では、質問させていただきますが、公務員の給与の見直しを行う基準となった民間企業給与関係の伸びについて、人事院ではどのような景況が反映されていると見ていらっしゃいますでしょうか。

千葉政府参考人 お答え申し上げます。

 民間給与との較差は、国家公務員給与等実態調査及び職種別民間給与実態調査の結果に基づきまして、国家公務員の給与と民間企業従業員の給与を比較した結果でございます。民間の給与水準の動向のほか、公務の人員構成の変化等も反映される仕組みとなっています。

 民間企業の賃上げにつきましては、民間給与実態調査におきまして、民間事業所におけるベースアップの状況を把握しておりますが、一般の従業員についてベースアップを実施した事業所の割合が二七・四%、ベースダウンを実施した事業所の割合が〇・一%となっておりまして、このような民間におけるベースアップの状況も反映したものではないかというふうに考えておりまして、今回、比較の結果が、民間におけるそういういろいろな景況みたいなものも反映したのではないかというふうに考えてございます。

玉城委員 二七・四%の企業がベースアップをした、引き下げはわずか〇・一%程度だという御報告がありました。

 先ほども挙げましたとおり、五十人以上の企業の規模からすると、やはり、かなり企業の総合力によって、それぞれの分野で企業成績を上げていくということもこのベースアップに反映されているであろうということと、加えて、政労使間の交渉あるいは政府からの要請、もろもろのベースアップの希望がその中に反映されているのではないかと私は思います。

 この給与の引き上げのほか、民間企業において、例えば五十人以下の企業もそうなんですが、このベースアップに至らなかった、賃上げまでに至らずに、しかし、それにかえて、一時的に増額支給の面を有しているボーナスですね、では、ボーナスで保障しようというふうなことで一時的な支払いに充てたということを考えると、今回、特別給、ボーナスについても、民間事業所における好調な支給状況を反映して引き上げることとなったというふうにあります。

 この給与の引き上げのほか、一時的に増額支給の面を有するボーナスについては、民間における景況の判断はどのように行ったのでしょうか、お聞かせください。

千葉政府参考人 お答え申し上げます。

 期末・勤勉手当、いわゆるボーナスでございますけれども、民間企業における前年冬と当年夏の賞与等の支給割合を把握いたしまして、それに公務の支給月数を合わせる形で改定をしております。

 その結果、本年の勧告では、昨年冬季、本年夏季とも民間事業所における好調な支給状況を反映して、支給月数の引き上げがあったものと考えております。

 なお、先生御指摘の、賃上げに至らず、一時的に増額支給となってボーナスに支給しているというようなケースにつきましても、今回の期末・勤勉手当のそういったものの中に反映している可能性があるというふうに考えてございます。

玉城委員 このような制度改革が行われますと、見直しが行われますと、今度は、中央と地方とのバランスということについて、当然、官民の賃金較差というものが現実にあるわけですね。

 中央と地方、官民の賃金較差、この給与配分については、どのような判断、見直しを行うものでしょうか。

千葉政府参考人 お答え申し上げます。

 国家公務員の給与につきましては、全国共通の俸給表をベースとして、民間賃金水準が高い地域に勤務する職員に対しては地域手当を支給することにより、地域間給与の調整を行っております。

 平成二十七年度から本格的に実施をしている給与制度の総合的見直しにおいては、民間賃金の低い地域を中心に、公務員給与がなお高いのではないか等の指摘が依然として見られることも留意をいたしまして、地域間の給与配分の適正化を図ることといたしました。

 具体的には、民間賃金水準が低い十二県における官民較差と全国の官民較差との率の差が約二ポイントあったことを踏まえまして、全国共通に適用される俸給表の水準を平均二%引き下げた上で、民間賃金水準が高い地域に勤務する職員に支給する地域手当の支給割合を引き上げることとしておりまして、三十年三月三十一日にこの総合見直しが完成することとなってございます。

玉城委員 ありがとうございます。

 最後に、あと一点お伺いしたいと思います。

 今、民間企業に求められているのは、同一労働同一賃金の労働の価値ですね。これにおいて、非常勤職員の給与についても全体的に底上げが図られるものというふうに思いますが、非常勤職員の給与について、例えば民間企業に求めている同一労働同一賃金の観点から、具体的にどのような見直しを行うものか、最後にお伺いしたいと思います。

千葉政府参考人 お答え申し上げます。

 委員、顧問、参与等以外の非常勤職員の給与につきましては、給与法第二十二条第二項の規定により、各庁の長が、常勤の職員の給与との権衡を考慮し、予算の範囲内で給与を支給することとされております。

 人事院といたしましては、非常勤の処遇が不十分である府省があったことから、平成二十年の八月に、適切な処遇を確保するため、非常勤職員の給与に関する指針を発出いたしまして、本年七月にはさらなる改正を行っております。

 一方、昨年十二月に、働き方改革実現会議において政府の同一労働同一賃金のガイドライン案が示されまして、また、本年三月には同会議で働き方改革実行計画が決定されたものと承知をしております。

 本年七月に人事院が行った指針の改正は、このような政府の方向性にも沿っていると考えております。今後とも、各府省においてこの指針の内容に沿った適正な処遇が図られますよう、必要な取り組みを行ってまいりたいと考えております。

玉城委員 ありがとうございました。ニフェーデービタン。

山際委員長 次に、塩川鉄也君。

塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 きょうは、国家公務員の非常勤職員の実態と、その処遇改善について質問をいたします。

 国の各機関において多数の非常勤職員が勤務し、公務、公共サービスを支える重要な役割を果たしています。それなのに、その身分は不安定であり、処遇は低く抑えられてまいりました。

 まず、国家公務員の非常勤の職員数について内閣人事局に確認をしたいと思います。

 二〇一四年から二〇一七年にかけて、委員や顧問、参与あるいは無給の保護司を除いた非常勤職員、その数は何人か、お答えください。

植田政府参考人 お答えいたします。

 内閣人事局が調査を実施いたしました一般職国家公務員在職状況統計表によりますと、二〇一四年から二〇一七年の七月一日時点での非常勤職員数は、委員、顧問、参与、保護司を除くと、二〇一四年は七万三百十人、二〇一五年は七万六十人、二〇一六年は七万七千二百六十九人、二〇一七年は七万八千八百二十三人となってございます。

塩川委員 二〇一七年、七万八千八百二十三人、この間だけでも大きくふえているわけであります。

 この間、総人件費抑制政策、定員合理化計画のもと、常勤職員数が減り続ける中、国家公務員全体に占める非常勤職員の割合は二割を超える事態となっております。

 重ねて内閣人事局にお尋ねいたしますが、このような非常勤職員の現状を踏まえて、国家公務員の非常勤職員の給与に係る当面の取り扱いについてという全府省の申し合わせを行っておりますが、その趣旨と主な内容について説明をお願いしたい。

植田政府参考人 お答えいたします。

 非常勤職員の給与については、一般職給与法の規定により、各府省において、常勤職員の給与とのバランスを考慮して予算の範囲内で支給することとされており、具体的には、非常勤職員の給与に関する人事院の指針に基づき支給されているところでございます。

 その実態について、昨年、内閣人事局において調査を行ったところ、期末手当や勤勉手当の支給、給与法改正を踏まえた基本給の改定時期など、一部の項目について、取り扱いに差異があることがわかったところでございます。

 この調査結果や民間における同一労働同一賃金の議論なども踏まえて、本年五月には、来年度以降、段階的に、一つとして、非常勤職員に対して期末手当や勤勉手当を支給していくこと、二つとして、当面は、遅くとも改正給与法施行の翌月には非常勤職員の給与が改定されるように取り組んでいくことなどについて各府省で申し合わせたところでございます。

塩川委員 各府省において取り扱いに差異がある、こういう点がよろしくないということでの改善策の一環として行う。答弁ありましたように、期末手当とともに勤勉手当の支給ですとか、遅くとも給与法改正の施行日の次の翌月から実施をするとか、こういう答弁がありました。

 そういう点でも、職務内容を踏まえ、職務遂行上必要となる知識、技術及び職務経験等を考慮して決定する、こういう点などが指摘をされているものであります。

 この間の非常勤職員を初めとした公務労働者の処遇改善を求める運動のあらわれであり、我が党議員など国会論戦を通じて、一定の改善を図ることになったわけであります。

 大臣にお尋ねいたしますが、こういった申し合わせを踏まえた今後の取り組みについてぜひお聞きしたい。各府省において処遇改善がどのように行われているのか、やはりしっかり把握もし、公表もすべきではないのか、その点も含めて、お答えをいただきたいと思います。

梶山国務大臣 国家公務員の非常勤職員については、民間部門における正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消という考え方なども踏まえて、その処遇改善を進めていくことは重要と認識をしております。

 今後は、本年五月の申し合わせ、また、先ほどもありました七月に改定された人事院の指針に沿って、各府省が非常勤職員の処遇改善にしっかりと取り組んでいくことが重要と考えておりまして、その実効性を上げるために、引き続き関係機関とも連携しながら、必要な取り組みを進めてまいりたいと思っておりますが、塩川議員御指摘のようなことも踏まえて検討してまいりたいと思っております。

塩川委員 ぜひ、実効性を上げるために必要な取り組みということで、私が指摘しました、各府省の実態を把握し公表する、このことも含めて対応方を求めていきたいと思っています。

 重ねて大臣に伺いますが、先ほど答弁にもありましたように、ただ、この実施を行う際には、来年度以降、段階的に実施をするという書きぶりになっているわけです。私は、同一労働同一賃金の観点を考えたら直ちに是正をすべき問題ではないのかという点では、段階的などと言わずに直ちに実施をする、このことを強く求めたいと思いますが、いかがですか。

梶山国務大臣 先ほどお話がありましたように、期末手当や勤勉手当の支給、そして基本給の改定の時期等の差異があるということ、それらを直ちにということですけれども、できる限りの努力をしてまいるということであります。

塩川委員 給与という処遇に係る根幹の部分で差異があるという状況は直ちに解決をしなければいけない、そういう予算措置をしっかりと行うべきだ、このことを強く求めておくものであります。

 それで、次に人事院にお尋ねしますが、人事院の平成二十七年度年次報告書を見ると、「非常勤職員の処遇等」という項に、「従来常勤職員が担っていた業務を非常勤職員が代替して恒常的に担っているような実態が仮にある場合、そのような業務には常勤職員を任用することが適当である。」と述べております。

 これは、非常勤職員は公務の職場で欠くことのできない役割を果たしているということを示すものではありませんか。人事院にお尋ねします。

一宮政府特別補佐人 御指摘の記述は、平成二十七年度の年次報告において、特別テーマとして「在職状況(年齢別人員構成)の変化と人事管理への影響」ということを取り上げる中で言及しているものです。

 この報告に当たっては、各省の人事担当部局に聞き取り調査を行いました。調査の中で、組織・定員の合理化に伴い、若年層が極端に少ない人員構成となっている地方機関などにおいては、かつては若年層の職員が担っていた定型的な業務等を非常勤職員で代替するなどの取り組みを行っているという状況が聞かれました。

 こうした状況の中で、能率的で活力ある公務組織を維持することが必要であるという観点から、非常勤職員の処遇等についても課題の一つとして挙げる中で、御指摘の記述を行っているものでございます。

塩川委員 定員合理化のもとで若年層が少ないという職場の現状がある、ですから常勤の仕事を非常勤が担っている、こういう現状があるということを人事院として把握もし、このような指摘を行ったところであります。

 大臣にお尋ねいたしますけれども、このように、常勤職員の業務を非常勤職員が恒常的に担っているという実態がある、であれば、このような恒常的、専門的かつ継続的な職務を担う非常勤職員は常勤化を図るべきではありませんか。

植田政府参考人 お答えいたします。

 御指摘の常勤化の問題ですけれども、国家公務員の場合は、常勤職員として採用する場合には、国家公務員法に基づきまして、採用試験などによって常勤職員としての能力の実証を行う必要があることを御理解いただきたいというふうに思っております。

 ただ、非常勤職員につきましても、公平、平等の採用試験など、常勤職員としての能力の実証を行うための手続に応募する機会は広く与えられているところでございまして、こうした手続を経て常勤職員として採用されることはあり得るものと考えております。

塩川委員 大臣からぜひ一言。

梶山国務大臣 各府省の実態をよく見ながらやっていきたいと思いますけれども、まず第一、先には、先ほど委員が御指摘ありましたように、民間の同一労働同一賃金の実現に向けた検討を含む働き方改革の動向も注視しながら、今後の対応について、ぜひ、その格差をなくすというか、待遇格差を是正することに実効が上がるように、まずは検討、努力をしてまいりたいと思っております。

塩川委員 人事院総裁に定員合理化という答弁がありましたように、恒常的、専門的業務を担う非常勤職員の常勤化を図るために、政府の総人件費抑制政策を転換し、定員合理化計画の撤回、総定員法の廃止など、定員管理政策の抜本的な見直しが必要だ、このことを申し上げて、質問を終わります。

山際委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    正午休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

山際委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 内閣提出、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び国家公務員退職手当法等の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 各案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房行政改革推進本部事務局長高野修一君、内閣官房内閣人事局人事政策統括官植田浩君、内閣官房内閣人事局人事政策統括官長屋聡君、人事院事務総局総括審議官松尾恵美子君、人事院事務総局職員福祉局長森永耕造君、人事院事務総局給与局長千葉恭裕君、総務省自治行政局公務員部長佐々木浩君、財務省主計局次長神田眞人君、厚生労働省大臣官房審議官成田裕紀君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山際委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

山際委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小寺裕雄君。

小寺委員 滋賀四区で初当選をさせていただきました、自由民主党の小寺裕雄でございます。

 本日は、まさに急遽、質問の機会を頂戴いたしまして、まことにありがとうございます。

 限られた時間でございますので、本来であれば、滋賀県のことをPRしたり、あるいは自己紹介も兼ねて御挨拶したかったところでありますけれども、早速に質問に入らせていただきます。

 そこで、私からは、今回、公務員の給与法が改正されるに当たり、給与法の改正と公務員の給与や人事制度について、幾つかお尋ねをさせていただきます。

 世の中は本当に人手不足であります。小売業やサービス業では、営業時間の短縮や定休日の復活、年末年始も休みをふやそうという動きが急速に出てまいりました。また、一般の企業でも、新卒を採用するときにはできるだけ優秀な人材を囲い込んでしまおうとする動きが活発になっております。

 そうした中で、公務員の世界でも、より優秀な人材を一般企業と競争をして獲得していこうというのであれば、それにふさわしい待遇や環境を整備したり、あるいは、今の時代に求められている技術や能力を有する人材を採用し活用する必要があるのではないかと考えるところであります。例えば、ITや金融、科学技術的知見など、これまでの公務員が持ち合わせていない技術やノウハウを持った人材を獲得していかなければなりません。

 また、人材の獲得競争が激しくなる中で、公務員にも大企業やグローバル企業の社員と同等以上のビジネス的なセンスが求められており、人事戦略の観点からいたしますと、どのような待遇でそうした優秀な人材を集めるのかといったこともございます。

 さらには、国際競争、働き方改革、官民の連携強化、労働力不足などさまざまな理由から、公務員と民間とを行き来するリボルビングな働き方の可能性についても考える必要があるのではないでしょうか。

 こうした時代の変化に伴い、公務員の人事制度や給与といったものをどのように改革していくのかということが大きな課題となっております。

 公務員制度を取り巻く環境にはさまざまな課題が存在いたしますが、どのように改革を進めていけば、より優秀な人材が公務員として採用ができ、国民の奉仕者としてやる気を持って能力を十分に発揮してもらえるのか、ぜひ前向きな議論を進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 最初に、国際競争の観点、地方創生の観点から質問をさせていただきます。

 最初に、民間や地域とのバランスのあり方について質問をいたします。

 先ほども申し上げましたように、人材の獲得競争はますます激しくなっております。国も地方も競争の時代となり、民間企業以上に優秀な人材をいかに公務員として獲得するのかといったことが重要になってまいりました。

 また、私はこれまで県議会議員として活動してまいりましたが、地方の現場では、企業のない地域に行けば行くほど、せめて地元の優秀な人材を都市に流出させずに市役所や役場にとどめて、地方創生に取り組んでもらいたいとの期待がございます。しかしながら、現在の制度では、比較対象となる企業がない市、町ほど給料は安くなってしまいますし、大企業の有無で、隣同士の市、町でも地域手当が変わってしまいます。

 現在の制度では、地域ごとに、その市、町に立地する企業の社員数のみに注目をして民間との均衡を図る仕組みとなっておりますが、これからは、公務員が担う仕事の内容から均衡を図る仕組みや、地域を広く捉えて地域手当を安定させる仕組み、人口減少地域における期待を反映させる戦略的な仕組みが必要だと考えますが、今後の改革の方向性についてまずお尋ねをいたします。

千葉政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、人材の確保という意味で、公務員の給与決定のあり方ということに関連して御答弁申し上げます。

 国家公務員との給与比較の対象となる民間企業従業員については、現行の調査対象企業規模よりもより小さい規模の企業の従業員も対象にすべきとの議論がある一方で、国の公務の規模等の観点からは、規模が大きい企業の従業員と比較すべきという議論もございます。

 また、民間企業等との人材確保における競合がある中では、有為な人材を計画的かつ安定的に確保、維持する必要がございまして、そのような観点を踏まえた適正な給与水準の確保が重要であるという指摘もあると承知しております。

 人事院勧告では、国家公務員法に基づきまして、国家公務員に対し、社会一般の情勢に適応した適正な給与を確保する機能を有するものでございまして、国家公務員の給与水準を民間企業従業員の給与水準と均衡させることを基本としております。

 また、民間企業をできる限り広く把握し、より適正に公務員給与に反映させるため、平成十八年からは現在の企業規模五十人以上かつ事業所規模五十人以上の事業所の民間企業従業員の給与との比較を行っているところでございまして、御理解を賜りたいと思います。

 公務員の人材確保ということで、さまざまな工夫をしながらより優秀な人材を確保して、行政サービス等を提供してまいりたいと考えております。

小寺委員 ありがとうございました。

 地域手当のことを申し上げたかったんですが、実は、国のその制度に準拠して地方におろされているときに、実は隣の市、町同士で、いわゆる地域手当の格差が企業の進出によって出て、ばらつきがあることが非常に、地域にいろいろな形で不都合が起きているということを、ぜひまた改めて御認識をいただければと思います。

 次に参ります。

 次に、職種ごとの労働市場の整合性についてお尋ねをします。

 現状の給与改定の仕組みは、まず、一般職の賃金テーブルを見直し、それに連動して地方自治体も含めて他の職種、例えば保育士であったり、幼稚園の教諭であったり、また、話題の獣医職の賃金を微修正するといったやり方となっております。

 しかし、それぞれの職種ごとに世の中の給料には相場というものがあり、そうした職種によっては民間の相場との乖離や格差が発生をしています。その差が民間と比較してマイナスであれば必要な人材を確保することはできなくなり、プラスであれば割高な給与を払うことになります。

 また、今、公務全体で必要としているIT人材などは民間でも需要が高く、不足しており、そうした労働市場で高い価値を持つ人材を集めることができないのが現実です。一般職以外の職種については、それぞれの労働の市場価値を見きわめながら人材を確保できるように職種ごとの賃金テーブルを設定し直すべきだと考えますが、当局の御所見をお伺いしたいと思います。

 あわせまして、ITなど高度な技術や知見を持つ人材をそれにふさわしい待遇で迎えられるような新しい仕組みをつくるべきではないかと考えますが、お考えをお伺いいたします。

植田政府参考人 お答えいたします。

 一般職給与法においては、職務の種類に応じて十一種類の俸給表が定められているほか、職務の複雑困難さなどに応じて俸給の調整額が支給されることとされております。また、初任給調整手当など各種の手当を設けており、これらにより職種に応じた適切な処遇の確保や人材確保などに寄与しているものと認識してございます。

 加えて、民間の有為な人材を確保するため、これまでも、例えば任期つき職員を採用するための仕組みを整備し、給与についても高度の専門的な知識経験を有する者などに対する特別の俸給表を設けるなどの取り組みを進めてきているところでございまして、今後とも引き続き必要な対応を進めていきたいと考えております。

小寺委員 ありがとうございます。

 とはいえ、今現状、民間でも、いわゆるIT関係の人材であれば、多額の報酬を特別に支払ってでも雇い入れて、一つのテーマに沿って事業をなしていくということが行われているわけでありますので、公務員の仕組みの中で、そうした人材がどの分野でということはあろうかと思いますけれども、今後はそうした弾力的な採用、任期つきというふうに言われましたけれども、その点をもう少し柔軟にしていってもよいのではないかということを御意見として申し上げておきます。

 次に、公務員の働き方改革あるいは生産性革命についてお尋ねをいたします。

 国民から見たときに最も官民格差の大きいものは、やる気がなく職業倫理観に乏しい公務員や働きが十分ではない公務員が、給料も下がらずに、解雇もされずに職場にい続けられるということであります。

 国民に対しては、働き方改革、生産性革命などということを言っておきながら、公務員の方は、相変わらずの終身雇用、しかも、よほどのことがなければ解雇されることなく給与も保障がされる、まさにメンバーシップ型雇用、会員型雇用の最たるものを続けているということは、大きな矛盾があるようにも感じられます。

 公務員の労働生産性が低いのは、まさにこうした人事制度や人事評価、降格も解雇もなく、過剰に守られていることに大きな原因があると考えます。

 今後も、公務員については、全員型雇用、年功序列、順送り人事、減点評価主義などという前近代的な雇用形態を続けていくお考えなのでしょうか。多くの国民は、頑張る公務員にはそれにふさわしい待遇を、やる気のない、支払われる給料に見合わない働きしかできないような公務員にはやめてもらうべきだと考えていますが、いかがでしょうか。ぜひ、前向きな御答弁をお願いしたいと思います。

植田政府参考人 お答えいたします。

 能率的な公務運営を確保する上で、能力と実績の評価に基づいた人事管理がなされることは大変重要であると認識しております。

 これまでの国家公務員法の改正において、人事評価に基づく能力・実績主義による人事管理を導入しておりまして、平成二十六年六月に閣議決定いたしました採用昇任等基本方針においても、「人事評価に基づき、適材適所の人事運用を徹底する。」「採用年次、採用試験の種類等にとらわれた人事運用を行ってはならない。」としているところでございます。

 また、勤務実績の著しく不良な職員に対しては改善措置を講ずるとともに、なお改善が見られない者に対しては降任または免職処分を行うなど、厳正に対応することとしているところでございます。

 こうした制度をしっかりと運用することにより、引き続き、能力・実績主義を踏まえた人事管理を推進していきたいと考えております。

小寺委員 私は、今まで地方議員として、同じような改革をそれぞれの自治体でやってまいりました。もちろん規模も違いますし、いわゆる職種がさまざま、国家公務員の方が大変幅広うございますので、私が質問の趣旨で申し上げたようなことが簡単にできるとは私自身も考えてはおりません。しかしながら、時代が移り行く中で、やはりそうしたことも国家公務員制度の中でも考えていく必要があるのではないかという思いで質問をさせていただきましたので、今後とも不断の改革の努力をお願いしたいと思います。

 次に移ります。

 次に、中途採用と官民格差についてお尋ねをいたします。

 もう一つの官民格差は、公務員の中途採用制度にございます。現在の中途採用制度では、民間企業の経験者が公務員になろうとする場合、大抵の場合、その経験年数を割り引いたとしても、同じ年数の社会人経験のある公務員よりも低い地位で雇用をしている現実がございます。最も高く評価をしたとしても同等のレベルにしかなりません。

 冒頭にも申し上げましたけれども、これからは柔軟に、多様な技術や知識を持った人材を必要に応じて民間から採用していく必要があるものと考えます。しかしながら、これでは民間から優秀な人材が採用できるはずもなく、まさに官尊民卑そのものではないでしょうか。

 今後は、プラス五〇%からマイナス五〇%といったように柔軟に幅を持たせて、高く評価して採用することもできるように改革をするべきだと考えますが、今後どのようにしていかれるのか、お尋ねをいたします。

植田政府参考人 お答えいたします。

 行政課題が複雑高度化しつつある中、多様かつ専門的な能力及び経験を有する人材を民間から登用していくことは極めて重要であるというふうに認識しております。

 民間経験を有する人材について、各府省において、その者の能力、実績に応じて、職務遂行能力を有すると判断されるポストに登用できる仕組みとしては仕組みになっているところでございます。また、採用後は、昇任、昇給、昇格や勤勉手当の成績率の決定に当たっては人事評価の結果を活用することとされておりまして、能力、実績に応じて処遇を行う仕組みともなっているところでございます。

 今後とも優秀な民間の人材を活用できるよう、職務遂行能力に基づく適切な運用を行い、能力及び実績に応じた処遇を徹底しながら、適材適所の人材配置を図ってまいりたいと考えております。

小寺委員 ありがとうございます。

 ぜひ、これからはそうした多様な人材を柔軟に公務員の中にも採用していただいて、民間の力をぜひ役立てていただけるように、さらにお願いをしておきたいと思います。

 次に、定年の引き上げの問題についてお伺いをいたします。

 骨太の方針二〇一七におきまして、「公務員の定年の引上げについて、具体的な検討を進める。」とございますが、現状ではどのような方向で検討しておられるのでしょうか。定数がそのままで単純に定年が延長された場合には、新人や若手の採用抑制となってしまい、本末転倒となります。また、しゃくし定規で経営的発想のない定数管理によって必要な部署に十分に人材が配置されないことや、非常勤職員との格差問題、職務専念義務の問題などが懸念されるところでもあります。

 野方図な定数拡大は論外ではありますけれども、定年延長や定数のあり方について今後の進め方をお尋ねいたします。

長屋政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、定年の引き上げについてお尋ねがございました。

 少子高齢化社会が進展する中にあって、高齢職員の能力及び経験を活用していくということは重要でございます。委員御指摘のように、骨太の方針二〇一七にも定年の引き上げについて触れられておりまして、これを受けまして、現在、組織活力の維持のための施策のあり方や定員とか総人件費のあり方なども含めまして、さまざまな検討事項がございますので、幅広に議論を進めているところでございます。

 それから定員管理についてのお尋ねがございました。

 委員のお考えのように、国家運営に当たっても、戦略的に定員面でも資源配分する、これは重要な論点と考えております。現下、なかなか財政状況が厳しい中でございまして、総人件費の増加は抑制しつつ、限られた資源を有効活用していく、こういうことで、内閣の重要施策を推進していくことが肝要だと思っております。

 定員管理の面では、不断の業務の見直しを進める、この一方で、必要なところにはしっかりと定員をつけていく、配置していくということで、政府の重要課題に機動的かつ柔軟に対処できる体制の構築を図っていくことが基本であると考えているところでございます。

小寺委員 検討中とのことでございますが、ぜひとも、そうした方針が示された限りは、できるだけ速やかにその考え方というものをお示しいただければと思います。

 それでは、最後の質問に入らせていただきます。

 いろいろ申し上げてまいりましたが、法案は別にいたしまして、公務員制度を取り巻く課題は山積しておるというのがより明らかになったのではないかというふうに思います。これからの公務員制度の課題としては、優秀な人材の確保や新しい人材ニーズへの対応、若手や子育て世代に対する処遇改善や定年の引き上げ、さらには人件費や定数のあり方や同一労働同一賃金、そして生産性の向上に人事評価など、実に難しい連立方程式が横たわっております。従来どおりの硬直的な対応や、何かあればマイナス評価、あるいは前例踏襲の発想しかない延長線上には、その答えはないものと考えます。

 今後の公務員人事の大きな改革の方向性について、大臣からの前向きな御答弁をお願い申し上げます。

梶山国務大臣 少子化、高齢化により、今後も生産年齢人口が減少し続けることが見込まれております。将来的には、行政運営の担い手である人的資源の確保についても影響が出ることが懸念をされているところであります。また、国家公務員制度につきましても、今委員が御指摘ありましたように、さまざまな課題を抱えていることも現実であります。

 国の行政需要は、国際関係の複雑化や国際的な人、物の移動の増加への対応などによっても左右されるため、必ずしも減少するということだけではなくて、むしろ一つ一つの行政課題が高度化、複雑化してきているのが現実であると認識をしているところであります。

 こうした中、行政がその役割を十分果たしていくには、一定の社会経験を積んだ方や、高齢期の職員も含めた多様で有為な人材を確保し、活用していくことが必要となってまいります。また、育児、介護等の時間的な制約を抱えた職員についても活躍できるよう、政府としてこれまで取り組んできた働き方改革を一層進め、職員の生産性を向上させていかなければならないとも思っております。あわせて、業務プロセスの見直し、業務改革を通じて、人をかけない業務体制への転換を図っていくことが重要と考えております。

 今後はこうした取り組みを進め、複雑化、高度化する行政課題に対して、将来にわたって迅速かつ的確に対応できる公務組織となるよう、長期的視点に立って考えてまいりたいと思いますし、時代に合った制度というものも常に頭に入れながら検討してまいりたいと思っております。

小寺委員 ありがとうございました。

 今後ともぜひよろしくお願い申し上げます。これで終わります。

山際委員長 次に、濱村進君。

濱村委員 公明党の濱村進でございます。

 きょうは、大臣所信に引き続いて、私、質問をさせていただきますので、どうかよろしくお願いいたします。

 まず、先ほど来ございますが、公務員、国家公務員において優秀な人材を採用していけるかどうか、これは非常に大事なポイントであろうと思っています。そうなってきますと、やはり処遇ってどうなんだという話は当然出てくるわけでございますので、まずこのあたりから確認したいんです。

 まず、新卒のときにどうなっているのか。民間企業における初任給と公務員の初任給、これが同水準になっているのか、あるいはどのぐらい差が埋まっているのか。その上で、同水準になっていく必要があるんじゃないかなというようにも考えておったりするわけですが、この辺を確認したいと思います。

千葉政府参考人 お答え申し上げます。

 初任給の関係でございますが、公務の行政職俸給表(一)と民間の事務・技術関係職種の初任給を比較いたしますと、近年、民間企業における初任給水準が引き上げられていることもございまして、民間が公務を上回る状況が続いてございます。

 このような状況を踏まえつつ、初任給につきましては、平成二十六年以降、俸給表全体の平均改定率を上回る改定率による改善を行ってきておりまして、本年は千円の引き上げを行うこととしております。

 引き続き、民間企業における初任給の動向を踏まえながら、必要に応じまして初任給の改定を行ってまいりたいと考えております。

濱村委員 まず民間の状況を踏まえて改定を行っていくということですが、そもそもこれは民間と比較していきますと。そうはいいながら、国家公務員にはいろいろな方がおられまして、総合職試験、そして一般職試験、専門職試験と、さまざま、いろいろな試験を受けておなりになっておられる。その試験それぞれの区分の中で、試験で合格された方々、それぞれ職種が違ったりするわけです。

 こうした方々が、例えば、民間企業であればこういう内定をもらっていました、こういう内定をもらっているので、この内定をもらっていたような企業と同等の水準にあるかどうかとかという、そこまでの比較というのはなかなか難しいのかなと思ったりはするんですが、何といいますか、職によって、総合職、一般職、専門職、それぞれございますが、そういう職によって給与水準の比較先をより分けたり、そういうことはしておられるのかどうか、確認をしたいと思います。

千葉政府参考人 お答え申し上げます。

 国家公務員には、総合職試験、一般職試験、専門職試験等から採用を行っておるところでございますが、民間の初任給の比較においては、これらの試験ごとの比較は行ってございません。

濱村委員 初任給においてはしていないということで、これはちょっと通告もしていないのであれですが、どちらかというと、私は、初任給というより一般的な給与についてお伺いしたかったというのがございますけれども、ほかの質問もあるので、ちょっとここはもうまとめます。

 そもそもこれを、入社というか、入省、入庁するときと、ずっと働き続ける中で生涯獲得賃金として比較するのか、こうしたところも含めて考えますと、やはりこれは入るときだけじゃないと思うんです。入った後どうなっていくかという話はさまざま議論しなければいけないんですけれども、ここのより分けとかしながら、民間比較をしていると言いながらも、その民間比較の妥当性というのはしっかりと詰めた議論をこれからやっていただきたいということが私の要望でございます。

 その上で、今働いておられる方の中では、非常勤職員の皆さんもおられるわけでございます。非常勤職員の方々というのは人事評価の対象外となっているわけでございますので、これは現在どのような基準で支給水準を決めておられるのか。非常勤職員の給与に関する考え方や今後の見通し、方向性についてお伺いいたします。

千葉政府参考人 お答え申し上げます。

 委員、顧問、参与等以外の非常勤職員の給与につきましては、給与法第二十二条第二項の規定によりまして、「各庁の長は、常勤の職員の給与との権衡を考慮し、予算の範囲内で、給与を支給する。」とされてございます。

 これを受けまして、人事院といたしましては、平成二十年に非常勤職員の給与に関する指針を発出いたしておりまして、本年七月には、期末・勤勉手当等の支給に努めるというようなことの改正を行っております。常勤職員の給与との権衡をより確保しやすいよう、指針を改正しております。

 この指針において、基本となる給与につきましては、類似する職務に従事する常勤職員の俸給月額を基礎といたしまして、職務内容及び職務経験等を考慮して給与を決定することにいたしておりますほか、期末手当及び勤勉手当に相当する給与につきましては、勤務期間、勤務実績等を考慮の上支給するよう努めることとしております。

 今後とも、各府省において、この給与指針、非常勤の給与決定の指針の内容に沿った適切な処遇が図られますよう、必要な取り組みを進めてまいりたいと考えてございます。

濱村委員 きょうは、午前中から、人事院勧告とか含めて、公務員の業績に対しての評価のあり方についてもさまざまございました。

 同一労働同一賃金が民間で叫ばれている中で、公務員においても、非常勤の方々がそのような枠外にあっていいのかというような御議論もございましたが、私は、ここは、本質的なところでいうと、どのように公務員の方々が働いておられて、それを評価されるのか、これは実は民間でも非常に難しいんです。

 民間でも、私がもともといた会社でも評価システムというのがありましたが、なかなかうまく機能するのは難しいなというのもやはり実感としてあったんですね。

 そういう意味でいうと、不断の見直しというものが必要であろうと思っています。ぜひとも不断の見直しを今後も引き続きやっていっていただきたいというふうにも思いますし、また、先ほどの民間との比較においては、企業の規模によって比較をされておられたわけですけれども、果たして規模が正しいんですかと。実は、給与水準というのは規模によらないよというような話もあるわけなので、それでいうと規模が正しいんですかねというところをもう少しまた考慮いただければ、これも不断の見直しの一環としてやっていただきたいということをお願いしたいと思います。

 先日の大臣所信でも伺ったわけでございますけれども、公務員の皆様の兼業、副業についてお伺いをしたいと思います。

 経産省中企庁が、兼業、副業を通じた創業あるいは新事業創出に関する調査事業研究会というものを立ち上げていて、そこから提言を出しておられます。ことしというか、平成二十九年の三月ですね。そこでは、「公務員が率先して兼業・副業を解禁するべきという意見もある。」「例えば、期限や部門を区切った上で、兼業・副業を試行的に解禁することにより、公務員の兼業・副業のモデルケースとして分析することが可能になる。」との意見が出されました。

 これに対して大臣がどのようにお考えなのか、御所見を伺いたいと思います。

梶山国務大臣 先日の所信に対する質疑のときもお話がございました。

 民間においての働き方改革が進められ、イノベーション推進の観点から、兼業、副業を認める方向で検討が進められております。

 また、経済産業省の研究会で、創業、新事業に関する公務員の兼業、副業についても御指摘のような提言が行われているものと承知をしているところであります。

 公務部門においても働き方改革を進めていくことが重要でありますが、公務以外の時間を社会貢献に資するように有効に活用していくことも有意義であろうと考えているところであります。

 国家公務員については、国家公務員法に基づき、営利企業、非営利団体から報酬を受けて兼職、兼業を行う場合に、公正な職務の執行の維持、職務専念義務の確保、公務の信用保持の観点から、当該団体、事業との特別の利害関係がなく、かつ職務の遂行に支障がないと認められるときは許可していたところでありまして、引き続き、公務に支障のない範囲で個別に判断をしてまいりたいと思っております。

濱村委員 国家公務員法で規定されておられます。百三条と百四条で大体こうしたところが規定されておられるわけですが、私企業からの隔離というのが百三条にうたわれているわけでございます。

 一方で、この二項に、「前項の規定は、人事院規則の定めるところにより、所轄庁の長の申出により人事院の承認を得た場合には、これを適用しない。」とございます。近年でどれぐらい承認してきたのか、まずこの辺を確認したいと思います。

森永政府参考人 お答えいたします。

 過去三年間において国家公務員法第百三条第二項に基づいて承認されました件数は、平成二十八年が二百七十三件、平成二十七年が四百六十一件、平成二十六年が二百七十二件となってございます。

濱村委員 今おっしゃっていただいた二百七十三件、四百六十一件、二百七十二件、もっともっとさかのぼると、実は百五十件だったり百四十件だったりする。これはどういった性質、事例が多いのか、これも確認したいと思います。

森永政府参考人 お答えいたします。

 承認を得た兼業の主な内容は、マンション、アパートの経営や、駐車場、土地の賃貸、太陽光発電の販売となってございます。

濱村委員 では次に、百四条に関連して。

 百四条は、「職員が報酬を得て、営利企業以外の事業の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、その他いかなる事業に従事し、若しくは事務を行うにも、内閣総理大臣及びその職員の所轄庁の長の許可を要する。」、これによって認められた兼業は近年どれぐらい承認してきたのか、確認をしたいと思います。

植田政府参考人 お答えいたします。

 平成二十六年から二十八年までの過去三年間で、国家公務員法第百四条の規定に基づいて、内閣総理大臣及びその職員の所轄庁の長が兼業を許可した件数は、合計で三千五百五十七件でございます。

濱村委員 これは内容的にどういったものが多いのかというのを聞きたいところですが、三千五百五十七件あるので、結構いろいろあるんだろうと思いました。

 そこは一旦おいておいたとして、その上でちょっと、これもまた百三条に戻りますが、三項には、株式所有による経営参加について規定があります。これも内容はさておき、二十六年から二十八年、この三カ年で職員一人から報告があったと。公務員白書によりますと、「職務遂行上適当でないとは認められなかった。」と書いてあるんです。つまり、認められたんですね。どういった性質のものなのか、これをちょっとお教えいただければと思います。

森永政府参考人 お答えいたします。

 国家公務員法第百三条第三項の規定による株式所有による経営参画の報告につきましては、職員が株式会社の発行株式総数の三分の一を超える株式を有する場合で、当該株式会社が当該職員の在職する国の機関と密接な関係にあるときなどに、所轄庁の長を経由して人事院に御報告いただく、そういう仕組みでございます。

 平成二十六年、平成二十七年、平成二十八年に、それぞれ職員一人に係る報告について承認した事案がございましたが、いずれも、職員が相続により株式を取得したものでございまして、会社に対する行政上の権限の行使に携わることを職務内容にしていないのか、在職機関と会社との間で契約の締結または履行にかかわることを職務内容としていないのか、こういった点を確認した上で承認することとしたものでございます。

濱村委員 今、相続による株式取得であるというお話でございました。つまり、これは、先ほど大臣におっしゃっていただいたイノベーション推進といったような類いのものでは、なかなかそうはとりにくいなと思われる事案なのかなと。

 さらに言うと、先ほどの百三条の、私企業からの隔離ということでございましたけれども、その性質、アパート、マンション経営、あるいは駐車場とか、さらには太陽光の売電、こうしたものが多いですということでございます。

 はっきり言えば、公務員の皆様が社会貢献の要素も含めて貢献されているというような事案とはなかなか認めにくいものかと思うんですね。質的な意味でいうと、まだまだ公務員の皆様が公務以外で御活躍されることというのが限定的なのかなというふうに思います。

 そうした観点から、まだまだこれから、大臣は、前の大臣所信のときの質疑でもおっしゃっていただいておられますのが、個別でしっかりと認めていきますということをおっしゃっておられるんですが、ぜひとも私はこれを推進していっていただきたいんです。

 というのも、やはりガイドラインとかを作成しながら、いろいろな社会に出て貢献されていくことによって、いろいろな活性化が生まれると思うんです。もっと言いますと、これが地方に影響を及ぼして、地方自治体でもガイドラインをつくって、しっかりと地方公務員の皆様も、社会貢献も含めて兼業していくというようなことにつながってきますと、これは非常に地方創生にも役立っていくと私は思っております。

 そうした観点からすると、まだまだこの承認事例がオープンイノベーションを加速化するようなものではないというふうに思っておりますが、大臣、この観点からどのようにお考えでおられるのか、御所見をお伺いしたいと思います。

梶山国務大臣 先ほど事務方からお話をさせましたけれども、国家公務員の兼業を許可しているもののうち、今、大体二十六年から二十八年の三年間で三千六百件なんですが、そのうちの四割が大学、大学院の教員など学校関連の兼業なんですね。

 このような兼業を通じて、当該職員が公務で培った高度な専門的な知識や豊富な経験を高等教育を通じて社会に積極的に還元し、また、大学、大学院の教員、学生との交流ネットワークの形成も行われるなど、創業、新事業の創出に資する、遠回しですけれども、資する面もあるとは考えております。

 御指摘のように、国家公務員のさまざまな能力を日本の発展のために民間活用するといった視点は極めて重要であると思っております。

 いろいろな形がまた想定もできるんでしょうし、これから時代の変化とともにまた検討をしていかなければならないとは思っておりますけれども、引き続き考えておりますのは、副業の取り扱いについては、民間の動きも注視をしながら、引き続き公務に支障のない範囲で個別に判断をしてまいりたいと思っております。

 ちなみに、学校が千四百四十四、そして研究所が十名、そして地方公共団体が四百九十二名といったところで、あとはその他ということになりますけれども、委員が想定するようなところにはなかなかまだ手が伸びていないという感じはしますけれども、いずれにしても、そういう発想も必要な時代も来ると思っております。

濱村委員 やはり大事なのは、公益に資する公務員のそもそもの大前提を外してはいけない、その上で、公益的な団体、NPOさんも含めて、そうしたところでは活躍をいただけるんじゃないか、このようなことを考えております。

 ぜひともお取り組みをお願いして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

山際委員長 次に、森山浩行君。

森山(浩)委員 立憲民主党、森山浩行でございます。

 前回は超過勤務についてお話をさせていただいておりますけれども、非常勤の職員さんの関係、民間におきましても今何が労働のところで問題になっているか。一つは長過ぎる労働時間、そしてもう一つは非常勤というような形で、そもそも、ここまでしか働けないというような不安というのは非常に大きいわけなんですけれども、それでも、その中においては、いかにして不利益な扱いをやめていくかということも一つの大きな課題であると考えております。

 非常勤職員の不利益な扱いの是正に関する国から民間への呼びかけについて、お知らせください。

成田政府参考人 お答え申し上げます。

 正規雇用労働者と非正規雇用労働者の待遇差につきましては、パートタイム労働法や労働契約法に不合理な待遇差を禁止する規定がございます。

 厚生労働省といたしましては、これらの規定についてわかりやすく解説したパンフレットなどを使用して事業主への周知に努めるとともに、パートタイム労働法については、その履行確保のため、都道府県労働局による助言指導等を行っております。

 また、昨年十二月に同一労働同一賃金ガイドライン案を公表し周知するとともに、各都道府県に設置した非正規雇用労働者待遇改善支援センターにおいて、ガイドライン案を参考にした企業における取り組みの支援を行っているところでございます。

 なお、働き方改革実行計画に基づきまして、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保等を内容とする法改正を行うこととしており、法案の早期提出に向けて準備を進めているところでございます。

森山(浩)委員 パートタイム労働法の概要というような形でこれを配っていただいたり、あるいは同一労働同一賃金のガイドラインというようなもので周知徹底をしていただいているということなんですが、同一労働同一賃金のガイドラインというのは主にどういうことを書いておられますか。

成田政府参考人 お答え申し上げます。

 このガイドラインでは、正規雇用労働者と非正規雇用労働者との間で待遇差が存在する場合に、いかなる待遇差が不合理なものであり、いかなる待遇差が不合理でないものかを示したものでございます。

 対象は、基本給、昇給、ボーナス、各種手当といった賃金にとどまらず、教育訓練や福利厚生もカバーして原則となる考え方を示すとともに、中小企業の方にもわかりやすいよう、典型的な事例として整理できるものについては、問題とならない例、問題となる例として事例を入れたものでございます。

森山(浩)委員 ありがとうございます。

 企業に対してはそのような形で、いかに不合理をなくしていくのかというようなことを一生懸命やっていただいているのが国の立場ということでございます。

 まず、では国においてはどうかというところの前提といたしまして、各省庁における、国における非常勤職員の人数、それと、五年前に比べてどんなふうになっているかというような部分についてお答えください。

植田政府参考人 非常勤の人数でございますけれども、午前中も御答弁いたしましたが、大体、一部の嘱託等を除きまして七千人ぐらいの人数でございまして、ここ数年、若干ふえている状況がございます。

森山(浩)委員 ふえてきているということでございますね。数字、ありますか。

山際委員長 再び答弁願います。

植田政府参考人 七万でございます、申しわけございません。

 平成二十六年が、委員、顧問、参与、保護司などを除きまして、七万三百十人。二十七年七万六十人、二十八年七万七千二百六十九人、二十九年七万八千八百二十三人となってございます。恐縮でございます。

森山(浩)委員 ふえてきているということでございます。やはり、残業を減らそうと思ったら非常勤がふえるというようなこともあるのかもしれません。

 この非常勤の皆さんは、先ほどから人件費ではないというような発言があったりしますけれども、これは人件費ではない、別の費目になるんでしょうか。

植田政府参考人 お答えいたします。

 基本的には所管は財政当局になりますけれども、人件費に分類される場合とその他、物件費に分類される場合がございます。

森山(浩)委員 物件費というような形ですね。人件費ではなくて物件費に当たる場合もあると。

植田政府参考人 失礼いたしました。

 いわゆる庁費等の科目で計上されているものがあるということでございます。

森山(浩)委員 いろいろな費目、物件というのはちょっといかがかと思いますけれども、いろいろな費目でもって、非常勤の人件費というのは別の費目になっていると。

 別の費目になると何が問題かというところで見ますと、給与の改定時期、これが今回通ったといたしますと、十二月あるいは一月というようなスタートになるんでしょうけれども、そこから先についてはふやせばいいのでありましょうけれども、常勤の皆さんについては今年度の頭から上がるというようなことで、これは差が出るんじゃないですか。

植田政府参考人 給与改定の関係でございますけれども、各省庁で具体的な処遇の申し合わせをいたしましたけれども、基本的に次年度以降の段階的な改善を申し合わせているところでございまして、本年度については各省庁の判断で対応いただくということになるというふうに考えてございます。

森山(浩)委員 ちょっと、はっきり答弁していただけますかね。

 ことしは上げないということでいいんでしょうか。

植田政府参考人 今年度の給与の改定につきましては、各府省において、それぞれの予算の状況等も踏まえて対応されるものと考えているところでございます。

森山(浩)委員 予算があれば上げるけれども、なければ上げないと。こういうことになるので、やはり非常勤ではちょっと不安だなというふうに思わざるを得ないというところかなと思います。

 慶弔の休暇、これについても差があるようにお聞きをしていますが、今どうなっていますか。

森永政府参考人 お答えいたします。

 政府におきましては、働き方改革の一環として、同一労働同一賃金の実現に向けた議論が進められております。昨年十二月に働き方改革実現会議で示されました同一労働同一賃金ガイドライン案におきましては、一部の休暇についても言及がなされておりまして、例えば慶弔に係る休暇につきまして、非正規雇用労働者にも正規雇用労働者と同一の付与をしなければならないとされているところでございます。

 今後、ガイドライン案につきましては国会審議等を経て確定することとなるものと承知いたしておりまして、人事院といたしましては、そこでの議論等を踏まえて、措置に向けて検討をしていく必要があると考えているところでございます。

 いずれにいたしましても、民間における同一労働同一賃金の実現に向けた動きを踏まえながら、時宜を逃さずに検討を進めてまいりたいというふうに考えてございます。

森山(浩)委員 済みません、今のお話は、今から頑張りますというお話ですかね。現在は差があるんだよということでよろしいですか。

森永政府参考人 非常勤の休暇につきましては、民間での普及率等を勘案しながら措置をしてございまして、今、慶弔の休暇について申しますと、結婚休暇は非常勤には適用されないということになっておりまして、いわゆる忌引につきましては、六月以上勤務する、もしくは六月以上の勤務が予定されている非常勤職員についてのみ適用される、そういうふうになってございます。

森山(浩)委員 長いこと働く人であれば最初からあるんだよということでございます。

 というような形で、非常勤と常勤の間にやはり差があるというような状況の中で、民間にはぜひ頼んでおくよというような指導をするということでございますから、やはり、隗より始めよという部分もございます、これは努力をいただきたいと思うんです。まさか、これは定数というのが決まっているから、これを守るために非常勤で穴埋めをするというような形でうまいこと使っているというような見方、そしてまた、その人たちは待遇が悪いということでは困ると思うんですが、大臣、いかがですか。

梶山国務大臣 いずれにしても、業務を適切に把握していくということが大切なことだとは思っております。現下の厳しい財政状況において、業務の見直しを不断に行い、簡素で効率的な行政組織や体制を確立することがあわせて必要でもあります。

 定員管理の対象としている官職は、常勤勤務を要する職で、かつ、恒常的に置く必要がある職ということになります。総定員法で定める上限の枠内で厳格な管理を行っているということであります。

 他方、非常勤職員は、常勤勤務を要しない職であるか、恒常的に置く必要がない職であることから、恒常的な業務を行う定員管理対象の官職とは業務の性質や職務の内容が異なっております。

 こうした両者の役割の違いを踏まえて、定員管理の基本的な考え方について申し上げれば、先ほど申しましたように、業務の見直しを進める一方で、必要なところにはしっかりと定員を配置し、政府の重要課題に的確に対応できる体制の構築を図ることが肝要であると思っておりますし、また、委員の御指摘もしっかりと踏まえた上で検討してまいりたいと思っております。

森山(浩)委員 ありがとうございます。

 非常勤についてはそういうことですが、午前中の、超過勤務についてお聞きをいただいていたかと思います。

 私も、テレビ局で働いておったときには、過労死ラインである百時間の倍や三倍やというような勤務時間、結構平気で行っておりましたけれども、民間に対しても、これはたまたま体が強かったから大丈夫だけれどもというようなことでは困るということで指導をいただいているところでございます。

 また、朝、判こで勤務管理をしているというような話をすると、いやいや、判こじゃなくて、鉛筆で時間を書いて後で訂正できるようにしているんじゃないか、こんな話などもお聞きをしたりしたところでもございます。

 こういうことも含めまして、今、あるいは昔、いろいろあるでしょうけれども、ちょっと実態をしっかり調べていただいて、勤務時間をしっかりと把握していただくという中で対応していただきたいと思います。いかがでしょうか。

梶山国務大臣 先ほど、ほかの委員の御質問にもお答えしたんですけれども、ワーク・ライフ・バランスというものをしっかり考えながら職場の環境を整えていくことも必要だと思いますし、健全な労働環境、また自分の生活もできるような形で、そういう労働環境になるような努力をしてまいりたいと思っております。

森山(浩)委員 よろしくお願いをいたします。

 ありがとうございました。

山際委員長 次に、後藤祐一君。

後藤(祐)委員 希望の党の後藤祐一でございます。

 大臣、お手元に配付させていただきました国家公務員制度改革基本法というのがございます。この十二条では、労働基本権について、「協約締結権を付与する職員の範囲の拡大に伴う便益及び費用を含む全体像を国民に提示し、その理解のもとに、国民に開かれた自律的労使関係制度を措置するものとする。」という法律が今でもあります。

 その後、安倍政権になって、実は私も、そのとき、内閣委員会の理事として与野党協議を担当しました。残念ながら、自律的労使関係そのものはできなかったんですが、この十二条について附帯決議がそのとき合意されておりまして、十二条の規定に基づいて、職員団体との所要の意見交換を行いつつ、合意形成に努めるという附帯決議が結ばれております。

 そのとき、菅官房長官がこれについて答弁をしておりまして、この附帯決議が合意されたわけでありますので、自律的労使関係制度について、しっかりと職員団体を含む関係者の御意見を伺いながら、政府として適切に対応していきたいと思いますという答弁をされておられます。

 その後、安倍政権のもとでも、あのころ稲田大臣と私は議論をさせていただいたんですが、職員組合と、大臣も含めて、これについての意見交換がたびたび行われていると聞いておりますけれども、ここ一、二年、参事官クラスとはかなり頻繁にやっておるんですが、大臣という形でどのぐらい行っているでしょうか。そして、梶山大臣、この十二条に基づいた意見交換をされておられますでしょうか。

梶山国務大臣 前大臣の実績も含めてですか。前大臣の実績につきましては、四回ということですね。うち、自律的労使関係制度に関するものは二回ということであります。

 私の場合は、意見交換ということで二回させていただいております。

後藤(祐)委員 この十二条に基づいた自律的労使関係についてはいかがでしょうか。

梶山国務大臣 まだ意見交換の段階でありまして、これからしっかりとと思っております。

後藤(祐)委員 これは附帯決議であり、菅官房長官も答弁をおっしゃっておられますから、ぜひしっかりと意見交換していただきたいと思います。

 二つ目、スタッフ職四級の話に行きたいと思いますが、お手元配付資料の二ページ目からでございます。

 スタッフ職三級というものがございました。これは、課長クラスよりちょっと安いぐらいのお給料で、ラインではなくスタッフの、課長に準ずるぐらいなお給料のポストということで、これはたくさん活用されておりますが、四級というのがこの前できまして、これは高いんです、お給料。月給六十万円以上。年収にすると幾らかわかりませんが、多分、千二百万とか、そのぐらいになるんじゃないでしょうか。課長より高いです。審議官よりちょっと安いといったお給料で、これは本当に使うんですかということについては警鐘を私は鳴らしてまいりました。

 かつ、こういったポストをスタッフだからということで次から次へとつくられてしまうと一体どうなってしまうんだということで、通常こういったポストをつくるときは、スクラップ・アンド・ビルドの原則といって、何かをやめて何かをつくるという形になっているんですが、それが三ページ目、配付させていただきました。

 これは、配付させていただいたのでこの答弁は結構ですが、ごめんなさい、四ページ目ですね。スクラップ・アンド・ビルドは四ページ目で、例えば、一番上のもので見ますと、室長と一等書記官、三つ減らしてこの高いお給料のスタッフ職四級をつくっているんです。つまり、中堅どころの、室長ぐらいのところを減らして、すごい高いお給料のところをふやしているんですね。ですから、高いお給料のところの人が今ふえているから、処遇上しようがないんだという面は多少あるかもしれませんが、例えばノンキャリアの方の目標とするようなポストだったりするんですよ、こういうのが。

 なので、ここは相当慎重に考えなきゃいけないということと、三ページ目、ごらんいただけると、これは今、スタッフ職四級、これで全て、四つポストがあります。一番下の国土交通省はまだ人が座っていません。人が座っているのは上三つなんですが、一番上の審議官からスタッフ職四級になった方、この方は恐らく給料は下がっていると思います。これは、天下り先がなかなか今厳しいからなくて、給料は下がったけれども中で抱える、多少わからなくはないです。

 ところが、例えば一番下のケースなんかは、課長九級から十級を飛ばして十級よりも高いスタッフ職四級という二段階特進でお給料が高くなっているんですね。こういう使い方をしたらやはりいかぬと思うんですよね。

 このスタッフ職四級というものは、極めて厳格に、できれば私はやめるべきだと思いますが、これは大臣の御見解を伺いたいと思います。

梶山国務大臣 社会経済情勢や国際情勢等の急激な急速な変化に対応するために、特定の行政分野の業務に長年従事し、高度の専門的知識、経験、人脈を有する人材が幹部職員をスタッフとして適切に補佐する体制を構築することにより、政府の政策対応能力の一層の向上を図っていくという目的であります。そういった中で専門スタッフ職四級は設けられたものであります。

 国土交通省関係も、多分これは、海外へのインフラ輸出とか、かなりの重要な職務であり、またかなり労力を割く仕事であると思っております。

 そういった中で、人の処遇をするためにこれを設けるということではなくて、厳格な審査を行い、そこの職に人をつけていくということになると思いますし、この人、余人をもってかえがたいというような人間をしっかりとつけていくこと、そのことが国益にも資することだと思っております。

後藤(祐)委員 余人をもってかえがたいんであれば、先ほどの三番目のケースなんかは、この外航課長が余人をもってかえがたいんだったら、スタッフ職三級にしておけばいいんですよ。課長より給料は、課長と大体、ちょっと少ないかな。四級というのは二段階特進ですから、ここはよく考えて運用するように、厳し目にやっていただければと思います。

 時間がないので、次に行きます。

 非常勤職員のお話はきょうたくさん出ておりますが、期末・勤勉手当の相当額支給に努めるという指針改定があって、実際これは各省でかなり支給されているそうですが、実際どのぐらい支給されているのか。支給されている割合について、これはデータがあると思いますので、全体としての支給割合と、あと、特にこの辺は余り支給されていないというふうなことが府省ごとにわかるデータがあれば、そのデータについて、これは事務方で結構です、御答弁いただきたいと思います。

植田政府参考人 御指摘の非常勤の手当の関係でございますけれども、勤勉手当の支給の有無の実態について昨年度実施した国家公務員の非常勤職員に関する実態調査というのがございます。昨年四月一日時点の状況として、フルタイムの非常勤職員の七八%、他方で、フルタイム未満の非常勤職員については六%にそれぞれ支給されたという状況がございます。

後藤(祐)委員 昨年の段階で、八割近くフルタイムの方については期末・勤勉手当は支払われているということですが、二二%は支払われていないわけです。これは特に、事務方の説明では、どうやらハローワークとかその辺が余り払われていないなんという話もありましたが、どのあたりが支給率が低いんでしょうか。

植田政府参考人 お答えいたします。

 今答弁いたしましたけれども、フルタイムについては七八%、他方でフルタイム未満であれば六%ということで、特に、いわゆる期間業務職員というフルタイムで働いていらっしゃる方以外の非常勤の職員の方、時間の短い方が比較的少ない……(後藤(祐)委員「どの省が低いんでしょうか。どの府省が」と呼ぶ)府省ですか。府省につきましては、特にこちらで分類してはございませんので、こちらの点、認識していないところでございます。

後藤(祐)委員 事前の事務方の説明では、どうもハローワークが支給率が低いんじゃないかみたいな話があって、それは本末転倒だというような話なので、それはちょっと調べていただいて、もし今のが本当だったら本末転倒なので、そこは徹底していただけるよう厚労省にも申し入れていただきたいと思います。

 次に行きます。配付資料六ページ目。

 きょうは退職手当法の改正も審議の対象になっておりますが、二年前、臨時国会がなかったものですから、通常国会にかかりました、二年前じゃないですね、もっと前ですね、かかりました。そのときに、二〇一三年、このときは特に大幅な退職金の引き下げだったものですから、下がる前に駆け込みでやめてしまおうという方が全国で続出した。

 この記事にあるように、学校の先生なんかが、三学期、もう途中でやめちゃってほったらかしにするとか、その後、埋める人を探すのに大変苦労するとか、あるいは、やめたけれども臨時でその後引き続き担任を続けるとか。この担任の先生、生徒にどんな顔をして授業をしていたんでしょうかね。このことを二度と起こしちゃいけないと思うんです。

 そこで、駆け込み退職をどうやれば防止できるかということについて、いろいろ議論をさせていただきました。

 その中で、問題は、自主退職、自己都合退職でも定年退職でも同じ額になっちゃうと、これはなかなか防ぎようがないんですね。

 ところが、大卒の方、勤続年数大体三十八年ぐらいだと思いますが、この方の場合、自己都合だと四十四・五カ月、定年退職だと四十九・六カ月と五カ月分ぐらい差がありますから、駆け込みでやった場合には定年退職にならないというふうにしてしまえばいいんですが、では法律上どうなっているかというと、配付資料の一枚目、退職手当法、これは現行ですが、誕生日でまず分かれるんですね。定年に達した日というのは誕生日です。六十歳の誕生日以後その者の非違によることなく退職した者は要するに定年退職としてみなすという規定があって、その後非違行為をすると、懲戒処分とかを受けちゃうと、この定年退職分のたくさんの退職金はもらえないということになるんですね。

 この駆け込み退職は非違による退職とみなして、せめて自己都合退職とみなして、全額定年退職の額にするのはおかしいんじゃないか。例えば、さっきの大卒でいえば五カ月分ぐらいの差があるので、そうすると、恐らくこれは起きなくなります。

 駆け込み退職は非違ではないか、非違とみなすべきではないかという議論を事務方ともさせていただきました。そのときに議論になったのが、その一ページ目の、懲戒の場合どうなのか。

 国家公務員法の懲戒処分の対象は、八十二条で、八十二条の三号、「国民全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあつた場合」は懲戒処分の対象になり得るんですが、実際に懲戒処分にするかどうかは別として、駆け込み退職で生徒をほったらかして高い退職金をもらうためにやめてというような人は、国民全体の奉仕者たるにふさわしくない非行とみなし得るんじゃないでしょうか。

 みなし得るのであれば、現行の退職手当法で非違に該当するとして、定年退職分はもらえない、自己都合分をもらうというのはありだと思いますが、という解釈にすれば、事務方によると、これは地方公共団体においても条例で、大抵の場合は、非違によることなく退職した者は定年退職とみなすという規定がある場合が多いそうなので、非違に当たるというふうにここで大臣が答弁いただければ、この駆け込み退職はなくなります。

 これはもう議論させていただいていますので、大臣の御決断一つで非違による駆け込み退職はなくなりますので、御答弁いただきたいと思います。

梶山国務大臣 退職手当法上、職員が定年年齢に達した後に退職する場合には定年退職扱いとして退職手当を支給しているが、懲戒処分を受けて退職した場合などは、その者の非違により退職した場合に限り自己都合退職としているというのは、そのとおりであります。

 非違行為に関しては法令上の定義、規定はありませんけれども、従来から、非違行為とは懲戒の事由となり得るような行為を指すものとして運用してきており、具体的には、暴行や器物破損等の行為がこれに当てはまるということであります。他方、駆け込み退職とは職員の意思に基づく辞職であり、辞職の申し出をするだけでは非違に当たると解釈することは困難であると考えております。

後藤(祐)委員 残念ですね。大臣、こういうのを政治決断してほしいんですよ。前例に従う必要はないんですよ。非違という言葉は非常に広い言葉ですから、別に懲戒を受けということじゃないんですよ。当たり得ると大臣がここで言うだけで、日本全国なくなるんですよ。これは政治決断すべきじゃありませんか、大臣。

 逆に、地方公共団体はこれをどうやって防げばいいんですか。今大臣が否定的な答弁をされちゃった以上は、また起きますよ。

 国家公務員では、一月一日施行にしたので、月給をもらい続けた方が得だから、きょう通れば、一月一日施行になるので起きないでしょう。でも、地方では、二月一日施行とか三月一日施行になってしまうと、二月の終わりぐらいにやめた方が得かなが起きちゃうんですよ。これを防げないんです、地方公共団体。

 大臣、これをどうやって地方公共団体は防げばいいんですか。

梶山国務大臣 地方においても、本年十一月十七日に、総務省から各地方公共団体宛てに、国家公務員の退職手当制度の改正に準じて適切な措置を講ずることを要請されているものと承知をしております。この十一月十七日というのは、この法案が閣議決定をされた日でもあります。

後藤(祐)委員 残念ですね、大臣。

 大臣、私はここで提案しましたし、これはきちっと事務方とも議論して、丁寧な通告をしています。これで駆け込み退職が今年度起きたら、大臣の責任ですよ。残念です、本当に。こういうところを政治決断すべきなんですよ。非違行為に当たり得ると言うだけでいいんですよ。当たり得ると。

 あるいは、別の言い方でもいいです。法律で使っている言葉だと言いにくいのであれば、別のもうちょっと柔軟な何かお言葉を発するなり紙を発出するなり、何らかの柔軟な、望ましくないとか、何か言うことで、もしかしたら自己都合になっちゃうかもしれない可能性があるような表現を何かこれから工夫することを考えませんか、大臣。

梶山国務大臣 今申しましたように、ことしに限ってはそういうことで、閣議決定の日に地方に通知を発出しました。

 それで、国家公務員の場合は、一月一日、予定ですけれども、このまましっかりと通していただければ一日でやりますし、現実的に、三カ月分の給与とマイナス分の差をどう考えるかということになります。

 ただ、地方の場合、今委員がおっしゃったような可能性があるわけでありますけれども、でき得る限りの、今、通知を出したり努力をしてまいります。

後藤(祐)委員 どうやって努力するんですか。

 一つ、私から提案したいと思います。

 叙勲です。駆け込み退職でせこいことをした人は叙勲の対象にしない。公務員は、随分後ですけれども、叙勲の方が結構おられます。叙勲をもらうぐらい立派な方はこういうせこいことをしないような気もしますが、そのぐらい、方法論はなかなかないんですよ。

 大臣、最後、少しだけ御検討の余地があるようですが、例えば賞勲局長がそんなことを言ってみる。やりようはいろいろあるんです。ちょっと頭をひねって、今の話も含めて御検討をいただけないですか。

梶山国務大臣 五年前に地方でああいう駆け込みの退職があったのは、私も記憶に、鮮明に覚えているところであります。それぞれの自覚に任せるしかないと思うんですが、この前はその差が大きかったということもあって、残りの数カ月の給与との差でそういう判断をされた方がいたということは非常に残念なことではありましたけれども、今でき得る範囲の中で今回は対応をしてまいりたい。

 先ほど申しましたように、地方に対する通知、地方へのその努力をしていただくということで、それができる限り避けられればと思っております。

後藤(祐)委員 ぜひ、政治決断をいただきたいと思います。やわらかい何かを発出するだけで変わると思います。

 最後に一問だけ。人事院総裁に来ていただいております。

 配付資料の七枚目、ラスの説明の図ですが、全体としてこれだけ、六百三十一円差があるということはわかるんですが、一級で民間給与と国家公務員がどれだけ差があって、二級でどれだけ差があってという数字は示されておりません。つまり、若い方あるいは給料の安い方と、高い方あるいは高齢の方で官民較差がどうなっているかは、実は世の中に明らかになっていません。

 人事院は数字を持っています。このセルごとの数字を持っていますが、明らかになっていないので、公務員の給料というのは民間準拠が原則ですが、それぞれの級で見た場合に、民間準拠になっているかどうかわからないんですよ。

 人事院は知っているんです。この数字、出していただけませんか。それで、出せないと言うから、出せない場合は、その理由を説明してください。

一宮政府特別補佐人 官民比較の基礎となる公務と民間の人員や給与のデータについては、毎年、勧告の参考資料等で詳細にお示ししているほか、人事院のホームページ等で、役職段階別、勤務地域別、学歴別、年齢階層別等に集計した、より詳細なデータを公表しているところです。

 官民給与のラスパイレス比較は、給与の決定要素である役職段階、勤務地域、学歴、年齢を同じくする者同士の給与額を対比させ、その結果を総合して官民較差を提出しているものでありまして、役職段階、勤務地域、学歴、年齢別ごとの比較を行う必要はないと考えております関係で、級別の官民較差は算出しておりません。

後藤(祐)委員 一級ごと、わからないんです。これを持っているんですから、ぜひ情報を出していただくようお願い申し上げまして、終わります。

 ありがとうございました。

山際委員長 次に、中川正春君。

中川委員 午前中に続いて質疑をさせていただきたいと思います。

 その前に、さっきいい話が出ていて、駆け込みの話ですけれども、ちょっと野党間連携をするために、もう一つ突っ込んでお話をさせてもらいたいと思います。

 地方へ向けて通知も出していただく、そして、いわゆる注意項目みたいな形でやっていただくんだろうと思うんですが、その内容なんですけれども、さっきの話で、大臣がそのつもりになっていただいたら、その通知の中で、私は好ましくないと思っているという、その意図を書き込めるはずだというふうに思うんです。そういうことを前提にして通知を出してもらうという解釈でいいんですか。

梶山国務大臣 総務省の方で、各地域に、各地方に、都道府県にもう発出をしております。(中川委員「どういう中身ですか」と呼ぶ)

 「地方公務員の給与改定等に関する取扱いについて」ということで、総務副大臣通知ということで、二十九年の十一月十七日に発出をしております。読み上げてよろしいですか。(中川委員「いやいや、その関連。中に入っている」と呼ぶ)中身……(中川委員「いやいや、読むんじゃなくて、その関連がどういうふうに入っているのか。駆け込みの話が」と呼ぶ)駆け込みを防ぐために……

山際委員長 整理いたします。

 中川正春君。

中川委員 私の方から、大事なところを読みます。各地方公共団体において、行政運営に支障がないよう必要な措置を講ずること。だから、あいたところへ向いて埋めなさいという話しかないんです。これは、書類で通知するといったって、中身に何も入っていないんです、さっきの話は。だから、その答弁というのは、間違っているというか、違うところを引用して言いわけをしているということでしかないんだということですね。

 そこのところを指摘して、だから、それなりの、大臣の気持ちはあったんだから、これは発出しますと言っていたんだから、大臣の……(梶山国務大臣「しました」と呼ぶ)しましたって、その中身がないんですよ。大臣の思いの中身がないから、そこのところをしっかり、もう一回発出をしてくださいということを私からもしっかり申し上げておきたいというふうに思います。

 自分の時間がなくなってくるので、やっていきます。

 地方との関係で、もう一つ、これまで私もずっと気になってきたんですけれども、出向という形で国家公務員が地方に出ていく、あるいはその逆もあり得る。これは大いにやるべきだというふうに思うんですが、ところが、国で例えば係長である者が県で課長になって行くわけですね。国で課長である者が市では副市長になったりという形で行くわけですよ。これはなぜこういうことになるのか。国で課長であれば、地方公共団体でも課長であってしかるべきなんでしょう、恐らく、対等の関係であれば。

 もう一つは、賃金ということから考えて、そうした場合に賃金格差というのはあるのかどうかということですね、同じ課長で行った場合に。そこのところを国全体としてどういう整理をしていこうとしているのかということは、恐らくこれまで議論がなかったと思うんです。

 これは当たり前のことみたいな形で受けとめていたんですけれども、よくよく地方の立場から考えてみたら、何で地方の方の課長が国の課長よりも格が下なんだとかいうような話になってくるわけです。本来はそうあってはならないといって、いろいろな法律で対等にやっていきましょうということをうたってきたんですけれども、これまでの慣行というのがこういう形になっている。

 これに対してメスを入れて、ひとつ、もっと有効な形で出向というのが受け入れられて活用ができるような、そういうふうに見直していくということ、この気持ちがないかどうかということと、それからもう一つ、そのときにどんなルールをつくっていったらいいのかということですね。ここのところをお答えください。

梶山国務大臣 国家公務員の地方公共団体への出向は、地方公共団体からの要請を受けて行うことが基本であります。

 ですから、どの都道府県においても、どの市町村においても、例えば、このクラスの人が欲しい、こういう人材が欲しいということで要請をした上で国の国家公務員が出向するという形になると思います。あくまでも、対等の立場で十分協議をしながら行われることが重要であると思っております。私どもの知り得る範囲では、対等な立場でそういう協議はしているはずであります。

 ただ、細かい給与の関係等については事務方に説明をさせますけれども、それが守られれば、そういう人材が欲しいという中での職責だと思いますので、何も国が上だ下だということではない形でこういう人の派遣がされているものだと思っております。

中川委員 こういうのを調べてみたことはありますか。結果として、国が上で地方が下になっているんですよ。さっき申し上げたように、こちらから係長で行ったのが課長なり部長なりという形になる、あるいは副市長という形になる。そういうことが結果としてあるわけですよ。これが、それでいいことかどうか。

 さっきの前提だと、その結果は関係なしに、いや、交渉をやっていますからと。交渉をやっていますといったって、さっきの話では、どうか人をください、では、人をやるからそれなりの厚遇をしてくださいよ、あるいは、国から行くんだからこれぐらいのポストはちゃんとつけなさいよ、そういうことにしか見えない、結果を見ていると。それでいいのかということを問いかけております。

梶山国務大臣 例えば、地方であれば人材がいないということで、中央の人材を欲しいというような要望がある場合があります。我々にも、以前、政治家として動いているときに、そういう声が聞こえてきたことがございます。そして、例えば市長の補佐をするための人材が欲しい、プロジェクトを進めるための人材が欲しい、そのプロジェクトを進めるためにある程度の役職が必要だということで、役職、職位というものは後からついてくるものだと私は思っております。

中川委員 それは、地方自治体あるいは地方から見た目でいくと、ふっと気がついてみたら、論理としてもたない話だというふうに思います。本来の形で地方自治体をもっと生かしていこう、あるいは私たちと対等な議論ができるようなポジションに持っていくんだというのは、本気であれば、こういう慣習というのはやはり見直していくべきだと私は思いますし、そこへメスを入れることによって、もっと違った意味での地方分権というのが、あるいは地方が自立をしていく、そういう思いというのが地方にとっても湧いてくるんだということ、これは私の見解です。

 大臣、いろいろ言いわけを考えてやっていただくだろうと思うんだけれども、結果を一遍調べてみてください。これでいいのかということをしっかりまとめてもらいたいというふうに思います。これが一つです。次に移っていきますから。

 もう一つは、国家公務員の人事評価の問題なんです。

 これは大臣も恐らく、大臣として部下をこれから人事評価していただく立場になっていくだろうと思うんです。私もそんな経験があるんですが、考課表を見ていて感じたのは、一体何を基準にどういうふうに評価していったらいいのかというのが非常に抽象的で、何というか、難しい。難しいから、みんな一律にこうだというような話になっていく。その結果、さっきもちょっと議論が出ていましたけれども、本来の意味での人事評価になっていないという実態が私はあるんだというふうに思います。これは難しいんですね。

 民間の場合だと、数字で結果が出てきて、例えば営業マンであれば、ノルマを達成できたのかどうなのかというのがそういう形から出てくるんですが、私たちの分野の、この世界でそれをどう、何を基準にして評価をしていくかということ、もう一ひねりしていいんだと思うんです。

 そういう問題意識を持っておられるかどうかということなんですが、この後、答弁を聞いた後、私なりの考え方というのをちょっとお話をしたいと思うんですけれども。大臣、どうですか、この人事評価の今の役所の中のあり方というのは。どのように評価されていますか。

梶山国務大臣 公務員の人事評価というのは大変難しい部分もあると思いますけれども、まずは業績目標を設定するということになりますけれども、これは所属する組織の目標を踏まえて行っているわけであります。それに対して、到達できたかどうかということも踏まえて評価をしていくということでありますけれども、別の視点もあれば、ぜひ御教示をいただければと思います。

中川委員 いろいろな視点があるんだと思うんですが、そのうちの一つとして、ここが大事なんじゃないかと思うんですが、民間であれば、特定のプロジェクトについて目標を設定して、それが予算化されて、その設定された予算に対して結果がちゃんと出ているかどうか。もともと、それに資本を投資するわけです、あるいは人を投資するわけだけれども、それによってこれだけの結果が出ますよという、予算を立てるときに目標を立てるわけですよね。その目標に対して結果が出ているかどうかということが一つのメルクマールになるんだというふうに思うんです。

 それを当てはめたときに、恐らく今の人事評価でも、目標管理しなさいよということで、いろいろなフィールドで公務員も自分の目標設定をして、その上でやっていると思うんですが、一番大事な国の予算というものに対して、一番もとに、予算書のもとに、この予算を投入することによってこういう結果が出ますよというものがないんですよ。格好のいいことばかり書いてあって、やったふり予算というのはいっぱいあって、それの結果、それが出たかどうかということに対して、例えば決算委員会でそれをひとつ吟味していこうと思っても、どこまでもともと目標があったのかというのがしっかりしていないから、結果、それが出ているのかどうか、それだけの投資に見合った形の結果が出ているのかどうかというのがわからない。

 というところから基本的に改革をしていくとすれば、各予算項目の中に、この予算を入れることによって結果ここまでのものを出しますよということがあって、それを執行していくそれぞれの担当者が、それを執行した結果その形が出たのかどうか、結果が出たのかどうかということ、これが恐らく目標管理の一つのいわば視点になるんだというふうに思うんです。

 そういうところから改革していけば、恐らく予算書の中身も、それから税の使い方も国民にとって説明ができるような形になってくるんですけれども、そんな構想を持ってやってみませんか、大臣。

梶山国務大臣 国の行っている行政事業に関しては、KPIを設定した上でその評価をしているところであります。

 ただ、それを人事評価にどうつなげるかというのはなかなか、やはりどれだけの広がりがあるかということも含めて少し難しいかなと、今聞いた上での個人的な感想でありますけれども、やはり目標数値の設定というのは、どの事業の評価にしろ、人事の評価にしろ、必要なことであるとは感じております。

中川委員 まだまだ、予算書を見ていて、そうしたところの目標値というのははっきりしているかというと、もう感じていただいていると思うんですが、漠然とした方向性が出ているだけで、その結果どこまで実現ができた、あるいはその政策効果としてここまでの数値化されたものが出ましたよというものは、ほとんどありません、今。

 だから、そうした意味ではこれもやったふり評価というもので、本来の意味の、恐らく国民のいら立ちというか、税金がどこまで生きているのかということが説明し切れない、これはもとだと思うんですね。そんなことも含めて組み立てて公務員の人事評価に反映させる、そんな観点をぜひ参考にしていただければいいというふうに思います。

 以上です。ありがとうございました。

山際委員長 次に、塩川鉄也君。

塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 退職手当法について質問をいたします。

 退職手当への平均七十八・一万円の引き下げが行われる。退職手当の五年ごとの一方的な見直しは、公務労働者の生涯設計に大きな影響を及ぼすものであります。

 退職手当は、人事院の見解にあるように、退職後の生活を支える重要なものであり、職員は現行の退職手当の支給水準を見込んで生活設計を立てています。高年齢層にとっては、総合的見直しの現給保障終了で賃下げが行われます。年金支給年齢の引き上げ、民間は退職後フルタイム再雇用だとしても、公務の場合には、定員管理のために、フルタイムではなく短時間の再任用。このように、退職後の生活に不安を抱えているわけであります。

 大臣に伺いますけれども、こういった退職手当の引き下げというのは退職後の生活に大きな不安を抱える、そういう高年齢層のお気持ちがわかりますか。

梶山国務大臣 これは一般論として、退職後の資金というのはやはり誰も気になるところだと思っておりますし、想定していたものとそうでない形というのは、やはり人の心理に大きな影響を与えるものであるとは思っております。

塩川委員 そういった、公務労働者の皆さんにとっての不利益変更が行われる。この問題について、退職手当は、最高裁判例で賃金とされ、解説である「公務員の退職手当法詳解」でも、賃金の後払い的な性格を有しているとしています。

 そこで、人事院にお尋ねをいたしますが、四月十一日に示された人事院の見解では、国家公務員の退職給付は職員の退職後の生活設計を支える勤務条件的な性格を有していると述べておりますが、そのとおりですね。

千葉政府参考人 お答えを申し上げます。

 見解で述べたとおりでございます。

塩川委員 人事院は、退職手当の労働条件性を認めているわけです。

 政府に伺いますが、政府としても、退職手当は労働条件だと認めるべきではありませんか。

植田政府参考人 お答えいたします。

 退職手当の性格といたしましては、委員御指摘のように、賃金の後払いあるいは生活保障という側面と、加えて勤続報償という側面があると考えておりまして、政府としては、性格としては勤続報償の性格が一番強いものというふうに思っております。

塩川委員 官民比較をしているわけですよね。長期勤続への報償だと言いながら、労働条件として扱っている民間の退職手当と官民比較を行うというのは、筋が通らないんじゃないですか。

植田政府参考人 私ども、人事院に退職手当について官民比較のお願いをしておりますけれども、これは、いわゆる法律上に基づいた人事院の権能としての勧告を求めているわけではなくて、専門的機関としての人事院の意見を求めているという理解でございます。

塩川委員 ですから、そもそも、官民比較をする際に、民間の場合については労働条件性を認めている。この点については、公務についても人事院はそういうことを認めているわけですから。

 これは、比較をする際に、報償的な性格ということで言っておきながら、実際には、官民比較、民の方は労働条件性を持ってやっていると。筋が通らないんじゃないのかと聞いているんですが、もう一回。

植田政府参考人 お答えいたします。

 かつてから、あくまでも私どもは、退職手当については、人事院の官民比較については、法律上に基づいた勧告ではなく専門機関としての性格として求めているものでございまして、先ほど申し上げたとおりでございます。

塩川委員 いや、求めたのは政府の方だから出しているというわけで。そもそも、そういう点での筋が通らないじゃないかということについては、まともな回答がありませんでした。

 そもそも、官民比較そのものなんですけれども、その中身もどうなのかということも問われるわけであります。

 人事院に伺いますけれども、官民比較に当たって、退職手当の調査内容について、民間の場合は退職した際に雇用保険の適用が受けられますが、公務は雇用保険の適用がない、そういう特殊性というのは官民比較の調査において考慮されているんでしょうか。

千葉政府参考人 お答え申し上げます。

 国家公務員の退職給付は、職員の退職後の生活設計を支える勤務条件的な性格を有しておりまして、その水準については、同種の給付を行っている民間企業における退職給付の水準との均衡を図ることが、社会経済情勢に適応した適正な退職給付を確保することにつながると考えてございます。

 先生御指摘の、雇用保険云々ということではなくて、実際に民間において支払われている退職給付の額と公務におけます同種の退職手当額との関係の均衡を図るという考え方で、それに基づきまして調査をして、それを意見として申し上げているところであります。

塩川委員 退職後の生活保障という点では、雇用保険を踏まえての手当だって当然入るわけですよね、民間では出るのに、公務では出ないわけですから。

 退職後の生活設計を考える上での退職手当の支給のあり方について、官民比較というんだったら、何でこういった雇用保険のあるなしについては比較の対象にしないんですか。

千葉政府参考人 繰り返して恐縮でございますが、退職給付における民間の状況と公務における退職手当額との均衡を図るということが必要であるというふうに考えて調査をいたしております。

塩川委員 だから、調査の中身自身が非常に限定的だし、不透明なんですよ。公務の特殊性というのはそもそも考慮されているのかという問題なんですよね。

 公務運営の公正中立性の確保が求められていることとか、厳しい再就職規制と退職後も課される守秘義務とか、今述べたような雇用保険の適用がないなど、公務の特殊性を踏まえた官民比較になっていないんじゃないのかと聞いているんですが、その点、どうですか。

千葉政府参考人 お答え申し上げます。

 繰り返して恐縮でございますが、民間における退職一時金、退職関係の年金額と公務における退手の状況ということで、その把握をし、その均衡をとるべく調査をいたしております。

塩川委員 だから、答えていないわけですよ。比較の対象を、官民比較というんだったら、きちっと広げてやるべきなのに、それをやっていないということじゃないですか。

 それは、そもそも、調査を求めた政府の方がそういう立場だということですか。人事院の方、何かあれば。加えて、ちょっと政府の方もどうか。内閣人事局、内閣官房。

植田政府参考人 基本的に、専門的機関としての人事院の見解に従っているものというふうに考えております。

塩川委員 だから、内閣官房、政府として人事院に、こういうわけでやってくれということは言っていないということですか。

植田政府参考人 お答えいたします。

 御指摘のような形では申しておりません。

塩川委員 では、人事院、もう一回答えてください。

千葉政府参考人 お答え申し上げます。

 雇用保険法に基づきます関係ということでございますと、雇用保険法は、その目的として、労働者が失業した場合及び労働者についての雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に必要な給付を行うことにより、労働者の生活の安定及び雇用の安定を図ること等を掲げてございます。この雇用保険制度は社会保険制度の仕組みとなってございまして、被保険者及びその事業主は応分の保険料を負担することとされております。

 国家公務員につきましては、法律によって身分が保障されており、民間の労働者のような景気変動による失業が予測されにくいこと等もあって、一部の者を除き雇用保険法の適用対象から除外されており、保険料負担もございません。

 雇用保険法の失業等給付は、国家公務員が保険料を負担していない公的給付でございまして、国家公務員の退職給付と趣旨、目的の異なる公的給付であることからも、退職給付水準の官民比較対象とすることは適切でないと考えてございます。

塩川委員 実際に老後の生活、退職後の生活を考えた場合に、民間であれば、事業主負担も含めて、雇用保険に基づくような手当というのがある、そういう点での退職後の手当の支給という形が見込めるのに、公務の方にはないという、その点というのは、退職後の生活保障との観点では本来比較の対象になり得る、なり得べき中身だと。こういった点を含めて検討がされていない。その他、厳しい再就職規制や退職後も課される守秘義務を含めた公務の特殊性を考慮した官民比較になっていないということを言わざるを得ません。

 こういった点で、大臣に伺いますけれども、こういった問題について、労働組合の方と合意なんかもないわけですよ、説明するだけで。私は、こういった労働組合との合意なしに不利益変更を一方的に決めるということは、公務員労働者の権利侵害であり、決して認めることはできない、このことを強く求めるものですが、大臣、いかがでしょうか。

梶山国務大臣 今の退職金の話につきましては、政府としては、この方針に基づいて、退職手当の支給水準の見直しについて各職員団体と話し合いを行い、政府の考え方を真摯に説明して理解を求めたところであります。

 早期に官民均衡を達成する必要があることから、今回の法案を提出させていただいたというのが現状であります。

塩川委員 労働条件性の問題や、そもそも官民比較の中身そのものが非常に不透明だという点をいっても、今回の退職手当の引き下げというのは納得できるものではない、老後、退職後の生活保障を大きく損なう重大なものだということを言わざるを得ません。

 あと残りの時間で、給与制度の総合的見直しによる現給保障の終了の問題についてお尋ねします。

 二〇一四年の給与法などの改定によって、一五年四月から三年間で給与制度の総合的見直しが行われました。これは、月例給が引き下げとなる職員に対し、激変緩和として三年間に限って現給保障が措置されましたが、来年の三月をもって終了となります。

 この給与減額となる職員数は一万八千六百六十二人、全職員に占める割合は一三・三%、月平均五千四百八十五円と、極めて大きく職員に及ぶものとなっています。これは、一時金も含めれば、年額九万円ぐらいの賃下げにもなります。また、地方在住の高齢世帯が中心の引き下げにもなります。配偶者手当の引き下げの影響を受ける世帯も多くて、合わせて一万円を超える賃下げとなる世帯もある。

 大臣、伺いますけれども、こういった、現に賃下げとなるような公務員が生まれる、こういうことはやはり生活を考えても許されるものではない、賃下げ回避こそ政府が行うべきことではないのか、この点について伺いたい。

梶山国務大臣 先ほど委員から御指摘ありましたように、平成二十七年四月から平成三十年三月三十一日までの三カ年にわたって現給保障措置、これは激変緩和措置でありまして、激変緩和措置である以上、当初の予定どおり終了することはやむを得ないと考えております。

塩川委員 そもそも、こういった、労働者にとってみれば生活に大きな不安を抱えているわけであります。この間ベースアップも受けられずに、現給保障ですから現状のままで、結果として今回、給与制度の総合的見直しの完成に伴って賃下げとなる職員をつくり出すということは極めて重大でありますし、一方で本府省の業務調整手当の改善などを行っている、こういった点での減収の使い方のあり方も問われる問題だということを言わざるを得ません。

 やはり、賃下げ回避措置の実施、給与の地域間格差の解消と高齢層職員の職務に見合った賃金水準の確保が必要だということを強く述べて、質問を終わります。

山際委員長 次に、浦野靖人君。

浦野委員 日本維新の会の浦野靖人です。よろしくお願いいたします。

 先ほどから答弁をされている植田さんは、大阪府の副知事をついこの間までされておりまして、中川先生の質疑の中で人事交流の話もありましたけれども、あれは大阪府から来ていただきたいということで話があったんでしたっけ。

植田政府参考人 お答え申します。

 私の存じ上げない事情でございます。

浦野委員 大臣もおっしゃっていましたけれども、地方自治体で優秀な方に仕事を手伝っていただくということはあることですので、私はそれ自体は、やはり地方の実情を肌身で知ってもらえる機会にもなりますから、これからどんどんやっていってほしいと思っていますので、またよろしくお願いいたします。

 質問に入ります。

 第二次安倍政権になり、連続で公務員給与が上がっております。国と地方、それぞれどれぐらい上がっているのか、数字をお聞かせください。

神田政府参考人 お答え申し上げます。

 お尋ねの国家公務員の人件費につきましては、第二次安倍政権発足後の人件費予算額、平成二十五年度において約四兆八千二百三十一億円、二十六年度約五兆九百九十六億円、二十七年度約五兆千五百六億円、二十八年度約五兆千九百三十七億円、二十九年度約五兆二千五十五億円となっております。

 したがって、平成二十五年度と平成二十九年度の国家公務員人件費予算額を比べますと、約三千八百二十三億円の増加となってございます。

佐々木政府参考人 お答え申し上げます。

 お尋ねの第二次安倍政権発足後の地方財政計画における地方公務員の人件費については、平成二十五年度において約十九兆七千四百七十九億円、平成二十六年度において約二十兆三千四百十四億円、平成二十七年度において約二十兆三千三百五十一億円、平成二十八年度において約二十兆三千二百七十四億円、平成二十九年度において約二十兆三千二百九億円となっており、平成二十五年度と平成二十九年度の地方公務員の人件費を比較しますと、約五千七百三十億円の増加となっております。

浦野委員 これは両方足すと五千九百九十三億、国と地方を合わせて公務員の皆さんの給与が、それだけ上がっているわけですね。

 これをよく見ると、地方公務員の皆さんは、どんと上がっているのは恐らく、震災の復興の協力を時限でやっていたので、それを復元したというのがあるとは思うんですけれども、その後、なかなか実は努力をされている部分があって、人件費を抑えているんですね、実は地方は。

 これはもちろん、市町村合併とかもやって行財政をスリム化していった部分はありますし、地方自治体は、どこも厳しい財政状況の中でしっかりと行政改革を行っているところもたくさんありますから、そういった意味で、人件費を抑制していくことに成功した自治体が地方ではたくさんあるということで、こういうふうに抑制されていると思うんですね。

 それでも合計すれば約一兆円です。約一兆円、公務員の皆さんの人件費が、安倍政権になってから上がりました。

 それでは、行財政改革によって安倍政権が生み出した財源というのはこれまで幾らほどありますか。

高野政府参考人 お答えを申し上げます。

 政府に対する国民の信頼を得るという観点から、社会の変化に対応しまして行政のあり方を不断に見直す行政改革の取り組みは大変重要なことだと考えてございます。

 このため、政府におきましては、行政事業レビューによる国の事務事業の見直しなどを通じまして、行政を効果的、効率的に実施するための見直しに取り組んできております。

 具体的な成果として、第二次安倍政権発足以降、毎年度の行政事業レビュー等による歳出削減への反映額、これを単純に集計した数字で申し上げますと、次のようになります。

 まず、例年八月末の概算要求の前に行う各府省の自己点検の結果としまして、各年度の当初予算額に比べて、これまでに累計で約一兆円の減となってございます。

 加えて、毎年末の政府予算編成の前に行政改革推進会議のもとで行う秋の年次公開検証、これらの結果によりまして、各年度の概算要求額から、これまでに累計で約八千億円を超える減を立ててございます。

 さらに、国庫補助金等により公益法人等に造成された基金について、毎年度、今後の支出見込み等を点検いたしました結果、余剰資金の点検を行いまして、これまでに総額七千億円を超える国庫返納予定額を確保などしてきたところでございます。

 今後とも引き続き、今申し上げましたような行政改革の取り組みを通じ、国民の皆様が納めた税金が有効に活用されるように努めてまいりたい、このように考えてございます。

浦野委員 今答弁をしていただきましたけれども、結局、行政レビューというのは、省庁から上がってくる予算の要望を、その前に、これは要らぬでしょう、これはだめですよという形で切っていくだけの話なので、正確に行財政改革で生み出された財源かと言われると、それはちょっと違う。これはレクのときも、職員の皆さんもちょっと頭をひねりながら、うーんとうなりながらこの話をしていたんですけれども、正確には、行財政改革で生み出された財源という意味では、ちょっと違いますよね。基金は確かに返納して繰り入れますので、これは生み出された財源と言えるかもしれません。

 今数字、それぞれ一兆円、八千億円、七千億円ということをおっしゃいましたけれども、結局、政府が行財政改革、いわゆる努力をして生み出した財源というのは、実は基金返納によるこの七千億ぐらいしか今までなかったんじゃないかというふうに言えると思うんですね。

 では、どうやって財源を生み出していくんですかということをレクのときに来ておられる方に聞くと、増税ですというお答えが返ってきまして、ううん、まあ確かにそうだなと。増税でしか財源を生み出すことができないと言ったのと同じようなことなんですね。別にそれが省庁全体の意見か政府の見解かというのは、それはまたおいておきますけれども。でも、担当省庁の方々も、行財政改革で生み出された財源は幾らかという質問をされると非常に返答に窮するというのが実情なんですね。

 ちょっと話がそれますけれども、「北斗の拳 イチゴ味」という漫画があるんですね。「北斗の拳」は有名ですけれども、「北斗の拳 イチゴ味」という、その後に派生した漫画が実はありまして、「北斗の拳」に出てくるキャラクターがいろいろなおもしろいことをパロディーでやるんですけれども、その中に実は、政府の借金が千八十兆円を超えたという回があるんですね。それでいろいろやりとりがあるんですけれども、それは時間があるときに、もし興味があれば各自見ていただいたらと思うんですけれども。

 借金が千八十兆円を超えました。要は、行財政改革で生み出される財源もない、増税で財源を生み出すしかない、結果、借金が一千八十兆円になっている。その中で、公務員の皆さん、地方、国合わせて約一兆円、九千五百億円の人件費が既に上がってきているわけですね。これは、本当にそれでいいんですかと皆さんにやはり言っておきたいと思います。

 この国会の質疑でも、介護職の方や保育士の方の給与を最優先で上げろと言っている政党がありますよね。でも、この約一兆円に上る公務員の人件費、公務員の皆さんが生活に困っていて借金で大変なんやというんやったら話はわかりますけれども、多分そうじゃないですよね。そんな、生活に困っている公務員の皆さんはこの会場にも多分いらっしゃらないと思うので、普通に生活をすれば。であるならば、やはりそういった介護職や保育士の皆さんの給与を上げる方が優先順位が高いと思うんですけれども、大臣はどうお考えですか。

梶山国務大臣 今回の法案は、人事院勧告に基づいて、民間準拠を基本とした改定をお願いしているということでありますが、今委員がお話しになりました介護職や保育士の給与を上げていくという点も非常に大きな課題でありますから、政府を挙げて取り組んでまいりたいと思っております。

浦野委員 はっきりとはおっしゃらなかったですけれども。

 私は、安倍政権になって、介護職はちょっとあれですけれども、保育士の職員の皆さんの給与を上げていただいているという取り組みをしていただいているのはありがたく思っています。多分次の予算でも、新聞報道ベースですけれども、人件費を上げる取り組みをまたしていただくということで、少しずつではありますけれども、着実に待遇改善を図っていただいています。

 でも、それ以上に、公務員の皆さんの待遇はもっと上がっている。これについてやはり、人事院が勧告して、それに従うか従わないかは政治が決めることができることなんですね。政治が決めることですから、上げなくてもいいわけですよ。そういう判断もあるんです。

 私は、だから、日本維新の会は、我々は、やはり行財政改革でまず身を切る改革をしていく、政府もしっかりと財源を生み出していく、その上で生み出された財源で、しっかりとそういう手当てをしていく、必要なところに手当てをしていく、この努力をもっと、もっとというか、どうやってやるんかなというふうに答弁を聞いていて思うんですけれども。

 先ほど、冒頭、通告なしに質問に答えていた植田さんなんかは大阪府の副知事で、大阪府がやっていたことをいろいろ御存じだと思うんですよ。

 大阪府は、行財政改革を一生懸命やりました。今、参議院にいらっしゃる元知事が、禁じ手の財政運営をしまして、減債基金に大穴をあけまして、それを一生懸命復元しました。それもある程度できました。今まで人事院勧告に従わずに、大阪府は、給料を皆さんに我慢をしていただいて、上げてこなかったんです。でも、ことし上げます。

 というのは、行財政改革が進んで、基金の積み立てもできるようになってきた、黒字も続けることができている。でも、これは大阪府の職員の皆さんが努力をして、その結果絞り出した財源なんですね。だからこそ、今回、人事院の勧告に従って給与を上げることができるんです。

 そういった努力をまずしてから公務員の皆さんの給与を上げていくというのが順序だと思っております。

 この人事院勧告で給与を上げるとなると、人事院の皆さんも給与が上がるんですよ。特別職に含まれているから、人事院の皆さんも。これは、自分たちの給料を自分たちで上げているんですよ。そんな制度、もうその根本からおかしいと思います。

 もともと我々は、人事院のこの比べ方の、官民較差の、給与の調べ方もおかしいと、これは従前からずっと指摘をしておりますので、あえて今回はもう質問にはしませんでしたけれども、そういった国民から見ておかしいじゃないかというところをまだまだしっかりと指摘をしていきたいと思いますので、これで質問を終わります。

山際委員長 これにて各案に対する質疑は終局いたしました。

    ―――――――――――――

山際委員長 これより各案を一括して討論に入ります。

 討論の申し出がありますので、順次これを許します。塩川鉄也君。

塩川委員 私は、日本共産党を代表して、給与法三法案について討論を行います。

 国家公務員退職手当法改正案は、支給水準を平均で約七十八万円引き下げるものです。二〇一二年に約四百万円引き下げたことに続く引き下げです。

 政府は、二〇一四年の国家公務員の総人件費に関する基本方針で、五年ごとの見直しによる官民均衡の確保を閣議決定しました。これは、公務運営の公正中立性確保、厳しい再就職規制と退職後も課される守秘義務、雇用保険の適用がないなど、公務の特殊性をないがしろにしたものです。

 そもそも国家公務員の退職手当は、最高裁判例で示されているように、後払いの賃金であり、労働条件であることは明白です。人事院も見解で、国家公務員の退職給付は職員の退職後の生活設計を支える勤務条件的な性格を有していると認めています。

 ところが、政府は、勤続、功労に対する報償が基本にあるとして、退職手当が労働条件だと認めず、一方的に引き下げを決定しました。

 退職手当が一方的に見直されていては、公務労働者の生涯設計に大きな影響を及ぼすことになります。労働組合との合意なしに不利益変更を決めることは、公務員労働者の権利侵害であり、断じて認めることはできず、反対です。

 特別職給与法改正案では、内閣総理大臣、国務大臣、副大臣、政務官などの特別給引き上げとなっており、反対です。

 この間、一般職の職員は、給与制度の総合的見直しの実施により高齢層を中心に給与が引き下げられており、一方で総理大臣などの特別給を引き上げることは許せません。大臣の給与一部返納との整合性もとれません。

 一般職給与法改正案は、消費者物価指数の伸びを考慮すると不十分な水準ではありますが、実際に給与を引き上げるものであり、賛成します。

 なお、給与制度の総合的見直しで措置された現給保障制度が今年度で終了することにより、行(一)職員だけで一万八千六百六十二人の給与が月平均で五千五百円も下がります。我が党は、三年前の審議の際に、総合的見直しの問題点を厳しく指摘し、反対をいたしました。

 賃下げ回避措置の実施、給与の地域間格差の解消と高齢層職員の職務に見合った賃金水準の確保こそ必要だと申し述べ、討論を終わります。

山際委員長 次に、浦野靖人君。

浦野委員 日本維新の会の浦野靖人でございます。

 私は、党を代表して、ただいま議題になりました国家公務員給与関連三法案について、反対の立場から討論いたします。

 国家公務員の給与は人事院勧告をベースに決めますが、その勧告は民間企業の給与の調査をもとにしています。ところが、調査対象となる民間企業は、企業規模五十人以上かつ事業所規模五十人以上の事業所であり、恣意的に大企業ばかりを対象にし、三百万社あると言われる中小零細企業は含んでいません。人事院勧告の調査方法そのものに問題があります。

 勧告が民間企業全体を反映した適正な調査結果であれば、当然勧告に従うべきです。国家公務員の給与を上げること自体に反対なのではなく、給与水準の決め方を高い側に設定していることを問題にしています。

 また、国の行財政改革による財源捻出は進められているでしょうか。質問でも明らかになったように、できていないのが実情です。

 大阪府ではこれまで、府の人事委員勧告に従わず、公務員の給与の引き上げを見送ってきました。しかし、ことしは、大阪府の行財政改革が進み、基金もふえたことから、人事委員会の勧告に従って、公務員の給与を上げることにしました。つまり、先に行財政改革を進めて、成果を上げてから給料を引き上げるという順番をとりました。公務員給与のあり方として、国家公務員も先憂後楽であるべきです。

 また、政府はいつも基本的に財源がないと言いながら、国家公務員の給与だけ財源がすぐ生まれてくるのもおかしな話です。財源があるなら介護職や保育士給与を最優先で上げるべきです。

 国家公務員の皆さんには、これからも国民の皆さんのために活躍していただきたいと考えています。そのためにも、事業規模の小さい企業を排除しない調査を行い、給与水準を適正に設定すべきです。

 以上の理由により、日本維新の会は国家公務員給与関連三法案に反対であると申し上げて、討論を終わります。

山際委員長 これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

山際委員長 これより採決に入ります。

 まず、内閣提出、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

山際委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 次に、内閣提出、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

山際委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 次に、内閣提出、国家公務員退職手当法等の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

山際委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました各案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山際委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

山際委員長 次回は、来る六日水曜日午後零時五十分理事会、午後一時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後三時八分散会


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