衆議院

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第11号 平成17年6月14日(火曜日)

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平成十七年六月十四日(火曜日)

    午前九時三十三分開議

 出席委員

   委員長 小林 興起君

   理事 赤城 徳彦君 理事 岩屋  毅君

   理事 高木  毅君 理事 仲村 正治君

   理事 池田 元久君 理事 大石 尚子君

   理事 渡辺  周君 理事 赤松 正雄君

      江藤  拓君    奥野 信亮君

      加藤 勝信君    嘉数 知賢君

      瓦   力君    北村 誠吾君

      坂本 哲志君    寺田  稔君

      中谷  元君    額賀福志郎君

      浜田 靖一君    原田 令嗣君

      古川 禎久君    御法川信英君

      武正 公一君    津村 啓介君

      中野  譲君    西村 真悟君

      本多 平直君    前原 誠司君

      松本 剛明君    村越 祐民君

      佐藤 茂樹君    丸谷 佳織君

    …………………………………

   外務大臣         町村 信孝君

   国務大臣

   (防衛庁長官)      大野 功統君

   内閣官房副長官      杉浦 正健君

   防衛庁副長官       今津  寛君

   外務副大臣        逢沢 一郎君

   防衛庁長官政務官     北村 誠吾君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  堀内 文隆君

   政府参考人

   (警察庁刑事局長)    岡田  薫君

   政府参考人

   (防衛庁防衛参事官)   大井  篤君

   政府参考人

   (防衛庁防衛参事官)   佐々木達郎君

   政府参考人

   (防衛庁防衛局長)    飯原 一樹君

   政府参考人

   (防衛施設庁長官)    山中 昭栄君

   政府参考人

   (法務省大臣官房審議官) 河村  博君

   政府参考人

   (外務省北米局長)    河相 周夫君

   安全保障委員会専門員   前田 光政君

    ―――――――――――――

委員の異動

六月十四日

 辞任         補欠選任

  石破  茂君     加藤 勝信君

  坂本 哲志君     江藤  拓君

  寺田  稔君     原田 令嗣君

  佐藤 茂樹君     丸谷 佳織君

同日

 辞任         補欠選任

  江藤  拓君     坂本 哲志君

  加藤 勝信君     石破  茂君

  原田 令嗣君     寺田  稔君

  丸谷 佳織君     佐藤 茂樹君

    ―――――――――――――

五月十七日

 普天間飛行場の移設に係る政府方針に基づいたSACO関連経費の執行凍結に関する請願(川内博史君紹介)(第一二六三号)

同月十八日

 普天間飛行場の移設に係る政府方針に基づいたSACO関連経費の執行凍結に関する請願(長島昭久君紹介)(第一四二三号)

 同(近藤昭一君紹介)(第一四六〇号)

六月三日

 普天間飛行場の移設に係る政府方針に基づいたSACO関連経費の執行凍結に関する請願(奥田建君紹介)(第一五二〇号)

 同(中野譲君紹介)(第一五三一号)

 同(本多平直君紹介)(第一六一〇号)

 同(城井崇君紹介)(第一六五七号)

 同(市村浩一郎君紹介)(第一七一五号)

 同(武正公一君紹介)(第一七一六号)

 同(佐藤謙一郎君紹介)(第一七三七号)

同月九日

 普天間飛行場の移設に係る政府方針に基づいたSACO関連経費の執行凍結に関する請願(首藤信彦君紹介)(第一七七八号)

 同(松本龍君紹介)(第一八七七号)

同月十日

 普天間飛行場の移設に係る政府方針に基づいたSACO関連経費の執行凍結に関する請願(中津川博郷君紹介)(第一九九九号)

 同(長浜博行君紹介)(第二一一八号)

同月十四日

 普天間飛行場の移設に係る政府方針に基づいたSACO関連経費の執行凍結に関する請願(武山百合子君紹介)(第二六〇八号)

 同(村越祐民君紹介)(第二六〇九号)

 同(金田誠一君紹介)(第二七五八号)

 同(田島一成君紹介)(第二七五九号)

 同(辻惠君紹介)(第二七六〇号)

 同(菅直人君紹介)(第二八二三号)

 同(末松義規君紹介)(第二八二四号)

 同(泉健太君紹介)(第二九二〇号)

 同(稲見哲男君紹介)(第二九二一号)

 同(生方幸夫君紹介)(第二九二二号)

 同(大出彰君紹介)(第二九二三号)

 同(楠田大蔵君紹介)(第二九二四号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 防衛庁設置法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三八号)


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     ――――◇―――――

小林委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、防衛庁設置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官堀内文隆君、警察庁刑事局長岡田薫君、防衛庁防衛参事官大井篤君、防衛庁防衛参事官佐々木達郎君、防衛庁防衛局長飯原一樹君、防衛施設庁長官山中昭栄君、法務省大臣官房審議官河村博君及び外務省北米局長河相周夫君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小林委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

小林委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。岩屋毅君。

岩屋委員 おはようございます。自民党の岩屋毅でございます。

 長らく、諸般の事情がございまして、なかなかこの委員会が立てられなかったわけでございますが、きょうようやく終局へ向けての委員会を立てることができましたことを、大変ありがたいと思っております。

 また、これまで約十二時間審議をしてまいりましたが、きょうを入れて計十四時間ほどの熱心な御議論をいただきました与野党の同僚の委員の皆さんに心から敬意を表したいというふうに思います。

 前向きな修正提案を民主党さんからいただいておったのでございますが、まことに残念ながら協議が調わなかったことについては、非常に残念に思っておりますし、私は力不足を反省しているところでございます。後ほど附帯決議という形を御一緒させていただいて、足らざる点をそこで補っていければというふうに思っております。

 そこで、きょうは時間も短うございますし、後の日程もつかえておりますので、時間厳守で二点、三点だけ簡潔に質問させていただきたいと思います。

 まず、先般の五月十日の本委員会の民主党の前原委員の質疑の中で、八十二条の二の第三項の条文を読んだだけでは非常にわかりにくいという御指摘がございました。私は、ごもっともな御指摘だというふうに思っております。法律である前に日本語として正しくなければいけないと私はいつも思うわけでございまして、ぜひこれは修文をさせていただくべく、後ほど与党として修正案を提出させていただきたい、こう思っております。

 つまり、「事態が急変し」の後に点が打たれているわけでございますが、これがわかりにくい原因の一つになっていると思います。やはりこれは、「事態が急変し、」から「人命又は財産に対する被害を防止するため、」まで続けて読まなければいけない。そのことによって、事態が急変した場合における被害を防止するために命令をすることができるというふうに読めるわけでございまして、このように正すべきだと思っております。

 さらに、この「あらかじめ、」の位置が非常によろしくない。これは前原委員の質問の中にもございましたが、「あらかじめ、」というのは「長官が作成し、」から「命令をすることができる。」まで全部に係っているんだという説明でございましたが、これでは非常にわかりにくい。いつ命令を出すことができるのかということが判然としない。これも正すべきだというふうに思っておりまして、あらかじめ長官が命ずることができる、この文意が明らかになるような修正をしなければいかぬ、このように考えているところでございます。

 確かに、法文の表現を正確にしようとすればわかりにくくなるという二律背反のことは起こり得ることだと思いますが、極めて重要な法案でございますので、誤読されることがないように正すということは必要ではなかろうか、こう思っているところでございます。

 以上述べた点につきまして、この文言を修正すれば、規定の趣旨がより明確化され、国民の理解に資するというふうに私どもは考えておりますが、長官の御意見を伺いたいと思います。

大野国務大臣 私たちも、法律をつくる場合には、法文が国民の皆様にわかりやすくなるように努力しているつもりでございます。

 今、岩屋先生から、今回の法文をもう少しわかりやすく明快にしたらどうか、こういうような修正文を後からお出しになる、こういうお話でございます。岩屋先生初め委員の皆様におかれましても、より国民の皆様に法文をわかりやすくしていこう、こういう御努力に対して大変私は感謝申し上げたいと思います。

 さらに、この委員会における議論を通じまして、ミサイル防衛という全く新しい防衛システムというものがだんだんと国民の皆様にわかりやすくなってくる、このことにつきましても、委員の皆様に感謝申し上げたいと思います。

 私どもは、まず第一点の、「事態が急変し」というところの後に点を打ちました。このことは、点を打つことによって法文上読みやすくなるのかなと思って言っているわけでありますけれども、言われてみるとそうかなということでもございます。

 それから、「あらかじめ、」という文言の位置につきましては、まさにそう修正案で今御提案いただいたような位置に持ってきた方がはっきりしていくのかな、こういうことでございます。ただ、法文の趣旨は、中身につきましては全く変わっていない、このように理解をいたしておる次第でございます。

 八十二条の二の三項というのは「第一項の場合のほか、」と明記しておりますとおり、第一項の手続がとれる場合には第一項で対応する、これが基本であります。そして、三項というのは第一項を補完する、こういうことでございます。そういう意味で、第一項の内閣総理大臣の承認を得るいとまがなく我が国に向けて弾道ミサイルが飛来する緊急の場合の前に、長官が部隊に命令を発することができるようにしている、これが第三項の命令である。この法文、法案の趣旨につきましては変わりない、しかし、国民の皆様によりわかりやすくという御努力に対して本当に感謝を申し上げたいと思います。

岩屋委員 そうしますと、民主党さんの委員会での御指摘の中で、「期間」というのは取るべきではないかという御指摘がありました。これは、先ほどの私が申し上げた文意、つまり事態が急変したから防衛庁長官が命令を発することができると読めば、期間もへったくれもない、非常に間抜けな話になるわけでございますが、あらかじめ防衛庁長官が第三項の命令を出しておくことができる、こうするならば、むしろシビリアンコントロールの観点からは期間がない方がおかしい、こういうふうに理解できると思います。なお、その期間も、継続しようと思えば防衛庁長官の判断で継続をしていけるわけですから、「期間を定める」ということを書くことによって、つまり日本の防衛体制には穴があるということを相手に知らしめるということにも必ずしもならない、こう思っておりますので、それは運用いかんだというふうに理解をしているところでございます。

 さて、時間がなくなってまいりましたので、はしょっていきます。

 長官、この間防衛庁でオベリング・アメリカ・ミサイル防衛庁長官と会談されて、SM3の新世代型、これについて共同開発に移行するということをおっしゃっておられます。この新世代型はなかなかすぐれたものらしくて、口径も大きくなって、イージス艦一隻で日本全土をカバーするぐらいの能力を持つだろう、こう言われているわけでございます。

 これは、当初の政府の方針どおり共同開発を進めていただいているわけで、だからどうこうというわけではございませんが、しかし、八千億から一兆円の経費がかかるとこのミサイル防衛を見込んでいるわけでございますが、こういう新世代型のミサイルをこれから導入していくということになると、その辺どうなっていくのか。規模や経費について見直すことが必要になってくるのではないかなという感じがいたします。

 次世代型のミサイルを配備する場合、今回導入するシステムからどのように移行するのか、また、新世代型ミサイルをどう位置づけるのかということについて、防衛庁長官のお考えを聞かせてください。

大野国務大臣 平成十一年度から開始いたしております日米共同技術研究でございます。

 これは、将来の脅威に対応したイージスBMD用の迎撃ミサイルとして、対航空機用のミサイル、つまり、現有のものは十三・五インチ、それから新しく共同技術研究、開発ということに進んでいくことが予想されておりますミサイルは直径二十一インチということでございますけれども、新しい今共同技術研究をやっておりますものは、四つの構成品について共同技術研究を実施しておるところでございます。現在考えております、もう既に装備しようとしているものは、平成二十二年ぐらいをめどに完成していくわけでございますけれども、こちらの方と別途共同技術研究をやり、かつ、いよいよ開発段階になってきたな、こういう関係でございます。

 将来、現在の十三・五インチのミサイルと二十一インチのミサイルをどういうふうにしていくのか、こういうお尋ねかと思いますけれども、それはこれからの問題として考えていかなきゃいけないわけでございます。しかしながら、少なくともこの新しく導入しようというミサイルは、防護範囲がかなり広がってくる。一説によりますと、数百キロと言われているものでございますし、それから撃破率も非常に高いんじゃないか、もう一つ、例えばデコイ、おとりなどのついたものでもそれをやっていけるんじゃないか、こういうような問題がありまして、私はやはり、日本の国の安全を守っていくためにはミサイル防衛をより高度なものにしていく必要があるのではないか、こういうことでございます。

 したがいまして、今十三・五インチの方はそのままずっと継続して装備していく、これについては、今御指摘もありましたけれども、八千億円から一兆円のコストがかかるじゃないか、こういう御指摘もあります。これは、コスト・ベネフィット・アナリシスの問題として十分検討していかなきゃいけない問題ではあろうかと思います。

 それから一方、防衛という観点からいえば、今申し上げましたように、大変防護範囲が広い、確率が高い、そしておとりについても強い、こういうミサイルを研究していこう。アメリカはもう既に開発段階に入ろうということを発表しているわけでございます。このような状況の中で、日本のミサイル防衛をどうやっていくか。そろそろ、このミサイル防衛、新しい今共同技術研究をやっておりますものにつきましても開発段階になりましたので、その開発段階になったものを十分検討して、開発ということを早急に決めさせていただいて進めていかなきゃいけない、こういうふうに考えているところでございます。

岩屋委員 ミサイル防衛法制については、法制のみならずシステムについても国民の皆さんは理解をし支持をしていただいていると思いますが、一体、将来的に幾らかかるのかわからぬ、中身がどういうふうに変わっていくのかわからぬということでは困るんであって、これから適宜適切に中身についてしっかりと説明をしていただきたい、こう思っております。

 最後に、統合運用の問題について一点お伺いをいたします。

 私も当初質問に立たせていただいたんですが、要は、本当に三幕長、蚊帳の外で大丈夫かという聞き方をしたわけでございますが、防衛庁としては決意を持って、そういうすっきりとした統合運用体制に行くんだ、ある意味では一遍に理想の姿に近づいていくんだ、こういう御決意だということが確認できましたので、それはそれでいいだろう、しっかりやっていただきたい、こう思っているわけでございますが、例えばそのとき、私はアメリカの例をお話しさせていただいたと思うんですけれども、コリン・パウエルさんが書いておる「マイ・アメリカン・ジャーニー」という自叙伝がありまして、その中で統合について触れておられるところがございます。

 アメリカの統参議長はまさに一元的に統合運用できる、こうなっているわけでございますが、コリン・パウエルさんはこう言っています。「参謀長たちには、新しいゴールドウォーター‐ニコルズ法の権限のもと、私が同意を必要としないこともわかっていた。私は自分の一存で国防長官と大統領に助言することができた。それでもなお、」「われわれがチームとして新しい軍をつくらなければならないことを、私は知っていた。」こう書いています。

 私が言いたいのは、助言とか協議ということになると、せっかく法で一元的な運用をしようというのが崩れてしまいますからそれをしろとは言いませんが、ただ、率直な意見交換が三幕長と統幕長の間でできなきゃいけない、こう思っております。

 この点について、見解を防衛庁から伺って終わりにしたいと思います。

大野国務大臣 岩屋先生まさに御指摘のとおりでございます。部隊の運用につきましては、今まさに我々は、統合運用をやるんだ、こういう理想に向かって進んでいこうとしているわけでございます。

 なぜその理想が必要か。言うまでもありませんけれども、効率的である、迅速である、そして統合運用が必要な場面が大変多くなってきている、こういう事情があるわけでございます。それに対して、陸海空の幕僚長というのは、それぞれ編成、調達、補給等についてきちっと責任を果たしてもらわなきゃいけない。しかし、使うものとそういう供給するものがばらばらであっては絶対できないわけでありまして、運用については統合幕僚長でございますが、お互いに意思疎通をきちっとしておかないとこのシステムというのはうまく働かない、これはもう岩屋先生おっしゃるとおりでございます。

 それぞれの所掌に従い一丸となって職務を行う、これは大変必要なことだと思っております。その際、統合幕僚長と陸海空幕僚長が率直な意見交換を行うことが長官の指揮監督を円滑ならしめるためにも大変必要なことである、このように認識してこれから統合運用をやっていきたい、このように思っております。

岩屋委員 終わります。

小林委員長 次に、佐藤茂樹君。

佐藤(茂)委員 公明党の佐藤茂樹でございます。

 五月十二日以来のこの法案に対しての質問をさせていただきたいと思いますが、法案の中身も、きょうはもう大詰めということで、余り細々としたことは聞かずに、ミサイル防衛関連ということで何点かお尋ねをさせていただきたいと思うんです。

 今、岩屋委員からも御質問がありましたけれども、第一点目は、次世代型迎撃ミサイルの開発段階へ移行するのではないかという報道につきまして、大野防衛庁長官の真意をお尋ねしたいと思うんですが、この話が出てきたのは、我々が知るところは、防衛庁長官がシンガポールへ出張されていたときに、五日の日に、まずホテルで記者団にその旨を語られた。帰ってきて、八日の日に、今ありましたように、オベリング・アメリカ・ミサイル防衛庁長官にこの共同開発に移行する考えを伝えた、そういう報道になっているわけです。

 私は、要するに、このタイミングで開発段階への移行を表明されたのはいかなる判断に基づいてされたのかということを、ぜひ背景も含めて国民にきちっとした説明責任を果たされる必要があるであろう、そのように思うわけでございます。

 一説には、アメリカが既に、この十月からの六年度会計年度にSM3の開発移行を決定している、日本も概算要求を前にそういう意思表示をしてアメリカに歩調を合わせたのではないのか、そういうような報道もあるぐらいに、極めてこのタイミングでなぜなのかということについては、しっかりと防衛庁長官の趣旨を国民に伝える必要があろうかと思うんですが、そのあたりにつきまして、防衛庁長官の見解を伺いたいと思います。

大野国務大臣 まず、日米でミサイルにつきまして共同技術研究をやっております。この共同技術研究をやれば必ず共同開発段階に行く、そして共同生産という方向に進んでいくということが予想されるわけでございます。

 したがいまして、昨年の暮れでございますけれども、武器輸出三原則につきまして、BMD並びにアメリカとの関係ということで緩和をしているわけでございます。他のものについては緩和していない、これはもう先生御存じのとおりでございます。

 さて、報道の件でございますが、繰り返しませんが、そのとおりでございます。私は、シンガポールで、今度いよいよこういう段階を迎えたと思うから、こういうことをひとつ概算要求前に十分検討して、概算要求でどうやっていくか、こういうことを検討しなきゃいけないということを申し上げましたし、また、オベリング・ミサイル防衛長官が参りましたときにも、そういう開発段階のことをもう既に考えている、こういうことを申し上げました。それは報道のとおりでございます。

 なぜそういうことを考えるか。これはもう言うまでもありません、日本のミサイル防衛は国民の皆様からもう三人に二人は御支持をいただいている。やはり、国民にとって安心ということは大変大事なことでございまして、その目的というのは、先ほども岩屋先生に申し上げましたけれども、防護範囲の拡大、あるいは迎撃率の向上、そしておとり等技術的な問題、この三点あろうかと思います。

 そこで、そういう段階を迎えた、いよいよそういうことによりまして、政府としての方針といたしましても、武器輸出三原則はそういう方向である、それからもう一つ、BMD導入決定時の官房長官談話にもございます「将来的な開発・配備段階への移行については、今後の国際情勢等を見極めつつ、別途判断」する、こういうふうに官房長官は談話で述べているわけでございます。

 したがいまして、来年度予算案の政府決定までに検討の上判断していかなきゃいけない問題であります。そのタイミングとして、この時期にそういうことを考えて概算要求に間に合わせてほしい。

 ただ、これはまた政府部内で検討していく必要があろうかとも思います。最終的にはそういうプロセスも必要かとは思います。しかし、少なくとも、我々としては、今申し上げましたような理由で、今の段階で来年度予算案に向けて、概算要求前に防衛庁としてはそういう方針を明らかにしておきたい、こういう趣旨でございます。

佐藤(茂)委員 そこで、先ほども御答弁ありましたし今もありましたけれども、確かに、今回の新型のSM3によって、まず防護範囲が拡大する、それで迎撃率が向上する、そしておとりに対しても対応できる、こういうことが言われているわけです。

 しかし、最終的にそういうものが研究成果としてはっきりするのは、私の承っているところ、来年の三月のハワイ沖での迎撃実験が最終試験だというようにお聞きしているんですね。それを本当は最終的に見なければ、今言われているようなお題目も、果たして本当に現実にこの研究段階で実ったのかどうか、そういうこともはっきりしないわけでありまして、それを見ない段階で、防衛庁としてそういう方針を明確に今の段階でされることが果たしていかがなものかと私は思うのですが、そのあたりについては防衛庁長官はどのように考えておられるのでしょうか。

大野国務大臣 確かに、来年の三月にハワイ沖でノーズコーンの試作品の性能を確認するための発射実験を予定いたしております。これはノーズコーンの試作品でございまして、迎撃実験とか迎撃試験ということではありません。ノーズコーンの御説明をするまでもないと思いますが、先端について口があくという、垂れるのではなくて口があくというシステムが有効に働くかどうか、こういうことでございます。

 その他、これは日本として大変研究している分野でございまして、ほかにもありますけれども、ほかの試験も着々と進んできているわけであります。したがいまして、ほかの構成品につきましても各種の試験等をやっている、こういうことでございまして、そういう意味でいいますと、ノーズコーンは明らかに来年度ということでございますが、ことしの夏ごろまでには、他の技術的な見通しが得られるものと確信いたしております。

 そういうことで、開発の対象とすべき能力向上型ミサイルにつきましては、日米共同技術研究の成果を反映させることは当然でございますし、今後の問題としては、米側と各種の調整を必要といたしますけれども、概算要求までには防衛庁として、今申し上げましたとおり、実験しております、そしてある程度の成果も得られる、こういうことでありますから、判断はできる、こういうふうに考えておる次第でございます。

佐藤(茂)委員 今、防衛庁長官詳しく説明いただきましたけれども、来年の三月にノーズコーンの実験をやるんだと。

 しかし、これは極めて大事なんですよ。ノーズコーンというのはなぜ大事なのかというと、今は一たん垂れるわけですね、それでもう一回起き上がって迎撃する、そういうことになるわけです、今のシステムだと。ノーズコーンだとぱかっと開くという。

 これによって何が変わってくるのかというと、迎撃率の向上というのは、このノーズコーンがうまくいくかどうかによって決まってくる。一たん垂れると、それで目標を一瞬でも見失ってしまうわけですね。見失わずにやるためには、このノーズコーンというのが極めて大事である。また、おとり等の判断にも、もしかするとこのノーズコーンというのは非常に影響してくるかもわからない。だから、こういうものをしっかりと見きわめるということは極めて大事だと私は思うんですけれども、防衛庁長官、今御答弁いただいたんですが、どのように考えておられますか。

大野国務大臣 もちろん、ノーズコーンというのは大変重要な要素でございます。御存じのとおり、四つの構成品が特に今回重要な要素になっておりますけれども、いろいろな意味でテスト、実験をやってきているわけでございます。

 来年三月にその試験をハワイ沖でやるわけでございますけれども、ことしの夏の概算要求時までにはかなりの確度でいろいろなデータがそろってきて、そして確信が持てる状況になっていると聞いておりますので、そういう意味で、ことしの夏の概算要求にはぜひともこの開発ということを取り上げて考えていきたい、こういう趣旨でございます。

佐藤(茂)委員 そこで、先ほどから、ことしの夏というお話がございました。多分、今防衛庁長官おっしゃるように、夏の段階ではある程度最終的に研究成果がほぼ出そろうんだろう、ノーズコーンの部分は別にして。そのときにぜひ、九九年から六年かかっての最終段階ですから、私はやはり、この六年がかりの共同研究、細かい部分までは明らかにできないかもわかりませんけれども、しかしこれは、九八年当時、先ほどありました官房長官談話で、政府の方針として、共同研究に取り組みます、その後具体的に、先ほどございましたけれども、別途判断する性格のものである、そういうことなんですね。判断するに足る共同研究の成果というものをある程度国民にやはりしっかりと提示して、それできちっと説明して、これだけの成果が研究として上がっております、だから開発段階に移らせてください、また、移らせていただいてもいいかと思いますというような、そういうきちっとした説明責任を果たす必要があるかと思うんですが、防衛庁長官の見解を伺っておきたいと思います。

大野国務大臣 防衛というものはコストということを度外視してやらなきゃいけない場合もあろうかと思います。しかしながら、何が何でもコストをかけてやるということではいけない。ミサイル防衛というのは新たな防衛でございますから、やはり国民の皆様に、このぐらいのコストでこういう効果があるんだ、両面からの説明がぜひとも必要である、これはもう私、佐藤先生と全く同じ意見でございます。

 国を守るということはそれだけ大変な、貴重な命をかける仕事ではありますけれども、やはりこういうミサイル防衛というようなことになってきますと、これはなぜ新型次世代ミサイルが必要なんだ、これもきちっと説明しなきゃいけない。そのために、過去こういう研究をやって、この程度の費用をかけて、将来こういうことになっていくんだ、こういうコスト・ベネフィット・アナリシスもやっていかなきゃいけない。この点は、私どもは、国民の皆様に御理解を得られるように、その時点でまた御説明をさせていただきたい、このように思っております。

佐藤(茂)委員 ぜひ、その辺の、先ほど岩屋先生御指摘されたような費用対効果の部分も非常に大事になってくる。

 もう一つ、私、今回、手続的に一つ疑問を感じておるのは、国内的な了解を得る前にオベリング・ミサイル防衛庁長官にそういう方針であるという意向を、これは防衛庁長官の個人としての意向としてお伝えになられたんですか。

 というのは、この問題で、例えば今から二年半前ですけれども、当委員会でも当時の社民党の今川先生という方が御質問を前防衛庁長官の石破長官にされまして、それはある新聞記事に基づいてされました。それは、石破防衛庁長官がケリー当時のアメリカ国防次官補と東京で会談した際に、日米共同ミサイル防衛に関して、「「現在の「研究」から「開発」段階へ早急に移行したい」との意向を表明していたことが分かった。」という記事に基づいて今川委員は質問をされたわけですね。しかし、石破当時の防衛庁長官は、このように言われておる。「これは、当然のことですが、」この移行については「私が判断できる立場にはおりません。安保会議の議を経て研究段階から開発段階に仮に移行することはあるとしても、それはその議を経なければいけないということですし、」「研究から開発へ移るべきだというようなことを、私は申し上げる立場にもございませんし、そのようなことも申しておりません。」このように明確に言われているわけでございます。

 私は、今回、オベリングさんにどういう話を防衛庁長官として伝えられたのかということもちょっと明確に答えていただきたいのと、ぜひ、やはり手続的には、当然、安全保障会議を経て、政府の方針としてきちっとしたものを決めないといけないし、それをアメリカ側にも伝えないといけないし、当然その前にやはり何らかの、研究段階に移ったときに出されたような官房長官談話ということもきちっと国民に発表すべき筋合いのものであろう、そのように考えますが、防衛庁長官の見解を伺っておきたいと思います。

大野国務大臣 まず第一に、次世代型ミサイルの日米共同技術研究でございます。これは、当然に、将来において開発段階それから共同生産段階、こういうことを予想したものでございます。そういう流れの中でどういうふうに判断をしていくか、これは当然ながら政府全体の判断になるわけでございます。

 しかしながら、問題は、そういう流れの中でどういうきっかけをつくっていくか、こういう問題でありますし、私の方からそういう提案を、そういう共同開発に移行したいということを申し上げ、またオベリング、アメリカのミサイル長官にも、そういう開発段階に移行したいと思う、こういう移行するということを言ったことも事実でございますけれども、やはりこの問題、最終的には、予算に絡む問題、政府全体として検討する問題であります。

 たびたび申し上げて恐縮でございますが、十五年のBMD導入決定時におきましても官房長官談話で、別途判断する、こういうふうに言っているわけでございます。別途判断する、その判断が例えば開発段階に移行するというところだけを取り上げて、そして安保会議、閣議ということを経て決めていくのか、あるいは予算全体の中の一部の要素として決めていくのか、それはこれから関係者で協議していくことになろうかと思いますけれども、やはりこの問題、流れからいって、もうそろそろ開発段階に移行すべき時期である、そのキックオフをやらせていただいた、こういうふうに御理解いただければ幸いでございます。

佐藤(茂)委員 ぜひ、これから段階を踏んで進んでいかれると思うんですが、そのたびにやはりきちっとした国民に対する説明責任というものを明確に果たしていただきたいということをお願い申し上げまして、質問を終わります。

小林委員長 次に、前原誠司君。

前原委員 民主党の前原でございます。

 通告をしておりますテーマにつきまして質問をしていきたいと思いますが、ミサイル防衛に関する議論に入る前に、若干、米軍再編にかかわる問題につきまして質問並びに苦言を呈したいというふうに思います。

 まず、苦言にかかわるものでございますが、最近もそうでありますけれども、米軍再編の議論が行われている間、各紙で、普天間の問題、あるいは移転先の問題、あるいは座間、岩国等々、具体的な地名が出まして、そしてあたかもそれが決定をした、こういう議論がなされておりまして、そのたびに当該自治体の首長さんが反対を表明されて、そして逆に、そういう報道が流れるとそういった考え方がつぶれるんじゃないか、こういう悪循環を繰り返しているのが今の状況じゃないかと私は思うんですね。

 まず、防衛庁長官にお伺いしたいのは、いろいろな報道がございますけれども、国益の観点に立って、私は具体的な地名をお聞きしようとは全く思いませんが、具体的な地名も含めてかなり固まってきて、新聞で書かれているということは正しいものがほとんどであるのか、あるいはガセも含めて何かいろいろなことが書かれているのか。その点についての説明責任を防衛庁長官に果たしていただきたいと思います。

大野国務大臣 私も、前原先生おっしゃるとおり、新聞にこの種の報道が出るたびに、新聞報道が出るというのは、十出ればその中の一でも、あるいは百出てその中の一でも何かヒントがなければ出ないのじゃないかという気もしますし、よくこれだけ新聞記者の皆さんは想像力が豊かなんだなと思うこともあります。しかしながら、少なくとも、今何も決まっていない段階でこういう報道が出ることについては十分発言に注意してくれと、防衛庁内の幹部に注意を喚起しておるところでございます。

 私は、決まっていないのになぜあのようなものが出るか。今前原先生の御質問は、その中で正しいものはあるのかどうか、こういう話でございますが、何も決まっていません。何も決まっていませんからお答えようがありません。

前原委員 答えはそれで結構なんですが、ただ、例えばこの間の毎日新聞なんかは一面に出るわけですね。一面で普天間の移転先はあたかも嘉手納で決まった、こういうような報道がされる。しかも毎日新聞というのは署名記事なんですよ。記者に聞くとどこのソースかというのは大体わかるわけですよね。防衛庁関係の記者もいるということになれば、一体これは、先ほど長官もおっしゃったけれども、当たらずとも遠からず、あるいは何らかのヒントがなければそういうものが書けないということになれば、身内にそういう情報を漏らしているような人たちがいるのじゃないか、そういう懸念というのはどうしてもつきまとうのだろうと私は思うんです。

 そこで、防衛政策のいわば責任者あるいは施設管理の責任者である防衛局長と施設庁長官に、このようなところの徹底をどのようにされていて、身内でそういう不逞のやからがいないかどうか管理される立場だと私は思うんですが、今までの取り組み、そしてまたこういう状況についての反省の弁を私はお二人に述べていただきたいと思います。

飯原政府参考人 新聞に場合によりましては毎日のようにいろいろな記事が出て、また皆様に御迷惑をおかけしているという事態について、防衛庁の幹部の一人といたしまして、前原先生の御指摘を受けるまでもなく、極めて残念なことだと思っております。

 それで、私どもといたしまして、この事態、実は去年からずっと起こっているわけでございます。また、それが極めて大きな、国内的にいろいろな方々に、混乱と申し上げていいかどうかわかりませんが、御迷惑をおかけいたしまして、特に昨年の六、七月の事態でございます。そのときもそうでございますが、私ども、制度的に申しますと、一般論でございますが、米軍の装備等にかかわります特別防衛秘密の制度、それから自衛隊法に規定されております我が国の防衛力整備等に関する事項のうち特に秘匿が必要な事項に関する防衛秘密の制度、それから一般的な、これは一般公務員と同様の罰則でございますが、庁秘の制度がございます。

 どれをどれということはちょっと申し上げるのを差し控えさせていただきますが、すべての関係の書類または協議の経過を示したメモのようなものも、こうした制度を活用いたしまして、私どもとして制度的にできる限りの努力をいたしておりますし、また、関係者が集まりまして、特に大臣から何回も御指示を受けておりますので、そのたびに徹底をいたしておるわけでございます。

 ちょっと言いわけめくかもしれませんが、それ自体が外に出たというようなことはないというふうに認識をいたしておりますが、何らかの形で出たということが、百のうち一つでも、ヒント的なものが出て、またそれが確定的なことになっているのかどうか、その辺、私どもはちょっとわかりかねるところもございますが、今後一層、また協議の内容、経過等についての保秘については努力をしてまいりたいと思います。

山中政府参考人 私どもは米軍再編をめぐる日米間の検討、協議の内容の詳細を知り得る立場にはないわけでございますが、ただ、現実にいろいろな報道等がされておりまして、基地行政を担当する立場から見ますと、地元基地周辺自治体あるいは住民の皆さんは、それは事実なのかどうか、疑心暗鬼にとらわれたり、不安をかき立てられたりというようなことでありましょう。

 当然、こういった議論を進めていく場合には、説明責任といいますか、どういう状況になっているかということをしっかり説明する必要が政府としてあると思いますが、他方で、さっき大臣の答弁にもございましたように、現実に何も決まっていない中でそういう報道がされるということは、逆にまた無用の誤解も招きかねないということで、私自身も報道関係の人たちと接する場合には自戒をいたしておりますが、他方でまた昨日も大臣の方から指示がございました。その都度都度、幹部職員等に対して、その指示の内容を伝達し、情報管理の徹底を期するように私の方から改めて指示もしているということでございます。

前原委員 ある意味で私は情けない質問をしていると思っているのです。つまり、防衛庁というのは国の防衛をつかさどる役所で、そこの機密保持機能というものがうまく機能していない。したがって、そういった内部から類推も含めて話がリークをされて漏れて、それが新聞に書かれて、そして結果的に国益を損なうような状況になっている。

 特に、具体的な基地の問題なんかは、それは軽減されるところは大歓迎だけれども、負担が重くなるところは、絶対、首長さんの立場で賛成と言えるわけがないわけですね。しかし、トータルの国の安全保障のあり方、日米同盟関係の運用という観点から、そこは政治的な決断をしていかなければいけないということになれば、私が申し上げるまでもなく、機密の保持というのは一番やらなければいけない話だと私は思うんですね。そこが徹底されてこなかったということは、私は本当に残念で仕方がありません。

 その点で、あわせて、こういう質問も実はしたくないのですけれども、法務省、警察庁、どちらでも結構なんですが、先ほど飯原防衛局長がおっしゃったように、庁内で制度をつくっているということで、国家公務員法の百条、これは「秘密を守る義務」ということで、「職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後といえども同様とする。」ということが百条にございますよね。また、自衛隊法の五十九条にも同等の義務が課されているということでございますが、先ほど防衛局長がおっしゃったように、中でそういう具体的な制度を活用して、メモについても極めて慎重に扱うようにということが漏れた場合は、これは国家公務員法百条あるいは自衛隊法五十九条の違反に相当するのかどうなのか、その点について御答弁を、どちらでも結構ですが、していただきたいと思います。

河村政府参考人 御説明申し上げます。

 犯罪の成否でございますとか犯罪の要件に当たるかどうかにつきましては、個別の案件で収集されました証拠に基づきまして司法の場において判断されるべき事柄でございまして、お尋ねの点は、このような個別の罪の成否に関する仮定の御質問でございますので、お答えはいたしかねるところではございますが、あくまで一般論として申し上げますと、先生御指摘のとおり、国家公務員法及び自衛隊法におきましては、職員や隊員が職務上知ることのできた秘密を漏らした場合に、「一年以下の懲役又は三万円以下の罰金に処する。」とされておりまして、その他、自衛隊法には、「防衛秘密を取り扱うことを業務とする者がその業務により知得した防衛秘密を漏らしたときは、五年以下の懲役に処する。」こととされているところでございます。その他にも、特別法において秘密漏示罪というものがございますが、これらに該当する場合には、それぞれの違反として処罰されることがあるものと考えられます。

前原委員 防衛庁長官もしくは防衛局長、どちらでも結構であります。ちょっと実務的な質問になるのですが、これは日米間で交渉しているわけですよね。ということは、基地の具体的な地名の問題につきましても、アメリカ側からの機密事項としてもこれは扱われ得るのかどうなのか。

 なぜそういうことを伺うかといいますと、今の国家公務員法それから自衛隊法五十九条以外に、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う刑事特別法というのがあるわけですね。つまり、これの六条については、「合衆国軍隊の機密を、合衆国軍隊の安全を害すべき用途に供する目的をもつて、又は不当な方法で、探知し、又は収集した者は、十年以下の懲役に処する。」ということで、国家公務員法とかあるいは自衛隊法よりかなり厳しい罰則が設けられるわけでありますが、どういう取り決めの中で、これは私は、日米間で交渉されるときはアメリカはこの点は物すごくシビアですね、情報については。私もいろいろお話をする中で、戦略対話というのは政治家は機密防護がかからないので、話せること、話せないことがあるということで、極めてその点については気をつけるのがアメリカの私は実務担当者だと思うのですが、このトランスフォーメーションの具体的な基地にかかわる話というのはこれに相当するという前提で話しているのかどうなのか、その点について御答弁をいただきたいと思います。

飯原政府参考人 まず、若干一般論になって恐縮でございますが、今回のトランスフォーメーションの議論、軍事機密の内容にわたって当然お互いに議論をし、アメリカからも情報を得て、また、米軍基地がどういう役割を果たしているのか、どういう能力を持っている部隊なのか等々、聴取をした上で、日米ともに検討するという要素がございますので、そういう要素に触れた場合には、一般論でございますが、今御指摘のような特別防秘に当たることもあり得べしということでございます。

前原委員 この点についてはもうこれで終わりにしたいと思いますが、防衛庁長官、今後、本当にこういう機微に触れるテーマというものは徹底的に機密保持をしていただいて、二度とこういう質疑をこの国会でしなくてもいいようにぜひ配慮をしていただきたいし、また、先ほど防衛政策の責任者の防衛局長、それから施設管理の責任者の山中防衛施設庁長官にも御発言いただきましたけれども、とにかく庁内を挙げて機密保持については責任を持っていただきたいということを改めて私はお願いをして、この点についての質問は終わらせていただきたいというふうに思います。

 次に、もう少しトランスフォーメーションの議論をさせていただきたいんですが、日本側からどういう議論をしていくかということで、二つの点だけ少し議論をさせていただきたいと思います。一つは航空管制の問題と、それから米軍基地のあり方の問題なんです。

 私は、ことしが戦後六十年という節目の年であるということを考えれば、防衛庁長官もいろいろなところではおっしゃっているんですけれども、日本の上空で、今、日本が航空管制できていないところは四カ所ございますね。四カ所ですね、三沢、横田、嘉手納、それから岩国だと思いますけれども、本気で、この航空管制権というものをやはり日本に返還をしてもらう。日本が日本の上空を航空管制するのは当たり前だという観点の中で、主体的な管制というものをこの機に私はぜひ実現をしてもらいたいということ。

 また、基地のあり方にしても、残念ながら、特に沖縄においては、米軍が太平洋戦争の間に占領してそのまま基地として使用して、そしてアメリカが一義的に管理をしている基地というのはあるわけですね。私は、こういったところは、もちろん米軍基地として使うことはいいけれども、自衛隊が主体的に管理をして、そして米軍に貸す、そういうやり方を原則に私はこのトランスフォーメーションの議論をしっかりすべきだというふうに思っておりますが、その二点について御答弁をいただきたいと思います。

大野国務大臣 前原委員と、例えば航空管制権、あるいは基地の管理権、この管理権ということにつきましては全く意見を同じくいたしております。

 ただ、過去の歴史の問題、それからもう一つは、やはり日本の防衛をアメリカとしてどう考えるか、日米安全保障条約のもとでどういうふうにやっていくか、こういう問題が絡んでくる大変難しい問題であることはもう十分御存じのとおりだと思います。

 そこで、我々といたしましては、これまで、アメリカの方からこういう提案があった、それに対して日本としてイエスと言うのかノーと言うのか、こういうことではなくて、今、前原委員がおっしゃったような管理権につきましては、まさに日本の方から提案して話を進めたらどうか、こういうことで今やっているわけでございます。

 大変厳しい道のりでございます。しかしながら、やはり日本としても、今おっしゃったような管理権、基地の管理権は日本で持って、そしてアメリカにお貸しする、貸す、こういう考え方に戻していくべきじゃないか、私はそういう思いで交渉をやってもらっておりますけれども、ただ、大変難しい、厳しい道のりだな、こんな感じはいたしております。

 以上でございます。

前原委員 まあ、現実に防衛庁長官をやられている大野長官として、一挙にすべてを、今申し上げたようなことをやるというのは、それはなかなか難しいというのは現実の問題としてわかりますが、しかし私は、まず防衛庁長官がその意思を持たれることが大事なんだろうと思うのですね。

 そして、ロードマップというか、順次どういう計画でやっていくのか。基本線は、航空管制権も基地の管理権も基本的には日本が持って、そして、日米同盟関係、日米安保条約に基づいてどう運用できるかということについてきっちりと日本がアメリカとも緊密に話をして、その点については遺漏なきようにしていくという考え方が私は大事だと思うのです。

 アメリカとの交渉も大変だというのはよくわかるのですが、私、もっと大変なのは、これから国民にどう日米安保というものを理解してもらうのかという点は非常に大事だと思うのですね。特に、これは一体化がより進む話に私はなると思うのです。そうすると、主体性というものを国民にどう見せていくかということ、そしてまた、我々が日米安保を活用しているというように国民に見せて、そして納得をしてもらうということは、日米安保条約というものをうまく運用していく意味でも私は極めて重要なことだと思うのです。

 したがって、一朝一夕にはいかない。しかしながら、今申し上げたように、基本線は、航空管制にしても基地の管理権にしても日本が一義的に管理をして、そしてアメリカに対してその便宜を供与していくという方向で臨んでいくという大前提を、まず大野長官が私は示されるべきだと思いますが、その意思がおありなのかどうなのか、その点について御答弁いただきたいと思います。

大野国務大臣 このような意思があればこそ、私は、基本線として、管理権は日本に全部返してもらう、そして米軍が必要な基地については日本が貸す、こういう格好で考えてくれ、こういうことを言っているわけでございます。

 そういう意味で、私は、そのような意思で今回の2プラス2の話を続けていきたいな、こういうふうに思っております。

前原委員 ぜひ言い続けていただいて、早い時期に、このトランスフォーメーションの議論がまとまる時期までにその合意を日米間でしていただいて、ロードマップをつくる。航空管制にしたって返還をするということが決まっているところもあるわけですから、そういう意味では、どういう時間軸で、ロードマップをつくっていって、航空管制なり基地の返還を求めていくかということは、きっちりとその点を押さえていただきたいということを要望しておきたいと思います。

 外務大臣に一つだけ、このトランスフォーメーションに絡めて御質問をしたいと思いますが、二月の2プラス2の共同宣言で合意をされました共通の戦略目標で地域と世界というのがあったんですが、「世界における共通の戦略目標」と「地域における共通の戦略目標」というのがあったんですが、この「地域」というのは一体どの範囲を指すんですか。その点について明確じゃありませんので、この「地域」の定義を、正式な政府の答弁としてお答えをいただきたいと思います。

町村国務大臣 委員御指摘の「地域」、2プラス2の第十パラグラフというのでしょうか、そこに「地域」という表現がございます。これはアジア太平洋地域と書きかえてもよかったのでありますけれども、今までも、例えば九六年の日米安保共同宣言でも、「地球的規模での協力」という項目と並んで「地域における協力」というような表現もあるものですから、ここはアジア太平洋地域ということで読みかえていただいても結構でございます。

前原委員 確認なんですが、アジア太平洋地域という場合に、例えばインドとかパキスタンとかそういった地域、つまりはマラッカ海峡より向こう側もアジア太平洋地域というものに入るのかどうなのか、その点、いかがですか。

町村国務大臣 ここで地理の教科書に述べている明確な定義を言うこともいかがなものかと思います。しかし、例えば中東がアジア太平洋地域に入るといえばそれはやはり違うんでしょうねというごく常識的な範囲で御理解をいただければ、こう思っております。

前原委員 いや、でも、それはちょっとおかしいんじゃないですか。教科書に書かれているような明確な定義をしてもらわなきゃ困るんですよ、その点については。それを何でそういう答弁なのか、全然よくわからないですが、明確な答弁をしてもらわなきゃいけない。

 ちょっとミサイル防衛の議論をしたいので、委員長、理事会で御相談いただきたいんですが、アジア太平洋地域の具体的な範囲、これを、政府の統一見解を安保委員会にお出しをいただきたいということを、ぜひ理事会で議論していただければと思います。

小林委員長 理事会で協議いたします。

前原委員 それでは、ミサイル防衛について議論をさせていただきたいと思いますが、今回の自衛隊法の改正、特に八十二条の二についての議論については、私は、与党・政府のかたくなな態度というものには極めて失望をいたしました。

 我々はミサイル防衛を必要だというふうに考えておりますし、どうすればシビリアンコントロールというものが確保されるのかということを重点的に我々は考えて、公表の問題であるとか、あるいは政令ではなくてできるだけ法律に書くべきだとか、あるいは国会の事後承諾ということを設けたわけでありまして、この仕組みをはなから否定したものではないにもかかわらず、このシビリアンコントロールの充実ということに対しては全くゼロ回答で耳もかさないということについては、私は極めて怒りを持っているということをまず申し上げておきたいと思います。

 我が党の大石筆頭理事が筆頭理事間協議で本当に御努力をされましたけれども、その点については何も誠意が得られなかったということは、私は本当に政府それから与党に対しても猛省を促したいと思いますし、従来から申し上げてきました、外交や安全保障の問題については基本的に与野党で枝葉のことで競い合うべき問題じゃないし、こういった大事な問題については、野党の第一党の民主党が賛成をするような環境を政府・与党はつくるべきであったというふうに私は思っております。そういった観点が欠落をしていたということについては、私は大変残念であるということをまず申しておきたいと思います。

 その上で、一つ法案にかかわる質問をさせていただきたいんですが、今回のミサイルの迎撃の仕組みというのは警察権の作用である、こういう説明が繰り返しなされてきたわけでございます。

 ただ、他国からミサイルが飛んでくるなんというのは、これはかなり差し迫った話でありまして、緊急対処事態、もしくは防衛出動待機命令とか、あるいはひょっとすれば防衛出動というものがかかるような事態になるかもしれないわけでありますが、例えば防衛出動待機命令が出ているときにミサイルが飛んできた場合は、八十二条の二でやるのか、ほかの法律でその迎撃というものはやるのか。その防衛出動待機命令という時点におけるミサイルの対処の仕方について、どの法令を根拠にするのか、御答弁をいただきたいと思います。――いやいや、防衛庁長官で大丈夫です。

飯原政府参考人 法文上の技術的な問題ですので。

 防衛出動下令事態には防衛出動で対応しますが、それ以外の事態には対応する手段がないということで、今回の立法をお願いしているものでございます。

前原委員 ということは、待機命令のときは八十二条の二で対応する、こういうことでよろしいんですね。

大野国務大臣 防衛出動下令時におきましては、当然のことながら八十二条の二は必要ございません。ただし、防衛出動待機命令となりますと、これは防衛出動ではございませんから、当然のことながら八十二条の二という措置が必要でございます。

前原委員 わかりました。その点、ちょっと確認をしたかったので質問いたしました。

 ミサイル防衛のちょっと技術的なことにつきまして、若干、幾つか質問をさせていただきたいと思うわけでございます。

 先ほどから同僚議員が、共同開発の問題について、次世代のSM3でしたか、イージス艦発射ミサイルの共同開発についての議論がございましたが、その点、幾つか、少し防衛庁長官に確認をさせていただきたいと思うんです。

 この共同開発については、試作対象としてノーズコーン、赤外線シーカー、それからキネティック弾頭、第二段ロケットモーター、こういうことがあるわけでございますが、こういった技術というものはアメリカに移転をされることになる。ということは、ミサイル防衛にかかわる他の技術については、アメリカの持っている技術、日本が持っていない技術については、しっかりと日本に対して移転をされることになるのか。

 もっと言えば、イージス艦のように、ある種ブラックボックスというものが存在をして、ミサイル防衛のミサイルは日本で配備するけれども、修繕して直す場合については、アメリカの技師を呼んできたり、あるいはその部分を取り外してアメリカに送らなきゃいけないということがあるのかどうなのか。その点について、今のミサイル防衛のシステムと同時に、次世代の共同開発についてはどうなり得るのかということについて御答弁をいただきたいと思います。

飯原政府参考人 まず、現在導入を計画しておりますミサイル防衛システムは、事実上アメリカが独自で開発したものでございますので、残る余地はいわゆるライセンス生産の可能性が残るかどうかでございます。

 それから、今共同研究をいたしておりますものを、仮に開発及び生産、配備という段階になりますと、一つには、日本で開発したものを日本で生産して、それを部品の形で輸出する、あるいはライセンスを供与する、そこはいろいろな形態が考えられると思いますが、いずれにいたしましても、昨年末の武器輸出三原則の考え方のもとに、その時点で適切な判断がなされるものというふうに考えております。

前原委員 防衛庁長官にお答えいただきたいんですが、要は、ざっくばらんに言えば、お互いがギブ・アンド・テークで、ちゃんと技術は提供するけれども、アメリカの技術ももらうよというような相互の交流性というものがあるのかどうなのか。逆に、日本側からすれば、この点は損をしたとか、先ほど申し上げたように、ブラックボックスといいますか、あるいは日本がタッチできないようなものが残るということであれば、一体何のための技術交流なのかということになると私は思うんです、後で質問をする情報の問題も含めて。

 だから、そこら辺の観点に立って、しっかりと、ぎりぎりした、それは同盟国であって、技術の問題については、これはまさに国益の根幹にかかわる部分にもなりますから、できるだけそれは出したくないというのがお互いの腹だと思うんですが、そういったところをしっかりととらまえた上で、共同開発についてはギブ・アンド・テークというもののバランスがとれたものになっているのかどうなのか、そういう腹で交渉されたのかどうなのか、その点について、防衛庁長官、御答弁をいただきたいと思います。

大野国務大臣 まず、それぞれの技術につきまして、当然のことながら、一つ一つについて交渉があり、そして契約があり、一つ一つ解決していかなきゃいけない問題だと思います。そういう交渉の中で、今前原先生おっしゃったような、ギブ・アンド・テークなんだ、ギブ・アンド・ギブじゃないんだ、こういう気持ちは絶対必要なわけでありますから、そういう気持ちで一つ一つの問題点を処理していく、解決していく。これが今からの開発段階の一つの課題である、このように思っています。

前原委員 今のミサイル防衛システムというのは、先ほど防衛局長から御答弁ありましたように、アメリカのものを導入しているということでありますが、今後、共同開発に移行するということは、少なくとも、日本がタッチできないような部分はなくすというような意思を持ってやらないと、今おっしゃったギブ・アンド・テークにはならないと私は思うんですが、そういう腹づもりでまさに交渉されていこうとしているのかどうなのか、その点の意思をもう一度御答弁いただきたいと思います。

大野国務大臣 私は、共同技術研究をやって、共同開発に進んでいく、やがて共同生産も予想されるわけでございます。一つ一つの問題につきましてきちっと詰めて、そしてお互いに今おっしゃったような問題点を解決していく。それは、相互に満足できるようなものでなきゃいけないと同時に、日本側としてきちっとそういう方針を守っていかなきゃいけない問題、このように認識してやってまいります。

前原委員 次に、情報についても同じ観点から質問をさせていただきたいと思いますが、この間、ミサイル防衛庁のオベリング長官が来られまして、上級運営委員会ですか、この前開かれて、飯原防衛局長も出られたというふうに伺っておりますが、そこで議論された大きなポイントは情報共有システムである、こういう認識を私は持っているわけでございますが、ネービー・ツー・ネービーでは、リンク16という形で、リアルタイムでかなりの情報交換を今海自と米海軍では行っているわけでありますが、それを航空自衛隊の持っているバッジシステム、つまりは防空情報、日本の航空情報ですね、そういったものまで結びつける、こういうことが言われているわけでございます。

 確かに、後で時間があれば質問をしたいというふうに思いますけれども、ミサイル防衛というのは、初期の探知は恐らくアメリカしかできない。そして、SM3については海上自衛隊、PAC3については航空自衛隊ということで、かなりの相互運用性というものが自衛隊の中のみならず日米間でも必要になってくると思うわけでありますが、情報の世界もこれはギブ・アンド・テークですよね。

 そういう意味では、二つの質問をしたいというふうに思いますが、早期警戒情報、つまりは、高高度の衛星の、いわゆる熱感知をして、そして発射情報というものは即座に日本に対してアメリカは提供してくるのかどうなのかというところがまず一つと、このバッジシステムの中の日本の上空の情報というものはすべて流すというような方向性で議論がされているのかどうなのか。トータルとして、どういうギブ・アンド・テーク、何の情報を守るかという観点は私は必要だと思うんですが、その観点から、この二つの質問について、防衛庁長官、御答弁をいただきたいと思います。

飯原政府参考人 済みません。この間のオベリング長官との会議は日米の局長級でございまして、オベリング長官は空軍中将ですが、相方が私ということですので、まず技術的な問題だけ最初に御説明させていただきますが、ミサイル防衛庁の性格は技術開発が中心でございまして、政策的な意思決定をするところではございません。

 ただ、御指摘のとおり、情報交換というのは二つの面がございまして、一つは政治的意思決定をどこまで情報交換するかという問題、もう一つは、今、当然コンピューター時代でございますので、技術的にどういうようにコンピューター同士を結ぶのか、その情報交換の裏打ちとしてのシステムをどうするのか、そういう二つの面があるわけでございます。

 先日の協議はあくまで、今後のミサイル防衛のシステムを考えていくに際して、当然、政治的意思決定、どの程度までやるかという最終的決定をまだいただいていませんので、仮にこういう場合にはシステム的にこういうようなソフトウエアなりお互いの結びつきが必要であろうということのあらあらな議論をしたというのが実態でございます。

 その中で、当然、政治的意思決定をいただく際にも、一つは憲法上の、どこまでできるのかという、これは累次国会で答弁させていただいているところでございますが、問題もありますし、また、政治的にどこまでをやるのかという問題もございますが、ミサイル防衛のシステム自体、インターオペラビリティーというのが極めてかなめの一つでございます。他方、我が国の体制のもとで、いわゆる集団的自衛権の行使をしません、できませんということになっておりますので、あくまで指揮統制は我が国の独自の体制でやらなければいけない。二つの要請があろうかと思いますが、その中でシステムをつくり、また政治的な御判断をいただく、こういう問題でございます。

前原委員 私の伺っているポイントは二つなんです、大野長官。つまりは、情報も先ほどの技術と同じようにギブ・アンド・テークでなければいけないし、バッジシステムというのは、航空自衛隊のレーダーサイトが全国に散らばっていて、その上空の情報というものがすべてあるわけですね。そういうものをどんと米軍に流すというようなことを考えているのかどうなのか。ミサイル防衛の運用においてはそれが必要だと本当に考えているのかどうなのか。それは段階を設けるのか、全部どんと流すのか、流さないのかということと同時に、また、それはギブ・アンド・テークの議論でもありますけれども、最初は、日本は衛星は本当に若干数しかありませんので、しかも高高度の静止衛星というのはないわけですよ。そうすると、熱感知をして、発射をしたという情報は、これはどうしてもアメリカに頼らざるを得ないわけですね、ミサイル防衛については。だから、そういうものは自動的に来る仕組みになっているのかどうなのか。そこら辺のギブ・アンド・テークをどのように考える中でこの情報の共有とみずからの情報を担保するような戦略というものを考えておられるのか、そのことを質問しているわけです。

大野国務大臣 情報という問題を考えた場合に、ミサイル防衛システムにおきましては、情報のギブ・アンド・テークというような発想、視点ではなくて、やはり情報を共有する、日米間で共有する、この考え方が一番大事ではないか、私はそのように思っています。

 その上で申し上げれば、どういう情報をどういうふうにやっていくか、お互いの問題はあります。だから、明快には私ここで答弁することを差し控えさせていただきたいと思いますけれども、やはりお互いの情報を共有していくんだ、そしてミサイル防衛システムには万遺漏なきを期す、このような考え方が一番大事である、このように思っております。

前原委員 時間が参りましたのでここで終わりにしますが、これは、私は両方の見方が必要なんだろうと思うんですね。情報共有というのは当然必要で、だからこそネービー・ツー・ネービーでやっているわけですよ、共同運用というものをやっていかなきゃいけないから。

 しかし、いかに独自の情報を持つかによって、また同盟国としての戦略的価値も高まるわけですよ。すべての情報をどんと流してしまったら、もうその仕組みをつくった途端に私は同盟国としての戦略価値は下がると思うんですね、蛇口を閉めない限り。でも、流したものを閉めるということは、これは大変ですよ。ですから、初めの設定というものは、どういうものを共有してどういうものは独自で担保するのかという設定が私は必要だというふうなことを申し上げているわけで、その点はぜひ、これからまた議論する機会があると思いますので、考えて、情報についての独自性を高めていくように努力していただきたいということを申し上げまして、質問を終わります。

小林委員長 次に、武正公一君。

武正委員 民主党の武正公一でございます。

 防衛庁設置法等を改正する法律案について質疑をさせていただきます。

 まず、五月十日、本委員会で、私から防衛庁長官に、この八十二条の二、一項、二項というところで、まず二項について、一項で命令が出され、おそれがあって命令を出したんだけれども、「おそれがなくなつたと認めるときは、内閣総理大臣の承認を得て、速やかに、同項の命令を解除しなければならない。」と。ただ、この間の報告は国会にしないということでありますので、この二項について、どうなんですかとただしましたら、「委員おっしゃるとおり、明確にここには書いておりません。しかし、やはり総理の承認になる、これは閣議決定になりますので、閣議決定が公表されます。そういう意味で、公表されます。」このように長官は答えておられるんですが、改めて一項についても確認をさせていただきますが、一項で命令が出されただけでは国会に対する報告はない、ただ、この二項と同じように公表されますということなのかどうか、確認をしたいと思います。

大野国務大臣 ミサイル防衛というのは、飛んでくるミサイルを撃墜しなきゃいけない、あるいは場合によっては、そのターミナルコースで撃墜した場合にはいろいろな被害が起こる可能性も残るわけですから、国民の皆様には、一項でミサイル防衛をやります、やりました、こういうことは速やかに伝わるようにしていかなきゃいけないし、この問題はやはり国民保護法制の中できちっと処理していかなきゃいけない問題だ、国民の皆様に広く知ってもらうということは一番大事だと思っています。

 閣議決定の中には、一定の問題につきましては、例えば外交文書で相手国との交換公文が成立するまでは公表しない、こういう性格のものもありますけれども、このミサイル防衛につきましては、閣議決定をすれば必ず公表する、こういうふうにしなければ国民の皆様にも御納得いただけないんじゃないか、このように私は思っております。閣議決定によって公表する、こういう原則でございます。

武正委員 一項についても閣議決定について公表する、命令を出したということについて、内閣総理大臣の承認でありますから、閣議決定で公表するということを確認されました。

 さて、きょうは官房副長官もお見えでございますので、私も伺いますと、閣議は全会一致の原則、あるいは中身の非公表。ただ、慣習として官房長官が記者会見をする、あるいは官報でそのことを告示する、こういったことでありますが、例えば、今回のこの八十二条の二、一項、二項、こうした発射命令について、内閣総理大臣の承認という閣議決定は閣議案件のどれに当たるのか。また、実際のところ、それを公表するかしないか、こういったことは一体だれが決めているのか、これについてお答えいただけますか。

杉浦内閣官房副長官 お答え申し上げます。

 この件については、一般案件として取り扱われるわけでございます。閣議に付議される事項は、一般案件、法律・条約の公布、法律案、政令、人事、配布等の項目に分かれておりますけれども、一般案件として取り扱われるものは、他の区分に属さない国政に関する基本的重要事項等でございまして、自衛隊法八十二条の二第一項及び第二項に規定する総理の承認は、この一般案件に該当すると考えております。

 したがいまして、本件については、総理の承認は、他の一般案件と同様に、付議された閣議において内閣として決定をし、また公表についても内閣が定めるということに相なります。

    〔委員長退席、仲村委員長代理着席〕

武正委員 公表については事務方が何を公表するかを決めているんだという話がありますが、そうした恣意的なものはなく、この一項、二項については公表するということでよろしいでしょうか。

杉浦内閣官房副長官 そのとおりでございます。この件については、事案の性質上、公表するということに相なると思います。

武正委員 お手元に理事会のお許しを得て資料を配付させていただいておりますが、二ページに、これは平成十一年三月二十三日の能登沖の不審船における海上警備行動の発令について、このような形で官報に告示をされております。ちょっとちっちゃい字で見づらいんですが、この官報の一番左上に出ておるんですね。三月二十四日水曜日、一般案件、「一、海上における警備行動に係る内閣総理大臣の承認について(決定)(防衛庁)」、これは一般案件ということでありますので、まさに今お話しされたとおりの形で、この八十二条の二、一項、二項についてもこういう形で記載をされるんだなというふうに思うわけです。

 そうしますと、例えばどんな記載になるのかなということなんですけれども、これが例えば弾道ミサイル等に対する破壊措置に係る内閣総理大臣の承認についてというような形で記載をされるのかな、この海上警備行動を見ると。一項、二項で、一項は命令を出した、二項は命令を撤回した、解除したということなんですが、もし私が言ったように、弾道ミサイル等に対する破壊措置に係る内閣総理大臣の承認についてというような書きぶりですと、命令を出したのか解除したのかわからないということになるんですが、実際、この記載の仕方、これは私が今指摘したような程度なのか、命令を出した、あるいは解除した、そこまで細かく記載がされるのかどうか、これについてはいかがでしょうか。

杉浦内閣官房副長官 表現ぶりがどうなるかということは、これからの御審議、検討というものも踏まえてのことに相なるだろうと思いますが、命令をした、解除したということが明瞭になるような文言になることは当然だと思います。

武正委員 ちょっと、最後がよく聞けなかったんですが。命令を出した、解除したということが、ちょっと、最後、もう一度はっきり言っていただけますか。

杉浦内閣官房副長官 正確な文言については今後検討されることになるわけでございますが、法律にあるとおり、命令を出したか、解除したということが明らかになるような文言になるというふうに考えられます。

武正委員 はっきりとそこが明示をされるべきであろうというふうに私からもお願いをしたいと思います。

 そして、お手元にやはり資料をちょっと用意したんですが、もう皆様も御記憶のとおり、昨年の十一月のいわゆる中国原潜の領海侵犯、これに当たって、この海上警備行動が発令されたんですけれども、これについては官房長官が記者会見をやったはずなんですけれども、官邸のホームページには官房長官の記者会見の発表がありません、記者発表が載っておりません。おまけに官報にも載っておりません。一方、平成十一年三月二十三日、先ほど触れた能登沖の不審船の海上警備行動は官報に載っております。

 この違いがどこにあるかというのが、この資料の一ページの閣議決定だという御説明なんですね。この一ページの右側の「我が国の領海及び内水で潜没航行する外国潜水艦への対処について」は、平成八年十二月二十四日に閣議決定をして、二で、内閣総理大臣は当該承認をすることができるということで、原潜の領海侵犯は、海上警備行動は官報に載っていない。不審船については官報に載った。この違いはなぜなのか。それから、要は、これを見ますと、閣議を省略した、こういうようなことなのか、この点を御説明いただけますでしょうか。

杉浦内閣官房副長官 お答えを申し上げます。

 先生の配付された資料にございます、平成八年十二月二十四日付の「我が国の領海及び内水で潜没航行する外国潜水艦への対処について」という閣議決定に基づいて対応しておるわけでございます。

 自衛隊法八十二条に基づいて防衛庁長官が海上警備行動を発令する、下令する場合には、内閣総理大臣の承認を得る必要がございます。法律に明定されております。

 この内閣総理大臣の承認は、外国潜水艦に対する対処の場合、閣議にかけて決定したこの方針に基づいて行われておるわけであります。内閣法六条に、閣議にかけて決定した方針に基づいて各省庁を指揮監督するということがございますが、そういう必要があるわけでございます。この方針は必ずしも個別具体的案件ごとにその都度決められる必要はなく、あらかじめ一般的になされた閣議決定でもよいと考えられておるところでございます。

 このような考え方に従いまして、この閣議決定では、事案発生時に速やかに対応し得るように、内閣総理大臣が潜没潜水艦に対する海上警備行動を承認するための方針をあらかじめ決定したものでございます。

 昨秋の潜水艦事案に関する海上警備行動につきましては、当該閣議決定に示された方針に従って内閣総理大臣が承認したものでございまして、この個別案件の承認については、方針に従って承認したもので、閣議決定を経る必要はないと考えております。

 先生は、省略したのかという御質問でございましたが、そもそも承認は必要なんですが、閣議決定を経た承認は必要ないというふうに考えておるわけでございます。

武正委員 それを経て、資料の三ページ目にあるような「領水内潜没潜水艦への対処について」というのがことしの一月十九日発表になっておりまして、「1 対処方針 (5)海上警備行動の発令の公表は速やかに行うなど、国民に対し適切かつ時宜を得た説明を実施 (6)以上の方針を確実に実施するため、必要なマニュアル(対処要領)を関係省庁間で共有」、このマニュアル、対処要領は非公開ということでございまして、今言われたように、実は、海上警備行動で対潜没潜水艦への対処についてというのがまさに今回の八十二条の二の三項とうり二つということでございます。

 つまり、閣議は省略、あらかじめつくったマニュアルに基づいて対応する、このマニュアルは非公表ということでございます。当然、この潜没潜水艦については、記者会見はホームページにも載っていない、それから官報にも告示をされないということになっておりまして、私は、今回のこの点に関しましては、実際のところ、後で触れますが、閣議決定でつまりこのように授権を総理大臣にしてしまえば、先ほど防衛庁長官が言った一項、二項の、閣議決定だから官報に出るんだ、これがやはり省略できてしまう、こういった危惧を抱いているわけでございます。

 そこで、やはり同じく、資料四ページでございますが、「大規模テロ等のおそれがある場合の政府の対処について」という、これは平成十三年十一月二日閣議決定でありますが、これには弾道ミサイルは含まれるのかどうか、官房副長官、お答えいただけますでしょうか。

杉浦内閣官房副長官 お答え申し上げます。

 結論から言って、含まれないというふうに考えております。

 御指摘の「大規模テロ等のおそれがある場合の政府の対処について」、お示しになられた資料にございますが、平成十三年十一月二日の閣議決定ですが、これはもう御案内のとおり、平成十三年九月十一日に発生した同時多発テロに見られるような極めて大規模な被害をもたらすテロ、小銃、機関銃、砲等々の殺傷力の強い武器を所持した武装工作員等による破壊活動、そういった一般の警察力では対処できない、例えば機関銃を持っている人に警察官が行ってもばたばた撃ち殺されるだけだ、山にこもった場合に警察ではとても対処できない、そういうような事案で、やはり自衛隊の治安出動が必要となるような事態への対処方策を定めたものでございます。

 一方、弾道ミサイル、もしミサイルが飛んでまいりましたら、仮にそのような場合には被害はあり得るわけでございますが、しかし、そのような場合に、一般の警察力とか治安出動による対応というのは通常考えられないところでございますので、本閣議決定においてはそのような事態に対する対応は考えていないというふうに御理解いただきたいと思います。

武正委員 この大規模テロ等では、「迅速な閣議手続」ということで四番に、電話等によって閣議決定を行う、あるいは「連絡を取ることができなかった国務大臣に対しては、事後速やかに連絡を行う。」と。こういうような、最近、閣議を開くいとまがない、あるいは招集がなかなかかなわないときには、こういった手続をとるようになっております。

 そういった意味で、今回の法案、三項では、事態急変、内閣総理大臣に承認を得るいとまがないとき、こういうことを随分言われるわけなんですが、このような形で閣議決定で迅速な手続ということに努めているわけですから、私は、やはり一項、原則で十分対応できるんだというふうに考えているところでございます。

 そういった意味で、先ほどちょっと触れましたが、一項、二項は、官報にしっかり告示されるから国民に公表されるんですよ、このように防衛庁長官は言われましたが、先ほどの、潜没潜水艦における海上警備行動、あのような閣議決定をしてしまうと、要は、国民に公表する必要がない、閣議決定は既に総理大臣に授権をされているから、こういった解釈になって、官報にも告示がされないわけなんですが、こうしたことは、今回の八十二条の二、一項、二項に関して、あだやないということを明確に御答弁いただけますでしょうか。

大野国務大臣 先ほども申し上げましたけれども、やはりミサイル防衛というのは国民の皆様にきちっと周知しておく必要があるわけでございます。

 第一項の方では、おそれがある、蓋然性が非常に高い、これが基本でございます。したがいまして、基本である第一項あるいは第二項の場合は、はっきりと国民の皆様にお知らせする、周知する、大変必要なことであります。

 三項は、これを補充するものでありまして、おそれはない、こういうところで、例えば監視巡航中のイージス艦、護衛艦等に、護衛艦が存在するわけですからそういう船にも、そういう護衛艦にも、まさかのときはこういう手続、総理から包括承認をいただいて、そして長官がこういう手順できちっと、まさかのときは撃ちなさいと、本当に万々が一の場合を想定している補充的な原則でございます。この場合にはやや、武正先生おっしゃるとおり、潜没潜水艦の場合と同じような形になってしまうことは否めませんけれども、もし本当にそういうまさかの場合であっても、撃ったというようなことがあれば、私はこれは何らかの方法で国民の皆様にお知らせする必要がある、このように思っております。

武正委員 先ほど触れたように、一項、二項についてはこれから閣議決定をして総理に授権をするということはないということでよろしいでしょうか。再度確認をしたいと思います。

大野国務大臣 包括的な授権をしない、そのとおりでございます。

 それから、三項の場合は、法文にも書いてありますが、国会に報告する、こういうことで明快にしておるわけでございます。

武正委員 三項については措置について報告するわけですから、三項について、先ほど言ったように、発射についても報告するということでよろしいでしょうか。

大野国務大臣 発射につきましては報告ということではありません。迎撃したという場合に国会に報告する、こういう形になるわけでございます。

武正委員 そうしたことになるから、私はやはり、国会報告ではなくて事後承認、あるいは民主党はこれまで事後承諾ということも主張してまいりました。やはり、きちっとこうした点を、国会の関与をしていく。特に承認に関して、もう発射しちゃったのに何が事後承認だというお話がありましたが、これについては、発射をしたことについてのその是非あるいは判断、こうしたものをその承認で判断する、そして、命令については撤回をさせる、こういったことが法制上できるということを改めて指摘させていただきたいと思います。

 さて、外務大臣もお見えでございますので、ちょっと外交の方に移らせていただきたいというふうに思っておりますが、その前に、ミサイル防衛構想、先ほどシンガポールでの日米防衛首脳会談について、さまざま、同僚委員からも質問が出ております。私が指摘をした、あるいは質問するところもかなりもう重複をしておりますので、指摘にだけとどめさせていただきますが、先ほどの長官の、実験はしなくてもかなりの確度大丈夫だというようなことはやはり見切り発車である、共同開発に、次世代型、移行するに関しては、と考えます。そしてまた、先ほど同僚委員申しましたように、やはり共同研究成果を明らかにすべきである、これを求めておきたいと思います。

 そして、何といってもやはり、このミサイル防衛構想については、日本としてその進捗状況についてはアメリカ側に注文をつけていくべきであって、聞くところでは、〇六会計年度以降、五十億ドルほどミサイル防衛構想の予算が削減される、これを日本が肩がわりするんではないかというようなことはあだやあってはいけないということでありまして、主体的なミサイル防衛構想についての取り組みをお願いしたいと要望したいと思います。

 そこで、ちょっと質問では通告しなかったんですが、このとき、シンガポールで、防衛庁長官、アジア安全保障会議でスピーチをされております。

 このときにこのようなことを述べておられまして、防衛庁からいただいた資料ですが、「平和支援国家へ」、第二次大戦終結後、我が国は平和を愛好する民主国家として生まれ変わったが、六十年を経た今、平和愛好国家というだけでなく、平和支援国家として生まれ変わるべき、こういうふうに述べたということで、防衛庁から資料をいただいているんですが、私も平和支援国家という言葉は初めて聞いたんですけれども、これは防衛庁長官がつくられた言葉なのか、あるいは、もう政府として明確に、日本は平和支援国家になるんだということをしっかりとうたっている言葉なのか。ちょっとこの発言の真意もあわせてお答えいただけますでしょうか。

大野国務大臣 まず、平和支援国家というのはまだまだ人口には膾炙していないかもしれません。しかし、世界的に言いますとやはり、平和を愛するピースラビング、平和を維持するピースキーピング、そして平和を支援する平和サポーティング、それから最後に、平和をつくる、これは戦闘行為が伴うわけでありますが、平和をつくるピースメーキング、こういうような概念が一部にはもう定着しておるのではないかと思います。

 今回、私はさまざまな、特に東南アジアの諸国の皆様が参加している中で、やはり日本は平和国家なんだ、民主国家なんだ、こういうことが強調したくて、平和国家として生まれ変わった、こういうことを申し上げました。

 しかし、平和と言っているだけじゃなくて、やはり前回の防衛大綱にも明快に書かれておりますとおり、国際的な安全保障環境を改善することが、これすなわち日本の安全と平和につながってくる、こういう意味で、平和のために貢献するというよりも、むしろそういうような平和をみずから支持していく、支援していく、国際安全保障環境を改善することがすなわち日本の平和と安全なんだ、こういう意味で、ピースサポーティングカントリー、こういうような言葉を使わせていただいている次第でございます。

武正委員 政府としてはまだ、この平和支援国家ということが日本の歩むべき道ということが、定着というか、うたってはいない、あくまでも長官の造語であるということで私は確認をさせていただいたわけであります。

 済みません、ちょっと時間もないものですから、先を急がせていただきます。

 外務大臣お見えでございますので、ここでちょっとお聞きしたいんですが、呉儀副首相が来られたときに、国土交通大臣、いわゆる中国に対する全土ビザなし恒久化、こうしたことを伝えたというような報道もあるんですが、この中国に対するビザなし、これは今どういう現状になっているのか、お答えをいただけますでしょうか。

町村国務大臣 一般論としては、観光を含む短期滞在査証の免除につきましては、これは、人的な交流の促進という観点、観光促進ということもありますが、同時に、犯罪対策でありますとか出入国管理、こうした観点をやはりあわせて考えなければいけないということでございまして、現時点で、中国人渡航者に対する査証免除、ビザ免というのは検討していないわけでございます。

 ただ、団体観光についてどうかということが今盛んに議論になっておりまして、これは、平成十二年から北京、上海、広東省、その後、平成十六年九月から対象地域が拡大をされているわけでございます。

 対象地域の拡大ということで、これは万博というものを前提にしながら、限定されたものを全国に拡大するという方向で、中国側と今折衝しているということでございまして、決してビザ免除ということではないというふうに御理解を賜りたいと思います。

武正委員 ただ、北側国土交通大臣は、ビザ免除ということで、恒久的に全土に拡大、事実上の恒久措置という報道になっておりまして、大変、閣内不一致ではありませんが、それこそ中国側に対して間違った情報を与えている懸念をするわけであります。

 入管法改正で来年からの入国外国人の押捺、あるいはIC旅券は来年三月、あるいは、まだ中国とは犯罪人引き渡し条約や、もちろん犯罪共助条約も未締結であるということを考えますと、私は、ある面中国に、何というんですか、ここで拙速に、なぜこうしたビザ免除ということを急いだのか、大変疑念を覚えるわけでございます。

 最後に、外務大臣、去る十一日に飯島首相秘書官が、日中首脳会談前に、小泉首相は靖国神社参拝をする、それでも不都合がなければ会談を受ける、こういうふうに伝えた上で会った、こういうふうに十一日の講演で述べておられますけれども、このことは外務大臣として承知をされておりますでしょうか。昨年の主席あるいは首相との面談の前に、来年、すなわち本年、靖国神社に参拝するんだ、こういうふうに述べたということを飯島秘書官が講演でされておりますが、外務大臣は承知をされておりますでしょうか。

    〔仲村委員長代理退席、委員長着席〕

町村国務大臣 ちょっと先に、ビザ免除というのは北側大臣も言っていないわけでございます。旅行用の、いわば十五日以内の滞在可能な短期滞在査証の発給できる場所を全国に拡大したらどうかという話を今中国側としているので、決してビザ免除ではないという点はちょっと確認をさせていただきたいと思います。

 飯島秘書官のお話は、確かに報道で承知をしておりますが、秘書官が発言をした一々に私が外務大臣としてコメントすることもいかがかなと思いますけれども、いずれにしても、外交交渉にかかわるいろいろな内部的なやりとりについて、これまたお答えをするのは適当ではないだろうと思っております。

 いずれにしても、この靖国問題、小泉総理はいつも申し上げておりますように、適切に判断をする、こう言っておりますので、これ以上のコメントは私からは差し控えさせていただきます。

武正委員 昨日、官房長官も承知していないと言われて、今外務大臣もノーコメントと言われること、あるいは会談の内容を一々お答えするべきものでないということを秘書官が講演をするということは、一体首相官邸の危機管理、危機管理をつかさどる首相官邸の情報管理、これが一体どうなっているのか、我が国の安全保障にも大変重大な影響を与える今回の秘書官の発言は到底看過できないものでありますので、私は、安全保障委員会で参考人として呼ばれることを委員長に求めたいと思います。

小林委員長 理事会で協議させていただきます。

武正委員 以上で終わります。

小林委員長 次に、松本剛明君。

松本(剛)委員 民主党の松本剛明でございます。

 私が承知をしている限りの予定では、本法案について、私は最後の質問者ではなかろうかというふうに思います。

 冒頭、岩屋筆頭からのお話もございました。多くの審議時間と言えば言えるかと思いますけれども、当初から、私どものこの委員会の責任を民主党で持っておられる大石筆頭もおっしゃってこられたように、大変多くの案件、そして異なる種類の案件を含んだ法案でございまして、きょうの審議を聞いておりましても、いずれもいわば生煮えのところでまだまだ終わっているんではないかな、そういう意味では、私はぜひじっくりとした審議をこの法案についてはもっともっと行いたいな、こういう思いをまず申し述べたいというふうに思います。

 それでは内容の方に入ってまいりたいと思いますが、できるだけきょうここまでの皆さんの質疑と重複する部分は避けながら、若干、それを受けて、当初御通告を申し上げた点からさらに先への御質問も申し上げるかもしれませんが、よろしくお願いをいたしたいというふうに思っております。

 町村大臣、大野長官のお顔を見ますと、今我が国にとっての米軍再編であるとか、そういった問題もたくさんお聞きをしたいところがございます。特に大野長官は、昨日総理とお食事をとりながら、二時間ぐらい、多分米軍再編の話があったというふうに報道されておりますが、我が党の前原議員も、情報管理はよく気をつけよ、こういう話を申し上げたところでございますので、どういう答えが出るか、ここでお聞きをしてもしようがないと思いますので、割愛をして先へ参りたいと思います。

 先ほど、私も平和支援国家という言葉が非常に気になりましたので、お聞きしたいと思って御通告を申し上げておりました。武正議員との議論で、必ずしも政府として決めたわけではないと。私は、政府として決めたのかどうかということで両大臣にお聞きをしようと思って御通告を申し上げておりましたが、大野長官、先ほど言い残したことがあるやなお顔でございましたけれども、一言で言えればお願いしたいんですが。

大野国務大臣 先ほど武正委員から、大野は政府で決めたことと全く違うことを言っているようなニュアンスの御発言がありましたので、そうではありませんと言いたかったわけでございます。

 それは何かといいますと、やはり、国際安全保障環境を改善していく、このことは昨年末の新しい防衛大綱の中でもきちっと書かれているわけでございまして、くどいようですが引用させていただきます。「国際的な安全保障環境を改善し、我が国に脅威が及ばないようにすることである。」これが第二の目標である、こういうふうに書かれております。

 それからまた、官房長官の談話におきましても、例えばこれは十六年十二月十日の官房長官の談話でございますが、「新「防衛大綱」の下では、世界の平和が我が国の平和に直結するとの認識の下、単なる「貢献」ではなく、紛争の予防から復興支援に至るまで主体的・積極的に取り組んでまいります。」このように官房長官談話で言っているわけでございます。

 私が申し上げたかったのは、平和をサポートする、この言葉は外国ではある程度出てきておりますけれども、そういうことは何かというと、みずからの問題として世界の平和、紛争を未然に防止し、紛争後の社会の復興に力を注ぐ、これがまさにこれからの日本としての大きな役割ではないか、こういうことで、ピースサポーティングカントリーとして生まれ変わっていこう、こういうことを申し上げたわけであります。

松本(剛)委員 私も武正議員も、そして実は私どもの部門会議では同僚議員からも声が出たんですが、なぜこの言葉にややこだわりがあるかといえば、やはり平和愛好国家という言葉と支援国家という言葉の間には相当能動性に差があるわけであります。

 もちろん、能動的であるべきだというこの御意見も我々は十分に認めてまいりたいとは思いますが、そして、日本がいろいろな意味で平和に貢献をすることが大切だということは、私もまた民主党の同僚議員も何ら否定をするものではありませんが、一方で、話が大きく先へ行くようでもありますが、例えば外国に外国の軍隊が駐留をするということについては、やはり非常にいろいろな問題が起こる。

 つまり、やはり歴然として、国と国の間のものは、内政不干渉という言葉もあるように、それぞれの意識というのは大変強いものがあるわけであります。支援国家という言葉が聞こえたときに、我々の国の平和、しかし当然、よその国の紛争が我々の国の平和にかかわるんだから、出ていくんだという言葉にもつながりかねない。つながるとは申しません。しかし、自衛権から先制自衛という言葉が生まれたように、この能動的な言葉に一歩踏み出すということについては十分に慎重な検討が必要だと思います。だからこそ、同僚の武正議員も、政府で御検討いただいた上でのワーディングなのかということをお聞きしたんだろうというふうに思います。

 大臣、私どもも全部ちゃんと読んで出てきていますので、その点は、言葉を理解した上で、それでもこういう新たな言葉をおつくりになれば、当然それが歩いていきますから、その言葉の持つ意味や影響というものについてはやはりしっかりした御検討をいただきたいというふうに思っております。

 一応、町村大臣にも御通告を申し上げておりましたので、このワーディングについて、大臣と正式に決めたわけではないという御答弁のようでありますが、言葉を重んじる、外交をつかさどる大臣としての御意見を一言お伺いしたい。

町村国務大臣 時間に限りもあるでしょうから、本当は二十分ぐらい私もお話をしたい気持ちもありますが、限定を申し上げますが、例えば昨年十二月十日の防衛大綱の中にも、「国際社会との協力」という中に、もちろん自衛隊の活動もあるけれども、同時に、ODAの戦略的な活用を含め外交活動を積極的に推進することによって、国際的な安全保障を改善し、我が国の安全と繁栄に資するようにするというような表現もございました。

 そういう意味で、単なる受け身としての愛好、平和が大切だということを唱えるだけではなくて、積極的に世界の平和をつくるために、もちろん自衛隊が果たすべき役割、イラク、アフガン等もあるわけでございますが、同時に、トータルの外交として平和構築のために積極的に取り組んでいくという日本の姿勢のあり方を表現する言葉として、大野長官がこの平和支援国家という表現をされたのではないか、私はこのように理解をしているところであります。

大野国務大臣 済みません。用意した資料の中で、官房長官談話と書いてあったものですから、私、欣喜雀躍として読ませていただきましたが、今聞いてみますと防衛庁長官談話でございましたので、訂正させていただきます。

松本(剛)委員 何とも申し上げようがありませんが。

 今、町村大臣が御引用いただいた部分も含めて、内容と同時に、その言葉ということが大変重たいと思いますので、もし平和支援国家という言葉を日本の安全保障を担当される国務大臣がお使い続けになるんだとすれば、やはり政府を代表してということになりますので、ぜひ閣内で御検討いただいて、政府としてお使いになるということであればお使い続けていただいたらと思いますし、そうでなければ、やはりきちっと統一をした形をしていただきたいということを申し上げたいと思います。

 二点目の御質問に参りたいと思います。

 本法案で、防衛庁で長官直轄の情報本部を設置するということになっております。この中身についてももう幾つか議論はしましたし、これに関連して、政府全体の情報共有、分析、収集体制についても、四月だったと思いますが、私自身で御質問をさせていただいたんですが、そのとき町村外務大臣は御出席でなかったので聞かせていただきます。

 あえてこれを町村大臣にお聞きをするのも、私が仄聞をする限りでは、自民党の中で、情報についての検討を町村大臣が当時座長でおやりになったときに、イギリスのJICをモデルにした内調改革が必要ではないかという御提言をまとめられたやにお聞きをしております。今、私どもも緊急事態法制の基本法設置の中で、緊急事態に対する我が国の体制整備、この中で、やはりJICを一つのモデルとした内閣の情報コミュニティーを設置することが必要なのではないかということを実は御提案申し上げておりますので、大臣の御所見をお伺いしたいと思ってお願いをいたしました。よろしく。

町村国務大臣 ちょうど九・一一のときに、テロ対策本部というのを自民党及び公明党、与党でつくりました。その際に、幾つか個別に検討する必要があるなということで、三つぐらい検討チームができまして、その一つが情報収集等に関する検討チームということで、私、当時幹事長代理もやっておりましたものですから、その座長というのをみずから買って出たような形になりまして、それで、その後イギリスにも訪問して、イギリスがどういうふうに機能しているのかということを勉強して報告をまとめたわけでございます。

 いずれにしても、国が持つインテリジェンス機能というものは、戦後ある種タブーのように扱われてきたけれども、昨今これだけいろいろな事件も起き、いろいろな情報の必要性というのが幅広く、国会の中でもそうでございますけれども、国内的にも認識をされているということでございまして、そういう意味で、日本政府の、日本の国家としてのこのインテリジェンス機能、能力というものをどうやって高めるのかというのは大変重要なテーマであると思っているわけでございます。

 率直に言って、現在の日本のインテリジェンス機能はまことに不十分であるという観点から、外務省の中でとりあえずどういうことができるかということで、対外情報機能の強化に関する懇談会というものを二カ月前から立ち上げまして、取り組み始めているところでございますが、民主党の、今、内閣情報委員会というものをつくるという御提言も仄聞をしておりまして、大変貴重な御提言ではないだろうか、このように私どもも受けとめております。

 いずれにいたしましても、こういう面については多分、本当は与党、野党ということではなくて、国会も含めて総意で、よりよい日本のインテリジェンス機能を高めるために、より積極的な御議論の中からいい答えを出し、それを実行していくということが大切なのだろう、かように考えております。

松本(剛)委員 ぜひ、町村大臣、大野防衛庁長官に強く御要請を申し上げたいと思っております。

 御案内のとおり、有事法制に関連して、過去三年間で順次法制を積み上げてまいりました。そして、昨年、自民党、公明党、民主党の三党で、ことしは基本法をつくるということで合意をいたしておりまして、その合意の中に体制整備というのが入っております。せっかく三党で意見がそろってことしやるということになった一つの大きな機会でありますので、このときに動かさなければ、与党の幹事長代理をお務めになっていた方の座長の提言が、大変失礼な言い方ですけれども、そのままになっているんじゃないでしょうか。やはり、こういう機会をとらえないと、結局なかなか物事は前へ進まないのではないか。当然、これは組織の変革を伴うものでありますから、下からはなかなか上がってきにくい案件ではなかろうかというふうに私どもは思っております。

 その意味で、きちっと政治のリーダーシップでお決めをいただいて、その枠の中では、当然また役所の皆さんにもいろいろお仕事をしていただかなきゃいけないと思いますが、私ども今、事態特別委員会の方で、与党の理事を初めとする先生方と折衝をしておりますけれども、政府の機構にかかわる話でありますので、ぜひ両大臣においての御理解並びに御支援をお願い申し上げたいということを申し上げて、この項に関しての質問を終わりたいと思います。

 続いて、防衛庁設置法等の改正案の関連で、何点か確認をずっとしてまいりたいと思っておりますが、まずは、統合運用について大野防衛庁長官にお聞きをしてまいりたいと思います。時間にも限りがありますので、何点かに絞ってお聞きをしてまいりたいと思います。

 先ほど、岩屋与党筆頭理事の御質問の中にもありました、陸海空の三幕僚長と新設の統合幕僚長との関係の議論がありました。過去の議事録を拝見しても、ラインの上下にはない、運用には携わらない、こういうお話になっていたかと思いますが、いざ有事のときは運用が主だと思いますが、陸海空の三幕長はそのときは何をしているのでしょうか。

大野国務大臣 仕事は明快に分かれております。運用は統合幕僚長、それからいわゆる教育訓練とか防衛力整備、部隊増勢という点におきましては陸海空の幕僚長。

 しかしながら、お互いに、運用する者とその運用の材料を提供する者との間に意思の違いがあっては、これはいい運用ができるわけではありません。お互いに、どういうニーズがあるのか、どういう点に供給するサイドで問題があるのか、こういう点を逐一緊密に連絡し合いながらやっていく必要があるわけでございます。そういう意味で、一丸となって相互に連携していかなきゃならない、このように思っておるところでございます。

松本(剛)委員 いや、相互に連携して一丸となれる体制をきちっと法律に書いたらいいんじゃないですかということを私どもは申し上げてきたんですけれども、法律を読む限りでは、ラインの上下でもなく助言等をする関係でもないという御説明だったと思いますが、では、そこの御説明が変わってきたという理解でよろしいんでしょうか。

大野国務大臣 当初から私が申し上げたのは、仕事上はきちっと分かれています、運用については統合幕僚長がやります、それから、例えば教育訓練、人事その他につきましては各幕僚長がやります。しかしながら、実際上の運用におきましてお互いの意思の疎通を欠いていたのでは、なかなか実際の運用が効率的に行われない。こういう観点から、やはり問題としては、全体としてお互いに意思疎通をきちっとして一丸となって取り組んでいく必要がある、こういう実際の問題を申し上げているわけでございます。

松本(剛)委員 そのとおりだと思うんですよ。しかし、特に運用というのは、まさに実力を行使する部分で、きちっと、言うなれば、法律には書いていないけれどもこうやっていいんだというのは、相談、助言の範囲とはいいながらも、組織にそういう超法規的な部分というのをやたらと設けるべきではないと我々は思うからこそ、具体的な形を御検討になったらどうですかというふうに申し上げてきたわけです。

 例えば、ここの手元に、長い間検討してきた結果、軍事専門的な見地からといったような御説明も事務方から我々もちょうだいをしましたけれども、もう二年半前、統合幕僚会議がつくった「統合運用に関する検討」成果報告書というのがあります。これはホームページからとれるんですが、これを見ていただくと、申しわけない、資料として用意をしておりませんが、要は、皆さんが統幕のでごらんになったのと同じものですが、委員の方もちょっと見ていただくとありますように、要は、統合幕僚長のところに三幕長が助言をできるというところは、赤色で塗った矢印で入っているんですよね、現場から上がった提案としては。これは今でも防衛庁のホームページにちゃんと残っておりますので有効なものだろうと私は思っておるのですが。

 これがなぜ今回の法案で説明をいただくときにはなくなったのか。御説明では、何か、助言をする形になると法的整合性を持たないとか、諸外国の例については国情が違うとか、外国の制度がいつまでもつかわからないとか、随分乱暴な説明をされておられるのをお聞きいたしましたが、だとすれば、助言をすることができるというアメリカは極めて法的整合性のない仕組みのもとでやっているということになって、そんな国と我々はこれから軍事的に仲よくやっていくのだとしたら、これはまたえらいことだなと思いながらお聞きをしておりました。

 ぜひ大臣、改めて、チームとしてきっちり一丸となっていくことが必要だ、私どももそう思うからこそ申し上げているわけでありまして、ぜひその点は、きちっと大臣が御在任をいただいている間に検討をしていただくということをおっしゃっていただけませんか。――大臣に聞いているんです。

飯原政府参考人 法律の解釈だけ。

 大臣が申し上げましたのは、基礎的教育訓練、防衛力整備等、三幕長の所掌事務にある問題については、法律に明記しなくても当然、長官の最高の補佐者でございますから、意見交換ができ、また統合幕僚長にできる。

 ただし、諸外国の例、例えば所掌事務にない運用についての意見が言えるというようなことであれば、これはまた法律に書くという手段もございますが、そういうことを申し上げておるわけでございます。

松本(剛)委員 大臣が今おっしゃったことを素直に聞く人と、今飯原局長がおっしゃったことは明らかに違います。何かあったときには一丸となるという言い方を大臣はされましたが、飯原局長の御答弁では、運用のときは三幕長は口を出すな、それ以外のことについて相談をするという説明だったと思います。

 整理して御答弁を大臣にお願いします。

大野国務大臣 統合運用ということは、あくまでも、再度申し上げるわけではありませんけれども、やはり効率的、迅速な運用をやっていかなきゃいけない。それから、やはり統合運用が必要とされる場面が多くなってきた。そういう意味で、理想に近い、理想という言葉を使っていいのかどうかわかりませんけれども、これぞ今の時代に目指すべき運用のあり方である、こういう意味で書いているわけであります。

 それに対して、今度はその運用をする際に必要となる材料、材料というとおかしいんですけれども、自衛隊員を教育する問題とか、どういう装備をやるとか、そういう問題がやはりあるわけでありまして、これは陸海空の幕僚長に任された仕事である。

 しかし、再度申し上げて恐縮ですが、やはり使う者がどういう使い方をするのか、その意思がはっきりしていないと、供給するサイドだって、これはどういうものを供給したらいいのか、こういう問題が出てくるわけであります。

 そして、そういう意味で、お互いにやはり意思を疎通することは実際上必要であろう。では、どこで意思疎通するんだ、こういう問題が出てくるわけでございますが、それは自衛官同士の交流の問題もありましょうけれども、それぞれの立場でやはり長官を補佐してもらうわけであります。形式的なことを言って恐縮ですが、長官のところでそういう問題をきちっと総合的に判断していく、そのためにそういう統合幕僚長なりの話を聞く、あるいは各幕僚長の話を聞く、こういうこともあり得るわけであります。

 私は、実際の実務のときにどうやっていくのか、そういうことを申し上げているわけでありまして、そういう一丸となってやるという気持ちがなければ運用としてはいい運用はできない、このようなことを私は申し上げているわけでございます。

松本(剛)委員 局長にお聞きをしましょう。

 運用について三幕長が話をするとすれば法律に書く必要があると先ほどおっしゃったように私はお聞きをしましたが、いかがでしょうか。

飯原政府参考人 統合幕僚長の所掌に属するとされております法律上の条項について、その固有のことについて助言するとすれば、それは法定事項になるというふうに考えておりますが、そういう体制をとっておりませんので、そういう規定はございません。

松本(剛)委員 三幕僚長は運用について発言をすることができますか、法律上。そのことをお聞きしましょう。

飯原政府参考人 先ほど申し上げましたように、運用そのものといいますか、それに伴いまして当然、運用はその前提として教育訓練とか防衛力整備が絡みますから……(松本(剛)委員「運用について聞いています」と呼ぶ)

 運用プロパーの、法律上に書いてございます統合幕僚長の運用の権限については、直接三幕僚長はそういう権限はございません。

松本(剛)委員 では、何らかの運用の権限が三幕僚長に残っていますか、今の新しい法制で。

飯原政府参考人 一般的な言葉として、運用、英語で言いましてオペレーションでありますが、これはいろいろな定義があると思いますが、私ども今回の自衛隊法改正で示しました定義の中で、当然でございますが、それはすべて統合幕僚長に属するということでございます。

松本(剛)委員 これから、議論が終わってから我々は賛否を表明することになるわけでありますけれども、反対をする準備をしていてよかったと思います、このように混乱をした説明。

 大臣がおっしゃるのが、私は常識的には当然だと思うんです。だからこそ、統合幕僚会議の検討報告にも助言があったし、アメリカでもゴールドウォーター・ニコルス法でしたか、それできちっとそういう形が書いてあるわけでありまして、そうならざるを得ないし、本当にいざ有事というときに、三幕僚長まで行った方がしっかりとそれに対応する、お手伝いできるような体制になっているのが当然だろうというふうに思います。

 事務方の方からは、フォースユーザーとフォースプロバイダーで分けたんですというような説明をいただきました。それも確かにそうかもしれませんが、例えば、私のつたない知識では、アメリカであれば海軍長官といったものが恐らくフォースプロバイダーの任を担っているんだろうというふうに思いますが、今のチェイニー副大統領も国防長官の前は海軍長官をしていたのではなかろうかというふうに思います。

 つまり、必ずしも制服の仕事ではない、文官の人もなることがあるのが多分フォースプロバイダーの長官だろうというふうに思います。もちろん、制服の方がなられることもあるのかもしれません、そこは国によってもいろいろな仕組みがあるだろうというふうに思いますが。

 そうすると、これから三幕僚長、これはどう見ても、しかし今の仕組みでは制服の人がなるはずなんですよね。これは制服の人をそういう仕事にぽんと上げてしまうという仕組みのようにも見えるわけで、本当に日本の有事のときに国を守るためにこれがベストの体制とは何となく私には感じられない。

 だからこそ、きちっとお聞きをしましたし、同時に、これは局長がきちっと分けてお話しになっていますけれども、有事のときに超法規的にいろいろと自衛官が動くということは、これは絶対に許すべきではない。だからこそ我々は有事法制をつくり、このように法律の議論をしているはずだと思います。

 ぜひ、大臣においては、私どもは、そもそもこういった論理矛盾的な問題を抜きにしても、統合というのは大変難しい問題で、各国とも試しては改良し、試しては改良しの積み重ねをしてきたわけでありますから、スタートをしては速やかにまた実態を見て直すべきところは改める、このように大臣にぜひお約束をいただきたいと思いますが、よろしくお願いします。

大野国務大臣 我々は今の統合運用体制、これがベストの選択としてやっていくべきものである、こういう信念で言っているわけで、乗り出しているわけでございます。したがいまして、ベストの信念を今から変えますというわけにはいきません。そのことは御了解いただきたいと思います。

 そういう意味で、今のフォースプロバイダーとフォースユーザーの関係は、これは局長からは権限の問題をきちっと説明しているわけでございまして、やはりフォースユーザーの意見も聞かないでフォースプロバイダーが勝手に動くわけにはいかない、これはもう当然のことであろうと私は思っています。これは実際上の問題であります。法制上の権限の問題と実際上の問題。

 これは、やはり私は、今般の改編というのは、これまでさまざまな検討を行ってやってまいった抜本的な改革を行うものでありますから、出発する前から腰が引けたようなことは防衛庁長官としては言えないわけでございます。現段階でこれを見直すことを前提とするような見直し規定なり発言というものは、私は差し控えさせていただきたいと思います。

松本(剛)委員 もう一度ぜひ防衛庁の方は、大臣初め皆さんに大変失礼な言い方ですけれども、きょうの議事録、ここまでごらんをいただきたいと思います、私に与えられた時間も限られておりますので。

 私どもは、必ず直せとは一度も申し上げたことはありません。やってみて、検証をして、日本国民が優秀だというふうに大臣はおっしゃるのかもしれませんが、世界のいろいろな国がやってみて試行錯誤を残念ながら繰り返してきたのがこの統合の難しさだと思いますし、陸海空と三つに分けたのを今度プロバイダーとユーザーとか、いろいろな分け方がある。

 いずれにせよ、連携しなければいけないんですから、必ずやはり動かしてみて初めて直すべきところは出てくると私は思っておりますけれども、私どもが求めているのは、検証して必要があれば見直すことを求めているわけでありまして、ぜひそのことを御検討いただきたいと思いますが、申しわけありませんけれども、私がお聞きする限り、大臣と局長の答弁は同じところをぐるぐる回っているように感じられます。もう時間がありませんので、先へ参りたいと思います。

 ミサイル防衛についてもお聞きをしたいことがまだたくさん残っておりますが、何点か、少し順番が変わりますけれども、できたら簡潔にお答えをいただきたいと思います。

 公表について幾つかの観点から御質問がありましたが、何回かの委員会の審議で、大臣は、ミサイルが飛んできた場合は国民保護法の緊急対処事態になるんだというお話がありました。緊急対処事態の基本方針の事例にも、ミサイルが飛んできた場合が記載をされております。交通機関等によるというのはちょっと、まあ等が入っているからいいのかもしれませんが、ミサイルが交通機関等に入るという分類は、基本方針、私は何となくすんなり落ちませんでしたが、ミサイルが飛んできたら必ず緊急対処事態になるという理解でよろしいですか。

大野国務大臣 この問題、これから関係各省でさまざまな側面から検討をしてもらわなきゃいけない問題だと思っています。

 したがいまして、我々今回の法律でお願いいたしておりますのは、まさにこの最後の段階、ターミナルコースでどうなったか。撃ち落としても、この破片等が飛んでくる可能性は否定できません。そういう場合の問題を含めて、これから国民保護法制の中できちっと考えていく必要があるな。問題指摘にとどまっているわけでございます。このことは、私は、常日ごろから申し上げておりますとおり、ミサイルの防衛が発動された場合には、必ず国民の皆様にお知らせし、国民の皆様の安心というものを確保していかなきゃいけない、そういう意味で申し上げているわけでございます。

 今の段階で、国民保護法制との関係というのはまだ十分議論されていないような感じでございます。

松本(剛)委員 もう審議も終わりの時間ですけれども、これは、我々がミサイル防衛のシステムをつくるのは国民を守るためにやっているんだと思うんですよ。とすれば、飛んできたときに国民に知らせるということは、基本方針にも書いてあるように基本的に大変重要なことのはずなんです。しかし、私も事務方の方から御説明を聞いた限りでは、基本的に緊急対処事態で対応するという御説明でした。基本的にという言葉は、普通は一〇〇%にはなりません。だからこそ、我々は、今回、ここに少なくとも公表の規定を入れるべきではないかということを御提案申し上げたわけであります。

 もし、有事法制の防衛出動と武力攻撃事態との関係のように、ミサイルが飛んできた、この八十二条の二が発動されるケースは一〇〇%緊急対処事態なんだと政府の中できちっと整理していただいているのであれば、これはこれで警報、公表ができてきますから、そういう説明で我々もはっきりいたします。

 しかし、残念ながら、今大臣がおっしゃったように、まさに検討を多分されているんだろうと思いますが、国民を守る本質的な部分でそんな生煮えの形で出されたら、我々としては、どうなっているんですかとしか言いようがない。

 最初に申し上げたように、予算関連で、一括でぼんと何もかもほうり込んできてこういう形にするから、私から申し上げたら残念ながら。恐らく、役所にもおられたことがある大臣が一番今多分情けない思いをしておられるんじゃないかと思います。私のような若輩にこのように言われなければいけない。しかし、私もここで国会議員として質問する以上は、おかしいと思った疑問点は大変失礼ながらきちっと申し上げなければいけない。これが私の使命でありますから、しっかり申し上げてまいりたいというふうに思っております。

 もう一つ、この審議の中でも明らかになりました、報道にもありましたが、電波障害とか航空規制等についても関連の省庁と検討しているというような記事があって、大臣も、航空規制は必ずしもどうかと思うけれども、電波障害はやらなければいかぬかなというようなニュアンスの答弁をされたことがあると思います。

 航空規制についても、できるものであれば、ミサイルを飛ばすことがわかれば少なくとも警告を発した方がいいような気がいたしますが、これについても、大臣、私どもは事後承諾をした方がいいのではないかということを求めてまいりました。これに対する御説明として、我が国における私権の制限は著しく小さいという御説明が入りました。しかし、電波障害とか航空規制でどんな規制になるかもわからないのに、勝手に、著しく小さい、こういうふうに決められることに私どもは異議を唱えたいというふうに思っております。

 そもそも実力行使とか大きな権力というのは、日本は民主主義の国でありますから国民にあり、その負託を受けた国会にあるわけですから、基本的には国会がすべて承諾をするべきだと思います。いろいろな事情で国会が承諾をできないとか、これはこういう理由で国会から見て承諾をしなくていいということがあるものが承諾から外れるだけであって、行政の側から、これは報告でいいんだ、こうやって決めるというのは本筋を外れているということを強く申し上げたいと思います。

 最初の、関連の法案の整備、これはもう秋には出てくるという理解でよろしいですか。

飯原政府参考人 まさに物理的な形で電波が影響を与えるケースがあるがゆえに、そうならないように電波の割り当て等を今後関係省庁と調整をする。また、今般の法案をお願いする前に、関係省庁と法案に盛り込むかどうかの必要性について当然検討いたしましたが、それは必要ないということで、事務的な調整の中で障害のないようにしていくということでございます。

松本(剛)委員 電波障害という言葉を私は使いましたけれども、単なる割り当てで、障害が発生しないという理解でよろしいんですか。

飯原政府参考人 例えば、ちょっと技術的な問題で、資料の用意がございませんが、ミサイル発射の瞬間的にノイズ的な障害が出る可能性はあるのかもしれませんが、大きな、常時、レーダーを回して、その回しているレーダーによって、例えばテレビが映らなくなるとか、そういう障害はないということでございます。

松本(剛)委員 かもしれないが大変多い状態のままこの審議を終わろうとしていることで、本当にいいのだろうかということを私は強く申し上げたいと思います。

 まだまだ、八十二条の二の三項の命令がどんなケースで発出されるのかとか、私は、期間を付する理由というのが何でこういうことになってくるのかとか、用意をした質問、お聞きをしたいことはたくさん残っております。

 どういう形でこの法案の審議の運営を進めておかれるのかは、与党の皆さんと理事の間でお決めになっておられると思いますけれども、ぜひ、私のみならず、本日の皆さんの審議を聞いた上で、各議員が賢明に御判断いただくことを心から期待して、私の時間を終わりたいと思います。

 ありがとうございます。

小林委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。

    ―――――――――――――

小林委員長 この際、本案に対し、岩屋毅君外四名から、自由民主党及び公明党の共同提案による修正案、前原誠司君外四名から、民主党・無所属クラブ提案による修正案がそれぞれ提出されております。

 提出者から順次趣旨の説明を求めます。赤城徳彦君。

    ―――――――――――――

 防衛庁設置法等の一部を改正する法律案に対する修正案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

赤城委員 ただいま議題となりました防衛庁設置法等の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、自由民主党及び公明党を代表いたしまして、その趣旨及び内容を御説明申し上げます。

 今般提出された政府原案は、自衛隊の新たな統合運用体制の強化を図るとともに、弾道ミサイル等に対処するため自衛隊の新たな行動類型を新設するなど、重要な内容を含んでおり、防衛庁・自衛隊が今後、任務を円滑に遂行していく上で、必要不可欠な法整備であることは、改めて申し上げるまでもございません。

 一方、委員会審議を通じて、政府原案の弾道ミサイル防衛に係る部分のうち、自衛隊法第八十二条の二第三項に関しては、規定の趣旨をより正確に理解できるよう文言を修正すべきであるとの考えが与野党を問わず共有されるに至りました。

 このような委員会での審議を踏まえて、我々自由民主党及び公明党は、自衛隊法第八十二条の二第三項の規定の趣旨をより明確化する修正案を提出することといたします。

 次に、修正案の内容について申し上げます。

 本修正案は、自衛隊法第八十二条の二第三項に基づく命令が、事態が急変する以前に、あらかじめ発せられることが明確にわかるよう、所要の文言の修正を行うものであります。

 以上が、本修正案の趣旨及び内容であります。

 我々自由民主党及び公明党は、弾道ミサイル防衛の重要性にかんがみ、政党間の垣根を越えて対応する必要があるとの認識のもと、民主党と修正協議を行ってまいりました。しかし、弾道ミサイル防衛が必要であるという基本認識や法案の重要性については一致を見たものの、その他の個別の事項に関して修正協議が調わず、与野党別個に修正案を提出することとなったことは、まことに残念のきわみと言えます。

 しかしながら、実力組織である自衛隊の行動を規律する自衛隊法をより一層国民の理解に資するものとするというこの修正案の趣旨については、民主党の理解も得られるものではないかと考えております。

 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。(拍手)

小林委員長 次に、渡辺周君。

    ―――――――――――――

 防衛庁設置法等の一部を改正する法律案に対する修正案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

渡辺(周)委員 ただいま議題となりました防衛庁設置法等の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、民主党・無所属クラブを代表して、その趣旨及び概要を御説明申し上げます。

 政府原案の主たる内容の一つである弾道ミサイル防衛については、専守防衛の観点から我が国防衛にふさわしいものであり、さきの参議院選挙の民主党マニフェストでも、弾道ミサイル防衛については、その必要性を踏まえ、費用対効果など総合的観点から検討を進めると公約しました。また、弾道ミサイルの飛来など、突発的な被害が予測される事態を列挙して、閣議決定を合理化するなど、迅速な意思決定のあり方を可能とする法制について議論を深め、民主党は、その必要性を十分認識し、国民の生命財産をしっかり保護していくことについて人後に落ちないものと自負しております。

 このような認識のもと、我々民主党・無所属クラブは、真摯かつ建設的な態度で委員会審議に臨みましたが、不十分な答弁に疑問が深まることが多々ありました。それゆえ、弾道ミサイル等破壊措置という国益の重要性にかんがみ、広く国民的合意を得るべく、与党側との修正協議を並行して行ってまいりました。

 しかしながら、主としてシビリアンコントロールを徹底する見地から民主党が修正を要求した項目のすべてについて、与党側から何ら歩み寄りの姿勢がなく、事実上のゼロ回答だったことは極めて遺憾であります。一体、政府・与党は、最初からあるべき法制をまじめに考えていたのかどうか、疑わざるを得ません。たとえ政府内、与党内の調整がなされた案であっても、問題点が明らかになれば、国会で真摯に取り組み、修正をなすというのが議院内閣制の本来の姿であるはずです。国の安全にかかわる重要事項であるにもかかわらず、一度与党間で決めたものはかたくなに変えないという与党の体面を優先する姿勢に不信感を抱かざるを得ず、まさに国家国民への背信行為と強く指摘をいたします。

 我々は、重大な問題点を放置したまま提出された与党案に対して、本来あるべき弾道ミサイル防衛について、迅速かつ適切な対処に配意しつつ、シビリアンコントロールの徹底を図っていくことを主な内容とする修正案をここに提出し、心ある委員の皆さんの賛同を得たいと思います。

 以下、修正案の概要を申し上げます。

 第一点は、自衛隊法第八十二条の二第三項の規定の趣旨を明確化するとともに、同項後段の、防衛庁長官が命令に係る措置をとるべき期間を定めるものとする規定を削除することであります。政府提出の原案では、第三項の規定を、事態が急変する前にあらかじめ命令を発出することができると読むことは困難なため、立法趣旨の正確な理解に努めるべく、所要の文言修正を行うことといたします。また、命令に係る措置をとるべき期間については、命令を発出していない期間が存在することを法律に明記する必要はなく、また、シビリアンコントロールの観点からも特段の意義を見出せないため、これを削除することといたします。

 第二点は、自衛隊法第八十二条の二第三項の規定により命令を発した場合において、内閣総理大臣の承認を得るいとまがあると認めるときは、当該命令を解除して、同条第一項の命令を発することであります。これに関して、政府は、政令で定めるところにより緊急対処要領に明記する方向で考えているようですが、命令発出に係る重要事項であり、よりシビリアンコントロールの趣旨に沿ったものとするためにも、あくまでも閣議決定を経て発出される第一項による命令が原則であることを明確にすべきであり、当該事項を法律に規定することが必要となります。

 第三点は、弾道ミサイル等破壊措置の命令が発せられた場合または弾道ミサイル等が我が国に飛来する事態が生じた場合において、その旨を直ちに国民に公表するとともに、速やかに国会に報告することであります。弾道ミサイル等に係る事態については、事態対処法における緊急対処事態として扱われるべきことはもとより承知しておりますが、数分単位で飛来するという弾道ミサイルの特性や国民の生命財産に直接影響を及ぼし得る事態であることから、特に迅速かつ確実な公表、周知が必要であり、当然、国会にも直ちに報告する必要があることから、これを義務づけることといたします。

 第四点は、弾道ミサイル等が我が国に飛来する事態が生じた場合において、事態が終結したとき、内閣総理大臣は速やかに国会に報告して承諾を求めなければならないことであります。政府提出の原案では、国会に報告しなければならないとしていますが、これでは、弾道ミサイルが飛来したが、政府の対処がおくれ破壊措置をとれなかったような場合には報告が行われないことになります。また、弾道ミサイル等への対処は国民の生命財産の保護に直結するものであり、とりわけ自衛隊の実力行使が予定され、これによって防衛出動につながる可能性もある重大な事態であることからも、国会報告にとどまるのではなく、国会承諾として、国民の代表で構成される国会による事後検証、責任追及の仕組みを設けることといたします。

 第五点は、自衛隊の行動に係る長官の指揮監督及び長官の補佐のあり方について、本法の施行後三年を目途として、必要な見直しを行うことであります。今般の改正によって、長官が統合幕僚長を通じて部隊運用についての指揮監督を行う一方、統合幕僚長は、部隊運用に関する最高の専門的助言者として長官を補佐することとなります。このように部隊運用を一元化するのは自衛隊創設以来初めてのことであるため、かかる体制のもと、陸海空各自衛隊が有機的に連携し、実効的な統合運用体制を確立するのは容易ではありません。よって、一定期間経過後に統合運用体制の実態について検討を行うべく、本改正法の附則に見直し規定を追加することといたします。

 以上、修正案の概要を申し上げました。

 政府は、弾道ミサイル等破壊措置による国民の権利の制限は、防衛出動等の他の行動類型と比較すると限定的であると累次にわたり答弁しておりますが、国民生活との関連で言えば、弾道ミサイル等破壊措置は国民生活に重大な影響を及ぼすものであると言えます。

 このような観点から、我々民主党・無所属クラブは、措置を実施する側だけの視点ではなく、広い意味での国民の視点に立って、国民への速やかな公表、国民の代表で構成される国会による関与の強化、国民にわかりやすい形での規定の趣旨の明確化等の修正を求めます。この修正要求は至極当然であり、よもやこの案が否決されることはあり得ないものと確信をしております。

 委員各位の賛同を十分に得られる我々の修正案は、心ある委員各位に御理解いただいたことと存じます。

 何とぞ御賛同いただきますようお願い申し上げまして、趣旨の説明といたします。(拍手)

小林委員長 これにて両修正案の趣旨の説明は終わりました。

    ―――――――――――――

小林委員長 これより原案及び両修正案を一括して討論に入ります。

 討論の申し出がありますので、順次これを許します。赤松正雄君。

赤松(正)委員 私は、自由民主党及び公明党を代表いたしまして、議題となっております防衛庁設置法等の一部を改正する法律案並びに同法案に対する自由民主党及び公明党提出の修正案について賛成、民主党・無所属クラブ提出の修正案について反対の立場から討論を行います。

 我が国の周辺においては、弾道ミサイルを開発、配備している国家が存在し、地域の安全保障における重大な不安定要因となっております。このような脅威に対応し、国民の生命財産を守るために、平成十五年十二月に弾道ミサイル防衛システムの導入が閣議決定されました。BMDシステムの導入に伴い、法制度を整備することは、システムの実効的な運用を可能とし、我が国の対処能力の向上にもつながるものであり、国家として当然の責務であります。

 本法律案は、防衛出動が下令されていない状況のもと、我が国に弾道ミサイル等が飛来した場合に、シビリアンコントロールを確保しつつ迅速かつ適切な対処を行うために必要な規定を定めるとともに、自衛隊の統合運用体制を強化すること等を主な内容としており、弾道ミサイルを初めとする我が国を取り巻く新たな安全保障環境に適切に対応するため、必要不可欠なものであることは明白であります。

 まず、弾道ミサイル防衛につきましては、現にミサイル等が飛来する場合には、我が国に落下し損壊するものを破壊するにすぎず、破壊する以外には被害を防ぐ方法はないため、弾道ミサイル等に対する破壊措置は、国民の生命財産に対する被害を防止する必要かつ当然の措置であります。また、破壊措置の重要性及び政府全体としての対応の必要性にかんがみ、内閣総理大臣の承認と防衛庁長官の命令を要件とし、適切なシビリアンコントロールの確保を図っております。さらに、破壊措置が極めて不可逆的な措置であること、弾道ミサイルによる攻撃が大規模なものであれば防衛出動の下令につながっていく可能性があることを考慮し、事後の国会報告についても法案に明記しており、国会の関与の観点からも適切な措置が講じられていると考えます。

 また、弾道ミサイルを初め、テロ等の新たな脅威に実効的に対応するためには、迅速な判断、決定を行い、効果的に部隊を運用することが必要となります。特に、陸海空自衛隊が一体となって活動するニーズは現下において増大しており、今後においても、災害等の多様な事態等に対応するため、陸海空自衛隊一体での活動は一層活発化することが予想されます。こうした時代の要請を踏まえ、自衛隊の運用に関して、新設する統合幕僚長が軍事専門的見地から一元的に長官を補佐することで、陸海空自衛隊が有機的に連携し、一体的な運用を行おうとすることは、軍事合理性の観点からも至極当然の措置であり、むしろ、欧米諸国と比較し、かかる体制への移行が遅きに失した感が否めません。

 本法律案につきまして、自由民主党及び公明党は、これまでの審議を踏まえまして、本日修正案を提出いたしました。すなわち、防衛庁長官は、事態が急変した場合における被害を防止するため、あらかじめ、自衛隊の部隊に対し命令をすることができるという自衛隊法第八十二条の二第三項の趣旨をより明確化する修正を盛り込むこととしています。この修正案は、政府案の基本的な枠組みを維持しつつ、国民の一層の理解と支持を得ていく観点から必要なものであると考えております。

 なお、民主党・無所属クラブ提出の修正案は、弾道ミサイル等破壊措置について、シビリアンコントロールの趣旨を重視する立場に立った上で、事後の国会承諾を求めること等、概要五点を盛り込もうとされるものであります。このうち、特に、事後の国会承諾について言えば、落下により損壊するものを破壊するにすぎないこと、相手国の領域、人員を害しないこと等の理由により、国会報告とすることで、シビリアンコントロールの観点から国会が適切に関与するという目的は十分達し得ると考えます。また、国会への報告に際しては、国会で十分な議論ができるよう可能な限り具体的な報告に努める旨政府も答弁しており、報告では十分な議論ができないという民主党の危惧は当たらないものと考えます。

 本法律案の成立により、弾道ミサイルに対する自衛隊の行動類型及び新たな統合運用体制が整備されても、それは実際に部隊を運用するに当たっての基盤が整備されたにすぎません。弾道ミサイル対処を初めとする運用を真に実効あるものとするためには、政府に対し、絶え間ない部隊錬成及び組織体制の検証を要請することは当然であります。

 以上、政府提出法案並びに自由民主党及び公明党提出の修正案に対する自由民主党及び公明党を代表しての賛成討論を終わります。(拍手)

小林委員長 次に、大石尚子君。

大石委員 民主党の大石尚子でございます。

 私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました防衛庁設置法等の一部を改正する法律案に反対、自由民主党及び公明党提出の修正案に反対、民主党・無所属クラブ提出の修正案に賛成の立場から討論を行います。

 討論に先立ち、今日の我が国と近隣諸国との不安定な関係に思いをはせるとき、この法律が本衆議院安全保障委員会において全会一致で可決を見るか否かということで、対外的に持つこの法律の重みが大きく異なってくることを指摘しなければなりません。

 国家国民の安全をどうやって守り抜くかという、事防衛問題においては、多くの国民の合意を得られるよう努力をしていくことの重要性は、国際間の信頼性を高める上にも、内政問題を処する以上に大きな課題であると認識いたしております。

 であればこそ、まず、この衆議院安全保障委員会で一堂に会する私たちが考えを一つにまとめ、合意をつくり出していくべきであると考え、この法律案を審議するに当たり、真摯にかつ建設的な態度で終始委員会審議に臨むとともに、四月十九日から与野党間で七回を超える修正協議を重ねてまいりました。にもかかわらず、与党間の合意が得られず、民主党・無所属クラブの修正要求にゼロ回答となってしまった事態は、我が国政を担われる立場の与党におかれては、まことに残念であり、協議を重ねてきた私自身、無念の思いをどこへたたきつけてよいかわからない気持ちでございます。

 防衛庁を中心とする政府当局は、与野党が修正協議を重ね、歩み寄ろうとするその過程で、そのことの重要性を認識せず、国民の負託を受けている私たちが合意を形成していこうとするその努力に対し、みじんも協力しようとする姿勢が感じ取れなかったこと、まことに残念であり、これが我が国日本の防衛をつかさどる行政府のありようかと思うと、憂いを通り越し、憤りすら禁じ得ません。私は、防衛庁長官並びに内部部局に猛省を促したい気持ちです。内のみを見ずに外を見てほしい。地球上での日本のありざまをよく見据えて、バランス感覚を失わず職務に専念してほしいと心の底から願わずにはいられません。

 政府提出に係る防衛庁設置法等の一部を改正する法律案は、弾道ミサイル等に対する体制の整備、統合運用体制の強化、情報部門の改編などを主な内容としておりますが、これらはいずれも本質的に異なる問題であり、本来、別個の法案に分割して国会へ提出し、それぞれ慎重審議を尽くすべきです。こうした手続を避け、一本の法案にまとめ、一括採決で済まそうとすることは、国民の代表である立法府が民意を反映し意思決定していく上で、見過ごすことのできない行政府の怠慢です。法案の内容以前の問題として、政府の国会軽視の姿勢を糾弾しなければなりません。

 次に、この防衛庁設置法等の一部を改正する法律案に対し、私たち民主党・無所属クラブが修正案として提出し、提案理由を述べました五点の修正内容については、国民の生活実態並びに我が国自衛隊の活動実態に、より適合性ある、法の妥当性を高める修正案であるにもかかわらず、与党間の合意が得られずにここに至ったことは返す返すも残念であります。

 この法案では、統合幕僚長と陸海空幕僚長との関係が不明確であり、法制定の趣旨と自衛隊の各部隊の運用実態とが乖離していくおそれを感じます。自衛隊の各部隊の運用と教育訓練とは切り離せない事柄です。つまり、陸海空幕僚長を部隊の運用から切り離すということは、かえって部隊運用に関する防衛庁長官への補佐機能を低下させることにつながりかねません。長い年月をかけて諸活動の実践体験を積み重ね、それぞれのトップに上り詰めた陸海空幕僚長の能力は、我が国の防衛に最大限発揮されるべきであり、そうでなければ国家の損失に値すると言えましょう。

 ところが、防衛庁の説明資料によれば、改編後の陸海空幕僚監部には、部隊運用に直接必要な情報(特に機密情報)は提供されない、したがって、実態的にも陸海空幕僚長が部隊運用に関し統合幕僚長に助言するといったことは困難、仮に助言を行うこととすると、適切な情報を有しないため、かえって混乱するおそれがあると明記されております。このような立場に陸海空幕僚長を置くことが妥当であるか疑問を抱きます。特に防衛庁内部部局におかれては、陸海空自衛隊の特性をよく把握した上で、すべての法を実態に即して整備しなければ、国民のとうとい税金のむだ遣いにもつながるということをしっかりと心得ておいてほしいと思います。

 まして、部隊の統合運用の課題は、アメリカ、カナダを初め、多くの先進国が試行錯誤を続け、改良に改良を重ねてきている問題だけに、統合運用に関する法律は、我が国の今後においても、常時見直し、改正を必要とする類の法案と考えられます。であればこそ、初めから見直し規定をつけておくことの方が国民に対し正確に法律の本質を伝えられることになるのです。そのことがどうして理解されないのでしょうか。不思議でなりません。

 弾道ミサイル防衛の導入に当たっては、シビリアンコントロールの確保や確実な迎撃体制を整備するため、法治国家として適切な法改正が必要であるという認識は現在でも持っております。しかし、修正協議が不調に終わった今、問題点を内包する法案に対し、事実上原案のままで賛成することは、将来、政権を担うべき責任政党としてあるべき態度ではないとの結論に達しました。

 よって、本日、民主党・無所属クラブは、我が党提出の修正案に賛成、防衛庁設置法等の一部を改正する法律案及び与党提出の不十分な修正案に反対いたします。

 最後に、この民主党・無所属クラブの修正案が、与野党の合意が得られず全会一致で委員会可決をなし得なかった事態は、我が国の国益に大きく反する事態であることを重ねて警告し、せめて誠実に附帯決議の内容を実行されるよう望み、討論を終わります。(拍手)

小林委員長 これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

小林委員長 これより採決に入ります。

 内閣提出、防衛庁設置法等の一部を改正する法律案及びこれに対する両修正案について採決いたします。

 まず、前原誠司君外四名提出の修正案について採決いたします。

 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

小林委員長 起立少数。よって、本修正案は否決されました。

 次に、岩屋毅君外四名提出の修正案について採決いたします。

 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

小林委員長 起立多数。よって、本修正案は可決いたしました。

 次に、ただいま可決いたしました修正部分を除く原案について採決いたします。

 これに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

小林委員長 起立多数。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。

    ―――――――――――――

小林委員長 この際、ただいま議決いたしました本案に対し、高木毅君外二名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ及び公明党の各派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。

 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。高木毅君。

高木(毅)委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表し、案文を朗読し、趣旨の説明をいたします。

    防衛庁設置法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)

  政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用に遺憾なきを期すべきである。

 一 陸海空各自衛隊の特性に配意しつつ、各自衛隊が指揮通信や教育訓練分野等における各種施策を通じて有機的に連携することにより、実効的な統合運用体制を確立すること。

 二 統合幕僚長の任命に当たっては、陸海空各自衛隊の順送りによる持ち回りや、各自衛隊のバランスを考慮することなく、最適任の人材を任命すること。

 三 情報本部を中心とした情報体制の整備に際しては、所要の情報の共有に努め、自衛隊全体の連携体制の強化に努めること。

 四 統合幕僚長は職務を遂行するに当たり、必要に応じて陸海空各幕僚長の所掌に関わる事項について調整を行うこととし、統合幕僚長は陸海空各幕僚長と連携しつつ、円滑に職務を遂行するよう努めること。

 五 統合運用体制を強化するため、主要部隊の司令部に他の自衛隊に所属する幕僚を配置すること等を一層促進すること。

 六 統合運用の推進に当たっては、統合訓練等を通じて、平素から統合運用体制の確立に努めること。

 七 統合運用の遂行に関わる将官への昇任に統合教育及び統合勤務経験を必須化することについて、速やかに所要の措置を講ずること。

 八 陸海空各自衛隊間の人事交流や教育交流など、統合運用へ向けた人事教育施策の導入を検討すること。

 九 防衛計画の大綱の見直しに併せて、統合運用体制について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずること。

 十 自衛隊法第八十二条の二第一項の規定に基づく命令が発せられた場合又は弾道ミサイル等が我が国に飛来する事態が生じた場合には、混乱の回避に配意しつつ、その旨を遅滞なく国民に公表するとともに国会に報告すること。

 十一 自衛隊法第八十二条の二第三項の規定によって命令をあらかじめ発出した場合においても、同条第一項の我が国への弾道ミサイル等の「飛来のおそれ」を認めるに至った場合には、防衛庁長官は、第一項の規定に基づく命令を発出し、第三項の規定による命令を解除すること。

 十二 弾道ミサイル等が我が国に飛来する事態が生じた場合において、当該事態が終結したときは、自衛隊法第八十二条の二第五項の措置についての報告に加えて、当該事態に係る事項及び当該弾道ミサイル等に対処するために講じた措置について、国会に包括的かつ詳らかに説明し、説明責任を尽くすこと。

 十三 弾道ミサイル等を迎撃するシステムの導入を進めるにあっては、我が国安全保障に資するように配慮しつつ、文民統制確保の要請に応えられるよう、その効果・費用等について適時適切に国会に説明をすること。

 十四 弾道ミサイル防衛が今後相当の経費を要することに留意し、必要に応じたその他の我が国防衛力の整備にも努めること。

以上であります。

 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

小林委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 採決いたします。

 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

小林委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。

 この際、防衛庁長官から発言を求められておりますので、これを許します。大野防衛庁長官。

大野国務大臣 ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたし、努力してまいります。

    ―――――――――――――

小林委員長 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小林委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

小林委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時二十六分散会


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