衆議院

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第2号 平成30年11月30日(金曜日)

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平成三十年十一月三十日(金曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 末松 義規君

   理事 門  博文君 理事 國場幸之助君

   理事 とかしきなおみ君 理事 西銘恒三郎君

   理事 渡辺 孝一君 理事 篠原  豪君

   理事 山岡 達丸君 理事 佐藤 英道君

      伊東 良孝君    江渡 聡徳君

      尾身 朝子君    笹川 博義君

      繁本  護君    武井 俊輔君

      武部  新君    古川  康君

      山口 泰明君    石川 香織君

      前原 誠司君    浜地 雅一君

      安住  淳君    赤嶺 政賢君

      丸山 穂高君

    …………………………………

   外務大臣         河野 太郎君

   国務大臣

   (沖縄及び北方対策担当) 宮腰 光寛君

   内閣府副大臣       左藤  章君

   外務副大臣        あべ 俊子君

   外務副大臣        佐藤 正久君

   内閣府大臣政務官     安藤  裕君

   外務大臣政務官      鈴木 憲和君

   外務大臣政務官      辻  清人君

   外務大臣政務官      山田 賢司君

   衆議院調査局第一特別調査室長           大野雄一郎君

    ―――――――――――――

委員の異動

十一月三十日

 辞任         補欠選任

  鈴木 隼人君     古川  康君

  稲津  久君     浜地 雅一君

同日

 辞任         補欠選任

  古川  康君     鈴木 隼人君

  浜地 雅一君     稲津  久君


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     ――――◇―――――

末松委員長 これより会議を開きます。

 この際、宮腰沖縄及び北方対策担当大臣及び河野外務大臣から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。宮腰沖縄及び北方対策担当大臣。

宮腰国務大臣 沖縄及び北方対策を担当する内閣府特命担当大臣の宮腰光寛でございます。

 沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、一言御挨拶を申し述べます。

 まず、沖縄政策について申し上げます。

 沖縄の振興については、昭和四十七年の本土復帰以降講じられてきた社会資本整備を始めとするさまざまな施策によって、入域観光客数や就業者数が増加するなど、着実に成果を上げてきています。しかし、全国最下位の一人当たり県民所得や、特に、若年者の高い失業率等を始めとした課題がなお存在していることも事実です。

 一方で、沖縄は、東アジアの中心に位置する地理的特性や、日本一高い出生率といった優位性、潜在力を有しています。これらを生かし、沖縄が自立的に発展することを目指して、引き続き、沖縄振興策を総合的、積極的に推進してまいります。

 平成三十一年度の沖縄振興予算の概算要求については、沖縄振興を国家戦略として総合的、積極的に推進する観点から、総額三千百九十億円を要求いたしました。

 この中では、大規模災害時に想定される観光避難民への市町村の対応を支援するための予算を新たに計上するとともに、一括交付金や、返還基地跡地利用のモデルケースたるべき沖縄健康医療拠点の整備、北部及び離島の地域振興、子供の貧困緊急対策、製糖業の体制強化等に係る予算を増額して計上しております。

 有数の観光地である沖縄において安全に観光客を受け入れるため、市町村の防災力強化の取組を推進し、大規模災害時に想定される観光避難民への市町村の対応を支援してまいります。

 一括交付金制度については、沖縄県と連携しつつ、より一層、的確かつ効果的に活用されるよう努めてまいります。

 県土の均衡ある発展を図る観点から、北部地域について、産業の振興や定住条件の整備などに資する振興事業を引き続き実施します。

 また、厳しい自然的条件に置かれている沖縄の離島については、海洋環境の保全等に重要な役割を担っていることにも鑑み、先導的な事業を国が直接支援し、その活性化に取り組んでまいります。

 沖縄の子供の貧困の解消は喫緊の課題です。沖縄の将来を担う子供たちが直面する貧困に関する深刻な状況に緊急に対応するため、支援員の配置や居場所づくりを集中的に実施してまいります。

 沖縄の製糖業については、特に離島において、地域の経済活動の維持発展や雇用の確保に大きな役割を果たしています。働き方改革を踏まえた新たな操業体制に対応するため、人材確保対策、市町村による季節工の宿舎整備等を支援し、沖縄製糖業の体制強化を推進してまいります。

 泡盛製造業は、沖縄県の貴重な地場産業として雇用の確保や地域経済の振興等に重要な役割を果たしています。引き続き、海外輸出プロジェクトなどを通じ、琉球泡盛の振興に向けた事業者の取組を支援してまいります。

 税制改正要望につきましては、観光地形成促進地域における課税の特例や沖縄県産酒類に係る酒税の軽減措置等の七件について、適用期限の延長を要望いたしました。

 沖縄の持つ優位性と潜在力を生かし、沖縄が日本経済再生の牽引役となるよう、また、県民の方々が暮らしの向上や豊かさを実感できるよう、必要な予算の確保及び税制改正にしっかり取り組んでまいります。

 観光・リゾート産業については、平成二十九年度の入域観光客数は過去最高の九百五十八万人を記録し、このうち外国客は二百六十九万人となり、五年連続で国内客、外国客ともに過去最高となっています。この流れを維持できるよう、沖縄の観光振興に強力に取り組んでまいります。

 また、県民の生活を支えるとともに、急増する観光客に対応するため、空港、港湾、道路等の社会資本整備を一層推進することが重要です。

 重要な拠点空港である那覇空港の滑走路増設事業については、平成三十一年度末の供用開始に向け、着実に事業を進めてまいります。

 また、近年、大型クルーズ船の寄港が急増し、沖縄が全国のクルーズ需要をリードしています。那覇港、石垣港、平良港、本部港等の受入れ環境整備に万全を期してまいります。

 さらに、沖縄の深刻な交通渋滞解消のため、沖縄西海岸道路等の主要幹線道路の整備とともに、公共交通機関の利用促進などの取組を進めてまいります。

 沖縄科学技術大学院大学、OISTについては、新たな研究棟の建設や新規教員の採用など、規模拡充に向けた取組を支援するとともに、OIST等を核としたイノベーションエコシステムの形成の推進を図ってまいります。

 このほか、農林水産業の振興、鉄軌道等の調査を進めるとともに、子育ての支援、雇用の促進、不発弾対策等についても、着実に取組を進めてまいります。

 沖縄には今なお多くの在日米軍専用施設・区域が存在し、沖縄県民の皆様に大きな御負担をかけております。引き続き沖縄の皆様の理解を得る努力を続けながら、沖縄の基地負担軽減に取り組むことが政府の方針です。

 特に、住宅や学校に囲まれ、市街地の真ん中にある普天間飛行場については、固定化は絶対に避けなければならないとの認識のもと、一日も早い全面返還の実現に向けて、政府として取り組むこととしています。

 駐留軍用地の跡地利用は、今後の沖縄振興の観点から、極めて重要な課題です。平成三十一年度の概算要求では、西普天間住宅地区跡地における沖縄健康医療拠点の整備に関する経費として、琉球大学医学部及び附属病院を建設するために必要な実施設計費及び土地購入費を計上しました。同跡地が今後の他の跡地利用のモデルケースとなるよう、関係機関の連携のもと、沖縄健康医療拠点の形成に向けた取組を着実に推進してまいります。

 次に、北方領土問題について申し上げます。

 十一月十四日に行われた首脳会談において日ロ両首脳は、一九五六年共同宣言を基礎として平和条約交渉を加速させることで合意いたしました。政府は、領土問題を解決して平和条約を締結するという一貫した基本方針のもと、粘り強く外交交渉に取り組んでいます。私は、北方対策担当大臣として、国民世論啓発の強化、交流事業の円滑な実施、元島民の方々への援護等に積極的に取り組み、外交交渉を強力に後押ししてまいる所存です。

 まず、国民世論の啓発については、北方領土問題の解決に向けた運動を国民運動として盛り上げ、強力に推進することが重要です。とりわけ、元島民の方々の高齢化が進む中、次代を担う若い世代の関心を喚起することが重要であり、修学旅行の誘致の強化、SNSを活用した情報発信の充実等に取り組んでまいります。

 元島民の方々に対する援護については、特に、高齢化している元島民の方々の身体的な負担の軽減が喫緊の課題となっております。このため、来年度予算概算要求において、航空機による特別墓参に必要な経費や、北方四島交流等事業使用船舶の改修費用を要求しました。元島民の方々のより自由な往来に向けて、さらなる改善策が講じられるよう努めてまいります。

 また、さきの国会において成立した北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律及び北方地域旧漁業権者等に対する特別措置に関する法律の改正法について、来年四月の施行に向けて準備を進めてまいります。

 私の地元富山県は、北海道に次ぎ、多くの元島民の方々が引き揚げてこられた地であり、私は、北方領土返還運動にライフワークとして取り組んでまいりました。これまで四度、北方領土を訪問いたしましたが、先月、大臣として初めて北方領土隣接地域を訪問し、納沙布に立った折には、澄み渡った青空のもと、そこから見ることのできる北方領土の全ての島々を望むことができました。眼前に広がる島々の美しい姿を前に、近くて遠いという言葉の意味を改めて実感するとともに、元島民の方々の切なる望郷の思いを受けとめ、北方領土問題の解決に向けた決意を新たにしました。

 この決意を片時も忘れずに、元島民の方々に寄り添いながら、職務に邁進してまいります。

 末松委員長を始め、理事、委員の皆様方の一層の御理解と御協力をお願い申し上げます。(拍手)

末松委員長 次に、河野外務大臣。

河野国務大臣 おはようございます。

 沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶を申し上げるとともに、所信を申し述べます。

 我が国を取り巻く安全保障環境は大変厳しい状況にあります。我が国の平和と安全を確保していく上で日米同盟の強化は最も重要な課題であり、特に、在沖縄米軍を含む在日米軍の抑止力は、我が国の安全、ひいては地域の平和と安全の確保に不可欠です。こうした観点も踏まえ、米政府関係者との会談を重ねています。

 また、在日米軍の安定的駐留には地元の御理解が不可欠であり、米軍機等の安全確保について米側に対し引き続き強く要請してまいります。

 本年三月には牧港補給地区の国道五十八号線沿いの土地約三ヘクタールの返還が実現しました。引き続き、早期の辺野古への移設と普天間飛行場の返還を始め、沖縄の負担軽減に全力で取り組みます。また、沖縄のさらなる成長につながる国際化支援を一層進めます。

 尖閣諸島をめぐる情勢については、日本の領土、領海、領空は断固として守り抜くとの決意で毅然かつ冷静に対応していきます。

 一方、中国との関係は、日本にとって最も重要な二国間関係の一つです。私も同行した先月の安倍総理の訪中では、さまざまな分野で具体的な成果を上げることができました。引き続き、ハイレベルの頻繁な往来を実現し、これをてこに、懸案を適切に処理しながら、あらゆる分野の交流、協力を推し進め、日中関係を新たな段階に押し上げていきます。

 ロシアとは、一九五六年共同宣言を基礎として平和条約交渉を加速させるとの首脳間の合意を踏まえ、外相レベルでも緊密に対話を積み重ねます。北方四島における共同経済活動の実現に向けた取組を進めるとともに、元島民の方々のための人道的措置も実施していきます。

 引き続き、領土問題を解決して平和条約を締結するとの基本方針のもと、粘り強く交渉に取り組みます。

 以上の諸問題に取り組むに当たり、末松委員長を始め、理事、委員各位の御指導と御鞭撻を心からお願い申し上げます。(拍手)

末松委員長 次に、左藤内閣府副大臣、あべ外務副大臣、佐藤外務副大臣、安藤内閣府大臣政務官、山田外務大臣政務官、辻外務大臣政務官及び鈴木外務大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。左藤内閣府副大臣。

左藤副大臣 内閣府副大臣の左藤章でございます。

 宮腰大臣の指導のもと、沖縄政策及び北方領土問題の解決に全力で取り組んでまいります。

 末松委員長始め、理事、委員の皆様方の御指導、御鞭撻、よろしくお願いを申し上げます。(拍手)

末松委員長 次に、あべ外務副大臣。

あべ副大臣 外務副大臣のあべ俊子でございます。

 我が国を取り巻く安全保障環境が大変厳しい中、日米同盟の強化に取り組みつつ、尖閣諸島をめぐる情勢に関しましては、我が国の領土、領海、領空を断固として守り抜くという決意で毅然かつ冷静に対応してまいります。

 また、ロシアとの関係でさまざまな分野における協力の進展を図りながら、平和条約交渉にしっかりと取り組んでいくことが重要でございます。

 領土問題を解決して平和条約を締結するとの基本方針のもと、河野外務大臣を補佐し、外務副大臣としての職責を全うすべく、全力で取り組んでまいります。

 末松委員長を始め、理事、委員各位の御支援と御協力を心からお願い申し上げます。(拍手)

末松委員長 次に、佐藤外務副大臣。

佐藤(正)副大臣 おはようございます。外務副大臣の佐藤正久でございます。

 我が国を取り巻く安全保障環境が大変厳しい中、我が国の外交、安全保障の基軸たる日米同盟の強化が不可欠であります。

 特に、在沖縄米軍を含む在日米軍の抑止力は地域の平和と安全の確保に不可欠であり、在日米軍の抑止力を維持しながら、地元の負担軽減を図っていくことが重要であります。

 また、ロシアとの間でさまざまな分野における協力の進展を図りながら、平和条約交渉にしっかりと取り組んでいくことが重要です。

 領土問題を解決して平和条約を締結するとの基本方針のもと、河野外務大臣を補佐し、外務副大臣としての職責を全うすべく、全力で取り組んでまいります。

 末松委員長を始め、理事、委員各位の御支援と御協力を心からお願い申し上げます。(拍手)

末松委員長 次に、安藤内閣府大臣政務官。

安藤大臣政務官 内閣府大臣政務官の安藤裕でございます。

 宮腰大臣、左藤副大臣の御指導のもと、沖縄政策及び北方領土問題の解決に全力で取り組んでまいります。

 末松委員長を始め、理事、委員各位の皆様の御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。(拍手)

末松委員長 次に、山田外務大臣政務官。

山田(賢)大臣政務官 外務大臣政務官の山田賢司でございます。

 在沖縄米軍を含む在日米軍の抑止力は地域の平和と安全の確保に不可欠です。在日米軍の抑止力を維持しつつ、沖縄を始めとする地元の負担軽減のため、全力で取り組みます。

 日ロ間最大の懸案である北方領土問題への取組等の重要問題について、外務大臣政務官としての責任を果たし、河野外務大臣を補佐してまいります。

 末松委員長を始め、理事、委員各位の御支援と御協力をよろしくお願い申し上げます。(拍手)

末松委員長 次に、辻外務大臣政務官。

辻大臣政務官 外務大臣政務官の辻清人でございます。

 日米同盟の強化、日ロ間最大の懸案である北方領土問題への取組等の重要問題について、外務大臣政務官としての責任を果たし、河野外務大臣を補佐してまいります。

 末松委員長を始め、理事、委員各位の御支援と御協力を心からお願い申し上げます。(拍手)

末松委員長 次に、鈴木外務大臣政務官。

鈴木(憲)大臣政務官 外務大臣政務官の鈴木憲和でございます。

 河野外務大臣をしっかりと補佐し、外務大臣政務官としての責任を果たしていきたいというふうに思います。

 末松委員長を始め、理事、委員各位の御支援と御協力、心からお願いを申し上げます。(拍手)

末松委員長 次回は、来る十二月三日月曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前九時十七分散会


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