衆議院

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第2号 平成25年4月15日(月曜日)

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平成二十五年四月十五日(月曜日)

    午前九時開議

 出席分科員

   主査 宮路 和明君

      穴見 陽一君    金子 恵美君

      清水 誠一君    白須賀貴樹君

      新谷 正義君    関  芳弘君

      田畑 裕明君    高橋ひなこ君

      豊田真由子君    中川 郁子君

      野田  毅君    原田 義昭君

      船橋 利実君    三ッ林裕巳君

      長妻  昭君    上西小百合君

      浦野 靖人君    坂本祐之輔君

   兼務 後藤 祐一君 兼務 武正 公一君

   兼務 高橋 みほ君 兼務 上田  勇君

   兼務 江田 康幸君 兼務 畠中 光成君

   兼務 三谷 英弘君 兼務 笠井  亮君

    …………………………………

   厚生労働大臣       田村 憲久君

   厚生労働副大臣      桝屋 敬悟君

   厚生労働副大臣      秋葉 賢也君

   内閣府大臣政務官     亀岡 偉民君

   厚生労働大臣政務官  とかしきなおみ君

   厚生労働大臣政務官    丸川 珠代君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  田河 慶太君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房少子化・青少年対策審議官)    伊奈川秀和君

   政府参考人

   (文部科学省大臣官房審議官)           菱山  豊君

   政府参考人

   (厚生労働省医政局長)  原  徳壽君

   政府参考人

   (厚生労働省健康局長)  矢島 鉄也君

   政府参考人

   (厚生労働省医薬食品局長)            榮畑  潤君

   政府参考人

   (厚生労働省職業安定局長)            岡崎 淳一君

   政府参考人

   (厚生労働省職業安定局派遣・有期労働対策部長)  宮川  晃君

   政府参考人

   (厚生労働省職業安定局高齢・障害者雇用対策部長) 小川  誠君

   政府参考人

   (厚生労働省職業能力開発局長)          山田  亮君

   政府参考人

   (厚生労働省雇用均等・児童家庭局長)       石井 淳子君

   政府参考人

   (厚生労働省社会・援護局長)           村木 厚子君

   政府参考人

   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    岡田 太造君

   政府参考人

   (厚生労働省老健局長)  原  勝則君

   政府参考人

   (厚生労働省保険局長)  木倉 敬之君

   政府参考人

   (厚生労働省年金局長)  香取 照幸君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房審議官)           尾藤  勇君

   政府参考人

   (環境省自然環境局長)  伊藤 哲夫君

   厚生労働委員会専門員   中尾 淳子君

   予算委員会専門員     石崎 貴俊君

    ―――――――――――――

分科員の異動

四月十五日

 辞任         補欠選任

  野田  毅君     高橋ひなこ君

  原田 義昭君     白須賀貴樹君

  坂本祐之輔君     浦野 靖人君

同日

 辞任         補欠選任

  白須賀貴樹君     田畑 裕明君

  高橋ひなこ君     穴見 陽一君

  浦野 靖人君     田沼 隆志君

同日

 辞任         補欠選任

  穴見 陽一君     八木 哲也君

  田畑 裕明君     清水 誠一君

  田沼 隆志君     松田  学君

同日

 辞任         補欠選任

  清水 誠一君     新谷 正義君

  八木 哲也君     豊田真由子君

  松田  学君     西村 眞悟君

同日

 辞任         補欠選任

  新谷 正義君     金子 恵美君

  豊田真由子君     中川 郁子君

  西村 眞悟君     上西小百合君

同日

 辞任         補欠選任

  金子 恵美君     原田 義昭君

  中川 郁子君     菅野さちこ君

  上西小百合君     坂本祐之輔君

同日

 辞任         補欠選任

  菅野さちこ君     三ッ林裕巳君

同日

 辞任         補欠選任

  三ッ林裕巳君     船橋 利実君

同日

 辞任         補欠選任

  船橋 利実君     野田  毅君

同日

 第一分科員笠井亮君、第二分科員武正公一君、第四分科員上田勇君、江田康幸君、第六分科員後藤祐一君、高橋みほ君、第八分科員畠中光成君及び三谷英弘君が本分科兼務となった。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 平成二十五年度一般会計予算

 平成二十五年度特別会計予算

 平成二十五年度政府関係機関予算

 (厚生労働省所管)


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     ――――◇―――――

宮路主査 これより予算委員会第五分科会を開会いたします。

 平成二十五年度一般会計予算、平成二十五年度特別会計予算及び平成二十五年度政府関係機関予算中厚生労働省所管について、前回に引き続き質疑を行います。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。高橋ひなこ君。

高橋(ひ)分科員 おはようございます。自民党の高橋ひなこです。

 分科会での発言は初めてでございますので、どうぞお力添えをよろしくお願い申し上げます。

 私は、まず最初に、高齢者、障害者の自立支援と介護に大変役立つと言われている車椅子シーティングについて伺います。

 シーティングは、欧米では三十年以上前から医療やリハビリで活用されている、車椅子を使用者に合わせて設定する技術です。毎年欧米で開催されている国際シーティング・シンポジウムには、世界三十カ国以上から二千人近くの医療、リハビリ関係者が参加しているそうです。

 シーティングは、車椅子の快適性の提供と安定性の提供、離床時間の延長や褥瘡の予防、その再発の防止、個人の機能性の向上に不可欠と考えられている技術です。

 日本は長寿の国と言われていますが、元気で歩行可能な高齢者がいる反面、寝たきりの高齢者の方々も多く、欧米のように車椅子使用者になっても元気に活動している高齢者は少ないのが現状で、その鍵は車椅子にあると考えられています。日本では、ベッドにはお金をかけてさまざまな工夫を凝らしていますが、車椅子は単なる患者運搬の道具としてしか捉えられていないのではないかとさえ思っております。

 ベッドでの介護に比べて、シーティングされた車椅子に乗っていられるようになれば、要介護者に対しての介護時間は減り、正しいシーティングの椅子に座れば、長時間座ったまま快適に過ごせるため、介護負担の大きい移乗回数が減ります。

 機能性が向上することにより、自分でできることがふえ、自立度が向上し、より一層の介護軽減が可能となります。加えて、姿勢がよくなることで呼吸器系、循環器系の機能が向上し、医療費や薬剤費の軽減にもつながります。

 歩行困難な高齢者や障害者には、褥瘡という深刻な問題があります。

 褥瘡は、床ずれとも呼ばれ、車椅子使用者や寝たきりの障害者の多くが苦しんでいる深刻な問題の一つです。正しくシーティングされた車椅子は、褥瘡を発生させないだけでなく、褥瘡を治すことさえ可能なのです。

 褥瘡は車椅子上での悪い姿勢によって発生し、褥瘡ができるとベッドに寝かせ、適切なマットレスがなければ、さらに多くの箇所に褥瘡ができます。そして、毎年多くの高齢者の方々が、褥瘡が原因で亡くなっているのです。車椅子上で正しい姿勢がとれるようになれば、圧がかかるのは左右の座骨だけなので、褥瘡予防のクッションを使用して保護すれば、実際は車椅子の方がベッドよりも褥瘡予防と再発防止が簡単にできると言われています。

 今までは高齢者の介護におけるシーティングの利点を挙げましたが、実は、障害児の変形の防止、成人障害者の就労支援、そして、重度障害者の自立支援や社会参加にも役立てることができます。障害を負ってしまったら避けられないと考えていた変形、拘縮、脱臼、褥瘡、肩や腰や手足の痛み、呼吸器系、循環器系の疾患などの二次障害をシーティングによって防止できることは、欧米では既に実証されているとのことです。

 以上のように、家族の介護負担の軽減、医療費、薬剤費、介護保険料の削減につながると考えられるシーティングについて、国においては既に何らかの取り組みをしておられるのか、あるいは、これから取り組む計画をお持ちなのかをお聞かせいただきたいと思います。

原(勝)政府参考人 シーティングに関する取り組みについてのお尋ねでございますけれども、まず、高齢者介護の分野でございますが、リハビリテーション専門職や看護職員によるアセスメントに基づきまして、高齢者に合わせて車椅子を設定するなど、現場で個別の工夫を行っております。

 また、福祉用具貸与の対象として、専門職とともにフィッティングを行い、褥瘡予防のクッションや、高さ、幅、角度等の調整可能なモジュール型車椅子を利用することに対しまして、介護保険により給付を行っているところでございます。

 次に、障害分野でございますけれども、障害者総合支援法に基づきまして、補装具として車椅子や座位保持装置を給付するに当たりまして、医師の意見書や処方箋を踏まえまして、個々の障害者の身体状況に適した車椅子等を給付しているところでございます。

 また、国立障害者リハビリテーションセンターでは、医師や義肢装具士、作業療法士等を対象とした各種研修の中にシーティングの知識や技術に関する内容を取り入れているほか、個々の車椅子使用者に対しましてシーティングの適合状況の確認も行っているところでございます。

 さらに、厚生労働省としても、車椅子等を製作している業者団体等が技術の普及向上を目的として実施する研修会を後援するなど、シーティング技術の普及等に努めているところでございます。

高橋(ひ)分科員 御答弁ありがとうございます。

 皆様の方に資料を配らせていただいているんですが、これは、私が市議、県議のころから活用をしているものです。

 今、補装具などさまざまな問題のお話をしていただきましたが、実は、日本が考えているシーティングと欧米で実際に根づいておりますシーティングに非常に違いがあるということで、その点をちょっと書かせていただいているんです。

 実は、盛岡市では盛岡市立病院が、岩手県では岩手県のリハビリテーションセンターが取り組んできております。

 実際に、岩手のリハビリテーションセンターでは、長寿社会財団の補助金をいただきまして、欧米でのシーティングを取り入れた、実際にそれに座っていただき、その人に合った車椅子をきちんと処方することによって、いかに食べるものがきちんと体の中におさまるか、そして誤嚥がない、そのほか、移動が楽だ、長期に座っていられる。

 こういうことの実証を踏まえて、県の作業療法士の方々が普及に取り組んでいるんですが、その講演をお聞きになった実際の作業療法士やさまざまな方が、日本で今普及されているシーティングと欧米でやっているシーティングの違いをはっきりと認識していらっしゃいます。

 そこで、日本の座位保持という考え、補装具ということが主の考えと、欧米の医療と生活の中で本当に活用されている、長時間ずっと座っていられる、その人に合わせて、障害児の方々も二次障害が起こらない、こういう具体的な欧米のシーティングについて調査をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

原(勝)政府参考人 高齢者、障害者の自立支援のためには、その状態に応じて、議員がおっしゃられるようなシーティングも含めまして、リハビリテーション等の必要な保健医療サービス、福祉サービスが適切に提供されることが必要であるというふうに考えております。

 今後、介護分野におきまして、高齢者の自立支援のあり方について検討していく中で、議員おっしゃっている欧米のシーティング等も含めました、シーティングも含めたリハビリテーションのあり方につきまして、有識者の意見を聞きながら検討を進めていきたいと考えております。

 また、障害分野におきましては、特に重度の身体障害児・者にとって、個々の身体状況に適合させるためのシーティングは必須の技術でございます。

 先ほど、国立リハセンターでも、実際、病院の方でそういう適合状況の確認みたいなものが行われておりますけれども、こうしたことが広がっていくことが大事だろうと思いますが、引き続き、医師等の専門職員に対する研修事業を実施していくほか、シーティング技術の普及方策等について、有識者や関係団体の意見を聞きながら検討してまいりたいと思います。

高橋(ひ)分科員 ありがとうございます。

 必須の技術だ、実に大切だという御答弁をいただき、感謝を申し上げます。

 ここで、ちょっと要望がございます。

 まず、実例を御紹介します。

 東日本大震災で、褥瘡の関係の協会は、クッションが必要な方が必ずいらっしゃるだろうと、あちこちお聞きしたところ、どこからもリクエストが届いていないということで、私の方にも連絡がありました。私は、岩手県内ですが、沿岸の支援の中核となりました遠野市や遠野市の社会福祉協議会、また岩手県などに確認をして、必要なときはいつでもお知らせいただきたいと申し上げましたが、全く問い合わせは来ませんでした。

 昨年、障害者の方の仮設住宅を訪問した際に、実は褥瘡がひどくて、車椅子にも長く乗っていられない、そこで避難所を転々と、実は、ヘリコプターでも救急だということで移動して、三カ所、転々とされたという方に出会いました。地獄のような体験だったというような方を、そのお話を伺い、ああ、シーティングが、本当に欧米のシーティングが根づいていれば、こういうことは起こらないということを実感いたしました。

 あわせて、先日、自由民主党の女性局で被災地の視察に伺いました際、釜石市の医師会の方々と懇談をいたしました。実際に、避難所の現場に入ったお医者さんたちは、褥瘡によって車椅子や高齢者の方々が大変な思いをされていて、そのクッションが本当に必要でしたということを伺いました。

 では、私たちが、例えばこういう震災が起きたときに、これをどのようにして把握して、皆さんに、例えば欧米でのシーティングの件、そしてクッションの件をお知らせしていったらいいでしょうかということをお尋ねしましたところ、このような事例、特例、大変な事態では、避難所を一カ所ずつ歩いて、お話を聞いて、そして、必要な方にお知らせをしていく以外はないのではないか、あの現場は本当にもう大変な状況でしたということをおっしゃっていました。

 私は、この事例からも、この欧米でのシーティングが医療や一般の方々に広く取り入れられていれば、有事のとき、さまざまな点で、どれだけ、障害を持った方、高齢者の方、大変な方々が違うのかということを目の当たりにいたしました。

 この必要性を必死で訴え、常に欧米の最新技術を取り入れ、日本で活動を続けている方がいらっしゃいます。そういう方々の御意見を広く取り入れられたり、また、それを受けて、岩手では、欧米のシーティングを取り入れる活動が始まっています。

 国として、この取り組みに一歩踏み出し、そして、岩手県などの支援もしていただき、この欧米のシーティングを広く広めていただき、高齢者や障害を持っているお子さんたち、また、仕事をしたいけれども外に行けない、そういう障害者、高齢者の方、そして、寝たきりの方は、寝たきりで、ああ、これをとってほしい、これをやってほしいというようなことを一々お願いするより、御自分がシーティングにより、欧米での車椅子、こういうものを取り入れられて、自由に家を動いて好きなことができる、これは絶対に必要な技術だと思います。

 国での取り組みを心からお願いを申し上げ、この質問は要望とさせていただきます。

 それでは、次に、医師の地域偏在についてお伺いいたします。

 現在は、都市部に医師が集中しがちであり、地方には医師が不足をしている。かつては医局が一定の役割を果たしていたというふうに思っておりますが、新医師臨床研修制度が始まって以降、医師偏在、この問題が顕著になったという意見もございます。この問題について、厚生労働省はどのようにお考えでしょうか。

田村国務大臣 委員おっしゃられますとおり、地域偏在、かなり進んでおりまして、例えば十万人当たり全国平均二百十九人の医師でありますが、京都府が二百八十六・二人、最大でありますが、最少は埼玉県の百四十二・六人ということでありまして、埼玉もいろいろな地域がございますから、一概に言えませんけれども、都市部であっても地域によって医師の偏在、特に東京の周辺ではそういうところがあるようでございます。

 大変大きな問題だというふうに思いますが、一方で、診療科でも偏在が起こっておるわけでありまして、小児科、産婦人科それから救急、こういうところの医師が足らない。

 主に、いろいろな理由が考えられるんですが、今言われた臨床研修が変わったということで、これに対して、今まで、それぞれ大学のいわゆる医局というものが、悪い部分といいますか、いわばそこで過重労働があったという部分があって、このような部分に関していろいろな制度の改革が行われたわけでありますが、一方で、徒弟制度のようなところがございますから、それぞれ医師の足らないところに行ってくれよというような、そういうお願いをされれば、それぞれの方々がそこに行かれた、こういう制度でもございます。

 これを、制度を変える中におきまして、臨床研修をされる医師が都会等々の病院に行かれたということがありまして、それぞれ大学から各地域の医療機関に行っておられた方々を大学が戻して大学病院の機能を維持するということで、いろいろな問題が起こったということはお聞きをいたしております。

 新しい研修制度に関しましても、現在、いい部分もありまして、例えばスーパーローテーションのような形でいろいろなことを学んでいただこうということで、医師の視野が広がったという意味では、その点はいい部分もあるわけでありますけれども、どのような形でこの研修制度を見直したらいいか、今、検討会をやっておる最中でございます。

 それぞれの都道府県等々で枠の上限等々も設定しながら、今何とか偏在の方を直している最中でございまして、かなり以前と比べますと地方の方にも医師が戻ってきておる、研修生が戻ってきておるというような状況があるわけでございまして、これからも、いろいろな方面の御指摘を踏まえながら、この地域偏在というものに対して取り組んでまいりたいというふうに思っております。

高橋(ひ)分科員 大変、これからも取り組んでいくというお話をいただきましたが、実際に、国から政策が出ると、必ず、いい点、悪い点、これがございまして、よかれと思って出したものにいろいろな問題点が出てくるということで、検討していらっしゃるというお話でしたが、実際に厚生労働省は、これに対してはどういう取り組みをするのがいいだろう、また、それに向かっては、検討を踏まえて実際どういうことをやっていこうというふうに考えていらっしゃるんでしょうか。

田村国務大臣 一つは、今までもやってきたんですが、そもそも医師が絶対的に足らないというようなお話もございました。

 日本は大体千人当たり二・二人の医師ということで、OECD諸国、単純平均で三・一人でございますから、それと比べても少ないという話がございましたので、そういう意味では、医学部の入学定員枠をふやしてまいりまして、そこに地域枠というものを導入して、地域になるべく残っていただくようにしよう。

 それから、地域医療支援センターというものを、今、各地域に、都道府県におつくりをいただいております。そこに対して国の方からも助成をしながら、ただ単に、お医者様に、そのセンターを利用していろいろな地域の医師の足らないところに行ってくださいと言っても、それはなかなかインセンティブがなければ行けないわけでありますので、キャリア形成も含めて、そのセンター等々でいろいろなことを勘案していただきながら、医師の地域に対するいろいろな配置というものを、うまくいくような形で御議論いただいて実行していただこうということ。

 それから、さらには、地域医療再生基金というもの、これは非常に使い勝手がいい、そういう基金でございまして、これを利用していただきながら、医師の足らないところに医師を養成しながら配置していくというようなことを考えておるわけであります。

 あわせて、研修制度自体も、先ほど来言っておりますとおり、それぞれの地域に上限枠があるわけでありまして、こういうものがなかなか思ったとおり動いていない中で、どうも、非常に、養成をする中において、それぞれ研修生の方々も自分たちの思いがあってそれぞれの場所を選ぶわけでございますので、そこがうまくマッチングするような形でいろいろな議論をしていく必要があるのではないかということも検討いただいておる次第であります。

高橋(ひ)分科員 ありがとうございます。

 地域によって、やはりさまざまな問題点があると思うんですね。

 これは要望なんですが、東北の場合は、国公立の大学が医師を育てている。東北の場合、岩手のみ、私立の医大のみで育てております。ですから、やはりそれぞれの県で、国が、ちゃんとお金が入って育てている、私立の場合は、私立と本当にそこにいる県、また周りのいろいろな通う方々のみで医師を育てている、こういう地域事情もございますので、ぜひ、そういうところへのお力添えを心からお願いをしたいと思います。

 次に、あの東日本大震災以降、とりわけ被災三県と言われる岩手、宮城、福島各県は、深刻な医師不足、そして看護師不足に悩まされています。被災地での看護師不足の問題については、公的医療機関と民間医療機関の間の待遇の格差が背景にあるのではないかともお聞きしております。

 厚労省は、この問題を解決するためにどのような取り組みをしていらっしゃるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

原(徳)政府参考人 お答えを申し上げます。

 特に、看護師、看護職員の確保についてのお尋ねということでございますが、現在、その被災三県で見ますと、岩手県では、沿岸部、おおむね被災前に比べまして、看護師数が九六%程度ということで、かなり戻ってきている。それから、宮城県では、特に、石巻、気仙沼地域ですけれども、この時点においても約九五%程度、ここもほぼ戻ってきている。

 それに対しまして、福島県のいわゆる旧避難準備区域ですか、そこにあります六つの病院について見ますと、公立もございます、私立もございますけれども、個々の病院によってそれぞれ事情が異なっておりまして、いろいろな段階で、数でいきますとまだ足りないということになっていますが、避難されておられる方もたくさんおられて、そういう意味で、それぞれの病院で工夫をしながら看護職員を確保しておられます。

 ただ、今申し上げましたように、個々の病院によってそれぞれ事情が違いますし、これから戻ってこられる方々のためにも病床を増床したいという病院もございまして、そのためには、当然ながら看護師の確保が要りますので、そういう計画を持っておられるところに対しましては、先ほどの地域医療再生基金などを使っていただきながら、その募集をしっかりやっていただこう、このアドバイス等もやっているところでございます。

 また、現に、少し足りないというところもございまして、そこに対しましては、県や、あるいは県の病院協会などにお願いをいたしまして、派遣をしていただいているような状況でございます。

高橋(ひ)分科員 ありがとうございます。

 看護師の方々、例えば、内陸にいらっしゃる方が応援に沿岸に行きたいという場合に、やはりさまざまな皆さん方からのお力添えが必要だと思います。また、そういうことも含めて、ぜひよろしくお願いいたしたいと思います。

 あわせて、被災地の医師不足に対してのいろいろお力添えを実際いただいておりまして、かなりよくなってはきているんですが、まだまだ不足をしております。この点、今後どのようなお力添えを厚労省では考えていただいているのかをお知らせいただきたいと思います。

原(徳)政府参考人 これも現状を申し上げますと、岩手県の場合は、逆に、被災前よりも十名ほど増加している。これは、それぞれの病院の努力や、あるいは県の努力、それから、岩手医科大学の御協力などがあろうかと思います。宮城県の場合は、ほぼ同数程度に戻っております。福島県の場合も、医師の数につきましては、ほぼ同数まで戻ってはきております。

 ただ、これまでの間、それぞれどういう工夫をしてきたかといいますと、大学病院やあるいは国立病院などで、全国の病院機関が協力して被災者健康支援連絡協議会というものをつくっていただきまして、特に医師につきましては、診療科ごとにどの程度の医師が必要か、個々の医療機関からの御要望を受けて派遣をしてまいったところでございます。

 また、それぞれ、今後どうしていくかということにつきましては、やはり地域医療支援センターというものを被災三県それぞれつくっていただいておりますので、こういうところで、先ほどの地域枠、これが平成二十年度から出てまいりますので、これから卒業してくる方々、こういう方々を十分に活用していただく、育てながら活用していただくという形でやっていただきたいと思いますし、そのためにも、地域の再生基金などを大いに使っていただきながら、事情はそれぞれ各診療科ごとにも違いますので、そういう形で工夫をしながら、また御相談があればしっかりと支援をしていきたいというふうに思っております。

高橋(ひ)分科員 ありがとうございます。

 前回、私、厚生労働委員会の方で、実は、病院の再生については、資材などの高騰、また、そのほかさまざまな点で大変なことがあるので、改めてそれは質問したいとお話を申し上げましたが、前回の補正予算で、病院のさまざまな、人材それから資材費の高騰については、しっかりとした対応策をいただいたということで、現場から感謝の声が届いております。

 ただ、医療以外のところでやはり同じような問題が出ているということで、ぜひ、そちらの方にもお力添えをいただきたいということです。

 恐れ入ります、最後に、被災地に関するこの医療関係の問題点につきまして、ぜひ、こういう支援をしていただきたいという大きなお気持ちを、できれば大臣からお聞かせいただければと思います。

田村国務大臣 被災地、いろいろなお声を我々もいただきました。

 例えば、公立の公的な病院、こういうような公的な病院にはいろいろなツールで助成制度があるけれども、本当に地域の、特に村落といいますか、漁村等々の、町を守っているような診療医、こういうところはなかなかそういう中においていろいろな手を差し伸べてもらえない。

 津波や、いろいろな状況の中で診療所自体が壊れて、それをいろいろな形で、再度開業する形の中において支援がないというようなお声もあったわけでありまして、そういうことも踏まえながら、地域医療再生基金というもの、これは非常に使い勝手がいいものでありますから、都道府県の計画の中においてこういうものを使っていただいて、それぞれの地域医療というものを整備していただきたいということをお願いしてきたわけでございまして、これに関しましても、予備費、補正等々、いろいろな形で対応してきたわけでございます。

 実際、予算の中におきまして、全体でも、これは全国でありますけれども、今回も積み増しをさせていただいたわけでありますが、こういうものを使って、それぞれ、かゆいところにという言い方は変かもわかりませんけれども、本当に必要なところにお金をうまく回していただきながら、地域医療の再生、もちろん医療だけじゃありません、ほかの部分もあるわけでありますけれども、そういうものを再生していただきたいと思いますし、医療以外の部分に関しては、我々もさらにいろいろな形で対応してまいらなきゃいけないな、こんなふうに思っております。

 やはり被災地が復旧復興をせずして日本の再生がないという、総理の思いというものをしっかり我々も受けとめているわけでありますし、そのような意味からいたしますと、まだまだ道半ばなんだなということを、きょうも委員のお話をお聞きさせていただきながら、感じさせていただきました。

 今後とも、厚生労働省を挙げて頑張ってまいりたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。

高橋(ひ)分科員 本当に力強い御答弁をありがとうございます。

 被災地では、せっかく命が助かったけれども、またそこで、本当に、自殺をされたり、さまざまな事態が引き起きております。全国から、この被災地ではおにぎり一個をしっかりと並んで待っているという、日本人の勤勉な心を全世界から絶賛をしていただいた、そういう方々の思いを胸にやってまいりました。

 自公政権になって被災地での復興は加速したということを、先日、ある生中継で被災地の市長の方がおっしゃっていました。私はとてもうれしく思っております。ぜひお力添えをお願いして、質問を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願いします。

宮路主査 これにて高橋ひなこ君の質疑は終了いたしました。

 次に、白須賀貴樹君。

白須賀分科員 白須賀貴樹でございます。

 このような質問の機会をいただきまして、心から感謝を申し上げます。

 先ほどの高橋先生の最後の涙を見て、私も心が打たれました。本当に、東日本大震災からの復興に関しては、自公政権でしっかりと前に進めなければいけない、その決意をまた私も新たにさせていただきました。本当にありがとうございます。

 さて、私、白須賀貴樹は、今まで、歯科医師として医療の現場で、また幼稚園の学校法人の理事長、また保育園の社会福祉法人の理事長職をしておりました。特に、私が二十のときに、父が五十七でがんで他界してしまいまして、それをもとに、私も、東京歯科大学を出た後、歯科医師になって、口の中のがん、いわゆる口腔がん、がんに対する思いで口腔外科に残らせていただきました。先ほど大臣の答弁でございました、あの古きよき医局制度のときに残っていた者でございますので、昔を懐かしく思い出しました。

 そして、今、国会議員の先生方を見渡してみますと、幼稚園と保育園の両方を運営している方々というのは数少ないんじゃないかな。そういった意味で、私は、幼稚園と保育園の両方のかけ橋として、また、子供たちの健康、そして教育の分野について質問をさせていただきたいと思っております。

 今問題になっております保育所不足、これは、私はさまざまな原因があると思っておりますが、いわゆる大規模開発等で大きなマンションが建って、物理的に保育所が足りないというパターンもありますし、また、一番多いのはやはり社会的なニーズの変化、いわゆる共働きの世帯がふえたことによって、お子様をどうしても預けなければならない、そういった環境の変化による保育所不足というのが大変大きな要因の一つじゃないかなと思っております。

 そして、いわゆる幼稚園と保育園の違いは、やはり幼稚園というのは、二時、三時にはお子様を親元に帰すことが基本的な考え方でございますので、それに対して保育園というのは、やはり五時、六時、七時と、遅くまでお子様を預かることができる。もちろん、幼稚園の中には、自助努力等で延長保育、休日保育等を進めて、長くお子様を預かっている園も多数ございますが、やはり保育園に比べますと、十分な対応はできていないのが現実であります。

 そして、今、幼稚園を全体で話してしまうと問題が出てしまうので、もちろん、幼稚園の中には、今現在、単独で幼稚園のままでやっていきたい、また、幼稚園のままで地域のニーズが足りていて、そのまま運営したいというところもたくさんございます。それに対して、やはり、保育園が周りにたくさんでき始めていて、今までの幼稚園のスタイルではなかなか社会的なニーズに対応ができない、それに対して、幼稚園を少しでも保育園化して、社会的なニーズに対応していこうじゃないか、そういう考えの上で認定こども園というものができていると思います。

 私自身、この認定こども園という制度、前政権から続いておりますが、大変煩雑なところもございまして、問題の多いところでございましたが、このたび、新制度の幼保連携型の認定こども園に関しては、その問題点をクリアしていて、非常によくできている制度の一つじゃないかなと思っております。

 ちょっと話はかわりますが、人間というのは、私は愚かなところがたくさんあると思いますので、どんな優秀な方が机の上でどんなシミュレーションを立ててつくったとしても、その制度が運用されると必ず何か問題が出てきます。人間の英知というものは、あるものを改良したり改善をして一つ一つ積み上げたものが英知だと思っておりますので、まさに今回の新制度の幼保連携型の認定こども園は、その英知に値するんじゃないかなと思っております。

 そして、これを利用することによって、今まで幼稚園が、その地域での長い歴史、そしてまた地域密着をしてきて、そして教育のノウハウがございます、それを生かした保育園に近い認定こども園というものができることが、私は、新たなその地域のニーズをしっかりと獲得し、地域貢献につながると確信をしております。

 しかし、今回の新制度の幼保連携型の認定こども園に関して、問題がないわけではありません。特に、平成二十七年度からということでございますが、いまだに、こども園の子供一人当たりの単価が見えてきていないのが現状でございます。もちろん、時間がまだありますので、まだまだ早いよという御指摘もあるかもしれませんが、やはり、幼稚園からまた新しいスタイルの認定こども園に変わるというには、それなりの準備やそれなりの覚悟が必要でございますので、実際、時間は多くあった方がいいと思います。

 つまり、私学助成で、いわゆる幼稚園でいただける補助金の額と、いわゆる幼保連携型の認定こども園の保育料と、どちらの単価の方が経営上、運営上、有利になるか、それの判断をつけるための時間をやはり早くいただきたいと思っておりますが、とかしき政務官にお尋ねいたします。大体いつごろ御予定でございましょうか。よろしくお願いいたします。

とかしき大臣政務官 おはようございます。質問にお答えさせていただきます。

 委員御指摘のとおり、認定こども園、一つでも多くふやしていきたいと厚労省の方も考えておりまして、そのためのサポート体制をしっかり整えていきたいと考えております。

 子ども・子育て支援新制度、平成二十七年から施行する予定でございますけれども、その予算につきましては、二十七年度により決定されることになっております。

 ただ、委員御指摘ございましたように、それぞれの施設が準備を円滑に進めていただくために、二十六年度のなるべく早い時期に、施設型給付の公定価格の骨格を示したいと考えております。御要望にしっかりお応えできるように、なるべく早く対応できるように検討していきたい、このように考えております。

 このほかにも、移行の支援におきましては、認定こども園になるために必要な調理室の設置の支援とか、職員の保育資格の併有促進のための特例措置等を講じることによりまして、移行の推進を図ってまいりたい、このように考えております。

 ありがとうございます。

白須賀分科員 とかしき政務官、ありがとうございます。二十六年度できるだけ早くということをいただきましたので、よろしくお願いを申し上げます。

 さて、幼稚園と保育園の補助率の大きな違いの一つに、施設に対する補助がございます。いわゆる幼稚園が新設される場合の建物に対する補助というものは、余り大きな金額は出ません。それに対し、保育園というものは、国と県と市町村で四分の三を国庫負担してくださいます。

 私自身も、自分自身で保育園を設立いたしました。そのときには、タウンページみたいな厚みの申請書を出しましたが、あれは非常によくできていると思います。あれが煩雑だという方もいらっしゃれば、そのために保育園が新設されないなどということを言っている方もいますが、私は、あれを自分で書きましたので、よくぞこのシステムをつくったと。これは、いわゆる補助金を不正に手に入れたり、不正にどこかで抜いてしまったりすることがなかなか難しいシステムでございますし、よく、理事会から、代表理事も含めて、あのシステムをつくられたと。私は、自分で書きながら、皆様方のその英知の集積に本当に深く感銘をしておる一人でございます。

 ですから、私はそういったものに関しては簡素化する必要はないと思っている一人でございますが、補助率は別でございます。

 今回、新制度の幼保連携型の認定こども園に移行する際、先ほど、とかしき政務官からお話がありました、幼稚園というのは、年少、年中、年長の施設しかございませんので、ゼロ歳、一歳、二歳の施設を新設するとき、また、先ほど言った調理室等の施設を新設する際には、保育園並みにその補助が出るのかどうか、お答えをいただけたらと思います。よろしくお願いいたします。

とかしき大臣政務官 申請のことを褒めていただきまして、ありがとうございました。なかなか褒めていただくことが少ない省庁でございますので、お礼を申し上げたいと思います。

 そして、御質問いただきました支援の件でございますけれども、こちらの子ども・子育て関連三法案に関する参議院の附帯決議の方で、この交付金の支援につきましては、現行の水準の維持を基本とするとされたことを受けとめまして、これによりまして、補助水準を維持することを基本としていきたい、このように考えております。

 ということで、残念でございますけれども、そういった形で、現在の安心こども基金によります施設整備の公費補助は四分の三ということにさせていただきます。

田村国務大臣 今、安心こども基金の方で補助という形で、四分の三を上限に、これは上限という形で法律に書いてありますので、補助制度があるわけでありますが、今度は交付金制度の方に新しい制度の方は変わります。

 このときも、今、とかしき政務官が言いましたとおり、やはり同等程度ということを考えておりまして、参議院の方の附帯決議で、いろいろな附帯決議の中で、そこら辺のところを気にされて決議をいただいておるわけでございますから、質は落とせないというふうに思っておりますので、そこを参考にさせていただきながら、交付金の中においての補助率、当然、交付金でありますから、国が物を言うのはなかなか難しいわけでありますが、そこは国の方からもお願いをしていかなきゃならぬな、このように思っております。

白須賀分科員 ありがとうございます。

 私は、保育園も幼稚園も両方やっている人間として、保育園を新しく一からつくるのも大切でございますが、今あるものを、先ほど言ったように、幼稚園を改修することによって認定こども園にして、そちらの方がコストも少ないし、より教育の密度としても上がりますので、非常にそういったものを活用していただきたいという思いでございますので、これからもよろしくお願い申し上げます。

 さて、今、保育士さんの確保が本当に大きな問題でございます。私自身も、法人を運営していて、保育士さんの確保は毎年頭を悩ませる問題でございますが、このたび、いわゆる保育士さんの処遇改善のために、主任の方が一万円、一般の方が八千円お給料を上げていただけるという、本当にすばらしい制度をしていただきました。

 こちらは、皆様御存じのとおり、平成二十四年度の補正予算で三百四十億円、そして、この先でございますが、二十七年度には消費税をその財源として充てる。しかし、二十六年度には、まだその財源が決まっておらず、空白の状態でございます。

 私は、今、私の園にいる保育士さんに、ことしは予算が出るからお給料を上げられるけれども、来年は、ごめんなさい、出なかったから下げさせてください、二十七年はひょっとしたら出るから上げられますよ、なかなかこの説明はできないと思いますので、とかしき政務官にまた質問させていただきますが、二十六年度分もこの財源を必ず確保するという御覚悟のほどをお尋ねしたいと思います。よろしくお願いいたします。

とかしき大臣政務官 お答えさせていただきます。

 先ほどの、ちょっと一部訂正させていただきたいんですけれども、安心こども基金による施設整備、公費補助は四分の三、残念ながらと私は申し上げましたが、これは従来どおりということでございますので、申しわけありません、失礼いたしました。おわびを申し上げます。

 そして、その後、今お尋ねのございました三百四十億円の保育士のための補助の件ですけれども、量的拡大そして人材確保のための費用ということで、今回、予算の中に計上させていただきましたが、二十六年度、これが抜けてしまうということでございますので、新制度に円滑に橋渡しができるように取り組みを継続していきたい、このように思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

白須賀分科員 心強い御指摘をありがとうございます。本当に、何とかよろしくお願いを申し上げます。

 保育の分野での最後の、質問ではございません、ちょっと問題提起をさせていただきたいと思います。いわゆる地域区分の百分の三等の問題でございます。

 例えば、一つの例を挙げますと、流山市という地域が千葉県にございます。この地域は、いわゆる地域区分で百分の三の地域でございます。わかりやすく言えば、子供一人当たりの保育料の単価がほかの地域に比べて少ない地域でございます。保育園の運営というのは、当たり前ですけれども、保育料をいただいて、それを運営費に充てて、いわゆる保育士さんへのお給料等を支払っておりますので、ほかの地域よりも保育料が少ないということは、保育士さんに対するお給料を上げることはなかなか難しい地域だと考えてください。

 その流山の地域に、つくばエクスプレスという電車ができました。隣の埼玉県や東京まで十五分、二十分で行ってしまう。

 そうしますと、ほかの県において、また東京都においては、非常に保育園に対して手厚い保護をしている地域がありますので、いわゆる区の補助とかが非常についていて、流山に比べてお給料が三万も四万も高い地域があると、電車に乗って十五分、二十分だったら、そちらの方がいいという保育士さんがたくさんいらっしゃるわけで、千葉県のその保育士さんが他県に大幅に流出してしまう。その結果、ほかの地域に比べて、保育士さんの確保が非常に難しくなる地域が出てくる。これがいわゆる地域区分による弊害でございます。

 もちろん、この地域区分を、いきなり戻すと、いわゆる市役所等のお給料等のこともいろいろと入ってきてしまうので、これはなかなか難しいので、できれば、その地域間格差の補助率の是正という形で何か考えていただけたらなと思っております。これはあくまで問題提起でございます。

 そしてもう一つ、これからさまざまな自由化の議論が沸いておりまして、いわゆる保育園を株式会社が運営するという議論もありますが、厚生労働省の方々に問題提起をさせていただきます。

 保育園を保育ととられるのか、教育ととられるかです。ただ子供を預かればいい、ただ親元に子供を何時間か預かって帰せばいいという考え方ならば、それこそ株式会社という考え方もいいでしょう。しかし、いわゆるゼロ歳から五歳までの幼少期の間、三つ子の魂が百までと言われる言葉もあるぐらい、社会性や集団性を身につける一番大切な時期の一つでございます。その時代を教育と捉えるか、保育と捉えるかで、大きな差があると思います。

 私は、いわゆる保育士さんの資格等とかも緩めようという話もありますが、やはり、しっかりとした教育を受けた方が子供たちを見ていただく、保育をしていただく、教育をしていただく、これが本来の保育園の姿と思いますので、しっかりとそこのところは考えていただきたいな、余り譲っちゃいけないな、そのように考えておりますので、よろしくお願いを申し上げます。では、どうぞ。

田村国務大臣 地域区分の問題、確かに、これは保育だけじゃありませんけれども、ほかの分野でもこの問題はよく言われる問題で、特に保育の場合は、いろいろとこれから保育ニーズが爆発的にふえてくるという中におきまして、保育士が足らない。今おっしゃられたとおり、流山から首都圏の方にどんどん保育士が移っていくのではないか、こういう危惧は私も持っております。どういう方法がいいのか、ちょっとまだいい知恵がありませんが、そういうことが起こらないような対策は考えていかなきゃならぬというふうに思っています。

 それから、株式会社に関しては、今回の新しい制度におきましては、もちろん、多様な主体にこの保育に参加していただいて、保育ニーズというものに対して対応していただこうということでございますが、三つの要件というものをしっかりとつくりまして、そこはやはり、株式会社が全て悪いというわけではありませんけれども、お金もうけに走られるような、そういう株式会社が保育の質というものをないがしろにされては困るわけであります。

 保育というものは、養護と教育というふうに思っておりますが、もちろん教育も大事ですが、養護も大事でありまして、子供を預かるということ自体も、これは、ただ単に預かるだけではなくて、親にかわって子供たちを育てていかなきゃいけないわけでありますから、その部分に関してしっかりと対応していただけるということが前提条件だというふうに考えておりますので、安易に株式会社が入っていただいて、保育というものでお金もうけをしていただくというのは、我々も反対でございます。

 やはりそこは、保育の精神というものをしっかりお持ちいただいた株式会社、またNPO等々に御参加をいただいて、子供というものは本当に大切なものでございますから、対応をいただけるように、そういう思いで我々は新しい制度をつくったわけでございますので、委員の御心配がないように頑張ってまいりたいというふうに思います。

白須賀分科員 大臣、ありがとうございます。大臣のその言葉に感銘いたしました。本当にありがとうございます。

 さて、私も歯科医師でございますので、厚生労働省の方、そして大臣を初め皆様方に、歯科について少し造詣を深めていただきたいので、少しだけ御説明をさせていただきます。

 いわゆる歯というものは、自然界において歯をなくしてしまうと、これは死を意味します。いわゆるオオカミとかライオンとか熊とか、爪と牙によって獲物をとって、そして獲物を引きちぎって、そしてかんで、そしゃくして、のみ込むわけですから、自然界において歯がなくなるということは、死に直結するということでございます。

 人間も、もちろん自然の一部でございますが、人間は、食べ物を調理できたり、また、歯がなくなってしまったら、入れ歯やブリッジ、そしてインプラント等によって、いわゆる咬合、かみ合わせを回復して、そしゃくすることができる、かむことができる、そして栄養にすることができる、自然界で特有の生き物でございます。

 歯というのは、例えば、総入れ歯、全部入れ歯の方と、今、皆様方のように全部歯がある方、これは、かむ能力は大きな差があります。それによって、例えば胃や腸の負担が変わりますし、また、例えば転んだとき、皆さん、手をぱっとついたりしますけれども、そのときにぐっと力を入れます。そのときにやはり、かんで力を入れない限り、しっかりとした力が出ないんですね。例えば、全然かみ合わせのない方が転んで、手をついたときに、余り力が入らず、骨折をしてしまったり、そういったことがございます。

 また、例えば、重度の糖尿病の方が、いわゆるプラークコントロール、お口の中の歯石や汚れをしっかり取って、歯磨きをしっかりしていただくことによって、いわゆる歯肉炎や歯周病の炎症がお口の中でひどいものが軽減していくと、糖尿病も一緒によくなっていくというデータもあります。

 また、六十五歳以上の御年配の方々の死因のトップスリーに入る病気の一つに、やはり誤嚥性肺炎というものがあります。その誤嚥性肺炎は、寝ている間に、お口の中の汚れたものや細菌が、本来、ごくんとのみ込んだ唾が胃の方に行きますと胃酸で殺してくれますが、間違って肺の方に行ってしまいます。その肺に行ってしまった細菌が増殖することによって肺炎を起こしてしまう。これは、六十五歳以上の方々の誤嚥性肺炎の大部分の原因が、お口の中の細菌によるものだと言われております。

 つまり、お口の中の健康を維持することが、全身的なものに相当かかわりがあるということが、今わかってきております。

 そのために、皆様方のお力によりまして、歯科口腔保健の推進に関する法律というものを成立させていただきました。本当にありがとうございます。

 そして、このことに対して質問をさせていただきます。

 口腔の健康は、国民が健康で質の高い生活を営む上で基礎的かつ重要な役割を、先ほど話したようにしておりますが、厚生労働省の見解としては、いかがでありましょうか。秋葉副大臣に御答弁をお願いいたします。

秋葉副大臣 ただいま、白須賀委員から、大変、私どもも改めて勉強になる貴重なお話をいただきまして、ありがとうございます。本当に、いかに歯科というものが、歯というものが、あるいは口腔というものが私たちの健康に大変大きな役割を果たしているか、再認識をした次第でございます。

 本当に、委員御指摘のとおり、歯や口腔の健康を保つことというのは、私ども国民が健康で質の高い生活を営む上で重要な役割を果たしているわけでございまして、きょう委員から御紹介がございましたとおり、誤嚥性肺炎の予防にもつながるということは大変重要なポイントだというふうに思っております。

 そして、そもそも、生活習慣病の予防にもつながると思いますし、八〇二〇運動も従来から積極的に推進をいただいているわけでございますけれども、長い目で見れば、医療費の削減にも大きな貢献を果たしていただいているわけでございます。歯周病あるいは糖尿病との関係も注目されておりますなど、口腔と全身の健康の関係も明らかになりつつあるわけでございまして、歯科口腔保健に係る取り組みの推進をこれからも強力に進めていかなければならない、そういう認識でいるところでございます。

 きょうの委員の御指摘の中で、非常に私も改めて勉強になりましたのは、転んだときに奥歯に力が入って、弱い人はそうしたときに力が入らないということ。私も、一流の野球選手などは歯がぼろぼろになっているという話を思い出しました。

 本当に、厚生労働省としても、やはり国民の皆さんに対する普及啓発に一層力を入れていかなければならない、そんな課題だというふうに認識しております。

 ありがとうございます。

白須賀分科員 秋葉副大臣、ありがとうございます。これからも口腔の保健等もよろしくお願いを申し上げます。

 最後に、私、皆様方にもう一個だけ、生意気ですけれども、少し御説明をさせていただきたい分野があります。

 それは、私のライフワークでもありますが、先ほど一番最初に言いました、私は、口の中のがん、口腔がんを治すために大学病院に残っておりました。

 皆さん、きょう、おうちに帰って、夜、歯磨きをし終わった後に、明るいところで鏡を見て、口の中を見てください。お口の中をしっかりと見てもらって、歯以外の白いところがあったら、これは何かしらの病変がある可能性があります。べろとかほっぺた、歯肉に白いところがある、その時点で、いわゆる白板症とか扁平苔癬とか、ひょっとしたら、いわゆる扁平上皮がん、歯肉がんとか舌がんの可能性があります。

 ですから、お口の中のがんというのは、自分で探すことができる唯一のがんの一つでございます。乳がんとかいうのは、さわって見つけることはできますが、見ることはできません。皮膚がんとかは見ることができますけれども、いわゆるお口の中のがんというのは、自分で探すことができる希有ながんの一つでございます。

 これが進行してしまうとどうなるか。それは、リンパ行性転移といいまして、首のリンパ節を伝わって肺に転移して、肺がんを起こして亡くなってしまうパターンが一番多いんです。そうしますと、ある程度大きながんになりますと、この首のリンパ節、そういったところを切除して手術をしますので、首をこう切って、ここをあけて手術をしてしまうんですね。そして、このリンパというものも全部摘出していきます。

 そうすると、例えば胃がんの方が、胃を全部取ったよという方がいても、お洋服を着ちゃうと見えないわけです。世の中に大腸がんとか胃がんとかでオペされた方がたくさんいらっしゃいますけれども、お洋服を脱がない限りなかなかその傷口は見えませんが、ここの首のところから切開してしまって、ここに大きくブラック・ジャックのように傷が残りますので、実は、口腔がんというものが進行してしまって、その後手術をしますと、非常に患者さんのQOLというのは下がってしまうんですね。

 ですから、早期に発見をさせてもらって、その小さな区域で切除して摘出してあげることが、一番その患者さんにとって幸せな、また予後がいいがんの一つでございます。

 私自身、今までの経験をもとに、この口腔がんの早期発見を何とかしていきたい、その思いでございますので、どうか厚生労働省の方々、大臣を初め皆様方、こういった御理解をいただきながら、口の中のがん、これに対する対応もよろしくお願いを申し上げます。

 そして、最後に、私がいつも、この間も言わせていただきましたが、いわゆる武力による日本国への侵攻に対して、それを守ることだけが国防ではありません。今、鳥インフルエンザ等もありますが、未知のウイルスや細菌から国民の命を守る医療もまた国防であることを強く訴えて、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

宮路主査 これにて白須賀貴樹君の質疑は終了いたしました。

 次に、穴見陽一君。

穴見分科員 穴見陽一でございます。

 私、大分一区からこのたび初当選をいたしまして、この厚生労働分科会で質問に立たせていただきますことを大変光栄に存じております。

 委員長、理事、委員の皆様にも心から感謝を申し上げますし、また、大変御多忙な中、田村大臣初め政務三役の皆様方、関係各位の皆様方の御出席を賜ることを、本当に心から光栄に存じます。ありがとうございます。

 私は、実は、これまでファミリーレストランの経営に携わってまいりました。私ども外食業界、また、父がホテル業をやっておりまして、宿泊業、実は、産業分野の中で大変生産性の低い分野でございまして、常に人材不足に悩まされている業界でもございます。また、私も大学時代に新聞奨学生をしていた時期もございまして、そういった、ある意味では生活の一番必要を支える身近な分野で、非常に人材の不足というものが常なる問題だということを感じてこれまで参りました。

 そんな中で、私が今回問題視しておりますのは、我が国の少子高齢化に伴う課題でございます。

 低下していく労働力率への対応をどうするのか。そして、産業間での人材移動が硬直化していて、ある産業では非常に人材が余剰になっていて、それが生産性に大きな影響を与えていたり、また、ある業界では、人材の需要が非常に高くて、しかし、人材が払底していて常に大変困っている、そういった業界もございます。

 また、医療や介護のあり方についても少し質問をさせていただきたいと存じておりますので、よろしくお願い申し上げます。

 資料を配らせていただいておりますが、お手元にございましたら、よろしくお願いいたします。

 まず、配付資料の一枚目をごらんいただきたいと思います。

 このグラフは、生産年齢人口の推移を示しております。

 二〇一〇年時点では八千万人強存在する生産年齢人口は、二〇一五年までに五百万人近く減少いたしまして、そして、二〇三〇年には七千万人を切ってしまいます。

 また、資料の二枚目をごらんください。

 このグラフは、労働力率の推移を示しております。

 ちょっと見にくいんですけれども、三本の折れ線の束のうちの、真ん中の「男女計」と書いてある束の三本の線を見ていただきますと、一番上の線は労働力率が維持できるように示してありますけれども、これは、下の注にありますように、女性や高齢者の労働参入が非常にうまくいく、そういう意味では最高のシナリオのもとの試算でございます。

 年齢階級別の労働力率が現状のままであれば、一番下の折れ線となりまして、二〇一〇年には五九・七%あった労働力率は、二〇三〇年には五四・三%と、五ポイント以上も低下してしまうとの試算でございます。このままでは、内需を保つこともできず、新たな産業も生まれない、さらには社会保障制度の維持さえ困難になるのではないかということが心配されます。

 次に、資料の三枚目をごらんください。

 このグラフは、一九七〇年以降、我が国の産業構造がどのように変化してきたのかを示すものでございます。

 ここ四十年をかけて、我が国の産業は、第二次産業から第三次産業への転換、いわば成熟のあかしとも言える変化をしてまいりました。このグラフが指し示す傾向をそのまま読み取れば、今後成長が見込まれる産業として、新たなサービス業が期待をされるわけであります。しかしながら、第三次産業は必ずしも生産性の高い分野ばかりではございません。

 資料の四枚目をごらんいただきますと、このグラフでは、産業別に実質労働生産性を比較しており、建設業、卸売・小売業、運輸業、そしてその他一般のサービス業の生産性が低いという現状が推察されます。

 中でも、サービス業をさらに詳細に分類したグラフが、資料の五枚目でございます。

 このグラフは、従業員一人当たりの売り上げを示すものでございますけれども、一人当たりの付加価値である労働生産性とほぼ同義であるとお考えいただきたいと思います。

 このグラフが示しておりますように、サービス業の中でも相対的に生産性が低い産業は、飲食業、宿泊サービス業、教育、学習支援業、医療、福祉でございます。このグラフは、一般的に言われております、仕事は大変、さらに低賃金というイメージをそのまま映し出しているわけでございます。

 生産性の低い産業分野を羅列してみますと、建設業、卸売・小売業、運輸業、飲食、宿泊サービス業、教育、学習支援業となりますが、これらの業種に共通しているのは、参入障壁が低く、末端従業者の専門性が低いことでございます。常に企業も労働者も激しい過当競争にさらされ続けていることではないか、それが生産性がなかなか上がっていかない原因であると思っております。

 また、農林水産業や医療、福祉分野で生産性が低いのは、関係制度の硬直性によって需給バランスが大きく損なわれているからではないかと思っております。

 ファミリーレストランチェーンを経営しておりました私自身の経験からも、このような低賃金、低生産性に悩む企業、産業には、今後深刻な人材不足が生じざるを得ないという実感がございますし、これらの産業は一般生活者の一番身近なサービスを担っておりますから、国民生活の広範に大きな影響を及ぼすおそれがあると思っております。

 人材獲得のためにサービス産業の生産性を高めればよいという議論もございます。過当競争の中で厳しい値下げ圧力の中、数十年間生産性と格闘してきた各業界のトップランナー企業を見ても、芳しい生産性が上げられていない事実を見れば、言うはやすし、行うはかたしと言わざるを得ません。

 また、医療、介護への需要は高齢者の増加とともに高まってまいります。需要の高まりに対して、人材の供給が対応できるのか。供給が間に合わなければ、必要なサービスを受けられない医療・介護難民ともいうべき方々が多数発生してしまうかもしれない。供給を間に合わせるために給与単価を引き上げれば、想定を大きく上回って医療・介護費が上昇し財政が逼迫してしまうというジレンマに陥ってしまう。もう既に人材不足による職場崩壊が起こり始めている医療、介護現場の現状からすると、その可能性は高いと言わざるを得ないと思います。

 この労働力人口の減少に対応するためには、女性や高齢者などの眠った労働力を活用することが不可欠と考えますが、この問題は、広く課題として認識されているにもかかわらず、なかなか進んでいない現状にございます。厚生労働省としてどのように取り組んでいくおつもりなのか、御答弁をお願いしたいと思います。

岡崎政府参考人 我が国の人口構造につきましては、先生おっしゃるとおりの状況でございます。

 そういう中で、我が国の産業を支えていくためには、若者、女性、高齢者の方々につきまして、みんなで社会に参加するという社会をつくっていかなきゃいけないというのは、おっしゃるとおりだというふうに思っております。

 そういう中で、若者につきましては、一つは、新卒の方々を、しっかり就職していただくということで、新卒応援ハローワーク等で対応しております。

 一方では、いわゆるフリーターあるいはニートと言われる方々もおられます。こういう方々にもしっかり将来の日本を支えていただくためには、社会に参加していただくということが非常に重要でございまして、若者サポートステーションでありますとか、わかものハローワーク、こういうところで、ニートの方については社会にまず出ていただくというようなこと、それから、フリーター等の方には、よりしっかりした職場についていただく、こういうことを一生懸命やっているということでございます。

 それから、女性につきましても、一方では、育児休業等を進める中で、継続して働いていただくということを進めつつ、また一方では、一旦、出産、育児に伴いまして離職される方々につきましては、これはマザーズハローワーク等々いろいろな形の中で再就職の支援をしていくということで、いわゆるM字型カーブの解消に向けて努力しているということでございます。

 それから、高齢者につきましては、これは今まで、六十歳を超えた部分につきましては、企業で労使協定があれば継続をしなくてもいいということになっていたのですが、労使協定の有無にかかわらず、希望者全員につきまして継続雇用していただくというような法律もつくった。

 ただ、一方では、それまで働いてきた企業だけではなかなか働く場ができないということで、今先生おっしゃいましたような、いろいろ地域の中での労働力になっていただくということも必要だというふうに考えておりますので、それまで働いていた企業以外でも、どういう形で高齢者の方に働いていただくか、これも考えていかなきゃいけない、こういう課題だというふうに思っております。

 そういうことで、若者、女性、高齢者、全ての方々が働けるように、今後とも努力していきたいというふうに考えております。

穴見分科員 御答弁ありがとうございます。

 先ほど若者のことにも触れられたんですけれども、私の業界の実情を御説明差し上げますと、パート、アルバイトで、いわゆるニートと言われている働き方をされていらっしゃる方ですけれども、実は、我々の企業でも、そういう方に対して正社員になってほしいという働きかけを常に行っておりますけれども、なっていただけないというのが現状であります。

 また、非正規雇用で、不満を持たれて、正規雇用していただきたいとおっしゃっている方々というのは、やはり賃金水準の高い、高生産性の分野の仕事の中ではそういう要望があって、もっと正規社員になるための仕組みをつくらなければいけないというような要望があるんですけれども、反対に、生産性の低い分野に関しては、正規社員になってほしいという希望を企業が持ち、もちろん仕組みもつくって働きかけを常にやり続けても、なっていただけないという現実もある。そういう意味では、産業の生産性によって雇用の対策についても違いをつくっていかなければ、十分な対策にならないのではないかと感じております。

 また、実は、私の地元大分にも工場がたくさんございまして、キヤノンさんやら、エレクトロニクス関係もたくさんございます。そして、非正規雇用として多くの従業員の方がお勤めになっていらっしゃいます、また派遣という形でもたくさんの方がお勤めですけれども、そういう方々は、実は、地元の中小企業にどんなに就職先があっても、それを蹴ってそういう業界に進んでいるということが現実であります。

 労働単価の高さに引かれて、そういう、ある意味では、保障のされない不安定な仕事であってもそちらを求めている人が大勢であるということが現実であって、地方の中小企業や我々生産性の低いサービス産業の分野の業界は、そういう意味では常に人材不足に悩まされている、あのリーマン・ショックのときであったとしても、常に求人はハローワークさんにもずっと出し続けているという状況であったということは御理解をいただきたい。

 その上で、先ほど高齢者雇用安定法にかかわることもおっしゃられたと思いますけれども、こういうことが実は、これは年金支給開始年齢の引き上げへの対応ということであろうと思いますけれども、産業構造の変化によって人材需要の低下した業界の企業の負担が高まってしまう、経営を圧迫するということだけではなくて、先ほどの若年層の雇用の件でも、若年層の雇用をスポイルするという面も出てこようかと思います。また同時に、人材需要の高い分野への人材移転を阻害する側面も持っているのではないかと思っております。

 そういう意味では、失業なき円滑な労働移動について、産業競争力会議等でも検討が進められていると伺っておりますし、また、田村大臣からも、円滑な労働移動の促進策の提起があったとお聞きしておりますので、具体的にどのような政策を検討されているか、御答弁を願いたいと思います。

岡崎政府参考人 おっしゃいますように、我が国の産業構造も今後変化をしていくであろう、そういう中で、いわゆる成熟産業から成長産業の方へ働いている方々が移動していただく、これも重要な雇用政策の一環であろうというふうに考えております。

 そういう中で、これまでいわゆる雇用調整助成金等で、それまで働いていた企業でとにかく雇用を維持してくださいというようなことでやってきましたが、こういう政策は一時的な景気雇用の変動に対しましては有効でありますが、長期的な産業構造の変化ということになりますと、やはり必要な産業に労働力を移動していただくという視点も非常に重要だろうというふうに思っているということであります。

 そして、御指摘のように、産業競争力会議でそういう議論もありまして、これはもう大臣の方からも申し上げているわけでありますが、今後、労働移動支援型の政策にシフトしていくということを考えております。

 具体的には、成熟産業から、どうしても離職せざるを得ない方が出てくるわけであります。そういう場合には、これまでも、企業におきましては、人材ビジネスの会社に委託しまして再就職支援等をやっているわけでありますが、こういう再就職支援を活用する場合にさまざまな形で国からの助成も行うというふうなことで、そういう形で人材移動するところに支援をしていくということ。

 それから、産業雇用安定センター、これは、昔、日経連が中心になってつくった団体でありますが、産業間、企業間の出向とか移籍を支援している機関でございます。そういうところにおきます出向や移籍の支援につきましても、より公的な部分を含めまして体制を強化していくというふうなこと。

 それから、これは文科省とも協力してやっていきたいというふうに思っておりますが、大学とか大学院におきまして、学び直しというようなプログラム、これは文科省と共同してつくっていきたい、こう思っておりますが、そういうところで学び直しをする方につきましては雇用の観点からも御支援する。

 そういったことを中心に考えておりまして、今後の産業競争力会議での議論を踏まえてしっかりした政策にしていきたい、こういうふうに考えているところでございます。

穴見分科員 御答弁ありがとうございました。

 ただ、こういう問題も、決して中長期的な課題と言えるような状況にはもう既になくなってきたと思っております。あと十五年程度で一千万人近くの生産年齢人口が減少する見通しがあるということでは、もう喫緊の課題と言わざるを得ないと思っておりますので、これらは相当なスピード感を持って取り組む必要があると感じております。また、成果を出していかなければいけない。

 どのようなスケジュール感で取り組まれるおつもりなのか、ちょっと通告はございませんでしたけれども、答えられる範囲で御答弁いただければと思います。

岡崎政府参考人 これも、政府全体で、産業競争力会議におきまして成長戦略がまとめられていくだろう。それに基づきまして、まだ二十五年度が始まったばかりでありますが、二十六年度に向けて予算案が編成されていくということになります。

 基本的に、予算が必要なものにつきましては、そういう形の中で二十六年度予算に盛り込むような形になっていくかと思いますが、ただ、予算が必ずしも必要ないような、運用でできるものにつきましては、これは早速にも対応してやっていきたい、こういうふうに考えております。

穴見分科員 ぜひ実効ある政策を、スケジュール感を持って、スピード感を持って取り組んでいただきたい。私としては、多くの業界が非常に心配をしていることだと思っております。

 また、これに関してなんですけれども、少し医療、介護の件についてお尋ねをしたいと思っております。

 特に、これから高齢者が増大していく中で、やはり高齢者が元気に、健康に社会で活躍するという世の中を目指していく、その中で、高齢者の労働参加ということもますます促されていくべきではないかと思っております。

 その中で、それを支える医療、介護の目的が、ただ治す、またリハビリをするということが自己目的化しているということではなくて、その後にしっかりと社会に復帰をして、社会上の活躍ができる状態にまで持っていくんだということを目的そのものに持つ必要があるのではないか。

 ただ病気が治って生活ができるようになる、命を長らえることができる状態に戻すということだけではなくて、社会に復帰をして、その中で活躍できる状態まで医療、介護の面で面倒を見ていく、そういうことを目標にしていくという方に、少し方向性を切りかえていく必要があるのではないかなというふうに思っております。

 そして、それだけではなくて、もちろん、まず病気にならない、とりわけ高齢者においては、生活習慣病を中心とした四大疾病と申しますか、そういったものが非常に多いわけですから、予防医療またはプライマリーケア等を通じて健康な状態で高齢期を迎える、そしていつまでも社会で元気に活躍ができるという状態を維持できるような、大きな医療の方向転換というものが必要ではないか。

 実際、私の父、母、ことし七十一、七十八歳になりますけれども、ずっと一線で仕事をしておりまして、父、母が申しますのは、やはり、いつまでも若い人たちとともに、社会に必要とされて、そして、生きがいのある人生を生きるためにはいつまでも働きたい、死ぬまで働きたいという思いであるようでございます。

 そういった意欲ある高齢者の人生を支えるためにも、健康、医療、そして介護そのものも、私の母も一時期がんで倒れましたけれども、復帰をして、今、元気に仕事をさせていただいております。そういった社会復帰というものを目標にした医療のあり方にぜひ転向していく必要があるのではないかと考えますが、田村大臣の御見解をお聞かせいただければと思います。

田村国務大臣 委員の御質問をずっとお聞かせいただきまして、確かに、これから労働力というのをどうするのかという問題は大きな問題だなというふうに思っておりました。

 その中でも、第三次産業、サービス産業も含めて、とにかく生産性が低いというのは、日本は世界と比しても決して高くない、生産性が低い分野であります。

 なぜなのかなと。いろいろな理由があるんですが、一つは、飲食業なんというのは特にそうなのかもわかりませんが、長引くデフレ、値段を上げられませんから、逆に下げろという競争の中で、何を下げるか。人件費を下げざるを得ない。すると、また人が集まらない。そういうような状況の中でお苦しみをいただいておるんだなと思いますので、まずやはりデフレ脱却という、この安倍政権の眼目、これを実現していかなきゃならぬな、こんなふうに感じたような次第であります。

 その上で、生産年齢人口が減っていくということを考えれば、高齢者の力というものをさらに我々は必要としてくるわけでありまして、そのような意味からしましても、やはり、元気でいていただかなければ困るわけでありますから、例えば、高齢者の方々の健康づくりというものもしっかりやっていかなければならないわけであります。

 健康日本21、第二次、これを開始したわけでありますが、ここで五十三項目の目標があるんですが、そのうちの一つに、就業または何らかの地域活動をしている高齢者の割合を平成三十四年度に八〇%にするというのを挙げているんです。これは本当に大きな目標でございまして、そう簡単ではないにいたしましても、これに向かって我々は努力をしていかなければならない。

 もちろん、就労だけじゃありません、地域の中において、今も自治会活動だとかいろいろなことで御活躍をいただいておるわけでありますから、地域活動の中でも高齢者の果たす役割というのは私は大きいと思うわけでありますけれども、そういうようなことを実現するためには、今言われたような、例えば介護予防、これは、介護予防事業をやる中において、やはり要介護にならないようにしていくということが重要であります。

 また、要介護になった後も、リハビリテーション等々で重症化を防いでいく。これはもう大変重要なことでありまして、そういう方向の中で介護事業というものを進めてまいりたいというふうに思っております。

 医療の方も、もちろん、今委員言われたプライマリーケアという部分、これは臨床研修の中にも義務化をいたしておりますけれども、これも重要でございます。

 さらに申し上げれば、若いときから含めて、やはり、特定健診、特定保健指導、こういうものをしっかりとやりながら生活習慣病を防いでいく。

 こういうことの中において、お年を召してから患わないということ、これが重要であろうというふうに思いますので、予防医療の観点からも、プライマリーケアの観点からも、しっかりと対応していく必要があろうというふうに思っておりますので、頑張ってまいりたいと思います。

穴見分科員 田村大臣の御答弁、本当にありがとうございます。ぜひ、健康な高齢者が元気に活躍する社会を実現していただきたいと思っております。

 また、ちょっとこれは小さな質問になるかもしれませんけれども、先ほどの問題意識の中で、介護保険についてなんですけれども、要介護度が上がるにつれて介護報酬額が増加する仕組みになっております。これは、介護事業者側には要介護度を改善するインセンティブが働かないという、そういう思いもございます。

 もちろん、要介護度の非常に高い方には介護報酬額が比例して高くなっていくというのは当然でありますし、それは理解はするんですけれども、要介護度が下がっていくように介護の内容を見直して、そして、より社会復帰が進んでいくようなインセンティブが働く、社会復帰の観点での介護制度をつくっていくべきではないかと考えるんですけれども、その点について見解を聞かせていただければと思っております。

原(勝)政府参考人 お答え申し上げます。

 議員御指摘のとおり、介護事業者において、利用者の状態改善につながるような質の高いサービスが積極的に提供されるということは大変重要なことだろうと思っています。このため、介護報酬におきましては、従来から、さまざまな評価加算というようなことをやって取り組んでおります。

 御指摘のような、利用者の状態改善そのものに着目した介護報酬上の評価といたしましては、現在、要支援者と言っていますけれども、いわゆる軽度者でございますが、この方々を対象としたものとして、この方々が通所介護等において、事業所における利用者の状態の維持、改善の割合が一定以上となった場合に、介護報酬上で評価を行い、インセンティブを与える仕組みというものが、平成十八年度から試行的に行われております。

 しかしながら、利用者個々人の要介護度の改善に応じて報酬上で事業者にインセンティブを付与するという仕組み、これをつくっていくことについては、要介護度が改善する見込みが高い利用者の個別選別、いわゆるクリームスキミングと呼んでおりますけれども、こういったようなものが生じて現場に混乱を来すのではないかといった課題も指摘されておりまして、慎重な検討が必要だと考えております。

 介護事業者による状態改善への取り組みの評価に当たりましては、適切な評価手法の確立が不可欠であると考えておりまして、そのための介護保険総合データベース、すなわち、要介護度認定やレセプトに関するデータを一元的に集積、分析を行うようなシステムでございますけれども、こういったものの構築に取り組んでまいりたいと考えております。

穴見分科員 ありがとうございます。

 クリームスキミング、そういった問題が起こるということについても私も認識はしておりますけれども、とはいえ、そういうことを超えてでも、やはりより健康になっていく方向に、介護にせよ医療にせよ、そういう方向に働いていくようなインセンティブが動く工夫を、ぜひ取り組んでいただきたいと思っております。

 また、最後に申し上げたいのが、そういった新しい制度に対する取り組みというのは、なかなか、日本全国で一律に始めるということは大変難しいと思われますので、地域的に先進的な取り組みをしている自治体さんなどと協力をしながら、特区的な取り組みでそういった新しい制度実験等をされていって、より効果の高いものを前進させていくというような取り組みについて、どのように検討されているかをお聞かせいただきたいと思っております。

とかしき大臣政務官 特区制度についてお答えさせていただきます。

 特区制度といいますのは、地域における先駆的なチャレンジを自治体がなされる場合、国と地方が協働していくプロジェクトということで、政策的資源を集中させていろいろなサポートをしっかりしていこうという制度でございまして、これを総合特区制度といって設けております。例えばどんなサポートをするかといいますと、特例措置として、税制とか、財政とか、金融上の支援措置を用意させていただいております。

 一つの事例としてちょっと御紹介させていただきますと、今、川崎市の方で、国立医薬品食品衛生研究所、これを特区内ということで移設することをさせていただいております。この中では、革新的な医薬品の開発とか、医薬品の分野において、安全性や有効性の評価、解析、分析、こういったものをさせていただきまして、二十二億円ぐらいの費用措置をさせていただいております。

 このように、やる気のある自治体をしっかり後押しさせていただきながら、特区制度、提案を受けて、そして取り組みを推進していきたい、このように考えております。

 ありがとうございます。

穴見分科員 とかしき政務官、本当にありがとうございました。田村大臣からも御答弁をいただき、本当に心から感謝しております。

 とにかく、この少子高齢時代、少子化解消のためには、さまざまな、保育等の取り組みと女性の労働を支える取り組みと必要でございますけれども、もはや、本当に少子高齢時代に突入する直前期に差しかかりました。この中では、やはり労働力の確保というものが最大の課題ではないかと思っておりますので、ぜひ、スピード感を持った取り組みを心から念じまして、質問を終えさせていただきます。

 どうもありがとうございました。

宮路主査 これにて穴見陽一君の質疑は終了いたしました。

 次に、江田康幸君。

江田(康)分科員 公明党の江田康幸でございます。

 きょうは、田村大臣初め厚生労働行政をつかさどる皆様方、大変に御苦労さまでございます。

 きょう、私の方から質問をさせていただきたいのは、難病対策と再生医療についてでございます。時間のある限り質問をさせていただきたいと思います。

 まず、難病対策の抜本改革についてということなんですけれども、原因がわからず治療法も確立されていない、そういう難病は数百種類あると言われております。効果的な治療法がなく、患者数も少ない、このために、多くは研究すら行われてこなかったのが現状でございます。

 私はこれまで、HAMとか遠位型ミオパチー、また、再発性多発軟骨炎を初めとする多くの難病患者の皆さんにお会いしてまいりました。皆様が口をそろえておっしゃるのは、難病に認定されていないがゆえに病名がわからず病院をたらい回しにされてきた、高額な医療費にも苦しんできた、一刻も早く難病に認定して、治療研究を大きく進め、そして医療費の助成も進めてもらいたい、こういう声でございました。それが皆さんの心の底からの叫びでございました。

 そういう中で、私も全力で、再三にわたる国会質問や、そして難病認定の署名、そして大臣への申し入れ、できることはあらゆることをやって、これらの病気の難病認定を実現してきたところでもございます。

 この難病認定が大きく進んだのは、二〇〇九年、我々の自公政権のときでございました。公明党の強い主張もあり、難病研究予算が一気に四倍の百億円になりました。これによって、研究の対象は百二十三疾患から三百疾患、ここまで拡大をしたわけでございます。一方、医療費が助成される特定疾患も、一気に十一疾患ふえて五十六疾患までふやした。

 しかし、こういう医療費助成を受けている患者さんは、財源不足などにより、なお一握りにすぎない状況が続いております。

 公明党は、大幅な対象疾患の拡大を目指して、一貫して難病制度の抜本改革を訴えてまいりました。この公明党の長年の主張も実り、今回、四十年ぶりに、我が国の難病制度が抜本的に改革されることになります。医療費助成を受けられる特定疾患の対象が、現在の五十六疾患から大幅に拡大します。これまで、条件を満たしながらも、財源不足等の理由から対象から外れて、重い医療費負担に苦しんできた多くの患者さんが救済されることになるわけでございまして、公明党は、この法制化を強力に推進してまいりたいと思っております。

 この難病対策の改革についてでございますけれども、本年一月二十五日に、厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会で提言が取りまとめられたところでございます。現在、厚生労働省ではその法制化に向けた作業を進めておられると思いますが、本日は、その方向性についてお伺いをさせていただきたいと思います。

 まず、対象疾患について、大臣にお伺いをさせていただきます。

 先ほどから申し上げておりますように、難病の数は数百あるとも言われております。この特定疾患治療研究事業、いわゆる難病の医療費助成では、五十六疾患しか対象疾患に指定されておりません。非常にこれは不公平な制度でもございます。この医療費助成の対象疾患を大幅に拡大して、重篤な疾患を含めて、幅広く公平に対象とすべきであると思いますが、大臣の考えをお聞きしたい。

田村国務大臣 公明党並びに江田委員がこの難病対策に大変熱心に取り組んでおられること、本当に心から敬意を表する次第であります。先般も、我が省にお越しをいただきまして、いろいろなお話をお聞かせいただきまして、本当にありがとうございました。

 今おっしゃられましたとおり、難病対策委員会におきまして、提言を一月にいただきました。

 この中で、今、医療費助成の対象疾患に関してでございますけれども、まず、四要素を満たしておること、これが前提でございまして、症例が比較的少ないということでございますから、全国的な規模で研究を行わなければならない、一つ、こういう要素。それから、原因不明であるということ、これは大きな要素であります。それから、効果的な治療方法が未確立であるということ。さらには、生活面におきまして長期的な期間において支障がある、こういうような部分。こういう部分を、四要素を満たした上で、診断基準等が確立されている、こういうものに対して対象とするというようなことが適当であろうというふうに、この提言の中でいただいておるわけであります。

 もちろん、対象疾患に関しましては、その選び方は公平でなければなりませんし、透明性がなければいけないわけでありまして、やはり第三者的な機関、委員会というものでお決めをいただく必要があろうというふうに思います。

 具体的な対象疾患については、今後、難治性疾患克服研究事業の研究班による疾患の調査、また分析の結果を踏まえながら、難病対策委員会の方で御審議をいただいた上で決めさせていただくということになってこようというふうに思います。

江田(康)分科員 今大臣からもおっしゃっていただきましたように、幅広い疾患を対象とする方向へと大きく進むものだということでございます。

 次に、重症度認定についてお伺いをさせていただきます。

 難病委員会のこの提言によれば、医療費助成の対象患者、実際に医療費を助成される対象となる患者さんというのは、「対象疾患に罹患している者のうち、症状の程度が重症度分類等で一定以上等であり、日常生活又は社会生活に支障がある者」とされております。

 この「重症度分類等で一定以上」ということについてでございますけれども、重篤にならなければ医療費助成を受けられないというような心配も、多くの皆さん方がお持ちでございます。

 この重篤な症状に至る前の段階で患者さんが適切な医療を受けるということが、重篤に至らないためには非常に重要であると思うのでありますが、この点について、対象患者の認定基準について、厚生労働省はどのようにこれを考え、また検討されていくおつもりか、お伺いしたいと思います。

とかしき大臣政務官 お答えさせていただきます。

 委員御指摘のとおり、難病対策委員会の中で提言いただきましたように、対象疾患の方々、どこで対象者を決めていくか、どういうふうにしていくかということで、今、重症度の分類等につきましては、調査、分析を行っているところでありまして、現行の基準も参考にしながら検討しているような状況でございます。

 特に、給付水準につきましては、提言におきまして、まず一つ目は、難病の特性を踏まえつつ、病気がちであったり、高額な医療を長期にわたり継続しなければならない高齢者や障害者の方々を対象とするほかの制度、例えば、障害者の給付とか、高齢者高額医療費の制度、こういった制度の給付との均衡を図っていくということ。

 あと二つ目に、低所得者の方々に配慮しつつ、所得に応じた月額限度額を設定していこうと考えております。そして、月額限度額の設定に当たりましては、特に医療費助成を受けられている方々、低所得者の方々に急激な負担増を強いることがないように注意をしつつ、検討を重ねていきたいと考えております。

江田(康)分科員 とかしき政務官、また大臣、再発性多発軟骨炎という病気を御存じでしょうか。RPと言うんですけれども、これは、全身の軟骨に激しい痛みを伴う炎症が起こりまして、重度の場合は、気管軟骨、ここが潰れまして、支え切れなくなって、最悪の場合は呼吸困難で死亡する、こういうような重篤な病気なんです。これは五十万人に一人です。ですから、一億二千万人とするならば二百人ぐらいの超希少疾病、ウルトラオーファンであります。

 この病気に対する認知度が少なくて、治療がおくれてしまう、そして症状を悪化させる、そういう中で、高額な医療費にも苦しんでおられます。

 こういう方々は、先日、副大臣の方にも申し入れをさせていただいたところでございます。桝屋副大臣にしっかりと受けとめていただきましたけれども、こういう病気は、RPに限らず、耳の軟骨が潰れたり鼻が潰れたり、そういうような、外的に見れば軽症かもしれません、しかし、そういう方々がこの疾患は多いんですね。そして、重篤な、気管支の軟骨が障害を受けるというような人たちも随分いらっしゃいます。その前の段階で医療費助成を受けられること、これが非常に大事であります。

 また、厚生労働省が今後この改革の中で大きく進められる治験のデータ等をしっかりと集めて、そしてこの治療研究を大きく進める、こういうところにおいても、医療費の助成を受けながらその治験に参加していく、そういう方々が、もし、重篤な、一定程度以上でここが切られるとすると、治験にも研究にも参加できない、そういうような厳しい状況に至るんです。

 だから、私が言いたいのは、一律に一定の重度以上で医療費助成を切るということではなくて、疾患ごとに、また、治療目的、難病対策の目的に沿ってやはり適正な基準を設けなければ、これは治療研究も進まないことになります。そういう意味で、一律にやるな、疾病ごとにやはり十分にその状況を把握して、そして基準をつくっていくべきだ、そのように思います。しっかりと取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 そして、もう一つは、給付水準についてです。

 委員会の提言では、この給付水準については、他制度の給付との均衡を図ることとされましたけれども、患者負担のあり方についてどのように考えていくか。既に医療費助成を受けている方の患者負担がもし上がるというのであれば、これは低所得者に十分配慮して、また、この急激な負担増により患者さんの生活をさらに苦しめることがないようにしていくべきと思いますが、それをあわせてやられるおつもりでありますでしょうか。

とかしき大臣政務官 お答えさせていただきます。

 今委員御指摘のように、難病によって本当に症状が全部違いますし、その生活の状況もまた患者の皆さんによって大きく異なりますので、そういった状況を細かく調査して、それぞれの病気に合わせてどう対応していくのか、ここはやはり難病対策の場合はかなり影響が大きくなりますので、細かく検討させていただいて対応させていただきたい、このように考えております。

江田(康)分科員 次に、小児期から難病に罹患している方の問題でございます。小児難病、成人に移行する場合の支援のあり方についてお聞きをさせていただきます。

 小児慢性特定疾患治療研究事業の対象者等が、小児期から重い病気に罹患しているものについては、小児から成人にかけて継続して治療が必要となる場合があります。

 今、技術も、非常に治療法も進んできて、延命ができるようになってきておりますから、このような患者さんに対して、切れ目なく医療費助成等の支援を行うとともに、医療体制を整備して、また、小児期に長期の療養生活を余儀なくされてきたなどの特性にも配慮するとともに、教育支援、就労支援を含む総合的な自立支援が必要不可欠であると考えますけれども、今回の難病対策の中で、具体的にどのような検討が行われているのか、お教えください。

とかしき大臣政務官 江田委員御指摘のとおり、小児時から、そして成人になった後も病気にかかっていらっしゃる方は、ずっとそれは体に抱えていることになりますので、療養を余儀なくされる場合が多いわけでありますので、大切なのは、必要な支援を切れ目なく受けられるようにしていくこと、これがとても重要である、このように考えております。

 また、難病対策委員会の提言におきましても、医療、研究、自立支援の視点から、総合的な施策にかかわる検討の必要が重要である、このように示されております。

 ということで、その患者さんの人生もしっかり見詰めた上で、総合的な支援のあり方、これを今後も検討していきたい、このように考えております。

江田(康)分科員 トランジションの問題、キャリーオーバーとも言われますけれども、この小児難病の件については、慎重に、しかも十分に配慮してやらなくてはならない件でございますので、しっかりと検討を細部にわたって進めていただくように、よろしくお願いを申し上げます。

 次に、ウルトラオーファンドラッグの開発支援について、ここから田村大臣にお聞きしたいと思うんですが、患者さんにとって、効果的な治療法が確立されて、そして病気が治るということが何よりの願いでございます。医療費助成、そこは、先ほども申しましたように、治療研究が進むためにも大きくかかわっていることではありますけれども、やはり治療法が確立されること、これが非常に大事でございます。

 しかし、ウルトラオーファンと言われる病気、これは千人以下と言われます。先ほど申しました再発性多発軟骨炎の患者さんたちが二百名、それに、大臣も申し入れを受けていただきましたけれども、遠位型ミオパチーの患者さんたちも数十から数百名と言われる希少の難病でございます。

 その患者さんの数が少ないことから、企業の取り組みだけでは研究は進みません。これはもう長らくそのように続いておるわけでありまして、こういう中からは根本的な、効果的な治療薬は出てこない、こういう問題がございます。

 これについて、国が研究の支援を行うことが極めて重要だと考えますけれども、大臣の見解をまずはお伺いいたします。

田村国務大臣 薬事法に基づきまして、まず、オーファンドラッグとして指定をされたものに関しましては、優先審査でありますとか、基盤研、医薬基盤研究所、これによります開発助成金等の交付があるということでありますけれども、今おっしゃられましたウルトラオーファンドラッグ、この間、委員、要望ということでお越しをいただきました。遠位型のミオパチーの皆様方、私もお会いさせていただきましたけれども、筋力がだんだんだんだん衰えていかれて動かなくなるということで、これは大変な難病でございます。

 千人未満というようなこのウルトラオーファンに対するドラッグに関しましては、さらに手厚い支援というものが必要だということでございまして、開発企業への開発助成金の優先配分ということでございまして、上限五〇%、研究費の、こういう形で応援をしてまいりたい、このように思っておるわけであります。

 いずれにいたしましても、本当にこれは、なかなか製薬企業も、実際問題、経済ベースでは回っていかないようなおそれのある薬でございます。しかしながら、これは患者の方々にしてみれば、本当に待ちに待って、その開発を待っておるようなそんな薬でございますから、この開発というものに本当に国がしっかりとお手伝いをしていかなければ、これはうまく進まないわけでありまして、その思いを持ちながら応援をしてまいりたいというふうに思っております。

江田(康)分科員 今大臣おっしゃっていただきましたように、この前、遠位型ミオパチーの患者さんの申し入れを受けていただきました。ありがとうございました。

 その遠位型ミオパチーというのは、体の中心から遠いところから徐々に筋力が低下していく、次第に歩けなくなって寝たきりになる、そういう非常に進行型の筋疾患でございますけれども、これに対する効果的な治療薬が、シアル酸療法というのが見出されて、これが臨床研究から治験、そして治療薬へと開発を進めようとしてきたんですね。

 しかし、先ほど申しましたように、希少性であるがゆえに、企業は、それに取り組んで、そして経済的にも両立をすることができない。こういう大きな問題から、なかなか厳しいものがございましたけれども、NEDOの助成事業を使いまして、ノーベルファーマがこの第一相臨床試験を開始したわけです。ここまでいったのは非常に運がよかったと思うんですね。そして、薬物動態試験等をやりましたから、フェーズ1は終えた。

 しかし、フェーズ2、フェーズ3となると、そこから数十億円とか数百億円の単位ですよ。こういうような中で、わずか二百名とか三百名しかいらっしゃらないこういう疾患に対して、これは企業はなかなか取り組んでいくことはできないわけでございます。

 そういう意味で、我が国にはオーファン制度があるということで、そういう優先審査がなされてきた。これはすばらしいことで、このオーファンにおいては、六カ月ぐらいで審査がなされる。また、税制の優遇措置もとられていく。そして、今大臣が申されましたように、交付金等の配分でしっかりとそこが支援されるということなんですが、五〇%ということで、五〇%はまた企業が出さなければならない。そういう中で、なかなかやはりその後が続かない。

 こういうようなオーファン並びにウルトラオーファンというような疾病に対しては、国が特別の措置、特別の支援をもっと充実していかないと、これは進まない問題だと思っております。

 先ほど申しましたように、再発性多発軟骨炎の患者さんの例からも、治験に、研究に参加していくためにも、やはりこういう方々は一方で医療費の助成がまた大事になってまいります。

 そういうもろもろの観点から、これは非常に大きな課題があるかと思いますけれども、大臣には、このウルトラオーファンに向けての、先ほどお伺いをいたしました。しかし、もう一度、難病と一律に言っても、その中でもなかなか治療薬の開発まで進まないようなものに対して、田村大臣のときに、何か大きな改革ができはしないかと期待しておるわけでございますが、いかがでしょうか。

田村国務大臣 今、難病対策委員会でいろいろな御議論もいただいているわけでありますけれども、いずれにいたしましても、患者さんの話をよくお聞かせいただくことが重要だというふうに思います。

 あわせて、今言われた経済的な問題で、企業がなかなか開発しないという問題もあろうと思いますが、ほかにも幾つか理由があるんだと思います。そこをしっかりと議論させていただいて、どうすれば開発していけるか、海外では開発している企業もあるというふうに聞いておりますので、どの制度に何が足らないか、そんなことを精査しながら、今委員がおっしゃられますとおり、患者さんからしてみれば、何としても、この薬の開発というものを待ちに待っておられるわけでありまして、そういうものが円滑に進むように努力をしてまいりたいというふうに思います。

江田(康)分科員 大変に重要な問題で、ここに時間をとっておりますけれども、今、難病対策が四十年ぶりに大きく見直されて法制化されようとしております。この法制化の中で、オーファンとかウルトラオーファンとかいうのをどういうふうに位置づけるか。やはり私は、その点においても、法制化する中に入っていくべき問題ではなかろうかと思いますので、これからも検討が進むと思いますが、我々もしっかりと見詰めてまいりたいと思います。

 難病対策においては最後ですが、この質問でもう最後になってしまうということは、再生医療までいかないということでございますけれども、ただ、やはり再生医療の方を、もう一つ進めさせていただきたいと思います。

 再生医療の実用化の加速についてです。

 これは、先ほどから難病の対策を私は言っておりますけれども、最も再生医療に期待をかけておられるのが、希望の光だとおっしゃっているのが、難病の患者さんたちだと思います。その世界初の再生医療の臨床研究が、理科研で、高橋先生のもとで、iPS細胞から網膜色素上皮細胞をつくって、加齢黄斑変性症という目の難病を治すための臨床試験の計画が、厚生労働省に二月末に申請されました。これがスタートすれば、世界初の臨床試験でございます。

 その一方で、日本は、欧米におくれて、新薬が承認されるまでの時間が長いというドラッグラグの問題があります。特に、再生医療の分野では、薬事承認されたものが二つしかない、そういうような、製品数も少ないことから、この制度のままであれば、世界に大きくおくれをとることになるのはもう目に見えております。

 臨床試験や承認審査の規制改革というのは、これは待ったなしの状況であると思うんですが、このような中で、公明党が主導してまとめてまいりました、今、参議院で審議をされており、早期の成立を望むわけでございますけれども、あの再生医療総合推進法案が、この衆議院を通過して、今国会で成立する予定であります。この法案に沿って、再生医療の臨床試験や承認審査の迅速化を可能とする制度や法整備が検討されていると承知しております。

 これまでも、医療制度や薬事制度において、医療機関から外部の業者に細胞培養の委託を行う場合の規制が非常に不明確だ、できないといった不都合が指摘されてきましたけれども、国として、再生医療の実用化や製品化が進まない、その現状をどう認識されているのか、また、薬事承認の迅速化を含めて、今後の制度をどのように改善していくのか。これは国民にわかりやすく、大臣、示していただきたいと思います。その所見をお伺いいたします。

秋葉副大臣 本当に、江田委員の御質問は全くそのとおりでございまして、公明党さんの熱心な取り組みで、迅速化という点に力点が置かれて、先般、議員立法で、衆議院で可決をしたところでございます。

 まさに再生医療の実用化は、健康長寿社会の実現のみならず、富と雇用を生み出すなど、経済再生の原動力にもなるわけでございまして、安全面や倫理面といった課題もございますけれども、こうしたものに配慮しながらも、やはりスピードアップということに努めてまいらなければならないと思っております。

 田村大臣に対しましても、総理から直接、薬事法の改正案やあるいは再生医療安全性確保法案を今国会に提出して成立させるべきだということで御指示もいただいているわけでございます。再生医療製品の特性を踏まえた条件、期限つきの早期承認制度の導入を柱といたします薬事法の改正案、そしてまた、再生医療のリスクに応じて適切に安全性確保を図るとともに、細胞培養加工につきましても、医療機関から外部への委託を可能といたします再生医療新法案を検討中でございまして、今国会に提出をすべく、引き続き精力的に作業を進めてまいりたいと考えております。

江田(康)分科員 もう時間が来ましたので、多くの聞きたい質問を再生医療や難病においても残してしまいましたが、これからも努めてまいりたいと思っております。

 再生医療においては、我が党も、iPS細胞として使える細胞として、臍帯血を研究に使える、そういう法案を成立させたところでございます。この臍帯血を使って、恐らく日本人の三割ぐらいの方をカバーできる、そういうiPS細胞ができる。さらにこれを九割へと、ほとんどの国民の皆様がこれを享受できるようにしていく、そういう技術も大きく進めていかなければなりません。これから、こういうところもしっかりと捉えながら進めてまいりたいと思います。

 きょうは文部科学省の方からの質問をすることができませんでした。大変に申しわけないことでございましたが、今後しっかりとやってまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 大臣、ありがとうございました。

宮路主査 これにて江田康幸君の質疑は終了いたしました。

 次に、浦野靖人君。

浦野分科員 それでは、よろしくお願いをいたします。

 この間、予算委員会でも田村大臣にいろいろと御答弁をいただきました。

 私は、保育というのが福祉なのか、それともサービス業なのかという、本当に、国の見解として、厚生労働省では、保育は福祉ですというふうにはお答えをいただくんですけれども、実際は、やっていることといえば、サービス業というか、福祉から少しずつ離れていっているというような状況にあるんじゃないかと私は思っております。

 競争すること自体は、私も前回も申し上げましたけれども、悪いことではないと思っています。保育の世界でも、実際にもう今、既に競争はしております。保護者の皆さんが、自分の子供にとってどの保育園がいいかという選択をして入所されてくる、これが今の保育の制度です。

 その中にあって、これから政府としてはさらに規制緩和をしていくんだろうというふうには思っているんですけれども、そうであるならば、これから、二十七年度ですか、新制度、協議会を立ち上げていろいろな意見を聞いていくということになると思うんですけれども、私、そのときに、日本全国で一番保育園を運営している設置主体の多いところというのは、やはり社会福祉法人だと思うんですね。

 その社会福祉法人が保育園を経営している中で、もともとは保育園、保育所を安定的に運営させるために、さまざまな法律を、規制をつくっております。実際、そうすることによって、安定的に保育園を運営するという趣旨が非常に色濃く反映されて、なかなか潰れる保育園というのはほとんど今のところないです。それはもう確かにそうなんですけれども、ところが、これから競争していくに当たって、その規制が逆に今度は足かせになっていくというおそれがあるんですね。

 といいますのも、例えば、株式会社の保育園、これが今既に認められております。株式会社は、経営の効率化を図ってお金をためることができます。

 今の社会福祉法人の保育園でもそれは一緒ですけれども、ただ、社会福祉法人の場合は、ためられる額に一定の縛りがありますね。それも積立金として、例えば人件費積立金だとか建てかえのための積立金とか、そういう項目をちゃんと決めてあって、それも今は、規制緩和で、法人の理事会とかで承認を受ければほかの目的にも使えるという特殊なやり方ももう今は認めてはいただいていますけれども、ただ、お金をためていく金額というのは、今、一定、縛られているわけですね。

 ところが、株式会社なんかはそんな規制はありません、今でも。ただ、運営費は保育園以外に流用できないという法律の縛りがありますから、その部分はいいとは思うんですけれども。

 何が言いたいかといいますと、これから競争させるに当たって、社会福祉法人を縛っている、今は保護するために縛っているものですけれども、競争するに当たってそれが足かせになる場合は、その縛りを外していかなければいけないと思うんですけれども、どうでしょうか。

秋葉副大臣 今委員からは、現場での実際の経営も含めた中でお感じになった問題意識から、御発言、御質問をいただいたのだというふうに承知をしております。

 保育所の運営費に関する会計制度につきましては、御案内のとおり、基本的には、各法人種別に応じた会計基準によりまして処理されることとなっているわけでございまして、社会福祉法人についての会計基準というものをベースにさせていただいているわけでございます。

 また、保育所の運営費の使途制限につきましても、いずれの法人種別でありましても同様の基準によることといたしております。

 株式会社などは、例えば施設整備の補助対象にはなりませんで、施設整備におきましては社会福祉法人のみが対象でございますし、保育所の運営という観点から見たときには、社会福祉法人というものがほかの法人と比べて強い規制に服しているわけではないという面もあり、また、ほかにも、税制優遇措置も社会福祉法人の方がございますし、そういったメリットの点もあるのではないかなというふうに認識をしているところでございます。

浦野分科員 今お答えいただいたとおり、確かに、社会福祉法人であるということが非常に有利に働いている部分は、それはあるんですね、実際に。

 ただ、これから、では、そういった社福の保育園を競争させていくという部分と、守っていく部分と、非常に政策的に矛盾があるような気がしてならないんです。

 もちろん、私も所属しておりますけれども、保育団体は、恐らくこれを一生懸命守ろうとされるとは思います。ただ、私は、守るだけじゃなくて、やはり、前向きに、いろいろなやり方、社福だからといって安心して運営するんじゃなくて、これから子供たちのために我々がどういった選択肢をしていけるのかという議論はしていかなければいけないと思っていますので、この部分が私は非常に今心配なんですね。

 だから、要は、手足を縛られたまま、競争という海に我々は放り込まれるんじゃないか。そういったときに、泳ぎますけれども、一生懸命泳ぎますけれども、手足を縛られたままじゃ泳げないんですね、いつか沈んでしまいますので。そういったものがないように、設置主体が何であれ、全員、自由形で泳げる、クロールで泳げるというところをきっちりと考えていただけたらなと思っております。

 続いて、事業所内保育の活用。

 これは、ことし、今、予算要求中だということなんですけれども、大企業に対して、中小企業は変わりはないんですけれども、大企業の補助金が今回大分下がる予定になっております。

 この中で、行政事業レビュー公開プロセスにおける抜本的改革との指摘も踏まえというふうに厚生労働省からいただいたものには書いてあるんですけれども、この行政事業レビュー公開プロセスというのを、どの時期のものだったのか、ちょっとお答えいただけますか。

秋葉副大臣 このレビューは、昨年の六月から取り組んでいるところでございます。

浦野分科員 昨年の六月ということは、民主党政権時代ということですね。

 私、これは逆のことをやっているんじゃないかと思います。例えば、待機児童解消とか少子化対策のときに必ず事例として出てくるフランスなんかは、逆に、企業にたくさんの優遇措置をつけて、企業にお金を出してもらって保育所を運営してもらうということを積極的に実は取り入れているんですね。これと全く逆のことをフランスはしています。

 私、フランスの保育園に、そういった、企業がお金を出してつくった保育園に視察に行かせていただきました。そうすると、そこの園長先生が、日本の保育園はすばらしい、すばらしいの一点張りなんですね。

 といいますのは、御存じのとおり、フランスは、保育ママがメーン、主要な子育てのシステムで、施設型の保育園というのはこれからなんです。日本の保育園の数、そしてその内容について、フランスでは、実は、羨望のまなざしが今あるんです。逆なんですね、実は。要は、こっちではフランスを目指しますけれども、フランスは日本を目指しているんですね、実は。施設型の保育所の方がいいということで、今、一生懸命保育園をつくっていっているのがフランスなんです。そこら辺、もうちょっと調べていただいたらなと思うんです。

 例えば、日本の保育園には、どの保育室にもピアノが当たり前のように置いてありますけれども、フランスは、ないんですね。何でピアノなのかという疑問は素朴に思ってはったんですけれども、ピアノじゃなくても、いろいろな楽器、音楽に触れられるというのはすばらしいことだから、各部屋にピアノがあるということを聞いて、すばらしい、やはり日本はすごいなというふうにおっしゃるんです。

 だから、フランスを目指している、よく、こういうことを議論するとフランスの事例を出されるので、私は逆だと思うんですね。

 企業内保育園、いろいろ確かに縛りもこれはありますけれども、逆に、企業にお金を出してもらう。都市部でも、本社ですごい広大な敷地を持っている大企業はたくさんございます。そういった敷地の一角を、企業に保育園をつくっていただいて、もちろん、その企業に勤めている人たちのお子さんを預かる、さらに、その近辺の、周囲のお子さんも預かっていける、言ったら認可の保育園を大企業にお金を出してつくってもらう、その出してもらうお金については税制優遇のインセンティブを与えて、つくりやすくしていただく、その方が逆に私は大事だと思っているんですけれども、それはいかがですか。

秋葉副大臣 今委員からは、フランスの例も引きながら、日本の現状と逆で、フランスにおいては日本の保育行政というものが非常に理想視されているというお話を伺いました。

 私も、このゴールデンウイーク、日本の医療機器初め、そうしたもののPRで海外へ行く予定でございます。ぜひ、フランスの実情なども、実態がどうなっているのか、しっかりと見てまいりたいというふうに思います。

 その上で、日本でもそうした企業の遊休施設を活用しながらということ、地域あるいは企業側のいろいろな意向もあろうかと思いますけれども、アメリカなどでも、一部、リンケージ政策という名前のもとで、企業の一部にそうした保育スペースを提供した場合には、逆に行政が補助金みたいなものを出して、協力してあげますよといったような取り組みもなされているわけでございまして、それぞれの施設の役割と分担において、それぞれが有効活用できるようにしていくことを厚生労働省としても検討していくことは、大事なことではないかというふうに思っております。

浦野分科員 世界各国の子育て施策を、いろいろと実情を見ていただく、これは本当に非常に大事なことだと思います。

 今行っている保育政策、福祉政策については、誤解も含めて、さまざまな意見があります。この制度を二十七年度につくっていくに当たって、前回も田村大臣にもお願いをしたんですけれども、いろいろと耳を傾けていただいて、親のための施設なのか、子供のための施設なのかという、これは非常に難しい、大きな問題なんですけれども、そういったところを、国としてどこに重点を置くのかというのは、非常にこれから子供たちにとっては大事なところになりますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。

 続きまして、級地のことなんです。朝、白須賀先生もお話をしておりまして、内容的には割と似たような内容なんですけれども。

 これは、児童福祉法と介護保険法と障害者自立支援法で、法律上、その級地が全部違うんですね。見直し規定が介護保険法と障害者自立支援法にはありますので、実は、ちょっとずつですけれども、級地が同じような級地になっていっているんです。

 でも、そもそも、それ自体も、児童福祉法はもうずっと昔からの法律ですので、その当時、見直し規定は、今もないですけれども、業種によって級地が違う、同じ市にあるのに級地が違う、このこと自体がもう既におかしいと思うんですけれども、どう思われますか。

秋葉副大臣 今委員御指摘のとおり、それぞれの法律に応じて級地の区分が微妙に違うという実情はございます。

 そういう中で、この保育所の運営に関しましては、国家公務員の地域手当の支給地域に準じて区分をしているところでございまして、御指摘のとおり、白須賀委員の御指摘にもあって、それが違うために、より人件費の高い東京に保育士が吸い上げられているというような問題の御指摘も先ほどあったところでございます。

 二十八年度には改定をする予定でおりますので、その二十八年度の改定に向けて、二十七年度にはいろいろな見直しを厚生労働省としても実施していくということになっていくんだろうというふうに思っております。

浦野分科員 今お答えいただいたみたいに、二十七年度に、結構整合性がとれる、ほとんど同じ級地に全部なるようなことになっているみたいで、それは非常にいいことだとは思うんです。

 ただ、私の住んでいる大阪府の松原市というところは、上に大阪市、横に堺市という、政令市二つに囲まれている非常に珍しい市なんですけれども、堺市が政令市になる前に、松原市の南の方にあったのが美原町という町でした。美原町を吸収して合併することによって堺市は政令市の要件をクリアして、政令市になりました。

 ところが、その美原町が、今、堺市美原区になるんですけれども、政令市になった途端、級地が上がるんですね、どんと突然。合併しただけで上がっちゃうんですよ。それまで町だったので、非常に低かったんです。それが今、政令市になっただけでどんと上がるんですね。でも、住民の生活は何も変わっていないんですよ。

 松原市と美原というのは陸続きで、ここからが美原で、ここからが松原ですという境界もないぐらい、普通に地続きです。美原なんかは、実は、これは地元の人も何とかしてほしいと長年願っているんですけれども、電車も通っていないです。大阪のほぼ真ん中に位置するところなんですけれども、公共の電車が一つも通っていないという非常に珍しい地域で、そういったところで、政令市になった途端、級地が上がる。このこと自体も、私は、どうも、この制度自体の整合性がもう既にとれていないというふうに思っています。

 大阪府は、大阪は小さいですから、府域でそこまで変わりはないということで、一律一〇%じゃないかというふうに従来からずっと主張をされております。私は、やはりそういうところも、地元、都道府県の意見を聞いて、級地はもうちょっと制度自体を考え直した方がいいんじゃないかなと思うんですけれども、それはどなたか。

秋葉副大臣 確かに、今委員御指摘のとおり、委員の御地元を見ますと、今、級地が、松原市が八%、そして、美原町だったんですが、それが堺市美原区になった途端に一〇%に上がっている、そしてまたすぐ隣のエリアが、大阪市が一五%という、本当に生活圏が一体なのにこれだけ違う区分になっているということ、見直しの必要性についての御質問なわけでございます。

 先ほど申し上げましたとおり、保育所の運営費の保育単価につきましては、人事院の基準に準じているところがございますけれども、御案内のとおり、平成二十七年度からスタートいたします子ども・子育て支援の新制度における公定価格の設定に当たりましては、こうした地域別の人件費等の違いも考慮しながら、地域別の価格設定を行うこととされているのが基本でございます。

 その際に、生活圏としての同一性というのをどう捉えるかということが大きな課題、論点なんだろうと思います。その具体的な設定方法等につきましては、今後、子ども・子育て会議においても関係者の意見を十分踏まえて検討していくことになるんだろうと思いますが、そうした委員から御指摘いただいた点も十分に配慮しながら、御検討いただくようにしてまいりたいと思います。

浦野分科員 よろしくお願いいたします。

 次に、保育士の処遇改善について予算を組んでいただいて、今回、二十五年度、三百四十億いただくということですが、この予算についてなんですけれども、二十六年度以降の扱いについてちょっと御説明をいただけたらと思います。

田村国務大臣 ちょうど今、新制度に向かって、いろいろな準備、子ども・子育て会議で御議論をいただいておるわけであります。

 まず一点、事業所内保育の話もいただきました。平成二十一年度に、一定の地域の子供を預かっていただいた場合には国の方から助成するということで、それがレビューでひっかかって、いろいろな、委員から見ると御不満な点があったんだろうと思いますが、我々も不満な点はあったわけであります。

 これは、新制度では、地域型保育給付の対象とする予定でございまして、今、たしか二分の一だったというふうに記憶しておりますけれども、地域の子供を預からなければ助成の対象にならなかったんだと思うんですが、これはもうちょっと要件の方もいろいろと御議論をいただきながら進めていかなきゃならないなと。言われるとおり、事業所内保育も、一定の基準を満たしてやらなきゃいけませんけれども、大きな保育の資源であるというふうに我々も思っておりますので、その点はしっかり対応してまいりたいというふうに思います。

 それから、今の処遇改善の問題でありますが、これは、実は我々、反省がございまして、麻生政権のときに、介護職員に対しての処遇改善をやりました。あのときに、保育もという思いで、私、何度か役所と詰めたんですが、まだそこが世論に十分にPRできていなかったんですね。それで、その中に入れられませんでした。

 それ以来、保育関係者と議論をしておりますと、やはり人材不足、人が集まらない。何といっても、資格者百万人以上いても、実働四十数万人ですから、半分以上が資格を持っていながら働いておられない。

 何が原因かといえば、やはり職場環境といいますか、就労環境が非常に厳しくて、一方で待遇が余りよくないということでございましたから、何としても、自公政権になったときには、この処遇改善をして、これからの待機児童の問題を考えても、保育士が足らなければ何もできないわけでありますから、保育士の方々が、とにかく資格を持っておられる方々が、生きがいを持って、この職場で頑張って子供たちをいろいろな部分で保育していただく、そういう環境をつくりたいという思いで、今回、この三百四十億円という形で導入をさせていただきました。

 これは年限によって違います。やはり勤務経験の長い方々には多目に配分できるような形になっておりまして、これからキャリア形成していく中で、うまくこういうような処遇ということも考えていかなければいけないなというふうに思っておるわけでありまして、民改費の方に安心こども基金の方から出させていただくという形で導入をさせていただきました。

 これは二十七年度の新制度に向かってこういうことをさせていただいておりますので、当然、二十六年度、これがなくなったのでは、何をやっておったかわからぬという話でありますから、我々厚生労働省としては、もう本当に真剣にこの部分を確保すべく努力をしてまいりたいというふうに思っておりますし、当然、新しい制度においては、その部分というものも反映をいただきたいなというふうに今思っておるわけでございます。

 その部分も含めて、子ども・子育て会議の方で御議論をいただいて、二十七年度の新しい制度のスタートに向かって準備を進めてまいりたいというふうに思っております。

浦野分科員 ぜひお願いをしたいと思います。

 二十七年度のその新制度のときにこの予算が、新制度になるからといって何かの形でうにゃうにゃっと、運営費、これに含まれていますという形でなくなってしまうというテクニックを恐らく厚生労働省は考えていると思っているんですね、我々は。でも、そうじゃなくて、処遇改善は処遇改善費としてやはりわかりやすいように、もうずっと別建てでつけていただけたら、それが一番わかりやすいので。

 二十七年度の新制度で子育て関係に七千億予算をとるということに今なっていますけれども、その七千億のときに、この三百四十億の話があったかといったら、なかったわけですから、七千億とは別に三百四十億があるわけですから、それとこれをガラガラポンで、いや、この中に含まれていますよというふうに言われると、私たちはちょっと納得できないなと思っていますので、その辺はよく考えていただけたらと思います。

田村国務大臣 ちょっと訂正で、事業所内保育二分の一は、企業の方の人数でございました。

 それから、今の部分は、おっしゃられますとおり、保育士の処遇の改善に関しては、実は七千億の中に入っていなかったんですね、民主党のときの一つのメニューの中には。

 我々、新しい政権になりましたから、そこをどうするんだという部分はありますけれども、今のような形で入れるのがいいのか、ほかの形で入れるのがいいのかというのは、これは子ども・子育て会議の方でこれから議論をいただくところでございますが、やはり明確に処遇改善をしなければ保育士が集まらない、そういう認識は持っておりますので、ちゃんとそのような形で行き渡るように努力してまいりたいというふうに思います。

浦野分科員 私は、消費税を導入する理由として、子育て、福祉関係、社会保障関係にお金を入れるから消費税を上げるんだという前政権の言いぐさが非常に気に入らなくて、例えばその七千億も、子供に使うから消費税を上げさせろと、子供をだしにそういったことを言ったことに対しては、その当時、非常に私は憤慨をしておりました。

 消費税を上げる上げないにかかわらず、子供に対する予算は上げるべきなんですよね。七千億という金額というのは、それは難しいですけれども、子ども・子育てに対するお金を上げていくのは国の務めだと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 その関係で、最後の質問になるんですけれども、保育所の運営費負担、保育所運営費ですね、保護者の負担と公費負担の分がありますけれども、ちょっと計算をしていただきました。

 では、子供一人当たりに公費でどれぐらい負担をしているかということなんですけれども、調べますと、これは厚生労働省に計算をしていただいて出していただいたら、平成二十四年度、乳児は一人当たり月額十三・六万円。今度の予算では十三・七万円になるんですけれども、これは実は、例えば平成十八年は十四万円。平成十九年度は十三・七万円なんですけれども、二十年度はまたこれも月額十四万円です。これは、十八年、二十年に比べて下がっているんですね。

 これは逆に、我々、子育てを一生懸命やるんだという国としては、上げるべきではないかと思うんですけれども、いかがですか。

宮路主査 秋葉副大臣、時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。

秋葉副大臣 委員御指摘のとおり、そうした水準では下がっているかもしれませんが、一方で、公費全体の支出というのはずっと増加をさせていただいておりまして、今、国、市町村合わせて六割強負担をさせていただいておるところでございまして、全体としては、やはり公費分は極力減らさないで、現状維持以上のものを続けてまいりたいというふうに認識しております。

浦野分科員 入所枠がふえているので、総額がふえるのは当たり前なんですけれども、だからといって、予算を減らすというのは僕は逆だと思いますので、この点はよく考えていただけたらと思います。

 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

宮路主査 これにて浦野靖人君の質疑は終了いたしました。

 次に、田畑裕明君。

田畑(裕)分科員 自民党の田畑裕明でございます。

 きょう、午前中の最後の質疑者ということになります。大臣初め副大臣、政務官の皆様、大変御苦労さまでございます。また、私、分科会でありますが、新人議員でありまして、初めての質問ということでありますので、ぜひ前向きな御答弁といいますか、よろしくお願いをする次第でございます。

 さて、きのうは全国的にも、ミニ統一地方選というか、全国各地で市長選や市議の選挙がございました。私、富山になりますが、選挙区富山一区、富山市長選挙、また市議会議員選挙が施行されたわけであります。夜中二時ぐらいまで万歳をしていましたので、先ほど上京してきたというところであります。

 おかげさまで現職の森市長も三選を果たされ、また、自民党は四十名の定員のうち二十八名出馬をしておりましたが、全員、公認が当選をされたということで、議席占有率も七割を超えた大変な圧勝でございまして、国、地方とも、自民党に対する非常な追い風というか、なおさら気を引き締めて仕事に取り組んでいかなければいけないなと感じているところでございます。

 それでは、質問の方に入らせていただきたいと思います。

 今申したとおり、私は富山ということでありますが、薬の富山で全国的にも著名であろうかと思っております。薬に関しましては三百有余年の歴史がございます。そうした伝統であったりですとか、地場産業として、非常に多くの産業というか、裾野が今でも広く広がっているものであります。まさに県内の主要産業の大きな一つになっているのがそうでございます。

 そのことに関連をして、医薬品のことについて何点か質問をさせていただきたいと思います。

 まず、ジェネリック医薬品の普及啓発についてでございます。

 これまで政府においては、患者負担の軽減であったりですとか医療保険財政の改善の観点から、いわゆる後発医薬品、ジェネリック医薬品の利用促進について進めてこられておるわけであります。平成二十四年度までに数量シェアでは三〇%をということを目標に掲げられまして、安心使用促進アクションプログラムも定められて、これまで取り組んでいらっしゃるということは認識をしております。

 そういったジェネリック医薬品の信頼性の確保であったり、また利用促進のために、これはメーカーの協力も非常に大きなものでありますから、国とメーカーとのしっかりとした総合的な対策が行われてきていると思っております。また、二十四年の診療報酬の改定においても、薬価全体は厳しい改定でありましたが、ジェネリック医薬品利用促進については所要の措置も講じられているものでございます。

 また、都道府県レベルで、使用促進策の策定においても協議会の設置を進めたりしながら、全国的な枠組みの中で進められていると認識をしております。

 一方、富山県は、先ほど申しました医薬の歴史もございますが、ジェネリック医薬品に関しては、全国に先駆けまして、平成十六年度から県を挙げてその利用促進に取り組んできております。いろいろなマニュアルの作成であったり、医療関係者へのジェネリック医薬品メーカーの視察研修の実施であったり、また県民への普及啓発も行ってきているところでございます。

 こうした取り組みにもかかわらず、実は富山県においても、二十三年度下期の数値でありますが、ジェネリック医薬品の数量シェアは二五・三%にとどまっております。二十四年度の時点でも、三〇%には届いていないと仄聞をしているわけであります。

 二十四年度末ということが一つの区切りであったようでありますが、厚労省では、さらなる使用促進のためのロードマップを作成されたとお聞きをしているわけでありますが、まず一点目の質問といたしまして、ジェネリック医薬品に対する患者や医療関係者に対しての普及啓発についての取り組みについて、お聞きをさせていただきたいと思います。

とかしき大臣政務官 質問にお答えさせていただきます。

 実は私、ついこの間まで薬局に勤務をしておりまして、薬剤師として、ジェネリック医薬品をなるべく推進していく最前線で仕事をさせていただきました。

 やはりそのときに、医療従事者の方とそして患者さんに、ジェネリック医薬品に対しての理解度を高めていくということが非常に重要である、きちっと説明をいたしますと利用していただけるということもわかりましたので、こういった推進の意義、何のためにそれをするのかということ、これをきっちり御説明するのと、そして、やはり品質に対する信頼、ここがとても不安に思っていらっしゃいますので、こういった情報発信をきっちり充実させていくこと、これが非常に重要であるというふうに考えました。

 このたび、四月の五日に、後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップを発表させていただきまして、こちらの方では、平成三十年に六〇%以上というすごい目標を掲げておりまして、今現状は、平成二十三年の九月で全国平均は四〇%ということになっております。

 ということで、しっかり後発医薬品の推進を進めていきたい、そして情報提供に積極的に取り組んでいきたいと考えております。

 具体的には、リーフレットの作成による啓発、それから、医療関係者、患者に関してセミナーの実施、そして、品質の一斉監視の指導や、製品の一斉収去、検査、それの迅速な公表、さらに、インターネット等で医療関係者の方々に情報を入手しやすい体制を整えていく、こういったことに取り組んでいこうと考えております。

 以上でございます。

田畑(裕)分科員 答弁ありがとうございます。

 やはりメーカーの安定供給というのももちろん非常に大事でありますし、医療関係者や、県民というか市民の方の意識も、理解されている方はいらっしゃいますが、社会全体としてはまだまだ中途ではないかなと思っております。三十年で六〇%という非常に高い目標でありますが、目標がなければ、なかなかまた推進も進まないわけであります。

 私自身は、医者でもありませんし、薬剤師でもございませんので、ジェネリック医薬品を、ここがよくて、こうなので使ってくださいとは多分言えない、言うような立場ではないと思いますが、政治家で、例えばいろいろな、長寿会の座談会とかに行った際には、こういうものがあるんですよといったような紹介というか、宣伝には努めるようにしております。また、やはりそれぞれかかりつけ医の皆さんと、そういうおじいさん、おばあさんは医者によく通われるわけでありますから、ぜひそういうのを話題にしてくださいというのを積極的に私はよく言うようにしているわけであります。

 立場立場でいろいろ盛り上げていきながら、やはり保険財政の観点からも非常に大事なことではないかなと思っている次第であります。

 一方、富山県のことばかりちょっと続けたいと思いますが、富山の和漢薬も非常に研究等が盛んであります。富山大学には、国内で唯一の伝統医薬学の研究所であります和漢医薬学総合研究所が設置をされております。また、富山県には、厚生部の中に、くすり政策課という課が設置もされておりますし、県立の薬事研究所も設置をされているわけであります。

 これまでの成果を踏まえまして、和漢薬の研究の国際連携拠点づくりに、産官学挙げて取り組んでいるところであります。現在、和漢医薬学総合研究所が、ほくりく健康創造クラスター事業に参画をしておりまして、天然の薬物に関する国際基準の調査研究等を行う東西医学の融合医療モデル国際共同開発等に取り組んでいたり、また、今申しました、ほくりく先導型研究開発の国際連携拠点の形成を目指しているところであります。これに関しては、これまでも、国の支援にも感謝を申し上げるところでございます。

 ぜひ、田村大臣初め、桝屋、秋葉両副大臣、また、とかしき、丸川両政務官におかれましても、富山県にぜひ御視察いただきまして、このような研究者を直接激励いただければ、大変、関係者も力が入るのではないかと思っているところであります。

 また、和漢薬の今の総合研究所については、これは、文部科学省の和漢薬の科学基盤形成拠点の施設にも認定をされておりまして、今後、ますます、和漢薬の学術研究の発展にも一層貢献をしていきたいというふうに考えているところであります。

 また、産官学の研究開発の成果といたしまして、県内で一貫製造する医薬品も近年世に出ているようになっております。富山県のオリジナルブランド医薬品ということでありますが、第一号として、平成十九年一月には、滋養強壮保健薬のパナワンというものが誕生をしたわけであります。また、平成二十三年四月には、第二号の健胃整腸薬のエッセンというものが販売をされております。これは、漢方のサンザシですとかウバイといったような六種の生薬で構成をされているところであります。

 最初に言いました滋養強壮保健薬パナワンでありますので、滋養強壮、政治家、我々は選挙等、非常に苦労するわけでありまして、冒頭に申しました選挙戦でも、多くの先生方がこのパナワンを服用しながら選挙戦を戦っておったということを御紹介させていただきたいと思います。

 また、整腸薬のエッセン、官僚の皆さんや政治家も、宴席が多かったり、いろいろ接待とかあれですが、エッセンは整腸薬でありますので、これまた服用すれば胃にも優しいということでございます。私、大臣のところにまだお届けしておりませんので、この後またお届けをさせていただきたいとも思っております。

 脱線しておりますが、これらの医薬品は産官学の連携により共同開発されたものでございます。

 そこで、質問でありますが、和漢薬発展に向けた開発支援であったりですとか、今後の取り組みについて、国の支援等について、お伺いをさせていただきたいと思います。

原(徳)政府参考人 お答え申し上げます。

 和漢薬の発展に向けた取り組みということでございますけれども、和漢薬で用いられるいわゆる生薬というのは、もともと天然物でございます。ということは、土地から栄養分を吸収して、それで薬成分をつくっていく、こういう形になっておりますので、栽培環境とか、あるいはその後の調整法によって大きく有効性が影響を受けるというふうに聞いております。

 このために、品質の高い生薬、原料になります生薬の国内自給でありますとか、あるいは品質確保に必要な情報データベースの整備などが必要であると考えております。

 そのため、厚生労働科学研究として品質確保に必要な研究を支援しておりますが、富山大学の和漢医薬学総合研究所に対しましては、県の薬用植物園にもございますシャクヤク、すごい畑があると聞いておりますけれども、そのシャクヤクなどの優良品種の育成研究でありますとか、あるいは生薬の遺伝子情報の解析研究などに対して支援をしてきたところでございます。

 今後とも、品質の高い生薬を確保するための研究支援を行っていきたいと考えております。

田畑(裕)分科員 ありがとうございます。

 富山は小さな地方都市でありますが、今言ったように、いろいろな歴史の中で、そうした薬業に従事される方、非常にまた研究開発も懸命に取り組んでおります。西洋医学だけではなくて東洋医学の観点からも、この和漢薬といったような観点をいろいろバックアップしていただきまして、健康づくりの増進のために寄与するような取り組みを御期待したいと思っているところであります。

 今、御答弁の中でもシャクヤクの方に触れていただいたわけでありますが、一方、今度は薬用植物栽培普及の観点から、ちょっと質問をさせていただきたいと思います。

 今ほど触れていただきましたが、県の薬用植物指導センターというものがございますが、これまで、富山県の気候風土に合った薬用植物の選定ですとか、優良な生薬生産のための栽培法の確立というものに取り組んできているわけであります。シャクヤクですとかトウキなど二十一品目の栽培法を確立いたしまして、優良な種苗の供給であったり、また栽培指導等、普及等に努めているということであります。

 特に、シャクヤクの中でも、その中でもいろいろ交配をしながら、優良品種の取り出しにも長年にわたって取り組んでいて、富山シャクヤクということでブランド化を目指しているところであります。また、そのシャクヤクを用いたオリジナルなブランド医薬品の開発というものも目指しているということであります。

 しかしながら、国内での生産であったりですとかということも当然進めていかなければいけませんが、現状、そういう漢方に用いるような生薬というのは、海外からの輸入の依存が非常に高いわけであります。具体的には、やはり中国というのが非常に高いといろいろ統計上あるのも、私も拝見をしているところであります。

 これは薬ということでありますから、やはり国内での安定供給にこれからももっともっと道筋を立てていかなければならないのではないかなと思っておりますし、やはり海外からの場合、価格の高騰リスクであったり、今また円安ということもありますから、影響というのはじわりじわり出てくるのではないかなと思っております。

 そこで、質問でありますが、漢方の原料生薬の海外からの輸入の現在の実態であったりですとか、その対策について、お伺いをさせていただきたいと思います。

原(徳)政府参考人 お答え申し上げます。

 漢方の原料生薬につきましては、八八%を海外から調達しております。そのほとんどが中国からの輸入でございます。

 問題は、ここ数年、経済発展によりまして、中国国内での需要量の増加、また、それに伴います乱獲によります自生の薬用植物の減少など、中国における原料生薬の供給環境が変化してきておりまして、今後の安定供給のために、御指摘のように、国内生産が可能なものについては、中長期的な視点から国内生産に取り組んでいく必要があると考えております。

 具体的には、厚生労働省としましては、当然ながら、農林水産省と力を合わせまして、日本漢方生薬製剤協会など関係者と意見交換を重ねながら、それぞれ土地柄に合った品種などを選択しながら、その栽培についていろいろと御指導、御支援をしているところでございます。

田畑(裕)分科員 ありがとうございます。

 今お聞きのように、八八%、中国からの輸入ということ、これは、えてすると、いろいろな外交カードに使われる懸念もあるのではないかなと思うわけでありますが、今ほどの答弁の中で、そういう協会というか団体の皆さんともしっかり協議をしてということでありますが、ちょっと参考までに、全国的な傾向というか、実際、どのような地域でそういうような動きがあったりですとか、フォローなさったり支援されているということ、資料はございますでしょうか。

原(徳)政府参考人 ちょっと具体的なものは手元にもございませんけれども、例えば、先ほどの業界等との意見交換会といいますか情報交換会には、例えば、もちろん富山県の行政の方、あるいは薬用植物指導センター所長さんとか、あるいは北海道、長野県などからも御出席いただいておりまして、特に北海道なんかでは、使えないかどうか、ただ、先ほど申しましたように、土壌と品種とのマッチングというのは非常になかなか難しい面もございますので、試行錯誤しながら今取り組んでおられると聞いております。

田畑(裕)分科員 ありがとうございます。

 そういうように下地のある地域が当然あるわけでありますから、ぜひそういったところのお話をしっかり聞いていただいて、支援体制というか、取り組んでいただきたいと思います。

 参考までに、富山の方では薬膳料理というのも非常に歴史がございまして、胃腸に優しいというか、二日酔いにも特にいいような、いろいろなことがあるというふうに、私も助けられているということを、蛇足でありますが、ちょっと紹介をさせていただきたいと思うところであります。

 それでは、同じ医療の関係の話でありますが、今度は成長というような切り口の中で、やはり、介護ですとか医療分野の中で、いろいろなイノベーションを創出して成長につなげていこうという安倍内閣の一環の中で、これも非常に、医療機器の事柄については大切なことではないかなと思っております。

 高度の医療機器の、やはり、日本の物づくりのいろいろないい面を融合させて、しっかり推進していくことが非常に大事であろうかと思います。そうした開発支援を積極的に後押しをしたり、また、機器によっては、やはりアジアであったりとかヨーロッパ等への輸出といったようなことも、今そういう動きもあるとも認識をしているわけであります。また、反面、未承認の医療機器等の早期導入等も果たすことによって、いろいろな国内的な二次的、三次的な産業への広がりといったことも期待できるのではないかなと思っております。

 そこで、とかしき政務官さんにお伺いをいたしますが、医療機器などの医薬品産業の活性化についての取り組み状況について、お聞きをしたいと思います。

とかしき大臣政務官 お答えさせていただきます。

 委員御指摘のとおり、医薬品、医療機器産業というのは、資源の乏しい日本にとりましては、非常に高付加価値、あと知識集約型産業であり、成長戦略を担う重要な産業である、このように認識しております。

 特に、医薬品、医療機器の開発には結構手がかかりまして、研究費の資金とか時間を要して、さらに、研究開発からずっと、臨床の試験、そして保険適用に至るまで、各ステージがいろいろありますので、それを途切れることなくしっかりとした支援をしていくことが大切でございます。

 そこで、省内に大臣をリーダーといたしました推進本部をつくりまして、省を挙げて今積極的に取り組んでいこうというふうに考えております。政権の方も、日本の成長戦略の牽引役にしていきたい、このように国民に訴えておりますので、医薬品、医療機器を国民の皆様に迅速に提供できるような環境、そして、世界の中で日本の貢献の一つとしてこの医療産業がしっかりと役割を果たしていけるように頑張っていきたい、このように考えております。

田畑(裕)分科員 ありがとうございます。

 推進本部の方での推進、これからも私も、しっかりチェックというか、見せていただきたいと思う次第であります。

 それでは、がん対策の事柄について質問を移りたいと思います。

 平成十九年のがん対策基本法の施行、そしてまた同年六月からの基本計画の策定を契機に、国のがん対策が体系的に位置づけされ、推進が今日進められているところであります。昨年六月には、五年経過の見直し等もなされたところでございます。

 私自身も、富山の県議会議員時代に、県のがん対策推進条例の作成に汗をかかせていただいた次第であります。ちょうど昨年の十一月の県議会で、全会一致で議員提出の条例として可決をさせていただいたわけであります。本年の四月から富山県においてはその条例が施行されたところであります。ちょうど私は十一月で辞職をしたところでありますので、採決には加われなかったところでありますが、こうして、今度は国政の場で仕事できることは、また望外の喜びでもあるところでございます。

 その中で、いろいろな方々、関係者や患者の方、医療関係者を含めたヒアリング等も多く経験をしてきたところであります。

 その中で、まず一点とすれば、がんに関する認定看護師の養成の現状についても、地方ではまだまだ脆弱だということを非常に感じたところであります。これは厚労省本体で行うことではない、看護協会さんに委託をしているというふうにお聞きをしておりますが、質の高い看護師の養成の取り組みの状況、このことについてまずお聞きをしたいと思います。

矢島政府参考人 がん分野におきます、がんの認定看護師さんの養成についての御質問でございますが、昨年六月に策定をされましたがん対策推進基本計画がございますが、この中で、各職種の専門性を生かしたチーム医療の重要性ですとか、がん看護の専門看護師や認定看護師等の専門性の高い人材の配置等が盛り込まれております。

 御指摘のがん認定看護師、要するに看護分野の専門性の方ですが、例えば、日本看護協会で認定看護師として認定をされているんですが、平成二十四年十二月時点でございますが、その日本看護協会の認定看護師さんですが、がん放射線療法看護分野で百三名、がん化学療法看護分野で千七名が認定されているというふうに伺っております。

 以上でございます。

田畑(裕)分科員 ありがとうございます。

 特に、看護師は女性の方が多いわけでありますし、その養成課程の研修を受けることも非常に多くの時間を拘束されるということでありますが、やはり専門的な知識をしっかり蓄積していただいて、患者に質の高い看護を提供するといった観点からも、その養成にはぜひまたバックアップをしていただきたいと思いますし、地域によって、特に地方での養成講座設置が非常にまだおくれていると私は感じております。

 富山県においては、二十六年度に養成講座を設置しよう、県単独でやろうということで進んでいるわけでありますが、これは全国的にもまた偏っているというか、あると思いますので、ぜひまた注視をしていただいて、取り組んでいただきたいと思うところであります。

 それでは、今度は小児がんのことでありますが、先ほど申しましたがん条例づくりの中で、いろいろな方とのヒアリングの中で、特に小児がんについても、現場の声を大変多く私も聞いたわけであります。

 小児において、がんは病死の第一位ということでありますが、やはり大人のがんと異なることが非常に多いということでありまして、先ほどお話ありましたが、がん基本計画、新しく改定をされた中でも、小児がんのことをしっかりやっていこうということで盛り込まれたことは大変喜ばしい、評価をさせていただきたいと思っております。

 小児がんの拠点病院も、今認定をされて動き出したというところに相なっているわけでありますが、これは田村大臣の方に、このことに対する意気込みといいますか、小児の方に対してどう取り組んでいこうと考えていらっしゃるのかをちょっとお聞きをさせていただきたいと思います。

田村国務大臣 今委員おっしゃられましたとおり、この小児がん、子供たちの病死のうち一番多いということでありまして、そういう意味では、昨年六月にがん対策推進基本計画をつくる中においても、これは重点課題として挙げられております。

 そこで、ことしの二月、ついこの間でありますけれども、全国十五カ所に小児がん拠点病院というものを指定いたしました。そういう意味で、これからいろいろな意味で、今まで各地域に分散していた小児がんの治療というものがこの十五病院に集約をされてくるわけでありますし、そのような意味では、いろいろな症例が蓄積をされてくるというふうに思います。

 あわせて、中核的な機関として、小児がんセンターと今仮称で呼んでおりますけれども、これも今つくる予定でございまして、〇・五億円の基盤整備事業ということで予算立てをいたしております。

 こういうことを含めますと、この中核的な機関とそれから拠点病院とが連携をしながら、それぞれの家族、それから御本人等々のいろいろなフォローをしていくわけでありまして、もちろん新しい治療法等々、これも症例が集まる中でいろいろと開発されてくると思いますけれども、あわせてその精神的ないろいろな、もう大変なんですね、本当に。特にお子さんががんですと、親御さんも大変、子供さんの精神状況も大変でございます。

 そういうような精神的なケアも含めて連携を進めながら、この小児がんというものに対してしっかりと力を入れてまいりたい、こういうことでこの十五病院を指定させていただいたわけでございまして、しっかりと進めさせていただきたいというふうに思っております。

田畑(裕)分科員 大変力強い答弁、ありがとうございます。

 その十五、いろいろな診療実績等の中で、応募にも要件がいろいろあったかと思いますが、もちろん、その十五が拠点ということでありますから、拠点以外の病院でも当然、小児がんの取り扱い、専門的な医師、スタッフをそろえている病院もあるわけでありますから、その辺、しっかり機能的になるようにぜひ取り組んでいただきたいなと思います。

 もう一点、関連で、先ほど御答弁の中にありましたが、やはり小児の方、家族であったりですとか、兄弟であったりですとか、就学の問題ですとか、さらに大人への成長の過程の中で、多く、しっかり、病院とのおつき合いが非常に長くなるわけでありますが、いろいろな、精神的なケアを含めて、カウンセリング体制、これも当然きっちりやっていかなければいけないと考えております。この充実に向けた取り組みの意気込みというか考えについて、お聞かせをいただきたいと思います。

矢島政府参考人 御指摘のとおり、小児がん患者や家族に対します、精神的なケアも含めたサポートは重要だというふうに認識しております。

 ことし二月に指定をいたしました小児がん拠点病院は、相談支援センターの設置ですとか、精神的なケアも提供できる緩和ケアチームの整備などを要件としておりまして、患者や家族の不安や悩みに対応することとしております。

 また、平成二十五年度予算案に計上しております小児がんの中核的な機関には、コールセンターの設置や相談員の研修等の役割も期待をされております。

 これらの取り組みを通じて、今後も患者や家族等の御意見も伺いながら、小児がん患者とその家族が安心して適切な医療や支援が受けられるよう、環境の整備に努めていきたいというふうに考えております。

田畑(裕)分科員 ありがとうございます。

 それでは、ちょっと時間もなくなってきておりますから、申しわけございません、御準備いただいておると思いますが、質問を、最後の市町村国保のことについてお伺いをさせていただきたいと思います。

 いろいろ、国保に関しても、非常にずうたいが大きくなっている中で、赤字基調、特に地方の市町村国保は、真っ赤っかというところが大多数になってきているのではないかと思っています。年齢構成が高くなったりですとか、そもそも、所得水準が低い方々が加入をされているということであります。

 私の地元の富山市でも、二十二年、二十三年と二年連続で赤字決算となっておりまして、国に赤字解消の基本計画の提出もしておるというような現状であります。

 収納率の低下対策も、これは非常に大事でありますが、これは法定外の繰り入れが恒常的に行われている現状がありますが、国としての改善について、どう今後、これまでも対策をしてきているわけでありますが、政務官の方にお聞きをさせていただきたいと思います。

宮路主査 とかしき政務官、時間が来ておりますので、簡潔にお願いいたします。

とかしき大臣政務官 はい。

 委員御指摘のとおり、国民健康保険制度は、今、市町村の一般会計繰り入れを実施しております。金額の方は、平成二十二年が三千五百八十二億円、そして平成二十三年が三千五百八億円と、少しだけ努力の傾向が見られております。

 一般会計繰り入れを解消するように努めていただくこと、これがとても重要であると考えております。このためには、保険料の引き上げだけではなく、財政支援を含め、保険料を納めやすい環境を整えていくこと、あとは、コンビニ納付など、こういった収納率の向上に努めた取り組みの推進、さらに医療費そのものを適正化していくこと、こういったことを絡めまして、国保の財政の健全化に積極的に取り組んでいきたい、このように考えております。

 以上です。

田畑(裕)分科員 ありがとうございました。

宮路主査 これにて田畑裕明君の質疑は終了いたしました。

 午後一時から再開することとし、この際、休憩いたします。

    正午休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

宮路主査 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。上田勇君。

上田分科員 公明党の上田勇でございます。

 田村大臣初め厚生労働省の皆様には、先週から、また、きょうも長丁場になるようでございますけれども、大変御苦労さまでございます。

 それでは、早速でありますけれども、質問に入らせていただきます。

 初めに、職業能力開発促進センター、いわゆるポリテクセンターについて御質問したいというふうに思います。

 平成十九年の独立行政法人整理合理化計画におきまして、ポリテクセンターは、雇用・能力開発機構から高齢・障害・求職者雇用支援機構に移管をされまして、そのうち、受け入れ条件が整った場合には、都道府県へ移管するということになっております。

 この移管についての検討状況、現状並びに今後の見通しについてお伺いをしたいというふうに思います。

山田政府参考人 ポリテクセンターの関係のお尋ねでございます。

 先ほどおっしゃいましたように、平成二十六年三月三十一日までの間、移管を希望し、受け入れ条件が整っている都道府県に対しまして、その機能を維持することを前提に移管をするということにしているところでございますけれども、これまでのところ、都道府県から移管の申し出は受けてございません。

 このため、一部、要件の緩和等も行いまして、さらに移管の働きかけをしていきたいというふうに考えているところでございます。

 なお、昨年秋に、移管を働きかけるということで、能開局の幹部が十三の都道府県にお邪魔いたしました際にいろいろお話を申し上げたときに、移管希望はないということでございましたけれども、いずれの都道府県も廃止には反対であるということでございまして、訓練機能を維持するということについては強い希望が示されてございます。

 今後、都道府県がポリテクセンターの移管を希望しない場合、高障求機構において引き続き運営をしていくというふうなことであると考えております。

上田分科員 今、現状並びに今後の見通しにおいても、なかなか都道府県への移管というのが難しいだろうというふうなお話がございました。

 確かに、都道府県においても、いろいろな職業訓練の事業は行っております。そういう意味では、今からまたそれを機構の方から受け取っても、どういうふうに運営をしていくのか、また、財政的な問題もありますし、なかなか難しい課題なんだろうというふうには思います。

 特に、都道府県には今いろいろな職業訓練校が現にありますので、どうしても、それとの調整というふうなことが課題になるんだというふうに思うんです。ただ、そうすると、やはり最初の改革のあり方ということについて、その辺まで、ちょっと見通しが余りにも甘過ぎたんじゃないのかなというふうに印象を受けているのが正直なところであります。

 私の地元にも、ポリテクセンター関東がございます。ここでは、非常に多種多様な訓練科目が実施をされておりまして、周りから見ている限りにおいては、かなり有効に使われているのではないのかなというふうな印象は受けております。

 そこで、改めてお尋ねいたしますけれども、最近の利用実績はどうなっているのか、あるいはまた、その利用者の就職実績、どういうような効果が上がっているのか、今の現状を御説明いただきたいというふうに思います。

山田政府参考人 お尋ねの、関東ポリテクの利用状況でございます。

 求職者の方を対象といたしました離職者訓練、平成二十三年度で受講者数が八百十人、就職率は九〇・四%というふうになってございます。

 それから、企業の従業員の方を対象といたしました在職者訓練、受講者数が延べ二千五百三十九人というふうになってございます。

上田分科員 ありがとうございます。

 ニーズもあり、また、相応の効果も上がっているというふうに理解しております。

 雇用情勢は依然として大変厳しいわけでございまして、やはり社会のニーズが高いいろいろなスキルを身につける、そういう職業訓練事業の重要性というのは、これまで以上に重要になってきているんだというふうに思っております。

 もちろん、整理合理化計画においては県への移管を進めているということでございますけれども、それについては、今後とも検討されていかれることというふうには考えますが、条件が整うまでの間、これだけのニーズや実績があるわけでありますので、県が実施をしています職業訓練、さまざまな事業がございますけれども、それらとの整合性や機能分担なども考えながら、事業を継続する必要があるというふうに私は考えておりますけれども、厚生労働省としての考え方をお伺いいたします。

丸川大臣政務官 上田議員のお地元であります神奈川の関東職業能力開発促進センターは、ほかの六十カ所に比べても受講者数も多いということでございますけれども、今のところ、神奈川県から移管の申し出は伺っておりません。

 まだ平成二十六年三月三十一日までにどうかということはあろうかと思いますけれども、ほかのポリテクセンターと同様に、都道府県からの移管の希望がない場合には、引き続き、高齢・障害・求職者雇用支援機構において運営を行うことになるということでございますので、よろしくお願い申し上げます。

上田分科員 わかりました。ひとつよろしくお願いしたいというふうに思います。

 次に、厚生年金基金の問題について御質問をしたいというふうに思います。

 内閣としては、今国会に厚生年金基金の解散を促す法案を提出しております。厚年基金のいわゆる代行割れがこれほど多数に上る中で、これ以上傷口を広げないという意味では、これはもうやむを得ない措置だというふうに理解をしております。

 しかし、解散に伴い、代行割れを起こしている基金については、現に今給付を受けている方の給付が停止をされるということになります。また、そこまで、代行割れというところまではいっていないまでも、積立金が予定を下回っているケースがほとんどであるというふうに承知をしております。

 こうした、今現に給付を受けている受給者に対しては、やはり解散をするという場合には、十分な説明を行って、納得を得るということがまず大前提なのではないかというふうに考えておりますけれども、どのような対応をされていくのか。

 また、今、現役の加入者についても、これは解散になりますと、将来、予定をしていた給付が受けられなくなるわけでありますから、実質的な労働条件の変更ということにもなるんじゃないかというふうに思います。これに対しても、十分な説明をした上で、納得を得て対応するべき、そういった丁寧な対応が必要だというふうに考えますけれども、いかがお考えでしょうか。

田村国務大臣 厚生年金基金の解散の問題でありますけれども、解散したら、当然、残余財産等々の範囲の中で分配をされるわけでありますが、残っている、要するに、代行部分以上に残っているところは、この残余財産を分配するという話になるんだと思います。

 しかし、そもそも、厚生年金の代行部分、ここが割れている代行割れに関して言いますと、三階部分がないわけでございますから、そういう意味からいたしますと、これは当然のごとく、支給されている方々も、受給者も加入者も、なくなっちゃうということでございます。

 そういうこともございますので、解散のときには、解散に対して理由をちゃんと説明するようにという要件でありますとか、そもそも加入者の四分の三以上が同意をしなければこれは解散できない、こういう要件や、他にも幾つかあるんですけれども、解散はそう簡単にできないという形になっておるのがこの基金制度であります。

 しかし一方で、今のお話のとおり、今、五百六十二基金あるんですけれども二百十基金が代行割れでございますから、四割弱がもう代行割れのような状況でありまして、代行割れということはどういうことかといいますと、そもそも厚生年金の部分すらもうないということでありますから、これはもう解散をしていただく以外いたし方がないという流れの中で、今、法案の準備をさせていただいております。

 これに関して、今、四分の三の同意という話がございましたが、ここも三分の二という同意に要件を緩和しながら、五年間をかけて解散を自主的にしていただく。ただ、一方で、それでも解散をされずに、しかも、代行割れ等々があって一定の要件を満たさない場合には、これはもう、強制的にと言ったら変でありますけれども、特例解散という形で解散をしていただかざるを得ないという話になります。

 そのときに、三階部分はやはりこれはもう仕方がない、ないわけでありますから、御理解をいただかなければならないわけでありますが、しかし、代行割れであっても、厚生年金部分は厚生年金本体からちゃんと出ますので、厚生年金、二階部分、一階、二階はしっかりと確保ができるということを、それぞれ、加入者また被保険者の方々に我々は説明をしていかなければならないということであります。

 いずれにいたしましても、非常に内容の悪い基金に関しましては、ほっておきますと、本来もう三階部分がないのに三階を払い続けるということになりますから、余計に代行部分の、言うなれば穴がふえていくわけでありまして、これは、ひいては厚生年金本体に影響を与えるわけでございますから、法律を早く出させていただいて、その上でそれぞれの基金に対して対応いただきたいな、このように思っておるような次第でございます。十分な説明をさせていただきたいというふうに思っております。

上田分科員 制度としては今大臣が御説明をいただいたとおりなんだというふうに思います。

 ただ、やはり、今、現に、退職をしてから基金から一定金額、厚生年金に比べると金額はわずかでありますけれども、突然、どういう理由なのかもわからないまま給付がとまる、解散するととまるわけでありますから、これはなかなか、はいそうですかとはいかないんじゃないかというふうに思うんですね。

 もちろん、給付を受けている高齢の方々からすれば、基金の運営がいつからどういうふうに悪くなったのか、そこの運営の責任というのはどこにあるのか、そういったことも含めた説明が十分行われて、そして納得が得られなければ、そこで、いや、厳しいんだから、申しわけない、解散してほしいというのでは、普通は、はいそうですかと言って、特に三分の二以上の人がそれに同意をするというのはなかなか困難じゃないかというふうに思うんですけれども、その辺はいかが対応されるんでしょうか。

田村国務大臣 十分な説明は必要だというふうに思いますが、そもそも、基金という形で各企業等々のそれぞれ関係者が参加しながらこれをつくっておられて、その運用部分で失敗をされるなりして穴があいてきておるわけでありまして、そういう意味からいたしますと、それは御理解をいただかざるを得ない部分であります。

 ただ、一方で、退職金の一部等々という話になりますと、これはまた、企業とそれぞれの加入者、企業と受給者との間の関係というものがあるわけでございまして、そこは、それぞれの企業との間でいろいろなお話し合いがなされるものであろうというふうに思っております。

上田分科員 わかりました。なかなか難しい問題だというふうには思います。

 先ほど大臣がおっしゃったとおり、厚生年金というのは、二階部分は、その企業に限らず、幅広く、方々から保険料をもらって、そしてそれを給付を行っているわけでありますから、そこに影響があるようなことがあれば、それはもう一企業やそこの社員だけで済まないことでありますので、当然、こういうような措置というのがやむを得ないのだろうというふうに思います。

 ただ、今も申し上げましたとおり、給付を受けている側からすると、その理由ということはなかなか得心がいかないというのは当然のことだろうというふうに思いますので、引き続き、そういう意味では、国としても、そういうきちんとした対応というか説明もぜひお願いしたいというふうに思いますので、またよろしくお願いをいたします。

 次に、ちょっとまた別の話題でありますけれども、医学検査データの信頼性向上について御質問をしたいというふうに思います。

 体の健康状態をはかる上で、健康診断のときに、いろいろな項目、血液をとったり、また尿の検査だとか、いろいろな検査をします。そうした臨床検査データというのは、まさに自分自身としての健康状態を理解する上で非常に基礎的な資料になるものであります。

 そうであれば、同じ健康状態であれば、いつどこで測定をしたとしても大体同じような数値になるのではないか、そういうふうに私も従来理解しておりましたし、また、それが本来あるべき形なんじゃないかというふうに思います。

 しかし、どうも現状は、検査手法が違っていたり、また、使われる試薬とか検査機器の調整などということもございます、そうしたさまざまな理由で、同じ検体、同じときに同じ人からとった検体であったとしても、それについて検査を行うと、数値に相当なばらつきが出ているというふうに聞いております。

 民間団体でもあります日本臨床衛生検査技師会においては、数年前から、こうしたデータをなるべく同じものに標準化をしたいというようなさまざまな取り組みも行っているというふうに聞いております。通告をしたときに資料もお渡しをさせていただいたんですけれども、これがその臨床衛生検査技師会が使った資料でございます。

 ちょうどこういうグラフが三枚ございまして、一枚目が、グルコースといって、糖尿病の診断のときに使われる指標でございます。そして、二枚目が、クレアチニンといって、腎臓疾患の検査に使われるものでありまして、三枚目が、LDといって、肝機能の検査に使われるものでございます。

 このグラフを見ていただくと、これは同じ検体を使ってさまざまな施設で検査をした、そのときのデータなんですが、実に非常に幅広く分布をしております。この二〇〇三年にやったときにはこれだけ幅広かった、それを、いろいろ検査の手法であるとか検査機器の調整などもやりながらやっていくと、二〇一一年、八年たった後には随分と狭くなってきたというような効果も上がっているということであります。

 例えば、今言った中なんかでも、この三枚目の資料などを見てみますと、LD、これは肝機能の指標となるものでありますけれども、これは、二〇〇三年の場合を見てみますと、LDのいわゆる標準値と言われているのが、多少いろいろな試料で幅はあるみたいですけれども、百二十から二百四十程度というのが多く示されています。そうすると、同じ検体を使ったとしても、これだったら正常と出るし、こっちだったら異常と出るわけでありますので、そういうのが現状、現実だというふうに伺いました。

 やはり、これでも、この三つのケースとも、いろいろなそういう標準化に向けての努力をすると、随分とばらつきというか誤差が狭まってくる、そうした効果は上がってきているということがおわかりになっていただけるんじゃないかというふうに思います。

 私も毎年、健康診断を受けて、こういうようなさまざまな検査をいたします。そのときのデータというのは、やはり自分が健康状態を自分で理解し、管理をしていく、そしてまた、これから病気になるというようなことを未然に防ぐという意味でも非常に重要な指標なんじゃないかというふうに思います。やはりこういう、例えばグルコースの値が高いようであれば、ちょっと節制をするとか、そういったことによって病気を未然に防ぐということが十分可能なわけでありますので。

 ところが、このように、実際同じときにとったものであったとしても、場所が違うと全然違うデータが出てくるというのでは、なかなかこれは理解が難しい、どういうふうに理解していいのか難しい面があるんじゃないかというふうに思います。そういう意味では、標準化が進めば、健康の自己管理にも大きく寄与するのではないか。

 ちょっとまた話は別ですけれども、これだけデータにばらつきがあると、これは、医療機関で病気になって診察を受けるときに、毎回毎回同じような検査を実施するということで、患者の側からすると疑問に思うんですけれども、ただ、やはり、場所によってこれだけ違うとなれば、やらなくちゃならないのかなというふうに思わざるを得ません。そういう意味では、どうしても検査が重複をするということの原因にもなるんじゃないかというふうに思います。これは、患者にとっても物理的にも負担だし、また、医療費の増嵩にもつながっているのではないか、一つの要因ではないかというふうに思います。

 こういった標準化がもっと進んで、必ず同じ値というのは、なかなかこれは難しいんでしょうけれども、ある程度信頼できる範囲になるようになれば、こうした事態というのは随分改善をできるのではないかというふうに思います。したがって、こういう検査データの標準化というのはとても重要な取り組みであるというふうに考えています。

 現状では、こういった民間団体だけで標準化事業を実施しているわけでありますけれども、国としても、こういう民間の団体が行っている、かなりこれは公益的な面があるというふうに思いますので、その計画を立てる、あるいは実施についてもう少し関与する、あるいは必要に応じて助言をする、そういうことをしていけば、一民間団体がやっているというだけでは、なかなか信頼感という意味ではもう一つ不足する部分があると思うんですけれども、国が一定のかかわりを持ってくれば、やはりその信頼感というのはかなり大きくなるんじゃないかというふうに思います。

 こうした非常に公益性の高い取り組みとも考えられますので、国としてももっと積極的にかかわりを持ち、また、今はそういう意味では予算的な助成は全く行われておりませんけれども、そうしたことについても検討に値するのではないかというふうに思っておりますけれども、厚生労働省としてお考えはいかがでしょうか。

原(徳)政府参考人 お答え申し上げます。

 診療におきまして、診察のみならず、さまざまな検査データを参考にしながら診療を進めていくわけでありまして、特に、外部での検査ができますこの検体検査の分野におきましては、そこから得られる情報というのは膨大なものがございます。そういう意味で、逆に、検査の値の信頼性が非常に重要なものと認識しているところでございます。

 そういう意味におきまして、外部でやっておりますいわゆる衛生検査所の登録のためには、内部精度管理でありますとか外部精度管理、このようなものをしっかりと取り組んでいただくということを法定化しているところでございます。

 その中で、今先生御指摘のように、標準化、どこでも、誰でもというのはまたこれはいろいろあるんですけれども、どこでも同じ値が出てくれないと困るじゃないかと。これはもうおっしゃるとおりなのでございますけれども、その気温条件も含めまして、さまざまな条件がある中で、やはり測定値のばらつきというのはやむを得ない部分がございます。

 ただ、そのやむを得ない部分をどれだけ狭めていくか、検体の取り扱い方も含めまして、そういうものをどのようにしていくかということをいろいろと議論していただいております。それが、検査所の協会でありますとか、あるいは臨床検査の学会などでつくっていただいております協議会がございまして、そこで取り組んでいただいているところでございます。

 これらの中の標準化の取り組みについては非常に重要なものと考えておりまして、ただ、正しい値を出すというのは衛生検査所としての本来の責務であるという観点から、私どもとしては、自主的な取り組みを横から支援していくということで今現在取り組んでいるところでございますので、今後ともそういう形でしっかりと取り組んでいただくようにお願いをしたいと考えております。

上田分科員 今御答弁にあったとおり、これは、そういう専門家の方々の責任のもとにおいて行うということは当然のことなんでしょうけれども。

 ただ、先ほど申し上げたとおり、場所によって、日にちによって、ばらばらなデータが出てくるというようなままでは、健康診断は、今、国としては推進をしているんですけれども、この目的が必ずしも十分達成はできないんじゃないかというふうに思いますし、また、これから予防医学ということが重要になってきている中で、やはり国としてももっとかかわりを持っていただくことが重要なんじゃないかというふうに思います。

 私なども、健康診断を受けるときに、ずっと同じ病院あるいは健康診断を提供している機関で、同じ場所で、大体、毎年同じ時期に受けられればそれはいいんでしょうけれども、必ずしもそうはいかないというのがいろいろ生活の中であるわけでありますから、そういった意味では、全国、本当になるべく統一できるような取り組みというのは、やはり国の責任においても重要な課題なんじゃないかというふうに思います。

 医学検査データのこうした信頼性を向上させるために、今、それぞれ、医療機関、検査機関、あるいは臨床衛生検査技師会とかそういう民間団体でこういう取り組みはしております。ただ、これは、標準化事業に対する助成もさることながら、そういう取り組みをしている医療機関や検査機関、それにも適切なそういう精度管理を行うようなインセンティブもやはり必要になってくるんじゃないかというふうに思います。

 やはり一定の精度管理を行っていくためには、それ相応のコストもかかるわけでございます。今、民間のそうした団体においても、独自にデータの信頼性を向上させるために、いろいろな基準を設けて、それを満たしている機関については認証するというような制度も実施をしているところであります。

 そうした精度向上に努めている医療機関、検査機関については、そこで実施をした検査については、診療報酬にそうした努力も一定程度反映させる必要があるのではないか。今、管理加算制度というのが行われているわけでありますけれども、それをさらに拡充していくということが必要ではないかというふうに思いますが、その辺のお考えをお伺いしたいというふうに思います。

木倉政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のように、検査の検体、これは医療機関の側におきましても、きちんとした体制のもとに精度を高く実施していただく、これは大変に重要なことというふうに認識しております。

 診療報酬の方の制度におきましては、医療機関内でみずから定期的に精度管理を行っておられる、かつ、同時に、外部の評価の機関の方からもみずからの病院の精度管理体制についてきちんと外部評価を受けておる、こういうことを前提に診療報酬での評価をしていくというふうな仕組みをとっております。

 また、その仕組みの中身そのものも、直近の改定におきましては、まず、二十年の診療報酬改定のときには、今先生御指摘の加算の制度を、それまで二段階のような評価の区分であったものを、常勤のお医者さんをどう配置しておるかとか、検査技師さんをどう配置しておるか、そういう実態を踏まえてもう少しきめ細かい対応をすべきだということで、三段階の評価にきめ細かくしていく。

 それから、二十二年のときの評価におきましては、特に、特定機能病院のような大規模の高度の医療がなされるところ、それこそ本当にきちんとした検査データに基づいてやっていただく必要があるということで、その大規模の病院等の手厚いお医者さんや検査技師さんの管理体制、こういうものをより高く評価するというふうな仕組み、四段階目の仕組みも設けたところでございます。

 このような仕組み、先生御指摘のように、学会の取り組みもございますので、そういう関係学会、関係分野の取り組みの状況も踏まえながら、さらに、御意見を聞き、適切な検体検査の実施、向上していきますように努力してまいりたいというふうに思っております。

上田分科員 もう時間になりますので、これで終わりますけれども、やはり、私たちも、毎年、健康診断でいろいろな数値を見ながら、自分の健康状態というのを理解し、管理をしているわけであります。そのデータがやはり信頼できるものであるということは非常に重要だというふうに思っておりますので、ぜひ、きょういろいろとお願いをさせていただいたこともございます、引き続き、前向きに御検討いただきますようにお願いをいたします。

 以上で終わります。

宮路主査 これにて上田勇君の質疑は終了いたしました。

 次に、三谷英弘君。

三谷分科員 みんなの党の三谷英弘でございます。

 本日、こちらは予算委員会分科会、厚生労働関係ということで、大きく三点、御質問させていただきたいというふうに思います。

 一点目、まず、若年者の雇用の確保という観点で質問をさせていただきます。

 今、大学の就職内定率というのは、ことし二月一日の時点で、八一・七%という調査結果が出ています。ここ数年間は超就職氷河期というふうに言われておりまして、若年者層の雇用情勢というのは非常に厳しいのが実情でございます。少子高齢化が進む中で、高齢者の雇用を確保するということは非常に重要ではございますけれども、この国の将来を担う若い世代の雇用をしっかりと確保するということも非常に重要でございます。

 だからこそ、まず、若年者層の雇用確保に関する対策について伺いたいと思います。

 ことしの四月一日から、定年延長制度の全てが実施されております。六十五歳未満の定年の定めをしている会社は、一、六十五歳までの定年の引き上げ、二、再契約という形で六十五歳までの継続雇用制度の導入、三、定年の定めの廃止、いずれかを行わなければいけないというようなことではございますけれども、もちろん、この目的というのは高齢者の雇用の確保ということでございますけれども、雇用の数というのは一定で、雇用口というか、就職できる先というのは、自然と湧いて出てくるというものでは、当然ながらございません。

 そういう意味で、こういう高齢者に職を確保していくということになれば、当然ながら、その一方で、若年者に行き渡るそういった仕事の先、雇用に影響が出るというような観点をもっともっと持っていただきたい、それが欠けているのではないかというふうに考えざるを得ません。

 そこで、まず伺います。

 この定年延長される直前の定年時点での労働者の平均年収というのは、幾らぐらいになりますでしょうか。また、この定年延長というものの制度を利用した後、その後、働いている労働者の平均年収というのは、現役、六十歳時点よりどれぐらい年収が下がるのかということについて、まずお答えいただきたいと思います。

小川政府参考人 お答えを申し上げます。

 まず、平均年収からお答えしますと、これは必ずしも継続雇用の人間だけが対象ではございませんが、平成二十三年賃金構造基本統計調査によると、六十から六十四歳の所定内賃金は二十六・一万円となっておりまして、五十五歳から五十九歳の定年直前の層に比べますと、二四・七%低下しております。

三谷分科員 ありがとうございました。

 それぐらいの年収がある人というのが、二六%ぐらいですか、三〇%弱年収が減るということで、まだまだ高い給料をもらっているというふうに評価することができるのかなというふうに思います。

 今、二十代の若者の三分の一というのが平均年収が二百万円台というふうに言われております。それだけの、高齢者の方々が希望するということで高額の年収を得られるという形になりますと、当然ながら、人件費というのは各企業で一定であるということが考えられるわけですから、高齢者にそれだけの人件費を割いていくということは、逆に言うと、若年者層に行き渡る人件費というものが当然、リソースは少なくなってしまうということになるわけです。

 本来若手が担うべきというような仕事を、高齢者が、希望すればそういった仕事につくというようなことだけではございません。

 今、高齢者が定年延長という制度を利用して六十五歳まで働くということは、これは何を意味しているかといいますと、いわゆる高度経済成長の時代に正規雇用の職に、いわゆるありついたという表現が適切かどうかわからないですけれども、正規雇用の職を得た今の高齢者の方々が、単に希望するだけでさらに五年間その就職口というのが手に入るということに対して、若年者においては、そもそもそういったいわゆる正規雇用という口が少ないわけですから、幾ら希望したとしても就職すること自体が困難である。この定年延長制度というものは、ある意味、正規雇用を既得権益化するものというふうに言わざるを得ませんし、こういった制度があるからこそ、いわゆる正規雇用と非正規雇用というものの格差が広がってしまうというような結果につながってしまうように思われるところでございます。

 この今の若年者層への雇用の影響という点について、できれば大臣の御所感を伺いたいと思います。

田村国務大臣 今般の六十五歳までの継続雇用制度、もうスタートでありますけれども、これに関しては、いきなり六十五歳までというよりかは、段階を踏んで六十五歳までということで、三年ごとに一歳ずつ上がっていくというような、そういう特例措置があります。

 そういう意味からいたしますと、ちょうど厚生年金が支給開始年齢が引き上がっていくんですね、そのときに収入がなくなるという方々が出てこられるということもございまして、これに平仄を合わせたような形の部分もございまして、引き上げていくといいますか、継続雇用をお願いしてきているという法案でございます。

 今委員がおっしゃられることも、重々我々も、法律を改正するときに議論をさせていただきました。

 一つは、マクロで見ますと、ちょうど団塊の世代がこれから定年退職になってまいりますから、大きな固まりでございますので、この方々が定年退職をして、若い方々に対して影響があるかというと、その分だけは働く方々が減っていくわけでありますから、六十一歳、六十二歳というふうに継続雇用を引き延ばしていくと同時に、若い方々に対する影響というものは、マクロとしては、それほど大きな影響はないであろうというふうに思います。

 一方で、ミクロで見ましても、経験豊富な定年者といいますか高齢者の方々と、それから若い方々というのは、必ずしも求められるものが同じではないということでございまして、企業も合理的に、将来の企業運営、経営に当たって新しい有能な人材を求めていくわけでございますから、そのような意味からいたしましたら、直接的にそのまま代替していけるという問題ではないというふうに思っております。

 しかし一方で、いろいろな事情で、確かに今、若年者の雇用状況は非常に厳しい状況でございますから、影響がないかと言われると、それは個々の部分では出てくるわけでございまして、そういう意味では、若い方々に対しての対策もしっかりとやっていかなければならないというふうに思っております。

 ちなみに、朝日新聞が大手企業百社に実施しました調査では、この改正高齢法でありますけれども、これがスタートしたときに影響が出るかどうかというような話でありますけれども、二〇一四年の春の新卒採用数に影響を与えるかと聞いたところ、変えないという企業が八十四社、それから、ふやすという企業も四社ありまして、そういう意味では、今のところ、このアンケートに関してでありますけれども、それほど大きな影響が出ていない、アンケートの結果はそのような結果が出てきております。

三谷分科員 今のアンケートというのは、あくまでも大企業というものを限定してとっているわけでございますから、当然ながら中小企業というものの人件費を圧迫しているという側面も、ぜひとも目を向けていただきたいというふうには思うところではございますけれども、まさしく今大臣がおっしゃった若年者の雇用というものについて、次に伺いたいのが、今までの大学での就職活動のあり方という問題です。

 毎年、大学生というのは、一斉に横並びで就職活動を行います。そして、多くの学生は卒業とともに就職をしていくということになりますけれども、残念ながら、これというのは景気によって非常に左右されてしまう。いわゆる景気がいいとき、当たり年というものと、景気が悪い、外れ年というものに分かれてしまう。当たり年には比較的楽に就職できるということになるのに対して、景気が悪い年にはなかなか、優秀な人材ですら就職先を見つけられない、埋もれてしまうというような可能性があるわけです。

 こういう事態を防ぐために、どのような対策というものを御省では設けておりますでしょうか。また、就職活動というものを行う際には、いわゆる大企業というものに就職の希望が殺到する、いわゆる雇用のミスマッチというものが生じがちではございますけれども、これを解決するための対策について、どのように講じられておりますでしょうか。

田村国務大臣 新卒者の方々に対する、就職活動、なかなか今いろいろな状況で、もうちょっと先延ばしをしながら、しっかりと大学卒業の方々は勉強してもらった方がいいんじゃないかという動きもあるようでありますけれども、いずれにいたしましても、昨今、非常に厳しい状況が続いておるわけであります。

 そのような意味からいたしまして、まず、新卒者という定義自体を、卒業してから三年の方々も含めて新卒者として扱っていただきたいということを、企業側、経済界側にはお願いをさせていただいております。

 その上で、なかなか決まらない、就職活動をしながら内定がもらえない、そういう学生さん方に対しましては、今新しく新卒応援ハローワークというものを各地域につくっておりまして、こういうような形の中において新卒者をしっかりと応援していこう、これが一つ。

 それからもう一つは、フリーターの方々に関しては、わかものハローワーク、もしくはそういう相談窓口を各ハローワークにつくっておりまして、こういうところでフリーターの方々に対してしっかりとした対応をしていこうと。

 さらには、ニートの方々、これは、就職活動に失敗をされまして、その後、就職活動すらなかなかできないという方々に対しては、地域若者サポートステーションというものを活用いたしまして、場合によっては合宿型までつくりまして、そういう方々に対して対応していこうというふうに考えております。

 なお、先般の補正予算でありますけれども、若者チャレンジ奨励金というものをつくりまして、これはオン・ザ・ジョブ・トレーニング、オフ・ザ・ジョブ・トレーニング等々含めまして、企業等々に、正規で若い人たちを雇い入れたときにいろいろな形で助成をさせていただいて、トレーニングをしていただく。

 あわせて、トライアル雇用で、初めは非正規でありますけれども、トライアルで、お互いに、企業側は働く方を、働く方は企業をそれぞれ見ていただく期間を設けまして、その上で正規の方に誘導していく。

 このような施策等々、若者等々がしっかりと正規の職につけるような支援策を今進めさせていただいております。

 なお、中小企業に関しましては、政務官の方からお答えさせていただきます。

丸川大臣政務官 中小企業の求人とそれから学生側の求職のミスマッチというものの解消についてでございます。

 先ほど大臣から御答弁のございました新卒応援ハローワーク、ここで、民間企業で人事を担当したことがある方ですとか、あるいは人材ビジネスで就労された経験がある方にジョブサポーターという形で来ていただいて、マンツーマンの担当者制で、どういう企業を選べばいいか、あなたの特性に合わせてこういうところに目を向けてみてはどうかというような支援の中で、中小企業にも目を向けていただくということをずっと続けてきております。

 このような形でマッチングを進めた結果、ある程度の成果も出ているところでございます。

 一方では、中小、中堅の企業の中で、特に若者の採用や育成に積極的ですということを宣言していただいた企業に対しては、若者応援企業ということで若者にPRするということで、平成二十五年度の予算で、その企業のPRのため、それから就職面接会のための予算というものをつけております。

三谷分科員 ありがとうございました。

 非常に多様な方策というのをとられているんだなということを改めて実感するわけでございますけれども、ここで一つ、ぜひとも今の就職のあり方についても見直しを図っていただきたいというふうに思います。

 どうしても、当たり年、外れ年というものがある、その中で雇用ミスマッチが生まれてしまうというものを解消していくために、できれば大学のころから多くの企業にしっかりとなじんでいく、インターンシップ、そういった形でしっかりと仕事をある意味手伝って、そのまま就職を行っていくというような形がふえればいいなというふうに考えているところでございます。

 あともう一点、先ほど、大臣告示という形で、就職後三年間、新卒として扱ってほしいという、その趣旨は物すごくよくわかるところではございますけれども、本来的には、どういった人材を採用するのかというのは、それはまさしく市場原理のまさに中核というところでもございますから、企業の側が率先して優秀な人材を、新卒、大学卒業をするという人たちではない人から積極的に採用するような形というのをぜひとも模索していただきたいというふうにお願いをさせていただきます。

 続きまして、次の質問に移らせていただきます。

 質問通告の順番を変えまして、動物愛護について伺いたいと思います。

 昨年九月に動物愛護法というものが改正されまして、今まで以上にペットを含む動物の保護というものが図られることになった、これは非常に喜ばしいことでございます。しかしながら、まだまだ課題は残っておりまして、本日はその課題について伺いたいというふうに思います。

 まず、これは動物の殺処分の実態というところでございます。

 昨年の動物愛護法の改正によって、保健所における犬猫の引き取り義務というものが緩和されて、「殺処分がなくなることを目指して、」という一文が入れられました。これは、日本が国として殺処分ゼロということを目標にしているということでよろしいでしょうか。これは質問通告になかったことではございますけれども、念のためお答えいただければと思います。

伊藤政府参考人 昨年、動物愛護管理法が改正されました。議員立法で改正されたわけでございますけれども、その中に、殺処分ゼロを目指していくんだという条項も入っております。

 国も、地方自治体と連携して、殺処分をできるだけ減らしていくといったことで連携して頑張っているところでございます。

三谷分科員 ありがとうございました。

 それでは、個々の問題について伺いたいと思います。

 まず、マイクロチップというものをペットに入れていくという問題です。これは、狂犬病の対策として、今、鑑札というものをつけているところでございますけれども、このマイクロチップをしっかりともっと生かしていくということができないか。

 これは昨年の法改正の際には義務化はされなかったですけれども、大震災が起きたときにペットと飼い主をつなぐというような大事な役割を果たすものでもありますし、安易な、無責任なペットの放棄を防ぐというような効果もございます。また、先ほど申し上げましたとおり、狂犬病を防ぐというような観点での活用も考えられるところでございますけれども、このマイクロチップの義務化に向けての課題というものは何になりますでしょうか。

矢島政府参考人 狂犬病予防という観点でのチップのお話が出てきているわけでございますけれども、狂犬病予防法におきましては、狂犬病予防対策の一環として、犬の飼い主に対して、飼い犬の市町村への登録とその証明である鑑札の装着を義務づけております。

 一方、先生御指摘のマイクロチップについてでございますが、現在のところ、その利用が十分普及していないということ、それから、現状では、直ちに狂犬病予防法に基づく登録の手段として活用することは困難であると考えております。

 今後の動物愛護管理法におけるマイクロチップ普及推進のための検討ですとか、その成果を踏まえつつ、環境省とも連携をいたしまして、狂犬病予防法におけるマイクロチップの導入につきましては、狂犬病対策に有効かどうかも含め、検討をしてまいりたいというふうに考えております。

三谷分科員 ありがとうございました。

 ぜひとも、このマイクロチップ、もちろん狂犬病予防に有効かどうかという観点、そして、先ほど申し上げたペットと飼い主を結んでいくというような観点からも、導入の是非というものの検討を進めていただきたいというふうに、これは厚生労働省さん、そして環境省さん、いずれにもお願いをさせていただくところでございます。

 続きまして、動物実験、実験動物の取り扱いの件について伺います。

 日本実験動物協会のアンケートの結果によれば、平成二十二年には六百十七万頭の実験動物が販売された。六百万頭を超える、そういう動物が実験に使われたというような形になるわけでございます。

 昨年、動物愛護法の改正の審議が行われた際には、みんなの党の水野賢一参議院議員が、少なくとも、その数についてはそれぞれの企業において情報公開等を行うべきではないかという質問を行い、これに対して、この法案提出者からは、環境省や厚労省、農水省、文科省を交えて実務者レベルで総合的に検討していく必要があるというような回答をいただいております。

 そこで、伺います。

 この実験動物の取り扱いについて、情報公開を行うことができない、難しいというふうに考えられる理由というのは何に当たりますでしょうか。

秋葉副大臣 厚生労働省では、平成十八年の六月に、所管をいたしております実施機関における動物実験等の実施に関する基本指針という形で策定をしてきておりますが、まだ、対象主体、実施数が一〇〇%にならないというのは御指摘のとおりでございます。

 この中で、厚生労働省の国立試験研究機関でありますとか独立行政法人等の長は、動物実験の施設等の整備あるいは管理の方法や動物実験の具体的な実施方法等を定めた規程を作成して、動物実験が基本指針やこの規程に適合しているかどうか、自己点検や評価を行い、その結果等を適切な方法で公表するということになっているわけでございます。

 また、一方、民間企業におきましても、研究内容の秘密に配慮しつつも、基本指針をできるだけ策定していただいて、情報公開に努めていただくようお願いをしてきているところでございます。

 今後とも、各実施機関における動物実験に関する情報公開の実施状況の把握に努めながら、一層実施機関の割合がふえるように努力をしてまいりたいと思います。

三谷分科員 ありがとうございました。

 先ほど答弁いただいた中でも、民間企業というのは、どういった動物を使っているのか、それをどれぐらい使っているのかということによって、今何の研究がどれぐらい進んでいるのかということが明らかになってしまうから、やはり公表したくないというような答えというのはよくいただけるところではございますけれども、先ほど、いみじくも例に挙げていただきました国立研究機関等々におきましては、そういう営業秘密というものが漏れる懸念というのがないわけでございますから、これは、先例として、一足先に公表していくというような対応もとっていただけないものかというふうに考えておりますけれども、この点についていかがでしょうか。

秋葉副大臣 今、国立の研究機関等における実施状況は、まだ五割にいっていない状況でございます、三十四施設を対象にした中で。

 既に公表を前提に取り組んでいただいているところは、なお一層公開に努めていきたいと思っておりますし、まだ、残念ながら実施機関に入っていないところにつきましても、できるだけ早期に実施機関に入っていただいて、公開に努めていただけるよう督励をしてまいりたいと考えております。

三谷分科員 ありがとうございました。ぜひとも前向きに検討していただければというふうに思います。

 続きまして、ペットショップ、これの規制というものについて伺いたいと思います。

 昨年の動物愛護法の改正の中で、犬猫等販売業、ペットショップというものの販売業、販売を行っている者に対して、インターネットでの販売というものを事実上禁止しただけではなく、犬猫等の所有状況の記録、報告を義務づけたということになっています。

 この犬猫等の所有状況の記録、報告とは具体的にどういったことを意味するのか、お答えいただきたいと思います。

伊藤政府参考人 御指摘の点につきましては、犬猫等の販売業者が所有する犬及び猫、あるいは販売、引き渡しをした犬及び猫、飼養中に死亡した犬及び猫について、その数を都道府県知事に届け出るということが義務づけられたところでございます。

三谷分科員 ありがとうございます。

 ぜひともこの所有状況の記録そして報告というものをしっかりとしていただくことによって、ある意味安易な、そして無責任な入荷というものを防ぐことができるのではないかというふうに考えているんですけれども、ここで一点伺います。

 ただ単にこれを官庁に報告させるということだけでは、正直、中途半端な効果しかないと言わざるを得ません。一般の有権者、国民から、どのペットショップが何匹入れて何匹出したかということを理解されないと、そういった安易な動物、ペットの販売、入荷等々を防ぐことはできないかと思われますけれども、情報公開請求をすることによって、その販売数というようなものは、記録については明らかにするということはできるのでしょうか。

伊藤政府参考人 届けられた情報につきましては、届け出を受けた各都道府県において管理されるということでございます。

 それにつきまして情報公開請求があった場合については、各都道府県がそれぞれの情報公開条例等に基づき判断をされるというふうに承知をしております。

 もちろん、それぞれの県では、例えば営業上の利益を侵害するとか、そういった場合には公開しなくてもいいよというような条例が多く定められているところでございます。そういったことを、さまざまなことを勘案して、都道府県において判断されるものというふうに考えております。

三谷分科員 まさしく、そこの点で、情報公開請求をして非公表というふうにならないように、ぜひとも各都道府県にはお願いしたいところではございますけれども、国が持っているというような情報に関して言えば、法人等の情報に関しては、法人等の正当な利益を害するおそれがある場合には開示をしなくてよいというような定めになっているところでございます。正当な利益を害するおそれというものには該当しないのではないかというふうに考えておりますので、ぜひともその点の議論というものを、関係官庁といいますか、都道府県とも協議を進めていただきたい、お願いを申し上げます。

 残る時間におきまして、生活保護の不正受給の問題を伺いたいと思います。

 ことしの予算から、生活保護の基準が引き下げられるということになっております。しかし、その一方で、不正受給というものが横行しているというふうに言われております。平成二十二年度で約二万五千件、総額百三十億円、平成二十三年度で約三万五千件、約百七十億円、件数も金額も急増しております。

 この不正受給が急増している原因とは何にあるのでしょうか、お答えいただきたいと思います。

村木政府参考人 不正受給の件数の増加でございますが、一つには、私ども、また自治体も大変努力をしまして、適正な受給が行われるように検査をしっかりしているという点がございます。

 それからもう一つは、会計検査院等の検査もございまして、収入の申告漏れ等々につきまして厳正に定義をするということで、うっかり申告漏れをしていたようなものについても、ルール違反の受給については不正受給としてきちんとカウントをするというようなことをして、基本的には、不正受給の把握にしっかり努めているということが件数の増加につながっているということでございます。

 また、給付件数そのもの、分母がふえておりますので、それを反映している部分もございます。

三谷分科員 ありがとうございました。

 ただ、この不正受給をある意味監視していくというような任に当たられているのは、それぞれ、地方自治体におけるケースワーカーだというふうに伺っております。

 ケースワーカーの方々が今、一生懸命頑張られて、不正受給というものを何とか食いとめようというふうにされておりますけれども、残念ながら、このケースワーカーの数が不足しているというような実態もございます。また、今、各種報道によりますと、非常に不幸な事態ではありますけれども、生活保護の受給者とケースワーカーというのが手を組んで不正受給を行っているというような報道もなされているところでございます。

 そういったものを踏まえて、どのようにこの不正受給というものを防いでいくのか、その点についての取り組みを伺いたいと思います。

田村国務大臣 やはり、ケースワークは大変重要でございます。

 ケースワーカーに対しましては、地方で本当にまだまだ足らないというお話もございまして、これに関しましては、今年度のこの予算案の中におきまして、さらに人員配置等々をしっかりとできるような形で、内容を盛り込ませていただいております。

 それと、あと、この不正受給をどうやって防止するかでありますけれども、現在も、例えば、働いて得る収入、それから年金収入、これもしっかりとやはり把握することが大事であるということ。それから、不正に受給をされたものに関しては、ちゃんと返していただくということを強化していかなきゃならぬということでやってきておるわけであります。

 特に今回、この国会にも出させていただきたいなと今準備をさせていただいておるんですが、生活保護法の改正に関しまして、例えば、罰則を強化しようという部分、それからまた、返還金の上乗せをしまして、悪いことをした場合にはちゃんと返還金もふやしますよと。その返還金も、本人の同意が前提でありますけれども、保護費と相殺をするような形で返していただくということも考えております。

 さらには、何度も出たり入ったりという方々がおられます。もちろん、必要な方は、これはこれで認めるわけでありますけれども、内容を精査して、厳格に審査の方を進めてまいりたい。もちろん、急迫等々の場合は、これはいたし方がないわけでありますけれども、そうでない場合は、働いていただける場合は働いていただかなきゃならないわけでありまして、この審査は厳格化をしてまいりたいというふうに思っております。

 何よりも、自治体の調査権限、これをしっかり持っていただいて、本来、生活保護に当たる方じゃない場合があるわけでありますから、官公庁に関しても、自治体からいろいろな情報をという場合には、これはちゃんと報告しなきゃいけない義務というものを盛り込ませていただきたいというふうに思っております。

 不正受給が余り広がりますと、生活保護制度自体の信頼にかかわってくるわけでありまして、本来、正当な理由で受けておられる方々も肩身の狭い思いをされなければならぬわけでありますから、厳格にこの部分はこれから進めさせていただきたいなというふうに思っております。

三谷分科員 持ち時間が終了いたしました。

 ぜひとも不正受給というものを積極的に暴いていただきたい。今おっしゃられましたけれども、不正受給の割合が高くなるということは決して恥ずかしいことではないんだ、それはしっかりとケースワーカーの方々が実態の究明に挑まれた結果なんだということを国民の側としては理解したいと思っておりますので、不正受給の防止について臨んでいただきたいというふうにお願いいたしまして、質問を以上とさせていただきます。

 ありがとうございました。

宮路主査 これにて三谷英弘君の質疑は終了いたしました。

 次に、笠井亮君。

笠井分科員 日本共産党の笠井亮です。

 日本のこれからを担う子供、子育ての問題、そして若者の雇用にかかわる問題について質問いたします。

 まず、国立総合児童センター、こどもの城についてお聞きしたい。

 これは厚生労働省で結構です、この施設の目的と概要、そしてこれまで果たしてきた役割の評価について、端的にお答えいただきたいと思います。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 こどもの城は、昭和五十四年の国際児童年を記念し、昭和六十年に国が設置したものでありまして、子供を取り巻く生活環境が当時必ずしも整っていなかった、その時代に、遊びのプログラムを開発し、地方公共団体に情報提供して、子供の健全育成に資するという役割を果たしてきたものと認識をいたしております。

 その評価でございますけれども、ここまで至る間、さまざまな遊びのプログラムを開発し、流布してきたということは、一定の評価が与えられるものというふうに考えているところでございます。

笠井分科員 大型児童館としての機能とともに、全国の児童館のセンターとして、そういう機能も果たしてきた。そして、小児保健クリニック、発達相談、あるいは保育施設、ホテル、二つの劇場を併設しているということで、厚労省も、今ありましたけれども、全国の児童健全育成関係施設の中核施設ということで、大事な目的と機能があると、その役割を高く評価してきたわけであります。

 ところが、前政権時代の昨年九月でありますが、厚労省は、二〇一五年三月末をもってこれを閉館するというふうに発表いたしました。

 この施設を閉館する理由は何でしょうか、厚労省。

石井政府参考人 先ほども申し上げましたとおり、こどもの城は設置から二十七年を経過いたしております。昨今、子供を対象とした民間施設、あるいは地方の児童館、そして子育て支援拠点等の整備が進んでおります一方で、建物の老朽化も進みまして、現在の機能を維持するには、近いうちに多額の費用を要する大規模改修工事をする必要が出てまいりました。

 こうした事情を総合的に勘案いたしまして、モデル施設としてのこどもの城の目的は十分に達成できたというふうに考えまして、また、国の果たすべき役割も踏まえまして、平成二十七年三月末での閉館を決定したところでございます。

笠井分科員 田村大臣、このこどもの城というのは、行かれたことはありますか。

田村国務大臣 私は、直接お伺いしたことはありません。

笠井分科員 今、厚労省から、二十七年たってということで、いろいろな変化があったことを言われたんですけれども、私は、四月初めに行ってまいりまして、二十七年たって、ますます大事になっていると感じました。

 ちょうどそのときは春休みだったんですけれども、音楽とか造形とかスポーツ、さまざまな遊びということで、子供たちが夢中でやっている。親と一緒にということでやるんですね。結構人数いっぱいやりながら、やっているんです。父母や友人たちと一緒に生き生きと活動して、指導する職員、スタッフも熱心に頑張っていらっしゃいました。

 子供たちが、いろいろな遊びを通じて、さまざまな体験をしながら、いろいろなことを身につけていく。昨今、いろいろなストレスが子供たちにある中で、一層やはり大事なことだなと。そして、行ってみましたら、父母の皆さんからも、ぜひぜひ残してくださいという声が口々にありました。

 閉館の理由として、先ほど答弁の中で、各地で児童館ができたからモデルとしての役割を終えたということでの答弁もありましたけれども、それならばなおさら、全国に広がったら、全国のセンター的な機能は必要ではないか。

 日々変化する子供の関心、意識に合わせて楽しいプログラムを開発し、実践して、全国の児童館に発信、普及する。それに対して地方の方からも、それを受けとめて、今度はもっとこうやった方がいいんじゃないかということでフィードバックもあるということで、さらにプログラムが深化していく。研修や交流もして、全国の事業をよりよいものに引き上げていくということで、私は、まさに全国のセンターということでいえば、国ならではのそういう役割と機能があるということを、行ってみて痛感いたしました。

 そこで、厚労省に伺いたいんですが、こういうこどもの城をなくしてしまって、そうした全国の児童館のセンター的機能は、これは一体どうやっていくつもりでしょうか。

石井政府参考人 確かに、こどもの城につきましては平成二十七年三月末をもって閉館したいというふうに考えておりますけれども、先ほど申し上げましたように、地方でもさまざまな拠点ができている、そこでの活動の中身を深めていくことが必要ではないかというふうに考えております。

 これまで、児童館ガイドラインというものを作成いたしまして、そこの活動の底上げを図っていこうという取り組みを私ども行っておりますのと、それから、児童館活動の好事例、そういったものを取りまとめまして、これをフィードバックしていくということなども行ってきております。

 そして、これまでも行ってきておりますが、こどもの城の活動成果、子供の遊びのためのかなり先進的なプログラム、これも幾つも開発してきておりますので、それを実際に巡回指導という形で提供していくということも行ってきたわけでございます。

 今後とも、こういう形で、ソフト面で各地域での拠点で、あるいは施設で活動が高まっていくような、そういうソフト面での支援というのをしていくべく、さらに工夫を重ねていきたいというふうに考えております。

笠井分科員 大臣、今答弁があったんですが、ガイドラインをつくって、好事例集をということで、実践事例集、厚労省もこの三月出されたというのも私承知しているんですが、それはもちろん大事なことだと思うんですが、それで代替できるかという問題があるんですね。

 それで、当の全国の児童館は、では、こどもの城の閉館発表をどう見ているかというと、ここに、こどもの城、青山劇場、青山円形劇場の存続を願う有志の会、きょうも傍聴に見えている方がいらっしゃいますが、それが全国の児童館に対してアンケート調査しました。

 その中で、結果が出ていて、ここにあるんですけれども、動くこどもの城という、全国の児童館を回って遊びのプログラムを普及する事業も含めてやられているということで、この三年間にそれに参加した児童館、全国の百四十八カ所に対して、このこどもの城に対してどう思うかということでやって、回答が寄せられているものなんです。

 首都圏の大型児童館として、全国の児童館のナショナルセンターとして、こどもの城は今後も必要であると考えますかという問いに対しては、八八%が、はいというふうに答えて、こどもの城の事業に参加された方は、八六%がその事業は児童館運営の現場で役立っているというふうに答えています。

 札幌市の児童館は、日本の子供たち、全国の子供たちにかかわる職員にとっては必要不可欠な場所、岩手県の児童館は、全国の児童館が同じレベルで活性化され、質を向上していくためにも、ナショナルセンターであるこどもの城はぜひとも必要と、口々にそういう回答を寄せているわけです。地域の児童館、地方の児童館は、どこも、こどもの城閉館よりも存続してほしい、こう切実に求めているということだと思うんです。

 それで、いろいろなかわりの措置をとるから大丈夫ですというふうに言われるんですが、では伺いますけれども、こどもの城の閉館決定に当たって、その利用者とか全国の児童館とか、あるいは地方自治体、有識者から、この閉館の問題に関して判断するに当たって意見は聞きましたか。

石井政府参考人 こどもの城についてのモデル施設としての役割、これは十分果たしてきたということや、あるいは老朽化に伴って多額な費用を要するということから、閉館にすることを判断したものでありまして、今お話ございましたように、全国の児童館、あるいは地方自治体、あるいは有識者の意見を聞いたという事実はございません。

 しかしながら、閉館までのこの二年半の期間、これを長く設けることによりまして、この間、できるだけ丁寧な説明や対応をしていきたいというふうに考えております。

 本年三月に開催いたしました全国会議におきましても、こどもの城の閉館について説明をするとともに、児童館の巡回支援活動事業等について、これは今年度も継続しますよということを申し上げたところでございます。

笠井分科員 いろいろ言われましたけれども、要するに聞いていないんですよ、全国でそうやってセンターとして頼っているところから聞いていない。

 では、誰が一体閉館してくれと言ったのか、一体誰がどうやって判断したのかということになります。

 こどもの城の閉館となれば、併設されている青山劇場、それから青山円形劇場も閉館となります。これらの施設を利用してきた劇場使用者とか演劇関係者の意見というのは、判断に当たって聞きましたか。

石井政府参考人 先ほどと同様でございますけれども、事前に、劇場使用者とか演劇関係者から意見をお伺いはしておりませんけれども、主な劇場使用者に対しましては、こどもの城、児童育成協会を通じて説明をしております。特に、劇場の予約というのはかなり事前に予約されるということで、大体一年半ぐらい前から予約が入ってまいりますので、公演活動などに支障がないようにということで、二年半の期間を設けております。

 また、その際の反応でございますけれども、残念だという声もございますけれども、最近は、ぜひ最後の公演をやらせてほしいという希望が寄せられているという状況でございます。

笠井分科員 聞いていませんけれどもじゃなくて、聞いていないんですよ。

 それで、残念という声はありますけれどもじゃなくて、多くの声があるんです。

 大臣、このこどもの城、青山劇場、青山円形劇場の存続を願う有志の会の方々が署名運動に取り組まれておりまして、そして、その署名にはたくさんの著名人が賛同しております。宝塚歌劇団出身の女優の鳳蘭さんとか、今子供たちに大人気のワンピースというアニメの主人公のルフィの声などの声優をやっている田中真弓さんとか、映画監督の是枝裕和さんとか、ホリプロ、それからワタナベエンターテインメントも賛同人になっている。

 こういう声が広がっているということについては、大臣、御存じでしょうか。

田村国務大臣 いえ、直接は存じておりません。

笠井分科員 この青山劇場というのは、ジャニーズ事務所所属のタレントもしばしば出演するという劇場として知られていて、嵐の大野智さんや松本潤さんが出演したこともあるというので、ファンからも、この劇場をなくさないでという声がたくさん寄せられている。

 昨年六月には、劇場、音楽堂等の活性化に関する法律が全会一致で成立しております。前文で、「国及び地方公共団体が劇場、音楽堂等に関する施策を講ずるに当たっては、短期的な経済効率性を一律に求めるのではなく、長期的かつ継続的に行うよう配慮する必要がある。」ということで、国の役割を定めている。

 さらに、昨年九月には、衆参両院で、国会史上初めて、文化芸術政策を充実し、国の基本政策に据えることに関する請願というのが採択をされて、国民の実演芸術創造と享受の機会を拡充すること、以上の政策を推進するために必要な予算を確保することということをうたっております。

 これらの趣旨に照らしても、今回の判断というのは問題だと思うんです。

 そもそも、閉館の決定過程が私はよくわからないんですね、不可解。閉館の発表というのは、昨年九月二十八日に突然ありました。

 しかし、九月七日に公表されました厚労省の平成二十四年行政事業レビューシートというのがここにございますけれども、これを見ますと、こうあります。

 この事業というのが中核施設としてやってきたという役割を言いながら、「年間八十万人前後の来館者があることから、広く国民のニーズがあり、優先度が高い事業であるといえる。」「年間八十万人前後の来館者があり、整備された施設は十分に活用されている。」

 そして、「点検結果」と書いてありまして、「唯一の国立の児童館であるが、開館以降既に二十五年以上が経過していることから、館内の各設備等については、老朽化が著しくなってきており、毎年、子どもたちの安全の確保・維持のための改修や、利用者の利便性の向上等を図り、児童の健全育成にふさわしい環境を保つための整備を行っているところであり、」やっていると、「事業を行うために最低限必要な経費については確保すべきである。」閉館すべきなんという話は全然ないんですね、九月七日のレビューシートで。

 その後わずか三週間たって、九月二十八日に突然、閉館の判断で、一片の紙で通知が出たわけです。この間に一体何があったんですか。

石井政府参考人 まず、行政事業レビューシートについて申し上げたいと思います。

 これは、平成二十五年度の概算要求に当たって作成したものでございます。その中で、その時点におきまして、現時点において有効、優先度が高い経費として記載をしたものでございます。

 一方で、施設の老朽化などを考えますと、やはり将来にわたって優先度が高い予算として位置づけていくものではなく、二十六年度末を目途とする施設の廃止決定とそごは生ずるものではないというふうに考えております。

笠井分科員 今のもちょっと意味不明なんですね。

 このレビューシートでいいますと、概算要求と言いましたけれども、これからこれをどうするかという話でありますけれども、続けることが前提になっているわけですよ。

 そして、評価した後に、「予算監視・効率化チームの所見」という欄にこう書いてあります。「本事業については、一部不用が生じていることからも、事業内容を限定・重点化し、予算を縮減すべき。」とあるだけで、その所見を踏まえた改善点ということで、「概算要求における反映状況等」としては、「印刷物の削減による縮減。」と書いてあるんですよ。つまり、印刷物を減らしなさいというのが評価の上での点検の結果だと書いてあるので、ここからは閉館するという話は出てこないんですよ。

 改修に百二十億円かかるとさっきもありましたけれども、その根拠とされる国立総合児童センター震災影響建物調査報告書というのを見ましたけれども、この結論も、十年以内を目途に大規模改修をした方が、部分改修を重ねるよりもお得ですよということが書いてあるんですよ。建物自体の耐震性は全く問題ないとなっているんです。仮に、大規模改修を諦めるとしても、まだ十年近くは使えるということで、何も、二年後にこれを閉館しなきゃいけないというのはどこにも理由がないわけですよね。

 大臣、これは、児童館というのは、児童福祉施設の中でも唯一、全ての子供たちを対象にして、子供や親が自由に利用できる施設。厚労省の先ほどあった児童館ガイドラインでも、「児童館は、地域のすべての児童に健全な遊びを通してその健康を増進し、又は情操を豊かにする施設とされているが、職員の専門性を生かし子育て家庭の支援や児童虐待防止の対応も期待されているところ」というふうに書いてあります。

 子育て支援の充実とかあるいは少子化対策というふうに言われながら、児童館の中核的施設で、センター的役割を果たしているこどもの城を、このまま閉館にしてしまっていいのかという問題があると思うんです。

 私は、幾つも問題を指摘してまいりましたが、大臣、これは前政権の時代に決定したことであるので、その決定過程や根拠についても、ぜひもう一度少なくとも検証して、大臣としてももう一回さらってみていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

田村国務大臣 前政権下での決定ということは、これは間違いないわけでありまして、今、行政レビューのシート等々のお話も、拝見させていただきまして、そういうことであるならば、確かに不可解なところは、委員がおっしゃられたところも、まあまあそうなのかなという気もするわけであります。

 ただ、一方で、毎年、運営経費に係る部分、運営していく部分に関しての経費に対して、国も一定の関与をしてきておるわけであります。

 それから、全面改修といいますか、建てかえを含めて、巨額な費用がかかるという話も私はお伺いいたしておるわけでありまして、それをやるとなれば、これは百二十億であるかどうかはわかりませんけれども、その規模の金額という話であれば、これはそう簡単な話ではありません。

 それにあわせて、毎年毎年改修してくるとどうなのかという、金額的な部分もあるわけでございまして、基本的に一度決めた部分ではありますが、もう一度省内の中で、どういう経過においてこのようなことが決定をしたのかということは、検証はさせていただきたいというふうに思います。

笠井分科員 ぜひやっていただきたいんです。

 中には、あの地域の再開発のためにという計画があって、そこにこれがかかわっているんじゃないかというようなことも出たりしていますので、ぜひ、大臣に提案なんですけれども、一回行っていただいて、そして見ていただいて、国でやってきた二十何年間ですから、そして関係者の声も聞いていただきたいと思うんですが、いかがですか。

田村国務大臣 時間があれば見に行きたいと思っていますが、ただ、一方で、各児童館の役割というものもあるわけでありまして、本当にこどもの城がなければ、いろいろなソフト事業も含めてセンター機能としてできないのかどうか、そこも我々は見ていかなきゃいけないわけでありますから、その点も含めまして、このこどもの城の問題というものは勘案してまいりたいというふうに思います。

笠井分科員 ぜひ検証していただきたいと思います。

 お金がないと言いながら大型公共事業は復活させながら、子供のための施設は切り捨てるというようなことになると、これは許されないし、そういう声も上がっています。税金の使い方が間違っているということになってくると思うので、改めて、こどもの城の存続を求めたいと思います。

 さて、次に、若者雇用問題について質問いたします。

 若者の完全失業率は、全世代平均を大きく上回って、派遣など不安定な働き方の非正規社員というのが、二十四歳以下で二人に一人に上っている。新規大学卒業者の内定率も過去五番目に低いという状況です。

 日本共産党は、東京でも若者の雇用や就活問題の解決を目指して、東京都委員会に雇用と就活対策室をつくりまして、三十歳の吉良よし子室長を先頭にして、アンケートやシンポジウムに取り組んで、若者と一緒になって政策提言づくりをやってきているところでございます。この点では、大いに知恵を出し合ってやっていきたいと思います。

 そこで、地域若者サポートステーション事業について伺いたいんですが、厚労省は、この事業の目的、概要、そしてこれまでの成果をどのように見ているか、取り組みの評価について伺いたいと思います。

桝屋副大臣 お答えをいたします。

 地域若者サポートステーションでございますが、この地域若者サポートステーション事業は、若者サポステとよく言っておりますが、平成十八年度から、ニートの若者の就労支援を目的として事業をスタートさせております。

 このサポートステーションにおいては、若者支援の実績あるいは経験を持つNPO法人等が、地方自治体と協働して地域ネットワークを活用した支援を実施してございます。具体的には、専門的相談、職場体験、コミュニケーション訓練等を実施するとともに、学校と連携し、中退者支援等を行っております。

 事業開始から平成二十五年一月までの就職等進路決定者数は、累計で約四万一千名でございまして、年を追うごとに増加してございます。

 こうしたことから、着実に実績を上げていると評価しておりますが、中退者支援あるいは貧困の防止等の期待も寄せられていることから、さらに成果を上げるべく努力をしてまいりたいと考えているところでございます。

笠井分科員 これは私も大事だと思うんです。

 先日、東京・足立区のサポステ、サポートステーションに私も行ってまいりました。区民からも期待をされて、そして区外からも結構来ていて、カウンセリングとか、毎日のようにセミナーをずっとやっているんですね。それで、区も力を入れていて、利用者からはいろいろな感想も上がっていて、感動的なものも、施設の中にファイルになってつづられて、私も見ていて本当に大事だなと思ったんです。

 ある方は、こんなことを言っていました。身内じゃない人がこんなに親身になって励ましてくれる、おかげさまで就職できました、サポステの皆さんがいなかったら、ここまで来ることはできなかったし、仕事もつけなかった、何度も何度もだめだと思ったけれども、じっくり話を聞いてくださり、励ましてくださった、ありがとうございましたということで、そういう感想がいっぱいあって、それに対して、サポステのスタッフからも、頑張ってねという激励の言葉が付されているという状況でありました。

 国としては、今年度、拠点数をふやして事業内容も拡充するということでありますけれども、一方で、相談を申し込んでも二カ月先まで予約でいっぱいとか、どこどこの地域でも新しく事業を実施してほしいという要望も出されている状況です。

 地方自治体による支援という点でも、例えば、地方自治体から場所の提供を受けているサポステというのは、二〇一一年度の実績で見ると、実施団体百十のうち七十七ということで、三分の一弱はそういう提供を受けられないというので、財政負担の上でも大変苦労している。

 そこで、大臣、この実施箇所をさらにふやして、体制も強化して支援の中身を拡充していく、そのためにも、国としても予算措置を含めて努力が必要だと思うんですけれども、いかがか。

 そして、場所の確保の問題も、もちろん、自治体に対して国が何か押しつけるというやり方はまずいと思うんですけれども、国自身が支援を強めることを含めて、場所の確保の体制というか、そういうことも何か工夫ができないかと思うんですが、いかがでしょうか。

田村国務大臣 予算でありますけれども、二十四年度予算、二十億円ということでありましたが、補正で三倍の六十億円、これは、今年度運営していくという意味で、補正でつなげていくという形でこれを予算計上させていただきまして、成立をさせていただきました。

 内容的には、まず箇所でありますが、二十四年度実績百十六カ所でありますけれども、これを、二十五年度は百六十カ所予定をいたしております。ですから、四十数カ所ふえるという形で、今現在、四月現在ですと百四十九カ所までふえてきております。

 あわせて、学校との連携ということ、これによって、子供たちの現状というものを把握する必要がございますから、学校との連携機能というものも強化をしていこう。

 あわせて、合宿型、昔、若者自立塾というのがありました、途中でなくなっちゃったんですけれども。やはり合宿型で、最大半年ぐらい合宿をしていただきながら、しっかりと自立をしていただこうということで、こういうものも盛り込ませていただいたわけでございます。

 やはり、国がある程度責任を持ってこれを導入していかなきゃならぬというふうに思っておりますが、場所に関しましては、また各自治体と相談をさせていただきながら、どんなサポートができるのかということも含めて、協議をさせていただきたいというふうに思います。

笠井分科員 足立区の場合でいうと、産業経済部に就労支援課という部署をつくって、独自の支援やメニューも充実させながら努力を強めているというので、区としてのパンフレットもつくったりしてやってきております。

 我が党も、区議会で十年以上前に、当時、雇用対策は国や東京都の仕事だと言われる中でも、こういう支援の強化を求めて努力をやってきたところでありますけれども、この事業、本当に大事だと思うんですね。

 そこで、もう一点だけなんですけれども、この事業は、NPOなどが都道府県か市区町村の推薦を受けるなどして、毎年、企画競争に応募して選定されるという方式になっている。選定の結果が発表されるのは、ことしの場合でいえば三月二十二日ということになりまして、前年まで事業を実施してきた事業者が翌年も必ず選定されるというわけじゃないということなんですね。

 そうなりますと、あるサポステでは、ホームページに、三月までの新規のお申し込みは御予約でいっぱいになって受け付けを終了させていただきました、御不便をかけますけれども四月からというのはまだわからないという話になったり、年度末に学校からパンフレットにサポステのことを載せていいかという問い合わせがあっても、念のため厚労省に問い合わせると、来年度もおたくが事業をやる保証はないから、それを今やられると困るというようなことを言われたり、こういうことがあったりするというんです。

 予算の仕組みなんかもあったりはすると思うんですけれども、そうした方式を改善してほしいという切実な要望というのが多く地方自治体、事業者から出ております。

 事業がより安定したものとして、長期的展望を持ってやれるようにすべきじゃないかと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。

田村国務大臣 企画競争は、一定の企画内容、それはもちろん、その時代の状況によって変わってくるんだと思いますけれども、やはりそれなりの企画内容というものでないと実効性が上がらないわけであります。

 ただ、一方で、委員おっしゃられましたとおり、継続性というものがある程度見えないと事業の運営をしていけないのは事実でございますから、そこは当然、実績も企画内容と含めて勘案しながら、どう選定していくかということでございます。

 実績が上がらないようなサポステの場合は、それはやはりそこで選定から漏れるという話になってこようと思いますけれども、常識的に、ちゃんと実績も上げておられる、そのようなサポステであれば、それは企画内容と含めて選定基準に入れてまいりますので、しっかりと継続して運営いただけるものだというふうに思っております。

笠井分科員 この点は、よく工夫もいただいて、やはりなかなか、四月からどうなるかわからぬというのでは大変なので、みんな頑張っているところですから、そこは大いに国としても対応してもらいたいと思います。

 最後に伺いますけれども、今、東京の若者の中からも、労働者の権利について知ることができる機会や条件を広げてほしいという声が上がっていて、東京都では、「ポケット労働法」ということで、こういう冊子が、労働者の権利についてわかりやすく明らかにした冊子が発行されているということで、もっと普及してほしい、国でもつくって全国で普及してほしいという要望が強いです。

 私は、二〇〇六年の予算委員会の分科会でこの問題を取り上げて、この東京の「ポケット労働法」とか長野県の出前講座、新社会人ワーキングセミナーを紹介しながら、国でもパンフレットをつくって普及して、講座にも取り組むべきであるということを求めて、当時の小坂憲次文科大臣は、いいことだと思う、全国にも普及させるべきということで言われて、労働基準局長も、国で冊子をつくってはいないけれども、労働基準法などの周知は大変大事だということで言われてまいりました。

 その後、国としてもこうしたパンフや講座の活動に取り組んでこられたと承知しているんですが、取り組みの現状と、それから、もっと強めていただきたいと思うんですけれども、この点について大臣に答弁をいただきたいと思います。

田村国務大臣 若者がしっかりと労働法制を知っていただくというのは大変重要なことだというふうに思います。

 委員もおっしゃられましたとおり、ハンドブック、今、「知って役立つ労働法」というのを作成いたしまして、ハローワークでありますとか全国の大学で配布するとともに、ホームページ等々でも公開をさせていただいております。

 あわせて、労働基準監督署等々でも、パンフレットの方も配布をいたしておるわけでございます。

 労働者一般に対しては、基礎的なセミナーでありますとか、また新卒応援ハローワークでも、労働法の基礎知識についてのセミナー等々も実施をいたしております。

 あわせて、都道府県労働局における取り組みなんですけれども、大学等で行われるセミナー等で労働法制の周知等々も行っておるわけでありまして、平成二十四年九月から二十五年二月までの間に、百三十二大学等で延べ百七十二回のセミナーを行っておりまして、一万五千人の大学生が参加をいただいておりますが、しっかりとこれはさらに周知を徹底していくべく、我々も努力をしてまいりたいというふうに思っております。

笠井分科員 去年六月にILOで、「若者に投資を、さもなくば一つの世代が失われる」という決議が上がっております。やはり若者支援というのは大事な課題ということで、しっかりと取り組んでいただきたい、このことを申し上げて、質問を終わります。

宮路主査 これにて笠井亮君の質疑は終了いたしました。

 次に、武正公一君。

武正分科員 民主党の武正公一でございます。

 田村大臣、厚生労働大臣御就任おめでとうございます。また、副大臣、政務官の皆様にも、どうぞよろしくお願いいたします。

 きょうは、まず、一月の六日に起きました、埼玉県久喜市在住の七十五歳男性の、二十五病院、合計三十七回照会後、茨城の病院で受け入れられ、亡くなられたという大変痛ましい事故が起きまして、救急医療体制の充実、並びに搬送、そしてまた受け入れ、役所でいえば総務省、消防庁、そして厚生労働省、この連携、こういったところがこの間もずっと進められてまいったわけでございます。

 御記憶のように、奈良で、妊婦さんが搬送先が見つからず、たしかあれは大阪でしたか、受け入れて亡くなられて、その後東京でもといったことで、それが平成二十一年の消防法改正にもつながっていったというふうに考えておりますが、この事案について、厚生労働省としてどのようにまず把握をされているのか、そして、これを受けて今どういった取り組みがされているのか、伺いたいと思います。

田村国務大臣 事実関係でありますけれども、埼玉県久喜市におきまして、救急搬送の受け入れに時間を要した事案が発生したことは非常に残念なことだというふうに思っております。

 七十五歳の男性の方でありますけれども、呼吸苦を訴えて一一九番通報をされたわけでありますけれども、通報から救急車自体の到着は六分であったわけでありますが、受け入れ先の医療機関を確保するために、救急隊が二十五の病院、三十七回の照会、今委員がおっしゃられたとおりでございまして、これをしたわけでありますが、通報から二時間五十分後に心肺停止状態で病院に搬送されたということでございまして、埼玉県から報告を受けております。

 受け入れ困難であった理由でありますけれども、処置困難が十六件、ベッド満床が七件、処置中が五件、専門外が四件ということであったというふうに聞いております。

 やはり、しっかりと連携をとっていく必要があろうというふうに思っておりまして、他の県では、いろいろなICTを使ってマッチングできるような仕組みも取り入れておられるようでございますので、こういうことが二度と起こらないように、埼玉県の方とも連絡を密にとりながら、これからもいろいろな指導助言をしてまいりたいというふうに思っております。

武正分科員 埼玉県の方でも対策を講じているわけでありますが、地元のメディカルコントロール協議会でも検証結果などもまとめているということで、先週土曜日に、これは読売新聞の埼玉版だったんですが、情報公開請求でそれが報じられております。

 その中には、これは報道ベースでありますが、県東部にはある程度の病院数があるため、ほかで診てくれるという意識があったことが一因、あるいは、ひとり暮らしということもありまして、家族がいないと症状の聞き取りができないと話した病院もあったと。ですから、ひとり暮らしの受け入れはちょっと難しいよというようなこともあったということでありまして、この二次医療圏域には十のそうした二次救急医療に対応した病院があるもので、どこかが引き受けてくれるのではないのかというようなところがあったというのも一つ背景と。

 そしてまた、済生会栗橋病院の院長さんは、実は、この患者さんの過去通院をされていた病院だったそうです、その病院長さんの話では、最後のセーフティーネットである輪番制が機能していないと指摘をしていまして、輪番日でも受け入れる構えができていない病院もある、また、受け入れ実績に応じて補助金を支払うようにするなどの、制度を見直す時期に来ているのではないのかと。

 実際、当日は既に患者さんを受け入れていて、直前に別の救急患者を受け入れており、ベッドは満床だった、当直医二人のほか、複数の医師が出入りして手術するなど、ぎりぎりの中でのやりくりだったと打ち明けたということで、救急車を断るなと方針を出すこともできるが、医師が疲弊して事故がふえると説明をしたということで、できるだけしっかり受け入れようとしか言えないということでございます。

 例えば、この輪番制の改善。例えば、同地区の自治体は輪番を担当するたびに約七万円を支給し、昨年度の負担は計六千万円に上っているわけですが、輪番でも、必ずしも受け入れなくても、輪番の担当をすればお金はもらえるということで、先ほどの院長さんは、それを実績方式に変えたらいいという提案があるわけです。

 平成二十一年の消防法改正で、より連携を強めるように、あるいは、メディカルコントロール協議会でもいいけれども、法定協議会で、搬送と受け入れとしっかり連携するように、こういったことを決めたわけですが、まだこういったことが起きている。

 今、埼玉はというようなことも大臣おっしゃられて、埼玉のこの後触れる状況もあるんですが、まだまだ道半ばの、改善点ありといったことが指摘をされていると思うんですが、重ねて御所見を伺いたいと思います。

田村国務大臣 そもそも、これまで初期救急でありますとか二次救急、それから救命救急というような形で、体系的にやってきたわけでありますけれども、やはり救急患者の増加、それに十分に対応ができないということで、今委員おっしゃられましたとおり、奈良の案件でありますとか東京の案件が生じまして、二十一年に消防法の改正というところに相なったわけでありまして、搬送側と受け入れ側、しっかり連携をとっていく必要があろうということでありまして、基準を策定したわけであります。

 実施基準等々にのっとって、広域的な連携というものもしっかりやっていかなきゃいけないじゃないか。県をまたいでの対応もしていかなきゃならない。いろいろなことをこの中において定めてきておるわけでありますが、埼玉は埼玉で、これまた医師の数が人口当たり非常に少ないところでございますから、そういう部分も多いんだろうと思います。病院の偏りという部分もあろうと思います。

 しかし、それをどう改善していくかということを踏まえて、いろいろと厚生労働省も、二十五年度予算でも対応しようというようなことで組ませていただいておりまして、例えば救命救急センターへの運営費補助、こういうものも、やはり二十四時間体制で行われているところに対しましてはしっかりやっていかなきゃならぬ。

 さらに、受け入れ困難患者を必ず受け入れていただくというような、そういう病院に対しましては空床補償でありますとか、それからコーディネートする人件費、こういうものもしっかりと対応していこう。さらには、先ほど言いましたICTを利用して、うまくマッチング、これをやっていくようなところには、これに対するいろいろな手当てもしていこうということでございます。

 いずれにいたしましても、救急医療体制等のあり方に関する検討会、これを現在開催いたしております。その中において、いろいろな問題点もあろうと思いますので、再度そういう問題点をしっかりと洗い出しながら対応してまいりたい、このように思っております。

武正分科員 広域での体制ということでもお話をいただきました。

 以前からこの問題、私も扱ってまいりまして、桝屋さんは総務委員会でまた何度も御一緒しておりますので、消防のこと、総務委員会などでも扱ってきたわけであります。救急救命士の特定医療三行為の拡大なども国会としても進めてきて、また、平成十八年でも輸液の拡大も行われたとも聞いております。搬送側と受け入れ側の連携、そして、消防庁、総務省と厚生労働省の連携、これは、ずっと課題として、この間も国会としても政府にそれを求めてきたわけでございます。

 これを、さらにまだまだ課題道半ばということでありますが、一つ埼玉という一地域を挙げますと、東京の隣接県ということはもう御承知のとおりでありまして、やはり県南部での救急患者などは、割に県を越えて東京に運ばれるケースというのも多いわけであります。

 片や、先ほどの例では、隣接県の茨城に、県東部でありますから運ばれたということでありますが、やはり広域での救急医療体制、これがどこまで検討、整備されているのか。

 今、そういったことに取り組むように、平成二十一年法改正はとおっしゃったんですが、例の奈良の事故もそうですよね、結果、大阪でというようなこともありましたし、東京は割に東京で、そういった意味では救急医療体制ができるんですが、やはりどうしても、東京圏、あるいは中京圏、近畿圏、隣接県とのブロックでの救急医療体制が必要だと思うんです。

 では、その点については、どういう取り組みが厚生労働省としては進められておりますか。

田村国務大臣 先ほども言いましたとおり、消防法の改正にのっとって、実施基準というものをつくったその中において、そういうものを連携して入れていただきたいというふうに我々としても思っております。

 ちなみに、救急医療の体制構築に係る指針の中において、こういう広域連携といいますか、都道府県を、県境を越えた連携というものが指針の中に盛り込まれていないではないか、こういうような御指摘もあるんですけれども、一方で、医療法でありますとか医療計画作成指針等々の中において、県境を越えた都道府県での連携というものもしっかりと盛り込まれておるわけでございます。

 そういう上位法に書いてありますので、そういうものを含めながら、この指針の中においてそこを盛り込んでいただいて、それがしっかり動くような形で進めていただければありがたいと思っておりますし、厚生労働省といたしましても、そういうところに関していろいろな相談があれば、また協力をさせていただきたいというふうに思っております。

武正分科員 今の指針というのは、都道府県ごとでつくる指針のことでしょうか。(田村国務大臣「そうです」と呼ぶ)

 先ほど大臣が言及された傷病者の搬送及び受入れの実施に関する基準について、これは平成二十一年、消防法改正によってつくられて、分類基準を緊急性、専門性、特殊性と分類しております。

 ただ、都道府県間の調整は、留意事項のところで「都道府県間の調整」が挙げられておりまして、「傷病者の搬送及び受入れが都道府県の区域を越えて広域的に行われている現状を踏まえ、実施基準においては、隣接都道府県及び隣接都道府県の医療機関と連携し、都道府県の区域を越えた広域の対応を定めることもできるものであること。」というような、そういった、できる規定あるいは留意事項ということであります。

 やはり、これはなかなか、法律の趣旨からして、この後触れる医療計画も、都道府県でつくりなさい、厚生労働省は助言というようなことでこの医療計画に対応するということにもなっておりまして、県を越えた取り組みというものが、傷病者の搬送に関する基準でも、留意事項といった程度ということであります。

 ここはやはり、何か国がもう一歩前に出るような形でやっていかないと、奈良でもあり、そしてまた、我々の政府・与党時代に病院の診療報酬を上げようということで、こういったことはなくなったのかなと思ったら、残念ながら、一月六日というお正月の日曜日という時期もあったんですが、また起きてしまったということなんですね。

 ですから、広域での救急医療体制については、今、検討会も設けられたということで、第一回、第二回も行われておりますが、広域での救急医療体制について、政府として、やはりもう一歩踏み込んでいく必要があるのではないかと思うんですが、大臣の御所見を伺いたいと思います。

田村国務大臣 地域医療計画は、都道府県単位でつくっておるものでありますから、その中に、やはりこういう広域での連携というものをある程度盛り込んでいただかないことには、なかなか、確かにおっしゃられますとおり、うまくこれが動いていかないという話になってくるのであろうと思います。

 ただ、一方で、病床数等々は確かに都道府県で決まるわけでありますから、それとの兼ね合いというものをどう考えていくか。

 いずれにいたしましても、検討会でもこれからいろいろな御議論をいただくというふうに思っておりますので、その検討の結果も踏まえながら、委員のおっしゃられる意味というのは我々も十分にわかっておりますので、そういうものにしっかりと対応できて、要は、県内であろうが県外であろうが、実際問題、救急で運ばれる方々がちゃんと措置いただけるところが確保できるということが大事でございますので、そのような方向でこれからいろいろな検討を進めさせていただきたいというふうに思っております。

武正分科員 三月二十九日には、緊急搬送における消防機関と医療機関の連携強化についてということで、消防庁救急企画室長と厚生労働省医政局指導課長の連名で通達を各都道府県に出されております。

 一つポイントは、PDCAサイクルにおける運用改善、検証、評価及び見直し、改善について、二つ目が、各地域の実情に合致した取り組みの推進についてということなんですが、ただ、後ほど触れる医療計画も結局は都道府県ごとでありますし、今のこの救急医療体制、救急搬送における消防機関と医療機関の連携強化についても、各地域の実情に応じたといっても、県境を越えることを各都道府県でやりなさいというのはなかなかやはり難しいところがありますよね。ですから、ここはやはり国がもう一歩前に出ていく必要があるのではないかというふうに思っています。

 ちなみに、お医者さんの十万人当たりの数、これは埼玉一例で挙げますと百四十二・六人と最も少ない。先ほど、埼玉から茨城に搬送されておりますが、茨城がその次に少なくて百五十八人、お隣、千葉県が百六十四・三人。

 このことは、私も二年間予算委員会理事におりまして、あのとき、たしか坂口先生がこのことをちょっと取り上げようということで、特にこの一都三県の三県、特に千葉や埼玉のお医者さんの数が少ないことを、資料としては御用意されていたんですが、ちょっと質問時間では間に合わなかったんですが、坂口先生もこのことに問題意識を持っておられるんだなといったことが記憶に残っているんですけれども。

 一方、一番多いのは京都府二百八十六・二人、次いで東京都二百八十五・四人ということでありますから、やはり隣接、東京都との広域の救急医療体制、ここはやはり国が一歩前に出ていただかないと、県同士でやりなさいと言ってもなかなか難しいところがあろうかと思うんですが、もう一つ、大臣の御所見を伺いたいと思います。

田村国務大臣 先ほども言いましたけれども、医療計画作成指針、医政局長の通知でありますけれども、この中において、関係都道府県との連絡調整などについても定めているわけであります。

 いずれにいたしましても、やはり地域地域によってかなり状況が違うと思います。都道府県によっても違う。その中において調整をどうしてもつけていかなければならぬということになれば、国も一歩そこに入って、いろいろな調整という意味ではお手伝いしてまいりたいと思います。

 ただ、一方で、地方自治でございますから、余り国がそこに強引に入っていくと、それぞれの県のいろいろな言い分もあるわけでございまして、そこのところをよく、都道府県、地方のお声もお聞かせをいただきながら、調整ができる部分は調整をさせていただきたいというふうに思っております。

武正分科員 そこで、都道府県の医療計画なんですけれども、医療計画は昭和六十年からということで、それぞれ都道府県で五年ごとにつくられて、ちょうど今年度から新しい都道府県医療計画がそれぞれ県で策定されて、実施に移されているということでございます。

 先ほど埼玉の病床数が少ないということを申し上げましたが、今でも人口が増加をしている県でありますので、昭和六十年からもう二十八年たっております。あの当時、なぜこの保健医療計画ができたかというと、やはり病床数の抑制といった観点があったのは御承知のとおりでありまして、人口がふえている県にとっては、この保健医療計画というのは、病床数をふやしていきたい、そういったニーズをある面抑えてしまう。もう人口が頭打ちになっている都道府県、あるいは、もう既に医療施設整備が終わっている都道府県はいいのかもしれませんが、昭和四十年代から人口急増にあった、東京であれば三県、あるいは中京圏、近畿圏も、同様のそういった課題があったんだというふうに思います。

 この基準病床数の算定の仕方、これが今お手元に資料でも、ちょっとこれは難しい読み物というか、なっておりますが、お配りをしております。

 一般病床をとりますと、わかりやすく言いますと、人口に退院率というのを掛けるというのが、ちょっとこれがよくわからないんですが、要は、どのぐらい入院されているかということだと思うんですね。その数から、外から入ってきた患者さんの数を足して、一方、外に出ていく患者さんの数を引いて、そして、それに今度また、不思議なんですけれども、病床利用率分の一を掛ける。

 まずは、入院している患者さん、でも、例えば埼玉ですと、東京に行っている患者さんは省きましょう、埼玉に来る患者さんを足しましょう。ですから、埼玉の場合は、やはり東京に行っている患者さんが多いですから、入院者数というのは減るわけです。しかも、なぜ病床利用率分の一を掛けるか、あるいは病床利用率で割るか。つまり、一に近ければ近いほど、病床が回転していれば回転しているほど、その必要病床数はふえない。つまり、余り利用されていないと、〇・二五とか、そういうような形でまいりますと、病床数がふえてしまう、必要病床数がふえてしまうということなんですね。わかりますでしょうか、私の説明が。

 だから、利用していないほど必要病床数がふえてしまう。利用されていれば、必要病床数は、もうふえなくていい、目いっぱいというんですかね。ちょっとここは違いますか。

 いずれにせよ、埼玉の場合ですと、前者について言うと、東京に出ていってしまうから病床数をふやす必要はないんだということになってしまうと、いつまでたっても、東京があるから埼玉の病床数はふやさなくていいと。一方、さっきの例では、いや、広域での連携は、埼玉は埼玉、東京は東京、さっき言われたように地方自治だからと。

 こうなってしまうと、なかなか一都三県の三県、特に先ほどの埼玉、茨城、千葉などは必要病床数がふえないという基準病床数の保健医療計画になっているんですが、この点についての大臣としての御所見を伺いたいと思います。

田村国務大臣 この基準病床数制度というのは、今委員おっしゃられましたとおり、言うなれば全国の病床数の偏在みたいなものを是正するために、これは、超えているものは増設、新設はさせない、一方で、足らないところに関してはつくってもいいですよ、そういう制度でございますから、その本質は決して間違っていないんだろうというふうに思います。

 ただ、一方で、外に出ていっている人たち、それから中に流入してきている人たち等々があると、なかなか、外に出ていっているところが多いところは病床がふえないんじゃないかというような御指摘でございましたが、これに関しても、その差の三分の一は、これはまた病床をふやしてもいいというような制度になっておりますので、そういう意味では、計画的に病床数をふやしていくということはできるわけであります。

 重ねて申し上げれば、例えば、救命救急、まあ救急ですよね、こういう部分でありますとか、あと、がん、循環器等々の疾患に関しての病床に関しましては、これは厚生労働省に相談いただければふやすことができるというふうな形で柔軟に対応してまいっております。特に救命救急等々に関しまして言えば、これはもう必要不可分なところがございますので、御相談をいただければ、必要なものに関しましては病床をふやすということもやぶさかではないということでございます。

武正分科員 確かに三分の一、人口がふえているところは加算をしますよという制度はあります。

 ただ、埼玉の場合ですと、今度の保健医療計画では、加算前の基準病床数が四万二千七百七、病床数の加算の上限が三千七百四十四、これが多分、加算のものだと思うんですが。二次医療圏にとって、でこぼこがあるんですが、全体を足しますと、もう既に既存病床数は四万七千九百十なんですね。

 ですから、いろいろな加算をしながらここまで来ているんでしょうけれども、基準病床数でやりますと、今の現状よりも低くなってしまうということなんですよ。医療圏によって違うんです。もちろん、基準病床数を下回っているところも複数あるんです。ですから、三分の一加算などでもやはり追いつかない、そういったところがあるんですね。

 ちょっと首をひねっていたんですけれども、私の理解では、病床利用率で割るということになっているんですね。病床利用率分の一を掛けるということは、〇・二とか〇・五であれば逆になってしまうわけですね。一に近ければ、ほとんど一で変わらないんですが、〇・二五だったら四倍になるということだと思うんですが、その点、理解はいかがでしょうか。

 では、ちょっと役所の方から。

原(徳)政府参考人 お答え申し上げます。

 病床利用率で割っている、この算式のところですけれども、それまでのところが、入院する患者さんの数、人の数を出していて、その後、病床のベッドの数に換算するときに利用率で割るということになっております。この病床利用率につきましては、全国で一本の値にしております。

 ですから、平均的に、全国で例えば一般病床、八割ぐらいの利用率というものを想定して、その入院患者数に対して、現状とは別に、その八割ぐらい利用するなら〇・八で割るという形でベッドの数を出す。

 ですから、現実にどれだけ利用されているかという地域地域の実情ではなくて、全国で一律に使っている、そういうことでございます。

武正分科員 よくわかりました。ちょっと説明を私も十分受けなくて、そこら辺が不十分だったと思います。

 ちょっと時間の方ももう限りがありますが、やはりこの点、地方分権、地方自治は大事です。ただ、命にかかわることでありまして、また、必要病床数の算定のやり方が、ある面、抑制といったことがもともとあるものですから、人口急増には対応できていないといった課題がある。また、救急医療を広域でと進めてはきていても、なかなかやはり都道府県ののりを越えにくいといった点がありますので、この点、検討会もできておりますので、ぜひ国としての踏み込んだ御対応をお願いしたいというふうに思います。

 最後は、もう時間がありません、国立病院機構の随意契約の見直しについてお聞かせをいただければと思います。

 これは平成十八年度の、我々が予備的調査で行った国立病院機構の支出の契約内訳で、一般競争入札中、予定価格一〇〇%落札率が二〇・五%だ、非常に高い、また、随意契約の率も高いということで、この間、自公政権も、そして我々も、随意契約の見直しなどで取り組んできたと思うんですが、国立病院機構における契約内容がどのように変化をしたのか、お答えをいただきたいと思います。

田村国務大臣 国立病院機構では、国と同様の基準で随意契約の点検、見直しを行っておるわけでありますけれども、基準額を超える随意契約については、各病院で契約審査委員会というものをおつくりいただき、また、本部に設置された契約監視委員会というところで点検をいたしております。また、内部監査においては、契約に関する事項を最重点項目といたしておるわけでありまして、実地調査等を行う中において、徹底して随意契約の縮減に取り組んでおるわけでございます。

 今委員おっしゃられました数字でありますが、平成二十年度、二千四百八十三件の随意契約があったわけでありまして、全体の二六%。これが二十三年度には千八百三十二件、二一%となり、縮減をいたしております。

 また、契約価格の妥当性について、他病院への聞き取り調査、また市場価格調査等々、これは徹底指導しておりまして、正直申し上げまして、可能な限りこれは一般競争入札に移行するように、我々の方も指導をさせていただいておるということでございます。

武正分科員 一者入札、一者応札も随分減っているということで、改善は見られているというふうに伺っていますが、こういったことはあってはならないんですが、よく、相みつとっておけよみたいなことが民間の世界であるやにも聞くわけですので、一者応札は改善されたとしても、それが本当に価格の妥当性に反映されていなければ、何のことはありませんので。

 価格面の状況がどういうふうになったのか。随意契約は減っています、競争はより活発になっていますと。ただ、それが価格にどういうふうに反映されているのかがちょっとわからないので、ぜひ、それについてはまた省の方でもお調べをいただき、またぜひ改善を図っていただきたいと思いますが、大臣から一言お願いします。

田村国務大臣 どうしても、電気だとかガスだとか水道等々、これは一社しかないというところはございます。もちろん、電力はこれから、いろいろな売電が進んでくれば当然いろいろと競争が生まれてくるわけでありますけれども、なるべく競争があるところは価格をしっかりと調査してまいって、随意契約というものが起こらないように努力をしてまいりたいというふうに思います。

武正分科員 以上で終わりますが、ぜひまたその結果をお知らせいただきたいと思います。

 どうもありがとうございました。

宮路主査 これにて武正公一君の質疑は終了いたしました。

 次に、後藤祐一君。

後藤(祐)分科員 民主党の後藤祐一でございます。

 きょうは、まず、消費税の引き上げに際して、医療機関の負担が大変苦しくなるのではないかという問題から扱っていきたいと思います。

 御存じのように、医療機関では、仕入れの段階では消費税を負担していて、それが必ずしも全て診療報酬で回収できていないという御批判がございます。今度、八%、一〇%と上げていく中で、これは自民党の中でも検討されているというふうに報道もありましたけれども、これに対して負担の軽減策をどういう形でやっていくのか。

 特に、三党で合意したときは、たしか、高額医療機器については別にまずやってというような段取りになっていたと思うんですが、必ずしも最近の話ですとそうでもないような話が聞こえてきたり、ゼロ税率にするですとか、あるいは完全な外税にするですとか、いろいろなやり方があると思うんですけれども、この負担の軽減策についての御見解をいただきたいと思います。

    〔主査退席、関主査代理着席〕

田村国務大臣 社会保険診療は、御承知のとおり、今、非課税。公益性が高いということで、導入時にそのような決定をいたしまして、では、消費税の部分はどうするんだ、損税が出るじゃないかというような問題があるわけでありますけれども、これに関して診療報酬で対応してきたという経過がございます。

 導入時に〇・七六、それから五%に引き上げたときに〇・七七%、合わせて一・五三%あるわけでありますが、長年の診療報酬改定でどこに入っているかよくわからないというような、これはいつも厚生労働省と医療機関との間では見解の相違が生まれるわけでありますけれども、実感として、多分、医療機関の皆様方は、あの消費税部分はどこに入っているのかなというようなことをお感じになっておられるんだというふうに思います。

 そこで、今回八%、法律どおり順調に進んでいけば来年の四月からという話でございますが、この部分に関しましては、ちょうど診療報酬改定と重なるところもございますので、その診療報酬改定の中でどう見ていくかということを、今、中医協でも御議論をいただいておるわけであります。一方で、今言われた高額の投資に関して、これは非常に大きな負担になるわけでございまして、医療機関から、消費税がかかったらこれはもたないというお話もいただいております。これに対しても何らかの措置が必要ではないかということで、今議論をさせていただいておる最中でございます。

 あわせて、では、一〇%までなったときにどうするんだということを考えますと、これは今、与党の税調の中でも議論が始まったようでございますけれども、ヨーロッパを含めまして世界でも、やはり消費税を導入して、医療等々に対していろいろな対応をされている事例があるわけでございます。そういうところもしっかり調査しながら、どのような形が一番いいのか。

 今委員がおっしゃられましたとおり、ゼロ税率もしくは軽減税率というのもあるんですが、一方で、医療機関のかなりが、法人税、所得税等々で概算経費率を使っているんですね。そうすると、帳簿が全部出てきますと、そもそも、小規模な医療機関はそういう帳簿を全部そろえるのが大変だろうというような話の中で導入をしておるわけでございまして、これは当然、ゼロ税率にしても何にしても、消費税が導入されれば、そこのところの整備をしないことにはいけないわけでありますから、概算経費率というものが使えなくなるというような、そういうこともございます。

 かなりの事務負担ということもあるわけでございまして、そこら辺も含めて議論をしなければならないわけでございまして、これから広範に議論をさせていただく中で、最終的には決定をさせてまいりたいというふうに思っております。

後藤(祐)分科員 ぜひ不公平のない形で、特定の方が非常に負担が大きくなるようなことのないように、適正な転嫁を含めて対応していただけるよう御要望をしておきたいと思います。

 続きまして、歯科医の待遇について、少しお願いというか申し上げたいと思うんです。

 これまでも、歯科の診療所と医科の診療所を比べますと、大変収支の差額というのが大きくなっております。例えば、平成二十一年度で見ますと、医科の方が二千百八十二万、歯科の方は千九十九万、二十二年度ですと、医科が二千二百六十七万、歯科が千百十三万と、やはり大きな差があるわけでございます。

 若干のこの改善、二十二年度の診療報酬改定でさせていただいたことが少しきいたところもあるのかなと思っておりますが、今度、ことしの冬にかけて、来年度の診療報酬改定がまたあると思います。ここにおいて、特に歯科医、大変夜遅くまで働いておられる方が多いというのはお伺いになっているんじゃないかなと思うんですけれども、この診療報酬改定に当たっての御配慮をしていただければと思うんですが、これについての御見解をいただきたいと思います。

田村国務大臣 診療報酬改定でありますけれども、これは御承知のとおり、賃金であるとか物価でありますとか、医療経済実態調査における医療機関の経営実態を勘案しながら、中医協の中において御議論をいただいて、最終的に点数化をしていく、こういうことでございます。もちろん、予算編成の中において、全体の診療報酬の改定といいますか、上げるのか下げるのかという部分も含めて議論をこれから進めていくわけでございますけれども。

 確かに、いろいろな問題があろうと思います。前回の改定で、前々回、前回と、歯科が若干なりとも他の部分と比べて上昇率が上がったという部分がございます。ただ、一方で、いろいろと現場を聞いておりますと、最近も歯科医の先生方と話しておりましたら、パラジウム合金の上がり方がちょっと半端じゃなくて、なかなかこれが使えないというような、そんな悲鳴にも似たような声もお聞きをいたしております。

 いずれにいたしましても、全体を勘案しながら、バランスも必要でございますので、最終的にそういうところを勘案しながら、この診療報酬改定を進めてまいりたいというふうに思っております。

後藤(祐)分科員 ぜひ御配慮をお願いしたいと思います。

 続きまして、ちょっとこれは各論になるんですけれども、今、私の地元で、さがみロボット特区というものが二月十五日に指定をされました、甘利大臣のところも含むんですが。

 この中で、薬事法の改正についての御提案があって、例えば、介護ロボットみたいなものを開発したい、こういったときに、薬事法がいろいろひっかかってくるんですね。この中で、未承認医療機器を用いた臨床研究なんかを届け出で素早くできないかとか、あるいは、そこで研究データみたいなのを積み重ねなきゃいけないんですけれども、その期間を何とか短縮できないかとか、あるいは、医薬品医療機器総合機構の審査をちょっと優先的にやっていただけないか、こういったような提案がされておるわけでございます。

 ぜひ、これは世の中全体に対しても非常にいい効果のあるものでございますので、前向きに、これから多分交渉が始まると思いますけれども、厚生労働省としても積極的に検討をいただきたいと思いますが、これについての御見解をいただきたいと思います。

榮畑政府参考人 さがみ産業特区につきましては、先々月でございますが、地域活性化総合特区として指定されまして、神奈川県の自治体におきまして、生活支援ロボットなどの開発を進められるというふうに聞いております。

 それで、この総合特区構想の中でさまざまな各種の御提案を頂戴しておるところでございますから、厚労省といたしましても、今後、早期に実用化されるような方策につきまして、関係自治体とよく相談を進めていきたいと思っておるところでございます。

後藤(祐)分科員 内閣府との交渉もあると思いますし、この提案をしている神奈川県を中心とした各自治体との関係でも、ぜひ、どうやれば実現するかという観点から、柔軟に考えていただければということをお願いしておきたいと思います。

 それでは、ちょっと通告の順番とは逆になるかもしれませんが、子ども・子育て関連の法律の方を先にお伺いしたいと思います。

 子ども・子育て法においては、私は、イコールフッティングをどう守っていくかということが大事だなという問題意識で、きょうはちょっと述べたいと思うんです。

 支給認定がされたお子さんの保護者に対して、年齢ですとかそういったものに応じた額をお渡しするというのが原則で、子ども・子育て法の二十七条というので書いてあって、それを施設に対してお渡しすることもできる、多くの場合は施設にお渡しすることになると思うんですね。

 確認をさせていただきたいのは、市町村なりから施設に対してお渡しする額というのは、単純にその子供、まあ、子供の特性ごとに額は違うんですが、それを足し上げた額をお渡しするのであって、それ以外の裁量に基づいて特別なものが付されたりということはないという理解でよろしいでしょうか。そして、それは地域型の保育給付の場合も同じだと言っていいでしょうか。そしてまた、主体によって、NPOですとか、そういったところでも同じようにもらえるものだというふうに理解してよろしいでしょうか。これは内閣府になるんだと思います。

亀岡大臣政務官 今委員に質問されたように、これは、施設型給付は個人に給付されるものであって、施設、事業主体によって変化があるものではありません。ですから、社会福祉法人であろうと、株式会社であろうと、同等に扱うようにしっかりとしております。

 また、小規模の地域型保育の給付についても、これは同等に扱うようになっております。ただ、小規模の場合は、状況によってかなり変わりますので、その事業主体、施設も含めて、しっかりと実態を踏まえた上で、その施設に合った給付の仕方をするということ、これから内閣府の方でも、子ども・子育て会議というものをしっかりと設置しまして、その中で運用を決めていく。

 ただし、基本的には、事業主体によって変わることはありません。だから、そこは御安心をしていただいて、差別をすることなく、施設の事業主体に関係なく、子供さんたちにきちんと給付できる形を今とっておりますので、その辺はしっかりと申し上げておきたいと思います。

後藤(祐)分科員 主体ごとの差がないのは今ので明らかになったんですが、子供ごとに幾らというものを単純に足し上げた額が支払われるという理解でよろしいんですか。そこがちょっとはっきり、よくわからなかったんですが。

亀岡大臣政務官 これは、その施設の、実は、規模によって従業員の数とかが変わってきますし、地方によっても社会情勢が変わってきますので、子供さんのみならず、施設の状況によっても若干変わるということを申し上げておきたいと思います。

 それ以外は、大体平等に積み上げで、きちんと子供たちによって払うということになっております。

後藤(祐)分科員 それはちょっと事務方から聞いた説明と違うんですけれども、どの自治体にどれだけ給付するかというのは、例えば、山がちなところなんかは非常にお金がかかるとかいろいろあるので、そこはいろいろな裁量があると思うんですけれども、一旦自治体に行った後、その自治体の中で、その中の各施設に給付する額を決めるときに、非常に裁量的にならないように、そのお子さんの人数に応じて、人数といっても、それは何歳ということで違うんでしょうけれども、その単純な足し算でということについてはよろしいですか。

 これは事前にそういうふうに私は聞いておるんですよ、その確認をさせていただきたいんです。

亀岡大臣政務官 実際には、子ども・子育て会議で、正確にはこれから決めることになりますけれども、これは今議論している最中ですけれども、差のないようにきちんとやるということ、前提だけは決まっておりますので、そこは御安心していただきたいと思います。

後藤(祐)分科員 そうしますと、子ども・子育て法二十七条一項で、まず原則として、子供ごとに保護者に給付するという原則があって、それを施設に対してまとめてお渡しすることもできるという法体系そのものが崩れる話になると思うんですけれども、大臣の方がむしろ御理解されているようなので、ちょっと大臣、御答弁いただけますか。

亀岡大臣政務官 今までの私立の保育所なんかは、そういう形で続けて、同じようにやっていきますけれども、これからの子ども・子育ての中では、きちんと子供たちに渡すような形に、しっかりやっていくという形になります。

後藤(祐)分科員 ちょっとここは事前にクリアな説明を聞いていたんですが、これはやや違うんじゃないかなと思うんですけれども、今後、ちょっとまたそこは確認していきたいと思います。

 社会福祉法人、学校法人以外の方がやられる場合に、認可基準として、経済的基礎、社会的信望、社会福祉事業の知識経験に関する要件を満たすということを求められておるんですけれども、これ以外に、欠格事由、具体的に言いますと、何か罰金刑を食らったですとか、社会福祉事業で不正があったですとか、あるいは認可の取り消しから一定期間たっていないですとか、そういった欠格事由がないことというのが別途あって、それと別に、社会的信望があることというものを求めておるんですが、この社会的信望というのは必要ないんじゃないでしょうか。

 特に、小規模保育ですとか家庭的保育をやるときに、悪いことをした人はだめですよ、ですが、社会的信望と言われても、それほど有名な方がやるわけではなかったりするわけです。この社会的信望という必要はないと思うんですが、具体的にもしあるんだとすれば、どういったことを求められるんでしょうか。

とかしき大臣政務官 お答えさせていただきます。

 昨年の八月に成立いたしました子ども・子育て関連三法で、この認可制度を改善いたしまして、新たに、今まで通知だったのを、今度は法律の中にしっかりと書かせていただきました。そして、その中には、地域の需要が満たされていない場合には、適格性や認可基準を満たしている保育所であれば認可するということにさせていただきました。

 そして、今御指摘のありました「社会的信望を有すること。」ということでありますけれども、これは、従来から、社会福祉法人や学校法人に対してそれぞれの設立時に、保育所の設置の許可の申請を行う際に、書かせていただいていたことでありまして、今回、保育を提供するから求められているものであります。

 ということで、社会的信望を有しない場合はどんなときかということでありますけれども、例えば、暴力団の反社会的勢力に関与していたとか、風俗営業を経営するなどの社会福祉事業を行うにふさわしくない場合、こういったことなどが想定をされます。

 ということで、社会的信望の具体的な内容を含めて、子ども・子育て会議等で議論していただくことになりますけれども、これは、運用に関しては、ついこの間認可制度を改善した趣旨を踏まえまして、都道府県で運用していただくことが重要である、このように考えております。

後藤(祐)分科員 今おっしゃった暴力団とか風俗営業とかというのは、欠格事由の方に本来書くべきだと思うんですよ。ネガティブリストなり、しかも、すごく例外的なケースですから。

 この社会的信望というのを、まさにこれは、私は地方にどんどん任せていっていいと思うんですけれども、悪くすれば非常に裁量行政ができてしまうおそれがあって、そうならないためにも、欠格事由的な例外的なケース、こういう場合はだめですよということをむしろはっきりさせるような運用でやっていただけるよう、御要望申し上げたいと思います。

 ちょっと時間がないので、次に行きたいと思います。

 それで、小規模保育ですとか家庭的保育を中心とした地域型保育、これからどんどん進めていっていただきたいと思うんですけれども、保育士あるいは市町村が行う研修を修了した方がやっていただくということを求められておられます。それはそれで必要なことなんだと思うんですけれども、それ以上に、社会福祉事業の知識経験というものを求められているわけでございます。

 確かに、保育園を大きなものを経営するとかという場合はまた違うのかもしれませんが、例えば家庭的保育で小さい単位でやられるときに、きちんとした保育士さんがやられるときに、社会福祉事業の知識経験として、具体的にそんなに高いものを求める必要があるのでしょうか。

 むしろ、きちんとした研修をやって、あるいは、保育士さんであれば最低限の知識はあるわけですから、これは認めていくべきだと思いますけれども、この社会福祉事業の知識経験として、具体的に何を求めるのでしょうか。

とかしき大臣政務官 お答えさせていただきます。

 改正後の児童福祉法では、社会福祉法人または学校法人以外については、実務を担当する幹部職員が社会福祉事業に関する知識または経験を有することを求めさせていただいております。

 今御指摘ありました保育ママなどの家庭保育事業等につきましては、それぞれの特性に応じた客観的な認可基準を定めることとしており、今後、子ども・子育て会議等におきまして、具体的な内容を含めて詳細を検討していくことになると思います。

 なるべく、余り参入障壁にならないようにさせていただきたいと考えております。

後藤(祐)分科員 大きなものを経営する場合と、そういう小さい単位でやる場合は、やはり求められるものが違うと思いますので、そこは柔軟に、柔軟にというか、余り裁量を逆に地方に与え過ぎちゃうと、変に運用されるリスクがあるので、そこは、こういう保育ママみたいなときはこれだけにしてくださいというようなガイドラインをきちんと厚生労働省としても示されることを希望したいと思います。

 それでは、総合合算制度、介護、こういった話に移っていきたいと思います。

 私は、総合合算制度というのは大変すばらしい制度だと思っていて、実は、私も地元を歩いていてこういう経験がありました。

 ある方のお宅にお邪魔したとき、後藤さん、うちのおやじをちょっと見ていってよと。そこには要介護五の八十歳の男性の方がおられました。月幾らかかると思うか、自宅で要介護五の方を見るのにどのぐらいお金がかかるかと。当然、医療費の自己負担、介護の自己負担だけではなくて、おむつですとかタクシー代ですとか、いろいろなことがかかります。では、十五万円ぐらいですかと。実は、事務方の方に幾らかかると思うかと私は聞きました。大臣には聞きませんけれども、そうしたら、十五万円とお答えになりました。私も十五万円と言いました。甘いですよ、二十三万ぐらいかかりますというのが、その方のお答えでした。地域によっても違うと思います。

 この総合合算制度というのは、そういった一番苦しい方に御負担が余りないような形にするのが、私は本来の目的だと思うんですね。

 この総合合算制度をこれから導入していく際に、一番苦しいであろう、要介護五の方を自宅で介護されているようなケースについて、それに限定しませんが、実際、どのぐらいのお金が、医療費の自己負担、介護の自己負担だけではなくて、今言ったおむつ代ですとかタクシー代ですとかを含めて、その介護に伴うようなお金というのがどのぐらいかかっているかということをお調べになってからやるべきじゃないかと思うんですけれども、ぜひこの調査をすべきじゃないかということについて、大臣の御見解をいただきたいと思います。

田村国務大臣 実態調査がどういうのかというのは、申しわけありません、もしかしたら、もう省内にそういうのをやっている事例があるかもわかりません。

 いずれにいたしましても、実態を調査するということは大変重要なことでございますので、今、介護、在宅でどれぐらいの費用がかかっているか、地域によっても違いますから、なかなか全国一律というわけにはいかないかもわかりませんけれども、一度調査をさせていただきたいというふうに思います。あれば、また委員のところにお持ちします。

後藤(祐)分科員 事務方に伺ったところ、医療費ですとか介護費ですとか、そういったものはわかるんですね、ある程度。ただ、それに伴ってというところになると、どこまで入れるのかというところで、多分いろいろあると思うんです。きちっとしたものがないようなことをおっしゃっておられましたので、ぜひそこは、もしなければ、しっかり調査をしていただければなというふうに思います。

 今後、総合合算制度を設計していくに際して、ぜひ、そういった調査結果も踏まえて、要介護度の高い方、特に自宅でやっておられる方の御負担、それに限らないかもしれませんが、実質的に負担されている額の多い方に手厚くなるような制度設計にしていただきたいんです。

 その設計をしていくに際して、実際にはいろいろなお金がかかっているんだというところをよく考えて設計していただきたいと思いますが、こういったことに関する配慮をしていただけませんでしょうか、この総合合算制度の設計に際して。

田村国務大臣 今も、合算制度を医療と介護でやっております。総合合算制度は、それに、例えば保育の費用だとか、こういうものも含めて、合算して上限を決めていこうという制度で、自公の社会保障と税の一体改革の中において、検討していくというような文言で入ったわけでありますが、個々によって大分違い、開きがあると思うんですよね。

 あくまでも、御承知のとおり、保険外の部分は総合合算制度の中に入らないのは当たり前で、個人の部分というのはそれぞれが持ち出しでやられている部分でございますから、どうやって類型分けをして、今委員おっしゃられたとおり、こういう傾きをつくっていくのかというのは、なかなか私も今ぱっと頭に浮かばないわけであります。

 いずれにいたしましても、もしかしたら、今、在宅介護でどれぐらい費用がかかっているかという数字が、我が省になくてもほかの民間の調査機関であるかもわかりませんので、そういうものを拝見させていただきながら、どうあるべきかということは考えてまいりたいというふうに思います。

後藤(祐)分科員 ぜひ、そういう負担の重い方に手厚くなるような制度設計をお願いしたいと思います。

 その財源なんですけれども、これは消費税五から八、一〇と上がったときの五%分のうちの一%分を使うということになるんだと思います。これを複数税率にする、しないという話がございますけれども、例えば食料品をほとんど据え置いてしまうというようなことをしますと、大幅な税収減が発生してしまって、まさにこういった一番苦しい方を支えるような総合合算制度ができなくなってしまうと思うんです。

 ですから、私は複数税率に反対で、きちんとお支払いいただいて、むしろ、苦しい方に在宅介護なんかも含めて支援していくということが、あるべき政治の姿だと思うんです。

 これは大臣の政治的な御決意として、複数税率で人気取りをするのではなくて、きちんとお支払いいただいたもので、今の総合合算制度も含めて、あるいは在宅医療、在宅介護も含めて、そういった財源に充てるべきだというふうに思いますけれども、これについての大臣の政治家としての御見解をいただきたいと思います。

田村国務大臣 これは、消費税を導入したときに、どういう対応をするかということで、三党合意の中でそれぞれの考え方が違ったわけですね。民主党さんは、給付つき税額控除という考え方でございました。どれぐらいを想定しているのかは私もよくわかりませんけれども、低所得者対策という部分も重要であることは間違いがありません。

 ただ、一方で、確かに、先ほど委員がおっしゃられましたゼロ税率ということをやれば、当然その部分というものも出てくるわけでありますし、いろいろなことを考えながら、何が一番いいのかというのは、ちょっといろいろと考えをまとめていかなければならないというふうに思います。

 いずれにいたしましても、一%という考え方も、決して自民党、公明党、政府で固めたわけではございませんので、これから、消費税の使い道に関してどうあるべきか、これは多分、五月か六月、六月ごろですかね、中期財政が出てまいると思います。それを含めて、これからいろいろな検討をプライマリーバランスとの関係で我々は続けていかなければならないというふうに思っておりますので、全体としてどうあるべきか、どれぐらい医療、介護に使うべきか、検討してまいりたいというふうに思っております。

後藤(祐)分科員 四%、一%が、またゼロから、戻ってしまうということになると大変がっかりしてしまうんですが、三党で合意してきたものについては、ぜひ積み上げで、早目に答えを出していただきたいと思いますし、その一%分の使い方については、これは分配政策ですから、大変苦しい方がより苦しさがなくなるような使い方にするよう、改めてお願いを申し上げたいと思います。

 介護に関連して、サービスつき高齢者住宅の件をちょっと触れたいと思うんです。

 私の地元は、東京や横浜の一番人口が密集しているところから一時間弱ぐらいで行けるところで、比較的土地がまだ少しあるところなんです。これから団塊の世代の方が後期高齢者に向かっていって、要介護の高いレベルの方がどんどんふえていく。そういった施設をなかなか都会では確保することができない。そういったものを、私の選挙区ぐらいのところで受け入れていくということにせざるを得ない状況が出てくると思うんです。

 そういう意味において、きょうも実は午前中、農水省さん、国交省さんに対しては、農地ですとか、あるいは市街化調整区域を何とか使わせてもらえませんかというような話もさせていただいたんです。

 このサービスつき高齢者住宅というのは、何百人待ちで入れない特養、そして物すごく高い民間老人ホーム、どっちもだめじゃないかという方に、それなりにお安いお値段で入っていただくところに妙味があるというふうに思うんです。そういう意味では、特に密集した地域においては当然地価が高いですから、それ相応の、多少狭くても安いところに入りたいという方の希望をかなえてあげる必要があるんです。

 そういった意味において、このサービスつき高齢者住宅は二十五平米が原則というふうにされていて、都道府県ごとにこの基準が緩和できるようになっていて、東京都は二十五を二十でもいい。あるいは、居間、食堂、台所、こういったところはきちんと十分な共同スペースがある場合は、原則は十八平米以上なんですが、東京では十三平米でいい。埼玉でも同様な規制がされております。私の神奈川では、実はされていなかったりするんですけれども。

 ここは、厳密なことを言うと、それで本当に健康で文化的な最低限度の生活が確保されるのかというぎりぎりした議論になっちゃうかもしれませんが、せめて、東京はやっているわけですから、東京は文化的でないと言うつもりは全くありませんので、これと同レベルのことは、むしろ積極的に厚労省として認めていくべきじゃないかと思うんです。

 県がやるべきだと言ってしまえばそれまでなんですけれども、なかなかそれで進まないというのは大変もったいないことで、ぜひ、厚労省から、少し、こういう緩和について積極的に都道府県に向けて働きかけるというような御用意はありませんか。ぜひこのサービスつき高齢者住宅をもう少し安いお値段で普及させていきたいという思いを述べていただけるだけでも結構でございます。

原(勝)政府参考人 お答え申し上げます。

 サービスつき高齢者住宅、大変大きな役割を果たしていると考えております。

 それで、この部屋の基準、面積の基準でございますけれども、この法律に、高齢者が安心して暮らすことができる良好な居住環境を備えた住まいという趣旨がございますので、私どもとしては、今議員がおっしゃいましたように、原則二十五平米以上でありますけれども、居間や食堂、台所などを共同して利用する場合には十八平米以上という基準にされています。

 さらに、御指摘のように、地域によって多様な事情がございますので、都道府県知事が、こうした多様な地域の実情に対応するために、別の基準、さらにその十八平米よりも低い基準を定めることができるということで、実際、御指摘のように定めている県もございますので、基本的には、私どもはその県において御判断いただきたいと考えるところでございます。

後藤(祐)分科員 箱の話と、あと、やはり働いている方の話があると思うんです。

 最後に、もう時間ですので、介護で働く方々の給与改善、これについてもお願いをしたいと思います。

 介護職員の処遇改善交付金で、一万五千円プラスになりました。その後は報酬改定で、そこでやっていたわけでございますけれども、今後、この介護で働く方々の処遇を継続的に少しずつでも改善していっていただきたいと思います。これについての御覚悟を聞いて、終わりにしたいと思います。

田村国務大臣 麻生内閣のときだったと思います。処遇改善交付金の前に、介護報酬改定でたしか九千円でしたか、それから交付金で一万五千円、合わせて二万四千円。ということで、それが前回の報酬改定で中に盛り込まれたということでございます。

 まだそれでも非常に低いというお話も、よく我々も理解いたしております。もちろん、財源が必要でございますからそう簡単にはできないことでありますが、しかし、やはり介護職というものに誇りを持って働いていただけるためには、処遇改善をあわせて、やはりキャリアパスといいますか、処遇の向上、それぞれ頑張ればステップアップしていくんだというような形も含めて、確立をしていかなきゃならぬというふうに思いますので、これからもそのような方向で頑張ってまいりたいというふうに思います。

後藤(祐)分科員 ぜひ、その御覚悟で実際の改善を実現していただくようお願い申し上げまして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

関主査代理 これにて後藤祐一君の質疑は終了いたしました。

 次に、豊田真由子君。

豊田分科員 自由民主党の豊田真由子でございます。

 本日は、皆様、長丁場のところ、大変お疲れさまでございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 私は、まず、新型インフルエンザについてお伺いをしたいと存じます。

 現在、中国ではH7N9鳥インフルエンザによる感染の拡大が報道されておりますが、人から人への感染の有無を含め、現在把握されている最新の状況についてお伺いをいたします。

矢島政府参考人 中国で発生をしておりますH7N9の鳥インフルエンザの最新状況でございます。

 中国で発生をしている鳥インフルエンザH7N9ウイルスの状況につきましては、きょうのお昼の状況でございますが、これまでのところ、六十名の感染者が確認され、そのうち十三名の死亡が確認をされました。

 しかし、現時点では、人から人への持続的な感染は確認をされていないというふうに聞いておりまして、引き続き情報収集に努めているところでございます。

豊田分科員 ありがとうございます。

 現在、人から人への感染はまだ確認されていないということで、安心をいたしました。

 実は、私は、二〇〇九年のH1N1新型インフルエンザパンデミックの際、ジュネーブの日本政府代表部におりまして、WHOを担当する唯一の外交官として仕事をしておりました。なので、メキシコで死者が発生したという当初から、またWHOによるパンデミック宣言、そして日本国内での感染が拡大、そしてある程度終息をするという状況を、WHO、そして世界と日本の対応というものを最前線で見ておりまして、本当に多くのことを学びました。

 感染症の流行に国境はありません。島国の日本にも、今は航空網が発達しておりますので、瞬時にウイルスが入ってくるという危険がございます。であれば、一国の危機管理という枠を超えまして、世界全体でこの問題にどう立ち向かっていくかという観点が不可欠でございます。

 世界各国は、医療水準、経済水準もまちまちでございます。ですから、日本国と日本国民を守るというためにも、途上国を含めたこの世界全体を新型インフルを初めとする感染症から守るということ、そのために我が国として何ができるかといったグローバルな視点に立って対応を考えていただくという必要があろうと思います。

 二〇〇九年の新型インフルエンザパンデミックの際の教訓も踏まえながら、今回のH7N9がヒト・ヒト感染を仮に起こすようになった場合にも備えまして、政府の決意と対応策の現状についてお伺いをいたします。

田村国務大臣 今回の鳥インフルエンザH7N9でありますけれども、ちょっと心配いたしておりますのは、まだ感染源がよくわからないということでございます。上海中心であったんですけれども、これが北京でも一人ほど患者が出た、それから河南省でも出たという話でございまして、広がりを示してきておるというところであります。

 感染源がわからないということは、どれぐらい鳥に感染しているかわからないということでございます。日本においては、渡り鳥等々は環境省が調査をしていただいておるわけでありますけれども、毎月、ふん等々からいろいろな感染症の検査をしておられますが、今のところはこのH7N9は発見されていないわけでありまして、その点はまあまあ安心できる部分はあるわけであります。

 しかし一方で、日本と中国との人的交流というのは、大変な多い交流をしておるわけでありますから、しっかりと我々、これに対しては情報収集をしていかなきゃならぬというふうに思っております。

 WHO等々を通じた情報収集、それから、それを含めて収集をしたものに対して国民にしっかりと発表していかなきゃならぬと思っておりますし、また、検査体制、これは早急に構築していかなきゃなりません。検査キット、なるべく早くこれを都道府県にお配りさせていただきたいというふうに思っておりますし、それから、向こうからウイルスの株が来ましたので、これをもとにワクチン株を早くつくりまして、ワクチンの準備もしていかなきゃならぬというふうに思っております。

 一点、中国のWHO共同センターの方の発表でありますが、ノイラミニダーゼの阻害薬、これが感受性があるという話でございますので、タミフル、リレンザ等々が有効である可能性が高いということでございますので、これに対する備えというものもやっていかなきゃならぬというふうに思っております。

 いずれにいたしましても、冷静であることは、これは必要であります。余り騒ぎ過ぎますと要らぬ方向に動いていくわけでございますので、冷静かつ沈着かつ確実に対応していくということが重要であろうと思っておりますので、これからもそのような体制で進めてまいりたいというふうに思っております。

豊田分科員 田村大臣、ありがとうございます。

 まさに大臣がおっしゃるとおり、有事に備えましては、その危機管理を平時においてきちんとしておくこと、そして、その上で、実際に事が生じた際には、迅速適切な情報収集、また国民への情報発信に努め、それとともに、いたずらに国民の恐怖心をあおることなく、余り過大に対策が講じられるということも場合によって望ましくないというケースもございますので、必要な対策をきちんと実施していくことだと思っております。

 そしてまた、私、WHOのトップであるマーガレット・チャン事務局長から、二〇〇九年当時、日本の国内対策について話し合いをしましたときに、現在の科学技術水準で考えられることは日本はもう全てやっている、やり過ぎの点もあるぐらいだ、その資力をできれば途上国の方に回してほしいというような話もされたところでございます。自国民の保護と国際協調のバランスというものも、一外交官としても、非常に厳しく、苦しく考えたところでございました。

 また、一つ思いましたことは、当時、WHOからの勧告とかガイダンスを各国とも非常に、早急に、早く出してくれという要望がありましたが、WHOもやはり科学的、疫学的に非常に不明なことが多い中、また、WHOが何かを言うと、その負のインパクトというのも大きゅうございます。例えば渡航制限をかけたりしますと、その国への風評被害といったこともございます。あるいは、国によっては、医療水準、経済水準がばらばらでございますので、WHOが望ましいといったような医療提供ができない場合もあるわけです。

 そういったことについて、WHOはそうした状況下におきましても可能な限り世界の期待に応えんと努め、本当に全員が危機に対処する命がけの状況だったのではないかというふうに思います。

 そうした中、日本政府を含む各国政府も、WHOの対策をただ待つだけではなくて、適時適切に自国なりの判断を行うということが求められているのかなというふうに私は感じておりました。

 さて、先ほど大臣の方から、リレンザやタミフルといった抗ウイルス薬の投与も有効ではないかというお話がございました。また、ワクチンの接種等も型が合えば有効でございます。

 これに対して、特措法で定められております特定接種、国民の経済、生活、インフラを整備するために必要な方々に対しての特定接種と、住民接種の中で、妊婦や医学的にハイリスクの方、また高齢者や小児に対する優先接種との関係について、お伺いをいたしたいと思います。

田河政府参考人 昨年五月の特措法の公布以降、特定接種やあるいは住民に対する予防接種のあり方など、重要な事項につきましては、昨年八月から、医療関係団体の代表者、法律学者、経済・労働界、地方公共団体、マスコミ等、幅広い分野から参集いただいた新型インフルエンザ等対策有識者会議におきまして、十九回にわたり議論し、本年二月に中間とりまとめがまとめられたところでございます。

 その中間とりまとめにおきましても、特定接種の対象事業者については、先行的に接種を開始するものであるので、公益性、公共性の観点から限定的に選定されております。また、特定接種が終わらなければ住民接種を開始できないというものでもないとされております。発生した新型インフルエンザにより、どの層がどの程度重症化するのかは異なるものと考えられます。

 このため、特定接種と、ハイリスク者を含む住民接種の、全体の接種の実施のあり方については、発生時に、医療関係団体の代表者や医療、公衆衛生学の専門家から成る基本的対処方針等諮問委員会の意見を聞きまして、社会状況を総合的に勘案し、総理を本部長とする政府対策本部において決定する必要があると考えております。

豊田分科員 ありがとうございます。

 その発生時にというところが、ちょっと私、気になっておりまして、と申しますのは、やはり、危機管理の要諦は、重要なことはできる限り平時に決めておいて、そのコンセンサスを得ておき、非常時には全員がそのルールに、半ば強制的に従うということが必要ではないかと思っております。もちろん、全てをあらかじめ決めておいたとおりにというわけにはいきませんし、状況に応じた、臨機応変な対処というものも必要でございますが、混乱や時間の浪費を非常時におきましてできる限り避けるためには、可能な限り、具体的な準備を平時において進めていただきたいというふうに考えております。

 そしてもう一つ、私自身の経験から、二〇〇九年当時、ジュネーブと東京の窓口なども、実際に発生してから、東京で、個別にはあれですけれども、自分のところに一番先に情報をというようなお話が何カ所かからあったりして、私一人しかいないものですから、同じ電話を東京の三カ所にかけたりして、この間にやらなきゃいけないことはいっぱいあるんだけれどもなというふうなこともございました。

 そういった危機管理の対外的窓口の一本化、また指揮命令系統をきちんと決めておくこと、これは本当に混乱をいたします。平時においてちゃんと決めておいてさえも、恐らくは非常時には混乱をいたします。ですので、その指揮命令系統、そして皆がそれに従うんだというコンセンサス、そしてまた、危機管理に直接携わるマンパワーをできるだけそれ以外のことに使わせない。

 そういう意味では、私ども議員、またマスコミの方なども、本当に、国民の命と健康を守る、そしてインフルの感染拡大抑制のために限られたマンパワーを注力することが本当に必要になってくるので、こうやってきょう質問しているのもちょっと申しわけないなというふうに思ったりもするわけですが、自分たちのことではなく、本当に国民の命を守るために何が必要かということを全員が考えていかなければならないというふうに思います。

 では、インフルエンザの関係で、最後に一問、ワクチンの供給体制についてお伺いをいたします。

 本年二月の、先ほどの中間とりまとめにおきまして、細胞培養法等の新しいワクチン製造法の研究開発を促進し、生産ラインの整備を推進するというふうに規定されております。現在、私の知るところですと、国内のワクチンメーカーで、H5N1のウイルス株をもとに細胞培養の製造販売申請が出されているというふうに聞いております。

 現在の中国の状況も踏まえれば、ワクチンを輸入に頼るのではなく、国内のメーカーが、きちんと自国でワクチンを確保できる体制を組んでおくということが極めて重要ではないかというふうに思っております。国民の安心、安全のために、この細胞培養法の早期の承認、実用化を目指すべきと考えますが、いかがでございましょうか。

矢島政府参考人 ワクチンについての御質問でございます。

 現在の鶏卵培養法によります国産の新型インフルエンザワクチンの生産法では、全国民分のワクチンを生産するのにはかなり時間がかかります。ウイルスの増殖の仕方ですとか、そういうふうないろいろなものの影響を受けるわけでございまして、そういう意味では、期間を要するいろいろな要素がある。そういうことで、その期間を短縮すべく、細胞培養法と呼ばれる新たな生産方法を活用した、国内でのワクチン生産体制の構築に取り組んでいるところでございます。

 現在、この事業を実施している三事業者のうち、一事業者は、H5N1ワクチンと他の亜型にも変更できるプロトタイプワクチンについて、また、一事業者は、H5N1ワクチンについて、本年三月に承認申請を行い、平成二十五年度中の実用化を目指し、生産体制の整備などを行っているところでございます。

 厚生労働省としては、プロトタイプワクチンとして申請があったものにつきましては、適切な承認審査を行うとともに、早期の生産体制の構築に向けて取り組んでいきたいと考えております。

豊田分科員 ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。

 次に、医薬品のインターネット販売についてお伺いをいたしたいと思います。

 現在、厚労省において有識者会議で鋭意検討がなされているということ、また、厚労委でも御質問があり、また、尾辻参議院議員を中心として、議連におきましても議論がさまざまなされている、その中で大きな危惧が表明されているというところでございます。

 非常に難しい問題であるということは私も承知をしておりますけれども、やはり、あらゆる規制を悪だと決めつけて、これは成長分野だから、お金がもうかるんだからやるんだという、全てを消費者、国民の側の自己責任ということで片づけてしまうのは、私は、国民の命と健康を守るこの保健医療分野におきましては、それこそが、いささか無責任ではないかというふうに考えております。一部の大きな声に押されて、本来守られるべき国民の命や安全がないがしろにされることは、あってはならないというふうに思います。

 対面販売、これはもうさまざま議論されていると思いますけれども、やはり、購入者に直接専門家の方が触れて、直接五感で判断した上で、最適な医薬品をその場で提供する、また、必要に応じて受診勧奨を行ったりするその柔軟性、また、対応の直接性がございます。それから、成り済ましや、薬が偽物であるといったおそれがなく、有効期限などにつきましても、実物をきちんと確認した上で購入ができる、そういったさまざまなメリットがございます。

 こうした対面販売が持っている利点について、大したことではないというような判断がなされているようでございますが、私は、もう一度、なぜ薬は対面販売だったのかという原点に立ち返って考えてみたいと思っております。そしてそれは、幾ら代替の手段を講じても、やはりネット販売では完全にかわりをすることはできないのではないか、なかなか難しいのではないかというふうに考えます。

 こうした中、今、検討会で議論がなされていると存じてはおりますけれども、やはりこうした考えを持っている、また、おそれを持っている方が、薬害の被害者などにもたくさんいらっしゃいます。とりあえずやってみて、死者が出たら考え直しましょうでは、それでは遅いんです。

 どうか、国民一人一人の命と健康、そして安心を守るという観点から、きちんとした対応策を引き続き確保していただきたいというふうに考えますが、いかがでございましょうか。

とかしき大臣政務官 お答えさせていただきます。

 委員御指摘のとおりでございまして、インターネットの薬の販売というのは、やはり、利便性はもちろん重要でありますけれども、安全性の担保のない利便性というのは存在いたしませんので、そこをいかに重要視していくか、それに基づいて新たなルールを策定していくことが大切であります。

 インターネットの薬の販売は、ことしの一月に、最高裁におきまして、今まで厚生労働省の省令で一類と二類の医薬品の郵便販売を一律に禁止するということは、薬事法上の委任の範囲を超えているということで、認めてもらうことはできませんでした。

 ということで、今回は、先ほど委員もおっしゃいましたように、検討会ということで、薬事関係の方々とか、医学とか薬学の専門家とか、薬害被害者の方、消費者団体の方々、多くの皆さんに、二月の十四日から、もう既に五回検討会を開催させていただいて、本当にいい意見が出ている状況でございます。

 とにかく、命にかかわる問題でございますし、今はちょうどダムが決壊したような状況でありますので、非常に危ない状態でありますので、一日も早く新たなルールを策定していきたい、このように考えております。

豊田分科員 政務官、ありがとうございます。

 先ほどの最高裁の判例につきましても、これは決して、医薬品の対面販売、これは、薬事法と薬事法施行規則の立法技術的なそごを指摘されたものであるというふうに理解しておりまして、それが一部曲解をされて、全面解禁可だというようなことで、一部の事業者の方が既にそれを先駆けてやっておられるという状況、これは私は非常にゆゆしき問題だと思いますので、そのあたりのことも含めて、引き続きよろしく御検討をお願いいたします。

 次に、少しテーマをかえまして、本日は、国交省の方においでいただいております。

 国民の生命、安全を守るというのは、国家の果たすべき根本的な役割でございます。笹子トンネルの崩落事故に見られますように、老朽化したインフラの問題や、また、実際に私ども議員が地域におりますと、計画的になかなかつくられなかったために交通事故が頻発して、市民の生活が危険にさらされている道路といったような問題をよく耳にいたします。

 こうした老朽化したインフラの整備を初め、交通インフラをきちんと整備し、国民生活の安心、安全、また利便性の確保を図っていくことが重要であろうと思います。

 私の地域では、地下鉄十二号線の新座への延伸、また、国道二五四の和光富士見バイパスなどが懸案事項となっております。この国道二五四は、緑地の緩衝帯を設けるなど、環境にも配慮したつくりとなっており、また、子供連れの方の憩いの場のようなことにもなっております。

 これについての現在の建設進捗状況について、お伺いをしたいと存じます。

尾藤政府参考人 お答え申し上げます。

 一般国道二百五十四号和光富士見バイパスは、埼玉県において進められております延長六・九キロのバイパス事業でございます。これまでに、和光市から朝霞市の間、二・二キロメートルが暫定二車線で供用をいたしております。

 また、東京外環自動車道和光インターにつながる四百メートルにつきましては、平成二十四年七月に四車線で供用をされておるところでございます。

 また、朝霞市から富士見市間、四・三キロメートルにつきましては、先ほど先生の方から御指摘ございましたように、国道二百五十四号バイパス環境緩衝帯整備検討協議会におきまして、沿道の土地利用、環境に配慮した緑豊かな歩道部の構造等についての検討がなされまして、その結果を踏まえ、平成二十五年二月にモデル区間百二十メートルが整備をされているところでございます。

 今年度は引き続き用地取得を推進していく予定と、事業主体である埼玉県の方から伺っております。

 国土交通省といたしましては、引き続き、埼玉県からの要望を踏まえながら、社会資本整備総合交付金により適切に支援をしてまいる所存でございます。

豊田分科員 どうもありがとうございます。

 国と県、市が相互に協力して、国民の安心、安全を守っていっていただきたいと思います。ありがとうございました。

 次に、障害者施策についてお伺いをいたしたいと思います。

 本年四月一日より障害者総合支援法が施行されまして、難病の追加や重度訪問介護の対象者の拡大、ケアホームのグループホームへの一元化などが実施されることになっております。

 私も地域で実際に障害をお持ちの方や御家族のお話を伺って、やはり皆さん一番心配されますのは、親である自分たちが亡き後、この子たちはどうなってしまうのだろうかということでございます。地域の入所施設が不足をしておりますために、親御さんが亡くなった後、埼玉から山梨の入所施設に送られて、そうしますと、それまで何十年と地域またその障害をお持ちの方を支えてこられた支援者とのつながりというようなものも途絶えてしまうという状況でございます。そういったことを、皆さん非常に心配されておられます。

 この高齢化の進展の中、現在自宅で御家族の献身もあって頑張って暮らしている障害をお持ちの方が、親御さんが亡くなった場合にも引き続き安心してその地域で暮らしていくことができるように、入所施設の確保などによるきめ細やかな対策が求められていると思いますが、今後の見通しはいかがでございましょうか。

桝屋副大臣 委員がお尋ねになったように、障害者問題、障害を持つ親の思いといいましょうか、親亡き後のというのは、本当に障害者福祉の世界でずっと続いている声でございまして、そういう地域の声をお伺いの上、お尋ねになったんだろうと思います。

 委員も全部御承知だろうと思いますが、まずは、厚生労働省では、各地方自治体が定める障害福祉計画に基づきまして、障害者の住まいの場であります、今お話のあったグループホーム、ケアホームの整備を推進する。

 それから、障害者自立支援法等の一部改正によりまして、平成二十四年四月から、在宅の障害者と常時の連絡体制を確保し、緊急時には必要な支援を行う地域定着支援を創設いたしました。

 それ以外に、成年後見制、この利用をやはり促進しなきゃならぬということで、申し立て費用や後見人等の報酬等に対して助成を行う。こうした取り組みを行ってきているわけであります。

 さらに、二十四年六月、総合支援法、この四月から施行になっておりますが、この中で、お話のありましたグループホームを利用し続けることができるように、ケアホームとグループホームを一元化しまして、そして二十六年度から施行するということにいたしました。

 このケアホームとグループホームの一元化に当たりましては、今までのグループホームにケアを一緒にするわけでありまして、介護が必要になってくれば、あるいは支援が必要になってくれば外部の居宅介護事業者と連携をする等、多様な介護サービス、さらには、よりひとり暮らしに近い形態で暮らしたいという要望に応えて、集合住宅だけではなくて、アパートの一室、一部屋だけでも確保してサービスを提供する、こういうサテライト型のグループホーム、この創設など、取り組んでいるところであります。

 いずれにしても、支援法の附帯決議の中で、親亡き後も見据えてしっかりと地域支援を進めてもらいたい、こういう附帯決議でございますので、これを踏まえて居住支援の充実をさらに図ってまいりたいと考えている次第でございます。

豊田分科員 副大臣、どうもありがとうございます。

 もちろん、国や地方の財政的な制約というものもございます。医療、介護、福祉全般として、自助、共助、公助の精神が大切でございます。その上で、たとえ障害があっても、あるいは高齢になっても、病気になっても、全ての国民が、この日本に生まれ、生きていく限り、安心と希望が常にそこにあるというような社会を本気でつくっていかなくてはならない。どうぞ御一緒に、よろしくお願いいたしたいと思います。

 次に、私、土曜日に、自民党の女性局で被災地に行ってまいりました。これは青年局、女性局で、それぞれ毎月行くようにしておるんですけれども、福島県で南相馬市などを中心に回りまして、市民病院などで、やはり看護師さん、また医師の方が不足をしているという話でございました。また、被災地はもちろん、日本全国、埼玉も含め、医師不足、偏在の問題、看護職員の確保などは喫緊の課題となっております。

 その際に、人材育成といった観点の努力はもちろんのこと、やはり、一旦働き始めた方がやめてしまうという状況、これも非常に多いというふうに思います。ですので、勤務環境の改善、働き続けていかれる仕組みづくりというものが非常に大切だと思っておりますが、医療機関における医療従事者の方の勤務環境の改善の対策について、お伺いをいたしたいと存じます。

原(徳)政府参考人 医療機関における医療従事者の勤務環境改善のお問いかけについて、お答え申し上げます。

 医療の高度化、多様化の進展や、若い世代の職業意識の変化などもございまして、医療機関によるマンパワーの流動性といいますか、確保もかなり困難になっていると認識をしております。

 もともとは、医師の場合は、いろいろな医療機関を回っていくといいますか、段階に応じて変わっていくというような習慣もございましたけれども、長期間にわたって、徐々に変わりながら、いずれとどまっていく医療機関が決まっていくわけですけれども、最近は、そういうところではなくて、引き続きぐるぐる回り続けるというようなお医者さんもおられます。

 これは、ひとえに、従来から余り医療機関というのは勤務環境に必ずしも十分な配慮をしてきたわけではないというような現況もあろうかと思います。また、特に看護師の場合は、ちょうど結婚年齢でありますとかあるいは出産年齢に重なります若年者における離職というのも非常に高いということが言われております。

 こういうことから、私どもでも、医療や労働を所管する内部の局で連携をとりまして、医療機関の勤務環境改善のための総合的な対策を取りまとめたところでございます。

 その対策の中では、医療機関のトップ、責任者や、あるいは関係スタッフが協力して自主的な環境改善活動を促進するシステム、そのためにはどういうことが必要かというアドバイスも必要になろうかと思います。それから、ハローワークとナースセンターの事業連携や短時間正職員制度の活用などによるマンパワーの確保対策、それから、労務管理あるいは医療分野などさまざまな外部専門家チームによる医療機関の支援、このようなことを行うこととしております。

 また、本年一月からは、こうした施策の具体化をどのようにしていくかということについて、専門家から成る研究班での調査研究もスタートしたところでございます。

 いずれにしましても、医療政策あるいは労働政策を総動員して、医療関係団体あるいは現場の方々の御意見も踏まえながら、こうした取り組みを通じて医療機関の勤務環境の改善に努めてまいりたいと思います。

豊田分科員 どうもありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたしたいと思います。

 そして、医療の関係で、私は歯科保健に関して一つお伺いをしたいと思います。

 歯科医師は不足をしていなくて、むしろ余っているというようなお声がよくあるかと思うんですけれども、私、数というよりも、まだまだ歯科口腔保健が生かされていなくて、その恩恵を受けていない方がかなりいらっしゃるというふうに認識をしております。

 私、介護の施策の仕事をしておりましたときも、やはり歯科は後回しになってしまう。そうすると、在宅の要介護者、療養者の方、在宅医療を受けている方で、歯がぼろぼろというケースが結構あるんですね。皆さん、命にかかわらないからということで、後回し。往診をしてくださる歯科医師さんが必ずしも多くないということもあって、そこはどうしてもおくれているということが事実としてあると思います。

 ですので、私は、国民がやはり自分の歯で生涯にわたって食事をすることができる、それは本当に、歯科疾患のみならず内科的な疾患の予防にもなります。また、QOLの向上といった観点からも、歯科口腔保健の向上というのは重要な課題であると思います。

 歯科口腔保健法ができたわけですが、その適切な推進、具体的には、その普及啓発や歯科検診の定期的な受診の勧奨、また、介護など在宅療養者への歯科保健医療の提供などをきちんと進めていただきたいというふうに考えますが、現在の状況はいかがでございましょうか。

原(徳)政府参考人 御指摘のとおり、昔に比べてお子さんの虫歯は特に減ってきたわけですけれども、特に高齢者の口腔の状況、あるいは障害者の口腔の状況は非常にまだ課題があると思っております。

 そういう意味では、在宅療養者の口腔ケアに必要な機器の整備、特殊なユニットが必要になりますので、そういうもの、機器の整備に対する助成でありますとか、あるいは障害者歯科等も含めたさまざまな事業を展開するための口腔保健支援センターの設置などにつきまして助成をしているところでございます。

 今後とも、先ほどの歯科口腔保健の推進に関する法律に基づきます基本的事項に基づきまして、総合的に推進してまいりたいと思います。

豊田分科員 どうもありがとうございました。

 長時間お疲れ様です。ありがとうございます。

関主査代理 これにて豊田真由子君の質疑は終了いたしました。

 次に、清水誠一君。

清水分科員 きょうは、障害児、障害者が安心して自分の希望する地域で生活ができる、そういうような観点でお伺いをしてまいりたいというふうに思います。

 御承知のように、平成十八年に自立支援法ができました。当初から、賛成、反対、いろいろありました。正直申し上げまして、平成十五年からのあの障害者の支援法を、三年間経過をした時点で、今の日本国内の障害を取り巻く地域事情ですとか、また、障害を持っておられる当事者や家族の人たちがどのような思いであるかということが、初めて十五年から三年間の支援費制度で、自分たちにも自立していけるという希望が湧いたのが、あの三年間の支援費なんです。

 それまでは、やはり障害を持っているということは、これは与えられた自分の、家族の使命だったかもしれません。ですから、措置制度の中で、役所に言われるように、また役所に頼る、そういう時代をずうっと経過をして、初めて、自分たち障害を持っている、いろいろな障害を持っていても、それによって、自分の選べる選択制ができたということです。

 しかし、三年間で、自立支援法、一割取ろうとやっちゃった、あそこが問題だったんです。でも、当時、自民党は、平成十八年の暮れまでに、当時一千二百億、負担軽減策というものをつくってきました。ですから、私は、まだ自己紹介をしておりませんけれども、障害団体の一員として、十八年、この一千二百億、あれで負担も軽減され、そして、政治とそれから現場がようやく話し合いの場に乗って、しかも、障害を持っている人や家族にとって、夢と希望が出たのが、平成十八年の自立支援法だというように言わせていただきたいと思います。

 しかし、政権交代で、あんな法律はだめだと廃案になってしまいました。だめだと言った人たちに、当時の反対をした人たちに、どの部分がだめだと聞いて、答えられる政治家はいなかったですね。負担がだめだと言うけれども、あのとき、もう負担はゼロですよ。今、新しい支援法だというように言っていますけれども、本質的に必要な施策、本質的に必要なサービスの内容というようなことで、多分、耳の痛いことだらけだというように思いますけれども、順次、限られた時間で質問させていただきたいと思います。

 通告してありますので、最初は、まず、障害を持っている人たちが地域で自立する。ですから、グループホームなりケアホームなり、あるいは公営住宅ですとか民間住宅を借りるとかというようなケースで施設から自立する。あるいは、在宅をしているところから、親元から、やはり社会自立しようということで自立するんですね。その場合、今の段階では、グループホーム、ケアホームしか、家賃助成というのは一万円しかないんです。

 しかし、先ほど副大臣もおっしゃいましたけれども、サテライト型は、あれは一万円助成がまだ該当しているのかな、ちょっと私、それはわからなかったのです、この部分についてもお答えいただきたいんですけれども、民間の住宅ですとか公営住宅に入る場合に、少なくとも今の所得、収入から考えると、どうしても家賃分だけが飛び出してしまう。ですから、自立したくても、その分を、親に借りるか、誰かに借りるか、もらうかしかない。

 ですから、最低限、自立するということになれば、この家賃に対するものがグループホーム、ケアホームだけでなくてもいいのではないかというふうに思いますけれども、これについての考え方をお示しいただきたいと思います。

岡田政府参考人 障害者の方が地域で安心して生活し続けることができるようにするため、地域におきまして、グループホームなどの住まいの確保を図ることが非常に重要だというふうに考えております。

 このため、厚生労働省といたしましては、国土交通省とも連携いたしまして、グループホーム、ケアホームの整備の促進や公共賃貸住宅への入居の促進などの施策を行っているところでございまして、こうした施策を通じまして、引き続き、障害者の住まいの場の確保に努めてまいりたいというふうに思っております。

 先生御指摘のとおり、ケアホーム、グループホームの入所に当たりましては、その利用の費用を補助するという形で、月額一万円の助成を行っているところでございますが、先ほどちょっと出ましたサテライト型のグループホームにつきましては、これは来年度の施行ということでございまして、来年度、ケアホームとグループホームを一元化するという中で、今後、具体的にどういう形にしていくのかというのを検討させていただきたいというふうに思っておりますが、グループホームという形で取り込むというようなことでございますので、そういった観点も含めて検討を進めていきたいと思っております。

 それから、グループホームとかケアホームに対しての助成をさらにもっと広げられないかというような御指摘で、例えば共同住宅であるとか一般の借家に住んでいるような障害者に対する費用についても助成したらどうかということでございますが、これにつきましては、やはり財源に制約がある中で、障害者のみならず高齢者や生活困窮者などへの対応を含めて、幅広い視点からその実現可能性について検討する必要があるだろうというふうに考えているところでございます。

清水分科員 幅広く検討するというのは、いつの時代でも、どこに行っても、大体そうやって幅広く検討するんです。それで、検討したためしがないんですよ。

 この話は、今、新しい話じゃありません。もうずうっと、このことについては、平成十八年、自立支援法のときの地域移行というときから、そのときから話をしていることなんですね。ですから、今みたいな具体的な話ということは、団体陳情とかそういう形では確かにあったかもしれませんけれども、それ以上に対してはできていなかったということで、きょうは直接お聞きをしようということで、いずれにしても検討していただきたいと思います。

 今のサテライト型の話ですけれども、サテライト型というのは、グループホーム、ケアホームというのは、基本的にはNPO法人ですとか株式会社ですとか社会福祉法人、こういうところが運営をしていくところにグループホーム、ケアホームの認可が当たる。そこのところが、一つの建物の中だけではなくて、同じ運営主体が、近くに例えば三部屋、四部屋ではなくて一部屋でも都合のいいところがあれば、それを利用する場合にサテライト型というようにするということで、多分これは、一万円というのは自動的になってくるのかなというように、これからの施行の中では考えられるとは思いますけれども、今おっしゃったような共同型住宅、これは、設置主体がNPOですとか社会福祉法人とか、そういうケースでつくれないケースなんです。

 ですから、今、親御さんが二家族いました、その子供さんが、では二人で生活しようといって、サテライト型と同じような条件のところの、一番いい条件のところにもし二人で住まうといった場合には、これは残念ながら、親御さんたちがやるわけですから、NPOでも何でもありません、ですから、この制度に乗っていかないというようなことで、これは財政的な問題なんかじゃありませんよ。

 こちらはNPOだからいいです、NPOでやっているグループホーム、ケアホームは、建てるときから補助金をどんどん出すんですよ。そうじゃないですよ、こちらは。親御さんが苦労して、私たちの子供を自立させようとやっていく場合に、資金は一銭もかかっていないんですよ、グループホームやケアホームを設立するわけでもありませんから。

 ですから、これについては、サテライト型ができるというようなことを考えていった場合に、同じような条件です、一番理想的なところを一部屋なり二部屋借りてということですから、来年度のサテライト型を新しく執行するときに、今の話の、民間住宅その他についてでもぜひ検討していただきたい、これは申し上げさせていただきたいと思います。

 さて、次に、障害年金を、今、一級、二級ということであります。

 重い障害を持っている人の場合は、大体一級、二級を受給しているのが普通です。そして、雇用促進というようなこともありますけれども、やはり、雇用のことを考えていった場合に、雇用先がない、あるいは勤務ができない。また、そういう身体的な特徴というような方たちも、やはり同様にグループホームなりあるいは一般住居に入りたい。

 ですから、自分の収入は障害年金しかないんです。障害年金しかない人の場合、グループホームに入るときは一万円が出ますよ、でも、そうでない方の場合ですよ。では、生活保護の場合は、生活給をもらって、入るところの住宅手当というのが出るんです。ですから、同様に、障害年金を今もらっている方たちが自分たちで自立をしていこうというときに、障害年金の外枠の中ででも、今みたいな、生活保護のような住居手当というようなものは考えられないでしょうか。

 今までのものは全てだめだというのはわかっています。年金というのは、もともと生活給じゃないんだというような話だから、生活給じゃないものに住居なんて必要ないんだから、だからつけないという答えはわかっていますけれども、でも、時代は変わるんですよ、変わったんです。

 障害者も、やはりこれから自立して生活していく。しかし、残念ながら、障害年金しか収入がない。こういうケースのときに、どのように今後考えていただけるか、お答えいただきたいと思います。

香取政府参考人 御答弁申し上げます。

 今、委員のお話がありましたように、年金制度は社会保険方式ですので、やはり拠出に見合った給付ということになりますので、御本人の住居のありなし、あるいは雇用の状況で個別に給付に差をつけるということは、年金の制度の中で行うというのはなかなか難しいということは御理解いただけるかと思います。

 この点につきましては、昨年の十一月に、年金生活者支援給付金の支給に関する法律ということで、一体改革の一環として制度改正があったわけですが、この中で、障害者等への所得保障の観点から、一定の障害基礎年金の受給者に関しましては福祉的な給付を行うということで、年金制度の外側で行う福祉の給付というのを行っております。

 具体的には、障害基礎年金の受給者の方につきましては、月額五千円、一級の方には、その一・二五倍、本体の年金額と同じような、一・二五倍の六千二百五十円というものを支給するという制度が創設をされました。

 この制度は消費税を財源としておりますので、二十七年十月の税制の抜本改正の施行とあわせて、一応、この加算を行うという手当てをいたしたところでございます。

清水分科員 これは社会保険方式だというようにおっしゃったから、この議論はどこでできるかわかりませんけれども、どこかでさせていただきたいと思います。

 でも、現実的に、これは生活給ですよ。例えば、これは自立支援法が始まったときも、例えば施設入所されておられた方、こういう人たちの料金の算定方法をどうしたかわかりますか。

 個々の療護施設に入所している方については、大体およそ三万円ぐらい手元に残ればいいんじゃないか。ということは、一級で約八万二千円ですから、八万二千円ということは、五万円ぐらいを負担してもらえば手元に残るだろう。ということは、まさに三万円を残すということは生活給ですよ。生活をするために必要なものがこれだけ残ったんだ。

 これは、大臣、また違う場面で議論させていただきます。これを言うとちょっと時間がなくなってしまいますから。

 ただ、二十以前の人、二十以前の人で障害年金をもらっている方、この人たちが、例えば、自分は働けないんですよ、でも、働けないといっても収入があった場合に、収入額がある一定よりオーバーしたときにはこの年金が減額されるんです。それで、二十以上から、それまで年金を払った、二十以上になっていた場合は、収入が何ぼ、一千万あろうが二千万あろうが、障害年金は減額されないんです。

 ですから、そう考えていったときに、これはやはりある意味で生活給ですよ。片方は収入が多ければ減額されるんですが、収入が多くても減額されない。ですから、どっちも減額されないというんだったら手当でいいんですよ、でも、こちらが減額されるという、そういうようなことを考えていったときに、やはり、この議論は分かれてもおかしくはない。

 今の現実を考えてください、現実を。一級にしても二級にしても、それは手当とは言わないですよ、やはり生活給ですよ。その実態ということを考えて、この年金制度の年金という言葉を別にしてでも、考えていくと、今の家賃とかいろいろな手当ですね。今、手当は増額したということはわかりますけれども。それはそうで、わかりますけれども。

 それで、次に、これも大変だと思います。生活する場合、生活保護さんばかり言うわけじゃありませんけれども、例えば十万円、生活保護で出るとするでしょう、今、一級で八万二千円ですね、二級で六万五千円ちょっとですよ。ですから、今の基礎年金と同じ額の六万五千円ということではなくて、やはり、今の障害を持っている人たちの実態に合わせての年金額ということにこれも変動があってしかるべきなんですよ。

 要するに、もう少し高くなってしかるべきじゃないかというふうに思いますけれども、今後について、年金の額の増額、これについての検討、考慮ありかどうかということでよろしいですけれども、お答えいただきたいと思います。

香取政府参考人 御答弁申し上げます。

 年金制度の場合は、稼得能力の喪失に対して所得保障を行うということでございます。障害者に対する年金は、物の考え方としては、通常、老齢になって、稼得能力を失って年金をいただく、それがいわば障害という理由で早期に到来をする、早く、六十五歳より前に到来するという考え方に立っておりますので、基本的に、年金額の算定をする場合には、老齢年金の水準というものと基本的に同じ年金という考え方に立っております。

 これは、先ほど、個別の事情において年金額を変えることがなかなか難しいというのと同じ理由で、基本的には、老齢、あるいはその早期到来としての障害という考え方ですので、今、一級障害については、御案内のように、介護等必要経費を見て一・二五倍というふうにしておりますが、本体の年金額を老齢年金と違う考え方で算定をするというのは、なかなか、ちょっと今の年金制度の中では難しいのではないかと思っております。

清水分科員 そういうお答えでしかないだろうと思います。

 でも、大臣、実際に障害を持って、親亡き後、親も高齢になった、その人は生きていかなきゃいけないんですよ。今、一般住宅を借りるとするでしょう、八万円で生活できますかということですよ。この人たちは医療費も払わなきゃいけないんですよ。それから、光熱費も払わなきゃいけないんです、家賃も払わなきゃいけないんですよ。八万二千円で生活できますか。

 雇用の場があるといっても、残念ながら、やはり障害の程度によっては働けないです。収入がない場合、では生活保護ですか。そういう人は生活保護をもらえば生活していける、こうおっしゃるということであるならば、では、障害年金をもらっている人が生活保護に行くときに、嫌な思いをして行くんですよ。あんた、家族はいるのか、親からお金をもらえないのか。

 ですから、こういうことを含めて、増額ということは、人はそれぞれだと思います。人によって収入がやはり見込めない人、こういう人についてはある一定の線まではある、ある程度働ける人には今の線までと、二段階方式、所得によって減額ということもあり得るという、年金方式、そういうような方式ということで、もう少しアッパーを上げるということを考えていただきたい。これは、障害を持っている人、あるいは家族の思いなんですね。

 ですから、財源論とは別にして、実態論として、本当にこの日本の国で障害を持っても安心して生活できる、そういう制度をつくっていきませんか。ぜひお願いしたいと思います。

 次に、市町村の格差がたくさんある、この事例についてお話をさせていただきたいと思います。

 ようやく重度訪問介護も新しく導入されてくる、そういうようなことになりますけれども、しかし、今の、訪問介護が必要で、訪問ヘルパーさん。一日二十四時間あります。日中は八時間、通所の事業所へ通いますよ、でも、残りの十六時間、就寝のときもあるかもしれないけれども、食事の世話、排せつの世話、入浴、こういうことでどうしてもヘルパーの手をかりたいといった場合、普通の場合で、今、札幌市が五百三十時間というのがあります。それから、ほかの町で、完全二十四時間がOKというところもあるんですね。私の町では三百十時間です。

 そのようになっておりますけれども、しかし、全然認めてくれない市町村もあるんです。認めてくれないのはなぜか。お金がないんですよ。三位一体改革で地方税がどんどんどんどん、地方は疲弊したということをあえてこの場で議論はしませんけれども。しかし、今の地方の財政状況その他を見ていったときに、どうしても市町村の財政的な関与から、その人に必要なサービス量というものを確保できなくて、市町村に格差がある。

 こういうふうなことを、やはり今の自立支援法から総合支援法というのは、基本的には、事業所を認可するのも市町村、そしてまた、その人のサービス量を決定する、あるいはサービスの種類を決定するのも市町村なんですね。ですから、財政事情によっては、どうしてもそれを認めることができないというような、本当に苦しい立場の中で決定せざるを得なくて、こういうサービスの決定に格差が出てくる。どこかで守っていかなきゃ、これは、その人が生きていくのが大変なんです。

 ですから、法の精神から完全に離れてしまっているということで、この格差があるということについて、どのように今後対処していかれるのか、お答えいただきたいと思います。

丸川大臣政務官 清水議員におかれましては、全国の肢体不自由児・者の皆様方、また、そのお父様、お母様の声を代弁すべく、党内でも積極的に発言をいただいておりますところでございますが、今御指摘の、支給量の決定に市町村によってばらつきがあるという御指摘でございます。

 適切な支給量を決める、これは市町村の仕事でございまして、厚生労働省といたしましては、障害者が地域で自立した日常生活を営むことができますように、従来から、適切な支給量を決定していただきたいということは、市町村に対して申し上げているところでございます。

 もう御承知だとは思いますけれども、市町村が支出をいたしました障害福祉サービスに要する費用については、政令で定める基準の範囲内で国がその二分の一を負担しているところでございまして、この二分の一をはみ出るところについても、小規模な市町村で、財政力が弱いようなところで必要なサービスが受けられないことがないように、重度訪問介護等の利用促進に係る市町村支援事業、国庫負担にその分を上乗せするという形等の財政支援を行っているところでございます。

 なお、重度訪問介護等の常時介護を要する者の支援のあり方については、障害者総合支援法の附則で、つまり法律の附則で、法施行後三年、平成二十八年四月を目途として検討を加えることとされております。これは法に書き込まれておりますことですので、法施行後三年以内のどこかでは必ず検討するということでございます。

 さらに、附帯決議では、国と地方公共団体との役割分担も考慮しながら、市町村支援のあり方について検討することとされておりますので、引き続き、委員にも御発言をいただきながら、しっかりと検討を進めてまいりたいと思います。

清水分科員 どの方法がいいのかというのは、地方行政のときも非常に悩んだのです。北海道に、道庁にお金があれば、道庁が各圏域別に基金を造成しながら、そして、少なくとも圏域が平準化できるような方法がないかというようなことも制度的には考えますけれども、現実的にやはり道庁にもお金がないということで、どうしても市町村格差ということを是正することができなかったんですね。

 それともう一つは、やはり人材なんですよ。人材が、専門的なヘルパーさんがいる、いない。ですから、これの研修とかそういうことについては、これはもう道庁の仕事だということで、重度のそういうような身体障害の方についての研修事業ということについては、ソフト面では道庁としてできますけれども、現実的に財政的支援はできなかったということです。

 これは私どもも真剣にちょっと考えていかなければいけない問題だというふうに捉えておりますし、また、今後、団体等、あるいはこういうような質問の場で私どもも、私もまた提言もしてまいりたい、そのように思いますので、今、丸川政務官からお話がありましたように、みんなで真剣に、日本はやはり住みやすいんだ、障害を持っていても住みやすいんだ、そういうふうな施策にしていくように望みたいと思います。

 次に、移動支援なんですね。丸川政務官をあえて名指しはしませんでしたけれども、この間から、障害者の雇用の促進ということで部会の中でいろいろお話を、答弁もしていただいたりというような中で、丸川政務官にもこの話をしたいなということで、この一文を入れたんです。

 この間は、障害者を雇用する企業とか、雇用する側の方からいきました。きょうは、障害を持っている人が自分の職場に行くというような、逆のケースで話をいたします。時間が余りありませんから、長くはしゃべりませんけれども。

 今の移動支援というのは、日常地域活動支援で、このサービスの中には入っておりますね。この中で、経済的行為、ですから、通学とかはいいけれども、通勤については、これは経済行為だから移動支援から外れるよということで大枠はなっているんです。例外としては何ぼかあるんですけれども、しかし、ここを考えていただきたいと思うんです。

 車椅子で職場に通うのに、公共交通のバスもない。ステップバスもない。たとえあったとしても、自分の家からバス停まで百メーター、二百メーターある。例えば山坂がある。それが砂利道だったら、もう電動も普通の手押しも無理ですね。

 こういう人が通勤をする場合にどうするか。それは親御さんに頼めばいいよ、あるいは、会社でタクシー代を出してもらえばいいよ、それではやはり雇用側も大変ですよ。それよりも、当事者がやはり自分の意思でもって通勤して、とにかく頑張っていこう、そういう姿勢に対して、日本全国でそういう人というのはいるんでしょうか、どれぐらいいるか、やはり一度調査したらいいと思いますよ。

 そういうように、例えばタクシーでなければ通えないような車椅子の利用者は、十万人の市で十人いますかね。僕はいないと思いますよ。北海道の高校で、車椅子を利用して高校へ行って、支援員さんのお世話が欲しいという人は、北海道五百四十万の中で六人しかいないんですよ。

 車椅子、でも自分で動ける、例えば、社会人になって自分で車の運転ができるとかという人もいますから。ですから、そういうようなことを考えていって、この移動支援に対する考え方、今度は逆の立場でお聞きしますから、お答えをいただきたいと思います。

丸川大臣政務官 党内でもその御発言をいただいて、非常に考えさせられるところがございました。

 今のところ、この移動支援というもの、重度訪問介護や行動援護、それから同行援護における外出というのは、大臣告示において、一日の範囲内で用務を終えるものに限るというふうになっておるわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように、障害者総合支援法の施行後三年の検討事項の一つに、障害者の移動の支援のあり方というのが含まれておりまして、見直しの重要なポイントの一つだというふうに認識をしておりますので、障害者やその御家族の皆様の意見を反映させるために、必要な措置をきちんと講じながら検討してまいりたいと思います。

清水分科員 限られた時間でしたから、まだまだ思うところは述べ足りません。ですから、また別の席で大臣には話をしたいと思います。また、副大臣にも、ぜひ、目と目でささやき合ったこのことだけを信じながら、今後、障害を持っている方あるいは当事者、本当に日本はすばらしい国だと、そういう施策を、三年の見直しではなくて、見直せるときから順次見直しをし、そして、安心できるような国づくりのためにお願いをしたいというふうに思います。

 ありがとうございました。

関主査代理 これにて清水誠一君の質疑は終了いたしました。

 次に、畠中光成君。

畠中分科員 みんなの党の畠中光成です。

 本日は、加速する少子高齢化を乗り越える観点から、前半にイクメン支援、後半に介護を担う人材への教育について質問をさせていただきたいと思います。

 さて、私も当選してちょうど四カ月がたち、国会議員の忙しさをまざまざと体験しているわけでございますが、私も三歳の娘がいるイクメンの一人といたしまして、世のお父さん方もお仕事と子育てに奮闘されているのだろうと思います。

 田村大臣にも顧問をお務めいただいておりますが、男性の育児休暇取得率の向上を初め、父親の育児参加の促進や、母親との育児分担を進めることで少子化対策に取り組むイクメン議連にも、私も副座長として加わらせていただいております。

 私ごとで恐縮ですが、先日の予算委員会で田村大臣に年金について御質問をさせていただいたあの日、たまたまではありますけれども、私の三歳の娘が初めて東京に来た日でありまして、私が議員会館のトイレでおむつをかえたり、帰りも一緒に帰ったんですが、新幹線の中で私自身が娘のおむつをかえたり、そういったことを経験させていただきました。

 言うまでもなく、育児は父親、母親が協力しながら取り組む非常に楽しいものであります。しかしながら、現在、男性の育休取得率は二・六三%にとどまり、父親の育児参加が積極的に行われているとは言えない状況と考えます。現状認識及びその理由をお伺いいたします。

田村国務大臣 イクメン議員連盟ということで、御活躍をいただいておりますことを心から私も敬意を表したいと思います。

 私もついこの間まで共同代表であったわけでありますが、それは、政治家になって、実は育児ができませんでした。離れ離れで暮らしておるものでありますから、なかなか週末しか帰れない。週末に帰っても、それこそいろいろな後援会活動で煩雑でございまして、そういう意味で、その罪滅ぼしで入らせていただいて、少しでもイクメンという形でお手伝いできればな、そういう思いでございました。

 この間、高校三年生になった娘が来ましたので、もう育児ではございませんけれども、二人きりで議員宿舎で布団を並べながら寝まして、そこでいろいろと娘の愚痴や悩みを聞きながら、これも罪滅ぼしだなんという思いで夜を一緒にした、そんな思い出があります。

 やはりこの育児休業、なかなか男性はとりづらいというのは、一つは企業の雰囲気というのがあります。それから、業務が非常に煩雑だ、そういう中でとるのが申しわけない、そういう思いの中でとれないということでございます。

 女性の方は、育児休業の取得率はかなり上がってまいりまして、やがて九〇近くまで、もちろん、そうはいっても、第一子が生まれて四割近い方々しか会社に残られないわけでございまして、六割の方々が会社を去られるわけでありますから、女性の育児休業はまだまだ、これは緒についたばかりでありますけれども、男性はさらにとりにくい、二・六三%。二〇二〇年一三%が目標でございますから、全然届かないんですね。

 今、イクメンプロジェクトというものを推奨させていただいておりまして、好事例集やいろいろなものをお示しさせていただく中で、企業等々に御理解をいただこうとしております。

 厚生労働省は、実は厚生労働省内のイクメンプロジェクトを進めておりまして、取得率が一一%を超えてまいりました。厚生労働省は、いろいろな、大きい組織、小さい組織がある中で、これだけの数字が上がってきておりますので、省の中で好事例集をつくれということを言いまして、この間、それを持ってきた職員また職場の方々に私の方から表彰をさせていただいたんですが、そういうものもインターネットを通じて公開をさせていただいております。

 とにかく、とりづらいとはいいながら、やってもらわないことには少子化対策は進まないわけでありまして、男性が育児に参加しないと、女性が進んで子供を産み育てようかというお気持ちになかなかなっていただけないというところでございますから、難しいことはよくわかっておりますが、分析を進めた上で、これが進んでいくように、我々頑張ってまいりたいというふうに思っております。

畠中分科員 ありがとうございます。

 なかなか育休取得が進まないのには、おっしゃるとおり、企業の雰囲気等たくさんの理由が考えられると思います。

 東京都が男女雇用平等参画状況調査で調べたデータなんですが、男性が育休を取得しない理由で一番多かったのが、子を見てくれる人がいたので休む必要がなかった、これが五三・八%、自分が休業することは想定していなかった、これが二四・九%。男性が育休を取得しにくい理由で、休業中の業務に支障があってほかの従業員の負担がふえる、五八・一%、過去に休業した人が少ないあるいはいない、これが五六・八%。

 たくさんの類似した結果の調査があると思われますが、こういった育児休暇取得の制度の理解の不足というのも多々あると思われます。

 さまざまな、産休と同様に、育休のあるいは義務化とか、育休を認めた企業へのインセンティブなどを検討すべきかと考えますが、見解をお伺いいたします。

石井政府参考人 育休をとりたいのにとれずにいるという方をなくしていくというのは、大変重要なことだと思っております。

 ただ、その中で、本人の希望の有無にかかわらず、仮に育休取得を義務づけるということになると、これは、育休をそもそもとりたいのにとれないでいる人にとっては歓迎すべきことかもしれませんが、片や、違う形で子育てを両立させていきたいという方にとっては、一つの考え方をいわば強制されるということになるので、これはなかなか難しいのかなと思っております。

 ただ、その一方で、やはり本来とりたい方がとれるような職場環境づくり、これを進めていくためにインセンティブをつけていく、これは大変重要なことだというふうに思っております。

 このため、現在におきましても、企業における育児休業を取得しやすい職場づくりを推進するために、例えば、次世代育成支援対策推進法で、仕事と子育ての両立を図るための職場環境の整備等を行う企業に対して、くるみん税制と言っておりますが、税制上の優遇制度を設けております。また、両立支援に取り組む企業に対して、例えば代替要員の雇い入れの関係とか、その他、育休をとっている間にスキルが上がるような形のサポートだとか、さまざまな助成制度を設けて、そうしたインセンティブづけを行っているところでございます。

 今後とも、こうした形をしっかり構築していくことによりまして、育児休業をとり、また仕事と家庭を両立させて活躍できるような、そういう職場環境の整備に努めてまいりたいと思っております。

畠中分科員 制度についてお伺いしたいんですが、育休を取得できるのは基本的に子が一歳までとなっておりますが、公園とか、ママ友というのはよく言われると思うんですが、このママ友の間でまことしやかにささやかれているのが、魔の二歳という言葉であります。自我が芽生え始めると同時に運動能力も高まるこの二歳という年齢こそ、最も体力が必要で、イクメンの力が必要な時期だと考えますが、育休取得の対象となる子の年齢拡大の検討は難しいでしょうか。

石井政府参考人 育児休業の二歳までの拡大ということだろうと思います。

 女性側の希望する育児休業の取得期間、これは一歳から一歳半未満というのが最多となっておりまして、一歳半以降は短時間勤務の希望が多くなっている、そういう状況がございます。

 また、これは男女が半々にとるという形であればまた状況は違うと思うんですが、一挙にそこまでいかないという中で、育児休業取得者が仮に女性に集中した場合には、育休中の仕事上のブランクが長くなることによって、やはりどうしても職業能力の低下というものに対する不安、心配が出てくる。現実、それを感じていらっしゃる方もいるようであります。

 また、もう一つ、企業側でも、最近の経済同友会のレポートなどを見ますと、仕事免除から仕事の継続を支援する両立支援の方に軸足を移すべきではないか、そういったような御主張も見られるところでありまして、中小企業にとっての負担感などを考えますと、育休二年というのはなかなか難しいのかなというふうに考えております。

畠中分科員 なかなか難しい要素もあるかと思いますが、ぜひ御検討いただけたらと思います。

 私も地元に帰れば、国会のない日は、朝、駅頭に立ってみずからの考えを述べさせていただいているわけなんですが、よく出会うのが、自転車にお子さんを乗せて保育園あるいは幼稚園に送りに行かれるお父さんの姿をよく見ます。こういったように、多様な働き方というのを促進させることが、私は一つ、イクメンあるいはお母さんを含めた子育ての支援につながるというふうに思いますので、ぜひ取り組みをお願いしたいと思います。

 さて、先ほど大臣からも、男性の育休取得率の向上のため、普及啓発活動、イクメンプロジェクトということをおっしゃっていただきましたけれども、これは、どういった目的で、どのように取り組んで、今推進されているか、改めてお聞かせください。

石井政府参考人 男性の育児参加の促進というのは、男性の三割の方が育休取得を希望されている、そういう希望の実現ということのみならず、女性の継続就業、あるいは女性が第二子を産みたいというときに、やはり夫が子育てに参加しているかどうか、これはかなり大きな要素としてきいてくる、そういう調査結果もございますので、少子化という意味からも大変重要ではないかと思っております。

 このイクメンプロジェクトというのは、まさにこうした男性の育児参加を促進していくために、社会的な機運を醸成しようということで、先ほど田村大臣からもお答えさせていただいておりますが、さまざまな好事例の普及もさることながら、参加型のサイトをつくりまして、イクメン宣言とかイクメンサポーター宣言というのも行っておりますし、また、企業の取り組み事例を紹介していく、その中に厚生労働省の取り組みも入っております。そして、広報資料とか、あるいはシンポジウムを開催して、そういう形で社会的に広がりを持たせようということをやっているわけでございます。

 来年度におきましては、若い男性の方にもっとなじみを持ってもらうために、フェイスブックとイクメンプロジェクトの公式サイトをうまく連動させて、それで広がりを持たせようというふうに考えておりまして、さらにこうした取り組みを進めていく必要があると思います。

 あわせまして、実は育児・介護休業法の前回改正の際に、パパ・ママ育休プラスということで、男性が育児休業を取得した場合に二カ月おまけがつくという制度もつくっております。また、妻が産休中に夫が休業した場合に、夫は二度目の育休をとれるとか、あるいは、配偶者が専業主婦、専業主夫、妻の場合が多いと思いますけれども、そういう場合でも育休はとれるんだといったような形で制度改正しておりますが、このあたりの周知もまだ十分ではないかなと思っておりまして、まさにこういうサイトの中の資料とかに載せまして、そうした周知徹底も図っていきながら、男性の育児休業の取得促進の普及啓発を積極的に行っていきたいと考えております。

畠中分科員 ありがとうございます。

 パパ・ママ育休プラスということで、パパとママが一緒で非常に楽しそうな雰囲気があるというふうに思うんですが、やはり、政治あるいは役所がやっていくことというのは、なかなか、国民に育児は楽しいということが伝わりづらいところもあるかと思います。

 改めてまたお伺いしたいんですが、育児は楽しいという普及啓発を行うこと、これは大変意味があることかと思いますけれども、見解はいかがでしょうか。これは内閣府にもお伺いしたいと思います。

伊奈川政府参考人 内閣府におきましても、育児は楽しいということは非常に大事なことだと思っております。

 私どもの方では、平成十九年度から十一月の第三日曜日を家族の日というふうに定めまして、その前後各一週間を家族の週間というふうにしておるところでございます。

 そして、この期間を中心に、例えば、私どもの方では、自治体と連携しましてフォーラムを開いたり、あるいは家族の団らんとかパパの育児ということで、例えば写真のコンクールであるとか、あるいは手紙、メールの募集をしまして、そういうものについて表彰するといったようなこともやっているところでございまして、いろいろな形で、今後とも、育児のすばらしさ、育児は楽しいといったことについて、普及啓発をしていきたいと考えているところでございます。

石井政府参考人 先ほど申しそびれましたが、イクメンプロジェクトにおきまして、イクメンの星というものも掲載しております。それは、イクメンをやっている方に立候補していただきまして、その中で、選考委員の中で厳正に選考した方がイクメンの星ということで、どういうことがよかったかとか、楽しさというのを伝える部分にもなっております。

 こうしたものも、議員がおっしゃられましたイクメン、すなわち育児は楽しいということを伝えていくのに資するものではないかと考えております。

畠中分科員 ありがとうございます。

 そのイクメンの星、ぜひ私も立候補させていただけたらと思うんですが。

 先日、イクメン知事で構成される子育て同盟の知事の皆様とイクメン議連の連携会見の場に、私も加わらせていただきました。国、地方を挙げて取り組むべきテーマですし、これは、トップダウンで物事を進めるのではなくて、実際のパパの声を積極的に聞くことができる場を設けるべきかと思います。大臣、ぜひ、イクメン議連への活動の御支援もどうぞよろしくお願いいたします。

 さて、子育て支援の観点から、社会的にも保育を担うことのできる人材育成が急務かと思いますが、どういった取り組みを行っておられますでしょうか。

石井政府参考人 まず、保育を担う中心的な存在というのは、保育士であろうかと思います。保育士は、子供の発達を支援し、また健康や安全を確保し、さらに保護者への相談支援を行う、まさに保育の専門職としてさまざまな役割を担っているわけでございます。

 この保育の専門職である保育士につきましては、養成施設での科目履修や、あるいは保育士試験を通じて、専門性や質の確保を図っておりますし、また、子供を預ける親の信頼に応えるために、今後とも保育士を中心とした人材育成が必要と考えております。

 あわせまして、家庭的保育者、保育ママとも呼んでおりますけれども、そういう方々につきましても、家庭的保育事業ガイドラインを定めまして、保育士資格を有する方はもとより、保育士資格を有していない方についても、家庭的保育の専門性、やはり、これは施設型と違いまして、いわば密室性になりますし、御自宅というのが多くの場合ありますので、そこの環境とか何かが大丈夫か、その辺をチェックするといったような別の観点が必要でございます。そうした家庭的保育の専門性などについて必要な研修を行った上で、事業を実施しております。

 保育所における保育を中心としながらも、このような多様な保育を地域の実情に応じて組み合わせながら、保育の需要に応えていくことが大変必要だというふうに考えておりまして、その中で、一定の質が確保された多様な人材による子育て支援、これをあわせて進めているところでございます。

畠中分科員 ベビーシッターやチャイルドマインダーなどという民間資格がございます。

 家庭内での保育は利用者の需要も多く、雇用の創出にもつながると考えますが、国の施策がないためか、保育士などと比べて取得する方は少ないように思います。待機児童の解消や子育て支援の観点からも必要かと思いますが、御所見をお伺いいたします。

石井政府参考人 いわゆるベビーシッターは、家庭におけるスポット的な保育ニーズに応えることができる、大変利便性が高い、柔軟な保育サービスとして実施されているものというふうに認識をいたしておりますが、同時に、やはり質の確保、これも重要であると考えております。

 現在、このベビーシッターにつきましては、例えばでございますが、公益社団法人の全国保育サービス協会において資格認定制度が設けられておりまして、平成二十四年度までに約一万人の認定ベビーシッター資格取得者がいるというふうに承知をいたしております。

 こうした取り組みというのは、ベビーシッターの質やその信頼性の向上に一定の役割を果たしていると考えておりまして、こうした取り組みに大変期待をしているところでございます。

畠中分科員 育児と医療も、切っても切り離せないテーマです。小児医療は都市部においても十分でなくなっているのは御承知のとおりでありますが、特に、小児救急医療体制の拡充について、取り組みをお聞かせください。

原(徳)政府参考人 地域において子育てをするためにも、小児の救急医療体制は非常に重要だと認識しております。このため、平成二十五年度予算案におきましても、大人も含めた救命救急センターとは別に、子供だけでも診られるという小児に特化した小児救命救急センターの運営費に助成をしておりますし、また、御承知かと思いますが、夜間の小児患者の保護者向けの相談事業、シャープ八〇〇〇番事業も行っているところでございます。

 また、さらに、救急医療を担当する勤務医の手当を支給している医療機関に対する助成など、さまざまな方面から小児の救急医療体制の充実を図ることとしております。

 このほか、診療報酬におきましても、平成二十四年度改定において、小児専門の特定集中治療室、PICUに対する評価を新しく設けましたし、また、普通の特定集中治療室、ICUにおきます十五歳未満の患者さんに対する評価も引き上げたところでございます。

 また、全体的に小児科医師の不足も言われておりますけれども、これにつきましては、全体としての医学部の入学定員の増の中で地域枠というものを設けまして、その中で、地域だけではなくして、ある特定の診療科、例えば小児科に進んでいただける方に対する奨学金制度などをつくるという形での対応をしていただいているところでございます。

 今後も、こうした取り組みによりまして、小児の救急医療体制の充実を図っていきたいと考えております。

畠中分科員 ありがとうございます。

 子育て全般に関して、安心して子を産み育てることができる日本というのをつくっていくことが、少子化の改善に寄与することだと思いますので、ぜひ引き続きの取り組みをよろしくお願いいたします。

 次に、介護のお話をさせていただきたいと思うんです。

 二〇〇九年にホームヘルパー三級養成講座が廃止されました。超高齢社会を迎えるに当たって、幅広く国民が介護を学ぶことのできるという観点から、三級は有意義であったと思います。

 現在は初任者研修という二級相当の研修が行われているとお聞きしていますが、その概要と、国民への介護教育の観点から、その制度を幅広く普及させるお考えがおありかということをお聞かせください。

とかしき大臣政務官 お答えさせていただきます。

 今お話ございましたように、介護職員の質的向上の観点から、ホームヘルパーの研修体系の見直しを今現在行っております。

 委員御指摘のとおり、平成二十四年度でホームヘルパー三級の研修は廃止いたしまして、そのかわりに、介護職員の入り口の研修といたしまして、平成二十五年度から、ホームヘルパー二級の研修にかわり、介護職員初任者研修制度を創設させていただいております。

 時間の方が、ホームヘルパー第三級が大体五十時間の研修の時間でございましたけれども、介護職員初任者研修が百三十時間と、かなり時間の方をとらせていただいております。

 あと、こういった多くの皆さんに介護にかかわっていただけるために、この知識を共有していただくということがとても大切でございまして、専門職以外にも、元気な高齢者の方やボランティアの方々に幅広く介護に関与していただくということはとても大切でございます。配食や見守り等の生活支援、これの担い手をふやしていくことが生活の支援の充実につながっていくということで、生活・介護支援サポーター、これを自治体等の取り組みによって現在積極的に進めさせていただいております。

 一般の方々が高齢者の方々になるべくかかわっていただいて、介護に対する理解度を深めていくこと、これがやはり大切であるし、これから高齢社会に向かっていく日本を住みやすい国にしていくためにも、こういった研修制度を充実させていこうと考えております。

 以上です。

畠中分科員 かつて介護保険ができ始めのころ議論があったと思いますが、社会的介護か、あるいは家族が担っていく介護か、こういう議論を私聞きまして、そんなことでこれから日本が抱えていく少子高齢化、超高齢社会というのを乗り切れるんだろうかと思ったことをよく覚えています。

 そんなことから、私自身が、実はホームヘルパーの三級の五十時間の資格を勉強しに行きまして、いろいろな体験をさせていただいたことがございます。一番勉強になったことというのは、本当に介護をやりたい、介護を担う人材になりたいと思う方が、いろいろな方がおられるということなんです。

 例えば、御自身の御家族が要介護の状態になっておられる、あるいは、身の回りにそういう方はおられないけれども、今から超高齢社会が来るから勉強してみようとか、いろいろな理由があってこのホームヘルパー養成講座に勉強しに来られた方がいたのを覚えています。私もその皆さんと一緒に勉強させていただいて、本当に勉強になったことを覚えています。

 私は、かつてそのことから、一億ホームヘルパー三級論というのを唱えたことがありまして、すなわち、義務教育の小学生から高齢者まで、皆で介護を学びましょうよと。そうすることによって、介護をする側にとっても、あるいは家族に要介護の方がおられても、あるいは地域におられても、何らかの役に立つのではないか。

 介護労働力を経済的な観点からのみではなくて、民間や地域、家庭など、全てを対象にすることによって、高齢社会を乗り切る根っこを強くしようという考え方で、私はそれを唱えたわけであるんですけれども、当時、二級、三級、こういったところがあるんですが、いわゆる民間の介護事業者、お仕事にしていくためには、どうしても三級ではなくて二級ということが進んでいった経緯があったのを覚えております。

 やはり、日本が、超高齢社会、まだ山の麓にあるわけで、これからどんどん高齢化というのが進んでいく。しかも、この高齢社会というのは突然訪れるのではなくて、毎日毎日、時間とともに進行していく問題であります。今、我が国が抱えているこの超高齢社会をいかに乗り切るかという問題において、国民が介護というのはどんなものだろうということを勉強する機会、学ぶ機会というのは、非常に私は重要ではないかというふうに思います。

 こういったものを、義務教育の小学生から、あるいは全ての世代の皆さんが学ぶ機会というのがあるということは非常に重要かと思うんですが、こういった私の唱える一億ホームヘルパー三級論ということについて、ぜひ大臣、御見解をお聞かせいただけたらと思います。

田村国務大臣 ヘルパー三級というものが事実上もうなくなるという中で、介護というものを一つ職として捉えた場合には、やはり質の高い二級というものを中心に、これから、それより上という形で進めていくんだろうというふうに思います。

 一方で、先ほど、とかしき政務官の方からもありましたけれども、介護支援サポーターというものを養成するというような方向でございますので、こういうものを利用しながら、基礎的な介護の知識等々、また、実際問題、介護の仕方等々を学んでいただきながら、誰だって近くに必ず要介護者がおられるわけでありますから、手を差し伸べて、いずれ自分もそうなる可能性が高いわけでありますので、国全体で支えていくという意味では、大変意義のあることだというふうに思います。

 委員のお考え方というものをしっかりと我々も認識しながら、これからも、介護というものを国を挙げて考えてまいりたいというふうに思っております。

畠中分科員 ありがとうございます。

 私も、この超高齢社会を乗り切るために、全ての国民がこういったものを学ぶ機会というのは本当に大事だなというふうに思っています。

 私も、三級取得以降、技術的なところとかを学ぶ機会というのはなかなか少ないのでありますが、本日前半にお話をさせていただいたイクメンと介護、実はケアという意味で非常に共通点があるように思います。そういった観点から、我が国の少子高齢化、この社会を強くしていくためにも、ぜひ、本日御質問させていただいたことや述べさせていただいたことを参考にしていただければ幸いでございます。

 本日はどうもありがとうございました。

関主査代理 これにて畠中光成君の質疑は終了いたしました。

 次に、中川郁子君。

中川(郁)分科員 北海道十一区、自由民主党、中川郁子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 きょうは、質問の機会を頂戴しましたこと、大変ありがたい、このように思っています。

 私、大きく分けて二点質問がございまして、一つ目は、地方の医師不足から、臨床研修制度についてお尋ねしたいというふうに思います。そして二点目は、認定保育所と認定外保育施設についてのお尋ねでございます。

 まず、地方の医師不足についてお尋ねをしたいと思います。

 私が住んでおります北海道十勝地方、ここは一万八百平方キロメートル、大阪府の六倍の広さがございます。一番大きい町が足寄町といいまして、香川県に匹敵するぐらいの広さ、東京二十三区二つ合わせてもまだ足りないぐらいの広さというところであります。

 ここでの医師不足は大変深刻でございまして、ここに三十年住んでいるわけでありますが、三十年前、私が初めての子供を出産したときに比べて、特に産科の病院が少なくなっているという問題、非常に深刻だというふうに思います。

 三十年前は各市町村に産科がありました。小児科もありました。ところが、今、産科のある町というのが、中心の帯広市と隣の芽室町、この二市町村だけになってしまったという問題で、若いお母さんたちの中には、間に合わなくて、救急車を呼んで、救急車の中で出産を迎えてしまったなどという大変大きな社会問題になっているという状況がございます。

 そういう観点で、ぜひ、地方の医療格差、地方の医師不足についてお尋ねをしたいというふうに思います。どのような御見解をお持ちか、お尋ねしたいと思います。よろしくお願いいたします。

秋葉副大臣 中川委員の医師不足に対する問題意識、私も本当に同様の問題意識を持っております。

 私の選挙区は東北の仙台でございまして、沿岸部は全て私の選挙区でございまして、本当に、東北地方というのは、ただでさえ、震災前から医師不足というものが深刻でございました。北海道と同じように、特にやはり小児科や産科の不足、あるいは救急の不足というのが顕著でございまして、そこにあの大震災でございます。

 岩手などはようやく震災前の水準を回復しつつありますけれども、宮城県や、とりわけ福島県などでは、まだまだ震災前の水準にすら戻っていない。日本全体で見ましても、やはり西高東低の傾向にあることは紛れもない事実だというふうに思っております。

 人口千人当たりの臨床医師数で見ましても、OECDの単純平均で三・一人に対して、日本は二・二人ということで、OECDと比べても少ないのかなというふうに思います。

 西高東低の傾向というのも、都道府県別人口十万人対医師数で見ますと、最大の京都府が二百八十六・二人に対して、最少の埼玉県が百四十二・六人ということで、二倍以上の差があるわけでございます。

 よく、偏在ということがしばしば問題になりますけれども、やはり、絶対的な医師数という観点からも、充実を目指していくことが私は大事なことだというふうに思っております。

 こうしたことから、平成二十年度から、文科省とも連携をいたしまして、医学部の定員をこれまで千四百十六人増員いたしてまいりました。平成二十五年度には過去最大の九千四十一人と、定員も増加をさせてきたところでございます。また、増員に当たりましては、特定の地域や診療科での勤務を条件とすることができる、いわゆる地域枠というものを活用するような工夫もさせていただいてきているところでございます。

 平成二十年度から増員に取り組んできたわけでございますけれども、二十五年度までの六年間におきまして、北海道内におきましても三つの医学部があるわけでございますが、これまで四十四名の増員が実現をしてきているわけでございます。

 その中で、地域枠の増員も十名ということでございますが、やはり数字をつぶさに検討いたしますと、平成二十二年までの三年間で四十四人、一気にふやして、後は、受け入れの問題等々がございまして、そこからなかなか定員が伸びてきていない、二十二年以降、据え置かれているという現状もあろうかと思います。

 そういった点も、これから本当に、少しでも増員で対応できるように工夫をしていかなければならないと思っております。

 また、各都道府県が行っております、地域枠の医学生に対する修学資金を貸与するなどの医師確保対策にも活用できますように、地域医療再生基金の積み増しによる支援を行っているところでございます。

 北海道におきましても、道内の札幌医科大や旭川医科大に対しまして、地域医療学などの寄附講座を開設し、地域の医療に従事しながら地域医療を担う医師を育成するなど、こうした取り組みを強化してまいりたいと思っておりますし、平成二十四年度の補正予算でも五百億円積み増しをいたしまして、これは全ての都道府県でお使いいただけるという仕組みにさせていただいております。

 さらに、各都道府県に設置を推進しております地域医療支援センター、これは今、ようやく二十カ所ぐらいできてまいりましたけれども、北海道におきましても、平成二十三年の四月に設置をさせていただいているわけでございます。ここで、医師の診療科や地域の偏在を解消するために、専門医の取得などキャリア形成支援と一体的に、地域の医師不足病院の医師確保の支援を行わせていただいているところでございます。

 また、これらに加えまして、平成二十五年度の予算案におきましても、新生児医療や産科を担当する勤務医の手当に対する財政支援を行うことといたしております。

 いずれにいたしましても、本当にこれは、東日本地域全ての自治体が私は課題だというふうに受けとめております。厚生労働省といたしましても、でき得る限りの医師確保策に取り組んでまいりたいと認識しているところでございます。

中川(郁)分科員 ありがとうございました。

 今、医学部の増員、地域枠、そして地域の偏在についてもお答えを頂戴いたしました。東日本全ての問題ということで、大変、これから積極的に取り組んでいただきたいというふうに思っております。

 今、医学部のお話を頂戴いたしましたけれども、医学部を卒業した後の臨床研修制度についてお尋ねをしたいというふうに思っています。

 医師不足、私の地域で聞きますと、やはりインターン制度から臨床研修制度への移行が地域の医師不足を招いたのではないかという声をよく聞いております。

 インターン制度は、インターン生の身分、処遇が不明確であったり、指導体制が不十分であったりという問題がありましたけれども、地方への医師派遣機能として役立つものであったのではないか、そういう御指摘がたくさんあるというふうに思っています。

 昭和二十三年にインターン制度が開始をされたときに、いろいろな問題があって、昭和四十三年、臨床研修制度が創設をされたのだと思いますが、平成十六年、新制度への移行がありました。そして、平成二十一年にまたいろいろと改定がありまして、そのときに、基幹型臨床研修病院の制度について見直しがありました。この指定基準が厳しくなってきたことへの御指摘がございましたので、お尋ねをさせていただきたいというふうに思います。

 この基幹型臨床研修病院でありますけれども、年間入院患者三千人以上、そういう規定ができたということで、三千人という数字は、どういう経緯で、また、どのような根拠から設けられたものかということについてお尋ねをしたいと存じます。

原(徳)政府参考人 現在の臨床研修制度は、平成十六年度から、卒後二年間義務化するという形で導入されてまいりました。それ以前につきましては、当然ながら、努力義務という形でも規定はあったわけでございます。その努力義務の時代に、病床で三百床、または年間入院患者が三千人以上という病院を研修指定病院として指定してきた経緯がございました。

 平成二十一年度の改正におきまして、有識者による検討会でさまざまな議論をしていただきまして、その中で、三千人の基準を導入しようということになってきたわけでございます。これは、初期の臨床研修に当たって、それ相応の患者数を診る、そのために必要な規模ということから、この議論の中で決まってきたものでございます。

 ただ、従来指定を受けていた病院がこの三千人を満たさないからといって、直ちに基幹型を取り消すということではなくして、個別の訪問調査等により、適切な研修医に対する指導体制が確保できるか、あるいはグループでしっかりとした症例を確保できるか、そういうようなことをきめ細かく見ながら、継続する措置をとっているところでございます。

 また、次の制度見直しに向けまして、臨床研修制度の評価に関するワーキンググループで論点をいろいろ議論していただきました。その中で、必要な症例をどう考えるのかということが非常に大きな論点の一つになっております。

 現在、この論点整理をしていただいたものをもとに、医道審議会医師臨床研修部会において、平成二十七年度から適用することを念頭に、具体的な見直し内容を検討いただいておりまして、本年中に、これらも含めまして一定の方向性をまとめてまいりたいと考えております。

中川(郁)分科員 ありがとうございました。

 私の地元には、この三千人にわずかに届かない病院がありまして、今、これまでの研修の内容、実績、設備を考慮していただいて、特別の措置によって指定病院になっているということであります。ただいまは研修医がいらっしゃって働いていただいているわけでありますけれども、二年間、このまま三千人に満たない場合には取り消しがあるということで、問題が深刻であるという切実なお訴えを頂戴いたしました。

 基幹型臨床研修病院指定に際し、ある程度の規模性を担保することは必要であるというふうに思いますが、この数字を余りにも重視し過ぎると、その人数を十分満たす病院、すなわち、都会にある大きな病院が基幹型臨床研修施設として残っていくのではないか。

 地方へお医者さんに来ていただいて、特に若い研修医の方々に来ていただいて、地方の医療も大切なんだ、そしてまた、地方の暮らしもぜひ味わっていただいて、医師として、その生涯を地方の医療のために尽くしていただければありがたいな、このように思っているところであります。

 医師研修の基本理念として、医師が医師としての人格を涵養し、将来、専門とする分野にかかわらず、医学及び医療の果たす社会的役割を認識するということもあるというふうに学んでおりますので、ぜひ、この三千人という枠にとらわれない臨床研修制度のあり方をお願いしたいというふうに思っているところであります。

 先ほどの質問者の方が、イクメンというお話がありました。私の地域はもちろん、東北海道、東日本は、空気の美しい、そして自然に学べるすばらしい地域でありますので、ぜひそういう地域で伸び伸びと子供を育てる環境をつくっていただきたいというふうに思っておりますし、また、攻めの農林水産業ということでありますと、地域の農山漁村において、農家の担い手、そして漁師さんの担い手不足を解消していくためにも、ぜひ地域の医療体制をしっかりとしていただきたいというふうに思っているところでございます。

 次の質問に移らせていただきたいと存じます。

 待機児童問題と、認定保育所、認定外保育施設についてのお尋ねをさせていただきたいと思います。

 待機児童は、厚生労働省の調査によりますと、ここ数年は三・九万人、四・三万人、五・四万人と増加傾向が続いております。国はもちろん、横浜市を初め、各自治体の熱心な取り組みにもかかわらず、なかなか減少していません。その理由はどこにあるとお考えか、秋葉副大臣の御見解をお聞かせいただければというふうに存じます。

秋葉副大臣 中川委員御案内のとおり、この待機児童数、ここ二年連続減少はしてきているわけでございますが、依然として二万五千人の待機児童がいらっしゃいます。ここ数年、待機児童数を上回る保育所を整備してきているのも事実でございますけれども、なかなか解消には至っていないというのは御指摘のとおりでございます。

 こうした状況が発生する要因といたしましては、これは本当に老健施設なども同じようなことが言えるわけでございますけれども、保育所を整備することで、これまで潜在化していた保育ニーズが顕在化してくる、つまり、新しい供給が新たな需要を喚起するとでもいうんでしょうか、そういう面があろうかと思います。また、ここ数年来、地方自治体の財源不足といったようなことも原因の一つだろうというふうに思います。さらには、地域のニーズに沿った保育サービスが十分ではなかったといったような点を、私どもとしては要因として分析をさせていただいているところでございます。

 今度の新しい子ども・子育ての支援制度におきましては、市町村は、ニーズなどの調査をしっかり行って、こうした潜在的なニーズも含めた保育ニーズを把握すること、そして、計画的に保育所等の整備を進めるという形にいたしておるところでございます。また、消費税による安定した財源をしっかり確保いたしまして、保育ニーズの増大に機動的に対応できるような認可制度の改善や、小規模保育といった新たな類型を設けることといたしております。

 このような新たな取り組みを確実に実施していくことを通しまして、待機児童解消にしっかり取り組んでいかなければならないと考えております。

中川(郁)分科員 ありがとうございます。

 保育所の定員をふやしていかなければいけないという問題でありますけれども、定員増加の方法は、施設をふやす方法、そして保育士をふやす方法があると思いますが、どちらに軸を置いているのかということをお尋ねしたいというふうに存じます。

田村国務大臣 まず、認可保育所をふやしていくということは、これは受け皿をつくるわけでありますから、これをしないことには、待機児童の解消にはつながっていきません。

 また、そのために何が必要かといいますと、これは保育士の確保でございまして、実は、保育資格をお持ちの方々は百万人以上おられるわけでありますが、実際問題、いろいろなところで資格を持って働いておられる方々が四十万人ぐらいしかいないんですね。ということは、六十万人ぐらいの方々が、実のところ、資格は持っているんですけれども、しかしながら、その資格を生かしておられないということになるわけであります。

 原因は何か。いろいろとあるんですけれども、一つは、やはり待遇の問題。福祉職の中でも保育は非常に低いところにおります。一方で、やっておられる職務の内容というのは非常に重い仕事をされておられるものでありますから、資格を取られて、若いうちは働かれるんですけれども、結婚を機にやめちゃったりだとかというような問題が起こってくるわけでございます。

 そのような意味からいたしますと、そこら辺のところも含めてどう対応していくのか。また、一度やめられた方々をもう一度職場に御復帰をいただくような努力もしていかなければならないというふうに思います。

 いずれにいたしましても、処遇の改善等々、これは、今回、補正予算で三百四十億円をかけまして処遇改善を図るわけでありますけれども、全般的に、そのようなことも含めて、保育所の方々も必要でありますし、もちろん保育所も整備していかなきゃいけないということでございまして、量と質というものをあわせて整備していくということが大事でございます。

 重ねて、出産しても保育士が続けられるような環境整備、これは、みずから働きながら子供をどうするんだというような非常に矛盾した問題でもあるわけでありますが、こちらの方もしっかり進めていかなきゃいけない、このように思っております。

中川(郁)分科員 ありがとうございました。

 潜在的な保育士さんが積極的に保育の資格を生かしていただくということが本当に大切ではないかというふうに思っています。

 そして、保育所の話でありますけれども、認定保育所と、それから認定外の保育施設というのがあると思います。

 実は、私の住んでいるところは、北海道の帯広市というところでありますが、待機児童はゼロであります。待機児童はゼロではありますが、認定外の保育施設がたくさんあります。地域が広域であるということ、それから、お母さんのライフスタイルがさまざまであるということ、それから、子育てに関してもさまざまな御見解があって、いろいろな保育施設を選んでいるという状況があるかというふうに思っています。

 以前から、認定外保育施設とか無認可の保育施設とかという言葉が、ちょっと気になっているんです。認定外とか無認可とかというと、何か法律の外にあるような、そういう錯覚や誤解があるかと思いますが、無認可や認定外であっても大変すばらしいサービスをしておられる保育施設がありますので、その認定外、無認可という言葉について教えていただきたいというふうに存じます。

秋葉副大臣 今、中川委員の御質問のとおり、現状では、都道府県等の認可権者によりまして認可を受けた施設を認可保育所、そしてまた、認可を受けていない施設を認可外保育施設というふうな区分にしているわけでございます。

 認可外保育施設の中には、自治体による財政支援を受けまして、一定の水準の保育を行っている施設もございます。これらの中には、自治体によってさまざまでございますけれども、何々保育室であるとか、あるいは、認定という言葉とさらに紛らわしいかもしれませんが、認証であるとか、そういった言葉で、自治体独自の呼称をつけて対応しているものがあるわけでございます。

 こうした認可外保育施設に対しましては、国が定めました指導監督基準に基づき、都道府県等が指導監査を行っているわけでございまして、呼び名が認可外だからといって、その水準が著しく劣るわけではないわけでございます。国が直接財政的な支援がないというぐらいの違いだという面も事実としてあるわけでありますから、その辺をしっかりアピールしていかなければならないと思います。

 また、自治体が何かしら独自の支援を行っていただく場合において、先ほど来申し上げましたような、認証とかというような、あるいは何とか保育室ということで、独自の名称で取り組んでいただいているところもありますので、その名称と質の、サービスというものが著しく劣る等の格差がまるであるような誤解を与えないように、しっかりと私どももアピールしていかなければならないというふうに思っております。

田村国務大臣 ちょっと補足しますけれども、認可というのは一定の基準があります。その基準をクリアしていないことには、例えば保育士の数、それから面積基準もあります、そういうものをクリアしていないことには、そもそも認可の基準にそぐわないわけですから、認可保育園にならない。質を担保し、それに対して国が助成をするという制度。

 認可外も、今副大臣がおっしゃられましたとおり、認可の基準よりも質のいい認可外保育園もあるんです。あえて、認可を受けずに自由なことをやりたいということで、国からの補助に縛られない。しかし一方で、国の認可を満たさないような認可外保育園もありまして、そういうところは、国の一定の基準よりも劣るわけでございますから、質からいえば、やはり国よりも下になるという部分もあろうと思います。

 ですから、それも含めて、利用者の親御さんが判断をしながらお選びになられるという話になるというふうに思います。

中川(郁)分科員 大臣、副大臣、ありがとうございました。

 私の地域で、特に今、いろいろな取り組みをしておられる方がいらっしゃいまして、例えば地域の特性を生かした保育、あるいは英語のレッスンですとか、さまざまなお母様のニーズに応えるためにいろいろなサービスを提供しようとすると、認可外でないとできないという問題もあります。

 そういう皆様も、積極的に、日本の子供たちを育てようと強い意思を持っておられるということでありますので、呼び名にこだわることもないかというふうには存じますけれども、そういう取り組みの皆様方がいらっしゃるということもぜひ御配慮に入れていただければというふうに思っているところでございます。

 そしてまた、多様な保育というものがまた一方でございます。小規模保育、家庭的保育、また居宅訪問型保育というものがあります。親御さんのライフスタイルも多様化しています。そして、仕事もさまざまであります。いろいろな保育施設への支援をぜひお願いしたいと思いますが、都会と違いまして、地方は今、雇用の問題が非常に深刻であります。

 少子化問題を考えていくときに、やはり女性の雇用の場がたくさんあるということが大切な問題であるというふうに思います。所得が上がらなければ、子供さんを産むことができない、育てることができない。そういうところで子供さんがふえていかないという実態があると思いますので、ぜひ、働く女性の復職、社会復帰支援策も含めて、地域経済が向上していくことが大切ではないかというふうに思っています。今後も若いお母様方への御支援をよろしくお願いしたいと思います。

 これで私の質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。

関主査代理 これにて中川郁子君の質疑は終了いたしました。

 次に、高橋みほ君。

高橋(み)分科員 北海道選出、日本維新の会の高橋みほでございます。きょうはよろしくお願いいたします。

 近年、雇用の流動が激しくなっております。失業した人たちや新たに職を求める人たちに新しい仕事を紹介することが、一昔前に比べて、かなり大切になってきております。ただ、職業安定所に行っても、一度で簡単に決まるわけではありませんので、これからの職業紹介所は、身近で、何度も通えるような場所にあること、そして、ネットなど検索システムを通じて自分に合った仕事を気楽に見つけられること、必要になったら相談ができるというような仕組みが大切だと思っております。

 そこで、現在、札幌市では、厚生労働省北海道労働局との間で、身近な区役所で職業を探すことができるようにしようというコラボレーション事業が行われております。この「あいワーク」と名づけられた事業は、現在、札幌市、十区あるうちの八区の区役所にて行われており、大変好評をいただいております。

 例えば、平成二十三年十一月に職業相談コーナーから職業紹介可能な「あいワーク」に移行した札幌市白石区では、職業相談コーナーだったときの利用者は、二十二年度では年間千四百四十五人でしたが、二十四年度には一万二千六百六十九人の利用者となり、このシステムを利用して就職された方は、二十四年度は三百六十五人となりました。

 しかしながら、中央区、東区の区役所では、札幌市によって職業相談コーナーが開設されてはおりますが、ハローワーク職業相談員の配置及び求人検索機の設置がないため職業紹介ができず、また、稼働日数も週三日のみと、中途半端な状況になっております。

 現在の職業相談コーナーの利用者は、中央区職業相談コーナーで、平成二十二年度百六十一人、平成二十三年度百九十六人、平成二十四年度百五十一人、東区職業相談コーナーでは、平成二十二年度百六十七人、二十三年度二百五十二人、二十四年度二百三十六人となっており、先ほどに比べて大変少ない人数になっております。

 札幌市の中央区と東区が後回しにされた理由としましては、中央区と東区にハローワークがあるからと推測されるところではございますけれども、交通の不便なところとまでは言いませんけれども、ちょっと不便なところにはあります。そして、大変な混雑であるために、初めて行った方は、その混雑さに驚き、何もせずに帰ってくることがあるとまで言われております。また、失業された方は、失業、職探しというものが今まで身近でなかったために、その混雑を見て、こんなに多くの人が職を探しているのかとダブルショックを受けるとも言われております。

 そういった意味でも、区役所という一般的な場所に職業紹介可能な公共サービスがあるということは、大きな意味があると私は思っております。我が国における生活保護などさまざまな種類の社会保障を受けるところと職を探すところがワンストップサービスとして提供できるということは、我が国が今置かれている状況から鑑みても、必要なことであると思います。

 その中で、札幌市の十区のうち八区で行われているこの事業を、残り二区、中央区、東区でも行えるようにし、札幌市に住む全ての市民が、全ての区役所で、職業を気楽に探しに来ることができるということは大きなメリットであると思っております。

 特に、就職をするということはメンタルが非常に大切だとも言われております。職がなくても頑張ることができるモチベーションを就業希望者に維持させることが、何よりも重要なことであると思っております。また、納税者をふやすことが何よりも大切であるという観点をとりますと、何よりも必要なのは、このようないわゆるソフトな公共事業の必要性は相当に高いと思っております。

 この中央区と東区の二カ所に開設された場合、札幌市の全ての区役所で職を探すことができるようになり、働きたいなら区役所に行ってこいと周知もしやすくなると思います。

 また、中央区と東区では、税務事務所が移転したことにより、ちょうどよいスペースがあいていることでもあります。新規に建物を建築したり賃貸する必要がないため、最初の一年目は、什器類や求人検索機を含む設備関係費の初期費用が約六百万円、人件費二名分の運営費用は年間四百四十万円で合計一千万円という、過去の実績値から考えても、納税効果でカバーできる、安価で利用稼働率の高い投資と比較的軽い経費となっております。

 加えまして、札幌市も、初期費用に百五十万円、運営経費に年間三百万円出すということでもありますので、ぜひ御高配いただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

桝屋副大臣 札幌市のハローワークと区役所の連携の話でございます。

 国と地方がそれぞれの役割を着実に、確実に果たして、一緒になって雇用対策を進めていくということは、地域住民にとって非常にプラスになるだろうというふうに私たちも考えてございます。

 このため、現在、地方自治体と国のハローワークによる一体的実施の窓口を設置するなど、国と地方でさまざまな連携を図っているところでございます。先生お話をいただいたように、ハローワークの持っている専門的な機能、そして区役所というまさに住民の直接の窓口、これがコラボすることによって雇用対策についてもいい成果を出していく、こういうことでございます。

 これは、今、全国的に見ますと、地方自治体とハローワークの一体的実施をやっている窓口が八十八自治体になってきたということでございます。

 札幌市においては、今先生からお話をいただきましたが、市とハローワークが連携して施策を進める中で、これまで八区において、一体的実施の取り組みとして、区役所の中にハローワーク窓口を設置するという取り組みをしてきまして、先生からもお話がございましたけれども、白石区あたりの実績を御報告いただいて、ありがとうございます、本当に大きな成果が上がっているということでございます。

 残りました二区、中央区と東区ですか、この二つについて、先生から、ハローワークがあるからということもありましたが、本当に先生がおっしゃったとおりで、特にリーマン・ショック以降のハローワークの混雑さというのはすさまじいものがありまして、あそこに行った人は本当にびっくりされるだろう。私の地元でも、所長さんが出て駐車場の整理をされておられたり、大変な努力をしている中で、混雑もあるわけであります。そういう意味では、先生がおっしゃったように、中央区と東区でもぜひ取り組んでもらいたい、こういう御要請でございます。

 先生からもお話がございましたように、今、生活保護受給者等の就労支援を行うという取り組みをしておりまして、ハローワークの窓口をぜひとも設置したい、生活保護受給者等の就労支援ということも含めてやりたいと思っておりまして、今、市と調整をしているところでございまして、ぜひとも早期の実施を目指して、引き続き地元の市との調整を進めてまいりたい、そして、先生が期待をされる一体的な実施、この成果を上げてまいりたいと思っているところでございます。

高橋(み)分科員 桝屋副大臣、大変心強いお言葉、ありがとうございます。

 私が今北海道に住んでおりますので、自分の利益だけを考えてというわけではございませんで、札幌市の全てにそのものができるということが、札幌市がそれで雇用が、皆さん、職を得ることができる、それが全国に広がっていくというような拡大的な効果が私は必ず見込めると思っておりますので、ぜひ東区と中央区、二つに設置していただきまして、それを札幌モデルとしまして、また全国に広めていただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、次に、北海道における航空救急と航空医療に関してお聞きしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 まず、ドクターヘリ事業についてお尋ねいたします。

 この事業は、平成十三年度から事業化され、平成十九年度に救急医療用ヘリコプターを用いた救急医療の確保に関する特別措置法として法整備され、救命率の向上及び広域患者搬送を目的として、ドクターヘリを導入した都道府県や、都道府県の要請を受けてドクターヘリを導入した救命救急センターに対して、運航経費などの財政支援を行っているものです。

 救急医療は、国民が安心して暮らしていく上で欠かすことのできないものですので、救急医療の充実を図っていくためにも、引き続き国の施策として実施すべき事業であると私は思っております。

 また、この事業は、国庫補助率は二分の一で、受益者も応分の負担をしております。

 現在、平成二十三年度末時点で、二十七道府県で三十機が導入されております。導入機数の増加に伴い、ドクターヘリによる搬送実績も増加傾向にあるとのことですので、極めて効果が高く、無駄の少ない事業ではないかと私は思っております。

 特に、慢性的な医師不足である地方、例えば北海道のようなところに関しましては、医師確保、救急医療、周産期問題に対して、政府の対策が十分に発揮していないことがありますので、このような事業をさらに充実発展させることが、医師不足への対策、医師が地方へ行きたがらないことへの対策、地方の医療と都会の医療との格差の解消のためにも、大変大事なことだと思っております。

 同じ国に住む国民としましては、地域によって命の重さに格差があるということをなくしていくようなことが大事なことではないかと思っております。

 現在、ドクターヘリの運航に関する経費につきましては、国と道、それぞれ二分の一ずつ補助しております。

 他府県は北海道に比べて面積が小さいですが、面積が広大で医療資源の偏在が著しい北海道におきましては、より迅速な救急搬送体制の整備を図るため、ドクターヘリを複数機、現在配備しております。そのためには、二分の一を超えた負担軽減が図られるよう、補助率の拡大及び地財措置の拡充が必要であると思っております。

 そして、積雪寒冷地域へのドクターヘリの導入は、冬の期間の除雪対策として、ヘリポートの融雪装置などの施設設備の整備、維持費等の費用負担が生じてくるわけでありますので、地域の特性に応じた助成制度の拡充が必要であると伺っております。

 恐らく、厚生労働省といたしましては、地域に応じた要望を聞くと収拾がつかなくなると思われているのかもしれませんけれども、地方の医師不足からくる地域医療問題に対して明白な答えがなかなかない現状ですから、医療へのアクセスをあまねく整備していくことは、同じ国に住む国民として誰もが望むことではないかと思っております。

 北海道の中でも道央地域や道北地域は雪が多く、積雪への対応を十分にしていかなくてはならない。また、道東地域では海霧でも対応可能な能力をつけていかなくてはならない。運航開始が予定される道南地域では強風への対応という問題が出てくるかもしれません。

 本当に、切りがないといえば切りがないんですけれども、人口七百万人台のスイスでは、二十機程度のヘリコプターが航空救急に活躍していると言われており、人口比では四十万弱の国民に一台のドクターヘリがあると言われております。ドイツでは、国内であればどこからの要請に対しても十五分以内に到着できると言われており、ドクターヘリの導入後は交通事故での死亡者が三分の一に減ったとも言われております。

 あれもこれも要望全てを聞けないのはわかりますけれども、例えば人口五十万人にドクターヘリを一台配備することや、国内全ての地域に二十分以内に到達できるようなシステムを整備するというような、明白なわかりやすい基準を持って航空救急システムをつくっていくことが必要であると思うのですが、いかがでしょうか。

 また、同じく、航空医療に関しましては、北海道では公明党さんが非常に熱心にされているとのことではございますが、この北海道航空医療ネットワーク研究会の非常に意欲的な試みでもあります小型ジェットに航空医療搬送、いわゆるメディカルウイングと言われている事業は、やはり、今後、もっともっと範囲を拡大して研究ができるように、国としてサポートを拡大、継続していくべきではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

 北海道札幌市から同じ北海道稚内市まで三百キロあります。東京でいうと東京から山形県山形市、石川県なら金沢市というところです。札幌市と北海道根室市の間は約四百キロですので、東京から秋田県や岩手県までと同じくなります。気が早いかもしれませんが、北方領土が返還されたときは、東京と北海道の距離にもなります。そういった地域の特性を踏まえて、お答えをお願いいたします。

 メディカルウイングに関しましては、平成二十五年度までの事業ということですので、今年度で終わりということではなく、将来の見通しも含めてお答えいただければと思っております。よろしくお願いいたします。

桝屋副大臣 委員から、あえて、公明党から厚労省に行っております桝屋が答えろ、こういうことでございまして、ありがたいお尋ねを頂戴しました。

 なお、ドクターヘリにつきましては、委員御指摘のとおり、私も、三年三月浪人をしておりましたが、浪人時代も含めてずっとこの問題、我が地元でも取り組んできた一人でありまして、委員のお尋ねの気持ちはよく理解ができるわけであります。

 ただ、先ほどのように簡単にお答えができるかどうか、悩みながら立っているわけでありますが、ドクターヘリの運航に必要なヘリコプターの賃借料、人件費、燃料費、保守料、あるいは夜間搬送のための照明器具設置の経費等につきましてはドクターヘリ導入促進事業として、また、ヘリポートに係る工事費等については救急ヘリポート施設整備事業として補助を行っているところでございます。委員からお話をいただいたとおりでございます。

 ドクターヘリにつきましては、災害時の成果等から、今後も、地域の実情に応じて導入が進むよう取り組む予定でございまして、平成二十五年度予算案でも四カ所増加させる計画でございます。厳しい財政状況の中、補助の対象については一定の範囲にせざるを得ないと考えているところでございます。

 今委員からお話のございました、地域の特性に応じて、必要な格納庫あるいは地下給油タンク、へリポートの融雪装置の整備とかあるいは維持経費といった費用につきまして、いろいろな声もいただいているわけでありますが、現在、それぞれの地域において、地域医療再生基金や県独自の補助金を活用するほか、医療機関の自己資金等でぎりぎり捻出をされているわけでございます。

 私の地元でも、夜間の搬送ができないということでございまして、今私も大変悩んでいるわけであります。そうした地域から、国庫補助の対象をぜひふやしてもらいたい、あるいは補助率をふやしてもらいたい、こういう話もございますが、財政の制約がある中で、他の都道府県からも同様の要望の声もございまして、未実施地域を対象とした箇所数増加の要望への対応等を含めて、これから検討が必要であろう、このように考えている次第でございまして、御理解をいただきたいと思います。

 それから、先ほどお話のございましたドクタージェット、私、まだ就任して間がないものですから、公明党の現場の議員から直接まだ要望は聞いていないわけでありますが、先生の方から直に御要請をいただきました。ドクターヘリのみならず、これは固定翼でやるということでございましょうが、固定翼機を用いた患者搬送につきましては、広域的かつ迅速な患者搬送が可能な方策として確かに有効であろう、このように認識をしております。

 そんなことがございますから、北海道におきましては、今先生からお話のございましたメディカルウイングと称して、平成二十三年度から二十五年度まで、地域医療再生基金を活用して研究事業を行っているというふうに理解をしてございます。

 平成二十三年度に行われた冬期二カ月間における研究運航では、積雪に対して人員や機材の追加対応が必要であるなど、厳冬期における運航課題の抽出等が行われたというふうに理解をしてございます。

 ただ、本当に、先生おっしゃるように、北方領土が将来返還になったときのことまで意識してこの固定翼の患者搬送機を考えるかどうかというのは、なかなか、私も、きょう北方領土のことを初めて、なるほどそこまで考えなきゃいかぬかと思ったわけであります。今、全国で四十機、大体このドクターヘリで私はカバーできておると思いますし、これが、例えば北海道と東京とか、あるいは臓器移植のように日本じゅうを飛び回らなきゃいかぬということであれば固定翼ということも考えなきゃいかぬかもしれませんが、ドクターヘリ、ヘリと固定翼とどれぐらい時間差があるのか、あるいは救命効果があるのか、そんなこともしっかり今の研究事業の内容も見せていただいて検討を行っていかなきゃいかぬのではないか、こう思っている次第でございます。

 少なくとも私の地元では、固定翼なんという発想が全くなかったわけでありますから、改めて北海道のことも副大臣として研究をさせていただきます。済みません。

高橋(み)分科員 ありがとうございます。大変心強いと思ってよろしいのじゃないかと思っておりますので、よろしくお願いします。

 今ちょっと伺ったところでは、ドクターヘリの方は四カ所増加を計画しているということなんですけれども、できましたら、どこか教えていただければと思います。

桝屋副大臣 今、これはあくまで計画、二十五年度の予算要求の段階ということを御理解いただきたいと思いますが、広島、佐賀、兵庫、北海道ということで、北海道は函館というふうに伺ってございます。

高橋(み)分科員 北海道が入って、ちょっと安心いたしました。

 桝屋副大臣の御発言で、北方領土のことを考えて固定翼が必要なんだろうというふうにちょっとおっしゃってはいたんですけれども、やはり、北海道というのは、皆さんが思われるよりも随分広いんですね。北海道の中でも、先ほどもちょっと申し上げたんですけれども、例えば札幌から稚内まで三百キロあるので、東京だと東京から山形市まである。ということは、本当にかなり広いところがあります。

 もちろん、地域地域に病院をつくってそこに通ってもらうということも、本当にそれは考えなければいけないことだと思うんですけれども、どうしても、今の現状、医者が地方に行きたがらない、地域も余りお金を出せないのでまたそれを呼んでくることができないという、なかなか難しい問題がございます。

 地域の人たちは、そのために、お年を召した場合はどうしても札幌に集中してしまう。札幌だけが肥大化していく。あとの北海道は、皆、結構寂れてしまう。それは、いろいろな問題もあるんですけれども、やはり医療がきちんと受けられないということが本当に多いかと思います。

 これは、どの地域でもそういうことはあるかもしれないんですけれども、特に北海道は場所が広いということで、この医療の問題は本当に大きな問題となっております。ですから、北海道は大きいんだということをぜひ御理解いただきまして、ちょっと特殊性を考えていただければと思っております。

 今回質問させていただきまして、大変前向きな御発言をいただいたと私は本当に思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

桝屋副大臣 何とお答えしていいやらあれなんですけれども、一つは、固定翼とヘリ、患者を病院に搬送するという観点で、本当にどちらが有効なのか。飛行場からまた運ばなきゃなりませんから。

 それから、私は個人的に今思いましたのは、北海道もそうでありますが、例えば沖縄とか、全国の状況も一回研究してみたいと考えている次第でございます。よろしくお願いします。

高橋(み)分科員 どうもありがとうございました。

関主査代理 これにて高橋みほ君の質疑は終了いたしました。

 次に、上西小百合君。

上西分科員 日本維新の会、上西小百合です。

 厚生労働行政、今年度予算について、早速質問させていただきます。

 私は、議員になる前、企業で会社員をしておりました。私の勤務していた会社では、社会福祉などの観点から障がい者の方を積極的に雇用していましたので、その見聞をもとに、最初に障がい者福祉対策について質問させていただきたいのですが、記録部の方にお願いがあります。速記を起こされる際、法律用語など定型化したものを除き、私が障がいと述べるところの「がい」の部分は、必ず平仮名にしていただき、害悪や公害などで使われる害の漢字は必ず避けていただきますよう要望させていただきます。

 つい二週間前の平成二十五年四月一日に、障がい者にとって重要な制度改正が行われ、障害者自立支援法が障害者総合支援法に改正されました。

 私の地元大阪、吹田、摂津市でも、障がい者作業所があり、自閉症等の方がクッキーやパンなどを焼かれています。以前は、知的障がい者の作業としては割り箸の袋詰めが一般的に行われており、私がまだ大学へ入りたての十年ほど前に、施設の方から、この子たちが一日じゅう一生懸命働いても、作業代は安いし、能力的なものもあるから、缶コーヒー一本くらいしか買えないんだよと伺ったのが、実に印象的でした。

 その後、中国、ベトナムなどから大量に安い割り箸が輸入され出したり、つまようじつきの機械詰めされたものがお弁当屋さんなどでは一般化して、デフレが加速し、今では、量販店に袋入りの割り箸でも百膳九十八円などで並んでいますから、一日働いてもチロルチョコ一個買えない、そのような状態です。

 保護者の方からは、私が元気なうちはいいけれども、私が死んだ後のことを考えたら寝られないという悩みも、しばしば伺っております。

 今回の障害者総合支援法は、平成十七年成立のいわゆる障害者自立支援法が改正されたのか、それとも廃止の上に新たな法が制定されたのか、よくわからない国民も多いようですが、障がいをお持ちの方々が自立した日常生活または社会生活を営むことができるよう、必要な障がい福祉サービスに係る給付その他の支援を行い、その方々の福祉の増進を図り、障がいの有無にかかわらず、国民が相互に人格、個性を尊重し、安心して暮らせる地域社会実現を目指し、理想にかなり近づいてきていると思います。また、知的、精神、身体障がいの三つに加え、難病指定を受けられた方もそのカテゴリーの中に含められたのは、画期的なことだと称賛の拍手を送りたい思いがしております。

 自立支援法では、なかんずく障がい者の自立に着目し、障がい者の就労支援施策を大きく拡充するなど、その理念はすばらしいものだと思っておりますが、民主党が政権をとった前々回の選挙では、民主党はマニフェストで同法の廃止をうたうなど、制定前から多方面より随分批判を受けていたのも事実で、確かに不都合な部分がありました。

 しかし、障がい者の皆様からは、障がいのない方と同じように働き、所得を得、自立した生活を行う夢が抱けたと伺ったこともあり、私も障がい者の自立支援を政治家として後押ししていきたいと思っております。

 ところが、昨年六月、今回の法案がまとまった段階で、この法律名が、自立支援という言葉がなくなり、総合支援という文言に変わりました。どうしても国民の一般感情として、この改正で、障がい者の自立、これを支援しないことになったというふうに捉えられてしまうのですが、法改正前後の実情と、そして、こうした法律名になった経緯をお聞かせください。

岡田政府参考人 お答え申し上げます。

 この法律の施行のほぼ一年前に、平成二十三年七月に障害者基本法の改正が行われました。そこの障害者基本法の中で、社会全体として向かうべき方向性として、「全ての国民が、障害の有無によつて分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現する」というのが、法律の大きな目的として明記されました。

 今回のこの法律では、こうした改正障害者基本法の考え方を踏襲させていただきまして、個別の支援施策の推進が、この障害者基本法で指摘していますような目指すべき社会のあり方に沿ったものとなるようにすることを、目的、基本理念などでも明らかにするという形の改正を行ったところでございます。

 そういうような観点で行いましたものですから、個々の障害者の生活の支援において自立が基本になるということを否定したわけではなくて、それを含めてさらに大きな形で共生社会を実現するということを踏まえて、こういった法律の見直しを行ったところでございます。

 これに伴いまして、法律の名称につきましては、新たな目的と基本理念に係る規定の内容を体現するものといたしまして、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律、略称で障害者総合支援法ということにさせていただいたところでございます。

田村国務大臣 今、役所の方からそういう話がありました。

 実は、これはいろいろな経緯がありまして、支援費制度から障害者自立支援制度に変わり、そして、政権交代される中で、民主党政権が自立支援法の廃止ということをうたわれました。

 その後、いろいろと議論をする中において、民主党は民主党の立場があられる。しかし、我々は、やはりどう考えても、今までの継続性ということを考えれば、自立支援制度の中身というものはしっかりと残しつつ、その中において、お互いに妥協といいますか、協力し合える、理解し合える、そういうような方向で法律改正をして、本当の意味で障害者の方々が、これは法律がよくなったねというふうに思っていただけるような、そんな中身にできないかということをぎりぎり調整する中におきまして、このような名称になってきたわけであります。

 もちろん、自立という趣旨も残っておりますし、今までの部分で使い勝手の悪い部分、そういう部分に関してはよりバージョンアップをしておるということでございまして、いろいろな政治上の流れの中において、このような名称になってきたということでございます。

上西分科員 大臣からも御答弁いただき、どうもありがとうございました。

 障害者総合支援法でも、文言の変改にかかわらず、障がい者の自立をしっかりと促進していくということがよくわかりました。何とぞ、今回の改正で、障がいがある方もない方も、よりその差異を意識することなく共同参画できる社会の実現、そしてノーマライゼーションの実現がなされるよう、私も頑張る所存でございますので、厚労省におかれましても倍旧の御尽力をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

 さて、実務的な話に移ります。

 障がい者を雇用した企業には、トライアル雇用奨励金や特定求職者雇用開発助成金制度があり、障がい者を雇用すると、一定の期間、奨励金、助成金が出る制度があります。

 実際に自閉症の方を雇用している飲食店の方にお話を聞くと、双方とも雇用保険加入が条件になり、それが制度の趣旨だから当然ではあるが、知的障がいの程度によれば、開店前のテーブルのセッティングや簡単な掃除、洗い場くらいしか任せられず、雇用保険に加入できるように週二十時間以上の労働時間を当てはめるのは、雇用主側にも、雇用される障がい者側にも厳しいものがあり、申請をしたいができないと言われていました。

 支給額がもう少しふえたり、適用期間が長くなればありがたいとも言われていますが、障がい者が働く難しさがかいま見られる話でもあり、そして、そのようにしてでも障がい者雇用に理解を示す雇用主はいるということを証明する話でもあります。

 ぜひとも、総合支援法の趣旨にのっとり、政府には、障がい者の就労支援などを通じた障がい者の自立につながる政策に努めていただきたいと思います。

 ところで、障害者総合支援法では、法律の施行三年後、つまり、平成二十八年四月をめどに見直しを検討することとしています。この三年後の見直し項目については、障がい者の常時介護、移動支援、そして就労支援など、障がい者が地域で生きがいを持って自立した生活をしていくために非常に重要な項目が列挙されています。厚生労働省がこの三年後の見直しに対してどのように取り組んでいくのか、その具体例を挙げながら、法施行の側面を含めてお聞かせください。

丸川大臣政務官 障害者総合支援法では、民主党政権時代に設けられました障がい者制度改革推進会議総合福祉部会で取りまとめられた骨格提言に含まれております事項のうち、直ちに実現が可能な項目については、障害者総合支援法に盛り込んでいるところでございます。

 一方で、常時介護を要する者に対する支援、移動の支援、就労の支援等の障害福祉サービスのあり方や、障害程度区分の認定を含む支給決定のあり方など、検討時間を要するものについては、法の施行後三年、平成二十八年の四月でございますが、これを目途に見直しの検討を行うこととしたものでございます。

 障害者総合支援法については、まずは、ことし四月から施行でございますので、この円滑な施行に努めてまいりたいというところでございますけれども、今後は、来年四月から施行されます事項の検討を進めるとともに、三年後見直しの対象項目についても、障害者やその御家族の皆様の意見等を反映させるために必要な措置を講じつつ、検討を進めてまいりたいと存じます。

上西分科員 ありがとうございます。

 それでは、検討の方をしっかりしていただきますようよろしくお願いいたします。

 次に、本年度予算に約三百六十六億円が計上されておりますハンセン病対策に関して質問させていただきます。

 冒頭に当たり、ハンセン病は、以前は、らい病と呼ばれるのが一般的で、学校の教科書などの記述にも普通に使われていたと伺っています。差別、偏見の権化とも言われる用語だということは十分理解していますが、病原体や法律名として、らいという言葉が今なお使われている点については、ほかに方法がないので、この質問の間、私も仕方なく使わせていただくことをお許しいただきたいと思います。

 ハンセン病は、皮膚や末梢神経細胞に寄生するらい菌により、皮膚に大きな変化が生じたり、顔などの筋肉が崩れたりする後遺症があるため、その外観の変化から、有史以来、差別、偏見を受けてきた病です。日本でも、七世紀に編さんされた日本書紀に既に登場しますし、旧約聖書はもちろん、さまざまな宗教で、信仰が足りないとこういうことになるなどといった形で、信者をふやす方法にも悪用されてきました。

 しかし、もともと感染力は非常に弱い上に、二十世紀にはプロミンという特効薬が開発され、今では研究者が純粋ならい菌を探すのに苦労するくらいの状態になり、新規の患者は、世界全体で見ても発生数は毎年ごくわずかになってきています。

 ただ、日本では、以前から療養施設はありましたが、感染を恐れた誤った認識から、一九五三年、人権侵害も甚だしい希代の悪法、らい予防法が制定され、発病すると強制的に療養所に隔離して、親子のきずなも断ち切らせ、男女とも子孫ができぬよう手術を受けさせるなどさせ、そのとき強引に療養所に隔離された元患者の皆さんが、今でも約二千名ほど、全国の十三の国立療養所で生活されています。

 しかし、日本では、新たな発症例は数年に一名あらわれるかどうかの状態で、らい予防法が廃止された今、入園者がふえることもこれ以上ない上に、入園者の高齢化も進み、最近の二十年間で総入園者数は約三分の一に減ってきています。

 ことし一月には、民間施設ではありますが、熊本市にあったキリスト教系の待労院が閉鎖になり、最後まで残った三名の元患者は、近隣の他施設へ移られました。

 各療養所とも年々入園者の数は減少傾向にあり、ふえることはあり得ません。政府は従前より、それぞれの療養所ごとに、最後の一人になるまで入園者のお世話をその療養所内でするというふうに繰り返されていましたが、その方針に変化はないか、確認させてください。

原(徳)政府参考人 お答え申し上げます。

 国立ハンセン病療養所、現在十三カ所ございますけれども、確かに入園者は年々減少をたどっております。

 その中で、高齢化も進んでおりますことから、介護の人々の手が必要になるとか、そういう事情もございますので、療養所の職員体制につきましては、現状をしっかりと維持していきたいというふうに考えております。

上西分科員 結局、今、質問とちょっと違ったように思ったんですけれども、患者さんをそれぞれの療養所ごとに最後の一人になるまで継続してお世話をしていただくということで、確認させていただきたいんですけれども。

原(徳)政府参考人 そのとおりでございます。

上西分科員 安心いたしました。

 ハンセン病が判明するとともに、不合理な理由で家や家族やふるさとを追われる形で入園された皆さんが、最後の最後まで住み、そして、なれ親しんだついの住みかを離れることがないよう、統合などはできる限りなさらない方向で進んでいただくよう要望いたします。

 先ほども申しましたように、ハンセン病は、誤った理解からさまざまな偏見を受けてきました。今でこそ啓発活動が多少進み、慰問を初め施設を訪問する方々はふえていますが、怖い病気と誤った教育を受けた上の世代の方々の偏見や差別意識をなかなか払拭できなかったのも事実です。

 そうした実情を踏まえ、過去を反省し、今後、医学面でも立法施策面でも、日本が再びらい予防法制定時のような過ちを繰り返すことのないように、若干の質問をさせていただきます。

 まず、入園者数が全国で約二千名になり、二十年前は約六千名だったということを私は先ほど申し上げましたが、医師、看護師、介護士、調理員など国家公務員である施設職員数は、二十年前と今ではほとんど変わっていない、継続して維持していくというふうにおっしゃっていましたが、これは間違いないということでよろしいでしょうか。

原(徳)政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど申し上げましたように、例えば、数字で申し上げますと、平成五年度職員定数が三千八十八名でございました。それに対しまして、二十年後、平成二十五年度の予算定数では二千九百十二名ということで、若干の減少はございますけれども、入所者の高齢化やその他に対応できる形で対応するということで、人員の確保に努めているところでございます。

上西分科員 私としましては、介護、看護する対象者が約三分の一になっているのに、ほとんど職員数が減っていないということには若干驚いております。

 各診療科ごとに専門医が必要で、その設置科数だけ、それぞれの専門の医師、そしてなれた看護師が必要である、そうした形態と現場のニーズがあるということは理解できますが、それにしても、対象が三分の一になったにもかかわらず、看護する側の人数は変わっていない。民間企業でしたら、必ず思い切った人員削減をしていると思います。

 大阪市や大阪府の身を切る行財政大改革を断行してきました我が日本維新の会としては、看過できない人員配置と言わざるを得ません。職員体制のスリム化は必要不可欠であると考えますが、今後の方針や見通しをお聞かせください。

    〔関主査代理退席、主査着席〕

原(徳)政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほどから申し上げていますように、入所者が非常に高齢化が進んできているということもございまして、そういうために介護のための要員も必要になってくるという、一方で人数は減少しつつも、一人一人にかかるお世話の手間は当然ながらふえてくるわけでございまして、そういうものを考えながら医療、介護の体制整備を考えているところでございます。

上西分科員 ありがとうございます。

 ただ、患者数と職員数、これの比率を見ますと、やはり私は納得できませんし、絶対にそれはおかしいと思いますので、また別の機会に議論させていただきたいと思います。

 また、さまざまな方から、らい予防法の立法上、法施行上の過ちを伺うたび、悲痛な思いが増してくるのですが、一般国民も、無知からくる悲哀で、元患者の皆様には筆舌に尽くしがたい差別をし、そして偏見を抱いていた、これは本当に残念なことです。

 行政の現場では、教員の新人研修でハンセン病療養施設を訪問、小学校高学年の道徳の時間に生きることの大切さを考える中で、ハンセン病の歴史などを扱うことを実施しているようですが、国として、差別や偏見をなくし、そしてハンセン病を正しく理解する啓発活動を、教育現場はもちろん、その他のセクションでどのようにされているのか、改めて実情をお聞かせください。

矢島政府参考人 ハンセン病に対します偏見、差別をなくすための御質問でございます。

 厚生労働省といたしましても、ハンセン病に関する偏見、差別の解消に向けまして、その普及啓発が大事だと思っています。

 まず、シンポジウムですが、継続的なシンポジウムの開催。これは昨年度の場合でございますけれども、パネリストに地元大学生の方に御参加をいただくなど、幅広い年代の方に関心を持っていただくような工夫をさせていただいております。

 また、全国の全ての中学一年生に対しまして、ハンセン病に関しますパンフレットを配付させていただいています。二十三年度では約百五十万部、全国の中学校一年生に配付をさせていただいております。

 それから、国立ハンセン病資料館というのがございまして、この運営を通しまして普及啓発に取り組んでおりますし、また、ハンセン病に関する普及啓発に新たに取り組んでいる地方自治体がございますので、そういう自治体を支援させていただいているところでございます。

 さらに、ハンセン病に関する隔離政策の歴史を伝え、偏見、差別の解消に取り組むため、国立療養所栗生楽泉園に設置をされておりました重監房という施設がございますが、その重監房の再現、展示を行う重監房資料館の整備を行うとともに、各ハンセン病療養所の歴史的建造物の保存等に向けた検討を行っているところでございます。

 今後とも、ハンセン病に対します偏見、差別の解消に努めてまいりたいと考えております。

上西分科員 ありがとうございます。

 今後も、しっかりと正しい啓発活動を行ってくださいますようお願いいたします。

 それでは、大きな柱の三本目として、救急医療に関して質問させていただきます。

 先般、埼玉県久喜市で、男性高齢者が、救急病院の受け入れがスムーズにいかず、結局、延べ三十七番目の病院で亡くなられた事例があり、私は総務委員会でさまざま質問をいたしました。当初、また起こった救急患者のたらい回しとして報道されましたが、その後、現場の病院などから、決して受け入れ拒否ではなく、受け入れ不能なのだ、だからたらい回しの表現は不適切だなどの苦情が上がっている旨の報道もあり、特番を組むテレビ局もありました。

 要するに、救急センターの医師などの処遇が欧米に比べると十分ではない上に、外科医が当番で待機しているところへ分娩間近の妊婦が救急患者として運ばれたり、内科医だけが待機しているところに大出血した交通事故患者が来ると、ほかの病院へ行ってもらうしかないので、決して拒否をしているというわけではないという論法です。

 医師免許の性質上、専門分野以外でもドクターは診ることができますが、患者に最善の結果が出るように考えたり、医療過誤などで提訴されるリスクを考えると、他院への搬送を選択するのがよりベターだと言われるようです。そのような事例が全国にはたくさんあると思います。

 刑事事件としては、業務上過失傷害や過失致死などの構成要件には該当しても、違法性が阻却されたり、責任が問われず、立件はされない可能性は高いと思いますが、民事請求の可能性は大きく、実際、訴訟例はたくさんあります。

 解決策としては、救急医療現場の点数をアップするなど医師の待遇を改善することや、夜間や休日の救急センターには、複数の科の専門医を当番勤務にし、配置できるくらいの補助を国がするような施策が、一番効果がある解決策ではないかと思います。

 そこで、お尋ねいたします。

 厚労省としても、医療事故をさまざま調査され、そして対策を練られていると思いますが、現実問題、どのように取り組まれているのか、御答弁をお願いします。

原(徳)政府参考人 医療事故についてのお尋ねでございますけれども、医療事故に係る調査の仕組みにつきましては、昨年の二月から、医療事故に係る調査の仕組み等のあり方に関する検討部会を設けて議論を行ってきたところでございます。

 ことしの三月までに十一回開催したところでございますが、その中で、おおむね合意に至ったところがございます。一つには、まずは院内調査をしっかりと実施することが重要だということ。第二点目は、遺族などの求めに応じて事故調査を行う民間組織の第三者機関を設置すること。この点については、おおむね合意に達したと思っております。

 そのほか、いろいろと細かな点もございますけれども、引き続き、関係者の御意見を伺いながら、医療事故に係る調査の仕組みの創設に向けて検討を進めていきたいと考えております。

上西分科員 ありがとうございます。

 それでも長年改善されていない状況が続いているのは現実ですし、国民の命がかかっている問題でございますので、スピード感のある取り組みをお願いいたします。

 救急車といえば、救急救命士について、私はさまざま疑問や矛盾点を抱いておりますので、時間の許す限り質問させていただきます。

 救命士として救急活動をするには、国家試験にまず合格しなくてはならないわけですが、その試験に関して伺います。

 この試験は、日本救急医療財団が委託を受けて実施しているはずですが、そこの試験委員は、医師、看護師、救急救命士が多いと伺います。その他のジャンルの方はいらっしゃいますか。また、総勢何名で構成され、それぞれの分野ごと何名の試験委員がいらっしゃいますか。教えてください。

原(徳)政府参考人 一般財団法人日本救急医療財団で救急救命士の国家試験の作成を行っております。

 この救急救命士試験委員の総数は、四十四名でございます。そのうち、医師が三十九名、看護師が一名、救急救命士が四名という構成になっております。

上西分科員 ありがとうございます。

 救命士の試験であるにもかかわらず、随分救命士出身が少ないように思いますが、いかがでしょうか。

 また、試験委員長、副委員長など、責任のある立場の方が医師ばかりで、救命士出身の方が少ないというふうに伺ったのですが、現状はどうでしょうか。

原(徳)政府参考人 お答えいたします。

 問題の作成のもとになりますのが、やはり医学が中心になりますので、どうしても医師の委員が多いというふうに考えております。

 また、御指摘の委員長や副委員長、あるいは幹事などがございますが、今のところ、全て医師が構成メンバーでございます。

上西分科員 試験作成作業の中での救急救命士の重用は、救命士の業務拡大が図られ、ニーズも高い風潮の中、救命士の皆さんが自分たちの職に誇りを持ち、業務遂行する励みにもなると思いますので、できるだけそのように救命士の方も重用していただく、そういった状況になるように希望している私の思いを述べさせていただきます。

 もう少し国民の命にかかわる救命士に関して質問させていただきたかったのですが、時間がありませんので、今回はこれで終わります。

 私は、議員になって、毎日毎日、実に多くの皆さんから、こうしてほしい、こんなことはやめてほしい、そのようなお話をたくさんいただくようになりました。本日質問させていただいたことは、そのほんの一部ですが、皆さんと意見交換をしていますと、今まで知らなかったことや気にもとめていなかったことに気づくことができますので、国民の皆様との対話の重要性を認識しております。

 そうした中で、民主党政権時代、国と地方の協議の場を設けることが法制化され、二十三年度には早速八回の会合が持たれたのに、二十四年度は、民主党政権下ではわずか三回、そして、現政権になってからは一月の十五日の一回だけになって、次回いつ開かれるのかもわかりません。地方の痛みを国が理解するためにも、積極的に開催されるべき会だと思います。

 私は、今後も国民の皆様との交流を通じて、そして、国民目線で精進する心構えを披露させていただきまして、質問を終わります。

 ありがとうございました。

宮路主査 これにて上西小百合君の質疑は終了いたしました。

 次に、新谷正義君。

新谷分科員 自由民主党の新谷正義と申します。

 本日、質問の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。また、本日、長時間の質疑、大変お疲れさまでございます。

 私は、新人議員で、委員会での質問は初めてとなりますので、ふなれな点があると思いますが、どうかよろしくお願い申し上げます。

 私は、当選前、医者をやっておりました。医者だけをやっている限りでは、厚生労働行政の大変さは実感としてわからなかったのですが、今、自分が当選し、厚生労働委員となってみて、その内容の広さ、深さ、大変さには、改めて驚いております。日々、厚生労働行政に取り組まれておられます大臣、副大臣、政務官の先生方、そして政府の皆様には、心より敬意を表する次第でございます。

 私が診療していました茨城県鹿嶋市周辺は、我が国でも最も医師が不足している地域の一つです。この地域の医師不足の問題は、今回、私が国政の場に来させていただく大きなきっかけとなりました。まずは、最初の質問といたしまして、この地域医師不足の問題を取り上げさせていただきたいと思います。

 医師不足には、全体としての数の不足の問題だけではなく、地域によって医師の数が足りない、地域偏在の問題、そして、ある特定の診療科で医師の数が足りない、診療科の偏在の問題がございます。

 臨床研修義務化を契機に顕著化してきました、特定の地域、診療科における医師の偏在、不足の問題につきましては、既に多くの議論が積み重ねられ、これまでも医学部定員増や臨床研修制度の見直し等、さまざまな取り組みが行われていると承知しております。

 その一方で、医師不足に悩む医療機関では、短期的には改善しない状況に、少し諦めのムードが漂っております。医師不足の解消には、さまざまな要因が重なり合っており、それらを一つ一つ解決していかなければならないと考えております。

 まず、厚生労働省と文部科学省は、このほど、地域の医師確保対策二〇一二を取りまとめたと承知しておりますが、そのポイントはどこか。これまでの取り組みと違いがあれば、お伺いしたいと思います。

原(徳)政府参考人 厚生労働省と文部科学省で取りまとめました地域の医師確保対策二〇一二でございますが、これにつきましては、医師のキャリア形成や、あるいは高齢化が進んでいくという社会構造の変化に対応した医師不足対策を進めるポイントを書いてございます。

 その中で、例えば医学部入学定員につきましては、今までは上限が百二十五人だったものを、平成二十五年度からは百四十人まで広げられる。現在、平成二十五年度の定員は、過去最大の九千四十一人になったということ。

 それから、キャリア形成支援、従来、医局という形で、いろいろな形でキャリア形成がされてきたわけですけれども、そこから離れた医師も多うございますので、このキャリア形成支援をやっていく、それから、地域の病院への医師の派遣といいますか、あっせんといいますか、そういうことをあわせて行います地域医療支援センター、これを各都道府県にできるだけつくっていただくということで、それに対する支援をやっている。

 それから、高齢化が進むという中で、総合的な診療能力を有する医師が求められますので、その医師の養成に関する検討を進めている。

 このような形で、現在、対応しているところでございます。

新谷分科員 ありがとうございます。

 私は、特に臨床研修医制度の影響も大きいと思いますので、ぜひ、地域の医師不足を解消するように、制度の改善を進めていただきたいと思います。

 今現在の医師不足を解消するには、医療機関だけの取り組みでは限界に来ていると思われます。現在、都道府県が地域の実情を踏まえて医師確保対策に当たっている、そのことは承知しておりますが、実際、今まさに、現在、深刻な医師不足に陥っている医療機関に、どのような支援、取り組みを行っているのか、お伺いしたいと思います。

原(徳)政府参考人 個々の医療機関というのはなかなか難しゅうございますけれども、また県によって違いますけれども、都道府県で、先ほど申しました地域医療支援センターというものを設けて、その中で派遣をしていくという形が一つ。

 それから、例えば都道府県にございます大学医学部に寄附講座を設置していただいて、その寄附講座から基幹病院への医師派遣を行っていただくとか、そういう形の措置を考えているところでございます。大学の医学部に寄附講座をつくるためには、当然ながら人件費等が必要になりますので、そのためには、地域医療再生基金などを使っていただくということで考えているところでございます。

新谷分科員 ありがとうございます。

 いざ新たに医師を育成しようと思っても、八年、十年とかかりますし、医師不足問題に特効薬がないのは理解しておりますが、地域医療を何とか支えております現場の医師が希望を持てるような施策をしていくことが重要ではないかと考えております。

 医師不足に関連しまして、医療に携わっていた者として、今後、重点的に取り組んでいただきたいと考えているのは、急性期、救急医療でございます。特に、脳卒中、心筋梗塞の患者さんでは、早期の処置が救命につながり、さらに、その時間が障害の程度にも大きな影響を及ぼすことになります。

 これまでの厚生労働行政により、救命救急センターの数は確保されてきたと承知いたしております。しかし、これからは、センターの数をふやすのではなく、搬送時間の短縮を目指した、救命救急センターの地域における効率的な配置をしていくことも必要ではないかと考えております。

 今後、高齢化の進展により医療ニーズが拡大すること、地域医師不足の問題があること、大規模災害に備えなければならないこと、これらのことを考えますと、救命救急センターを中心としたまちづくりというものも検討していかなければならないと考えております。

 国民が安全、安心に生活できる社会の実現に向けて、総務省や国土交通省を初めとした関係省庁の方々と日々連携して取り組まれていることと思いますが、厚生労働省において、搬送時間の短縮を目指す、救命救急に重点を置いたまちづくりについてどのような考えをお持ちなのか、また、今後の取り組み方針等もあれば、御説明をお願いしたいと思います。

原(徳)政府参考人 お答えいたします。

 救急搬送患者が年間五百万を超えるという、非常に多数の患者さんがおられます。その中で、厚生労働省としては、外来で終わることができる一次救急、あるいは入院が必要な場合の二次救急、それから重篤な患者にも対応できる三次救急という形で組み立てていこうと考えているところでございます。

 その中で、御指摘の救命救急センターは、あらゆる重篤な患者に対応できるということを目的として設置をしているところでございまして、そのためには、専門的な医師を配置することでありますとか、さまざまな条件をつけているところでございます。平成二十五年三月現在で、二百五十九カ所までふえてまいりました。

 ただ、その中には、救命センター専従の医師を確保している数を見ますと、ゼロ人というところもございまして、ゼロ人から三十九人抱えているところまで、さまざまでございます。

 そういう中で、こういう専従の人たちをどう確保するのか、どれぐらいが必要かということなども含めまして、現在、救急医療体制等のあり方に関する検討会で議論をしていただいているところでございます。この中で配置基準の見直し等も含めて検討していただきまして、さらなる充実に向けて取り組んでいきたいと考えております。

新谷分科員 ありがとうございます。

 専従の医師等、やはり効率的な配置も非常に重要になってくるかと考えております。

 医師確保を初めとする地域医療の問題は、長期的にどうするかという視点も重要ですが、今現在足りていないところに、短期的にでも何とかしていかなければならないと思います。今後も、地域医療を守っていくための取り組みをぜひお願いしたいと思います。

 次に、再生医療やiPS細胞など、革新的な創薬に関してお伺いさせていただきます。

 健康で長生きをしたいという国民の皆様の願いに応えていくため、最先端の技術を活用した医薬品、医療機器を一日も早く医療現場で使えるようにしていくこと、また、倫理面、安全性におきまして国民が納得して最先端の医療を受けられるようにしていくことは、大変重要な課題であると認識しております。

 平成十九年十一月、京都大学の山中伸弥教授のチームが、世界で初めてiPS細胞の樹立に成功されました。その当時は福田内閣でしたが、安倍内閣におきまして策定されました新健康フロンティア、それからイノベーション25、そして、革新的医薬品・医療機器創出のための五カ年戦略、これらを背景に、iPS細胞を含めた再生・細胞医療の実用化に向けた開発支援が、国を挙げて取り組まれていると承知しております。

 再生医療分野の研究開発におきまして、国際間における競争は激しさを増してきております。再生医療製品の、実際製品化された、市場に出ている数で見ますと、アメリカは九品目、欧州は二十品目、韓国十四品目となっていますが、我が国は何と二件にとどまっております。

 このような状況から、我が国では、iPS細胞の研究は世界トップクラスと言われておりますが、その技術を製品化、産業化していく力が弱いと言われております。まず、この点について、政府の御見解をお伺いしたいと思います。

原(徳)政府参考人 お答え申し上げます。

 再生医療製品につきましては、御指摘のように、日本で承認されておるものは二品目でございます。これは、表皮と、それから軟骨でございます。また、欧米でも、承認されておりますものの多くは表皮や軟骨に関するもので、承認の品目としては多いですけれども、種類としてはそれほど変わりがないということ。

 それから、日本では、治験中あるいは臨床研究の件数を見ますと、欧米と劣ることがないというふうには考えております。また、日本の臨床研究中のものにも、皮膚や軟骨以外に、例えば心筋などの技術もございますので、世界初という形で発展性のある技術があると考えております。

 ただ、御指摘のように、産業化という面で必ずしも十分ではないという御指摘を受けたわけでございますけれども、そのためにも、再生医療の特性を踏まえながらも迅速に実用化ができるように、枠組みの構築など、環境整備を図ることが喫緊の課題だと考えております。

新谷分科員 ありがとうございます。

 先日、私は、京都のiPS細胞の研究所にお伺いする機会をいただきました。iPS細胞の持つ可能性に感銘を受けるのと同時に、やはり、先ほどの再生医療の実用化、産業化を早期に進めていかないと、この実用化、産業化のところで諸外国から大きくおくれをとってしまうのではないかと感じたところであります。

 政策の三本の矢の一本でもあります成長戦略で、医療産業を大きく取り上げていただいておりますが、経済産業省におかれましても、企業や研究機関の開発費を一部助成する仕組みが設けられていると承知しております。

 また、再生医療の産業化に関しましては、細胞の培養から運搬、試験等、必要となる技術は多分野に及んでおりまして、各分野において、既に参入を進めている企業もあると承知しております。

 しかし、産業化におくれをとれば、市場は外国に奪われてしまうため、スピードが重要であると言われています。例えばコンタクトレンズは、他国の企業に先に規模の経済性を握られてしまい、なかなか、国内勢の巻き返しは大きな困難を伴っているところでございます。

 コンタクトレンズの例は、iPS細胞でも大きく参考になると思います。付加価値の大きいところで他国に先んじられ、規模の経済性、いわゆるスケールメリットをとられることがないようにしなくてはなりません。

 政府におかれましては、再生医療の安全性に配慮しつつ、実用化に向けたルール整備を早急に行い、必要とされる技術や基準を公開し、再生医療に関する国際展開を進めて、国内企業が参入しやすい環境をつくっていく必要があると考えますが、秋葉副大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

秋葉副大臣 新谷委員におかれましては、きょうは、まさに医師として、医療の現場を踏まえた貴重な御提言の数々をいただいておりまして、心から敬意を表したいと存じます。

 再生医療の実用化に関しましては、健康長寿社会の実現のみならず、富と雇用を生み出すなど、経済再生の原動力になるものだと考えております。御指摘のとおり、安全面あるいは倫理面の課題に留意しつつ、迅速な実用化を進めることが必要だというふうに認識しております。

 厚生労働省といたしましては、今国会におきまして、薬事法改正法案とあわせまして、再生医療のリスクに応じて適切に安全性を確保するとともに、細胞培養加工について医療機関から外部への委託を可能といたします再生医療新法につきまして、検討を今進めているところでございます。

 再生医療新法案に関しましては、四月八日に開催されました審議会におきまして、枠組みについての報告書を取りまとめていただいたところでございます。

 先般、安倍総理から田村大臣にも御指示がございました。本報告書に沿って、法案の具体化作業を加速させ、今国会に薬事法の改正法案とあわせて提出をさせていただきたいと思っているところでございます。

新谷分科員 ありがとうございます。

 また、iPS細胞に関しましては、再生医療がよくクローズアップされるわけではございますが、山中教授は、当初から、iPS細胞は薬の開発にも利用できると指摘されております。むしろ、iPS細胞が産業とつながっていくのは、私はこちらの方が早いと思いますし、iPSを産業化していく中で重要なステップになっていくと考えております。

 がんのもとになる細胞をがん幹細胞といいますが、iPSを使い、これをつくり出して治療薬の開発につなげていくことが現在考えられております。または、難病などの患者さんから採取した細胞を用いまして、その病態をつくり出して治療薬を開発する、こういったことも考えられております。これまでできなかった、人間の細胞を用いた、非常に有効性、効率性の高い実験が、倫理的に問題なく可能となってきています。

 資料としてつけさせていただきましたが、我が国は、医薬品におきまして、毎年、約一・四兆円の輸入赤字となっています。今後、我が国の成長戦略の中で、我が国発の創薬を推し進め、この赤字を解消していかなければなりません。

 特に、二枚目の資料にありますように、抗腫瘍薬、これは要するにがんに対する薬でございますが、毎年四千億円も輸入しております。これは、ほかの医薬品に比べて飛び抜けて輸入額の高いものとなっています。

 単価、付加価値ともに高い、このがん治療薬の開発を、ぜひ我が国発でどんどん推し進め、医薬品の輸入超過を解消していかなければならないと考えております。そのために、iPSをぜひ有効に活用していただきたいと思います。

 厚生労働省におきましては、平成二十五年二月から、難病研究としての難治性疾患克服研究事業に加え、文部科学省が共同で、疾患特異的iPS細胞を活用した難病研究を実施することになったと承知しております。

 このようなiPS細胞の技術を活用した革新的な創薬の産業化について、まさに国を挙げて取り組んでいくべきと考えておりますが、政府の見解をお伺いしたいと思います。

原(徳)政府参考人 お答えいたします。

 京都大学の山中先生がノーベル賞をとられた後、厚生労働省へお越しいただいたときにも、そのようなお話を伺っております。

 その御意見も踏まえまして、平成二十四年度の予備費を活用いたしまして、iPS細胞の研究の促進を図るために、疾患特異的iPS細胞を使ってつくっていく、こういうような事業に対する機器の基盤整備の補助制度を設けたところでございまして、現在、全国で九機関に対して助成をしているところでございます。

 また、平成二十五年度におきましては、これらの機器を使いながら、実際の創薬研究を進めていただくべく、厚生労働科学研究費でフォローをしていきたいと考えております。

新谷分科員 ありがとうございます。

 iPSを用いて、今後、さまざまな治療法を導入していく中で、少なくないリスクを伴っていくことになると思います。副作用の検証や、何か重篤な副作用が出た場合の被害者救済制度など、リスクに対しては迅速に分析、対応していかなければなりません。

 一方、リスクもありますが、iPSが、我が国そして人類にもたらすベネフィットはとても大きなものになると考えております。今後、ベネフィットのところがおくれてしまったり、あるいは、我が国がとり逃してしまうことがないように、できるだけ早期に体制づくりをお願い申し上げたいと思います。

 次に、医療機器産業に関してお伺いさせていただきたいと思います。

 医療に欠かせない医薬品、医療機器につきまして、諸外国で使用が認められてから我が国で使用ができるようになるまでに時間がかかる、いわゆるドラッグラグ、デバイスラグの問題がございます。

 これまでも、厚生労働省において、治験、臨床研究の体制整備事業や、医薬品医療機器総合機構、いわゆるPMDAの審査人員の増員など、対策を講じられてきていると承知しております。

 その結果、医薬品のドラッグラグにおける審査に要する期間につきましては、平成二十二年度のアメリカとの比較で二カ月に縮まるなど、一定の解消が図られている結果にはなっておりますが、医療機器のデバイスラグにつきましては、一時期は短くなりましたが、平成二十二年度では二十二カ月と、平成十七年度より長くなっている状況がございます。

 医療機器につきましては、医療現場からの要望に基づいて改善、改良が行われており、医薬品とは異なる特性を有していることから、厚生労働省におきましては、医療機器業界からの要望も踏まえて、薬事法の改正を検討していると承知しております。

 具体的に医療機器と医薬品の違いを申しますと、短いライフサイクルで進化すること、中古での市場が成り立つこと、機能や安全性が医師など使用する者によって大きく変化すること等々が挙げられると思います。

 新しい医療機器を初めとして、改良された医療機器を早期に医療現場に届けていただき、患者にとって最良の医療を提供することは、医療に携わった者にとって大きな願いでございます。

 また、産業として、医療機器産業は成長戦略におきまして重点分野として取り上げていただいておりますが、日本は、物づくりの力で、本来、競争力を持ち得る分野であるにもかかわらず、現在、年間六千億円の輸入赤字となっております。

 デバイスラグの解消に向けまして、医療機器の特性に応じた薬事法の改正を行う法律案を早期に国会に提出していただきたいと考えておりますが、とかしき政務官の御意見をお伺いしたいと思います。

とかしき大臣政務官 お答えさせていただきます。

 委員御指摘のとおり、デバイスラグの解消、これは医療機器の開発を進める上では非常に重要でございまして、大きな課題となっているところであります。

 厚生労働大臣の承認にかわる民間の第三者認証制度の対象を拡大しよう、これを今考えておりまして、薬事法改正法案の中で現在検討中でございます。

 これがもし実現いたしますと、PMDAでは審査に注力することが可能になりますので、早期実現化、デバイスラグの解消にもこれは貢献できるのではないかな、このように考えております。

 本年四月二日の第六回の日本経済再生本部におきまして、総理から、もう御存じのように、薬事法改正法案を今国会に提出するようにと言われて指示が飛んでおりますので、今国会に提出できるように尽力していきたい、このように思っておりますので、またお力添えのほど、ぜひよろしくお願いいたします。

 ありがとうございました。

新谷分科員 ありがとうございます。

 ぜひ、民間認証も活用していただいて、迅速化を図っていただければと考えております。

 先ほどから質問させていただいておりましたiPS同様、医療機器産業も、今後、我が国に欠かすことのできない成長産業になっていくと考えております。我が国の医療の質を高めていくためにも、また産業として競争力を獲得していくためにも、ぜひ、できるだけ早期に薬事法の改正に向けて進んでいただければと思います。

 次に、少子化対策に関して質問させていただきます。

 高齢化の進展などによりまして増大する医療費をいかに支えていくか。医療保険制度の持続可能性を高めていく観点からも、少子化対策は待ったなしの問題と考えております。

 合計特殊出生率が低下してきた要因はさまざまございますが、その一つに、晩婚化、晩産化が挙げられています。

 平成二十三年度の人口動態統計では、第一子出生時の母の平均年齢が、ついに三十歳を超えてしまいました。年次推計からすれば、今後も上昇傾向は続くのではないかと見られております。

 私も医者でありますので、これは純粋に医学的な観点から申し上げますと、年齢の上昇とともに妊娠しにくくなり、流産率も上昇してきますし、合併症のリスクも高まってきますので、出産にはどうしても適齢期というものがございます。現在、男女を問わず、その認識が少し薄くなりつつあるのではないかと危惧いたしております。

 医療に携わってきた者として、医学的には、若い年齢での出産はリスクが少なくなるのは確たる事実でございますので、できる限り、我が国の社会全体で、その事実と向き合い、啓発をし、若い年齢での出産をしっかりと後押しすべきではないかと考えておりますが、御見解をお願いしたいと思います。

秋葉副大臣 まさに、新谷委員の御指摘、そのとおりでございます。

 私も、ちょうど先週、世田谷にございます成育医療研究センターに視察に行ってまいりました。医学的な見地からさまざまなデータなども見せていただいて、まさに、年齢、加齢の経過とともに出産のリスク、合併症の問題も出てまいります。やはり、極力、少子化対策という観点からも、若いうちに御結婚いただいて、お子さんを安心してつくっていただけるような環境をしっかり整備していかなきゃいけないというのが基本になってくるんだろうと思っております。

 また、一方で、不妊治療を受ける方々からは、年齢と妊娠率あるいは出産リスクの関係を知らなかったという声も出ております。一般論としては、加齢とともにリスクがあるんだろうということは、ある程度、ぼんやり認識しているのかもしれませんが、不妊治療で何とかなるという安易な認識の方も散見されますので、正確な知識がしっかり啓発できるようにしていかなければならないと思っております。

 厚生労働省といたしましては、安全、安心に出産できる環境づくりの観点から、不妊や妊娠に関する普及啓発、現在、若い男女の皆さんに妊娠や出産、不妊等に関する知識を正確に持っていただくということが大事だという観点から、ライフプランを考える材料としていただくためのリーフレット、図柄も入れながらわかりやすいものをつくってまいりたいと考えております。

 こうしたものを活用しながら、今後ともさらに、関係方面に積極的に普及啓発を図ってまいりたいと考えております。

新谷分科員 ありがとうございます。

 報道によりましたら、厚生労働省の研究班が、不妊治療につきまして、四十歳以上では医学的な有効性や安全性が低く、公的助成に年齢制限を設ける場合、三十九歳以下が望ましいとする報告書を取りまとめたとされています。そして、研究班の代表者である吉村教授は、費用対効果も考えて、本当に治療を受けなければならない人にしっかり助成できる制度に再構築する必要がある、妊娠しやすい若い時期に女性が出産できる社会を目指すべきとコメントされております。

 この吉村教授のお言葉はもっともなことだと思いますが、私は、若い年齢での出産を後押しする一方で、不妊治療を行う女性もしっかり支援していく必要があると考えております。

 不妊治療を行う場合に休暇を取得しやすくするなど、対策が必要ではないかと考えておりますが、政府の御見解をお伺いしたいと思います。

石井政府参考人 議員御指摘のように、仕事をしながら不妊治療を受けることができるよう、例えば、年次有給休暇を取得しやすい職場環境の整備が重要ではないかと考えております。

 厚生労働省では、年次有給休暇を取得しやすい職場環境の整備を促進するために、事業主の取り組みが求められる事項を、労働時間等見直しガイドライン、そういう形で定めまして、かつ、各労働局に配置をしておりますコンサルタントによる事業場訪問の際や、あるいは集団指導等の機会を捉えまして啓発資料を配付する、そういう形で事業主に対する働きかけに努めております。

 また、次世代育成支援対策推進法という法律がございまして、この中で、百一人以上規模企業には事業主に行動計画を策定する義務づけがなされておりまして、九七%以上の企業は既に作成をいたしておりますが、その策定指針におきまして、年次有給休暇についても取り上げております。

 これらの取り組みを通じまして、引き続き、休暇を取得しやすい職場環境の整備を、不妊治療の場合も含めて促していくことが大変大切ではないか、かように考えております。

新谷分科員 ありがとうございます。

 時間となりましたので、本来、生活保護関係に関しても質問させていただく予定になっておりましたが、質問はこれで終了とさせていただきます。

 本当に長い時間、どうもお疲れさまでございます。ありがとうございました。

宮路主査 これにて新谷正義君の質疑は終了いたしました。

 次に、三ッ林裕巳君。

三ッ林分科員 三ッ林裕巳と申します。自由民主党、埼玉十四区選出でございます。

 私も、医療にこれまで三十年近く携わっておりまして、現場の声を届けようと思い、立候補いたしたわけでございますけれども、厚労委員会で初質問させていただきまして、そして、きょうの予算委員会の分科会で質問させていただくこと、大変光栄に存じております。

 きょうは三点の質問をさせていただきたいと思います。一つは、母子感染症に対してこれからの施策について。そして二問目が、これからの超高齢化社会における歯科の口腔ケアの必要性について、これをお伺いしたい。三問目は、災害拠点病院。これは、これからの震災対策として非常に重要だと思いまして、この三点について、それぞれ御質問させていただきたいと思います。

 まずは、母子感染症についてお伺いいたします。

 五枚の資料を用意したんですが、この五枚の資料を見ていただいて、TORCH症候群、御存じの方もいるし、初めての方もいらっしゃると思いますけれども、症状が、特に中枢神経症状を起こす疾患、お母さんが妊娠中に感染することによって、お子さんが中枢神経症状を起こす、後遺症を残す、こういった障害児の方が生まれることになってしまう。こういった一つの臨床像、同じような臨床像があるものをTORCH症候群といっております。Tはトキソプラズマ。Oはアザー、これは梅毒とかそのほかのものでございます。そして、Rはルベラ、風疹です。そして、サイトメガロ、C。Hがヘルペスということになっております。

 このTORCH症候群というのは、今、風疹がはやって、非常に注意喚起されておりますけれども、この先天性風疹症候群になるお子さんは、日本では、今や、ワクチンの開発によって一例から二例、こういうことになっております。

 そして、私がこれから問題提起させていただきたいのが、サイトメガロウイルスと、それからトキソプラズマウイルスでございます。このトキソプラズマウイルスというのは、生肉を食べたり、それから、猫のふん、砂場でお子さんと遊んでいて、そのまま調理をして口に入ってしまって、それで母親が感染してしまう。そして、胎内感染をする。これがトキソプラズマでございます。

 これまでの統計におきましては、この資料にも書きましたけれども、これは長崎大学の森内先生から資料をいただいております、二ページですけれども、日本小児感染症学会の全国調査では、年間五例、医学中央雑誌で検索できた症例報告では、年間三例。非常に少ない。

 こういったことで、それほど心配がない、統計的にはそういうことになっておりますけれども、実際、このトキソプラズマ、サイトメガロ、両方にしても、その診断技術がまだできていない。そして、治療法も確立されていない。どれだけの数がいるのかわからないというのが実際の日本の現状でございます。

 これを、この森内教授は、ウイルス感染の専門なんですけれども、非常に警鐘を鳴らしているのは、年間出生数が百万人だと仮定すると、以下のように推定されると。胎児感染は年間千二百五十人から三千人いる。顕性胎児感染、要するに、症状の出るお子さんは年に百二十五人から三百人いるであろう。そして、サイトメガロウイルスに至っては、九割以上が見逃されているだろう。

 これは、なぜ見逃されるかといいますと、典型的な症状でないと、実際の小児科の先生は診断できない。ただ耳が聞こえなくなったとか、ちょっと知的障害があるとか、そういった本当に遅発的なこのトキソプラズマやサイトメガロウイルスによって感染されて、見逃されている例が非常に多い、こういうことで警鐘を鳴らしているわけでございます。

 三ページ目の、アメリカの子供に長期的な障害を与える疾病ランキングとして、先天性サイトメガロウイルス感染症が最も多くなっておりまして、これはダウン症候群をしのぐ疾患数であります。

 こういったことを考えますと、まだ検査方法それから治療法が確立していない、こういった母子感染症に対して、国はしっかりとした体制で取り組んでいかなくてはならないと思います。

 そこで、御質問させていただきますけれども、現状でのTORCH症候群、特に、サイトメガロウイルスそれからトキソプラズマに対する現在の厚生労働省の対応、施策、その点についてお伺いしたいと思います。

 秋葉副大臣、どうぞよろしくお願いいたします。

秋葉副大臣 ただいま三ッ林委員からは、まさに医師という立場の中で、専門性に基づいた、日本の医療にとっても大変重要な御質問をいただいたというふうに認識をいたしております。

 母子感染症への対策というのは、やはり母体の健康のみならず、生まれてくる子供を守るという観点からも非常に重要だと考えているところでございます。

 委員から詳しい資料でお披瀝がございましたとおり、妊娠中の感染により胎児に奇形や重篤な障害を引き起こしますサイトメガロウイルスあるいはトキソプラズマといった、いわゆるTORCH症候群への対策というのは強化をしていかなければならないというふうに認識をいたしております。

 このため、厚生労働省といたしましては、サイトメガロウイルスの母子感染によって生じます障害等の実態把握のための研究、調査を行い、障害を早期に発見するためにも、まず診断法の確立が重要であるとの結論を得たところでございまして、委員からも御紹介がありましたように、やはり診断法が十分確立されていないということが、入り口のところでまず大きな問題なんだろうというふうにも思っております。

 また、トキソプラズマにつきましても、現在、診断法が確立していないところでございます。

 このため、このサイトメガロウイルスやトキソプラズマにつきましては、診断法や治療法を確立するために、本年度からようやく研究に着手をしてまいりたいと考えておるところでございます。

三ッ林分科員 ありがとうございます。

 私も、厚生労働省のホームページ、それからいろいろな文書を読みまして、本当に一生懸命これまで母子感染に対する対策をやっていただいている、私としましても大変敬意を表する次第でございます。

 ただ、サイトメガロウイルス、トキソプラズマに対するこれからの対策として、やはり、これは学会等とも協力してやっていかなくてはならないことではありますけれども、国が研究班を立ち上げたり、今、これに対する予算が大体八千万ぐらいついているということをお聞きしておりますけれども、それで十分なのかどうか。もっと、これからの日本、やはりお子さんを守る、そういった予防、こういったことは非常に重要だと思いますので、この点を私としては強く訴えたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 次に、二つ目の質問で、歯科医療、これについて質問させていただきます。

 超高齢化社会、本当に突入しております。一九五〇年を一として例えると、今、人口がその一・五倍にふえております。そして、六十五歳以上の方は六倍にふえました。これは二〇〇五年の統計ですけれども。それで、八十五歳以上の方、何と三十倍にふえております。この十年で八十五歳以上の方がさらに倍、一九五〇年から比べると六十倍にもふえてしまうという、本当に超高齢化社会。

 こういった中で、私は医療現場で見ておりまして、やはりこれまでやっていただいた厚労省の政策、特定健診、本当にすばらしい。予防を観点に置いた点で非常にすばらしく、大きな疾病を防ぐ、そういった意味ではこれは世界に類を見ない健診だなと私は本当に感服しております。

 この医科としての予防施策につきましては、本当に一生懸命やっていただいていることは十分わかりますが、歯科の予防、私は、口腔内の予防、口腔ケア、これが非常にこれからの日本の将来にとって重要だと思っております。

 資料の最後のところにおつけしたんですけれども、この五ページ目には、歯がなくなった人、それから二十本以上ある方、認知症にどれだけなるかというのを、プロスペクティブ、前向き調査で調べたものでございます。歯がない人は、歯がある人に比べて一・九倍、認知症が進むという。要するに、やはり人間の基本的な動作といいますか、物を食べる、それでそしゃくする、こういった機能というのは最も私は大事だと思っております。

 私、医師でありますけれども、この認知症を予防すること、それから口の中をきれいにすること、そしゃくの機能をしっかりすること、これを、現在、歯科医院は大体日本で七万近くありますけれども、こういった歯科医院の方がもっと積極的にこの口腔ケアをやっていただいたら、認知症の数も減りますし、摂食がもっと多くなる。

 多くの認知症の方は、摂食ができなくなって、食べられなくなってしまいます。そして、脳梗塞の方も同じでありますけれども、食べられなくなると、病院では高カロリー輸液をやったり、それから、鼻から管を入れてチューブをやります。ただ、それはもう短期間で、最終的には胃瘻をつくることになります。胃瘻を、直接おなかから穴をあけて胃袋に入れる。非常に今は簡単にできるようになっております。

 こうやって口を全く頼りにせずに胃瘻をやっている方、こういった方が、脳梗塞の患者さんが二百万人いて、その中で、胃瘻をつくっている方が五万人。そして、こういった中の方が、摂食の訓練をやったり、それから、そういう歯科医の口腔ケア、こういうものをすることによって、口から食べられる方が仮に五%だけいたとしたら、年間の国家予算がどれだけ減るかというのを、東京医科歯科大学の公衆衛生学の教授が出したものがあります。これは資料に載せませんでしたけれども、大体一千億ぐらい削減できると。

 いかに胃瘻が高い医療費なのか。これを、口から食べられるような、摂食に対するそういうケアをやる。ただ、今の日本では、これがなかなかできないんです。なぜできないかというと、それを指導する訓練士、こういった養成ができていないんです。こういった方を養成する費用を見積もっても、それだけの削減が生まれるということを言われております。

 こういったことを考えると、この口腔ケアに対して、予防として、もっと厚生労働省としてしっかりとした口腔ケアに対する施策をしていただきたい、このように思うわけですけれども、秋葉副大臣の御見解をお願いしたいと思います。

秋葉副大臣 午前中も、白須賀委員から同様の趣旨の御質問がございました。自然界においては、歯がなくなるということは、直、死を意味するんだ、それぐらい生きているものにとって歯が大事な役割を果たしているんだという御指摘でございました。

 今、三ッ林委員からも、本当に医療費の削減、健康だけじゃなくて、あるいは認知症との因果関係のお披瀝もございまして、よく健康との相関関係は指摘がありますけれども、私も、この認知症ともこうした強い相関関係があるということが改めて勉強になったところでございます。

 高齢化の進展等に伴いまして、要介護者や障害者等を対象といたしました口腔ケア、摂食、嚥下等の機能維持向上の重要性が増しておりまして、これに対応できる歯科医師等の人材を確保することは従来にも増して重要になってきていると認識しております。

 このため、平成二十年度からでございますけれども、在宅歯科医療や口腔ケアに対応できる歯科医師や歯科衛生士を養成するための講習会を開催してきているところでございます。

 また、これに加えまして、平成二十五年度の予算案におきましては、これは新規事業になりますが、障害者等への歯科保健医療サービスに対応できる歯科医師等を育成するための実技講習会の開催に係る経費を計上させているところでございますけれども、まだまだ不十分だと思っておりますので、少しずつ強化をしてまいりたい。

 そして、このような施策の取り組みを通しまして、より一層、摂食や嚥下等の口腔機能の向上に対応できる歯科医師の人材育成に努めてまいりたいと考えております。

三ッ林分科員 ありがとうございます。

 これからの超高齢化社会、医師が不足していると言われておりますけれども、これからの予防の観点から、医科の方では予防の面では非常に特定健診等を使って順調にいっているように見えますけれども、やはり、これから、さらに歯科医を使うというのは、私は医師として、七万カ所も歯科診療所があるわけですから、地域の在宅の口腔ケアとか、例えば摂食することとか、お願いしない手はないと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 最後の質問になりますけれども、災害拠点病院についてちょっとお伺いしたいと思います。

 首都直下地震対策特別措置法によりますと、国は、「公的医療機関その他地震災害時における医療活動の拠点となる病院の施設について、首都直下地震に係る地震防災上必要な整備を促進するため財政上及び金融上の配慮をするもの」、こう書いてあります。

 災害拠点病院は、一九九六年の五月十日に告示されておりまして、災害時における初期救急医療体制の充実強化をうたっておりますが、この災害拠点病院について、その定義、それから条件等、教えていただければと思います。よろしくお願いします。

原(徳)政府参考人 お答え申し上げます。

 災害拠点病院につきましては、二十四時間対応可能な緊急体制を確保して、例えば、多発外傷でありますとか挫滅症候群、あるいは広範囲熱傷など、災害時に多発する重篤救急患者の救命医療を行うための高度な診療機能を持っている、あるいは、患者等の受け入れあるいは搬出を行う広域搬送への対応機能を持っていること、また、自己完結型の医療救護チームの派遣機能を持っていること、それから、地域の医療機関への応急用資器材の貸し出し機能、また、応急用医療資器材あるいは応急用の医薬品、テント、発電機、飲料水などを備蓄していることなどを条件として規定されているところでございまして、平成二十四年の四月一日現在で、全国で六百五十三病院が指定されているところでございます。

三ッ林分科員 ありがとうございます。

 災害拠点病院になるための流れといいますか、これは県が指定していくのか、それともみずから自信のある病院が手を挙げるのか、それとも国が指定するのか、その辺の流れについてお願いします。

原(徳)政府参考人 これにつきましては、都道府県が指定するということでございます。

三ッ林分科員 ありがとうございます。

 私は、埼玉十四区といいまして、埼玉の、ちょうど地図の東側一帯が選挙区でございます。上は栗橋から下は三郷、八潮の一帯でございますけれども、ここは、江戸川と中川、この二つの大きな河川が流れておりまして、昭和二十二年の九月にキャスリン台風があったときに、この地域一帯は水没して、そして、千百人を超える被害者も出たということになっておりまして、非常に土地の低いところであります。

 ここの災害拠点病院を見ると、栗橋の済生会病院と越谷の獨協病院、二カ所だけなんですね。やはり、これから大きな災害が起きたときに、この二カ所で本当にいいのだろうか、これが、今回質問した、単純な、素朴な疑問なんです。

 東京には今、災害拠点病院が七十カ所あります。それで、今回、首都直下型地震が起きたときに、大体二万一千人の被災者が出るだろうと言われております。東京は、三万七千人のベッドが確保できております。

 こういった意味ではいいんですが、埼玉県に至りますと、今、十四カ所でございます。十四カ所で、震災が起きたときに受け入れられるベッド数は、わずか四千ベッドしかありません。これは、東京都のホームページからダウンロードしたものですけれども、資料としておつけしてありますけれども、四千ベッドしかない。神奈川は三十三カ所、千葉が十八カ所。

 こういったことを考えると、地域によって、災害拠点病院は非常に大切だと私は思っております。アクセスが悪いときに、ヘリポートがあって、被災者を迎えに行くことができる、それからDMATを備えている、こういった、備えるには、災害拠点病院は非常に条件はたくさんあります。

 今、県が指定しているとお話がありましたけれども、私は、日本全国、災害拠点病院をごらんになって、どこが必要なのか、どこが足りないのか、これは国の役目であって、国が指定するべきだと。県が災害拠点病院を指定するというのは、何か違うんじゃないかな。やはり国が、全国規模で、どういった震災が起きたときにどう対応できるか、これを考えるのが筋といいますか、これからの大きな災害に備えてやらなくてはいけないことだと思うんですが、いかがでしょうか。

原(徳)政府参考人 お答えを申し上げます。

 災害拠点病院につきましては、その地域におきます医療機関の状況でありますとか、その辺の対応能力等々を勘案して決める必要があろうかと思います。

 そういう点において、都道府県において、災害拠点病院を、中心となる基幹的な病院を一カ所、それから、必要に応じた災害拠点病院を決めていただいているところでございます。

 また、私どもといたしましては、それらに必要な機材でありますとか、あるいは、災害拠点病院そのものが地震で壊れては困りますので、そのための耐震化への支援などに力を注いでいるところでございます。

三ッ林分科員 ありがとうございます。

 そのとおりではあると思うんですけれども、やはり、災害拠点病院になっていない病院でも、これから国が指定して、あなた、ここを国が支援するから災害拠点病院になりなさい、そういった予算づけとかがあれば、そうする病院もあると思うんですね。病院が、その機能が備わっていないというか、その備わっていないのを、やはり全国を国が見て、ここが必要だと思ったら、そこに予算づけして災害拠点病院をつくっていくといいますか、そういう方向性の方がいいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

原(徳)政府参考人 繰り返しになりますけれども、災害拠点病院の整備に関しては、その箇所づけにつきましては、やはり都道府県で、圏域の中でどのような医療機関がふさわしいか、あるいはアクセスの問題等々もございますので、そういう形で決めていっていただきたいというふうに考えているところでございます。

 また、それに対する、整備に対するいろいろな助成については、また、それぞれ県の方からの要請に応えていきたいと考えております。

三ッ林分科員 ありがとうございます。ぜひ御検討をお願いしたいと思います。

 本日、大変貴重な時間を三十分いただきまして、母子感染の問題、それから、超高齢化社会における口腔ケアの問題、それから、災害拠点病院の問題、私の非常に疑問に思う点、この三つを御質問させていただきまして、十分しっかりとしたお答えをいただきまして、本当にありがとうございます。

 これにて私の質問を終わらせていただきます。本日は、ありがとうございました。

宮路主査 これにて三ッ林裕巳君の質疑は終了いたしました。

 次に、金子恵美君。

金子(恵)分科員 新潟県選出の金子恵美でございます。

 本日は、質問の機会をいただきまして、感謝申し上げます。既に多くの質問があった中で、大変お疲れだと思いますけれども、いま少しおつき合いをいただきたいと思います。

 初めての質問となりますので、ふなれな点がございまして、そういったときには、ぜひよろしく御指導いただきたいと思いますし、また、不適切な段がありましたら、御教導いただければというふうに思っております。

 この時間ですので、早速質疑に入りたいと思います。

 私からは、がん対策についてお尋ねをいたします。

 私は、かねてから、この分野に最大の関心を持って取り組んでまいりました。といいますのも、私ごとで恐縮ですが、私の身内で、がんによって若くして命を落とした者がおります。

 そしてまた、昨日は、出席しました地元の会合で、三十歳を迎えることなく、つまり二十九歳で、三歳と生まれたばかりのお子さんを残して、がんによって無念の死を迎えた、そうした男性のお話を伺いました。その男性は、体調を崩してから医療機関にかかったんですけれども、居住地域、環境によって早期に適切な治療を受けることができなかったために、不幸な結果を招くことになりました。本人の無念さはさることながら、やはり家族の思いはいかばかりかと、悲痛な思いで、本当に胸が引き裂かれるような思いでございました。

 これだけ、がん撲滅ということが声高に叫ばれているにもかかわらず、今なお、そうしたがんによる苦悩というものが我々の身の回りに数多く発生していますし、実際、死因の第一位に依然としてなっているのががんであるということは、悲しむべき現実であると私は考えています。

 そんな中で、国といたしましては、生涯のうちに約二人に一人ががんにかかると推計されている中で、平成十八年六月にがん対策基本法が制定され、そして、同基本法に基づいて、翌平成十九年六月にがん対策推進基本計画が策定されたということで、くしくも、その平成十九年というのは、私が新潟市議会議員に初当選したときでありまして、それ以降、私自身は、がん対策について、市議会、そして県議会の場で、がん対策基本法に基づく地方自治体の責務を問うてまいりました。

 この基本法第九条第七項においては、がん医療に関する状況の変化を勘案し、及びがん対策の効果に関する評価を踏まえ、少なくとも五年ごとに、基本計画に検討を加え、必要があるときには、これを変更しなければならないと定められていることから、昨年六月にこの基本計画の見直しが行われたわけであります。

 この基本計画をまさに基本に、なるべく早期に、都道府県のがん対策推進計画の見直し、作成が求められていますが、そこでお伺いをいたします。

 四十七都道府県、この都道府県ごとの見直しの全体的状況はどのようになっているのかということと、そして、その見直しに関して時期等の見通しはいかがな状況であるかをお伺いいたします。

矢島政府参考人 都道府県のがん対策推進計画についてのお尋ねでございますが、都道府県がん対策推進計画の見直しにつきまして、本年二月の時点で状況を各都道府県にお聞きいたしました。

 平成二十四年度中に既に十七の自治体で見直し案を作成し、パブリックコメントが実施されております。残りの三十自治体に関しましても、本年四月までに実施する予定であるとのことでございまして、全ての都道府県が本年四月末までに計画の見直しを終了する見込みであるというふうに承知をしております。

金子(恵)分科員 今のお答えで、本年四月までに全都道府県の見直しが終了ということでありますが、その点で一点、私が気になる点、この五カ年を経た中で、実践をしてきた上で、地域的な格差が生じているのではないかということであります。その地域的格差というのは、四十七都道府県間もそうでありますが、同一県内において、いわゆる市町村の中でも、恐らく地域的格差は生じていると私は考えますが、その点、どのように受けとめていらっしゃるでしょうか。

矢島政府参考人 まさに御指摘のように、計画にすることによりまして、例えば各都道府県ごとの違いだとか、そういうものが明らかになってきたというふうに思います。

 御指摘のように、いろいろな、例えば都道府県ごとのがんの診療拠点病院の配置だとかそういうことにつきましても、計画の中で明らかになったことによって、例えば自分の自治体がほかの都道府県とどうなのかということも、この計画を全国でやることによって明らかになっていって、そういうような格差というんでしょうか、違いというものが、なぜそういうふうに生じてしまったのかということを、各県も、どうしたらそれを少しでも解決できるんだろうかという取り組みを、まさにこの計画をつくる中で、いろいろと御議論していただきながらやっていただいている。

 御指摘のように、基本的には、がんにつきましては均てん化という考え方でありまして、東京での治療が東京でしか受けられないとか、大阪でしか受けられないとか、そうではなくて、なるべく全国同じように同じような治療が受けられるようにという、がん治療を均てん化するという意味で、やはり基本計画を各都道府県もちゃんとつくっていただいて、自分のところとほかのところを比べていただく。

 それから、県の中も見ていただくことによって、今御指摘いただいたようなこと、どうしたら、格差というんでしょうか、それを少しでも減らすことができるかということを、きちんと地域の中で解決していただきながら、つくっていただけるのではないだろうかということを期待しております。

金子(恵)分科員 今おっしゃったがん医療の均てん化というのは、私も大変重要だと考えておりますが、その中で、計画の見直しに際しては、国が都道府県の作成に際しまして重要な技術的事項を助言する、それを踏まえて都道府県は新たに作成をしていくことに努めていくということでありますけれども、私は、厚労省として都道府県に対して求めている考え方をもう一度お示しいただきたいと思います。

矢島政府参考人 基本的には、先ほど申しましたけれども、北海道から沖縄までなるべく全ての国民が、要するに、例えば国であれば国立がんセンターだとか、そういうところで最先端の治療を研究開発するわけですね。やはりできるだけ地方でもそういうふうな治療というものが受けていただけるように、県ごとに拠点病院を配置、また県の拠点病院が地域地域の拠点病院を広げて、なるべく、日本人がどこでも同じくがんの治療だとかそういうふうなものが受けられるような形でやっていく、そのためのいろいろな仕組みというものについて、技術的な助言ですとか、そういうものをさせていただいているところでございます。

金子(恵)分科員 がん対策を実効あるものにしていく上では、国もそうでありますし、地方自治体も、やはり関係者の意見を十分に把握をしていく、それをがん対策に反映させていくことが極めて重要だというふうに言われておりますが、その基本計画の作成に当たっては、いわゆるがん対策推進協議会の意見を聞くことになっております。

 その協議会へ、患者さんであったり、また御家族の方々がどのように参画できているのか、あるいは、議論の中でしっかりと参加する等の環境整備ができているのかということをお聞かせいただきたいんですけれども、先ほど、お話の中で、パブリックコメント、パブコメであったり、あと、ヒアリング等ですが、この意見反映の努力というものが、全国的にそれがしっかりと整備されているのかということを、あわせてお聞かせいただきたいと思います。

矢島政府参考人 都道府県のがん対策推進計画の見直しの進め方でございますが、平成二十四年の八月ですが、都道府県にお聞きしたところ、全ての都道府県で、計画の見直しに患者委員が参画するとの回答をいただいております。うち、十七の自治体では、複数の患者委員に御参画いただくとのことでありました。

 また、広く患者、住民の声をお聞きする仕組みといたしましても、全ての都道府県でパブリックコメントを実施するとともに、患者団体等との意見交換会やタウンミーティング、アンケート調査等を実施した自治体もあるというふうに聞いております。

 厚生労働省としては、がん対策が、患者、家族のほか、広く住民の声を踏まえて進められるよう、自治体と連携をして取り組んでまいりたいというふうに考えております。

金子(恵)分科員 先ほどのお話の中にアンケートの話がございましたけれども、各都道府県の推進計画に関するアンケート結果が出たやに伺った中で、少しうがった見方かもしれませんが、私は、そこで、各都道府県の現状把握、分析力といいましょうか、計画の進捗の状況評価能力がいかにあるかということを、率直に厚労省の方としてはどう見ているかということをお聞きしたい。

 つまり、どういうことかというと、都道府県それぞれが計画をしていると思いますが、いわゆる政策循環、PDCAサイクルですね。PDCAサイクルの浸透力、浸透しているか、その評価体制の整備の実態がどうなっているのか、私は大変気になっています。その点をもう一度お聞かせいただきたいと思います。

矢島政府参考人 計画が、やはり実効あるものとするためには、御指摘のように、PDCAサイクルで、ちゃんと、やった政策、施策というものがどういうふうに実行され、その結果がどうであったか、それを評価して、また次の施策に結びつけていく。そういう意味では、PDCAサイクル、政策循環というものが大事だということを考えておりまして、私どもも、都道府県がん対策推進計画の見直しに係る指針がございますので、その指針の中で、都道府県計画の見直しの方法として、政策循環、PDCAサイクルの仕組みを十分踏まえてということで、一応指針をお示しさせていただきながらやっているわけです。

 委員御指摘のように、では、全ての計画ができているかということに関しまして、今、まだ全てでき上がっているわけではございませんが、私ども、我々なりに把握している中では、例えば、栃木県ですとかそういうところについては、見直し済みで、既にやっているというような御回答をいただいたり、幾つかの県で、検討中ですとか、パブコメでやっているとかいうことの経緯もいただいていますが、御指摘のように、全ての県でそこまでできているかということに関しては、まだ十分ではないというふうに思っています。

 そういう意味では、我々、まだ、今回は各都道府県のいろいろな実情で、もう既に計画をつくるなり、四月には、今月末には大体でき上がるという状況ではございますが、引き続き各県に働きかけをしまして、よりいいものにしていく、政策として、そういうふうなものがちゃんと還元できるようなものに、少しでもいいものに近づけることができるように、これからも各都道府県に対しまして技術的な支援、援助をしていきたいというふうに考えております。

金子(恵)分科員 おっしゃったPDCAサイクル、この普及、浸透と、そして、みずからを評価する評価体制の整備というものが私は大変重要だと思いますので、これまでの五年間、そしてこれからの五年間ということにおいては、ぜひとも国から都道府県に対して、ここもまた働きかけをしていただきたいとお願いを申し上げます。

 それと、各都道府県、計画の中で、それぞれ、恐らく特色といいましょうか、地域の特性というものが計画の中にあったのではないかと私は推測しているんですけれども、その設定目標等に、地域の特性または特色があったならば、また主体的にそうした設定をしている県があったら、その実例をまず御紹介いただきたいと思います。

矢島政府参考人 具体的な各県、ちょっとまだ我々全てを把握できているわけではございませんが、例えば、先ほど、栃木県の場合には、県が、本計画に基づきますいろいろな対策の進捗状況について、これは三年をめどに中間評価をする。三年ごとに中間評価を行って、その際に、実施主体のいろいろな、達成に向けてどの程度効果があるかだとか、そういうことをやっていくというふうなことを具体的に施策の中に位置づけている県もございます。

 それから、例えば富山県などは、これはまだ検討中でございますが、計画の実効性の確保について、推進体制の項において、計画目標に対する進捗状況の評価については、計画の中間年度及び計画終了年度に行うものとし、新たに、県ですとか市町村、保険医療機関、学識経験者、がんの経験者、その他有識者から成る知事の諮問機関として対策協議会を設置し、その意見も踏まえた計画の進行管理を行っていきますと。これはまだ検討中の段階ではありますが、パブコメ中でありますが、そういう形で、一生懸命そういうような政策立案について頑張っている、地域地域の実情に合わせて頑張っている県もあるというふうに認識をしております。

金子(恵)分科員 確認なんですけれども、今、全部を把握していないというのは、これまでの五カ年のというわけではなく、これからの五カ年の話ですよね。

矢島政府参考人 今まさに新しく見直しをしている計画、これからの計画についてでございます。

金子(恵)分科員 さて、次に、医療提供体制についてお伺いをしたいと思います。

 がんの患者の方々が、どこに住んでいても、地域にかかわらず、ひとしく科学的根拠に基づく適切ながん医療を受けることができるよう、拠点病院の整備が進められてきたところでありますけれども、一方で、私が冒頭で紹介をさせていただいた実例も現に起きていることが、皆様もおわかりだと思います。

 がん医療の均てん化というものを目的として、この拠点病院と地域医療との連携であったり、また、拠点病院を中心としてがん医療の水準を向上していこうということがこれから必要になってくると私は考えていますけれども、その中で、この拠点病院自体についてお伺いをしたいと思います。

 この拠点病院の機能をさらに充実させていく上で、ウイークポイント、ウイークになっていると言ったらいいでしょうか、現場が大変御苦労されている部分というのは何があるのか。その最も困難をきわめている要素というのが、例えば人的要素であるとか、それらの具体的な、今困難をきわめている現場の声をぜひお聞かせいただきたいと思います。

矢島政府参考人 いろいろな立場があるんですが、私ども最近、そういうふうな、地域でがんの治療を受けている患者、家族の方々の声をよく聞くんですが、特に、今議論になっていますのは緩和ケアでございます。

 今、私どもも、厚生労働省の検討会では、要するに、例えば痛みだとか、本当の肉体的な痛みだけではなくて、心の痛みというんでしょうか、患者さんとして、もちろん治すという治療もあるわけですが、それと同時に、やはりがんというふうな診断を受けたことによる精神的な支えも含め、それから、実際に痛みがある、そういうふうなものに対してちゃんと支えていく、一緒に、治療と同時に、やはり緩和ケアというものも診断と同時にすぐにやっていくというふうな声が患者さんの方から聞かれています。実際に病院の中で緩和ケアをやろうとすることについて、拠点病院の中でも、病院の体制として、そういうふうなものをまだまだできていなくて、実際に患者さんの声を反映できていないというふうな御指摘もいただいています。

 私どもも、要するに、がんと診断を受けたら、なるべくそれと同時に緩和ケアができる、そういうような体制をこれからつくっていかなければいけないんじゃないかということを今いろいろと議論させていただいております。ここはまだ議論の途中ではあるんですが、少なくとも、先ほどの県の拠点病院ぐらいは、まず、診断と同時に緩和ケアも一緒に、患者さんたちの望みであるそういうものができるような体制を、やはり一緒にできるようなものをできないかという御議論も承っておりますので、ぜひそういうふうな面も含めて、まだまだほかにもいろいろと御指摘はたくさんあります。就労の問題ですとか、いろいろな問題がたくさんあるんですけれども、そういうふうなものもやはりしっかりやっていかなければいけません。

 小児のことにつきましても、例えば小児がんについては、要するに、全国たくさんでやるために、やはり集約化ができなくて、年間二千例ぐらいだというふうに聞いています。それを全ての県でやると、どうしても症例数が分散をしてしまって、新しい治療法の開発の研究もできないということで、それは都道府県ではなくて、むしろブロックごとに集約化してということで、ことしの二月に、十五の小児のがん拠点病院を指定させていただきまして、小児がんについてはやっとそういうふうな対策が始められたところでございます。

 がんにつきましては、まだまだ、都道府県の計画もございますけれども、やはりいろいろな部門について、都道府県の計画だけではなく、もっと大きな視点で見なければいけないものもあるのではないだろうかということで、いろいろな視点でがん対策というものはこれからやっていかなければいけないというふうに考えております。

金子(恵)分科員 患者の皆さんとまたその家族の方々が抱えるさまざまな苦痛を和らげていく、いわゆる全人的ケアという意味では、緩和ケアと小児がん、後ほど本当はお尋ねしようと思ったんですが、その緩和ケアも小児がんもそうですけれども、私が先ほどお聞きしたかったことは、緩和ケアを充実させていく上で何が現場で足りていないかということ。それは施設なのか、例えば医療機器なのか、そうじゃなくて、私はやはり人的要素だと思っているんですね。人材確保なのではないかというふうに思っています。

 それが、放射線治療をされる先生であったり、また、心のケアをする精神保健福祉士の方々を確保するとか、相談を受けるための相談窓口の一定の研修を受けなければならない、その方を確保するとか、全てにおいて、緩和ケアを充実させていくためにも、何が現場で一番困難を伴っているかといったら、多分人材確保じゃないかという趣旨で私は質問させていただきましたが、いかがでしょうか。

矢島政府参考人 御指摘のように、人材に関しましては、いろいろな意味でたくさん御指摘をいただいております。そういう意味で、医師も含め、看護師も含め、例えばがんの専門分野の看護師を充実してほしいとか、いろいろな意味で、御指摘のように、まずはそういうふうな医療スタッフというんでしょうか、そういうふうな人たちがまだまだ足りていないというような御指摘もいただいています。

 それから、先ほどの緩和ケアにしても、例えば病院の中でそういうふうにやろうとしても、病院の中の御理解を、組織としての御理解をいただけていない、そういうふうな問題も指摘されていまして、がんの診療の拠点となるような病院については、やはりがん診療について、もっと医療スタッフ、スタッフの数だけではなく、中でどういうふうにやるのかということもちゃんと御理解いただくように、一気には無理だと思うんですけれども、そういうふうなものを少しずつでも広げていくということをこれからやらせていただくことが大事なのではないんだろうかというふうに考えております。

金子(恵)分科員 ぜひその解決の道を探っていただきたい、努力をしていただきたいというふうに思っております。

 時間がなくなってしまいましたので、少し飛ばしていきたいと思いますが、がん検診について伺いたいと思います。

 がん検診の受診率の向上に向けての取り組み、これまでさまざまされてきたと思いますが、まず、国では、平成二十三年度までにがんの検診受診率を五〇%以上にするという目標を設定しました。私の出身の新潟県は、独自に、肺がんは七〇%、胃がんは六〇%、そしてその他のがんは五〇%というふうに、独自の数値目標を設定しましたが、なかなかその達成は見えていないという中で、まず、がん検診の受診率が依然として諸外国に比べて低いということ、この理由はどう考えていらっしゃいますか。

矢島政府参考人 御指摘のように、受診率が低い原因はなぜかということの御指摘なんですけれども、なかなかここのところは一概に、いろいろな意味で、申し上げるのは難しいんですが、基本的に、がん検診は、市町村が一般財源の中でまずやっていただくという仕組みになっております。

 そういう意味で、我々は、少しでも受診率を上げるように、例えば無料クーポンだとかそういうふうなものを使って、少しでもそのインセンティブを高めようということはできるんですが、基本的に、がん検診を実施していただくのがそれぞれの自治体、市町村ということですので、やはりその市町村のお考えというものもいろいろとあるというふうに聞いております。首長さんのお考えの中で、健康づくりでも、どういうところに自分の町の特徴を出すのかということもいろいろとあるというふうに聞いております。

 我々は、少しでもこのがん検診の受診率が上がるように、少しでもそういうふうなインセンティブができるように、各市町村には働きかけをさせていただければというふうに思っておるところでございますが、まだまだ我々の力が足りないところがあるところは、少しでも頑張って、もっともっと、PR活動だとか、受診率を上げるためのいろいろな工夫というものをこれからさせていただければというふうに思っております。

金子(恵)分科員 以前、子宮頸がんと乳がん検診の無料クーポン券の配付という事業が講じられましたけれども、あのときは確実に検診が促進されまして、地方自治体あるいは医療関係者からは、効果があったというふうな話がありました。

 そういった意味で、今後、まずクーポン制度をどう考えていくかということとあわせて、検診主体の地方自治体に対してどんな手法を進めていくかということと、また、具体的な考えが、今、厚労省として持っているかどうか、お聞かせいただきたいと思います。

矢島政府参考人 子宮頸がん、乳がんにつきましては、無料クーポン券をやることによりまして、実施前の平成十九年度と比較しまして、平成二十二年は上昇している、そういうふうな成果をいただいております。

 こういうふうな検診を受ける機会を一緒にしていただくということは、例えば、ほかの循環器疾患の基本健康診査というんでしょうか、高血圧だとか糖尿病だとか、そういうような健診と一緒にこのがん検診をやっていただくとか、なるべく住民の方々が受けやすいような工夫というんでしょうか、そういうふうなものをいろいろと工夫していただくことによって、少しでもこういうふうな受診率を上げる方法ということをいろいろとやっていただければありがたいというふうには思っております。

 御指摘のように、一気に上げるというところが、諸外国と比べてなかなか難しいという現状がありますが、我々は、引き続きこれからも、少しでも受診率が上がるような方向で、市町村の方にも働きかけをさせていただきたいというふうに思っております。

金子(恵)分科員 そして、時間がないんですけれども、今回の新しく私が大変評価をしているところを申し上げておきたいと思いますが、やはり、治療と職場との両立であります。

 勤労世代のがん患者にとって、仕事とそして治療の両立というのは大変大きな課題であると思われます。がんに罹患した勤労者が退職を余儀なくされているという現状がある中で、安心して働きながらがんの治療また療養ができる環境整備を進めていくことが大事だと思うんですが、今回、その計画の中に、がん患者の就労を含めた社会的問題に踏み込んだということは、まさに医療の世界に雇用の視点を組み入れた画期的なことと高く評価をしているところであります。

 質問の時間がないようなんですが、ふなれ、未熟のために、通告事項を質問することができませんけれども、また次の質問の機会にぜひお答えをいただきたいということで、大変申しわけないんですが、先に送らせていただきます。

 質問は、これで時間になりますので終了させていただきますが、最後に一点、要望を申し上げさせていただきたいと思います。

 私は、一昨日、自民党の女性局での活動として、福島県の南相馬市に行ってまいりました。被災地は、いまだ爪跡は生々しく残っておりまして、一刻も早い復興が待たれるということをまた実感してまいりました。

 私たち女性局は、児童養護施設とそして幼稚園を訪問してまいりましたが、そこで、被災地の子供たちにある問題が起きているということを伺ってまいりました。といいますのは、その児童養護施設あるいは幼稚園のお子さんたち、子供たちが運動ができない、いわゆる放射能の影響によって限られた時間しか屋外にいることができない、あるいはスペースがないということで、思う存分、体を動かすことができないために、肥満体型の子供たちが急増しているそうであります。もちろん、運動ができないわけですから、骨ですとか筋肉の形成、発育においては、大きな影響が今後出てくると思います。

 ちょうど私たちが行った一昨日、幼稚園に山形から砂が届けられて、久しぶりに砂場で子供たちが遊んでいました。そこの先生方が、久しぶりに子供たちが外で遊ぶことによって、生き生きとした瞳で、大分何時間も砂遊びをしているんだけれども、飽きることもなく、子供たちが楽しそうにしているのでとてもよかったですというようなことをお聞かせいただきました。

 こういうことが当たり前になるように、屋外で子供たちが思う存分、運動、活動ができるようにするために、厚労省、あるいは復興庁、また文科省、省庁横断的に取り組んでいただいて、ぜひともそれがかなうように取り組んでいただきたいということを要望させていただきますが、もしお考えがあれば、最後にお聞かせをいただきたいと思います。

田村国務大臣 屋外でなかなかまだ遊べる状況じゃない。親御さんも御心配であるということもあると思います。

 ちょうど私が、あれはもう二年前、震災が起こった年でありますけれども、お伺いしたときに、保育園でグラウンドの土を取って、それを保管場所に入れて、何とか線量を落とすというようなことをやっておられました。しかし、それでも心配で、砂遊びも含めて運動ができないという話であったわけであります。

 何とか外で遊べるような状況をつくっていかなきゃいけない、これは環境省やいろいろなところと協力しながら進めていかなきゃならぬと思っておりますが、一方で、屋内でも一定の運動等々ができるようなプログラム等々も、やはり開発していかなきゃいけないのかもわかりません。これは文科省とも協力をしなきゃいけない部分であろうと思います。

 大変な、切実なる思い、それをお聞きいただいて、きょう、このようにお伝えをいただいたわけでございますので、何か検討できることはないかということで、努力をしてまいりたいというふうに思います。

金子(恵)分科員 よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

 以上で質問を終わります。簡潔、的確な御答弁をありがとうございました。

宮路主査 これにて金子恵美君の質疑は終了いたしました。

 次に、船橋利実君。

船橋分科員 船橋利実でございます。

 分科委員長を初め、大臣、副大臣、政務官、そして行政の皆さん、大変お疲れさまでございます。私で最後でございますので、少しの時間、おつき合いをいただきたいと思う次第であります。

 しかし、私にとりましては初めての質問の機会なものですから、よろしくお願い申し上げる次第であります。

 初めに、鳥インフルエンザについてお尋ねをさせていただきます。

 近時、中国東部で、鳥インフルエンザH7N9の感染が拡大しつつあります。本日の報道によりますと、四月十四日時点で、感染者は二市四省で計六十一人、うち、死者は十三人と報道されております。

 WHO中国事務所のオリアリー代表は、感染は散発的で、今後、別の都市でも感染が発生する可能性が高いと、警戒を強める発言をされております。

 また、国際獣疫事務局、OIE、本部はパリでありますけれども、H7N9型のウイルスについて、家禽類に対する病原性は非常に低いが、人に感染すれば重い症状をもたらす可能性があるということを指摘しております。一方で、検査で陽性反応を示した鳥を見ただけでは病気であることが全くわからないため、ウイルスを見つけるのは極めて困難だと、対策が難しいことも指摘をしております。

 このように、対策が難しく、人に対する病原性の強い今回の鳥インフルエンザに対して、何点か伺わせていただきます。

 中国では、市場の鶏やハトから、感染者とほぼ同じウイルスが検出されているというふうに報道されております。

 そこで、感染経路に家禽が関係している可能性が高いと考えられるわけでありますけれども、今回のウイルスは、空気感染、経口感染等、どのような形で感染するものと考えられているのか、お聞かせをいただきたいと思います。

矢島政府参考人 中国で確認をされております鳥インフルエンザH7N9の感染源ですとか感染経路につきましては、現在、解明をまだされておりません。調査がまだ進められているところであるというふうに聞いております。

 なお、現時点では、人から人への持続的な感染は確認されていないと聞いておりまして、引き続き情報収集に努めているところでございます。

船橋分科員 現在、日本国内ではウイルスが検出をされておりませんけれども、家禽が感染経路といたしますと、中国から日本に渡ってくる渡り鳥を媒介として、国内でもウイルスが検出をされる可能性を否定することはできません。

 そこで、これからの時期に中国から日本に渡ってくる渡り鳥の経由地及び国内の飛来地について、わかる範囲で教えていただきたいと思います。

伊藤政府参考人 渡り鳥の渡りルートにつきましては、一般的には南北方向で移動いたします。したがいまして、中国から日本に渡ってくる渡り鳥はもともとそれほど多いとは考えられていないところでございます。

 さらに、一般に鳥インフルエンザウイルスを保有すると言われているカモ類でございますけれども、今の時期は、既に多くは繁殖地であるロシア等にもう渡去しているということで、今後中国から日本に渡ってくる、こういった可能性も非常に小さいのではないかというふうに考えております。

 また、この季節に日本に渡ってくる渡り鳥、サギ類とかシギ・チドリ類というのがございます。これらのうち、幾つかの種類については、環境省が実施している標識調査等の情報によると、一部中国から渡ってくる可能性がないわけではない、こういうふうに考えておりますが、多くは東南アジアから渡ってくる、こういうふうな状況でございます。

船橋分科員 厚労省は、今月十日、中国から届いたウイルスを感染研で分析した結果、タミフル、リレンザ、イナビル、ラピアクタの四種の抗ウイルス薬が増殖を抑えることを確認されたとしておりますけれども、これら抗ウイルス薬の国内在庫量、これについてお聞かせをいただきたいと思います。

 また、一方、感染研では、今月四日の時点で、死亡した上海市の男性らから分離されたウイルスを分析したところ、従来のワクチンの効果が期待できないことから、新たなワクチンを開発する必要があるとしており、ワクチンの開発を始められておりますけれども、いつごろまでに、どの程度、このワクチンの用意ができる見通しであるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

 あわせて、地方への検査キット、これがいつごろまでに配置が終了する予定であるのか、教えてください。

矢島政府参考人 まず、タミフル、リレンザ等の薬剤の国内在庫量でございます。

 まず、メーカーですとか卸が保有をしております抗インフルエンザウイルス薬でございますが、これは流通在庫ということで、平成二十五年の三月末時点で、タミフルが約七百四十九万人分、リレンザが約六百三十八万人分、ラピアクタが約三十一万人分、イナビルが約四百二十四万人分でございまして、合計では約一千八百四十二万人分でございます。

 なお、国及び都道府県では、メーカー、卸業者の保有とは別に、国民の四五%に相当する分の抗インフルエンザウイルス薬の備蓄を進めておりまして、平成二十五年三月末時点で約六千三百二十二万人分を確保しているところでございます。

 それから、ワクチンの効果に対しましての御質問でございますが、四月十日に、中国からウイルス株が国立感染症研究所に到着をいたしました。このウイルス株を用いて、ワクチンの製造準備など、インフルエンザ対策に必要な準備を進めているところでございます。

 仮にワクチンを製造する場合、ワクチンの開発及び製造に要する期間につきましては、そのウイルスの性質によるところが大きく、例えば増殖がどれだけできるかだとか、抗体価が上がるだとか、いろいろなウイルスの特性がございます。

 そういう意味で、先ほど先生が御指摘いただいたようなところについてのいろいろな御指摘もございますが、我々が中国からいただいたウイルス株、これについていろいろと調べたところで、そういうふうな影響というものは、まだ、これからいろいろとわかってくるところがあるので、現時点では正確には申し上げられないということでございます。

 なお、二〇〇九年に発生をしました新型インフルエンザH1N1の際には、ウイルス株を入手後、約五カ月程度でワクチンが提供され始めております。

 検査セットにつきましては、今週半ばには各都道府県及び検疫所に到着し、今週中には全国で検査体制が整備できるのではないだろうかというふうに見込んでおるところでございます。

船橋分科員 ありがとうございます。

 新しいワクチンの開発は、今ほどH1N1の例を引き合いに出して御答弁がありましたけれども、大体半年ぐらいかかるものだというふうに一般的に言われていることは承知をいたしているものでありますけれども、できる限り早期に開発がされるように御努力をしていただきますように、求めさせていただきたいと思います。

 そこで、仮にの話でありますけれども、国内で発生した場合についてということでお尋ねいたします。

 行政としては、最悪の状況を想定されて、後手後手にならないように対策を講じていかなければいけないわけでありますけれども、万が一、国内で発生した場合に備えて、いかなる対策を講じようとされているのか、お聞かせをいただきたいと思います。

 また、国内で発生をした場合には、医療機関や自治体での対応が生じると考えますけれども、その場合にはどのようなことが想定をされ、どのような準備が必要であるというふうにお考えになっているのか、お聞かせください。

矢島政府参考人 仮にのお話ではございますが、国内におきまして、H7N9ウイルス陽性の患者さんが確認された場合には、地方自治体は速やかに厚生労働省に報告をするとともに、国と地方自治体が連携をし、感染源、感染経路の特定といった疫学調査や、患者接触者の健康監視等を実施し、感染拡大の防止に努めることとしております。

 また、患者の診療を行う医療機関におきましては、標準予防策を徹底するよう、四月三日に通知して周知をしたところであります。必要な体制を整えた上で、適切な医療を提供することになるというふうに考えております。

船橋分科員 情報提供ということで、一点、意見として述べさせていただきます。

 現在中国におられる邦人の皆さん方に対する情報の提供のあり方、それから国内向けに情報を提供するあり方、これが、私が知る限りは、どちらかというと、厚労省は情報発信をするときに、マスコミを中心にお使いになっている。これは外務省も関係するお話なんですけれども、そのような傾向があるように思います。

 ただ、その方法だけで全てをカバーするということにはなかなかならないというふうに思っておりますので、今ほども、発生した場合には地方自治体との連携をきちっとやっていくというお話がございましたので、事前のさまざまな情報提供についても、地方自治体と綿密な連絡をとっていただいた中でやっていただくように、求めさせていただきたいというふうに思っております。

 次に、生活保護についてお尋ねをしてまいります。

 生活保護法は、憲法第二十五条に規定される生存権を具現化するため、昭和二十五年に制定をされたわけでありますけれども、今回の生活保護基準の見直しは、平成十六年の生活保護制度の在り方に関する専門委員会の報告書及び平成十九年の生活扶助基準に関する検討会における検証を継承する形で、平成二十三年に設置されました社会保障審議会生活保護基準部会による検証結果を踏まえてのものであると承知をいたしております。

 そこで、何点か伺わせていただきたいと思います。

 このたびの生活保護基準の改定は、本年八月から実施されるということでありますけれども、それぞれの世帯によって、果たしてどの程度の額となっていくのか。程度ではなくて、具体的に幾らになるのかということ、この問題は、当事者である皆さん方にとりましては大変重要なことであります。

 基準が見直されるということは、報道等により、生活保護受給者の方々も御存じのことであるというふうに思いますけれども、まだ、それぞれの世帯の保護費がどの程度下がるのか、あるいは上がるのか、わからない状況であります。この基準額については、いつ公表されることになるのか。

 また、実際に保護費の支給事務を担っている全国の自治体、各福祉事務所にとりましても、受給者の方々への説明も必要であり、また、支給事務を行うシステムの変更にも一定の準備期間を要することになります。

 実施まで、あともう数カ月しかないという状況でございますけれども、受給者や自治体が混乱しないよう、こうした期間は十分に今後確保していくことができるのか、こうしたことについて認識をお聞かせいただきたいと思います。

村木政府参考人 お答え申し上げます。

 先生の御指摘のとおり、今回の生活扶助基準の見直し、受給世帯にとっては非常に大きな問題でございますので、受給世帯への周知の期間をしっかりとりたい、それから、自治体においてはシステム改修に要する期間があるということで、この期間をしっかりとりたいということで、本年の八月からの実施ということにしております。

 この八月からの実施に向けて、具体的な基準額については、今御審議をいただいております平成二十五年度予算が成立した後、速やかに自治体にお示しをする予定でございます。

 なお、できるだけ早く準備を進めていただく必要があるということで、既にことしの三月に行った自治体に対する全国会議におきまして、システム改修等の準備を進めていただけるように、基準額算定の基本的な考え方、算定方式について既に説明をしているところでございます。

 八月以降、現場において混乱が生じることがないように、しっかりと準備に取り組んでまいりたいと考えております。

船橋分科員 ありがとうございます。よろしくお願いをしたいと思います。

 次に、生活保護受給者数の増加についてということをお尋ねしたいのであります。

 大阪市では、二〇〇七年から二〇一一年の間の五年間で、生活保護受給者数が、十一万三千九百九十八人から十五万二千八十六人と、三万八千八十八人、全人口の四・三%から五・七%へと増加をしております。

 全国的にも特定の自治体でふえておりますけれども、その理由として考えられるものは何であるのか、また、一部で、町村よりも政令市のような大都市の方が受給しやすいということが言われておりますが、そのような傾向が見られるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

丸川大臣政務官 生活保護受給者の保護率が十年前と比べて大きく増加している自治体は、大阪市、長崎市、旭川市などとなっておりまして、御指摘のように、例えば大阪市は二・八二%から五・六八%に増加をしております。

 自治体により増加の度合いが異なる要因というのは、地域の事情によってさまざまあるというふうに考えられるために、一概にお答えするのは難しいと考えております。

 なお、大都市の方が受給しやすい、そういう傾向にあるのではないかという御指摘でございましたけれども、保護の決定に必要な手続そのものについて、あるいは支給要件、これは全国同一のもの、同一の考え方に基づいて行われているものでございますので、仮に地域間でこれは見過ごせないというような格差が、もしそこの差があるとすれば、それは、受ける側の方にとっての公平性ということ、あるいは制度の信頼性という点から非常に問題であるということでありますので、適当ではないと考えます。

 こういうことでございますので、これまでも、保護の決定が適切に行われているかどうかということについては、定期的に行う監査において確認をしているところでございまして、今後も、引き続き適切な保護の決定に努めていきたいというふうに考えています。

船橋分科員 ありがとうございます。

 私もそのとおりだなというふうに思っていたいんですけれども、現実には、話として聞こえてくる中に、生活保護を受けたいのであれば、この町にいるよりも向こうに行った方がいいよという言い方をしている方々もいらっしゃる。

 そして、実際に、私の選挙区は札幌でありますけれども、札幌の場合などでも、札幌の近郊よりも明らかに札幌の方が生活保護を受けられる方の割合がふえてきていて、その中身を見ていくときには、必ずしも、もともとの住民票は札幌市にない方もいらっしゃるというような現実もあるということから、お尋ねをさせていただいた次第であります。

 これがどうしてそういうことになるのか、私は私なりに聞いたお話としてお話しさせていただきましたけれども、そのような状況もあるということでありますので、本来はそういうことがあってはいけないということだと思っておりますので、適切な対応というものを今後ともお願いしたいというふうに思う次第であります。

 次に、「職や住まいを失った方々への支援の徹底について」という厚労省の通知についてお尋ねをしたいのであります。

 二〇〇九年三月十八日、厚生労働省から一通の通知が出されております。「職や住まいを失った方々への支援の徹底について」と題されておりまして、厚生労働省社会・援護局保護課長から各都道府県、指定都市、中核市の民生主管部(局)長宛てに出されたものであります。

 文書には、通知の意味合いが書かれておりまして、特に、十項目にわたる具体的な支援項目の中の、第三項目めにある「単に稼働能力があることをもって保護の要件を欠くものではないが、」とある部分が、働く世代を生活保護に受け入れることを実質的に認めてしまった文書ではないかというふうに言われております。

 この点について見解をお聞かせいただきたいと思います。

村木政府参考人 御指摘の、二十一年三月の通知でございます。

 これは、ちょうどリーマン・ショックの直後で、非常に雇用情勢が厳しくなって、生活に困窮する方が急増をして、生活保護の申請も急増してきた時期に出した通知でございます。保護を希望される方が非常に多い状況の中で、必要な方にきちんと支援が行かない、保護が受けられないといった事態が生じないようにということで出した通知でございまして、従来からの考え方を明確にするという趣旨で、改めて出した通知でございます。

 通知には、自治体に対して、特に徹底していただきたい事項、徹底してというのは、やってくださっているはずですけれども徹底をしていただきたい事項として、今先生がおっしゃったように、稼働能力があることだけをもって保護の要件を欠くものではないということを指摘しております。

 これは、これに引き続いて、その上で、本人に働く意思があり、かつ、一生懸命努力をしているんだけれども就職先が見つからないというような人は保護の対象ですよということをお示ししているものでございますので、働けるのに、働こうと思えば働けるのに保護を受けるという方を受け入れるという趣旨ではございませんので、そういった趣旨で出したものというふうに御理解いただければと思います。

 ただ、先生おっしゃられますように、この通知、支給基準等々を示す通知というのは非常に大事なものでございますので、国の意思とそれから地方の受けとめということにそごがあってはならないと私どもも思っておりますので、これからもしっかりと、正しく趣旨が伝わるように運用していきたいというふうに考えます。

船橋分科員 この通知が出された三月というのは、自民党政権下で出されています。それで、八月に政権交代があって、二回出されていますよね、同じ年のうちに、十月、十二月。その文書には、三月に出した文書をちゃんと尊重してくださいねということも御丁寧にお書きになっていらっしゃるので、やはり、この二〇〇九年の、自民党政権下でありましたけれども、三月に出している通知文書というのは、非常に重たい意味合いがある。

 しかし、その意味合いというのは、今の御答弁でありますと、従前と変わらないという御説明なんですけれども、実際には、これを受けて、特に、民主党政権になって、十月、十二月、この通知が再度出てきたあたりから、わっとふえているという現実からすると、やはりこの通知の意味合いというのは、いま一度私はよく考えていく必要性があることではないかな、こう思っております。

 お答えとしては、従前と変わらないものだというふうに言っておられますけれども、受けとめる側はそういうふうに受けとめていないという現実があるとするならば、それは、改めて、逆を言えば、変えていただく、もともと何も特別なことを言っているわけじゃありませんというふうにしていただいた方が、私は混乱を招かないのではないかなというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。

田村国務大臣 誤解を招いたということが政権交代とともにあったかどうかという議論は、これは結果を見ながら、いろいろな御議論もあるんだというふうに思いますけれども、ただ、今、村木局長が言いましたとおり、本来のこの意味というものは、働ける能力があるけれども仕事がなかなか見つからない、リーマン・ショックの影響で仕事が本当に一斉になくなりましたから、こんな中において、そういう方々に対してはしっかり対応してくださいねという意味合いでございました。

 しかし、状況も変わっておりますことですし、今、そういうような形でもし誤解があるとすれば、それは大変な大きな問題でありますが、我が省といたしましても、各自治体に対しましては、しっかりと本来のこの生活保護制度というものを実行していただきたいということはお願いをさせていただいているわけでございまして、さらに誤解があるのであるならば、それはしっかり解いていきたいというふうに思っております。

船橋分科員 ありがとうございます。

 それでは、次に、薬のインターネット販売の質問の方に移らせていただきたいと思います。

 厚労省は、最高裁の一月の判決以降、二月末までの一カ月半余りで、第一類から第二類医薬品のネット販売を始めた薬局、薬店が百五十店あり、第一類だけを扱っていたのは十七店、指定第二類及び第二類を扱っていたのは百四十八店で、第一類を扱う十七店のうち、掲示すべき事項を全て表示した店は四店、サイトに使用上の注意を記載していた店は十一店だが、チェックリスト形式で設問を設けた店は一店のみという調査結果を検討会で公表されているようであります。

 一方、ネット上では、既に、第一類、第二類はネット販売が解禁になったと宣伝をしているところもあります。また、大型スーパー、大型家電販売店等も販売に乗り出しております。

 私は、このような現状というのは、脱法、あるいは極めて黒に近いグレーの状態というふうに考えますけれども、現状認識と、現時点での対策についてお聞かせをいただきたいと思います。

榮畑政府参考人 先日、各県等を通じて、最高裁判決後のインターネット販売の実情というのは調査を実施したところでございます。

 その結果におきましては、たしか先々月末のところでございますが、第一類または第二類医薬品をインターネット販売している店舗数が百五十ございました。そのうち、現実に第一類医薬品の販売を行っているのが十三あり、その中には、ちゃんと決められたとおりにできていないところ等々がございました。

 これらにつきましては、都道府県を通じて改善を図っていくところとしております。

 それとともに、このインターネット販売につきましては、厚生労働省内に一般用医薬品のインターネット販売等に関する新たな仕組みに関する検討会を設置しているところでございまして、現在、まさにそういうような実態上進められているインターネット販売等々も勘案しながら、検討を進めていただいているところでございます。

 厚生労働省といたしましては、その検討会での御審議も十分頂戴しながら、できる限り早く、安全性が確保された新しい仕組みというのをつくっていきたいと考えておるところでございます。

 以上でございます。

船橋分科員 ありがとうございます。

 薬事法では、第一類、第二類は薬局、薬店において対面販売をすることを基本としておりますけれども、そもそも、店舗というのは何かということを考えるものであります。

 現在、インターネット販売を行っている実際の店舗をごらんになったことがあるかというふうに思うのでありますけれども、私がある店舗を見たところ、通常私どもが利用する薬局、薬店とは全く様子が違っておりました。とても店舗と思えるようなものではありません。

 しかも、ここでは、常時七人薬剤師がいるというふうに宣伝はしています。しかし、私が行ったときには一名しかいません。お聞きをすると、ここにいるのはいつも一名です、そういうお話でありました。そして、ほかの六名は、どうやら、ほかのところにいて仕事をしているという説明でありました。

 一般的な薬局、ドラッグストアでは、薬剤師不在時は第一類は販売をいたしません。しかし、インターネット上では、実店舗、その店舗の営業時間、これが仮に三時半までというふうにそこにうたっていても、販売は、インターネット上は二十四時間やります。二十四時間、販売はいたしております。では、そのときに薬剤師がいるのか、いないのかということについては、これは全くわからないという実態にあります。

 また、大手コンビニでは、店舗にテレビ電話を置いて、センター方式で、お客さんが電話をかけて相談をして薬を買うというやり方を始めているというふうにも聞いておりまして、私は、こうしたことは非常に問題ではないかというふうに思えるわけであります。

 そこで、まずは、インターネット販売等を行っている薬局等が現行法に基づいて販売をしているかどうか、実態を把握すべきではないかと考えますが、見解をお聞かせください。

榮畑政府参考人 先ほどもお答えしましたけれども、現在、厚生労働省といたしましては、新しい仕組みにつきまして、関係者に広範に入っていただいて検討会をつくって、鋭意御審議を頂戴しておるところでございます。

 その際には、まさに販売時とか相談対応時に、専門家の方々にどういうふうにかかわっていただくかという点もございます。そういう点もございますが、この検討会におきまして、ともかく御審議を頂戴して、その結果も踏まえて、できる限り早く、安全性のある新たな仕組みをつくっていきたいと思っています。

 また、それとともに、現行の法律、省令の中でも、薬局等の実店舗であっても、またインターネット販売であっても、専門家の方々が販売に当たって必要な情報提供等をするべきものとされておるところでございますから、専門家がそのようなことをされることなしに販売されているようなことがあるのであれば、そこは当然、個々のケースに即して改善を図っていくことにしなければならないと思っておるところでございます。

 以上でございます。

船橋分科員 最後の質問とさせていただきます。

 二〇一二年八月二十九日発行の医薬品・医療機器等安全性情報によりますと、二〇一一年度末までの五年間で、市販薬による重篤な副作用に関する報告は千二百二十例で、そのうち死亡例は二十四例と報告されております。薬剤師、登録販売者により医薬品に関する情報提供を行っていても、このような副作用がなくなっておりません。

 今後、薬事法改正を視野に置き、IT利用を初めさまざまな販売方法について検討されていると思いますけれども、こうしたことを踏まえ、薬の販売、取り扱いが正しく行われていくためにはどうあるべきと考えておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

榮畑政府参考人 確かに、ほかの商品とかサービスとはかなり性格は違っているところがあるんだろうと思っています。したがいまして、薬剤師さん等の専門家によって必要な情報が適切に提供されて、その上で適切に使用されていくことがどうしても必要になるんだろうと思っています。

 そういう点から、先ほどもお話しいたしましたが、厚生労働省といたしましても、関係者の方々に広範に入っていただいた検討会におきまして、十分現在御審議を頂戴しておるところでございます。その結果を尊重しながら、できる限り早く、安全性を確保した新しい仕組みというのをつくっていかなければならないと思っております。

 ともかく、安全性というのを十分尊重していきたいと思っておるところでございます。

 以上でございます。

船橋分科員 ありがとうございました。

宮路主査 これにて船橋利実君の質疑は終了いたしました。

 以上をもちまして本分科会の審査は全て終了いたしました。

 この際、一言御挨拶申し上げます。

 分科員各位の御協力によりまして、本分科会の議事を滞りなく終了することができました。ここに厚く御礼申し上げるところであります。

 これにて散会いたします。

    午後八時二十三分散会


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