衆議院

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第3号 平成25年3月19日(火曜日)

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平成二十五年三月十九日(火曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 北側 一雄君

   理事 田中 良生君 理事 土屋 正忠君

   理事 徳田  毅君 理事 橋本  岳君

   理事 山口 泰明君 理事 原口 一博君

   理事 東国原英夫君 理事 伊藤  渉君

      井上 貴博君    今枝宗一郎君

      上杉 光弘君    大西 英男君

      門山 宏哲君    川崎 二郎君

      木内  均君    北村 茂男君

      小林 史明君    佐藤  勉君

      清水 誠一君    島田 佳和君

      瀬戸 隆一君    田所 嘉徳君

      橘 慶一郎君    中谷  元君

      中村 裕之君    根本 幸典君

      宮路 和明君    湯川 一行君

      小川 淳也君    奥野総一郎君

      黄川田 徹君    福田 昭夫君

      岩永 裕貴君    上西小百合君

      中田  宏君    馬場 伸幸君

      松浪 健太君    濱村  進君

      佐藤 正夫君    塩川 鉄也君

    …………………………………

   総務大臣         新藤 義孝君

   内閣府副大臣       西村 康稔君

   内閣府副大臣       寺田  稔君

   総務副大臣        柴山 昌彦君

   総務副大臣

   兼内閣府副大臣      坂本 哲志君

   外務副大臣        鈴木 俊一君

   財務副大臣        小渕 優子君

   内閣府大臣政務官     島尻安伊子君

   総務大臣政務官      橘 慶一郎君

   総務大臣政務官      片山さつき君

   総務大臣政務官      北村 茂男君

   政府参考人

   (復興庁統括官)     上田  健君

   政府参考人

   (総務省人事・恩給局長) 笹島 誉行君

   政府参考人

   (総務省自治行政局公務員部長)          三輪 和夫君

   政府参考人

   (総務省自治財政局長)  佐藤 文俊君

   政府参考人

   (総務省自治税務局長)  株丹 達也君

   政府参考人

   (消防庁次長)      長谷川彰一君

   政府参考人

   (財務省大臣官房審議官) 星野 次彦君

   政府参考人

   (財務省主計局次長)   福田 淳一君

   政府参考人

   (国税庁課税部長)    藤田 利彦君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房審議官)           高島  泉君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房審議官)           西藤 公司君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房審議官)           尾藤  勇君

   政府参考人

   (環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長)   梶原 成元君

   総務委員会専門員     阿部  進君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月十九日

 辞任         補欠選任

  長坂 康正君     根本 幸典君

  湯川 一行君     島田 佳和君

同日

 辞任         補欠選任

  島田 佳和君     湯川 一行君

  根本 幸典君     長坂 康正君

    ―――――――――――――

三月十九日

 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件(内閣提出、承認第三号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 地方税法の一部を改正する法律案(内閣提出第一二号)

 地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第一三号)


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     ――――◇―――――

北側委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、地方税法の一部を改正する法律案及び地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 両案審査のため、本日、政府参考人として復興庁統括官上田健君、総務省人事・恩給局長笹島誉行君、自治行政局公務員部長三輪和夫君、自治財政局長佐藤文俊君、自治税務局長株丹達也君、消防庁次長長谷川彰一君、財務省大臣官房審議官星野次彦君、主計局次長福田淳一君、国税庁課税部長藤田利彦君、厚生労働省大臣官房審議官高島泉君、大臣官房審議官西藤公司君、国土交通省大臣官房審議官尾藤勇君及び環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長梶原成元君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

北側委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

北側委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。橋本岳君。

橋本(岳)委員 皆さん、おはようございます。自由民主党の橋本岳でございます。

 三年半ほどぶりに、この委員会に戻ってまいりました。原口先生初め、そのころからずっとおいでだった先生方もおられて懐かしいなとも思いますし、また、維新の会の皆さんやみんなの党の皆さんみたいにフレッシュに来られた皆さんもおられて、これからの論戦が大変楽しみだなと。

 この委員会は、特に、地方自治、地方財政あるいは情報通信、消防などなどいろいろなことを所管しますけれども、いろいろな難問を抱えていることも共通なわけでございまして、地方にとって、あるいは国民生活にとって、それぞれにいいようになるように、前向きに、充実した委員会になるといいなと思っております。

 引き続きましてよろしくお願いを申し上げますとともに、本当に、帰ってこられたのは多くの皆様のお力添えがあったということをここで感謝申し上げたいなというふうに思っております。今後ともどうぞよろしくお願いをいたします。

 さて、本日は七時間の長丁場ということになっております。冒頭のトップバッターでの質疑ということでございますので、まずは新藤大臣の思いをしっかりとお伺いしたい、そういう意味で十五分の時間をいただきました。

 きょうの議案は、地方税法の一部改正案及び交付税法及び特別会計に関する法律の一部改正案ということでございますが、この両案に触れる前に一つお伺いをしたいことがございます。

 去る十五日に、安倍総理が、TPP交渉に参加をするという表明をなさいました。自民党内でもるる議論があって、賛成、反対、いろいろな立場での議論がございました。その中で、日本の将来のためにということで、あるいは世界のためにということで難しい決断をされたんだろう。交渉はこれから始まるわけですから、これからも、しっかりと慎重にその行方を見守っていく必要があるだろう、このように思っているわけでございます。

 新藤大臣としても総務大臣として、地方行政に関すること、例えば調達のことでありますとか、あるいは通信・放送、電気通信に関することでありますとか、郵政事業の金融に関することでありますとか、いろいろ関係するところも出てくるわけでございまして、安倍内閣の一員としての総務大臣に、TPPについてどのように取り組んでいこうという所感を持っておられるのか、お伺いしたいと思います。

新藤国務大臣 まず、橋本委員が努力の末にまた国会に戻ってきて、このような活躍の場ができたことを歓迎したいと思いますし、また、これからも頑張っていただきたいと期待をしています。あなたのお父様には私は大変かわいがっていただきましたから、お父様もきっと喜んでいるんじゃないか、このように思うわけです。

 そして、その上で、今のTPPに対してのことであります。

 我が政府がTPP交渉参加に向けて関係国との交渉に入る、このような決断をしたこと、総理の決断は、これは私は、交渉を通じて国益にかなう最善の道を追求する、そういう意味において大いに評価をしておりますし、私も内閣の一員として、自分たちの役割を、しっかり対応してまいりたい、このように思っています。

 そして、総務省の関係では、御案内のように、政府調達、金融サービス、それから電気通信サービスなどが関連する可能性がございます。

 今後交渉が開始された場合には、まず、交渉の経過、進展というものを国民の皆様に丁寧に説明していくこと、情報提供していくということが必要だと思いますし、加えて、日本は、我が国の主権を断固として守る、国益を追求し、最善の道を追求する、この観点に立って、そしてその上で、我が国が貿易立国として世界に交わっていく中で自由貿易体制を確保することは国是だと私は思っておりますから、守るべきを守りながら国益を追求できるようにしっかりと私も役割を果たしていきたい、このように思っています。

橋本(岳)委員 しっかりと経過などを情報提供されるというお話がございました。

 本当に、交渉の経過によって、もちろん国益を追求するために取り組まれるのだということは十分理解をしながら、やはりどうなるのかなということをみんな懸念を持って見ていることも事実でございます。引き続きまして、その交渉経過、もちろん外交ですから、タイムリーにいつもずっとというわけにもいかないとも思いますけれども、適時適切に情報を開示いただいて、またこの場でも議論させていただければ、このように思っております。

 さて、それでは議案に入ります。

 まず、地方交付税法、あるいは同時に公開された地方財政計画について、一つお伺いをしたいと思っております。

 来年度、平成二十五年度の地財計画において大きな目玉というかトピックになりますのが、国家公務員給与の引き下げと合わせて地方公務員の給与を減額する、地財計画ベースで八千五百四億円減額をするということにしている。一方で、全国防災事業費、緊急防災・減災事業費、そして地域の元気づくり事業というのを新たにつくるということで合計八千五百二十三億円を計上したという措置がある。これは一つの大きな目玉になるんだろうと思っております。

 地方公務員の給与について言えば、私どもの政党のマニフェストにも、それを引き下げるのだ、適正にするのだということも書いている中ということもございますし、やはり公務員の方々の給与は高過ぎるんじゃないかという一般の方の御指摘もあるところでございます。

 と同時に、自治体それぞれにとっては、自分たちも苦労して給料をこれまで減らしてきているのにというようなお声もあるということも事実でございますし、一つ申し上げれば、これが交付税の総額を減らすためにうまく使われるのではないかなというような気も個人的にはしておりましたけれども、これは、あわせて、地域の元気づくり事業ですとか、そういったところでカバーをされるということもございますので、そうじゃないところをしっかり守っていただいたということは評価をしたいと思っております。

 平成二十五年度の今申し上げたような措置について、やはり新藤大臣としての思いがあって取り組まれたことと思いますので、その思いを教えていただければと思います。

新藤国務大臣 私は、今回の地方公務員の給与の削減の要請、国家公務員に準じてお願いをする、この件については、単なる財政削減ではない、このように思っているんです。

 そして、何よりも今、安倍内閣そして日本人の最大の目標は、いかにして日本を元気にするか、そのための再生を行っていくか、それにまず政府、政治が先頭を切って頑張らなければいけないということだと思うんです。

 その意味において、国家公務員が、給与の削減を通じて復興の予算の財源捻出に協力してくれています。それから、我々国会議員、閣僚も二割の給与削減措置をいたしました。地方公務員、これも全体の奉仕者として、ぜひ国のために、そして所管である地域のためにお手伝いをいただけないか、こういう思いで、国家公務員の給与に準じた形での削減のお願いをするということにしたわけであります。

 したがって、それは、単に財源を削って、それを国の方に出してもらうということではなくて、これはあくまで、まず協力はしてください、その上で、その額に見合ったものは、地域の活性化と、それから日本じゅうの、もう一回命を守るための国づくりが必要だ、まちづくりが必要だ。ですから、地方の防災、減災対策にそれぞれを、自分の身を削った分は自分の町のところに充てていただいてはどうか、こういうような工夫もさせていただいたというところであります。

 これは、ぜひ、地域を挙げて、そして国を挙げて、みんなで、まずは一回リセットしよう、そういう国の再生に対する思いを、国家公務員、地方公務員、そして私たちも含めて共有しようではないか、こういうことでお願いをさせていただいているところでございます。

橋本(岳)委員 東日本の震災があったわけですから、当然それを踏まえて、今後そうしたことに対しての被害をできるだけ出さないようにして取り組んでいこう、また、あるいは、やはり地方が元気じゃないと日本が元気になりませんから、そういう意味で地方を元気にしようという思いがあっての取り組みだということで理解をするわけでございます。

 一つ、これに関連して、来年度、平成二十五年度はそのようにされるのだということでありますけれども、二十六年度以降の見通しについてはどのようにお考えでしょうか。

新藤国務大臣 今回の地方財政措置は、平成二十五年度限りの臨時特例のものである、このようにしております。そしてまた、それは国の給与も二四、二五の臨時特例措置となっているわけであります。ですから、二十六年度以降の地方公務員給与のあり方については、改めて議論が必要だ、このように思っております。

 そして、二十六年度以降の地財計画につきましても、こうした議論の動向も踏まえる、それから適切な対処が必要である、加えて、地方が安定的に財政運営が行えるように一般財源総額についても考えてまいりたい、このように思っています。

橋本(岳)委員 改めてということでありますが、最後におっしゃったように、やはり地方の財政が安定しないということになってしまうといろいろな意味で不都合が出ます。そこについてしっかりとお目配りをいただきたいと思うところでございます。

 続いて、地方税法の改正案につきまして一問お伺いをします。

 東日本大震災に係る津波被災区域における固定資産税等の課税免除などという措置がとられておると承知をしております。これは一応、来年度、平成二十五年度限りの措置ということになっております。被災から二年が経過をしておりますが、残念ながら、まだまだ復興というのが道半ばというか、まだ何割かだというふうにも思っておりまして、平成二十五年度でしっかりと復興すればよいのかもしれませんが、なかなかそうもいきにくいのかなという思いもしております。

 被災された方々には、本当にこの二年間つらい思いをして過ごされていたと思いますし、安心して復興に取り組んでいただけるように、そうした思いを込めて、次年度以降についてもぜひ御検討いただきたいと思っておりますが、平成二十六年度以降の見通しについてどのようにお考えか、教えてください。

新藤国務大臣 東日本大震災に係る津波被災区域の課税免除措置、これは、非常に多くの土地家屋が滅失、損壊をした、それから市町村の行政機能が大きく損なわれた、こういう状態を踏まえて、これまでにない異例の措置として課税免除措置というものをやってまいりました。

 今後の震災の復旧復興の進展に応じて通常の課税に移行される、これが望ましいことは事実であります。しかし、なお時間が必要であって、今後、被災地の要望も踏まえて、まず、二十五年度においては現在の課税免除措置の仕組みを一年間延長するというふうにさせていただいております。

 二十六年度以降については、これも、そもそもが異例なことでありますが、被災地の状況を勘案しながら現状に即した中での対応をしなくてはならない、十分な検討をしてまいりたい、このように思っています。

橋本(岳)委員 ありがとうございました。

 復興して町がもとどおりになった途端に、原則どおりに戻って税負担がふえた、重くなってしまったではないかということになっても、かえって逆効果なんだろうと思います。そうしたマイグレーションというか、どういうふうに原状復帰していくのかということも含めて、しっかり二十六年度以降も御検討いただきたいと思っております。

 終わります。

北側委員長 次に、今枝宗一郎君。

今枝委員 自民党の今枝宗一郎でございます。

 人生初めての国会質問でありまして、また日本で今一番若い国会議員ということでございまして、多少緊張しておりますが、どうか御容赦いただいて、お願いを申し上げます。よろしくお願いいたします。

 私の選挙区であります東三河でございますが、ある意味、地方部の中で日本の縮図のようなところであります。地方都市から農山漁村、また過疎地、中山間地までございます。私がこの地域において、実は公募であったわけでありますけれども、手を挙げさせていただいた理由は、二つ思いがありました。

 一つは、私は現役の医者でございまして、今地域の医療崩壊が非常に叫ばれている中で、こういった地域の皆様と思いを一つにして、何としてでも地方の医療再生をなし遂げたい。そしてもう一つが、これからの日本の発展を考えていったときに、まず、我々若い世代からすると、どこも似たような都市部の魅力というよりも、むしろ非常に多様な資源がある、魅力がある地方部を、いかにその持った魅力を生かしていくのか、また、日本の大部分を占める地方部が自立的にどのように発展をしていくのか、社会を担っていくのか、ここが非常に大きな課題ではないだろうか、そんな思いでこの選挙区の公募に応じさせていただいた次第であります。

 さて、そんな問題意識から、私は、もともと実は学生時代から、地域づくり、また町おこし、まちづくり、こういったところに、学生を組織いたしまして、いろいろな地域に派遣をして、まちづくり、町おこしを応援するようなNPOもつくらせていただきまして、地域の活性化というものを何とか一生懸命やっていきたい、そんな思いで頑張ってまいった次第であります。そういった意味で、そこを所管する総務委員会に御配属いただいたことに、まずもって感謝を申し上げたいと思います。

 それでは、本題に入りたいと思います。

 まず、長引く不況や景気の低迷から、経済対策、地域の活性化を図ることが急務であります。的確かつ迅速に二十四年度の補正予算、また今年度の当初予算を次々と講じられている姿、まずもって敬意を表したいと思います。

 ただ、こうした課題に対して速やかに着手をしていくためには、日本全国の地方公共団体の協力をしっかりと仰いでいけるよう財源手当てを行っていく必要があるわけでございます。また、これからの地域の活性化、まちづくりは、行政だけが行えばいいというものではなく、地域の住民の皆さん含めて一体となってやっていかなくてはならない、地域のことは地域で決める地方分権を進める必要も同時にあると思います。

 そういった中で、今回の予算につきまして、地方財政計画につきまして、地域の活性化を地域みずからが行っていくということに適切な対応がなされているのか、まずもってお伺いをいたします。

坂本副大臣 今委員言われましたように、まさに長引く景気低迷を受けて、地域がいかに活性化していくか、これが喫緊の課題でございます。

 そういうことで、二十五年度の地方財政計画におきましては、新たに地域の元気づくり事業費三千億円を計上いたしました。それから、平成二十四年度に創設いたしました地域経済基盤強化・雇用対策一兆四千九百五十億円、これを昨年同様、同額で確保したところでございます。地域の活性化に対応するために必要な財政措置を適切にとっているというふうに思っております。

今枝委員 ありがとうございます。地方財政の面からも積極的な御対応をいただいているものと感じました。

 地方交付税の総額は減額をされているわけでございますが、地方財政計画を見させていただきますと、地方税自体は増加をしており、地方の一般財源、これが昨年度よりも増加をしているという点からも、地方分権、また道州制を目指した、地方自治の姿である自主自立の財政運営の道をしっかりと歩まれているというふうに感じております。

 さて、それでは改めまして総務大臣に御確認をいたしたいと思うんですが、自民党政権におきまして、地方分権を推進する立場であるという理解でよろしいのでしょうか。地方分権にかける決意もあわせてお伝えいただければと思います。

新藤国務大臣 今私たちの日本の国は大きな岐路に立たされているわけです。今までのやり方を続けていては、これ以上の進展が望めない。そして、社会の制度や国の仕組み、こういうものを今の時代から将来を踏まえた上で直していかなくてはならない。これは、ここにいる委員の皆様、与野党を超えて共通の理解だと思うんです。

 そして、今私たち安倍政権は、日本を再生するんだ、こういうことになりました。それは、三本の矢と言われる経済政策を中心といたしますが、一方で、その経済を伸ばしていく上で絶対に必要なのが地域の活性化であります。

 そして、その地域の活性化を進めていく上で、それぞれの町が独自性やそれから自立性を持つ、そういう地方自治がなし遂げられなければ、お金をただ配るだけでは分権も自治も成り立たないわけであります。

 その意味において、私は、とにかく地域の固まりが国なんだ、だから、地域の一つ一つに独自の仕事がしやすいような仕組みを、工夫をしながら、そして権限も必要なものは持っていただいて、その上でそれが自立性につながっていくように、そういうための地方分権改革を進めなければならない。そして、地方の固まりが日本であります。

 私は、キーワードを元気ということにさせていただいております。地方の、地域のそれぞれの元気をつくっていく、その固まりを日本の国の元気にしようではないか、そして国家再生の一翼を担おうではないか、こういう思いで進めていきたい。

 私は、総務大臣であるとともに地方分権担当大臣でもあり、さらには地域活性化担当大臣も拝命しております。その思いは同じところに行くということであります。

今枝委員 ありがとうございます。地方分権担当大臣としても非常に強い御決意をいただきました。

 しかし一方で、これまでの国会の論戦において、一括交付金制度を廃止したことが地方分権の後退であるとか古い自民党の復活であるとか、こういった批判がなされております。しかし一方で、そもそも一括交付金は地方分権のやり方の本流から外れた手法ではないだろうか、そういう認識もあるわけでございます。

 大臣といたしまして、一括交付金は地方分権の手法としてすぐれたものであるかどうか、御認識をお聞かせください。また、もしすぐれていないのであれば、地方分権を今後進める具体的方策について、大臣の御所見をお聞かせいただけますでしょうか。

新藤国務大臣 この地域自主戦略交付金、一括交付金と呼ばれておりますが、これは、趣旨はいいものなんです。そして私たちも、やらなければいけないのは、地域が独自に使える権限と財源を持ってもらってそれを自由に使っていける、こういう体制をつくっていかなくてはならないという意味では、これは前政権のつくった制度でありますが、共有しているんです。

 ですから、私はこれを、手続的には、一度やめて新しいのをつくりましたから廃止となりますけれども、精神は発展的改善だ、このようにずっと説明をさせていただいております。

 そして、なぜそれをやらなければいけなかったかというと、地域の一括交付金といい内閣府が窓口となって受け付けるんですが、しかし、受け付けたものは、結局各省庁に予算執行を移換するわけであります。そこで、内閣府と各省庁とのやりとりが発生するんです。今度、各省庁に仕事が行きますと、そこでまた地方自治体は手続をしなくちゃいけないんですね。

 ですから、これが、まず一回受けるんだけれども、また結局別のところに、それぞれのところに分類して、そこでまた手続をするという二度の手続をしなければいけない、こういう問題が出てきておりました。使い勝手が悪いではないか、こういうような地方からの声もいただいていたところなんです。

 それから、そもそもこの制度は社会資本整備総合交付金、こういうもともとの枠があって、その中から切り出したものなんですね。ですので、そこにもまた区割りができちゃっているんです。

 私、今まで時間がなかったからそっちの話までしませんでしたが、まず今度は、地域の一括交付金の方だけでなくて、社会資本整備総合交付金の、このもとのカテゴリーも大くくり化したんです。もっと自由に使えるようにしたんです。

 それから、例えば農水省の所管ですと、強い農業づくり交付金というのが地域自主戦略交付金でございました。しかし、この農水省の仕事には、自主戦略交付金分の強い農業づくり交付金相当分と、それから産地活性化総合対策事業というのもございますし、産地再生関連施設緊急整備事業、こういうものも実は同じような枠組みの中であって、こっちは一括交付金化していないんです。

 ですから私は、今回手続を簡単にして、四つの仕事を一つの強い農業づくり交付金として一括にして、そして大くくり化した中で、それから添付書類だとかそういうものもかなり簡素化しました。そういうふうにして地域の皆さんの使い勝手をよくして、これまでの御要望も踏まえた中で仕事が進むようにしたということであります。

 先祖返りというか、ひもつきの補助金と言われますけれども、補助金というのはそもそも目的に際して出されるものなのであって、その目的を幅広く私は設定したということで、これは、地域の皆さんに使いやすく、自由に、また自主性を生かして使ってもらおうではないかという精神を受け継いだ中の発展的改善策だ、このように御理解をいただきたい、延々ずっとそのことを説明させていただいております。

今枝委員 大臣、ありがとうございます。使いやすさをもっと改善していこう、また、大くくり化、これは一つのキーワードだと私は思っております。地方分権を進めていく上で、ひもつき補助金ではなくて、もっと使いやすいものをさらに大きい形でつくっていこう、これはまさに私は地方分権の本流のやり方であるというふうに思っております。ぜひとも、これからは地方分権をより一層推進していかなくてはならないというふうに思っております。

 さて、地方分権というキーワードが一つ出てくる中で、先ほども大臣からおっしゃっていただきましたように、そもそもそれを受ける地域に元気を持ってもらわなくてはならない、そのような考え方が強くあると思います。

 その観点から、地域活性化を行う上で、モデル事業が最近は数多く行われております。地域の活性化モデルを数多くつくるというのは、その地域はもちろんでありますけれども、ほかの地域への波及効果を考えると、非常にすばらしい取り組みであるというふうに思います。私の選挙区、地元は、先ほども申し上げましたが、地方都市から中山間地、過疎地までございます。課題はさまざまありますが、新しい試みをどんどんどんどん行っていかなくてはならない、そういった点では共通であります。

 そういった意味で、モデル事業をもっとやはり活性化、広げてやっていかなくてはならないという意識でおりますが、一方で、モデル事業の問題性として、補助金が終わってしまうと同時に事業も終わってしまうというようなこともこれまで数多く散見をされてきており、持続性の問題がよく言われているわけでございます。

 今回の地域活性化、地域振興また過疎対策におきまして、モデル事業を行う際、持続性をいかに高めようとされているのか、御質問させていただきます。

坂本副大臣 平成二十四年度の補正予算事業におきまして、地域経済循環創造事業交付金というものと、それから過疎集落等自立再生緊急対策事業という二つのモデル事業を打ち出しました。

 地域経済循環創造交付金といいますのは、地域の金融機関と交付金がセットで、そして地域の活性化を図ろうというもので、これは非常に継続性を確保しなければいけないものだと思います。それから、過疎集落等自立再生緊急対策事業につきましては、地元の集落の皆さんと外部のNPOや企業などの皆さんたちが力を合わせて事業の継続に取り組んでいこうというものでありまして、この二つとも大変な人気でありまして、申請が殺到しております。

 このように、持続可能な地域振興、過疎対策につきましては、人、物、資金、こういったものをしっかり融合させて組み立てるということが大事でありますので、つい先般、新藤総務大臣を本部長といたします地域の元気創造本部を立ち上げて、地域活性化の視点から見た成長戦略に省を挙げて取り組むというところを組み立てたところであります。

 今後、全国の自治体で地域の状況に応じた積極的な取り組みが実現するよう、私たちも支援してまいりたいと思っております。

今枝委員 ありがとうございます。数多くのモデル事業を今後も継続をしていただけるように私も全面的に応援をさせていただきたいと思っております。

 さて、それでは少し視点を変えさせていただきまして、自治体の財政運営を考えたとき非常に大きな負担となっております自治体病院について質問をさせてください。

 自治体病院は、もちろん個別に経営努力が必要なところもあるかもしれませんが、そもそも、採算性を重視した民間病院では担えないような、ある意味、救急医療においては最後のとりでというような、もともと不採算になってしまうようなところを抱えている部分がございます。それゆえ、個別の経営努力だけではどうしようもなく、自治体からの、本予算からの繰り入れというのがやはり必要になってくる場合が数多くございます。

 私の地元におきましても、医療過疎、医療崩壊寸前となっている地域がありまして、自治体病院が、採算性がなかろうが、ある意味、自分たちの身を挺して地域の医療を守って、住民の皆さんの命を守っているところであります。

 ところが、これが、消費増税によりまして、医療材料には課税をされますが医療費には非課税ということで、その差額分を病院自身が持ち出さなくてはならない、それによって経営がますます圧迫をされてしまうことが懸念をされます。それこそ、三次救急を担う大病院であれば三億円程度、地域の救急医療、二次救急を担う中規模病院でも一億円程度は負担がふえるのではないかと言われております。

 この問題をこのまま放置すれば、自治体財政に悪影響を与えるだけではなくて、本予算から自治体病院への繰り入れに対して批判的な意見もますます強まる中で、自治体病院を身売りして、ある意味、救急医療といった、採算性はないけれども、とにかくやらなくちゃいけない、命を守らなくちゃいけないという医療が崩壊をしてしまうのではないかというような危険性があるわけでございます。

 それゆえ、医療は、消費税率が上がった場合でも持続的な経営を行っていくためのさまざまな配慮が必要だと思いますが、特に消費税が一〇%になったときに、これまでのような診療報酬でカバーをするという話ではやはり不十分でありますし、同時に患者さんへの負担も増してしまうわけでありますので、好ましくないと考えられますが、大臣としてのこういった意味での御所見をお聞かせください。

新藤国務大臣 とてもよい大事な指摘だ、このように思います。

 そして、そもそも、まず、委員が最年少、自民党の最年少議員、これは自民党だけじゃないのかしら。(今枝委員「全体です」と呼ぶ)全議員の中の最年少議員か。ああ、すばらしいですね。そして、しかも、医師という安定的な職業をかなぐり捨てて、国会の場という不安定なところに飛び込んできてくれた。その志はぜひ称賛したい、私はこのように思いますし、何よりも、そういう若い世代、そして処理能力の高い、きちんとした見識を備えた人間が政治の場で新しい風を吹かせてくれる、このことを私も大いに期待をしたいと思います。

 私も、同じ思いで入ってまいりました。今も同じ思いでいます。しかし、考えてみると、あなたとはほとんど親子の状態になっておりまして、改めて時間というものを感じております。そういう中で、きょうは初質問で、立派な質問をしてくれていることを、すごいなと思います。

 その上で、今の医師としての問題意識もあると思います。

 御案内のように、社会保険診療というのは、国民に必要な医療を提供するという高度の公共性を有することから消費税非課税、こういうふうにしていたわけであります。しかし、高額な投資を行っている個々の医療機関では、診療報酬では賄い切れないとの負担感があるのも、御意見は承知しています。

 しかし、これにつきましては、今回の消費税の引き上げに際して、厚労省に設置される中央社会保険医療協議会のもとに分科会が設けられます。そして、医療保険制度における適切な手法の検討を行うことになっています。

 これは当然大きな問題ですから、そういった審査の機関、検討の機関ができますから、そこの中でしっかりと検討が進められることを我々としても注視をしていきたい、このように思っていますし、また、税制の抜本改革法、こういったものを踏まえながら、医療に係る消費税のあり方は検討していかなくてはいけないんじゃないか、このように考えています。

今枝委員 ありがとうございます。

 総務大臣としての思いをできればお聞かせいただきたかったわけでございますが、時間もございませんので、今後また御質問させていただきたいというふうに思います。

 ただ、しっかりと検討していきたいという思いだけはしっかり私にも伝わりましたので、どうか今後ともよろしくお願いをしたいと思います。

 さて、地域の住民の命を守っていくという点に関しましては、自治体病院とあわせまして、救急搬送の体制整備が重要であります。

 実は、先般も、お地元である埼玉県におきまして、七十五歳の男性が三十六回の救急搬送の要請を病院に断られて亡くなってしまうという悲しい事件が起きてしまいました。いわゆる救急車のたらい回し、最近報道で少なかったわけでございますが、皆様のお手元に配付させていただいたとおり、たらい回し事件はふえております。こういった意味で、やはりきちんと体制整備をしていかなくてはならない。

 そして、消防庁の方も、十九年度に全国メディカルコントロール協議会連絡会をつくっていただいて、救急救命士の活動を、しっかりと質を担保していこう、こんな動きもあるわけでございますし、また、メディカルコントロール体制の充実強化を課題として捉えていただいていることは、よくよく承知をしております。

 しかし、消防法におきまして、都道府県が策定をしている傷病者の搬送と受け入れに関する実施基準、これがもっとしっかり円滑に救急搬送に寄与しているのか。例えば、三十分以上受け入れ機関を救急隊が聞いて医療機関が見つからない場合に、必ず基幹的な医療機関が受け入れる、こういったルールをつくっていくなど、実施基準で、運用面できちんと効果のある対応をしていかないとというふうに考えるわけでございますが、消防庁としての御見解をお聞かせください。

坂本副大臣 この問題は委員専門の問題でもありますので、これからぜひ、いろいろなお知恵をまたおかしいただきたいと思います。

 今言われましたように、消防庁では、傷病者の円滑な受け入れを図るために、平成二十一年に消防法を改正いたしました。都道府県に傷病者の搬送及び傷病者の受け入れの実施に関する基準の策定を義務づけておりまして、既に全都道府県で策定をされております。二十三年度からはその運用についてフォローアップしているところでございますが、残念ながら、各都道府県によりまして、かなり運用に差があることも事実でございます。

 それからまた、今言われましたように、メディカルコントロール協議会など、消防機関や医療機関による連携の場を設けることによって、搬送及び受け入れの実施に係る連絡調整を行っているところでございます。

 今後とも、厚生労働省あるいは関係機関と連携して、消防と医療の連携や、今言われましたメディカルコントロール体制の充実強化を図ってまいりたいと思います。そして、地域の実情に応じた実施基準の見直しというものを促してまいりたいと思っております。

今枝委員 大変進んだ答弁をありがとうございます。総務省、もちろん都道府県や各地域の自主性という点はあるわけでございますが、命を守るという点におきまして、やはり政府がリーダーシップをとっていくということも一つ重要だと思いますので、どうか今後とも促進をしていただくことをお願い申し上げます。

 それでは、最後の質問にさせていただきたいと思います。

 やはり同じく命を守るという観点で、消防団についても少しお聞かせください。

 彼らは、別に仕事を持ちながら、愛する地域のため、家族のために大変な努力をしていただいているわけでございます。心からの敬意を表したいと思いますが、一方で、近年、団員がやはり減ってしまっている。団員確保をしていくためにも、処遇改善等々さまざまな努力を国としてもしっかり進めていく必要があると思います。

 一方、東日本大震災におきまして、献身的な活動をしながら、残念ながら、二百五十四名もの方がお亡くなりに、もしくは行方不明になってしまった、このことを我々は絶対に忘れてはならないと思います。こういった方々にお悔やみと、御家族、御親族にお見舞いを申し上げるとともに、こういった亡くなってしまった団員の方の中には、津波情報が車両までは届いていても、個人で路地裏まで行って、一軒一軒回って、避難勧告、避難誘導をしていながら、個人にまで津波情報が届かなかったがために失われてしまった命もあるというふうにお聞きをしております。

 きょうは、地方財政計画、交付税の質問でもありまして、この交付税措置等々におきましても、こういった消防団に対する対応ということが考えられるわけでございますが、大規模災害のときに各団員にまで情報を周知徹底する、そんな取り組み、対策等々あるかとは思うんですが、ぜひとも今お考えのことをお聞かせいただけますでしょうか。

坂本副大臣 東日本大震災におきまして、住民の避難誘導などを行われました消防団員の方々が犠牲になられたことは、私たちとしても本当に痛恨のきわみでございます。

 消防庁では、東日本大震災を踏まえまして、平成二十三年十一月から検討会を開催いたしました。今委員おっしゃいましたように、その多くの犠牲者の方が情報の不足が一つの原因として犠牲になられたというようなことが改めてわかりました。アンケート調査によりますと、基本的に車両ごとには無線が整備されていましたけれども、車両を離れて活動する際に無線携帯やトランシーバーがない場合に津波の情報等の入手が困難な状況であったというのが犠牲の大きな原因であるようであります。

 こうしたことから、平成二十四年三月には、各市町村に対しまして、退避ルールの確立や車両を離れて活動する際の留意事項を示した安全管理マニュアルというものを徹底するように指示したところであります。

 今後のことにつきましては、トランシーバーを含みます安全装備品の整備支援につきましては、平成二十三年度第三次補正により国庫補助を実施するとともに、交付税につきまして、平成二十四年度に引き続き平成二十五年度においてもその拡充を図ることにしております。

 消防団の皆さんたちが住民の命を守るためには、まずみずからの命を守るということが大前提でありますので、引き続き消防団員の皆さんたちの安全確保に万全と全力を注いでまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。

今枝委員 どうもありがとうございました。地方財政計画また交付税、これがやはり、先ほど大臣がおっしゃられた、地域の固まりが日本である、こういう観点から、地域の元気をつくっていく意味でも、またさまざまな政策にも生かされることから、多少広がってしまいましたが、種々の質問をさせていただきました。

 拙い質問に真摯にお答えいただいたことに心から感謝を申し上げ、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

北側委員長 次に、中村裕之君。

中村(裕)委員 自民党の中村裕之でございます。

 昨年の総選挙で初当選をさせていただきました。選挙区は北海道四区ということで、札幌市、小樽市、そして十九の町村の郡部から成る選挙区でありますが、その十九の町村部で二〇〇三年から北海道議会議員を務めてまいりました。

 この間、小泉政権による三位一体改革もございました。また、夕張ショックがありまして、北海道の自治体は財政健全化法で言う早期健全化団体の指定を受けないために、それぞれが、多くの自治体が給与の独自縮減に取り組んできたところでありまして、そうした財政力の弱い自治体にとっては非常に地方交付税というのが命綱になるわけでありまして、そうした声を随分聞きながら、北海道議会で活動をしてまいりました。

 北海道議会からまたさらに不安定な衆議院に来たようなお話になるかもしれませんけれども、そうした観点で、以下、地方財政と地方交付税等について伺ってまいりたいというふうに思います。

 まず、基本的な考えを確認させていただきますが、地方交付税は地方の固有財源と考えていいのか、この点についての所見を伺います。

坂本副大臣 地方交付税は、形式的には、国税として国がかわって徴収した上で地方に配分されるものであります。国税五税の一定割合、二五%から三四%まででありますけれども、地方団体に法律上当然帰属するという意味において、地方の固有の財源であるというふうに考えております。

中村(裕)委員 ありがとうございます。

 新藤大臣は、大臣所信で、総務省の五つのミッションの第一に「元気をつくる」ということを掲げられまして、地域の元気を創造する取り組みが不可欠であるというふうにおっしゃいました。

 一方で、国家公務員と同様の給与削減を地方に要請することとして、本年七月から実施することを前提に地方交付税の標準額に算定すべく、今国会に法案を提出したところでありますが、地方からは、これは要請ではなくて、算定をするとなると強制だといった反発の声が上がったと承知をしております。総務大臣は、この間、地方とどのような協議を行い、どういった配慮をなされてきたのか、お伺いいたします。

新藤国務大臣 これはまさに丁寧に、また誠意を持って御説明させていただいてきたつもりでありますし、これからもその努力は続けてまいります。

 まず、地方六団体との間で、一月の十五日に国と地方の協議の場を開催いたしました。一月の二十二日には総務大臣と地方の六団体の代表者との会合。それから、三日後の一月二十五日にも地方六団体の代表との意見交換の場を設けるなど、まずその協議を重ねてまいりました。

 それから、一月二十八日には、通常の事務通達文書に加えて、私の思いをしたためました書簡を全国の地方団体の首長や議長さんにお伝えをする、これまでに余り例がなかったんですが、そういった書簡も出させていただいております。

 さらに、全国の総務部長さんの会議であるとか、それから都道府県の財政課長さん、市町村の担当課長さんの合同会議、こういったものを断続的にやってきたということであります。

 そして、地方の給与を結果的には削減することになるんですが、それに見合った額を、防災と元気づくり事業ということで、地域経済にそれが使えるように、そういう工夫をさせていただいたわけであります。

 そして、この地域の元気づくり事業の算定には、これまでの行革努力、しかもそれは、給与の削減だけではなくて人員の削減も含めた、そういう行革努力を反映した配分となるように、頑張った人が報われる、こういう制度になるように工夫をしてきたわけでありまして、今後とも引き続き丁寧に説明をしてまいりたい、このように思っています。

中村(裕)委員 ただいま、地域の元気づくり事業が、過去の行革努力を反映する形で、一生懸命やったところが報われるような形をとったという答弁でありました。

 北海道の例でいきますと、北海道庁ですけれども、給与削減分の影響額がマイナス二百四十億円、そして、今答弁にあった地域の元気づくり事業費の過去評価分がプラス百八十億円という形であります。このプラス百八十億円がなければ本当に予算編成はできなかっただろうというふうに言われておりまして、新藤大臣のこの御配慮、御工夫に対して、心から感謝を申し上げる次第であります。

 また、夕張ショック以来、何年も給与の削減努力をしてきた自治体が、やっと昨年から適正なというか、給与表に基づく給与に復活をした。せっかく、やっと努力して戻したのに、去年、平成二十四年四月一日現在で見られてしまうと、全くその間の努力が評価をされないことになってしまうという声が私のところに届いておりました。そうしたことも、ポイントで見ないで数年間のスパンで評価をしていただきたいということも、私からも総務省の方に申し入れをしてまいりましたが、そうした内容が今回反映をされたということで、とてもうれしく思っている次第であります。

 次に、地方の財政状況についてお伺いいたしますけれども、高齢社会の進行に伴って、投資的経費を除く地方の義務的経費は、社会保障費の増加などにより膨らんできているというふうに伺っております。どのような傾向にあるのか、お伺いいたします。

佐藤政府参考人 平成二十三年度決算における義務的経費を見てみますと約四十八・三兆円となっておりまして、十年前の平成十四年度と比べると二・一兆円増加をしております。

 その内訳を見てみますと、顕著な傾向がございまして、まず、人件費については、定数の削減や給与の引き下げなどによって大幅に減少しております。公債費は高どまりという傾向です。それから一方で、社会保障関係費などの扶助費が大幅に増加しております。こうしたものをトータルしますと、義務的経費全体としては増加傾向にあるということでございます。

中村(裕)委員 扶助費の増加が顕著であるという状況だということであります。

 私は、愛煙家ですので一生懸命たばこ税を納税しておりますけれども、地方交付税の財源である国税五税、すなわち法人税、所得税、消費税、たばこ税、酒税の税収総額が落ち込んでいるのではないかということも危惧をしているわけであります。法定五税の交付税分はどのような傾向になっているのか、この点についてもお伺いしたいと思います。

佐藤政府参考人 国税五税の交付税の法定率分については、景気動向等によってかなり増減をいたします。

 この十年を見てみますと、近年で最も額が大きかったのは平成十九年、二十年度でありまして、十四・七兆円でありました。その後、リーマン・ショック後の厳しい経済情勢等の影響で法人税分の減が非常に大きく、平成二十二年度においては九・六兆円程度まで減少することになりました。平成二十三年度以降は国税収入の回復によって少しずつ増加をしておりまして、平成二十五年度地方財政計画においては十一・二兆円を見込んでおります。

中村(裕)委員 地方の扶助費、義務的経費は膨らんでいる。そしてまた、国税五税の交付税分は、変動はあるものの、やはり税収としては落ち込んでいく状況にあるわけであります。

 これからアベノミクスで税収回復も確かに期待できるかもしれませんけれども、今の質疑でいきますと、地方交付税の持つ財源保障機能は著しく低下をしてきているというふうに指摘せざるを得ないと思っております。その結果、臨時財政対策債に頼らざるを得ない状況であるわけでありますが、私はこうした構造を改善する必要があると考えますが、新藤大臣、お考えはどうでしょうか。

新藤国務大臣 全く御指摘のとおりだ、このように思います。

 また、初当選されたわけですが、これまでの行政経験、それから道議会での経験、こういったものを生かして、ぜひ地方の生の声を国政に伝えていただきたいと私もお願いをし、また期待したい、このように思います。

 その上で、地方の財源不足は、まず、とにかく国と地方が折半をして補填するんだ、そして、国は一般会計からの地方交付税の特例加算、地方は御指摘のような臨時財政対策債、臨対債を発行して対応してきているというわけであります。

 ですから、この特例債に頼らない体質をつくる。それは、まず不断の歳出の削減努力、それに加えて、地方の歳入の増加の努力をしなくてはいけない。それは、つまるところ、国家全体が景気をよくして、国全体の景気を強くして、地方の経済を活性化させていく。そういう根本的な解決を図らないことにはなかなか、今の状態で、どこかを埋めればどこかに穴があくという状態であります。

 ですから、その意味でも、国の財政再建と経済成長が必要不可欠でありますし、それに地方が歩調を合わせて地域の経済が活性化できるように心がけていきたい、また、それを我々は支援していかなくてはいけない、このように考えております。

中村(裕)委員 今大臣の答弁にございましたとおり、地方の歳出の削減の努力や歳入をふやしていく努力、こうした努力、また、国と一体となってそうしたことを進めていくことが必要だというのは私も理解できます。

 水、食料、エネルギー、環境、全てこれは地方にこそある資源でありますから、そうしたものを生かして地方の元気をつくっていくんだ、地域の元気をつくっていくということが、国と地方の一体となった国づくりになっていくというふうに思います。

 ただ、現時点で、先が見えない中で、あくまでも高齢社会は今後も進行していきます。地方の義務的経費は引き続き増加が見込まれるわけでありますし、そうしたことを考えたときに、法定五税の法定率の引き上げを図っていくべきだというふうに考えるわけでありますが、このことが財源保障機能の強化につながるわけでありますから、私はそのように考えますが、大臣の所見を伺います。

新藤国務大臣 これはまさに、地方交付税の財源保障機能と財源調整機能が適切に発揮されるという意味において、まず総額を安定的に確保することが重要だ、このように思います。

 そして、実は交付税総額については、御指摘のように、たくさんの方からも御指摘いただいております。法定率の引き上げによって安定的に財源を確保する、こういう制度本来の運用に戻していくべきだ、私どももそう考えて、平成二十五年度の事項要求で要求しているわけであります。しかし今、地方もそうでありますが、国も巨額の財政赤字を抱えていく中で、なかなか法定率の引き上げというのは直ちには困難である、こういう状況が現実としてあります。

 しかし、我々総務省としては、地方交付税の法定率の引き上げ、そして、それに伴う交付税の安定確保、これを目指して、粘り強くこれからも努力をしてまいりたい、このように考えています。

中村(裕)委員 ぜひそうした努力を続けていただきたいというふうに思います。

 次に、除雪費に係る特別交付税等について伺ってまいります。

 この冬は北海道でも記録的な大雪に見舞われた地域も多数ありまして、総務省は二月十八日に前倒しで特別交付税を交付したと承知をしております。異例の早い対応に地元からも感謝の言葉が私のところにも届いているところでありますが、総務省としては、豪雪に見舞われた地域に対して、本年度どのような対応をしてきたのか、改めてお伺いしたいと思います。

坂本副大臣 まず、今冬期、北海道で暴風雪によりまして亡くなられました方々、御遺族に対しまして、深く哀悼の意を表したいと思いますし、北海道だけではなくて、雪おろし作業中に亡くなられた方も多数いらっしゃいます。おけがをされた方もいらっしゃいます。心から哀悼の意と、そしてお見舞いを申し上げたいと思います。

 平年を上回る大雪でありましたので、今委員言われましたように、まず、百七十市町村に対しまして、資金繰り確保の観点から、二月十八日に三月分の特別交付税の一部、百六十二億円を繰り上げ交付したところでございます。

 また、今年度は除排雪経費が平年に比べて極めて多額に上るということが見込まれますので、三月分の特別交付税の算定に当たり、できる限り直近の所要額、それぞれの市町村がどれだけ費やしたかという直近の所要額の実態を把握して、そして三月末にでも交付します特別交付税に反映させたい、財政措置したいというふうに思っております。

中村(裕)委員 北海道の自治体の中には、除雪費の負担が大きいためにそれを節減するという考えで、道路の除雪や排雪を辛抱しちゃうというところがあるんですね。道路脇で大きな雪の山になったころに大雪が来ると、雪の持っていき場所がなくなる関係から、中には路線バスが何日間も通行できないという例もあったわけでありまして、北海道の豪雪は、緊急自動車の通行を確保する観点からも、時には命にかかわる場面も想定をされるわけであります。

 防災、減災の観点から自治体除雪費は総務省がしっかりカバーをするんだというメッセージが私は必要だというふうに考えますが、総務大臣、どうでしょうか。

新藤国務大臣 この問題はまことに心痛む問題で、まず、犠牲になられた方には御冥福を申し上げたいし、御家族の方にはお見舞いを申し上げたい。また、これは本当に雪国特有でありますが、毎年たくさんの方が被害に遭い、御苦労いただいているわけであります。ましてや今回のニュースのように、この日本において、わずか百メートルぐらい、もう目の前に家があるにもかかわらず命を落とすような結果になり、特に、お父さんが娘を、ああいうのを聞くと本当に私も涙が出てきます。

 ですから、これは引き続きさらにしっかりと対応をしなくてはいけないということでありますし、閣議においても、また閣僚懇談会においても、今の先生の御指摘のことは我々も意見を出しているんです。そして、まず、自治体には、心配しないでくれ、しっかりと見るから、こういうメッセージを改めて出させていただいております。

 今回は、例年にない大雪でございましたから、まず、早目に手当てをして前倒し交付をいたしました。それから、その後も例年にない雪が続きましたので、今度は、できるだけ算定の期日をおくらせて、直近の大雪に対応できるような、そういう工夫をしながら交付税措置をしたということであります。

 これは今後も適切に算定してまいりますし、関係自治体には、そのような不安のもとに不幸なことが起きないように、総務省はしっかりやるから大丈夫だ、これはぜひ委員からも地元の自治体に伝えていただきたい、このようにお願いしたいと思います。

中村(裕)委員 ただいま大臣、副大臣から丁重なお見舞い、お悔やみの言葉もいただきましたし、しっかり見るから心配しないでくれという力強いメッセージもいただきました。ありがとうございます。

 そこで、国土交通省にも一点お願いがございます。

 北国の道路は、雪寒道路に指定をされますと、社会資本整備交付金の対象となりますので、きれいな除雪につながるわけでありますけれども、この雪寒道路の指定の見直しが、平成四年以来二十年間行われていないということでございます。この間、札幌市内だけ見ても、実に七十七キロの道路が整備をされておりまして、その全てが指定を受けられていない状況にあるわけでありまして、積雪寒冷地の実情に鑑み、雪寒指定道路を拡大する方向で見直しを行うべきと考えますけれども、国土交通省の所見をお伺いしたいと思います。

尾藤政府参考人 お答え申し上げます。

 除雪などの費用を国が補助する道路につきましては、いわゆる雪寒法に基づきまして個別に指定をさせていただいているところであります。その指定につきまして、先生の御指摘どおり、平成四年の見直し以降、見直しが行われておりません。近年の降雪状況、社会状況の変化などを踏まえた見直しが必要と考えております。

 具体的には、雪寒法に基づきます五カ年計画が平成二十五年度から新たに開始されますことから、それを目途に見直しを進めてまいります。

中村(裕)委員 大変前向きな答弁をいただきました。大いに期待をさせていただきます。

 次に、デジタル防災行政無線の整備についてであります。

 東日本大震災の発生を受けて、防災、減災の見地から、デジタル防災行政無線の整備は急務であると考えます。全国の市町村の整備状況はどのようになっているのか、また、整備促進のために総務省としてどのような対応を進めているのか、その点についてお伺いいたしたいと思います。

長谷川政府参考人 お答え申し上げます。

 お尋ねの市町村防災行政無線の全国の整備率でございますけれども、平成二十四年三月三十一日現在で七六・六%となってございます。このうちデジタル防災行政無線の整備率は三四・二%となってございます。

 この市町村デジタル防災行政無線への財政支援措置でございますけれども、従来から防災対策事業の対象といたしておりましたが、平成二十三年度からは、緊急防災・減災事業を創設いたしまして、その対象ともさせていただいたところでございます。平成二十五年度におきましても、引き続き市町村防災行政無線のデジタル化を防災対策事業の対象としますとともに、緊急防災・減災事業としても計上いたしておりまして、同様の地方財政措置を行う予定でございます。

中村(裕)委員 要するに、地方負担を少なくしてきているということだというふうに受けとめますけれども、そうした対応は必要なことだというふうに思います。

 今国会には、津波を伴う地震発生などの際に住民への周知を地方自治体に義務づけることを内容とする気象業務法の一部を改正する法律案が提出をされているわけであります。

 私の地元には泊原子力発電所があるわけでありますが、国として、エネルギー政策として原子力発電所の設置を進めてきたわけでありまして、今そこにある危機であることは住民にとっては間違いのない事実でございます。

 こうした原発周辺地域、特に原発から十キロ圏内まで、EPZですか、今度は三十キロに広げてUPZとして指定をしたわけでありますから、この三十キロ圏内の自治体については、デジタル防災行政無線の整備について自治体負担が生じないような、そうした配慮も国として必要だというふうに思いますけれども、総務大臣の所見をお伺いします。

新藤国務大臣 これまでもそういった御指摘はいただいております。

 そういう中で、我々もいろいろな研究をしているのでありますが、平成二十五年度の地方債計画の中でも緊急防災・減災事業債としてこの予算を計上しております。

 原発から三十キロ圏内の市町村についても、こういったそもそもの制度を、防災行政無線の整備についての制度、これは防災対策事業債から今度は緊急防災・減災事業債へ、こういった制度をつくりましたから、そちらの活用をぜひ推進してもらいたい、このように思っています。

 この緊急防災・減災事業債は、過疎債と同様なんです。個別の事業債としてはマックスの支援なんですね。ですから、さらにそれを超える支援をというお話なんでありますが、これは我々もこの地方財政措置のあり方について地方制度全般の中で研究をしてまいりたい、このように今思っております。

中村(裕)委員 緊急防災・減災事業債の活用をしていただきたいということでありますけれども、以前に、大臣御承知のとおり、前政権の折にもこの議論はされておりまして、前政権時代の総務大臣は前向きに検討していただくという答弁をされております。それ以降、政権交代がされて、減災、防災を訴える我が自民党政権になったわけでありますから、こうした中で、原子力政策も含めてこのデジタル防災行政無線の整備を急ぐ必要がございます。ぜひとも今後また前向きに検討していただいて、こうしたことがスムーズに進むように最後にお願いをしまして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

北側委員長 次に、井上貴博君。

井上(貴)委員 自由民主党の井上貴博でございます。

 私も前の二人と同様に、初めて国会議員にならせていただきまして、初めて質問をさせていただく機会を与えていただきました。本当にありがとうございます。

 県議会を十年やらせていただきまして、その中で総務委員会を四年余りやらせていただきました。その中で平成の大合併を経験させていただいて、その中での苦労も十分わかっているつもりでございます。そういう中で、今回は、臨時財政対策債と合併についての質問をさせていただきたいと思います。衆議院の本会議でも土屋議員がこの臨時財政対策債と合併の問題を取り上げられましたけれども、地方議員経験者として、角度を変えて質問をさせていただきたいと思います。

 まず、臨時財政対策債についてお伺いをしたいというふうに思います。

 地方公共団体において、今、社会保障関係費の増加や地方税収の減少、海外や都市への企業の転出などによって地方団体は疲弊しており、苦しい状況が続いています。

 このような状況だからこそ、地方の財源をきちっと保障していくべく、地方交付税についてはきちんと国で確保すべきであります。しかしながら、法定率分だけでは交付税の総額が確保できず、地方団体に臨時財政対策債という名の借金を負担させている形になっています。

 この借金は平成二十五年度においても新規発行額が六・二兆円と増加しており、累積残高は四十五兆円にも上る状況であります。

 そこで、まず質問させていただきます。こうした地方財政を取り巻く状況において、まず、臨時財政対策債が誰の借金なのか明らかにしておくことが必要だと考えます。こうした臨時財政対策債は国の借金なのか、地方の借金なのか、御見解をお伺いしたいと思います。

坂本副大臣 地方の財源不足につきましては、先ほど大臣も申しましたように、国と地方が折半して補填するといういわゆる折半ルールを基本としております。国は一般会計から地方交付税の特別加算を行い、地方は臨時財政対策債の発行を行い、国と地方がそれぞれの責任分担を明確にしているということで対応をいたしております。

 したがいまして、臨時財政対策債は地方の借金であり、地方の負担により償還すべきものであると考えております。

井上(貴)委員 地方においては、こうやって臨時財政対策債の起債残高が増加して、最終的には、国が返済できなくなれば地方に借金を押しつけるのではないかという不安が多いのも実情であります。今、地方の借金と言われましたけれども、これはいつも地方議会では論議になるところであります。

 臨時財政対策債の元利償還金は地方交付税の基準財政需要額に一〇〇%算入されており、実質的な交付税だという説明をよく聞きます。いま一度、臨時財政対策債の元利償還金は地方交付税で担保するという確約をお伺いしたいと思います。

新藤国務大臣 これは御指摘のとおりでございます。臨対債の元利償還金は、毎年度の地方財政計画にその全額を計上いたします。そして、所要の財源を確保した上で、地方交付税の算定には、交付税法に基づいて、全額を基準財政需要額に算入している。

 今後とも、地方団体の臨対債の元利償還金については、地方財政計画の策定、地方交付税の算定を通じて確実に対応してまいります。

井上(貴)委員 ありがとうございます。

 今、臨時財政対策債の元利償還金についてはきちっと交付税で措置をしていくというふうにお答えをいただきました。

 本来的には臨時財政対策債を発行しなくていいような地方財政をつくっていくことが必要だ、そこに問題があるんだというふうに思っています。本来、地方財政の健全な財政運営を目指して、臨時財政対策債に依存せざるを得ない状況から脱却し、抜本的な財政運営方法の見直しをしていくべきだというふうに考えますが、大臣のお考えをお聞かせください。

新藤国務大臣 まさに、臨対債に頼らない財政運営、それが地方の自立であり、地方自治の確立につながるんだ、このように思っています。

 しかし、現状で、巨額の債券を出さなければならない、こういう状況があります。一刻も早くこれを改善するためには、何よりも不断の歳出削減努力、それから地方の歳入をふやしていく工夫、こういったものをしなくてはならない。そして、その根っこにあるのは、国家の、国全体の経済自体を成長させ、経済のパイを大きくしていく中からこういった財政問題の改善は図られる。いろいろなアプローチがあると思いますけれども、それぞれをやはり追求していくしかないんだ、このように思っているんです。

 そして、今、そうはいいながら、目の前の説として、交付税の総額を確保する意味において、法定率の引き上げ、こういうようなお話もございますけれども、これについては、我々はそれを願っております、また要求も出しております。しかし、国全体、国、地方のこういった財政状況の中からなかなかそれは実現が難しいという中で、我々は引き続き粘り強く努力をしていきたい、このように思っています。

井上(貴)委員 ありがとうございます。

 今、幾つかのアプローチがあるというお話がありました。その中で、一つの問題提起をさせていただきたいと思います。それは合併問題であります。

 抜本的な財政改善を行っていくために、地方財政の体制、基盤の強化を図って、地方団体をスリムで効率的な体質に改善していく必要があると認識しております。

 今後、市町村の目指すべき姿を議論していく前に、まずは、いわゆる平成の大合併が一段落しているところであり、平成大合併によって地方団体はどのように変わったのか、総務省が意図している政策効果は上がったのか、平成合併の評価についてお伺いしたいと思います。

新藤国務大臣 これは一定の拡大、成果があった、このように思っていますが、一方で課題も結果として見られている、こういう状況だと思います。

 まず、平成の大合併で、市町村の規模が総じて拡大いたしました。市町村の数が約半分になり、そして、平均人口が倍です。平均の面積も倍になった。それから、結果として、政令市が新しく八つできることになりました。トータルで二十の政令市をこの国は持つことになった。この意味においては、規模が拡大した、そして、体力の強い自治体ができた、こういうことだと思いますし、また、地方議会の議員の数、もちろん首長さんも含めて、そういう人件費や、固定費の部分で、消防も市民会館だとかいろいろな施設も含めて、合併による効果というのは出ているんだろう、このように思います。

 しかし一方で、やはり課題としては、住民の声が届きにくくなっている、それから、合併した市の周辺の旧の市町村の活力が喪失する、こういううらみも出てきております。それから、何よりも、合併した町の中のそれぞれの旧市町村部、その文化だとかコミュニティーだとか、それぞれの皆さんが今までやってきた歴史的なものも含めて、そういったものが失われた部分もあります。

 ですから、そういう課題を克服しながら、合併効果が実感できるような、そういう市町村運営を私たちは期待をしているし、また、それに向けてのお手伝いをさせていただきたい、このように思っています。

井上(貴)委員 平成の大合併で、今言われましたように、三千三百あった市町村から千七に減少したところだ。昭和の大合併では、九千八百六十八、それが昭和三十六年で三千四百七十二になった。三分の一になり、それから、一九九九年、三千二百三十二が、二〇一〇年には千七百二十七まで下がっている。

 今言われましたメリット、デメリットは十分理解しているつもりであります。

 今回の平成大合併の目的は、地方分権に対応して基礎自治体が財政の強化を図っていくということと、モータリゼーションの進展に伴う生活の広域化など、それから、政令市、中核市、特例市などの権限の移譲、この三つが大きなテーマだったというふうに思っています。

 そういう中で、合併しなかった市町村を促進するように、きちんと平成大合併の評価を踏まえた上で、市町村の中には、できていない、全国的には市町村合併をもっと進めるべきだったところもまだいっぱい残っているように感じます。そういう中で、第二次の平成の大合併を進めて、より一層の地方自治体の基礎体力を強化して、地方公共団体が自立できるような状況をつくっていくことが必要だというふうにまだ私は思っています。

 そうした平成の第二次の大合併を強力に進めていくことを提言しますが、大臣の見解をお伺いしたいと思います。

新藤国務大臣 大きな目標を掲げて、平成の大合併という形で、財政支援の特例を設けたりしてやっていただきました。一方で、その形を模索したけれども、まだそれに間に合わなかった市町村もあります。私の地元も、合併の特例期間には間に合わずに昨年合併をいたしましたけれども、そういう例がまだ全国にはたくさんあると思います。

 ですから、まず、市町村合併の本来の効果が出てくるためには、やはり一定の期間を見なければいけないというふうに思うんですね。その意味において、まだ合併の評価は定まらない。それから、今合併した市町村がいろいろな御努力をされている。そういった経緯、結果も見ながら、私たちは今後のことも考えなければいけないということだと思うんです。

 平成十一年以来の合併の推進、これは十年経過しました。そして、合併特例法の期限は二十二年の三月で一区切りしているわけであります。ですから、現在は、合併特例の手厚いものはやや少し落としましたけれども、しかし、合併の円滑化に必要な特例というのは用意をして、そして、自主的に合併をしていく市町村の支援をしていきたい。まず、そういった中から効果を、よいところも、また問題点もいろいろ出てまいりますから、それらも踏まえて今後また進めていきたい、このように考えています。

井上(貴)委員 片方では十万人を超える市がございますけれども、その十万人を超える市自体が、周辺の市町村と合併してより大きな市になること自体をためらっているところがあります。実際、地方議会を経験して、中核都市になろうとするところが、いや、もう自分のところは十万人程度でいいというような都市があります。

 これはどういうことが起こっているかというと、中核都市になると、県から市に対して、保健所の設置を初めとして社会保障関係事務が移譲されることになります。このことによって、十万人ぐらいでいいんだと。要は、我々はちょっと、まあこのプライマリーバランスもそこそこいいというような状況を保つということ。これは社会保障事務を委託されることによって負担が大きくなる、県にツケ回しておいた方がいいという考え方を持っている市が多いと思います。そういうことを地方で感じました。

 今、中核都市を目指した合併が促進されているのか。そして、大規模市をつくっていくことも、総務省としてある程度促進していく必要があるのではないかというふうに思っています。そのことについてお伺いしたいと思います。

坂本副大臣 先ほど大臣もお答えしましたけれども、平成の大合併によりまして、市町村の規模は総じて一定の拡大を見ることになりました。政令市のほか、中核市や特例市を目指して合併した例も多く見られます。

 合併には、やはり効果と課題、両方があるわけでありまして、今後、その評価を見きわめながら考えてまいりたいと思います。

 そういう中で、昨年十二月の二十日、地方制度調査会の専門小委員会、大都市制度についての専門小委員会の中間報告という形で報告が出されました。その中には、「人口二十万以上であれば保健所を設置することにより中核市となるという形で、中核市・特例市の両制度を統合することにより、一層の事務の移譲を可能とすることを検討すべきである。その際には、現在の特例市については、少なくとも引き続きこれまで処理してきた事務を処理し続けることとすることを前提として検討すべきである。」という中間報告も出ておりますので、こういうものを参考にしながら、今後、検討を重ねてまいりたいと思っております。

井上(貴)委員 それでは最後に、新藤大臣は、総務省のミッションファイブで、「国の仕組みをつくる」ということを挙げられております。まさに国と地方の関係や内政、統治機構など重要な仕事をされておりますけれども、その中で、特に市町村の住民サービスと直結していることや、各種の役割を担っていることから、内政のかなめと言っても過言ではないと認識しています。

 そこで、将来を見据えた市町村のあるべき姿を、さまざまな有識者の意見も聞きながら、より詳細に、具体的に、きめ細かく国として提言していくべきだというふうに考えています。今後、基礎自治体について、どういうふうにあるべきなのかということの御意見を頂戴したいと思います。

新藤国務大臣 まず、井上委員は初質問でありますが、我が党の同志でありますが、皆さん立派な質問をされて、初めてなのに大したものだなと、私、先ほどから聞いているわけであります。ぜひ、今までの経験を生かして、私たちの国会に新しい風を、特に地方の観点からの御提言をいただきたい、ともに仕事をしてまいりたい、このように思っています。

 そして、今、とても重要な御提案だと思います。まず第一には、国の制度としては、第三十次になりますけれども、地方制度調査会というのがあります。ですから、そういうところで有識者の議論があるわけであります。

 しかし、私は、これに加えて、もっといろいろな分野の地方自治にかかわること、これは、いずれ一つの目的に向かって動いているんだ、このように認識しているんです。

 私は総務大臣でありますが、地方分権担当大臣でもあり、地域活性化担当大臣でもあり、そして、道州制の担当大臣でもあります。結局、その役割、私のミッションは、いかにこの国をみんなで満足できて、そして希望の持てる、安心した国にしていくか。その中で、地方自治、それぞれ自分が住んでいる町を、いかにそこでずっと定住性を持たせて、また発展をさせていくか、こういうことが必要だ、このように思っているんです。

 ですから、今、総務省の中にはたくさんの研究会や勉強会をつくりました。地域の元気創造本部、こういったものをつくって、町の自立性を高めるためにはどういう工夫ができるのか。

 それは、先ほどもちょっと御説明しましたが、地域には資源があります。観光や物産や歴史や伝統や人間や、地域には資源があります。また一方で、地域には資金があるんです。この地域の資金、実は、地方の金融機関の貯金は半分が貸し出されずに金融機関の中に眠っています。ですから、こういう地域の資源と地域の資金をうまく生かして、それを、まちづくりを行う自治体やNPOやまちづくりの団体やそういう人たちがまじって、そして、地域のイノベーションサイクル、新しいまちづくりのための創造、展開ができないか、そのための予算も今回計上してあります。

 そして、これから、金融庁と経済産業省にも協力いただいて、私たちが総括的な支援をいたしますが、総務省、金融庁、経産省、三つの役所がセットで一つの実験をやってみよう、こういうことも始めました。

 それから、これからの町を変えるのはICTです。サービスを変え、そして行政の効率を高めるためのICTをまちづくりのために使えないのか。ですから、ICT戦略本部というものをつくりまして、その中で、まちづくりのあり方も含めて始めました。

 それは、その地域を活性化させるという大前提があるわけなんですけれども、一方で、過疎化そして少子高齢化が進んでいます。都市の一極集中で、都市にも都市問題が出ています。公共事業をやっていても、その事業が終わってしまったならばそれで効果が途絶えてしまう。いろいろなまちづくりの制度も、補助金を出している間は動くけれども、補助金がとまったならばとまってしまう。それでは意味がない。

 だから、難しいことです。でも、要するに、それぞれの町に起爆剤となるような制度は国が考えて、それのまず立ち上げのお手伝いをした後は、自分たちでそれぞれの地域が回れるようにしていけないんだろうかと。過疎の町には過疎の町としての、お年寄りたちが残っています、その人たちのサービスをするための仕事をする若い人は行けないんだろうか。農業が衰退している地域に新しい農業の形をつくって、農業を軸としたまちづくりができないんだろうか。

 私は今、幾つかの町を見に行っています。これからも機会をたくさんつくって見に行こうと思っています。すばらしいまちづくりをやって人が集まってきている。でも、財政力指数は〇・一だったり、〇・二だったり。今、人集めをするところまではみんなで工夫をしてできるようになりました。しかし、その町の自立性という意味においてはまだ課題があるんです。

 ですから、そういうものを、この日本の国に、それぞれの地域で、私はここに住みたい、住み続けられるのならば自分もそこに行こうじゃないかと。都市に集まるだけじゃなくて、それぞれの社会性や目的性を持った人たちがそこで住んで、そして暮らせて、子供を育てられて、家庭を持って、そして生きがいや実感を体感できる、こういうことをやらなければいけないんです。難しいけれども、それができるはずなんですね。その挑戦をしていかなくてはいけない。今、日本はまさに国の転換点に差しかかっているんだと。

 総務省の役割は極めて大きいです。我々が全部やるわけではありません。しかし、あらゆる可能性を、新しい取り組みを含めて、私は支援していきたい、このように考えています。

井上(貴)委員 本当にありがとうございました。すばらしいビジョンを聞かせていただきました。

 最後に、私も、道州制は先々を見据えていくべきだというふうには感じています。その前に、今いろいろな質問をさせていただきましたけれども、基礎自治体が本当に体力を持って、県から市町村に権限移譲もどんどん進めて、並行してやっていかなければなりません。そして、地方分権がどんどん進んでいけば、そこの中での競争がどんどん激化していきます。地方分権をするためにはそういうさまざまな問題をクリアしていかなければいけないことは十分理解しています。

 そういう中で、行政サービスのあり方、理念、ひいて言えば、国家自体が幾つ市町村を持って、そして県は幾つあって、それで全体を運営していくことによって、議員の数、これは我々も、地方で市町村合併を進めていけといっても、なかなか、目の前の議員の人たちの首を切るというような問題を経験してまいりました。ですから、大変大きな問題だと思いますけれども、最終的には、行政サービスが落ちない状況下の中でスリムな、効率のいい国家をつくっていく必要があるんだろうというふうに感じました。

 きょう初めて質問をさせていただきまして、本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

北側委員長 次に、伊藤渉君。

伊藤(渉)委員 公明党の伊藤渉です。

 新藤大臣には初めて質問させていただきます。よろしくお願いいたします。

 私も、三年三カ月余りを経て国政に復帰をさせていただきました。改めて、この場に立たせていただいた皆様方に、この場をおかりして御礼を申し上げたいと思います。

 その上で、以前この委員会に籍を置かせていただいたときは、まさに地デジへの移行の最盛期、準備段階でございまして、特に、私が住んでおります愛知県は特有の問題を抱えておったわけですけれども、総務省の皆さんに大変御尽力をいただきまして、世界でも類を見ないほどスムーズに地デジの移行が完成をした、こういうふうに思っております。また、今、この日本方式が世界に広がっていく、このサポートも立法府の一員としてしっかりさせていただきたい、こういうふうに思っているところでございます。

 さて、今回の法律を含め、立法と予算を駆使しまして日本の再建に取り組んでいく、これが新安倍政権そして新藤大臣の最大のミッションだと把握をしております。そこで、少々幅広に何点か確認をさせていただきたいと思います。

 まず、やはり一丁目一番地は、東日本大震災から丸二年が経過をいたしまして、復興支援を最前線で実施している地方自治体、これからますます仕事の量もふえてくる中で、国のサポートということも強化をしていかなければならない、こういうふうに考えておりますが、大臣のこの地方自治体に対するサポートの強化に対する考えと、実行に向けての御決意をまず御披露いただきたいと思います。

新藤国務大臣 まず、三年数カ月の御苦労、私もかつて一年七カ月やりましたから、これは戻ってこられたならば、すばらしい、得がたい経験でございました。ですから、ぜひ、三年間のそういったものを踏まえて、またよりよい、すばらしい御活動を期待したい、このように思います。

 そして、我々は、東日本の大震災は日本の国を変えた、こういうふうにも思います。あのときあの津波がなければと、そしてあの一瞬にあの判断がなければと、今でもずっと考え続けている人がいるに違いありません。一方で、どうしてこれがなかったんだろう、なぜこんなことがやっていなかったんだろう、こういったものも改めて我々は突きつけられたわけであります。わかっていました、計画もありました、でも実感がなかった、そういったものもあると思います。

 ですから、東日本の大震災を機に、我々は、国として国民を守れずして国家と言えるのかと。それは、公共施設や建物をつくるだけではありません。ソフトも含めて、そしてまちづくりも含めて、我々はもう一度国づくりを考え直させられることになった。そういう歴史に残ることだと思うし、その中で、とうとい犠牲となられた方々がいます。また、いまだに苦しんで、悲しんでいる人たちがいます。そういう思いもしっかり受けとめて、私たちは、今、国民から負託を得て政権を担わせていただいております。したがって、全員が復興担当大臣だ、当然のことだと思うし、私たちはそれをしっかりやっていきたい、このように思うんです。

 そして、何よりも大切なことは、復興の予算の適正化です。それから、復興予算が被災地に寄り添うものになっているのか、適切に執行されているのか。

 こういったものを、我々は、前政権から受け継いだ中で、前政権の皆さんも最大の努力をしたと思いますが、何せ未曽有のことで、しかも、経験のない中で改善しなきゃいけないところがたくさん出てきているわけであります。また、私たちは私たちなりのやり方があり、自由民主党にはこれまでの長い間蓄えたノウハウがあります。こういうものを踏まえて全力でこれはやっていこうと。復興に与党も野党もないわけでありますから、私は、あらゆる、どんな御意見であっても、よいものは取り入れてやっていこうと思っています。

 そして、総務省がやるべきは、被災自治体への支援、マンパワーの確保、加えて、被災地の自治体が必要とする財政を確実につくって支援していく、こういうことだと思います。

 少なくとも、私が大臣になりましてからも、昨年までは認められませんでした住宅のかさ上げの支援については、今のところ総務省だけであります。いまだに、ほかの事業については住宅のかさ上げは認められません。私は現地に行って、皆さんからの切実な思いを、大臣になる前の、前職の行政監視委員長として視察した際に、どこに行っても言われたことがそれであります。

 ですから、総務省で何かできないのかと庁内で検討した中で、工夫をすればできるではないかと、アイデアを持って。個人の財産の形成には国が直接税金を投入することはできないのであります。当然です。しかし、自治体が支援する制度に対する、自治体を総務省が支援することは可能なんです。ですから、今回の制度というのは、ほかの役所、政府ではまだできていないところを我々はいち早く取り組ませていただいたつもりであります。

 そして、今まで移転の対象区域でなかったところにも、今度は家の建てかえの対象区域に含める、そういったこともさせていただきました。また、細かな御要望も、できることは即座にやっているということであります。

 そして、何よりも、震災復興の特別交付税を用意して、財政に負担のないように、しかも、今期、また補正予算も踏まえて増額をさせていただいているわけでありますから、そういったことをやっています。

 そして、今、最大の課題はマンパワーです。

 自治体の復興の予算は十倍から十五倍になっている。被災した役所は、役所自体の機能が落ちている。また、職員も被災している。そういう中で仕事はたくさん抱えていて、年間で約八万人派遣をしていただいています。我々が間をとって、全国から八万人の方が応援に行っています。そして、今、きょうも大体千八百人入っているわけであります。

 来年は千五百人の御要望が地方自治体からありますが、まだ半分埋まっておりません。三年目になって、しかもこれから今度は全国のまちづくりが進む中で、このマンパワーをきちんと確保してあげないとという問題がございます。

 それから、民間企業も人間が不足しているんです。ですから、被災地には被災地なりのさらに工夫が必要だと。

 私は、総務省でやれることと、それから閣内において復興担当大臣また国交大臣、いろいろな大臣と連携をとりながら、我々のアイデアを、それはできる役所にやってもらわなきゃなりませんから、こういったことをやろうと思っています。

 そして、私は、ここのところで、マンパワーの確保については、自治体に対しての御要請は既にやらせていただいております。民間企業に対してもさらに道を広げて、民間の企業に職員が在籍しながらも特別職として採用できる、そういうやり方も工夫をして、各企業に連絡をしていきます。

 近々に、経済団体、それから測量コンサルだとか、それから建設業だとか電気設備業だとかそういう業界に私、直接行って、何とか被災地に人間を出してもらえないだろうかと。こういうことを、これまでもやってまいりましたが、今度、大臣が直接お邪魔をして、こういう形で派遣できますよ、そういうマニュアルもつくってお願いに行こうというふうに思っています。

 また、地方の自治体の皆さんが本当に受け入れるためには何が必要なんだと。実際行ってみたらば、今度は自治体の方がどう取り扱っていいかわからない部分もございます。ちょっと長くなって恐縮なんですが、その結果、派遣された人間の中で、現地で苦しんでいる人も出てきているわけです。

 ですから、私たちは、もっと現地の声を聞いて、今までやってきたものを踏まえて、より改善するためにはどうしたらいいのか、総務省はかなりの幅広の部分でいろいろなものをカバーできますから、これは実効性を上げるための努力をさらにしていきたい、このように考えています。

伊藤(渉)委員 大変心強い、また、今の大臣の御答弁を現地の皆さんがお聞きになられたら、本当によく理解をしてくださると喜ばれると思います。その一つ一つの実効性のために我々も力を尽くしていきたい。そして、本当の意味で被災地に春を届けていきたい。そのために全力で努力をしていく決意でございます。

 関連しまして、復興住宅及び仮設住宅並びにみなし仮設住宅補助についてお伺いをしたいと思います。

 去る三月十日も、我々公明党は、基本的に全国会議員が被災地に入りまして、現地に足を運び、さまざまな実情の把握に努めてまいりました。その中で、やはり住宅についての御心配の声を数多く耳にしてまいりました。

 現在、みなし補助や仮設住宅は、平成二十六年五月三十一日まではその利用が約束をされていますが、その先は不明だとお伺いをいたしました。一方、移り住む先であろう復興住宅などの建設がなかなか進捗をしておらず、そうした現状が被災地の皆様の不安と心労を助長させている、こういうような声を数多くお伺いしてまいりました。

 ぜひ、安心していただけるように、目下の取り組み状況と今後の見通しについて、これは復興住宅については復興庁でしょうか、そして、仮設住宅関連については厚生労働省、それぞれ御答弁をお願いいたします。

上田政府参考人 御答弁申し上げます。

 今御指摘がございましたように、仮設住宅にお住まいの被災者の皆様方に対して、恒久的な住宅にいつ移っていただけるのかという見通しを示そう、これは非常に重要な課題だというふうに存じております。そういうことで、被災者の皆様に安心をしていただけるような状況をつくっていかなければいけないということで取り組んでおるところでございます。

 このために、復興大臣のもとに、関係省庁の局長クラスで構成いたしますタスクフォースを設置いたしました。このタスクフォースで、住宅、これは災害公営住宅、それから宅地、これは土地区画整理事業や防災集団移転事業で公的にできます宅地、ここに皆さんが自分のうちを建てていただけるわけですけれども、こういうものの工程、それから戸数、年度別にどれぐらいできるのか、そういうものを地区ごとに示しました住まいの復興工程表というものを三月七日の日に取りまとめさせていただきまして、被災者の皆様にもお示ししたところでございます。

 これとあわせまして、この事業が工程表のとおり進まないと意味がございませんので、実現及び加速化するための用地の取得でございますとか、人員、資材の不足等、そういう課題への対策もあわせて取りまとめたところでございます。

 この工程表でございますが、四半期ごとにこれから更新をして、最新の情報を出していきたいというふうに考えておりますし、タスクフォース等を活用いたしまして事業推進のための隘路を打開いたしまして、できるだけ前倒しし、早期に住宅再建を図れるようにしていきたい。そういうことで被災者の方々に安心していただけるよう復興庁としても努力してまいりたいと存じております。よろしくお願いいたします。

西藤政府参考人 お答えいたします。

 仮設住宅の提供期間につきましては、原則二年間であるところ、特例法に基づきましてこれを一年間延長しているところでございます。

 仮設住宅の入居者の方々には可能な限り早期に恒久的な住宅に移り住んでいただくことが重要でございまして、先ほど復興庁からも答弁がございましたが、政府として災害公営住宅の整備などを進めているところでございますが、その復興状況や被災者の実情によりましては、期間の再延長の必要もあるかと考えておるところでございます。

 このため、仮設住宅の提供期間につきましては、民間の借り上げの仮設住宅も含めまして、平成二十六年度以降の延長も復興庁と協議しながら前向きに検討してまいる考えでございます。

伊藤(渉)委員 ありがとうございます。今の厚生労働省の延長についての検討ということでも、被災地の皆様には大変安心をお届けすることができると思います。

 いずれにしても、省庁間でしっかり連携をとっていただいて、生活の基盤となる住宅についての不安が被災している皆様に生じないように、今後ともきめ細かな対応をぜひお願いしたいと思います。

 もう一つ復興関連ですけれども、ごみ処理の問題でございます。

 これは特に放射線による影響を受けている地域での声でございますけれども、いわゆる一キログラム当たり八千ベクレル放射線量を切りますと、一般廃棄物として市町村での処分となります。実は、この二年間放置され続けた廃棄物もございまして、指定してあるものとか、まだ指定していないものとか、いろいろ細かいお話があるわけですが、この放置され続けた廃棄物が雨風にさらされて、当初は八千ベクレル・パー・キログラム以上あったものも、その数値を割り込んだ結果、市町村での廃棄物処理が増大をしているという不安をお持ちの基礎自治体がおみえになります。

 一方で、一般廃棄物としての処理施設も、その処理したものを持っていく最終処分場も、お聞きする限りでは全く足りていない。ですから、廃棄物はそのまま現場に残っている。これが少なくとも私が見てきた現場の実情でございました。

 この点について、これは環境省になると思いますが、現状の認識と対策について御答弁をお願いいたします。

梶原政府参考人 お答え申し上げます。

 放射線濃度が一キログラム当たり八千ベクレルを超えるものにつきましては国が処理をすることになっておりますが、今先生御指摘のように、八千ベクレル以下のものにつきましては、特に一般廃棄物につきましては市町村にお願いをしておるところでございます。この処理につきましては、廃棄物処理法に基づきまして、従来の廃棄物と同様に処理をしていただけるということをお示ししております。

 しかしながら、先生御指摘のように、八千ベクレル以下の一般廃棄物でも実際に処理が滞っているものが多うございます。これは私どもも認識をしているところでございます。

 特に、例えば、これまで全くごみの世界に入ってこず、資源として有効利用されていたものもございます。例えば農業系の稲わらでありますとか、ほだ木でありますとか、あるいは堆肥、そういったような農林系のものにつきましては、従来の資源として動かなくなった結果、実際、農家のところで保管されている。こういうものにつきましては、腐ったり、あるいは乾燥すれば燃えたりするようなものでございます。

 そこで、今般、実は、この八千ベクレル以下の農林系の廃棄物につきましては、補正予算で、仮設焼却炉の設置も含めて、その処理につきまして自治体の方々に補助をさせていただくという予算をお認めいただきました。このような補正予算を活用いたしまして、市町村や地域住民の方々の理解を得ながら進めてまいりたいと思ってございます。

 また、実際に、八千ベクレル以下の廃棄物につきましては、安全性は大丈夫なんだろうかという御心配の向きが強うございます。したがいまして、私どもとしましては、ホームページ等を通じまして安全性の周知というものに加えまして、関係の自治体と連携をしながら、住民の方々に説明会をするということにつきまして、例えば御要望があれば、職員や専門家を派遣して、その処理に理解を得られるように努めているところでございます。

 今後とも、このような対策を通じまして廃棄物の処理が進むように努めてまいりたい、かように考えております。

伊藤(渉)委員 まさに今御答弁いただいたとおり、農業系のところでそういう状況を見てまいりました。今おっしゃっていただいたように、何となく基礎自治体の方は取り残されているというか、あとは君たちの仕事だぞ、こんなふうな印象を持ってしまっているところもありまして、今言われたとおり、ぜひきめ細かく相談に乗ってあげていただきたい、こういうふうに思います。

 災害関連ですけれども、被災地の復興支援と同様に、各自治体の防災、減災対策の推進も不可欠でございます。昨日も南海トラフ巨大地震の被害想定が明らかになり、すさまじい数字に、私も地元は東海エリアでございますので、驚愕を持って報道等を見ておったわけですけれども、これもまたやらなきゃいかぬことが山ほどあるわけです。

 公共施設の耐震化と一言に言っても山ほどございますけれども、例えば子供たちの安全を考えたときに、まず総務省が所管といいますか目配りをしていただきたい施設の一つに、公立の保育所の耐震化というのがございます。

 これは、いわゆる三位一体の改革によって公立の保育所の施設整備費は地方自治体に移管をされています。この施設の耐震化の状況は約七割と聞いておりまして、公立の小中学校と比較すると少しおくれているというような現状ではないかと思います。

 子供たちの命を守ること、これは我が国の将来を守ることに直結をいたします。公立の保育所を初め公共施設の耐震化の推進を強化すべきと考えますけれども、大臣の御答弁をお願いします。

新藤国務大臣 御指摘の点はまさに一丁目一番地、まずやれることでありますし、進めなきゃいけないことだ、このように思います。ですから、公共施設の耐震化は強力に推進していこうと。それは歴代政権が取り組んでまいりましたし、前政権においてもやってくれました。我々もその前からやっていました。今回、さらにそれに拍車をかけよう、こういうことであります。

 そして、今、公立の保育所の問題がございます。これまでですと、避難所に指定されている公立保育所、これは地方財政措置の対象だったんですね。しかし、これを今回、新しく変えます。二十五年度からは、保育所などの社会施設の耐震化、避難所以外のものも含めて地財措置の対象とする。しかも、起債充当率一〇〇%、交付税措置七〇%。これはマックスのそういう支援措置をするということで、これを明確にしながら、地方自治体に整備をさらに働きかけてまいりたい、このように考えています。

伊藤(渉)委員 ありがとうございます。

 続いては、財政の健全化ということで、まずは基本的な方向性を確認させていただきたいと思います。

 地方財政の仕組みの複雑さ、これが地方自治体の経営の自由度を下げているとの指摘がある一方で、現場に行きますと、やはり確実に予算が現場に届くようにその使途を限定してほしい、いわゆるひもつきの方がありがたいというような声もよく聞くのが実情でございます。

 交付税の算定方法云々という議論も重要でございますけれども、私は、財政の見える化、いわゆる公会計への発生主義会計の導入、こういったことを着実に推進していくことが必要だと考えておりますけれども、この点についても御答弁をお願いいたします。

新藤国務大臣 御案内のように、地方自治体の会計は現金主義が前提ですね。そして、総計予算主義、単年度主義、こういう中でやっているわけであります。しかし一方で、御指摘のような財政の見える化、これは極めて重要だと思いますし、自分たちの経営をそういった観点でチェックするということは大切な視点だ、このように思っています。

 そういった意味で、総務省としても、企業会計の考え方に即した財務書類の整備、これは地方公共団体に促してまいりましたし、かなりのところでもう今できております。七割を超える自治体でそういった制度が入っておりますし、作成中も含めると九五%ぐらいになりますから、今の御指摘の観点を踏まえて、引き続き公共団体にこういった書類の整備を促してまいりたい、このように考えています。

伊藤(渉)委員 また追って、この会計の方式についても大臣ともさまざま御議論をさせていただきたいと思います。

 続いては、少し話題がかわりますけれども、この四月一日から改正の離島振興法がスタートいたします。総務大臣はこの主務大臣でもございます。

 よく言われることですが、日本は海洋国家でございます。陸地の面積だけでは世界で六十番目でございますけれども、この辺は、大臣は領土に大変お詳しいというふうに聞いていますので、改めて申し上げるまでもないかもしれませんが、排他的経済水域まで含めると、世界で第六位の大国になります。現在、報道でも取り上げられておりますメタンハイドレートも、海洋資源の一つでございます。この排他的経済水域の外郭の多くが離島によって守られております。

 これは意外に知られていないんですけれども、我が国は島国だとよく言われますが、一体幾つの島からできているかということも、意外に関心のない方は知りませんが、実に六千八百五十二の島から成立をしています。うち、住民登録がある、いわゆる有人離島は三百十四。こうした離島の存在によって、まさに我々の排他的経済水域の多くが守られている。だからこそ、国が責任を持って離島振興に取り組んでいかなければならない。

 私は愛知県を含む東海ブロックの候補者で、ここだけでも離島は十島ございまして、今、ほぼその全ては回って、それ以外のところにも足を運んで実情を聞いているところでございます。

 ここもさまざまな問題がありますが、その中の一つ、きょうは総務行政にかかわることで御質問をいたしますけれども、この離島における消防あるいは救急、これがどうなっているかということなんです。

 私が足を運んでみたいわゆる一部離島、本土といいますか、本州と同じ自治体の中にある離島、一部離島といいますけれども、この多くの島が、消防団、つまり一般市民によって支えられています。火事も救急も、島から陸地、本州側に運ぶまで全部、一般の人がやっている。こういう状況を見るにつけて、放置していいのだろうか、同じ自治体の市民であるにもかかわらず、島だけが自分たちで全部賄っているという状態をこのまま放置してしまうと、そこの市民の人に被害が及んでしまったり、そういう問題が発生してきてしまうのではないかということを私は大変危惧しております。

 こうした現状はぜひ改善をしていかなければならない、こういうふうに考えておりますけれども、これも今後また議論させていただきたいと思いますが、まず大臣の所見をお伺いしたいと思います。

新藤国務大臣 質問時間がなくなりつつありまして、それは多分に私が最初に答弁を長くしたことが問題でございますから、おわびを申し上げたいと思います。

 そして、今とても大事な御指摘をいただきました。我が国は六千八百五十二の島々に囲まれています。でも、それは、周囲百メートルの島々で六千八百五十二なんですね。ですから、さらに小さな島を固めると、これはもう幾つあるかわからない。たくさんの島々で囲まれています。そして、九十九の基点によって我が国の排他的経済水域が成り立っているわけです。ですから、国境を形成する離島の振興と保全、これは極めて重要であります。原口委員とともに、そういった問題については、これまでも議員立法も出してまいりました。

 そして、今、国の安全保障にかかわるだけではありません。これは日本の地域の活力を維持するとともに、御指摘の、海洋にある資源を含める我が国の資源を確保する、そういう観点からもさらに見直しが必要だ、このように思います。また、それを私たちがやっていきます。

 その上で、今の消防に限ったことでいいますと、御案内のように、消防救急体制、これは離島振興法に定める島の属する市町村の百十市町村中の百二市町村が消防本部を設置されております。したがって、残りの八町村は常備消防がない、こういう状態なんですね。それから、常備消防があるとしても消防署が設置されていない、こういう島が、離島二百三十五島中の百九十九島になります。そこはやはり消防団と役場が頑張ってくれている、こういう状態なんです。

 ですから、もちろん、消防防災ヘリも、ドクターヘリも、いろいろ活用しますが、何よりも地元の自治体、特に離島の消防体制の整備強化、これは重要だと思います。

 したがって、これは、その逆、足りないところを補うということです。まず常備消防のない八町村への消防本部の設置、それから、離島への消防署等の設置、消防資機材の充実、こういったものをやるために、我々も必要な財政措置を含めて離島問題についても取り組んでまいりたい、このように考えています。

伊藤(渉)委員 ありがとうございました。非常に前向きな、これで島民の方にも希望の光が差していると思います。

 残り二問、郵政関係で用意しておりましたが、質疑の時間が終了しますので、準備をいただいた方、大変恐縮でございますが、また改めての機会に質問させていただきたいと思います。

 以上で終わります。ありがとうございました。

北側委員長 次に、福田昭夫君。

福田(昭)委員 民主党の福田昭夫でございます。

 このたび、新藤大臣初め政務三役の方々、御就任おめでとうございます。ぜひ、日本のため、また地方自治の振興のため頑張っていただきたいと思います。

 私からは、時間の関係でどこまでいけるかということもありますけれども、皆様方から簡潔な御答弁をいただければありがたいと思っています。

 まず最初に、抜本的な税制改正について、財務副大臣を中心にお聞きしたいというふうに思います。

 まず、税収減の理由についてでありますが、私の資料の一をごらんいただきたいと思います。昭和六十二年度から平成二十四年度までの一般会計の税収の推移をそちらにお示ししてございます。

 皆さん既に御承知のことではございますけれども、改めて申し上げますと、一番税金が入ったのが平成二年度で六十兆一千億。三年度が五十九兆八千億です。元年に消費税を導入したわけでありますが、そのときの抜本的な税制改革では、御案内のとおり、減収が九・二兆円、増収等が六・六兆円で、差し引きしまして純減税二・六兆円でございます。

 そして、さらに、きょうは息子さんもいますけれども、橋本内閣のときに、消費税を三%から五%に上げたのが平成九年度ということになるわけであります。そのとき、御案内のとおり消費税は上がっていった、こういう話でありますが、このときの税制改正では増減税同額ということで、四・八兆円の同額ということでありました。

 そして、さらに、きょうは小渕副大臣もおりますけれども、お父さんのときの恒久的な減税はいつの間にか戻ってしまっている、こういう状況にあるわけでございます。

 そうした中で、リーマン・ショックで税金はさらに減って、そして、東日本大震災ではそれほど減ってはいないということでございますが、こうした税収減の理由について、また、どの程度減ったかということについてどういう認識をされていらっしゃるのか、まずお伺いをしたいと思います。

小渕副大臣 お答えをいたします。

 近年の一般会計税収の推移を申し上げますと、平成九年に起きたアジア通貨危機や金融システムの不安、その後のデフレ下の景気低迷等を背景として、平成九年度の五十三・九兆円から、平成十五年度に四十三・三兆円まで落ち込みました。その後、円安や世界経済の拡大等を背景とした景気回復に伴いまして、平成十九年度には五十一兆円まで回復をしたところであります。

 しかし、その後、リーマン・ショックなどの影響によりまして、平成二十一年度には三十八・七兆円にまで落ち込んだ後、平成二十五年度には四十三・一兆円になると見込んでいるところであります。

 とりあえずそこまでであります。

福田(昭)委員 リーマン・ショックとか景気の影響が非常に大きいわけでありますけれども、そうした中で、実は、内閣府がまとめております年次経済財政報告、経済財政担当大臣の報告によりますと、相当大幅に税制改正をしたために税金が減っているという推計をいたしておりますけれども、裁量的な減税による減収がそれこそ消費税五%を上回るような税収減になっているわけでありますが、その辺をどう認識されているのか、お答えいただきたいと思います。

小渕副大臣 お答えいたします。

 御指摘の税制改正による減収要因の主なものといたしましては、平成十六年から十八年度にかけて行われた所得税から住民税への税源移譲による三兆円の減収、また、平成十年、十一年度及び平成二十四年度における法人税率の引き下げによる三兆円の減収が挙げられます。

福田(昭)委員 確かに、地方の方に三兆円の所得税を移譲したりいたしておりますけれども、この表をごらんいただきますと、実は平成三年の所得税は二十六・七兆円でありました。しかし、仮に三兆円を地方に移譲しなかったとしても、二十年度、これはリーマン・ショック前ですけれども、二十年度などは十五兆円まで下がっちゃっているんですね。ですから、三兆円を足しても十八兆円にしかならないということですから、実は大変な所得税が減っているということでございます。

 ちなみに、平成三年の名目GDPは四百七十三・六兆円でありました。平成二十一年の名目GDPが四百七十三・九兆円でありました。実は、二十年たっても全く名目GDPは大きくなっていない。二十二年は四百八十兆円でありましたが、二十三年は四百七十三・二兆円ということで、また戻ってしまいました。

 ですから、まさに名目GDPが同額程度で、税収がこれだけ減っているということは、もう税制改正の影響しかないということですよ、基本的に。ですから、このことをしっかり踏まえて今回の消費税増税も考えるべきだった。まあ私が言ってもなかなか、我が政権もよくわかりませんでしたけれども、本当にここが一番大きな課題なんですね。ここをやはりしっかり踏まえて、税制の抜本改革というのはやるべきだと私は実は思っているわけであります。

 しかも、つけ加えておきますと、もし消費税を一〇%にいたしますと、この二十四年度のそれぞれの構成割合、国税に占める割合を見ていただきますと、実は、消費税が、所得税よりも法人税よりも、国税の中で占める割合が一番大きくなる、しかも断トツになるということであります。

 こうした税制が適切な税制かどうか。余りにもアンバランス。多分、もし消費税の十三・五兆円を加えると、まあ、もくろみどおり入るか入らないかは別として、もし十三・五兆円消費税が入ったとすると、まさにこの所得税、法人税、消費税の三税の中では断トツで、五割近くになってしまう。こういう税の構成割合というのが本当に適切な税制なのかどうか、そこをぜひ、今度政権与党となられた自民党の皆さん、公明党の皆さんにしっかり考えていただければというふうに思います。

 次に、では、どうやって税収をふやしていくんだということになったときの税収増対策でございますけれども、まず、所得税の累進税の復活が必要だと思っております。

 私の資料の二枚目を見ていただきたいと思います。これは財務省がつくった所得税率の推移であります。

 これを見ていただきますと、昭和五十九年から六十一年分、消費税導入前の所得税は何と十五段階で課税されておりまして、課税上限額は八千万超でありました。八千万超に対しては、何と税率が七〇%。確かにこれは私もいかにも高過ぎる、こう思います。しかし、それが、消費税導入後は何と五段階になったり、しかも、課税上限額は二千万、三千万と変わってきて、そして、現行では一千八百万超と非常に下がっております。これが果たして適切な所得税の課税なのかということを考えるべきだと思うんですね。

 今回の税制改正では、四千万超には四五%の税金をお願いする、こういうことになっておる。これを私は反対はいたしませんけれども、しかし、これでは足りないというのが私の考えであります。

 御案内のとおり、今、日本の企業の経営者も、一億円を上回る報酬をいただく方々、社長さん方が二百名を超えると言われております。もっと超えるのかもしれませんが、そうした社長さん方が誕生している中で、過去、一億円以上の報酬をもらっていた人が、消費税導入前は何人いたかわかりませんけれども、多分そんなにいない時代に、最高税率、課税上限額は八千万だった。それを考えると、現在はもう国民の所得も、たくさんとっている人は相当上がっているわけでありますから、これは八千万超の課税上限額があっても実はふさわしいのではないか。

 例えばでありますけれども、一千八百万のほかに、三千万、五千万、七千万、一億、そういうような課税段階があって、税率も、四五が適切かどうかでありますが、四五にするか、五〇にするか。

 仮に課税所得額が一億円あったとします。私はよく市民の人たちに言うんですが、課税所得額が一億円あって、所得税が五〇%、住民税が一〇%で六〇%税金だ、手元に現金が四千万残る、これが高いと思いますか安いと思いますか、そういうお尋ねをすると、ううん、それぐらいもらってもいいかもね、こういう返事が圧倒的でございます。

 ですから、そういった意味で、本当に、頑張った人が報われる、これは私も賛成です。しかし、日本人には、ほどほどという考え方があったり、また、仏教思想から小欲知足という考え方もあります。そこまで限定する必要はないと思いますけれども、頑張った人が報われる税制は私も賛成でありますけれども、しかし、やはり、規制緩和と同じで、規制緩和が必要なところもありますけれども、やり過ぎるとおかしいんじゃないかということがあるわけであります。

 実は私の地元に徳川家康公が眠っているわけでありますが、家康公の御遺訓というのがあります。これはすごい御遺訓なんですね。中国の故事では、過ぎたるは及ばざるがごとし、こういう格言がありますけれども、しかし、家康公の格言はここがこうなっているんですよ。及ばざるは過ぎたるよりまされり。まさにすばらしい考えだな、発想だな、私はこう思っておりますが、そういった意味から申し上げますと余りにもこれはやり過ぎ、私はそう思うんですね。どうですか。いかがですか。

小渕副大臣 委員が御指摘になりましたように、我が国の所得税は、これまでの大幅な累進緩和を行ってきた結果、格差の拡大の傾向が見られる中で所得の再配分機能というものが低下しているということが指摘をされているところであります。

 こうした状況の中で、所得税の最高税率を引き上げるとの方針が附則第百四条に盛り込まれ、昨年の三党合意に基づいて、旧政府案、これは課税所得が五千万円超から四五%、また、公明党案では、課税所得三千万円超について四五%、五千万円超については五〇%、これを踏まえつつ検討を進めることになっていたわけであります。

 そして、二十五年度の税制改正においては、三党協議の結果、御指摘のように、平成二十七年度より、現行の所得税の税率構造に加えて、課税所得四千万超について四五%の税率を設けるということで合意をされたわけであります。

 今後さらに、所得税の累進性を高める等により再配分機能を強化することにつきましては、消費税が導入されるということもありますので、そうしたことを含めた税制全体的な中で、税収の安定性の確保、また、それぞれの基幹税のバランスをどう考えるかといった観点から、しっかり検討していきたいと考えております。

福田(昭)委員 逆進性対策も問題になっておりますけれども、そういった意味では、逆に、反対の意味での逆進性対策にもなるのかなというふうに思います、累進性を強化するということは。そんな指摘もしておきたいと思っています。

 次に、自動車関連税制についてお伺いをしたいと思います。

 まず、自動車関連税制についてお伺いをする前に、経常収支の現状について、貿易収支と所得収支の内訳も含めて、東日本大震災以来、日本の経常収支がどうなっているのかお尋ねをしたいと思います。

小渕副大臣 二〇一一年以降、東日本大震災を契機に燃料等の輸入量が増加したことなどにより、日本の貿易収支は、二〇一〇年の七・九兆円の黒字から、二〇一一年には一・六兆円の赤字に転じ、二〇一二年は五・八兆円の赤字となっております。

 所得収支は、証券投資に係る配当金の増加等により、二〇一〇年十二・四兆円から、二〇一一年十四兆円、二〇一二年十二・四兆円の黒字で推移をしていますが、経常収支の黒字は、二〇一〇年十七・八兆円、二〇一一年九・五兆円、二〇一二年四・七兆円と縮小傾向となっております。

福田(昭)委員 我々が子供のころは、日本は貿易立国だ、こういうことで教わってきた気がするんですけれども、しかし、経常収支の状況を見ると、もう既に日本は貿易立国ではない。輸出で稼ぐ、そういう時代ではなくなっている。諸外国に対する産業投資をして工場をつくり、あるいは企業を買収して所得収支を得る、そういう国に実は日本はもうなっているという認識をしなければいけないのじゃないかなと私は思っております。

 したがって、これからの経済を再生させるためにはこれを前提とした対策が必要だ、こう考えているわけでありますが、これは財務副大臣の担当かもしれない、お答えをいただければと思います。

小渕副大臣 済みません、先に一個訂正させていただきます。

 先ほど、私ちょっと数字を読み間違えまして、二〇一二年の所得収支の黒字十二・四兆円と言いましたが、十四・二兆円の間違いです。失礼いたしました。訂正させていただきます。

 今御指摘ありましたように、貿易黒字は縮小傾向、所得収支の黒字が拡大傾向ということにありまして、国としての稼ぎ方が変わってきていると言えると思います。

 その背景には、新興国の成長等に伴う国際競争の激化、また、製造業を初めとした日本企業の海外進出等の構造的な変化というものがあるものと考えられております。

福田(昭)委員 そのように、経済構造といいますか、産業構造が全く変わってきておりますから、やはり余り円安では実は困ってしまうという状況になっておるわけでありまして、そういった意味で、今のアベノミクス、どっちかというと円が安くなって株が上がって、一見、絶好調のように見えますけれども、物すごい危険をはらんでいるというふうに言えると思います。

 そして、さらには、やはり国内に新しい産業をどうつくるかというのが大事であって、そのために実は成長戦略を先にまとめることが大事であって、補正予算つくっちゃった、本予算つくっちゃった、それから成長戦略では順序が全く逆だと私は思っております。

 したがって、まず、やはりしっかりとした成長戦略をつくって、日本の経済の中身が本当に変わっちゃっている、その変わっちゃっていることを前提として、国内に、まあ総務大臣も地方を元気にしたいと思っているようですけれども、その地方を元気にするのにはどういう産業を興していくかということが大事だと思うんです。

 私は、自動車も裾野が広いですから大事だと思っていますけれども、しかし、自動車を大事にしながらも、自動車や電気製品に頼らない、新しい産業をどうやってつくっていくか、これが、これからの日本の経済をいかに再生するか、また地方を元気にするか、そこにつながっていくかなというふうに思っているんですね。

 ですから、そういった意味で、経常収支がどうなっているかということをしっかりと踏まえた、これからの日本の経済の再生のために、ぜひいろいろな計画をしてほしいなというふうに思っております。

 そして、いよいよ、自動車の取得税、重量税あるいは保有税である自動車税や軽自動車税の今後のあり方についてでございます。

 自動車取得税については平成二十七年の十月に廃止をするんだ、重量税については一層のグリーン化を進めるんだということでありますけれども、こうした対応によって国としての税金がどの程度減ると見込んでいるのか、また、その影響が地方の方にはどの程度及ぶのかということについてお答えをいただければと思います。

小渕副大臣 自動車重量税につきましては、御指摘のように、与党税制改正大綱におきまして、財源を確保して、一層のグリーン化等の観点から見直しを行うとの方向性が示されているところであります。具体的な結論については平成二十六年度の税制改正で得るとされており、与党大綱で示された方向性や税制抜本改革法第七条の規定を踏まえ、引き続き検討をしていきたいと考えています。

 したがって、税収に与える影響については、現時点でお示しすることができない状況にあります。

福田(昭)委員 現時点では試算をしていないという話でございますが、それでは、今度は、ある見方によると、そうして減った税収額については、保有税である自動車税あるいは軽自動車税まで増額をして地方の財源を確保するんだというような考えもあるようでありますけれども、この辺のところがあるのかどうか、お伺いをしておきたいと思います。

新藤国務大臣 まず、地方自治の経験が極めて豊富な委員から、いろいろ御示唆に富んだ御意見、御質問をいただいております。

 先ほどの所得税の累進の問題も含めて、私も同じような意識は持っておりました。そして、昔、直間比率の是正などと言っていたのが懐かしいことになってしまったということでありますし、今の経常収支の問題も、極めて国が転換点にあることは事実であります。

 しかし一方で、それは、この経済の不振を払拭して成長軌道に乗せる、これがまず第一であります。それから、経常収支の悪化は、特に貿易収支の悪化は、原発の停止による燃料代の急増、こういったものも大きな影響を与えているわけでありまして、我が国は貿易立国を捨てる必要はない、このように思います。

 一方で、投資立国も含めてハイブリッドな経済をつくっていく、これは我々が目指すところであるというふうに思うし、外需のというよりも、輸出の比率もまだ我が国は先進国において低い方でありますから、こういったものも高めていく必要があると思います。

 その上で、地方税収をどう確保していくかという意味におきましては、まず、自動車取得税は、安定的な財源を確保して、地方財政への影響に対する適切な補填措置を講ずることを前提にして、地方団体の意見を踏まえ、抜本的な改革を行うということでありまして、それは、先ほど財務副大臣から申しましたように、二十六年度の税制改正で行います。

 どういう手段をするかは、もう時間がかかりますから申し上げませんが、いずれにしても、安定的な財源を確保し、地方財政に影響を及ぼさない、これが税調の税制大綱の方針でありますから、それに沿っていろいろな検討がなされていくものだと思います。

 単純に言って、自動車取得税が廃止されるとなれば千九百億円程度の減収が見込まれるわけでありますから、これをしっかりと担保するという中で、税制、税調の議論を我々も見守っていく、こういうことでございます。

福田(昭)委員 多分、しっかりとした代替財源が見つけられない限り、地方六団体も大変な反対をしていくと思いますので、ここはしっかり検討していただきたいと思っています。

 そうした中で、地方の代替財源について、どんな財源を用意したらいいかということでちょっと提案をしてみたいと思います。

 まず、輸出産業に対する消費税の還付があります。今、多分、三兆円を上回る還付金があるかと思いますが、今どの程度なのか、財務副大臣からお答えをいただきたいと思います。

小渕副大臣 平成二十三年度分の消費税の還付税額は約二兆円であります。

 この二兆円というのは四%分でありまして、地方消費税一%分、これが約五千億円になりますが、これを合わせて二・五兆円という状況であります。

福田(昭)委員 わかりました。多分、三兆円ぐらいあったときもあると思いますけれども、そうすると、現時点で約二・五兆円だということであります。

 私は、先ほど申し上げたように、日本の輸出と輸入の関係が変わってきたということになると、これから輸出をふやすということは私も大賛成でありますが、しかし、そうはいっても、今、アジアとかいろいろなところの経済の状況を考えれば、輸出と輸入とそれこそとんとんぐらいにするのが精いっぱいかな、こういうふうに思っております。

 そんなことを考えたときに、またさらに、今回の消費税の五%の引き上げ分については、年金と医療と介護と子育て、この四つの経費に充てるということを考えると、目的からいって、輸出産業に還付をしなくてもいいんじゃないか。

 目的は、年金と医療と介護と子育て、この四経費に充てるというのが今回の五%増税分ですから、この分については還付しませんよ、そのかわり、これはやはり地方の代替財源なりとして使わせていただきますよ、私は、そういう判断があってもいいんじゃないか、こう実は思いまして、お考えをお伺いしたいなと思います。

新藤国務大臣 極めてユニークな、そして実践的な御意見だ、このようには思うんです。しかし、この制度をきちんとやはり私も説明しなきゃいけないと思います。

 これは、消費税は、最終的な消費者に税負担を求める付加価値税でありますから、結果として、それはどの国も同じです、最終消費地に帰属させる、こういう原則があるんですね。そうすると、輸入国が最終消費地にならなければいけないわけです。したがって、輸出取引について消費税を免税として、輸入国が輸入の際に課税する仕組みというのをとっているわけであります。

 なので、今委員の御指摘のような形で輸出に係る消費税還付をやめるということになりますと、それは、我が国と輸入国で付加価値税を二重に課税することになってしまうんですね。したがって、それは国際的なルールに反することになって、とても実践的だと思うんですが、制度としてこの導入は難しいというのが私の見解です。

 それから、輸出はまだまだふやせる余地があると思っていますし、そのために、TPP、RCEP、そして日・EUの経済連携、さらには、我々が持っている世界最先端の技術、サービス、こういったものを世界にもっと提供していこう、その中で国内の産業もさらに膨らませていこうと。私は、我が国の力をもってすればこれは十分に可能なことではないかな、このように思っています。

福田(昭)委員 そういう国際的な問題があるということでありますが、しかし、今回の消費税は明らかに福祉目的税なんですよね。ですから、やはり基本的に、そこをクリアする知恵が欲しいなというふうに思うんですね。今までのような貿易に使うようなお金じゃありませんから。年金や医療や介護や子育てのための消費税増税ですから。そうでなかったら、さっきのように税のバランスが余りにも悪過ぎますよ、基本的に。ですから、そういう観点からやはり考えるべきじゃないかなというふうに思います。

 それでは、だんだん時間がなくなってきました。あと十分ありそうですね。三番目の地方交付税の総額確保についてということで御質問をさせていただきます。

 まず最初に、平成二十五年度の地方交付税の削減についてということであります。

 今回、約四千億円の地方交付税を減らしているわけでありますが、御案内のとおり、小泉構造改革のときに一兆円以上の交付税を削減したわけですが、それを民主党政権下でまた復元をしたというか戻したという経緯があるわけであります。今回また四千億円を減らすということになってきたわけでありますが、今後ともこうした削減をしていくという考えがあるのかどうか、それを総務大臣にお伺いしたいと思います。

新藤国務大臣 平成二十五年度の地方財政計画、これは、地方が安定的に財政運営を行うように、一般財源総額については前年度同水準、微増でありますが確保いたしました。

 そこで、地方交付税が減っているじゃないか、こういう御指摘があるのでございますが、これは確かに給与分で減っているわけですね。しかし一方で、社会保障の自然増がございます。ですから、交付税が減っているのではありません。

 実際にこのようになったのは、地方税の税収見込みが伸びを見込んでいるわけです、景気対策によって。その結果として、地方税が伸びた分で、必要な地方交付税が少なくなった、結果的には減となったということでありまして、あくまで我々とすれば、交付税を含めた一般財源の総額を確保するためにしっかりと活動していきたい、このように思っています。

福田(昭)委員 それでは、交付税を減らすという考えはないということと確認してよろしいですか。はい。

 それでは二つ目に、今回、地方公務員の給与の削減を国の方から要請して、その結果として交付税を削減したわけであります。大臣の所信では、今年度に限ってと。今までの予算委員会などでの答弁では今年度に限ってというのはなかったような気がします。所信で初めて出てきたのかなと思っていますが、今年度に限ってというのは、そのとおりでよろしいんですか。

新藤国務大臣 言っているときと言っていなかったときがあると思うんですが、基本的にそういうことであります。

 なぜならば、それは国の、国家公務員の臨時特例、異例の措置が二四、二五であります。それに合わせて、今回、二十五年度に地方公務員の方も協力していただけないか、こういう要請をしたという仕立てにさせていただいているわけであります。したがって、今回の要請は二十五年度限りであります。

 二十六年度については、今後、国、地方、あわせていろいろな協議をしていかなくてはいけない、このように考えています。

福田(昭)委員 これは行革担当副大臣、公務員担当副大臣のようでありますが、国家公務員も、そうすると今年度限りで平均七・八%の減額は同じというふうに考えてよろしいんですか。

寺田副大臣 お答えいたします。

 当然、これは特例法として、臨時異例の措置として提出をされております。昭和四十八年の最高裁判決等を踏まえても、これは特例、異例の措置である。今後については、また今後検討されることになろうかと思います。

福田(昭)委員 ということになると、御案内のとおり、国家公務員についても地方公務員についても、自律的労使関係の法律は提出をしない、こういう考え方になっているようでありますから、そうすると、今後とも人事院が存続する、こういうふうに考えてよろしいですか。

寺田副大臣 お答えいたします。

 このILO勧告との関係、また、それを踏まえた現在の日本の国の法制で申しますと、現状、労働基本権が制約をされているということで、代償措置としての人事院、これが存在をしているわけであります。今後の公務員制度改革の帰趨なども見きわめながら、人事院がどうなっていくか、検討してまいりたいと思います。

福田(昭)委員 いつまでも人事院勧告を無視し続けるような国ではないように、ぜひ努力をしてほしいなというふうに思います。

 そしてさらに、地方交付税の総額確保でありますが、いろいろな方々から、やはり法定率を上げるほかないんじゃないか、こういう御指摘があります。まさに先ほど申し上げたように、所得税が大幅に減っちゃったり国税五税が減っているという税制改正の中で交付税を上げるということになりますと、やはり法定率を上げるほかなかなか方法はない。

 あるいは、先ほど私が提案をいたしましたけれども、消費税の還付金、五%までは今までどおり還付するにしても、今回の福祉目的税とした消費税については、例えばでありますが、地方消費税と、多分、市町村などからは交付税としても配ってくれという話が出るかと思いますので、地方消費税と地方交付税に振り分けて地方に配分をするというようなこともやはり工夫していく必要があるんじゃないか。

 それがやはり、地方の交付税の総額を確保したり、あるいは、臨時財政対策債などに頼らないで地方の一般財源総額を確保していく、そういう道につながっていくんじゃないかなというふうに思っておりますので、そんな御検討もお願いできれば、こう思っております。時間の関係で、お答えは結構です。

 次に、四点目の郵政民営化の推進についてお伺いをしたいと思います。

 まず、TPP担当副大臣に、TPPへ参加するメリット、デメリットについてどのようにお考えなのか、お伺いをしたいと思います。

西村副大臣 お答えをいたします。

 まずもって、自由貿易の推進は、我が国経済、対外通商政策の柱でありまして、今後、日本経済が力強い経済成長を実現するために、世界で最も成長するアジア太平洋地域の活力を取り込むということ、これをTPPを通じてやろうということが最大のメリットであります。

 また、これは総理が記者会見でも発言されておりますけれども、同盟国であるアメリカとともに、自由、民主主義、法の支配といった普遍的価値を共有する、そういった国々とともにアジア太平洋での新たな経済のルールをつくり上げていく、これが非常に大きなメリット、安全保障上での効果もあるということでございます。

 さらに言えば、その先の、APECで議論しているFTAAPであるとか、ASEANを中心に議論しているRCEPであるとか、そうしたところの自由貿易、経済のルールづくりのたたき台になる、そこで日本が中心になって議論をしていくという意味は、非常に大きなメリットがあると考えております。

 具体的には、知的財産分野での模倣品の対策とか、投資の自由化とか、あるいは商用関係者の移動の手続の迅速化とか、そういった面で具体的なものも考えられます。

 他方、それぞれの国には国柄というものがあって、日本としても守らなきゃいけないものがあるわけでございます。これはさきの衆議院選挙で自民党も公約を示したとおりでありまして、五つの判断基準というものを示して約束しておりますので、これは守らなければならないというふうに考えております。

 安倍総理がオバマ大統領と直接会談をいたしまして、聖域なき関税撤廃を前提としないということを確認したところでありますし、それ以外の五つの基準についてもしっかり守っていくという決意を示したところでございます。

福田(昭)委員 アジア太平洋地域の発展を取り込むとよく言いますけれども、そうなら、大体、中国やインドやインドネシアあるいはロシアが入っていないでどうやって取り込むのか、基本的にその辺が物すごく疑問があるところでございます。

 ですから、本当に、今でも日本は世界一開かれた国であります。ましてや、アメリカ、何か自動車で日本から輸出する関税は全く変わらないという中で、本当にどこから利益を得るのかというのが甚だ疑問な今回の参加表明だと私は思っております。ですから、そうしたことがこれからの交渉の中で、本当に、どういうふうに国民の利益を守れるのかということをしっかり検証しなきゃいけないんじゃないかなというふうに思っております。

 私の資料の三枚目を見ていただきたいと思いますが、これは民主党政権下でスタートした、総合特区等を活用した日本の再生、復興の推進の資料でございます。国際戦略総合特区七カ所、地域活性化総合特区二十六カ所ということで、合わせて三十三カ所指定をいたしました。今、その後ふえて四十四カ所かそこらになっているかと思いますが。新藤大臣がきっと担当だと思いますが、この表は、私が事務局に言って、こういうふうにまとめてもらった表であります。

 これをごらんいただきますと、この三十三地区の特区で国が調整的に出す財政支援の要望額が二千百六十九億円で、経済効果は九兆一千二百二十五億円ということで、雇用創出効果が三十六万五千人と出ております。

 私は、この総合特区の事務局の職員に言っておりました。五年後、単年度でこれだけの効果が出るということであります。したがって、必ず成功させろ、半分成功したって大したものだよと。これを成功させる方が、TPPに参加するより、何ぼ日本の経済をよくするかわからない、そういう話をずっとしてきました。ですから、政権がかわっても、これはぜひしっかりやってほしいと思います。

 五年後で、単年度で九兆一千億。TPPは十年かかってやっと三・二兆円ですよ、押し上げ効果。それに比べたら、格段の違いです。雇用効果も、三十六万五千人。このとおり実現するとは思っておりませんけれども、しかし、これを半分成功させたって、TPPに参加するより、いかに国内の需要を拡大して、雇用の場を確保して、北海道から沖縄まで、日本の隅々の経済をよくするか、私はそれに資すると思っておりますので、新藤大臣は今度そちらの方の担当大臣でもありますので、ぜひ検討していただきたい、こう思っております。

 以上で私の質問を終わります。

北側委員長 次に、奥野総一郎君。

奥野(総)委員 奥野でございます。

 昨日は、大臣、予算委員会で答弁をお願いしたにもかかわらず、私は緊張しておりまして、指名するのを忘れてしまいまして、大変失礼をいたしました。恐縮でございます。きょうはじっくりとお話をさせていただきたいと思います。

 きょうは交付税法案と税法の審議でございますけれども、我々が進めてきた地域主権改革の観点から、幾つか問題点を指摘させていただきたいというふうに思っております。

 まず、先ほど来何回も出ておりますけれども、地方公務員の給与引き下げについて、何点か伺わせていただきたいと思います。

 国家公務員の給与が特例で引き下がって、相対的に地方公務員の給与が上がったということが今回の引き下げの一つの大きな理由になっているようでありますけれども、まず、ラスパイレス指数、状況調査ということで報告が上がっているかと思いますが、それについて簡単に御説明願います。

三輪政府参考人 お答え申し上げます。

 本年の二月八日に公表いたしました平成二十四年の地方公務員給与実態調査の結果によりますと、平成二十四年四月一日現在のラスパイレス指数は、全国平均で一〇七・〇、対前年比で八・一ポイント増となっております。

 調査対象であります都道府県、市区町村、千七百八十九団体のうち、約九割の千五百六十六団体で指数が一〇〇を超えている、このような状況でございます。

奥野(総)委員 国が下がったんだから、その分地方が相対的に上がって見えるということなのかもしれませんが、私もいろいろな地方議員の方から伺っておりますと、そもそも、ラスパイレス指数自体、算定方式自体が公正に数字が出ていないんじゃないかというふうな声もございます。

 具体的に、その算定方式において、基本給しか比較していない。諸手当、国家公務員にしかない手当もありますし、諸手当が含まれていないとか、時間外手当が入っていないとか、あるいは、国家公務員の給料の高い部分である指定職が含まれていないとか、こういった問題点があるやに聞いておりますけれども、この点、事実でしょうか。

新藤国務大臣 ラスパイレス指数は、国、地方それぞれの代表的職種である、国家公務員の行政職の俸給表適用職員の俸給額と地方公務員の一般行政職の給料額とを、国の学歴別、経験年数別の職員構成を用いて、国を一〇〇として比較した指数、先刻御承知のことで申しわけありませんが、そういうことが基本です。

 その上で、国、地方とも手当を含めないではないか、本給を比較対象としているというその意味は、本給が、全対象者に支給される給与の基本的部分を占めるということであって、各種手当の算定基礎ともなるものである。したがって、これは給与水準全体の傾向を示す、このように考えているということであります。

 それから、国の事務次官、局長などの指定職俸給表の適用を受ける職員について、この職務と責任が特殊である。したがって、給与制度についても、昇給制度の適用がないんですね、御存じだと思いますが。そして扶養手当なども支給されておりません。ですから、行政職の一般の俸給表の適用職員とは異なるために、これは給与統計上、一般行政職との比較対象に含めるのは適当ではない、こういう考えのことであります。

 したがって、国と地方の給与水準を比較する指標としては現行のラスパイレス指数が望ましいのではないか、私たちはそう考えているということでございます。

奥野(総)委員 継続的に傾向を見るという意味では一つのやり方だと思うんですが、では、本当に、相対的に高いか低いかということを比べるには、私は若干疑問があると思っております。

 ちょっと通告しなかったんですが、諸手当を含めた地方公務員と国家公務員の平均給与月額の数字はありますでしょうか。

三輪政府参考人 お答え申し上げます。

 これも先ほど御説明いたしました地方公務員の給与実態調査の結果の数字でございますけれども、全地方公共団体の平均給与月額、これは、平均年齢四十二・七歳で三十八万八百二十六円、国家公務員につきましては、平均年齢四十二・八歳で三十八万二千八百円、このような状況になっております。

奥野(総)委員 実際にもらっている額をならしてみると、実はそう変わらないんじゃないかというのが今の数字であります。もちろん、いろいろなとり方があると思うんですけれども、ラスパイレス指数だけをもって、地方公務員がもらい過ぎているということには必ずしもならないんじゃないかと今の数字は示していると思います。

 これまでも、首長さんたちは、本当に血のにじむような努力をされて給与引き下げをやってこられた。その成果が今の数字ではないかというふうに感じるところでありますけれども、大臣、今回の引き下げの理由を改めて伺いたいと思うんです。通告していませんけれども、済みません。

新藤国務大臣 今回の引き下げは、私は、高いか低いかとか、そういう財政的な問題のみで考えてはいないということであります。

 日本の再生のために、まず国家公務員が自分たちの身を削って国民の先頭に立つ、こういう姿勢を示してくれています。また我々国会議員も先頭に立って、さらにそれを超える削減をし、協力しよう、こういうことでやっております。そして、ここで今までの混乱に終止符を打って、もう一回、日本再生のきっかけにしよう、こういう中で、地方公務員の皆さんにもぜひ一緒になって協力してもらえないだろうか、全体の奉仕者である公務員が、まず隗より始めよで姿勢を示していただけないだろうかということが一つ。

 それから、国挙げて国の再生をするとともに、財政再建も果たしていかなくてはなりません。その意味において、協力をいただきたい。さらに、そこに地域の活性化をしていかなくてはならない。そのためにも協力をしていただきたい。

 さまざまな問題があって、これまでの行革努力、削減努力、これも承知の上で、ぜひここは国と地方で力を合わせてやっていただけないだろうか、こういう思いでお願いをしているということでありまして、今年度の臨時特例の措置として要請をさせていただいた、こういうことでございます。

奥野(総)委員 国家公務員は割とわかりやすいんですね。全体の、まさに国家の奉仕者で、国の奉仕者であるから、震災のために身を削って、そのお金を復興財源に充てるというのは非常にわかりやすいんですが、地方公務員の場合に、震災復興というわけでもないし、今の仕組みだと、防災、減災の方に回すということなんですね。必ずしもそこは理由がはっきりしない。

 まず、防災、減災である必要があるのか。例えば福祉でもいいし、社会保障でもいいし、そちらに回してもいいんだと思います。これまでも十分、地方の行政改革という意味ではもう給与は下げてきたわけですから、改めてここで引き下げを求める理由があるのかというのは非常に疑問であります。

 今の点、防災、減災になぜ充てているのかということを伺いたいと思います。

新藤国務大臣 防災、減災は、二十三年度の補正から始まりました。今我が国の喫緊の課題は、被災地の復興とともに、やがて来る次なる災害に備えて、国じゅうの命を守る、そういう再点検をしなくてはいけない、その意味において、この防災、減災の優先度は高い、私はそう思っております。

 あわせて、今の地方の行革努力を反映した、そういった、頑張った人が報われる、頑張った自治体が報われるというよりもきちんと光が当たる、こういう形をつくるために、これはもう今年度の新設事業でありますが、地域の元気づくりというものを私たち考えさせていただきました。そして、それを、自分たちの身を削ったものを地域経済を刺激するために使っていただきたい。

 ですから、地方公務員の皆様は、これはなぜだとおっしゃる、そういう方がいらっしゃるのもわかるし、たくさんの御意見を頂戴しています。でも私は、そこの当該市町村にお住まいの住民の方々の声もぜひ聞いていただきたい、このように思います。

 みんなで頑張るんだというときに、公務員が隗より始めよ、そして、我々は、経済を持ち上げて、給料も上げていこうじゃないか、景気を上向けさせようじゃないか、このようにやっておるわけでありますから、みんなで努力すれば、必ずそれは、そういう結果は、やがてあらゆるところに反映されてくるわけですから、まず第一に、公務員は頑張ろう、こういうお願いをさせていただいたということで、この給与の削減協力分を見合ったもの、それはバーターではありません、バーターではなくて、その気持ちに見合った分をこの防災、減災と地域の元気づくりで使おうじゃないか、こういうふうな形を考えさせていただいたということでございます。

奥野(総)委員 ただ、この間の補正ででも、元気が出る交付金でしたっけ、地域の元気づくり交付金でしたっけ、ああいうものがあって、本当にじゃぶじゃぶとお金が舞っているわけでありまして、我が党は再三指摘させていただいておりますけれども、全国、公共事業だらけで、生コンが足りないとか人が足りないとかという状況になっているわけでありますから、そこで、必ずしも地方公務員の給与を下げて、それをこういった部分に充てる必要性が本当にあるのかということは、私も極めて疑問だということを申させていただきます。

 そして、もう一点。こうした防災、減災に充てるということでありますけれども、防災、減災、公共事業でありますから、単年度で終わらないものもあると思うんですね。そうしたものについて、では、来年度、その財源、大臣、先ほどから、今年度限りの措置だというふうに引き下げをおっしゃっていますけれども、来年度からの財源はどうなるのか。実は、先ほど来、もう一度、年末に交渉してという話をされていますけれども、交渉の結果次第では、また引き続き引き下げがあるのかないのか、その辺について伺いたいと思います。

新藤国務大臣 これはまさに総合的に検討しなきゃいけない問題だ、このように思います。

 まず、来年度、二十六年度ですね、今年度の我々の財政運営と国政運営によって、二十六年度の経済状況がどうなっていくか、また地域の経済がどのような状態になっているか、これを見なくてはならないというのがございます。それから、事業において継続性が必要とされるもの、これについては、またそれなりの手当てをしていかなければならない、このように思います。

 ですから、いろいろな変動要素があるわけでありますが、いずれにしても、総合的に考えていこうと。そのときには、地方団体からも御要望いただいておりますが、これは国と地方、地方の声もしっかりと聞いた中でやっていきたいと思います。まず、二十四年度に始まった臨時の異例の措置のときに国と地方との話し合いがやや足りていなかったのかな、私はそういう思いがございます。ですから、私どもが政権を担わせていただいて、私も大臣になって、その件に関して地方との再三にわたるお話し合いをさせていただいているわけでありまして、今後のことにつきましては、これはぜひ地方の声もきちんと聞いた中で、国家全体としてこれまた検討の上で対処方針を決めていきたい、このように考えています。

奥野(総)委員 今の御答弁を伺いますと、今年度限りの措置といいながらも、話し合いによっては引き続き引き下げもあることを否定しないというふうな受けとめもできるんですが、そこはそういうことなんでしょうか。

新藤国務大臣 これは全く不確定であります。やるともやらないとも、どちらでもない。そういう意味で総合的に検討していかなくてはいけない、こういう状態でありますし、それは内閣全体でまた議論をしていかなくてはいけないし、さらには、各政党からの、与党も含めて、そういった国民の声、議会の声、こういったものも踏まえて、これはあらゆる意味での総合的な検討が必要だ、とても重要なポイントだと思うんですが、そこはとにかく状況を見ながら検討していくしかない、こういうことだと思います。

奥野(総)委員 そもそも、やはり地方公務員の給与というのは自治体で自律的に決めていかなければならないものだというふうに私は思いますし、それが地方自治の本旨だというふうに思います。

 我々もこの間、ちょうど解散のときに、地方公務員改革法、労働基本権付与のための法案をたしか出したところで終わったと思うんですけれども、あの法案は、そういった意味で、自律的に労使が話し合って、地域が自主的に給与水準を決めていくというために私は必要な法案だったと思っておりますが、もうこれは出さない、やらないということなんでしょうか。

新藤国務大臣 自律的労使関係制度について法案をどうするか、これはさまざまな御意見がございます。そして、前政権で試みがなされたことも事実であります。ですから、そういうものも踏まえて、国家公務員制度改革基本法、こういったものが既にありますから、それも含めて総合的に検討をしていきたい、このように思っております。ですから、その検討がなされないまま、現状の、今までの法案をそのまま出すということは考えていないということを私はもう既に答弁をさせていただいております。

奥野(総)委員 出さないということなんだと思います。

 こういう話は我々が言っているだけではなくて、給与引き下げについては地方六団体からも声明が一月に出ております。

 一部読ませていただきますけれども、「そもそも地方公務員の給与は、」「議会や住民の意思に基づき地方が自主的に決定すべきものであり、国が地方公務員の給与削減を強制することは、地方自治の根幹に関わる問題である。ましてや、地方交付税を国の政策目的を達成するための手段として用いることは、地方の固有財源という性格を否定するものであり、断じて行うべきではない。」ということですね。また、「本来、給与は地方公務員法により、個々の自治体の条例に基づき、自主的に決定されるものであり、その自主性を侵すことのないよう強く求める。」こういう声明が出ております。全くこのとおりだと思います。

 大臣、この六団体の声明に対して。

新藤国務大臣 私も基本的な精神においてそのように承知をしておりますし、もとより、私たちは、法令を超えて、権限を越えて、それらを行使するつもりはございません。今回のことは、国の、内閣の方針として給与水準を適正なものとする、こういうことで、閣議決定に基づいて、標準的な財政措置として地方公務員の給与の水準を算定させていただきました。

 そして、これに基づいて地方自治体がどのような給与体系にするかは、これは、地方議会での議論を踏まえて、条例によって自主的に決められるわけであります。我々とすれば、地方自治法などに基づいて技術的助言をさせていただいておりますが、これは、丁寧に、あくまで誠意を持って要請をさせていただく、こういう中で地方自治体が適切に自主的に決めていただけるもの、このように考えております。

奥野(総)委員 技術的助言とおっしゃいますけれども、従わないと、恐らく交付税額が減ったり、いろいろなことが起こるんだろうと思います。ですから、交付税を使って引き下げさせるというのは私はおかしなやり方だと思いますので、断固反対をさせていただきます。

 ちょっと早いですけれども、時間となりましたので、午前の部はここまでということで、また午後、引き続きよろしくお願いをいたします。

北側委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    正午休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

北側委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。奥野総一郎君。

奥野(総)委員 午前に引き続き質問をさせていただきます。よろしくお願いをいたします。

 午後はまた一括交付金の話をさせていただきたいと思いますが、前に御質問したときに、使い勝手をよくするんだと。要するに、各省に行かなきゃならないけれども、書類を少なくしたりして使い勝手をよくするんだ、そういう趣旨のお話だったと思います。

 例えで言うと、昔は、町のおすし屋さん、おそば屋さん、一軒一軒訪ねていって、おすしを食べ、おそばを食べとやっていた。我々がやろうとしたのは、フードコートをつくって、中にお店があるんだけれども、一カ所に行けばいろいろなものが買える、だから、二千円持っていけば、おすしもおそばも食べられるというふうにしようとした。そういう例えだと思うんですね。さらに進めると、レストラン、座っていて、メニューを見て注文すれば出てくる。それが、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、私は究極の一括交付金の姿だと思うんですね。そういうふうに我々はしようと思った。

 そういう理想からすると、今回は、フードコートを潰して、やっぱりおそば屋さんに行ってください、これまで箸の上げおろしまでうるさく言っていたけれども、そこはもうちょっと愛想よくしますから、おそば屋さんに来てくださいね、そういう話だと思います。これは我々が考える地域主権には明らかに逆行するというふうに思います。

 一点伺いたいんですが、島尻政務官に来ていただいていますけれども、沖縄は一括交付金が残っているんですね。これが残っている理由。それから、大臣によって、廃止した理由というのは、戦略交付金については使い勝手が悪かったということが廃止の理由とおっしゃっていますが、これが残っている理由、あるいは使い勝手について問題はないのか、改めて伺いたいと思います。

島尻大臣政務官 奥野委員に御答弁申し上げたいと思っております。

 沖縄振興交付金は、昨年三月に成立をいたしました改正沖縄振興特別措置法の規定により、沖縄県からの要望を最大限尊重して創設されたものでございます。

 いわゆる沖縄振興法は、昭和四十七年の本土復帰以降、五次にわたり、沖縄の特殊事情を踏まえまして、十年ごとに策定、改正してきたものでございます。今回のこの交付金は、その流れの中で、沖縄の強い要望を尊重して、ソフト、ハード一体のものとして法律に位置づけた上で創設されたものでございます。

 平成二十五年度予算案におきましては、沖縄県の要望を踏まえて、ソフト交付金八百三億円、ハード交付金八百十億円を計上させていただいたところでございます。

 沖縄振興交付金は、使途の自由度が高く、例えば、産業振興に必要な施設等の整備、それから、人材育成、子育て支援、離島振興といった幅広い事業への活用が可能であるために、戦略的に活用することによって沖縄の経済の自立に大きく貢献できるものと思料しております。沖縄県や市町村からも、沖縄振興交付金の創設については感謝していただいているというところでございます。

 今後、これら沖縄振興交付金を効率的かつ効果的に活用いたしまして、沖縄の実情に即した沖縄振興政策を展開することによって、沖縄が日本経済活性化のフロントランナーとなりますように強く期待しているところでございます。

奥野(総)委員 今の御答弁を聞くと、非常にありがたかった、すばらしいということであります。だから、これはなくさない方がいいわけですよね。

島尻大臣政務官 もちろん沖縄県の要望があってこの沖縄振興交付金というものがあるわけなんですが、先ほども申し上げましたとおり、このたてつけに関しては、沖縄振興法に基づいてこれが創設されているということでございまして、全国でのいわゆる一括交付金とは少々たてつけが違うのではないかということは申し上げさせていただきたいと思います。

奥野(総)委員 沖縄の重要性に鑑みて、法律でやったということだと思うんですが、使い勝手が悪ければ、別に法律を変えて潰せばいいわけでありまして、潰せと言っているんじゃないですよ、潰すと言っているわけではないんです。恐らく変えようという要望がないんだというふうに今受けとめさせていただきました。制度としてはよくできているというふうに受けとめさせていただきました。

 この振興特別推進交付金というのは、非常に特徴的でして、何でも使えて、それこそ難しい要綱もなくて、事後チェックでチェックを入れるということで非常によくできた仕組み、これこそあるべき一括交付金の姿だというふうに私も思います。

 では、これを全国に展開できないかというふうに政府の方にレクなんかで聞くと、いや、出先がないのでなかなか難しいんだと。要するに、執行するときに、やはり各省でないとできないんだ、こういうふうに答えが返ってくるのでありますけれども、だったら、出先を統合して、出先機関の統廃合に結びつけていく、あるいは道州制でもいいんですけれども、そういう形で出先を再編していけばいい話であります。

 ですから、前に進めるというのはそういうことだと思うんですね。こういう形のブロック型の補助金をつくって、出先の統廃合にまで進めていく、そして事後で評価していく。これは一つあるべき姿だと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。

新藤国務大臣 沖縄の振興交付金、これは、極めて政策的な判断によって、しかも沖縄という特殊的な事情も踏まえて、政府としての取り組みを強化した結果として、内閣府に沖縄総合事務局というのができて、そしてその中で、ハード・プラス・ソフトという中でやりました。

 では、これは全国どこでも同じようなものができるかというと、例えば、北海道特区の中にも、北海道のこういった出先事務所がありますが、統合している中身が違うんですね。ですから、それぞれが地域の特徴に応じて、沖縄ではこういうようなものがあった、これは我々もいいと思いますし、今までの沖縄政策の展開のその先にこういったものができているんだ、こういうふうに思います。

 これはもとより、地方自治体の自由度を上げる、そして、自分たちの裁量で、自分たちの得ている枠の中で仕事ができるようにした方がいい、私もそう思っているんですよ。ですから、できるものはどんどんやっていきたいと思います。

 しかし、地域自主戦略交付金については、まさに、窓口は一本で、内閣府で受けますけれども、結局その後の仕分けは全部各省に出しちゃうわけですね。事業執行も各省でやってもらう。手続も、自治体ももう一回それに打ち合わせをしなきゃならない、それから内閣府とも打ち合わせをする、担当省とも打ち合わせをする。そして仕事は、実際は予算はその担当省に移ってやってもらう。その時点で同じになっちゃうんです。

 かつ、社会資本整備総合交付金の中で、地域自主戦略交付金に行かなかった部分が取り残されていたわけです。ですから、社会資本整備総合交付金、これをむしろより自由度を高めた中で使い勝手をよくしよう。そしてそれは、自治体からの御要望も踏まえて、発展的改善と申し上げているわけなので、そもそも、これも発展途上だと思います。

 残念ながら、前政権でおやりになろうとしていた一括交付金というのも、これは、一括交付金といいながらも、地方の場合は、地方向けの経常補助金というのは、社会保障だとか教育だとか、もう用途が決められているわけですよね。ですから、そういうものが大半ですから、交付金にしたところで結局自治体の自由度は上がらないという制度的な問題もあります。

 それから、結局、市町村には展開できませんでした。なぜならば、それは、市町村の導入は、結局のところ、年度間の市町村事業の変動が大き過ぎて、そういった交付金でざくっと差し上げるのではなかなかなじまない、こういう問題があったわけであります。そして、そもそも前政権が目標としていました予算の一兆円強、こういったものも残念ながら達成できていないんです。

 したがって、私らは、今まで、前の人がやったからだめだとやっているんじゃないんですよ。今までのいいところは取り入れながら、さらによりよくするためには、しかも、私たちなりの考えで、実際に地方が仕事がしやすくするためにはどうしたらいいんだ、こういう中で考えてやっているわけですから、その結果としてまたいろいろな工夫の余地が出てくれば、それは変えればいいというふうに思っています。

奥野(総)委員 我々も、まだ発展途上だった、もう少しやらせていただければもう少し改善を加えられたというふうに思います。ですから、もっと大胆な発想で、出先も含めて、省庁のあり方も含めて考えるぐらいの気持ちでやれば、もう少し自由度の高い一括交付金になるというふうに思います。ぜひ地域主権を前に進めるということでやっていただきたいと思います。

 一括交付金の話はここまでにさせていただきます。

 それから、時間もあれですけれども、先ほど福田先生も伺いましたけれども、我が政権においては、地方交付税を一貫してふやしてきました。これは地方を大事にするというメッセージでもあったわけでありますけれども、今回減額された。これは、自治体に対して逆のメッセージを与えかねないという気もいたします。三位一体改革に戻るぞというメッセージを与えるように思いますが、大臣、いかがですか。

新藤国務大臣 これは、先ほども御説明いたしましたが、たまたま地方公務員の給与削減の影響額の四千億と今回の交付税の減額が同じ額になっているものですから、給料分を削られたというふうに思われるのかもしれませんが、そうではないのであります。給料分、削減していただくわけなんですけれども、しかし、社会保障のものがふえちゃうわけですね。

 結局、今度の交付税が減ることになった最大の要因は、税収見込みで地方税がふえている、結果として全体の地財の中で交付税の配分が少なくて済んだ、こういうことでありまして、そこはぜひお間違えのないように御理解いただきたいと思います。

奥野(総)委員 確かに一般財源はずっと同水準で確保しているということかもしれませんが、ただし、臨時財政対策債の発行額はふえているわけですよね。これは、交付税をたくさんもらって臨財債の発行を抑えるという考え方もあったと思うんですけれども、いかがですか。

新藤国務大臣 臨財債の発行は、それの制度の中で、足りない部分を国と地方で折半をして、それに充てる、こういうことであります。

 この臨財債、どのようにこれに頼らずに地方財政運営をしていくか、これもひとえに地方財政の健全化、そして、それは翻って日本経済の拡大、成長、大もとの根本原因はそこにある、このように思っています。

 安易な臨対債の発行に頼らずに財政運営をしていくのは基本でありますし、ぜひそのようにしていきたいというふうに思います。

 先ほど福田委員から資料をいただきましたけれども、結局のところ、GDPが変わらない、そして税収はふえるどころかどんどんと下がってしまっている。かつ、かつて、税率の変更をすると、私はそのとき与党にいて、言ったんですけれども、税率の変更による増減とそれから税収のプラマイをゼロにするというのを一緒にしないでくださいよという話を私、政府に言ったことがあります。

 税率は税率で設定をして、結果として税収がふえることは、それはよしとしなきゃいけないんですが、かつては、減税するということは、税収自体も減らなければだめだと。だから、所得税を削った分を、結局、その分住民税に移行して、そのときのやりとりも、そういったものが作用しちゃったわけなんです。

 ですから、私たちは、やはり生産を上げるとともに、適正な税をいただく、税率をそれぞれの暮らしに応じて負担感のないように整理していくこととあわせて、税収を確保するというのは非常に重要なことで、今のこの状態では、幾らやったって、制度を改善しても減っていくばかりでは、それは足りない分は債券を出すしかない、こういうことになるわけだから、これをしっかり私たちは、やはり言わなきゃいけないときはきちっと言わなきゃいけない。

 その意味においては、今回の消費税の税率変更は、これは極めて、今までにないことを、自民、公明、民主、三党が中心になってやろうとしているわけですから、これもやはり国を変えるきっかけになるのではないか、このように思っています。

奥野(総)委員 税収をしっかり確保していくというのは、私も全くそのとおりだと思います。

 ただ、地方財政といってみたときに、折半ルールがもうことしで、今年度で終わりですかね。こういうびほう策は、びほう策とあえて言いますけれども、もう限界に来ていると思うんですね。抜本的に見直していかなきゃいけない。毎年十何兆の財源不足が出るような仕組みは、やはり制度そのものが問題だと私は思います。

 ですから、この折半ルールの期限が来ること、現時点をもって、改めて、交付税率の引き上げなりあるいは制度の見直しなりを検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

新藤国務大臣 これも、私も同じように思うんです。

 ですから、この法定率の引き上げを我々は実際に要望しているわけです、事項要求しているわけです。しかし、残念ながら、国、地方の厳しい財政状況の中で、我が総務省の要求は実現をしていないのが現状であります。

 それから、法定率の引き上げを行って地方に手厚くなった分、全体が変わらなければ、国の負担がふえるだけのことになってしまいますね。ですから、臨対債も含めて、こういったものに頼らずに済むようにするには、何度も申しますけれども、もう一回国の全体を見直して、我々は、財政再建と健全経営、国家の経営全体を見直していかなくてはいけない、こういうふうに尽きるんだと思うんです。

 そして、来年度以降の折半ルール、また臨対債の措置につきましては、来年度に向けて検討しなくてはならない。ルールとして、今年度で、二十五年度で終わるわけですから、来年度については、またこれは検討してまいります、こういうことであります。

奥野(総)委員 以上で私の質問を終わります。どうもありがとうございました。

北側委員長 次に、小川淳也君。

小川委員 民主党の小川淳也でございます。

 久々に野党の立場から御質問させていただきます。大臣初め二役の皆様に、ぜひとも率直なところをお聞かせいただきたい。

 本題に入るに当たって、これだけ大きな政変の直後です、三カ月たったとはいえ。大きく政権がかわった。これに関連して、大臣の政治的な御見識からまずお聞きしたいと思います。

 率直に、政権復帰されて、いかがですか。率直な感想、所感をまずお聞かせください。

新藤国務大臣 私も国会に来て十七年目になるんだと思います。小選挙区の第一回の当選組であります。そのときに、やはり政治改革があって、国を変えようじゃないか、こういう思いで、同志が皆さん来ました。今民主党の幹部になっている人たちも大体私と同じようなときで、一緒にやってきたんです。この国を変えなきゃいけないというのは、与野党を超えて、政治に携わる者の責任だ、このように思いますね。

 そういった中で、私たちの改革がなかなか進められずに、結果的に、国民から、一度政権を交代してみたらどうだ、こういうことになって、民主党による政権交代が行われたわけであります。しかし、残念ながら、全てがうまく進んだとはなかなか言いがたい状態があったということであります。

 そして、私たちは、その三年三カ月の野党のときに、再び政権に戻るためにはどうしたらいいんだと考えたわけではありません。私たちの役割は何だったんだ、自民党はどうあるべきなのか、そういったことを考え直したんです。そして、野党になって結局よかったことは、今までの自民党政治の連続性を断ち切ることができたと、私は内部にいてそう思っています。

 自民党の反省すべきことの中で、変えなきゃいけないが、人間が変わっていないからなかなか変えられないことがあるのは事実なんです。そして、今まで政権が判断をして、内閣が出してきた方針がございます。これを変えるのには、今までの内閣の方針はどうなったんだと。外交も安全保障も経済もいろいろな意味で変えられない部分が、それをしがらみと言うならば、それでもいいと思います。しかし、それを我々は断ち切ることができたのが最大の成果だと思います。

 そして、原点に戻って、立党の原点、独立自尊の国をつくる、頑張った人が報われる社会とする、家族を愛し、地域を大切にして、国家全体の中で一人一人の人間を考える、そして世界の平和に貢献する、こういう我々自民党の原点に立ち戻ろうじゃないかと。

 こういう中で、必死にいろいろなアイデアを出しました。そして、野党にあっても、あの未曽有の大震災が起きたときには、七百項目のうちの五百項目を我々は提案いたしましたし、たしか七割以上の政府の法案に賛成をしてきたと思います。

 ですから、この国を立て直すためにどうしたらいいんだという中で、昔の自民党ではだめだ、そして、現在の民主党ではなかなかうまくいかない、だから、もう一度新しい形を追求してみたらどうだというのが、今回の政権交代の、我々が政権を再び担わせていただくその原動力になっているんだと私は思います。

 ですから、我々は、高揚感もなければ、もう一度、うれしいという気持ちはありません。そうではなくて、責任重大なんです。私たちならきちっと国を直せるといって、それで政権をとっても、それに結果が追いついてこなかったら、これはもう国民は政治を信頼することができなくなる。だから、私たちは今必死でやっている。政権をとるなんということは生易しいことではないし、皆さんも経験されたからわかると思うけれども、いいことだけではありません。むしろ大変な、厳しいことの方が多いわけです。

 ですから、私は、この今の機会は、自民党がうまくいくかどうかじゃないですよ。ここで日本がこけちゃったら、日本政府がこけちゃったら、日本国民はもう将来の希望を失ってしまうんじゃないか、そういう危機感の中でしっかりと自分の役割を果たしていきたい、このように思っています。

小川委員 私自身も含めて、私ども、今自問自答しています。あれは何だったのか、政権交代は。

 大臣の言葉の中から、うれしくも何ともない、あるいは緊張感、緊迫感、そして自民党も変わろうとした、そういうお言葉を聞いて、ある意味、これは、どっちの政権がよかったか悪かったか、いろいろ議論はあるでしょう。しかし、政権がかわるということの緊張感なりダイナミズム、これそのものは極めて大きいということを共有させていただくということを前提に、少し議論させてください。

 それで、ごめんなさいね、ちょっと時間がないので簡潔な答弁にぜひそれぞれ御協力いただきたい。

 この点、若手、中堅の意見も聞いてみたい。私が個人的に敬愛しております柴山副大臣。この点、野党時代の経験は自民党に何をもたらしたのか。そして橘政務官。珍しく、自民党の議員でありながら、野党としてスタートを切った。この時代、本当に真摯な姿勢で、総務委員会で何度も御質問をいただいた、たくさん歌の御披露もいただいた。御答弁前に歌を御披露いただいても結構ですが。お二人、若手なり中堅なりの見識をちょっと述べていただきたい。

柴山副大臣 過分なお言葉、ありがとうございます。

 一般的な話をすれば、野党である以上、議員立法ですとか、あるいは委員会で質問などを通じて、批判的な目で政府の政策ですとか手順を外から検証することができたということが非常に大きな経験だったと思います。ですから、我々が政権に復帰したときに、それこそ民主党の皆さんが目指していた政治主導ということをしっかり意識するようになった。これが、かつての与党時代と違って、私は大きな前進ではないかなというように思っております。

 私の所管でいえば、情報通信や郵政は日進月歩の分野ですから、それこそ外の目でしっかりと外部の人の意見あるいは民間の人たちの意見を取り入れるということが重要な分野です。ですから、野党の経験ということがそういう意味でも役に立っているのではないかというように思っています。

 以上です。

橘大臣政務官 小川委員にお答えいたします。

 おっしゃるとおり、野党から始めさせていただきました。三年間、この総務委員会で皆さんにお世話になり、きょういらっしゃっている中では、原口議員、また小川議員、黄川田議員、福田議員から真摯な御答弁をいただいて、大変勉強になったと思っております。その問題意識をやはり生かして、私も今、柴山副大臣の下で、放送、通信、郵政という分野になりますけれども、また、この国の発展のために努力していきたいと思っています。

 あわせて、皆さん方、今回、与党、野党かわっておりますけれども、その立場で、その質問席からどういうふうなことを質問したい、そうしたら、どういうことが問題意識か、これも私なりには自分の経験から理解できるところがございます。そして、皆さん方との議論を通じて、それを少しでも、やはりいいものは取り入れていくという、そういうことが政権として非常に大事だと思っております。これからも努めてまいります。

 では、許していただいて、短く歌を詠ませていただいて、終わらせていただきます。

 万葉集巻五、梅から桜の季節でございます、八百二十九番。

  梅の花咲きて散りなば桜花継ぎて咲くべくなりにてあらずや

 これからもよろしくお願いします。(拍手)

小川委員 一服の清涼剤をありがとうございました。

 それで、大臣、私が今自民党さんを拝見していて非常に手がたい、手ごわいと感じるのは、一様に謙虚さ、そして恐れ、これは民意に対する恐れ、そして政権を運営するということの厳しさ、難しさに対する恐れを皆さんがわきまえておられると私は感じるから、ある意味敬意を持って、そして野党の立場からいえば手ごわい、手がたい、そういうふうに拝見しています。

 坂本副大臣に具体的にお聞きします。

 麻生政権、自民党の最末期です。前政権の最末期、総務省の政務官として勤務しておられた。現在副大臣として同じような仕事に返り咲いておられる。政務二役の仕事は何か変わりましたか、それとも何も変わっていませんか。

坂本副大臣 一番感じますのは、中央と地方の格差、地方の疲弊、これがやはり年々厳しくなっているな、激しくなっているなというふうに思います。

 それから、麻生政権時代にはまだ芽吹きばかりでありましたクラウドとかあるいはG空間とか、そして準天頂衛星とか、こういった新たな情報通信が出てまいりました。ですから、そういう中で、そういった過疎とか限界集落とか独居老人とかあるいは耕作放棄地とかそういったものに、新たなこの情報通信分野を組み合わせながら、新たな地方自治といいますか、過疎対策といいますか、農業対策といいますか、そういうものができる可能性が出てきたなという思いはしております。

 ですから、広がる格差の中で、これまでとられてきた地域おこしあるいは予算、それと同時に情報通信等を使いながら、どれだけ均衡ある国土をつくっていくか、市町村をつくり上げていくか、これが一番変わった点であるというふうに思います。

小川委員 政策的にもそうでしょう。副大臣なり政務官としての仕事ぶりは変わっているのかどうか、お聞きしたい。

 柴山副大臣が、まさに政治主導を意識して仕事をしているとおっしゃった。よくも悪くもとあえて申し上げます。私どもの時代は、副大臣、政務官による、主宰する会議が山ほどあった。よくも悪くもとあえて申し上げます。

 そして、余り知られていませんよ、大きくは報道されていない、きょう地方税法の改正案、審議対象ですけれども、税負担軽減措置の適用状況を明らかにしたのは初めてですよ。前政権時代につくった、いわゆる租税特別措置の透明化法を受けて、こういうことを整理した。それから、再三議論になっていますが、一括交付金。国、地方協議の場が法制化された。直轄事業の負担金のあり方、見直しましたよ。一部廃止した。義務づけも大幅に廃止した。地方議員年金、坂本先生に大変お世話になりました。破綻のおそれを来したことを受けて、廃止しました。そして交付税特会の借り入れ、皆さんがつくった借金だ。私たちは一千億返した。一千億ずつ返したって三百年かかりますよ。しかし返した。

 随所に、未熟なところ、至らぬところは全て認めて、おわびもしなきゃいけないところもあると思う。しかし、しかかろうとした、意思を持った政府、政権であったことは間違いない。

 その意味で、坂本副大臣にちょっとお聞きしますが、今、政務三役会議というのはやっているんですか。あるいは、この税法そして予算に、副大臣として、俺はここにすばらしく影響を与えた、俺が決めた、あるいは大臣と相談してここに決定的な影響力を行使したということは何かありますか。

坂本副大臣 これは小川委員たちの政権のときの成果だと思いますが、役所の方が、役所主導ではなくて私たちにある程度任せてくれるようになりました。そして、自分たちが何をやるべきかということをやはり改めて自覚するようになりました。五つのミッションというものを大臣が言われて、それを総務省が取り込んで、五つのミッションでやっているのもそういうことであります。

 副大臣会議、政務官会議、やっております。毎週やっております。そして、次は何をやるべきなのか、このことも話し合っております。同時に、それぞれの副大臣、政務官が勉強会をつくって、チームを立ち上げて、そしてこれからのやるべき仕事というものを話し合っているところです。

小川委員 野党の立場からの質問でありながら、率直に、政権交代の意義そのものは自民党さんとしても非常に繊細な感覚を持って受けとめていただいたことに深く敬意を表し、心より感謝を申し上げたいと思います。

 冒頭、余りこういうことに時間を使ってもしようがないんですが、ちょっとこの公の場であえて発言として残させていただきたい。野党の皆さんにもお聞きいただきたい。特に維新の会の皆さん含めて、東国原先生。

 この政権交代の引き金を引いたのは、明らかに、〇三年の民由合併です。民主党と自由党の合併。それ以降、私たちはさんざんばらばらだという批判を受け続けた。現にばらばらだった。最後はばらばらになった。しかし、この政治に本格的な緊張関係をもたらすに当たっては、ばらばらだったことの無価値よりは、それでも一緒にいたことの価値の方がはるかにでかいと私は認識しています。

 そこで、特に維新の会の皆さん、今ある種万能感があると思います。勢いもあるし、見ていてうらやましい。しかし、この選挙の中で、選挙制度の中で、本格的に政治に緊張感をもたらすには、野党は一緒に戦わなければなりません。いや、与党にすり寄られるなら別です。野党にいるなら野党が力を合わせないと、とても勝負にならない。

 このことを体でわかるのに、小選挙区制度が入ったのが九六年。民由合併が成ったのが〇三年。七年かかっている。その間、四回国政選挙をやって、五回目でようやく一つになった。これぐらい国政で緊張感を持たせた状態をつくるというのは大変至難のわざです。そのことを、大阪で遠隔操作している人たちがわかるかわからないか私にはわからない。しかし、今申し上げたような、本当に政治に本格的な緊張感、正真正銘の緊張感をもたらすには、そういうことを、これは各党超えてだと思いますが、ぜひ国会にいるメンバーは理解する必要があると思います。

 余りにも大きな政変の後でしたので、ちょっと各論に入る前にお尋ねをさせていただき、また、押さえさせていただきました。

 その上で、もう再三皆さんがお尋ねになられていますから、大臣、ちょっともう辟易されるかもわかりませんが、私が、今自民党さんを見ていて謙虚さが見えるのが非常に手ごわいと申し上げました。しかし、今回の交付税法の改正、この地方公務員の給与削減に関しては、どこかちょっと思い違いがあるんじゃないかな、その謙虚さをややもすれば少し忘れかねないような横暴さ、あるいは場合によっては傲慢さ、あるいは一方的さをやや感じます。

 我が党の奥野委員が、ラスパイレス指数という客観指標からアプローチした。私は、ちょっと法制的にお聞きしたい。

 大臣の思いはわかりました。大臣のお手紙、東日本大震災、これは復興を頑張らなければなりませんね。それから地域経済の活性化、それもそうでしょう。消費税について国民の理解を得るために行財政改革をやらなきゃいけない、これもそうでしょう。大臣の思いとしては一〇〇%共感します。しかし、ここは法治国家であり、法制的なたてつけを常に意識しながら政策は実行してもらいませんと、私の思いがこうだからこうですでは済まない世界があります。

 大臣、こういう形で地方公務員に対して給与の切り下げを要請する法的な根拠は何ですか。

新藤国務大臣 これは、私たちは要請をしているわけでありますが、この要請の法的な根拠は、地方公務員法の五十九条、そして地方自治法二百四十五条の四に基づく技術的助言という形でお願いをしているということであります。

小川委員 これは、技術的助言でできるほど簡単な軽い話ですか。大臣、いかがですか。

新藤国務大臣 政権の運営方針は内閣で共有されます。そしてそれは、今回、日本再生のために、そういった形で、この公務員給与を、国に合わせて地方にも準じた形でお願いしようじゃないか、こういうことを閣議決定いたしました。それに基づいて、標準的な財政の算定基準を設けて、それに基づいた交付税を組んだわけであります。これは、政治の判断として、こういうことをお願いしたいということであります。

 ただ、あくまでこれは要請であって、実際の給料の措置については、地方議会が開かれて、その中での議決を経て、条例を制定して行われるものであります。

小川委員 大臣、閣議決定を支える法的秩序について聞いています。閣議決定したからいいんじゃない。閣議決定を支える法的な背景は何かと聞いている。いかがですか。

新藤国務大臣 これは、あくまで、地方に対して国が指導的助言を行うことができる、こういう法律に基づいてやっているわけであります。

小川委員 まさにそこはちょっと議論の残るところなんですが。

 国家公務員の給与削減は、当然のことながら、特例法をつくりましたね。法律を改正したんですよ。地方公務員の場合、地方公務員は、大臣は任命権者ではありませんよね。知事、市町村長も大臣の部下ではない。しかし、大臣は、さまざまな権限、作用を通じて、彼らの地方自治行政に対して多大な影響力を行使し得る立場にある、法的に。しかし、公務員の給与に関しては、地方公務員法に規定がありますね。二十四条三項、地方公務員の給与は、生計費を勘案しなさいと書いてある。国の基準を勘案しなさいと書いてある。他の公共団体と書いてある。民間の給与と書いてある。

 今回、どれですか。あえて法的根拠を求めれば、私はここしかないと思いますが、どれですか。

新藤国務大臣 御指摘のように、まず、職員の給与の法的な根拠としては、地方公務員法の二十四条第三項、「生計費並びに国及び他の地方公共団体の職員並びに民間事業の従事者の給与その他の事情を考慮して定められなければならない。」このようにされているわけであります。

 加えて、私たちは、今回、国家公務員の給与の減額を定めた臨時特例法の附則の第十二条において、「地方公務員の給与については、地方公務員法及びこの法律の趣旨を踏まえ、地方公共団体において自主的かつ適切に対応されるものとする。」というふうに規定をしています。

 ですから、今回の要請は、これらの法律の枠組みを前提にして、そして防災・減災事業、それから地域経済の活性化、こういう日本の喫緊の課題、そして日本の政府が取り組む日本の再生について、必要な取り組みとしてお願いをしているということでありまして、地方公務員の給与についてのみの、別の立法措置というのは考えていない、こういうことでございます。

小川委員 そこがまさに議論の分かれるところなんですよ。

 それで、大臣、誤解を招いてはいけないので、私、ちょっと立場をはっきりさせていただきたいと思います。

 きょうは、地方公務員の労働組合の幹部の方もおられる。私もいろいろ要請を受けていますよ。しかし、こういう時世にあって、公務員の給与を七%、八%、地方公務員について削減せざるを得ない、あるいはするしかない、あるいはするべきという結論については、大きな異論はありません。そういう立場で今質疑に立っています。

 しかし、先ほど来申し上げていますように、結果の妥当が、あるいはおおむねストライクゾーンに入れば、どんな球を投げてもいいんだということにはならない。この国のルールであり、手続であり、法的な支柱であり、そういうことに対して詰め倒した議論をしてもらわないと、これは特に人件費にかかわることですから、私は異論を差し挟んでいる。

 この二十四条三項の読み方ですが、地方公務員給与は国に準拠、いわゆる国準拠規定ですね。これは、臨時的に、震災対策で、国家公務員が給与を削減したら、そういうことも読み込むという趣旨ですか。いかがですか、大臣。

新藤国務大臣 今回は、その法律の範囲であって、さらにそこに政権の判断が加わった。日本の現状を再生し、是正するために必要な政策は何かということで、政権として検討した結果、これは方針として出したものだということであります。

 それから、誤解のないように委員にも御理解いただきたいと思いますが、国並みに七・八%の削減を要求しております。しかし、現状は、地方自治体が既に行革努力をしていて、国よりも、下げた国よりもさらに努力している団体もございます。そこには一切の、それ以上の努力を求めるものではありません。ですから、国が定めた基準にまだ届かない部分をやってくださいと。

 ですから、例えば、今ラスパイが一一〇になっていたところは、そこから七・八削っていただきます。でも、例えば、今、地方自治体のラスパイが一〇四とかだったらば、それは四を削っていただければいい、こういうことであって、地方自治体の行革努力というものはその中に反映されるようになっているのであります。

 それから、労働組合の皆さんが、いろいろな御意見がある。それは、自分たちの生活にしっかりと責任を持たなきゃいけないという意味において、その責任を果たされていることは、私は尊重したいと思います。しかし、では、この措置について、国民の間で、その存続する市町村の、その地域内の住民の方から、そういった声が私にはまだ届いてはおりません。

 これは、国を挙げて、公務員を挙げて、この国の再生のために頑張るんだ、民間の経済を持ち上げようじゃないか、地域の経済を活性化させようじゃないか、こういう中で、今回は一回みんなで頑張ろうじゃないか、こういうお願いをしているということをぜひ御理解いただきたいと思います。

小川委員 大臣、気合いもわかりました。思いもよくわかった。しかし、気合いで、思いで物事を進めていい国家の体制ではないと申し上げている。ですから、法律のしっかりした背景が必要だということを申し上げている。

 ですから、水かけ論になっては時間ももったいないんですが、私は、結論として、これは地方公務員法の特例法を出すべきだ、法律を改正すべきだと。政治判断です、あるいは、さまざまな事情を勘案しました、そんな程度で要請できるほど簡単な話じゃない、そのことを指摘申し上げたい。

 これは自主的なんですよね、あくまで。要請はするが自主的。ということは、言われたように、やったからといって何らメリットもなければ、言われたように、やらなかったからといって何らペナルティーもないということでいいですか。

新藤国務大臣 当然ペナルティーというものはございません。しかし、これは地方交付税の基準財政需要額の中で給与の算定というのもありますから、それは公共団体が自主的に運用をされていくもの、このように思っています。

小川委員 まさにそこなんですよ。

 お手紙を出して、総務大臣として私の思いはこうだ、では、仮に百歩譲って、そこまではよしとしましょう。しかし、自主的だと言っている以上、やれば何らかのメリットがあり、やらなければ事実上メリットがないことをもってデメリットになって返ってくるという制度設計はおかしいと思いますよ。

 リストラをこういう形で、公務員の頭数にせよ、人件費にせよ、抑制したら金を上げますというやり方は過去にやったことはあるんですか。いかがですか。

新藤国務大臣 やってもメリットがない、今こういうお話がありましたけれども、これは何よりも、地方自治体がみずからの努力で財政再建と行政改革を行っていくのは、国が強制する前に、地方自治体がおやりになっていることでしょう。そして、それに対して今、国と地方が足並みをそろえていただきたい、こういう御要請をして、それを皆さんで、議会で判断して、その場合には条例を制定することになりますね、こういう制度に乗って言っているわけであります。

 これは、地方が、国から言われて何かやるんじゃないんですよ。自分たちがやるのが当たり前じゃないですか。そういう中で、しかし、国家として、国の中でみんなで一律で頑張ろう、そういう要請をしているということであります。

 ですから、これが何か地方いじめのように聞こえたならば、私は、それは地方自治体の皆さんは心外だと思いますよ。そんなことを言われるまでもなく、まず、そもそも自分たちが行革努力をしているわけなんですから。

 行革努力をしたその反映は、地域の元気づくりという新しい事業を制定して、その中で、ことしだけじゃありません、この何年間かの人件費の削減と定員の削減努力に応じてまず均等配分した上で、さらに、頑張った自治体にはそれが反映されるように、行革努力が報われる、そういう算定をしてほしいというのは、これは自治体からの御要望でもあります。こういうものにも応えて私たちはそういう制度設計をさせていただいている、このように御理解いただきたいと思います。

小川委員 事は人様の人件費という極めてセンシティブな、重要な課題ですよね。

 それに対して、一定程度政府として要請をする、具体的に目標値を定める。何段階か進んでいくわけですよ。やったらやっただけ、これは言葉は悪いですが、国家公務員の平均給与、ラス指数に言う平均給与を下回れば、二千億円の分け前にあずからせますよという制度でしょう、今回の交付税法の改正案は。いやいや、やればやるほどその二千億円の分け前はふえますよ、やらなければゼロですよということでしょう。

 これは、大臣の気持ちはわかる。要請したい内容も理解します。しかし、それを実現するための手法としては極めて品がないし、政策の執行をするに当たっての倫理観といいますか、そういうものについて議論の余地がある、議論が残る。このことは、今後も含めてでありますが。

 これは、公務員の給与ももちろんそうなんですが、地方交付税法、地方交付税、これは、予算委員会で片山大臣、いい質問をされていますけれども、片山元大臣ですか。

 大臣、地方交付税法を一回読んでみてください。第一条には、自治体が自主的に財産を管理する、財源の均衡化を図る、地方自治の本旨の実現、地方団体の独立性を強化することを目的とすると書いてある。

 今回のリストラの成否に合わせた単位費用、これは基準財政需要額と言えるんですか。これは財政需要を合理的に測定したものですかという議論があるわけですよ。

 地方交付税というのは、財政局の皆さんにも心してお聞きいただきたいと思いますが、非常に恣意的だという批判が常にある。不透明だ。これは自治体の財源ですか、それとも自治財政局の財源ですか。その辺、今後のことも含めて、心して制度設計に当たっていただきたい、大臣。

 ちょっと通告外かもしれませんので、別にわからなかったらわからないで結構です。基本的な考え方にかかわる部分なので、その点だけ答弁いただいて終えます。

 これは被災地もそうなんですね。例外じゃないんですね。これだけ職員が流された、昼夜分かたず働いている、被災地の自治体ものべつ幕なしに、給与を削ったら金をやりますよということになっているんですね。その事実が一つ。それから、地方議員、なぜ入らないのか。入っていないと私は聞いていますが、入っているなら入っているでいい。入っていないなら、なぜ入っていないのか。この二点、お聞きして終わります。

新藤国務大臣 これは、被災自治体の皆さんにもひとしく要請をしております。

 私も、心情的には極めて感じるものがあります。また、被災の自治体の市長さんや町長さんたちとは、私、直接お話ししてありますから、いや、それは、我々はと、こういう声もあります。しかし、その上でも、自治体においても、それでもラスパイを下回っている自治体もあるわけであります。行革努力というのは、被災自治体であってもお願いをしなければならない。最終的には、自主的な判断をみずからがおやりになることになるわけでありますが、我々としては、例外は設けてはおりません。

 それから、地方議員の皆さんは、あえて今回の措置の中には含まれておりません。しかし、その町の運営に責任を持つ議会の議員が、みずからが自分の町の運営の状況を考えて、その中で対応されるものと私は思っております。

小川委員 限られた時間ではありましたが、議論させていただきたかった論点、この中には、今後、大臣がさまざまな政策立案、実行されるに当たっても、ぜひ検証をしていただいたり、あるいは、頭の片隅で結構です、あのとき、ああいうことを言われたな、議論があったなということを今後ぜひ反映していただける機会を心から望んで、質疑を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

    〔委員長退席、徳田委員長代理着席〕

徳田委員長代理 次に、上西小百合君。

上西委員 上西小百合です。

 通告に従って質問させていただきます。

 まず、今回の改正法案の中で、地方財政対策の一つに、地方公務員給与の臨時特例として、本年七月から国家公務員と同様の給与削減を自治体に要請する旨が挙げられています。大手上場企業の労使交渉でボーナスが満額回答だったとか、株価が上昇しているというニュースが流れる中で、世の趨勢に反する事案のように思われてなりません。

 加えて、北海道夕張市の財政破綻を機に、どの自治体も起債制限団体や財政再建団体に陥らないようにさまざまな歳出削減をし、本来手をつけてはならないような基金の切り崩し、そして定員削減や既に大幅な給与カットをしている自治体は実に多いのが現実で、これまでの地方の努力の認識をしていないのではないかという声も聞かれています。

 改めて、今回の要請をするに至った大臣のお考えをお聞かせいただけますでしょうか。

新藤国務大臣 これまで独自の給与の削減や行革努力をおやりになってきた自治体の努力には、私は承知をしておりますし、敬意を表したいというふうに思います。

 そして、その上で、今回は、日本をもう一回再生するんだということが我々政治の責務です。その先頭に立って仕事をするのが内閣です。また、行政の責任として我々がやらなければいけない、このように思っているんです。その中で、今、民間企業は給与を上げろと、それは我々もそういう要求をしています。

 そういう中で、他党のことでありますが、民間には、内部留保があり、これまでの経済を乗り切るためのいろいろな政策の中で、人件費が上がらない。もちろん、利益が出ていないんですから人件費を上げづらい部分もありますが、一方で、内部留保があって、それが投資にも回らないし人件費にも行かない、こういう現状があるわけであります。

 経済の先行きが見えなければ、企業は新たな手を打つことはできないと思います。ですから、我々は、大胆な金融緩和と機動的な財政出動によって、さらにそれに民間の需要を想起させる、そういう経済成長戦略をもって、企業がお金を使いやすい状態に、そして金融機関がお金を貸しやすい状態に、そういうものに持っていったわけであります。その中で、今回の賃上げ要請に応じて、呼応する企業が少しずつ出てきている。まことに喜ばしいことで、ありがたいことだと思っています。

 一方で、国と地方は巨額の借金を抱えているんです。内部留保どころではありません。巨額の借金があるんです。この財政再建をなし遂げないまま、国の再生が起こり得るわけがありません。一度にはできません。ですから、少しずつでもやっていこう。そして、ここで一回リセットするためにも、国、地方がその姿勢を国民の前に示そうではないかということで、今回の給与削減をお願いするということになったのであります。

 行革努力をやってきた。大変な血のにじむ努力だと思います。しかし、それでも国の標準よりも高いというのはどういうことなんですか。どれだけ下げたかではないんです。そもそもの基準が高いか低いか。

 こういうことから考えてみれば、悪いとは言いませんよ。それぞれの町の事情があるんですから。しかし、国の経済が高度経済成長してきたときに地方はどっと伸びたんです。国はそういう体制になっていませんから。国と地方にはそもそもの経済運営の中の違いがあります。それから、給与体系の違いもあるんです。この十年や二十年の中でいえば、地方は大変な努力をしているとおっしゃる。しかし、その前のところからいえば、一体国家が、経済成長でぼんと上がったときにどういう状態になったのかというのは、私は長いスパンを見るべきだと思っています。

 それから、公務員と民間の給与比較も、景気のいいときは自分たちはどんどん給料を上げられて、それでも公務員の給料なんか上がりません。景気のいいときに、公務員給料けしからぬなんて声も出ませんでした。それが、今度は景気が悪くなると、けしからぬと。これも私はいかがなものかなという気持ちもございます。公務員は一生懸命みんなやっている。

 それぞれの制度の中で、今回のことは、総合的に考えて、一度、日本再生のためには国、地方が一緒になって頑張りましょう、こういうことでお願いをした。そういうことだとぜひ御理解をいただきたいと思います。

上西委員 ありがとうございます。

 今回の地方公務員の給与に関する要請は、全国おのおのの地方の給与カット、そして定員削減などの取り組みを勘案すべきであり、全地方公共団体に対して押しなべて一定額、一定率の給与削減を求める性質のものではないと考えていますが、大臣はどのようにお考えなのか、お聞かせください。

新藤国務大臣 そのとおりでございます。

 ですから、行革努力を既に行っていて、国の求める、国並みの水準に達しているところは、それは今回の削減要請はしていますが、やる必要がないのであります。

 国の削減を上回って、そして、今回下げても、まだそれでも高い自治体がございます。国に対して地方のラスパイが一〇七ぐらいですから。でも、今、全体で、一一〇を超える自治体もあるんです。そういうところは一〇〇に下げろとは言っておりません。国が七・八削った分、国よりも高いところについては、その七・八を削ってくださいねと。さっきも言いましたが、ラスパイが一〇五であれば五を削っていただければ結構、一〇三であれば三を削っていただけば結構。

 それぞれの行革努力に応じて、とにかく今国と地方が水準をそろえませんか、こういう要請をしているんだということであって、委員が御指摘のことと同じ思いで我々は要請をしている、こういうことでございます。

上西委員 各自治体においては、過去の歳出削減策に加えて、現在でも、三十五人学級の導入、そして、学校などの耐震化策、治安対策として警察官の増員、自治体病院の拡充そして機能強化などなど、本当に、住民ニーズに即応するため、随時大変な財政の負担があり、任務も多種多様化しているにもかかわらず、平成六年をピークに職員数は低減しているのが現実です。また、途中、多くの自治体で大合併が行われ、行政のスリム化は加速度をつけて進んだように思います。このように職員数は大幅に減った。さらに、給与水準までが、全国平均値では国の基準となるラスパイレス指数一〇〇を下回っているのは、地方自治体が抑制に抑制を重ねた努力の成果だとみなすべきだと思います。

 それにもかかわらず、国が一方的に地方交付税を削減して地方公務員の給与削減を強制する根拠を私は見出せません。総務省としての御見解をお願いします。

新藤国務大臣 ですから、ラスパイが下回っている部分には削減を求めていないんですよ。国の水準に達しているところには、それはそれで結構でございますと言っているわけで、大変な御努力をいただいているわけです。

 ラスパイが高いからといって、私は、それが放漫だとは思っておりません。それぞれの町の事情がありますから。しかし、現状において国の水準を上回るものについては国並みの水準にしていただきたい、こういうお願いをしているのであって、今御指摘がありました、国の水準を下回るものに強制的なものを、もちろん強制的に進めておりませんけれども、そもそも国の水準を下回るところには求めてはいないんだということは御理解をいただきたいと思います。

上西委員 ありがとうございます。

 ただ、私たち、地方の声を聞きますと、やはり強制的に感じているところもあるということを御理解いただければと思います。

 また、国家公務員の給与が七・八%削減された際、その減額分は、東日本大震災を契機とする防災・減災事業の充実や地域活性化のニーズがあることから、事実上、こうした事業に充てる財源になると説明を受けてきました。

 一方で、先ほど確認したとおり、地方公共団体における職員数削減の取り組みは既に積極的に行われ、こうした地方の取り組みも反映した元気づくり推進費の算定を行うと伺っていますが、具体的な算定方法とそのベースとなる考え方の御説明をお願いします。

坂本副大臣 地域の活性化等の緊急の課題に対処することから、普通交付税の基準財政需要額として、新たに臨時費目、地域の元気づくり推進費を設けて、全ての地方公共団体について、人口を基本にして算定することにしました。

 その際に、それぞれの地方公共団体のこれまでの人件費削減の努力、それからラスパイレス指数と職員数の削減率、このことを反映することにしております。

 まず、ラスパイレス指数につきましては、直近、平成二十四年度、または直近の五年間、二十年度から二十四年度の平均値の小さい方を用いて、一〇〇を下回る度合いに応じて割り増し算定を行うというふうにしております。

 それから、職員数につきましては、全国の職員数がピークでありました五年間、平成五年から九年まででありますけれども、その平均数と、直近の五年間、平成二十年から二十四年度まででありますが、その平均職員数による削減率に応じて割り増しを行うというふうにしております。

上西委員 ありがとうございます。

 給与削減と見合いの額である約九千億円が、このたび、防災・減災事業と元気づくり推進費で措置されることとなっていますが、先ほどの説明から、元気づくり推進費について、この措置は、地方の行革努力を反映した算定を行うこととなり、基準財政需要額に反映されるはずです。

 その一方で、地方債は、地方交付税ではなく、起債をさせるのですから、給与カット分に見合う現金を確保したことにはなりません。本来であれば、行革努力の総額を交付税として確保し、そして、地方団体の借金である地方債で確保すべきではないと思います。それを地方債で確保する真意は何でしょうか。御答弁をお願いします。

坂本副大臣 今回の給与削減と同時に、その削減に見合いました事業、今言われました、八千五百億円として、防災・減災事業や地域の元気づくり事業を新たに歳出に計上しております。

 このうち、防災・減災事業につきましては、公共施設の耐震化や避難施設の整備などの建設事業を内容とするものであり、これは、現世代の住民と便宜を受ける後世代の住民との間の負担の公平性の観点から、地方債により実施することが適切であると考えて、地方債を財源というふうにしたところであります。

上西委員 ちょっとわからないんですけれども、ちょっと時間がないので、次の方に行かせていただきます。

 一昨年三月十一日の東日本大震災では、筆舌に尽くしがたい大変な被害があり、また、多くのとうとい命が犠牲になりました。謹んで哀悼の誠をささげ、二度とあのような惨禍が起こることのないように祈るばかりです。

 私は、前回の質問時にも申しましたが、小学生のとき阪神・淡路大震災を経験し、電気、ガス、水道に交通機関などのライフラインが機能しなくなったときの困難さや悲惨さを体験して、改めて、備えあれば憂いなしの言葉の重さを痛感しました。しかし、災害は忘れたころにやってくるのも世の常です。そのようなことを考える中で、今回の改正法案にも、防災、減災対策費や消防関係費が多く盛り込まれていることを私は高く評価しています。しかし、例えば、またどこかで何らかの天変地異が起こったとき、災害医療体制は万全なのか、考えていては、本当にいても立ってもいられません。

 その中で、各地の大震災の折に注目を浴びる救急救命士の活動範囲のことについて若干質問させていただきます。

 大震災時には、町全体の大混乱で、消防機関が保有する救急車、救急隊員、消防団員だけでは対処できないのは火を見るよりも明らかです。そこで、救急隊員の行う応急処置の医学的な質を保証するメディカルコントロールについて質問いたします。

 先日、埼玉県久喜市で、体調不良を訴えた七十五歳の男性が、救急搬送で二十五の病院から計三十六回も受け入れできないと言われ、不幸にもお亡くなりになられたという悲しいニュースが流されました。また、二月の東京マラソンでは、心肺停止状態になったランナーをほかの選手が救命手当てをし、名前も名乗らず立ち去ったという美談がありました。

 久喜市の例では、かつて奈良県内で妊婦のたらい回しがクローズアップされて以降ほとんど同様の事例を聞かなくなっていたので、まだそのような前近代的な実態があるのかと驚き、また、腹立たしい思いがしました。

 県境を越えた医療機関へ男性が搬送されたのは一一九番通報から二時間半もたっていたそうですが、なぜすぐにその医療機関へ打診ができなかったのか、それが不思議でなりません。県境という壁があるなら、実際二時間半後には搬送しているわけですから、理由になりません。そのあたりをどのように総括されているのか、御答弁をお願いします。

長谷川政府参考人 お答えいたします。

 御指摘の事案でございますけれども、お話がございましたように、本年一月六日、埼玉県久喜市におきまして、七十五歳の男性が呼吸困難を訴えて救急要請をされました。そして、現場に到着しました救急隊が医療機関への受け入れ照会をお話がございましたような回数行いまして、結果として、三十七回目に茨城県の方の医療機関に決定して、男性を搬送させていただいたという事案でございます。しかしながら、残念ながら搬送後に男性の死亡が確認された、こういったことでございました。

 その問題が、委員もお話がございましたように、県境を越える問題を含めていろいろな問題があるんだろうと思いますけれども、埼玉県の方では、当該救急活動の検証や今後の改善策を検討していきたい、こういうふうに言っておると聞いておりますので、私どもとしても、連携していきたいというふうに考えております。

 それで、先ほど御質問の中にもございました奈良県の事案などを踏まえまして、消防庁では、傷病者の円滑な受け入れを図るため、平成二十一年に消防法を改正しまして、各都道府県に傷病者の搬送及び傷病者の受け入れの実施に関する基準というものをつくっていただくように義務づけておりまして、埼玉県を含めて、全団体で既に策定されております。このような事案が発生する前から、二十三年度から、その運用についてもフォローアップをするようにお願いをしてきたところでございます。

 しかしながら、この事案を踏まえまして、厚生労働省とも協力をしながら、必要に応じて、関係機関に対して、実施基準の的確な運用や実情を踏まえた改定などを促してまいりたい、このように考えております。

上西委員 東京マラソンの例では、一般市民の行為ですから美談になっていますけれども、専門的知識を有する救急救命士の免許を持つ者が救急業務以外で救急救命処置をすれば違法行為になるという矛盾点を伺ったことがあります。

 例えば、お年寄りがお餅を喉へ詰まらせた場合、一般人がピンセットなどの鉗子を使って咽頭や声門上部にあるお餅を取り出して救命すればヒーローになるのに、日ごろ救急車の中で、医師のコントロール下でなりわいとして活躍している医療専門職である救急救命士が行えば違法になるかもしれないというものです。

 実際は、構成要件には該当するけれども、緊急避難行為として違法性が阻却され、立件されたという例はなさそうなので、この部分の答弁を求めることはいたしませんが、医療行為には高度の専門的知識、技術を必要とし、その質の保証としての免許制度である点は理解できますが、先ほど申しましたお餅のような事例はどのように解釈すればいいのか、納得がいきません。

 そのような中で、救急救命士の役割を改めて考えてみますと、平成十三年三月の消防庁救急業務高度化推進委員会報告書に適切なメディカルコントロール体制の構築のあり方が示され、メディカルコントロール体制の構築が全国的に進められてまいりました。平成十六年には、都道府県メディカルコントロール協議会と地域メディカルコントロール協議会が全都道府県に設置されています。

 昨今の救急搬送の受け入れ問題についての改善には、メディカルコントロール協議会の法的位置づけを明確化させ、そして権限をしっかりと持たせることが救急医療システムの質の向上につながると考えます。それが、さきに述べました久喜市のような事例解消の一助になると確信もいたします。

 交付税で運営されているメディカルコントロール協議会の現状をどのように位置づけされているのか、また、今後はどのように位置づけしていくおつもりなのか、御見解をお答えいただきたいと思います。

長谷川政府参考人 お答えいたします。

 ただいまお話がございましたように、消防庁の方で設けました研究会を踏まえまして、平成十四年に消防庁、厚生労働省から通知を出しまして、各都道府県や各地域に、救急救命士を含みます救急隊員の応急手当て等の質を確保するためのメディカルコントロール体制強化、メディカルコントロール協議会の設置を促進してきた、こういうことでございます。これはお話のとおりでございます。

 そして、平成二十四年、昨年の九月一日現在で、都道府県のメディカルコントロール協議会は全都道府県で四十七、そして、地域のメディカルコントロール協議会は全国二百四十六設置されておりまして、これもお話がございましたように、全国で全ての消防本部の管轄区域においてメディカルコントロール協議会が設置されているという状況でございます。

 そして、その上で、平成十九年に全国のメディカルコントロール協議会連絡会というのを私どもの方が主導して設けまして、各メディカルコントロール協議会の役割や取り組みがより明確になるような取り組みをしてまいりました。

 今後とも、そういったラインで各協議会が活用されるように努力してまいりたいと思います。

上西委員 ありがとうございます。

 交付税で運営されているわけですから、なるべく責任の所在というのをはっきりさせていただきたいと思います。

 次に参ります。

 救急救命士は、救急自動車内でしか救急救命処置ができないという場所制限があるんですけれども、改めて、救急救命士法四十四条第二項に定める救急自動車などの定義を厚生労働省から御説明願えますでしょうか。

高島政府参考人 お答えいたします。

 救急救命士法四十四条二項で、救急用自動車という言葉が使われております。一般的には、救急用自動車とは、救急患者を搬送する用途に使用される自動車をいうものと考えております。

 また、この救急救命士法第四十四条二項に規定しております救急用自動車等でございますけれども、この中身につきましては、この施行規則の第二十二条におきまして定義をしております。中身としましては、重度傷病者の搬送のために使用する救急用自動車、船舶及び航空機であって、医師の指示を受けるために必要な通信設備その他の救急救命処置を適正に行うために必要な構造設備を有するもの、こういうように記されております。

上西委員 ありがとうございます。

 その定義に従って質問を続けます。

 例えば、民間救急車を導入するのは難しいのでしょうか。緊急自動車は、例えば、電力会社、鉄道各社、JAFなどの法人も所有し、実際に運行していますが、医療機関などのほかにも、一定要件を満たす民間法人、必ず一定要件を満たしたことを前提にした質問ですが、民間法人の救急車の運用を図ることができれば、救急救命士の活動範囲も大幅に増すと思います。

 現実は、民間では、サイレンが鳴らせない、赤色回転灯が使えない、法定速度を超えられないなどなどの規制が厳しいようですが、どのようにすれば運行が可能になるのか、規制緩和策の御答弁をお願いいたします。

長谷川政府参考人 お答えいたします。

 民間の患者等搬送事業でございますけれども、こちらは、救急需要が大変ふえておりますので、そういった民間の方を利用される事例もふえておりまして、事業そのものもふえてきているということでございます。

 私どもでは、既に平成元年に、どういった形で事業を進めるといいかということをお示ししながら、対応してきたというところでございます。

 それで、今の赤色灯とかの関係でございますけれども、緊急に搬送を要する患者さんにつきましては、私ども消防の方が責任を持って対応するというのが仕組みでございまして、したがいまして、緊急に搬送する必要のある傷病者を医療機関に搬送するのは市町村の責務というふうに考えております。

 他方で、緊急性がない傷病者の搬送につきましては、逆に消防の任務としては想定をしていないということでございますので、そのような傷病者に対しましては、お話ございましたような民間の患者等搬送用自動車を利用していただくことがむしろ期待されているということかなと思います。

 そういったラインで申し上げますと、民間の患者等搬送用自動車が緊急走行すること自体がちょっと想定されていないということではないかと考えておりまして、また、そのような御要望も今のところお聞きしていないという状況でございます。

上西委員 ありがとうございます。

 財団法人救急振興財団における救急救命士の養成について質問をいたします。

 救急救命士制度の発足時には、国は、救急救命士の養成を図るために、四十七都道府県共同出資のもとで、総務省、消防庁の所管である財団法人救急振興財団を設立し、その傘下に救急救命東京研修所と救急救命九州研修所の二つの研修所を設置し、救急救命士の養成を行っています。平成三年に救急救命士制度が創設されて二十二年が経過した現在、救急救命士の量的充足は果たされつつあり、そして今でも年間八百名ほどの消防署職員の救急救命士が誕生しているのが現状です。既にタイトルホルダーにはなったが実働することがない、こういった方が随分いるようにも伺っています。

 配付資料一に記載のとおり、学校法人設立の大学や専門学校が三十五校も現存し、また、看護師を初めとするいわゆるメディカルスタッフがその資質向上のため四年制大学での養成にシフトチェンジしていく中で、この特例的な公的養成所での医療専門職教育をわずか七カ月で修了する意義と必要性に私は疑問符がつきまといます。高度な専門職養成機関ゆえに、もし今後も存続させるのであれば、ほかの医療専門職と比較しても、最低三年程度は必要ではないかとの意見も伺います。

 研修期間が七カ月で十分だと厚生労働省は認識されているのか、本来はもっと長期にするべきだとお考えなのか、厚生労働省の御所見をお聞かせください。

高島政府参考人 救急救命士の養成課程におきます養成期間につきましては、救急救命士法第三十四条の規定に基づきまして、受講者の経験等に応じて六カ月以上、一年以上、二年以上というふうに定められております。

 救急振興財団における救急救命士の養成課程につきましては、まずその受講の要件として、消防学校で救急業務に関する二百五十時間の課程を修了し、かつ五年間以上の救急業務に従事、または二千時間以上の救急活動をしていることということを定めております。こうしたことから、その後の養成課程におきましては、六カ月以上で必要な知識と経験を得ることができるということでこういう制度にしております。

上西委員 ありがとうございます。

 私は、既にこの教育機関の使命は終わったと考えますし、少なくとも、東京、北九州、この二カ所にある研修所を最悪でも一カ所に集約させるべきだと思っていますが、消防庁の御所見をお願いいたします。

長谷川政府参考人 お答えをいたします。

 お話ございましたように、現在、救急振興財団では、東京研修所それから九州研修所、合わせて年間八百人の救急隊員を救急救命士の試験に合格すべく養成をいたしております。

 私、昨日も東京研修所の卒業式に行ってまいりましたけれども、皆さん一生懸命勉強されて、非常に意気盛んにやっておられるというふうにお見受けいたしました。

 そしてまた、救急救命士の処置が拡大されましたから、それに対応するため、追加講習というのも年間六百人程度行っているという状況でございます。

 全国の救急隊員は約六万人おりまして、そのうち二万人余りが救急救命士として実際に運用されているという状況でございますけれども、今後のことを考えますと、やはり、例えば昇進、退職、その他のことで、引き続き有資格者を確保していくという必要がございまして、当研修所の活動に期待する消防機関もまだあるというふうに考えております。そういう意味では、今後とも一定のニーズが続いていくというふうに考えております。

 また、消防庁の方では、今年度、救急救命士の再教育につきまして検討を進めてきております。そのためにも必要な体制の確保が求められておりまして、同研修所の活用が期待されるというふうに考えております。

上西委員 ただ、現場の方からは、量的充足はもう果たされているということを伺っていますし、また、この二カ所、必要があるのかということをコストの面からも今後御考慮くださればと思います。

 どうもありがとうございました。

徳田委員長代理 次に、岩永裕貴君。

岩永委員 日本維新の会の岩永でございます。

 当選をさせていただいてから三カ月余りがたとうとする中で、こうして総務委員会の中で二回目の質問をさせていただく機会を賜っておりますこと、心よりお礼を申し上げます。ありがとうございます。

 本日の案件二件については、かなり論点も絞られる案件となります。そうした中で、また午前中そして午後からの皆様方の質疑と重複する部分はあろうかと思いますけれども、何とぞよろしくお願いをいたします。

 まず最初に、きょう午前中の大臣のさまざまな質問に対する御答弁の中で、今までのやり方ではだめなんだ、地方のことは地方で決める、地方の独自性、そして自立性をしっかりと重んじていかなければならない、今、日本はそうした国の大きな転換期を迎えているんだというような基本的な姿勢をお伺いいたしました。

 そういった姿勢は、まず共有をさせていただきたいんですが、お変わりなく大臣自身の軸としてお持ちでいらっしゃるものと認識をさせていただいてもよろしいでしょうか。

新藤国務大臣 そのとおりであります。

 地方は地方で自立をして、そして、そこに住む人たちが幸せに、生きがいを持って、しかも安定して暮らしていける、そういう地域をつくらなければなりません。

 一方で、その人たちは国民です。市民でない国民はいないし、国民でない町民はいないんです。ですから、国と地方は対立するものではなくて密接不可分なもの、地方の元気が日本の元気、そして、国家体制の強化が地域の暮らしの強化につながる、こういったことを私は心がけてやりたい、このように思っています。

岩永委員 ありがとうございます。

 この価値観というのは、もちろん日本維新の会も共有をさせていただいておりますし、恐らく他党の皆様方もしっかりと共有をした中でのことだと思います。

 ただ、やはりどうしても、そうした基本的な軸に反するのではないかなというふうに考えてしまう点が三点出てくるんです。

 それは、先ほどからもう何度も何度もというような質問になってしまうんですけれども、やはり自主戦略交付金というところが、地方の目から見た、そして、私も地域のいろいろな自治体を歩かせていただく中で、一定民主党さんがされたいわゆる一括交付金が、メッセージとして地方分権をこれからどんどん推進していくんだというふうに受け取っていた自治体に対しましては、おや、少しそういった基本的なメッセージが後退したのかなというふうな印象を受けていらっしゃる方も一方で多いということも確かなことなんです。

 そこで、なぜこのような声が出てくるのかなということをまず考えさせていただくと、出口論としては、先ほどから大臣の方から御答弁いただいているようなさまざまな内容になってくるかと思うんですけれども、そもそも、そういった、先ほどから大臣が御答弁していただいている窓口の一元化とか手続が少し複雑になっているとかという声というのは、具体的にどのような場でどういった形で大臣のところに届けられたのかということを教えていただければと思います。

新藤国務大臣 まず第一に、総務省の担当課というのは、議員の皆さんが思っている以上に地方との密接な連携をとっています。そして、突然に国が勝手に決めるのではなくて、毎年の実績や運営状況を見ながら、それぞれの御相談をいただいて、それらを、実情を踏まえた形で極めて詳細にいろいろな修正、改造をしているんですね。ですから、それが、中には、わかりづらい、煩雑だ、このようなことになるんですが、しかし、制度を熟知し、そして、そこに公平性を持たそうと思えば思うほど精密になっていくという側面があるのは、まず御理解いただきたいと思います。

 今のお話は、自主戦略交付金を運営するに当たって、それぞれの窓口からそういう声をいただいてきているわけであります。

 その上で、私の方には、一月八日に地方六団体から、正式な要望書の中で、地域経済に悪影響を与えることのないように事業の継続性にも配慮してほしい、こういうことも添えて、この自主戦略交付金の見直しに当たってはそういう御要望をいただいております。今までの使い勝手の悪いところを直しながら、事業の継続性にもぜひ配慮してほしい、こういう御要望も私は直接いただいております。

岩永委員 ありがとうございます。

 日ごろからの総務省の皆様方の地域とのやりとりの中でというようなことと、また、大臣御自身にはそういった形で要望が届けられているということなんですが、先ほども小川委員の質問の中でもありましたとおり、そのあたりが少し丁寧さに欠ける部分があったのかなというふうにどうしても思うんです。

 地域を歩いていると、なぜこれほどそうした声を聞くのかというようなところが、やはり、総務省というのは一番地域と寄り添いながらいろいろな施策を進めていかなければならないお立場でもございますし、急な政界の大きな再編があって、スピード感を持ってさまざまな施策に対応されたというところの時間的な制約というのがあったんだとは思うんですけれども、そうした丁寧さというものを少し欠いた嫌いがあるのかなというふうに考えてしまいます。

 そして、新たに今回の制度を、発展的に改善されたというようなお話でございますけれども、その改善をするときには、地域にはどれだけ寄り添って改善策を講じられたのか、地域の声をどれだけ反映されて改善策に結びつけられたのかというところを少しお伺いさせていただきたいと思います。

新藤国務大臣 これはいろいろやっております。

 まず、メニューの大くくり化ということで、もともと細かく分かれていたのをくくってきました。くくってきたんですが、この自主戦略交付金と、それからもう一つ、もともとの制度であります社会資本整備総合交付金、これが二つに分かれちゃったんですね。最初、一つの箱の中で個別の仕事だったんですよ。それを地域自主戦略ということで切り分けましたので、結果的に取り残された部分があったわけであります。それを今度は一つの箱にし直しました。

 その上で、今まで、例えば道路や治水や海岸、まちづくり、このようにある程度くくってはいただいたんです。でも、それを、今度は、防災、暮らしの安心だとか民間投資の喚起とか地域活性化というふうに、さらに大くくり化をしたんですね。そうやって、もともと取り残されていた仕事も同じようにくくって、自由度を上げたということが一つあります。先ほども申しましたが、今のは国交省の仕事の場合です。

 それから、農水省の場合は、自主戦略交付金とあわせて、同様の事業が三つあったんです、自主戦略交付金でないものが。それも一本の交付金として一つにいたしました。

 それから、事務手続といたしましては、申請書類の共通化をやりました。それから定型化をやりました。それと、事業遂行状況報告書の提出を、四半期ごとに出しなさいというこれまでの制度でした。これはやめました。それから、警察庁においては、円滑化対策事業と安全対策事業、これは申請、交付別々だったんですけれども、一本化いたしました。それから、我が総務省においても、交付申請書の添付書類から仕様書、これも煩雑だという声があって、それは動かした上で、なくてもできるだろうという我々も判断をした上で、結果的に削減をいたしました。

 そのように、いろいろな事務手続はさらに細かく言えばもう少しありますけれども、実態に即して、これは何度も言いますが、発展的改善というのはそういう趣旨なんであります。

    〔徳田委員長代理退席、委員長着席〕

岩永委員 御答弁ありがとうございます。

 そういうふうに発展的にさまざまな改善をしていただいているということなんですけれども、その改善をされた具体的な内容を決定する前に、地域の皆様方、地方の皆様方としっかり協議をしてそういった改善策につながっているという理解でよろしいでしょうか。

新藤国務大臣 特に、事務手続の改善は、これは相手様からの御要望、それからやりとりする中で、こういったことはどうにかならないんでしょうかと、これは紙で、団体が何かでまとめてくる以前に、そういう日ごろの事務のやりとりの中で出てきたものを総務省の職員が感じ取って、そして、さらに自分たちでこういうことができるんじゃないかというものも加えて、このようなふうに改善をした、このように受けとめていただきたいと思います。

岩永委員 ありがとうございます。

 日ごろの、そういった総務省さんとあとは地方自治体さんとの関係の中でというようなことでございます。そこがまたどうしても、地域から見ると壁であったりとかという部分がやはり往々にあるのが国と地域の関係性ではないかなというふうにも危惧するところでもございますので、どうか丁寧に丁寧に、地域の声を反映しながら施策にしっかりと反映をしていっていただければありがたいなと思います。

 そして、今回、平成二十四年度の地域自主戦略交付金、これはほとんどが継続事業の事業量等に基づく算定である、いわゆる一号算定の対象ということになっておったかと考えるんですけれども、そうした一号算定によるとされていたものの扱いというのが、平成二十五年度以降どういうふうになっていくのかということを少し御説明していただければと思います。

新藤国務大臣 ちょっと申しわけありません、質問の趣旨がよく理解できないんですが、そもそも、継続性に留意してほしいというのは一番の御懸念でありました。それは、制度が変わることによって、今までの認められていた仕事が継続されなくなるのは困る、これが地方六団体からの御要望です。

 結果として、それは継続性とともに十分な予算措置を確保してほしい、こういうことにつながるわけでありまして、これは二十四年度の当初が六千七百五十四億円、それに対して、二十五年度は六千五百億の当初予算に、その前の二四の補正で三千億を足しておりますので、結果、平成二十四年度の六千七百五十四億円は、今回、九千七百九十一億円。

 これは、そもそも前政権においての目標は一兆円を目指しておりました。当初、六千七百億だったんですね。それを今回、それは補正の効果もあるのでありますが、我々とすれば、この目標に近づけるべく九千七百億まで積み込んで、仕事を続けてもらう、こういうふうにしたということでございます。

岩永委員 ありがとうございます。

 地域の方からは、やはりこういった大きな施策の転換というようなところで、そういった心配事もある中でのことですので、実際、現場の方に御迷惑がかからないというか、しっかりと継続性のある施策として推進をしていっていただきたいということをお願い申し上げます。

 それと、先ほど、午前中だったと思うんですが、奥野委員の方から、沖縄の一括交付金との関係性というところで御質問があったんですが、そこについても少し触れさせていただきたいというふうに思います。

 二月十二日の予算委員会の方で、玉城委員の方から新藤総務大臣の方に御質問をされておりまして、沖縄における一括交付金というのが二十四年度から沖縄で実施をされ、県の担当者の方に聞いてみると、ほぼ、最初は戸惑いはあったものの、いい形で進んできている、いい手応えをすごく感じているんですというようなヒアリングを玉城委員がしていらっしゃいます。

 それに対しまして総務大臣も、沖縄の振興交付金については、改善点があれば、どんどん研究をしつつも、よりいいものに仕上げていきたいんだというようなことをおっしゃっていただいておりますし、また、山本一太国務大臣の方も、この制度については、また沖縄県と相談しながら、沖縄県の、そして沖縄県内にある市町村側の自主的な判断に従ってさらに進化をさせていくというような御答弁をされているところでございます。

 根本的に、沖縄で活用されているこうした一括交付金と、平成二十四年度まで民主党さんの方がつくってこられた一括交付金の大きな違いについて少し教えていただきたいと思います。

新藤国務大臣 大枠で言うと、沖縄の交付金の方は、沖縄の出先に内閣府の沖縄総合事務局、こういうものがあって、そして、まず、そもそも沖縄県として、地域の要望があるというのが一つ。それから、我が国は、沖縄に対して、わざわざ沖縄の担当大臣を置き、そして省庁もつくった。そういう整理をした中で、政策目的があって、そしてそれを一括で執行できる体制を整えた上で、そこに交付金を出しているわけであります。

 一方で、自主戦略交付金の方は、窓口は一元化になった、まず内閣府で受け取るんですが、執行はそれぞれの省庁に委ねざるを得ないんです。ですから、そこでもう一回予算を移行して、移しかえて執行する。その時点で、またもとの補助金と同じ仕組みになってしまうんです。

 ですから、これは根本的に動かし方が違うので、ですから、沖縄の方は、いいことだし、我々はそれをさらに続けていこうと、改善をしますよと申し上げておりますし、この一括交付金の方は、発展的改善をもって、何か論調が、ひもつき補助金に戻るんだなどというので、そういうイメージがついているのはとても残念だと思っています。そうではなくて、より大くくり化して、改善されて、スムーズに進むようになるんです。仕事はさらに膨らむんです。自由度も上がるんです。こういうことだと思っていただきたいと思います。

岩永委員 御答弁ありがとうございます。

 いずれにしても、この沖縄での先行事例というものが、こういった国と地域の関係性というものを鑑みる中で、先行事例として先を走っていただいているということですので、ぜひ、こういった形を参考にしていただいて、全国津々浦々にこうした制度が広がっていくように、また大臣の方でも御尽力を賜りたいというふうに思います。

 それでは、二点目の、先ほどの、地域の自主性、自立性を重んじるというような基本的な理念に少し反してしまうのではないかというところですけれども、地方公務員の給与の削減についてでございます。

 まず、先ほど、私どもの党の上西委員の方からございまして、少し中途になっておった、起債分について副大臣が御答弁をいただきましたところの、世代間の公平性を保つという意味で三千億以外の部分は起債にして対応しているということでございますが、もう少しここを詳しく御説明いただければと思います。

坂本副大臣 この防災・減災事業は、そのほとんどが公共施設の耐震化あるいは避難施設、そういったものであります。ですから、これは一般的に、こういったハード整備の場合には地方債を使うことにしております。

 それは、今の世代と、これから二十年、三十年使うわけですから、その世代がやはり公平にそれを負担するという意味で、地方債にする。現金でそういうものを全部やってしまえば、今の世代だけが負担をして、後の世代がそれを享受するだけということになりますので、そういう世代間の、現世代と後世代の公平感ということから地方債を使用する。これはハード事業の一般的な考え方でありますので、そのように取り扱ったところであります。

岩永委員 世代間の公平性ということで、恐らく長く恩恵を各世代にわたって受けるハード事業であるというところから、起債対応ということにされているんだと思いますけれども、では、一方の地域の元気づくり事業費については、どういったお考えのもとでこうした措置をされているのか、御答弁をいただきたいと思います。

新藤国務大臣 これはちょっとややこしい言い方で恐縮なんですが、削減額に見合った額、地方公務員の給与の要請によって削減された額、それは八千五百億円であります。そのうちの約五千億が防災・減災事業に使われるとお考えください。

 その防災・減災事業は、まさにハードです。ハード事業なので、それは地方債でもって手当てした方がいい。なぜならば、一度つくったものは、防災対策ですから、施設ですから、ずっと使っていく。それは世代間で、後世代の方々にも負担していただくような地方債をやろうと。しかし、その地方債の返すお金は、後年度でもって交付税措置しますよと、国が面倒を見る、こういう形でお金を回していくという仕組みになっているということであります。

 一方で、元気づくりの方は、これはとりあえずは単年度の事業費であって、ハード、ソフト、何でも自由に使えるお金であります。それの財源は交付税で措置をする、こういうことになっているんですね。そのうちの、三千億のうちの千五百億分は給与の削減の額から回す、こういう設計にしたんです。なので、給与の削減の協力額から千五百億分は元気づくりの方に回す、あとの千五百は交付税のほかのものを充てる、こういうふうな仕組みにして、ハード、ソフト、何でも自由に使えるものは交付税でやりました。それから、防災、減災の施設整備費は地方債で組んだ。これは、仕事の性質上、そのように分けた方がより公平だ、こういう区分けをした、こういうことなんです。

岩永委員 ありがとうございます。

 よくハード、ソフトという言葉が使われるんですが、根本的にやはり、ハードも長く地域に、世代にわたって恩恵を受けていくものですし、ソフトも私はそうだと思うんです。そうあるべきだと思いますし、長く世代にわたってずっと引き継がれていく仕組みであったりとかという部分のソフトというのはすごく大事なので、そういった、ハードだから、ソフトだからというような分け方が本当に今の時代性にかなった考え方なのかなというのは、一つ疑問として投げかけさせていただいておきたいというふうに思います。

 そして、最後、三点目の、地域の独自性、自主性を少し欠いているのではないかと指摘をさせていただきたいのが、地域の元気創造本部をこのたび大臣の方で立ち上げられて、その先行モデルとして補正予算で二十一億ついているということで、先行モデルとして、それを一度挑戦というかトライをしてみようというようなことで本年度進められていくというふうにお伺いをいたしております。

 それで、昨日、ちょっと総務省さんの方にお伺いをしていると、総務省がこうした地域の株式会社等に直接的に税を投入して地域活性化をした事例は過去にはないですということをおっしゃっていました。

 それで、新しい取り組みであるということは間違いないんだと思いますけれども、本当に、分権というものを進めていく中で、なぜ国が今の時期にこうした音頭をとって地域活性化に直接的に寄与していこうとしていらっしゃるのか。それは地方に任せていけばいいんじゃないのかなと単純に思うんですが、そうしたところの意味合いを少し御説明いただければと思います。

新藤国務大臣 これはぜひ、実態というか、私の説明を聞いていただきたいと思うんですが、地域で自主的に、自由におやりになること、全く大歓迎で、どんどんやっていただければいいと思います。そして、それは現実に、いろいろな町で工夫をして、一々国から補助金をとらなくたってやっている団体もあります。

 しかし一方で、現状では何が起きているかというと、地域には資産があります。地域資産です。観光だったり物産だったり、それからいろいろな行事だったり、いろいろなものがあります。しかし、それをなかなか生かし切れていないという実情があります。それから、もう一方で、地域には資金があります。地方金融機関が、信用金庫から地域の金融機関までございます。しかし、この預貸率は、半分が金融機関内にとどまってしまっているんです。

 お金があるにもかかわらず使われていない。資産があるにもかかわらず使われていない。しかし一方で、まちづくりをやりたい自治体がいる。したがって、そういう人たちが一つになって、まちづくりであり、地域の活性化であり、そして地域のみんなの知恵を集めた、そういう事業にしようじゃないか、こういう試みにスタート時点でのお手伝いをしようじゃないかと。

 大体、御多分に漏れず、何でも物事を立ち上げるのには初動資金が必要です。それから、最初のチームというか、ネットワークを組むことが重要であります。そこにまたいろいろな情報を提供して、ビジネスノウハウ、ビジネスモデル、こういったものを入れることによってそのプロジェクトの成否というのが分かれてくると思います。

 ですから、余計なことをするだとか、口出しをするんじゃないんです。求めているところに対して、我々がその求められるものに対しての御支援をする。それも、今までだったならば、例えば、何とか事業というので国が制度を決めて、この項目に当てはまるものは手を挙げてください、そして補助金何割ですよとかというので出しますね。そうではなくて、まず地域の皆さんで集まってください、そして、何かやりたいことがあるなら、どうぞ、それで手を挙げてくださいと。

 我々はここの、今御質問いただきました地域循環のための予算をつくりました。これは今二十一億の予算がありますが、まだ決めていませんよ。これから、お金を出しがいがあるなというところを選択して、そこを認定してお手伝いをするということなのであります。

 それで、そのお金をどう使うか、そういう地域の事業をお手伝いするのにどういう形が望ましいかという類型をきちんとつくるために、地域の元気創造本部というのを立ち上げたんです。

 そこには、金融機関の方もいれば、福祉の専門家の人もいます。それから、都市計画家もいれば、建築家もいます。イベントプランナーもいます。芸術家もいます。いろいろな方々に入っていただいて、私たち、大臣、副大臣、政務官、それから総務省の各幹部職員です、局長級。こういうのがみんなで入って、では、その町をどうやって。

 イノベーションサイクルといいます。今までできなかったことを、例えば、ある地域は、自然エネルギー、再生エネルギーを大々的に入れることによって、それは太陽光だけではありませんよ、風だったり、その町のバイオだったり、いろいろなやり方でその地域に地産地消できるエネルギー体系を入れて、その事業をもとに町を活性化させようというところがあったっていいと思います。

 それから、過疎の町には、おじいちゃんやおばあちゃんたちに生きがいを持って働いてもらえるような、働くといったって、そんな昔の労働と違いますよ。でも、おじいちゃん、おばあちゃんたちが喜んで働けるような仕組みを、そこにいるのはおじいちゃん、おばあちゃんなんですから、そういう人たちにお手伝いをしつつ、その高齢者をお手伝いするNPOだったり、ボランティア団体が入ってこれるようにする。それにIT、ICTを絡めて効率化をしてあげることによって、これが仕事になるかもしれない。こういう地域の革新をサイクル化しよう、これがイノベーションサイクルです。

 こっちの総務省の方で幾つかの体系をつくる。それから、福祉のサービスと買い物サービスと教育サービスと医療サービスと、こういうものを兼ね合わせて、基盤回線をつくって、そういうもので町が広域的にいろいろな行政サービスを、一つのプラットホームをつくってそこでできるようにする。これで行政の革新的な改善が行われる。

 そういう便利な町だったらば私も越してきたいわ、そこには専門病院があり、一次病院があり、リハビリの施設があり、そしてそういう人たちをバックアップしてくれる団体がいて、その人たちも食べていけるしと。そういういい町ができれば、そこに住みたいとなれば、そこに住民税が発生します。そういうまちづくりの何か実験ができないかということで、その種金として予算をつくり、それをどう進めていくかということで地域の元気創造本部というのをつくった。

 こういうことでありまして、それは、我々がこうしろと言うんじゃないんです。余計なことをするんじゃないんです。できるようにお手伝いをする、こういうことでございます。

岩永委員 ありがとうございます。

 私は、その精神自体は何も否定するものではなくて、すばらしい取り組みだなというふうに思うんです。

 ただ、この先行モデルを見させていただいて、二十一・九億円ついている。そして、多分、今、約二百五十ぐらいの提案が各地域から寄せられている。そして、そのうちの五十から六十ぐらいのものを採択していかれて、いろいろな先行モデルを地域でつくって地域を元気にしていこうというその姿勢自体は全く私は問題ないと思うんですが、それの採択を銀行のOBさん五名で、総務省の方でされるということをお伺いいたしましたので、果たして、今大臣がおっしゃったようなところまで、地域の機微に触れた選定が本当にできるのかということを一つ疑問として投げかけさせていただきました。

 御承知のとおり、地域の経済というのは、私も地元で小さいながらも会社の経営をさせていただいておりますが、高いものだから売れないとか安いから売れるとかという単純なものではなくて、やはりそこには深い人間関係のようなものが、地域の市場にはございまして、あの人がやるんだったら少し高いけれどもあそこで物を買おうかとかいうような、すごく感情的で人と人とのつながりがある。

 そうした、あの人がやるから応援をしよう、あの人がやるんだったらちょっと応援は控えようかななんということも、さまざまなしがらみがある中で、この中央の五人の銀行OBという方が、先行モデルとなるようなすばらしいモデルをしっかりと採択するだけの見識が本当にあるのかなというところを少しお伺いさせていただいているところでございます。

新藤国務大臣 これも、実際のことを想像してもらいたいと思うんです。

 そもそも、申請が上がってくる段階で、地域の金融機関や会計事務所やプランナーやNGO、NPO団体、それから自治体の職員、市民、そういういろいろな人が参加をして、こういう事業をやりたいんだということで積み上げてくる。まずそこできちんとしたものができるんじゃないか。また、そのきちんとしたものを比較して選ぶ、こういう体制ができると思いますね。

 その上で、あるレベルに達したものが国に上がってきて、それは誰かが客観的な評価をしなくてはいけないわけで、あるグループが同じように見なければ、そこの部分を地域に任せてくれ、地域で、自分たちで選ばせてくれというのであれば、それは自分たちの金を使ってくださいということになるわけでありまして、町の皆さんの工夫を最大限配慮しながら、誰かが客観的に判断しなきゃいけないわけです。主観であれば、みんな自分がいいと言うわけですから。

 当然、いいものが上がってくるんです。その上で、やはり国民の税金を使うんだから、これは客観的な評価をするためのチームが、専門家としては五名でありますが、その前に何度もやりとりがあって、中身は本当に大丈夫なのか、こういうことの打ち合わせが行われるというふうに御理解いただきたいと思うんです。

 加えて、その仕事は、私は、総務省の中のほかのセクションの仕事も手伝えるならそこに入ってやれとやろうと思っています。さらに、各省の、例えば農水省の仕事と我々が今度やる地域イノベーションサイクルの仕事をドッキングできないか、環境省の仕事を手伝えないか、国交省の社会資本をここに入れてこい、こういう政府間の横串を入れて、そして、本当の意味でそこの町が自立できるように。

 さっき言いましたように、にぎわいをつくっても、実際の財政力指数は〇・一なんです。それでは国からの何かの支援が途絶えたところでとまっちゃうんです。そうではなくて、今度の仕事は、もちろん簡単に全部うまくいくとは思えませんよ、でも、そうやってビジネスモデルとして町の活性化ができるような、何かそういうことができないかということで、今度は試しでというか、今の我々が考えられる知恵の全てを振り絞って考えたのがこういうことであります。やってみて、また必要があれば直していけばいい、このように思います。

岩永委員 ありがとうございます。

 多分、いろいろな困難はあるんだと思うんです。地方のことは地方で決めるというような、主観的になり過ぎて、客観的な目線がそういったプロセスで必要じゃないかということはもう重々わかるんですけれども、やはり、地方のことは地方で決めるという大前提に立っていろいろな施策を進めていただければ大変ありがたいなというふうに思いますし、この件につきましては、また今後も大臣の方といろいろな議論をさせていただきたいと思うんです。

 一つ。これは、お金を投じていく、税金を投じさせていただくわけなんですが、やはり、責任の所在が、そこについてのお金は明らかにならないんですね、どうしても。国が支払うというか、国が補助をしていくというお金。では、失敗したらどうするのというようなことをしっかりと最終詰めた上でこうした事業に取り組むべきだとも思います。

 今どき、学生の皆さんでも、やはり奨学金をいただいたら、働いて働いて、社会に出てからしっかり返していくというようなところで御苦労されている方もたくさんいらっしゃるので、やはり税を投じる以上は、最終的にこの事業にどういった形で責任を持つんだというところまでの議論をしっかりと深めて遂行を今後はしていくべきじゃないかなということを、一つだけ御指摘をさせていただければと思います。

 済みません、時間がないので、一言だけお願いします。

新藤国務大臣 当然の御指摘だと思いますね。

 それで、少しうちの説明がミスリードになったのかもしれませんが、今度のお金は、総務省が出すお金は、直接業者には出さないんですよ。我々総務省というのは地方自治体の御支援をするわけですから。したがって、地方自治体の事業に我々が財政措置、支援をするということでありまして、まずそこの自治体が必ず絡んでいるということです。民間企業や金融機関やいろいろな団体がありますが、それらの取りまとめは、まず自治体がやっているんです。そこで責任が果たされる。そして、そのお金は自治体の中できちんと使っていただく。もちろん、我々も、それは間違いのないようにやっていきますけれども。

 そういうことで、地域の自主性を重んじるというのは、地方自治体が行う事業だから、そこで担保されるんだとお考えいただきたいと思います。

岩永委員 ありがとうございます。

 そうはおっしゃっても、やはり採択を最終でするのが総務省さんというところで、そこの自主性がどれだけ重んじられているのかなというのは疑問を抱かざるを得ないと私自身は考えさせていただいております。

 最後に、TPPの問題に少しだけ触れさせていただければと思います。

 大臣のホームページやタウンミーティング等をずっと拝見させていただきました。このTPPの問題については、非常に見識も高く、深く御理解をされておりまして、私自身も非常に勉強になったところでございます。

 ただ、大臣がおっしゃっているのは、拙速なTPP参加表明には反対であるということもやはりその中でおっしゃっておられるんです。しっかり足元を見て、国内議論を高めて交渉に挑まなければならないんだということをおっしゃっているんですが、今、もうこうして交渉参加表明というところが行われてきた中で、大臣、そのあたりについて、もちろん内閣の一員として安倍さんの最終的な決断というものを御支持されるとは思うんですけれども、以前おっしゃっていたそのあたりの整合性というのをどういうふうに考えていらっしゃるのかということをお聞かせいただければと思います。

新藤国務大臣 時間がなくなっていますので端的に申しますけれども、それは、聖域なき関税撤廃、これを前提にする限りはということがまず第一です。

 それから、あの時点での前政権におけるTPPの参加は、まず党内がまとまっていない。それから、そもそも、TPPに参加するか否かの議論が現実にはほとんどなされないまま、唐突に、たしかあのときは菅内閣だったと思いますが、突然のように表明をされました。菅内閣で突然に、横浜のAPECの主催国として、それに間に合わせるかのようにぽんと出てきたんです。そして、その時点での日米関係は最悪の状態でした。したがって、アメリカにとってTPPに日本が入ってくるかどうかは、もうあの時点での日本の交渉力はほとんどないと私は思っておりました。

 これだけの、世界第三位の経済を誇る我が国が、国際交渉、経済交渉において力を発揮しなかったことなどありません。そして、環太平洋の、APECというのは日本が提案したことであります。それから、RCEP、東南アジアの広域的な連合の経済圏をつくろう。これは福田内閣です。福田赳夫内閣です。そこからずっと我が国は国是としてやってきたんです。ですから、国際的な交渉の力を持ちつつ、国際ルールの枠組みに入っていかなくてはならない。

 その意味において、我が国は、まず日米の関係を正常化、完全に復活をさせた。その中で、私たちは、TPPをやると言いながら、これから日・EUの取り組みも入ってきます。そして、我々がTPPに接近することによって、中国、韓国が日本に近づいてきました。RCEPは俺たちを置いていくのか。FTAAPはどうしてくれるんだ。

 そういう日本を取り巻く経済環境、経済交渉がいろいろと連関していく中で、TPPが一つ、この国の経済連携協定ではないんです。既にもう幾つものものをやっているし、TPPの加入国とは既に二国間のEPAをたくさん結んでいますから。

 ですから、これは、経済戦略として、国家戦略として行うべきタイミングを、我々は、そういったものをつくりつつ、今回満を持して、そして、党内の激しい議論の中で、守るべきものは守り、かち取るべきものはかち取る。そういう国力をきちんと整えた上で、日本にとって大切な自由貿易体制そして国際貿易体制、これを、新たなものを展開するためにこのTPPの交渉にこれから臨んでいくんだ、こういうふうに私は思っています。

岩永委員 ありがとうございました。

 郵政の、改正郵政民営化法に基づいて、三年以内にだと思うんですけれども、四兆円の株式を売却するというようなところにも今後響いてこないのかなということを非常に懸念させていただいておるところもございますので、またこの件につきましては深く議論をさせていただければと思います。

 ありがとうございました。

北側委員長 次に、馬場伸幸君。

馬場委員 お疲れさまです。日本維新の会ラストバッターの馬場伸幸でございます。

 我々日本維新の会は、事あるごとに申し上げておりますが、地域の声を国政に届ける、そして地域から日本を変えていくということをスローガンに活動させていただいております。本日は、税制改正について、市民また住民から我々のもとに届いている声というのを通じて、この委員会で議論をさせていただきたいと思います。

 私が出てまいりましたら、大臣、何をまず申し上げるかわかっていただいていると思うんですが。わからない。

 まず、税制に関する川柳を申し上げたいと思います。

 まず一つ目。不景気が味をよくする発泡酒。国民は、発泡酒という安いアルコールを飲んでいるんですね。ビールよりは随分安い。この発泡酒も、いっときは酒税を上げるとかいうことがありまして、非常にそういうことを懸念する声が私たちのもとにも届いておりました。今はそういう議論が鎮静化しておりますので、国民もほっと一息ということだと思います。

 二つ目を申し上げたいと思います。小遣いに消費税をかける妻。嫁はんに小遣いを渡すのに、消費税分が含まれていないやないか、こういうふうに言われているんだと思うんです。

 消費税、いよいよ来年の春から八%に、一定の前提条件がクリアされれば上がるという事態を迎えております。非常に、各家庭でそれを心配する、家計がどうなっていくのかということを心配する声が日増しに大きくなって、我々のもとにも届いておるわけでございます。

 前回、予算委員会で私は川柳を申し上げました。そのとき、総務大臣は川柳で返していただきましたが、きょうは返していただかなくても結構でございます。(新藤国務大臣「いや、返すよ」と呼ぶ)それでは、どうぞ。

新藤国務大臣 思い出しました。たしか、親孝行だめな親でもやるべきだとかなんとか、そんな感じのものをお返ししたと思うんですけれども、たしかあなたは、親孝行をやるかどうかは親次第とかというお話でしたね。

 今のお話を聞きまして、小遣いに消費税をかける妻、こういうお歌を披露いただきました。私とすれば、小遣いから消費税を引かれる夫、こんなことを今思った次第でございます。

馬場委員 いや、本当に、今、原口議員から、苦労しているねと。ありがとうございます。

 前置きはそれぐらいにいたしまして、質問に入らせていただきたいと思います。

 今回、社会保障と税の一体改革の中で、税制改正大綱というものが与党の方で制定をされました。きょうはこれをテーマに議論を進めさせていただきたいと思いますが、この中で、自動車取得税の廃止についてという項目があります。

 税制改正大綱においては、二段階で引き下げていく、そして二十七年の十月、消費税一〇%になった段階で廃止するというふうに記されているわけでございますが、このような見直しを行うことになった経緯についてまずお伺いしたいと思います。

新藤国務大臣 消費税率の引き上げを柱とした税制抜本改革法の七条において、自動車取得税については、国及び地方を通じた関連税制のあり方の見直しを行い、安定的な財源を確保した上で、地方財政にも配慮しつつ、簡素化、負担の軽減、グリーン化の観点から見直しを行う、こういうことがまず法律の中にあるんですね。

 その上で、今回の二十五年度の税制改正における与党議論になって、消費税の引き上げに伴い、自動車を取得する際の負担を軽減すべきであるという意見が出される一方で、車体課税の見直しに当たっては、代替財源の確保とグリーン化の視点が必要、こういう議論がございました。

 その結果、二十五年度の与党税制改正大綱においては、自動車取得税について、安定的な財源を確保して、地方財政への影響に対する適切な補填措置を講ずることを前提に、地方団体の意見を踏まえながら抜本的な改革を行うということにいたしまして、具体的な結論は平成二十六年度の税制改正で得る、このようにされたという経緯でございます。

馬場委員 それでは、この自動車取得税、税額は幾らでしょうか。

新藤国務大臣 約千九百億円でございます。

馬場委員 おっしゃるように、自動車取得税、約二千億ということでございます。

 自動車に関する税金について考えた場合に、もう一つ大きな自動車重量税というのがあります。これも約四割が市町村の方へ回っているわけでございますが、この税額については幾らでしょうか。

株丹政府参考人 ちょっと手元に数字ございませんが、国税でございます。九千億円ほどだったと思います。

馬場委員 そうですね。九千億円というのは、そこから取得税を抜きますと七千億ということで、このうちの四割が約二千八百億、この四割が市町村の方へ回っているということで、先ほどの二千億と二千九百億を足しますと、地方財源が四千九百億という金額になってまいります。

 先ほど大臣の答弁の中にございましたように、必要な財源は別途措置すると。恐らくこの二千億のことを指していると思うんですけれども、必要な財源は別途措置するというのは、どういうふうに具体的にしようというお考えなんでしょうか。

新藤国務大臣 それをまさにこれから、税制改正の作業の中で税調に御議論いただくということなんであります。

 これは貴重な、しかも巨額な財源であります。ですから、この財源の手当てのないままに、我々は、そこの部分をきちんと担保してもらわなければならない。これは総務省が申し上げたところでありまして、それは税制大綱の中で、ほかに確保した安定的な財源とあわせて、地方財政には影響を及ぼさない、こういう改革の方向性を今お示しいただいているわけであります。

 それをどうやってやるかは、それは税制改正作業の中で知恵を絞り、みんなで協議をする、こういうことになると思います。

馬場委員 先ほど、見直しの経緯の中で、大臣の方から、この取得税については、安定的な財源を確保した上で、地方財政にも配慮しつつ、簡素化、負担の軽減という文言が出てきたと思うんですけれども、負担の軽減ということは、消費税と何かリンクしているんでしょうか。

新藤国務大臣 それは、自動車を取得する際の負担の軽減、自動車を取得したい、お買いになりたい人たちのための車体課税の負担を軽減するべきである、こういう声があることを踏まえてのことであります。

馬場委員 国民は実はそうは思っていないんですね。消費税が三%、そして五%と上がっていく中で、全体的な税の中で国民の負担を軽減する、そういうふうに国民というのは捉まえているんです。ですから、今、消費税導入の中で、いろいろ違う税率を適用するであるとか物品によって税率を変えるとかそういう議論がありますが、そういう一環のものだというふうに国民が捉まえているということは御理解をいただきたいといいますか、そういう認識を持っていただきたいというふうに思います。

 そういう観点で、国民は、冒頭にも申し上げましたように、非常に税制、税率というものについて注視をしております。今回、自動車取得税の廃止方向、廃止目標ということが大きくクローズアップをされておりますが、この消費税を上げていく中で、地方税に関して、そのほかに何か国民の税負担の軽減のために見直しを検討しているような税目、大臣の管轄で何かございますか。

新藤国務大臣 これは、消費税の引き上げに当たりましては、個人住民税における住宅ローン控除、これを平成二十六年から二十九年末まで四年間の延長をするとともに、二十六年四月以降の控除限度額を拡充する、こういうことであります。

 そして、この個人住民税の減収額というのは、控除限度額拡充による減収も含めて全額国費で補填をする、こういう方針で行われると承知しております。

馬場委員 住宅の方はいろいろとお考えをいただいているということですが、この住宅の税制についても、ちょっと通告をいたしておりませんが、御提言申し上げたいと思います。

 住宅については、所管は国土交通省だと思いますけれども、住宅の購入については、購入するときのサポート策、そして、先ほど大臣がおっしゃった、購入してからのいろいろなサポート策という二つに分かれていると思うんです。

 いろいろと議論をいただいて、先ほど大臣がおっしゃったように、購入してからのサポート策というのは随分充実していただいております。それで、購入するときのサポート策なんですが、いろいろ調べてみますと、購入するときに親族から購入資金を頂戴する、これは今一千万まで贈与税がかからないんですね。ちょっといい家を建てると千五百万までかからないということになっています。あわせて、相続税が発生したときに精算するという制度が併用されていまして、これが二千五百万だったと思うんですが、こういう二本立ての税制になっているんですね。

 私は、地元の方では全日本不動産協会であるとか宅建協会の顧問、お世話をさせていただいているんですが、そういうところで話をしても、なかなかプロでも制度がよくわかっていないんですよね。

 なぜですかと私の方から聞きますと、いや、馬場さん、これはちょっと制度が複雑過ぎて、一般の人に説明しても、わからへんし、そんなのもうええわというような話になるんですよと。どうしたらいいですかねと聞きますと、住宅を購入するときに、一遍に贈与税がかからないようにすると。

 今、一千万、一千五百万というラインを申し上げましたが、これを四千万、五千万ぐらいにすると、十分都心部でも現金で家やマンションが買えるわけなんですね。そういう状態になると、相続税のときの精算制度というのはもう要らなくなると思うので、非常に国民にとってはわかりやすい制度になると思います。

 私は、税制の制度をずっと勉強させていただきますと、なかなか複雑で、一般の人間にはよくわからないというのが現状であると思いますし、税理士の先生も、頻繁に制度が変わるのでなかなか勉強するのが大変やというふうに、プロでもそういうふうにおっしゃっています。

 住宅についても、先ほどローン減税等についての御答弁はありましたが、今私がちょっと御提案したような制度の改正については、大臣、どう思われますか。

新藤国務大臣 これは、さまざまな観点からの検討が必要で、やはり公平性とか金額の枠の妥当性、これは税の世界でいつも議論されるところでありますから、今の御提案というのは一つの考え方だろうと思いますね。

 そして、それ以外にも、例えば住宅をつくるのであれば、親子で共有にして、親が資金調達をする。それはできればない方がいいですけれども、しかし、相続が発生したときには、それもまた税の関係では影響が出てまいります。

 また、それ以外にも、そもそも住宅をつくるときの材木とか、そういうものに対する税のあり方というのは、これはもう全く個人的なことでありまして、総務大臣の職を離れてのこととお聞きいただければいいと思いますが、いろいろな工夫はすべきではないかというのは、私もかつて自民党の税制調査会の一員として活動してまいりましたときに考えたことがあります。

 何といっても、自分たちの暮らしの最も、絶対に必要なもの、住宅について、みんなで納得できる、しかも誘導性があるというか、そういう税制は必要ではないのかなと思います。

 先ほどの、一般の方によくわかりづらい。当然だと思います。わかりづらいんです、確かに。そういうことを埋めていただくのが、税理士や会計士さんや、ましてや町のお世話役の不動産の、宅建の皆さんとか、また住宅産業の皆さんもそうですけれども、そういう方々がノウハウを持つことが、やはりそれも販売促進につながるのではないかな、このように思います。

馬場委員 特に住宅については、今大臣おっしゃっていただきましたが、今、家の中を見回して、生活の必需品で足らぬものを探すのはなかなか難しいと思うんです、大臣のお宅も。

 何かありますか、大臣のお宅。家の中を見回して、これは生活必需品やけれども足らぬなというもの、何かぱっと思いつくようなものはありますか。

新藤国務大臣 私は物欲が余りございませんので、特別に今は、というよりも、欲しいというよりは、今あるものでそれを受け入れていくというふうに考えておりますので、特別には考えておりません。

馬場委員 非常につつましやかな生活をされておられるということだと思います。たくさんある方もいらっしゃると思いますが、私も、家の中を見回して、赤坂の議員宿舎でも特段ないんですね。強いて言えば、勝手に掃除をしてくれるルンバぐらいですかね。あれぐらいあったら部屋の中の綿ぼこりもなくなるのになというぐらいで、特にない。国民の皆さん方も恐らくそうだと思うんですね。特に、必需品で、今絶対のものというのはないと思うんですね。

 そういう中で、国民の金融資産、千五百兆とも千六百兆とも言われています。これをいかに市中に出していくかということが、国会でもいろいろな場面で議論になっているわけでございます。

 そういう意味で、この住宅というものは、大変金がさの張る、そして生活をしていく上ではどうしても要る必需品だというふうに思いますので、この住宅の税制をきちっと整理して、誰もがわかりやすい、そして購入しやすい、家を購入するというのは、大体我々のような子育て世代であります。子育て世代というのは、人生の中でも可処分所得が一番少ない、そういう世代ですので、やはり私は、家を購入する、そういうサポートとあわせて、金融資産を市中に出してくる最善の方法ではないだろうかと思いますので、今後、この税制改正の中で、大臣も精通されておられるということでございますので、ぜひ、私がきょう御提言申し上げているようなことも頭の片隅に置いておいていただいて、これからの税制改正に臨んでいただきたいというふうに思います。

新藤国務大臣 今のお話はとても重要だと思うんです。また、私も全く同じことを考えています。

 そして、実は、小渕内閣のときの政策の柱がそれだったんです。相続税を下げよう、それから住宅の新築着工をふやそう、そのためのローン控除の拡充をしよう、そして、それを柱に据えて、小渕内閣は経済再建をしようとしたんです。そして、とてもいい状態でいきました。私も小渕先生にお仕えしておりましたが、残念ながら途中でお亡くなりになるということがあって、うまくいかなかったんです。ですから、先生、ぜひそれは一緒に研究して、やりたいと思います。

 大体において、この国は、大きな家に住みなさい、家族みんなで住みなさいといいながら、大きな家をつくると、はい、小規模宅地特例はなくなりますと。固定資産税は上がっちゃうんです。百年住宅をつくれとか、大きな住宅をつくろう、三世代住宅をつくろうといいながら、それをつくると固定資産税の特例がなくなっちゃうんです。これは総務大臣が余り言ってはまずいんだけれども。そういう、税制というのは、やはり考えていかなきゃいけないところがあると思います。

 一方で、地方税制は必ず確保しなければいけない。税目の少ないところでありますから、これはきちんと確保していかなきゃいけない。そういう総合的な観点があるということだと思っております。

馬場委員 大臣おっしゃるように、私も、堺の市議会議員時代に、二世帯住宅を建てれば、何か市としてサポートできないだろうかと随分研究をいたしました。

 そして、市民の方にいろいろお聞かせをいただきますと、今、嫁しゅうとめの問題がいろいろありまして、嫁の方が、やはり二世帯で住むのは嫌やと。これはよく聞かれると思うんですが、しゅうとめの方に聞きましても、最近は、嫁に気を使うのは嫌やという話がありまして、余り二世帯住宅をサポートしても喜ばれないんだなということがわかりまして、断念した経緯もあるんです。それは余談でございますが。

 住宅の方から自動車の方へ話を戻させていただきますが、先ほど自動車取得税の議論をさせていただきました。この税制改正大綱の中で、自動車重量税についても少し触れられておりますが、この自動車重量税についての方向性、ちょっと御答弁いただきたいというふうに思います。

株丹政府参考人 自動車重量税についてお尋ねがございました。

 先ほど、重量税について税収の数字、先生がフォローしていただいたところでございますが、私が申し上げた九千億というのは、都道府県税の自動車取得税二千億と合わせた数字でございます。

 今御指摘ございました自動車重量税でございます。

 これにつきましては、与党の税制改正大綱で、自動車重量税につきましても、自動車取得税と同じく、二十六年度の税制改正で具体的な結論を得るということでございます。

 したがいまして、その詳細については、二十六年度税制改正の中で決まるということでございますけれども、その中で、大きな方向性として、エコカー減税制度、これについては恒久化をするということ、それから、消費税が八%に上がります段階では、財源を確保してということではございますけれども、一層のグリーン化等の観点から、燃費性能等に応じて軽減する等の措置を講ずるというような方向性が示されておるところでございます。

 具体的には、国税当局におきまして、今後十分に検討しながら、結論をしかるべく得ていく作業をするというふうに承知をしてございます。

馬場委員 基本的な方向性をお示しいただきましたが、こちらに平成二十五年度の与党税制改正大綱というのを入手させていただいております。

 この中で、自動車重量税について、今御答弁いただいた以外にも、ちょっと読み上げます、「今後、道路等の維持管理・更新や防災・減災等の推進に多額の財源が必要となる中で、原因者負担・受益者負担としての性格を明確化するため、その税収について、道路の維持管理・更新等のための財源として位置づけ、」こういうふうに書いてあるんです。

 文章だけ読むと、私は、昔あった道路特定財源というんですか、こういうのに先祖返りしていくんじゃないかなというような懸念を持っているんですが、それはどうなんでしょうか。

株丹政府参考人 具体的には国税の問題でございます。私が答弁するのは少し差し出がましいかもしれませんけれども、既にこの部分については国会での御議論でもございましたし、政府として答弁しておるということを前提として申し上げたいと思います。

 自動車重量税につきましては、一般財源でございます。ここで今先生が読み上げられました自動車重量税の位置づけにつきましては、自動車重量税を存続したという関係で、課税根拠を示したものであるというふうに理解をしているということで答弁等をなされておると承知してございます。

馬場委員 今の御答弁を信用して、ぜひ、先祖返りにならないように、大臣も関係省庁ですから、よく注目をしておいていただきたいと思います。

 この自動車関連の税金、いずれにいたしましても地方には五千億程度の配分がされております。したがいまして、段階的に廃止をする自動車取得税の部分、また自動車重量税についても、エコカー減税等は恒久化していくということでございますので、地方の財源というものについてもきちっとよくお考えをいただいて、その手当てがなければ恐らくできないというふうに思いますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。

 ただ、先ほど住宅の話も申し上げましたが、私が公平中立な目から見て、どうも何か自動車だけがえこひいきされているんじゃないかなというふうに思います。この議論が、自動車業界への支援ということではなしに、本当の意味で国民のために役立っていただきたいということを申し上げておきたいと思います。

 次に、自動車税とも一部関連があります、この件につきましては私も地方議会で長年取り組んでまいりましたが、なかなか進捗をしないという問題がございます。その問題と申しますと、事業所税の問題であります。

 まず最初に、この事業所税の創設された年次、創設されたときの経緯、また制度の概要、意義、そういうものをお伺いしたいと思います。

株丹政府参考人 事業所税についてのお尋ねでございます。

 事業所税でございますが、その経緯は、昭和四十五年の十一月に、地方制度調査会の答申の中で触れられたのがいわば初めての段階だというふうに承知してございます。大都市における営業所、事業所等に対して、特別の税負担を求めることを検討する等の必要があるという内容でございます。さらに、その翌年、四十六年の八月に、今度は政府の税制調査会の長期答申の中において、同趣旨で答申がなされたところでございます。

 これらを受けまして、政府の中で、税制改正の際に具体的な案を出していくということが数年行われました。当時、まだ省庁再編の前でございますので、自治省、建設省、通産省、運輸省、国土庁、多くの省から案が出されたということで、数年間にわたりまして議論、検討がなされて、その後、最終的には昭和五十年度の税制改正におきまして結論が出て創設をされた、こういう経緯だというふうに承知してございます。

 概要でございますが、一言で申し上げれば、事業所税は、事業所の集中立地に伴って増加をいたします都市環境の整備や改善のための財政需要に対応するために課税をいたします目的税であるというふうに申してございます。

 ただ、それだけ言ってもなかなかわかりにくいかもしれないと思います。三つ限定をしている税だというふうに追加で御説明をさせていただきたいと思います。

 一つ目は課税団体でございます。これは指定都市等というのが法律上の言葉でございますが、人口三十万人以上の都市だけが課税をする、そういう限定がございます。

 それから、目的税でございまして、使途について、どういう使い道がなされてよいのかということについての限定がございます。幾つか例示をすれば、交通施設、これは道路も、あるいは都市高速鉄道、こういったものも入りますが、交通施設の整備、あるいは、水道、下水道、廃棄物処理施設、さらに教育文化施設、医療施設、社会福祉施設、こういった整備事業、さらに防災に関しての事業、こういう限定がございます。

 それから、事業所税というふうに一般的に申し上げておりますけれども、免税点の制度というものがございまして、これは課税の種類が二種類ございますので、それに合わせて、事業所の床面積の方は千平米以下については課税をいたしません。それから、従業者、これは給与の総額に課税をするのでございますが、数の方で百人というところで切って、それ以下のところには課税をしない、非常に大きな規模の事業所に対して課税をする、こういう内容でございます。

 よろしくお願いします。

馬場委員 私は選挙区が大阪十七区という、堺市の南部でございます。非常に中小企業の多い地域で、今総務委員長をお務めいただいております北側委員長は、堺市の北部、大阪十六区が選挙区でございまして、同じような地域性を持っております。この問題につきましては、北側委員長にも過去にいろいろと、こういうことがあるんですよということをお話しさせていただいて、ああ、それはかなり不公平感があるよねというようなお話もいただいたわけですが。

 先ほどおっしゃっていただきました使途については、充当する事業、一言で言うと公共事業全てということだというふうに思います。地方からするとジョーカーを与えていただいておるようなもので、何にでも使えるということになっておりますが、これは全国でどれぐらいの税収が上がっているんでしょうか。

株丹政府参考人 およそ三千三百億円ほどというふうに承知をしております。

馬場委員 課税団体は何団体ですか。

株丹政府参考人 七十七団体でございます。

馬場委員 そうなんですね、七十七団体。今、市が恐らく全国で七百程度でしょうか。その一割の自治体について課税をされているということであります。

 意義の方もお伺いしましたが、一言で言いますと、昭和四十年代、五十年代にかけて、高度経済成長期のときに、やはりインフラ整備が追いついていかない、道路、下水、そういったものを使って金もうけをしている企業がその分負担せいよという意味合いが強いというふうに思います。

 七十七団体のうち、ざっと見ますと、東京都の特別区であるとか政令市、そして三十万人以上の市、いわゆるそこそこの規模の市が課税団体に指定をされています。

 そういったところを歩いてみると、インフラの更新とかそういうものは必要があるということは認めますけれども、基本的な整備というものはもうほぼ終わっているんじゃないかなというふうに私は感じておりまして、この税制の意義から考えると、もうこの事業所税の役割自体が終わっているんじゃないかなというふうに感じますが、いかがでしょうか。

新藤国務大臣 事業所税、これは、事業所の集中立地に伴って増加する都市環境整備、それから都市環境の改善のための財政需要に対応するため、事業所と都市が行う行政サービスの受益関係に応じて課税する目的税だということであります。

 ですから、確かに、大都市は基本的な社会資本整備が終わっています。しかし、その社会資本整備を維持するための更新、リニューアル、さらには、耐震化、新たな環境問題、この需要は幾らでもこれから出てくると思います。しかも、これはこの都市に固有の財源であります。この財源を失っていいのだろうかという基本的なことがあるのではないかと思います。

 そして、数字のことではないんですが、例えば事業所税が充てられているという、まあ、何でも公共事業ができますよと委員はおっしゃいましたけれども、二十三年度の決算で、都市施設の整備改善に必要な事業費、これは一兆九千億円です。一方で、事業所税の税収は三千三百億であります。

 ですから、この税収が余っているとか、使い道がなく、ほかにということではなくて、そもそもの需要からしても、それは一助にはなっているという段階でありまして、これを役割を終えたとは私には思えない、このように思っています。

馬場委員 それでは、大臣にお尋ねをいたしますが、企業に課せられている税金、特にインフラ整備等に係る税金というのは、ほかに何がありますか。

新藤国務大臣 これは、都市によってありますが、まず固定資産税は必ずかかりますね。それと、都市計画税、そういったものじゃないかと思います。

馬場委員 下水道の整備をするときには、別途お金をもらっておりますが、その制度については御存じでしょうか。

新藤国務大臣 それも承知しております。

馬場委員 下水道の整備をするときには、土地の所有者に対して、平米当たり数百円の受益者負担金というのを各自治体は徴収いたしております。これは何に使うているんやというふうに職員に聞きますと、下水道建設に充当していますということなんですね。

 企業側からすると、中小企業のおやっさんからすると、固定資産税は払うている、都市計画税は払うている、下水の整備をするというたら、受益者負担金は払うている。(発言する者あり)いや、一回だけですけれども。まあ、委員同士議論しても仕方ないので、あれですけれども。

 納税者側から見ると、やはり多重に課税、また負担を強いられているという意識を強く持っています。私は堺に生まれ育ちましたから、先ほども申し上げましたが、堺の商売人、製造業、中小企業の皆さん方、たくさんの友人、知人がおります。したがいまして、非常に不公平感のある事業所税、私は、もうぼちぼち見直していただく時期に来ているんじゃないかなというふうに思います。

 先ほどの自動車の税金関係が五千億円、地方に与える影響ですね。この事業所税も三千億円と、自動車の関連よりは小さいわけでありまして、都市部に住む、そして商売を行う、そういう企業の大きなサポート策となると思いますので、ぜひ、この税制改正の中で、税のスクラップ・アンド・ビルドといいますか、そういうものを念頭に入れていただいて、今後作業を進めていただきたい、このことを強く要望いたしまして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

北側委員長 次に、佐藤正夫君。

佐藤(正)委員 みんなの党の佐藤正夫です。

 早速質問に入らせていただきたいと思いますが、まず総務大臣に、地方交付税の今の問題点についてお伺いをしたいと思います。通告していなかったですか。今までの議論の中で、地方交付税はいろいろ議論がありました。その中で総務大臣が思っている問題点についてお尋ねしたいんですが、それは無理ですか。

 では、例えば、こうしましょう。前回私が本会議の中で質問させていただきましたが、東国原委員もたしか質問されたと思いますけれども、いわゆる地方交付税は既にもう破綻をしていますよというような質問をさせていただきまして、今の地方交付税の仕組みでは将来にわたって不安定財源がたくさんある、その中で、基本的に法定税率を上げたらどうだ、こういうような質問もさせていただきました。

 その際に、麻生財務大臣、恐らく総務大臣と財務大臣はちょうちょうはっしやられていることだろうと思いますが、その中で、麻生財務大臣の答弁が、法定税率を上げたらどうですか、その方法はどうですかという、単純に言えばそういう質問なんですが、いや、甚だ適当ではないと考えておりますと。しかし、総務大臣は今回のこの委員会の中でもいろいろなところで、努力をしなきゃならないということをおっしゃっておられます。だったら、甚だ適当ではないという答弁というのはいかがなものかなと私は思うんですね。

 そういう意味で、私が言うのは、まず総務大臣の考え方をお聞きしたいのは、交付税について、わかりやすく言えば、総務省と財務省とどういう問題意識でちょうちょうはっしやっておられるのか、そういう観点からお尋ねしたいと思います。

新藤国務大臣 たくさんの課題というのはあると思いますから、そのように絞っていただければ答えがしやすくなるということでございます。

 まず、この間の本会議のときには私も壇上におりまして、委員の質問も聞いておりましたし、麻生大臣の答弁も聞いておりました。財務大臣からの法定率の引き上げに係る答弁というのは、これは国の財政を所管する立場を麻生節でお話しされたものだ、このように思っております。

 私どもとしては、とにかく地方財政の健全化、これを確保する意味で、交付税の総額は、一般会計からの加算で臨時追加的な引き上げではなくて、法定率を引き上げて安定的に確保する、これは我々のいわば悲願にも近い、そういうものであります。ですから、制度本来の運用としては、法定率の引き上げというよりも、交付税できちんと財源が措置できる、そういう体制をつくらなければいけないということに尽きるんだと思います。

 ですから、これは我々も粘り強く、現行においては、交付税を上げるためには法定率をさらに引き上げることがまず目の前の方法だと思いますから、それは粘り強く交渉していきたいと思います。しかし、国、地方の巨額の財政の負担、こういったものを考えると、それは、現状では今までの努力はなかなかうまくいっていないというのが実情だと率直にお答えしたいと思います。

佐藤(正)委員 それにしても、麻生節か何か知りませんが、甚だとはもう失礼な、本当に情けない。そう財務大臣に言いたいけれども、財務大臣はきょういないんですよね。

 総務大臣はこれまでの委員会の中でもかなり、地方を何とかしたい、この国を何とかするためには地方が元気にならなきゃならない、こんな思いで答弁をされていることは、私はひしひしと感じております。何で伝わらないのかなと思って、悔しい思いをしているんです。

 ただ、これまでの議論を聞いていますと、不可能かなというような感覚になってしまっているというのが、実際私の思いなんですね、答弁を聞いてみて。しかし、それでも、大臣は辛抱強いですね、頑張っていくということなんですが。

 では、それ以外に、何らか方策は別にないんですかね。いわゆる法定率以外に考え得ることというのが何かあるんでしょうか。

新藤国務大臣 恐らく、委員がおっしゃりたいのは税源の移譲ではないか、このように思います。

 しかし、私は、地方財政の健全化は不可能だとは思っておりません。そしてそれは、少し長い目で我々は見なきゃいけないんだろうと思うんです。

 戦後、我々は、この国が壊れて自分たちで運営できることができないほどのダメージを受けました。国際社会から、連合国からいろいろな支援を受けました。そして、昭和六十年ごろに、その全ての借金が返し終わり、そして、国債を発行せずして、赤字国債を発行しないときがいっときでもあったわけであります。ですから、同じことはできないまでも、少なくとも、この国の歴史において、そのように、国が赤字、借金に依存しなくても運営できるときがあったのは事実なのであります。

 ですから、これから工夫をして、そのために国はどう変えたらいいのか、そして地方はどのように変えたらいいのか。国をおいて地方だけ変えてもうまくいかないと思います。地方が変わらないのに国だけ変えてもだめだと思います。密接不可分です。ですから、そのための大変難しいたくさんの作業がありますけれども、そういったことはまず、取り組まない限り先は広がりませんから、進んでいくしかないと思いますし、それには、やはり大いなる工夫をした上で、大きな一歩というのが必要なときが来るんだ、このように思っています。

佐藤(正)委員 税源の移譲、先に読んでいただきましてありがとうございます。

 税財源の移譲についても、麻生財務大臣は、甚だ適当でない。これはおかしいよね。ではねと聞きたくなるんですよ。

 では、自民党が出している、いわゆる道州制を導入していこうということを声高らかに訴えていますよ。自民党のJ―ファイルの中にも書いてあるんですよね。いわゆる国と地方の関係を根本的に見直さないと、日本の形、日本の財政は成り行かない。それで、地方の活力を生むためには、まさに地方に人、物、お金を移譲して、地方独自でやれる、道州制が必要だと「日本を、取り戻す。」の中に書いてある。そこに書いてあるんですよ。財源は移譲していかなきゃならないということも書いてあるんですね。

 さらには、そういうことを書いてあるにもかかわらず、税財源の移譲については、甚だ適当でない、何度も繰り返しますが。これはどういうことなんですかね。この辺が、僕はわからない。だから……(発言する者あり)いや、聞くから、待っていて。きょう、麻生さんを呼んでも来ないんだから、財務省の人を呼んでいるんです。

 基本的に、ここを考えないと、地方の財源は今のまま臨財債で、いわゆる自転車操業をやりながら、繰り返し繰り返し、例えば、国の施策によって景気対策をやりましたよ、では地方にこういうものをつくってどんどん景気対策しなさいと地方債を発行させてきたんじゃないですか。

 その地方債は今どうなっているかというと、後日補填をしてあげますからねということで、結果的に借金が膨らんできて、それを今や臨財債で繰り返しながら返している。ことし返さなきゃいけないものは、また臨財債で借金をしてお返しをする。確かにそうすればプラス・マイナス・ゼロだからお金は動かないけれども、借金はそこにできる。そして、財政の足らない分についても、また臨財債を発行する。この繰り返しじゃないですか。今の現状について、総務大臣、どう思われますか。

新藤国務大臣 まず、過日の衆議院の本会議における佐藤委員の質問を聞いておりました。そして、麻生大臣の答弁も聞いておりました。そして、財務大臣のお立場で麻生節をおやりになったんだ、この繰り返しになるわけであります。ですから、国の財政を所管する立場の者としての認識だとしか言いようがありません。

 しかし一方で、我々は、地方が自分たちの発想でみずからの税源、財源を持ちながら、そして権限も含めて真の意味での地方の自治をなし遂げていく、そういう地方の固まりを国家にしなくてはいけない、このことはもう変えられません。必ずやらなければいけないことなんだと思うんです。

 現実にはなかなか進みません。それは、制度上の問題もございます。でも、究極を言えば、先ほどの福田委員の資料にもありましたが、二十年間でGDPが変わらないんです。GDPが変わらない中で、必要な社会保障や必要なものがあれば、どこかを削り、どこかをつけているだけ。しかし、パイは変わらないんだから、必ずどこかで痛みが出る。

 国と地方の財政の、それはとりっくらになったり、おっつけっこになったって、結局のところはそこの根本を、やはり国、地方が一緒になってこの国をどうやって、そんなバラ色では、簡単にはいきませんよ、でも、少しずつでもよくなるようにして、必ず国というのも、バイオリズムじゃありませんが、いいときもあれば苦しいときもある、ここまで苦しくなったんだから、後これからは我々は上がっていくんだ、そういう中で、理想とする、私たちが思う地方自治というのを確立する。

 そういう中で、当然のように税源と財源と権限というのは、国をどう統治していくかという全体設計が固まったところで何らかの移動が行われるものだ、私はそう思っています。

佐藤(正)委員 恐らく自民党案が、道州制法案が出てくるんだろうと思いますが、それはまたゆっくり見させていただきたいと思いますし、また意見も述べさせていただきたいと思います。

 まさにこれまでいろいろなことがありましたが、今、総務大臣と同じように私も、この国の形、仕組みを変えなきゃいけないと思っています。その中で自民党さんの、これは自民党さんに僕はどうのこうの言っているわけじゃないですよ、大いに早くやってほしいという思いで言っているんですよ。応援部隊ですよ。勘違いしないでくださいよ。

 そこで一つ思ったのは、地方に出ている出先機関、これについては自民党はどうも後ろ向きなんですよね。出先機関、後ろ向き、そのまま残しながら道州制に向かっていくという一里塚すらちょっと否定的である、ちょっとじゃないな、全面的に否定なのかもしれませんが、総務大臣は当然地方のことも考えていらっしゃるし、道州制のことも考えていらっしゃるので、この辺について、総務大臣、お考えを。

新藤国務大臣 これは、これまでも自民党政権でも取り組んでまいりました。そして、前政権においても新しいアイデアが出てきているわけであります。しかし、それについてはまだ国民全体の一致を見ていない状態である、このように思っています。広域の連合に対する、一括の、出先機関を出せ、こういうようなこともありますが、それについてやはり大きな不安が出ている、そういう声が出ているのも事実であります。ですから、私は担当大臣として出先機関改革も前に進めていきたいと思っています。

 これまでの経緯を踏まえた上で、そしてどのようにすればよりよいものになるか、これは不断の検討を重ねていって、必ず成案が得られるときが来るだろう、このように思っています。

佐藤(正)委員 それだとなかなか進まないんでしょうね。もう思い切ってやるべきときが、せめて出先機関は地方にお渡しをする。恐らく地方が嫌がる場合もあるでしょう。全部は要らないという部分もあるかもしれませんね。しかし、もうそこは地方にある程度移管をしていくときが来たと私は思っております。

 それで、なおかつ、もう一つ言うならば、例えばよく言われるのは、道州制をやるのに、二重行政、三重行政の無駄があるんだとよく言われます。では、お尋ねをしたいんです。総務大臣、二重行政、三重行政の無駄とは大体どういうものが国民に一番わかりやすく説明できるんでしょうか。

新藤国務大臣 これは結局、まず市町村があって、そして県があって、そこに国の出先機関があって、二重、三重に同じような仕事をそこで経由しなければ進まない、こういうところを一括化すれば、ワンストップにすればいいではないか、こういう議論があるんだろう、このように思います。

佐藤(正)委員 予算委員会の中でもこういう議論がありました。確かにありました。例えば、河川の問題も事例を挙げて、たしか維新の会の方だったと思いますが、具体的な事例を挙げていらっしゃいました。まさにそのとおりだと思います。地方は一々出先機関の方に行かなきゃならないんですね。また相談に行く。最終的には、いまだに行われている平成の参勤交代制度ですよ。地方がずっと上がってこなきゃならないんですね。

 僕は福岡県の県議をやっていましたが、福岡県でもかなり大きな問題になったんですね。というのが、毎回毎回国に上がるのが、例えば、その当時、平成七年から十五年ぐらいまでの間に、いわゆる予算要求に上がる前に、県知事含め、お役人さん、議員さん、こぞってずらっと上がっていかなきゃならない。僕はそのときに議会で言ったのは、もうやめてくれ、やめたらどうだ、そんなお金があるんだったら別に使った方がいいよ。それで大分縮減はしたんですね。

 しかし、今回これをもう少し進めていく上においては、私は、この出先機関が実は一つの起爆剤になると思っているんですよ。そういう意味で、出先機関を地方に移管をする、ここは少し、総務大臣も私とほとんど同じような考え方だと思いますので、ぜひその議論の中で進めていただきたいと思いますが、どうでしょうか。

新藤国務大臣 その問題意識は共有したい、このように思うんです。

 方法論です。ですから、それをどうやってするかは、まず私とすれば、総理を本部長といたしまして地方分権の改革推進本部というものをつくりました。全閣僚から成ります。あわせて、近々に、地方分権改革を進めていくための有識者会議、これも私のもとで率直な議論ができるような体制をつくらせていただきます。その中で、まず、国の出先機関の事務、権限の地方への移譲について、今までのことも含めて議論をしっかりとしていきたい。行政サービスを向上させながら、また、国と地方の機能強化、こういったものにつながるようなことをしていかなきゃならないと思います。

 また、平成二十年の十二月に、既に地方分権改革推進委員会の二次勧告で同様のものが出てきているんです。

 ですから、いろいろなアイデアが出ているんですが、実際にそれを本当にやろうとなると、まだまだ課題の整理が終わっていないということだと思いますが、これはしっかりと取り組んでいきたい、このように思っています。

佐藤(正)委員 一つの要因としては、当然、官僚の権限、それから財源もそうですが、出先機関を見てみますと、例えば予算規模で考えたら、五つの出先機関を二つぐらいにまとめたってできるよねというところは実はたくさんあるんですよ。だから、移管する前にまずその辺の整理も必要だと思います。その辺については、今進んでいるんですか、どんな状況なんでしょうか。

新藤国務大臣 これはさまざまな検討がなされています。そして、パターンとしては、国の機関を国において統合するという考えもあります。それから、国の機関を地方に移管して、そこで統合させるという観点もあります。

 それから、今お話しのように、では幾つのものを統合できるんだ。それは地域によっても違います。例えば、そのいい例は、先ほどの沖縄の総合事務所と、北海道特区における北海道の開発事務所、これは明らかに統合されているものが違います。

 ですから、そういうもろもろのものを踏まえて検討を進めていかなくてはならない、このように思っています。

佐藤(正)委員 国政に来て、本当によく聞く言葉が検討という言葉だということがよくわかりました。もう常に検討されているんだなと。その検討が、いつになったら検討から実現されるのかなということを、常々、予算委員会も含め議論を聞いておりまして、不思議だな、なかなか決まらないんだなと思います。

 少し戻って、臨財債の問題にしても、もう来年からまた計画を見直さなきゃなりませんよね。本年度まで臨財債で対応するということですよね。

 この臨財債にしても、先ほど来私が申し上げたように、ずっと借金のつけかえなんですよね。本会議でも私言いましたけれども、ある人に、とりあえず百万円借りておきなさい、その百万円は来年返してあげるから。来年になったら、とりあえず二百万円借りておきなさい。再来年になったら、いつの間にか、バブルがはじけた後には今度は一千万になった。どんどこどんどこ膨らんで、その傍ら、景気対策をしなさいと言って、また起債をさせて箱物をつくらせたりする。ところが、先ほど言ったように、GDPが横ばいで、そしてまた税収も上がらない。そういう状況が続いてきて、民主党政権のときにコンクリートから人へというような言葉が少しはやりましたよね。

 私自身は、公共工事は悪だとは思っておりません。必要な公共工事はぜひやっていただきたいと思いますし、まさに今やるべき公共工事は、いわゆるリフォーム、修繕工事に特化をしていただきたいと思います。

 だから、予算委員会の中で、みんなの党はあえて補正予算を否決させていただいたのは、その率がいかがなものかなということで否決をさせていただいたんですが、結果として、現実は国の施策によって地方の債務が膨らんできたんですよ。そこで、臨財債が入っていって、実は交付税の中の公債費率がどんどんどんどん上がってくるんですよ。びっくりするぐらいですよ。もう三〇%を超えていますよ。そういう状況になっている。ということは、国の財政が厳しいのはよくわかりますよ、しかし、ツケを回したといってもおかしくはないと思いますよ。

 そういう中で、地方も努力をしてきたことも事実です。先ほど総務大臣が言われたように、地方も血の出る思いでいろいろな努力をしてきたと認めていらっしゃいました。

 であるならば、国が努力をしてきたその実態をちょっと教えていただきたいんですね。

 ちょっと飛びますよ。

 例えば、地方自治体は平成七年から十八年間で約五十一万人の職員を削減いたしました。当時、私も地方議員でしたから、すごい定数削減の数字だけが来るんですよ。それも、例えば警察から消防からいろいろな部分も含めて一律、一緒なんですね。非常に頭を悩ませたんですよ。そして、平成七年から十八年間で五十一万人以上の職員を削減しましたが、国は、平成七年から十八年間にどれぐらい減らすことができたのか。

 また、地方の団体は、平成十年から二十四年までに約二・一兆円の給与カットを実現しました。では、国は、同じように平成十年から二十四年までの間にどれぐらいの給与カットをしたのか。

 この二つ、お願いいたします。

片山大臣政務官 委員の御質問の点でございますが、国家公務員の定員は、平成六年の末に八十五万九千人いたんですよ。これが、二十五年度末には、今の予算でいきますと、二十九万七千人を想定しておりますから、これを差し引きますと約五十六万人、六五%減った、つまり三分の一近くになった、こういうことになります。

 また、給与につきましては、いわゆる三十五歳係長モデル、これで試算いたしますと、平成十年度には五百六十六万円でございましたのが、昨年、平成二十四年度には四百二十六万円ですから、約二五%、四分の一、百四十万円減った、こういうことになります。

 定員と給与、P掛けるQで人件費が出るんですが、平成十年度には十兆二千七百九十九億円。昔、人件費は十兆、十兆と、国の予算の中でそういう議論をしておりました。今は、二十四年度ベースで五兆九百四十四億円ですから、半減ということになっております。

 もちろん、今皆様からお話が出たように、その過程においては、いわゆる郵政の民営化とか独法化とか、そういうこともございますが、平たくファクトをお話しすれば、そういうことでございます。

佐藤(正)委員 それは、片山さん、では、郵政民営化で何万人減ったの。

片山大臣政務官 十五年度のことになるんですけれども、二十八万六千人ですから、約二十九万人という減少になります。

佐藤(正)委員 地方と全然意味が違うんですよ、あなたが言っているのは。ここが、地方はそんな状況じゃないんですね。だから、それを一緒くたにして、わかっていて答弁しちゃだめです、そんなことを。最初からわかっているのに。そんなごまかしをやったってだめですよ。僕は、レクで打ち合わせをさせていただきました。そのときに明確に言ったんです、それは違うよと。わかりましたと言った。そうしたら、わかっていなくてまたここに来ているんだから、今びっくりしたというのが現実ですよ。そこはちょっと指摘しておきます。反省しておいてもらわぬと、今度また質問せないかぬから。

 それと、今言ったように、地方がこれだけ削減をしてきて、今回もいろいろな議論がありました。交付税の中で、いわゆる公務員の給与の七・八%削減幅を入れている、これがどうだこうだという話がありました。

 今までの議論と違うんですよ。私は、公務員の給与を国家公務員と地方レベルの、地方公務員とで本当は一緒くたに見てほしくないんです。先ほど大臣もちらっと言いました。民間はもっと大変な思いをしていますよ。そういう意味では、僕は七・八%では少ないぐらいに思っています。そして、なおかつ、期限を切るのもいかがなものかなと思っています。

 なぜなら、今回の震災でかなりの方がいまだに苦労されている。そういう中で、復興増税を取っているんですよ、復興増税を。そんな状況を知っていたら、総務大臣の言われることに僕は賛成なんですよ。というのは、それぐらいに国民が困っている、国家が困っている。であるならば、あえて言う。本来は、公務員の方から率先して、やりましょうと言ってほしいと思います。総務大臣、どうですか。

新藤国務大臣 自分の報酬を削られてうれしい人はいません。ですから、私も本当にこれはじくじたる思いがあります。それは地方公務員だけではありません。国家公務員も同じです。

 皆さんも承知だと思いますが、それは、どんな組織にでもいろいろな問題点があると思います。しかし、公務員は、これは国の誇りを持って必死に働いている。地方公務員も国家公務員も同じだと思います。そういうものに対して、何か国の衰退の理由がそこにあるかのようなことには私は抵抗感を感じているんです。

 ですから、これはこれで一生懸命やってくれていることだ。しかし、今現状で自分たちの置かれている立場で何ができるのかといえば、それは、公務員は、まず、これだけの巨額な財政赤字の中で財政再建をし、かつ、消費税という国民の負担をお願いすることも、税率変更をしていかなくてはならない、このタイミングに我々の気概をきちんと見せようではないか。それは、気持ちだけではなくてきちんとした形で、少しだけれども数字を出そうと。その少しは一人にとってはとても大きな数字になると思いますから、これは私が当然だと思ってやっているわけではないんです。

 でも、ここは、今日本の国をもう一回立ち直させるためには、ここで一度気持ちをそろえようじゃないか、その中でできる限りの協力をしていただきたい、こういう要請を丁寧に、しかも本当に誠意を持って言い続けていくしかない、私はこのように思っています。

佐藤(正)委員 誠意はずっと伝わってきていますから、よくわかるんですね。

 誰しも給料を下げられてうれしい人なんていないのは当たり前のことなんですよ。しかし、これまでのやりとりを見ていても、国も財政が大変だ、地方も借金をツケ回されていますから大変だ。お互い大変だ。借金これだけふえましたね。

 だったら、まずこの国を支えていく公僕として、今自分たちができることは何なんだと。被災地の方々も考えて、そして今のこの景気、やっと上がりつつありますけれども、そういう中において、私はやはり当然議員がみずから身を削るのは当たり前のことなんです。と同時に、やはり公務員の方も、仕事をしていないとは誰も言っていません。確かに仕事も十分されているんでしょう。しかし、その上において、復興増税もしなきゃならないという現状がある中において、私は、地方公務員の方々、国家公務員の方々に、僣越ですけれども、ぜひ率先して総務大臣の言われる思いを理解していただいて、やっていただきたいなというのが私の考えです。

 もう一点は、そう言いつつ、元気何とかかんとか。それに見合う財源をまた地方に与えて、しかも、それが地方で起債させなきゃいけないとかいうのは、僕は要らないんじゃないかなと思うんですよ。

 先ほど、午前中の議論でもありましたけれども、国家公務員の給与は基本的に復興に使いましょうと言っているんですね。地方公務員の方々も、再興するのには、まず復興第一じゃありませんか、だったら大臣、一緒にそれをやりましょうよだけでいいじゃないですか。ハードからソフトへ、そういう事業をあえてメニューをつくって財源を添えることなく、僕はよかったのではないかなと思いますよ。それは気持ちはよくわかりますが、私はそういう思いでおりますが、大臣はいかがですか。

新藤国務大臣 これは、財政側と地方を預かる総務省側との議論がございました。

 そもそもの財政論理でいえば、これは、国が削減した分を地方にも削減してもらいたい。したがって、二年間の実施を求めてきたわけであります。私は、即座に否定をいたしました。それは、国と合わせて、二四、二五で二年間で行うものを、二五から二年間やってくれと。これは私は絶対にのめないというふうに言いました。

 それから、この地方の金を、まあ、言葉が悪いんですが、誰が言ったというわけではありませんが、例えば報道などにあるように、召し上げるというような言葉を使った人もいます。私は、それも絶対に認められないと言いました。

 ですから、今度のことは、単なる財政削減で国に足りないお金を地方から出すのではだめなんだ、大義を共有しようと。その意味で、今委員が言ってくれているような、それは大変うれしい言葉だと思います、まさにそういう気持ちです。それによって全てが解決するわけではありませんが、そういう方向でやろうと。

 そして、国民から、公務員頑張ってくれているじゃないかと言われたら、公務員は奮い立ちますよ。そして地方公務員は、ああ、うちの役場の職員、おまえたちの給料を削らせちゃって悪かったなと言われたら頑張りますよ。そういうものを共有できないか。それにはやはり、そのお金は地域で使ってもらいたい。地方を預かる総務省としては、そういう形をつくりたかったんです。

 したがって、これは、地方交付税の削減にも寄与しております。しかし、地方経済にもきちんと、経済が回るようにして、その上で、これは臨時追加的な緊急措置である、今後のことは、みんなで頑張って、少しずつでもそういったことがないようにしていかなければならない、こういう思いでやったことであります。先生がおっしゃるようにシンプルにいければいいんですが、私は地方のパートナーとして、地方を預かる者としては、やはり地方の皆さんにきちんと使ってもらいたい、こういう思いでの財政当局との折衝があった。

 しかも、さらに言えば、一年間の実施ではないんです。一月、二月にお願いをすることになりました。ですから、地方自治の議会の条例をやるためには、もう三月議会は内容が閉まっていますから、六月議会までの余地を持っていただいて、七月からの実施にしてほしい。ですから、十二カ月ではないんです。その部分も私どもの交渉の中でそういう措置をさせていただいた。

 誰かを悪者にしているのではありません。それぞれの立場で、我々の中でもそういう議論があったことは事実でありまして、私とすれば、できる限り地方にとっても御納得いただけるような、少しでもそういった形はつくらせていただきたい、こういう思いで交渉してきたわけであります。

佐藤(正)委員 とはいえ、私はやはりそうすべきでなかったなと実は思います。

 それは、あの震災が起きたときに、私もすぐ地元の駅に立って、うちの子供と募金箱を持ちました。十一時から夕方の六時まで。そうしたら、何と、その短時間で百万円集まるんですよ。びっくりしました。国民の皆さんが、義援金を出した皆さんが何を言っているかといったら、そのお金は一体どこに行ったんだという思いなんですよ。そして、全国で集まりましたよね。それと同じじゃないですか。

 だから、我々も税金をいただいていますが、公務員の方も基本的には税をもって今仕事をして、そして、その税をもらうことに対する誇りを持ってやられているはずですよ。だったらそういうお金の使い道はいかがなものかな、私はそう思っております。

 それと同時に、公務員の方々に、国家公務員も地方公務員も含めて、私はぜひそういう理解をしていただきたい。また、していただかなければ。

 さっき言ったように、人間誰しも褒められたら頑張るんです。だから、今総務大臣が言われたように、そういうことが見えてくると、一緒にやってくれているねとなると思いますよね。僕は、それが本当は日本人の一番大事なところであり、日本人が誇りに思えるところだと思うんです。

 先ほど来言われたように、確かに給料が下がるのは嫌ですよ。しかしながら、そこを考えていただいて、大臣の代弁をして言っているわけじゃないですけれども、私は考えていただきたいというのが本当の思いです。ぜひそうあっていただきたいと思います。

 それともう一点。話はかわりますけれども、本会議でもちょっと質問させていただいたんですが、地方は努力をしている、努力をしている、わかります。しかし、まだまだ努力をしなきゃならないところがあるのも事実です。

 例えば、政令市だとか都道府県になると、国の物まねをしちゃって天下り先をつくっちゃうんですね。ほとんど国の物まねですよ。実態調査はどうなっていますかという御質問をさせていただきました。そうしたら、ちゃんとやっていますよと。資料もいただきました。

 その資料を見たら結構分厚い資料ですが、その資料をとって、その資料からどういうふうにお考えになり、どういうことを進めていけばいいと思われているのか。これは、国から見て地方に対する助言になるかもしれませんし、指導になるかもしれませんが、その辺についてどういうお考えか、また、どういうふうに見られているのか、お教え願いたいと思います。

新藤国務大臣 地方公務員の再就職状況は、国家公務員と同じように、透明性を高めて、地方公務員の職務の公正な執行と公務に対する住民の信頼を確保する、このことが重要だと思っています。

 ですから、我々総務省としては、定期的な調査を行います。それから、その結果を公表します。そして、地方公共団体において、透明性を高める観点から、積極的に情報を公開してください、こういうことを促してまいっている、こういうことであります。

佐藤(正)委員 公表して促すだけですか。それだけ。その辺については、もう国の物まねをしちゃだめですよと言ってほしいですね。実際にそうなんですよ。

 一つの例で、福岡県をとっては悪いんでしょうけれども、福岡県にもいろいろな団体がありますよ。福岡市にもある、北九州市にもある。しかも、同じような国際交流とかいう団体、財団をつくったら、福岡県もあって、北九州市もあって、福岡市にもある。これがまさに無駄なんですね。そういうところにしっかりと天下りが入っていくんですね。これが全国の、恐らく政令市と都道府県ぐらいだと思います、それ以外の自治体はそんな財力ないですから、そういう物まねをする力もありません。

 ぜひ、総務大臣、もう一歩足を踏み入れて考察されたらいかがかなと。確かに地方は努力はしていますが、まだまだ努力しなきゃいけないところもあることも事実です。これは、国も地方もお互いに努力をし合わなきゃなりませんので、逆に地方から教わることもあるかもしれませんので、その辺はもう一度考察をしていただきたいと思います。

 そして、今度は、国、総務省に限って言うなら、民主党のときに、独立行政法人や公益法人に、何か、天下りを禁止して、現役出向はいいよというふうになったんですかね。そこで、独立行政法人や公益法人に現役出向に行っている職員は、一体どんな職で行っているのか。

 さらに、もう一点言わせていただくと、課長未満の再就職先の公表を私は求めたんですけれども、これは個人情報保護があるので出せませんよというようなお答えでした。だったら、別に名前がなくてもいいですよ。名前なんて要りませんから、役職と、どこの独法だとか公益法人に行ったぐらいの公表はできないのか。

 この二点、どなたが答えるんですかね。

坂本副大臣 総務省から独立行政法人に現役出向している役人については、六人であります。まず、情報通信研究機構三人、それから、郵便貯金・簡易生命保険管理機構、そして平和祈念事業特別基金、統計センターにそれぞれ一人の計六人でありまして、理事が五人、監事が一人ということになっております。

 また、職員数につきましては、情報通信研究機構、そして、郵便貯金・簡易生命保険管理機構、平和祈念事業特別基金、日本郵政株式会社、日本郵便株式会社に職員六十五人が現役出向しているところであります。

新藤国務大臣 課長補佐級以下の再就職情報の公開についてということであります。

 これは、まず、国家公務員の再就職に関しての問題というのは、予算、権限を背景とした再就職の押しつけ、こういった不適切な行為、そのことについて、平成十九年の国家公務員法改正によりまして、各府省による再就職あっせんの禁止、こういった規制を導入してまいりました。また、最近は、再就職等監視委員会、こういったものを置きまして、厳しくそういった厳格なルール適用をさせているところであります。

 そして、この課長補佐級、なぜ職によって変えるかというと、公務員の離職後の再就職情報は本来はプライバシーに属するものであるということでありますが、行政上の権限を有する管理職の職員については、再就職に関する国民の信頼確保、こういった観点から、国家公務員法によって特に公表しているということであります。

 したがって、本省の課長補佐級以下の職員はそのような権限を有していないということであって、そういった観点から、再就職情報の公表は適当ではない、このように考えているところでございます。

佐藤(正)委員 それもわかっています。それもわかった上であえてお尋ねをしたんですね。

 というのは、例えば天下りという定義をどう見るかということなんだと思います。ただし、よく言うのは、国民から見て、例えば、普通の民間企業に勤めていて退職しました、それからハローワークに行って再就職先を一生懸命探すんですよ。それでもなかなか、現役時代の給料から見ると三分の一ぐらいになるんですね、現実は。ところが、公務員の方々は、ハローワークに行くこともなく、ちゃんとどこかに行けるんだな。全員ではないですよ。全員ではありませんが、そういうのを見ると、えっ、ちょっと違うよねというのが国民の感情なんですね。だから、ちょっとあえて課長補佐以下もお尋ねをしたんですね。

 では、現役出向ですから、この現役出向の皆さんは、給与はどこから出ているんですか。

坂本副大臣 給与につきましては、出向先の独立行政法人において支払われているものと承知をしております。出向後の、そうです、独立行政法人において支給されております。

佐藤(正)委員 もう時間がなくなりましたので、ちょっとまとめて。

 出向後ということは、その出向先が払っているということなんでしょう。そうしますと、その職員の定数はどこでカウントするのか。そして、その出向先には、恐らく運営費補助なるものが行っているはずですよ。

 そうなると、実は、人件費のつけかえであり、定数のつけかえであると私は思います。その辺について答弁を願います。どう思われますか。

片山大臣政務官 本日、委員の大変見識の高い御質問を伺っておりまして、御地元の県議会においてもコストカッターとして鋭く行政の無駄を追及されたことと大変な尊敬をもって拝聴しておりましたが、現役に出向した場合の給与、これはひとえに、その職員が出向先において、そこの仕事をきちっと認証してやっているのであれば、通常の原則によってそちらで行われるということでございまして、それは、その仕事をそちらに移しているということによって行われていることですから、決して、つけかえ、つけ回しというのには当たらないのではないかと考えております。

佐藤(正)委員 時間がなくなりましたが、勘違いしているんですね。運営費でお金を払っていて、そこから人件費が出れば、つけかえと言うんですよ、こういうのを。定数も、そこで削減した形にしてそっちに持っていって、戻ってくるんでしょう。(片山大臣政務官「いやいや、それは」と呼ぶ)一緒ですよ。だから、相手からすれば、その運営費補助がなかったら受け入れませんよ。よく考えてみたらわかるでしょう、そんなことは。何でわからないんですか、そんな単純なことが。

 それだけを指摘して、私の質問を終わります。

北側委員長 次に、塩川鉄也君。

塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 きょうは、地方公務員給与削減問題について質問をいたします。

 最初に、事実関係について、坂本副大臣にお尋ねしますが、地方財政計画における給与関係経費の計上の仕方についてお尋ねをします。

 要するに、単価掛ける人数ということになるわけですけれども、ここ何年間か、民主党政権のもとでは、この単価掛ける人数について言えば、単価は人事委員会勧告を反映し、人数については自治体の定員適正化計画の削減割合を勘案して算定をしておったわけですが、これはそのとおりでよろしいでしょうか。

坂本副大臣 はい。委員おっしゃるとおりでございます。

 地方財政計画において、給料単価につきましては、各地方公共団体の人事委員会が行う勧告を職員数で加重平均した給料改定率を算出します。その給料改定率を前年度の給料単価に乗じることを基本に計上をしていたところです。

塩川委員 来年度について、今回の法案で出されている措置では、これまでとどこが違うんでしょうか。

坂本副大臣 今回、政府といたしましては、地方公共団体に対しまして、国家公務員の給与減額支給措置に準じた措置を講ずるよう要請する閣議決定を行いました。

 したがいまして、二十五年度における地方財政計画上の給料単価は、各地方公共団体の人事委員会勧告を従来と同様に反映するということをした上で、この閣議決定に沿って、平成二十五年七月から国家公務員と同様の給与削減を実施することを前提に、国家公務員の支給減額率を反映して積算をしているところであります。

塩川委員 地方財政計画上の給与単価については、人数の方はちょっと置いておいて、単価の話でいえば、人事委員会勧告の反映に加えて、二十五年七月から国家公務員と同様の臨時特例的な給与削減を実施することを前提とした減を見込んでいるということであります。

 そこでお尋ねしますが、地方財政計画における地方公務員給与費の削減が地方交付税の単位費用にも反映をされるわけで、地方交付税の算定に当たって、給与支給削減額、七・八相当、これを初めに決めておいて、地方交付税を削るというやり方、こんなやり方というのは過去あるんでしょうか。

新藤国務大臣 今回、国の臨時緊急的な特別措置に基づいて、それと同様のことを要請するという形で行ったわけであります。

塩川委員 いや、過去にあるかないかをお聞きしているんです。お答えください。

佐藤政府参考人 先ほど申しましたように、これまでの地方財政計画における給与関係経費の積算につきましては、単価掛ける職員数ということでやってまいりました。

 かつて、地方公務員のラスパイレス指数が一〇〇を上回っていた時代がありました。そのときには、その分は割り落として一〇〇として計算して、地方財政計画上の給与費を出しておりました。

塩川委員 いや、今回みたいに七・八というような形でばさっと削る、こういう形で算定したという例があるかないかを聞いているんですよ。

佐藤政府参考人 ばさっとといいますか、一〇〇を超えていた場合には、一〇〇に置き直してその給与費を計上したということであります。

塩川委員 いや、七・八に準じてという形でばさっと切ったのはほかにあるんですか。

佐藤政府参考人 ほかにといいますか、今回は国の削減と同様の内容をしていただくということを前提に削減をしております。

 私が申し上げましたのは、かつて、ラスが高い場合には国と同程度の水準になるようにということで計算をしたということで、その本質においては同じではないかと思います。

塩川委員 いや、ラスの関係なしに、一律でいわば七・八に準じて削るというやり方なんでしょう。地財計画上はどうなのか。

佐藤政府参考人 今回は、国家公務員と同様の削減を講じていただくということを要請し、それを前提に給与費を計上しておりますから、基本的に一律七・八%の削減をしております。

塩川委員 ないんですよ、こういう話は。ですから、地方からは、こんなことはおかしい、前代未聞だという話が出てくるわけです。

 大臣にお尋ねしますが、全国市長会などは、地方の固有財源である地方交付税を地方公務員の給与削減のために用いるものだと厳しい批判の声が上がっているんですが、これはそのとおりじゃないですか。

新藤国務大臣 これはもう既に何度もお答えをしておりますが、まず、政権の方針として、今回、国家公務員の給与減額支給措置に準じた措置を講ずるように地方公共団体に要請する、こういう閣議決定を行ったわけであります。

 そして、その閣議決定に沿った水準を標準的なものとして基準財政需要額を算定することとしておるわけでありまして、政策目的を達成するための手段として用いたものではありません。地方の固有財源という地方交付税の性格を否定するものとも思っておりません。

塩川委員 いや、政権の方針として、国公で七・八削りますよと。それに沿った水準を標準的なものとして算定するんですから、まさに一律で削るということを前提に算定しているということになります。これが地方にとってみれば押しつけだ、地方自治への介入だと厳しい声が上がっているわけであります。

 では、それは現場でどういうふうに進められようとしているのか。

 総務省が、二月の十三日に都道府県の総務部長会議を開いております。その場で総務省は、「地方公共団体における給与減額支給措置の基本的な考え方について」、こういう文書も示して説明をしております。このペーパーを総務省からいただきました。

 そこでは、具体的取り組みの目安として、給料について、「ラスパイレス指数と参考値との差が、国の給与減額支給措置による相対的な給与水準の上昇部分と捉えられることから、この部分を引き下げ。」とか、手当については、「給料に連動した手当については、算定基礎である給料の減額の影響をそのまま反映。」「期末・勤勉手当については、国に準じた九・七七%の減額を基本とする。」と、具体的な給与減額措置の制度設計まで指南して、押しつけているものじゃありませんか。

三輪政府参考人 お答え申し上げます。

 私ども、閣議決定に沿いまして、国に準じた必要な措置を講じていただくように、そのような要請を地方にいたしておるところでございます。

 それに関連をいたしまして、地方団体からは、その具体的な意味、中身等についていろいろと問い合わせ等々がございます。そういうこともございまして、御指摘の、地方に対する説明会、こういう場で、具体的な取り組みの目安ということで、御指摘のような内容について助言を申し上げている、このようなことでございます。

塩川委員 その総務部長会議の場で、地方からは、こういうふうに具体的取り組みの目安が示されているけれども、例えば、給料ということじゃなくて手当について見直すということでどうかということに対する質問への総務省側の説明では、この目安をもとにやってくれ、人員削減とかそういうことではなくて、あくまで給与水準の引き下げを求めているんだということで、要するに、給与水準の引き下げ、こういうのを特定してやってくれという要請というのは、これは要請じゃなくて強制なんじゃないですか。大臣、いかがですか。

新藤国務大臣 あくまで要請でございます。そして、その要請に基づいて、地方自治体は議会を開き、そこで議論をされて議決した上、条例で制定されるもの、このように思っております。地方の自主性によって最終的には決めていただくもの、このように考えております。

塩川委員 要請だと言いますけれども、この総務部長会議においては、取り組み状況調査というのも行うんだということが書いてあるわけですよ。各地方公共団体の取り組み、進捗状況等を随時調査、公表を予定しているということです。これは、どんなことを求めるんですか。

三輪政府参考人 御指摘の二月の十三日の地方の総務部長会議において我々が説明いたしました内容は、まさに御指摘のように、それぞれの自治体の取り組みあるいは進捗状況を調査させていただきたい、また、そのことを公表させていただきたい、こういうことをお話をさせていただいております。

 具体的な取り組み状況、その進捗状況等について調査をして、それぞれの自治体がこれからどういうふうなことをやろうとしているか、あるいはやっているか、そのようなことを調査して公表したい、このように考えております。

塩川委員 いやいや、もっとその中身について聞きたいんですよ。

 実際の説明では、作業の取り組み状況についてきちんと点検をする、できた条例はどんなものか、こういうことについても聞くと。また、独自の給与削減、つまり七月からじゃなくて四月からやっているというものについても聞きますよと。こういう取り組みも必要かと考えているという説明をしているんじゃありませんか。

三輪政府参考人 お答え申し上げます。

 取り組みあるいは進捗状況等の調査でございますから、例えば、議会に提案をされたとか、あるいは議会で議決されたとか、そういうような状況、それから、当然、その中身として、このような給与の削減を提案したというような、そういう具体的中身、こういうものについて調査をしたい、このように思っております。

塩川委員 大臣、要請だけだったら、何でこんな点検をする必要があるんですか。技術的助言としてしっかり地方が受けとめて、地方が自主的に決める話なんでしょう。

 それなのに、総務省の方は、できた条例まで点検しますよ、さらに踏み込んで削ったものについても聞きますよと。まさに削減をあおるかのような、要請じゃなくて強制だと言わざるを得ないようなことを、こういう取り組み状況の調査、点検で行っているということじゃないですか。

新藤国務大臣 何か嫌なことを無理やり暴かれているふうに今聞こえてしまうんです。

 そうではなくて、地方自治体が自主的に取り組んでこのような協力をしている、我々はこういう行政を措置したということを公開する、そして、それを透明性を持って国民に知らせる。これは特別な、それが強制や、何かあおることにつながるとは私は思っておりません。

 指導、また技術的助言、こういった中で、また我々は、国内においてどういう行政が、地方自治が行われているか、そういったものをきちんと把握する。

 それは、都合の悪いこととかいいこととか、そういうことではなくて、行われたことは、しかも、今回のことは臨時、追加的な、異例のことでもあります。そして、わざわざ国としても、これはいろいろな反発、また、そういう意味では気持ちの上で非常にいろいろな思いがあると思います。それも含んでも、ここはみんなで頑張ろうじゃないですかということでお願いをしている。

 そういうことに対して、結果がどういうふうに動いているかというのは、我々が把握をして、それをお知らせすることは、特別に何かほかの意図があることとは考えておりません。

塩川委員 過去、集中改革プランなどでもずっと点検をとったわけですよ。ちゃんと削っているか、こういうことを点検をとった。こういうことに対して、例えば鳥取県知事などは、問題だ、地方自治の侵害だと厳しく批判をしたという経緯がかつての自公政権であったという反省が踏まえられていないじゃないかということを指摘しているわけです。

 重ねてお尋ねしますが、この都道府県の総務部長会議における質疑の場で、地方からの、今回の総務省からの要請に応えなかった場合に国からの不利益措置があるのかという問いに対して、総務省側は、政府としては十分説明をしていく、削減をやってもやらなくてもいいという姿勢で説明しているわけではない、このように述べています。

 不利益措置があるかどうかには直接答えておりませんけれども、やってもやらなくてもいいという姿勢で説明しているわけではない。つまり、やらない場合については何らかのペナルティーを考えているということになりはしませんか。

新藤国務大臣 ペナルティーというものが制度上に存在いたしておりません。ですから、これは、我々とすれば、要請をし、誠意を持って丁寧に説明をしていく、それをきちんとしていきたいということでございます。

塩川委員 国に準じた給与削減を実施しない場合には、他団体と比較をして、財政的に余裕があることによる超過支給とみなされる、それによって、その超過支給額に応じた特別交付税の減額措置を行う、こういうことになるんじゃありませんか。

新藤国務大臣 それは御心配があるのかもしれませんが、例えば今回の緊急措置以外でも、そもそもラスパイで国を上回る給与を支払っている、そういう団体はございますね。しかも、かなり上回っている団体もございます。そういったところに対しての特交の措置というのが何か行われたとは私は承知をしておりません。

 いずれにしても、今度の問題は、そのような何か強制的なことは伴わないのであります。その上で、皆さんが気持ちを、大義を共有してくださいということでお願いしているし、私は、何よりも自治体の住民の皆さんの意見、声をよく聞いていただくべきだと。また、住民の皆さんに、公務員がそういう形で自分たちの地域に貢献しようとしているんだということがきちんと伝わって、そして、公務員の信頼性がさらに高まり、地域の一体性が高まっていくことを私は期待しております。

塩川委員 いやいや、省令でそういう定めがあるでしょう、減額措置について。どうですか。

佐藤政府参考人 特別交付税におきましては、給与水準が高いことをもって減額するということはいたしておりませんし、そういう規定はございません。

 ただし、本俸以外に、例えば期末・勤勉手当で国の支給水準を超えて支給しているような団体については、その超過支給分の一部を減額するというような規定はございます。

塩川委員 そういうことが行われるんじゃないかという懸念があるわけですよ。

 例えば、技能労務職員についても、新たに採用することは認めませんよ、それは余裕があるからでしょうというので、それをもって地方団体に対する特別交付税を減額するなんということが現に行われている。そういうことが指摘をされているわけですから、そういう懸念の声が上がるのは当然です。

 では、今回みたいなことで実際に減額をしなかった、あるいは、引き下げたところでのラスとの関係で、それに見合って削らなかったようなところは富裕団体だ、財政に余力がある団体だから交付税、特交を削るというような省令改正は行わないということでいいですか。

新藤国務大臣 今回削らなかった団体が財政余裕団体であるとは思っておりません。そもそもみんな苦しい中で自治体はみずからの削減努力をやっていただいているわけであります。ですから、そのことが、やったか、そのペナルティーというようなものは考えていないんです。

 そうではなくて、とにかく皆さんで一緒に、公務員は全体の奉仕者でございます、その観点に立って、ぜひ協力をいただけないか、我々はこういう要請をしているということでございます。

塩川委員 この件に関する省令の改正をしないということでいいですねとお聞きしているんです。

新藤国務大臣 そういった作業はしておりません。

塩川委員 今後もやらないということでいいですか。

新藤国務大臣 これは現状、まだ事態が発生していないわけですから、そういうことに、仮定の状態で、それをやるか、やらなかった場合どうするかというようなことをそもそも今御質問されること自体が、私はちょっとよくわからないんです。これは皆さんでお願いをしている状態なのであります。それから、何かそれによってのペナルティー措置というのは、現状、制度設計の中でございません。

塩川委員 要するに、法律の改正に伴って省令の改正も行われるわけですから、何も切り離された話ではないわけです。今のお話では、こういう法改正を行おうとしているけれども、それに伴う省令改正については、何だか先の話だから、それについてのコメントはありませんでした。私は、率直に、そういう措置も行われるのではないのかという懸念を抱かざるを得ない。それは多くの地方団体の懸念と共通するものだということを指摘しておくものであります。

 そういう点でも、普通交付税が削られるだけじゃなくて、特別交付税も削られるんじゃないのか、こういったあり方に対して厳しい声があるということについては、しっかりと受けとめなければいけませんし、こんな押しつけは許されない。そういう点でも、地方自治への重大な介入は許されないということについて重ねて申し上げておくものであります。

 それで、関連して、こういう地方公務員給与削減の影響についてであります。

 本会議の質問におきまして、私、地方自治体の職員が、まさに自治体における住民の利益を守るために懸命に頑張っておられる、特に被災地においては、まさに復興業務、みずから被災しながら懸命に頑張っておられる、こういうことをお聞きしたのについて、新藤大臣の答弁でも、被災地においては、地元の地方公共団体の職員や応援派遣された職員の方々が昼夜を問わず復旧復興業務に従事され、大変に御苦労されていると承知している、その努力には心より敬意を表したいと述べたわけであります。

 しかし、今回の措置というのが、結果としてそういう被災地で懸命に頑張っている地方公務員の給与を引き下げることになりはしないか。つまり、頑張っている被災地の自治体職員に対して賃下げで報いる、こういうことであれば、大臣として胸が痛みませんか。

新藤国務大臣 それは、私も直接、被災地の市長さんや職員の皆さんとそのことで話をしたことがあります。幹部の職員や市長さんは、これは本当につらい、こういうお話をされました。ですから、その気持ちは、これだけ頑張って仕事をしてもらっているのに、その上でこれから給与を削減するというのはつらいよな、この思いというのは私も受けとめております。

 しかし、何度も申しますが、そもそも行革努力をして国の給与よりも低い水準になっているところ、そこは今回の要請の範囲にならないわけであります。ですから、頑張っている皆さんのこと、そのことと今回の給与の削減措置というのは、これは私は別々に考えていただくしかない、制度としてそういった例外の規定を設けているわけではない、こういうことでございます。

塩川委員 ですから、結果として被災地の自治体職員にむち打つようなことになってしまうということに対して胸を痛めることこそ、今政治に求められている、大臣にまさに問われていることじゃないかということを申し上げます。

 それで、こういった自治体職員への給与削減というのが、仕事への意欲も奪って復興への障害となるだけではなくて、人材の確保も困難にするのではないのかという懸念があるわけです。

 例えば、東京新聞の三月十四日付で、「公務員不足の問題は、東日本大震災の被災地ばかりではない。震災を機に全国で防災インフラの必要性が高まり、被災地以外の自治体でも、土木系職員は引っ張りだこ。首都圏の自治体でも試験日を前倒ししたり、一般教養試験を免除したりして人材確保に懸命だ。復興事業で民間企業も採用を増やしており、限られたパイを奪い合う獲得合戦の様相を見せている。」として横浜市の例を挙げていますけれども、横浜市の担当者は、「民間や自治体間同士の取り合いで、土木職員の人材確保は難しくなっている」と明かしているということです。

 ですから、今回のような地方公務員の給与削減というのは、結果として、被災地を含めて、自治体の人材確保に大きな支障を及ぼすことになりかねないという重大な懸念が浮かぶわけですが、この点についてはいかがですか。

新藤国務大臣 私は、そういう御懸念には当たらない、このように思っています。

 何よりも、今回、地域住民の皆さんに、自分たちがこのように身を削って、そしてその身を削った分は、ですから地域に使っていただけるような、そういう工夫をさせていただいたわけであります。したがって、町の皆さんが、いや、うちの役場の職員が頑張ってくれた、こういう声が聞こえてくることは、私は容易に想像できますし、そこで、いや、うちの公務員もやるじゃないかと。

 それぞれの場所があると思いますが、概括的に言われているのは、大体、地方において一番給料が高いのは役場の職員、それから農協、そして民間企業はずっと下。こういう中で、公務員が頑張っているのか、こういう声が出たときの、よし、それでは、自分たちの町は、一生懸命働いて、町の財政をよくして、そして公務員の給料をそんなふうに下げなくたって済むようにしてやろうじゃないか、こういう関係が公務員と住民の間に生まれてくるのではないか、私はこのように思っています。

 そして、削減した金額でいうと、削減した影響額は地域経済に回るようになっているわけであります。ですから、地域経済の疲弊にも当たらない。

 それから、そもそも、土木系の職員や技術系の職員が減ってきた。これは国家の政策として十五兆あった公共事業を半分以下に減らしてきた、これは我々もやってきたことであります。そして、それは、世界の潮流の中で、GDPにおける公共事業費の割合というものを下げていかなくてはいけない、こういう国際的な展開もございました。そういう中で、人材が今不足しているんです。

 ですから、このままでいいんでしょうか。これから、もう一度新しい国づくりを進めていく上で、必要な人材があるならば、そこに必ず人間は流れていくことになり、当然のように、今有効求人は建設業は最も高くなっております。そういうところに有為な人材が集まっていく。この回転を、こういうサイクルもつくらなければ、やはり景気回復の道にはなりません。現状のままでいいんだ、その中で足りない足りない、足りなければふやすしかないんです。私は、そういう好回転が生まれてくるのではないかなと期待をしております。

塩川委員 いや、自治体職員の賃下げをしておいて、どうやって有為な人材を集められるのかということを聞いているんですよ。

 ちょっと時間に限りがありますから。

 要は、一年限りなのかどうかという問題があるんですよ。二十五年度に限ってということなのか、平成二十六年度以降の給与削減措置というのを行わないのか、その点についてお聞かせください。

新藤国務大臣 これも、大臣としてちょっと踏み込み過ぎる発言になってしまうかもしれませんが、少なくとも、私は、市の職員に応募するときに、給料が幾らだからという理由で応募はしませんでした。それは、国家公務員も地方公務員も恐らくそうだと思います。ことし入ると何%か少なくなるから損する得するというような人は、私は余りいないと思います。そもそも給料を高く欲しいんだったらば公務員にはならないですから。だからいいんだと言っているわけじゃないんですよ。

 ですから、今回の削減措置、それによって採用にまで影響が出るかということは、私は、公務員という人たちのことを考えれば、そこは余り考えておりません。それよりも、みんなでもって地域に奉仕するんだ、そういう原点に戻った活動を国、地方ともやろうではないかということだと思っております。

塩川委員 いや、要するに、賃下げで人が集まらないでしょうという話を聞いているわけですよ。

 それとあわせて、来年度だけなのかということについてお答えがありませんでしたけれども、自民党の政権公約では、将来の国家像を見据え、計画性を持って、地方公務員等を含む公務員人件費を国、地方合わせて二兆円削減しますとあります。つまり、将来にわたって計画的に公務員人件費を削るということであれば、一年限りではなくて、将来にわたって賃下げを押しつけるということになるんじゃないですか。

新藤国務大臣 まず、今回の措置は今年度限り。所信表明の中でもお話をさせていただきましたし、これまでもずっと説明をしております。それは、国の臨時措置が今年度で終わるからであります。

 二十六年度については、今後、国として、政府内でしっかり検討してまいりたい。そのときには、地方の声もきちんと聞かせていただく中で、みんなで考えていくべきものだと思っています。

 そして、給与の削減措置、それは、ひとえにこの国の財政再建のためにどのような計画をつくっていかなきゃいけないかということと密接に関連いたします。したがって、今我々は、景気をよくして経済を拡大させるんだ、そういう中で、税収の見込みや我々の財政再建の道筋、そういったものを総合的に勘案しながら、その中から結論が出てくるものだ、このように思っています。

塩川委員 最後に、一言。

 財政再建のため云々と言いますけれども、大体目的そのものが、手紙もありますけれども、ここにもあるように、防災、減災とか、地域経済の活性化ということを理由にしていて、国の財政状況が厳しいから行うものではありませんと言っているじゃないですか。一方で財政再建、一方で財政状況じゃありませんという点でいっても、根拠そのものが非常に薄弱で、これ自身の、目的自身の問題というのをこの点でも明らかにしているということ。

 この手紙では、「今後、負担増をお願いすることとなる消費税について国民の理解を得ていくためには、まずは公務員が先頭に立って、「隗より始めよ」の精神でさらなる行財政改革に取り組む姿勢を示すことが重要だ」ということであれば、来年度から消費税の増税ですから、であれば、消費税増税が進む以上は公務員人件費も削りますよ、給与削減を継続するということになりかねないわけです。

 そういう点でも、消費税増税の中止とともに公務員人件費の削減撤回を強く求めて、質問を終わります。

北側委員長 次回は、来る二十一日木曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後五時一分散会


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