衆議院

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第22号 平成22年5月21日(金曜日)

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平成二十二年五月二十一日(金曜日)

    午前十時二十分開議

 出席委員

   委員長 藤村  修君

   理事 青木  愛君 理事 石森 久嗣君

   理事 黒田  雄君 理事 中根 康浩君

   理事 大村 秀章君 理事 加藤 勝信君

   理事 古屋 範子君

      相原 史乃君    大西 健介君

      岡本 英子君    笠原多見子君

      岸本 周平君    郡  和子君

      斉藤  進君    園田 康博君

      田名部匡代君    田中美絵子君

      長尾  敬君    仁木 博文君

      初鹿 明博君    浜本  宏君

      樋口 俊一君    福嶋健一郎君

      福田衣里子君    藤田 一枝君

      細川 律夫君    三宅 雪子君

      水野 智彦君    宮崎 岳志君

      村上 史好君    室井 秀子君

      山岡 達丸君    山口 和之君

      山崎 摩耶君    山井 和則君

      あべ 俊子君    秋葉 賢也君

      菅原 一秀君    田村 憲久君

      棚橋 泰文君    長勢 甚遠君

      西村 康稔君    松浪 健太君

      松本  純君    坂口  力君

      高橋千鶴子君    阿部 知子君

      柿澤 未途君

    …………………………………

   厚生労働大臣       長妻  昭君

   文部科学副大臣      鈴木  寛君

   厚生労働副大臣      細川 律夫君

   厚生労働副大臣      長浜 博行君

   内閣府大臣政務官     泉  健太君

   内閣府大臣政務官     田村 謙治君

   厚生労働大臣政務官    山井 和則君

   厚生労働大臣政務官    足立 信也君

   政府参考人

   (総務省大臣官房審議官) 宮島 守男君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房統計情報部長)        高原 正之君

   厚生労働委員会専門員   佐藤  治君

    ―――――――――――――

委員の異動

五月二十一日

 辞任         補欠選任

  岡本 英子君     笠原多見子君

  菊田真紀子君     岸本 周平君

  田中美絵子君     浜本  宏君

  樋口 俊一君     村上 史好君

  あべ 俊子君     秋葉 賢也君

  江田 憲司君     柿澤 未途君

同日

 辞任         補欠選任

  笠原多見子君     山岡 達丸君

  岸本 周平君     菊田真紀子君

  浜本  宏君     田中美絵子君

  村上 史好君     樋口 俊一君

  秋葉 賢也君     あべ 俊子君

  柿澤 未途君     江田 憲司君

同日

 辞任         補欠選任

  山岡 達丸君     福嶋健一郎君

同日

 辞任         補欠選任

  福嶋健一郎君     岡本 英子君

    ―――――――――――――

五月二十日

 障害者が生きるために必要な福祉・医療サービスの利用に対する負担の中止を求めることに関する請願(阿部知子君紹介)(第九四八号)

 同(中根康浩君紹介)(第九九六号)

 同(福田衣里子君紹介)(第九九七号)

 同(赤嶺政賢君紹介)(第一〇一七号)

 同(笠井亮君紹介)(第一〇一八号)

 同(穀田恵二君紹介)(第一〇一九号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第一〇二〇号)

 同(志位和夫君紹介)(第一〇二一号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第一〇二二号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第一〇二三号)

 同(宮本岳志君紹介)(第一〇二四号)

 同(吉井英勝君紹介)(第一〇二五号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第一〇八四号)

 パーキンソン病患者・家族の療養生活の質的向上を求めることに関する請願(玉木朝子君紹介)(第九四九号)

 同(宮腰光寛君紹介)(第九六二号)

 同(横山北斗君紹介)(第九六三号)

 同(長勢甚遠君紹介)(第九七六号)

 同(羽田孜君紹介)(第九七七号)

 同(井上信治君紹介)(第一〇〇八号)

 同(岸田文雄君紹介)(第一〇四三号)

 同(志位和夫君紹介)(第一〇七九号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第一一〇二号)

 同(寺田学君紹介)(第一一〇三号)

 腎疾患総合対策の早期確立に関する請願(石田勝之君紹介)(第九五〇号)

 同(野田聖子君紹介)(第九五一号)

 同(岡本英子君紹介)(第九六四号)

 同(下条みつ君紹介)(第九六五号)

 同(村上誠一郎君紹介)(第九六六号)

 同(郡和子君紹介)(第九九四号)

 同(谷公一君紹介)(第九九五号)

 同(玉木朝子君紹介)(第一〇一四号)

 同(山田良司君紹介)(第一〇一五号)

 同(佐藤茂樹君紹介)(第一〇三六号)

 同(大野功統君紹介)(第一〇五六号)

 同(竹内譲君紹介)(第一〇五七号)

 同(浅尾慶一郎君紹介)(第一〇七〇号)

 同(中後淳君紹介)(第一〇七一号)

 同(玉城デニー君紹介)(第一〇八一号)

 同(松本純君紹介)(第一〇八二号)

 後期高齢者医療制度を中止し、廃止を求めることに関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第九五八号)

 中小業者とその家族の健康を守る対策に関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第九五九号)

 医療崩壊を食いとめ、患者負担の軽減により安心して医療が受けられることに関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第九六〇号)

 保険でよい歯科医療の実現を求めることに関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第九六一号)

 同(佐藤ゆうこ君紹介)(第一〇三五号)

 後期高齢者医療制度を速やかに廃止し、高齢者・国民が望む医療制度に関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第九六七号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第九六八号)

 同(笠井亮君紹介)(第一〇一六号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第一〇八三号)

 患者負担大幅軽減、後期高齢者医療制度の廃止を求めることに関する請願(牧義夫君紹介)(第九七五号)

 同(岡本充功君紹介)(第九八二号)

 同(吉田統彦君紹介)(第九八三号)

 同(中根康浩君紹介)(第九九八号)

 同(佐藤ゆうこ君紹介)(第一〇三七号)

 最低賃金千円の実現を求めることに関する請願(城内実君紹介)(第九八〇号)

 同(高橋英行君紹介)(第九八一号)

 同(生方幸夫君紹介)(第九九三号)

 同(赤嶺政賢君紹介)(第一〇一〇号)

 同(志位和夫君紹介)(第一〇一一号)

 同(照屋寛徳君紹介)(第一〇一二号)

 同(宮本岳志君紹介)(第一〇一三号)

 同(渡部恒三君紹介)(第一〇五五号)

 同(服部良一君紹介)(第一〇六三号)

 同(吉井英勝君紹介)(第一〇八〇号)

 保育を必要とする子供たちすべてに国からの補助を求めることに関する請願(郡和子君紹介)(第九九二号)

 高齢者が安心して受けられる介護保障制度の実現を求めることに関する請願(志位和夫君紹介)(第一〇〇四号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第一〇〇五号)

 障害者自立支援法の廃止を求めることに関する請願(笠井亮君紹介)(第一〇〇六号)

 労働者派遣法抜本改正に関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第一〇〇七号)

 労働者派遣法の早期抜本改正を求めることに関する請願(宮本岳志君紹介)(第一〇〇九号)

 戦没者等の妻に対する特別給付金時効取り消しの立法化に関する請願(生方幸夫君紹介)(第一〇三三号)

 同(中島隆利君紹介)(第一〇三四号)

 同(浅尾慶一郎君紹介)(第一〇四四号)

 同(伊東良孝君紹介)(第一〇四五号)

 同(藤田一枝君紹介)(第一〇五八号)

 同(赤嶺政賢君紹介)(第一一〇四号)

 同(笠井亮君紹介)(第一一〇五号)

 同(穀田恵二君紹介)(第一一〇六号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第一一〇七号)

 同(志位和夫君紹介)(第一一〇八号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第一一〇九号)

 同(宮本岳志君紹介)(第一一一〇号)

 同(吉井英勝君紹介)(第一一一一号)

 生活保護の老齢加算復活に関する請願(古賀敬章君紹介)(第一〇五四号)

 細菌性髄膜炎関連ワクチンの定期接種化に関する請願(田名部匡代君紹介)(第一〇六二号)

 同(加藤紘一君紹介)(第一〇七二号)

 同(田名部匡代君紹介)(第一〇七三号)

 同(田名部匡代君紹介)(第一一一二号)

 介護労働者の処遇改善を初め介護保険制度の抜本的改善を求めることに関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第一〇七七号)

 後期高齢者医療制度廃止などを求めることに関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第一〇七八号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 独立行政法人地域医療機能推進機構法案(内閣提出、第百七十三回国会閣法第八号)


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     ――――◇―――――

藤村委員長 これより会議を開きます。

 第百七十三回国会、内閣提出、独立行政法人地域医療機能推進機構法案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として総務省大臣官房審議官宮島守男君、厚生労働省大臣官房統計情報部長高原正之君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

藤村委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大村秀章君。

大村委員 皆さん、おはようございます。自由民主党の大村秀章でございます。

 それでは、質問通告に従いまして、順次質問をさせていただきたいと存じます。

 法案に入る前に、まず、おとといこの委員会で可決をいたしました児童扶養手当法案の関連で、私、母子家庭の母の就業支援について、先般、ちょうど一週間前、質問させていただきました。その際、母子家庭の母の就業支援、それもこの際、障害者の法定雇用率といったような制度はありますが、そうしたものに似たような目標を掲げたらどうかというようなことを申し上げたのでございます。そういうことで質問させていただき、その後、附帯決議にその点、盛り込もうとしたのでありますが、残念ながら、それが十分に盛り込まれることになりませんでした。

 その後、いろいろお話をお聞きいたしましたところ、かつてそういう法案が出されたというようなことをお聞きいたしました。それがきょうお手元にお配りしている資料でございまして、昭和五十二年五月に、社会党、公明党、そして共産党の共同で出されたものということで、母子家庭の母等である勤労婦人の雇用の促進に関する特別措置法案、その第三と第四に、それぞれ法定雇用率というものが盛り込まれております。

 この点につきまして、これ、探してきたんですけれども、何で探してきたかといいますと、藤村委員長がこれをつくられたというふうにお聞きをいたしまして、この質疑が終わった後、いや、あれはちょっとそこまで一足飛びにということを申し上げたら、藤村委員長から、いやいや、大村さん、あれは私が三十年前つくったんです、そういうふうな冷たいことを言ってもらっては困る、こういうふうに言われましたので、探してまいりました。

 この法定雇用率もしくは一定の雇用の目標を掲げるということをいきなり、私も法律とまでは言いませんが、そうしたことを目標に掲げるべきではないか、そういう検討をすべきではないかということを申し上げたのでございますが、こういったことは過去にあったということもありますし、藤村委員長はこれを一生懸命、三十年前おつくりになったということもございますので、きょうはこれを持ってまいりました。

 もうこの法案の質疑は終わりましたし、また、附帯決議も全会一致でできたわけでございますが、この点についていま一度、やはり母子家庭の母の方の雇用について一定の目標を掲げてやっていくということを、まず検討するかどうか。検討ぐらいして、前に向けていただきたいと思いますが、厚生労働大臣、いかがでございますか。

長妻国務大臣 昭和五十二年にこういう議員立法が提出されて、そこに義務づけというのがあるということでございますけれども、やはり、障害者の方については今そういう率がありまして、義務づけがございますが、母子家庭の場合は、例えば再婚されればそれは母子家庭ではなくなるなどなど、変動する可能性というのもあります。

 そして、我々厚生労働省としては、就業支援は、これはいろいろな雇用政策の中で下支えをするということと、母子家庭の母の就業支援を図る優良企業等の表彰制度も創設をいたしまして、年一回、そういう企業を表彰するなどなど、あるいは特定求職者雇用開発助成金を活用して、母子家庭の母親を雇い入れる企業に対する支援というものもさせていただいておりますので、これについて、障害者と同じような形で法定の雇用率を設定するということについては、慎重な検討が必要ではないかというふうに考えております。

大村委員 先般、藤村委員長とお話をしておりましたら、藤村委員長が、全く三十年前の答弁と一緒だと、三十年間、全然前進していないということを言われておりましたけれども、今の長妻大臣の答弁で藤村委員長、御納得されますか。委員長、いかがでございますか。

藤村委員長 委員長からお答えいたします。

 まず、事実関係についてであります。

 今お配りいただいた資料、昭和五十二年でありますが、もう三十年を超える、相当前の時代でありました。このタイトルからしても、母子家庭の母等である勤労婦人の雇用の促進に関する特別措置法案、やや時代的なものを感じるものであります。

 内容的には、私、当時、二十歳代でございましたが、遺児の進学を進めるとか、親を、特に父親を亡くした母子家庭の問題にずっと取り組んでいた一人でございます。その中で、遺児家庭、母子家庭の最大の願いが、子供をとにかく高校へ進学させること、その下支えとなるのは、やはり母親がきちんと就業、働けることなど、全国の遺児家庭の声を集めて、私たちのグループで、その当時の日本社会党、それから公明党・国民会議、そして日本共産党・革新共同の皆様に訴えかけを続けた中で、この三派共同でこの法案が、特別措置法ではありますが、提出をされた、こういう事実でございます。

 その後、今厚生労働大臣の方からのお答えは、やはりこれが一つの契機で、母子家庭のお母さんの仕事の問題はそれなりに前進はしてきているというふうに私自身は思っております。

 なお、先日、この委員会において附帯決議が付されました。これは与野党全会派一致の附帯決議でございますので、委員長の立場ではこれを了としたいと思いますし、雇用の問題も「強力に」という言葉も入れていただいたようでございました。

 以上でございます。

大村委員 本当はもうちょっとおっしゃりたいんだろうと思いますが、立場上、そこでとどめておられるというのはよくわかりますけれども、それ以上、この問題は申し上げません。

 過去にこういった経緯もある。そして、確かにいきなり法定雇用率というのは違うというのはよくわかりますが、やはり一定の目標を掲げてやっていくということは大変大事だというふうに思います。そういう意味で、附帯決議でもそのことを入れたんですが、残念ながら、原案が大分表現が変わったということでもございます。

 いま一度、長妻大臣にお聞きしたいと思いますが、母子家庭の母の雇用の促進について、やはり一定の目標を掲げて、いわゆる公共団体、そしてまた民間企業の皆さんに努力をしてもらうことについて働きかけをしていくということについて、引き続き取り組んでいくんだということを簡潔にお答えいただけますか。いかがですか。

長妻国務大臣 今後、一定の義務づけというよりも、省としての目標値あるいは政策の効果を検証するための、どれくらい母子家庭のお母様が就業したのか、こういうような検証がどういう形ができるのか、これについては検討していきたい。そして、厚生労働省としても、地方自治体あるいは国に対しても、母子家庭の母が雇用されるように取り組んでいきたいというふうに考えております。

大村委員 ぜひそういう方向で進めていただきたいと思います。そのことを強く申し上げておきます。

 それでは続きまして、B型肝炎訴訟の問題について申し上げたいと思います。

 この点につきましては、先日、十八日の火曜日六時から、かねてから私が申し上げておりましたように、B型肝炎の原告団の皆さんと厚生労働委員会のメンバー、そして長妻大臣初め政府の面々の皆さんとの面談が実現をいたしました。そのことは率直に評価をしたいと思います。ただ、なかなか中身はいただけないのではないかという感じが率直にいたしました。

 まず、事の進め方でございますが、冒頭のあいさつがあった後、マスコミの方を退席させていわゆる非公開でやった、四人の原告団の皆さんの訴えを非公開でやったということはいただけないというふうに私は思います。その場でも即座に原告団の皆さんから、何でこれを公開しないんですかという抗議があったのは、それは当然だというふうに思います。

 何でこれを通しで公開でやらなかったか。たしか、C型肝炎のときには、舛添大臣のときには全部公開でした、毎回毎回だったかどうかはあれですけれども、いわゆるそういった機会があったというふうにも私は記憶をしておりますが、何でこれは途中でマスコミシャットアウトにしたのでございますか。

長妻国務大臣 これについては、そういう場を設定していただいて、私がそこに参りました、こういう経緯でございますので、その詳細な経緯については承知をしておりません。

大村委員 原告団の皆さんが、一番大事なところを何で隠す必要があるのか、何で隠すんだということを再々言われておりました。

 私は、あの会の進め方、私が二年半前、C型肝炎訴訟のときに原告団の皆さんと面談を実現したときは、私は与党筆頭理事でしたから、各党の理事さんにお声かけをして、それぞれ、こういうふうに進めていきますよということを、当時野党の山田筆頭理事ともよくよく相談をしながら、それぞれ皆さん各党にあいさつをしていただき、その上で、原告団の皆さんのお話等々も公開でということにしたというふうに私は記憶いたしておりますが、今回そういう相談が一切なかった、ただ単に六時にここに来てくれというだけであったというのは、これはやり方として非常にいかがなものかというふうに私は言わざるを得ません。

 ですから、今後、こういう形があるのであれば、やはり各党、とにかくこのB型肝炎問題について前進をさせる、そして解決に向けていくということについては、各党各会派はそれぞれ同じ方向だと思いますから、その点についてよく相談をしながらやっていく必要があるということを申し上げておきたいと思います。

 その際、私は、これは一番遺憾だというふうに思ったのは、長妻大臣の締めくくりの発言でございました。非公開の中での締めくくりの発言で、原告団の皆さんの声は、仙谷大臣、鳩山総理に伝え、内閣全体で誠実に協議していきます、よろしく御指導をお願い申し上げますと言われたのでございます。これは正確に私は記憶しておりますから、若干てにをははあっても、こういう締めくくりの発言でございました。これは、まさに役所の答弁書をそのまま棒読みされたということであって、その長妻大臣の発言が終わった後、即座にこの原告団の皆さんから、それだけ、それだけという声が上がったわけでございます。私は、こういう締めくくりの発言というのは非常に残念でございました。

 その後、原告団の皆さんから、ねぎらいの言葉というか、おわびの言葉というか、おわびか謝罪、いろいろあると思いますが、これだけではなくて、何でそこの場に、今日ここまで来られた方々に対して、おわびかねぎらいか、そういう言葉もなぜ言えなかったのか、私はちょっと残念でなりません。

 その点については、大臣、率直にいかがでございますか。あのとき何であの発言しかできなかったんでしょうか。

長妻国務大臣 これは、別に官僚の方が書いた紙を読んだわけでは全くございませんで、やはり今、和解協議に入るということで、そのことをお伝えして、今後、裁判所を仲介に、政府としても和解協議に、誠実に協議に臨んでいくということの段階でございますので、そういうお話を申し上げたということであります。

大村委員 だとしたら、それはもっと悪いですよ。それは、あなたがそれだけの、何か通り一遍の言葉しか自分で用意していないんだということを言われたのと一緒ですよね。

 私はやはり、あの場に、あそこまで来られた、そして面談をされる、何で一言、本当にきょうは御苦労さまでした、そしてまた、今日ここまでこういう活動をされてこられたということについて、ここまで御苦労かけたことに対して、大変申しわけなかったというようなことも、その一言を言っていただきたかったかなというふうに思います。それが、あの短いまさに官僚的な答弁があなたのすべての言葉だというふうに言われるんだったら、極めて遺憾だと言わざるを得ません。

 それで、その際、原告団の皆さんから、直接の協議の場を設けてほしいというふうにも言われました。その後、そういう要請書も用意を、即日、十八日のその日に、直接協議を求める要請書というのがこの原告団の皆さんから出されております。

 この直接協議をする場を設けるというお考えはありますか。

長妻国務大臣 これについては、我々として、政府として、総理を含めて全体で取り組んでいく大変重要な問題であるというふうに考えておりまして、裁判所を仲介として誠実に協議をさせていただく、こういうことに尽きるというふうに考えております。

大村委員 直接の協議の場というのは設けないということですね。それは、私は大変残念だなというふうに思います。そのことは引き続き申し上げていきたいと思います。

 それと、その際、私もその十八日の会で申し上げたんですが、やはり一日も早い解決策、救済策、要は、この原告団の皆さんに対してこういう解決策を考えますというようなことについて、それをつくるのは政府の責任だと思います。

 札幌地裁は、その期限が七月六日、進行協議が六月二十一日で、次の期日が七月六日というふうに示されたわけでありますが、その七月六日を待つということになりますと、まだ一カ月半あるわけでございます。私は、ちょっと長いのではないかというふうに思います。

 七月六日が期日であっても、それより前にできるだけ早く、これはその案を、案でありますから、示していただきたい。でき得れば、六月十六日までの会期までの間に、国会、この委員会にぜひお示しをしていただきたいというふうに思います。その点について、いかがですか。

長妻国務大臣 これについては、裁判所の仲介で我々は誠実に和解協議をさせていただくということでありまして、それに向けて、政府の中で、関係各大臣と協議をして、それぞれどういう協議にしていくのかということについて議論をしている最中でございます。これについては裁判所の期日というのもございますので、それまでにどういうことをお話し申し上げるかということを決めていきたいというふうに考えております。

大村委員 先週の金曜日、五月十四日の札幌地裁での和解協議で、協議のテーブルに着く、そのときに具体的なものが何も示されなかったということも含めて、原告団の皆さんからは、これはむしろ先送りではないか、解決の先送りではないかとまで言われております。そういうトーンのマスコミ報道もたくさんございます。

 そういう意味で、七月六日というのはまさに一カ月半先でございますから、私は、一日も早くそれを出して、この場に、裁判所もそうですが、やはり国政の方向を決める国会、この厚生労働委員会にぜひ一日も早く示していただきたい、そのことを申し上げておきたいというふうに思います。

 とにかく会期は六月十六日ですから、となりますと、七月六日ぎりぎりだということになると、この委員会には示されないということでありますから、具体的な議論ができなくなってしまいます。ですから、ぜひこの会期末までにこの場にお示しをいただきたい、そのことを強く申し上げておきたい。引き続き、この問題はしっかりとフォローをしていきたいというふうに思っております。

 また通告に従いまして、次の問題に参ります。

 先般、同じく五月十八日の火曜日に、決算行政監視委員会で、私、特に労働問題を中心に質問をさせていただきました。労働者派遣法、それから同一価値労働同一賃金の問題ということも含めて質問させていただきました。その際、きょうちょっと時間が、この後法案に入らなきゃいけませんので、一点だけ、同一価値労働同一賃金の話につきまして質問をさせていただきたいと思います。

 質問というか、これは細川副大臣に確認ということでございますが、そのときも、決算行政監視委員会でも申し上げました。やはり派遣の問題というのは、正規、非正規の処遇改善、格差是正の一部の問題である、むしろ、一番大事なのは、正規雇用、非正規雇用の格差の是正、非正規雇用の方の処遇の改善ということが一番大きな目標であるというふうに思います。

 私も、そちらの方にいた昨年のときは、よく雇用の問題で、いろいろな討論会、テレビを含めて出させていただきました。その際申し上げたのは、一番大事なのは正規、非正規の格差の是正、処遇の改善だと。それをやっていくためには、最終的に何が一番格差なのか、処遇の改善なのかといったら、やはり給与、賃金の問題でございます。

 したがって、そういう意味では、同一価値労働同一賃金というのをどういうふうな形で実現させていくのか。これは、ただ単に言葉で、言葉はみんな言うんですよ。言葉は言う。でも、それは今の現実の、企業内労働組合で個々の企業ごとに賃金改定交渉、春闘を行っていく、同じ仕事をしていても企業ごとでその処遇が違うということを前提にすると、これはいつまでたっても正規、非正規の格差というのはなくなっていかないというふうに言わざるを得ません。

 したがって、道は遠いのはわかりますけれども、であればこそ、その決算委員会でも私申し上げましたが、この同一価値労働同一賃金ということを、もし仮にといいますか、日本で実現をするとしたら、何が必要で、何が足らなくて、どういうことが論点になるのか、その研究会や勉強会をやはりできるだけ早く前広にスタートをさせていただきたいということを申し上げました。

 その際、考えるというふうにお答えいただけたかと思いますが、今週の火曜日で、きょう金曜日ですから、こういうのは余り間を置かない方がいいと思いますので、ぜひ、細川副大臣、この研究会、勉強会、どういう形かは問いませんが、スタートをしていただけますか。お答えいただけますか。

細川副大臣 先日、決算行政委員会で、大村委員との間でこの同一価値労働同一賃金について議論をさせていただきました。

 その際も申し上げましたけれども、賃金を決定するのは、基本的には労使での合意によって決まるんですけれども、今委員が言われましたように、本当にこの同一価値労働同一賃金は大事なことでありますので、まず、どういう論点があって、これをどういうふうに解決していったらいいかということについて、専門家、有識者の方から御意見をいただきまして、そこで研究会を立ち上げることが必要かというようなことになりましたらば、そのような形で進めてまいりたいというふうに思っております。

大村委員 きっちりした仕掛けで大きないわゆる研究会、勉強会とまでは、いきなりとは私申し上げませんが、やはり雇用政策、労働政策の一番大きなポイントの一つだと思いますので、その論点整理に沿って、今までのいろいろな研究の成果というのはあると思いますから、ぜひそういったものを集めてきていただいて、最初は頭の体操から始めるんだろうと思いますが、そういったことの論点整理、そして、何がこれまで議論され、何がこれから課題になり、何を乗り越えていったらこれが実現していくのか、前進させていけるのかということについて、ぜひその議論をスタートさせていただきたい、そのことを強く申し上げておきたいと思います。

 その上で、厚生労働省がそういった議論、研究をスタートした、経済界も労働界も関係者も含めてそういった議論を積み重ねていくということがこの問題を前進させていく上で一番大きなかぎになると思いますので、ぜひその点については強く申し上げておきたいと思います。

 またこの点については、別に今すぐやれとかなんとかという詰めるような話はいたしませんが、やはり大事な話だと思いますから、引き続きフォローさせていただきますので、よろしくお願いを申し上げます。

 続きまして、独法の法案につきまして質問をさせていただきたいと存じます。

 まず、この独法化につきまして、私、先週、質問主意書を出させていただきました。新たな独立行政法人の設立に関する質問主意書。答弁書が来るのが来週の火曜日、二十五日だと聞いておりまして、それを見ないとまた質問ができないわけでございますが、質問主意書を出しておりますので、二点について、これはまず簡潔にお聞きをしたいと思います。

 これは端的に申し上げますが、民主党さんのこれまでの議論、そして、今の政権での昨年十二月に閣議決定をされた独法の抜本的な見直しでは、独法のあり方を検討し、廃止、民営化、移管等々必要な措置を講じる。また、枝野行政刷新担当大臣は、独法はゼロベースで見直す、原則廃止の路線だというふうに言っております。ですから、独法の全廃の方針を示す一方で、今回新たな独法をつくるということについて、これは明らかに整合性がとれていないというふうに思います。

 したがって、この独法の存廃についての政府としての統一見解ということを、これを質問主意書を出させていただきました。火曜日に出てくると思いますが、まず、簡潔に、この点についてどういうふうにお答えになりますか。これは内閣府でいいですね。簡潔に答弁していただきたいと思います。

泉大臣政務官 ありがとうございます。

 独法については、抜本的な見直しについてという昨年十二月二十五日の閣議決定がございますので、それに基づいて、この政権、期間をいただいた四年間の間に、すべての独立行政法人のすべての事務事業について抜本的な見直しを行って、その結果を踏まえ、個別の法人のあり方を検討し、廃止、民営化、移管等を行うべきものについては必要な措置を講じるとともに、独立行政法人制度自体を根本的に見直すことを含め、制度のあり方を刷新するというふうにしておりまして、先ほど御指摘のとおり、枝野大臣もゼロベースで見直すと。

 ただ、見直して新しい制度に移行するということについてのタイムスケジュールでいけば、それは、任期中、皆さんから負託をいただいたこの四年間で行いますというようなことを答弁もされておりまして、今回の新しい独法ができる話については、日常業務の中で、平成十七年から設立された独法が二十二年に期限を迎える、しかし、病院をそれで廃止するということにはならないということから、それは日常業務としての仕切りの中で今回こういった手続になったというふうに認識をしております。

大村委員 ちょっとよくわからないんですけれども、日常業務だからいいんだというのは、全体との整合性という話とはちょっと違うんじゃないかというふうに思います。ただ、政府としての統一見解、二十五日に質問主意書の答弁がいただけるということでございますから、また二十六日に、それを受けて、この点だけに絞ってでも質問させていただきたいと思います。

 この点について、独法の全体のあり方というのは、これは仕切りとしては内閣府でいいんですよね。内閣府でいいんですね。

 私、きのう夜、質問通告をするに当たりまして、内閣府と言ったんですけれども、内閣府の方が厚生労働省に突き返したというような話が私の耳に入ってくる。質問通告したのに、あなたのところの事務方は、いや、厚労省に突き返した、だからうちは答弁しないというようなことを言ってきたというか、私の耳に少なくとも入ってきた。正直言って、ふざけるなというふうに言いたい。

 その点について、そういうやりとりがあったというのは知っていますか。簡潔に。

泉大臣政務官 ありがとうございます。

 これは、私が野党のときに質問する際にも、よくそういうことがやはりありました。それは恐らく、質問のニュアンスを役所がどうとるかによって、その切り分けが非常に困難なんだろうなと思います。私も当時やきもきしたことが何度もございましたし、夜まで待たされたことも何度もありまして、やはりこれは院全体としてもできる限り役所の方と意思疎通をしながら、そういったことがないようには私は取り組むべきだというふうに思っております。

大村委員 要は、私は、この質問主意書の内容をちょっと二十五日の答弁書の前に感触だけでもといいますか、同じようなことを聞きますよと言って、これが何で厚生労働省に突き返すという話になるのか。そういう話が私の耳に入ってくることだけでも、ふざけるなと言いたいと思います。

 政務官の責任ではないと思いますが、ぜひグリップをきかせて、そんなくだらぬことを言うのは私は許せぬと思いますから、ぜひそれは事務方にきちっと厳しく言っておいてください。これは、独法全体の話はやはり内閣府のそちらの方がやっておられると聞いておりますから、聞いておるから聞いているんで、ぜひその点はきちっとやっていただきたい、そのことを申し上げておきたいというふうに思います。

 続きまして、実は今週から、この独法法案につきまして私ども自民党の厚生労働部会等々でも今審議といいますか、十分精査をしているところでございますが、その際、おととい、きのう、きょうと三日間連続でやったのでございますが、そのときになかなか十分な御答弁がいただけずに、いまだにまだ仕掛かりという形になっております。その点について端的にお聞きをしたいと思うんです。

 まず、この独法の地域医療機能推進機構における病院の譲渡。これまで、これはRFOでいわゆる仕分けをし、黒字、赤字、それから地域の医療にとって必要なものという三つに分けた上で、譲渡、売却できるものは整理をし、残ったものについてはまた引き続きその受け皿を検討する、こういうことでやってきたわけでございます。

 この方向について、今回この独法というのは受け皿だろうと思いますけれども、その際、長妻大臣は、この六十幾つのものをそのままずっと、未来永劫独法ということではなくて、条件が折り合えばといいますか、そういう話がつけば、適切な引き受け手に病院等の譲渡を行う方針だということを先般来お答えになっております。

 その際、では、その独法を譲渡し売却をした、そうしたら売却益が出てくるわけですね。その売却益については、これはもともと年金でつくったもの、医療の保険料でつくったもの、いろいろありますけれども、その売却益はどうなるかということについて、この数日間ずっと役所の方に聞きながら勉強を進めているんですが、端的に申し上げますが、長妻大臣は、この独法ができても引き続き、そういう話がつけばこれは譲渡するんだということを言われております。譲渡したら、お金といいますか、当然売却益は出てくると思いますが、これはどうなりますでしょうか。

長妻国務大臣 この病院の売却益は、年金の積立金に基本的に戻すというふうに考えております。

大村委員 年金の積立金というか、売却しますと、年金の積立金というのは全部ですか。もう一度お答えいただけますか、それは違うと思いますけれども。

長妻国務大臣 病院の積立金も含めた当期利益については、一定のものについて基本的に積立金に戻していくというふうに考えております。

大村委員 では、ちょっともう一回整理して聞きますけれども、社保病院と厚生年金病院があります。社保病院の売却益はどこに行きますか、厚生年金病院の売却益はどこに行きますか、お答えいただけますか。

 これはちゃんと資料をいただいて、ずっと議論してきているんですよ、朝八時から。それについて正確にお答えください。

長妻国務大臣 社会保険病院はかつての政管健保の保険料で建てられておりますので、その売却益は基本的には健康勘定の方、そして、厚生年金病院は年金保険料で建てられておりますので、それは年金保険料の積立金へ戻す、こういうことであります。

大村委員 実は私もそう思っておりましたが、厚生労働省からいただいたといいますか、きょう説明を受けた資料では、そういう場合と、なお現在国会で審議中の独法通則法一部改正法案には、不要財産を処分したときの国庫納付に関する規定が盛り込まれていて、その納付先については今後政令で定めることになっている。

 いわゆるこれを売ったときに積立金となって、それぞれの社保病院それから厚年病院が、それぞれ政管健保、医療、そして厚年、年金の方に売却益が行く場合と、いわゆるこれは行政財産といいますか、この病院自体が独法の不要財産ということに位置づけられた場合は、それを処分したときは国庫納付だ、その納付先は今後政令だという説明なんですよ。二つあるんだと、二つの場合がという説明を朝八時にいただいたんです。

 これはどちらになりますか。そういう説明を朝いただいたものですから聞いているんですけれども、これは、今言われた積立金となってそちらに行くのか、それとも不要財産と位置づけられて国庫へ納付、その先は政令でこれから決めるんですと。どちらでございますか。お答えください。

長妻国務大臣 これについては、病院機能の継続を条件に自治体等に売却する場合は、新機構にとっては不要財産となり、その収益は国庫に納付することとなる。

 ただ、この場合の国庫納付が一般会計か先ほど私が申し上げた特別会計かについては政令で定めるということとされておりまして、私としては、厚生労働省としては年金特別会計とするのが適当であるというふうに考えておりますけれども、今後、所管の総務省や財務当局と協議をするということになろうかと思います。

大村委員 要は、長妻さんが最初に答えたのは、これを売ったら積立金となってそちらの方に返るんですと言われた。それは、朝、厚労省が説明した場合には、そういう場合と、不要財産に当たるというふうになった場合は国庫納付なんだという二つあるんですと言われた。私は今聞いたら、いや、そういう場合は、不要財産となった場合は国庫納付で、その先はこれから決めますというふうに言われた。

 これは一体どっちなんですか。これは皆さん法案をこうやって提案して、審議をしてくれと言っているんですから、それでもって病院は未来永劫売らないというなら別ですけれども、売る場合がありますよと、それはそうだと思いますよ、売る場合がありますよというふうに長妻大臣がお答えになっているんですから、どちらにそれが行くんですか。

 これは法案を提案しているときに、この一番大事なポイントといいますか、それを聞いているんですけれども、その都度その都度、いや、こういう場合もある、こういう場合もあるということでは、それはちょっと違うんじゃないでしょうか。いろいろな資料とかデータをよこせではなくて、この法律を提案して、これはどうなりますかと聞いているわけですから、どちらになるか、どういうふうになるかを明確にお答えいただきたいと思います。

 もう一回答えてください。

長妻国務大臣 私が答弁したのは、今の時点の話を冒頭答弁させていただいたわけでございまして、今、政令で定めるというのは、これは独法通則法の改正案というのが国会で審議をされておりまして、これはまだ成立をしていないところでございます。この改正案が成立した後に政令をつくっていくということになろうかと思いますけれども、その政令の中身がどういうふうになるのか、法案もまだ成立するのかしないのかというのが明確になっていないということであります。

大村委員 違う違う、そういうことを聞いているんじゃなくて、独法通則法の話に行くんじゃなくて、病院を売ることがある、売った場合に積立金となって年金特会に戻るというふうに最初言われた。これは不要財産に当たるとなった場合は、いわゆる国庫納付だというふうな場合もあるというふうに厚労省が答えた。

 さあさあ、これはどちらなんですか、どういう整理なんですかというふうに聞いているんであって、独法通則法の政令、そういうことじゃなくて、病院を売った場合、積立金となって年金特会に返るのか、それとも、不要財産となって国庫納付で、まだその納付先は政令で決めるんだ、これは二つあるというふうに聞いたんですけれども、それはどちらですか。

 これは法律を提案しているんですから、その枠組みというのは当然かっちり決まっていないといけないと思いますが、その点についてはいかがかと聞いているんです。もう一回お答えいただけますか。

長妻国務大臣 まず、先ほど来答弁しているとおりなんですけれども、今の時点、きょう今日の時点では独法通則法の改正案が成立をしておりませんので、きょう今日の時点で、当然まだ新機構が成立はしておりませんけれども、今日仮にそういうような、今回の法案が通っていて新機構があるというようなことになった場合については、医療機能の継続を条件に自治体等に売却する場合は、新機構にとっては不要財産となり、その収益については、先ほど申し上げましたように、特別会計の方に行く、こういうことになるわけであります。

 今後、独法通則法の改正案というのが今、今国会で審議をされておりますので、それが通った後政令を定めるということにおいて、その政令をどうするのかということについて、一つの案というのは、それは年金特別会計に返るということもありましょうし、一方で、それを国庫、一般会計に戻す、こういう考え方も出てきましょうが、それについて、私としては、特別会計に戻す、通則法が成立して政令を議論する段になったときにはそういう主張をしていきたいということであります。

大村委員 独法通則法は皆さん提案されて、それでもう参議院で、いずれ成立するのかどうか、まあ成立するんでしょう。でも、皆さんは提案しているわけですから、これが通った場合にはという前提でも結構ですけれども、今言われた、最初に答弁された、積立金として年金特会に行く場合、それから不要財産となる場合があると私申し上げて、それが国庫納付になる場合。

 では、それはどういう場合がこちらになって、どういう場合がこちらになるか。病院を譲渡、売却した場合にどういうふうにお金がなっていくかということについて、どういう場合はこうなんだということを、今聞いていても、なかなか明確な、こういう場合はこうなんだというきっちりした線引きというか、お聞かせいただけないので、残念でございます。

 これはどういうふうな場合がどうなんだ、こういうきちっとした線引き、そういういわゆる統一見解というか、そういうのを出していただけませんか。そうしないと、今お聞きしていると、何度も言いますけれども、積立金となって特会に行く場合もあれば、不要財産になって国庫納付に行く場合もあるということで、非常にわかりにくいというか、多分まだ整理されていないと思うんですけれども、その点について、統一見解をできるだけ早くお出しいただけませんか。そうしないと、これはなかなか出口というわけにいかないですよ。

 もう一回、だから、これについてどういうふうになるかということを、統一見解をつくってお示しいただきたい。そのことについて、いかがですか。

長妻国務大臣 統一見解というのは今私が申し上げたとおりでありまして、つまり、そもそも、初めの一から申し上げると、例えば既存の新機構が、今審議いただいている法案が成立して、それで新機構ができたというときに、その新機構にある病院を売却する場合は、その売却益が病院移転の財源に充てるということになれば、これは不要財産には当たらず、この収益は新しい機構の積立金になるということであります。

 そして、では不要財産になるといった場合について、その売却益、病院を売ったままということでありますけれども、それについてはどこに戻るのかという議論でありますが、それは、今、通則法の改正案、あるいはその後の政令によって変わってくる。つまり、年金特別会計の積立金に戻るのか、あるいは一般会計に戻るのかというのは、法案が成立して政令での議論の中で決められていくということでありまして、現時点で決まっているものではないということであります。

大村委員 今、何か病院移転の財源になる場合には積立金として特会に戻る、いわゆる売ったきりだということであれば不要財産なのでまだ決めていない、こういうふうに言われたと思いますが、積立金として年金特会に戻るというのは病院移転の財源にするという場合だけなんですか。今そう言われませんでしたか。ちょっと正確に言ってください、正確に。簡潔に、正確にお願いします、もう時間もあれなので。

長妻国務大臣 今申し上げた、ちょっと積立金という言葉が両方にかぶっていて恐縮だったんですが、今まず初めに申し上げましたのは、病院を売却する場合において、その病院を例えば移転する、土地建物を売却してまた別の場所に土地建物を買って移転するという場合については、不要財産に当たらないので、その収益は新機構、新しい独立行政法人の中に戻すということで、そこをちょっと私は積立金という言葉を使ったんですが、何しろ新機構に戻すということであります。

 そして、ただ病院を売却するということになりますと、これは不要財産というふうになりますので、その場合については国にお金を戻す。ただ、国にお金を戻すときに、一般会計に戻すのか、あるいは年金特別会計に戻すのかということについては、今後政令の制定のときに総務省あるいは財政当局と議論をしていくことになるということであります。

大村委員 要は、これまで我々が精査をしていても、今言われたいわゆる売却益を新機構に戻す場合は、戻すというのは、積立金、それは病院移転とか新たな事業に必要なというときはこちらへ戻し、そして、不要財産と判断される場合には国庫に戻す、そこの線引きが、はっきり言って今の言い方だと、それはなかなかきちっとした線引きができていないんじゃないかと言わざるを得ません。そういうことを何回聞いても、今のような話は、正直言って今まで事務方からなかったですよ。だから、そういう意味では、これはきちっとした統一見解と線引きを出していただかないと議論ができないということを申し上げたいと思います。

 これは法案の、法律というか枠組みの話ですから、そこをしっかりと説明していただかないと、何か我々が聞いていったら、いや、実はこうなんです、こうなんです、そんな話ばかりじゃ困るんですね。これではなかなかおいそれと、さあ通せと言われても、ちょっとそう簡単にはいかないということを申し上げておきたいというふうに思います。

 なお、総務省に来ていただいておりますから、急遽来ていただきましたが、不要財産の処分になった場合は国庫納付だ、独法通則法で。その場合は一般会計に普通行っちゃうわなということをきのう聞いたら、朝、厚労省の事務方が、いやいや、総務省に聞いたら、年金特会に行く感触だと。感触だと言われたから、おまえそんな答弁があるかと言って来てもらったんですが、これは不要財産と判断されてそれを売った場合の売却益はどうなりますか。端的にお答えください。

宮島政府参考人 今現在国会で御審議をお願いしている独法通則法の改正案におきまして、不要財産の関係、四十六条の二でございますが、「前各項に定めるもののほか、政府出資等に係る不要財産の処分に関し必要な事項は、政令で定める。」と規定しているところでございまして、具体的な国庫納付金の帰属会計につきましては、法律が成立後、財政当局や独立行政法人の主務官庁とも御相談しながら、政令策定の過程で検討していくことになると考えております。

大村委員 いやいや、とにかく何も今決まっていないということですね、今の答弁は。何も決まっていない。

 だとすると、私は問題だと言わざるを得ないのは、皆さんは、年金保険料でつくったものはいわゆる年金給付に充てるんだとずっと言ってこられた。では、この年金保険料でつくった病院が売却されて、しかし、それは一般会計に行っちゃうんだというのは、この趣旨と反しませんか。年金保険料でつくった厚年病院の売却益が一般会計に行ってしまうということもあり得るんだというふうに、今、これからなんだというふうに言われています。そこはまさに民主党のマニフェストと反するというふうに思いますけれども、その点については、長妻大臣、いかがですか。

長妻国務大臣 ですから、私としては、特別会計に戻すということできちっと交渉していきたいというふうに考えております。

大村委員 いやいや、それは、この法案を出してきて、さあこれを審議してくださいというふうに言っているんですから、そういう枠組みの一番ポイントのところは、今こうでこうなりますということをお示しいただけないと、これはさあさあ出口だなんという話になりませんよ。そのことを申し上げておきたいと思います。

 最後に、これはまた次の機会に、ちょっとだけ時間があってやりたいと思いますが、これは一番心配なのは、六十幾つの病院があって、黒字、赤字というのがあります。恒常的に赤字というところもあります。そういったところがずっと赤字が積み上がっていくと、最終的にこれは税金でしりぬぐいするということにならざるを得ないというふうに思います。

 ですから、もともと、このRFOというのは、年金の部分もあるし、社会保険庁改革もあったし、それから社保病院については、やはり行政改革、地域医療というのは民間病院がしっかり担っているんだということから、我々は、こういったものについては行革の観点からできるだけ整理合理化しようということをやってきました。やってきて、しかし、個々の病院がなかなか譲渡、売却というのが、一つ浜松があっただけということでございました。

 それが、今回、十把一からげに丸々引き受ける、そうなると、これは赤字が出る可能性が非常に高いというふうに思います。また、危険性、可能性もあると思います。これは赤字が出ないと言い切れるのか。言い切れないと思います。赤字が出た場合は税金でしりぬぐいするのか、そういったことについてこの法案は何の手当てもできていない。

 この赤字が出た場合どういうふうになるのか、税金のしりぬぐいになるのか、その点について端的に、長妻大臣、お答えいただけますか。

長妻国務大臣 これは、いろいろ厚生年金病院や社会保険病院も、これまでも一定の努力があり、まだまだ努力の足りない部分もありますが、今六十数カ所の病院を、赤字、黒字がありますが、全部赤字、黒字を足し算すると辛うじて黒字になっておりますので、それをさらにふやしていくということで、我々としては、基本的に税金を新たに投入するということは考えておりません。

大村委員 もうきょうは時間が来ましたのでこれぐらいにしたいと思いますが、赤字のものを幾つか足したって、それは赤字なんですよ。だから、そういう赤字体質の病院をどういうふうに、これが積み上がっていくと、結局それは離せない、そうしたら全体で赤字が積み上がっていく、そうしたら、これは独法ですから、最後は結局税金でしりぬぐいせざるを得ないという可能性が出てくると思います。

 今、税金を使わないと言いましたけれども、それはこの先どうなるのかということは非常に不明確だというふうに言わざるを得ない。これを十把一からげに移して、親方日の丸体質をそのままにして、合理化も効率化もやらないというような声が頻繁に聞こえてきます。そういう意味で、この際、これは受け皿を全部私も否定しませんが、その前に、本当にこれはこの独法に行くのがふさわしいのか、そうでないのか、やはりこれは仕分けをしないといけないんじゃないか。最終的に赤字が出たら、それはそんなことを言ったって結局国民負担になるわけです。

 ですから、そういう意味で、行革の観点、それから、地域医療はやはり民間病院がしっかり担っているということを十分認識していただかないと困る、そのことを次の機会にまた引き続きしっかりとやっていきたいと思います。したがって、まだまだこれは十分議論しないと、ちょっと方向が出てこない。

 それと、一つ申し上げておきますが、我々が要求した、資料じゃないですよ、この解釈、この法律の枠組みについては、きちっとした、こういうことなんですということを説明いただかないと審議ができません。そのことを強く申し上げて、次の機会にまたただしていきたいと思います。

 以上です。

藤村委員長 次に、菅原一秀君。

菅原委員 自民党の菅原一秀でございます。

 法案その他の審議に入ります前に、通告はいたしておりませんが、長妻大臣に冒頭お尋ねをしておきたいと思います。

 きのうも本会議で議論がございました。今まさに宮崎県を直撃している口蹄疫問題。きょうは、五月の二十一日でございます。四月の二十日に宮崎県の都農町で一例目が発生し、ちょうど一カ月たった。きのうもお話がありましたように、私ども自民党は翌日に、宮腰議員を初め四名が現地入りをし、県議会やJAの皆さんと意見交換をし、そしてまた二十二日には、赤松農水大臣に、自民党の方から、この対策の早急な実施をせよ、こういう申し入れをいたしました。二十七日には、東国原宮崎県知事が、大臣あるいは我が党の谷垣総裁に緊急対応を要請した。二十八日には、谷垣総裁、我が党の口蹄疫対策本部の本部長として、やはり宮崎入りをしたわけであります。

 翌日には、農水の山田副大臣が現地入りをしておられるようでありますが、三十日には、現地に入らず、赤松大臣は、メキシコ、キューバ、コロンビアへ、中南米に、この宮崎が壮絶な地獄絵になっているこの状況の中に、予定どおり海外出張しているわけであります。帰ってきたのが五月八日。このときにはもう牛が十六例、二千三十六頭、豚が二十二例、五万七千四百五十頭と大量の感染が確認をされているわけであります。結局、五月の十日ですよね、赤松農水大臣が宮崎入りしたのは。

 この一例目が発生して三週間目に初めて現地に入る。これはもう大臣失格、もうそれ以前の問題ではないかと私は思っています。これは厚労委員会ですから、このことについてはこれ以上申し上げません。この約一カ月の間、長妻大臣はこの口蹄疫問題、どう取り組みをされ、省内にいわばお達しを出されたのか、具体的にお聞かせをいただきたいと思います。

長妻国務大臣 これは本当に大変な問題でございまして、政府を挙げて全力で対応するということで、今鋭意取り組みをしているところであります。

 厚生労働省、私としては、定例の記者会見の場で申し上げましたのは、この口蹄疫は、牛、豚等が感染する病気であり、仮に口蹄疫にかかった家畜の肉を食べたり牛乳を飲んだりしても人体に影響はないということが食品安全委員会で見解が示されている、こういうようなことも申し上げて、人に対する過度な御不安がないようにしていくというのが一つの務めであるということ。

 あとは、厚生労働省の所管としては、獣医師の派遣、これについては厚生労働省でございますので、五月十七日に現地対策本部、関係省庁から成るものが設置されましたので、そこに九州厚生局、これは厚生労働省の一部ですが、そこの担当課長を派遣し、そして、労働の問題も発生をいたしますので、現地の労働局の企画室長もその対策本部に派遣をし、雇用調整助成金という、会社の中で休業されておられる方の休業補償を会社に補償するという厚生労働省の制度もありますので、これについても、今回の口蹄疫の被害を受けた周辺の企業は御利用ができますということについても、先ほど本日の定例記者会見でも強く申し上げ、マスコミの皆さんにも周知をし、現地にも周知をさせていただいているところであります。

菅原委員 今答弁いただきましたことは万全を期していただきたい。

 あわせて、やはりこの問題が長期化しますと、酪農家の方々は、まさに自分の人生がどっちの方向に行くかわからないくらいの大変な、悲惨な状況ですよね。そうすると、心身ともに憔悴し切って、メンタルケアの問題なんかも出てきやしないか。この辺をやはりカバーしていただきたい。と同時に、農水省との合同あるいは連携の協議の場というのは設けておられるのか。その二点、ちょっとお聞かせください。

長妻国務大臣 これについて、まず協議の場ということでありますが、政府の口蹄疫を対策する部署ができまして、そこに厚生労働省も参加をさせていただいているということと、今御指摘いただいたこのメンタルヘルスの観点につきましても、きょう御指摘いただきましたので、さらに徹底して注視するように、宮崎県の労働局あるいは関係部局に指示をしてまいります。

菅原委員 いわゆる医学的あるいは科学的に人体に影響はないであろう、その食肉を食べても大丈夫であろう、これは今直近の分析、解析によっての現況かと思うんですが、今申し上げたようなメンタルケアを含め、今後、さまざまなことが発生しかねない。したがって、よくこれは農水省と連携をとり、また、今の政府の対策本部も本腰を入れて、この約一カ月の間、まさに後ろ向きの状況であった、農水大臣の行動を見れば一目瞭然ですよ。こうした声を宮崎県の県民はもとより国民から抱かれないように最善の努力をしていただきたい、このことを申し上げておきたいと思います。

 法案に入らせていただきます。

 まず初めに、二月の十九日に、私はこの厚生労働委員会で、民主党のマニフェストには、独立行政法人、先ほどもお話がございましたが、マニフェスト、大臣、また胸に入っていると思います。ほかの方も、私の先般の質問以来、胸にマニフェストが入っているんだと思いますけれども、またきょうはチェックはしませんけれども、そのマニフェストの中に、独立行政法人のあり方については全廃も含めて見直しをするんだ、こうはっきり銘打っておりました。ところが、今回、また新たな独法を新設する。これ自体、そのまま認識をすれば、国民からすればマニフェスト違反ですよね。

 先ほどお話があったように、あるいはこの法案にも書いてあるとおり、社会保険病院等を存続させるためにこの独法を新たにつくるんだと。とするならば、マニフェストの中に、そこまでの認識やお考えがあるとするならば、独法は全廃する、ただし、同時に、インデックス二〇〇九にも、社保病院や厚生年金病院、これは政策的に削減しない、つぶさないんだ、廃止しないんだと書いてあるわけですね。独法を廃止するけれども、病院は廃止しないんだと。であるとするならば、このマニフェストに、ただし社会保険病院等は除くと書くのが本来のマニフェストのあり方ではないかと思うんですが、大臣、どうでしょうか。

足立大臣政務官 私の方からお答えさせていただきます。

 今、菅原議員が、意図的かどうかは別として、ちょうどインデックスの項目でおっしゃらなかったところがございます。

 まず、マニフェストのことですが、これは「特別会計、独立行政法人、公益法人をゼロベースで見直す」と書いております。そして、「具体策」で「独立行政法人の実施する事業について、不要な事業や民間で可能な事業は廃止し、国が責任を負うべき事業は国が直接実施することとして、法人のあり方は全廃を含めて抜本的な見直しを進める。」というふうに書かれております。これは「天下り団体となっている公益法人は原則として廃止する。」そういうふうに書かれております。

 それで、インデックスのことですが、今、菅原議員がおっしゃった「地域医療を守る医療機関を維持」というところなんですが、別の項目で「厚生年金病院及び社会保険病院は公的に存続させることを原則に、新たに「地域医療推進機構(仮称)」を設置して両病院の管理、運営にあたらせます。」ということを政策集インデックス二〇〇九に書かれております。

 そのことをまず申し上げたいと思います。

菅原委員 政務官の御答弁はそのとおりの説明かと思います。

 私は、大臣に、この独法全廃もしくは抜本見直しということと今回の新たな独法の創設、このそごがありませんかと大臣にお尋ねをしておりますので、大臣からお答えをいただきたいと思います。

長妻国務大臣 これについては、今、足立政務官からもお話がございましたけれども、選挙前にお示しをする政策集インデックス二〇〇九というところに、そういう法人を設置して、厚生年金病院、社会保険病院の管理運営に当たらせますというふうに明記をさせていただいておりますので、これについては矛盾するものではないというふうに考えております。

菅原委員 というと、民主党のマニフェストというのは、今やもう、国民からすれば、マニフェストというのは詐欺行為だというくらいの、物すごく声が上がっています。これはこの前も本会議で私が申し上げたように、マニフェスト選挙、マニフェスト政治というものそのものの地盤沈下を起こしているくらい、今責任があると思いますよ。

 今のように、マニフェストに独法は全廃を含めて見直しを進めると書いていながら、病院を存続させるためにはそれは例外だといわんがごとくの答弁だと、やっぱりこれは、その他推して知るべしという、そういう状況にしかとれませんね。多分、同じことを聞いても同じ答弁だと思いますし、切り口を変えます。

 もう一つ、マニフェストについてお尋ねをしますけれども、年金保険料は年金給付だけに充当する、これは長妻大臣が主体的に頑張っておられて、年金保険料流用防止法案、こういう法律を当時野党のときに出された。当時の野党の国対委員長は、野党の出した法案が通ったと胸を張って誇らしげにお話をしていたのは、非常に記憶に新しいところなんですね。

 ところが、この年金局の出した社会保険事業運営費、これを見ておりますと、保険事業運営にかかわる経費として、二十二年度予算の中に百二十一億、社会保険オンラインシステム費に九百二十九億、保険事業運営に直接かかわる事務財源、あるいは社会保険オンラインシステム財源、年金相談等事業財源、合わせて二千四十六億円、年金の保険料から流用されているわけですよ、今年度。これはまたマニフェスト違反のきわみだと思うんですけれども、流用がとまっていない、これはどう大臣は説明されますか。

長妻国務大臣 これについては、私どもマニフェストにも書かせていただいておりますけれども、鳩山政権一期四年の中で、実現に向けて努力をしていくということであります。

 ただ、これについては、すぐにそれを実現すべきという国民の皆さんの御指摘も多々いただいておりまして、我々としては、一期四年の中で速やかに実現を図っていきたいというふうに考えております。

菅原委員 この議論は、平成十六年に、年金保険料を今まで人件費なんかにも使っていたのをやめて、これは国庫から入れようと。ただし、事務費に関しては保険料から適用することもやむを得ない、こういう我々の政権時の改革の一つの流れもあったわけですけれども、それでもだめだと言ったんですよ、民主党は。当時、長妻さんあたり、野党のとき、もうすべて年金の保険料は事務費等にも一切、びた一文、一円たりとも使わせない、こう言っておった。

 ところが、今の御答弁ですと、一期四年と。一期四年、鳩山政権がもつかどうかわかりませんよ。そんなことじゃなくて、仮に、四年というのはマニフェスト制定時には書いてないじゃないですか。ここ数カ月の議論を聞いておりますと、一期四年の間とは書いてない。書いてありますか。書いてないですね。言ってみれば……(発言する者あり)一年とも書いてないというやじが今ありましたけれども、一年目からこの状態なわけですよ。二千四十六億も流用しているんです。二千四十六億も、一円たりとも使わないと言っていた保険料が流用されている。これはやはり、政権なり厚労行政に対する信頼感が極めて失墜される事実だ、こう思います。

 これ以上聞くと、ああでもない、こうでもないといって進展がないと思いますから、これは指摘にとどめておきたい。

 この法案、各論に入らせていただきますが、新たな国民負担、税金も保険料も求めない、こういうことを銘打っておられます。先ほどもお話があったように、本当にこの独法が仮にでき上がったときに、収支が健全なものになるのかどうか、赤字になったときはどうなのか。この辺、非常に、今の議論を聞いていただけでも、信用できない。

 今申し上げたように、年金資金は給付以外に使わないというマニフェストにある大原則、これを早くも破ってしまって、同時に、先ほどお話のあった厚生年金病院も社会保険病院も削減をしないとマニフェストにうたっている。

 つまり、RFOで売却をして、今まで一病院しか売れていない、さまざまな努力をしてきた、しかし現状、売れていない。しかし、売れたものに関しては年金財政に還元をする、こういう流れで今までやってきた。

 でも、このRFOを来年の三月にはシャットダウンしてしまう、独法に移行するんだということを考えたときに、本当に、いわゆる病院をこれ以上売らないという考えと、先ほど御答弁あったように、ただし、自治体の状況に応じては譲渡することもあり得る。なぜなら、マニフェストに、病院は売らないんだ、年金病院も社会保険病院も削減しないんだと。しかし、自治体その他の状況においては譲渡もあり得る、こういう二つの論を掲げながら、しかも、年金財政に関しては全く還元されないことが予測をされる。

 とするならば、結局は、これは年金の被保険者の負担につながってくる、こういうふうにどう見てもとれるんですけれども、この辺、どう説明されますか。

足立大臣政務官 論点が二つほどあったと思います。

 まず、社会保険病院それから厚生年金病院の運営については、もう長い期間、税は全く投入されておりませんし、保険料は十七年度から一切投入しないで運営されてきている。

 先日の委員会で私、申し上げましたが、全社連の運営する社会保険病院に限りますと、十六年度は単期当たりの収支で一つ赤字、十七年度はゼロ赤字。それが十八年度の診療報酬マイナス三・一六%ということで一遍に十四赤字になってしまったというように、診療報酬の影響が極めて大きいということは言えると思います。そして、現在、先ほど大臣から答弁ありましたが、トータルで六十五病院を見ると若干の黒字であるということがございました。

 先ほど、私、お聞きしていてちょっと誤解があるなと思ったのは、この法案が成立したら、もちろん中期目標があって、それに合わせて中期計画ができるわけです、三年から五年。そして、その間は年金特別会計ではなくて法人で積み立てていって、その中期目標の期間が過ぎる最終年度のときに整理して年金特別会計に、不要なものは国庫へ返納するという仕組みに、本法案では十五条並びに附則の第十条でそのようになっているわけでございます。

 ですから、今までも税、保険料は投入していないし、そしてまた、診療報酬の改定で恐らく、私も二、三の病院に尋ねましたら、四月だけ見てもかなりいい感じであるという情報も得ておりますし、私は、この法案どおり、税、保険料の投入は必要ない、そのように言えると思います。

菅原委員 今の御答弁の中で、病院の独立採算上の運営に関しては投入されないのは、当然といえば当然だし、これは我々の時代からそういう流れをつくってきました。

 今私が申し上げたのは、そもそもの本省の年金局の社会保険事業運営費の方に年金の保険料は使われているじゃないか、このことを指摘したわけで、別に、認識が間違っているとかそういう御指摘を受ける話ではない、こう思うんですね。やはり結果的には被保険者の保険料にはね返るということが予測をされる。とするならば、これはやはり負担増になるわけですよ。

 同時に、この独法が仮にできて、その傘下で社保病院も厚生年金病院も運営されるとするならば、大臣、いいですか、これは税制上の優遇措置が今あると思うんですけれども、今後どうするんですか。

長妻国務大臣 税制上の優遇というのは、独立行政法人、新しいものになっても続けるということであります。

菅原委員 じゃ、おかしいじゃないですか。この法案に、新たな国民負担、税、保険料は求めないと銘打ってある。新しく独法がこれでできるわけでしょう。新しく独法ができて、そこにおさまる傘下の病院に税制上の優遇措置を適用すると今言いましたよね。これは新たな国民負担じゃないですか。税制上の優遇措置ということは、その病院は猶予を受ける。しかし、国民負担が……(発言する者あり)いや、新たでしょう、新たに独法ができるんだから。どうですか、大臣、どうですか。

藤村委員長 静粛に願います。

足立大臣政務官 なぜこの独法の法案を提出したかといいますと、国有財産を出資できる対象であること、そして、今現在も非課税のまま行われているわけです。それを継続できる形は何かと検討した中で、独立行政法人であろうということです。ですから、新たな負担ということはない、そう言えると思います。

菅原委員 それは、表紙をかけかえればそのとおりの御答弁だと思うんです。

 ただ、ここには、新たな国民負担は求めないと。ということは、我々の進めてきたRFOの病院売却、これはもうなるべく病院を売却して、その売却益を年金財政に還元させようということで流れをつくってきたわけなんですけれども、今のお話だと、新たに独法をつくって、新たな国民負担を求めないと言いながら、税制上の非課税措置を継続する。これは全く新しく負担にならないんですか。

足立大臣政務官 論点のところで、どこをキーとして新たな負担とおっしゃっているかが、なかなか理解が難しい。

 現時点でも税の負担はないわけでございますから、新たな負担は今後も生じないということで、私たちはそのように考えております。

菅原委員 だったらば、そういう新たな負担を求めないという言葉、文言自体をあえて載せる必要はないと思うんですよね。そういう条文上のつたなさというか拙速さというか、何か法案の中に参議院選挙が盛り込まれているがごとくの、何かそんな感じ。万事そうですよ。

 ちょっと、これだけ民主党の支持率が、上がっているときならいいですよ、この低落している要因というのは……(発言する者あり)

藤村委員長 静粛に願います。

菅原委員 何も鳩山さんのお金の問題や小沢さんのお金の問題だけじゃなくて、マニフェストが、そのもの自体が崩壊をしているということ、その他いろいろとこういう部分にあらわれているんだと思う。だから、やはり、実質仮にプラマイがゼロということであるとするならば、私は、こういう文言はあえて必要ない、こう思います。

 地域医療のために存続させるから、政府で、独法ということで、あるいは大臣が決断をしたということなんですね。地域医療ということであるとするならば、例えば自治体に無償で所管がえをするとか、あるいは医療法上の公的な医療機関として、日赤なんかは全国的なネットワークもあるし、また済生会なんかもそうした役割を果たしてきているわけですよ。だから、そういうところに無償で提供したり、あるいは割安で譲渡する、こういういわば仕掛け、仕組みということも本来できたのではないか。こういうプロセスが今までなかったんでしょうか。

足立大臣政務官 前政権下においても、これは自治体を最優先として、それから公益法人、医療法人等で売却の交渉は熱心にされたと私は思っております。そして、政権獲得後も交渉をずっと継続しております。その努力はしております。しかし、やはり相手方としては、なかなか買い取ることは難しいというのが今までの状況でございます。

 そして今、自治体というお話、それから日赤あるいは済生会というお話がございましたが、これは国有財産でございます。それを自治体に対して無償でというのは、なかなかできる話ではないというか不適当であると私は考えます。これは日赤あるいは済生会においてもそのとおりだと思います。ですから、先ほど申し上げましたように、本法案は、国有財産を無償で提供できる形はどうなのか、そして非課税措置を続けられる形はどうなのかというところから、このような決定になったわけでございます。

 安価で、あるいは税も多少の優遇をしてという考え方も今おっしゃいましたけれども、その交渉も、実はこれは水面下ではありますけれども、そういう検討もできないのかなということも含めて、前政権もやられておったし、我々もその努力は続けました。

菅原委員 実際に、日赤、済生会等々、交渉に当たったのかどうか。

 今、足立政務官の答弁がそういうことであるとするならば、先般も指摘したように、なぜ、同じ独法で国立病院機構に移管をすればいいだけの話なのに、どうなんでしょうか。これは、今の御答弁がそのままだとするならば、国有財産を生かすということであるとするならば、この国立病院機構ではなぜだめなんでしょうか。

足立大臣政務官 前政権下の方針にありましたように、やはり自治体が最優先でございまして、自治体には積極的に交渉をいたしました。そして、それ以外の、今具体的な例で日赤、済生会という話がございました。これは、言うことを差し控えた方がいいという部分もございます、交渉はしましたということだけ申し上げたい。

 それから、国立病院機構の話ですが、国立病院機構というのは、今、御案内のように、百四十五病院がございます。極めて大きな独立行政法人でございまして、次に続くのが赤十字、日赤の九十二病院でございます。そして、国立病院機構に六十五を足すと二百を超えてしまう。そのような中でガバナンス機能がきちっと働くのであろうか、あるいは、政府の行政刷新会議の中でも国立病院機構そのものが規模を縮小すべきであるという意見も出ている中で、そしてまた昨年もそのような検討があった中で、直接ここに包含していただくというような考え方はなかなかとれないという結論に達しました。

菅原委員 国立病院機構は縮小する方向にある、だからそこには、傘下に盛り込まないんだと。だったらば、新たな独法をつくる方がよっぽど、その独法の縮小傾向と逆行するわけでありますね。これはやはり国民的に見ればおかしいですよ。マニフェストに独法をつくらないといって、新たに、こうした地域医療のためにという説明は非常にあいまいだと思いますし、地元でそういう話をしていると、そういう声がやはり多いですね。

 どう考えたってこれは、二万八千人だと思いますけれども、全社連、ここにはドクターや看護師、あるいは事務系の職員もいる。ドクターやあるいは看護師なんかは、ある意味では引く手あまただと思うんですが、結局はこういう全社連の労働組合に言われてこれを独法のまま残した、そう指摘をされてもおかしくないと思うんですね。

 この点、組合とかその他のそういう厚労省に対するお話が、民主党政権下でなかったんですか。

足立大臣政務官 今、二点あったと思います。

 まず一点目は、全社連あるいは厚生団の職員がそのまま移管するのかという点だと思います。この点につきましては、これは新たな機構が、当然、その中での契約あるいは条件等を設定するわけですけれども、基本的には、機構において選考してもらって、採用してもらうという形になると思います。

 二番目の質問は、厚生労働省に対してという話ではございましたが、厚生労働省に対してそういう労働組合からの働きかけということは、私は一切存じておりません。

 しかし、野党時代、これは幅広くいろいろな方から意見を聞くということはありました。そして、その中で一番声が大きかったのは、何といっても、住民の会の存続運動、そして自治体の存続運動が一番大きかったと私は感じております。

菅原委員 今の後段のお話ですけれども、社保庁改革論議のときには、確かに、例えば過疎地で、あるいは僻地における、医療ニーズがあってもなかなか提供体制が整っていないところにおける必要性は、私どももよくそれは認識をし、残すべきものは残さなければいけないという議論もございました。

 今お話があったように、住民の会等々のお声もあったんだと思います。しかし、私は厚生労働省と言いましたけれども、仮に大臣、副大臣、政務三役、あるいは民主党に対してそうした労働組合の声が本当になかったのかどうか、この辺を改めて確認しておきたいと思うんですが、大臣、どうですか。

長妻国務大臣 そのことについては、私自身は少なくともそういう話はもちろん受けたことは一度もございませんし、仮にそういう何か労働組合が、すべて民主党の議員一人一人に、そういう接触があったのかないのか、全員を確認するという立場じゃありませんけれども、そういうことが仮にあったとしても、我々、政策決定はそういうものに左右されずにきちっと決めていく、こういうことであります。

菅原委員 今、その前に政務官が、新しい独法、機構において採用に関してはやるんだと、次に質問しようとしたことを先に答えてしまっているんですけれども、この全社連や厚生年金事業団の役職員、そっくり移行するのではない、でも、それは機構で新たに採用方針を決めてやると。では、その具体的な選考方法について、今どうなっていますか。

足立大臣政務官 先ほど、規定を設ける必要が当然あると。これは当たり前のことだと思いますが、具体的に申しますと、今、全社連そして厚生団の話がありました。それから船員保険会というものもございます。この三つは、給与の条件あるいは労働条件等、やはり全部異なると思います。この方々の中で、機構へ採用希望というものが出る場合に、その条件設定というのが当然必要になってくる。これは一つの条件でいくわけでございますから、その機構としての統一的な就業規則や給与規程を適用する必要がある、まずそう思っております。

 そして、このために、まずは機構における就業規則や給与規程など機構の内部規則を定める必要がある。その後、現に働いている職員に対し意向確認調査等を行った上で機構が選考を行う、そういうスケジュールになります。

菅原委員 今の御説明における、機構において採用していく。しかし、今のお話だと、あくまでも現在の全社連や厚生年金事業団における採用方針なりその方向性をそっくり継承するような、そういう今認識を持ったわけなんですけれども、たしか、この法案が本会議にかかったのは去年の十月なんですね。もう半年たっているわけですよ。今のような説明だと、本当にそのままそっくり人が移ってしまう。それで、結局は、後でそれ見たことかという話になってしまう。これは後で結果はわかりますよね。社保庁のときと同じですよ。だから、この辺のやはり詰めがまだ甘いんだと思うんですね。今後、これは推移を見ながらまた議論をしていきたいと思っております。

 ちょっと話をかえます。

 天下り問題に関して大臣にお尋ねをしたいんですけれども、先般も、公務員制度改革、私も自民党側の法案提出者の一人として内閣委員会にも出席をし、答弁をし、議論をしてきました。

 やはり選挙前と明らかに民主党は変わっているな、変わってしまったなと思うのは、この天下りという定義に関してであります。

 公務員制度改革の議論でも、あるいはここで私も再三大臣に質問をさせていただきましたけれども、今の政府の天下りという定義は、天下りとは、府省庁が退職後の職員を企業、団体等に再就職させることをいう、あるいは、公務員が、法令に違反することなく、府省庁によるあっせんを受けずに、再就職先の地位や職務内容等に照らして適材適所の再就職をすることは、天下りには該当しない、こういう公式見解のようなものを随所で、予算委員会でも、この委員会でも、内閣委員会でも繰り返し、鳩山さんもあるいは仙谷大臣も繰り返し答弁された。

 大臣、今の認識、そのまま変わっていませんか、変わりませんか。

長妻国務大臣 政府が、天下りを根絶していくということで、天下りについての定義、あるいは裏下りという言葉を使っておりますけれども、役所の関与が一切なくてもOBが引き合うような天下りについても厳しく対応していこうということで、我々、野党の時代に言っていることと何ら変わっておりません。

菅原委員 いや、それをみずから言ってしまったのであれば、馬脚をみずからあらわしているようなもので、確かに今言ったことは、去年の二月ごろの予算委員会で、大臣が、中央省庁の関与がなくても、OBの間でルーチン化して誘うことにより、数珠つなぎで天下っているケースについては、当時の政府、手つかずだ、こう指摘をされているわけですよ。

 ところが、今の民主党政権になって、民主党の政府の見解は、今、大臣、変わっていないと言ったけれども、変わっていないとすれば、それは日本語のとらえ方が違うんじゃないかな。つまり、公務員が、法令に違反することなく、府省庁によるあっせんを受けずに、再就職の地位や職務内容に照らして適材適所の再就職をすることは、法に違反していなければいいんだと。ということは、そこの中には、OBのあっせんはいいんだということを、先般来、ほかの委員会でもそういう答弁が政府からされているわけですよ。これはやはり明らかに、民主党になって、政権を持って変わってしまいました、そう言う方が政治家としてあるいは人間的に正直なのではないでしょうか。去年の二月の予算委員会での御自身の指摘と、今の政府における大臣。

 大臣は一体何を守ろうとしているのかなと思うんですよ、最近。大臣としての職を守ろうとしているのか、大臣として社会保障、厚生労働行政全般に本当に身を賭して頑張ろうとしているのか。非常にその辺、野党時代の長妻さんと変わってきてしまって残念であり、またそういうものを今乗り越えていかなきゃいけない政治の状況じゃないか、こういうことを考えたときに、変わってしまったと。それが、今の流れの中で、OBがあっせんするものに関しては天下りと言わないんだとはっきり明言された方がいいんじゃないですか。どうですか。

長妻国務大臣 この天下り問題については、我々としては、例えば厚生労働省だけでいいますと、いろいろ取り組みをしているということでございまして、前政権とは違うというふうに考えております。

 まず、独立行政法人について、今まで役所からの天下りが、自動的に天下っている、そういうOBのポストについては公募するということにいたしまして、厚生労働省も、ことしの四月の任命分においての公募では、十二ポストが天下りのポストでありましたけれども、それをゼロにした、公務員OBを十二ポストからなくしたということ。

 あるいは、五代以上国家公務員OBが理事長や理事等の役職に自動的に脈々と続いているような裏下り、裏ルートのようなものについては、補助金を大幅にカットするということで、五代以上続いている法人について、二十二法人、厚生労働省所管でありましたけれども、補助金をもう全部なくしたというのが七法人、そして、五代続いている国家公務員のOBを、もうそれは禁止、廃止をしたというのが十五法人ということで、それについて、五代以上続いている法人については、補助金削減額が五百三十五億円となりました。

 さらに、国家公務員OBが在籍している法人というのが九十六法人ございましたけれども、それについても補助金を削減するということで、四百七十八億円削減をいたしまして、OB天下り団体に対する削減、あるいは天下りの排除ということにも取り組んでおります。

 さらに、独立行政法人には、嘱託職員ということで、私もこれは知らなかったんですけれども、人件費ではなくて事業費の一部で人件費を流用して職員を雇っているというのが厚生労働省を調べると五法人、二十二ポストございましたけれども、これについて全部廃止をいたしました。

 さらには、五代以上継続している再就職者の法人に対しては、そのポストを基本的には削減してほしい、そのポスト自体をなくしてほしい、ただ、どうしてもそのポストが必要だということを我々もあるいは国民の皆さんも理解がなされた後には公募していくということとしておりまして、省を挙げて税金浪費の温床の天下りには取り組んでいるというところであります。

菅原委員 いろいろ御説明がありましたが、五代以上続いている独法のうち、例えば労働者健康福祉機構の理事長、これは該当しているんじゃないですか。これは政権がかわってからですよ。それから、ことしの公募でも、全体として公務員OBが六名も就任している。説明は、公務員経験者だから不適格ではない、当たらない、こういう答弁も今までもされている。このことは指摘をしておきながら、もう時間がないので、最後の設問に入ります。

 福祉医療機構の理事のポストの問題。これはまず、選考委員会を二回やっているんですね、いつやって、だれが結局この理事を決めて、その後に大臣が何とみずから理事のポストに関して御自身が面接をされている、やり直しをしている、この辺どう説明をされるんですか。

 理事長のポストに関して面接するのはわかるんだけれども、その下の理事のポスト、これはあえて名前は言いませんが、元厚生官僚のAさんとします、Aさんでわかってしまうかもしれないけれども、そのAさんのこの状況に関して、大臣が行ったことに関してどう説明をされますか。

長妻国務大臣 これに関しては、独立行政法人福祉医療機構というところでございますけれども、これもほかの独立行政法人同様、天下りのポストを公募するということで公募いたしましたところ、昨年十月にまず第一回目を公募いたしまして、そこで独法から上がってきた方というのがお一人でございまして、その方が基本的には前と同じ方、天下りの方ということでございまして、理事長ともよく御相談をして、最終的に理事長の御決断で、再公募をしよう、こういうことになったわけでございます。

 そして、本年の一月に再公募が実施されて、独立行政法人の検討委員会というのが、人事の委員会がございますけれども、そこで上がってきた方が、また同じ方が一名上がってきましたので、理事長ともよく御相談をして、そして、一度民間の方も含めて、民間の方の中でも選考委員会の中で非常に成績がよかった方何人かと、プラス上がってきたそのお一人と一緒に面接をいたしましょう、理事長とそういうことになりまして、お会いをさせていただきました。その結果、御相談をし、最終的に理事長の御判断として、そのポスト自体をなくすという御決断をいただいたということでございます。

 これについては、もともとそのポストを削減するという計画がありました。ただ、時期的にはもうちょっと先になってから削減をしようと。政権交代後、厚生労働省の独立行政法人に、不要なポスト、役員ポストを全部見直して、できる限りスリム化するように指示をいたしましたので、こちらの独法もそういうことを検討していた過程でございます。

 そして、理事長は、最終的な判断として、そのポストの削減を前倒ししても、理事長も含め理事が協力すればその職務をぎりぎり遂行できると御判断をされて、そのポスト自体を削減した、これが経緯でございます。

菅原委員 今の答弁では、理事長が、理事長がといって逃げておられますけれども、独法の理事長を面接するなら、わかる。ところが、理事のポストに関してわざわざ厚労のトップの大臣が面接をする。これは異例のことですよ。

 しかも、独立行政法人通則法の第二十条の三項には、役員の任命については法人の長が任命する。その前提として、大臣はその長を任命することができる。つまり、二十条違反ですよ、やっていることは。理事長が面接するなら、わかる。選考委員会が面接するなら、わかる。大臣がわざわざ一つのポストに関してじかに面接をする。

 確かに、そのAさんという人は、私も政務官時代、よくもよくもしゃべるなと。ぺらぺらぺらぺら、立て板に水のように。何か厚生官僚というのはみんなこうなのかなと思ったら、その人一人だけだったかもしれないけれども、本当によくしゃべるし、言ったことと色を変えて話をする。確かに、大臣が野党時代にそういう感情を持ったことは理解できなくはない。しかし、そのときの感情を持って理事のポストに大臣みずからが面接をするかのごとくは、しかもそれは二十条違反になっている、これは大きな問題ですよ。

 しかも、選考委員会を二回も三回もやっていながら、そのポスト自体を今度はなくしてしまう。これはやっぱりおかしいよ。

 二十条違反、これ、どう思います。

長妻国務大臣 まず、人事の件でありますので、個々人のことをいろいろ細かく言うというのは不適切ではないかと思うわけでございますけれども、これについては、理事長の方から私に御相談があったということで、お話し合いをした上での理事長の御決断ということがございます。

 そして、これは言うまでもありません、このポストだけでなく、政権交代後、国民の皆さんがそれ以前からも独立行政法人や天下り団体に対して非常に厳しい目を持っておられて、やはり改革を徹底的にする人材を我々は公募する、こういうことで公募をさせていただいたわけでございまして、そういう視点で理事長も御相談をされてきたんだというふうに考えております。

菅原委員 通則法の二十条に関して大臣が違法行為を犯しておりませんか、どういう御認識ですかということを聞いているわけですよ。

 もしこんなことを金科玉条としてやれば、大臣が野党時代にやり合った役人はみんな首を洗って待っていなきゃならないじゃないですか。やはり個人的な感情をこういう場に持ち込むということはおかしいし、だったらば、今後、金輪際、全部、独法の理事の面接を大臣がやりなさいよ。だったら、わかるよ。これだけ取り上げてやって、改革のためだというのは、ちょっと説得力に欠けます。

 ぜひこの点、きょうはこれで終わりますが、また議論を深めていきたいと思っています。以上です。

藤村委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時七分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

藤村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。秋葉賢也君。

秋葉委員 自由民主党の秋葉賢也です。

 きょうは、三十分という大変限られた時間でございますけれども、今回の法案について何点か質問させていただきたいと存じます。

 午前中は総務委員会に出ておりましたので、厚労委員会の議論の流れを十分伺えなかったものですから、質問が重複することもあろうかと思いますが、長妻大臣初め政府側の御認識をお伺いしたいと思うわけでございます。

 まず、何人かの委員が既に取り上げていると思いますけれども、今回のこの法案は新たな独立行政法人を設置することになるわけでございます。民主党の昨年のマニフェストでは、独立行政法人についてはゼロベースで見直すんだ、新しいものはつくらない。ましてや、途中から枝野さんが行革担当大臣として入閣をされました。閣僚になってすぐの段階で、私たちは独立行政法人通則法の廃案そのものが最終ゴールだ、こういうことを発言されているわけでございます。

 閣内において、担当大臣が新たな独法はつくらないで廃止をすると明言しているにもかかわらず、厚生労働省で新たな独立法人をつくるというのは明らかな閣内不一致だと思いますが、長妻大臣、どんな御認識なんでしょうか。

長妻国務大臣 これに関しましては、民主党のマニフェストでも、「法人のあり方は全廃を含めて抜本的な見直しを進める。」等々の記述、「特別会計、独立行政法人、公益法人をゼロベースで見直す」ということが書いてありまして、厳しく見直していくということであります。

 その一方で、今御審議いただいている新法人については、選挙前に国民の皆さんに、民主党政策インデックス二〇〇九というところで、「厚生年金病院及び社会保険病院は公的に存続させることを原則に、新たに「地域医療推進機構(仮称)」を設置して両病院の管理、運営にあたらせます。」こういうようなことを書かせていただいているところであります。

 いずれにいたしましても、新法人におきましても、徹底的に無駄をなくすということは重要でございますので、それに努めてまいりたいと考えております。

秋葉委員 確かに、大臣の御答弁にあるように、一方で、地域医療の新法人を立ち上げるんだということはマニフェストに書いてあります。しかし、どこにも独立行政法人の形でやるんだとは書いてないわけですね。しかも、私が先ほど申し上げたのは、枝野さんが大臣になられてからは、通則法の廃案そのものがゴールだとまで言い切っているわけですから、これは明らかに閣内で矛盾する話になるんじゃないですか。

長妻国務大臣 先ほど来申し上げておりますとおり、今の時点で、独立行政法人というのは、必要不可欠なものについて法案という形でお願いをさせていただいているところでございますので、これについて、我々としては、必要性、そして地域住民の皆さんの声、あるいは地域自治体の声を受けて、こういう形にさせていただきたいということであります。

秋葉委員 明らかな閣内不一致だということを指摘しておきたいと思います。

 例えば、結局、いろいろな、全社連なんかからの出資も含めて、まだ一年ちょっとしか実質的な審議をRFOでやっていないのが実情だと思うんですね。そして、ことしの秋に消えるからといって、にわかに独法に組織がえするということ自体が私は拙速だと思うんですね。まず第一に考えるべきなのは、やはり売却が全くと言っていいほど進まなかったわけですから、RFOの存続の延長ということは検討されなかったのか、伺っておきたいと思います。

長妻国務大臣 このRFOにつきましても、ことし九月末で消滅をするということでございますので、地域住民にとって必要な病院もそこでなくなっていいのかということがございますので、新たな受け皿ということであります。そして、このRFOにつきましては、基本的には売却ということを目的として設立をされた法人でございます。

 その一方で、今法案審議をお願いしている法人というのは、当然、一定の要件、そして地域医療の機能を維持する、こういう大前提に立てば、そういう病院を売却するということも否定をしているものではございませんけれども、地域医療をきちっと確保していく、こういう目的の法人ということでございますので、その目的が異なるということであります。

秋葉委員 今、大臣から、地域医療を確保するというお言葉がございました。我々もそれは大事だと思っておりまして、何よりも、病院の廃止を目指しているわけでもないんですね。病院自体はこれからもしっかり機能させていかなきゃいけない、しかし、その効率化を図っていこうということがあくまで趣旨なんです。

 今回、百歩譲って、この提案された独法の名称について、地域医療機能推進機構、こういうふうになっているわけでありますけれども、中身は、ただ単に今までRFOが束ねてきたものを一本化して運営に当たらせるだけの法律なわけですね。にもかかわらず、こうした地域医療云々という名称がつくと、あたかも地域医療の充実が一層図られるかのような誤解を国民に与えてしまうんじゃないかと思っているんですが、この名称については、なぜこういう名称になったんですか。

長妻国務大臣 まず、先ほども答弁申し上げましたように、こういう法律がないとRFOが持っている病院というのは法的根拠がなくなってしまって、地域住民も困ってしまう、地域の自治体からもいろいろな御要望をいただいているということでございます。

 そういう意味で、これは御存じのように、厚生年金病院の経緯というのは、かつての障害年金というのが、今もございますけれども、それがあると同時に、障害年金を受けながらリハビリをして少しでもその状況を改善していこうということで、厚生年金病院は、今でもそうですけれども、リハビリが得意分野の一つでもあるということで、地域住民にもそれは支持をされているし、診療報酬を先月から改定してリハビリに着目した報酬も上げましたので、それについてもさらに充実した医療ができるのではないか。

 社会保険病院の経緯といたしましては、かつての政府管掌健康保険を原資にしております。ただ、かつては、健康保険ができたけれどもかかる病院が少ないじゃないか、こういう国民の皆さんの声にこたえて、地域で基礎的な医療を担うという趣旨で社会保険病院が始まっているというふうに考えております。

 いずれにしても、地域医療を担う重要な拠点であるというふうに考えております。

秋葉委員 もちろん、地域医療を担うことは間違いないんですけれども、しかし、この新法人はあくまでも業務を運営するだけであって、必ずしも地域医療の充実につながるというような規定の担保はないわけですから、ある意味で国民に誤解を与えるような名称だということを指摘しておきたいと思うわけでございます。

 それから、私は、したがってRFOの存立期限というものをことしの秋から何年か延長して検討することも必要だったのではないかということを申し上げましたが、その一方で、国立病院機構への統合ということは考えなかったんですか。

足立大臣政務官 午前中にも答弁したところではありますが、RFOはこれで半年間延長になります。

 それから、RFOに出資されているものがただすげかえられただけではないかということでございますけれども、例えば船員保険病院等は今宙に浮いている状況に近い、まあ、国の保有となっておりますが、新たな三病院がこの機構に加わるわけでございますから、そのままということではありません。

 なぜ半年延長するかと申しますと、我々も、売却できるところ、特に地方自治体を中心に売却交渉が進んでいるところは、この九月までには間に合わないかもしれないけれども、あと半年で何としてもその結論を得たいということの中で、半年間延長をこの法案に盛り込ませていただいているところです。

 国立病院機構につきましては、先ほど申しましたけれども、百四十五の病院がございます。次に多いのが日赤病院の九十二ということでございます。この百四十五に対してさらに六十五病院が加わるということは、極めて大きな機構ということになってまいります。

 それでガバナンス機能がしっかり保てるのか、あるいは、行政刷新会議等でも国立病院機構そのものも縮小すべきではないかという意見もある中で、ここに大きなものをつくるということは、交渉はもちろんいたしましたけれども、やはり不適当だという判断をさせていただきました。

秋葉委員 今御答弁がありましたとおり、必ずしも十分な検討をしたとは言いがたいような気がするんですね。

 特に、四月の末に行われた事業仕分けがございました。あの中で国立病院機構が取り上げられたわけでありますけれども、我々が与党時代に随分と一生懸命この病院機構の非公務員化を図ろうという議論をしてきたんですが、当該団体側は一向にその気配がございませんでした。統計センターの方は、私が担当の政務官でございましたが、法案までつくってやるところまで来たんですが、時間切れで残念ながら非公務員化は見送られました。

 今、百四独法がございますけれども、着実に非公務員化を進めてきて、まだ公務員の身分のまま残っているのは八つしかないわけですね。その八つの中で人数が一番多いのが国立病院機構なわけであります。

 我々の取り組みの時代には、二十年度中には結論をつけるんだということでやってきて、そして、二十一年度中には法案を出させようということでやってきたわけですけれども、一向に無視されてきて、事業仕分けの直前になって、国立病院機構側が非公務員化を目指していきたいといういきさつは唐突に映るんですが、この辺のプロセスを御説明いただきたいと思います。

 なぜ急にこういう決定が出てきたのかということです。

長妻国務大臣 この国立病院機構につきましては、これは省内事業仕分け、厚生労働省は四月一日から厚生労働省事業仕分け室というのを設置いたしまして、五年後も十年後もみずから無駄を削る努力をするという役所になったわけでありますけれども、省内事業仕分けをしている中で、いろいろな意見がありました。ただ、それはもう非公務員化という流れがありますので、それをお願いしますということで、国立病院機構もそういう方針になった、それが確定をしたということであります。

秋葉委員 まず、今大臣が確定したということでございますから、今回、独法側から出されたように、いわゆる来年度、法案を出して非公務員化を図るんだ、そのための法案を来年出すということなのか、この秋に行われるかどうかわかりませんが、臨時国会に出すのか、いずれにしても二十三年度から非公務員化を図るということは間違いないんですね。確認。

長妻国務大臣 この時期については今検討しておりますので、どういう時期かというのはまだ決まっておりません。

秋葉委員 いやいや、検討していますと言うけれども、独立行政法人国立病院機構では、二十三年度からやるんだと言ってきているんですよ。大臣がわかりましたと言えば二十三年度から実現できることじゃないんですか、なぜそれがわからないんですか。

長妻国務大臣 非公務員化というのは、これを実行するというのは先ほど申し上げましたように確定をしている。ただ、その法案をいつ出して、成立をさせて、どういうスケジュール観でやっていくのかということについてはまだ確定をしていないということであります。

秋葉委員 だから、確定していないといっても、独法側は二十三年度から実現するんだと言っているわけですから、この秋の臨時国会に法案が出てこなきゃ間に合わないじゃないですか。

長妻国務大臣 ですから、いつ法案を出して、成立をして、いつから実行するのかということについて、今おっしゃられたようなことについても検討しておりますけれども、まだ確定をしていないということであります。

秋葉委員 そうすると、二十年度中に結論を得るんだと言ってきた病院機構側が、ようやく事業仕分けの段階になって、しようがないからという言葉がいいかどうかわからないけれども、二十三年度からやりますと言ってきているのに、肝心かなめの厚労省側は、それが担保できるかどうかわからないということで私たちは受けとめていいんですね。

長妻国務大臣 ですから、この法律について、秋の臨時国会に出して、そして二十三年度に非公務員化にする、こういうようなことが実現できるかどうか検討しているということで、それができるということになればそういうふうにしていくということで、まだ確定的に決まっていないということであります。

秋葉委員 今の大臣の答弁も、ある意味ではこれまた閣内不統一の第二弾と言ってもいいんじゃないでしょうか。

 枝野大臣は、事業仕分けの議事録を見てみますと、もう明言していますよね。いわゆる非公務員化を決めていいですねという確認をとっていますよ、独法の理事長に。本省採用で機構に残る人は本省に戻れないですけれども、いいですねと。そこまで一方の閣内の担当大臣は、二十三年度の非公務員化はやるんだといって明言しているにもかかわらず、これを所管している厚労省の担当大臣がまだわからないなんというのは、これも明らかな閣内不一致じゃないの。

長妻国務大臣 これについては、再三再四申し上げているように、まだ確定的に何か決定したと、あるいは法案を提出する時期についてもということであります。

秋葉委員 本当は質問に立ちたくないところですけれども、私は大臣の改革志向には期待していますから、そういう歯切れの悪い答弁じゃなくて、やはり一体として改革を進めていただくということを要望してとどめておきたいと思います。

 最後にこれの関連で、今回唐突とも言えるように四月の中旬になって出してきた国立病院機構のさまざまな改革案の中には、非公務員化のほかにも、余剰資産の売却に取り組みます、あるいは国からの財政支出の削減に取り組みます。これは、二十二年度ベースで四十九億円の運営費交付金が出ているんですが、今回独法側は、二十三年度、十九億円にまで減らしますと。

 いろいろなみずからの改革プランというのが、急に事業仕分けの会議の場に示されてきたんですが、ここで独法が示してきた改革プランというものは踏襲される、政府側においてもこれを容認し実行するというふうに理解していいんですか。

長妻国務大臣 基本的に、厚生労働省の省内事業仕分けにおけるルールとしては、まず独法側から改革プラン、ぎりぎり頑張れるものを徹底的に議論して出してきてくださいと。それに加えて、省内事業仕分けの仕分け人、公開の中で事業仕分けをして、それにプラスしてさらに改革案をお示しして、最終的に政務三役が実行する、こういう仕組みになっております。これは最低限でありますので、独法側が出してきた改革案というのは、それは実行する、それにプラスアルファして、さらに上積みを求めていくというのが省内事業仕分けでございます。

秋葉委員 今の大臣の御答弁を額面どおりに受けとめたいと思いますので、さらに改革のアクセルを踏み込んでいっていただきたいな、こう思います。

 先ほど独法の答弁をいただきましたときに、ことし、半年間延長になるんだから、その中でさらに売却も検討するんだという御答弁がありましたけれども、約二年かかってやってきて前に進まないのが、わずかこの半年で実現できるとは思わないんですね。

 きょうも午前中、同僚の議員から質問があったと思いますが、我が党の朝の部会でも、個別にどれだけの検討をしてきたんだということを聞いたわけですけれども、とにかく調整中、調整中ということで、本当に前向きな議論を積み重ねてきたのかどうか、非常に不明なわけでありますが、長妻大臣に確認しておきたいのは、仮に組織がえになっても、売却のことも含めて今度の新団体で検討していくということでいいんですね。

長妻国務大臣 これについては、これまでも御答弁申し上げておりますとおり、新しい、今お願いしている法案の独立行政法人ができた後も、売却先がきちっとその病院を地域医療の中核としての機能を維持していただく、こういうことと、住民の御理解が得られる、こういうような前提であれば、そこに売却をするということを否定するものではないということであります。

秋葉委員 だから、我々が約二年間一生懸命やっても議論がこの程度なわけですよ。ですから、それがあと半年の中でできる見通しがあるんですかということを聞いているんですよ。何か今の大臣の答弁ですと、できるのかできないのか、全く予測も立たないような答弁でございます。

 ですから、私は、半年じゃなくて、どのみち新組織の施行月日は四月一日で、だから半年延ばさなきゃいけないという法案になっているわけだから、まず、その解散、廃止の年限を半年じゃなくてもうちょっと延長する中で様子を見るというのが妥当なやり方ではないのかということを申し上げているんですが、どうですか。

足立大臣政務官 個別の名前はやはり挙げない方がいいかと思うんですが、あと半年というのは、やはりそれなりに、今までずっと交渉している中で、もう少し時間をかけたら売却の方向性がはっきりする、結論が出るというような見通しのものがあります。これは、前政権からその努力をされていたんだと思います。

 そして、今、RFOの期限を延ばせばいいのではないかという議論がありましたが、そもそも、振り返っていただきたいんですが、その売却を目的としたRFOに出資すること自体が、風評被害を含め、地域住民にとって、またそこで働く人にとって大変な影響を及ぼしている、一体これがどうなるのか、それを前政権でもはっきり決めることができなかった。だから、これを守るために、地域医療を守るために、やはり、売却の話が進んでいない、そして進展の可能性がないものはしっかり残していくということが我々の主張だった、そのように思います。

秋葉委員 誤解がないように申し上げておきますけれども、我々も与党時代に、こうした社会保険病院とか厚生年金病院、なくすなんという議論はただの一度もやっていませんよ。これは、存続を前提としながらも、より効率的な経営を目指そうという建前、前提でやってきているわけですから。そこは誤解のないようにしっかりと申し上げておきたいと思います。

 さて、けさ示された厚労省側の説明を見ますと、十三の例示が示され、そして、今政務官からも、成果が得られるものがあるという明言がございましたけれども、そもそも、私、非常に思っておりますのは、RFOは売却を進めていくことを目的に設置はされたんですけれども、組織のいわゆる評価というものと、個別の病院ごとの、五十二、あるいは十の個別の病院の評価というものを第三者的にやってこなかったんですね。

 独立行政法人通則法では、御案内のとおり、我々は今回修正案を出して、得意分野である総務省に一元的に客観的に評価してもらおうという法案を出したんですけれども、現状は、残念ながら、その独法を所管する省庁ごとに評価をやっているのが実情です。

 ですから、基準も違うし、評価委員会のメンバーの数も違うし、千差万別でやってきているわけでございますけれども、RFOの評価報告書を見ると、個別の病院でどういう努力をしてきたのかということが評価対象になっていない。そもそもこういうところから私は改革をしていって、そして急がないでやっていくべきではなかったのかと思うんですが、大臣はその辺はどう認識されているんでしょうか。

足立大臣政務官 RFOの努力という言葉でしたか、あるいは個々の病院で経営努力をされたかどうかという言葉でしたか、ちょっとはっきりはしませんでしたが、先日来申しておりますように、前政権下で、十五年度から十七年度、経営の効率化を徹底的に図れという指示のもとに各病院が努力された、これは社会保険病院でございますけれども。その結果、十六年度は赤字の病院が、単期でございますけれども、一病院、十七年度はゼロになった。しかし、その後、平成十八年にマイナス三・一六%という診療報酬の改定があった後、十八年度は一気に十四病院が赤字になってしまった。

 これは、そのときのとらえ方によって、人によって違うでしょうが、経営の効率化だけでは維持できない状況に近づいてきたという認識を私は持っておりまして、そこまでの間、各病院で自前の努力で相当頑張られた、私はそのように理解しております。

秋葉委員 例えば、もしこの法案が成立して来年四月から運用が始まりますと、結局これも、今の法体系の中では、新たに厚労省として評価委員会を厚労省主導の中でつくっていくということになるんですね。そうすると、その評価委員会のメンバーは極力第三者を任用して、当該の業務運営が当初の目的どおりいっているのかということを評価していくようになるんですが、私は、大事なのは、全体の評価ももちろんでありますけれども、それ以上に、個別の団体について、当該目標の達成というものに向けてどういった努力をし、どういった進捗状況になっているのかというのを客観的に評価していくことが大事だと思っているんです。

 この独法が仮に通ったとした場合に、その評価委員会の陣容や、あるいは個別の、五十二、あるいは十、あるいは三のそれぞれの病院ごとに分けて外部評価をする考えでいるのかどうか、この評価委員会の運営ということについても伺っておきたいと思います。

長妻国務大臣 今の仕組みといいますのは、独立行政法人の評価委員会、そして部会というのがございまして、これが複数の独立行政法人を、厚生労働省所管のものを見ているということで、その医療関係の部会がこの新しい独立行政法人も見ていくことになるだろうというふうに考えております。

 いずれにしましても、中期目標というものを大臣が決裁するわけでございますので、今御指摘をいただいた点も中期目標に盛り込んで、本当に地域医療のために頑張っていくと同時に、コストは削ってサービスは維持する、あるいはサービスを上げていく、こういう民間では当たり前の取り組みというのもきちっとできるような、そういうことについても中期目標の中でうたっていきたいと思います。

秋葉委員 初めて前向きな答弁をいただいたような気がします。RFOの場合には、どうしても機構本体の評価だけが対象なんですね。それは機構の目的からいえばやむを得ないところはあるんだけれども、私が申し上げたいのは個別に見ていくということなんですね。ですから、私たちはこの法案はいい法案ではないと思っていますけれども、仮に通った場合には、評価のあり方ということについても、できるだけ第三者で、そして、機構本部だけに目を奪われずに、それぞれの細目、それぞれの団体に目配りをさせていくということは大事だし、そういうことがなければ残り半年で譲渡なんということは一切進んでいかないんだろうと思います。

 そして、時間もなくなってまいりましたので、最後にお伺いをしたいと思いますのは、この間、長妻大臣が独法の理事長あてに通達を出されたようですね、五月十三日に。

 要するに、保険料の負担割合で見て、全社連の場合には、事業主負担が三・六九九%、被保険者負担割合が二・七〇一%、そして厚生団の場合で見ても、事業主負担が三・六五%に対して被保険者負担が二・八五%ということで、それぞれ、七%ないし六%、いわゆる事業主の方の負担が多い。これを大臣が折半にするように改善を指導したということは、大変高く評価できると思うんですね。これをいつごろまでにどのような形で今後フォローアップしていくのか、確認しておきたいと思います。

長妻国務大臣 これは、通知を出して、でき得る限り早く実現していただくということで、我々も一定の期間後調査をいたしまして、また調査が出れば直ちに公表をして、どういう状況か、基本的には折半ということがすべて調っているのか、調っていなければ、あなた方はまだ遅いですよということで、促進をしていきたいと思います。

秋葉委員 時間となりましたけれども、厚労省所管の独法の中には、事業主負担がマックスで一九%も高い団体がございます。この辺はやはりフィフティー・フィフティーにしていっていただきたいということを申し上げ、また、今回のこの法案がいずれにしても国民の安全、安心な地域医療の担保につながっていかなければならないんだということを申し上げて、私の質問にさせていただきたいと思います。

 どうもありがとうございました。

藤村委員長 次に、柿澤未途君。

柿澤委員 みんなの党の柿澤未途でございます。

 きょうは、地域医療推進機構法案についてお伺いをしてまいりたいと思います。

 この法案は、厚生年金病院また社会保険病院等を新設の独立行政法人に移管する、こういう内容でありますけれども、端的に言うと、新しい独立行政法人をつくる、こういう法案であるということになるわけです。

 これまでの長妻大臣の考え方、また民主党が政権を目指して掲げてきた考え方と、独立行政法人を一つ新設するというのは、どうも整合性がないんじゃないか、こういうことを指摘する向きもあるわけでございますけれども、あえて長妻大臣が独法を新設するということについて、理由等々をお伺いしたいというふうに思います。

長妻国務大臣 RFOという売却をする独立行政法人が時限的になぜできたのかということは、これはもう御存じのとおり、サンピアとか、年金保険料、健康保険料を使ったリゾート施設などなどが乱立をして、国民の皆さんから見て非常におかしいのではないか、しかも、経営努力をせずに赤字垂れ流しということで、そうであれば、まずは一たん、すべての、保険料で建設をしたものを集めて売却をいたしましょう、こういうことになって、RFOというのができたわけであります。

 その中で、特に病院に関しましては、地域住民の方が、売却してそれが例えば更地になって、病院がなくなってしまうのではないか、こういう御心配もいただいて、いろいろな各方面から御要望、地方自治体からも御要望が上がってきて、前政権においても、大臣のRFOに対する通知のような形で、基本的には厚生労働省が選定した病院以外は売っちゃだめだ、こういうような仕切りで、結局、その時点では、浜松の病院だけは、厚生労働省として売却の許可を出して売却がされたというふうに聞いているわけであります。

 その中で、ことしの九月にRFOの設置の期限が切れるときに、何もしなければ法的根拠がなくて宙に浮いてしまう、何らかの受け皿が必要だというふうに考えた中で、これは、独立行政法人、今までと同じように、国有財産の出資を受けられるという条件、あるいは税制上の非課税措置等を講ずることができるという条件。どういう受け皿が必要か、できれば、それは地方や民間が引き受けていただくということがRFOの精神でありましたが、そこもなかなかお引き受けというのが難しい中で期限が迫っているということで、この独立行政法人を設置して、国民の皆様方に一定の御安心をいただいて、地域医療にとって資するような働きをしていただくということであります。

 そして、独立行政法人の弊害でいろいろ言われるのは、天下り、浪費の温床だということも言われておりますので、この独立行政法人には、全社連などから、医療関係者で例えばかつて国立病院に勤務していたというような国家公務員のOBはいらっしゃると思いますが、医療関係者は別として、事務の方では国家公務員のOBは移行させない、天下りは受け入れないという形で、税金あるいは公金が無駄に使われないような措置をした上で、この法案をお願いして、成立させていただきたいということであります。

柿澤委員 今の御答弁で、できることなら民間へ、また地方へというのが望ましいんだけれどもということが言及があったと思います。

 だとすると、この独立行政法人に移管をするというのは、ある種時限的なものであって、将来的に、独法ではなく、経営形態あるいは経営の中身をよくしていくことを通じて、条件が整えば民間へ、あるいは地方へ、こういう視点を長妻大臣としてはお持ちでいらっしゃるということでよろしいでしょうか。

長妻国務大臣 これが直ちに、暫定的なもので、すぐに、いついつまでになくなるというものではありませんけれども、基本的には地域医療を守るという立場で運営していく中で、例えば地域医療を担う医療、病院の部分は維持した上で引き受ける、そして地域住民も含めてそれは賛同するということがあれば、もちろん、新しい独立行政法人になったとしても、個々の病院についてのそういう交渉なり要望を受け入れることを拒むものではないということであります。

柿澤委員 逆に言うと、引き取り手がない状況ならばずっとこのままということになるわけでしょうか。

 本来、地域医療の機能ということで考えると、これからの時代は、やはりこれは地方が主体になって担っていくべきものだというふうに思います。そういう意味では、私は、地域医療の観点から残していかなければいけない、こういう病院があるとすれば、やはり財源とセットで地方に移管をしていく、こういう方向性をしっかり示して、そしてそれまでの間の経過措置として、例えばどこかの独立行政法人が運営というか、移管をさせるということはあると思うんですけれども、やはりその先の視点を持たなければいけないというふうに思うんですけれども、その点、重ねていかがでしょうか。

長妻国務大臣 今の視点は、医療のみならず、今まで国あるいは独立行政法人などが担っていた機能を地方にどう担っていただくのかという、地域主権という言葉で我々議論をしている中にも影響する、関連する話だと思いますけれども、全体の財源を地方、国、どう切り分けていくのか、こういう議論も始まっておりますので、その議論の中でそういう論点も出てくると思いますが、いずれにしても、これは中長期的な課題だと思います。

 何よりも重要なのは、地域の医療を担う、その病院、拠点が、やはり、ほかに病院がたくさんあって一つぐらいなくなってもという状況は日本じゅうにないわけでございますので、その限りだれかが担わなきゃいけない、そして地方はなかなか、これは前政権からも御努力いただいていると思うわけですけれども、引き受けるというところが、いま一歩、いま少し少ないということでございますので、今は独立行政法人で受けて住民の皆さんに一定の御安心をいただくということであります。

柿澤委員 これは直ちになかなか進まない、中長期的な課題であるというお話でしたけれども、これは本当に、霞が関用語で言えばやらないということになるのではないかというふうに思います。

 しかも、さらにどうしてなのかなと思うのは、新しい独立行政法人をわざわざつくるという点にも、どうしてこういう選択をしたのかというような気がいたします。この法案をつくるに当たって、昨年秋の政権内の検討では、政府の中での検討では、報道されている限りにおいては、旧国立病院を運営する国立病院機構への移管の案などもあったというふうにも聞くところであります。

 そういう意味で、新設の独法をつくってそこに移管をするということを選択した理由をお伺いしたいと思います。

足立大臣政務官 大臣の先ほどの答弁から、国有財産を出資される母体であること、それから非課税措置が継続できることということがございました。そして、今、時期の問題を議員がおっしゃいましたけれども、これは先ほども答弁にありましたように、昨年の衆議院選挙の際、民主党の政策インデックス二〇〇九の中に、独立行政法人と明記はしておりませんが、新たに地域医療推進機構(仮称)を設置するということも書かせていただいております。

 野党時代ではありますが、この議論の最中、そしてまた昨年も、国立病院機構にという話は当然ございました。その検討をする中で、先ほど規模の問題、それから本来規模を縮小すべきだという国立病院機構への評価等も踏まえて、これは新たにつくる必要があるということの結論に達したわけです。

 中長期的ということを今度じっくり議員とまたお話ししたいと思うんですが、必要なことは、地域主権であるということ、そしてまた、地域には国立のものもあり、公立のものもあり、公的病院もある、その全体を地域としてどう考えるかという視点が一つ。そして、ネットワークをいかに保っていくか。これは個々ばらばらになってしまったら全体の力が落ちるという部分もございますので、ネットワークをどう守っていくか。この二つの視点で考えるべきことだと思います。

柿澤委員 今の御答弁を聞いて、ますます、要は、この独立行政法人は恒久化されて、この経営形態のまま長期間にわたって継続をするんだということが確認をされたようになってしまったのではないかと思います。それに加えて、国立病院機構が縮小しなければいけない、こういう方向性にあるから国立病院機構には移管をすることができない、それで独立行政法人を新設してそっちに移管をする、そういう理由になるんですか。その点、非常に疑問があると思います。(足立大臣政務官「委員長、委員長」と呼ぶ)

 今御答弁を求めているようでございますので、もし足立政務官から何かあれば。

足立大臣政務官 本日も質問通告であったかと思うんですが、五年後の見直し規定ということを置かせていただきました。独立行政法人の中期計画、中期目標というのは三年から五年とあります。これはもう通則法の中であるわけでございますけれども、あえて五年ということの中には、先ほど言ったような中長期的にという、そしてまた、私の答弁に対して、それはやらないということかということに対して申し上げますと、五年ということが一つの目安の中で、そこで見直しの検討は必要だろうという全体的な青写真の中で、この条文を書かせていただいているということでございます。

柿澤委員 後段の国立病院機構に移管をしなかった理由として、国立病院機構は百四十幾つかの病院を今もう持っていて、縮小すべき方向性にあるので、そこには移管をしない。そこには移管をしないかわりに新しい独法をつくっていれば、これは世話ないというところもあると思うんですけれども、その点、何というか、独法を新設する理由としては私はちょっと納得がいかないというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

足立大臣政務官 ストレートに独法の目的が異なります。

 国立病院機構というのは、政策医療という言葉が適切かどうか、また広い範囲のとらえ方がありますが、十九疾病等、医療観察法に基づくとか、あるいは筋ジストロフィーとか、そういうものがございます。

 そして、この機構の目的は、四疾病五事業、地域医療を守る、さらに加えさせていただくと、条文にも書いておりますが、リハビリテーションの全国的なネットワーク、そして、その地域での必要性ということでございます。

 そこは、政策あるいは機構の目的そのものが、国立病院機構とこの目的でははっきり違う、そういうふうに思います。

柿澤委員 私は、何というか、余り激しい口調で追及をしたりとかいうつもりで質問をしていないのはトーンでわかると思うんですけれども、長妻大臣、これは非常に損だと思うんです。長妻大臣は、かつて政権交代までの間、本当に、行政にかかわるHAT―KZシステムの問題について鋭く追及をされてこられた。その長妻大臣が、大臣になったら独法を一個新しくつくるんだそうだ、こういうふうに言われて、一体何なんだ、これは、言っていることとやっていることが全く違うじゃないか、こういうふうに受けとめられてしまっていること自体が非常に、僕は長妻大臣も本意でないというふうに思うんです。

 そういうふうになってしまっている状況を変える方法が、こんなこともあれば、地方移管という選択肢もあるじゃないかということを私は申し上げているわけでありまして、この点について、長妻大臣、長妻大臣ともあろう方が、新しい独法をつくるということについていろいろと見方がある、ここについてどういうふうに御説明をされるのか。私に対してというよりも、それを疑問に思う国民の皆さんに対して、もう一度御説明をいただきたいと思います。

長妻国務大臣 先ほど、足立政務官からも御答弁申し上げましたけれども、国立病院機構は、政策医療といいますか、非常に、医療観察法に基づくものもございますし、あとは、一般的な疾病でないような、しかし、そういう国として担わなければならない疾病をきちっとやっていくということで、これは継続して、通常の病院とは異なる役割があるということで、これを一つの束ねとしてしているわけです。

 今回の社会保険あるいは厚生年金の病院につきましては、そういう特殊な、ある意味では国策的な医療を担うという部分はございませんが、地域医療を担っていくということで、それがなくなって宙に浮くと住民の方々が非常に御不安に思う、あるいはリハビリテーションのネットワークがあるなどなどの特性があるということで、今、独立行政法人ということでお願いをしております。

 先ほど来申し上げておりますように、この新独立行政法人について、個々の病院について、民間あるいは地方自治体が受け入れてもいい、そしてその病院については地域医療を担う医事はそのままキープする、こういうような考え方、そして地域住民の合意があるということがあれば、それについてはお引き受けをいただくということを拒むものではないということで、そういう意味では位置づけが異なるものでありまして、いずれにしても、この独立行政法人については効率性を追求して、地域住民の医療の水準も一定程度保っていくということであります。

柿澤委員 要は、どっちの方向なのかということなんだと思うんですけれども、国が地域医療の、これらの病院の存続に関してこれから責任を負っていくということであるのか、あるいは、めどがつけば、むしろ、地域医療を国がやっていくというのはある種の、地域主権の時代では語義矛盾になってしまうので、そういう意味では地方への移管を進めていくということなのか、どっちなのかということなんだというふうに思うんです。

 基本的に望ましい方向はどっちであるかということをはっきり御答弁をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

長妻国務大臣 これは、先ほど、国立病院の特性については申し上げましたけれども、では、公的病院と民間病院の違いというのは何なんだろうと。それは、それぞれ担う役割が違えばそれは違うのですが、担う役割が似通ってきたときに民間病院はどう思われるかというと、公的な病院は利益が多少下がっても、例えば、今回のお願いしている独立行政法人でいえば、税金の優遇策があるということもあるし、初めから国有地がそのまま引き継がれるというようなことがあって、それは、同じ競争をする立場としては、公的病院は一定程度有利である、こういうことがあるわけであります。

 ただ、民間病院がなかなかできにくい地域医療やあるいはリハビリというのを担っている限りは、やはり公的病院としての存在価値がありましょうし、そして、それは地方自治体にお引き受けいただければ地方自治体に移管するということもありましょう。そして、公的病院の役割を終えて、地域住民の方も御理解をいただければ、それは民間という形で譲渡するということもありましょうし、今の状況を見ると、直ちに今それを地方に引き受けていただくところがあればいいのですけれども、なかなかない、民間もないということで、今、独立行政法人ということで、地域医療を守るために法案審議をお願いしているということであります。

柿澤委員 要は、望ましい姿がどっちなのかということについては、お答えをいただいていないようにも思います。

 また、今、地域医療やリハビリを担っているということが公的病院として存続をし続ける意義だというお話がありましたけれども、こういう医療、地域医療とリハビリでしょう、これは民間病院でやっているところがたくさんある部分だと思うのです。

 むしろ、大変な不採算の医療とか、こういう部分については、採算がとれないということで公的な病院として残していく意味はあると思うのですけれども、今おっしゃった地域医療やリハビリをやっているから公的病院として存続し続ける意味があるというのは、ちょっと御答弁としてどうなのかなという気もいたします。

 何かだんだん堂々めぐりになってきたので、この話はそろそろ終わらせていただきたいと思いますけれども、とにかく今の段階で宙に浮くと困る、こういう理由で独立行政法人に移管をするということであれば、やはりそこから先の出口が見えていなければいけないということだと思いますし、逆に、そういう出口が見えていないとすれば、ここで独立行政法人を新設して、かなり長期間運営をしていくということになりますので、そうであるとすれば、新設の独法をある種、半恒久的に一個ふやすということになるわけですから、こういう選択はとるべきではないのではないかというふうに思います。

 この厚生年金病院、社会保険病院の運営法人についてお伺いをしたいと思うのですけれども、全国社会保険協会連合会、また厚生年金事業振興団、いずれも、この二つとも、理事長初め常勤の理事はそれぞれ、厚生省だったり環境庁だったり、こういったところからの天下りで来ている方々です。そういう意味では、まさに私たちも、そして皆さんもこれまで指摘をしてきた典型的な天下り法人が、この全国社会保険協会連合会、また厚生年金事業振興団だと思います。

 今度、地域医療機能推進機構に移管をした上で、社会保険病院、厚生年金病院、両方ともこの典型的な天下り法人に運営を続けさせるということでよろしいんでしょうか。

長妻国務大臣 これについては、基本的には平成二十五年の三月末で打ち切りということになりますので、それぞれ、この全社連あるいは厚生団については、ここがほとんどの仕事でありますので、廃止になるのではないかというふうに考えております。

 あとは、その前にも、全社連については、例の健康保険料の折半問題というのもありますけれども、これも調査をいたしますと、全社連が従業員が四二%の負担ということで、普通はこれは折半が原則でありますから、事業主の出し過ぎである。厚生団の組合も従業員の負担は四四%ということで、半分以下ということですので、これも速やかに折半にするように、通知を速やかに出す予定にしておりまして、二十五年の三月末に打ち切るその前にも、これらの団体が効率よく運営をするように指導していくということであります。

柿澤委員 この二つの法人については二十五年度をもって廃止とするということを今おっしゃった、そういうことでよろしいですか。

長妻国務大臣 平成二十五年の三月末をもって、委託をしない、委託を打ち切るということであります。

柿澤委員 その後廃止になるのではないかというようなお話がありました。

 これは厚生労働省所管の社団及び財団でありますので、そういう意味では今後そのように進んでいくのだろうというふうに思いますけれども、その間の運営のあり方でありますけれども、ここまで今申し上げてきたとおり、常勤の理事長及び理事は、中央省庁並びに東京都からの再就職組というか、要は天下りですね、こういう方々で占められてきたわけであります。

 これから先、来年以降、順次任期が来るわけですけれども、こうした部分についての見直しが行われるのかどうかということについてお伺いをいたしたいと思います。

長妻国務大臣 まず、この全社連、厚生団には天下りが今いるということであります。ここには、お医者様、看護師の方もここに所属をして、今、社会保険病院あるいは厚生年金病院に勤務をされておられる、こういう体裁をとっております。

 そこで、実際にこの新しい独立行政法人ができて、そこに職員が全社連や厚生団から移行するということになりますけれども、医療関係者はそのまま移行していただく。そして、事務関係の方も移行していただくんですが、その中で国家公務員のOBの方がいらっしゃれば、その方については移行はしていただかないような、そういう天下りを受け入れないという考え方を持って運営していこうというふうに、今、計画しているところであります。

柿澤委員 今、事業仕分けが行われていますけれども、私も申し上げているんですけれども、事業の仕分けというのは、この独立行政法人や、あるいは今行われている公益法人に対する仕分けのやり方としては、私は必ずしも有効でないというふうに申し上げております。

 やはり、ここまでいろいろな独立行政法人、また公益法人が行ってきたことは、ある事業の目的で設立をされたものが、その事業目的を失っても、別な事業目的をつくって、新しい仕事をつくって、そして組織と予算を温存する、こういうことがよく見られたわけです。

 人と金に手をつけない、事業単体での仕分けというのが、結局、その事業たたきにはなっても、組織そのものの改廃に踏み込まない限りは、結局、新しい仕事を見つけて、こういう社会的な意味がありますということで法人の存続につながってしまう、そういうケースがこれまで多々あったというふうに思うのです。

 そういう意味で、先ほど、平成二十五年度をもって運営の委託というのが終わりになる、その先に廃止になるんだろうと思いますけれどもというような御答弁がありましたけれども、厚生労働大臣として、この二団体を、二十五年度以降、基本的に廃止するということを明言される必要があるのではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。

長妻国務大臣 基本的には廃止します。

柿澤委員 時間が来てしまいました。

 ちょっと一項目、質問通告をしていたんですけれども、御答弁をいただけなくなってしまいました。参考人でおいでいただいた高原部長には大変恐縮でございました。

 終わりとさせていただきます。ありがとうございました。

藤村委員長 次に、坂口力君。

坂口(力)委員 独立行政法人地域医療機能推進機構法案、いつもながら難しい名前でありまして、長い名前でありますけれども、思っておりますことを少しお聞きしていきたいというふうに思います。

 社会保険病院でありますとか厚生年金病院をどうするかというのは、長い間の懸案でございました。何とか引き受けていただくいいところがないんだろうか、いろいろ私たちも考えてまいりましたが、なかなかありませんで、そして、最後にはRFOに一時お願いをするということになりましたけれども、御承知のとおり、RFOは最後の処理機構でありますから、ここで全部処理をするというところでありますから、ここへいつまでも置いておくわけにはいかない。そういうことになりますと、RFOを、性格を変えて、そして期限も延長して、いわゆる病院経営などを行ってもいいような法人につくりかえるか、さもなくば国立病院の独法の方に引き受けてもらうか、二つに一つしかないなというふうに思っておりました。

 しかし、それは新しい独法はもうつくらないという前提の上での話でありましたから、そういうふうに思っていたわけでありますけれども、今回こういう形で、新しい独法の中で引き受けてもらう、そして、しばらくはとにかくここで身を寄せることができるようになった。しかも、社会保険病院それから厚生年金病院、一生懸命今までおやりいただいたところが、ばらばらにならずにやっていただける場ができたということは、私個人としてはよかったというふうに思っております。

 ただ、先ほどからお話がありますように、独立行政法人というのがなかなかわかりづらい組織なものですから、これが一体いつまで続いていくのかという不安は実はあるわけであります。

 特殊法人と独立行政法人と一体どこが違うのということを、できましたときに私は何回か聞いたことがございますけれども、端的に言いますと、独立行政法人というのは、省庁が余り口出しをしない、独自にやっていただくところだ、そういう法人だと。それなら、結果責任と申しますか、それでは責任もないんだねと言いましたら、最後の責任は大臣がとることになっています、こう言いますから、おいおい、それはちょっとひどいじゃないの、ふだんは口出しをできるだけしない、そして最後の責任は大臣がとるというのは少しおかしいんじゃないと私は言った記憶があるんです。

 独立行政法人のあり方につきましては、いろいろこれから議論もあると思いますし、見直すべきところは見直してもらわなきゃいけないというふうに思います。そして、ここはそうした経緯をたどるというふうに思いますけれども、そしてまた、その数が今百四ですか、今度これができましたら百五になるんでしょうか、ふやすということがどうかというような議論も確かにあると思いますが、そこはこれからの議論にお任せをしたいというふうに思います。

 それで、ゆうべも、独立行政法人、百科事典に何が書いてあるかと思って読んでみましたら、「日本の独立行政法人通則法第二条第一項に規定される「国民生活及び社会経済の安定等の公共上の見地から確実に実施されることが必要な事務及び事業であって、国が自ら主体となって直接に実施する必要のないもののうち、民間の主体にゆだねた場合には必ずしも実施されないおそれがあるもの又は一の主体に独占して行わせることが必要であるものを効率的かつ効果的に行わせることを目的として、この法律及び個別法の定めるところにより設立される法人」をいう。」と。

 何のことやら、さっぱりわかりませんね。事ほどさように非常に複雑なところがありますから、ここはお互いによく整理をしていかなきゃならないというふうに思っておりますが、大臣には、この独立行政法人そのもの、この問題はこの問題としておいておいて、全体として独立行政法人なるものをこれからどういうふうにしていったらいいというふうに個人的に思っておみえになるか、その辺のところを少しお話だけ、ひとつ大臣に聞かせていただきたいというふうに思います。

 きょうは、できるだけ大臣には聞かずに、足立政務官にお聞きをするようにいたしますから、大臣は、できるだけ私の間は休んでいただいて、急所のところだけはひとつまたお聞かせをいただいて、こういうふうに思っています。私は、大臣に余り言うのは気が引けるんですよ。やはり自分が言われたときの古傷が痛むような気がいたしまして、できるだけ大臣は大事にしていきたいというふうに思っておるんです。

 政務官はどうでもいいという意味ではありませんけれども、政務官にお聞きをしていきたいというふうに思いますが、まず最初の、その点だけひとつ、先ほどからもいろいろと議論のあったところでありますけれども、お聞かせいただきたいと思います。

長妻国務大臣 独立行政法人はどうあるべきか、本当に根本の仕組みというのをきちっと考えなきゃいけないというのは同感でございます。

 独立行政法人の数がふえるというふうにおっしゃられましたけれども、RFOが減りますので、その分、数がふえるということにはならないとは思います。

 この前、省内事業仕分けという、厚生労働省で事業仕分けをしたときに、私も非常になるほどと思いましたのは、独立行政法人の理事長がこう発言をされたわけです。効率性という意味で、特に管理部門については、国家公務員、つまり中央省庁の効率性の方が高いということを独立行政法人の理事長が発言されて、私は実はちょっとびっくりしたわけであります。

 独立行政法人というのは、今おっしゃられたように、そもそもいろいろな事業を行っていただく。そうであれば、国家公務員としてやるよりも、国家公務員の独立行政法人もございますけれども、省庁の組織としてやるよりも、外に出した形で運営をした方が、効率性が高まって、低いコストでいいサービスが提供できる、そして民間の創意工夫も取り入れられるし、人事のいろいろ臨機応変な形も省庁ではないのでできる、こういうような趣旨で、しかも独立性が高いということで独立という名前がついているんだというふうに考えておりますが、当の理事長から、実は独立行政法人の方が役所よりも効率が悪い、そういう話もありまして、ほっておくと、逆に、目が届かない部分、管理部門が非常に増大、増殖、膨張していくのではないかということで、それに対する数値目標なども入れられるかどうかというのを今議論しているところであります。

 いずれにしても、やはりそこでも天下りという問題がかかわってきます。

 国から独立性を高めて、効果が上がるような民間の発想、知恵を導入して運営していって、結果として安いコストでいいサービスを提供する、そして民間で担えるものはどんどんそこから切り離して民間にお任せをしていく、これが独立行政法人、あるいは今後改革の中で別形態になるという議論もございますけれども、あるべき姿だというふうに考えております。

 その意味で、まずは天下りの影響力をなくして、さらに民間の知恵をどんどん入れるような、民間の役職員を採用して創意工夫を競い合っていただく、第一段階はこういう形で、第二段階については、民間でやるべき仕事はどんどん民間に売っていく、そして、何も残らなくなったらそれはもう廃止をする、こういう考え方が必要なのではないかというふうに思います。

坂口(力)委員 それでは、この問題も先ほどみんなの党の方から出ましたけれども、全社連でありますとか厚生団でありますとか船保会でありますとか、こういう法人がありまして、二十五年の四月から、これは新しい地域医療機能推進機構、こちらの方に移ることになります。そのときに、この三つの法人はもうなくしてしまうのか、それともこの法人はそれぞれ残しながらいくのか、そこを一つお伺いしたいというふうに思います。

 それからもう一つは推進機構の性格でありますけれども、どれぐらいの役割をここに果たさせるのか。

 すなわち、病院数は全部で六十五ですかね、それぞれの病院がひとつ自主独立してどんどんしっかりとやってください、束ねていくだけは束ねていきますということなのか、それとも、かなり連係プレーをして、そして、足りないところは支援もしていきますよ、病院間の調整もしていきますよ、こうしたこともこの中でやってもらうのか。これも、これから先決めることだというふうに言われるかもしれませんけれども、今のところ、この推進機構にどれぐらいのいわゆる主体的なものを与えるのかということについて、少しお聞きをしたいと思います。

足立大臣政務官 大きく二問あったと思います。

 じっくり答弁ができるような気がしますので、ありがとうございます。

 まず、個別に申し上げます。

 社団法人全国社会保険協会連合会、全社連でございますが、これは病院事業がもちろん大半でございます。しかし、この病院事業がなくなると、定款で定める事業として残るのは広報出版、この事業ぐらいしか残らなくなります。ですから、我々としては、先ほど大臣の答弁にございましたように、解散する方向で検討することを社員総会に指導していきたい、そういうふうに思っております。

 それから、財団法人厚生年金事業振興団、厚生団でございますが、これは、病院事業が機構のものとなるときは法人としてもう事業がなくなると思いますので、解散するように指導してまいりたい、そのように思います。

 それから、財団法人船員保険会につきましては、船員保険法の円滑な運営等を目的として、病院以外の海上船員のための無線医療センター事業や生活習慣病予防等健診とか、船員のために独自の事業を続けていく予定があります。ですから、法人において、公益法人の認定あるいは一般財団法人への移行を選択するように、これは公益法人改革に相まってそのようになると思います。

 そして、二問目でございますが、性格ということでございました。

 先ほど答弁すればよかったかもしれませんが、例えば、この法案が成立いたしましたら、所管大臣である厚生労働大臣が中期目標を設定します。それに基づいて、法人が中期計画を行うことになります。そんな中で、突然一つの病院が赤字になって、それを切り捨てるのかというような話の中では、私は全体的な整理統合という可能性も当然あるんだと思っております。

 これは一つ例を挙げますと、国立病院機構は、たしかまだできて五、六年だと思いますが、二百前後あったと思います。それが今百四十五ということは、計画に基づいて整理統合ということもされてきたわけで、これは機構の性格として、中期計画、中期目標を定めたら、それにのっとって行うことは十分あり得る。個々の病院で全く赤字になったものはすぐに切り捨てるのかということは、これはやはり計画と目標に基づくものだと私は思っておりまして、この法案が成立したら定める目標と計画につきましては、当初から例えば何病院を削減するとかそういうことはないわけで、当初はないと思いますので、支え合っていく形になるんだろうと思います。

 赤字が生じた場合でも、地域医療に不可欠な役割を果たしているというように判断される病院については、まず、経営改善を強力に推し進めること、そして次に、必要に応じて機構の組織運営全体の中で支えていくという取り組みを通じて、地域の医療体制を損なうことのないように十分配慮する、それは中期目標と計画の中で行っていくということだろうと思います。

坂口(力)委員 一番大きい問題は、財政問題だと思うんです。赤字を出さないように、どういうふうに経営をしていくかということにかかってくると思うんですね。

 それで、厚生年金病院などは今までから人事交流なんかもおやりになってきたというふうにお聞きをしておりますが、全社連の方はそういうことは余りなかったといったようなことのようです。

 これから先、先ほどお聞きしたことと関連するわけですけれども、どこまでこの機構が主体的な力を発揮して、そして人的資源の足りないところに対しましては人的資源を回していくとか、あるいはまた、余っているところにはほかの方を手伝ってもらうとかというようなことまでやるのか。それとも、赤字を出したら、それはもうその病院の責任ですよ、どうぞひとつ自己責任で最後までやってください、したがって、余り三年も五年も赤字が続くというようなことだったら認めませんよというぐらいなつもりでやっていくのか。この辺のところはなかなか難しいと思うんですね。

 特に難しいのは、先日来出ておりますが、地域医療をやっていただくということになりますと、それは不採算のこともやってもらわなきゃならないということになりますよね。だから、不採算のことをやってくれというふうに言っておいて、何の支援もしませんよというのはいささか言いにくい。

 これは独立行政法人ですから補助金はありませんけれども、交付金は来るんですかね。交付金も来ない、何も来ないということになりますと、その中で、それこそ全部でやっていかなきゃならないということになります。一つの病院が赤字を出すということになりますと、ほかのところがそれをどれだけカバーできるかということになります。

 ですから、そこには限界があるというふうにも思いますが、いわゆる地域医療というものをお願いする、あるいはまた、地域医療だけではなくて政策医療というものをその病院にお願いするということになれば、それ相応のこともしなきゃならないというつらさがある。そこのところをこれからどういうふうにこの病院群といいますか六十五の病院に対してお願いをしていくのか、その辺のところを少し考え方を聞かせてくれますか。

足立大臣政務官 これも二点あったような気がします。

 冒頭の方で、人事交流が、厚生団の方とそれから全社連の方では大分差があるという御指摘がございました。

 これは、元大臣に対して僣越ではありますが、御指摘のとおりだというふうに感じております。そして、これは中期目標の中でしっかり、人事交流ですね、人材をそれぞれ育てていかなければなりませんから、このこともしっかり盛り込みたい、そのようにまずは考えております。

 それから、先ほどの採算の件でございます。

 十五年から十七年まで、全社連の病院はかなり効率化を図って、全部黒字になった。しかし、やはり診療報酬改定というのは極めて大きな影響を及ぼした。二十一年度の統計ではございますけれども、社会保険病院、厚生年金病院、そして船保の病院、船員保険病院を合わせると、トータルでは若干の黒字になっております。しかし、そこに売却あるいは固定資産税等の課税措置が加わると赤字になっていくだろうということの中で、今回、独立行政法人というのを選択したわけでございますけれども、当然、先ほどから申しておりますように、中期目標、中期計画の中で定めることではありますが、お互いに助け合う。

 そしてまた、今回の独立行政法人の目的というものが、まさに議員御指摘のとおり、四疾病五事業そしてリハビリテーションのネットワーク化ということがございますので、特に四疾病五事業につきましては、やはり不採算の部門がかなり大きい、これは病院間のネットワークの形で助け合っていただかなければならない。四疾病五事業を個々の病院ですべて黒字にというのは、極めて難しい状況にあろうと思います。

 今年度、この四月からの診療報酬改定で、先ほども申しましたが、二、三のところに尋ねますと、昨年度までに比べるとかなり期待ができるという話もございます。今後、診療報酬の影響も、二年後、極めて大きいと思いますけれども、まずはこの機構全体としての、お互いの病院間の助け合いというものも非常に大事になってくる、そのように考えております。

    〔委員長退席、黒田委員長代理着席〕

坂口(力)委員 今のお話はよくわかりました。

 そうすると、地域医療を主にやっていくというふうにいいましても、ほかに、市民病院でありますとか、あるいは赤十字でありましたり、農協の病院でありましたり、済生会でありましたりとか、いろいろの病院がそれぞれ地域医療を持っていますね。その中で、新しい機構の中に入ります六十五病院も地域医療をやっていきます、こういうことを看板にするというふうにしましたときに、それはそれとして地域の皆さんには喜ばれるかもしれませんけれども、ほかに競争相手がありますときにはなかなか経営的にうまくいかない場合もある。

 例えば、今まで、同じ社会保険病院でも、特徴のあることをおやりになっているところがある。例えば私の方でありますと、中京病院さんなんかは、やけど、火傷の治療なんかには非常に卓越した能力をお持ちになっていて、東海地方では、大きいやけどが起こりましたら、中京病院さんにとにかく頼む以外にないというようなことが今までからございました。多分、そうした特徴のある病院は、これからもそういうふうにおやりになっていくんだろうと思うんですね。それぞれの歴史がありますから、私は、歴史を生かしておやりいただいていいんだろうというふうに思っております。

 そういうところはいいんですけれども、特徴のないところ、特徴がなくて、ほかに市民病院なりあるいは済生会なりという地域医療を引き受けてくれるようなところ、そうしたところがなかなかやっていきにくいんだろうというふうに思うんですね。今後、そうしたところは一体どうしていくか。

 先ほどありましたように、国立病院でも数を減らしてきたんですから、地域での話し合いの中で、そこは市民病院として合併をしてもらうのか、あるいは、この機構の方が地域医療を担うというのであったら、市民病院あたりのところが、それでは機構の方でひとつまとめてお願いしますという話だってあり得ると思うんですね。そうした地域における医療、その置かれた立場、あるいは歴史的な背景、そうしたものによって今後のやり方というのは随分変わってくるというふうに思っています。

 ですから、一口に地域医療と言いましても、ただ単に地域医療ではなくて、やはりそれぞれの特徴を持ちながらやっていかなきゃならない、そういうことではないかというふうに今思っております。しかし、ひっくるめて一言で言うならそれは地域医療だというのであれば、地域医療という言葉でわかりますけれども、ここを余り強調し過ぎるとやりづらい面もできてくるのではないかという心配もしておりますが、その辺、どうでしょうか。

足立大臣政務官 御指摘のとおりです。

 端的に言いますと、地域医療は、この独法が担うのではなくて、この独法も担うということだと思います。

 公立病院改革ガイドラインというものの中でも、公立病院あるいは公的病院、そしてその中には社会保険病院、厚生年金病院も含めて、その地域にとってどういうニーズがあるのか、それに対応できる病院のネットワーク化を図ろうという試みだったと思います。まさに議員がおっしゃるように、ニーズがなければそれはやはり必要がなくなるわけでございますから、それは所管官庁である厚生労働省、そしてこの独立行政法人ともに、地域のニーズ、そして役割をどのように果たしているかというのを常に監視しながら、そして目標、計画を中期ごとに定めていくということが必要なんだろうと思います。

 ですから、地域医療はここが担う、そういう形ではなくて、ここもそのネットワークの一環として担う必要がある。ですから、今宙ぶらりんな状態で、実際に売却を目的とされるRFOに出資されている状況を一日も早く解消する必要があるのではなかろうか。しかし、売却の話が進んでいるところについては、しっかり結論を得るまでは若干の時間が必要であるという判断で、この機構法というものを提出させていただきました。

 繰り返しになりますけれども、ここ単独で担うものではない。病院の数からいきますと、民間病院が八割を占めるわけでございます。当然、民間病院の中でも、地域の中核病院として、あるいは四疾病五事業そのものを担っているところもあるわけでございますから、そのネットワークの一環として、存続されたこの病院群がその役割をニーズに応じて果たしていただきたい、私はそう思います。

坂口(力)委員 わかりました。

 それでは、もう一度ここは念を押しておきたいと思いますけれども、赤字経営が続いたときには、それほどあちらからもこちらからも助けてもらうわけにはいかないわけでありますから、それは切っていくと言うと語弊がありますけれども、やはりそこはやめていただくこともあり得る、そのことは覚悟してそれぞれの病院が経営をしてもらう、こういうふうに一応割り切っておみえになるというふうに考えてよろしいですか。

足立大臣政務官 そのとおりでございます。

 中期の間は、各剰余金等積み立てされると思います。それは法人としてしっかり持っていただいて、やはり不足する部分は補わなければいけないと思います。

 しかし、中期計画の最後の年度に当たっては、今後の目標に応じて、これはもう必要ないと判断されるところは廃止という形もあり得るわけでございます。その部分で、もう必要のない、あるいは修理、改築等も必要な部分も中期目標の中で出していくわけでございますから、先ほど、そうではない部分は年金特別会計の方に返っていくという話もありましたように、すべてが存続という形ではなくて、やはりニーズがなくなる、あるいは調査の中においても今後も余りその必要性が認められず、赤字がずっと続いていて余り採算性もよくないし、地域の住民の方からも必要性が余りないようにとらえられているとすれば、それは廃止はあり得ることだと私は思います。

坂口(力)委員 今、剰余金のお話が出ましたけれども、それぞれの病院が持っている剰余金というのは、その病院が積み立てたものですから、この機構に一緒になるからといって、それは出さなくても、自分のところで使っていくということでよろしいんですね。

 それからもう一つは、全社連それから厚生団、船保会、それぞれの法人が持っている積立金なり剰余金なりあると思うんですけれども、それはどうしますか。この機構に一緒になりますときに、それは全部、どうぞ、出してくださいということにするのか、それとも、いや、それは今までのものだから、全社連だったら全社連で残しておみえになるものは、全社連に今まで入っておみえになりました病院にそれぞれ分配をしてもらって結構ですということにするのか、その剰余金の問題がありますね。その辺はどうしますか。

足立大臣政務官 まず、現状から申し上げます。

 先ほどは、総合でという話をいたしましたが、今、委託先の三団体の平成二十年度末までの累積剰余は、全社連が一千百七億円、厚生団が約三百三十億円、そして船員保険会は約二十九億円のマイナスとなっております。

 剰余の最終的な帰属先につきましては、保険料財源により整備された病院の運営により生み出されたものという性格上、本来は国庫に返納すべきという性格のものであるとまずは思います。

 一方で、病院の運営上必要な費用として、緊急に耐震補強整備が必要であったり、あるいは耐用年数の到来する病棟の建てかえ整備等があるということは間違いのない事実でございますので、必要な整備は行えるようにすべきだ、そのように考えています。

 このような観点を十分に踏まえて、機構がみずから運営を行うこととなる二十五年三月末までに、どの程度新機構が剰余金を承継するかについて、十分精査した上で適切に判断したい、そのように思います。

 以上でございます。

    〔黒田委員長代理退席、委員長着席〕

坂口(力)委員 今、建てかえのお話が出ましたけれども、この数年間、どういうふうになるかわからなかったですから、各病院とも、なかなか建てかえはできない、そして新しい設備もなかなか買うことができない、そんなことでかなり御苦労をされてきたところが多いというふうに思いますが、耐震改修なんかで、それこそかなり無理無理やってきているというようなところも多いやに聞いております。これは、全社連の方は何か耐震改修しなきゃならない病院を調べられたというようなこともお聞きをしておりますが、そういうものがもしもあるのならば、ここでお示しをいただきたいと思います。

 今、一遍にそれをやろうと思いますと、かなりの借り入れか何かをしてしのいでいかざるを得ない、そういうことになりますが、そうしたことに対しましては、新しい機構ができましたときに、その機構がより積極的に、それぞれの病院がうまくやっていけるような役割を果たしていくというのは、当然そういうことになるんでしょうか。それとも、それぞれの借り入れといったようなこともそれぞれの病院できちっとやってください、機構の方は、そこまで我々はいたしません、こういうことなんでしょうか。

 そのほかにも、例えば薬の仕入れでありますとか、機械器具の仕入れでありますとかというようなことも、団体によりましては、全国一括して購入をして、そしてそれぞれの病院に渡しているようなところもある。しかし、そういうことは一切やっていないところもある。例えば、赤十字なんかはそういうことは一切やらないというふうに聞いておりますし、農業団体の病院がありますね、こちらの方は、薬なんかも一括して購入したりとか、そうしたこともやる。あるいは、借り入れについても全面的に支援をしていくといったようなことをおやりになっているように聞いておりますけれども、そうしたことについてはどうでしょうか。

足立大臣政務官 まず、調査をしているかということから参ります。

 耐震診断は全部完了しております。そして、緊急に耐震補強整備が必要なもの、これは、耐震診断の結果、Is値が〇・六未満ということでございますが、六十五病院のうち二十八病院でございます。耐震整備が必要となった場合にどれぐらいお金がかかるかということについては、ちょっと若干計算が難しいところがあると思います。そして、十年以内に耐用年数、つまり三十九年が到来するため建てかえが必要なものが、六十五病院のうち十一病院でございます。

 そして、各病院に努力してやりなさいよという話、これは、自助努力で頑張っていただくのは当然のことですが、対応し切れない場合は、機構全体の運営の中で資金を融通するなど必要な対応を行っていくべきだと私は考えます。

 そして、先ほど、購入あるいは融通といいますか、ありましたけれども、やはり、国立病院機構で一括購入等の手法を用いながら効率化というものはかなり図られたということがございますので、これは計画の中で、そういう方向性を参考にしながら検討されるべきことだと私は思います。それが、個々ばらばらに存続という形ではなくて、機構という一つくくった形で公的存続ということの、ある意味、効率化を図りやすい部分だと思いますので、そういった手法はぜひとも参考にして経営の効率化に努めていただきたい、そのように思っております。

坂口(力)委員 先ほども触れましたけれども、政策医療のことであります。

 政策医療は、地域で、公的な病院であればあるほど求められるわけでありまして、どうしても、私的な病院と比較をいたしますと、やはり公的な病院が受け持たなければ住民からのいろいろな意見も多くなる、こういうことだというふうに思います。

 したがって、政策医療をどこまでやるかですが、中には、重度の障害者、あるいはお子さんで、もう小さいときから重度で、そしてなかなか引き取り手がない。医療の手当てもしないことには、なかなか御家庭に帰すということもでき得ないといったようなお子さんを引き受けておみえになるようなところもございます。そういうところですと、ほかにないものですから、そこへだんだんとそういうお子さんが集まってくるというようなこともあって、経営上、非常に御苦労をなすっているところもあります。

 そうしたことを政策医療というかどうかということも、政策医療の範囲の問題にもなってきますけれども、政策医療をこの機構がどこまで受け持つのか。これは、大学病院やそれから旧国立病院の方の、大きな病院もそれは受け持ってはくれるというふうには思いますけれども、しかし、地域医療という名のもとに、やはり受け持たなきゃならないところも存在するというふうに私は思います。しかし、それを受け持ってもらう場合には、受け持ってもらうところに対しましては何らかの支援もしていかないと、政策医療だけしてほしい、そして支援は何もできませんというわけにはいかない。そこが独法の一番苦しいところだというふうに思います。

 そうしたことをこれから具体的には議論されていくんだというふうに思いますけれども、現在の段階で、独法をつくっていきますときに、地域医療というものとそして政策医療とを絡ませて、どの辺のところまではやっていこうといったような議論というのはあるのかないのか。その辺、ひとつお聞かせいただきたいと思います。

足立大臣政務官 全体の国の医療というものをとらえた大きな話だと思います。答弁の方は、若干小さな話になってしまうかもしれませんが。

 それでは、政策医療とは何かということでございますけれども、国の医療政策として担うべき医療という位置づけでございます。これは、十九疾病といいますか十九疾患といいますか、挙げられております。

 その中で申しますと、例えば独法化されましたナショナルセンター。これは、専門的であり、かつ、臨床研究あるいは研究開発という大きな使命を負っておられる。その部分については、不採算の部分があるであろうということは皆さん御認識されると思います。

 それでは、国立病院機構は何かということでございますが、先ほど十九疾患あると申しましたけれども、その中でも、ほかの設置主体では必ずしも実施されないおそれのある医療というものとして、例えば結核、重症心身障害、そして先ほど示されました筋ジストロフィーあるいは医療観察法等の医療ということが挙げられると思います。例えば、心神喪失者等は、病床数でいうと八〇%を占めています。筋ジストロフィーは全体の九五・五%を占めております。重症心身障害は三九%を占めております。結核は四三・六%を占めております。こういった部門については、国立病院機構のいわゆる政策医療という目的の中に入るんだと思います。

 それに対しまして、一方、今回の御審議いただいております地域医療機能推進機構ということは、いわゆる四疾病五事業が当たってくるんだと思います。その地域における四疾病五事業、つまり、がん、糖尿病、急性心筋梗塞、脳卒中、そして事業といたしましては、救急医療、災害医療、僻地医療、周産期医療、そして小児医療でございます。

 ですから、それらの分野は、公的になればなるほど、いわゆる政策医療というものにかかわる度合いがふえてくる。まさにおっしゃるとおりでございまして、それぞれの地域において、他の公的医療機関とのさらなる連携ネットワーク、役割分担を図って、地域医療に一層貢献するように、この機構がその中心になって貢献できるように私どもも指導していきたい、そのように思っております。

 ですから、政策医療という形で切り分けるというよりも、国が行うべき、担うべき医療を政策医療ととらえるならば、それは、ナショナルセンター、国立病院機構、そしてこの新しい機構も、政策医療の一端、一翼を担っているという認識であろうかと思います。

坂口(力)委員 おっしゃるとおりだと思うんですが、その場合に、政策医療をしっかりやっていこうということになりますと、経営的にはかなり厳しくなりますね。そこはしかし、できる範囲の中でやってくださいというふうに言うのか、それとも、多少のことはいたしますというふうに言うのか。そこのところは決まっていないんでしょうかね。まあ、いいです。また決まってから言ってください。

 それから、この問題で最後の問題になりますが、今、全社連の中に四病院、経営委託なんかをしているところがありますね。市民病院等のところも、地域の自治体で経営をしていただいているところもありますし、そうしたところもありますけれども、東京は北区の社会保険病院なんかは経営委託しておみえになりますね。これも一つの方法ではないかと思うんです。

 これは、私のときに募集をさせていただいて、そして、現在お引き受けをいただいているところにお願いをしたという経緯がございます。この北区の社会保険病院の場合には、公益社団法人の地域医療振興協会が引き受けていただいて、ここは自治医大との関係のあるところでありますから、医師の確保等につきましても比較的スムーズにいっているのではないかというふうに思っております。

 これは、今、数は少ないですけれども、これから先、機構の中に移りはいたしますけれども、こういう形で、委託をして、やりたいというようなところがあれば、こういうところをふやしていくということもあり得るのか。これはしかし、行き方からすれば機構がすべてやるべき話で、将来こういうのはなくしていくということなのか。どうお考えかということを、ここは大臣にお聞きしたいというふうに思っております。

 私個人の意見を言いますと、こういうところがあれば、それはお願いをするという形式もあってもいいのではないかという気がいたします。例えば、大きい大学病院、私立の大学病院などで、ぜひ引き受けたいと言っていただくようなところがあれば、医師の確保その他にも非常に楽でありますから、そうしたことはあってもよろしいのではないかという気もいたしますが、その辺の、これはしかし考え方ですから、ひとつお聞きをしておきたいというふうに思います。

長妻国務大臣 まず、前提といたしまして、今の個別委託の状況を、さらに箇所数をふやすということは考えておりません。

 それで、今のお願いしている法案のスキームでいいますと、平成二十五年の四月一日にはもうすべて新しい独立行政法人が自前で運営するということになりますので、個別委託の部分について、それまでの間、調整をするということになろうかと思います。

 ただ、聞き及んでおりますのは、国会でもいろいろ修正などの議論があるというふうに考えておりますので、その議論も我々としても見守っていきたいというふうに考えております。

坂口(力)委員 ここは修正案を我々も準備させていただいておりますので、ぜひ御議論をいただいて、そして、地域医療がよりスムーズに進んでいくようにぜひお願いを申し上げたいというふうに思います。

 さて、最後になりましたが、これは今回の法案とは少し離れますが、先日、ここで私、低所得の方の問題を取り上げまして、低所得と申しますか、そんなに低くはないんだけれども、三百万以下ぐらいの皆さんで、そして八万円という上限がなかなか払えない、そういう階層の皆さん方をひとつ、もう一段、中間に中二階をつくってもらいたいというお話をちょっと言わせていただいたわけであります。

 先日、どこかの新聞に、御検討いただいているというニュースが流れておりましたので、そのことについてもしも御議論いただいているようでありましたら、内容を少し聞かせていただきたいというふうに思います。

足立大臣政務官 坂口議員がおっしゃるような内容の報道があったことは承知しております。私どもは、社会保障審議会の医療保険部会の中でこれは審議していただくということになっております。

 その論点の一つは、今、中二階とおっしゃいましたが、中ほどの件もそうですし、下限もそうですし、さらに、この格差が広がった社会の中で、一番の上限といいますか高い方の額もそれでいいのかという議論も含めて、それから、いわゆる難治性疾患、難病の方々等の自己負担の考え方等も、これは別のところで検討いたしますけれども、そういうことも連動性のある課題でございますから、今、高額療養費制度につきましては医療保険部会の方で検討をするというふうに、もう決めております。その具体的な回数、そしてその内容等は、まだこれからでございます。

坂口(力)委員 ありがとうございます。

 高額療養費のところは、現在、御承知のとおり三段階になっているだけなものですから、非常に所得の高い人と非常に低い人と、この両方はそれぞれ、これも適切かどうかわかりません、もう一度見直さなきゃならないかもしれませんけれども、決められております。

 その間にあります中間のところが幅が広過ぎるものですから、先日もここでお話を申し上げたと思うんですけれども、下の方は、大体年収百五十五、六万のところからもうこの中間のところに入ってくるわけであります。上の方は、六百六十万ぐらいなところまでその中間のところに入っていく。その六百万の半ばを超えますと、そうするとこれは高額所得者ということで、さらに高くなる。ここはある程度払っていただいていいと思うんですが、百五十万少々のところから六百五、六十万の間のところが幅が広過ぎるものですから、特に三百万以下ぐらいの低いところというのは非常に厳しいわけですね。

 中には、二百万少々ぐらいのところで生活をしておみえになる方があって、月々十五、六万か十六、七万ぐらいしか収入がないというような方で、やはり八万円負担をしなきゃならないというのは大変厳しいと思いますので、その辺のところに特段の配慮をしていただければありがたいというので、我々、党としてもそのことを今までから主張してまいりましたし、先日も私、取り上げさせていただいたところでございますので、ぜひともそこはひとつ御理解をいただいて、よろしくお願いしたいと思います。

長妻国務大臣 これについては、国会でもかねてより御指摘もございまして、先ほど足立政務官が答弁申し上げましたように、厚生労働省の審議会の中でそれについて検討を今している最中でございます。

 いずれにしましても、適正な医療を国民すべてが受けられるような、そういう仕組みというのをこれからも模索して実行していきたいというふうに考えております。

坂口(力)委員 ありがとうございました。

 以上で終わります。

藤村委員長 次に、高橋千鶴子君。

高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 ようやく、社会保険病院また厚生年金病院などの受け皿をつくる法案が審議入りをいたしました。存続のための運動をされてきた行政、病院、住民の皆さんにとって、ここまでの道のりは本当に長かったと思います。

 〇二年七月の健保法改正に伴い、同年十二月に「社会保険病院の在り方の見直しについて」が発表されました。各病院が三年間で経営改善計画を策定し、その後の経営状況を見て、〇七年度中に整理合理化計画をつくるとされておりました。

 私は、〇七年三月、年度末まであと一週間という日に本委員会で質問をし、整理合理化計画はできたかと迫ったのですが、当然、そのときはできておりませんでした。そして、結局、その後もずっと示されませんでした。

 病院の皆さんは、頑張って黒字にすれば存続できる、そういう思いで、職員も手当打ち切りや労働強化に耐え、成果を出しました。しかも、これからは自前で改修もしなさいということで、建物更新費用を毎年積んだ上で、それでも黒字化をしてきたわけであります。まさに血を流す努力をしてきた。百二十三ページという分厚い自治体からの陳情書を手に、一千二百万の患者さんを擁するこれらの病院がいかに地域の人々に信頼され必要とされているか、このことを訴えてまいりました。

 その後、病院の経営が悪化したところがあったとしても、それは、先ほど来足立政務官がおっしゃるように、診療報酬の引き下げしかり、同時に、何よりも国の方針がいつまでも決まらないために、医師などの退職に歯どめがかからず、また、退職後の補充ができない、新規補充もままならない、こうしたことがあったからではないでしょうか。

 だからこそ、私は、独法という器は大変問題があって、正直、余りよいとは思っておりませんけれども、ともかく、ここは法案をつくって、いいものを目指していかなければならない、こういう立場で賛成をしたいと思っております。

 最初に大臣に伺いますけれども、今回の法案は、地域医療を守るため、公的病院として存続させるための法案である、この点を確認したいと思います。

長妻国務大臣 地域において、救急医療、産科、小児科等を担う医療機能の確保が困難になっている現状をかんがみて、この法案の成立によって、地域医療を守る、地域住民にとって不可欠な医療を提供していく。そして、厚生年金病院のリハビリに代表されるように、特色のある医療というのもこれからも提供していくということであります。

高橋(千)委員 ありがとうございます。

 社会保険病院や厚生年金病院は、この間も、湯布院を初め、首長さんが先頭に立ち、党派を超えて運動を広げてきたと思います。私の生まれ故郷である秋田県能代市にある秋田社会保険病院は、わずか一カ月で六万名を超えて、最終的には市の人口を超える六万五千八百八十筆、その後もさらに上乗せされていると思いますが、そういう署名を集めました。

 そうした住民の地域ぐるみの運動があったからこそ、第十八条「地域の実情に応じた運営」という一項が入ったのではないか。今後、この協議会のあり方が非常に重要なかぎになると思っております。

 十八条の中身には、「協議会の開催等により、広く当該施設の利用者その他の関係者の意見を聴いて参考とし、当該地域の実情に応じた運営に努めなければならない。」と書いております。

 この単位は施設単位なのか、また本部はどうなるのか、まず、この点を伺います。

 当然、協議会メンバーには、これまで運動にかかわってきた地域住民代表なども入ると思いますけれども、確認をさせてください。

足立大臣政務官 今、十八条の協議会のことでございますが、御指摘のとおり、各病院が、地域に根差した医療を提供するため、運営協議会の開催などにより広く関係者の意見を聞いて、地域の実情に応じた運営に努めることが求められている。これは、そのまま中期目標に盛り込むべきである、そのように私どもも考えております。

 地域住民を初め、行政機関や近隣の医療介護施設などから意見を聞くことが考えられますが、今委員がおっしゃったことは、その協議会のメンバーを、各病院ごとに協議会として地域住民の方々に入っていただくかどうかという観点が入っていたと思います。その運営の方法につきましては今後検討ではありますが、中期目標にはしっかり盛り込むべきものだととらえております。

高橋(千)委員 今の答弁は、今後検討というお話だったと思いますが、では、分けて聞きます。

 まず、各病院ごとにつくられる。これは地域協議会ですから当然かなと思うんですが、いかがですか。

足立大臣政務官 今申しましたように、各病院ごとです。

高橋(千)委員 もう一つの方、地域住民の代表。これは当然、地域協議会でありますし、文面から見ても、「当該施設の利用者その他の関係者」というふうになっておりますので、住民の代表が入るというふうに解釈してよろしいかと思いますが、どうでしょうか。

足立大臣政務官 これは先日の阿部議員に対しても答弁で申し上げたんですけれども、意見を聞くということは、実際にそのメンバーとして入っていただくやり方と、広く意見を聞く場を設けるというようなやり方、いろいろあるんだと思います。

 今、結論で申しますと、地域の協議会に住民代表とあるいは利用者代表等々、必ずメンバーとして入っていただくということを明言するのはなかなか難しいんですが、その運営の仕方等も含めて、もう十分議員の趣旨は理解しておりますので、意見の聞き方、その場をどう設けるかということをさらに検討したいと思っております。

高橋(千)委員 おっしゃるように、例えばその委員の中に一人なり二人なり代表の方が入ったときに、その人がそれですべて地域住民の声を代表しているかと言われれば、逆に難しいこともあるかと思うんです。だから、私にしてみれば、両方やればいいと思うんです。委員にも入るし、公聴会のような住民の声を聞く会というのは絶えずやっていくべきであろうと。

 公立病院改革ガイドラインを作成する過程の中で、地域住民との協議ということが落とされました。やはり、その過程で、改革と再編統合などを議論していく中では住民の賛同をなかなか得られないだろうというような議論があった。それが全体だとは、そこまでは言いませんけれども、そういう背景もあったわけですね。

 ですから、ここで出だしにつまずくと、やはり、ここまで支えられて、守って、たどり着いた病院の運営がどうなっていくのかという不安材料が残ることになりますので、重ねてこれはお願いをしたい。いずれにしても、地域住民の声が反映されるということで、確認をしていきたいなと思います。

 例えば、能代で昨年の六月に、文化会館大ホールをいっぱいにして、社会保険病院を守れという集会が開かれました。この中でシンポジウムが開かれているんですけれども、例えば、その土地の人たちが病院を育てていかなければならないということがパネリストから出るんですね。病院をコンビニ感覚で使っている状況がある、順番待ちをしなくてもいいかもしれないが、先生たちは御飯を食べる暇もなく忙しい、私たちの病院として、市民は医療従事者たちを必要以上に疲れさせないようにしなければならないと。こうやって、地域の病院を自分たちで育てなければならない、あるいは自分たちで守らなければならないということに、住民は当然進化していくし、また知恵もさまざま出てくると思うんです。そういうことを大事にしていただきたいと思います。

 同時に、今紹介した二つ目の言葉の中にあるように、やはり職員あってこその病院であります。職員の皆さんが本当によくしてくれる、明るくしてくれる、そういう思いがあるからこそ、この病院を守りたいという住民の運動も広がったのではないかと思います。

 そこで、資料の一にあるように、先行する法人、例えば独立行政法人国立病院機構、あるいは独立行政法人労働者健康福祉機構、これは労災病院の移った姿でありますけれども、これらには引き継ぎ条項があるんですが、本法案にはありません。もちろん、天下りはきっぱりやめる、これでいいんですけれども、病院を支えてきた現場の労働者の雇用が守られることが今後の病院機能にとっても絶対重要だと思いますが、いかがでしょうか。

足立大臣政務官 この点につきましては、社会保険病院等で働いている医師、看護師など病院の運営に必要な人材については、これまでそれぞれの病院において地域の医療を支えてこられた方々でありますし、引き続き機構で勤務していただくということを考えております。

 しかし、先ほど来答弁で申し上げておりますように、これは、大きく分けると、全社連、厚生団、そして船保会という形がございまして、それぞれ条件が異なります。新しい機構で、やはり統一した職務規定、報酬も含め、入るんだと思いますが、その段階でその方々がどのように判断されるかということもまた重要なことだと思っておりますので、その点については、本人の判断が最優先でありますけれども、重ねて申し上げますが、病院の運営に必要な人材につきましては、引き続き機構で勤務していただくということを考えております。

高橋(千)委員 ありがとうございます。確認ができたと思います。

 本人の判断だというのは、それは当然なことだと思うんですね。正直、先ほどお話ししたように、国の方針が決まらない間に、とても続けていけないということで退職に至った方もいらっしゃるわけですから、そういう中で、先が見えないまま、病院を守れということで頑張ってきた職員の皆さんが、本当にこれから新しい病院で頑張ることができるように、このことは、引き続き勤務ができるのだということを確認させていただきたいと思います。

 きょうは、ここまで確認をさせていただければよしとして、実は、残りの時間ですけれども、地域医療とも大いに関係しますし、先ほど来問題となっている独法の評価、これに非常にかかわることではないのかということで、国立大学法人の評価の問題について質問させていただきます。

 三月二十五日付の朝日新聞、私の地元青森県に大きな衝撃を与えました。「国立大、初の順位付け」と、これは後で詳しくやりますが、資料の五枚目につけてあります。二〇〇四年に国立大学法人に移行して初の六年間の中期計画の評価が運営費交付金に反映されたということで、我が出身大学である弘前大学が最下位という大変不名誉な報道がされたわけであります。

 また、今お話ししたのは文部科学省ですけれども、その一月後、今度は内閣府の方で、これも朝日新聞に報道されたんですけれども、国立大学法人の市場化テストの順位が載せられました。実は弘前大学は、ここでは八十六法人中七十二位だったわけですけれども、当初、内閣府が計算を間違えて、下から四番目と発表されたわけであります。

 連続した不名誉なランキングに対し、弘前大学学長は、先月、抗議の記者会見を行いました。

 例えば偏差値ですとか就職率ですとかあるいは各種試験の合格率、こうした数字で客観的にあらわれてくるというものは、これは甘んじて受け入れなければならないし、日々努力をして、その数字を引き上げるために頑張るというのは当然なことだと思うんです。ただ、今回のランキングが客観的と言えるものなのか、評価の軸がふさわしいのか、あるいは、それが交付金という金目に直接結びつくことが正しいのか、これに関しては大変疑念を持っております。事は弘前大学だけの問題ではないと思っております。

 まず、内閣府から質問をさせていただきます。

 資料の二枚目につけておりますけれども、官民競争入札等監理委員会の議論を踏まえ、国立大学法人の業務運営の改善を求める二十二年度の公共サービス改革基本方針を作成して、六月中にも閣議決定をすると書いております。言ってみれば、市場化テストの国立大学版と言えるのだと思いますけれども、民間開放度がランキングされている。ここで言う評価の基準は、どういうものでしょうか。

田村大臣政務官 お答えをいたします。

 委員がお配りいただいた資料にランキングもおつけいただいていて、説明しやすいのは感謝をいたします。

 四枚目の資料が、公共サービス改革の一環といたしまして、国立大学法人の施設管理業務の改善の推進状況ということでランキングづけをしたものでございまして、三項目あります。

 一つは、どれだけ一般競争入札を導入しているかというその割合、そしてさらに、従来、単年度が多いわけですけれども、契約自体を複数年度化しているその割合、そして三つ目は、少額の随意契約の上限の金額、その三項目を取り上げました。

 それがまさに評価の基準でありまして、公共サービス改革、市場化テストというか、今回は施設管理業務を取り上げたわけでありますけれども、それについて、どれだけ民間の参入を進めているか、よりいい入札制度をとって、まさに経費節減の努力をしているかということで、やはりその三点を非常に大きな指標として考えているところでありまして、その三つを指標に挙げています。

 ただ、例えばウエートを計算するとか、そういったことをいろいろすると、やはりどうしても恣意性が働くという判断をいたしまして、ある意味では、この三つ、それほど比重を変えずに単純に足し合わせているということでありますので、この順位というのも、あくまでそういう、この三つを指針に単純計算をした中での参考の順位だということであります。

高橋(千)委員 資料にあるように、枝野行政刷新担当大臣ですか、国立大学法人評価委員会の運営費交付金にこの評価を反映するべきだと発言したと聞いておりますけれども、そのように考えているのでしょうか。

田村大臣政務官 内閣府として、今回の発表いたしました評価結果を直ちに大学運営費交付金に反映させることを要請するということは考えておりません。

 ですので、今後、基本的には、毎年かどうかはわかりませんが、定期的に各大学の経営改善の状況というものを、やはり調査を継続していくということを考えておりますので、その際に、どれだけ各大学が自主的に努力をしていらっしゃるかどうかというときには参考にさせていただくと思います。そういった意味では、今回は要請はしませんけれども、今後要請することを考えているということであります。

 ただ、重ねて申し上げますけれども、順位というのは、あくまで今回のこの計算における順位でありまして、やはりどれだけ改善努力をしているかというのが重要なんだろうというふうに考えています。

高橋(千)委員 直ちにとは考えていないという御答弁でありましたけれども、大臣が発言をされているということ、また定期的に見ていくのだということをやはり総合すれば、当然影響があるだろうと思うわけであります。

 どれだけ民間参入が図られているのかが、国立大学の業務運営といいますか、その評価と直にリンクしていいのかどうかということでは、一点問題があると思うんですね。例えば身内の企業に随意契約で仕事を回し続けているとか、不透明なものや無駄遣いはきちんと洗い出していくというのは、もう当然のことだと思います。

 ただ、弘大の場合は評価を落とした原因は、複数年度契約の導入率が二・四%にとどまっている、これがトータルするとがくんと落ちる原因なんですけれども、地方の大学が複数年度で契約を結べば、当然、競争入札で県外の業者に一度仕事が行くと、地元の業者に三年間仕事がない、チャンスがないということになります。あるいは、その競争に勝つためには、よほど価格を切り下げなければならない。これは中小業者にとっては死活問題で、また、低入札競争になってはならないと思うのであります。

 そういう点で、地元業者にとって重要な貢献をしてきたことが評価を下げるのか、また、逆に、これが交付金にリンクするとなったら大変だ、格差を広げることにならないかという問題意識を持っているんですけれども、いかがですか。

田村大臣政務官 確かに、それぞれの地方によってさまざまな事情が違う、そこは配慮しなければいけないというのは、公共サービス改革の観点、当方としても認識は十分に持っておりまして、今回、このランキングというのは、そもそも報告書の参考資料というか添付資料としてつけられているものでありますけれども、その本文におきましても、各地域の実情あるいは地域格差、そういったところは十分に考慮しなければいけないと。単純に、地域事情を無視して、各大学全国一律に数字だけで比較をすべきではないというようなことは、そういった趣旨のことは本文の文章にも入れているところであります。

 またさらに、競争入札といいましても、単純に価格の競争ではという入札もあるんでしょうけれども、公共サービス改革でイメージをしておりますのは、やはり一定の条件は当然つけた上で、価格も大きな要素としてはありますけれども、さまざまな条件をつけた上で入札をかけるということでありますので、例えばの話ですけれども、業務契約の中に地元の中小企業の参加というものを義務づけるとかそういった、やはりその地域の中小企業に配慮した入札というのは十分に可能でありまして、競争入札イコール価格競争イコール地元の企業は入れないというわけでは決してありませんので、その点はぜひ御理解をいただきたいと思います。

高橋(千)委員 この新聞の中にも指摘をされていますけれども、最下位の、内閣府にとっての最下位の大学が、競争入札といっても応札するのが一社しかないんだとか、そういう事情も紹介をされておりますね。本当に考慮するんだというのであれば、その考慮が具体的に伝わるように、そして、ひとり歩きをしないようにしなければならないと思うんです。

 〇七年三月に、文部科学省が委託して財団法人日本経済研究所が行った「地方大学が地域に及ぼす経済効果分析報告書」がございます。これは四つの地方大学、附属病院があるなどの総合大学で、大都市圏じゃないということで、弘前大学と群馬、山口、三重の四大学が選ばれまして、四つの角度から、教育・研究の面、あるいは教職員や学生が市内で消費活動することの面、あるいは学会や病院に外来する、そういう外からの来訪者が消費する、そして施設にかかわる経費、こうしたものがもたらす生産誘発効果を試算しています。これによると、弘前大学は、二百七十九億円、県内生産に対して一・四六倍の四百七億円の波及効果があると示されました。

 こういう視点をちゃんと持っていたからこそ、研究もされたと思うんですね。やはり、県経済に与える影響は大きいんだ、地域経済に与える貢献度というか、当然考慮されるべきだ。

 これは一言で伺います。

田村大臣政務官 繰り返しになりますけれども、各大学、それぞれの地域での地域経済、地元の中小企業への配慮というのは当然必要でしょうし、それはあった方がいいんだろうというふうに考えていますので、入札にしても、そこは十分配慮できるだろうということもあります。

 それから、重ねて申し上げますけれども、これはあくまで一つの参考数値でありまして、そういった視点をそれぞれの大学に持っていただきながら自主的な経営改善を促すということでありますし、今回は施設運営管理という、ある意味では非常にわかりやすい、規模以外は差が一番少なそうなものについて取り上げたということでありますので、そもそも施設管理業務だけの順位でありますし、そこは、今後そういった意識も持っていただくという意味での効果を考えたランキングであるということは御理解ください。

高橋(千)委員 地域の事情を踏まえていただいてということで、きょうは文部科学副大臣鈴木さんにもおいでいただいておりますので、同じ趣旨で伺いたいと思うんです。

 地域の貢献度をどう評価するかということと、今回、文部科学省に対して学長は抗議文を送っております。やはり、文科省自身はランクづけをしたつもりはないのだというのは聞いておりますけれども、しかし、こうしたことが発表されると、今後の学生募集あるいは在学生の進路などに対して影響を与える。そういうことについて、どのようにお考えでしょうか。

鈴木副大臣 お答えを申し上げます。

 もう委員よく御存じ、御理解をいただいていると思いますが、それぞれの大学の中期目標に対する達成状況の評価を行っているわけであります。すべての大学は中期目標が全部それぞれ違いますので、それに対する評価を並べるということには全く意味がないわけでありまして、そのことは、私どもはさまざまな機会で説明をしておりますし、文書にもしておりますし、報道機関にも御説明をさせていただいているわけでありますが、このような報道がされていることは大変残念ではございます。

 それで、そこはこれからも引き続き、そういう趣旨のものであるということをきちっと周知していきたいというふうに思っております。きょう、こうやって御質問をいただいたことで、そのことについての御理解をこうやって広めさせていただく機会もお与えいただいて、大変感謝しております。

 それから、地域貢献ですが、当然、教育と研究と並びまして、社会連携、国際交流という項目は中期目標の中にいずれの大学も入っておりまして、もちろんその大学ごとの位置づけというのは違いますけれども、入っております。特に地方の国立大学の場合は、そのウエートが非常に大事なウエートであるということは認識をしておりまして、そのような中期目標の設定になっておりまして、それについてもどれだけ達成ができたのかどうかということが今回の評価で行われているということでございます。

高橋(千)委員 ありがとうございます。

 名誉のために言っておきますけれども、例えば、インターネットで「みんなの大学事典」というサイトがございますが、その中で、十一月、二月、続いて最近の注目大学一位になっている。ですから、評価の物差しが違えばそうしたこともあるのだということを名誉のために言っておきたいと思います。

 今、副大臣、並べることに意味がないとおっしゃっていただきました。ただ、同時に、確かに並べてはいないかもしれないけれども、しかし、評価が結局係数化されて、運営費交付金がリンクする。その根拠はどこにあるんですか。

鈴木副大臣 これは、実は国立大学を法人化するときの国会でも議論がされました。当時、私ども野党でございましたが、このことを、評価はいいけれども、運営費交付金に反映するに当たっては慎重にすべきであるということも指摘をし、そして附帯決議にも残っているところでございます。

 実は、国立大学運営費交付金、総額で申し上げますと一兆二千億余あるわけでありますが、評価の原資というのは十六億円ということでございますので、数百万円の影響ということになっているわけであります。

 これはそもそも、平成十四年の三月二十六日に「新しい「国立大学法人」像について」の調査検討会議が行われておりまして、そこで、次期以降の中期目標期間における運営費交付金等の算定に反映させるということが決まって、そのルールに基づいて、少なくともこの中期目標期間は各大学がそのルールで走ってまいりました。

 したがいまして、途中でそのルールを変更するということは、中期目標の達成にそれぞれに御尽力をいただいてきた大学の運営ということに影響がありますので、一たん決まったルールで走っている以上、一応それで、この期間の終了時には決めたとおりのことをするということで、今回はこのような対応をしているということでございます。

高橋(千)委員 言ってみれば、前政権が決めたことを引き継ぐのだ、一言で言えばそういうことになるのではないかと思うんですね。せっかく、今副大臣おっしゃったように、国会の総意の中で附帯決議をしたわけですから、思い切って見直すこともあっていいのではないかと思うんです。

 さっき言ったように、自己評価なんだとおっしゃいましたよね。項目はそれぞれの大学によって違うんだと。だからこそ、それが客観的に係数化できるか、そしてそれが交付金に結びついていいのかということがあるわけですよ。

 一応、五段階で自己評価するんですけれども、良好、おおむね良好だけれども、一つだけ不十分があることによって、全体として不十分という形で評価ががくんと下がってしまったんです。しかも、その中身を見ますと、例えば、大学院の充足率九〇%、目標になっていない、だから不十分だと言われるんですけれども、六三%を八一%まで伸ばしてきているんです。ここまで伸ばしてきて、あと少しだから、良好、おおむね良好でもいいんじゃないかというのに対して、目標は目標だからだめですというのが評価委員会の評価なんです。

 こういう形でやられて、全部、ほとんどいいんだけれども、トータルすると平均点よ、五割よということで、交付金が七百万円削られてしまった。こういうことが本当にいいのかということは、やはり指摘をしなければならないと思うんですね。

 今回、トップは奈良先端科学技術大学院大学で、どちらもトップです、内閣府から見ても文部科学省から見ても。文部科学省がスーパー産学官連携本部のモデル事業として推奨している大学ですので、いい成果を上げているだろうと思うんです。ただ、それをみんながやれというのは大変息苦しいことであります。

 今回、額でいうと一番多いのは二千五百万円の東京大学なんですけれども、東大はもともと外部資金も六百億円ということで、断トツのトップです。ほかの大学とはけた違いに違います。そうすると、外部資金の獲得もトップでお金があるところが、潤沢なところが交付金も潤沢で、つまり、どんどん差がついていく、強いところが強いというふうになっていく。まさにこれは小泉改革路線そのものである。それを丸々引き継がなくたっていいじゃないか、見直したっていいじゃないかということを言っているのであります。

 一言、もしあったら。もう時間ですので。

鈴木副大臣 まず一点。これは自己評価ではございませんで、中期目標に対する第三者評価でございます。

 それから、大学の弁明の機会も、弁明といいますか説明の機会も十分与えております。それも、きちっと決めたルールですべての大学がそれぞれにやってきたわけであります。

 もちろん、すべての評価はその目的がありますから、その大学のトータルを見ているわけではありませんで、そこのところはもちろん十分きちっと御説明を、あるいは皆様方に御理解を深めていただかなきゃいけないということはおっしゃるとおりでございます。

 奈良先端大が両方になったのは、まさにたまたまといいますか、それぞれの観点から評価をやってみた独立の二つのものが、奈良先端大がこれはたまたまトップであったということでありますが、これは、二位以下を見てみますと、非常にある意味でおもしろいといいますか、地方大学でも相当健闘をしていただいているところもありますし、それから弘前大学でも、例えば教育学部などは大変な健闘をしていただいておりまして、中期目標に対する達成率も大変高い評価であり、かつ、私も大変すばらしい試みだというふうに思っております。

 もちろん、評価というのは、評価するフレームワークあるいはその目的ということをやはり不断に見直していって、より大学のガバナンス、そしてそれぞれの大学が果たすミッションということをきちっと踏まえながら、さらなるいいガバナンスが行われるように評価を見直していきたいという思いは、新しい政権下できちっとレビューはしていきたいというふうに思っております。

高橋(千)委員 終わります。

藤村委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後三時三十三分散会


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