衆議院

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第6号 平成26年11月5日(水曜日)

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平成二十六年十一月五日(水曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 江田 康幸君

   理事 鈴木 淳司君 理事 田中 良生君

   理事 牧原 秀樹君 理事 三原 朝彦君

   理事 若宮 健嗣君 理事 田嶋  要君

   理事 鈴木 義弘君 理事 富田 茂之君

      穴見 陽一君    石崎  徹君

      岩田 和親君    大見  正君

      勝俣 孝明君    黄川田仁志君

      熊田 裕通君    佐々木 紀君

      笹川 博義君    白石  徹君

      助田 重義君    関  芳弘君

      武部  新君    武村 展英君

      津島  淳君    辻  清人君

      冨樫 博之君    根本 幸典君

      福田 達夫君    細田 健一君

      松島みどり君    宮崎 謙介君

      八木 哲也君    山田 美樹君

      生方 幸夫君    大畠 章宏君

      岸本 周平君    近藤 洋介君

      木下 智彦君    小池 政就君

      椎名  毅君    國重  徹君

      杉田 水脈君    柏倉 祐司君

      塩川 鉄也君

    …………………………………

   経済産業大臣       宮沢 洋一君

   経済産業副大臣      山際大志郎君

   経済産業大臣政務官    関  芳弘君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)   関  博之君

   政府参考人

   (公正取引委員会事務総局経済取引局長)      松尾  勝君

   政府参考人

   (金融庁総務企画局審議官)            西田 直樹君

   政府参考人

   (総務省自治行政局選挙部長)           稲山 博司君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房地域経済産業審議官)     井上 宏司君

   政府参考人

   (経済産業省経済産業政策局長)          菅原 郁郎君

   政府参考人

   (経済産業省商務情報政策局長)          富田 健介君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁長官) 上田 隆之君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁廃炉・汚染水特別対策監)    糟谷 敏秀君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁資源・燃料部長)        住田 孝之君

   政府参考人

   (中小企業庁長官)    北川 慎介君

   政府参考人

   (中小企業庁事業環境部長)            佐藤 悦緒君

   参考人

   (日本銀行理事)     雨宮 正佳君

   参考人

   (佐賀県武雄市長)    樋渡 啓祐君

   参考人

   (国士舘大学政経学部教授)            平石 正美君

   参考人

   (成蹊大学法科大学院客員教授)

   (弁護士)        村上 政博君

   参考人

   (合同会社フォーティR&C代表社員)       水津 陽子君

   経済産業委員会専門員   乾  敏一君

    ―――――――――――――

委員の異動

十一月五日

 辞任         補欠選任

  佐々木 紀君     助田 重義君

  福田 達夫君     津島  淳君

  細田 健一君     武部  新君

  宮崎 謙介君     笹川 博義君

  宮崎 政久君     熊田 裕通君

同日

 辞任         補欠選任

  熊田 裕通君     宮崎 政久君

  笹川 博義君     宮崎 謙介君

  助田 重義君     佐々木 紀君

  武部  新君     細田 健一君

  津島  淳君     福田 達夫君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 参考人出頭要求に関する件

 官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第四号)


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     ――――◇―――――

江田委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、参考人として日本銀行理事雨宮正佳君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣府政策統括官関博之君、公正取引委員会事務総局経済取引局長松尾勝君、金融庁総務企画局審議官西田直樹君、総務省自治行政局選挙部長稲山博司君、経済産業省大臣官房地域経済産業審議官井上宏司君、経済産業省経済産業政策局長菅原郁郎君、経済産業省商務情報政策局長富田健介君、資源エネルギー庁長官上田隆之君、資源エネルギー庁廃炉・汚染水特別対策監糟谷敏秀君、資源エネルギー庁資源・燃料部長住田孝之君、中小企業庁長官北川慎介君及び中小企業庁事業環境部長佐藤悦緒君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

江田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

江田委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山田美樹さん。

山田(美)委員 自由民主党東京一区選出の山田美樹でございます。

 本日は、質問の時間をいただき、心から感謝を申し上げます。

 経済再生への期待を受けて発足した安倍政権がもうすぐ丸二年を迎えます。アベノミクスの効果で進んだかに見えた景気回復への道のりも、やや足踏みしている感があります。

 私の選挙区は東京の都心ですが、東京ですら景気はよくなっていないと感じます。二年前とは町並みが違っています。おととしの暮れの衆議院選挙のとき、お店の中から手を振ってくれたお店が、今はもうないのです。新宿の小滝橋通りのお肉屋さん、下落合駅前の居酒屋さん、目白通り沿いのガソリンスタンド、芝商店会の生活雑貨屋さん。

 あのとき声援を送ってくださった方々に、私は経済再生に挑戦しますと約束しました。新人に託してくださった期待を裏切りたくないという思いで日々国会での審議に臨んでおりますが、この国会での議論そして国の行政の施策が本当に地域地域まで届いているのか、もどかしい思いを抱いています。

 今国会では、地域の経済を支え雇用を支えている中小・小規模事業者のために、中小企業需要創生法案が提出されました。この中の大きな柱が官公需法の改正ですが、今般の法改正の目的と背景について、山際経済産業副大臣にお伺いいたします。

山際副大臣 おはようございます。

 お答えを申し上げます。

 今、山田委員がおっしゃったように、アベノミクスの効果というものがまだ全国津々浦々までは残念だけれども波及していない、そういう問題意識を政府全体として持ってございます。

 したがって、まち・ひと・しごと創生本部がつくられておりますが、その中で特に、経済産業省といたしましては、仕事の部分についてしっかりサポートをしていくという方針でございます。その流れに沿いまして、このたび中小企業需要創生法案というものを提出させていただきました。

 また、政府といたしまして、開廃業率を五%から一〇%に上げていくという目標も掲げてございまして、そういう観点からも、新しく起業していただいた会社に対しましてきちんとサポートできる体制を整えてまいりたい。そういう意味で、今回、起業十年未満の会社に対して国等の官公需がしっかりと行き渡るように、そういう方針で今回のこの法律というものを出させていただいた次第でございます。

山田(美)委員 山際副大臣がおっしゃってくださいましたとおり、地方創生のためには、地域で頑張っている地場産業の需要創出が不可欠です。その意味で、地域経済の新たな担い手となる新規中小事業者を応援する今回の官公需法改正は、時宜にかなったものです。

 しかしながら、あわせて考えなければならないのは、今現在地域を支えている地場企業の応援ではないでしょうか。地域を支える中小・小規模企業が引き続き町を支えていけるよう、国と地域が取り組むべきだと考えます。

 地域の支えとなる地場企業の代表例が、災害時における地域の中小・小規模事業者であるガソリンスタンドです。東日本大震災の被災地では、一にガソリン、二に食料、三に灯油と言われ、被災地の地場のガソリンスタンドは、みずからも被災者でありながらも、危険を顧みずに必死に緊急車両などへの燃料供給に尽力し、復旧の重要拠点として頑張ってくださいました。この教訓から、国の新たなエネルギー基本計画においても、石油はエネルギー供給の「最後の砦」と明記されましたし、災害時にガソリンスタンドが果たす役割が広く再認識されたかと思います。

 私の地元の港区、新宿区、そして東京都でも、災害時の燃料供給協定、すなわち災害時に地域への燃料供給をガソリンスタンド事業者にお願いする協定を東京都石油商業組合及びその支部と結んでいますが、全国の多くの自治体においても同様と承知をしています。

 一方で、東京都では、十年前には約二千軒もあったガソリンスタンドが今では千三百軒弱に減少しており、冒頭申し上げましたとおり、東京の都心でもガソリンスタンドがなくなったことに気づきます。厳しい経営環境にガソリンスタンドが苦しんでいるのは全国的にも同様ではないでしょうか。

 全国のガソリンスタンドの数は十年前と比べてどの程度減少しているのでしょうか。また、自治体と全国の石油組合との間での災害時の燃料供給協定の締結状況はどのようになっているのでしょうか。現状についてお答えください。

住田政府参考人 ガソリンスタンドについての御質問でございます。

 全国のガソリンスタンドの数でございますが、平成二十五年度末、すなわちことしの三月末時点で三万四千七百六カ所というふうになってございます。これは、十年前、平成十五年度末、すなわち平成十六年の三月末でございますが、この時点では五万六十七カ所ということでございましたので、この十年間でおよそ一万五千カ所の給油所が減少したということになるわけでございます。

 また、各都道府県にございます石油商業組合と地方自治体の間での災害時の燃料供給協定でございますけれども、この協定につきましては、現在、四十六の都道府県及び三百五十の市町村との間で締結が進んでおるところでございます。

 このうち都道府県との協定につきましては、平成二十五年度の末、すなわちことしの三月末時点では四十三都道府県との協定が締結されておりましたので、今年度に入ってから新たに三つの県との間で締結をされまして、残るは一県ということでございます。この一県につきましても、現在、締結に向けまして協議中であるというふうに承知をしております。

山田(美)委員 今お話にもありましたとおり、災害協定を締結し、これに基づき地域の暮らしを支えていこうとしているガソリンスタンドが、一方で全国的に大変苦しんでいる現状が明らかです。SS過疎地という問題も起きている中で、地域の支えとなる、災害協定に参加している中小ガソリンスタンドを官公需で応援することが地方創生のためには重要です。

 しかしながら、自治体では、燃料調達時には価格のみに着目しがちで、災害時の供給能力への配慮が不十分との懸念があります。自治体の姿勢として、災害時にだけお願いするということではなく、平時においても地場の石油販売業者で組織された官公需適格組合の受注機会の拡大などを図ることが、地域の支えを大きくすることではないでしょうか。

 このような観点は、現在の官公需法に基づく方針においては十分に表現されていません。自治体の取り組みの指針ともなる官公需法の基本方針において示されるべき内容は、具体的には、国等は、石油組合及びそれに加入する中小石油販売業者が地方公共団体との間で災害時の燃料供給協定を締結している場合、災害時における燃料調達が円滑に行われるだけでなく、平時においても安定的に燃料等を供給できる経営環境を維持していくことが重要であることから、災害協定を締結した中小石油販売業者の受注機会の確保、増大に努めること、その際、随意契約に努めるとともに、円滑かつ効率的な燃料調達ができるよう、分離分割して発注を行えるよう努めることだと考えます。

 ついては、今般の官公需法の改正を機に、基本方針に、このような災害協定を締結した中小石油販売業者に対する配慮を新たにしっかりと明記し、国の関係機関はもちろん、自治体に対してもメッセージを打ち出すべきだと考えますが、宮沢経済産業大臣の御所見をお伺いいたします。

宮沢国務大臣 党の税調で活発な御意見を発言されました山田委員とこうして質疑ができることを大変うれしく思っております。

 今おっしゃった点、東日本大震災の教訓を見るまでもなく、大変大事なことだと思っております。災害時に石油製品がきっちりと安定的に供給されるということが国民の安心につながるわけでございまして、国としても、各地方団体に、ぜひ災害協定を結んでくれということをずっとお願いしてきておるわけでございます。まだまだ結んだところの方が少ないわけでございますので、これからもしっかり対応していきたいと思います。

 先生今御指摘の点でございますけれども、まさにおっしゃるように大変大事なことでございますので、山田委員の御指摘もございましたので、御指摘の点も踏まえつつ、今後、国等の契約の基本方針を検討してまいりたいと思っております。そして、それが書かれましたら、国だけではだめでありまして、各地方団体にもしっかりとその旨をお伝えしていきたいと思っております。

山田(美)委員 ぜひ、基本方針にしっかりと明記していただくとともに、確実なフォローアップをお願いいたします。

 最後に、全体論として、フォローアップのあり方についてお伺いいたします。

 本法改正では、従来の国の基本方針に加えて、新たに、各省各庁等がみずから計画を策定することが盛り込まれています。他方、その結果分析の公表については、各省各庁等はその結果を経済産業省に通知する義務を負うのみであり、経済産業省が公表の義務を負っていますが、各省での履行をどのように担保していくのか、御見解をお伺いします。

関大臣政務官 今、山田委員から、本当に、この法律の推進に当たりまして非常に重要なポイントの御指摘がありました。

 そのとおりでございまして、官公需法の改正によりまして、新たに毎年度、閣議決定がされることとなります国等の契約の基本方針におきまして、新規中小企業者との契約目標を設定するとともに、目標の達成に向けた施策を盛り込むということにしておるわけですが、これが非常に重要になってまいります。

 具体的な施策としまして、競争入札におきましては、新規中小企業者が入札に参加しやすくなるということが非常に大事な点でございます。

 その入札の案件に応じまして、一つには、規模の小さい事業者にも入札参加を認めていこうということでございます。もう一つ、過去の実績を過度に求めないようにしようということも、非常に柔軟な対応をするために大切なポイントだと思って考えております。このような入札参加資格の運用のあり方も国等の契約の基本方針に盛り込むことを検討したいと思っております。

 また、少額の調達におきましては、相見積もりを行う際につきまして、新規中小企業者からも相見積もりをとるように努めていくようにしてまいりたいと思っております。

 加えまして、各省庁が新規中小企業者に関する情報を得やすいように、中小企業基盤整備機構が、官公需に関心のある新規中小企業の情報を収集しまして、各省庁の方に提供したいと考えております。

 各省庁での履行の担保に向けましては、各省庁におきまして、国等の契約の基本方針を踏まえまして、おのおのの契約目標と調達の実情に応じまして講じる施策を盛り込みました契約の方針を策定いたしまして公表しますとともに、契約の実績につきましても各省庁ごとの実績を取りまとめまして公表したいと考えております。

 こうした取り組みを通じまして、官公需におけます新規中小企業者の受注機会を増大して、頑張ってまいりたいと思っております。

山田(美)委員 官公需法の改正と着実なフォローアップによって、地域に貢献するガソリンスタンドを初め、地域を支えるたくさんの中小企業、小規模事業者を応援くださいますことを心よりお願い申し上げまして、質問を終わりとさせていただきます。

 ありがとうございました。

江田委員長 次に、富田茂之君。

富田委員 おはようございます。公明党の富田茂之でございます。

 宮沢大臣、大臣就任おめでとうございます。

 実は、大臣のお父様に、私は、平成七年、村山内閣の法務大臣を務めていたときに質問をさせていただきました。当時、オウム真理教に対する破防法の適用が問題になっていまして、弁護士出身ではないにもかかわらず、非常に的確な答弁をしていただいた覚えがあります。

 また、平成十七年には、私は小泉内閣で法務大臣政務官と副大臣を務めていたんですが、行刑改革会議というのがありまして、そこにお父様が出てきていただいて、いわゆる監獄法の改正等について、非常に法務大臣経験者として的確な提言をしていただいて、私が当選した当時は監獄法の改正なんかできないと言われていたんですが、その平成十七年にきちんとやることができまして、そういう意味では、お父様に大変にお世話になった。ぜひお父様と同じように、的確な答弁をしていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 きょうは、地域産業資源の活用促進の方について質問をさせていただきたいというふうに思います。

 実は、先週、十月三十日に、朝七時のNHKニュースを見ておりましたら、こんな報道がされていました。

 沖縄県の離島を活性化するため、特産品を開発する費用などを国が補助する事業で、実際には、試作品はつくったものの商品化に至らなかったり、販売しても売り上げの目標を大幅に下回ったりしたケースが相次いでいたことが会計検査院の調べでわかりましたと。具体的には、内閣府は、沖縄県の離島を活性化するため、平成十七年度から六年間、島の歴史や特色を生かした特産品を開発するなどの費用として、二十三の事業に八億円を補助してきました。会計検査院が事業の実施状況を調べたところ、二つの事業では、試作品はつくったものの商品化に至らなかったり、途中で販売を中止したりしたほか、十一の事業では、特産品として販売したものの、売り上げが目標の三〇%未満にとどまっていたことがわかった。

 資料として、資料一、資料二、内閣府の資料をお手元に配付させていただきました。

 このうち、粟国島では、トビウオの干物を特産品として開発する計画で、三千万の補助を受けて加工設備などを導入しましたが、実際には漁業者の高齢化などでトビウオが確保できず、商品化には至りませんでした。また、渡名喜島では、島ニンジンやモチキビを使ったゼリーやクッキーなどを開発しましたが、売り上げの目標額一千万に対し、実際は目標の一七%に当たる百七十万の売り上げにとどまりました。

 内閣府は、会計検査院の指摘を受けて、こうした支援事業では、特産品の開発の状況などを適切に把握するよう改善したということですという報道がされていましたので、内閣府の方にお願いしまして、どういう資料があるのかということで、資料一と資料二をいただきました。

 資料一の七番目に粟国村、十三番目に渡名喜村が出ています。資料二の方では、同じように、二番目に粟国村、そして六番目に渡名喜村が出ているんですが、この資料にも書いてあることですが、この報道のとおりのことがあったのではないかなと。

 ただ、会計検査院の方ではまだこういう報告は正式には出していないようで、NHKの記者さんが一生懸命取材して、調べたんだろうなというふうに思うんですが、きょうは内閣府の方にも来ていただいていますので、今の報道で、途中で販売中止してだめになったとか、十一の事業では売り上げが目標額に達しなかったというのは事実なんでしょうか。また、会計検査院の指摘を受けて、これらの事業に対して、内閣府の方で的確にきちんと掌握していくように改善したというような報道もされていますが、その点は今どんなふうに取り組まれているんでしょうか、お答えいただきたいと思います。

関政府参考人 お答えいたします。

 ただいま、二つの事業につきまして、これは沖縄県の中の離島の振興の事業で、平成十七年度から十九年度までに行いました事業と、十九年度から二十二年度に向けて行われました二つの事業につきまして、資料の配付とともにお話しいただきましたが、実際にこの事業で、例えば最初の一島一物語事業で申し上げますと、試作品は百五十七つくりました。そのうち、やはり商品化に至らなかったものもございます。それから、商品化に至りましたが、今日まで販売がずっと継続していないものもございます。

 現在、販売が継続されている商品でいいますと、百五十七のうち五十一というのが実態でございます。中に一定の成果を上げているものとしましては、表にもございましたが、与那国島のカジキの加工品ですとか、北大東島のゲットウという植物の関連商品で消臭剤とか自然化粧品になっているものもございますが、それ以外のものも現時点でありますことは事実でございます。

 また、十九年度から二十二年度の方の事業で、これは八市町村、八事業でございましたが、これも、中には十分な成果が上げられていない事業が複数ございますのは事実でございます。逆に、一番下に伊江村というのがございますが、伊江島でございますが、ハイビスカスティー等の中に、実はラム酒の製造、ここは初めてお酒をつくったわけでございまして、イエラムサンタマリアという、ブランド化されて現地でも通信販売でも売られているものができるなど、成果があったものもございますし、残念ながら現時点で至っていないものもございます。

 私どもとしましては、これらの事業につきまして、沖縄県あるいは関係市町村、実際にしているのは市町村でございますので、よく連携いたしまして、フォローアップをしております。さらに、この出ている芽を生かせるものがあるかどうかも含めて、現在、事業効果が発揮されるものがあればそれを支援してまいりたいということで取り組んでいるところでございます。

富田委員 会計検査院は、税金が適正に使われているかどうかという観点で多分指摘したんだと思うんですが、地域資源の活用ということを考えると、こういう補助金制度がなかったら多分何も出てこなかったと思うんですね。だめだったものもたくさんあるけれども、この補助金を使って動き出した、試作品百五十七のうち五十一が今でも動いている。今言われたラム酒のように、新しい産業も出てきている。こういったことが本当に地域産業資源の活用促進ということなんじゃないか。補助金が無駄に使われているという指摘がすぐなされますけれども、やはり大変な地域にはある程度のバックアップがない限り何も生まれてこない。

 こういう沖縄の離島への振興策でしたけれども、これを踏まえて、今回の地域産業資源の活用促進、今度は市町村が具体的にかかわれるようになってきました。そういった意味で、経済産業省としても、この内閣府の取り組みの成果を踏まえて、どういうふうに活用していかれるのか、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

宮沢国務大臣 冒頭、父のことに触れていただきまして、ありがとうございました。たしか、行刑改革に参加して、いろいろ座長だか何かをやらせていただいたのが最後のある意味では仕事だったので、今それを思い出して、本当にうれしくなりました。

 今委員御指摘の点は、本当に大事なことだと思っております。地方の再生とか離島振興、過疎地振興というのは、随分長い間やってきて、正直言ってなかなかうまくいってこなかった部分が多々ありますが、今度こそ本当に成功させなきゃいけないということで、地方創生であり、また、まち・ひと・しごと法案というようなことで今御審議をお願いしているわけでございます。恐らく、この法律もその中の、小さいかもしれませんが第一歩ということで、何とかもう一度、東京、大阪等々から人々が地方に帰っていって、そこで活躍していただくという日本をつくり上げていかなければいけないと私も思っております。

 そして、補助金というのは、正直言って、今御指摘のとおり大変難しいところがございまして、インセンティブになって効果を上げたこともあれば、目ききが悪かったのか、なかなかうまくいかなかったという点も多々ございまして、一概に無駄があったからいけないというのであれば、なかなか第一歩を踏み出せないということも、おっしゃるとおりだと思っております。

 特に、地方の小さな事業者からしますと、情報を発信するということがインターネットの世界になってもなかなかまだなれていないというふうなところ、それから、販路の開拓というのが非常に難しいといったところ、そういう課題を抱えております。

 こうした課題に対応するため、今回の法改正においては、商品のブランド力強化と消費者嗜好を捉えた商品開発等の支援を図っていきたいと思っております。

 個々の中小企業だけでは、ブランド力を向上させ、消費者の嗜好を商品開発に取り入れることは、なかなか一つの企業だけでは難しいわけでございまして、このために、地域内の事業者や支援機関とのネットワークを持っている市区町村が旗振り役となって広く関係者を巻き込むことによって、商品のブランド力を強化することが大変大事だと思っております。

 また、あわせて、そういう商品の開発を支援するために、市場の需要動向等を中小企業者の商品開発に反映できるような取り組みも促進してまいりたいと思っております。

富田委員 今大臣おっしゃったように、中小企業にとっては、情報発信と販路の開拓、特に過疎地の業者は本当に大変な思いをしていると思います。

 その意味で、ちょっと一点御紹介をさせていただきたいんですが、きょうお手元に、資料三として、山内さんという、隠岐の島の海士町長を務められている方が、「離島発 生き残るための十の戦略」という本を書かれています。

 実は私、二〇〇九年の十一月十五日、ちょうど五年前になりますが、公明党の出前政調の一環としてこの海士町を訪ねました。その前日の十一月十四日、羽田から伊丹空港を経由して隠岐空港に行く予定だったんですが、伊丹からの飛行機が来なくて、結局行けなくなってしまいました。空港の方でANAの職員の方がいろいろ配慮してくれて、米子に行く便があるということで、夜、米子に飛びまして、翌日、七類港というところからフェリーで三時間かけて隠岐の島に行ってきました。

 山内海士町長が出迎えてくださって、海のすぐそばの食堂で、隠岐牛を昼食としていただきながら、二時間ほど、隠岐の島の状況、課題、いろいろな話をしていただきました。

 私がずっと公明党で文部科学関係を担当しているというお話をしましたら、高校がなくなるのが一番困るんだと。高校がなくなると、いろいろな取り組みをしてきたけれども全部パアになってしまうという切実な要望をいただきまして、一緒に何とか考えていこうというふうにお話ししたんです。この町長は大変情熱的な方で、失礼な言い方になるかもしれませんけれども、こんな田舎にこんなすごい人がいらっしゃるのかというふうに正直思いました。

 その後、地元の公明党の党員会で二時間ほど質問会等を行って、フェリーでまた七類港に帰ってきて、最終便で米子から羽田に帰ってきた。やはり離島は大変だなという思いをしたんです。

 そのときに、その山内町長がこの「離島発 生き残るための十の戦略」という本を書かれているということを伺って、すぐ取り寄せて読ませていただきました。この本の帯に、財政破綻前夜、生き残りに向けて立ち上がった離島の町。難問解決のヒントがここにあると書いてあるんですが、本当にそのとおりだなというふうに思いました。

 資料の中に目次と、十のセクションがあるんですが、町長がまとめられたものを書いておきましたので、ぜひ委員の皆さんにも見ていただきたいんです。

 おもしろいのは、地産地消とよく言いますよね、その土地でとれたものをその土地で消費する。この隠岐の島の海士町では地産地商課というのがあるんですが、消費の消じゃなくて商いの商なんです。自分たちの町にあるものを外に売りに出さなきゃ意味がないんだということで、そういう課をつくって現場でやっている。

 一番すごいのは、今、さざえカレーと岩ガキと隠岐牛が有名なんですが、岩ガキを外に発信するとき、ああいう離島からですから、商品価値がない。そこで、セルズ・アライブ・システム、フリージング・チルド・システムというのをつくって、瞬間冷凍して、解凍したときに生ものがそのままの味で食べられるというようなシステムを導入したというふうに書かれていました。

 年間予算四十億の町が五億円をかけた、命がけの取り組みだったと思いますが、その結果、今、さざえカレー、岩ガキ、そして隠岐牛がすごい有名になっている。隠岐牛は、東京の市場にだけ出したんですけれども、キロ当たり二千五百円以上つかないとペイしない。それが最初に出したら三千七百六十七円ついた。今はもう四千円以上して、松阪牛より上だというふうに言われている。

 やはり、そういう取り組みをきちんと評価して、同じような形で情報発信、販路の開拓にどう役立つかということを、ぜひ経済産業省の方としてもバックアップをしていただきたいというふうに思います。

 町長はこの本の中で、前の一橋大教授だった関満博さんがこういうふうに言っていると。若者、ばか者、よそ者がいれば町は動く、自分も本来よそ者だったけれども、ばか者になって頑張ったんだというようなことを話されていました。

 ぜひこの委員会に参考人として来ていただきたかったんですが、都合がつかずに残念ですが今回いらっしゃれませんので、お手元にお配りした資料をぜひお読みいただければと思います。

 時間が来ましたので、質問を終わります。どうもありがとうございました。

江田委員長 次に、田嶋要君。

田嶋委員 田嶋要です。おはようございます。

 冒頭、先ほども副大臣から全国津々浦々という言葉を聞くんですけれども、私は、最近よく聞く言葉ですが、非常に違和感を覚えています。現実は、先ほど与党の方も言われておりましたけれども、全国津々浦々、景気が悪くなっている感覚を持っているということなんですね。

 アベノミクスを全国津々浦々とおっしゃると、八割ぐらいは届いているようなニュアンスで聞こえますけれども、実態はそうじゃなくて、全国津々浦々、東京も含めて、景気がおかしくなっている、悪くなっているという実感を強く持っているのに、それを呪文のように唱えるのはいかがなものかなと私は思うんですが、大臣も前回そのような言葉を使われておりましたけれども、いかがですか。認識がずれていると思いますよ。

宮沢国務大臣 景気というのは実は大変難しいところがありまして、恐らく、肌で感じる景気というのは加速度なんだろうと思うんですね。

 マクロの数字で出てくるものは、恐らく絶対水準のようなものが出てきて、マクロの数字ではそれなりの数字が出てきている。しかし一方で、個人個人が受ける、企業家にしても消費者としての立場にしても、その加速度というようなことでいうと、やはり四―六で反動減があったというようなことが肌感覚として行き渡っていない、こういうことが一番大きいのかなと私自身は思っております。

 ただ、やはり、全体として経済がよくなってきていることは間違いないわけでございまして、一方で、地方の方が出おくれているということも間違いないわけでございまして、また、中小企業が大企業に比べると出おくれているということも間違いないわけでございまして、それについてはしっかり対応していかなければいけないと思っております。

田嶋委員 きょうは一応閣法の審議という枠ではございますけれども、私ども野党は、大臣が二人目の大臣になりまして、所信も改めてやらせていただいて、きょうはぜひ一般質疑をやらせてほしい、そういうことを強く申し上げさせていただきました。

 最終的には委員長の御判断で、閣法の枠の中でございますけれども、きょうは、インターネット等でもごらんになっている方がひょっとしたらおいでかもしれません。改めて、ここは法案の質疑以外にもいろいろと取り上げさせていただくということをぜひ最初に申し上げさせていただきたいと思います。

 それで、理事会でもいろいろお話しさせていただいておりますが、我々は決して忘れちゃいけないわけでございまして、今や、この委員会とは直接は関係のない、前大臣にはなられましたけれども、小渕さんに関しましては、やはり説明責任、書類の提出、そういうことを引き続き私どもは求めていきたいというふうに考えておりますので、委員長、そこはよろしくお願い申し上げます。

江田委員長 理事会で協議を続けてまいります。

田嶋委員 よろしくお願い申し上げます。

 そして、小渕さんのことについてお伺いを大臣にするのは申しわけないわけでございますが、大臣については、やはり、私なりに納得のいっていないところは、きょうはこの場で確認をさせていただきたいというふうに思っております。

 先週の予算委員会での安倍総理の発言の中で、いわゆるダブルスタンダードではないというお話がございました。私はダブルスタンダードだと今でも強く思っておりますが、御本人である大臣はダブルスタンダードではないとお考えですか。

宮沢国務大臣 大事な点なので、しっかりと総理の発言等々を引用させていただきます。

 野党であった二年前の記者会見において、私が、内閣の一員になれば守秘義務がかかる、外国から絶対に影響を受けてはならない旨を申し上げたのは事実、その認識は当然今でも変わらない。

 田中法務大臣の件については、寄附を受けた民主党神奈川県第五区総支部の平成二十一年の収支報告書に、寄附をした法人の代表者名が外国籍名で記載されていたこと。田中元法務大臣と寄附をした法人の代表者が日ごろからおつき合いをされていたことから、問題がある可能性を十分予想できた。実際、田中元法務大臣は、記者会見で経営者の国籍はどういう形でお知りになったのですかという質問に対し……(田嶋委員「ダブルスタンダードとお考えかどうかを聞いておるんです」と呼ぶ)大事な点でございますから、聞いてください。

 質問に対し、去年の三月十一日の震災のときに台湾の方に一時帰っているということでしたので、そう思っている旨を答えていると承知している。しかしながら、それ以後一年半の間、調査も返金もしていなかった。

 他方、宮沢大臣の件については、平成十九年、二十年に、当時宮沢大臣が代表を務めていた政党支部が、日本法人であり、かつ法人名からは外国人が過半数の株式を保有することはわからず、また、経営者は日本名であり、経営者本人は他の後援者の紹介であり、宮沢大臣とは個人的な関係がなかったため、実態を予見することは困難であったため、誤って寄附を受けていたと聞いている。

 今般、外国人が過半数の株式を保有することが判明し、速やかに寄附を返金したものと承知しており、田中元法務大臣の件とは大きく異なると考えている。

 宮沢大臣には、識見、能力を生かして、引き続き経済産業行政に邁進していただきたい。

 こういう答弁を総理からいただいておりますが、私もそういう認識でございます。

田嶋委員 ちょっと私の質問時間をとり過ぎだと思いますよ、大臣。

 なぜ大臣御自身はダブルスタンダードだと考えないか、理由を説明してください。引用ではなくて、御自身の言葉で。

宮沢国務大臣 今読み上げたことに尽きます。

田嶋委員 いや、御自分の言葉で、それは、世の中から見てどちらも同じで、あれだけ、現在の総理大臣が当時総裁のときに、外国人からの影響を受けちゃいけない、そういうことをおっしゃっているわけで、国民の多くは同じことが起きたと思っていると思いますよ。

 私は、素朴な疑問なんです、本当にどこが線なんだと。二人の大臣がやめた。今回は大臣として残るとおっしゃる。別に私はどちらでもいい、あなたの判断ですよ、最後は大臣の判断です。

 しかし、国民の皆さんが見て、線がはっきりわからないんですよ。どこでどう線を引いているんですか。大臣御自身が残ることを決めているわけですから、それは教えてください。大臣はなぜこれがダブルスタンダードではないと思っていらっしゃるのか、私は教えていただきたいです。

宮沢国務大臣 今、大事なことなのでしっかりと読み上げさせていただきましたけれども、総理がおっしゃっていることは、田中大臣の場合は外国人であるということを御存じだった、私の場合は知っていなかった、こういうことだろうと思っております。

田嶋委員 今、外国人であることを知らなかったということでございますが、きょうは選挙部長がおみえでございますが、こういう、知らなかったということによって違法性というのは阻却されるんでしょうか、罪にならないんでしょうか、いかがでしょうか。

稲山政府参考人 お答え申し上げます。

 個別の事案につきましては、具体の事実に即して判断されるべきものと承知いたしておりますので、総務省といたしましてはお答えを差し控えさせていただきたいと存じますが、一般論で申し上げますと、政治資金規正法は、その第二十二条の五におきまして、何人も、外国人、外国法人またはその主たる構成員が外国人もしくは外国法人である一定の団体その他の組織から、政治活動に関する寄附を受けてはならないと規定をされているところでございます。

 故意にこの規定に違反して寄附を受けた者につきましては罰則の定めがございますが、一般論でございますが、寄附を受けた時点におきまして故意がなければ、罰則の対象とはならないものでございます。

田嶋委員 過去に、こういうように私どもが政権のときにはありました。今お返しになるという話もされましたけれども、返金したらこの罪は免れるんですかと。それに対する政府の答弁として、一般論としては、こういったことで、後日返金をしても、過去の事実関係は変わらないということでございまして、私どもが予算委員会の中で言われたのは、要するに、お金を返したからとか知らなかったからとか、そういうことでは通らないんですよということを言われて、私どもの内閣のときに大臣はおやめになっておるわけであります。

 大臣に改めて確認しますけれども、今回、やはり同じような事実が起きている。外形的に見れば同じなわけですよ。そういう中で、大臣はあくまで、国民が十分すとんと落ちていないにもかかわらず、大臣をこれからも続けていく、そのような考えであるのか、そのことを改めて確認させてください。

宮沢国務大臣 今、選挙部長の話を聞いておりまして、やはり、認識があったかなかったかということが大変大事な点だというふうに聞いておりました。したがって、外形だけでは恐らくないんだろうというふうに思います。

 そういう中で、私自身としては、大変いろいろな重要課題を抱えている経済産業行政でございます。全力を尽くしてまいりたいと思っております。

田嶋委員 もう一点、私は納得のいかない点がございますので、確認をさせていただきます。

 大臣は、福島に一度も入られたことがないという件に関しまして、自分は当時担当ではなかったというお話をされました。それはどういう意味かということを改めて教えてください。

宮沢国務大臣 また少し長くなって、悪いかもしれませんけれども。

 私は、復興基本法の自民党案を中心になってつくった人間でございまして、復興基本法は、でき上がった法律もほぼ自民党案に近いものとなっております。また、復興庁につきましても、設置法案等々、全力を尽くしてやってまいりました。

 そういう中で、自民党の震災からの復興加速化本部というところでも、私は、大島本部長とともに、ごく少ない中枢として仕事をしてまいりました。その中で、担当でないと申し上げたのは、私は、福島以外の地域を主に見てくれということで、副本部長としてお手伝いしていた、こういうことを申し上げました。

 そして一方で、極めて少ない、少人数の幹部でございましたから、当然、福島の話についても常に議論に参加をしておりました。そして、その中で、例えば、除染の話、中間貯蔵施設の話等々といった話につきましては、予算面の手当て等々で走り回ったことも事実でございます。

 そういう中で、一度も行っていないということを申し上げたけれども、ある程度は知識はありますということを申し上げた上で、十一月一日に、まず福島第一原発に早速行ってまいりました。そして、なるべく早い時期に新しい知事ともお目にかかったり、しっかりと対応していきたいと思っております。

田嶋委員 入っていただいたのは結構でございますけれども、過去の宮沢大臣の御答弁を少し確認させていただきました。

 復興基本法をつくったときでございますけれども、政府の案に関して、非常に強い形で批判をされておるわけでございますね。そして、御自身の方で早く法案をつくったと。そして、政府の案は阪神・淡路大震災の基本法の焼き直しそのもので、そして、こういうふうにおっしゃっていますよ。「当然のことながら、阪神・淡路も大きな震災ではありましたけれども、今回とはいろんな意味で、その規模、また大きさ、また原子力災害等々といった意味で違います。」ということですね。原子力災害があって今回は違うんだということを強調されておるわけであります。

 また、違うところでは、「まさに東北の復興がなければ日本の再生はない、日本の再生がなければ東北の復興はない、」と。東北に福島は含まれますよね。

 そして、こういうこともおっしゃっておりますよ。「例えば東北一つ取っても、私には、あの基本方針を読んでも、東北地方というのが全体としてこういう地域になるんだという姿が見えてこないんです。それぞれ被災地の市町村というのは千年、二千年の歴史の中で出てきた集落から始まっている」、そして最後に、当時の平野大臣の答弁に対して、「そこが残念なんですよ。町づくりしか見えてこない」、「県境を越えた関係、そういうものをやはりしっかりと復興庁としてやっていくということは私は大変大事なことだと思っておりまして、」こういうことまでおっしゃっておるわけです。

 被災地というのは、福島以外のところを指すわけじゃないんですね。したがって、福島に一度も行ったことのない理由が、自分は当時福島は担当していなかった。福島の人が聞いていたら、自分たちは被災地とも見られていなかったのではないか、そのような印象を持たれると私は思うんですよ。

 当時、これだけ強い口調で我々与党に対しておっしゃっておった。しかし、御自身も、実は一度も福島に行っておられなかった。私は大変びっくりいたしました。

 今これを御自身の発言として聞かれて、どのようにお感じですか。

宮沢国務大臣 今思い出しましたけれども、たしか、政府の復興基本法では、復興本部をつくるという形で、阪神・淡路大震災のときと同じようなことを当初考えられていたのを、私どもが、そういうことではいけない、やはりしっかりとした時間限定の復興庁という役所をつくって、国主導で徹底的にやるべきだというような議論の中から復興庁が生まれてきたと思います。

 平野大臣にもいろいろ御質問をさせていただきました。そうした意味では、私は、当初から、やはり地元の意見をきっちり吸収しなければいけないけれども、この話については、阪神・淡路のときに比べれば、国が相当前面に出ていろいろやっていかないと、本当に復興がスムーズに進まないのではないかという危惧を持っておりまして、たしかそういう質問をしたと思っております。

 そういう中で、今福島に一回も行っていなかったというお話がございましたけれども、私自身としては、福島のことも常に頭に入れながら、しっかり復興のために仕事をしてきたつもりでございます。

田嶋委員 安倍総理の方からもこういう発言がございます。「復興庁が発足してからほぼ九カ月、総理のリーダーシップで何が変わったのでしょうか。」総理というのは民主党の総理ということでございますけれども、「自民党が政権を回復した暁には、現場主義で、現場に入り込み、被災地の皆さんとともに真の復興を実行する決意があることを宣言いたします。」これが安倍さんの発言なんですね。

 私は、宮沢さんのように一度も入ったことのない方が復興の大臣、経産大臣になったのでは非常に、これはちょっとブラックジョークじゃないかなというふうにも感じますよ。私は、決して最適な人選ではなかったというふうに残念ながら申し上げざるを得ません。そのことを一言申し上げたいと思います。

 それでは、残りの時間で少し法案の話もさせていただきます。

 そもそも、私は、この法案は相当苦し紛れに出してきたのではないのかなという印象を持っております。昭和四十一年か何かにつくった法案を、五十年も一度もさわらずして、今になってこういうような新たな改正を提案してきたその発想というのは、一体どこから来ているんですか。

宮沢国務大臣 やはり、日本において、いろいろな意味で問題が見えてきたような部分があると思うんです。例えばベンチャーが、多産多死ではなくて少産少死の国で、新しい企業がなかなか生まれてこないといったところは、日本経済と諸外国、先進国の経済との大きな違いがありまして、そういう点について、やはり相当力を入れて新しい創業を支援していかなければいけないということが喫緊の課題となったというようなことから、この官公需法につきまして今回改正をした、こういうことだろうと思っております。

田嶋委員 ベンチャー支援とか創業率を上げたいというのは私どもも共通の思いでありますが、言ってみれば、コップの中で右に発注していたものを左に発注するみたいな話で、これは後ほどの委員からも指摘があるかもしれませんが、パイをふやすような話ではないということですね。

 そして、一体どういう基準でもってどこに発注をしていくのか、非常に恣意性が高まるような印象を持っております。

 お配りした資料の一ページをごらんください。

 これはきのう役所からいただいたばかりの資料でありますが、例えば、入札において過去の実績を過度に求めないようにする、こんなようなことをこれから考えていくというわけでございますけれども、大臣にお伺いしますが、十年未満の企業に対して配慮をしていく、しかし、それは、より一層今までのアプローチよりも判断基準が曖昧になって、そして、特定の政治や行政と近い企業が受注をしたりという不透明さを高めることになるのではございませんか。

宮沢国務大臣 全体としては、新規創業の中小企業に入札に参加しやすい状況をつくるというところでございますので、その部分については恐らく御懸念のことはないんだろうと思いますが、一方で、少額随契に新規中小企業者から見積もりをとるように努めるというようなことが書いてある部分についての恐らく御指摘だろうと思います。

 これにつきましては、国というよりは地方団体における事業の方が恐らく多いんだろうと思いますけれども、そういう誤解を招かないようにしっかりやってくれということはしっかり指導していきたいと思っております。

田嶋委員 こういった十年未満の会社だけ優遇するような制度というのはほかの国ではないというふうにも伺ってございますが、もう一つページをごらんください。三ページの資料をおつけしました。

 これは、昨年の四月一日から始まった障害者就労施設等からの物品の調達の法律でございます。これもできたばかりでございますが、私は、むしろ、こういう施設等々への発注は当然国の政策として配慮をし、そして優先すべきであろうというふうに考えてございますが、これ以上の部分に関しては、やはり基本的には自由競争、いいものであれば、いいサービスであれば力を伸ばしてくるということが基本になるのではないかなというふうに思います。

 今も忘れない、日経新聞の「私の履歴書」で稲盛さんという方の履歴を読ませていただいたときに、京セラを創業して、全く売れない時期が長く続いた。たしかそのとき、最後の最後のチャンスか何かで、IBMに初めて少額の受注をして、それが今の京セラにつながっている。最初の大変な苦しみ、どこからも受注がない、しかし、最後にIBMに評価をしてもらえた、そういうことが本当に私は強烈な印象として今も記憶しておりますけれども、やはりそういう苦労がないと本当のいい会社というのは育っていかないのではないかな、余り過度な行政による支援策というのはいかがなものかなというふうに私自身は思っておりますけれども、大臣、改めてその点に関しての御意見をお願いします。

宮沢国務大臣 私も基本的に委員と同じ意見でありまして、企業というのは、まさに自助努力が第一であります。

 そうした点では、大きな企業に育てた方、創業者の方というのは、大変な苦労を切り抜けて、それこそ、私の地元でいいますと、百円ショップのダイソーというのがありますけれども、二回ぐらい会社を潰して夜逃げまでした上でああいう新しい企業を育ててきたという、本当に自助努力が第一だろうと思います。

 そういう中で、一方で、新規創業の企業というものが、やはり新しくて経験がないという理由だけで受注機会に恵まれないということも事実でございまして、そういう中で、ある意味で、ぎりぎりのラインでつくらせた法律だと思っております。

田嶋委員 もう少し詳しく、この委員会の議論あるいは部会でのヒアリング等を通じて検討させていただきますが、私は、余りこういうことを細々とやることが事態を複雑にし、そしてフェアじゃないものにしていくのではないかという懸念を持ってございます。

 そして、むしろ、資料の五ページでございますけれども、これは大臣のお得意分野かもしれませんが、欠損金の繰越控除制度ということに関して、きょうは一言申し上げたいと思います。

 おつけした資料の国際比較でございますが、これは実は、せんだって、ACCJ、アメリカ商工会議所からこのことの御相談も受けました。

 私がちょっと驚いたのは、余り国内のいろいろな中小団体からはこれが強調されてきていない印象でございます、商工会議所の紙にも書いてございますが。そして、よく考えると、なぜかというと、商工会議所等々、既存の中小企業のグループだというふうにも見ていいわけでございまして、我々がシンガポールとの間で地域のヘッドクオーターをこれから競争する、競争している、いかに我々の優位性を高めるかという中で、むしろ、外から見ておられるアメリカの商工会議所なんかの意見も傾聴に値するのではないか。彼らが日本に投資をするかどうかの判断ということでございますので、一丁目一番地かどうかわかりませんが、非常に重視しているという話を聞きまして、改めて私も考えたわけでございますが、こういうように、かなり差があるわけでございます。

 これに加えて、ちょっと情報を後からとりましたので、シンガポールは、繰越期間は無期限、控除制限もゼロでございます。

 従来からこの経産委員会でも、シンガポールと日本がリージョナルヘッドクオーターを競争していると言っておきながら、まさにこれこそ、投資をして最初の十年、最初は大きな赤字かもしれないけれども、その赤字を将来の黒字でしっかりと解消できる、繰り越しができるという制度があるかないかは、やはりその国のベンチャー、新規参入の魅力という点に関して大きく劣ってしまうのではないかと私は思っておるわけでございますけれども、大臣、税に関してお詳しいということでございますが、これはやった方がいいんじゃないかなと。

 そして、例えば、繰り越しの控除制限を若干下げてでも繰り越しの期間をうんと延ばして、アメリカ並みの二十年か、さらには無制限にできないかどうか、こういう検討を今回真剣に取り組む、むしろ、この方がピンポイントの有力なベンチャー支援策になるのではないかということを現場の方々が、少なくともアメリカ商工会議所からはそういう御意見をいただいておりますが、いかがですか。

宮沢国務大臣 繰り越しの問題というのは、たしか民主党政権下で、それまで七年間、一〇〇%といったものを、九年、二年延ばして、八〇%にしたという改正をされたと承知をしております。

 私も、この問題につきましては、この二、三週間で立場が実は変わってきております。

 それまでは、例えば、まさにこれは、日本の今の状況を見ていると、やはり七割の企業が赤字という状況は極めて国際的に見ても異常でありまして、どう考えても、五割以上の企業が黒字という状況をどうつくっていくかということが何より肝心なこと。そうなると、企業の稼ぐ力をともかく高めていくということになると、短くすると、早期の収益改善への逆のインセンティブになるのではないかという議論なども行われていたわけでございます。

 そういう中で、今おっしゃるように、赤字企業をどれだけ少なくしていくのか、企業の体質を改善するというようなこと等を踏まえて、期間の延長といったことは、あの状況を見れば恐らくあり得る話だと思っておりますが、何分にもこれからの交渉事でございまして、私の言い分が全て通るというわけでもございませんので、今、問題意識としては委員と同じだということだけ申し上げさせていただきます。

田嶋委員 立場が変われば、大分おっしゃることも変わるのかもしれませんが、経産省から見れば頼もしい大臣とその点では言えるのではないかと思いますので、ぜひ論陣を張っていただいて、これこそ私はベンチャーの支援に大変有力ではないかというふうに思っておりますので、引き続き私も研究させていただきますけれども、よろしくお願い申し上げます。

 そして、最後でございますけれども、残りの時間で、資料の四ページをごらんください。

 今回の三本束ね法案の一本で、地域産業資源活用法の改正というのが出てございます。今回の改正案は、この第二条の三項、「この法律において「地域産業資源活用事業」とは、」という中身を付加するという部分が改正の一つでございますが、私は、当然、この一つ前の第二項の地域産業資源の中にさまざまな分散型のエネルギー資源が地域資源として入ってくる、それが時代の常識だとまで思ってこれを見たところ、入っていないんですね。

 これは中小企業庁の出してくる法案ですから、エネ庁とは意識が違うのかもしれませんが、私は、この辺に一つの役所の中でも縦割りの、役所の発想の限界があるのではないかなというふうに思うわけであります。

 私は、ぜひとも地域産業資源の定義の中にも、いろいろ観光資源というのは入れているようでございますが、エネルギーとして、例えば、日本のすぐれた森の資源、千葉県にもございます、それを生かして、今までだったら林業しかやってこなかったけれども、ヨーロッパの常識は林業とエネルギー産業のセットであります。あるいは、農地でも、これからソーラーシェアリングということで、土地を新たに調達せずとも、エネルギー産業を農業や花卉栽培とセットで行うことができる、小水力しかりであります。

 こういったものをそういう地域の産業資源とみなしていかないというのは、私は非常なる時代錯誤ではないかなというふうに考えてございますが、大臣、いかがですか。

宮沢国務大臣 御指摘の点では、風車とか小水力等々で、ジオパークなどで観光資源として使われているものについてはこの対象になってまいりますけれども、おっしゃるように、一般的には対象となっておりません。

 再生可能エネルギーをどれだけ拡大していくかということは、その地域にとっても大事でありますし、また日本国全体の電力ということを考えても大変大事なことでございまして、私は正直言って、地域資源活用促進法という小さな枠組みの中ではなくて、やはりエネルギー政策全体の中で対応していく方が正しいのではないかなという気がいたしております。

田嶋委員 もちろん、そちらの側面はそちらの側面で大事だと思いますよ。

 ただ、まさに今後のエネルギーの分野のプレーヤーも中小企業であり、町の一人一人なんですね。そこを変えていく、パラダイムを変えていくことができるのは、やはりこういう法律に一言入るかどうかというのが私は大きいと思うんですよ。

 今まで、エネルギーというのは、エネルギー基本計画を国がつくった、基礎自治体や都道府県は余り関係なかった、あるいは発電は大企業にしかできなかった、巨額の資金が要った、そして、いっぱい送電して大消費地で消費する、まさにそれが福島の形ですよ。福島は東京電力の圏外だけれども、あそこで発電をして百万キロワットつくって、東京、首都圏がその電気を使ってきた。

 しかし、そういう形だけじゃないということが技術革新の中で明らかになってきて、ドイツやオーストリアやデンマーク、どんどん進んでいるわけですね。こういうところにそういう一言が入らないと、中小企業から見たら、自分たちには関係ないんだな、やはりそういう認識を持ち続けると私は思いますよ。

 長野県や高知県やあるいは岩手県や、どんどん今、いろいろなことが始まっています。ぜひその背中を押すためにも、今回の改正の一つに、この定義にエネルギー資源ということをぜひ入れていただきたい。ぜひ検討してください。

 そのことを最後に大臣にお願い申し上げまして、私の質問とさせていただきます。

 以上です。

江田委員長 次に、大畠章宏君。

大畠委員 民主党の大畠章宏でございます。

 官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律等の一部を改正する法律案について質問をいたします。

 ただし、先ほど田嶋理事からもお話がありましたが、これまで、自由民主党が野党時代も含めて、大臣所信があったら一般質問をして、閣法の質疑をし、一般質問する、これは最近の話じゃなくて、数十年続いてきた一つの先人たちの知恵なんですね。ですから、そのリズムを崩すといろいろ混乱も生じますので、きょうは三原筆頭理事もおられますけれども、先人たちが築いてきた一つのルールというのはぜひ守りながらやっていただきたいということを冒頭に申し上げます。

 同時に、与党、野党いろいろありますけれども、やはり委員会質疑というのは、野党に力を入れてといいますか、七、三の構えで委員会質疑を行う、これが戦後の国会の一つの先人たちの知恵でもありますから、そのような形で少数意見にも耳をかしながら政治を行っていこう、これが日本の国あるいは国会の一つの姿でもありますので、ぜひ、委員長にはそういう観点からの委員会運営を心がけていただきたい、このこともまず最初に申し上げさせていただきまして、質問に入ります。

 今回この法律案が出されましたが、先ほど田嶋委員の方からも言及がございましたが、経済産業省としては珍しく、このような、何か細かな法律を出してきたなという感じがするんですね。

 珍しくと申し上げましたのは、大臣も御存じのとおり、「官僚たちの夏」という有名な小説がありますが、ああいう形で日本の国民の仕事場をつくろうということで、経済産業省というのは、昔は通産省でしたが、頑張ってきたんですね。

 ところが、今回の法律案を見ると、市町村、東京都も含めて、自治体の発注する仕事を、新しい、創業して十年以内の企業にも受注チャンスを与えましょうという法律なんですが、何か視点が小さくなっているんじゃないか。例えば、この臨時国会は二カ月間あるわけですから、今の地域における中小企業者の状況を考えたときに、こんな法律だけでいいのかと思うんですよ。

 実は、先ほど山田委員の方からも質疑がありまして、東京でさえ、あそこの商店が閉店になった、こっちの会社がやめた、こういう話を聞きまして、私もびっくりしたんです。地域の方はもっとひどいんですよ。

 それで、トリクルダウンと言っていますが、アベノミクスの影響が地方あるいは地域における経済にいつ届くのかというのは……(発言する者あり)今、届かないというお話がありましたが、本当に、地域社会には全く届いていない。

 私は、この三日間地元の方に久しぶりに入りまして、お祭りがあって、雨情の里港まつりという毎年一回やっている大きな祭りです。それから、地域の方の商店街を歩いてきました。

 その三日間地域を歩いたときに、三人の方から特に声をかけられたんです、ほかの方もいましたけれども。何かというと、生活保護を受けたいと言うんです。私は、二十数年国会議員をやっていましたが、通りすがりの人から、どうやったら生活保護を受けられるんでしょうという相談を受けたのは初めてです。そのくらいに地域社会は冷え込んでいることが実態なんです。そうであれば、経済産業省も、大きな官庁ですが、地域の経済の実態を踏まえて対策を打っていかないと、地域が死んでしまいますよ。

 だから、そういう意味で、私は、今回の法律案も、ないよりはいいと思うんですけれども、何か、要するに、目くぎを打っていない、そんな感じがするんです。

 そこで、きょうは参考資料を、これはけさの毎日新聞の記事ですが、「株高 景気と隔たり」と出ていて、中小企業の方では、円安などで仕入れ価格が上がったと語る並木金型の並木会長さんの話が出ています。それから、先ほど富田委員の方からの参考資料を見せていただきましたが、その中に現場主義とあるんですよね。私は、経済産業省というのは現場主義でなければならない、そう思うんです。

 ところが、こういう状況を見ると、経済産業省がどうも現場主義から離れたところで何か仕事をしているんじゃないですかということをこの委員会で指摘しなければならない状況に入っていると思うんです。

 そこで、日銀の追加金融緩和で、株関係、それから円安、株高で非常に話題を呼んでいるわけですが、経済産業大臣として、この日銀の追加の金融緩和というのをどういうふうに受けとめているのか、お伺いしたいと思います。

宮沢国務大臣 たしか十月三十一日でございましたけれども、記者会見を済まされた黒田総裁から直接お電話をいただきました。私は、極めて時宜を得た、タイムリーな決断をされたということを申し上げました。また、ある意味では大変なサプライズでございまして、そうした意味でも、マーケット等々、経済に与える影響としてはよかったんだろうというふうに思っております。

 恐らく、しばらく前、こういう立場になる前に私が時々酒の場あたりで言っていましたのは、円安で大変だという状況はまさにあるわけで、では、これを何なら直せるかというと、日本もいよいよ出口戦略を検討しているというような情報を流した途端に金利が上がって円高に振れる、しかし、金利が上がるということは日本経済にとって今致命的でありますし、また経済の状況も決してそういう状況ではないということを考えると、全く現実的な話ではないなというようなことをよくいろいろな友人と話をしておりました。

 今回、ある意味ではさらに緩和するということで、案の定、円相場は下がったわけでありますけれども、コントロールできないような下がり方ではなくて、今のところ百十三円台で動いている、こんな状況だろうと思います。為替の水準について私がどうこう言う立場ではありませんけれども、円高で利益が多くなる人、また円安で大変困る方、多々いらっしゃるわけでございます。

 そういう中で、私の立場として申し上げられるのは、やはり中小企業、特にいろいろな問題が円安によって生じてきておりますから、中小企業に対する悪影響をどう緩和していくか、排除していくかということが私の役割だと思っておりまして、セーフティーネット貸し付けをしっかりやっていくとか、また、消費税のときには転嫁対策が大変うまくいったわけですけれども、ですから、今も円安の転嫁といったことを必死になってやっておりますが、この辺に力を入れていくということではないかと思っております。

大畠委員 大臣から、中小企業あるいは地域に対する影響をどう緩和していくかということが自分の役割ですと言ったんですが、そのとおりだと思うんです。

 ただ、資金を貸し付けますといったって、物が動いていないんですから借りようがないんですよね。だから、さっき山田委員からお話しのように、東京でさえ倒産企業が出てきて、かつ閉店する商店が出てきている。田舎の方ではもうそんな話ではないですよ。

 だから、ここのところを、きょうは日銀の雨宮理事にも来ていただいているので、日銀が今回、何かびっくりさせるような形で電撃緩和をしたので、市場が驚いてこういうことになったというんですが、日銀さんの方は、余り地域経済なんかは考えていないかもしれません。

 しかし、おととしの十二月ぐらいからいろいろ動いて、去年の四月から金融緩和を決めて、年間五十兆円、日銀が一万円札を刷って銀行から国債を買い入れる。ことしも同じことをやるというので、去年とことしで大体百兆円を刷り増しして、市中銀行から国債を買い入れて日銀の金庫に入れておく、こういうことをやっているわけですが、今回、さらに三十兆円を今年度はプラスして、年間八十兆円の一万円札を刷って、市中銀行から国債を買い入れるという話をして、金庫に入れる算段をしています。

 政府が国債を発行して、日銀がそれを買い入れる、直接買い入れできないから銀行が持っている国債を買うんですが、結局、安倍政権が国債を発行して安倍政権の関係者が買い入れるという、いわゆる、私の表現で言えば水面上のたらい回しみたいなことをやって、円安を演じて株高を誘導している、そういうことになると私は思うんですよ。これをいつまでやっているんだ。

 地域の方では物が回らなくなって非常に倒産企業がふえているわけですが、こういうものを、ここで三十兆円を決定し、そしてそれによって、円安で、国内の中小企業あるいは国民も、物価高になってくるでしょう。収入がふえなくて物価高になったら、国民は生活に困って、そして、何とかなりませんかという話が私のところに、この休みに三人来たんですが、そんなことも考えてもらわなきゃならないんですよ。

 今回の三十兆円の追加というのは一体どういうことで決定をして、地域社会の経済に対する影響というのはどういうふうに考えているのか、日銀の御見解を伺いたいと思います。

雨宮参考人 お答え申し上げます。

 今般の決定でございますけれども、先生御指摘のとおり、私ども、昨年四月に、日本経済をデフレから脱却させ、二%の物価安定目標を達成するという目的で、量的・質的金融緩和を導入したわけでございます。

 その後の日本経済でございますけれども、順調に物価安定の目標の達成に向けて歩みを進めてまいりましたが、まだ道半ばという状況でございます。今回、追加的な金融緩和措置を政策委員会で決定いたしましたのも、この物価安定の達成というものをより確実なものにし、早く日本経済を物価の安定のもとでの安定成長軌道に、着実にたどらせるということを目的に決定したものでございます。

 先生御指摘のとおり、金融緩和の影響は、金利、資産価格、為替相場、いろいろなものを通じてあらわれますので、当然、その影響のあらわれ方は、経済主体により、あるいは、企業か家計か、企業でも、規模ですとか地域ですとか業種によって変わってくるとは思いますけれども、私どもが目的としておりますのは、単に物価だけ上がるとか、単に為替だけ変わるということではなくて、それをてこに経済全体を好転させ、企業の売り上げが上がり、収益が上がり、賃金も上がり、その中で物価も緩やかに上がっていく、そういう好循環を目指しておりまして、この好循環が実現できれば、これは、時間はかかるかもしれませんが、消費者、地域経済、中小企業にもその影響は及んでいくものというふうに考えております。

大畠委員 新聞の資料によると、今回の決定については、政策委員のうち五人の方が賛成をして、四人の方が反対をしたと。この内訳をちょっと見させていただいていますが、実業界からの委員の方は反対で、その他の方が賛成したようです。

 今お話があったように、目標はそういうところに置いているんでしょうけれども、大臣、金融を何とかすれば日本の経済はよくなるんですか。ここの大臣の御認識を伺いたいと思います。

宮沢国務大臣 アベノミクスは、第一弾が柔軟な財政政策、そして第二弾が大胆な金融政策、そして第三弾が成長戦略でありまして、何より大事なのは成長戦略を成功させることだと思っております。

大畠委員 三本の矢の一つは、日銀券の印刷をして、市中の銀行から国債を買い入れて、そして予算をつくって、大量に今度は公共事業関係を発注して、喚起して、そして三番目の成長戦略の矢を射るというんだけれども、三番目の矢が地域では全然見えないんですよ。

 その一つの、経済産業省が今回の法律案を出してきましたけれども、皆さん、もうちょっと目を覚ましてください。こんな法律案で本当に地域経済がよみがえると思いますか。こんな話じゃないんですよ。経済産業省という歴史あるところなんだから。「官僚たちの夏」の先人たちのDNAはどこに行っちゃったんですか。こういう法律案しか臨時国会で出せないようであれば、経済産業省、やめちゃった方がいいですよ。地域経済の現場と直接リンクしたような仕事をやってくださいよ。そうじゃなければ、生活保護を受けたいというような人があちこちに出始めているんですよ。そういう現場感覚を失ってしまったら、大臣、これはだめになっちゃいますよ。

 アベノミクスで日本がよくなると言っているけれども、どこでよくなっているんですか。株高というのはわかりますよ。株を持っていない人にとっては何にもいい影響なんかないんですよ。物価高ですよ。だから、私のところに、県営住宅に入っていて、今の年金じゃもう生活できないから何とか生活保護を受けたいなんという話が出てくるんですよ。こういう人も国民の一人なんですよ。

 安倍政権というのは、どうも、社会的に弱い人、それから地域で一生懸命、大根をつくったり白菜をつくったりしている農家の人なんか、もう眼中になくなっちゃったんじゃないですか。まさに金融だけで日本の再生を目指そうというのは、私はどうも、宮沢さん、違うんじゃないかと思う。宮沢さんだって地域の実態はわかっているはずだから。

 そこら辺から経済産業省を揺さぶって、こんな法律じゃだめですよ。地域経済にすぽんと入るような、まさに成長戦略を加味したような法律案でも出してもらわないと、とてもじゃないけれども地域経済はもたない。大臣、どうですか。

宮沢国務大臣 私は、成長戦略というのは、いろいろな場でお話ししておりますけれども、日本の経済のエンジンを取りかえるような作業だと思っております。これまでの、アメ車と言っては悪いんですけれども、大排気量で環境にも優しくないし、また燃費も悪い、そういう経済のエンジンを、ハイブリッドといいますか、少し小さいけれども燃費も大変いいし環境に優しい、そういうエンジンに載せかえる作業。恐らく、一年、二年でできることもあれば、十年、十五年かかることもありますけれども、そういうことをきっちりやっていくことが成長戦略の成功につながると思っております。

 恐らく、富士山のような第二のトヨタをつくるのではなくて、小さい山がそこらじゅうにあって、全体として富士山より大きい、こういうような経済構造をどうしてもつくっていかなきゃいけない。少量生産、高付加価値というのは典型だろうと思います。

 そうなりますと、やはり担い手は中堅企業であり、中小企業に本当に頑張っていただかなきゃいけないし、農業を含めて、地方というものが活性化するような政策を徹底的にやっていくことが恐らく成長戦略の一番の肝だと思っております。

 そういう意味で、そういう方向でしっかり大臣として仕事をしていくつもりでありますけれども、せっかく出した法案が随分けなされておりますが、千里の道も一里からということで、ぜひ温かい目で見ていただければありがたいと思っております。

大畠委員 決して法案をけなしているわけじゃなくて、地域はもっと冷え込んでいますよ、真剣に仕事をやってくれということを私は申し上げているんですよ。

 ですから、そういうことも十分大臣の胸の中に入れて、そして、きょうは経済産業省の幹部の皆さんもおられますが、ぜひ、先人たちのDNAを思い起こして、実体経済とリンクした形の法案を出してくださいよ、次の通常国会で。それだけ申し上げさせていただきます。

 それから、これは日銀さんにお伺いしたいと思うんですが、結局、アメリカは、昨年の十二月から、月八百五十億ドル、日本と同じように国債を買って、それから一月、二月、三月で百億ずつどんどん減らして、ついに十月二十九日に終了するということを宣言したわけですね。

 したがって、ドルが買われて円が安くなったという傾向を受けていますが、日銀の金庫というのはどのくらい大きいかわからないけれども、国債は何ぼまで詰まるんですか。今度、年間八十兆円というと毎月七兆円ぐらいずつ買うという話になってきますが、来年も買います、来年も買うと、また八十兆円詰まって、多分、合わせて三百兆近くになるでしょう。

 何にも日本の金融には、どんどん金庫に入れても、幾ら入れたっていいんですか。いずれ出口戦略というのを考えなきゃならないですよ。それで、私はこれを質問するといったら、現在、そのような仮定の質問には答えられませんという話がきのうの夜来たんですが、そういう答弁かどうかわかりませんが、日銀の現在の考え方を教えてください。

雨宮参考人 お答え申し上げます。

 出口の御質問でございますが、先ほど申し上げたとおり、まだ、日本経済は物価安定の達成まで、順調にたどってきてはおりますが、道半ばでございますし、これを確実にするために、先般、追加的な金融緩和措置を講じたものでございますので、まだ出口について具体的な議論をすることは時期尚早であるというふうに申し上げているわけでございますが、時期尚早というのは、別に何も、私どもが出口について何か隠しているとか、あるいは目を背けているということでは決してございませんで、具体的に出口のときにどういう政策運営を行うべきかどうかということは、まさしくそのときの経済や物価の状況に依存するわけでございます。

 そうした変化に依存するわけでございますので、早い段階から具体的なイメージを持ってお話しすることは、かえって市場に対しましても混乱を招く可能性が高いということで、時期尚早ということを申し上げている次第でございます。

大畠委員 大体そういうお話がされるんだろうなとは思っておりました。

 ただ、私が申し上げたいのは、この異次元の金融緩和措置というのは、従来の考え方でいえば禁じ手ではなかったのか。日銀が一万円札を刷って政府が発行する国債を買い入れる、そこで市中に年間八十兆円、今度はばらまくわけですよね。それで、水の表面の温度は上がっているわけですよ。しかし、お風呂でいえば、底の方はもうどんどん冷え込んでいる。この二層化というか、表面だけが熱くなっていて、水面下といいますかお風呂の下の方では非常に冷え込んで国民が困っているというのが実態なので、いつまでもそういう禁じ手を、ことしも使いました、来年も使いました、よくなってきたらやめますというんだけれども、アメリカだって一年間でやめているわけですね。日本の場合、二年これを続けているわけですよ。

 だから、そこで経済産業省の方も、これはいずれ出口戦略を練らなきゃなりませんから、これについてきちっと準備だけはしておかなきゃならない。経済産業省も、そういう仮定の話は答えられませんという話が出てきておりますが、想定外のことは起こるんですから、三・一一の教訓ですよ、それからそれに備えておくことが必要なので、ぜひそういうことを大臣にはお願いいたします。

 あと、残り時間が少なくなりましたが、私が非常に心配していることを一問、質問させていただきます。福島の原子力発電所の汚染水対策の現状についてなんです。

 きのうもある方からいろいろ詳しく話を聞きましたが、凍土方式による地下水の遮蔽計画というのは、成功していただければいいんだけれども、それは、本当にうまくいくということを前提として今対策が練られているんですよね。ここら辺、凍土方式の計画の進捗状況と、溶接タイプにタンクは今切りかえていますが、その溶接タンクの切りかえ計画というのは来年の三月で終わるのかどうか、危険性の少ないものへの取りかえ計画というのはきちっとうまくいくのかどうか、この件について現状を教えてください。

糟谷政府参考人 まず、凍土方式の遮水壁でありますが、これは汚染源に水を近づけないという対策の一つでございます。この汚染源に水を近づけないという目的のためには、地下水バイパスでありますとか、建屋近傍の井戸、サブドレーンでのくみ上げですとか、それから雨水の土壌浸透を抑える敷地舗装ですとか、こういうことを並行してやっております。決して一つの対策がうまくいくということだけに頼らずにやっているところでございます。

 現在、六月に着工した後、四割近い凍結管の穴の削孔が完了しております。年度内の凍結開始を目指して進めておりますけれども、これまで発電所の中で十メートル四方の実証をやって、実際に凍るということを検証した上でやっております。それから、万一凍らないときに備えて、凍らない場合に水流を抑えるための補助工法、こういうことも準備をして、備えてやっております。

 それから、ALPSなどの汚染水の処理でありますけれども、既設のALPSに加えまして、増設ALPSそれから高性能の多核種除去設備、これは稼働を開始しております。これらの設備によって、これまで十六万トン以上を処理しております。東電は、これら以外にも複数の浄化設備の設置を進めております。これはストロンチウムを最大千分の一まで取れるというものでございます。こうした設備を利用することで、今年度内に貯水タンクの中の高濃度汚染水を全て浄化処理する、それでリスクを下げるということを目指して進めております。

 そうやって処理をした水については、タンクの御質問でありますけれども、多核種除去設備で処理をした水は、基本的に溶接型タンクに貯蔵することとしておりまして、ボルト締め型タンクに貯蔵する高濃度汚染水を速やかにゼロにしていくということを目指して進めております。

 着実に進めていけるというふうに考えております。

大畠委員 質問時間が終了したのでこれで終わりますが、ぜひ大臣には現場主義で経済産業省を率いていただきたいということを改めてお願いして、質問を終わります。

 ありがとうございました。

江田委員長 次に、木下智彦君。

木下委員 維新の党、木下智彦でございます。本日もお時間をいただきましてありがとうございます。

 きょう、朝からお話を聞いておりまして、田嶋理事であるとか大畠委員であるとか非常に大きな視点でもっともだなというふうに感じるような質問それから御答弁があったなと思うんですけれども、きょうは私、今回の法案について少し細かい点からいろいろと質問をさせていただければなというふうに思っております。(発言する者あり)余り細かくならないようにはしますけれども。

 今回の法案は、官公庁の需要に対して、今まで中小企業であるとか小規模事業者がなかなか入札に入れないであるとか、実際に契約に結びつかないというところを何とか改善して、それをうまく地域の活力につなげていこう、そういう趣旨については私非常に賛同するところが多いというふうに思っているんですね。

 ただ、どうしても、これを法案にしたときに、なかなか難しい部分がたくさんあるんじゃないかなというところで、どうしても法案の趣旨と中身がかみ合わない部分が私には多いような気がしております。

 まず一番最初に、そういう意味で聞かせていただきたいと思っているのが、官公需に対して、いろいろな業者が手を挙げてくる、もしくは手を挙げたいと思っているけれどもなかなか挙げられないという状況の中で、官公庁の方はどういうふうな基準で今まで業者選定をしていたのか。その基準について、まず、少し細かいところですけれども、大まかで結構ですのでお話しいただければと思います。

北川政府参考人 お答えいたします。

 官公需はこれまでどのように受注が決定されてきているのかということでございます。

 官公需におきましては、会計法にのっとった調達が前提でございまして、公正かつ最も有利な価格による契約を行うということで、競争入札による調達が原則でございます。

 競争入札につきましては、平成二十五年度の実績を申し上げますと、官公需実績総額八兆円のうちの約七割、約五・六兆円が競争入札による契約となってございます。

 加えまして、一部の契約については随意契約を行うことが可能となってございます。例えば、一者固有の技術を評価して契約する特命随契というものもございます。また、契約金額が非常に少額の場合は事業者複数からの相見積もりによりまして契約を行う少額随契が利用されております。平成二十五年度の実績によりますと、特命随契だと約一・三兆円、少額随契によりますと約一兆円ということになっております。

木下委員 細かいところまでお話しいただいたと思うんです。割と、そういう意味ではもともとの基準というのは、私は、文章上ですけれども、しっかりしているのかなと思っているんですね。それを、わざわざそこに中小企業、小規模事業者というふうなキーワードを入れて、どうしていくのかというところが一番大きな問題かなというふうに思っているんです。

 というのは、私は二十年間サラリーマンをしておりました。商社だったこともあって、買う方をやったこともありますし、売る方もやったことがあります。会社の中で、相当金額、年間何百億という形で調達をするような部署にいたこともありますし、売ることもあったんです。売り買いをする会社ですので、一番やはり買うときに気をつけることというのが、不文律として、不文律というかちゃんと決まりはあるんですけれども、しっかりとしています。

 一番大きなところは何かというと、買うときに、その相手先が商品供給力をちゃんと持っているかどうかということ。それから、商品供給力と同時に、その裏には部材の調達能力。要は、製品をつくるときにその会社が部材をどこからか買ってくるんですね。その調達力が資金的にもあるのか、それからネットワークもしっかり持っているのかということ。それから、もう一つ大きなところが、価格競争力があるのかどうか。入札に一番大きくかかわるところだと思います。もう一つは、品質管理能力。結局、納入されたものが均一の品質が管理されているのかどうか、そういうことが大きな要素になります。

 大体はこういうふうなことなんですけれども、もう一つ本当に重要なところは何かというと、研究開発能力。結局、そこから買って、それから先も同じような規格の商品をどんどんどんどん継続して買いたいわけです。そのときに、そこの会社が研究開発能力をしっかり持っているのかどうかというところが大きなまた一つの要素になってきます。

 そのときに、では研究開発能力というのはどうやったら生まれてくるのか。一番大きなところは何かというと、その会社が内部留保も含めてどれぐらいの資金力を持っているのかということになってくる。そうすると、おのずと選ぶときに大企業になってきてしまうんですね。

 そこが一つちょっと難しいところで、これを官公需といったときに、中小企業にそういう機会も与えるんだというふうにやるんですけれども、これは裏腹というのか、なかなか私は難しい部分だなと思っているんです。

 ここについて、実際にはどういうふうにそこをコントロールしていこうというふうに思われているのかというところを、大臣、非常にうなずいていただいているので、もしも一言あれば。

北川政府参考人 お答えさせていただきます。

 新規中小企業者の受注というのは、昨年産業競争力強化法の御審議をお願いした際に、創業をどうするかという御議論をいただきまして、その際、さまざまな御意見が出て、創業は創業として、その後、事業を続けるというのが実は難しいんだというお話をいただきました。

 したがいまして、創業してから五年、十年、そこを続けないと企業を起こしてもだめだという話をいただきまして、さまざまなこれまでの検討経緯を経て、一つ政府がやれることとして、創業してから受注機会があればそれを実績として民間のビジネスにもつながるんではないか、こういう考えで初めて提案しているわけでございます。

 現状の官公需におきましては、委員御指摘のとおり実績がないということでなかなか入れないということでございますので、それだけではじくのはちょっと考えていただいて、まずは入り口をあけてもらいたい、その上で、実際に、競争であったり、その性能、品質あるいは施工能力、委員がおっしゃったさまざまな条件に照らして可能性があれば受注できる、こういう発想でございます。

 具体的には、法律では、国の契約の基本方針でまず定めた上で、各省庁が例えば相見積もりで調達を行う場合に参入をしやすくしてもらいたい、あるいは、競争入札におきましても、それぞれ入札参加資格がございますので、規模が小さくても一つ上で参加できるように、入札に参加でございますが、そうしてもらいたい、あるいは実績がないからだめだということは言わないでもらいたいということを盛り込んでいきたいということでございます。

 こういったことでございますので、能力がないのに優遇をするという趣旨ではございませんので、競争の入り口に実績がなくても立たせていただきたい、こういう趣旨でございます。

宮沢国務大臣 今、民間のやり方を大変興味深く伺っておりました。恐らく大きな商社にいらしたんだろうなと思いながら伺っておりました。

 おっしゃるとおり、本当に総合的に評価していって、恐らくそこまで競争入札というものが多くはないのかなという思いで聞いておりましたが、一方で、官の場合は、基本的に競争入札をせざるを得ないというところがちょっと違いなんだろうと思います。

 その中でも、建築等々については、いろいろな要素を考えるというので総合評価方式といったようなものを導入してやっておりまして、そういうものを、今回の話とは少し違いますけれども、ほかの分野でもいろいろ考えて競争入札をしていくということが今後大事だろうと思います。

 今回は、ともかく、そういった厳しい民の世界があるところで、官公需の世界で少し経験を積んでいただいて、しっかりとした経歴ということで記録していただいて、民の世界に打って出たいというのが基本的な考え方でございます。

木下委員 非常にわかりやすい説明をいただいたなというふうには思うんですね。

 競争入札があるということで、どうしても法律的にこれを規定しなきゃいけないという部分は、ある程度はわかるんですね。ただ、やはり、本来あるべきことというのは何かというと、判断をする人、官の調達をする方々が、実際にその相手先がどういう会社で、本当にこれぐらいの潜在能力を持っていて、これから先も実際に調達していくに足るような会社なのかどうか、これを見抜く目というのが本当は一番重要だと思っているんですね。

 どうしても競争入札という部分があるので、ある程度の規定はしようがないのかもしれないですけれども、規定するのか、それとも、大臣がこうするべきだというふうに指導されるということも必要だと思うんですけれども、そういうことでもう少し調達をされる方の本来の目というのを育てていく、こっちの方が私は本当は重要なんじゃないかなと思っているんですね。

 それともう一つあるのが、そこの会社の調達能力といったときに、私の経験では相手先の信用調査をするんですね。信用調査をしたときに、売り先に対しては当然のことながら支払い能力、買い先に対しては、さっき言ったような要素を重要視した上で、総合的に言うと契約履行能力というのが判断要素になってくるということなんです。今回の場合は、その契約履行能力自体を、この法律で私が思っているのは、政府がそのリスクを負うという形になるんじゃないかなと思うんですね。

 要は、今まで実績がなかったようなところの契約履行能力は、やはりどうしても大企業と比べて低いわけです。そういったところに対してのリスクということをまあ言えば政府が負うんだということで、普通は、それは中小企業を育成するという意味では必要なのかもしれないんですけれども、そこをはっきりと私は、そうかどうかということを聞きたいんですね。

 やはり大企業には、リスクは大企業が負ってください、中小企業については、その契約履行能力、全部じゃないけれども政府が負うんですよ、そういうふうに私はこの法案を見ていて思うんですけれども、そういう解釈で正しいですか。

北川政府参考人 お答え申し上げます。

 二点の御指摘だったと思います。一つは各省で見ることができるのか、もう一つは信用リスクというところでございます。

 一点目の、各省の見る目というところでございます。

 今回、国の基本方針に加えまして各省の契約の方針も決めるということになっております。そこでいろいろ考えていただくわけですけれども、その際に、各府省が新規中小企業者に関する情報を得やすいように、中小企業基盤整備機構がそれぞれの新規中小企業者の情報を収集しまして、あるいは実績も含めて各府省に提供していく、各府省としてはそれを参考にして、企業を見る一つの助けにしてもらえればということを考えております。もちろん、御指摘のとおり、各府省の調達担当者が本当に力をつけることが重要ですので、それは呼びかけてまいりたいと思います。

 それから、信用リスクを国がとるのかということでございます。

 これは、我々としては、特に、できない企業のリスクを官公需という税金を使って行うものについてとるということは考えておりませんで、従来からも、例えばこれは東京都の現場の通知でございますけれども、その際も、中小企業に配慮する中で、先ほど申し上げたような入札資格下位のものを上に上げるときに配慮するとか、あるいは、その際にも、適正価格あるいは品質、こういったものをしっかり見るようにと両方ございますので、特に、できないものについて施工リスクをあえてとるというようなことではないだろうと考えております。

木下委員 今の後半の話を聞いていて、それであればわざわざ法律をつくる必要があるのかなと。そこの会社が能力があるかどうかを判断するわけですから、今までのやり方とわざわざ何を変える必要があるのかということが見えないんですよね。先ほど大畠委員も言われていたんですけれども、言えば細か過ぎるんじゃないのかなと。これは、はっきり言って調達側の心がけだけで十分な話なんじゃないかなということを少し感じてしまうんですね。

 それからもう一つは、大きなところでいうと、こういうことが昔ありましたということを言いたいんですけれども、私、十数年前、大阪府に一つ大きな物品を納入しようとしたことがあるんです。十億以上するようなものだったんですけれども。十億以上するといいながら、競合商品と比べて三分の一の値段だったんですね。ただ、その競合他社というのが大阪府に本拠を構えているメーカーだったんです。

 そうしたら、大阪府庁に行ったときに何をされたかというと、私が名刺を渡すと、うん、そやな、なかなかええ商品で安いな、そやけども、君ら、大阪の企業ちゃうやろ、もうそれだけでなかなかおっしゃることでけへんわと言って、私が渡した名刺をそのまま下の段ボールの中にぽろっと入れるんですよ。昔の役人の方でして、上着も着ていないし、草履を履かれているんですよね。

 そういうことをやられて、そういう人たちが調達を、今はそういうことはないと思うんですけれども、やはり心がけ次第だなということを一つ言いたいと思ったのは、そういう経験があったから、ちょっとそう思ったんですね。

 もう一つ大きなところは何かというと、やはり、これを突き詰めていった場合に、下手をすると、大企業の入札機会が奪われる可能性もないとも限らない、公正な形でやっていれば問題はないのかもしれないけれども。そうしてしまうと、マクロで考えたときには、本当にそれで日本の経済自体が支えられるのかという問題は、これを大きく考えたら、あるんじゃないかなと思っているんです。

 そこで、次の質問に移りたいんです。

 これもそれに関連したことなんですけれども、これはそもそも地域の活力創生につながるような政策だというふうに言われています。そうなったときに、今の話で、地域の中小企業であるとか、そういったところをある種優遇する形になるんだと思っているんですけれども、この法律だけとってみると、官公需という部分だけでそういうことになるのかなというのが、ちょっと私は疑問を感じるんですね。

 なぜかというと、その後の、ふるさと名物を支援するとかそういうのもそうなんですけれども、今までの感覚でいうと、やはり、地域に大きな会社があったり大きな工場があったり、そこに対して中小企業、小規模事業者であるとかが部品を納入したりとかして、それが盛んに行われることによって労働力も相当集まってきて、そうすることによって町が活性化する、小売業も発達していく。それが一番大きな、地域、町の活気につながってくるんじゃないのかなというふうに思っているんですね。

 こちらで見させていただいた資料にも、中小企業の景況調査というのがあって、全国どこを見ても、やはり一番景気がまだ鈍っているというのか、まだ落ち込んでいるなというふうに考えられているところが小売業。小売業をやはり伸ばしていくというふうにするためには、直接的に手を入れることが必要なのかもしれないですけれども、そもそもは、私がさっき言ったように、地元に大きな企業であるとか工場をどうやって戻してくるのかということを一番最初に考えるべきなんじゃないかなと。

 ただ、今の状況の中では、海外に工場が行ってしまったり、東京に一極集中したり、そういう形にどうしてもなっている。その中で、そこに対するカンフル剤というのが本来は必要なんじゃないかなと私は思っているんですけれども、どうしても、この法律だけとってみると、本当の特効薬になるのではなくて、まずは中小企業、何とか生き長らえてくださいよ、下手するとそういうふうなことにしかならないんじゃないかなと思っているんですけれども、そのあたりはどういうふうに大臣はお考えかなと思いまして、お聞かせください。

宮沢国務大臣 もちろん、この法律だけで中小企業がもう見違えるように変わってくるとは当然思っていないわけでございまして、先ほど大畠委員にも申し上げましたけれども、やはりこれからは、中堅・中小企業というものに、ある意味では成長戦略の大きな歯車として頑張ってもらわなければいけないと思っておりまして、そういう政策を徹底的にやっていくのが我々の務めだろうと思っております。

木下委員 まず、ここは非常に難しい。今国会、こういう議論がもう少しあってしかるべきなのかなと。今、まち・ひと・しごとと言いながら、細かい部分に対しては目をうまく向けていこうという、これ自体を否定するわけではないんですけれども、やはり大きな目で、日本の経済構造自体をどういうふうにてこ入れしていくのか、ここの部分についてもう少し、大臣、もっと表に出してお話しいただきたい。これが本来国がやるべき姿なのかなというふうに私は思っていますので、その辺、今後もお願いしたいなと思っております。

 最後にもう一問、お話をさせていただきます。

 先ほどもちらっとお話ししましたが、国のふるさと名物への関与というお話なんですね。

 事前に配られた資料の中でも、いろいろな形で事例が出ています。例えば今治タオルであるとか、甲州のワインであるとか、何個かこういうふうにして出てきている。私は、これを見させていただいて、誰もが気づいていらっしゃると思いますけれども、これは国が関与してどうこうというよりも、地域の人たちが本当に努力をして、どうやれば売れるんだろう、どうやればそれが地域の振興にもつながるんだろうと一生懸命考えられてつくられた商品だ、だからここまで伸びたというふうに思っているんですね。それに国がどう関与していくのかということは、また一つ大きな問題だと私は思っています。

 というのは、都道府県だけ見ても四十七都道府県があるわけです。当然、それ以外にも地域というのは細かく分かれています。大きく分けて四十七都道府県。それぞれが地域の名産物をつくります、名物というのをつくりますと四十七個出てきて、それがずらっと並んでも、結局、埋没するものは埋没してしまうんじゃないかな。

 本来やるべきことは何かといったら、本当に頑張って何とかしようと思っているところを後押ししてやる。そのためにこういうことをつくろうと思ったんですけれども、どうしても国がこれを法律としてやった場合には、押しなべて同じように、やってくださいと結局なってしまう。これをやっていても余り効果が出ないんじゃないのかなということなんです。

 そこがちょっと私、この法律案を見ていても解釈に苦しむところで、そういうことに対しては、政府としてはどういう措置を考えようとされているのかということをお話しいただけますか。

北川政府参考人 お答えいたします。

 国が支援してどういう実効が上がるのかということでございます。

 中小企業地域資源活用促進法、これは平成十九年に制定させていただいておりますけれども、まず、県が何がしか資源を指定して、それが一万四千。それから、事業者の方が計画しているのが千二百ぐらいでございます。内訳を見てみますと、売り上げが一億円以上のものが一割ぐらいでございまして、おっしゃるとおり、成功しているものと成功しているとは言いがたいものがございます。

 私どもは、今回の法律案では、やはり頑張って成功を目指している方を応援しようという考えでございますが、いろいろ事例を分析しますと、やはり市町村が軸となって地域ブランド化していく例、あるいは大消費地のそれを実際に売っている方と連携して何が売れるか考えている、こういったものが成功しているということが大体判明してまいりましたので、今回の改正案ではそういった要素を法案に取り入れて、特に消費地目がけて戦略を立てて売っていこう、こういう方を重点的に応援していこうということでございまして、特に、全てを応援するというものではないということでございます。

木下委員 わかるような気もするんですけれども、そうはいいながら、実際に、自分たちの努力で今まで物を売ってきて、それなりに成功し、よし、これからも一生懸命頑張ろうと思っているところはたくさんもう既にあるんですよね。だから、例示が出ているんだと思うんです。

 その人たちの立場にとってみたら、私は思うんですけれども、国はわざわざ余計なことをしないでくれよと。せっかく私たちが一生懸命やってここまで伸ばしてきたのに、言っちゃ悪いですけれども、ほかにげたを履かされたところが出てきて、競争が激しくなるというふうにいったら、俺たちが今まで知恵を絞りまくって、一生懸命物を売ろうと思ってやってきてここまで伸びてきたのに、それと同じようなことを国が後押しするのか、まあ市町村が後押しするという話もありましたけれども、そういうことになりかねないんじゃないかなと思っていて、それで、そこにわざわざこういう形で法律をつくって関与するというのが、それもまた私はちょっと理解に苦しむんですよね。

 私は見ていて思うのが、この法案の中を見ていても、そういうふうに言いながら、具体的に何をしたいのかわからない。ちょっと細かい話で、あと数分しかないのであれですが。

 地域ぐるみの取り組みを促進するために、ふるさと名物をてこに、市区町村が積極的に関与することを法定というふうに書いていて、では、どんなものがあるのかなと法案の中を見てみたら、四条二項には、関係市町村の長は、前項の地域産業資源の内容に関し、当該都道府県知事に対し、意見を申し出ることができる。それから、十三条二項には、都道府県及び市町村は、基本方針を勘案し、その地域の自然的経済的社会的条件に応じて、中小企業による地域産業資源を活用した事業活動を促進するため総合的かつ計画的な施策をするように努めるものとするというふうに書いているんです。

 これが、さっきの、市町村が積極的に関与することを法定と言っている、積極的というのがどういうことを言っているのかが全く私にはわからないんです。何をしたいのかということが全然見えない。

 そこで聞きたいんですけれども、成立した場合に、実際にどのような運用というのを想定しているのか。何か見ていると、私の印象では、申しわけないですけれども、文章のお飾りというのか、文章はきれいだけれども実際にワークする姿が見えないので、そこを最後にちょっとお話しいただいて質問を終わりたいと思いますので、よろしくお願いします。

北川政府参考人 お答えいたします。

 市町村が具体的にどうするのかということでございます。

 先ほど申し上げましたとおり、地域ブランドをつくっていくには、やはり市区町村が中心となって、周辺を糾合して、あるいは適さない人は入らないとか、いろいろ考えてやっていくというのが成功事例の一つの方法であります。

 中小企業政策も、基本的に、国が全てをいろいろやるのではなくて、市町村ベース、地域ベースでやっていこうというのが最近の我々の考え方でございます。

 昨年お願いしました産業競争力強化法でも、地域の創業ということで、市町村が地元の民間団体と一緒になって創業を支援していく、こういうことで昨年お認めいただいたところ、既に百を超える市町村から、その計画に賛同してやっていくというお答えをいただいています。具体的に始まっております。

 やはり市町村、そこで、特に、先ほど富田委員のお話もございましたが、首長さんの力、あるいはそれを支える周辺の力によりまして、地域をリードして物を仕上げていく。これがないと、国が幾ら考えても現場では動きませんし、そういうところではないかと考えております。

木下委員 これで質問を終わりますと言ったんですけれども、一言だけ言いたいんです。

 今の話を聞いていて、市町村の首長さんが力を持ってと言うんですけれども、その市町村の首長は、そもそもそういうことが役割なんですよ。わざわざこんなことを言わなくたって、地元を何とかしようというのが役割なのに、一々そんなことをここでやる必要があるのかどうかが、やはり何遍聞いてもわからなかったというのが感想でございます。

 またよろしくお願いします。ありがとうございます。

江田委員長 次に、小池政就君。

小池(政)委員 小池政就です。おはようございます。

 法案につきましては、今、木下委員からも、何がしたいのかわからないということでありますとか、また先ほど、ないよりはあった方がいいよねという程度の法案かなとも私も思うんですが、大臣もせっかく出したということでありますから、せっかくですので私も質疑をさせていただきたいと思います。

 まず、政府調達に関してでございます。

 今回の政府調達の目的として、ベンチャー企業に対する配慮ということで、今、開業、廃業率が低いのを高めていこうということも一つあるのかなと思うんです。一応、ベンチャーに対する公的な支援というのは、何もなされていなかったわけではなくて、日本においてはほかに見劣りしない程度に行われていたわけでございます。ただ、その中で、ベンチャーキャピタルの投資の低迷とか労働市場とかいろいろある中で、改めて今回のような施策というものも考慮されたのかなと思うんです。

 今回、恐らく、最初の買い手として、政府調達に対する、十年未満のベンチャー企業に対する配慮ということを考えているところだと思うんですけれども、果たして、その後、このような企業が自立的に販売を促進していく、開拓していく、そのようなところにどうやってつながっていくのか、その点についてどんな考えを持っているか、まずお聞かせください。

    〔委員長退席、富田委員長代理着席〕

宮沢国務大臣 先ほど田嶋委員にも答弁させていただいたんですが、日本の場合、ベンチャーといいますか、新規創業が本当に少ないという風土があります。それ自体、恐らく、中小企業というものが大変多くて、新しい企業というよりは、第二の創業的なものも結構あるということも若干あるとは思いますけれども、いろいろな新しい企業が出てこないということについては、やはり、若者だけではありませんけれども、本当に新しい企業をどんどんつくって、失敗を恐れずにやっていきたいという気持ちであります。

 そういう中で、今回は、新しい企業につきましてはなかなか実績がないというようなことから、販路が拡大しない、また、情報発信といった意味でもなかなか難しいというような話もありまして、ともかく、呼び水と言ってはなんですけれども、官公需の分野で、やはり新規中小企業につきましてある程度配慮するということで、少しそこで実績をつくっていただいて、そして民の世界で活躍していただきたい。

 もちろん、活躍できる企業、できない企業は出てくるかと思いますけれども、ぜひともそういった意味では、官の世界で少し実績をつくっていただいて、それが将来に役立つようにしたい、こういうことであります。

小池(政)委員 その実績の先がなかなか、どういう戦略を描いているかということが余り見えないわけでございますが、恐らく資本提携でありますとか技術提携等は次のステップにつながっていくかと思いますし、また、ぜひ考えていただきたいと思うのが、日本にもあります中小企業技術革新制度、SBIR制度ですね。今、主に設備投資の支援ということを考えているわけでございますが、これを見直し、かつ、これに対して連動させていくというような観点が非常に大事だと思っております。

 アメリカにおいても、当然、政府調達という、そのような取り組みはあるんですが、アメリカの場合、SBIR制度はフェーズが三つに分かれていまして、まずフィージビリティースタディー、その後で研究開発、その後で商業化という形で、その段階段階でプロの目ききが入って、それをクリアして最後に政府のお墨つきという形で調達にたどり着く。

 だからこそ、市場からもそのような実績が認められて、次につながっていくというような取り組みがある中で、日本の場合、残念ながら、その制度、名前は同じでありますけれども、そこまでいっていないということからも、出口を見据えて、ぜひそのような取り組みを御考慮いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

北川政府参考人 お答えいたします。

 SBIR制度は、委員御指摘のとおり、日本にも今から十五年ぐらい前にできた制度で、特に研究開発型の企業に対する国の研究開発的な補助金を使っていただく、こういう制度でやっております。

 おっしゃるとおり、その成果と、それから先のビジネスの発展というところについてはまだ課題があると思いますので、検討させていただきたいと思います。

小池(政)委員 ぜひ、この機に考えていただきたいと思います。このような連動というのは非常に大事でございますから、お願いいたします。

 また、今回、政府調達に関しまして、Eコマースというのをどう考えているかということをお尋ねさせていただきたいと思います。特に、小規模であるほど、このEコマースの有用性というものも高まるところでありますし、調達の手段としても、これから恐らくそのようなことを考える、そういう段階に来ているのかなと思っております。

 その点について、今どのような方針を持っているか、教えてください。

北川政府参考人 お答えいたします。

 政府調達におけるEコマースの件でございます。

 これにつきまして、経費の削減あるいは事務コストの低減、こういった観点から政府一体となって取り組んでおるところでございますけれども、経済産業省といたしましても、平成二十四年度以降、広く簡便に価格情報を収集し、安価に調達を行うことが可能となるというふうにEコマースを考えておりまして、調達改善の取り組みの一つとして取り組んでおります。例えば、平成二十五年度は合計五件の物品をインターネット取引によって調達をしてきているところでございます。

 経済産業省といたしましても、今年度の調達改善計画において、インターネット取引の調達を拡大していくということを考えております。

小池(政)委員 今の五件の分母は、何件ですか。数%かもしれませんけれども、大体どのくらいの割合で今取り組まれているか、わかれば教えてください。

北川政府参考人 済みません。ちょっと分母は今持っておりませんが、極めて少ないということは事実でございます。

小池(政)委員 極めて少ないということでございますから、その点は考慮していただいて。

 また、特にこれから小規模事業者にとりましては、Eコマース、販路を広げるためにも、外に目を向けていくというような姿勢を促すことも非常に大事でございますから、政府の方から、そのようなものを排除せずに、しっかり考えていただきたいと思います。

 また、今回の調達計画におきましても、各省庁が実施していく。たしか経産省に報告ということかとは思うんですけれども、その検証の仕組みというものはあるんでしょうか。

宮沢国務大臣 今回の法律のたてつけは、国等の契約の基本方針をまずつくります。そして、それに基づいて、各省庁等がそれぞれの契約の方針を策定するということ。

 そして、今のお話と関連して大事なことは、契約の実績の報告が経産省に来る、そして経産省においてそれを公表するということにしておりまして、日本の役所というのは、公表されると案外真面目にやるものでございまして、それなりにワークするのではないかなと思っております。

小池(政)委員 真面目にやるのは当たり前だと思うんですけれども、全体像を持った上である程度やっていかないと、それぞればらばらで、それぞれ真面目にやっていますよということでは、何のための政府調達の方針かということがわからないと思うんです。

 先ほどの、アメリカにおきましても、ある程度やはり省庁間で共通のルールがあって、制度もそうですけれども、そのような中で各省庁が自分たちで調達を行っているということもありますので、このような取り組みというものを、ぜひもう少し包含的に考えていただきたいと思います。

 また、これから進んでいきます経済連携、及びWTOも日本が加盟しているところでございますけれども、政府調達に関しまして、このようなWTO、EPA、TPP、そこら辺と今回のこの施策との整合性というものはどう考えられているんでしょうか。

宮沢国務大臣 WTOでは、外国物品、企業に対する差別の禁止等々というのが定められておりますし、TPPはこれからでございますけれども、EPAにおいても大体そういう内容が含まれております。

 今回の官公需法の改正で、例えば、新規企業について、一定の配慮をする等々ということを決めておりますけれども、新規企業で、要するにつくって十年以下の企業であれば外国企業も当然排除されるものではございませんので、WTO等との関係で問題が起きるということではないと思っております。

小池(政)委員 そうすると、そこについても内国民待遇という形で、同一の対応になるということですね。

 その点で考えなくてはならないのは、では今回の制度によって国内の十年未満の企業に対してどの程度の効果があるのかということを今の点も含めて考えなくてはならないということと、それから、情報共有をしっかりとしていくということでございますから、今のお話ですと、このような外国企業に対しても英語で積極的に情報を発信していくつもりなんでしょうか。

    〔富田委員長代理退席、委員長着席〕

北川政府参考人 お答えいたします。

 この法案改正後におきましても、引き続き、政府調達協定、そういったものとの整合性を確保してやってまいりますので、その点については遺漏がないようにしていきたいと思います。

小池(政)委員 国内でそのような制度に従っていくというのは当然でありますけれども、また一方で、相互主義という形で、日本がここまでベンチャーに対して開放して、調達についても促すということであれば、相手に対しても、やはり日本のベンチャーに対して導入する、そのような門戸をぜひ広げてもらいたいということもしっかり主張していただきたいと思います。

 次に、さっきの地域の産業資源活用事業ということでございます。

 この点について、中小企業を今回配慮していくということでございますけれども、この認定要件をまずお聞かせいただけますでしょうか。

北川政府参考人 お答えいたします。

 基本的には、中小企業者そして組合といったものが認定の対象の主体になるわけでございますけれども、要件といたしましては、法律の構成といたしまして、まず、都道府県が指定した地域産業資源を活用するというのが一つ。それから、主務大臣が策定する基本方針に適合していること。あるいはまた、事業内容及び資金計画が適切なものであること。事業でございますので、それがしっかりできるかどうかということでございます。それから、方針では、具体的には、新しい商品、新しいサービス、これに新規性があって、差別化が図られていること、あるいは域外への新たな需要が見込まれる、こういったことを考えております。

小池(政)委員 その点において、都道府県ということかとは思うんですが、国の方からも、例えば、経営計画がどうなっているんだということでありますとか、また、今回、地域活性化ということを目標にしているわけでございますから地域活性化効果とか、そういうものもぜひその段階で私はしっかり踏まえるべきではないかなと思います。

 中心市街地活性化法とかでありますと、項目を定めて数値目標等をしっかりと設定しているところでございますけれども、今回のような件も、また先ほどの木下委員のような公平性の観点というところもあるかと思いますし、何を基準として、社会厚生的にどのようなメリットがあるからそのような取り組みを行うんだということをしっかり考えていただきたいと思うんですが、その点はいかがでしょうか。

北川政府参考人 お答えいたします。

 この改正案は何を目指しているかということでございますけれども、数値で申しますと、例えば五年間で千ぐらいの市町村経営の計画が出てくることを考えております。五年間で千ということでございますので、年間二百ぐらいということでございます。その結果、委員御指摘のとおり、地域の活性化というものがどれぐらい図られるかということを見ていきたいと考えております。

小池(政)委員 ぜひその中身を見ていただきたいと思います。

 そこで、先ほどの木下さんの話ともかかわってくるんですけれども、国の関与についてであります。

 このような事業を行うことによって、当然、同様の商品を扱っている競合他社でありますとか、また同じ業態の人たちに対しての公平な競争条件というものがゆがめられる可能性があるわけでありますけれども、その点について、そこをどうやって確保していこうかということを考えているのか、この点、お答えください。

北川政府参考人 お答えいたします。

 この法案の目的でございますが、それぞれの地域の中小企業の方の創意工夫ということによりまして、地域資源を生かした特色ある商品、役務、サービスに関するビジネスを促進するということで考えているわけでございます。地域経済の活性化ということでございますので、日本全国さまざまな地域がございます。もちろん、先ほど御指摘のように、先発の事業者の方と競合するのではないかという御指摘がございますが、やはりビジネスでございますので、地域ブランド化して成功しないと競合相手にもなっていかないということでございます。

 そういった観点から、特に、先ほども同じような答弁を申し上げましたが、ビジネスにならないものまで応援して何かを活性化していくことは無理だと判断しておりますので、そういった観点から、ビジネスの競争の中で地域ブランドを生かして地域を活性化していただく、それを市町村レベルで考えていただいて、国はそれを後ろから応援していく、こういう考え方でございます。

小池(政)委員 大臣にお伺いさせていただきますけれども、今のは意義、それからメリットの方でございますけれども、デメリットの方をどう考えていらっしゃるか。国の関与によって、公平性の確保というところから、どのような点というのが本来考えなくてはならないデメリットだと思いますか。

宮沢国務大臣 私の地元ですと、熊野筆といって、昔は書く筆だったのが化粧筆になって、いろいろな会社が大変元気に競争している、こういう状況でございます。

 今の御指摘ですと、やはり、何よりも地域経済全体の活性化という観点が大事でありまして、一部の業者が不利になり、一部の業者が有利になるということは我々が望んでいるわけではございませんので、適切に市町村で判断していただけるように、私どもからも地方の方にその旨伝えたいと思っております。

小池(政)委員 デメリットの点をしっかりと認識していただきたいと思うんですが、代替的な製品が排除されるとか、本来行われるべきイノベーションが阻害される。本来はみんな頑張って消費者にしっかりと選択してもらえるように開発しているわけでございますから、そういうものが阻害されたり、インセンティブが残念ながら排除されたりするというようなことをしっかりと含めて考えていただきたいと思います。

 きょうは公取にも来ていただいておりますけれども、その点について、どの程度進めば公平な競争条件をそれが阻害しているということが考えられるのか。一般論であると思いますけれども、ちょっと教えていただけますか。

松尾政府参考人 お答えいたします。

 御質問のございました公的支援が競争条件に与える影響につきましては、一般的には、競争関係にある事業者のうちの一部の事業者に公的支援が行われた場合、その影響の程度を定量的に判断することはなかなか難しいところがございますが、これら事業者間の競争条件に一定の影響を与えることはあり得るというふうに考えております。

 したがいまして、一般論として申し上げれば、御質問の地域産業資源活用事業のような補助金等に関連した施策の実施に当たりましては、所管官庁において、競争への影響につきましても十分考慮した上で適切な運用を行っていただく、こういうことが重要なことであるというふうに考えております。

小池(政)委員 今の点はしっかりと認識していただきたいと思います。

 特に、最近は、ふるさと納税ということで、納税していただいた人たちに対して各地域で、また特産品と認定して、それをどんどんプレゼントとして配っているんですね。今回のものもそうだし、このプレゼントでも認定された、そのような企業にとってみれば、非常に、ほかの何にもないところに比べればメリットが大きくなってくるわけでございます。それが余りに過度に特定の企業等にそのような施策が集中しないように、ここはしっかりと検討すべき点だと思います。大臣、いかがでしょうか。

宮沢国務大臣 私どもの権限の範囲内でしっかりと配慮してまいります。

小池(政)委員 ぜひ、その点をしっかりと踏まえながら、このような取り組みを、もう少し実効性を高めて行っていただきたいと思います。

 少し時間がありますので、同じく地域に対しても影響があると思われます電力の接続の保留の関係について、少し前回の質疑を踏まえてまた御質問させていただきたいと思います。

 まずは、今の状況を参考人の方からお伺いさせていただきたいと思うんです。保留状況が続いてまいりましたが、その後、九電の方から、地熱とかバイオマスは免除しますよ、ただ、当日に、いやいや、そんなことはないですよというような発表があったり、また、九月末までの申請については、五十キロ未満についてはこれを受け入れの対象にするとかいうことを今検討、また発表されているようではございますが、今どのような状況になっているか、教えてください。

上田政府参考人 九州電力によります接続の保留問題の現状でございますが、御案内のとおり、九月二十四日に、最初に九州電力が接続申し込みへの回答保留を公表いたしました。その後、政府は、九州電力に対しまして、地元の声に十分耳を傾けながら、どういった対策が可能か等々の検討を求めてきたところであります。

 それから、現状でございますけれども、これは十月二十一日でございますが、今委員御指摘のとおり、十キロ未満は住宅用ということで、そもそも今回の保留の対象外であったわけでございますが、十キロを超えまして五十キロまでのいわゆる小規模案件につきましては、接続保留の申し込みがあった時点のものにつきまして、その回答保留を解除する。これは、住宅等々についても相当大きなものがあるということでございますので、これを行いました。その回答保留の解除の対象になったものは約一万一千件ございます。

 それ以外のものにつきましては、地熱、水力等も含めまして、現状ではまだ五十キロワットを超える以上のものについては接続保留の対象となってございまして、約五万四千件が接続申し込みへの回答が留保されている、こういう状況でございます。

小池(政)委員 まだ多くの人たちが保留の状況にあるということでございます。

 その中で、前回もお伺いさせていただきましたけれども、再生可能エネルギー事業者ではなくて一般電気事業者による越境販売でありますとか、また発電所の増設計画というものがあるわけでございますけれども、そのようなものというのは、今対象となっているような保留、そのような状況については、影響はないと考えていいんですか。

上田政府参考人 お答え申し上げたいと思います。

 一般電気事業者の方が越境販売を行うケースあるいは発電所を増設するケース、それが今の再生可能エネルギーの導入にどういう影響を与えるかということでございますが、例えば接続保留中の一般電気事業者、今の例でいえば九州電力でございますが、その九州電力が他の一般電気事業者、例えば中国電力管内で小売を越境販売して行う、こういうことは現在の自由化の範囲内で可能であるわけでございますけれども、その場合には、当該接続保留をしている九州電力管内の再生可能エネルギーの受け入れ可能量は一定程度拡大する可能性はあるわけでございます。

 他方で、九州電力が中国電力にその電力を売るということでございますので、販売先、今の例でいえば中国電力の方の受け入れ可能量というのは、その分需要が減少いたしますので、再生可能エネルギーに関する受け入れ可能量というものも減少する。

 つまり、九州電力、中国電力、越境販売のいかんにかかわらず、日本全体といたしまして再生可能エネルギーの受け入れ可能量というものは基本的に変わらない、こういう状況になっているかと思います。

小池(政)委員 今のお話は日本全体に広げてしまっておりますけれども、九電管轄で見たらどうなんでしょうか。需要が下がった分、再エネの導入の幅というのが減ってしまうんじゃないでしょうか。

上田政府参考人 九電管轄内、例えば、逆のケース、中国電力が九電管内にその越境販売をして、九電の需要をとってしまった場合のお尋ねかと思いますけれども、そういう場合は、当然ながら、九州電力管内の需要をとってしまうことになるので、九州電力そのものの需要が落ちるということになりますので、再生可能エネルギーの九州における受け入れ可能量は減ることになるわけでございます。

 他方で、日本全体と申し上げていますが、中国電力からすると、需要をとった分だけ中国電力の需要量というものはふえていることになるわけでございますので、需要がふえると中国電力の再生可能エネルギーの受け入れ可能量も一般的にはふえると考えられますので、九州電力が減った分だけ中国電力管内の受け入れ可能量がふえる、そういう構造になっているかと承知しております。

小池(政)委員 他方でという話でありますけれども、そうすると、では、今九電で保留になっている再エネの事業者の供給というのは、今おっしゃった中国のあいた分の需要、そこを満たすような、そのような制度になっているんですか。

上田政府参考人 今申し上げたとおりだと思いますけれども、今、御存じのとおり、電力事業というのは一部自由化をされておりますし、先般のシステム改革で、家庭部門まで含めて全面的に自由化が行われるという見通しになっております。

 そういたしますと、電力事業者相互間でいろいろな電力需要の垣根を越えて電力の販売ということが可能になる、そういう仕組みになるわけでございます。

 そういたしますと、九州電力が中国電力管内に売ることも、中国電力が九州電力管内に売ることも、さらに言えば北海道電力が九州で売るようなことも、その逆のことも一般的に言うと可能になるわけでございまして、そのときに再生可能エネルギーの受け入れ可能量というものにつきましては、今申し上げましたとおり、減るところもあればふえるところもある、総量としての受け入れ可能量は基本的に変わらないという構造になっている、こういう状況かと思います。

小池(政)委員 長官がそうおっしゃるのであれば、私も、広域でその需給を見て、しっかりと導入可能量を見る必要があると思います。

 また、一般電気事業者の接続につきましても、託送供給約款を見ると、これは大体ほかの九電も東電もみんな同じなんですが、承諾の条件についても、ここでも電気の需給状況ということがあるわけでございます。ですから、順番等もあるかと思いますけれども、九電の今の状況というのは、この約款にあるような需給状況を踏まえてどう考えるべきかということをしっかり検討した上で、私は、これからの増設計画も本来は考えていかなくてはならないと思います。

 既にもうリプレースメント等も含めましてアセスメントが終わった、まだ運転されていない全国の設備容量というのが九百万キロワットぐらいあるわけでございますから、その点も含めて、これは本当に、経産省がそこまで想定しないで、このような今のあり方というものを放置してしまった結果かと思っておりますけれども、この先、また火力との競合みたいな、そんなことも含めて大きな課題となってくる件でございますから、しっかりとこれから考えていただきたいと思います。

 時間になりましたので、これで終わりにします。ありがとうございました。

江田委員長 次に、杉田水脈さん。

杉田委員 次世代の党の杉田水脈です。本日もよろしくお願いいたします。

 官公需法の改正案ということなんですけれども、まずちょっと大きな視点から、そもそも官公需というのは何を指すのか。これは、国や地方公共団体などが物品を購入したりとか、サービスの提供を受けたり、工事を発注したりすることという形にはなっておるんですけれども、この官公需のあり方とか、それぞれの、そこの地方地方によって官公需が占める大きさというのがかなりばらばらではないかというふうに思うんですね。

 例えば、ある一定程度の大きな都市でしたら、多分、企業もたくさんあるでしょうし、官公需に頼らなくても普通に企業活動というのが行われているような企業はたくさんあるかと思うんですけれども、よく言われます、地方の方に行きますと、一番大きな事業所が役所であったりとか、ほとんどの企業が役所の仕事を頼みに経済活動を行っているというような地方なんかもたくさんあるかというふうに思うんですね。

 今までこの官公需、行革の中でも見直しされたりとか、いろいろなことが起こってまいりました。例えば、随契とかが一般的であった時代というのがありまして、そういったときには、今までのような、地元の中小企業がきっちりと役割分担をしながらそういう官公需を担っていたというところが、やはり経済の原理に照らして競争原理を入れていって、ほとんど随契というのが、金額で区切られたり条件で区切られたりとかしたのに該当した場合以外はもう全て競争入札になったりしていく中で、どんどんとそういった中小企業が、特に地元の中小企業がとれなくなっていったりとか、非常にこういう一つの法案とか法案の改正に左右されているような現状があるというふうに思います。

 今回の法律でも、全国に好循環を波及させるための改正案であるとは思うんですけれども、例えば、官公需のみ、官公需がほとんどだというような地方もあると思うんですけれども、そういったところとの関連性とか、どのように考えていらっしゃるかをまず最初にお尋ねしたいと思います。

北川政府参考人 お答えいたします。

 地方経済との関連、地方はまさに官公需の割合が高いというのは、ちょっと今数字はございませんが、一般的な認識としてございまして、そのうち、都道府県、特別区、そして人口十万以上の市を対象といたしました官公需を見てみますと、十二兆八千億円ございます。国が約八兆円でございますので、そこまででも国より多いということでございますが、このうち、中小企業、小規模事業者向けの比率を見てみますと、今申し上げたベースで七五%を超えております。地方に行くほど官公需の中で中小企業、小規模事業者の割合が高いということを認識してございますので、今回の法改正によりまして、そこへも作用できるようになっていければと考えております。

杉田委員 この部分、相反する二つのものをバランスをとっていかないといけないというところに非常に難しさがあるというふうに思っております。

 経済の原則の重要性を踏まえ、市場における競争性を阻害することなく、かつ納税者の利益を損なうことを回避しながら、こういったことを念頭に置きながらも、地元の中小企業の人たちにどのように参入をしていっていただくかという、本当に二つの相反するところをどのようにバランスをとっていくかというところが一番難しいところだと思うんですね。

 これが今回の改正によってどのような形になっていくのを理想とされていらっしゃるのか、そのあたりもお尋ねしたいと思います。

北川政府参考人 お答えいたします。

 官公需、私ども国等の契約でございますので、予算の適正な使用に留意する、これが大前提でございまして、これは改正後も変わらないわけでございます。

 一方、考えておりますのは、創業間もない中小企業は、実績がないということで、参入できない、参入しにくいということがございます。ここでそれを参入しやすくするということで、実績を得ていくということを考えております。

 端的に言いますと、ある方のお言葉をかりれば、能力はあるけれども実績がない、こういった方の参入機会を大きくするということだろうと考えております。

杉田委員 説明に来ていただいたときも、官公需の市場が八兆円ある中で、新規の事業者が入ってこられる割合というのが今一%以下であるので、これをできる限り大きくしていきたいというような思いがあって今回の法改正がなされるといったようなこともお聞きしておりますので、そのあたりはしっかりしていっていただきたいなというふうに思います。

 こういった官公需、今かなり形が変わっていきつつあるというふうに思っております。工事の発注などの分野に関して言わせていただきますと、PFIという手法がありまして、かなりこれを採用しているような自治体も多くあると思います。

 この官公需の中で、PFIとなると、直接中小企業とかが参入してくるというのではなくて、特別目的会社の中にそういった中小企業を参入しやすくするとか、地元の企業ができるだけ主体になってPFIの事業を受けていくというようなことも考えていかなければいけないというふうには思うんですけれども、このPFI法と官公需との関係について、今どういう形になっているのかというのをお尋ねしたいと思います。

北川政府参考人 恐れ入りますが、PFI法とこれの関係を正確にお答えする立場ではないので、申しわけございません。

 官公需におきまして我々が考えておりますのは、例えば総合評価落札のような、性能を基準に落札をしていく、あるいは地域の精通度合い、こういったものを反映しながら評価するというようなことを考えておりまして、結果的に、能力のある方、能力のある民間企業が入れるような方法を考えていければと考えてございます。

杉田委員 今お答えいただいたとおり、PFI法のメリットというのは、性能発注という部分にあると思います。

 やはり、今までの仕様発注、そこの地方公共団体が、こういう形でこういうものをつくってほしいので、こういう形でやってくださいという形で仕様発注をしていると、これはなかなか新規事業者が参入しにくいというところがありますけれども、ここの部分を、こういう性能のものを我々は求めておりますといったような性能発注に変えていくということが、これはまた新規の参入をふやしていく一因にもなっていくというふうに思いますので、単に新規のところが入っていきやすいというような改正だけではなくて、こういったPFI法との関連、それから、PFIの事業になっていく中での性能発注のメリットというところにもうちょっと着目をしていただいて、そういった形のものをどんどん推進していく中で、新規事業者だとか地元の中小企業が参入しやすくしていくというようなこと、これは新しい視点として推し進めていっていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

北川政府参考人 先ほど申し上げた総合評価落札方式も、委員のお言葉どおり、性能発注ということでございますので、こういった方式を広めていきたいと考えております。さらに、地方自治体においても、こういった性能発注、総合評価落札方式の活用を進めていただくことが重要と考えてございます。

 今後、地方自治体とも意見交換をしながら、こういった取り組みを広めていきたいと考えております。

杉田委員 こういったPFI法の議論なんかも、ほかの委員会でいろいろなされております。そういった視点からこの官公需法の改正というのを見てまいりますと、どうもこの経済産業委員会でなされている官公需というものに対するあり方というようなことが、ちょっと一つ進歩がないような、何か一つ時代おくれのような、PFIなんかの議論と照らして感じる部分もありますので、こういった部分とうまく組み合わせていきながら、地元での産業のあり方だとか、こういう官公需の発注の仕方というようなことを考えていっていただきたいというふうに思います。

 私は、ちょっと自分で思っている問題意識としまして、単に官公需というと、今までのような、工事を発注したりだとか物品を購入したりだとかだけではなくて、この中にも役務の調達というのがあるんです。要するに、サービスの提供を受けるということだと思うんですけれども、今後、ここの部分というのが非常に大きくなってくるのではないかなと思いまして、実際に、一つ一つの自治体で今行われております指定管理の関係についての質問をさせていただきたいなというふうに思ったんです。

 指定管理という手法につきましては、国でやっている手法ではなくて各地方自治体が取り組んでいる手法でありますので、この経済産業の場では答えられないということで、総務省の方を呼んでくださいというふうに言われましたので、今度、総務省の方に連絡をしまして、この経済産業委員会の中で、官公需のサービスの発注という部分について、指定管理のことについてお尋ねをしたいというふうに総務省の方に申し上げますと、指定管理は官公需ではないんだということで、お答えできませんという答えだったんです。

 どう見ても、いつも思うんですが、うちの省ではありません、うちの担当ではありません、国のことはこの委員会でできますが、地方のことはと。でも、今回の官公需法の改正ということは、これは国と地方を切り分けるものではなくて、国も地方も関連してくる法案ということですよね。

 だから、私、先ほども申し上げたとおり、今後は、官公需の中で、単なる工事とかの発注だけではなくて、サービスの発注とかそういったこともふえてくるんじゃないか、サービス業が担っていく割合というのがふえていくんじゃないかと思っている中で、この部分について、経済産業省も答えられない、総務省も答えられないというのは、非常に問題があることじゃないかなというふうに思います。

 これをここで質問しても、誰もきょうも答えられる方がいらっしゃらないので質問はいたしませんが、こういったところ、今後の日本の産業において、あと官公需の分野においても大変重要なことになってくると思いますので、このあたり、きっちりと、どこがやるというようなところ、それこそ縦割りではなくて、ちゃんとした問題意識を持って一緒にやっていっていただきたい。国だけでやっているから、地方だけでやっているからという問題ではないということを一点指摘をさせていただきたいというふうに思います。

 これは、私なんかも実際に、自分が自治体職員のときに指定管理にも携わっておりました。このときに、私も、サービスを発注するときは、先ほどの仕様発注と性能発注の話があるんですけれども、サービスの発注でありますから、ますます性能発注であるべきではないかというふうに考えておるんですけれども、地方の自治体といいましても非常に慎重派でありますから、なかなか性能発注に踏み切れないんですね。がちがちに仕様を決めてきて、この仕様でやれるところという形で出すんですけれども、そうすると、民間企業の持っているノウハウとかよさとかが発揮できないというようなことがありますし、その仕様の中に、やはり今までの実績というのが評価の中で一番大きいという形になってきてしまうんですね。

 こういうところがやはり新規のところが入ってきにくいところだと思いますので、今回、この法改正をすることに当たって、先ほども申し上げましたが、新規の企業なんかも参入しやすくするというような形を目標としていらっしゃるみたいなんですけれども、そういう能力のある新規の中小企業が参入してくるためには、仕様発注をやめさせる。仕様発注に書いてある条件の中に、実績がある会社と書いてあるという文言を各地方自治体に消させるだけで簡単に入ってくると思うんですけれども、そういった検討はなされないんでしょうか。

北川政府参考人 実績を求めている例があるわけでございますけれども、それを消せば全てが解決するかどうかというのは、ちょっと今、直ちに何とも申し上げることができません。

 基本的には考え方は同じで、実績主義でやるのはやめてもらいたいということでございます。これから地方公共団体と協議してまいりますので、その中で、どのようなことができ、実際に効果が上がっていくか、考えていきたいと思います。

杉田委員 より実態的なお話をさせていただいているわけです。

 今回も、能力のある新規の中小企業が参入しやすいというようなことを幾ら法律で言っても、それを実践する自治体の現場のところで、実績のある会社しか認めませんと。

 例えば、実績にかかわらず応募を受け付けますという形にしたとしまして、今度は、そこのところで選定するときに、やはり実績があるところが一番評価が高い、一番点数が高いとなってきますと実績のある会社しか、応募は新規のところでもできたとしても、結局、受注できるのは実績がある会社という形になってしまうんですね。ということは、この法改正をしても絵に描いた餅ということになってしまう可能性もあるかと思うんですね。

 だから、いかに実態として実質的にそこまで踏み込んで自治体のところに指導をしていける、国が地方を指導するというのもおかしな話なんですが、より実態として新規が参入しやすくするためにはどのようなことを考えていらっしゃるかということを、もう一度お尋ねしたいと思います。

北川政府参考人 お答えいたします。

 具体的には、官公需、選定に際しまして、事業の規模に応じて入札、参加資格は区分されております。これにつきまして、さまざまな方法で点数がついて、それで、どの企業はどの枠に入れるということが、参加資格が決まってくるわけですけれども、その際に、企業規模が小さくて、あるいは実績が少なくて、あるいは資本金が小さいということで下の枠にあるものについても、一つ上には上げていって、そこで競争に参加させていってもらいたいということが非常に大きな点でございます。

 それからもう一つは、先ほど委員から御指摘ありましたけれども、実績を加点の中で大きく見るというのはなるべくやめてもらいたい。実績主義はなるべくやめてもらいたい。

 この二つで、これまで実績がない方についても可能性を高めてもらいたい、こういうふうに考えております。

杉田委員 なるべくやめてもらいたいというので実際に地方が動くかどうかというのは非常に疑問があります。

 先ほどの話もお聞きしていると、どうしても入札がとかいうような形で、従来どおりの工事だとか補修だとかの発注を念頭に置いてつくられておると思いますので、やはりサービスというような部分に対してはそれが当てはまってこないという部分もございますので、そのあたり、もうちょっと実態的に、実効的に、本当に新規が参入しやすくなるような形になることを考えていただきたいということを指摘させていただきまして、本日の質問を終わります。

 ありがとうございました。

江田委員長 次に、柏倉祐司君。

柏倉委員 みんなの党の柏倉でございます。よろしくお願いいたします。

 先ほど次世代の杉田議員から、官公需で成り立っている町がかなり多いというようなお話がありました。私の地元も、やはり官公需がかなり大きな役割を果たしているところでございます。あと、医療、福祉の面での産業、雇用、こういったところ、官公需とやはり一緒になって町を成り立たせているというところがあるなというふうに今質問を聞いて感じたところでございます。

 そこで、我々の党の立場としては、この官公需、しっかりとどんどん進めていっていただきたいという立場でございます。その上で、中小企業、小規模事業者をどうやって支援していくのか、総合的な政策に関して議論をさせていただきたいというふうに思います。

 ここに、東京商工リサーチ調べの休廃業・解散、倒産件数、中小企業のものなんですけれども、ございます。それを見ますと、中小企業、かなり休廃業、解散は年々ふえているにもかかわらず、倒産は減っているわけですね、徐々に減っている。これはいろいろ、各関連省庁指導等々、あと中小企業の社長の年齢的なもの、こういったものがかかわっているのかと思いますけれども、平成二十五年三月に中小企業円滑化法というのが期限を迎えたわけでございます。この法案が中小企業の倒産動向、休廃業、解散動向にどのように影響したのか、政府の認識を伺わせてください。

西田政府参考人 お答えいたします。

 お尋ねの、まず円滑化法の効果ということでございますけれども、金融機関においては、円滑な資金供給でありますとか、貸し付け条件の変更の取り組みに関する体制の整備、あるいは営業現場での意識改革などを進展させる効果、役割があったと思っています。

 こうした中で、貸し付け条件の変更の申し込みに対する実行の割合、いわゆる実行率につきましては、金融円滑化法の期限到来後も、引き続き中小企業向け貸し付けで九割を超える水準で推移しておりまして、そういう意味では、金融機関におけるこの取り組みというのは定着しているんだろうと思っています。

 そうした中で、お尋ねございました中小企業の倒産動向でございますけれども、今先生からもお話がありましたように、この民間調査機関のデータによりますところでは、金融円滑化法の期限到来後も、倒産件数というのは引き続き、おおむね前年を下回るなどの低い水準で推移してきているものと考えております。

柏倉委員 ありがとうございます。

 数は私も言いました。減っておるわけですね、倒産は。休廃業、解散はふえている。金融円滑化法の果たした、この件数、推移、どのように果たしてきたのかというところの政府の認識を聞かせてくださいということでございます。もう一度お願いします。

西田政府参考人 お答えいたします。

 円滑化法につきましては、貸し付け条件の変更等によって中小企業の返済負担を軽減するということを通じて資金繰りを支援するという役割は果たしてきたものと思っております。

 しかしながら、一方で、貸し付け条件の変更を繰り返し行っている借り手でありますとか、貸し付け条件の変更を受けたにもかかわらず経営改善計画が策定できていない借り手が多かったという事実もございます。

 こうした点を踏まえまして、昨年の三月に、円滑化法のさらなる延長というものは行わないで、円滑化法の期限到来に際しまして、今までの貸し付け条件の変更から、中小企業の本当の意味での経営改善につながる支援、例えば、真に実効性のある計画をつくる支援でありますとか、事業再生の支援でありますとか、そういった支援に軸足を移していくという方針を明確にいたしまして、現在取り組んでいるところでございます。

柏倉委員 金融円滑化法案、一定の効果はあったというふうに私も地元の中小企業の皆様からお聞きすることがございます。

 ただ、一方で、今答弁があったように、繰り返し借りているところ、あと、しっかりと計画を策定できないところ、それが多々あったというところも事実だと思います。

 そこで、先行きの見込みがないにもかかわらずお金を借りて生き延びていた、我々、我が党はこれをゾンビ企業というふうに言っているわけですけれども、これの定義、分析は非常に難しいと思います。そういったゾンビ企業というものがどれぐらいあったのか、政府は試算したことはございますでしょうか。あれば教えてください。

西田政府参考人 お答えいたします。

 金融円滑化法に基づく条件変更につきましては、私ども、金融機関から報告を受けております。この報告によって件数ベースで把握しておりましたので、債務者の名寄せというものが困難な状況にあることがありまして、円滑化法をどの程度利用されているのか、あるいは、さらに抜本的な事業再生とか転廃業が必要とされる事業者がどれだけあるかということについては、正確な数字というのはちょっとお答えできないわけですけれども、実は、法の施行当時、民間調査機関のデータなどをもとに推計いたしましたところ、まず、円滑化法を利用した事業者数はおおむね三十から四十万先程度いるのではないか。そのうち、先ほど言いましたように、経営改善計画の策定でありますとか抜本的な事業再生、あるいは転廃業が必要とされる事業者数というのは、債務者区分に係るデータなどを加味して推計しますところ、おおむね五万から六万先程度いるというふうに我々としては推計しているところでございます。

柏倉委員 ありがとうございます。

 その五万から六万、これが全てゾンビ企業かどうかというのは非常に難しいとは思いますけれども、これは、中小企業、小規模事業者さんの支援を積極的にやっていただきたいとは思うんですけれども、やはり選択と集中ということを、しっかりめり張りをきかせるべきだというふうに考えております。

 ゾンビ企業と言われるものを市場からやはり退出しやすくする、経済の新陳代謝を促し、雇用の流動化を図るということが大変大事なことだというふうに思うわけでございます。

 私の同僚の参議院議員のあるコーヒー会社の社長さんなんですが、これはひょっとしたら、もう大臣は参議院でお話を伺っているかもしれません。ある場所に新規の店を出した、そうしたら、すぐ近くのコーヒーショップが潰れてしまった。当然、ブランドのコーヒーショップ、そちらの方に皆さん行くわけですね。目新しいところもあります。ただ、そのコーヒーショップで働いていた方が、実はそこの新しいところにまた勤めてくれたという話がありました。しかも、その潰れたところの社長さんがお店に来て、やっとこれで肩の荷がおりた、赤字だったんだけれども、地元のニーズがあるのでやめられなかった、やっとやめられました、雇用もしっかり同業者の方に抱えてもらってよかったという話があったということでございました。

 これは挿話でございますけれども、中小企業施策としても、そういった観点も踏まえて、廃業したいと思っても困難である、そういう状況を改めて、廃業の円滑化を促進する、そういう環境整備をやはり政府がしっかりとしていかなきゃいけないと思います。そこのところに関してどのように対処していくのか、政府の見解を聞かせてください。

関大臣政務官 廃業の円滑化、これは本当に、非常に大切なポイントだと我々も考えております。

 全国で三百八十五万社の中小企業があるわけですが、そのうち九割は小規模事業者でございまして、小規模事業者がある地域といいますのは、本当に人口減少ですとか高齢化が進んでおりまして、地域としましても大変に御苦労の多いところだと思っております。そういうふうな方々を応援するために、さきの通常国会で我々は小規模企業振興基本法をつくらせていただきまして、その中に、事業の持続的な発展というのを基本原則として位置づけたわけでございます。

 しかしながら、事業の持続的な発展ということを考える中におきまして、事業自身を円滑に次の世代へ引き継ぐことのみならず、それも困難な事業者に対しましては廃業しやすい環境をつくっていこうということで、その後の再チャレンジを促進することが重要だという考え方に立っております。

 さきに閣議決定されました小規模企業振興基本計画におきましても、事業の新陳代謝を基本施策としまして位置づけたところでございます。

 廃業を検討する事業者へのサポートとしまして、経営者本人の個人保証の取り扱い、廃業後の生活資金の確保など、さまざまな課題に対応していくこととしております。具体的には、経営者保証に関するガイドラインというのを定めまして、その運用によりまして、早期に廃業を決断されました場合には、経営者に一定の資産を残すことを可能といたしております。また、廃業時のセーフティーネットといたしまして、小規模企業の経営者に退職金を支給する小規模企業共済制度の機能を強化しまして、廃業資金を貸し付ける制度の創設等を検討してまいりたいと考えております。

柏倉委員 ありがとうございます。

 廃業の後、年代によっていろいろ進む道は違うんだと思うんです。再チャレンジをされて大きく飛躍した方も多いというふうに思います。または継承をする。細々と継承していく方もいるでしょう。または、引退、勇退される方も多いんだと思います。さまざまな、ケース・バイ・ケースで、やはりめり張りのきいた支援をぜひしていただきたいと思います。

 今おっしゃられたいろいろな具体策、これが全て円滑に働けば、日本においてしっかりとした中小企業の底上げというのは間違いなくできるというふうに思いますので、ぜひ全力で取り組んでいただきたいと思います。

 次ですけれども、中小企業地域資源活用促進法について伺います。

 今回の中小企業需要創生法案、中小企業地域資源活用促進法というものを改正することで、ふるさとの名物をてこに、地域を挙げて需要を取り込むという流れをつくるということでございます。

 私の地元の栃木県の地域産業資源というのを持ってきてもらいまして、いろいろ、こうやってつらつら眺めますと、ああ、さすがにこれはそうだな、これは有名だ、これはおいしいし、これもどんどん羽ばたいてほしいなと思うものばかりでございます。具体的には言いませんけれども。

 ただ、これが本当に政府の法案に乗って飛躍できるのか、ネームバリューを上げることができるのか、これはちょっと不安なわけでございます。これが政府の援助を受けるためには、経済産業省に関して言えば、地域産業資源活用事業計画というのが認定をされなければいけないわけでございます。

 ただ、なかなかここまでたどり着くのに、一般の地方に住んでいる事業者さんから見ると非常にわかりにくい。不透明というわけじゃないんです、アクセスがしづらいという現実があるわけでございます。

 そこで、どのように地域資源を活用していくのかというところの具体策、まず、市町村の関与を強化する、市区町村との連携。これと、地元の地域資源を持っている方と、市町村、そして県、そして国という流れになるわけですけれども、ワンストップじゃない、フォーストップなわけですね。この現状を鑑みて、どのようにわかりやすい相談窓口を設けていくのか。

 そして、計画書をつくる。つくってくださいと県の方から言われたけれどもなかなか難しいね、つくれないねという声がかなり多いんですね。基本的には事務仕事なんですけれども、やはりこれはノウハウがなければなかなか難しいというのもあります。ここのところをしっかりと、手とり足とりというわけにはいかないにしても、コツもしっかり直接的に教えてあげなきゃいけないというのが現状かと思うんですね。

 そこで、先ほどの市区町村との連携、そしてこの具体的なアドバイス、プロモーションのやり方、これを地域と一体になって地元の業者さんができるような仕組み、これを早急に、やはりわかりやすいものをつくっていかなきゃいけないと思うんですが、そこの具体策、政府の取り組みを教えてください。

関大臣政務官 私も一議員として、先般同じような悩みを地元からちょうど受けたところでございまして、私は選挙区は神戸なんですが、神戸にはイカナゴのくぎ煮という内閣総理大臣賞を受けたつくだ煮があるんですね。こんなに有名なイカナゴのくぎ煮も、全国の知り合いに地元の人たちが、みんな春ごろになると町じゅうがそのイカナゴのくぎ煮を煮ているにおいで充満するような、そんな地域なんですが、それが、内閣総理大臣賞までもらえているにもかかわらず、では東京の方が知っているかというと、やはり知らないですし、そういうようなところをいかに広めていこうかという相談を受けたことがあって、そのときに、いかにそういうふうな名物というのを全国に広めていくのかということの難しさを私も一緒に実感したところでございまして、本当に大切な課題だと私も思っております。

 このような中におきまして、独立行政法人の中小企業基盤整備機構という組織がございます。ここが、中小企業、小規模事業者に対しまして専門家を派遣するなどしまして、事業計画の策定からその後の進捗のフォローアップまで、一貫して対応をとる形をしております。

 加えて、今回の中小企業需要創生法案におきまして、独立行政法人中小企業基盤整備機構の業務に市区町村が行う中小企業への支援に対する協力業務を追加しようということにしております。

 今まさに委員がおっしゃられたとおりの、市区町村に対しまして、これによりまして地域資源の活用に対する情報提供や地域の取り組みを支援する専門家の派遣等を行って、ふるさと名物を販路開拓していこうということなんですが、結局、では、市区町村でそういうことが本当に一〇〇%うまくできるのかというところなんですが、それをさらにサポートするような形をとることがまた重要だと思いまして、この機構が、商工会議所、また金融機関、各県の支援センターと協力体制を、協定を結んでおりまして、さらにきめ細かい連携をしていって、もう本当にその地域全体の機関を通じてみんなが総力戦で広めていくという、この連携体制の構築こそがまさに委員御指摘のポイントだと思いますので、その点について邁進してまいりたいと思います。

柏倉委員 今、関政務官からお国自慢があったので、私も負けじと言わせていただきますけれども、鹿沼というところはそばが物すごく有名ですね。ニラをまぶしたニラそばというのがございまして、非常においしく、精力もつくというふうに言われております。日光にはゆばというものがあります。これは皆さん御存じだと思います。これは非常に上品な味でございますし、美肌効果等もあって女性に大人気ということで、何とかこれを広めていかなきゃいけない。そのためにも、やはり事業者さんと窓口さん、このフェース・ツー・フェースのつながり、今政務官がおっしゃったような形の直線的な、ダイレクトな人間関係ですね、一日も早くつくれないのかなという思いでいっぱいでございます。

 とにかく、国を挙げて中小企業の応援をする、その中でめり張りのきいたものをしっかりと国にはやっていただきたいということを最後に申し添えて、質問を終わりにさせていただきます。

 ありがとうございました。

江田委員長 次に、塩川鉄也君。

塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 中小企業需要創生法案は、政府が今国会の目玉としております地方創生関連法案の一つであります。官公需法、地域資源活用促進法、中小企業基盤整備機構法の三つの法案を一括改正しようというもので、きょうは官公需法に関連して質問をいたします。

 中小企業に対して官公需の受注機会の拡大を図る施策は、一九六三年に制定された中小企業基本法によって規定をされました。その具体化として、一九六六年に官公需法が制定をされました。官公需法は、国に対し、官公需の発注に際し中小企業者の受注の機会の増大を図るように努めなければならないと努力義務を課すとともに、地方自治体に対しても、国の施策に準じて同様な施策を講じるよう求めるものとなっています。

 今回の法案は、創業間もない中小企業の官公需への参入促進を図ろうというものです。そこで、大臣にお尋ねしますが、しかしながら、今回の法改正に当たっては、中小企業基本法にも位置づけられているこの官公需法の改正に当たっては、中政審では中身の議論が一切行われておりません。官公需法見直しについては、どのような場で、どのような議論を行ってきたのか、この点についてお聞かせください。

宮沢国務大臣 おっしゃるように、中小企業政策審議会の場では、九月十二日に開催された審議会で、来年度の政策の概要というものがあって、その中で改正の方向性についてお示ししたけれども、議論はなかったと承っております。

 今回は、この問題につきましては、どちらかというと、地方再生、地方創生といった観点からいろいろ出てきた話と、また、経済活性化ということで、ベンチャーといいますか新規創業を支援するといったような話、こういう二つの流れから大きな流れとしてきておりまして、おっしゃるとおり、中小企業政策審議会の場で殊さらの議論があったとは承知しておりません。

塩川委員 大臣のお答えにありましたように、ベンチャー支援という点です。

 ことし四月の、経済産業大臣、茂木大臣のときの私的懇談会、ベンチャー有識者会議とりまとめにおいて、ベンチャーの飛躍的成長を実現するための具体策の一つとして、官公需法を見直して、創業間もない企業の政府調達への参入を促進することが盛り込まれたわけであります。

 そこで、重ねてお尋ねしますけれども、今回の法改正が単にベンチャー支援に特化したものにとどまってはならないわけで、官公需を中小企業の仕事興しとして活用し、地域で雇用を守る中小企業、小規模事業者の経営を下支えしてほしいとの切実な声に応える法改正とすべきだと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。

北川政府参考人 お答えいたします。

 今回の法改正は、ベンチャー企業に特化したものではございませんで、広く中小企業、小規模事業者一般の受注機会の拡大、これを想定しております。

塩川委員 ですから、ベンチャー支援という狭い視野ではなくて、官公需を中小企業全体の利益確保、雇用の維持拡大につながる仕事興し策として活用することで地域経済循環のそういう輪ができる、こうした観点で施策の具体化が図られるべきだと考えますが、大臣、いかがですか。

宮沢国務大臣 私は、ベンチャーといいますか、新規創業ということも大変大事で、応援していかなければいけないと思っておりますけれども、日本の状況を見ますと、世界に比べてやはり中小企業というものが大変充実しているということが日本の経済を支えてくれている大変な原動力でありまして、中小企業にどう頑張っていただくかという観点からいいますと、いわゆる第二の創業といったものも実は大変大事だろうと思っております。

 既に会社として企業としてあるわけでございますので、経理とか総務といった人事管理といった意味でもある程度の素地がある企業が新たなものに臨んでいくということは創業と同じぐらい大事なことでありまして、そういった意味では、しっかりと応援していかなければいけないと思っております。

 今回の法律の対象は、まさに委員がおっしゃるように、個人事業主が代がわりする場合や別法人を設立するような場合は対象となりますけれども、別法人でない形でやったりするものは実は対象とならないといったことになっていることは事実でございます。

 代がわりがあったとか、それから会社を設立したということはある意味ではしっかり把握できるわけですけれども、では、代がわり云々という話になりますと、お父さんと子供の間で徐々に徐々に権限移譲が行われていくようなところがあったり、また、第二の創業といっても、どの程度をやったらば第二の創業と言えるかといったような問題があって、なかなか実はその対象を絞り切れないというような問題がありまして、今回はまずこういう形になっておりますけれども、ともかく、第二の創業については、いろいろな意味でしっかり支援していきたいと思っております。

塩川委員 社歴の長い既存の中小業者でありましても、経営者の代がわりとか新たな分野への事業展開など、創業に類似した取り組みを行う、そういう際に支援が同様に必要じゃないか、第二の創業も大事と大臣はおっしゃいました。こういう観点での施策の具体化というものを改めて求めておくものであります。

 今、中小企業、小規模事業者が置かれている状況というのは、大変深刻なものもあります。例えば、中小企業家同友会全国協議会が景況調査報告を定期的に行っております。七―九月期の数字などについても報告が先日出されました。「円安・物価高、不況がらみの二重苦、中小企業を直撃」というのがそのタイトルであるわけです。

 安倍内閣における円安誘導政策の結果、突如として仕入れ単価の上昇が中小企業の経営問題として立ちはだかった、このように指摘をしております。六割の企業が二〇一四年四月からの消費税三%増税分以上の原材料、経費の上昇に直面していると回答し、該当分を価格転嫁できている企業は少ないという現状にあるとのことであります。だからこそ、消費税一〇%増税については六六%の企業が中止、延期を求めているという声も寄せられています。

 また、兵庫県商工団体連合会、民商の皆さんの消費税アンケート、この九月に行ったものですが、消費税増税前と比べて売り上げの状況はふえているというのはわずか五%で、変わらないが三三%、一割程度減少が二四%、二、三割減少が二五%、四割以上減少というのが一一%という、これが小規模事業者の実態であります。

 中小企業者、小規模事業者は、消費税増税中止を求める声が多数ということもあります。そういう中で、消費税増税中止という声に応えるということと同時に、中小企業に対する支援策の抜本的な強化が必要だと考えます。

 そういう取り組みの一つとしても、官公需適格組合の制度の活用の問題があります。経営規模の小さい中小企業者一者では受注できないような高額の案件でも、数社が共同して受注することで契約の履行が可能となるような場合があります。こうして生まれたのが、事業協同組合等による官公需の共同受注です。官公需法の第三条でも、「組合を国等の契約の相手方として活用するように配慮しなければならない。」と規定しており、これに基づき、一九六七年度の国等の契約の方針で、官公需適格組合制度が位置づけられました。

 そこで大臣にお尋ねしますが、改めて、この官公需適格組合制度の意義について御説明いただきたいと思いますし、そういう中で、現状の受注実績がどうなっているのかというのをあわせてお答えいただけないでしょうか。大臣、意義ということですから、ひとつよろしくお願いします。

宮沢国務大臣 意義ということでございますが、官公需法において、中小企業者が一者単独では契約履行できない場合であっても、複数の者が集まって組合を形成することにより共同受注することが可能な場合があるため、組合を活用することは、中小企業者の受注の機会の増大を図る上で非常に重要であります。

 組合の中でも、共同受注体制が整っているなど一定の要件を満たす組合については、経済産業省が官公需適格組合として証明しており、入札参加資格を取得する際に、組合としての資本額に加えて、組合を構成する中小企業者等の資本額を合算して総合点数を算定できる特例措置の対象としております。

 これにより、組合構成員である中小企業者単体では受注できないような規模の大きな案件の入札にも参加できるため、官公需適格組合の共同受注の促進を図ることで、中小企業者の受注機会の増大を図ることができると考えております。

 また、二十五年度の官公需における官公需適格組合の契約実績は約二百四十一億円となっております。

塩川委員 全体の中に占める割合、これがどのぐらいなのかということについてはいかがでしょうか。

宮沢国務大臣 先ほど長官が官公需で約八兆円と言っておりましたから、八兆円の〇・三%ぐらいでしょうか。

塩川委員 そういう点では、大臣が意義を御説明いただきましたように、官公需適格組合というのが、そういう小規模事業者なども官公需を受注する、そういう機会をつくる組合として重要なものだという点でありながら、実際の実績は一%にも満たないというのが現状であります。

 大臣の御説明にもありましたように、中小企業庁としても、こういった官公需適格組合名簿というのを作成し、これを国や各地方自治体の契約担当窓口に提供する、こういう取り組みなんかも促しているわけですけれども、現状は、今言ったような実態であります。

 ですから、この官公需適格組合というのが、やはり組合員の相互扶助と同時に技術力の向上を目的として設立をされた、いわば地元中小企業の専門家集団という位置づけだと思います。

 そういう点で、発注者側に対しての働きかけ、国等の各府省の発注者側に対して官公需適格組合の活用に関する具体化を図る、そういう取り組みが今重要だと思うんですが、この点についてはいかがでしょうか。

宮沢国務大臣 まさに零細企業のことを考えますと、この組合をどう活用していくかということは大変大事なことだと思っております。

 そのため、各府省や独法等と連携して、ミラサポ、未来サポートというホームページがあるようでございますが、そのホームページやメールマガジンを活用して、特に新規中小企業者に対して、官公需適格組合が活用されるよう広く発信していきたいと思っております。

 新規中小企業者と直接接する機会の多い商工会、商工会議所や認定支援機関等を通じて、現場レベルでも積極的に官公需適格組合の活用を促していきます。

 地方公共団体に対しましても、新規中小企業者による官公需適格組合の活用を促すよう、新規中小企業者調達推進協議会等の場で協力を求めながら、国と地方が連携して取り組んでまいります。

塩川委員 ミラサポは事業者向けの取り組みだと思うんですけれども、ミラサポをつくっていることが国側の、発注者側の取り組みということなのかもしれませんが、その点でも、各府省とかあるいはそれぞれの独立行政法人の発注の担当者のところでより自覚的に官公需適格組合を活用することを促すというのを経産省として、ぜひ取り組みとして具体化をしてほしいと思うんですが、この点ではどうでしょうか。

宮沢国務大臣 官公需適格組合の名簿及び活動内容を便覧としてホームページで公表するとともに、都道府県、市町村の発注担当者などを集めて全国五十カ所で開催している説明会の場において、組合制度の周知を図っているところでございます。

 今回の改正を踏まえて各省庁が策定する方針においても、官公需適格組合の活用について盛り込むことを促していきたいと考えております。本年十一月に新たに国と四十七都道府県との間で開催する新規中小企業者調達推進協議会の場などを通じて、地方公共団体の方にも官公需適格組合の活用を一層推進していくよう伝えていきたいと思っております。

塩川委員 小規模企業振興基本法の基本計画に、小規模企業の政府調達参入を促進するというふうにあります。官公需の契約の方針の中でも、小企業者を含む小規模事業者の特性を踏まえた配慮を新たに加えたわけであります。その点の具体化というのを大いに図っていくということが求められているんじゃないのか。そういう点では、発注者側の対応のさらなる具体化を促すと同時に、事業者側にしっかりとした、こういった官公需の活用ということを働きかけていく。

 特に、そういう新規創業者を含めて、官公需適格組合制度というのがあるんだ、そういうので共同受注というのも可能なんだ、こういうことをしっかりとアピールしていくということが改めて重要だと思うんですが、その点についての一言をいただけないでしょうか。

宮沢国務大臣 おっしゃるとおりだと思っておりますので、いろいろ前向きに対応していきたいと思っております。

塩川委員 官公需適格組合への官公需の発注というのが官公需を通じた地域内再投資、地域経済循環にもつながるということで、こういった官公需適格組合は、中小企業にとっては横のつながりの中で知識や技能を磨く場でもある。こういう積極的な役割ということを大いに位置づけて、取り組みを広げていただきたいと思います。

 あわせて、国と同時に自治体での取り組みの具体化が重要で、しかしながら、自治体における官公需適格組合の受注実績というのはどうなっているのか。この点については把握がされているものなんでしょうか。

北川政府参考人 お答えいたします。

 自治体では、官公需適格組合の特例措置を設けているのが、都道府県レベルで二十四と承知しております。

塩川委員 そういう点でも、官公需適格組合の受注実績というのは国としても把握をしていない。

 それぞれ自治体で積極的な取り組みをやっているということは承知をしております。例えば神奈川県などでは分野ごとの官公需適格組合も数多く組織をされて、共同受注や自治体側への提案など、積極的な活用が図られています。こういう取り組みにも大いに学んで、普及する必要があると思うんです。

 まず、自治体における官公需適格組合の受注実績がどうなっているのかということについて、この機会に国としてもしっかり把握をする、こういうことにぜひ取り組んでいただきたいと思うんですが、大臣、いかがですか。

北川政府参考人 先ほど申し上げましたとおり二十四ということでございますけれども、今回の法改正を契機に、可能な限り実績についても把握に努めていきたいと考えております。

塩川委員 都道府県レベルだけではなくて市区町村も当然ありますから、そういう取り組みについても大いに共同して、官公需適格組合の活用を図るという点での働きかけを要望するものであります。

 官公需そのものについても、例えば、横浜市では中小企業振興条例で、官公需の適切な分離分割により、市内中小企業者の受注機会の増大に努めるとの方針を掲げて、議会に施策の実施状況を報告することになっています。

 この報告では、市役所の部署ごと、市の区ごとの地元中小企業への発注件数、金額が公表されます。これにより、各部署や各区の発注担当者が、公契約の役割を自覚し、できるだけ地元へ発注することに留意することにつながって、いい意味での競い合いももたらしているわけであります。

 こういう自治体の取り組みを広く全国の自治体に紹介することが改めて重要だと思うんですが、その点、大臣に一言いただいて、終わりたいと思います。

宮沢国務大臣 横浜市の例は少し勉強させていただきましたけれども、先ほど申し上げましたように、十一月、今月でございますけれども、新たに国と四十七都道府県それぞれとの間で開催する新規中小企業者調達推進協議会の場などを通じまして、こういう例があるということはしっかりとお伝えしていきたいと思っております。

塩川委員 終わります。

江田委員長 午後一時三十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時三十一分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時三十分開議

江田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 午前に引き続き、内閣提出、官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。

 本日は、本案審査のため、参考人として、佐賀県武雄市長樋渡啓祐君、国士舘大学政経学部教授平石正美君、成蹊大学法科大学院客員教授・弁護士村上政博君、合同会社フォーティR&C代表社員水津陽子さん、以上四名の方々に御出席をいただいております。

 この際、参考人各位に一言御挨拶申し上げます。

 本日は、御多用のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。

 次に、議事の順序について申し上げます。

 まず、参考人各位からお一人十五分程度で御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。

 なお、念のため申し上げますが、御発言の際にはその都度委員長の許可を得て御発言くださいますようお願いいたします。また、参考人から委員に対して質疑をすることはできないことになっておりますので、御了承願います。

 それでは、まず樋渡参考人にお願いいたします。

樋渡参考人 本日、このような機会を与えていただきました江田委員長、三原筆頭理事を初め各委員の皆さんに大変お世話になります。武雄市長の樋渡でございます。

 まず、各地に豊富に存在する地方資源については、先生御案内のとおり、眠れる宝であり、原石であると痛感をしております。地域活性化の最大のテーマは地域所得の向上であり、その地域ならではの資源を生かすことで、全国の需要を取り込み、地域活性化につなげることができるポテンシャルは大きいものと存じます。まさに今、地域活性化の最後のチャンスだと思っております。

 そういった意味で、今般の中小企業による地域産業資源を活用した事業活動の促進に関する法律の一部改正が目指す方向については賛成であります。

 私ども武雄市では、私が市長に就任させていただいた平成十八年以降、事業化については、事業の芽出し、スタートの部分は市がまず行います。そして、軌道に乗った段階で民間に譲り渡す官営八幡製鉄所方式により、特産品開発を強力に進めてきました。

 まず、レモングラスについてであります。レモングラスについては、レモングラス課を設置し、最初の試験栽培など、農事組合法人が設立されるまでの間、市が直接実施をしておりました。

 イノシシについては、マイナスの財産をプラスの財産にすべく、いのしし課を設置し、鳥獣の捕獲や処理加工等について市が支援し、その支援割合を徐々に減らしていく方向にあります。いのしし課長はイノシカチョウと言われております。

 現在はトロピカルフルーツ係を設置しております。国産のライチ、リュウガン、アボカドを試験栽培して、次の世代の主要作物にしてまいる所存であります。ドリアンは失敗しました。

 ただ、一方で、質の高い商品をつくったにしても、その存在を消費者に知ってもらうことが大切でありますが、生産者、中小企業だけでは情報発信やプロモーション、販路開拓に限界があるのも事実であります。ここで行き倒れになる例を全国でもあまた見てきております。したがって、武雄市では、最終的に市民所得の向上、地域活性化につなげるために、生産だけではなく情報発信やプロモーション、販路開拓において私たち行政が強力に関与してきました。

 具体的には三つあります。

 一つは、私自身のトップセールスであります。

 首長は、町の経営者でなければならないと存じております。みずから旗を振って情報発信やプロモーションを行うことが重要であります。

 今、武雄市で最も話題になっておる図書館、これはTSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブと組んでおりますけれども、これもトップセールスでなし得ました。そして、伊勢丹の新宿店でレモングラスフェアを毎年開催しております。レモングラスだけで五億円の経済効果、図書館だけで二十億円の経済効果があると言われております。

 次に、フェイスブック等の積極的活用であります。

 二〇一一年八月に市のホームページをフェイスブックに移行させました。ホームページのアクセスが年間六十万件から三千九百九十万件に急増しました。これにより、情報発信の強化や消費者との双方向の情報共有を実現しました。

 フェイスブックをやることによって、関心のある層に直接物を売ろうということから、私たちは何と通販を始めました。アマゾン、楽天に続く第三極を今目指しております。二〇一一年十一月に自治体通販サイトFB良品を開設し、官民一体でこれは実施しております。複数の自治体の参加によるプロモーションの向上であります。現在は、ヤフーと連携し、自治体特選ストアをヤフーショッピング内に設置することで集客力の強化を図っております。

 また、最近では、消費性向の変化に伴い、物だけではなく観光、私ども、ミシュランの五つ星の旅館である竹林亭の宿泊プランあるいはジョギング体験など、観光振興につながる物から事の観光の商品も扱っております。

 これまで述べたように、地域資源の活用には、市町村の、特に首長の強力な関与が必要であります。生産のみならず、情報発信や販路開拓への支援も重要であります。物だけでなく事も地域資源として売り出すことで、観光振興など地域活性化につなげることが必要と考えており、これを踏まえますと、本法案の改正趣旨は、重ねてでありますが、時代に即しているものと認識をしております。

 ここからが本題であります。

 今回の法改正は、地方活性化に寄与するという点では評価をしておりますが、安倍政権が掲げる地方創生については、現在私ども懸念しておりますけれども、単なる国のばらまきにならないかと非常に心配をしております。また、地方の立場としては、何でもかんでも要求するぼったくり体質を払拭することが必要であります。

 一つ提案であります。

 法第六条第三項では、地域産業資源活用事業計画に記載すべき事項が規定されております。例えば、同項第一号に定めている目標について、売り上げ等を明記の上、達成できない場合は市区町村が補助金を国に返還するキャッシュバック規定を政令で定めたらどうかと思っております。

 具体的に申し上げます。二千万円の補助を受けたとします。そのときに、一億円の売り上げ目標が結局五千万で終わったとしたら、達成率が五〇%になります。二千万の達成率半分、すなわち五〇%、一千万を市区町村が国に返還するというものであります。

 また、今回新たに法第八条第二項に規定する地域産業資源活用支援事業計画についても同様に、同項第一号に定める目標について、達成目標を決めた上で、達成できない場合は市区町村もしくは一般社団法人等が補助金を国に返還することとしてはいかがかと思います。

 一方で、目標を上回れば、一定割合、正のキャッシュバックをするというインセンティブもあわせて設けられたらいかがかと思います。ポイントでもいいと思います。Tポイントに限らなくても結構だと思います。

 そもそも、市区町村の関与だけあって責任がないのはあり得ません。このスキームにより、市区町村もリスクを共有し、地域ブランドづくりを真剣に、本気で考えることになります。伊勢丹のバイヤーさんがなぜすごいかといえば、常に強烈なリスク、プレッシャーにさらされているからであります。プレッシャーなくして成長はあり得ません。市区町村も、国民の貴重な税金を使っている以上、失敗すれば切腹ものであります。

 私は、武雄市観光協会の協会長も兼ねておりますが、武雄市でも、地域産業資源活用支援事業について、観光協会としてぜひ手を挙げたいと考えております。もし失敗したら補助金は返還いたします。

 法案成立の暁には、このようなスキームが政令で採用されることを中小企業庁には大いに期待をするところであります。

 最後になります。

 武雄市では、来年度から始まる官民一体小学校の創設、すなわち学習塾、花まる学習会と市内の公立小学校を合体させ、明治五年の学制公布以来、一斉授業の大転換を図ろうとしております。

 翻って、国から地方への補助のスキームも今まで一方通行でありました。そこに地方の甘え、ぼったくり体質、一千万円が必要なのに、例えば、五千万円要求しておけというのが一般的な姿でありました。盛っておりました。盛るのはそばだけで十分であります。今回の法改正を一大転機として、一方通行から一体化へかじを切ることで、明治以来続くこの国の補助のあり方を貴委員会から変えていただくことを強くお願い申し上げます。

 地方創生は、現場を預かる身としては、責任が希薄な今までのばらまき体質になるのを最も危惧しております。重ねてでありますが、この法改正によって市区町村が関与と責任を持つ真の地方創生、真の地方分権につながることを期待し、そして、私はこの法改正の目指す理念、方向について積極的に応援いたすことをお約束申し上げ、私の意見陳述を閉じたいと思います。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)

江田委員長 ありがとうございました。

 次に、平石参考人にお願いいたします。

平石参考人 私は国士舘大学政経学部で公共政策論を教えている者でございます。このたび、貴重な国会の時間をいただきまして、どうもありがとうございます。

 授業と同じように、真面目にやり過ぎて学生もなかなかついてこないというのもありますけれども、きょうはまた一層真面目にお話を申し上げたいというふうに思っております。

 私たちが恐らく地方の活性化というふうに申し上げますと、誰でもが、活性化してほしい、元気になってほしい、高齢化しても、おじいちゃん、おばあちゃんでも、元気な姿を見られれば我々も心が洗われるような部分があるんだろうというふうに思っております。

 この改正法に関しましては、我々はいろいろな教訓があると思います。その教訓を生かした上で、本当に生きるような政策案に、法律から政策案に変えていっていただければというふうに切に願っております。

 まず第一に、地方を活性化させていくために経験から学ぶ教訓、それから対応をしていくべき方向性、これを述べまして、今回、検討されております三つの法案について私なりの考え方を述べさせていただきたいというふうに思っております。

 まず、地方活性化でございますけれども、我々、やはり幾つかの経験をしているというふうに思っております。

 まず、ふるさと創生、これはもう全国的に一斉にふるさと、自分たちの地元を活性化させるんだということで取り組みました。しかし、結果はどうであったのかというと、各地に温泉を掘削した、しかし、数年後にはだんだん少なくなってしまった、掘削したんだけれども温泉が出てこなかった。それから焼酎ブームも起こりました。高速道路のサービスエリアであったり、道の駅であったり、いろいろなところに行きますけれども、焼酎と漬物はどこにでも置いてある。きのうも食ったな、またきょうも同じものが出ているというふうな感じで、我々、見分けがつかないような部分がございます。

 ふるさと創生だけではありません。道の駅もそうです。それから商店街においても、どこに行っても○○銀座というふうな形で同じような名称がついてしまう。その結果、どうだったのかというと、シャッター化していくというふうな状況が生まれているのではないか。この経験を、我々はまた同じように犯さないようにするためにはどうしたらいいのか。幾つか新しい状況、もしくは環境の変化が生まれてきているのではないかというふうに私の方では考えております。

 まず第一に、日本の場合に、一つの方法論がはやり始めますと、急速に同じような方法論が各地で展開されてしまいます。そうすると、そこに出品する生産者も経営者も、投資した分を回収するというのは非常に難しいのではないかというふうに思っております。一過性の需要を生み出すというのはすぐに飽きられてしまうというふうな構図をつくるので、これをいかに断ち切るかというのが一つの課題であるというふうに思っております。

 そこで重要なのは、皆さんが同じような発想をしないようにどうするか。そこに歴史と地域性をかみ合わせた活性化のストーリー性を持たせて、これを関係者の方々が判断して、いいものに対してはきちんと集中してお金をつけていこう、支援していこう、そういう絞り込みというのが必要なのではないかというふうに思っております。

 第二点としましては、リピーターをふやしていく。これはもう、どんな事業においても、民間においても、リピーターというのは非常に重要なんです。必ず来なければいけない、継続して来なければいけないという仕掛けをどうつくるのかというのが非常に重要だろうというふうに思っています。

 例えば、最近のはやりで体験観光というふうに言いますけれども、つくったものが熟成をしていく、例えばワインをつくるのに参加しましょう、つくったものが二年後どう変化しているか、三年後どう変化しているか。それから、都内ですと区民農園というのがたくさんありますけれども、使えない、応募が多過ぎて待っている人たちがたくさんいるわけですね。そうすると、これをもうちょっと地方でも使えるような形を組み合わせたら、定期的に農作物の管理に出かけます、単に交流するだけじゃなくて、そこで活動できる交流活動人口にさせていくという方が重要なのではないかというふうに考えております。

 三つ目は、今、本当に空前の日本ブーム、日本食ブームというふうなことになっております。ちょっと前まで外国の人たちは日本語がふなれだというふうな意識があったんですけれども、最近はちょっとした人でも日本語をすぐしゃべれるようになってきます。ちょっと触れ合うと日本語ができる、ああ、すばらしいねというふうな外国の人たちがたくさんふえてきているんですね。

 そういうふうな人たちは、大都市のこうした近代化にも関心を持ちますけれども、実は、田舎の伝統的な芸能であったり料理であったり、素朴な人柄に非常に関心を持っております。そういうふうな人たちというのは、できるだけ日本で時間を過ごしたい、お金をかけずに過ごしたい。そうすると、地方に行けば行くほど、空き家とか大分使えるような施設がたくさんあります。

 今度は、外国人の視点で、農産品の開発であったりいろいろな開発というのはできるのではないか、そういうふうな感じも持っております。外国人の視点から地方を活性化していくというのも、人口減少社会においては、海外に市場を求めていくという重要な視点ではないかというふうに考えております。

 では、個別に、中小企業の活性化と官公需法。

 これも、せっかく政府が新規の十年未満の中小企業者への配慮というふうなことになっております。ここで配慮するというのは、単に機会をふやすというふうなことではなくて、どういうふうな仕組みでもって参入機会をふやしていくのか、その政策性という部分が非常に重要なんだろうと思います。

 単純に、既存の中小企業者とは違って、例えば、技術力が高い、新しい商品開発がすごい、こうした部分に関しては、トライアル発注制度とか、幾つかの県とか自治体で行っていますけれども、ベンチャー企業のすばらしい製品は、とりあえず自治体、政府の方で試してみて、いいものは使っていこう、いいものは認証していこう、こういうふうな形でもって中小企業者それからベンチャー企業の技術力を高めていくというふうな話であろうと思います。

 これをぜひ法案の中の施行令というふうな部分でもう少し具体的に明らかにして、需要を喚起していっていただければというふうに考えております。

 それから、中小企業の地域産業資源活用事業法でございますけれども、先ほど申し上げました地方活性化にとってやはり重要なポイントの法律だろうというふうに思っております。

 ここのところで、先ほど申し上げたような田舎の古民家活用とか伝統文化体験、こうした面において市町村が果たす役割というのはやはり非常に大きいだろう。

 また、日本の中小企業にしても農業にしても、諸外国と比べると非常に技術力が高い。例えば、果物なんかにしましても、諸外国と比べたら、日本ほどいい品質の果物というのはほとんどないと思います。これを逆に輸出できる、もしくは外国人の視点で見て輸出できるようなものにどう改良していくのか。日本人の好みと外国人の嗜好というのは多少違う部分がありますので、そういうふうなところで協力をしていきますと、相当いろいろな可能性が出てくるのではないかというふうに考えております。

 それから、地域産業資源の活用事業ですけれども、最近でいいますと、産業観光とか、こうしたところで新たな取り組みがなされていて、かなり受けているというふうなお話も伺っております。

 ここで重要なのは、我々は大学におりますけれども、大学生でも、お魚の切り身しか見たことがない、こういう学生もおります。我々は、社会の成り立ちを教えなければいけない。魚はどういう形で、どう泳いでいるのか。今の子供たちに必要なのは、社会の成り立ちであり、どう物ができてきているのか。

 こういう意味においては、ぜひ、町工場であっても、産業体験でもいいし、こうしたところで学習をさせていく。そうすることによって、恐らく、世代間の交流であったり、世代間の理解というのが相当深まっていくのではないかというふうに思っております。

 そういう意味においては、産業遺産を、ぜひ地域それから世代間の理解、交流を促進させるために役立てるような形で展開させていっていただければというふうに私の方では非常に期待をしております。

 御清聴どうもありがとうございました。(拍手)

江田委員長 ありがとうございました。

 次に、村上参考人にお願いいたします。

村上参考人 成蹊大学の村上でございます。

 せっかくの機会なので、できる限り率直に意見を言わせてもらいたいと思います。

 私は、基本的に今回の改正には賛成であります。

 特に、ふるさと名物をてこにその商品開発、販路開拓により地域の需要を創生しようとする取り組みについては、非常に時機を得た取り組みであって、そのような消費者の嗜好とネット業者とも連帯した商品開発、販路開拓を支援するという取り組みについては、ぜひ積極的に取り組んでいただきたい。

 したがいまして、中小企業地域資源活用促進法の改正については、大変結構な取り組みであって、全く問題のない法案であると考えています。

 それから、地方自治体は、ふるさと名物をてことした名産商品の開発については既に積極的に取り組んでいると私は思いますので、これから先、さらに積極的に取り組むことが期待されているのだと思います。

 それで、むしろ、きょう私が申し上げたかったのは、他方で、官公需法の改正による新規中小企業に対する受注機会の確保については、法案の趣旨は、今後の我が国経済の活性化、特に地方の創生とか活力の維持にとって大切なことであるということで、基本的には私も賛成でありますが、ただ、執行については結構留意すべき点は多いと思います。

 現在、私は、中小企業政策審議会の官公需小委員会の委員長をしていますし、そのほか、神奈川県でも入札・契約監視委員会の委員長、それから横浜市でも入札等監視委員会の委員長を務めております。その点から、多少官公需入札の実務を知っている者として意見を陳述させてもらいたいと思います。

 もう皆さんは十分御承知のことかと思いますが、まず、公共調達制度の現状や実務の課題についてということであります。

 入札制度につきましては、工事、物品、役務でルールは異なっています。しかし、国それから地方自治体を問わず、一つの要請として、公正なルールの確保、透明性の確保というものがあります。もう一つの要請として、地場の企業の育成、それから災害協力企業への優遇などの政策的配慮をしなきゃならないという要請があります。したがって、その二つのバランスをいかにとるかというところで苦労してきているというのが実態であります。

 さらに、この問題は、どこまで価格競争を促進して平均落札率を下げていくか、また、どこまでダンピングを防止するための対策を講じていくかという、そこの課題につながっているわけです。

 特に、工事に関する公共調達、とりわけ地方自治体が発注する工事の発注になりますけれども、予定価格制度、最低制限価格制、低入札価格調査制度、それから総合評価落札制度というような、非常に細かなルールが定められております。したがって、予定価格を下回って最低制限価格以上の価格を提出した業者について、最低価格を提出した者と契約せざるを得ない、こういう形になっています。そのため、実際には、案件によっては非常に硬直的な取り扱いもやむを得ない、そういう形になります。

 例えばということで、よく地方自治体で見るのは、入札参加者が本気でその工事をとり合いに来る。そうすると、本気でとろうと思ったところが、全部最低制限価格を微妙に下回ってしまう。そうすると、最終的に、結果的には、多少予定価格より低いところでやったのが、漁夫の利と言ったらおかしいですが、落札してしまうような形になってしまう。

 我々は、こういう場合には、監視委員会なんかを開くと、もう少し何とかならぬのかという声が各委員から上がりますけれども、やはりルール上やむを得ないという形で処理せざるを得ないことになります。

 それから、総合評価落札方式といっても、企業の技術力、施工能力、それから企業の信頼性から、いろいろな評価項目を定めて、その項目ごとに点数をつけて、合計点数を出す形で数値化していっています。また、総合評価といっても、決して入札価格を加味せずに落札者が決まるわけではありません。

 同じように、事前に業者を格付するランク制とか、個別の発注において一定の格付を求めること、それから、実際の工事には同種工事、役務の施工実績を求めることは、一定の工事成績、履行状況を確保するための方策という形になるわけです。

 例えば、工事であれば、発注工事ごとに工事概要を定め、工期がいつからいつまでというのをきちんと定め、それからランクを定め、配置事業者の要件を定めて、それに応じて入札参加業者、指名業者を決定していくということになります。全て、工事の質その他を確保しようという要請を満たそうという形になります。

 それで、細かなルールは各省庁、自治体ごとに異なっていますが、その中で、最近では情報漏えいなどに対する処罰が重くなっていることもあって、特に近年、発注体、それから担当者とも、ルールを守っていくことに非常に神経質になっているというのが実態かと思われます。

 それで、これは、ある意味で、国や地方自治体が国民の税金を使っていく当然の態度かと考えられるわけで、公的資金の効率的な執行というのはやはり求められるわけです。この点で、民間の工事とは違う。民間では、発注者は必ずしも最低価格を提出した者と契約する義務がない、そういう形になります。それから、民間企業では、文字どおり総合判断でどの相手と取引するかを決定して、リスクをとってでも発注できるという形になります。

 そういうことで、逆の、今度は公の発注担当者として、契約が履行されなかったり、工事成績が悪かったりすることを懸念することになりますので、当然のことながら、発注実務は保守的になりがちです。一般競争入札における格付も、確実な工事成績や情報システムの維持を確保するために硬直的な運用になりがちでありますし、それから、随意契約についても、安全性を考えて、継続的に同一業者と契約するというようなことにつながりかねないという実態があります。一般的に申し上げると、発注に関するルールを正確に遵守することが優先され、例外をつくることは好まれませんという形になります。

 逆に、それだけ、格付を弾力的に運用していくことや、新規参入した中小企業を見積もり合わせや一般競争入札に積極的に参加させていくということも一面で必要になるわけです。今回の法改正での新規中小企業への受注機会の確保は、そのような目的を実現するための対策の一つという形で考えております。

 次に、官公需法のそもそもの目的について、念のために確認させていただきたいと思います。

 官公需法というのは、中小企業に対して受注機会を確保することを保障しようとするものであります。その意味では、必ずしも結果を保障するものではなく、数値も、達成することまでは保障するものではありません。また、発注自体は、発注官庁が会計法等のルールに基づきみずからの責任で行うこと、これにも変わりありません。いわゆる官公需法は、発注者である各省庁に協力義務、努力義務を課す、そういう法律であります。

 そういう意味では、中小企業に受注の機会を確保させるための法律であって、受注自体を確保させるものではなく、契約目標を定めますが、必ずしも結果まで保障するというものではありません。

 これは今回の改正事項にも当てはまります。そういう意味では、改正の目的や趣旨自体については特段問題はないということになります。

 確かに、創業間もない中小企業は、実績がないなどの理由から販路の拡大が困難となり、それで、官公需で実績を得たいと思いますが、その機会が十分には確保されていない。そういう新規中小企業が存在することは事実であります。また、現在いろいろな具体的な商品、サービスのイメージとして挙げられている、すぐれた商品、サービスを有していたり、すぐれた技術を有する中小企業が存在することも事実であります。

 そこで、そのことを考えて新規中小企業を優遇の対象とすることには特に問題はございません。

 また、今回の改正が、幾分なりとも、今まで契約の実績がなく、受注機会が限られている新規中小企業に対する受注機会の増大につながることも間違いありません。

 要するに、官公需においては、実績のない企業は国等に知られる機会がなく、信用も十分でないような創業十年未満の新規中小企業は、発注者からどうしても敬遠される傾向にあって、受注機会が限られることは事実であります。そのことを少しでも是正していこうというのが、今回の改正の趣旨であろうかと考えます。

 それから最後の点となりますが、今回の改正事項に関する具体的な執行について、幾つか留意すべき点があると考えられます。もちろん、これは、私が言うまでもなく、法案自体の内容もそうなっていますし、中小企業庁も十分に認識しているポイントだと思います。

 新規中小企業への契約目標の適正な設定、それから新規中小企業の受注に向けての具体的な手段、それから中小企業基盤整備機構の果たす役割の重要性という三つに分けて話させてもらいたいと思います。

 まず、手続としては、国が契約目標や受注機会増大のための措置を盛り込んだ国の基本方針を作成します。次いで、各省庁が基本方針に即した契約の方針を作成します。その上で、契約目標を作成して、契約実績の概要を公表することになっています。

 新規中小企業との間の契約は、現在、官公需総額八兆円のうち、おおむね一%程度と推測されています。今後、この数値を正確に把握することと適正な契約目標を定めることが何よりも肝要かと思います。

 ただ、この適正な目標を設定すること、それに見合う適正な受注規模、受注量の確保を実現していくことは、容易な作業ではありません。今後、各省との協議、話し合いの中で決まっていくものであるというふうに考えております。

 それから、具体的な手段としては、まず規模の小さい新規中小企業を少額随契の相見積もりに参加させること、相見積もりによる調達を行うときには新規中小企業からも見積もりをとるように努めさせることが重要になるかと思います。

 この少額随意契約において、新規中小企業との契約を増加させることが期待されているわけです。ただ、官公需小委員会の立場として見れば、もう一方で、やはり創業十年以上の既存の中小企業というのも大事なことは間違いないのであって、中小企業全体の受注機会の拡大というのもやはり引き続き重要な課題になろうかと考えています。

 それから、少額随意契約のほか特命随意契約と言われる、他の事業者が提供することのできない商品、サービスの性質が一者固有のものについて、案件によっては新規中小企業と契約することが妥当なものがあるのではないかというふうに考えられます。この点については、むしろ、中小企業基盤整備機構が期待どおり必要な情報提供の業務を行うことができるかというのが重要になるかと考えております。

 次に、一般競争入札でも、過去の実績を過度に求めずに、予定価格の低い入札案件にのみ参加可能な事業者に対して、より金額の大きい入札への参加が可能になるように、参加資格要件を弾力的に運用すること、これが考えられております。

 ただ、一般競争入札というのは、そもそもの建前が幅広い入札参加者のもとで価格競争を前提としているのであり、可能な限り新規中小企業の参入を促していくとしても、その結果として、現実に新規中小企業との契約の増加が見込めるかについては、これは競争の結果である以上、容易でない面もあるというふうに考えております。

 そして、本当の最後の最後になりますが、今回の改正が有効に機能するかについては、中小企業基盤整備機構が果たす役割が実に大きいということになります。

 中小企業基盤整備機構が、みずから収集する新規中小企業の情報を各省に提供し、各省庁がその情報を参考にして新規中小企業から見積もりを取得する、そういう手順になっています。

 改正法案は、創業十年未満の中小企業への配慮を求めているのであって、あくまでも通常の発注の例外であることを認識して、それに非常にふさわしい企業がいる場合に、的確に対応する省庁に紹介していくということが一番望ましいし、望まれている姿だと思われます。

 既にこのことは十分認識されていまして、中小企業基盤整備機構が果たすべき役割が極めて大きいのであるから、それに応えることがどうかということを十分に行うようにという指摘がなされております。また、地域の新規中小企業の情報をどのように収集、蓄積して各省庁に的確に情報提供を行っていくのか、その体制をどう整備していくのかということについて真剣に検討してもらいたいと思います。

 多少、今実施している総合評価方式の運用が参考になると考えられます。そして、価格以外にも、品質や機能を評価するそういう方式において、創意工夫も適切な評価として取り入れることができないかというのが課題になっています。

 ただ、現実の総合評価落札方式のもとで、適切な評価項目の設定や妥当な評価点をつけることの難しさは日々感じているものなので、この点も十分に検討してもらいたいと思います。

 ということで、余り景気のいい話ではありませんでしたが、官公需法の改正による新規中小企業に対する受注機会の確保については、実務上慎重かつ着実な運用、取り扱いを心がけるように要望して、結びとさせてもらいます。

 どうも、御清聴ありがとうございました。(拍手)

江田委員長 ありがとうございました。

 次に、水津参考人にお願いいたします。

水津参考人 皆様、ちょっと風邪を引いておりまして、もしかしたらお聞きづらいことがあるかもしれませんが、御容赦ください。

 日ごろ地域活性化の現場にいる人間として、地域の現状も踏まえて、今回の法案及び地域活性化、これからの地域の創生みたいなことについて所見を述べさせていただきたいと思います。

 まず、今回、いろいろな資料、法案等をいただきました。今、官公需の関係について言えば、これまであった需要をAからBに移す、そういったことで全体的な新たな産業が生まれるわけではありません。そういった意味では、国家戦略としては、もう少し有望な市場について、地域がそこに取り組んでいけるような支援といったようなものも必要なのかなというふうには思っております。

 一つ、ここの、成果の全国への波及みたいなことで、地域活性化施策をワンパッケージで実現するプラットホームの構築のように、文字では美しく書いてありますけれども、では、これは現実に実現に向けてのスキームがあるのかというと、これまでのさまざまな施策を見て、現場でそうした、例えば農商工連携であるとか地域資源活用の申請数が少なくなっている、あるいはその中で成功例が極めて少ないという現状がなぜ起こっているかということにやはり思いをはせなければ、今回、これから皆さんが考えて行っていただく施策も結果が出ないのではないかと思っています。

 私は日ごろ、先ほどあった農商工連携とか、数年前から、地域でも予算が出ればやってみるかみたいなことで、とりあえずやりますけれども、言ってみれば、申請は非常にハードルが高くて、力弱い地域や企業では、到底申請できるような内容にはなっておりません。

 私がすごく危惧していることは、皆さん自身、日本の中の地域資源、豊かな宝だとおっしゃっていますけれども、私は、世界に向けて日本がこれから大きな産業をつくっていく地域資源、有望な資源が幾つかあると思っています。あるいは、そういった地域があると思っています。

 ただ、武雄市市長のように、すごく行動力があって、できる地域と、そうではない現状の地域とがあります。こうしたことを、中長期と、それから今目先でやらなければいけないことと幾つかあると思っているんですけれども、できるところに、例えば、九州の中でいけば武雄だったり、どこどこ県だったり、その地域を牽引していく、リーディングしていく地域あるいは企業がいる地域と、そうでない地域というのは、これから地域格差が非常に大きくなってくると思います。

 自分でできない地域というのも幾つかやはり生まれていまして、例えば人口減少が激しかったり限界集落だったりすると、地域では、この地域の宝を生かして何かやりたいねという思いは実は持っているんですけれども、では、それをどう実現しようかというと、事業主体がまずない。昔であれば三セクでやったんですけれども、多くは赤字で破綻してしまいました。

 何が足りないかというと、武雄市ではきちんとやっていらっしゃるから成功していらっしゃるところも多々あると思うんですけれども、やはりマーケティングであるとか計画づくりの段階からもっと専門家を入れたり、それから、専門家といっても、自分で言うのもおかしいですけれども、私のようなコンサルタントというよりは、実務的な事業をなさっている企業とのマッチングをもっとして、ここ最近、企業さんが地域へ目を向けていただけるようになったということは、私は非常に喜んでおるんですけれども、そうした中でいうと、例えば、名立たる国内の有数の企業さんの中には、地域のことがよくわからないんだけれども、ちょっと情報をくれないかということでお話を聞きに見えるところがあります。

 地域には、例えば、来週、私は愛媛県の中島という小さな島に行くんですけれども、以前はブランドのミカンがあったんだけれども、JAが統合されて、愛媛ミカンに統合されてしまった。そうすると、いいミカンは愛媛ミカンとして売られて、その地域のブランドは失われているみたいなことがあります。

 統合してよかった面とマイナスの面があると思うんですけれども、国としては、これから、持続可能な地域の中でそういう枠組みをつくってモデルケースでやっていくところ、それから、先ほど武雄市長もおっしゃったんですが、私は、予算は、ある程度フリーハンドで使えるお金をやはり与えるべきだと思っています。

 予算が夏ぐらいにおりて、二月には報告書を出してくれみたいな、そんなレベルで地域活性化なんか到底できません。計画づくりに一年、実行に三年、まあ三年といったら長過ぎるかもしれませんが、その間に結果を出す。そこで結果を出せなければペナルティーをつけて、返還というのは厳しいかもしれないんですが、例えば三年間新たな事業への申請をさせないとか、やはり本気で取り組ませる姿勢は必要だと思っています。

 これは、地方が怠慢でなっているだけではなくて、与えられるチャンスに何とかして乗っかってやっていこうという気持ちがあって、ただ、計画づくりも十分にはできない、マーケティングも十分にはできない、そういった中で、十分ではない計画の中で実行を迫られているという現状があることをもっとわかっていただきたいと思います。

 では、特に今有望な市場とはどこかというと、やはり私は訪日観光だと思っています。

 皆さん、余暇市場というのは、例えば、一九九六年には九十兆円の市場規模があったんですけれども、二〇一三年でいえば六十五兆円に減っているんですね。もう三分の二に減少しているわけです。国内の市場というのは、国内旅行、宿泊旅行にしても減っていますし、これから人口が減る中ではさらに減っていくというふうに想定されています。二〇一四年から人口もしばらく先には本当に一〇%減るみたいなことになっていけば、何もしなくても、日本の市場というのは今から九〇%になり、八〇%になっていきます。

 そういった中で、先般、二〇一四年四―六月期の宿泊旅行統計の中でいけば、国内に宿泊していただいた中の一割が外国人であったという結果にもなっています。これから、一千万人を超えて二千万人、日本は三千万人まで行けると私自身は思っています。

 ただ、そのためには、今のような大阪、東京一極集中ではなくて、地方にそのインバウンドの波を回していく、そういった取り組み、あるいは支援が必要だと思っています。特に、四国あるいは日本海側の地域については、すぐれた地域資源があるにもかかわらず、それを生かしてインバウンドを取り込むことができておりません。

 もちろん、地域の課題もあると思いますけれども、これから求められるのは、やはり支援のスキームの成功モデルを一つ、二つ、三つと、この二、三年の中で国の実験の事業の中で固めて、そうしたプロトタイプの支援プログラムを地域にカスタマイズしてうまく活用していけるような、そういった国家としての地域支援のスキームを確立することだと思っています。

 武雄市のスキームもそうしたものの一つに入ってくるのかもしれませんけれども、そうしたすぐれたモデルをどうやったら支援のスキームに落としていけるかということを、より現場レベルで、机の上ではなくて、もっと考えてスキームを確立していくという事業をぜひ組み込んでいただいて、本気でやりたいと思って手を挙げる地域については全力で支援をする。

 それからもう一つは、地域と、企業が地域の情報を欲しがっている、そういったニーズもありますので、そこを結びつけるようなマーケットというものも、何か企業と地域の側からさまざまなリサーチをした上で出会いの場をつくっていくというようなこともあってもいいのではないかと思います。

 就職をするときには就職説明会がありますけれども、地域が市場に手を挙げて、私のところにこんなものがあります、どこかパートナーはいませんかというふうに声をかけられるような、小さなところでもパートナーを求めるような、そうしたチャレンジの場が与えられたりすることも大事ではないかなと思っております。

 それから、もう一つ、地域へベンチャーを誘導するというようなことがありましたけれども、どうやってするつもりなのかなというのがすごく私の中では疑問でした。

 そういった意味では、今のマーケットのような、地域資源の可能性というような、マーケットあるいはグローバル市場の中での地域資源の評価というものを、自治体ができないのであれば県レベル、県でできないのであれば、国なのか、どういう形でやればいいのかはまだノーアイデアですけれども、これから人口減少して維持が難しくなっていく地域の地域資源を守るという意味でも、国家的には地域資源の把握といったようなものがもっときっちりとなされる必要もあるのではないかと思います。

 どこでもきちんとそうした把握をしていない、どうやって生かしていくのかというリサーチができていないということは非常に課題だというふうに感じています。

 今回いただいた資料の改正案の提出の背景と経緯の中の問題点の指摘は非常に的確な面もありまして、こうしたことがきちんと、今回の皆さんの検討の中で何か考えていただけることにつながればと思っております。

 また、現場にいる人間のお願いですけれども、こうして党派を超えてこうした問題に国会議員の皆さんが取り組んでいただいていることを非常にありがたく思いますけれども、ぜひこの取り組みを、そうした政党の枠組みを超えて、日本が再生していく、さっきも武雄市長がおっしゃいましたけれども、私は、二〇二〇年の東京オリンピックという明確な目的と新たな市場の創出が可能性として民間にも見えている、そうした中で、そこに向けて地域が力をつけていくというような支援は必要だと思っています。

 ぜひ、今年度だけとか、いろいろなマスコミの批判もあるかもしれませんけれども、本腰を入れて、日本が今後再生をしていくためにどういう仕組みが必要なのかということを、やはり、この年だけではなくて、皆さんで取り組んでいっていただけることをお願いしたいと思います。

 本日は、お招きいただきまして、ありがとうございました。(拍手)

江田委員長 ありがとうございました。

 以上で参考人の意見の開陳は終わりました。

    ―――――――――――――

江田委員長 これより参考人に対する質疑を行います。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。穴見陽一君。

穴見委員 自由民主党の穴見陽一でございます。

 本日は、参考人の皆様には御高説を開陳いただいて、大変勉強になりました。本当にありがとうございました。

 とりわけ、現場でまさに地域の活性化に実績を出されておられる樋渡参考人、また、もっと広くいろいろな自治体等との関係の中でも御活躍と思います水津参考人のお二人に、私も十五分間という時間しかいただいておりませんので、お二人に集中的にお話を聞かせていただければなというふうに思っております。

 実は、私も経営者でございまして、ファミリーレストランのジョイフルという会社をやっております。武雄市でもお世話になっておりまして、いつもありがとうございます。

 実は、武雄市は、ちょうど先ほど市長からも御案内のあった図書館に視察に行かせていただきまして、くまなく見せていただきました。建物自体は市長が就任される前からあった。すばらしい建物ではあると思うんですけれども、それを随分改装されて、そしてまた、TSUTAYAさんとの、貸し出しと販売とカフェとセットで、そして、そういったITのネットワークシステムとも連携をしたすばらしい取り組みで、日本全国から武雄市に、図書館に行きたい、そしてこの図書館のある町に住みたい、そういう声も出ているというふうに聞いております。

 そういう中で、先ほど水津参考人から御指摘もありましたけれども、そういった樋渡市長のようなすぐれた市長のいらっしゃるところとそうでないところとの格差がこれからどんどん出てくるんじゃないかという御指摘がありました。

 私も、世の中で、これをやればうまくいくということはないんだと思うんです。これに取り組めばうまくいくということじゃなくて、誰がやっているのかということが一番大事なことではないかと思うんですね。そういう意味では、私は、これから地域の活性化というもので一番キーを握るのは、首長というか、その地域のリーダーが一体誰なのかということが非常に重要なんだと思います。

 そういう意味において、これから日本全国で、すぐれた経営者が首長となって、その地域をリードしていって活性化していくということを目指していくためにはどういう取り組みが必要というふうにお考えなのか、教えていただければと思います。樋渡参考人と水津参考人にお尋ねしたいと思います。

樋渡参考人 御答弁申し上げます。

 私自身も、首長になるのは初めての経験でございました。そして、手探りで進めてまいりましたけれども、私の場合は、G1サミットというすぐれたプラットホームがありまして、その中で、例えば千葉市長さんであったり横須賀市長さんであったり奈良市長さんであったり福岡市長さんであったり、さまざまな皆さんたちから学ぶことで、それをTTP、徹底的にぱくることによって我々は政策を推進してまいりました。やはり、人は失敗例からは何も学べないと思っております。成功例のみからしか学べないと思っておりますので、そういう意味でいえば、私は、そういうプラットホーム、ネットワークがあった。

 これを、ぜひ先生方のお力をかりて、そのプラットホームをもっと広げていければ、それはすごくいい学校になるんじゃないかなというふうに思っておりますので、そういうお力添えをぜひ先生にはお願いしたい、このように考えております。

水津参考人 今、市長もおっしゃいましたけれども、ネットワークというのはやはり非常に重要なものだと思っております。

 それは、首長とのネットワークもそうかもしれませんが、先ほど市長がトップセールスというようなことをおっしゃっていましたが、そういう意味では、産業界とのネットワークであったり、東京や大阪や、そうした消費者がたくさんいらっしゃる消費県のところの方々とのネットワークというのも、一つ情報を投げれば何かレスポンスが返ってくるというようなことについては、非常にやりがいがあったり、それからサポートも生まれたり、あるいはそうした中でコラボレーションも生まれたりということがあるんだと思います。

 ただ、首長のリーダーシップをどうにかできるわけではありませんし、首長の選挙に関して言えば、立候補すらないというような地域もありますよね。無風選挙も非常に多かったりします。

 私は、さっきに重ねた意見になるかもしれませんけれども、地域にどんな資源があって可能性があるかを見せることによって、地域に戻ってきて首長をやろうという方がいらっしゃったり、IターンやUターンでいらっしゃったりということはあるのではないかと思うんですね。やはり、地域にはどんな資源があって可能性があるのかということを、一つは、情報が決定的に足りていないと思っています。

 地域自身が、よく、本当に小さな農村にお邪魔しても、見ると、すばらしい資源はあるんですけれども、自分たちではそんなにすごい資源だとは思っていなくて、発信も、どうすれば観光客や消費者やあるいは外国人にアピールできるのかということもわかっていません。

 そういった意味では、さっき市長がおっしゃいましたネットワークのようなものを、首長というよりは、いろいろな産業界の方に入っていただいて、地域資源を活用したり、パートナーシップを得たいというような方々に集まっていただいて、そうした地域との橋渡しであったり、地域資源を知っていただくようなネットワークづくりの機会を設けたりとか、そうしたことももっとあっていいのではないかなというふうに思っております。

穴見委員 ありがとうございます。

 本当に、そういったすぐれたリーダーというのはすばらしいネットワークから生まれてくるんだなということを感じましたし、またもう一つは、なかなかそういうすぐれた人たちが首長になっていただけないという問題もあるんだなと私も感じております。

 僕もそうなんですけれども、世の中にそういったすぐれた経営者がいらっしゃると、こういう方にうちの町の首長をやってほしいなと思う方はいらっしゃるんですけれども、なかなかなっていただけないんです。どうやったらそういう方々がそういった政治的リーダーシップに挑戦していただけるようになるのか。

 そしてもう一つは、経営者として、首長として、やりたいことはいろいろあるんだけれども、いろいろできないこともあるんだろうと思います。いろいろな邪魔になっていることというのはたくさんあるんだろうと思います。今回の法改正も含めて、そういったことのどういうところを変えていってもらうと、ますます地域を活性化するために活動がしやすいなというふうに感じられている面があったら、またお二人の参考人にお聞きしたいと思います。

樋渡参考人 お答え申し上げます。

 まず、経営的にすぐれた方がより首長になりやすくするためには、先生方も同じだと思うんですけれども、今、非常に立候補しにくいんですね。多少お金がかかったりとか、あるいは、公務員の場合だったら、私はそうでしたけれども、やめなきゃいけなかったりとか兼業ができないとか、そういったことをもう少し緩くする必要があるだろうと思っています。

 したがって、私は、飛んでしまいますが、パリ市のように国会議員兼市長ということもあり得ると。私も、国会議員でぜひ首長さんになってほしいなという方はたくさんいらっしゃるんですね。しかし、国会議員の職をなげうって首長というのはちょっと余りにも気の毒でありますので、そういった意味で、兼業とか兼務の、これはほかの法になりますけれども、そこの整備が必要なんじゃないかなと言っております。

 公務員の諸君でも、かなり優秀な方々がいらっしゃいます。落ちれば戻れる、出戻りできるということにならないと、なかなかやはり職を辞してというのはならないと思いますので、そういった面での環境整備をぜひお願いしたいというふうに思っております。

 そして、私からは最後にしますけれども、どうやったらもっと仕事がしやすくなるか。もう今で十分です。もう本当に、経済産業省、中小企業庁もそうですけれども、やはり一生懸命応援していただいているんですよ。それを形にするのが私たち首長の責任だし、もしできなかったら、それはキャッシュバックするというのは当たり前の話ですので、そういう意味で、私は望むところはもうありません。

水津参考人 一つは、人材の問題とかというのもあると思うんですけれども、ちょっと違う話になりますけれども、例えば、大阪の方で区長を募集されてたくさんの方が応募されたみたいな、問題もたくさんありましたけれども、そういった意味でも、今、社会の役に立ちたいと思っているような方というのはすごくたくさんいらっしゃると思うんですね。

 ですから、いきなり首長というと厳しいのかもしれませんけれども、会社に社外取締役がいるように、その地域を応援するいろいろな形でのアドバイザー制度のようなものを置いたりしてみるというのも、もしかしたらよいのかもしれません。例えば、それは企業経営者であったりとか、私はできるだけ実務的な方がよいと思っています。実業をやっている方がよいと思っています。

 私のようなコンサルタントというのは、こういうやり方がありますよということはお教えできますけれども、やはり具体的に、自分の企業とその地域の結びつきが、利益供与になってしまうと問題があるとは思うんですけれども、どういった形でパートナーシップの地域と企業になり得るかみたいなことも、いろいろな選択肢をこれから検討していただいたらというふうには思っております。

穴見委員 ありがとうございます。

 大変率直な御意見を賜りまして、私も大変うれしく思っておるところでございます。

 また、それとあわせまして、少し論点がずれるかもしれないんですけれども、先ほどキャッシュバックのお話もありました。やはり、地域の経営責任というものをしっかり果たしていかなければいけないということもありましたが、それと同時に、ことし残念な事故がありまして、広島で豪雨災害があって、自治体が国からの指導に対しての十分な対応をしていなかったということで起こりました。

 首長さんの仕事も、地域の活性化の仕事もあれば、いろいろあろうと思います。しかし、なかなか有権者がその情報がよくわからないというようなことがあると思います。

 そういう意味において、例えばですけれども、一つの意見として、各省庁が、ここの市長さんは大変よく頑張っている、もうちょっと頑張ってほしいというような、ある意味では評価になるかもしれませんけれども、そういう意見をもっと一般の有権者にも伝わるような形で示すことで、ある意味では首長さんの成績評価みたいなものを、プロの目で見た、またはいろいろな角度から見たそういうものを情報として有権者が手にすることができれば、また有権者もいろいろと自分たちのトップを選ぶ目が肥えてくるのではないかなというふうに思うんですけれども、御意見をお聞かせください。

樋渡参考人 賛成です。やはり、そういうわかりやすい形で、五、四、三、二、一という通信簿をつけられると僕らも燃えてきますので、ただ、それは所管省というよりは、むしろメディアの役割だなと思っております。そういった意味で、我々は、常にやはり評価を事前にしていただく、最終的には、その審判については、これは先生も同じですけれども、有権者に御判断をいただくという流れになる。

 だから、格付をどんどんやってほしいと思います。そうすると、やはり、次は頑張ろうとか、あいつには負けたくないというふうに出ますので、ぜひそれは率先して私も言いたいと思いますし、いい意見を承った、このように思っております。

水津参考人 格付、加点方式であるとよいのではないかと思います。本当に実力差もある中で、意欲があってそれにチャレンジすることと、それから結果が出ないことというのはやはりあると思うんですね。ですから、エンパワーする、そういう支援も必要だと思います。

 ただ、本当にそういう挑戦するというのが一つはプラスだったり、それから結果を出すことがプラスだったり、マイナスについては、先では厳しい評価が多分必要なんだろうと私は思うんですが、一定期間、やはり地域が猶予を与えられる必要はあるんだろうというふうに思います。

 それは、二〇〇六年の小泉改革で三位一体の改革がなされて、いろいろな批判もありましたけれども、私は、あそこから、地域が自分の地域資源を生かして何とか自分でやっていかなきゃいけないという活動が始まったと思っています。御当地グルメや、いいかどうかわかりませんが、ゆるキャラのようなものについても、地域が横並びながらも何かやろうとして頑張っているということはやはりあると思います。

 不足している点は十分にあると思うんですが、一定期間の猶予を設けて、ここまで行きなさい、そこから先はすごく厳しくなりますよというようなことは、これから特に、地域独自でできなくなったときに、そこまで介入していいのかどうかわからないんですが、持続的な国家保全のためには、ある程度国が手を入れることも必要な時期が先では来るんじゃないかということをむしろ懸念しています。

穴見委員 ありがとうございました。

 短い時間でございましたので、村上参考人や、また平石参考人に質問できなかったことをおわびしたいと思います。現場の声をぜひ聞かせていただきたいなという思いで質問をさせていただきました。

 本当にありがとうございました。

江田委員長 次に、國重徹君。

國重委員 公明党の國重徹でございます。

 本日は御多用な中を参考人四人の皆様には本委員会にお出ましいただき、貴重な御意見を賜りましたこと、心より感謝と御礼を申し上げます。

 樋渡市長、地方活性化にとって最大の悪というのは何か、無関心なんだということをおっしゃられております。きょうも、いのしし課の設置、ユニークなことをお聞きしましたし、また、ぼったくりとかキャッシュバックとか、刺激的なエッジのきいたお話も聞かせていただきました。

 ちょっとこれは多分触れざるを得ないと思いますので、キャッシュバックということで、売上目標を達成できなかったら一定割合をキャッシュバックすると。また、水津参考人も、キャッシュバックまでは行き過ぎだけれども、例えば、新たな事業を一定期間申請させないこととかも必要じゃないかと。

 水津参考人の場合は、さまざまこういった事業をとりあえずやっておくかというようなこともあるというふうにおっしゃっていましたけれども、実際にキャッシュバックとか、新しい事業とかを申請しないということになると、今、どれぐらいの、何割ぐらいの自治体がキャッシュバックの対象になると思われますか。

 先ほど、ほとんどのところがぼったくりのように申請しているということをおっしゃられましたけれども、今持っている情報の範囲でどれぐらいかということを樋渡参考人と水津参考人にお伺いしたいと思います。

樋渡参考人 御答弁申し上げます。

 私は、ほとんど全てだと思っております。

 と申し上げますのも、二点ありまして、今まで自治体というのは目標設定というのがなかったんですね。ですので、国において基本計画に目標設定があるにしても、それを我が事のように考えていなかった。

 しかも、先ほど私が意見陳述で申し上げたように、これはうちでもよくやっていて、今深く反省しておりますが、一千万でいいところをとりあえず五千万盛っておけ、そういう話はやはりあるんですよね。目標と責任ということが全くリンクしていなかったという意味では、ほとんどの自治体は私はそうだというふうに思っています。

 ですので、今回、明確に計画で目標値が設定され、それについて頑張るということであれば、その結果をプロとしての自治体にとらせるべきだというように思っております。そういった契機になるのが今回の私は法案の一部改正の中での計画だと思っておりますし、それをやらないと旧来どおりの補助金行政になるのではないかなというふうに深く危惧をしておるところであります。

水津参考人 どのぐらい、何割というのは何を根拠にというのがありますので難しいんですけれども、ただ、いろいろな支援事業がきいていないということは確かだろうと思います。

 先ほども申し上げましたけれども、もちろん、もらっておけみたいな地域もいまだにありまして、まだこんなところがあるのかと思うわけです。ただ、すごく意識の高くなっている地域というのはふえてきていまして、そういうところでいえば、やはりノウハウがなかったり、事前の計画づくりでの力のなさというのがありますから、市場のテストみたいなものを得て、計画自体が有効かを判断することがまずできていない。その計画を認可した時点で、ではその人の責任はどうなるんですかと。

 例えば、農商工連携の計画が載っているホームページなどを見ると、これは本当にマーケティングをしたのかと、本当に見るたびに思うんですよね。これが売れると思っているのかしらと思うようなものが通っている。それというのは本当に問題で、消費者ニーズとは何で、どこに売るつもりでこれをつくっているんだみたいなこともなくて計画が通っていっている。

 やはり計画づくり、本当に売れるものがつくれたり、地域にとって雇用が生まれるような、新産業につながるようなものがつくれる可能性をきっちり検証することができていないというのがやはり非常に問題だというふうに感じております。

國重委員 ありがとうございます。

 では、樋渡市長にお伺いしたいと思いますけれども、地域産業資源の内容の指定に関係市町村の長を今回改正法案に追加している。ただ、午前の委員会でも若干出たんですけれども、市長等がこのような産業資源の売り込みに動くことは当たり前であって、先ほど市長もトップセールスマンであるべきだというふうにおっしゃられていましたけれども、今回の改正法案、このような内容の指定に関係市町村の長を追加しております。

 今回の改正によって現状が変わるとお考えか、もし変わるとお考えであればどのように変わっていくとお考えか、見解をお伺いしたいと思います。

樋渡参考人 御答弁申し上げます。

 今のままだったら、市町村の関与があっても変わらないと思います。それは、関与して責任がなければ、何も自治体は動こうとしません。その中できちんとした評価にさらされて、その評価というのは、目標に対してどれだけの達成をしたかということが唯一の評価だと私は思っておりますので、それに応じて、例えば七割しか達成できなかったら残りの三割分はキャッシュバックする、もし一二〇%いったら二〇%はポイントか金額で、Tポイントじゃなくてもいいんですが、ちゃんと支払いをしていただく、そういった緊張感がある。しかも、それが国民にとってわかりやすいということ、それがひいては格付につながるところまでいけば、それは変わるというように認識をしております。

 ですので、今回の法案の一部改正は私は非常にいい流れだと思っておりますので、次の政令が勝負だと思っていますので、ぜひ、キャッシュバックの制度。私よりも水津委員の方が厳しいと思うんですよね。キャッシュバックよりも三年間の事業停止の方が厳しいんだと思います。でも、それも私は意見としてあり得ると思っておりますので、ぜひ、自治体の関与ある責任のところをきちんと書き込んでいただくようにお願いしたい、このように考えております。そうすれば必ず実効性を持つというふうに思っております。

國重委員 関与と責任、よくわかりました。私もしっかりまた研究していきたいと思います。

 次に、平石参考人、きょうお出ましいただいて、さまざま御意見をいただきました。ペーパーも見させていただきました。

 その中で、今までの地域産業資源活用事業は十分でないように思われると記述されている箇所がございますけれども、これまでの地域産業資源活用事業はどのような点で十分でないとお考えなのか、これについてお伺いしたいと思います。

平石参考人 樋渡市長と水津さんがおっしゃっている部分に大分集約されてきていると思うんですけれども、多くの自治体がいろいろな地域おこしの事業に取り組みました。出てはくるんです、お店に。しかし、それが売り上げになってなかなかはね返ってこない。

 どういう話なのかというと、マスコミで取り上げられて、これがうまいんですよ、これがいいんですよというふうな形でフィードバックされて初めて売り上げが伸びてくる、それから観光客が入ってくる。実はこうした活性化のための戦略というのは、人をどういうふうに動かしていくのか、どういうふうにマスコミを使って、つまり成功事例をつくっていくのか、そういうふうなプログラムがたくさん入っていかないと、多分、みんな同じように出てくるんだけれども同じようにポシャる時期はポシャってしまう、そういうふうな問題が起きてくるのではないかというふうに私の方では考えております。

國重委員 先ほど樋渡市長は、特に今、国が十分、経産省を初めやってくれていると御答弁いただきました。

 ほか三名の参考人にお伺いしたいと思いますけれども、地域の需要創生の実現のために国が果たすべき役割、国に期待すべきこと、これについて思うところがあれば三名の参考人にお伺いしたいと思います。平石参考人、村上参考人、水津参考人の順でお願いいたします。

平石参考人 私が常々考えているのが、テレビ局とかマスコミの果たす役割というのは非常に大きいんじゃないかなというふうに思っているんですね。

 実は、いろいろな村おこし、地域活性化は、仕掛け人がいますし、それから地域住民の人たちがどう反対から賛成派に回って協力するようになっていくのか、これには非常に大きな人間的なドラマがたくさんあるんだと思っているんです。これをぜひ、二年とか三年という長いスパンでもって取材していただいて、成功したような事例を、こういう苦労があって、みんなが豊かになってきている、もしくはみんなが幸せになってきている、一緒に汗をかくことによる共感意識というのが非常に出てくるんだというふうに思うんですね。

 我々現代人の悪いところは、でき上がったものしか見ないというふうなところが非常に強いので、ぜひ、そういうふうな苦労をしている過程、苦労が成功に変わっていく過程をドキュメンタリー形式でやっていくことによって、真実味のあるいろいろな事業というものがより具体的に生まれてくるんじゃないかというふうに考えております。

村上参考人 私は、今まで中小企業庁側の地域の振興のためにいろいろなことをやってきて、いろいろな努力をしてきているというのを逆に知っている者なので、なかなか難しい話かと思うわけですが、先ほど答えたように、結局は首長が経営者と同じような形で、新規に、全く新しいことにトライしていく、それをできる限りサポートしていく、それに尽きるという感じの意見を持っております。

水津参考人 国にできることというのはさまざまあるとは思うんですが、国にしかできないことというのもあると思います。

 例えば、先ほどの訪日観光でいいますと、すぐれた資源を有している自治体、県レベルではなくて市町村レベルであると、単独の市町村でもって海外へ売り込みに行ったりするということは非常に難しい部分があります。

 有望な市場に関して、国家的に、重点的に売り込んでいく。今でいえば観光庁の予算などもいろいろふえてきておりますけれども、今回の産業振興の予算を見ても、どこの中小企業の売り上げかなというような予算額が出てきていて、これで本当に国家戦略なのかなと思うことも多々あります。

 戦略というのは、することとしないことを明確に分けて、重点的にそこに放り込むことによって、それが最終的にはよいモデルとなって、一つは、いろいろな方がそれを、まねしてではないんですけれども、同じ形でモデルを踏襲することによって成功するということにも至ると思っています。

 それともう一つは、今回一番よくわからないのが、結局日本はこれからどんな国になっていくのかというビジョンを国が示せていないというのが、やはり最大の問題点だと思っています。

 例えば訪日観光。世界の中でもトップクラスの観光の国になるんだということがあれば、そこに向けて地域隅々まで本気で取り組もうと思うところは国は本気で支援をしますよというような、夢が持てるような、今の時代で若い方々が日本に失望しているような現状を変えるということ、最も希望が持てる国にするビジョンをいかにして国が出してくださるかということはぜひ期待したいと思います。

國重委員 時間が参りましたので終わります。

 きょうは、四名の参考人の皆様、ありがとうございました。

江田委員長 次に、岸本周平君。

岸本委員 民主党の岸本周平でございます。

 きょうは、参考人の皆さん、本当にお忙しい中、ありがとうございます。時間もあれですので、お一人ずつお聞きすることになると思います。

 私自身は、若いころ霞が関におりまして、中小企業予算にもかかわったことがあるんですが、やっていた人間として自戒の思いを込めて申し上げると、中小企業政策というのはほとんど成功していないと思います。ほとんど成功しておりません。特に、助成をするという部分では、残念ながら成功しておりません。規制の部分、ここは非常にワークしていたと思います。特に下請への遅延防止法とか下請いじめに対する規制、これは公取と非常にうまくやられまして、この十五年ぐらい、特に最近うまくいっている例だと思います。

 これは多分、一般論的に、政府の役割というのは、そろそろ霞が関もそちらの方に動くべきなのかもしれません、ほかの役所も同じですから。ほかの役所も助成とか補助金で成功している例を私は余り知りません。農林省だけではありません。

 それは、だって人のお金だからです。公務員の皆さんは真面目です。私も真面目でした。樋渡さんも真面目でした。だって真面目だから公務員になるわけです。しかし、人のお金ですから、自分のリスクは全くない。国民の税金を配るわけですから、そんなところに規律も効率もあるわけはないので、成功する方がおかしいと私は思います。

 だって、アーケードを幾らつけたって、それで中小商店街はうまくいきましたか、この二十年、三十年。敷石をきれいにタイルにして、お客さんはふえましたかという話なんです。

 これは実は淵源がありまして、中小企業予算の神様という方がおられて、尾身幸次大先輩なんです。私が実は大蔵省にいたときに大蔵政務次官で、ちょうど中小企業予算をやっておったときなんですけれども、尾身先生に毎日呼ばれて御指導いただきました。

 自民党の中小企業予算の命は、姿論、姿なんだ、去年より一円でも予算がふえていりゃいいんだ、ふやさなきゃいかぬのだ、中身はどうでもいいんだと。よく御存じだったわけですよ、中身を。むしろ予算の姿が大事なんだ、これで中小企業を大事にしているという姿勢を日本政府が示すことが大事なんだと。それは一つの考えでしょうけれども、今それがそうもいかなくなっているわけですよ。真面目に皆さんはなさっている、それもわかっています。

 そのときに、樋渡さんもおっしゃいましたけれども、では成果をどうはかるかなんですね。それがないんですよ、成果のはかり方が。アウトプットしかなかったんですよ。アウトカムがなかったんですよ。

 だから、予算を上げましょう、商店街活性化。それで何回セミナーを開いて何人呼びました、これがアウトプットだったんです。何人来ようが関係ないんですよ。アーケードがきれいになろうと、敷石がきれいになろうと関係ないんですよ。お客さんが何人ふえたか、売り上げが何ぼふえたかがアウトカムなんです。そこをこれまでの中小企業庁は一切聞いていなかった。アウトカムに対しての関心はゼロだったんです。だからいけなかったんだと思うんです。

 前置きが長くなりましたけれども、それでは、きょうの中で一つずつ聞いていきたいと思います。

 ちょっと真面目になりますが、村上先生、調達のお話をされておられました。

 私も調達についてはずっと苦しんできた人間ですので、これは本当に日本政府は下手なんです。本当は、民間企業で入札をやっているところなんかありません。そんなことをしたら倒産します。民間企業は全部随意契約です。相みつはとりますよ、小さなところが。相みつはとりますけれども、そんなもの、随意契約で長年のつき合いで信頼できるところ、あるいは、新しく出てきた業者でも、昔からやっている人の紹介で、信頼できる社長さんに紹介されて新しい会社でやるんですよ。二、三回使ってみてだめだったら、済みません、おたくの紹介でしたけれども切らせてください。随意契約なんですよね。

 ところが、役所はそうはいかない、税金だから。オープンにする。オープンにして、応札して落とした。落としたら何も言えなくなっちゃうんですよね。民間企業は、随意契約ですから、契約した後、どんどんどんどんそこでいいものをつくっていけるんですけれども、それができないんですよ、入札しちゃうと。とんでもないところが入っちゃったらお手上げですね。

 今、マイナンバーなんかはそうなんですけれども、一者入札だったんですよ。マイナンバーのあの膨大なシステム。一者じゃない、五社がジョイベンをつくっちゃったんですよ。名前は言いません、ITベンチャーと言われる人たちなんですけれども。そういうことをされてしまうと、もう政府は何もできないんですね。

 そういう意味で、本当に地方公共団体がやるべき、そして本当に地域の中小企業が活性化する調達のあり方、ちょっと本音で御卓見をお伺いしたいと思います。村上先生、お願いします。

村上参考人 基本的にはおっしゃるとおりでございます。

 先ほど、私、民間企業との違いは強調させてもらいました。それは、民間企業であれば、別に、最低な価格、見積もりを合わせて、そこと契約する義理はどこにもないのであって、自分が、信用度があって、つき合いがあって、間違いない仕事をすると思えばそこと契約すればいいんだ。それは幾ら高くたって、別にそこを使おうと思えばそことやればいいと。

 それから、新規の新しいプロジェクトになると、当然リスクはあります。リスクというのは当然背負ってやるものなので、そのリスクがあるのは覚悟して発注しますから。その結果、うまくいかなくても何だろうと、それは経営者が責任を負う話なので、そこまでちゃんと決心して民間の場合は発注できます。

 ただ、公共工事になると、今おっしゃられたようにさまざまな制度の枠組みがございます。各首長さんともその枠組みの中でそれなりに工夫して、それこそ地場の成長産業をつくろうとか、中堅産業をつくろうというのでいろいろ手を尽くしているわけではありますけれども、おっしゃられる感じの、一定の限界はあるという形になっています。実は、私、それぞれ首長さんも、制度の枠内で一生懸命努力しているということもまた事実であろうかと思います。

岸本委員 ありがとうございます。

 しかし、これは国ももっと努力すべきで、例えばアングロサクソン系は割と随意契約に近いんですけれども、そのかわり、契約書と附属書類は全部ホームページにアップしているんですね。全部オープンですから、ちょっとでもインチキをやると、みんなばんばんと非難できますので。そういうやり方というのは、多分、地方だとやりやすいだろうと思いますので、補足しておきます。

 時間もありません。あとは、これも皆さんがお感じだと思うんですけれども、単年度予算主義の弊害。

 もう全てがそうなんです。これは財務省が悪いんです。会計法が悪いんです。財政法が悪いんです。財政法と会計法の改正ができなければもうこの国に未来はないと思って僕は大蔵省をやめたんですけれども、これはもう超党派でやりませんか、本当に。財政法と会計法を変えなきゃ、この国は滅びますよ。

 その意味で、平石先生と水津さんのお二人に、単年度主義の弊害についての御意見を。

平石参考人 我々、今の時期になりますと、しょっちゅう道路が混雑して、ああ、またきょうもおくれそうになる、こういう問題が起きる。これも、補助金が決定されて、それから完成させる、もう日時が決まっている。そうすると工事が全部同じ時期にたまってしまう。それからまた、長期にかかる事業においても、切り分けてやることによって、計画段階からのノウハウを持っている、きちんと管理監督ができる、こういうふうな部分が分断されるということも時折聞いたりいたします。

 例えば、オーストラリアなんかにおきますと、複数年度予算というのを基本的に持っています。これは、単年度予算と複数年度予算というのを性質別に分けて展開することによって、もう少し政策が展開できる。もしくは、もっとインキュベート機能というのも、単年度でインキュベート機能が働くのだったら、日本の企業も地方も、みんなすぐよくなっていると思います。

 そういう意味では、先生がおっしゃるように、根本の部分を変えるというふうな思い切った決断をそろそろやっていただければというふうに期待をしております。

水津参考人 もう皆さん本当に十分御存じのとおりですけれども、例えば、何かの事業がおりてきた、夏ごろに、予算がおりてきました、やりましょうということになりますと、さっきも言ったように年度末に向けていくわけですけれども、一定の予算がついておりますが、事業によっては、例えば年度をまたいだ次の夏にやると効果的な事業というものがあります。けれども、事業の枠組みの中でいけば年度内にやらなくてはいけませんから、例えば、物も十分できていないころから、ロゴをつくりました、パンフレットをつくりましたみたいな、物もできていないときにそういうものを先につくっちゃう。できてみたら、それは余り使い物にならなかったりするというような、本当に笑い話なんですけれども、そんな笑い話が全国で行われているのが今なんですよ。

 ですから、さっきもおっしゃったように、全体的なこの事業にどのぐらいの予算が必要か、支援が必要かという枠組みと、それから、今年度にこれをしたら実行分に応じて支払うというような、必要に応じて、年度をまたいで、スケジュールどおりに物事が進むわけでもありませんし、また、例えば、夏に始まって二月に終わるみたいな、半年で一定の成果を出せるような地域や企業であれば、もうとっくの昔に活性化しています。そうしたことができないから補助をしているわけであって、三年をかけてじっくりと計画づくりや実験事業や、そこで実際にできるという結果を求めて、それが成果として評価されるということが必要だと思っております。

岸本委員 ありがとうございます。

 同僚議員の皆さん、こういう話はここだけじゃなくてよく聞くと思うので、本当に経済産業委員会として問題意識を持って経済産業省に対して働きかけをしていきたい。また、私にとってはライフワークでありますし、やはり立法府としてやっていきたいと思いますので、同僚議員の皆さんにもぜひ御協力をお願いしたいと思います。

 最後になりました。樋渡さんに幾つか御質問をしたいと思います。

 一つだけ反論がありまして、本質的なことじゃないんですけれども、やはり政治の世界に出る人間はちょっと変わっているんですよ。だから、リスクをとる気のない人はなってはいけないと思うんです。我々も、こちらは全員そうですし、樋渡さんもそうじゃないですか。役人をやめてリスクをとってやられているから、むちゃくちゃできるんですよ。リスクをとらない人間はむちゃくちゃなことができないんですよ。変人でやろうじゃありませんか。

 だから、やはりリスクをとった人しか政治家をやってはいけないということで、そういう人をふやせばいいんですよ。リスクをとって落選したって命はとられませんから。私も一回落選しましたけれども、元気に生きていますから、大丈夫です。

 それで、おもしろいんです、資料の、いのしし課の話で、イノシカチョウ、ここが大変おもしろかったんですが、このセンターを見たら、おもしろいんですよ。職員一名で、常勤役員六名になっているんですね。これは国の法人だったらそのとおりなんです。国の天下りは役人六人が役員になって従業員一人なんです。だけれども、このイノシシのものは、多分何か特殊な秘密があるに違いない。これはとてもおもしろいことを考えていらっしゃるに違いないというのを一つ教えていただきたい。

 あと、いろいろなことをなさっているんですが、武雄市にも昔ながらの商店街があると思うんですね。そこがどんな商店街なのかわかりませんけれども、例えば、それがうまくいっていないとして、その商店街、シャッター通りのところを何か変えていくかについてアイデアがあればそのことも、今までの御経験から何かいいアイデアを教えていただければ。この二点をお聞きしたいと思います。

樋渡参考人 お答え申し上げます。

 イノシシ関係でありますけれども、職員一名、常勤役員六名とありますけれども、これについて、常勤役員は猟友会、兼業か専業かは別にして、いわゆる猟師の皆さんたちが専門的知識を持ってそこに入っていただいているということです。ですので、済みません、手元に資料がありませんので答えることはできませんが、給与等はないというふうに思っております。ほとんどボランティアだと聞いております。

 それと、商店街ですけれども、私は正直言って諦めています。例えば、七十歳の方にカンフル剤を打って二十のようになれということが僕は今までの中小企業政策だったと思うんです。だけど七十歳は七十歳の生き方があると思うんです。二十歳は二十歳の生き方があると思う。そこに私は無理があったというふうに思っております。

 私たちがなすべきことは、おかげさまで、今、図書館が十三カ月で百万人来ておるんですよ。たった人口五万です。イノシシを足しても八万しかいないところに百万人お越しになって、その方々がどうなっているかというと、図書館だけじゃなくて、ではあそこの店にも行こう、あの通りに行こうとなっています。そうなってくると、お客様がお越しになることによってそこに新たな域外需要があって、そこに応えるべく域内供給ができているという好循環になっておりますので、そういった意味では、まず私どもがやらなきゃいけないのは、いかに人、物、金を域外から集めるか、民間の事業者がそれに呼応して、きちんとお金もうけができるシステムをつくるということが肝要か、このように考えております。

岸本委員 ありがとうございました。

 本当に、四人の参考人の皆様には、有意義な御意見と、こんな楽しい参考人質疑をやったのは初めてであります。ありがとうございました。

江田委員長 次に、鈴木義弘君。

鈴木(義)委員 維新の党、鈴木義弘です。

 本日は、貴重なお時間を頂戴いたしましたことに厚く御礼を申し上げたいと思います。

 さまざまなお立場で意見を述べられました。なるほどなというふうに思うことがたくさんありました。

 特に、どうやってインセンティブを働かせていくかというのは、昔からやはりいろいろな分野で、医療でも、基盤整備、中小企業、いろいろなところでそれを模索していたんでしょうけれども、日本人は、かわいそうだよなとなると、もうけんもほろほろなんですね。かわいそうなんだから、一人のお年寄りも若い人も同じように助けてあげなくちゃいけない。地方も都市部も同じなんですね。ですから、そこのところをどう次の五十年、百年を目指して、やはり、変えていく最後のチャンスがここ数年なのかなというふうに私自身は思っています。

 一番最初にお尋ねしたいのは、先ほど三人の方からお話がありましたように、もともと日本が取り入れている公共調達の制度自体を大幅に見直したらどうだと。今はどちらかというと、先ほどから議論になっていたように、性能を一つの基準にしたり、価格を基準にしたり、役所は定めた今までの経験値を平均化したものを一つの基準にしてみたり。そういったものじゃないところにベンチマークを置いて入札をするのがいいか、アイデア提案でやるのがいいか。もともとの公共調達の制度自体を根底から見直した方がいいんじゃないかと思うんですね。

 少しずつ少しずつ、随契だ、一般入札だ、提案型だと、そのたびたびにやってきましたけれども、地方は地方の事情があって、やはり首長には逆らえないから、地場の土建屋、建築だとか公共事業に携わっている人は、はい、わかりましたと一生懸命やるんですよ、何に対しても。だってそれが主従関係になっちゃっているんだから。お客さんに対して文句を言う人はいない。当たり前の話なんです。それがずっと、戦後七十年じゃなくて、その前から続いているから、そう簡単には直らないんだと私は思うんですね。

 ですから、根本的な公共調達の仕方を変えたらどうかなというふうに思うんですが、四人の参考人の方、お一人ずつ一言で、何か御提案いただければありがたいなと思うんです。

樋渡参考人 御答弁申し上げます。

 いずれの方法も一長一短があろうかと思います。

 ごめんなさい、長くなるかもしれませんが、例えば、うちの図書館は随意契約なんですよ、CCCと。随意契約で、これはさんざんたたかれました。私は、病院の民間移譲をしたときも、池友会という団体に、事実上の随意契約をさせていただきました。これはリコールという荒波を食らいました。リコールは車だけかと思ったら、私までいただきました。

 そういった中で、絶えず私どもが心がけたのは、議会に対して全ての情報を開示するということ。そして、議会の議決事項にしたということであります。

 したがいまして、どういうやり方であるにしても一長一短がある。それを全て情報を開示して、私ども地方政治の世界におきましては、地方議会が最終的な議決権を持って、議会が最終的な責任を有するという形にすれば、私は、一定のデメリットの部分というのは御批判という形で補えるんだろう、かように認識をしております。

平石参考人 樋渡市長の方からもありましたように、一長一短がいろいろな調達には確実にあるんだと思います。目的に合わせて調達の方法を変える必要はあるというふうに思っています。

 例えば、技術力評価というふうな話でいった場合に、例えば、自治体の方で、確実にわかるというふうな人ばかりいるわけではありません。その調達のところに専門家の評価委員会を設ける。そうすると、この技術、このやり方はすごいよ。そういうふうなテーマに関してはそういうふうな調達の方法をするし、それから、一般的に物品等の納入であるならばできるだけ安い方がいいというふうには思います。そうすると一般競争入札の方が合うというふうな話になるだろうと思います。

 あと、新規参入事業者をふやしていくというふうな話であるならば、そういう機会を例えば二回までは与えましょうとか、三回までは与えましょう。ただし、それがきちんと完成できるのか、性能がきちんと保証できるのかというのは、同業の業者からのバックアップ保証をもらうとか、そういうふうな工夫の仕方というのはあるのではないかというふうに思っています。

 ですから、分野によって変えていくべきではないかというふうに思っております。

村上参考人 大変難しい質問で、答えは、一つは、法律で定められているものでありますから、法律改正すると制度は幾らでも変わります。そういう意味では、不可能なことはございません。

 ただ、今おっしゃられたような、首長に裁量権を持たせるとか、もしくは地方の自治体の裁量システムで、先ほど私も総合評価落札方式と言いましたけれども、企業の技術力とか施工能力に点数をつけて、それでやる。それで、地場の優良な企業、それから地場の災害協力企業その他、それらを一定程度点数で優遇して、より有利な取り扱いをするというような工夫は各自治体でも実施しております。

 そういう意味では、全くの価格だけではなくて、いろいろなことを考慮して最終的な落札者を決める。そういうことができる。

 ただ、そこを本当に大胆に変えるということになると、ひょっとしたら首長に非常に裁量権を与えることにもなりかねない制度になりますもので、先ほど私はいろいろな判断があると。一つが、公平性の原則とか透明性の原則という、公共政策の基本的な枠組みがあります。もう一つが、確かに政策的配慮というのがいろいろあります。地場の優良企業への配慮とか、技術力のある企業を育成するという政策的配慮があります。

 そことのバランスをどうとるかという話なもので、その前者に対する、公平性もしくは透明性という、そこを余り気にしないで裁量制だけをとる制度をつくり上げるとして、そこでまさしく国会で通すだけの同意が皆さん得られるかどうかという、その辺の話になろうかというふうに考えております。

水津参考人 入札に関して申し上げれば、特に地方自治体の場合は、近年、厳しい予算の中で、これまで随意であったものや、特定の者を選ばれて依頼されていたものが、多くのものが入札になっているという現状があります。

 その中でいうと、物によっては質が落ちている。価格を落とすことによって、その成果をどこに、さっきのアウトカムと一緒ですけれども、結局は、クリエーティビティーを有するような、付加価値を有するような事業に関しては、コンペなど、先ほどの公平性とか透明性を担保した上で行うというようなことも選択としてできる。その場合には、公平性と透明性を担保するというようなことは大事だと思います。

 やはり入札によるプラスの面とマイナスの面というのがありますので、事業によって、このマイクであれば、同じものであればより安く入札できた方がいいわけですけれども、図書館であったり、それから、例えば十和田市現代美術館のようなものであれば、幾つか指名でコンペをして、より自分たちが求めていたものに近い業者を選定して成功したという例もございますから、そうした付加価値を生むものに関しては、一般的な競争入札が、ある意味では地域の利益を阻害しているというふうに言えると思います。

鈴木(義)委員 ありがとうございます。

 十年仕事を上げるから、随意契約でやってくれと言ったら、業者さんは半値でやってくれるかもしれないですね。価格だけを見れば、やはりそれの方が安いというのは当たり前な話だと思うんです。でも、実際はそうならない。公平性をどう担保するかというところに難しさがあるんだと思います。

 それを一つ解消する意味で、これはもう時間がないので、ずばっとお尋ねしますけれども、私は、発注者責任をきちっと決めちゃった方がいいと思うんです。行政であれ民間であれ、やはり発注者が責任を持つんだと。

 今、公共事業に関しては、結局、責任施工という名のもとで業者に全部責任を押しつけているんです。それを選んだ行政側に本来は発注者責任があるのに、それを全然問えない。だから、いいかげんなことをやっても、後から設計変更してくれよ、わかったよ、しようがないと。それに職員の瑕疵があったとしても、それを認めて、どろどろどろどろ金を出すんです。

 だから、やはり発注者責任をきちっと求めた方がいいんじゃないかと思うんですが、おのおののお立場で。

 あと、時間がもうないので、これはちょっと嫌な質問の仕方なんですけれども、地域産業の活用に関して、国や自治体が関与した方が本当にいいのだろうかということと、本当は関与しない方が独自性を持ってやるのかなというふうに思うところもあるんです。

 そこのところで、先ほど武雄市の市長からもお話がありましたように、補助金を入れてやり始めるんですけれども、どこの時点で手を抜くか、ここが一番難しいところなんです。農業政策でも六次化でも何でもそうなんですけれども、一度補助金を入れてしまうと、未来永劫ずっともらえると思うんですね。それを少なくしようとすると、政治家を使って大反対させるんです。それの繰り返しがここ戦後の七十年間だったと思うんですけれども、今の二点についてお答えいただいて、最後にしたいと思います。

樋渡参考人 お答えします。

 発注者責任については、先生の御指摘のとおり、私も最大限認めるべきだと思っております。それによって緊張感とリスクを伴うというふうに思っております。また、これによってキャッシュバック制度も活用できると思います。

 それと、国、地方の関与については、私どもみたいに人口五万人でイノシシ三万頭のところは、それはさすがに、やはり民間といってもほとんど零細、弱小なんですよ。そういった中で、私どもの職員は四百人います。これは地方でいうと、どこの自治体もそうなんですけれども、最大の企業なんですよね。ですので、そこが関与というのは、もう一体となってやるしかないと思っておりますので、そういう意味でいうと、政令指定都市あるいは中核市、そして私どものような一般市というところで、その関与の度合いというのはおのずと異なる、このように考えております。

平石参考人 公共事業の発注者責任、これは恐らく、最終的に法的にも、やはり責任をとっていかなければいけないだろうというふうに私の方では思っております。

 ただ、私、昨今の自治体の職員数の減少とか、いろいろな意味で、専門のスタッフが大分少なくなってきております。この中で、多分、相当言いなりのままで基本設計をうのみにしちゃったりなんかする部分もあるだろうと思います。

 例えば、震災で被害を受けた女川町、ここで復興事業のために何をやったのか。民間の建設事業者の方から、震災復興事業に関する企画それから管理、これを臨時職員として採用してやってもらう、こういう形で対応してきている。そうすると、責任はありますけれども、そういうふうな仕組みとか体制の支援がないとなかなか難しいのではないかというふうに思っております。

 それから、地域産業への国及び地方の関与、私、個人的に言うならば、基本的には、活性化もそうなんですけれども、危機感をみんなで共有しない限り、恐らく起爆剤にはなっていかないというふうに思っております。

 そういう意味では、できればない方がいいんだろうけれども、まだまだ情報が足りない部分があります。それから、必要な支援、例えば中小企業が、これは品質がいいし、外国人にも評判がいいんだけれども、これを海外に展開していってみたい、ただし、それを英文に翻訳する技術がない、どこにアプローチしたらいいのかわからない。そういうふうな部分に関しての支援体制というのはもっとあってもしかるべきだろうというふうに考えております。

村上参考人 一つが発注者責任になろうかと思います。公共工事は物すごく広い範囲を工事の対象にしています。したがって、全てをというのは難しかろうと思いますが、その自治体が責任を持つような重要な政策ターゲットを実現するための発注に対しては、もっと自治体に裁量権を持たせて、そういう意味で発注者責任というのを負わせるということは考えられるのではないかと思います。

 それから、もう一つの意味は、確かにおっしゃられているように、今まで国が余りにも関与し過ぎたというか、国が画一的にやり過ぎたというところはあるかもしれませんので、もう少し地方自治体の独立性を生かした形の政策運用みたいなことが必要なことは事実であろうかと思われます。

水津参考人 発注者責任に関しましては、例えば土木の工事などであれば自治体さんもノウハウがあると思うんですけれども、先ほど言った付加価値的な事業においては、知識も有していない人間が発注をして、例えば、頼まれてしようがないので入札に参加すると、わかっていない人間から何かわけのわからない指摘をされて、本当にちゃぶ台を返して帰りたいぐらいな気持ちのときがあるんですよ。ですから、もう今は入札とかは全く参加をしていなくて、弊社の場合はほとんど、随意契約も、私で何かお願いしていただくのであれば行きますけれどもという姿勢です。

 ですので、わかっていない人間が発注者責任を、まさに、どこに責任の所在があるのかを明らかにするということはやはり非常に重要だと思います。

 それから、国の関与はどこまで必要かわかりませんけれども、先ほど市長もおっしゃった、いろいろな国の支援をいただいていることによって非常に勢いがついている部分もあると思います。そうしたエンパワーの支援、効果的な支援というのは必要だと思うんですが、何か重箱の隅をつつくようなアドバイスは必要ないと思っておりますので、地域の自主性に任せるだけだと心配だと思うんですけれども、そこには支援体制を整えて自分たちでできる力をつけさせるということが重要だと考えております。

鈴木(義)委員 ありがとうございました。

 以上で終わります。

江田委員長 次に、杉田水脈さん。

杉田委員 四人の参考人の皆様、本日は本当にありがとうございます。

 先ほど、役人をやめてリスクをとって政治家になるのは変人だという発言があって、私のことかなとか思ったりして、おっしゃられた岸本先生は退席されてしまったんですけれども。本当に、最近とんがり過ぎともよく言われておるんですけれども、きょうもいろいろそういう感じでお聞きしたいと思います。

 樋渡市長は、私が自治体職員のころからいろいろおつき合いをさせていただいておりまして、最初、まだ市長になられる前に大阪の高槻で市長公室長をされていらっしゃったときからすごいアイデアマンで、私も同じ関西の自治体におりましたから、高槻が何か放置自転車を競売に出すってよ、えっ、どういうことをやっているんだ、高槻はみたいな感じの、本当に驚きを持って、いろいろなことをされているなというふうに注目をしておったところではあるんです。

 きょうは、樋渡市長、平石先生、それから水津先生の参考人の方からは、ほぼ地域活性化のところに照準が当たっているお話だったかと思うんですけれども、特に、その中でもさまざまな特産品だとかの販路開拓とか、そういったところになってくると思うんです。

 実は、今回の法改正の以前にも、いろいろな法律がありましていろいろなことがなされているんですよ。例えば、農商工等連携促進法、それに伴う新事業創出支援事業だとか地域産品販路開拓機会提供支援事業とか、こういったものが今までもずっといろいろな形でされていたんですね。

 これまで、こういったいろいろな法律があったにもかかわらずできなくて、今回の法改正があったからできるようになることは何かありますでしょうか。このことを三名の参考人にお聞きしたいと思います。樋渡参考人、平石参考人、水津参考人にお願いいたします。

樋渡参考人 お答え申し上げます。

 今のままだったら、また同じだと思います、正直言って。ですが、冒頭申し上げたとおり、これについては、自治体の関与に対する応分の責任を持たせるということで、達成できなかった場合は自治体が国に対してキャッシュバックするということになれば、そこは可能になる。

 しかし、これは、法のスキームにはそこまで書いてありませんので、次の政令のところが勝負だと思います。もしくは附帯決議が勝負だと思っておりますので、これは中小企業庁長官も非常にしびれるところかとは思いますが、ぜひ国会の意思としてそれをお示ししていただいて、後押しをしていただく、もうこれしかないと思っております。

平石参考人 大変難しい御質問かというふうに思っております。

 我々、例えば公共政策を議論する方の立場ですと、似たような政策は、ポリシーダイナミクスというふうに言いますけれども、これを統合する、もしくはもうやめる、もしくは一部変更していく、いろいろな形で政策有効性を高める方向で考えましょうというふうな話になろうかと思います。

 例えば、附帯決議というふうな部分で、似たような事業、関連するんだったら、各補助事業からマッチングさせて、マッチング率が一〇〇%になるようだったらこの事業は認可しましょうとか、そういうふうな独自のやり方をされた方が、実質的に、つまり、組織とか政策を統合できないんだったら、実質的な中身の統合を図るような仕組みをつくられたらそれこそ有効になるし、両方、三省からのお墨つきをもらった事業なんだ、これはどうしても責任があるんだ、三倍の責任を持って実行しますよというふうな話につながっていくんではないかというふうに思っております。

水津参考人 今のままの、いただいた資料の内容ですと、実際にどのような具体的なスキームになるのかが見えておりませんので、何とも言えないというのが正直なところです。ただ、これまでのやり方であれば、市長もおっしゃったように、ほとんど効果は見込めないというふうに思っています。

 やはり、ヨーロッパ、欧米などの、政策が支援のパッケージとなっているというのが日本との大きな違いだと思っているんですけれども、例えば、今回こういう制度ができましたと自治体に投げます。投げた瞬間から、もう申請したらやらなければいけないような状態に陥っていまして、そうしたことというのは非常に無理があります。

 その部分で、こうした制度ができます、ではそれに向けてどんなふうにやっていったらいいのかというような、勉強じゃないんですけれども、きちんとそれに取り組むに当たって必要な、少しトレーニングを積ませるではないんですが、そこで計画を出させて、それこそ企業なども招いてコンペをして、実際に組んでやりたいとなるかは別にしても、市場から見て魅力的だというふうに思っていただけるようなものにお金を出していくであるとか、結局、どこで評価するのかということになりますので、そうした市場の中での価値みたいなものを、きちんと、事業を認定する際に、やはりどこかで検証する必要があるのではないかと思っております。

杉田委員 ありがとうございました。

 なぜか附帯決議に対する期待が非常に大きいというふうに受け取っております。

 昔、私も、一〇〇%補助の事業とかをやっていまして、予算内に終わったのでこれを国に返したいというと、国はそれを受け取る財布がないと言われまして、一円までちゃんと使い切れという指示が上から来て、何という国だと思ったことがあるんですけれども、そこを変えていかないことには、全然そういったところが変わっていかないというふうに私も思っております。

 それから、水津参考人、先ほどからのお話の中でいろいろな支援のパッケージというようなことがありますけれども、最近よく出てくる法案には、そういった、なかなか自治体として規模が小さいようなところとか専門家がいないところには、民間のコンサルの人が入って実際に指導していきましょうというようなことがあらゆる法案に出てくるんですけれども、それがうまくきちっと活用がされていないというような問題、また、それを活用するのもまだまだハードルが高いといったような問題も実質としてあると思いますので、そのあたりはしっかり考えていかなければならない点だなというふうに改めて感じました。ありがとうございます。

 有望な分野というのが、今後いろいろ考えていく中であるということが水津参考人のお話の中にあったんですけれども、樋渡市長は、その有望な分野というのを見抜く力が非常にある方だなというふうにずっと思っておるんですけれども、その分野を見分ける力というものをつけていく、そういう目を持った自治体職員が必要なのか、そこの地域に根差す民間の方が必要なのかはわからないんですけれども、こういった、今後ここの地域ではこれが有望になるんじゃないかとかというようなのは、どうやって見つけていったらいいのか。このことを樋渡参考人と水津参考人にお尋ねしたいと思います。

樋渡参考人 それは非常に簡単で、NHKです。NHKの「おはよう日本」と「ニュース7」と「ニュースウオッチ9」を見れば、大体、ああ、これがこれからの世の中の潮流なんだろうなということがわかります。

 具体例を申し上げますと、大分県竹田市というのがあります。移住で、三十一歳の後藤さんという職員が、一人でもう二百組ぐらい呼び込んできているんですよね。これは私はNHKの報道で知りました。

 私どものお住もう課、相撲取りじゃありません、移住の専門のお住もう課、ちなみに、婚活支援はお結び課と称しますけれども、そういった中で、お住もう課の職員を直ちに派遣して、一週間学ばせました。また、竹田市の後藤さんに一週間武雄市へ来てもらってレクチャーをして、そうなっていくと、それが一つのスタンダードになってまいります。

 水津参考人がおっしゃったように、やはりこれからは、例えば総務省とかから六十人とか地方に行っても何の役にも立ちません。何にも立たないんです、本当に。ですので、それよりは、例えば竹田市の後藤さんであったり、例えば山形市役所の、これまた後藤さんであったり、役人時代の先生だったり、さまざま、とんがった職員さんがいらっしゃいますので、そこを横展開した方がよっぽどいいというふうに思っておりますので、ぜひ今あるものを活用して行うということがこれからの地方の再生の鍵になるというふうに私は信じております。

水津参考人 先ほど先生からもお話がありましたけれども、自治体の職員というのが数も減っております。

 それから、最近ですと、緊急雇用などを活用して自治体に若い方がいたりするんですけれども、そうすると、民間の経験があって、正職員の方は、きのう税務課にいた方がきょう産業振興課に来てやるみたいな話になってくると、何にもわかっていない正職員よりも、三年の緊急雇用で雇われた人間の方が企画書を書くのがうまかったりするような、悲惨な現状にあります。きのう税務課にいた者が来て産業振興をやろう、悪くはないんですけれども、やはり能力のない人間が医者はできないように、そうしたノウハウを持っていないと難しいと思います。

 さっき市長もおっしゃいましたけれども、観光ではよく観光カリスマみたいなのを認定されて、すごく有効に活用されているかというと、忙しい方ばかりなので、そうもいかないんですけれども、さっきおっしゃった、いろいろなそうしたノウハウを持っている人材をお互いに生かし合うみたいな、そういったことも必要なのかなと思います。官民問わず、必要になってくるかなと思っております。

杉田委員 ありがとうございます。

 総務省の人間が幾ら地方に行っても役に立たないというのは、賛成はしたいんですが、実は樋渡市長自身がそういう経験の方なので、地方にとって非常に有用なこともあるんだというふうに、私は樋渡市長の例を見て思っております。ありがとうございました。

 それでは、最後になるんですけれども、村上参考人の方からは、官公需の契約とかのことについて、その執行についての非常に実務的な課題についてお話をいただいたんですけれども、この中で、やはり今後いろいろ考えていく中で、慎重かつ着実に契約目標の適正な設定をしていかないといけないというようなお話があったんですが、ここをもうちょっと具体的に、今の枠組みを取っ払うという、古い枠組みを、今のままでは私もまだ脱していないと思うんですね。そのあたりをどのような形でやっていったらいいのか、もうちょっと具体的にお言葉をいただければというふうに思います。

村上参考人 質問に対する直接のお答えになるか、ちょっと自信はありませんけれども、まさしく中小企業一般の問題でも、創業十年未満の中小企業もありますし、創業十年たっている中小企業もあるわけです。したがって、今のお話、多少優遇するにしても、先ほど先生から御指摘のように、どの企業が本当に将来性があって有望なのかを見きわめるという話が大事なんですね。

 地方自治体に任せて、地方自治体がそれをはっきり自分たちで決めるということも結構ですし、それから、先ほどの官公需法ならば、中小企業基盤整備機構というのが一応情報を収集してそれを蓄積して、それを適宜発注官公庁に紹介するという形になっていますので、その辺がうまく機能するかどうかというのが実務的には非常に大切な形になります。そういう有望な企業に対して実際に発注できるかということに結びつくかどうかを決めるんだと思います。

杉田委員 ありがとうございます。

 きょう、実は午前中の質疑の中でも、この官公需法におきましては、経済の原則だとか競争の原理を守りつつ、でも、地元の企業だとか中小企業だとか、または新規の企業をどのように育てていくかというようなことのバランスをどこでとるのかというのが一番難しいというような質疑をさせていただきました。

 先生の意見もまた参考にして、いろいろ今後の質疑の中に生かしていきたいと思います。

 本日は、四人の参考人の皆様、本当にどうもありがとうございました。

江田委員長 次に、柏倉祐司君。

柏倉委員 みんなの党の柏倉でございます。

 きょうは、お忙しい中、わざわざ当委員会まで足をお運びいただいて、まことにありがとうございます。

 まず、水津参考人にちょっとお伺いしたいんですが、訪日観光のことを冒頭いろいろ教えていただきました。

 私も、地元栃木県で、日光という世界に冠たる観光ブランドを背負っているわけでございます。最近、いろいろな地元の努力もあって、原発以降、着実に観光客も回復してきておりまして、非常に喜ばしいことではあるんですが、その周辺、日光の周りの市区町村が取り組みとしていろいろなことをやって、これはおこぼれちょうだいと言うと語弊があるんですが、やはりホットなところから少しでも人に来てもらおうという努力はするんです。

 いろいろな補助金を使って大きな記念館をつくってみたり、いろいろな、旧来どおりの箱物行政をやっているところもあるし、そうじゃない、それなりに努力をしてジビエ産業等々取り組んでいるところもあるんです。ただ、なかなか芳しくないのが事実でございます。その周辺領域はなかなか観光客がそんなにふえていない、ほとんどふえていないんです。これがある意味でいうと現実であって、本来であれば、趣旨からすれば、自分の力をつけるということが根本的な解決策なわけです。ところが、なかなかそうもいかない。少子高齢化のあおりを食って、ポテンシャルがなかなか高まっていかないような状況にあります。

 そういう中で、その周辺領域も巻き込んだ新たな訪日観光圏といいますか、そういったものもつくれないか。これはやはり、常々、我々のような地方に住んでいる人間は考えるんですが、そこに関する御所見、知見がございましたら、御教授いただければと思います。

    〔委員長退席、富田委員長代理着席〕

水津参考人 訪日観光に関しては、きのうかおとといですか、羽田の、東京上空を、低空を飛ぶみたいな話もありましたけれども、首都圏には第三空港の茨城空港があります。

 茨城空港は、栃木との連携も最近していらっしゃるということで、開港以来厳しい状況にありましたけれども、ここ最近、ことしになりまして、関西の方に国内の方で飛ぶルートがスカイマークができまして、その結果、昨年度、中国からの関空イン、茨城アウトという訪日観光が二件のツアーだったものが、ことしは四―九月期で既に三十件以上のツアーが組まれています。

 茨城空港のメリットというのは、成田とか羽田に比べてコストが非常に安くて、LCCなどを利用されると、東京まで五百円のワンコインバスも出していまして、上海から七千円で最安では来ることができます。渋滞もなくて、そういう意味では、茨城は、一つは、今、羽田あるいは関西空港などのゴールデンルートが主要なルートになっていますけれども、この状況がこれから先もずっと続くというふうには思っていませんし、そうであれば、日本は、二千万人、三千万人は実現できないと私は考えています。

 一番重要なのは、地域資源の活用という面でいけば、第三空港である茨城空港の活性化をすることは、ひいては、連携している栃木などの、回って首都圏に入ってくるような観光ルートというものをつくることもできます。これからは、やはり、どんな小さな地域であっても訪日観光を呼び込むことは私は可能だと思っています。

 また、先ほどの日光のお話でいけば、日光は今、人が来ているからそういう気持ちにならないかもしれませんが、これから特に、訪日関係のこともそうですけれども、国内観光を考えてみても、広域での観光の付加価値の創出というのは欠かせない状況にあります。特に北海道ではそうした連携が非常に進んでいるというふうに思っていますけれども、日光が日光周辺を含めた観光圏を形成することは、日帰りで泊まっていただけない日光から、日光周辺に宿泊をして外国人が旅をしていただく観光を形成する上でも重要なポイントだと思っています。そういう意味では、地域の連携を深めていくということも大事だと思います。

 きょうはちょっと時間が短いのでなかなかお話はできないんですが、ここ最近、いろいろな地域の話をお聞きしていますと、これまでにはあり得なかった広域、例えば松本と北海道の連携であるとか、そうした新たな地方の広域連携というものが実際に生まれてきています。こうした広がりをもっと支援するということは国にもぜひお願いしたいと思っております。

柏倉委員 どうもありがとうございます。

 松本と北海道が連携を図っている、これは姉妹都市というような友好関係ではなくて、経済圏として一つつながっていこう、観光圏としてという試みだということで、こういったコンセプトをどんどん全国的に拡散していく、これが絶対的に必要なのかなと今のお話を聞いて感じ入っているところでございます。ありがとうございます。

 次に、樋渡市長にぜひ質問させていただきたいと思います。

 私は文部科学委員も兼ねておりまして、花まる学習塾ですとか、あと、タブレットを全小学生に配付する、そういった先進的な試み、当然、図書館のこともそうなんですが、非常に新しいものを敵を顧みずにやっていくその突破力といいますか、やはり市民病院の民営化というのは、これは言うはやすしで、私も実は市民病院といいますか公立の病院で働いたこともあります。民間の病院で働いたこともあります。どれだけ体質が違うかというのは、よく中から見てわかっております。その経営母体を変えていくということはまさに魂を入れかえるのと同じことですから、市民の命を守る病院の魂を入れかえる、これはリコール運動されても仕方がないのかもしれませんが、しかし、堂々と勝って、やはり今このように牽引されている、まさに敬意を新たにしているところでございます。

 そこで、類いまれなるトップセールスマンという形で我々も認識をさせていただいているわけですけれども、いろいろなトップセールスマン、首長さんがいらっしゃると思うんですね。ただ、惰性でやっている方と真剣にやっている方と、全く違うわけでございます。そのアウトカムが全然違うよと先ほどおっしゃっていましたけれども。

 どれだけトップセールスで物を売り上げたか、そういったものを具体的にはじき出して、キャッシュバックじゃなくてボーナス、こういったものも私はインセンティブとして首長につけてもいいんじゃないかと思うんです。給料を下げるというのは、なかなかこれは難しいかもしれませんが、まあ、それもやった方がいいとおっしゃるかもしれません。

 ただ、私は、まずインセンティブとして、やはり目標数値を決めて、それを達成した場合は何割かというようなところ、こういった考え方もあっていいんじゃないかと思いますが、その件に関して御所見をいただければと思います。

    〔富田委員長代理退席、委員長着席〕

樋渡参考人 おっしゃるとおりでございまして、私どもの職員の給与は、来年度から一部税制に連動させようと思っております。

 今までは、先生御案内のとおり、国家公務員の人事院勧告をもとにして、県の人事委員会の答申をもとにして、実はその下の市町村の給与が決まっていた。しかし、考えてみれば、武雄市と鳥栖市じゃ全然、産業構造も人口の比率も異なります。それが全く一緒になると、何のためにやっているかわからないということ。

 それで、給料が変わらないと、やはりやる気をそぐ職員も多数私もいろいろなところで見てまいりましたので、人事院勧告の割合を五〇パー、それと、例えば、固定資産税、法人市民税、個人市民税等の税収を五〇%連動させて私どもは給与を決めていこうということをしております。そういった中で、私の給料も同じようにしたいと思っております。

 一〇〇%で本当に連動したいんですけれども、そうするとちょっと制度上難しい部分がありますので、そこは、私も穏やかな性格でございますので、徐々に変えていこうかな、このように思っております。

柏倉委員 ありがとうございます。ぜひ積極的に進めていただければと思います。

 先ほど自治体通販の話が出ましたけれども、これは、自治体だけでずっとやり通すというのは非常に試練が多いと思うんですね。効率的でもないと思います。やはり国の関与、ボトムアップが必要だと思うんですが、それに関して、何か要望がございましたらお聞かせいただければと思います。

樋渡参考人 やはり知名度がまだ足りないんですね。アマゾン、楽天に続く第三極といっても、遠い第三極でありますので、そういう意味で申し上げますと、やはりつくづく思うのが、私がきょうこの場に立たせてもらうことで、結構、地方の行政、あるいは、私どもの地方では、これは大ニュースになっているんですね。

 ですので、そういった意味で、国会であるとか経済産業省という省が、こういうことをやっているよ、これはいいよねということをおっしゃってくださるだけで、私どもとすれば、それは認知力につながるし、それがひいては推進力につながってまいると思いますので、そういう意味での広報をぜひお願いしたいなと思っております。

 そして、やはり日本人というのは格付が大好きですので、例えば、タウン・オブ・ザ・イヤーというのを経産省が選ぶということ。来年度は武雄を一番にお願いしたいと思うんですが。

 そういった形で、そういう応援の仕方があるんだろうというふうに思っております。そうすると、メディアが必ずやはり書きますので、それが私どもの地方での推進力、やる気につながってまいる、このように考えております。

柏倉委員 楽天、アマゾンに続く第三極ということで、私も久しぶりに新鮮な第三極を聞いたなというふうに思うわけでございます。そこを目指して私もやっていきたいと思っておるわけでございます。

 キャッシュバックのお話、これはこれで、斬新な、誰もが納得する内容だと思うんですね。ただ、実際に、これは今までも、中小企業、公益法人さん、NPOさんから、補助金というものを、ぜひ使ってくれということであったと思うんですが、逆に、そのお金を、出したり入ったり、こうなりますと、そういった方々、中小企業、公益法人、NPOさんたちがやりにくくなるんじゃないかなというようなことも感じるんですが、どうでしょうか。

樋渡参考人 御指摘のとおりだと思うんです。ですが、私どもは、何も中小企業ないしは一般財団法人等が返すということではなくて、それに関与する自治体が返すということで、その自治体の関与の度合いに応じて責任も持たせようということであります。

 これに対する最大の弊害は、申請数が少なくなるんじゃないかということがあろうかと思うんですが、むしろそちらの方がいいと思うんですよね。

 我々地方の場からすると、いっぱい出てきてどうせ無理だろうと最初にやはり諦めてしまうんです。しかも、申請は難しいし、日本語はよくわからないしということになりますので、もう難しい言葉の羅列なんですよ。ですので、そういった手間暇をかけるよりは、もうやめた方がいいんじゃないか、どうせ私たちはあっちの市には、自治体には勝てませんというのが一般的な私たちの気持ちなんですね。

 ですので、少なくて少数激戦になって、その割合額が大きいといった方がより私は地域所得の向上にダイレクトにつながっていくと思いますし、水津参考人がおっしゃったように、そこで成功例をつくって横展開になる、水平展開にすれば、それは、今までの補助スキームの大転換を図って、むしろ経産省、中小企業庁が望む方向に私は合致する、このように考えております。

柏倉委員 非常に斬新な御意見、ありがとうございました。

 もう時間が参りました。きょう、お二方には申しわけございません。ちょっと時間がなくて質問できなかったことをおわび申し上げます。今後ともぜひ積極的にこのような場で御発言をしていただければというふうに思います。

 本日は、どうもありがとうございました。

江田委員長 次に、塩川鉄也君。

塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 きょうは、急なお願いで足をお運びいただき、貴重な御意見を賜り、本当にありがとうございます。

 きょうは、地域資源の活用と観光地とを少し分けてお尋ねしたいと思うんですが、最初に、地域資源の活用について、樋渡参考人と平石参考人と水津参考人にお尋ねしたいと思います。

 今回、地域資源活用促進法の改正ですけれども、その背景としては、現行法の効果というのが個別の企業の取り組みにとどまって、地域経済への波及が限定的だった、こういうことを踏まえての改正ということで、いわば、個別企業から地域全体の取り組みにしていくことが重要だということが強調されております。その際に、市区町村の積極的な関与を法定化するという中身であるわけです。

 そこで、前提としての議論として、地域資源の活用に当たりまして、一つは、こういう地域資源を見出していく、あるいは地域資源の磨きをかけていく、そういう点では、まさに、地域の農林水産業、その生産物、加工商品化、あるいは観光ですとか再生可能エネルギー、もちろんこれにとどまるものではありません。まさに地域の資源をどういうふうに生かしていくのかという際に、どう見出し、どう磨きをかけるのかという点で留意することなどがありましたら御意見を伺いたいということ。

 もう一点は、その際に、個別企業が地域資源を代表しているわけでもありませんので、地域全体の取り組みにしていく上で自治体の果たす役割というのはどういうところにあるんだろうか、こういう点でお考えのところがありましたら、お三方にお願いできないでしょうか。

樋渡参考人 お答え申し上げます。

 まず、地域の産品を興すに当たっての留意事項というのは、私は二点心がけております。

 一つが、外からの、外部の意見であります。例えば、伊勢丹のバイヤーさんの意見を聞くとか、あるいはバーニーズ・ニューヨークのバイヤーの意見を聞くとか、要するに、それで生計が成り立っている人の意見を聞く。それでうちのレモングラスを出したんですね。なぜレモングラスを出したかというと、名前がいい、ドクダミとはちょっと違うということもあります。

 それと、もう一つございます。必ず私が売り出すときは、私は提供者の目線に立たずに、私だったら買うか買わないか、この金額で買うか買わないかというのを、もう完全に私本位で決めてまいります。

 そういった意味で、今までなぜ失敗していたかというと、皆さんがやはり提供者目線に立ち過ぎた。要するに、高く売りたい。しかも、多く、高く売りたいというのは、実は、消費者から見れば、そんなもの欲しいわけじゃなくて、やはり自分にカスタマイズされたものが欲しいと思うんですよ。

 そういったもので、私は必ず消費者の目線に立って、自腹でこれで買うかどうかというのが、私が関与するときの最大の基準になります。それと、外の意見ということが留意する事項であります。

 それと、地域全体の取り組みにするためには、私は必ず課をつくります。例えば、フジテレビドラマの「佐賀のがばいばあちゃん」を誘致したときは、佐賀のがばいばあちゃん課というのをつくりました。レモングラスはレモングラス課、婚活はお結び課というふうに市の中心のど真ん中に推進体制をつくるということ、それも、しかもわかりやすい名称でつくるということです。

 したがって、繰り返して恐縮ですけれども、うちのいのしし課長は今でもイノシカチョウと呼ばれております。

平石参考人 僕は、市長のお話を聞くと、もうこれでほとんど全てなんではないかというふうに思ってしまいます。

 ちょっとだけ補足的な話になります。

 我々、地元で毎日接していると、これがいいものであるかどうかというのは全然何の疑問も持たないわけですね。ですから、先ほど、バイヤーの本当のプロの目で見る、こうした視点が重要だという話になるんだろうと思います。

 ちょっとだけ学問的な話でいうと、つまり、見つけたものをどう展開させていくのか。

 マクロビーがABCDコンビネーションというマトリックスを言っております。Aというのはアドミニストレーション、つまり、行政の役割なんです。Bというのはビジネスで、企業。Cというのはコーディネートする人、つまり、それが学識経験者であったりバイヤーであったり、外の人間が、これはうまくいいものになるんじゃないかとコーディネートをします。Dというのは地域の中で民主的な団体、デモクラティックオーガニゼーションというふうに言いますけれども、これはNPOであったり商工会議所であったり商工会であったり。こういうふうなところがうまくコーディネーターによって連携をとってやっていくことによって、これが次のうねり、実質的なうねりになっていくだろうと思います。

 樋渡市長が言われたのはまさにそうだなと思ったのが、自分でこれを買うか。私も、お土産屋さんに行って、普通に売っているより倍以上の値段がして、これはデパートで買った方がいいなというふうに思うものがたくさんあるものですから、本当にそういうふうな普通の市民感覚の視点という部分を、特別じゃないんだ、市民感覚でビジネス化していくんだというふうな部分をやはり持ち続けていっていただければというふうに思っております。

 以上でございます。

水津参考人 やはりマーケティングというものは欠かせないというふうに思っています。マーケティングというのは、一つは、お客様が何を求めているか、いいものが売れるわけではありませんので、ニーズを知るということと、もう一つは、どうやって商品や情報を届けるかということになるわけなんですけれども、その両方がやはり地方には欠けているというふうに思っています。

 先ほど、バイヤーさんに市長が聞かれるというのがありましたけれども、まさにマーケットの中での価値をしっかりと、競合他社と自分との強みとか、高い値段をつけてもそれだけの価値があればもちろん買っていただけるわけですけれども、そういったことがまずはちょっとわかっていないというところはあるだろうと思います。

 済みません、あと何でしたか。(塩川委員「地域全体の取り組みの関係で」と呼ぶ)何か話が飛んでしまいました、申しわけありません。

塩川委員 終わった後にでもぜひ教えてください。

 官公需につきまして、村上参考人にお尋ねいたします。

 中政審で官公需小委員会の委員長もされておられるということで、御専門の立場から何点かお聞きしたいんですが、官公需法の活用に当たりまして、さきの通常国会で小規模企業の振興基本法をつくりました。その基本計画の中にも「小規模企業の政府調達参入の促進」というふうに出ております。官公需の契約の方針の中でも、小企業者を含む小規模事業者の特性を踏まえた配慮を新たに加えているところであります。

 そういった中小企業の中でも、やはり地域を支えている小規模事業者、この小規模事業者の立場での官公需の具体化を図ることが大事なのではないかなと思うんですが、その点についてお考えをお聞かせいただけないでしょうか。

村上参考人 お答えします。

 全く質問のとおりだと思います。今回の官公需法の改正の趣旨はまさしくそこにあるので、創業十年未満の本当に小規模の、できたばかりの企業に少し光を当てるというか、そこに着目して、少しでも受注機会をふやすように意図的にやろうという、そこのところが今回の官公需法の改正の趣旨だと思います。

 ただ、今言ったように、そのために、逆に、どこまでのことができて、どこまでのことをすべきかというのが課題になっているという、中小企業基盤整備機構の方の情報収集とか情報の蓄積、それから的確な情報の提供その他をきちんと小規模企業の受注機会の拡大に反映させていくということが大事ではなかろうかと思っています。

塩川委員 ありがとうございます。

 この官公需との関係で、官公需適格組合の制度の活用のこともございます。きょうも午前中の審議で、宮沢大臣にも、この組合の活用の重要性についても御答弁をいただいたところであります。

 この官公需適格組合というのは、組合員の相互扶助と同時に、やはり技術、技能などについてもその向上を図るような、そういう連携を図る組織という点でも積極的なメリットのある仕組みだと思っております。

 こういった官公需適格組合への官公需の発注というのが、地域内での再投資にもつながり、地域経済の循環にもつながっていくと思うんですが、いかんせん、活用の割合が極めて低いということがありまして、全体の一%にも満たないという現状にあるということで、この点で、官公需適格組合のそういう積極的な役割を発揮する上でも、どのように活用促進を図っていくのか。この点で、現状についての評価と、活用を促すためにどんな取り組みが考えられるのか、ぜひ御意見をお寄せいただけないでしょうか。

村上参考人 官公需適格組合というのは、中小の企業が集まって、協同組合事業としてまとまってサービスを地方自治体その他に対して行う、そういうシステムであります。それをできる限り優先して受注機会を保護させていこうというのは、私は、多分、官公需法ができたときからの基本的な考え方であったと思います。

 おっしゃるとおり、とはいいながら、本当に順調に実績がいっているのかというところは、もう一歩、先ほどいろいろな難しいところはありますという客観的状況がありますけれども、そこは官公需法の趣旨を踏まえて、一貫して官公需の組合について受注機会を確保していこうというその対応には変わりはないという形で私は承知しております。

塩川委員 続けて、国の取り組みと同時に、地方自治体での取り組みも重要です。実際に、その官公需の規模におきましても、地方公共団体の大きな比重が当然あるわけであります。そういう点でも、官公需法に基づいて地方公共団体での官公需の発注についてもぜひ進めようという立場での仕組みになっているわけですけれども、その際に、具体的に、こういう官公需の取り組みで積極的な役割を果たしているような自治体の事例ですとか、例えば、そういう中でも官公需適格組合については、神奈川県下におきましては、官公需適格組合がそれぞれの分野ごとで組成されておられるということもお聞きしましたし、そういうそれぞれの適格組合というのが共同受注ですとか自治体側への提案なども行って、積極的な活用が図られているということをお聞きしています。

 そういう点で、村上参考人、地方の取り組みで官公需で大いに参考にすべき事例ですとかそういうものがありましたら、ぜひ御紹介をいただけないでしょうか。

村上参考人 官公需適格組合というのは、その中の小さな企業が幾つか組んで一つのサービスを提供するわけであります。したがって、地方自治体にとっても使い勝手がいいというか、割と機能するときには確かにうまく機能しております。

 一つの小規模企業に発注するのではなくて、幾つもの企業が集まった適格組合に発注しますと、例えば何か緊急のときがあった場合にはローテーションでどうやるとか、今ここがあいているからここを使うとか、そういう形の調整が柔軟にできるものなので、地方自治体ではそういう形のものを、使い勝手がいいときはむしろきちんと使っているんだろうというふうに考えております。

塩川委員 ということで、時間も参りましたので、終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

江田委員長 これにて参考人に対する質疑は終わりました。

 この際、参考人各位に一言御礼を申し上げます。

 参考人の皆様には、貴重な御意見をお述べいただきまして、まことにありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。

 次回は、来る七日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後四時十一分散会


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