衆議院

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第21号 平成27年12月3日(木曜日)

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平成二十七年十二月三日(木曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 今村 雅弘君

   理事 大塚 高司君 理事 大西 英男君

   理事 金子 恭之君 理事 小島 敏文君

   理事 中村 裕之君 理事 伴野  豊君

   理事 横山 博幸君 理事 赤羽 一嘉君

      赤澤 亮正君    秋元  司君

      秋本 真利君    井上 貴博君

      岩田 和親君   うえの賢一郎君

      大見  正君    門  博文君

      神谷  昇君    木内  均君

      工藤 彰三君    今野 智博君

      佐田玄一郎君    斎藤 洋明君

      鈴木 憲和君    津島  淳君

      西村 明宏君    野田 聖子君

      原田 憲治君    堀井  学君

      前田 一男君    宮内 秀樹君

      宮澤 博行君    務台 俊介君

      山本 公一君    荒井  聰君

      神山 洋介君    菊田真紀子君

      小宮山泰子君    鈴木 貴子君

      松原  仁君    宮崎 岳志君

      本村賢太郎君    足立 康史君

      井上 英孝君    北側 一雄君

      中川 康洋君    樋口 尚也君

      穀田 恵二君    本村 伸子君

    …………………………………

   国土交通大臣       石井 啓一君

   国土交通副大臣      土井  亨君

   国土交通副大臣      山本 順三君

   内閣府大臣政務官     牧島かれん君

   国土交通大臣政務官    宮内 秀樹君

   国土交通大臣政務官    江島  潔君

   国土交通大臣政務官    津島  淳君

   政府参考人

   (内閣官房内閣参事官)  森  宏之君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房審議官)           大西 康之君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房技術審議官)         池田 豊人君

   政府参考人

   (国土交通省土地・建設産業局長)         谷脇  暁君

   政府参考人

   (国土交通省水管理・国土保全局長)        金尾 健司君

   政府参考人

   (国土交通省道路局長)  森  昌文君

   政府参考人

   (国土交通省住宅局長)  由木 文彦君

   政府参考人

   (国土交通省鉄道局長)  藤田 耕三君

   政府参考人

   (国土交通省自動車局長) 藤井 直樹君

   政府参考人

   (国土交通省国際統括官) 奈良平博史君

   政府参考人

   (観光庁長官)      田村明比古君

   国土交通委員会専門員   伊藤 和子君

    ―――――――――――――

委員の異動

十月九日

 辞任         補欠選任

  古賀  篤君     赤澤 亮正君

  坂井  学君     西村 明宏君

  高木 宏壽君     原田 憲治君

同月二十二日

 辞任         補欠選任

  井上 英孝君     落合 貴之君

同日

 辞任         補欠選任

  落合 貴之君     井上 英孝君

十一月二十六日

 辞任         補欠選任

  國場幸之助君     大塚 高司君

十二月三日

 辞任         補欠選任

  木内  均君     秋元  司君

  鈴木 馨祐君     大見  正君

  松原  仁君     鈴木 貴子君

同日

 辞任         補欠選任

  秋元  司君     木内  均君

  大見  正君     務台 俊介君

  鈴木 貴子君     菊田真紀子君

同日

 辞任         補欠選任

  務台 俊介君     井上 貴博君

  菊田真紀子君     松原  仁君

同日

 辞任         補欠選任

  井上 貴博君     鈴木 馨祐君

同日

 理事坂井学君十月九日委員辞任につき、その補欠として大塚高司君が理事に当選した。

同日

 理事井上英孝君十月二十二日委員辞任につき、その補欠として横山博幸君が理事に当選した。

    ―――――――――――――

九月二十五日

 一、国土交通行政の基本施策に関する件

 二、国土計画、土地及び水資源に関する件

 三、都市計画、建築及び地域整備に関する件

 四、河川、道路、港湾及び住宅に関する件

 五、陸運、海運、航空及び観光に関する件

 六、北海道開発に関する件

 七、気象及び海上保安に関する件

の閉会中審査を本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 理事の補欠選任

 政府参考人出頭要求に関する件

 国土交通行政の基本施策に関する件


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     ――――◇―――――

今村委員長 これより会議を開きます。

 理事補欠選任の件についてお諮りをいたします。

 委員の異動に伴い、現在理事が二名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

今村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 それでは、理事に

      大塚 高司君 及び 横山 博幸君

を指名いたします。

     ――――◇―――――

今村委員長 この際、国土交通大臣、国土交通副大臣及び国土交通大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。国土交通大臣石井啓一君。

石井国務大臣 このたび、国土交通大臣を拝命いたしました石井啓一でございます。

 今村委員長初め理事、委員の皆様方の格段の御指導、よろしくお願いを申し上げます。

 国土交通委員会の開催に当たり、御挨拶を申し上げます。

 まずは、本年九月の関東・東北豪雨により被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し上げます。

 施設では防ぎ切れない大洪水は必ず発生するとの考えに立ち、社会全体で常にこれに備える水防災意識社会の構築に向け、防災・減災対策を推進してまいります。

 また、横浜市のマンションに端を発しました基礎ぐいの問題につきましては、原因究明と再発防止策を講じまして国民の不安払拭に取り組んでまいります。

 さらに、東洋ゴム工業やフォルクスワーゲン社の不正事案につきましても、徹底した調査と再発防止策を図ってまいります。

 国土交通行政は、国民生活、我が国の経済にかかわる幅広い分野にわたります。東日本大震災からの復興加速、防災・減災、老朽化対策、交通機関の安全確保、我が国の領土、領海の堅守などの国民の安全、安心の確保にしっかりと取り組んでまいります。

 また、急激な人口減少、少子高齢化に直面する中で、豊かな地域社会の実現を目指すとともに、観光立国の推進、ストック効果を重視した社会資本の整備などを通じて我が国の経済再生に貢献をしてまいります。

 国土交通行政の推進に精いっぱい取り組んでまいりますので、委員長、委員各位の格別の御指導、よろしくお願い申し上げます。(拍手)

今村委員長 次に、国土交通副大臣山本順三君。

山本副大臣 おはようございます。

 このたび、国土交通副大臣を拝命いたしました山本順三でございます。

 今村委員長そしてまた理事、委員の皆様方の格段の御指導方、くれぐれもよろしくお願い申し上げます。

 ありがとうございます。(拍手)

今村委員長 次に、国土交通副大臣土井亨君。

土井副大臣 おはようございます。

 このたび、国土交通副大臣を拝命いたしました土井亨でございます。

 今村委員長初め理事、委員の皆様方の格段の御指導を心からお願い申し上げます。よろしくお願いいたします。

 ありがとうございました。(拍手)

今村委員長 国土交通大臣政務官宮内秀樹君。

宮内大臣政務官 おはようございます。

 このたび、国土交通大臣政務官を拝命いたしました宮内秀樹でございます。

 今村委員長初め委員の皆様方には格段の御指導をくれぐれもよろしくお願いいたします。

 ありがとうございます。(拍手)

今村委員長 国土交通大臣政務官津島淳君。

津島大臣政務官 皆さん、おはようございます。

 このたび、国土交通大臣政務官を拝命しました津島淳でございます。

 今村委員長初め理事、委員の皆様の格段の御指導、ぜひともよろしくお願い申し上げます。

 ありがとうございます。(拍手)

今村委員長 国土交通大臣政務官江島潔君。

江島大臣政務官 おはようございます。

 このたび、国土交通大臣政務官を仰せつかりました江島潔と申します。

 今村委員長初め理事、委員の皆様方の御指導をどうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

     ――――◇―――――

今村委員長 続きまして、国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房技術審議官池田豊人君、土地・建設産業局長谷脇暁君、水管理・国土保全局長金尾健司君、道路局長森昌文君、住宅局長由木文彦君、鉄道局長藤田耕三君、自動車局長藤井直樹君、国際統括官奈良平博史君、観光庁長官田村明比古君及び厚生労働省大臣官房審議官大西康之君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

今村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

今村委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。秋元司君。

秋元委員 おはようございます。自民党の秋元司でございます。

 一年ぶりの国土交通委員会でございます。務めさせていただきたいと思います。

 また、きょうは閉中にもかかわらずこうして委員会が開催されましたこと、委員長初め理事各位の皆さんの御努力に大変敬意を表させていただくところであります。

 今回このような委員会設置となったことというのも、多分、この閉中期間、国土交通行政を取り巻く環境の中でさまざまな事案が出てきたこと、先ほど大臣もお触れになりましたけれども、とかく基礎ぐい工事の問題につきましては、大変国民の不安が今よぎっているところでございます。

 きょうは、この閉中審査に当たりまして、何点か質問をさせていただきたいと思います。

 まず、スタートは、何といってもこの基礎ぐい工事の問題であります。これはもう御案内のとおり、横浜市のマンションの事案から始まった話でございまして、今、結果的に全国の建築物、そしてまた業界全体の問題に発展をしてしまいました。

 今回、私も、自民党の国土交通部会長という立場を拝命いたしましたけれども、部会長の立場からもこのことは大変遺憾に思うところでございまして、このことを含めて、一刻も早く信頼回復並びに国民への安全、安心をしっかり取り戻していかなきゃならない、そういった思いの中で、党の方でも部会を三回ほど開催させていただきました。

 この三回の部会開催で報告を受けたことから見えてきたことは、残念ながら、当初問題となったこの旭化成建材、当時、調査対象物件としては三千四十物件と言われたものが、結果的に最終報告では三千五十二件になり、そのうち三百六十件も流用事案があったということが明らかになったところであります。

 あわせて、これはもう旭化成建材だけの問題じゃなくて、業界、約四十一社と言われている一般社団法人のコンクリートパイル技術協会も、結果的に五年間で二十二件の流用物件があったことになり、また、業界最大手と言われる会社にもこういった事案が出てくる中で、どのようにして今後対処していくのか、非常に大きな問題であると思います。

 また、国交省としては非常に迅速な対応をしていただいたと思います。当然、立入検査も行い、そして業界に対して調査報告も行い、あわせて対策委員会、これも既に立ち上げ、ヒアリングもやり、そこには多くの専門家も有しながら、この委員会を開いていただいたことによってなかなか見えてこなかったものも見えてきた、そういったこともあると思います。

 あわせて、ここで見えてきたこの一連の報告の中で、今回整理していかなくちゃいけないことがあると思います。それは、一つは、データ流用の問題とそして安全性の問題、ここはやはり二つ議論を別にして進めていかなくちゃならないことであると整理をさせていただいたところであります。

 いずれにしましても、石井大臣のもとでしっかり、この対策委員会に対してもさまざまなことを申して、やはり政治の立場としては、国民の代弁者としてこの件はしっかりと今後もやっていきたいところであります。

 データ流用の問題は、これからますます、全調査ということになっていく、業界においてもさまざまな調査をさらに進めていくことになると思いますが、一番大事なのは、安全性の確認というのを本当に急いでいかなくちゃならないと思っています。

 今回、対象物件とされた中には、子供たちが常に通う学校もありますし、そしてまた、高齢者とか障害者が使う医療福祉施設、これも入っております。また、当然、公共施設もあり、集合住宅もあり、本当に多岐にわたってこの物件に入ってしまいました。あわせて、これは北海道から沖縄まで全国に広がっているということもあるわけであります。

 一刻も早くこの安全性の確認について進めていくためには、今後、国土交通省としてどのように進めていくか。これはもう横浜市の分譲マンションも含め、データ流用があった物件、そしてこの物件についてどのように安全性を確認していくのか。そういったことも含めて、状況と今後の見込みをお伺いしたいと思います。

由木政府参考人 お答え申し上げます。

 建築物の安全性の確認についてでございます。

 データ流用が判明をいたしました物件につきましては、判明し次第、速やかに建築物の安全性の確認を行うよう施工業者に指示をいたしますとともに、地方公共団体の建築指導担当部局にも要請をいたしております。

 まず、先行物件、八十二物件と呼んでおりますが、横浜市のマンションの担当者が関与した物件、それから地方公共団体が調査等により先行してデータ流用を明らかにした物件、これが合計して八十二物件ございます。まず、これについて先行して調査を進めているところでございます。

 これにつきましては、まず、目視によりまして、傾斜、ひび割れ等の確認をいたしました。この結果、横浜市のマンションの一件を除いては問題がないということが明らかになりましたので、この旨、対策委員会にも御報告をさせていただいております。

 また、この対策委員会におきまして、くいが到達しているかどうかという確認方法について御承認をいただきましたので、現在、この方法を参考としていただいて、くいが支持層に到達しているかどうかという調査を進めていただいているところでございます。

 八十二件の調査状況を、これまでの公共団体からの報告によりまして概略申し上げますと、八十二件のうち一件は、もともとデータがございまして、くいの到達が確認できたものがございました。また、セメントミルクの注入量のみのデータ流用のものにつきましては、現在、確認の手法について検討中でございます。これが十四件ございます。

 この十五件を除いた六十七件のうち五十六件は、施工記録などから、くいの支持層到達について判断ができるだろうということで、現在、最終的な確認のために精査中でございます。さらに、十一件は、ボーリング調査を今後行うということにいたしております。この十一件の中には横浜市のマンションが含まれております。

 これら今申し上げました五十六件の状況につきましては、地方公共団体の精査が終了して確認がとれ次第、国交省の方で取りまとめて、今週中にも公表いたしたいというふうに考えております。

 また、先ほど御指摘ございました三百六十件でございますが、これは調査が困難なものが一部あろうかと思いますが、それを除きまして、年内には目途をつけて報告できるようにしたいと思っております。

 またさらに、旭化成建材以外の六社二十二件につきましても、迅速に安全性の確認を行うよう求めてまいりたいと考えております。

 こうした調査の結果、くいが未到達だというふうに判断をされましたものにつきましては、構造計算等により建築物の構造安全性を検証するということをしてまいります。この結果、問題が判明した場合には、早急に安全確保策を講じてまいりたいと考えております。

 最後に、横浜市のマンションについてでございますが、これは、十一月の二十四日に事業者より横浜市に対しまして、震度六強から七に達する程度の極めてまれに発生する地震に対しては倒壊、崩壊のおそれがないということを第三者機関の意見も踏まえて検証したという報告があり、私どもに対しても報告があったところでございます。

 建築基準法は、この六強から七という基準に加えまして、震度五強程度のまれに発生する地震、あるいは自重や積載荷重などの長期荷重に対して構造耐力があるかどうか、つまり、補修を要するような損傷をしないということについて、さらに確認をする必要がございます。

 現在、横浜市では、事業者に対してこの確認を早急に行うよう求めているところでございます。私どもも、横浜市に対する技術的支援に努めてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

秋元委員 これは本当に早急に安全性の確認、そしてまた一刻も早い安全宣言をしていただかなくちゃならない件だと思います。

 ただ、残念ながら、調査といいましても、本当にボーリング調査をするとなると、これは時間もかかりましょうし、費用もかかってきますし、何よりも、それだけのボーリング調査をする機材がそろっているのか、逆に機材を調査しちゃうと今度は新築の工事ができないということもあるでしょうから、いろいろなところで支障を来してしまう可能性がありますので、これはしっかりとやっていただきたいと思います。

 今回一番懸念されるのが、やはり、残念ながら、建築業界としてのあり方であります。そもそも、基礎ぐい工事、地中ですから、誰も工事した後は確認ができない、本来そういうものであります。だからこそ、電流計でもってはかって情報をとって、その情報をとっておくことが逆にしっかりした施工をしたという証明になるわけでありますが、その証明になるそのものが流用されてしまったということであります。ですから、業界の体質ということが今問われております。

 そういったことを含めて、今後どのように業界としてやっていくのかということも大分国民が注視することであると思います。当然、業界としては意識を改めてもらって、そして、徹底し、二度とこういったことが起きない、そのように改めて意識改革をしていただかなくちゃならないと思いますが、かといって、我々、これは国会での議論になると思いますけれども、やみくもに、ただ規制強化をすればいいということでもないのかなと思います。

 一義的には、これは、元請会社が下請に対して、または基礎ぐい業者に対して元請責任としてしっかりした仕事ができるということをお客様に対して証明をしていかなくちゃいけない、これが第一だと思いますので、まず業界としてどのように議論を進め、そして今後どのようにして二度とこういったことが起きないようにやっていくのか、私は、基本的には自主的な取り組みを大変期待するものであります。

 今回こういった事案を受けて、今後業界の取り組み、そして今後どのように対応を期待されているのか、あわせて、二度とこういったことが起きることは許されないわけでありますから、この再発防止につきまして、大臣の見解をお伺いしたいと思います。

谷脇政府参考人 お答え申し上げます。

 初めに、業界の取り組みにつきましてお答えを申し上げます。

 今御指摘ございましたように、くい工事におけるデータの流用あるいは施工不良というものを起こさないためには、業界みずからが主体的に取り組むということが非常に重要だというふうに考えてございます。

 国土交通省といたしましても、横浜市のマンションの事案を受けまして、建設業の団体の長宛てに、元請建設企業として責任ある対応をするようにという要請をしてございます。こういうような要請を受けまして、日本建設業連合会、日建連におきまして、くい施工の管理体制あるいは施工記録のチェック上の管理指針を作成するという作業を始めております。

 検討に当たりましては、業界大手の元請建設企業に加えまして、くい工事を施工しております企業も参加をいたしまして、施工データ流用、あるいは、くいの支持層への未達、こういうものの再発防止につながるよう取り組んでいるところというふうに承知をしてございます。

 また、国土交通省に設置しております有識者の会議におきましても、業界団体における改善の取り組みを促すべき、あるいは、復元性のないデータだけに頼らず他の根拠でカバーできる仕組みを検討すべき、こういったような御意見もいただいておりまして、これは業界団体の方にも伝えてございます。

 今後、業界団体としてしっかりと再発防止対策を検討していただきたいというふうに思っております。

石井国務大臣 再発防止策でございますが、まず、国民が安心して暮らせる生活環境を確保することは、国土交通省の最も重要な使命の一つでございます。

 その点におきまして、今回、横浜市のマンションにおいて施工不良が発生したこと、また多くのデータ流用が判明いたしましたことは、国民の建築物に対する信頼を損なうものであり、極めて遺憾でございます。

 国民の不安を払拭するためにも、横浜市のマンションも含め、データ流用があった物件について安全性の確認を早急に進めております。あわせて、このような事態が二度と起こらないような再発防止策が極めて重要でございます。

 国土交通省といたしましては、今般の基礎ぐい工事問題の発生を受けまして、再発防止策等について専門的見地から検討することを目的といたしまして、学識経験者から成る基礎ぐい工事問題に関する対策委員会を設置いたしまして、これまでに三回議論を重ねてまいりました。

 横浜市のマンションでなぜ施工不良が起きたのか、なぜ多くのデータ流用があったのか、さらには、建設工事全般について、今回の事案の要因となるような構造的な問題があるのかどうかといった観点から徹底的に原因究明を進め、その原因に対応した再発防止策を早急に検討してまいります。年内の中間取りまとめに向けまして、全力で取り組んでまいりたいと存じます。

 以上でございます。

秋元委員 ぜひ再発防止策をしっかりとやっていただきたいと思います。

 今回、こういったことが、特にデータ流用が起きた現場の背景として、何か、雨で記録用紙がぬれちゃったから、しようがないから流用したなんというあり得ない話が聞こえてきます。今こそピンチをチャンスと捉えて、例えばICTを利用して情報をしっかり本部に飛ばしながら管理をするとか、今いろいろな技術の進歩があるわけでございますから、そういったことも含めて検討いただきたい、そのことを大臣からもしっかり現場の方に、建築業界にも伝えていただきたいなと思います。

 時間がないので次に移りますが、二問、ちょっと行きます。

 一つは、関東・東北豪雨の被害についてであります。これは想定外と言われた鬼怒川の氾濫でございましたけれども、もはや想定外なんということは言われない、そういった時代にしていかなくちゃならないと思います。

 結果的に避難勧告が十分に伝わらなかったことが、被害を軽減するための住民避難、これがなかなか届かなかったということにもなります。結果的に四千三百人もの救助者が出たところでありまして、今後、こういったことを想定しながら、国交省として、どのように鬼怒川においても取り組みを行い、そして、どのようにしてこの河川また被害への対応というものをやっていくのか、ハード、ソフト、こういった両面からやってもらわなければならないと思いますので、改めてこれは大臣の今後の取り組みと方針について問うとともに、ちょっと事案がかわりますが、最近、自家用車の活用拡大について、白タク、そういった言葉も出てまいりました。

 政府では二つの議論があるように聞いておりますが、国家戦略会議においては、過疎地における交通手段としての自家用車の活用、もう一つは、都市部でもドライバーを、都市部においては完全なる、何といいますか自家用車における運送サービスの全国的な実施というこの二つの議論をなされておりますけれども、規制緩和は大事であります、そして規制緩和をしながら国民の利便性を高めることが大事でありますが、同時に、これは安全性というものも追求していかなくちゃならないところでございまして、当面の国交省としての考えをお伺いしたいと思います。時間がないので、二問連続でお答えください。よろしくお願いします。

石井国務大臣 まず、鬼怒川における今後の治水対策でございますが、鬼怒川につきましては、関東・東北豪雨での被害を踏まえまして、国の激特事業等を活用いたしまして、緊急的、集中的に河川改修に取り組むよう指示をしていたところでございますが、ハード対策とソフト対策とを一体とした取り組みを鬼怒川緊急対策プロジェクトとして今年度から実施することといたしました。

 具体的には、国、茨城県、常総市など沿川の七市町が主体となり、国の激特事業等による平成三十二年度完成を目指した鬼怒川下流域の整備や茨城県による八間堀川の整備などのハード対策と、タイムラインの整備と訓練の実施、また関係機関参加による広域避難の仕組みづくりなどのソフト対策に取り組むものでございます。このような国、県、沿川の市町が一体となった取り組みは、今後の他の河川での取り組みのモデルになるものと考えております。

 今後、茨城県、常総市など沿川市町とも連携をしながら、沿川地域の安全、安心の確保にしっかりと取り組んでまいります。

藤井政府参考人 ライドシェア関係についてお答え申し上げます。

 いわゆるライドシェアに関する提案については、今後その取り扱いを決定していくことになりますが、委員御指摘のとおり、安全、安心を十分確保した上で、運送責任を確実に果たすことができる体制かどうかをしっかり見きわめる必要があると考えています。

 また、タクシーが供給過剰になっている都市部と、バス、タクシーによる交通サービスの提供が困難になっている過疎地域等では自家用車の活用の必要性が全く異なる、この点にも十分留意しながら検討を進めたいと考えております。

秋元委員 終わります。

今村委員長 次に、樋口尚也君。

樋口委員 おはようございます。公明党の国土交通部会長を拝命いたしました樋口尚也でございます。

 今村委員長初め委員の先生方にはなお一層の御指導を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。

 石井啓一大臣におかれましては、十月七日の御就任以降、さまざま山積する問題があるわけでありますが、まさに国土交通行政に最も我が党で明るい大臣でございます。我々も、国会論戦を通じて全力でお支えできるように頑張ってまいりたいと思います。

 さまざま聞きます。

 まずは、一億総活躍についてでございます。

 我が党は、一億総活躍とは、一人一人が輝き、全ての方が自己実現できる社会、こういうふうに定義づけました。一億総活躍という目的があって、目標としてGDPの六百兆円があって、その手段としてさまざまな強い経済をつくっていこうということであります。

 強い経済という中にあって、賃金を上げて好循環をつくっていく、消費を喚起する、このことが最も重要だということは論をまちません。

 そこで、まず公共工事の設計労務単価についてお伺いをいたします。

 公共工事設計労務単価については、二十五年、二十六年、二十七年、三年連続で、平成二十四年に比べて何と二八%引き上げがなされたところでありまして、アップとなり、極めて画期的なことでありました。現場の皆さんもみんな喜んでいらっしゃいます。

 しかしながら、問題は、現場の賃金はまだ上がっていないとの声があることであります。この賃金上昇への動きが全ての技能労働者に行き届くように努めるべきだと強く思いますけれども、大臣の認識と御決意を伺います。

石井国務大臣 今御指摘ございましたとおり、これまで三度にわたりまして公共工事設計労務単価の引き上げを行ってきたところでございますが、この設計労務単価の引き上げが現場の技能労働者の賃金水準の上昇という好循環につながるよう、建設業の団体に対しまして繰り返し適正な賃金水準の確保を要請してきたところでございます。

 こうした取り組みの結果、現場の技能労働者の賃金は統計上は上昇してございまして、厚生労働省の平成二十六年賃金構造基本統計調査に基づいて試算をしました職別工事業の男性生産労働者、この職別工事業といいますのは、大工さんとか型枠、とび、鉄筋、左官、板金、塗装等でございますが、この男性労働者の年間賃金総支給額は、前年比でございますが、八・九%の伸びとなっております。

 引き続き、適切な賃金支払いの要請等を通じまして、労務単価の引き上げ分が下請を含めた技能労働者にも確実に行き渡るようにしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。

樋口委員 ありがとうございます。

 この労務単価でありますが、三年連続上げていただいたとはいえ、平成二十七年度の全職種平均では一万六千六百七十八円、平成九年と比べると、まだ八七%にしか達していないのが現状であります。

 賃金が上がり、賃金が上がった好循環という流れが続いていくということが大事であります。この設計労務単価につきましては、ことしも過去三年と同様に、三年前の改革、すなわち、単価算出方法の大幅な見直し、技能労働者が社会保険に加入するのに必要な経費分を加算していくなどの措置がことしも引き続き継続されることが重要だというふうに思いますけれども、大臣の見解を伺います。

石井国務大臣 平成二十五年度以降の設計労務単価につきましては、建設労働市場の実勢を適切に反映するほか、今御指摘ございましたとおり、技能労働者の社会保険への加入徹底の観点から、社会保険未加入者も社会保険に加入しているものとみなし、法定福利費の相当額を加算するなどの措置により改定をしております。

 現在、設計労務単価を改定するための調査を行っておりますが、法定福利費相当額を加算するなどの措置が次の設計労務単価の改定でも引き続き継続されるようにしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。

樋口委員 ありがとうございます。

 賃金を上げて、そして消費を喚起する、強い経済をつくっていく、大事なことだと思いますので、大臣の今の御決意のままに、よろしくお願いをしたいと思います。

 続きまして、横浜市の分譲マンションで明らかになった基礎ぐいの問題です。

 先ほど秋元先生から包括的な御質疑がありましたので、少し問題を絞って問いたいと思います。

 今回、この横浜のマンションの問題については、一日も早く解決案が策定できることを望んでいるところでございます。

 この横浜の事案は、二棟の建物についてジョイントをしているエキスパンションジョイントがありますが、そのジョイント部分が二センチ余り段差があった、そのことに気づいた住民の皆様の指摘に端を発しております。

 事業者が調べたら、六本のくいが届いていない可能性が高いということの報告が国交省になされ、その後に、今度は現場のくい打ちの施工記録のデータの転用や加筆が見つかったことがまた国交省の関東地方整備局に報告がされ、現在、国交省を中心に調査が進められているものでございます。

 この基礎ぐいのデータ流用が他の現場や他の業者の間でも行われていたということが次々と明らかになりました。今、全国のマンション、また集合住宅の皆さんは、自分の家は大丈夫かというふうな不安を抱いていらっしゃるわけであります。

 マンションの販売業者に尋ねましたら、昨年まで、例年十一月まではマンションの購入希望者からの問い合わせが多いということでありますが、ことしは、この横浜のマンションの事案が報道されて以降、お客様の問い合わせが少ない、こういった、ぱたっととまってしまっているという状況もあるわけであります。

 今、多くの国民の皆様の頭の中には、データの流用イコールくいの未達、くいの未達イコール建物が傾いている、こういう図式が描かれているのではないかと思うわけでございます。

 私は、先ほど先生の指摘にありましたけれども、マンションが傾いているという問題とデータ流用の問題ははっきりと立て分けて考えるべきだというふうに思っております。

 マンションの傾きの問題、すなわち安全確保であります。これは、正しい技術分析と原因究明が必要でございます。一方で、データの流用は、これは現代社会の根幹である技術の信用の問題でありますから、絶対にあってはならないことでありまして、今後絶対に防止をしていかなければなりません。

 この問題で、そもそも電流計のデータというのがありますが、これはさまざまなデータの中の一つでありますけれども、この電流計のデータというものが絶対の尺度なのかどうなのか、また、だから不可抗力でデータがとれなかった場合には救済措置が必要ではないか等々、検討しなければならない課題がたくさんあるというふうに思っております。

 今、多くの国民の皆様は、データの流用の問題と安全確保の問題とを混同なさっているというふうに思います。私は、それは切り分けて考えるべきだと思いますが、大臣の御見解を伺いたいと思います。

石井国務大臣 国土交通省におきましては、今般の基礎ぐい工事問題の発生を受けまして、再発防止策等について専門的見地から検討することを目的といたしまして、学識経験者から成る基礎ぐい工事問題に関する対策委員会を設置し、これまでに三回議論を重ねてまいりました。

 この中でも御意見をいただいているところでございますが、データ流用の問題と建築物の安全性の問題は分けて議論をする必要があると考えてございます。

 データ流用の問題につきましては、これまでの国土交通省からの指示に基づく報告によりまして、旭化成建材がくい工事を施工した物件については三百六十件、旭化成建材を除いたコンクリートパイル建設技術協会会員企業四十社のうち六社二十二件においてデータ流用が行われていたことが明らかとなりました。

 また、建築物の安全性の確認につきましては、十一月二十五日の対策委員会におきまして、くいが支持層に到達しているかどうかという確認方法について御承認をいただきまして、この方法を参考として、くいの支持層への到達の有無等の安全性の確認を早急に進めております。

 先行して安全性の確認を行っている八十二件のうち、確認がとれたものにつきましては今週中にも公表したいと考えておりますが、引き続き安全性の確認を進めることで、データ流用があった物件とくいの支持層への未到達との因果関係を分析していきたいと思っております。

 これら二つの問題について、引き続き対策委員会において御議論をいただきまして、しっかりと再発防止策を打ち出してまいりたいと存じます。

樋口委員 ありがとうございます。

 データ流用についてでありますが、高度に専門化したくい工事の品質管理のあり方について伺いたいと思います。

 既製コンクリートぐいの高支持力化に伴い、この工法はくい業者ごとに異なっているわけであります。主に工法だけでも数十種類あるというふうに言われておりまして、その結果として、くい工事ごとに異なる管理点や管理項目に関する知識やノウハウがどうしてもくい専門業者側に偏ってしまう、こういう声もあるわけであります。

 今後は、くい施工記録の流用の再発防止の観点から、くい業者ごとに高度に専門化している各くい工法におけるデータの読み取り、管理、保管等について、データのトレーサビリティーを確保するための対策が必要ではないかと思います。くい施工の記録データの取得、そして管理、保管等について、明確なルール等がないことも問題であります。今回の事案の一因になっていると考えますが、国土交通省の見解をお聞かせください。

谷脇政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のデータの流用につきまして、さまざまな要因が指摘されておるわけでございますけれども、今御指摘がございましたデータの取得、管理、確認の明確な統一的なルールがないということも、一つの要因として指摘をされているところでございます。

 あるいはまた用紙、インク切れなどの初歩的なミスによるもの、あるいは旧式の機器がかなり多く使用されているといったような要因、あるいはデータが取得できなかった際の対応が未整備である、そういったような要因もさまざま指摘されているところでございます。

 国土交通省といたしましては、こういったような指摘も踏まえて要因分析をしっかりと行いまして、対策委員会における議論をいただきながら、再発防止策をしっかりと検討していきたいというふうに思っております。

 それと、先ほども若干申し上げましたが、日建連におきましても、統一的な管理指針を作成する必要があるということで検討が進んでおるところでございます。

樋口委員 マンションの居住者の皆様の安心につながるように、ぜひ早期の対策、よろしくお願いをいたします。

 続きまして、東洋ゴム工業の免震ゴムデータ改ざん問題に移ってまいりたいと思います。

 ことしの三月、東洋ゴム工業が製造、販売した建築物の免震ゴムについて、不良品の出荷、そして性能データの偽装が明らかになり、五月の八日には当委員会で集中審議を行ったところでございます。

 今回、その後の対応について伺いたいと思います。

 まず、七月三十日付の国土交通省住宅局の文書によれば、東洋ゴムの免震ゴムで最初に不正が明らかになった五十五棟、G〇・三九タイプに関しては、大臣認定が取り消され、全て交換されるという指示がなされ、現在、他メーカーの製品との取りかえが進んでいると思いますが、進捗状況を簡潔に教えてください。

由木政府参考人 お答えいたします。

 五十五棟につきましては、まず、そのうち工事中の十二件を優先して改修工事を進めております。

 現在、交換工事が完了したものが一件、工事中のものが八件、交換用の免震材料の選定が終わりまして施工計画を策定中のものが三件となっております。工事中の八件につきましては、今年度及び来年度には全て工事が終了する見込みでございます。それから、施工計画策定中のもの三件につきましては、来年中には交換工事に着手する予定というふうに聞いております。

 十二件を除きました完成済み四十三件でございますが、工事中のものが二件、材料の選定が終わりまして施工計画策定中のものが二十九件、現在材料を選定中のものが十二件というふうに聞いております。

 以上でございます。

樋口委員 この五十五棟については進捗をしているというふうに理解をいたしました。

 次に、その後に明らかになった九十九棟、この交換工事の進捗状況について教えてください。

 この九十九棟については、大臣認定を取り消された東洋ゴム工業が、交換、改修用に限り、特別に製造許可を得て供給をするということになっておりました。しかしながら、東洋ゴム工業は、大臣認定を受けていた製品と同等の交換、改修用の免震ゴムをいまだに再生産できていないと聞きます。

 これが事実かどうかと進捗状況、あわせて教えてください。

由木政府参考人 お答えいたします。

 今御説明いただきましたとおり、九十九棟につきましては、認定基準に適合しない免震材は全て交換をすることになっておりまして、この交換をいたします免震材につきましては、東洋ゴム工業が再生産をするということを考えておったわけでございます。ただ、この場合も、大臣認定で要求されるような性能の製品が確実に生産できるということが第三者の検証によって改めて認められた場合に限り、再生産を認めるということにいたしておりました。

 しかしながら、現在の状況を申し上げますと、東洋ゴム工業におきまして、交換、改修用の免震材を再生産するための準備が十分整わず、第三者の検討に向けた作業が進んでおりません。したがって、再生産のめどが今立っていないという状況でございます。

 このため、九十九棟で進んでおりますのは、ほかの会社のゴムを使うということを決めましたものだけでございまして、工事中のものが一件、それから、材料の選定が終わり、施工計画策定中のものが六件という状況でございます。

樋口委員 今御答弁いただきましたとおり、九十九棟については、東洋ゴムは、交換どころか、一度自分の会社で大臣認定を受けた製品の再現すらできていないことが明らかになりました。このような状況で、当初予定をしていた東洋ゴム製品による交換、改修はできないということであります。

 建物所有者、またエンドユーザーの保護、さらには国民の皆様の信頼を回復するという観点から、一刻も早い交換が望まれますが、今後、国交省はどのように対応されるのか、取り組み方針を聞かせてください。

由木政府参考人 お答えいたします。

 再生産の状況は、先ほどお答えした状況でございます。このため、十一月二十日に東洋ゴム株式会社の社長を直接呼びまして、他社製品への交換を原則として、建物所有者等に必要な情報提供を行うことで早期に改修を図るよう直接指示をいたしました。

 これを受けて、現在、東洋ゴム工業において、他社製品への交換に向けた提案を建物所有者に行うべく取り組みを進めているところというふうに報告を受けております。

 この東洋ゴム工業の交換、改修につきましては、毎週その進捗状況を私どもに報告するようにということで、毎週の進行管理をいたしております。

 国交省としても、最後の一棟まできちんと実施状況をフォローしてまいりたいというふうに考えております。

樋口委員 ありがとうございます。

 最後の一棟まで実施状況をしっかりとフォローするという当初の方針どおり、よろしくお願いをしたいと思います。

 最後に、観光立国実現に向けて大臣にお伺いをしたいと思います。

 国交省が中心となり、政府が一丸となって観光立国実現に取り組む中、訪日外国人旅行者は、二〇一二年八百万人から、ことしはもう二千万人近く行きそうだということで、目標であった二千万人の達成が視野に入ってきたところでございます。

 観光は、平和へのパスポートであります。そして、国の成長戦略の柱でもあります。国内観光と、そしてインバウンド、両方、しっかり回していかなければなりません。観光立国の実現に向けた新たな目標設定や今後の施策について、今後の方針を大臣からお伺いしたいと思います。

石井国務大臣 訪日外国人旅行者数二千万人の目標達成が視野に入ってまいりました。これを踏まえまして、次の時代の新たな目標の設定と、そのために必要な対応の検討を行うため、先月九日に、安倍総理を議長とする明日の日本を支える観光ビジョン構想会議、この第一回会合を開催いたしました。

 今後は、外国人旅行者の訪日旅行の満足度をさらに高め、リピーターになっていただけるよう、世界に誇る魅力あふれる国、社会づくりを推進することが重要であると考えております。このため、観光サービスを質量ともに抜本的に改善していくための改革に総力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。

 国土交通省といたしましては、こうした問題意識のもと、この会議におきまして、次の時代に向けた課題や新たな目標について、関係省庁及び有識者の方々と精力的に議論を重ねまして、年度内をめどに取りまとめるビジョンの中で明らかにしていきたいと考えております。

樋口委員 終わります。ありがとうございました。

今村委員長 次に、本村賢太郎君。

本村(賢)委員 民主党の本村賢太郎です。どうぞよろしくお願いいたします。

 まず、国道十六号の町田立体事業についてお伺いいたします。

 平成二十二年度道路交通センサスによれば、国道十六号の平日の昼間十二時間交通量は日本一の交通量ということでありまして、町田立体事業においても、用地買収のおくれなどがありまして、平成二十六年度からの供用開始が一年おくれたということでありますが、現在までの進捗状況、そして二十七年度内には完成という予定に変更はないのか、そして事業にかかった総費用等、あわせてお伺いいたします。

森(昌)政府参考人 お答えいたします。

 今委員御指摘の国道十六号町田立体でございますけれども、一日当たり五万台の車が御利用いただいております国道十六号、それと、同じようにまた六万台の交通が利用されます国道二百四十六号線がちょうど交差いたします東名入口交差点というところがございます。そこは非常に渋滞が多発しているところでございまして、ここを緩和するために、総額五百八十七億円で立体交差事業を現在実施しているところでございます。

 御指摘のように、今年度は、この交差点につきまして、交通規制をやりながら橋梁の架設を行って、今工事を行っているところでございます。今年度の完成を目指して努力してまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

本村(賢)委員 地元神奈川もこれは非常に注目している、平成十四年度からスタートした工事だと思いますので、今年度完成を目指して、ぜひ国交省等挙げてお願いしてまいりたいと思います。

 次に、タカタ製のエアバッグ問題について。

 これも幾つかこれまで追ってまいりましたが、ことし十月、静岡県の伊東市で衝突事故が起こった際、エアバッグの異常破裂によって助手席の女性がけがをしたということでありまして、国内初のけが人がタカタのエアバッグで出たということで、ニュースでも報道されております。また、日産が、エアバッグがこの事故の原因だったということで断定をされているようであります。

 今調査中ということもあるのかもしれませんが、エアバッグには耐用年数がないという前提のもと、定期交換などの特段の措置はとられていないということは承知をしておりますが、インフレーター等のエアバッグシステムについて、有効期限を定めて定期交換を行うべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

藤井政府参考人 お答え申し上げます。

 タカタ製エアバッグのふぐあいにつきましては、現在、タカタ及び各自動車メーカーが外部機関の協力を得て原因を調査しているところでありますが、いまだ根本原因の特定には至っておりません。

 国交省としては、引き続き、タカタ及び自動車メーカーに対して、早急にふぐあいの原因を究明するように厳しく指導してまいっているところでございます。

 エアバッグの有効期限を定めて定期交換を行うべきかという点につきましては、この原因調査の結果をもとに、国際的な動向も踏まえながら判断すべきものと考えております。

本村(賢)委員 先ほどの東洋ゴムの質問もそうでありますが、昨今、非常に物づくり産業のやはり権威を損なうような事態が起こっておりますので、ぜひこちらの方も早急に対応し、原因究明、そして再発防止に向けた取り組みを進めていただきたいと思います。

 次に、東名高速道路の海老名ジャンクションについて。

 これもかつて太田大臣に何度も質問してまいりまして、大臣の英断により、十月三十日から外回り方向の路肩をなくして二車線とした関係で、渋滞が発生しなくなったということであります。

 御承知のとおり、五月一日に国交省が発表した高速道路の渋滞ワーストランキングのワースト一位は海老名ジャンクションから横浜町田、ワースト三位が横浜町田から海老名ジャンクションの下り線ということでありまして、この海老名ジャンクションを中心に非常に渋滞が危惧をされていたところでありますけれども、太田大臣のリーダーシップによって、Fランプ、Dランプの、圏央道北側に向かうランプの道路が二車線になったということで、非常に皆さんからも好評のお声をいただいております。

 私ども、選挙区は相模原なんですが、圏央道のインターが二つございます。相模原方面から海老名ジャンクションに向かう内回りのAランプ、Gランプにおいても対策を行うべきだと考えておりますが、その予定はないのか、大臣にお伺いいたします。

石井国務大臣 今御指摘がございました海老名ジャンクションにおきましては、昨年六月の圏央道の開通によりまして交通量が増加をいたしまして、特に東名高速から圏央道北向き、外回りへ進むランプの合流部を先頭に渋滞が発生をしておりました。

 これに対しまして、本年十月三十日より、一車線のため混雑していたランプの合流部について既存の幅員の中で二車線の運用を開始しまして、その後、この合流部を先頭にした渋滞は発生をしておりません。

 御指摘の圏央道の南向き、内回りにつきましては、圏央道から東名高速に向かうランプへの合流部において、一週間のうち二回から三回程度、平均五十分程度の渋滞の発生を確認しているところでございます。

 海老名ジャンクションのさらなる渋滞対策につきましては、国、県、警察、高速道路会社等で構成される東名軸渋滞ボトルネック検討ワーキンググループにおきまして、今回実施した対策の効果等を見きわめながら、東名高速の本線の対策も含めて検討を進めてまいりたいと存じます。

本村(賢)委員 今後の動向によるということでありますけれども、ぜひとも、やはりAランプ、Gランプにおいても渋滞がまだ見られておりますので、この辺をよりよい方向へと展開できるように大臣のリーダーシップを期待してまいりたいと思います。

 それでは、次の質問に入らせていただきます。

 次は、耐震ぐいのデータ流用問題について、もう幾つか質問が出ておりますが、これについて数点お伺いしてまいりたいと思います。

 十月二十日の石井大臣の大臣会見では、マンションを買われる方は一生に一度の買い物でありますし、さまざまな暮らしを夢見て購入されたと思いますので、そういった思いを踏みにじる行為であって許されるものではないと、大臣の強いお気持ちをお聞きしましたし、私もそう思っております。

 その点を踏まえて数点お伺いしてまいりたいと思いますが、まず、十一月二十七日にコンクリートパイル建設技術協会が自主点検の結果を公表したわけでありますが、十分な内容ではないなというのが私の感想であります。これは、大臣がコメントで、業界大手を初め複数の会社において複数の担当者がかかわってデータ流用が行われていたことは甚だ遺憾だと述べられておりますように、私どもの前原委員も予算委員会で指摘をしましたが、業界全体の問題であるということはもう明らかな問題ではないかと私は思っております。

 そういった中で、最大手の三谷セキサンさんやジャパンパイルさんですか、こちらが自主的に過去五年分を半年かけて調査するということでお話がありましたけれども、旭化成建材は過去十年分、まあ、やった数が違うのかもしれませんが、三千四十件の調査を約一カ月で報告をしているわけでありまして、五年分を半年かけてというのは少しスピードが遅いのかなと思うのと、それから、施工管理データの点検実施状況の中で、点検を行うに至った動機の中に施主、元請から要請があったためということでありまして、いわゆる施主、元請から要請があったから自主点検したんだというような結果が示されておりますし、また、点検依頼がないところは、点検予定母数もゼロ、点検済み件数もゼロということでありまして、非常にこれは問題じゃないかなと思っております。

 そこで、自主性に任せるのではなく、監督官庁たる国交省が確認、指導を行うべきだと考えますが、大臣の見解をお伺いいたします。

石井国務大臣 十一月二十七日のコンクリートパイル建設技術協会からの報告によりまして、旭化成建材を除いた協会会員企業四十社のうち六社二十二件においてデータ流用が行われていたことが明らかになりました。

 今回の報告によりまして、約二千八百件以上というかなりの数の物件数について自主点検の結果が明らかになりました。これは、業界全体の年間の施工件数が約八千件程度でございますから、これに比べて相当数の物件数について自主点検の結果が明らかになったものでございまして、業界の実態を把握するという目的には合った情報が得られたというふうに考えております。

 今回の業界の実態把握を踏まえ、データ流用の要因分析や、くいの支持層への未到達との因果関係の検証など、対策委員会における再発防止策の検討を一層加速させまして、年内の中間取りまとめへとつなげてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

本村(賢)委員 施工管理データの保守義務がなくて、瑕疵担保責任などに対応するため各社が自主的に保存することに任せているようでありますけれども、ぜひここは、データの保存義務を再考する必要があるんじゃないかなと思いますし、何度もしつこいようでありますけれども、自主点検で真っ当にお答えになっている企業と、やはり、何度も言いますが、施主、元請から要請があったからやったんだ、言われたからやったんだというような感じが否めないわけでありますので、ぜひとも監督官庁たる国交省が確認、指導を行っていただきたいということを要望してまいりたいと思います。

 次に、地盤調査のあり方について数点お伺いしてまいりたいと思います。

 建築基準法では、高さ十三メートルまたは延べ面積三千平方メートル超の建物で、当該建築物に作用する荷重が最下階の床面積一平方メートルにつき百キロニュートンを超えるものは良好な地盤に達することとしなければならないとされており、これより小さな建物については地盤調査を求めていないわけでありますが、今回、設計施工をした、例えば私の友人のゼネコンに勤務する皆さんや、あと、くいを担当する友人にも聞いたら、やはり地盤調査のあり方が非常に大事なポイントじゃないかという指摘をしていただいております。

 特に、大きな建物に関しては地盤調査をしなきゃいけないという建築基準法もあるようでありますが、今回は横浜の大きな、七百五戸の物件でありましたが、例えば、大臣がお話しされたように、皆さん、マンションを買うとか一戸建てのおうちを買うということは自分の人生をかけて買っているわけでありまして、今後、戸建て住宅を含む、いわゆる耐震ぐいの問題も出てくるんじゃないかという懸念がなされておりまして、その点を含めて、戸建て住宅を含む全ての建物について地盤調査を義務化するべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

石井国務大臣 安全な建物を建築するためには、地盤の強度を適切に把握し、それに応じた建築物の設計を行うことが必要でございます。

 地盤の強度を確認する方法といたしましては、現地において地盤調査を行う方法のほかに、周辺の地盤調査結果を活用する方法も認められております。

 周辺の地盤調査結果を活用できるという場合は、例えば、当該敷地を含む周辺一帯の地盤が平たんな層が積み重なって形成されまして場所による違いがほとんどないことが推定されるなど、当該敷地の地盤強度と周辺一帯の地盤の強度が同一と判断できるような場合が考えられております。

 これは技術的に有効な方法でございますので、戸建て住宅を含めた全ての建築物において現地における地盤調査を義務化することは必ずしも必要ではないというふうに考えております。

本村(賢)委員 地盤調査の箇所数や内容については現在建築学会が示しているのみでありまして、例えば、私の地元の構造設計をやられている方からお話を聞いたんですが、最低必要な支持層厚を法律で定めて、必ずその厚さを確認しないと設計できないようにしてはどうかとか、傾斜が確実に測定できるよう、左右二カ所の調査ポイントで一定以上の傾斜が確認された場合にはその中間の調査を行い、その調査の結果、左右の傾斜が大きくなった場合は、さらにその中間の調査を行うとか、適正な工法、金額等を管理する第三者機関の立ち上げが必要ではないかといった、さまざまな御指摘もいただいているようでありまして、全ての建物について義務化はまだ考えていないようでありますが、今後、戸建て住宅に関しても問題が出なきゃいいなということを考える次第であります。

 次に、二〇〇五年の姉歯耐震偽装事件が起きてから建築確認審査が厳しくなってきたことは承知をしておりますけれども、確認審査の迅速化をするため、軽微な変更がくい打ちにも認められるようになりまして、基礎ぐいの位置の変更とか構造の変更などが含まれているようでありますけれども、くいに関する建築確認審査における軽微な変更についてどの程度のものなら認められるのか、お伺いいたします。

由木政府参考人 お答えいたします。

 建築確認後に建築物の計画について変更があった場合には、計画変更の確認、建築確認が必要でございますが、その変更の内容が軽微である場合には建築確認を要しないということにされております。

 どの程度の変更であれば軽微な変更に当たるかどうかということにつきましては、当省、国交省も編集に協力をして作成いたしました「建築確認手続き等の運用改善マニュアル「一般建築物用」」というのがございます。ここにおきまして、設計者や建築確認を行う建築主事等に対して周知をしているところでございます。

 くいについて申し上げますと、例えば支持層や地盤の状況に応じてくい長、くいの長さを変更する場合、あるいはくい径、くいの径の変更等、くいの構造の変更でくいの強度が減少しない場合などについては軽微な変更に当たるものということで、個別に記載をしているところでございます。

本村(賢)委員 業界の皆さんから聞きますと、軽微な変更というのが少しくせ者だということで指摘を受けております。

 私も専門じゃありませんから、軽微な変更がどのぐらいの変更なのか十分理解はできませんけれども、ぜひ、大臣がおっしゃっているとおり、一生に一度の人生の宝物というか買い物をするわけでありますので、その点を含めて丁寧な対応を望んでまいりたいと思います。

 次に、シェアリングエコノミーの成長を促す法的環境整備という大義名分のもと、道路運送法を改正させ、白タクの合法化を進めようというような報道も一部出ておりまして、これらについて数点お伺いをしてまいりたいと思います。

 まず、本年二月に福岡市でウーバー社が行ったライドシェア実験と称した白タク行為について、国交省は道路運送法違反とのことで中止を指導したようでありますけれども、なぜ中止を指導したのか、お伺いいたします。

藤井政府参考人 お答えいたします。

 福岡で行われましたウーバー社が言うところのライドシェアにつきましては、タクシー事業の許可等を有しない一般のドライバーと利用者とをスマホアプリによって仲介し、ドライバーが利用者を運送するものでありまして、さらに、ドライバーに対してウーバー社が一定の対価を支払うということとされておったものでございます。

 旅客の運送については安全確保や法令遵守が大前提でありまして、許可等を得ることなく行うということは認められておりません。利用者以外が料金を負担するという場合であったとしても、運送に対する対価が支払われている場合には道路運送法に抵触することになります。ウーバー社の福岡における問題は、実態としては有償で旅客を運送するものであったということでございますので、道路運送法に抵触するものと考えられます。

 また、事故が起きた場合の保険の適用について確認が不十分であったということもございまして、利用者の保護の観点からも問題があったということでございます。

 このため、ウーバー社に対して中止するように指導して、その結果、このサービスがとまったということでございます。

本村(賢)委員 このウーバー社が行ったライドシェア実験と称したものが、白タク行為ということで捉えてよろしいでしょうか。

藤井政府参考人 お答えいたします。

 まさにそういった判断のもとに中止を指導したということでございます。

本村(賢)委員 次に、ライドシェアとはいわゆる白タク行為を認めるものではないかというふうに捉えられる点もございまして、自家用車両において、保険の面でも万が一の事故の際のリスクもございます。旅客の安全を確保することなくライドシェアの議論を進めるべきではないと考えますが、政府の見解をお伺いいたします。

牧島大臣政務官 お答えいたします。

 自家用自動車のライドシェアについては多くの地域から御提案をいただいておりまして、現在、国家戦略特区ワーキンググループにおいて議論をしているところです。具体的には、仙北市、養父市等から、自家用有償旅客運送に関する外国人観光客や住民の利便性向上等を図るために提案されています。

 このような各地域における交通手段を確保するニーズに基づく提案を踏まえて、特に過疎地域などにおける観光客の交通手段として自家用自動車のライドシェアを拡大することについて、国家戦略特区で議論を続けているものです。

 もちろん、今、本村委員から御指摘ございましたとおり、安全の確保というものは大変重要であり、安全の確保を前提として早急に結論を得たいと考えております。

 以上です。

本村(賢)委員 今政務官がお話しされた中で、国家戦略特区で検討を進めているライドシェアとは白タクという形で捉えてよろしいでしょうか。

牧島大臣政務官 国家戦略特区につきましては、各地域のそれぞれの実情に合った提案ということで御理解をいただきたいというふうに思っております。

本村(賢)委員 何度も言ってあれですが、いわゆる国家戦略特区で検討を進めているライドシェアとは、先ほど、国交省が福岡市で示した、いわゆる中止を指示した白タク行為に当たるのではないかなというふうに私は捉えるんですが、それはいかがですか。政務官。

藤井政府参考人 国家戦略特区で今議論されておりますライドシェアの御提案につきましては、まさに白タクに当たるようなことでは困るということで、私どももヒアリングの立場では申し上げているところでございまして、そういったことを踏まえた形で、今後どういった制度設計にするのか検討が行われるものと承知をしております。

本村(賢)委員 国交省の考えというのは、局長、わかりましたよ、さっきも聞きましたから。今私が聞いているのは政務官に聞いているので、委員長、お願いいたします。

牧島大臣政務官 お答えいたします。

 国家戦略特区における各地域の提案については、それぞれの地域が出してきている内容が異なっております。

 御存じのとおり、この国家戦略特区というものは、それぞれ現在ある規制において改革をすべきものについて各地域の提案というものがなされています。その中で、高齢者のためのものですとか、また外国人観光客のものであったり、現在ある規制の中で、例えば合意形成の仕方や運送の区域、実施主体など、それぞれの行為に対して、それぞれの考え方について、それぞれの地域が別の方法で提案をしてきております。

 以上です。

本村(賢)委員 それは何遍も同じ答弁をいただいておりまして、各自治体によって考え方が違うのは、十分、それは当然、当たり前のことでありますから、理解できますが。

 今おっしゃっている話で……(発言する者あり)合法的に変えようとしているのかどうか、それをちょっと、内閣府のお考えをお聞きしたいと思うんです。(発言する者あり)

今村委員長 静粛にしてください。

牧島大臣政務官 例えば、実施主体の緩和であったり、運営協議会の合意の免除であったり、旅客運送業の許可の不要化であったり、また貨客の混載であったり、それぞれ違う提案については、国家戦略特区ワーキンググループにおいて、協議での結論を待ちたいと思っております。

 ただ、早急に、安全面という委員の御指摘を踏まえてお答えを出せるようにしたいと思っております。

本村(賢)委員 いや、ですから、白タク行為に当たるかどうかというのを聞いておりまして、それについてお答えいただきたいんです。

牧島大臣政務官 白タク行為であるかということについては、国土交通省さんの方から今御答弁があったとおりでありますし、国家戦略特区については、そのことも踏まえながら、委員における議論を踏まえて、安全面の確保に努めてまいりたいという答弁にしたいと思います。

本村(賢)委員 ちょっと時間がないので次の質問に入らせていただきますが、今の話によりますと、いわゆる国交省の考え方でいいということなんですね、内閣府は。私、レクを何度も繰り返して、内閣府は全く答えられなかったんですね、白タクに関して。いわゆる国交省の考え方でいいということで理解をしましたが、よろしいですか。

牧島大臣政務官 内閣府といたしましては、国家戦略特区のワーキンググループにおける議論を踏まえて、高齢者の方々や、また外国人の旅行者の方に向けたサービスについて、各地域の提案を踏まえた答えを出していくということが私ども国家戦略特区の答えでございます。

本村(賢)委員 もう次の質問に入らせていただきますけれども。

 安全確保についてタクシー事業者は、保険であったり、ドライバー教育であったり、車両整備であったり、コストには大変時間とお金をかけてきて、安全確保を非常に重視していらっしゃるわけでありますけれども、例えば新経済連盟が提唱するライドシェアの形は、改正タクシー特措法の趣旨と矛盾するのではないかと考えますが、大臣、いかがでしょうか。

石井国務大臣 新経済連盟が提唱するライドシェアでございますけれども、都市部を中心にタクシーは供給過剰の状態にございまして、その結果として、タクシー運転手の労働環境の悪化や安全性の低下等の弊害が生じてございます。

 タクシー特措法の改正は、こうした点を踏まえて行われたものと承知をしておりまして、こういった地域におきましては、タクシーの供給量の適正化に取り組むとともに、タクシーサービスの高度化を図り、利用者の多様なニーズに的確に応えていくことがまず先決である、このように考えております。

本村(賢)委員 この新経済連盟が提唱するライドシェアの形は、明らかに改正タクシー特措法の趣旨と矛盾するんじゃないかなと非常に感じておりますので、この点をぜひ、大臣、よく考えていただいて、対応をお願いしてもらいたいと思います。

 また、今、牧島政務官からもお話がございましたし、また国交の局長の方からもお話がありましたが、今の問題に関して政府の統一見解を出すよう理事会で引き取っていただきたい。お願いいたします。

今村委員長 理事会で協議いたします。

本村(賢)委員 次の質問でありますが、東京オリンピック最終招致のプレゼンにおいて滝川クリステルさんが、東京は次の項目においても第一位の評価を受けました、タクシーの運転手さんの親切さにおいてもですというお話がございました。

 旅客にとって、いわゆるライドシェアは安全面での問題が懸念をされておりまして、世界一安全、安心と言われる日本のタクシーの価値を下げるのではないかというふうに考えますが、大臣の見解をお伺いいたします。

石井国務大臣 自動車による旅客の運送における安全、安心の確保は最重要の課題と認識しております。

 新経済連盟等が提案するいわゆるライドシェアは、運転者と利用者を仲介するマッチング事業者は運送者としての責任を負わないことが前提とされております。この点を含め、本提案については、安全の確保、利用者の保護等の観点から問題であり、極めて慎重な検討が必要と考えております。

本村(賢)委員 この安全面というのは非常に大事なポイントだと思います。

 いわゆる今政府が進めるライドシェアにおいては安全面の問題が非常に指摘をされておりまして、保険に関してもそうだし、例えば運転手さんのその日の状況においてもそうであります。例えば、タクシーの運転手さんは、乗車する前に必ず、飲酒運転をしていないかどうかということも含めて、しっかりとした管理のもとで検査をして出発するようであります。

 あらゆる点で世界一安全と言われている日本のタクシーが、二〇二〇年オリパラに多くの外国人をまたこれからお迎えすることでもありますし、滝川さんが、第一位の評価を受けたという話でタクシーの運転手さんのお話をされているようでありまして、これは本当に私たち日本に誇れる一つの話じゃないかなと思いますので、ぜひライドシェアに関しては慎重に御検討をお願いして、質問を終わりにします。

 ありがとうございました。

今村委員長 次に、宮崎岳志君。

宮崎(岳)委員 群馬から参りました民主党の宮崎岳志でございます。

 本日は、石井大臣就任以来初めての質疑をさせていただきます。

 改めまして、大臣就任おめでとうございます。

 前任の太田大臣は、耐震工学の専門家ということで、当時、在任中に起きました免震ゴムの偽装問題等においても、ある意味、我々野党議員よりも厳しく事に当たり、そして日本の建設の安全性を確立するために大変な御苦労をいただいたということで、心より敬意を表するものであります。

 石井大臣も、建設省の御出身ということでありまして、建設行政については並々ならぬ実力、見識をお持ちのことというふうに思っておりますので、ぜひ太田大臣の志を引き継いでいただいて、国民の安全を守るために御活躍をいただきたいというふうにまずもってお祈りを申し上げます。

 さて、第一の質問に入らせていただきますが、まず、八月三十日に安全保障法制に反対するデモがありまして、十二万人デモと言われた大規模なデモ、当初、十万人デモと言っていましたか、大規模なデモでありました。そのときに、主催者発表で参加者十二万人ということでありまして、警察の方が、これは発表ではありません、発表ではないが、警視庁の方が報道陣にお知らせした人数が三万人という人数であったということであります。それで、この食い違いが話題になった。

 私もマスコミをやっていましたので、この食い違い、何で、話題にするほどのことなのかなとも思ったんですが、そもそも人数をカウントするときの計算の趣旨、目的が違うので、数字が違うということはあることなんですね。

 これは警察庁の方にも話を聞きましたけれども、警察の人数のカウントというのは、特定の区域を警備するために、特定の時間に特定の区域にどれだけいたか、ピーク時にどれだけ密集度があるかということを調べるためのものなんです。だから、警察庁の方にも私が聞いたら、こうおっしゃいました。つまり、そのピークの前に来て帰った人とかその後に来た人とか、そういう方はもちろんカウントされないし、その区域外の方もカウントされない、こういうことなんですね。

 でも、話題になりましたので、せっかくの国土交通委員会ですから、ちょっとお伺いしてみたいということなんです。

 生活の党という政党がありまして、正式名称はちょっと長いので割愛しますが、そこの地域の総支部長をやっておられる多ケ谷亮さんという方がブログで、地下鉄の駅の降車人数、改札を通っておりた人数を足し合わせてデモ参加者が推計できるんじゃないかということで、そういう取り組みをやられました。完全には、全て教えていただけなかったということで不完全なものではあったんですが、大体こんなものではないかというふうに試算をしています。

 そういうことでありますので、ここで、八月三十日、デモ当日の国会及び日比谷公園、この周辺に十一の地下鉄の駅があるというふうに思うんですが、この地下鉄の駅をおりた人数、降車人員を教えていただきたい。比較のために、一年前の八月の最終日曜日、これは八月三十一日ですけれども、それを教えていただけるとありがたいということであります。お願いできますでしょうか。

藤田政府参考人 お答えいたします。

 十一の駅の合計でよろしゅうございますか。(宮崎(岳)委員「では、とりあえず合計でいいです」と呼ぶ)はい。

 十一の駅、東京メトロの国会議事堂前、永田町、霞ケ関、溜池山王、赤坂見附、赤坂、虎ノ門、桜田門、日比谷、それから東京都交通局の日比谷、内幸町、この十一駅でございますが、それぞれメトロ及び東京都交通局から報告を得た数字でございます。

 本年八月三十日が、十一駅合計で十九万九百四十七名。昨年八月の最終日曜日、八月三十一日でございますけれども、これが十一万四千三百八十三名。それから、通常の日曜日という意味で、本年の一月四日から八月十六日までの三十三週平均、これが十二万五百十三名という報告を受けてございます。

宮崎(岳)委員 済みません、確認です。昨年の数字は十一万四千幾らでよろしいですね。私の計算とちょっと違ったものですから、ちょっと確認をさせていただきました。

 私の計算と大体同じでありますが、例えば国会議事堂前におきますと、八月三十日の場合は二万五千六百二十一人おりておりまして、前年はその約一割以下の二千百九十五人ですね。差し引き二万三千四百二十六人。国会議事堂前駅だけでも二万三千人余り多いということになります。私の方の手元の計算では七万八千人近く、今の国交省さんの答弁だと七万六千人ぐらいかなと思うんですが、ことしの方が地下鉄だけでも多いということなんですね。

 昨年の八月三十一日というのは大変天気もよくて、最高気温も二十六度という非常にいい陽気でありまして、八月の最終日曜日ですから、公園なんかに出られた方も多かったと思うんですが、そういったことを考えれば、例えばことしは雨ですから、通常でいうと一割ぐらい減るという指摘もあるということであります。私どもの方でちょっとそれを考えますと、天気がもしよかったらこれだけふえたみたいなことを考えますと、大体、八万九千人程度、現状の数字を足し合わせただけでも八万七千人程度は地下鉄を使ってデモに参加した人がいるのであろうというふうに推定をいたします。

 このほか、例えば労働組合なんかが地方から動員するみたいな話になりますと、みんなバス動員が主ですよね。(発言する者あり)いいかげんなことを言わないでください。やじるんならちゃんとしたことを言ってくださいね。誇りを持ってやじってください。

 それから、日比谷公園であればJRの有楽町から最短で四百五十メートルぐらいなんですね。徒歩五、六分、七分、このぐらいかと思います。そうすると、やはりデモには十万人前後が参加していたのかな、もしかしたらそれ以上だったのかなということが推定をできるということであります。ただ、私は別にその数字、カウント自体に、冒頭申し上げたように、余り意味はないというふうに言っているんですが、三万しかいなかったんだからこれはインチキだとかと言う人がいるので、一応ここで数字を確認させていただいた、ただそれだけの話であります。

 次の質問に参ります。

 マンションのくい打ち問題であります。

 これが、冒頭、秋元議員から始まりまして、皆さんからも御質問がありまして、大変な問題だということは皆さんも共有されている話だと思うんですが、まず、この問題で最大の焦点になるのは、偽装がたくさん行われていたというのは、これはわかりました。データの偽装というのはある。しかし、では、本当にくいがきちんと支持層まで刺さっていないような、かたい地盤まで刺さっていないようなことが本当にどの程度あるのだろうかというようなことが問題であるというふうに思うんですね。

 今回、旭化成建材さんからも聞き取りをさせていただきました。また、知り合いの建設業者さん、あるいは設計関係の方、こういった方からも参考に御意見をいただきました。三井住友建設には残念ながら聞き取りには応じていただけませんでしたけれども、こういったことをもとに私も質問させていただくんですが、まず、最初の物件、つまり横浜のマンション、この物件についてもまだ見解が分かれているんですね。元請の三井住友建設は、六本のくいが支持層に届いていない、そして二本が埋め込み不十分だ、こういうことが推定されるんだということを発表している。

 それで、二次下請である旭化成建材がその場の作業員に聞き取りをしました。手元に今資料を配付させていただきましたが、その表の上の方で見ますと、三井住友建設が元請、その下に一次下請で日立ハイテクノロジーズが入って、その下に二次下請業者として旭化成建材が入っている。二台の機械が、くい打ち機があって、その一台で今回の偽装が行われているということなんですが、この旭化成建材の現場代理人という方は下請業者からの出向者という形でございます。大変複雑な構造になっているんです。

 この下請業者からの出向者を含めて八名、偽装した現場にいたとされる八人の方に旭化成建材が聞き取りを行っているんですが、今のところ、全ての方が、支持層に届かなかったという認識がないんだ、届いていたと自分たちは思っているんだというふうに言っているというんですね。今もってなおそうなんです。そうすると、まず、本当に届いていないのか。偽装があったのはわかった、届いていないのかどうかということを確認しなければならない。

 それから、事の発端は、建物が沈んでいるんじゃないか、隣の建物と二・四センチずれがある、あるいは壁にクラックが入っているとか、こういった苦情が発端になったんですが、このくいの問題と建物のふぐあいの間に因果関係が本当にあるというふうに確認されているのか、ここが問題だと思うんです。

 今問題になっているのは、データがずさんだったけれども、くい工事そのものはきちんとしているということでいいのか、これは全国的にですよ、あるいは、工事そのものが手抜きであって、それを隠蔽するために偽装していたのか、今全国である偽装問題はどっちなんだということが議論になっているんですが、この最初の件について国交省の見解をお伺いいたします。

由木政府参考人 お答えいたします。

 まず、くいの状況についてでございますけれども、三井住友建設から横浜市に対して、本年八月から九月に実施をしたスウェーデン式サウンディング試験による追加の地盤調査の結果から、一部のくいに支持層未達が想定されているという見解が文書で示されております。

 また、同じように横浜市に対しまして三井住友建設は、くいの先端が支持層に達していないことが沈下の一因であると考えられるが、これで沈下量の全てを説明できるものではないと考えているという報告もなされているところでございます。

 基準法違反かどうかということを最終的に判断いたしますのは特定行政庁の横浜市でございます。現在、横浜市におきましては、今後、建築基準法上の適合性の検査、具体的に申しますと、震度五強程度のまれに発生する地震や自重などの長期荷重に対して構造耐力上補修を要するような損傷をしないかどうか、これを確認する上ではより厳密なくい先端の状況把握が必要であるというふうに考えており、横浜市から事業者に対して追加でボーリングの調査を行うよう指示をしているというふうに聞いております。

 また、建築物のふぐあいがくいの未達に起因するかどうかにつきましても、今後の適合性の検証の一環として事業者より報告を求め、横浜市で検証するということになるものというふうに伺っております。

 国といたしましては、横浜市と引き続き連携をいたしまして、早期にこういった事案が解明されるよう努めてまいりたいと考えております。

宮崎(岳)委員 今の答弁は、結局は、このくいが本当に届いていないかどうかは横浜市の方で調べていただくよ、現在は国交省としてはまだ未確認だよ、ただ三井住友建設がそう言っているよ、こういった御答弁ではないかというふうに思うんですね。

 それで、その三井住友建設がくいが届いていない根拠として行った検査というのは、今局長もおっしゃいましたが、スウェーデン式サウンディングというものであります。簡易的な検査でありますが、これはJIS規格では深度十メートル以内で使用するというふうに定められているんじゃないか。今回は十五メートル前後ということですので、信頼性に劣るのではないか。つまり、刺さっているとされたくいが刺さっていないような誤差があるんじゃないか、あるいは、刺さっていないとされたくいが刺さっているというような誤差もあり得るんじゃないかということで、問題意識を持っているわけであります。

 また、今回、地震が起こっても、たとえ六本のくいがなかったとしても平気だよ、倒壊することはないということで、元請も横浜市も一応確認をしている根拠はこのスウェーデン式サウンディングによる調査だと思うんですが、この誤差がそれなりに大きなものがあるのであれば、その検査に基づいて行われた安全性の確認というものも揺らいでくるんじゃないかというように思います。

 このスウェーデン式サウンディングの信頼性、誤差というのはどの程度というふうに認識されていますか。

由木政府参考人 お答え申し上げます。

 スウェーデン式サウンディング試験は、比較的簡易に地盤のかたさや締まりぐあいなどを調査する試験方法でございまして、今お話しいただきましたとおり、一般的には深さ十メートル程度の軟弱地盤の測定に用いられることが多い測定方法でございます。

 今回、未達とされるくいの周辺の支持層の深さは十数メートル、十メートルを超える深さでございます。これにつきましては、実際に現地の敷地で行ったスウェーデン式サウンディング試験以外の正式なボーリング調査の結果と、それからスウェーデン式サウンディング検査によって得られた結果を比較いたしましたところ、さほど差異がないということが確認をされ、それを第三者機関にも御相談されて確認の上で、このスウェーデン式サウンディング試験を採用しても問題ないというふうに判断をして三井住友建設が試験を行ったということであるというふうに報告を受けております。

 ただ、先ほど申し上げましたように、今後さらに建築基準法の適合性検証を行うに当たりましては、より厳密なくい先端の状況把握が必要であるというのが横浜市の判断でございまして、追加でのボーリング調査を求めているという状況でございます。

宮崎(岳)委員 ちょっと確認したいんですが、これはJIS規格では十メートル以内で用いろというふうに定められているというわけでもないんですか。

由木政府参考人 時間を要して失礼しました。

 JIS規格そのものではなくて、公益社団法人の地盤工学会が出しております「地盤調査の方法と解説」というようなところで、この試験は深さ十メートル程度の軟弱地盤層を対象に抵抗を測定するものというふうに示されているというふうに承知をいたしております。

宮崎(岳)委員 いわゆるガイドラインで、そういうことで決まっているということですかね。わかりました。

 本来であれば、ボーリング調査をやって確認をすればいいんですね。もう賠償の話になったり、全棟建てかえだという話も出ておりますが、本来であれば、まず、その安全性が本当にどうなのかということを確認してからそういうステップに進むのが普通の進め方じゃないかというふうに思うんです。

 それで、二次下請の旭化成建材は、元請の三井住友建設に対して、ボーリング調査をやらせてくれというふうにお願いをしている。これは、私も旭化成の方にも聞いていますし、一部で報道されています。それで、三井住友側がこれにノーを出しているということを聞いております。これは、例えば一部で報道されているんですが、十一月十七日付日経新聞朝刊の連載、「マンション傾斜の衝撃」というものの中でも、「「ものすごい言い方のノーが来た」。最近まで旭化成が三井住友建設に杭のより詳細な調査を求めてきたが、「販売者と住民の了解を得るべきだ」と突っぱねられた。」というふうにしております。

 当事者とされる企業が自分のところで費用負担もするのでボーリングをさせてくれと言っているのに、それをすぐオーケーを、普通でいえば、ぜひやってください、ぜひ調べてくださいというのが普通だと思うんですが、それに、まあ、どの程度のノーかは、日経新聞では「ものすごい言い方のノー」ということはありますが、どの程度のノーかはわかりませんけれども、少なくとも前向きには答えていない。

 旭化成は二次下請でありますから、住民と直接接触するということがないんですね、旭化成建材は。全て元請や販売者、三井不動産レジデンシャルを通じて話しているんですが、住民の方も、旭化成建材がちゃんとボーリングをして中の状況を調べたいんだと言っているんだったら歓迎すると思いますよ。何でこれがさせられないのかということが私は疑問なんですね。

 旭化成建材に伺うと、まだ現時点でちゃんとその物件に立ち入りができていない、旭化成建材としては。つまり、ひび割れも手すりのずれも、テレビや新聞で見るだけで自分たちは見られていませんということを言っているんですね。なぜなら、それは、住民や管理組合と話をしているのは三井不動産レジデンシャルであり三井住友建設であるからだと。

 住民説明会も一週間連日行われましたが、その最終日だけ旭化成建材は立ち会っていて、残りの日は立ち会っていない。そうすると、最初から調査の主体から外されているんじゃないかというふうに思われても、疑いを抱かれても仕方ないんじゃないかというふうに思うんですね。

 一部報道では、例えば設計上のミスがあったとか短いくいが渡されたとか、そういう報道もあるわけでありますから、あるいは、当初のボーリングの位置がずれていたというような報道もある。そういうことでいえば、やはり皆さんが入ってちゃんと調べるということがまず先決ですよね。

 今、多重下請構造とかそういうことがこの問題の原因とも言われている中で、調査においてまでこういう構造が持ち込まれるというのは私はおかしいと思うんです。旭化成建材にはきっちりボーリング調査をやらせたらいいじゃないかと思うんですが、これはいかがですか。

谷脇政府参考人 お答え申し上げます。

 今回の事案におきましては、それぞれ、三井不動産レジデンシャルは売り主といたしまして、買い主に対しましてその物件を売ったという責任があるわけでございます。また、施工いたしました三井住友建設、日立ハイテクノロジーズ、あるいは旭化成建材、それぞれ元請、一次下請、二次下請という立場にございまして、それぞれ適切に施工及び施工管理を行う責任を有しているというふうに考えてございます。

 今御指摘のございました横浜市のマンションの事案における追加的な調査でございますけれども、先ほど住宅局長の方からも話がございましたが、既に横浜市から事業者に対しまして、追加でボーリング調査を行うということが指示をされております。現在、その実施に向けて準備が進められているものというふうに承知をしているところでございます。

 また、今回の事案につきましてはさまざまな要因が指摘をされているところでございまして、私ども、予断を持たずに、今回の事案の要因、これをしっかりと究明することが重要であるというふうに考えまして、作業をしておるところでございます。

宮崎(岳)委員 その関連でありますが、この問題の発覚に際して、三井住友建設が旭化成建材に対して、建てかえ費の三倍返しで一千億円の賠償金を支払えと伝えたというふうに報道されております。先ほどの十一月十七日付日経新聞朝刊というのもその一つでありますが、こういった事実はあるのかどうか、確認されておりますか。

谷脇政府参考人 今御指摘のございましたような件については、報告は受けておりません。

宮崎(岳)委員 最初に、先ほど冒頭申し上げましたとおり、例えば、手すりが二・四センチずれているとか、あるいは壁にひびが入っているという苦情があったのが今回の問題の発端なんですが、これらのふぐあいが、くい以外の原因、例えば、くい以外の基礎でありますとか上物の欠陥でありますとか、そういう可能性はあり得るんでしょうか。あるいは地盤の問題、例えば瓦れきのようなものがそこに埋まっているとか、そういった可能性はあり得るんでしょうか。ちょっと見解を伺いたいと思います。

由木政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど申し上げましたように、横浜市は三井住友建設から、くいの先端が支持層に達していないことが沈下の一因であるとは考えられるが、これで沈下量の全てを説明できるものではないと考えているという考え方の報告を受けております。

 これに対しまして、横浜市といたしましては、先ほど、くいの状況を調べることが必要だということとともに、建築物のふぐあいがくいの未達に起因するかどうかも含めて、建築基準法の適合性検証の一環としてボーリング調査等を通じて明らかにするように、事業者の方に報告を求めるということとしているところでございます。

宮崎(岳)委員 つまり、この建物が沈んでいる原因がくいかどうかも現時点ではわからないということなんでしょうね。ひびが入っているのも、その原因がくいかどうかもわからない。沈んでいるのも二センチというふうに、一番初め二センチというふうにされていますが、この二センチの沈下の原因が、少なくとも全てがくいではないであろうし、どうかもわからないというような状況の中で、話だけが進んでいるのは私はどうもおかしいんじゃないかというふうにちょっと思っております。

 それで、お伺いしたいんですけれども、今回、旭化成建材には国交省として立入検査をされました。三井不動産レジデンシャル、三井住友建設、日立ハイテクノロジーズにはまだ立入検査をしておりません。なぜ立入検査しないんでしょうか。立入調査しないんでしょうか。

 特に、データの偽装については、三井住友、日立ハイテクノロジーズは少なくとも連帯責任でしょう。データ自体は渡っているんですよ、偽装されたとされる。それも、精妙に、巧緻に構築されたような偽造じゃないですよね。すぐ近くにあったくいのデータを張りつけたとか、そんなものを受け取っているわけですよ。そして、その責任は、一括下請としたら違法ですから、基本的に管理監督する責任というのは元請なり一次下請にもあるわけですよ。そうすると連帯責任でしょう。何でそこに立ち入りをしないんですか。

 法令どおり現場に元請や一次下請の社員が常駐をする、そこにちゃんと配置をされていれば、もしくいが届かなかったとしたら、気づいた蓋然性が高いんじゃないですか。そうでしょう。だったら、立入調査をするというのは基本じゃないですか。だって、最高の責任は基本、元請ですよ。下請といっても二次下請ですよ。二次下請だけやって元請をやらないなんてあり得ないでしょう。何でこういうことになっているんですか。大臣、お願いします。

石井国務大臣 旭化成建材に対する立入検査につきましては、横浜市のマンションにおける施工不良のみならず、全国各地においてデータの流用が、なおかつ異なる担当者で行われていた、こういう事実が明らかになったことから、旭化成建材の施工のあり方やチェック体制、社員の管理や教育体制がどのように行われていたかを厳しく調査し、実態を解明するために実施したものでございます。

 旭化成建材以外の会社に対しましても、国土交通省としては、建設業法に基づき厳正な調査を行っているところでございます。

宮崎(岳)委員 だから、旭化成建材だけに国交省が立入検査することで、旭化成建材だけをつるし上げているような格好になってやしませんか、私はそれを言いたいんですよ。異なる担当者とか、異なる下請でも同じことが起こっているというんだったら、ほかの会社だって該当する会社はあるんじゃないですか。少なくとも、今回の発端は横浜のマンションであり、その横浜のマンションについて、元請であった三井住友建設や、一次下請として管理監督責任がある日立ハイテクノロジーズに立入調査をしないというのはあり得ない。

 もう一つ、この旭化成建材には全件調査をさせているけれども、管理監督責任があるはずの三井住友建設、日立ハイテクノロジーズには全件調査をさせていない。これはさせるべきでしょう。立入検査と全件調査は、少なくともこの当事者企業についてはさせるべきだと思いますが、違いますか、大臣。お答えください。

石井国務大臣 旭化成建材につきましては、横浜市のマンションにおいて、同社の担当者が七十本ものくい工事に係る施工データの流用を行っていたことを受けまして、同社が十年間に施工したくい工事に係る施工データの流用等についての調査を指示したところでございます。

 旭化成建材に対しましては、データ流用が判明した物件について、くいが支持層に到達しているかどうかの有無等、安全性の確認を行うよう指示しておりますけれども、その際、元請建設会社等に対しても必要な協力を行うよう要請をしてございます。

 国土交通省としましては、データ流用が判明した物件の安全性確認とあわせて、対策委員会における再発防止策の検討を一層加速させ、国民の安全、安心の確保に取り組むのが重要であると考えております。

 こういった目的に照らしますと、三井住友建設あるいは日立ハイテクノロジーズについて、旭化成建材と同様の調査を行わせる必要はないというふうに考えてございます。

宮崎(岳)委員 どうもわかりませんね。

 そもそも、旭化成建材で複数の担当者が絡んでいる偽装があったというのも、調査を行ったからわかったことでしょう。調査を行わなかったらわからないじゃないですか。三井住友建設や日立ハイテクノロジーズはこの横浜のマンション一件だけで行って、旭化成建材だけ全件、三千件以上調査するというのはおかしくないですか。なぜなら、最初のその不正問題の発覚の時点で、これについては連帯責任なんですよ、元請も一次下請も。二次下請だけやって、その上やらないというのはおかしいじゃないですか。二次下請がやっている、その管理監督責任があるんだから。少なくとも、当事者企業は全件調査すべきでしょうというのが私の意見であります。

 そして、三井不動産レジデンシャル、売り主、三井住友建設、日立ハイテクノロジーズ、この三社はいまだにまともな記者会見すら開いておりません。決算会見、これは上場企業なら必ず義務づけられている。この席で質問が出て、それに対して答えたということはありますが、説明会見や謝罪会見は一度も開いていないんですよ。こんなことが許されますか、大臣。お答えください。

石井国務大臣 記者会見をするかどうか、あるいはどういうタイミングでやるかについては各企業の判断によるものでございまして、私からのコメントは控えたいと思いますけれども、いずれにいたしましても、居住者や国民の不安払拭のために、それぞれの会社の責任に応じて適切に対応していただきたい、このように考えております。

宮崎(岳)委員 これは政治家としての姿勢の問題ですよ。確かに、開くかどうかは各社の判断です。大臣が指示、命令することではないかもしれない。しかし、それが正しい行動かどうか、そういう方針を示すのも、私は、政治家としての、役人じゃないですよ、政治家としての大臣の重要な務めではないかというふうに思うわけであります。

 少なくとも、記者会見もまともに開けないような企業のことなんですから、これは一回、この国土交通委員会に各社の関係者に参考人としておいでをいただいて、お話を伺う必要があるというふうに私は思います。三井不動産レジデンシャル、三井住友建設、日立ハイテクノロジーズ、旭化成建材の経営陣をこの当委員会にお呼びをしてお話を聞くことについて、委員長にお願いをしたい。いかがでしょうか、委員長。

今村委員長 理事会で協議いたします。

宮崎(岳)委員 ぜひ、来年の通常国会ということではなく閉会中審査でも、年内に行うように改めてお願いを申し上げます。

 さて、あと一件、最後にお伺いしたいんですが、全国で二十二件、これまで業界団体の調査でこの旭化成建材以外に偽装が明らかになっているという話がありましたが、これは業界団体が調査をさせたわけでも、一般社団法人コンクリートパイル建設技術協会が調査をしたわけでもありません。各社が元請、施主等から要請があって自主的に調べましたよというのを、調べたものがあったら報告してくださいということで上がってきただけで、調べろとは一言も言っていないのであります。

 現実の話として、四十一社、この協会の正会員がありますが、七社については点検数ゼロです。そして、八社については点検数十件未満であります。つまり、十五社、三分の一以上は十件以下の点検しかしていない、七社についてはゼロ件だ。そして、この十五社は、全くデータ流用が確認されておりません。ほとんど調べていないんですから、当たり前であります。

 そうすると、調べたところだけが損だみたいな状況に今なっています。少なくともデータは残っている、このデータを目視で、紙を確認するだけのことなんですから、これは全件やらせるべきじゃないかというふうに思います。

 最後に、国土交通省の見解を求めます。

谷脇政府参考人 お答え申し上げます。

 十一月の二十七日に、コンクリートパイル建設技術協会からの報告によりまして、今お話がございましたように、二十二件においてデータの流用が行われていたということが明らかになったところでございます。

 今回の報告によりまして、約二千八百件以上、年間の施工件数が大体八千件程度でございます。こういう総数から見ましても、かなりの数の物件数について自主点検の結果が明らかになりました。これによりまして、業界の実態を把握するという目的に合った情報が得られたというふうに考えているところでございます。

 今回の業界の実態把握を踏まえまして、データ流用の要因分析、それとくいの未到達との因果関係の検証、対策委員会における再発防止策の検討を一層加速させまして、年内の中間取りまとめへとつなげていきたいというふうに考えております。

宮崎(岳)委員 終わりますが、しっかりやってください。

 以上です。

今村委員長 次に、横山博幸君。

横山委員 おはようございます。維新の党の横山博幸です。きょうは、維新の党を代表して質問させていただきます。

 きょうは、目の前に、私の同郷の、愛媛の誇る政治家、山本順三副大臣にいらっしゃっていただきました。後ほど一点質問をさせていただきたいと思いますし、その後ろには、同じく愛媛県出身の宮内政務官もいらっしゃいますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 さて、先ほど宮崎委員からも御紹介がありましたが、石井大臣は、東大の工学部卒業、公務員時代は橋梁の係長さんだというエキスパートでございます。

 個人的なことでございますけれども、私も地元の市議会議員になる前は建設会社を営んでおりまして、私自身が土木と建築の施工管理技士の有資格者でもございます。実務の面からいいましても、今回の問題は大変な問題であると思いますし、意図的な、あるいは作為的な行為が行われているというふうに思います。

 きょうのニュースによりますと、共同通信社の記事でございますけれども、三井住友建設は、今回の問題になっているマンションの前の解体工事で、十八メーターのくいが使われていたことを認識していた、しかしながら、旭化成建材に対しては、それを知りながら十四メーターのくいを使わせていたということですから、これは、先ほど宮崎委員がおっしゃったように、間違いなく、必ず三井住友建設をここへお呼びして、事実確認をしっかりとさせていく必要があるというふうに冒頭思います。

 それでは、一問一答で、特に、くいの問題についてお伺いをしたいと思います。

 この流用問題は、先ほども申し上げましたが、非常に問題があると思うんです。これは、流用をしておるということは大変な問題でございます。

 それでは、少し段階的に経緯をお尋ねしたいと思いますけれども、元請の管理体制についてですね。元請は、必ず毎日、施工管理の会議を行います。そういった中で、三井住友建設及び日立ハイテクノロジーズ、これがくい打ちに立ち会った時期と回数について、冒頭、答弁をいただきたいと思います。

谷脇政府参考人 お答え申し上げます。

 今回の横浜市のマンション事案につきましては、現在、徹底的に原因究明を行っているところでございまして、国土交通省といたしましては、三井住友建設及び日立ハイテクノロジーズに対しましても、建設業法に基づき、今厳正な調査を行っているところでございます。

 今御指摘のありました点につきましては、大変申しわけございません、現在調査中ということもございまして、現時点での答弁は差し控えさせていただきたいと思います。

横山委員 調査中ということで途中経過でありますから、必ず次期の委員会では報告をしていただきたい、こういうふうに思います。

 次に、くいの施工記録、これは毎日報告することになっておると思いますけれども、この報告はなされていたのか、また、実際はどの程度の報告だったのか。これは実務上でいいますと、くい打ちの技術者、オペレーターは、必ず報告を現場監督にいたします。このことを踏まえて、どのような状況であったか、お伺いしたいと思います。

谷脇政府参考人 大変申しわけございません、先ほども答弁させていただきましたけれども、現在調査を進めているところでございますので、具体的な部分につきましての答弁は差し控えさせていただきたいと思います。

横山委員 調査を詳細に継続していただきたいと思います。

 先ほど、冒頭申し上げましたけれども、三井住友建設の副社長が決算委員会で、自社の責任は限定的であると、これは重要な発言だと思いますけれども、限定的であるという趣旨の発言をしております。三井住友建設の管理責任について、国交省の見解をお伺いしたいと思います。また、これは建設業法に違反するのではないかという疑いもあると思いますけれども、あわせてお尋ねをしたいと思います。

谷脇政府参考人 元請の企業の責任という点でございますけれども、建設業法の考え方からまいりますと、発注者から直接建設工事を請け負った元請会社、これは、建設業法上、下請負人に対する指導、あるいは施工体制台帳、施工体系図の作成、工事全般を監督する技術者としての監理技術者の配置といったような義務を負っておりまして、工事全体の責任を負っているというふうに考えているところでございます。

 国土交通省といたしましては、これまでも、建設業法に基づきまして、三井住友建設等々に対する調査を行っているところでございます。この調査結果を踏まえまして、適切に対応してまいりたいと考えております。

横山委員 いずれも調査中ということでありますけれども、その調査の中で、施工の会議を毎日やっているわけですから、その議事録を必ずチェックして、確実に報告がなされていたのか、そして、どのようにいわゆる施主まで、発注者までその情報が届いていたのかについても、あわせて検証をしていただきたいと思います。

 まず間違いなく、先ほど申し上げました、オペレーターから現場監督へ、そして現場監督から建設会社へと、それに設計者を含めて、必ず報告されておるはずですから、詳細な調査をお願いいたしたいと思います。

 そして、続いて、一次下請、これは非常に複雑なんですけれども、一次、二次、三次という下請系列に建設業界の場合はなっておりまして、途中の業者はペーパーマージンを取るだけ、そういった作業がかなり行われておりますので、だんだんと下に行くほどコストを厳しくされますから、できるだけ手のかからない作業になってしまうということが現実なのでございます。

 この日立ハイテクノロジーズがどのような役割を担っていたのか、そして、同様、このことは建設業法に違反しないのかどうかについてお伺いしたいと思います。

谷脇政府参考人 今御指摘がございました一次下請の日立ハイテクノロジーズに対しましても、私ども、建設業法に基づきまして、必要な調査を行っているところでございます。

 日立ハイテクノロジーズは、元請でございます三井住友建設から一次下請として請負契約を結びますとともに、くい工事を施工した旭化成建材と請負契約を結ぶ、そういった形でこの工事にかかわっているというところでございます。

 今お話ございました、具体的にどのような役割を行っていたかにつきましては、大変申しわけございませんけれども、同様に今調査中でございまして、現時点での答弁は差し控えさせていただきたいと思います。

 なお、調査の結果に基づき適切に対応してまいりたいと考えております。

横山委員 調査はしっかりとしていただきたいと思います。

 建設業法でいいますと、一括下請は禁止されておりますけれども、下請に行ってからの下請、二次、三次、恐らく四次ぐらいまで行くと思いますけれども、それは余り制限されていないものですから、どうしても下の方が過酷な作業になって、仕事も非常に乱雑になりやすいわけですね。そういうことも踏まえて、今回いい機会ですから、その一次、二次、三次下請という制度についてもあわせて検証をしていただきたいと思います。これは要望でございます。

 それから、続いて、民間の検査機関、これは今、建築確認を、行政が持っている、いわゆる市であるとか県が持っている検査機関と、近年、民間に委託して建築確認を出しているということで、民間側の方がスピードと費用の面でまさっているということで、民間の方に建築確認を出すことが非常に多くなっておるわけでございますけれども、その検査について、中間検査について、どのようなことが行われておったのか。また、不正を見抜けなかったと思われるものについて、なぜそういうことが行われたのか。この件についてお伺いしたいと思います。

由木政府参考人 お答えいたします。

 基準法に基づきます中間検査は、三階建て以上の共同住宅等につきまして、工事の完了前に、あらかじめ建築基準法等の法令に適合しているかどうかを確認するものでございます。この中間検査は、二階の床とはりに鉄筋を配置する工事の終了後に必ず行うことということにされております。

 これは、この時点で検査を実施いたしますと、鉄筋の配置の方法が二階以上のものと最下層階でございます一階のものとが大きく異なるものでございますので、二階の床とはりに鉄筋を配置した段階であれば、二階部分の配筋の状況とともに最下層階の配筋の状況を同時に検査することができるということから、施工途中の状況を最も適切に把握できるということで行っているものでございます。

 基礎ぐいの工事につきましては、この段階では既に完了をいたしておりますので、こういった完了したものにつきましては、この中間検査の際には、その状況を示すこととなります施工記録や、あるいはデータ、写真を含む施工結果報告書等の書類を検査することになります。中間検査そのものも、現地による目視、測定、動作確認等による実地検査と書類等による検査を適切に組み合わせて行うということとされているものでございます。

 今回、横浜の案件につきましては、この中間検査時に、いわゆる流用されました電流計のデータを含む施工記録のデータを報告書として提出がなされてはおりました。しかしながら、その流用の方法が巧妙であったということから、検査を行った指定確認検査機関が見抜けなかったものということを承知しております。

横山委員 配筋検査の件については後ほどちょっと触れさせていただきたいと思いますけれども、電流計による検査というのは、ふぐあいが起こって正確に出てこない場合もあります。それで今電子化をされてきているわけでございますけれども、これは要するに、流用されるデータというのがありますから、流用されないようにするべきだと思いますけれども、全て電子化されて、それを登録して、再度使えない、流用させないということが非常に大切だと思います。

 では、ここで大臣にお伺いしたいと思います。

 建築確認、特に地中の埋設物、くいのような問題は、まさに施工業者の性善説に頼っているところでございますけれども、不正を見抜くのはなかなか不可能であるというふうに言われております。今回の問題は、制度の限界を示すものとも言えるのではないかと思います。

 基礎ぐい工事問題に関する対策委員会の議論を踏まえ、業界全体の再発防止策を検討することが必ず必要だと思いますけれども、何らかの検査制度の見直しが必要だというふうに、これはもう業界も含めて、国民の方もそういうふうに思われていると思いますけれども、大臣の見解をお聞かせいただきたいと思います。

石井国務大臣 建築基準法に基づく検査につきましては、平成十八年の建築基準法の改正によりまして、三階建て以上の共同住宅に一律に中間検査を義務づけるなど、これまでも制度の強化、改善を行ってまいりました。

 この中間検査は二階の床等に鉄筋を配置する工事の終了後等に行われるものでありまして、今回の案件につきましては、その際に、くい基礎の施工記録のデータを含む報告書が提出されておりましたが、データそのものが巧妙に偽装をされていたため検査の段階で見抜けなかったものでございます。

 こうしたことから、工事の施工段階におけるデータの流用について、建築基準法に基づく中間検査によりチェックするには限界があるものというふうに考えております。

 いずれにいたしましても、今後、原因究明を早急に行いまして、建築関係法令も含めて、予断を交えず、対策委員会において御議論いただき、その結果を踏まえ再発防止策を検討してまいりたい、このように思っております。

横山委員 ぜひ、より具体的に作業を進めていただきたいというふうに思います。

 続きまして、もう少し踏み込んで、十一月二十四日付で、横浜市から国土交通省関東地方整備局に対して、「杭の支持層未達が想定される都筑区のマンションについて」という情報提供が入っておると思われます。その中で、傾いている棟について、震度七の地震であっても建築物が倒壊しない、その報告が三井不動産レジデンシャル及び三井住友建設からあったとされております。

 また、横浜市は、今後、傾いている棟における建築基準法の構造耐力の適合性について、第三者機関の意見も踏まえた検証結果の報告についても報告を求めるとしております。

 そこで、一つ目は、震度七程度の地震があっても倒壊はしない。倒壊しなくても商品価値は落ちるわけですから、資産価値も当然落ちてきますから、入居者にとっては大変な問題であると思いますけれども、倒壊はしなくても安全性に問題はないのかどうか、倒壊の危険性はないが傾く可能性はあるのではないかというふうに思いますけれども、ここはいかがでしょうか。

由木政府参考人 お答えいたします。

 横浜市のマンション西棟につきましては、お話しいただきましたとおり、十一月の二十四日に事業者から横浜市に対しまして、震度六強から七に達する程度の極めてまれに発生する地震に対して倒壊、崩壊するおそれがないということにつきまして第三者機関の意見も踏まえて検証したという報告があり、横浜市においてもその結果を確認しましたという報告を私どもの方にいただいているところでございます。

 この報告の内容につきましては、建築行政を所管する横浜市が責任を持って判断をされたものでございますので、大変重いものだというふうに考えております。

 建築基準法では、いわゆる震度六強から七という極めてまれに発生する地震に対する倒壊、崩壊に関する調査とともに、震度五程度のまれに発生する地震や自重、積載荷重などの長期荷重に対して構造耐力上補修が必要となるような損傷を生じないかどうかというもう一つの基準でもチェックをする必要がございます。

 横浜市におきましては、このチェックを事業者に対して早急にするようにということで、必要なボーリング調査も含めて対応するべく指示を出しているところというふうに承知をいたしております。

横山委員 横浜市に対しても厳しく御指導いただきたいと思います。

 続きまして、建築基準法の構造耐力の適合性についての検証結果はいつごろなされる予定なのかお聞かせいただきたいと思います。

由木政府参考人 お答え申し上げます。

 お尋ねは、今お話し申し上げました二つ目の基準についての基準法に基づく構造耐力の適合性についての報告がいつかというお問い合わせかと思います。

 これにつきましては、横浜市としてはできるだけ早期に検証を求める方針ではございますが、先ほどもちょっとお答えを申し上げましたけれども、くいの未達の状況について追加のボーリング調査をせよという指示もあわせてしております。この調査が必要でございます。

 また、三井住友建設及び三井不動産レジデンシャルからは、セメント量のデータ流用、いわゆるセメントミルクのデータ流用を考慮して建築物の安全検証をするには来年の四月ごろになるというような報告も横浜市の方に来ているというふうに聞いております。

 したがって、なお一定の期間を要するとは考えておりますが、横浜市に対しましても、できるだけ早く報告を求めるように、私どもの方からも求めてまいりたいと考えております。

横山委員 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

 続きまして、くいの関係でいいますと、支持地盤に到達していない場合は、先ほどお話がありましたセメントミルク注入といって、地盤改良してそこの耐力を上げていくという方法をとるわけでございますけれども、今回、強固な地盤、支持地盤に達していない六本のくいと、セメント量のデータが改ざんされていた四本の、合わせて十本のくいがないと想定して耐震性の検証を行ったとされていますが、全五十二本中、十本のくいがなくても安全性に問題はないという捉え方なのか、これは、ないことはないと思いますけれども、国交省の判断としてお聞かせいただきたいと思います。そもそもくいの数は、強度の余裕を持たせて、実際に必要な数よりも多く打っているという認識が正しいのかどうか、この件についてお伺いしたいと思います。

由木政府参考人 お答え申し上げます。

 西棟につきましては、二十四日に横浜市に提出をされました報告書によりますと、支持層未達が想定をされるくい六本と、セメント量のデータの流用がなされたと想定がされるくい四本、これが全て地震時に全くきかないというふうに仮定をしても、震度六強から七程度に達する極めてまれに生じる地震に対して、倒壊、崩壊するおそれはないという報告であるというふうに承知をしております。

 したがいまして、今委員おっしゃいましたように、大規模地震時の倒壊あるいは崩壊に関しましては、余裕のあるくいの設計になっていたということであるというふうに認識をいたしております。

 今後、先ほど申し上げましたように、震度五強程度のまれに発生する地震や長期荷重に対しての構造耐力の安全性についての報告を求めることになっておりますが、この点については、さらに詳細なくいの先端部の状況を把握する必要があるというのが横浜市の見解でございまして、先ほど申し上げましたように、追加のボーリング調査等を要請しているということでございます。

 こうした検証結果を踏まえて、総合的な安全性については判断する必要があるというふうに考えております。

横山委員 ありがとうございます。

 今お話ありましたけれども、くいの数は余裕を持って打っている、しかし、現実にはセメントの量のデータを改ざんしているわけですから、とんでもない悪質なやり方なんですね。このことはしっかりと検証をしていただきたいと思います。

 それから、先ほど宮崎委員の方からも質問があったかもしれませんけれども、マンションの傾きが、くいが支持地盤まで達していないので、それが原因で傾いているということだけの可能性はございましょうか。その判断をお聞かせいただきたいと思います。

由木政府参考人 お答え申し上げます。

 傾きについてでございます。

 三井住友建設は、横浜市に対しまして、くいの先端が支持層に達していないことが沈下の一因であると考えられるが、これで沈下量の全てを説明できるものではないと考えているというふうに報告をしております。

 これに対しまして、横浜市といたしましては、その傾きがくいの未達に起因するものかどうかという点も含めて、今後、建築基準法の適合性検証の中で、追加のボーリング調査を行うことも含めまして、事業者よりきちんとした報告を求めるという方針であるというふうに伺っております。

 国としても、こうした安全性の検証とあわせまして、傾きの原因についても早期に解明が図られるように、引き続き横浜市と連携をしてまいりたいというふうに考えております。

横山委員 ぜひその方向で進めていただきたいと思います。

 もう少し踏み込みまして、調査状況について三点お聞かせをいただきたいと思います。

 旭化成建材に電流計のデータの流用があった物件のうち、横浜市のマンションの担当者が関与した物件を含む八十二件について、先行して目視などによる傾斜、ひび割れなどの確認が行われており、ふぐあいがあったのは横浜市のマンションの一件だったということだったと思います。

 今後、この八十二件について支持層到達状況について調査を行い、一つ目は、正常なくいなどから支持層の深さがわかり、別の資料で改ざんが見つかったくいが必要な長さと確認できるかどうか、二つ目が、くい打ちのときに詳細な地盤調査をし、支持層を確認しているかどうか、三つ目が、くい打ち時に第三者が立ち会っているのかどうか、いずれかに該当すれば支持層に到達していると判断できるとしておりますけれども、いずれにも該当しない場合は、先ほどもお話がありましたけれども、ボーリング調査等を実施して、支持層への到達の有無を確認する必要が当然にあると思われます。

 さて、一つ目の質問でございますけれども、八十二件に関する調査状況、現状でどのようになっているのか、お答え願いたいと思います。

由木政府参考人 お答え申し上げます。

 いわゆる先行八十二物件、横浜市のマンションの担当者が関与した物件と公共団体が調査等により先行してデータ流用を明らかにした物件でございます。これにつきましては先行調査を進めております。

 まず、目視による傾斜あるいはひび割れ等の確認をしていただくということで、これについては全て終了をいたしております。結果は、横浜市のマンションの一件を除いて問題がないということでございまして、この旨、対策委員会にも御報告をさせていただきました。

 また、同委員会においては、今まさに委員がお話をいただきました、くいの到達の確認の方法について御議論いただいて御承認をいただいたところでございます。現在、その方法を踏まえていただいて、公共団体等において支持層への到達状況についての確認が進められているところでございます。

 八十二件の状況につきましては、現段階での公共団体からの報告によりますと、もともとのデータが見つかりましてくいの到達が確認できたものが一件、セメントミルクの注入量のみのデータ流用でございまして、この点に関する確認方法の検討を今行っておりますので、それに該当するものが十四件ございます。

 この十五件を除く六十七件のうちで五十六件は、くいの支持層到達について、先ほど申し上げました四つのクライテリアの方法により、最終的な判断ができるだろうということで、最終確認の精査をしている段階でございます。残り十一件については、ボーリング調査を今後行っていく。これには横浜市のマンションも含んでおります。こうした状況でございます。

 この五十六件につきましては、公共団体の精査が終了し次第、私どもの方で結果を取りまとめの上、今週中にも結果を公表してまいりたいというふうに考えているところでございます。

横山委員 続きまして、旭化成建材のデータ流用、実に、判明しただけでも三百六十件というすさまじい数字でございますけれども、この安全性の確認に、前段の方法を参考に確認作業をしているということでございますけれども、実際に、既存の施工記録などから確認がとれずにボーリング調査などが必要とされる予想件数、これは非常に難しいかもしれませんけれども、予想される割合はどのぐらいだと認識しておられますか。

由木政府参考人 お答え申し上げます。

 先行して調査を行っております八十二件のうち、ボーリング調査等の状況は、先ほど数字を御説明したとおりでございます。これをもとにいたしまして、三百六十件でどのぐらい予想されるかというのは、大変予想が難しくて、正直わからないという状況でございます。

 ただ、十一件、今後ボーリング調査を行う予定であるというふうに、八十二件について申し上げましたが、実はこの中には、既存の施工記録等から、もうおおむね支持層への到達は確実だというふうに推認はできるんですが、建築主が特に慎重を期してボーリング調査をやりたいということで行っている、そういったものも含まれている数字でございます。

 先ほど申し上げましたように、三百六十件全体についてどうなるかというのは、ちょっと予想することは困難でございますけれども、いずれにいたしましても、三百六十件についても早急な調査を進めてまいりたいというふうに思っています。

横山委員 今答弁をお聞きしますと、それでは、三百六十件の安全性の確認が終わるのはいつごろになるかというのも予測はできかねますか、現状では。

由木政府参考人 お答え申し上げます。

 三百六十件につきましては、一部調査が困難なものが残るかもしれませんが、年内を目途に、年内にめどをつけまして報告ができるように取りまとめを行ってまいりたいというふうに考えております。

横山委員 ぜひ早急な調査をお願いしたいと思います。

 それでは、調査対象の範囲に関してお伺いをしたいと思います。

 これは、当初、データ流用等は旭化成建材の横浜のマンションのくい打ち工事を担当した者だけが行っていたと思われておりましたけれども、その後、調査が進むにつれて、旭化成建材の別のくい打ち担当者も同様、データ流用などをしていたことが判明し、個人から会社規模での問題になっております。

 さらに、旭化成建材以外の業界大手のジャパンパイルでもデータ流用などをしていたことが判明し、会社単位から業界規模で行われていたのではないかと疑いが生じているのが現状であると思います。

 このような状況に対して、国土交通省は、十一月十七日、既製コンクリートぐいの製造、施工者が加盟する業界団体、コンクリートパイル建設技術協会に、会員企業ごとの自主点検の実施状況などを報告するよう指示をしております。

 調査範囲をくい工事業界全体に広げるべきとの一部指摘もある中、基礎ぐい工事問題に関する対策委員会の委員長、深尾名誉教授は十一月十六日の記者会見で、これは大変な作業量になる、建設産業は休みなく続いており、全部調べよとなった場合に、本来業務がとまることを懸念しておるとの個人的な見解を出されております。

 私も実務経験者として、膨大な確認作業で建設業界が停滞するようなことになってはならないと一部考えております。しかし、調査が進むごとにデータ流用などをしていた範囲が広がり、事態はかなり深刻化をしております。十一月二十七日の協会からの自主点検の結果でも、旭化成建材を除いた協会会員企業四十社のうち六社二十二件においてデータ流用が行われていたことが判明し、自主点検だけでは、大変な作業も残ってしまうし、疑問も一部感じております。

 少し長くなりましたけれども、自主点検だけでこの問題を解決できるのかどうか、このことについて見解を求めたいと思います。

谷脇政府参考人 今御指摘がございましたように、十一月の二十七日に協会の方から報告を受けまして、二十二件においてデータ流用が行われていたということが明らかになったわけでございます。この報告によりまして、約二千八百件以上というかなりの物件数につきまして自主点検の結果が明らかになったということで、業界の実態を把握するという目的に合った情報が得られたというふうに考えております。

 したがいまして、今回の業界の実態把握を踏まえまして、データ流用の要因分析や、くいの未到達の因果関係の検証、こういったことを、対策委員会における再発防止策の検討を一層加速させまして、年内の中間取りまとめにつなげていきたいというふうに考えております。

横山委員 ぜひ慎重に調査を進めていただきたいと思います。

 それでは、今まで、マンションの棟のくい打ち工事、いわゆる建築物のくいについての質問をさせていただきましたけれども、一方、土木でもくい打ち工事があると思われます。

 橋や道路の橋脚などの、建築物以外の土木関係のくい打ち工事について、土木は公共工事が主でございますけれども、これは厳しく施工管理されていると判断しておりますけれども、土木系の構造物にデータ流用などの心配がないのかどうか。この土木のくい打ち工事についても調査対象を広げる必要があると思われますが、現状でどのようになっているのか、お聞かせいただきたいと思います。

池田政府参考人 お答え申し上げます。

 今回の調査につきましては、建築物のみならず、土木系の構造物も含めて調査を実施しております。今後とも、土木系の構造物に関しましても適切に対応してまいりたい、こういうふうに考えております。

横山委員 ぜひよろしくお願い申し上げたいと思います。

 それでは、山本副大臣にお待ちになっていただいておりますので、いよいよ質問に入らせていただきますので、よろしくお願いを申し上げます。

 このマンションのくい打ちの問題は非常に消費者が不安を感じておるわけでございますけれども、マンションの販売への影響、それから不安払拭についてお伺いをしたいと思います。

 新聞報道によりますと、本年十月における首都圏の新築マンションの販売戸数は、前年同月比六・五%減、十月単月でも、一九七三年に統計をとり始めてから三番目の低さになっております。また、売れた戸数の割合を示す契約率は六八・八%で、好調時の七〇%を割り込んでいる。七〇%は好不調の一定の水準になっておりますけれども、それを割り込んでいる。さらに、十月の首都圏の中古マンションの価格は上昇しているものの、在庫は増加している。販売戸数の減少や在庫の増加のいずれの要因についても、十月に発覚した横浜のマンションのくい打ちデータ偽装、傾斜問題が影響した可能性があると指摘をしている意見もかなりあります。

 そこで、このくい打ちデータを流用したのは、先ほども申し上げましたけれども、旭化成建材だけでなく、業界全体の問題になっているわけでございますけれども、これらのマンションを購入しようとする者にとって、データの流用は業界全体の問題になると思います。

 このことを踏まえて、買い控えが起こるということは問題があると思いますけれども、今回の事案によって今後のマンション販売にどのような影響があると分析されておられますか。このことについて答弁を求めたいと思います。

谷脇政府参考人 今御指摘がございましたように、不動産経済研究所の統計によりますと、本年十月の首都圏マンションの新規発売戸数につきましては、前年同月比で六・五%減になったというふうに発表されておりますけれども、この減少につきましては、今回の事案の影響ということではなく、個別の事情によりまして、大型物件の販売の先送りがかなりあったことによる影響というふうに分析をされているところでございます。

 また、一部報道によりましては、今後のマンション販売への影響を懸念する報道も見られますけれども、十月の契約率自体は九月を上回っているところでございまして、私ども、業界の方からヒアリング等をしております現時点では、マンションの販売に目立った影響は見られないというような報告を受けているところでございます。

 今後とも引き続き、マンション販売の動向を注視してまいりたいと考えております。

横山委員 ぜひよろしくお願い申し上げます。

 それでは、愛媛県が期待する山本副大臣に質問をさせていただきたいと思います。

 大局論をお聞かせいただきたいと思いますけれども、国交省として、現在マンションに居住している住民はもちろんでございますけれども、これからマンションを買われる方に対してどのように不安を払拭していくのか、見解をお聞かせいただきたいと思います。

山本副大臣 同郷の横山議員から激励も含めて質問をいただきまして、まことにありがとうございました。

 住まいは一生の買い物でありまして、大臣からも常々申し上げておりますけれども、マンションが適正に施工されていないということはあってはならないことだというふうに我々も考えておるところであります。

 このために、不動産販売業者には、売り主として瑕疵のない安全な物件を提供する責任が課せられておりますし、横浜市の分譲マンションの売り主に対しましては、売り主として責任を持って誠実に対応するように指示をいたしております。

 不安の払拭ということでございますけれども、これは、まずは安全性の確認、そしてその後、再発防止、この二点だろうと思います。横浜市のマンションを含め、データ流用があった物件につきましては、安全性の確認を早急に進めるとともに、基礎ぐい工事問題に関する対策委員会、ここにおいて徹底的に原因の究明を進めること、そして、その原因に対応した再発防止策を早急に検討してまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

横山委員 大変ありがとうございました。

 ぜひ、今までの御経験を生かして、しっかりと国土交通省政策に力を注いでいただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

 最後に、石井大臣にお伺いしたいと思います。

 海外受注、インフラ輸出への影響についてお伺いしたいと思います。

 今現在、大手建設業者五十三社のデータでございますけれども、海外の契約金額は一兆九千六百十億円ということで、四年連続で増加しております。国内の売上高の総額が十三兆一千二百七十九億円ですから、かなり海外でお仕事をしていただいておるということでございます。

 この問題につきまして、石井大臣は、ASEANの交通大臣会合のためにマレーシアを訪れて、マレーシアの首相などに対して、マレーシア・シンガポール高速鉄道に日本の新幹線システムのトップセールスも行っておられて、海外への意欲を十二分に見せていただいておりますけれども、今回のこういった非常に問題のある事案について、我が国が世界に誇る高度な施工技術に対する信用を傷つけ、総理を初めとする各大臣の尽力に冷や水を浴びせるようなものではなかったのでしょうか。かなり私自身も不安を持っておりますが、今後のインフラ輸出に対する方向性について、大臣の決意をお伺いしたいと思います。

石井国務大臣 インフラの海外展開は、海外の旺盛なインフラ需要を取り込み、我が国経済の活性化を図るため、政府を挙げて取り組んでいる課題でございます。

 その際の戦略としては、官民一体となったオール・ジャパン体制の確立、トップセールスの実施、また我が国インフラの強み、すぐれた技術のアピール、さらに相手国のニーズの適切な把握と効果的な支援の提案などが重要というふうに考えております。

 御紹介いただいたとおり、私も日・ASEAN交通大臣会合に出席をいたしまして、マレーシア、シンガポール、タイの交通担当大臣に対しまして高速鉄道を含めたトップセールスを行うとともに、米国の運輸長官に対しましても高速鉄道のトップセールスを行うなど、インフラの海外展開に積極的に取り組んでおります。

 このトップセールスに当たりましては、特に、我が国の強みである高い技術力や、維持管理段階まで含めたライフサイクルコスト、これが低廉で使いやすく長寿命である、また、人材育成支援まで含めた総合的な支援策を講じる点などをアピールしております。あわせて、JICA、JBIC、JOIN等を活用したファイナンス方策の提示など、トータルパッケージの提案を行ってきております。

 こうした取り組みにより、今後もインフラ海外展開を強力に推進してまいりたいと存じます。

横山委員 大変力強い決意をお聞かせいただきました。ぜひ前向きで進めていただきたいと思います。

 以上で私の質問を終わります。大変ありがとうございました。

今村委員長 次に、本村伸子君。

本村(伸)委員 日本共産党の本村伸子です。

 きょうは、くい打ち工事偽装問題について質問をさせていただきます。よろしくお願いを申し上げます。

 横浜のマンションで発覚したマンション傾斜問題は、支持層までくいが届かないということで、マンションの安全性は大丈夫なのか、確保できているのかということで、住民の皆さんに大変大きな不安を与えました。

 くいが届いていないのに、届いているように見せかけるデータ偽装が行われていたわけなんですけれども、こうしたでたらめがやられてしまえば、マンションを購入する方々、消費者はもちろんのこと、公共施設、病院なんかを使用する方々も安心できません。国民の皆さんや住民の皆さんが不信と不安を抱くのは当たり前だというふうに思います。

 初めは、横浜のマンションだけ、旭化成建材だけ、特定の現場責任者がやったことだということで、少数の特定くい打ち業者のモラルの問題だというふうにされてきました。ところが、旭化成建材の中だけでも三百六十件あり、そして特定の人だけではなく六十一人もデータ改ざんに関与していた、データ改ざんが当たり前のように常態化していたということが明らかになりました。そしてさらに、三谷セキサンやジャパンパイルなど、くい打ち業界大手、トップ、二番手を含む六社のデータ改ざんが明らかになりました。旭化成建材を含む七社のシェアは七割を超えるといいます。

 くい打ち工事は、建設工事の最初の施工工程です。ゼネコンなど元請施工会社がくい打ち業者を下請で使っていた。今回の事例でも、データ偽装に関係している元請はゼネコン大手五社がかかわっていたということも明らかになっております。

 建設業界全体がデータ改ざんを常態化、蔓延化させていたということになります。建設業界の信頼を失墜させる事態だというふうに思います。

 建築物の安全を事業者に確保させる責任は国土交通省にもあります。大臣は、その責任者として、今回のデータ偽装が常態化、蔓延化していた、その建設業界の実態についてどのような認識を持っているのか、また放置してきた責任をどうお感じになっているのか、国土交通省の長として御認識を伺いたいと思います。

石井国務大臣 国土交通省といたしましては、まず、旭化成建材に対しまして十年間に施工したくい工事に係る施工データの流用等についての調査を指示いたしまして、先月二十四日に報告を受けました。また、業界の実態を把握するため、コンクリートパイル建設技術協会に対して会員企業の自主点検結果の報告を指示し、二十七日に報告を受けました。

 これらの報告によりまして、旭化成建材がくい工事を施工していた物件については三百六十件、さらに、同社を除いたコンクリートパイル建設技術協会の会員企業については六社二十二件においてデータ流用が行われていたことが明らかとなっております。

 業界大手を初め複数の会社において、かつ複数の担当者がかかわってデータ流用が行われておりましたので、業界において広くデータ流用が行われていたと言わざるを得ないと思っております。

 このデータ流用があった物件について安全性の確認を早急に進めるとともに、今回の業界の実態把握を踏まえ再発防止策を取りまとめることが国土交通省として果たすべき責任である、このように考えております。

本村(伸)委員 ことしは、元一級建築士の構造計算書を改ざんした耐震強度偽装事件発覚から十年の年に当たります。当時自宅マンションから退去を強いられた住民の多くの方が今も二重ローンで苦しんでおられます。その当事者のお一人の方がこういうふうな発言をされております。この十年でまた偽装マンションという言葉を聞くとは思わなかった、こう述べられまして、横浜の傾斜マンションの工事はこの事件当時に行われていた、建設業界のモラルの低さに驚くばかり、二度と悲劇が起こらないよう根本的な対策が必要だというふうに語っておられます。この言葉は重く受けとめるべきだというふうに思います。

 私も、地元の愛知県豊田市のデータ偽装の件について聞いてまいりました。豊田市では、豊田市立の小学校そして民間のホテルなど、データ偽装がありまして、話を聞いてまいりました。豊田市の市役所の担当者の方は、データ偽装について、社員の研修でもやっているかのような状況だというお話や、元請の責任もしっかりしてほしいということをお話しされておりました。

 まず国土交通省としてやるべきことは、くい打ちの偽装問題の全容解明、そして実態の把握、これを責任を持って行うべきだというふうに思いますけれども、その点について伺いたいと思います。

石井国務大臣 十一月二十七日のコンクリートパイル建設技術協会からの報告によりまして、旭化成建材を除いた協会会員企業四十社のうち六社二十二件においてデータ流用が行われておりました。

 今回の報告によりまして、約二千八百件以上というかなりの数の物件数について自主点検の結果が明らかになり、業界の実態を把握するという目的に合った情報が得られたと考えております。

 今回の業界の実態把握を踏まえて、データ流用の要因分析やくいの支持層への未到達との因果関係の検証など、対策委員会における再発防止策の検討を一層加速させ、年内の中間取りまとめへとつなげてまいりたいと存じます。

本村(伸)委員 先ほど来議論がありますけれども、コンクリートパイル建設技術協会の点検実施状況を見てみましても、施主や元請から要請があった物件しかやっていないというくい打ち会社もあります。そもそも点検をやっていないという大手くい打ち企業もあります。

 まず、ちょっと確認をしたいんですけれども、要請をした元請、施主はどこであったか、お伺いしたいと思います。

谷脇政府参考人 お答え申し上げます。

 各協会の加盟会社に要請をいたしましたのは、協会の加盟会社と元請、下請というような関係で一緒に仕事をした建設会社、あるいはその発注者であります施主、そういったところからの要請というふうに承知しております。

本村(伸)委員 具体的な元請、施主について、後で委員会に御報告いただきたいというふうに思います。委員長、お取り計らいをお願いいたします。

今村委員長 ちょっとその前に答えてください。

谷脇政府参考人 調査をいたしております、今報告を受けております件数でも、二千八百件ということでございまして、それぞれの物件につきまして、くいの会社と元請の会社、あるいは施主がいるということでございまして、物すごい数の、膨大な数の要請ということでございまして、正直、私どももちょっとそのところは把握をしておりません。

本村(伸)委員 偽装があった自治体の担当者は、業者任せの自主点検には限界があるんだということを言われているということが報道をされております。

 報道では、こういう指摘もございます。

 業界全体の調査に及び腰になる背景には、建設業界への配慮がある。旭化成建材は偽装への対応で新規工事がとまった。震災復興や東京五輪に向けて需要が右肩上がりの中、国土交通省の幹部は、施工不良が見つかっていない他社にも同じ対応を求めれば各所で工事がストップし、経済活動に支障が出ると話すと報じております。

 これだけ業界全体として信頼を失墜しておきながら、そこの業界に配慮をしながらやるというのは、やはり住民の皆さんや利用者の皆さんの安全を二の次に置くということになるというふうに思います。元請会社の管理責任が問われているということからも、元請会社も動員して、全数調査を一気にやってしまうということが信頼回復のためにも必要だというふうに思いますけれども、大臣の御見解を伺いたいと思います。

石井国務大臣 先ほども御答弁いたしましたが、十一月二十七日のコンクリートパイル建設技術協会からの報告によりまして、約二千八百件以上というかなりの数の物件数について報告がございましたので、業界の実態を把握するという目的にはかなった結果、情報が得られたというふうに思っています。

 私どもがやはり急がなければならないのは、こういった実態を踏まえて、データ流用の要因の分析と、それからくいの支持層への未到達との因果関係、原因をしっかり分析する、原因に基づく再発防止策をしっかりと立てるということが急がれているというふうに思ってございます。それについては、年内の中間取りまとめに向けて、しっかりと取り組んでいきたいと思っております。

本村(伸)委員 業界任せにせず、国交省が責任を持ってやっていただきたいというふうに思います。

 具体的な再発防止策を考えるに当たって、なぜこうした建設の施工の段階でいいかげんなことが行われるのか、この背景についても考えなければいけないというふうに思います。

 建設業界の構造的な問題が各方面から指摘をされております。日経新聞の社説ですけれども、このように書いてあります。「建設各社や国土交通省は特定の企業、分野の問題として片付けず、建設業全体の不信につながる問題として危機感を強めるべきだ。無責任な仕事を生む構造や管理体制を早急に変えてもらいたい。」と書いてあります。

 そして、「建設業は総合建設会社(ゼネコン)を頂点に、分野ごとに一次、二次、三次と多数の下請け企業がぶらさがる構造を持つ。この重層下請け構造は工事の専門化に対応する側面もあるが、施工の管理責任を曖昧にしがちだ。」として、「下請けの重層構造は、業界団体の日本建設業連合会がめざす「二次下請けまで」の簡素化を実現してほしい。下請けの数が減れば中間コストを削減でき、現場で働く建設技能者の待遇改善にもつながる。厳しい労働環境は人手不足だけでなく、モラルの低下やミス、深刻な事故を招く。」というふうに指摘をしております。

 無責任な仕事を生む構造である重層的な下請構造を是正することは、私たち日本共産党も一貫して主張をしてまいりました。

 耐震強度の偽装事件のときも法改正に当たって提案をさせていただきましたけれども、建設会社、設計会社などの下請業者への丸投げの禁止、この徹底を初め、不当な買いたたき、低価格発注をやめさせることを提案してまいりました。

 今回のくい打ち工事偽装問題の根底、背景にある重層的な下請構造、この是正が必要です。そして、重層的な下請構造が生み出す問題を本気になって是正するべきだというふうに思います。

 大臣のこういう指摘に対する認識と是正の考えについてお伺いをしたいと思います。

石井国務大臣 建設工事におきましては、工事内容の高度化等による専門化、分業化や、受注する工事量の増減及び繁閑の発生への対応等のため、元請と下請が適切な役割分担のもとに施工体制を構築することは合理的であるというふうに考えられております。一方で、行き過ぎた重層下請構造については、さまざまな弊害があるとの指摘があることも承知をしてございます。

 今回の横浜市のマンション事案の原因についてはさまざまな指摘がなされておりますけれども、予断を持たずに、何が原因かをしっかりと究明することが重要だというふうに考えております。

 国土交通省としましては、引き続き、原因究明の取り組み、またその原因に基づく再発防止策を講じることを徹底してまいりたいと存じます。

本村(伸)委員 東京商工リサーチの「くい打ち業者」動向調査というのがあるんですけれども、このまとめのところに、くい打ち業者の大半は元請ではなく二次、三次、四次と見られ、売り主や元請の意向に業況は大きな影響を受けやすい、業界特有の多重下請構造が今回のデータ偽装の根底にある可能性があると指摘をされております。重層的な下請構造が生み出す問題を本気になって是正していただきたいということを強調しておきたいと思います。

 もう一つ指摘をしたいんですけれども、工期や予算を理由に安全性の確保をおろそかにすることは許されないというふうに思いますけれども、マンション工事が終わる前に販売する青田売りの慣行、これも含めて、工事の発注、設計段階から問題点を洗い出して見直すべきだという指摘もございます。

 なぜデータ改ざんをしたのか、その理由について、こういう指摘もございます。データをとり忘れた、正確に出なかったからといって工事をやり直すわけにはいかない、用意したくいが短くてもつくり直せばそれだけ時間がかかる、工期は延ばすわけにはいかない、地盤が複雑で設計どおりの施工が難しいとしても追加で予算が出るわけじゃないなど、安全に施工することよりも工期や予算に縛られているという実態もございます。

 マンションは初めから販売予算が決められていて、工事の難しさや、工期の延長や設計の変更や予算の増額ができない、決められた予算の中で施工せざるを得ない、こういう問題点も洗い出して見直すべきだということが指摘をされております。

 このことについて、大臣の認識、対応策についてお伺いをしたいと思います。

石井国務大臣 青田売りとは、一般に、建物の建築工事の完了前に物件の売買を行うものでございまして、我が国の不動産取引において長年行われてきた取引方法の一つであると承知をしております。

 建築工事の完了前の売買は、購入者において内装、設備や間取りなどを希望により変更することが可能であるなどのメリットがあります。また、ディベロッパーにおいても、事業資金の早期回収が可能となることや、金融機関から融資を受ける際の与信になるなどのメリットがございます。

 一方で、購入者に対して不測の損害を与えないよう、建物の建築計画が法令に適合しているかどうかの確認、建築確認等があった後でなければ売買契約を締結してはならないなど、必要な規制を行っているところでございます。

 今回の横浜市のマンションの事案の原因については、今御指摘があったほかにもさまざまな指摘がなされておりますが、予断を持たずに、何が原因かをしっかりと究明してまいりたいと考えております。

本村(伸)委員 先ほど御紹介をいたしました東京商工リサーチの「くい打ち業者」動向調査では、工期が以前よりもタイトになっているというふうに分析をされております。工期、工期ということで、それが前提になって、何か問題があっても放置されてしまうという可能性も高まっているということになります。

 安全、安心な建築物のためにも、青田売りの問題、是正を、今対策を打つべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

石井国務大臣 先ほど申し上げたとおり、今回のマンションの事案の原因については、今御指摘があった青田売りですとか、あるいは重層下請構造だとかいろいろな御指摘がございますけれども、予断を持たずに、何が原因かをしっかりと究明してまいりたいと思っております。

本村(伸)委員 ぜひ青田売りの問題についても対策を真剣に打っていただきたいというふうに思います。

 確認をしたいんですけれども、今、横浜の傾斜マンションのケースでは、責任の所在をめぐって、元請の三井住友建設と二次下請の旭化成建材が互いに責任を押しつけ合っているということになっておりますけれども、しかし、施工の管理責任というものは曖昧なものではなく、工事全体の管理監督責任を負うのは元請企業だというふうに思いますけれども、そのことを確認したいと思います。

谷脇政府参考人 建設工事の場合には、元請企業と専門工事業の企業が請負契約を結びまして、それぞれの責任を果たしながら適正な工事を施工する、こういう考え方になっておるわけでございますけれども、一般論といたしまして、元請の建設会社の建設業法上の位置づけというものを申し上げますと、下請負人に対する指導、施工体制台帳及び施工体系図の作成、あるいは監理技術者の設置等々の義務を負っておりまして、工事全体の責任を元請企業が負っているというふうに考えております。

本村(伸)委員 今回の横浜傾斜マンションの工事に、元請の三井住友建設の責任者がくい打ち工事に立ち会っていなかったという状況だと思いますけれども、その責任は重大だというふうに思います。

 くい打ちのときに立ち会っていなかったという点は確認できるかどうかということをお伺いしたいのと、あと、一次下請だった日立ハイテクノロジーズも、中間利益だけを得た丸投げの疑いがあるというふうに報道されております。この丸投げの問題に関する徹底的な調査が必要だというふうに思いますけれども、調査状況はどうなっているか、いつまでに調査の結果を出すのか、お願いいたします。

谷脇政府参考人 御指摘のございました、元請でございます三井住友建設、あるいは一次下請でございます日立ハイテクノロジーズに対しましても、建設業法に基づきまして厳正な調査を行っているところでございます。

 先ほど来申してございますが、調査を進めている段階でございまして、現時点での具体的な答弁は差し控えさせていただきたいと考えております。

本村(伸)委員 データ改ざんや不正をなくすためにどうすればいいかという問題ですけれども、具体的に、くい打ち工事の実施時に元請の管理責任者が現場に立ち会う義務というのをどう実施させるかということも大切だというふうに思います。

 こういう具体的な検討が必要だというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

谷脇政府参考人 今回の事案につきましては、さまざまな要因が指摘をされているところでございまして、予断を持たずに、どういう要因でこういう事態になっているのかというところをしっかりと分析いたしまして、再発防止策につなげていきたいというふうに考えております。

本村(伸)委員 基礎ぐい工事問題に関する対策委員会の委員であります東工大の先生が、プロセス管理をよりウエートを増して重視していくべきだ、現場での立ち会いを基本としながらということをおっしゃっておりますので、ぜひその点も進めていただきたいというふうに思います。

 次に、行政の問題についてお伺いをしたいと思うんですけれども、やはり下請重層構造がある中で、第三者によるチェック体制というのも必要だというふうに思います。

 行政には今、確認検査、中間検査、完了検査があるわけですけれども、くい打ち工事も中間検査の対象だということで間違いないでしょうか。

由木政府参考人 お答え申し上げます。

 建築基準法に基づきます中間検査は、三階建て以上の共同住宅について、工事完了前にあらかじめ基準法に適合しているかどうか等を確認するものでございまして、この中間検査は、二階の床とはりに鉄筋を配置する工事の終了時には必ず行うことということにされております。

 したがいまして、基礎ぐい工事につきましてはこの中間検査の段階では既に完了はいたしておりますが、この基礎ぐい部分も含めて完成している部分の基準法の適合性を確認するということになっております。

 基礎ぐい部分の中間検査におきましては、その状況を示すこととなります施工記録やデータや写真を含みます施工結果報告書の書類等を確認することにより行っているところでございます。

本村(伸)委員 中間検査でデータ改ざんは見抜けなかったわけですけれども、愛知県に話を聞いたときに、中間検査のときにチェックする項目がいろいろあるんですが、そこの書類の検査の段階で適と、不適じゃなくて適というふうになっていたら、もう電流計データは確認しないんだというふうに言っておられました。

 基礎ぐいについてですけれども、中間検査は現場でなく書類で見るのが基本だというふうになっていると思いますけれども、その点を確認したいと思います。

由木政府参考人 お答えいたします。

 先ほどお答えを申し上げましたとおり、中間検査は二階の床とはりに鉄筋を設置する工事が終了した後に行うということにいたしております。

 したがいまして、結果として、基礎ぐい工事につきましては既にその段階では終了をいたしておりますので、その終了したものも含めて全体の建築基準法の適合性を確認する際には、施工記録やあるいは施工結果報告書等の書類を確認するということにより行っているということになるものでございます。

本村(伸)委員 今回のように、データ改ざんがあるのではないかというふうに疑って書類を見たら、別のくいの流用があったということが確認をできているわけなんです。

 建設会社は不正はしないだろうと、はなから企業任せではやはり見抜けないというふうに思います。第三者が工事の現場に立ち会って監視するぐらいのチェックが必要だというふうに思います。

 日本弁護士会が提唱している、第三者的な立場からチェックする公的な、日弁連の皆さんは住宅検査官制度ということをおっしゃっておりますけれども、こうした第三者的な立場から公的なそういうチェック機能が必要なのではないかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

石井国務大臣 今回の案件につきましては、下請建設会社の旭化成建材が工事の適正な施工を元請建設会社等に示すための施工記録のデータについて流用等が行われたという問題でございます。

 建設工事におきましては、元請建設会社や下請建設会社がそれぞれの役割に応じて適切に責任を果たしていくことが重要でございます。

 下請建設会社が適正に施工を行い、これを元請建設会社が確認するという工事の施工体制のあるべき姿について課題があったかどうかについては、しっかりと検証され、必要な対策が講じられるべきであると考えております。

 御指摘がございました、日弁連が提唱されているような住宅検査官については、行政の役割、体制の拡充により適正な施工体制の確保を図ろうとする提案ではございますけれども、例えば行政の体制を確保するためのコストの問題、また個々の検査費用等を施工者、発注者が負担しなければならない問題など、大きな課題があるというふうに考えております。

 いずれにいたしましても、今後、原因究明を早急に行い、建築関係法令も含めて予断を交えずに対策委員会において御議論いただき、その結果を踏まえ、再発防止策を検討してまいりたいと存じます。

本村(伸)委員 やはり行政による確認検査ですとか中間検査ですとか、第三者によるチェック体制の強化がどうしても必要になるというふうに思いますので、その点もぜひ進めていただきたいというふうに思います。

 まだまだたくさんやりたい問題はあるんですけれども、これは本当に重要な問題ですから、引き続き閉会中でも、今回の審議だけに終わらせず、今回は一般ということですけれども、ぜひ、このくい打ち工事偽装問題で、参考人も呼びまして集中審議をしていただきたいということを委員長にお願いしたいというふうに思います。

今村委員長 理事会で協議いたします。

本村(伸)委員 ありがとうございました。

    ―――――――――――――

今村委員長 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、政府参考人として内閣参事官森宏之君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

今村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

今村委員長 この際、先ほどの本村賢太郎君の質疑に関して、政府より発言を求められておりますので、これを許します。森内閣参事官。

森(宏)政府参考人 失礼いたします。

 先ほど牧島政務官の方に御質問がありました点について補足させていただきます。牧島政務官は所用で出られないことから、代理で説明させていただきます。

 ライドシェアにつきまして、まず白タク行為は、道路運送法の許可を得ることなく旅客運送事業を行う、安全上の問題のある違法行為であります。

 現在、国家戦略特区におきまして、地方公共団体等からのさまざまな提案を受けまして、過疎地域等での観光客の交通確保について幅広い議論を行っているところであります。

 現時点におきまして検討の結論は得られていませんが、安全の確保は当然の前提であります。したがいまして、違法な行為を認める結論とはならないと考えております。

 以上でございます。

今村委員長 本日は、これにて散会いたします。

    午後零時八分散会


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