衆議院

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第8号 平成24年7月26日(木曜日)

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平成二十四年七月二十六日(木曜日)

    午前九時六分開議

 出席委員

   委員長 古賀 一成君

   理事 近藤 昭一君 理事 近藤 洋介君

   理事 田嶋  要君 理事 中川  治君

   理事 橋本 清仁君 理事 谷  公一君

   理事 額賀福志郎君 理事 石原洋三郎君

   理事 畑  浩治君 理事 石田 祝稔君

      石津 政雄君    石山 敬貴君

      市村浩一郎君    黄川田 徹君

      沓掛 哲男君    熊田 篤嗣君

      小室 寿明君    斉藤  進君

      階   猛君    白石 洋一君

      杉本かずみ君    高野  守君

      橘  秀徳君    辻元 清美君

      長尾  敬君    橋本  勉君

      福田 昭夫君    福田衣里子君

      三浦のぼる君    村越 祐民君

      森本 和義君    谷田川 元君

      柳田 和己君    山口 和之君

      若井 康彦君    秋葉 賢也君

      井上 信治君    小里 泰弘君

      小野寺五典君    加藤 勝信君

      梶山 弘志君    長島 忠美君

      吉野 正芳君    太田 和美君

      金子 健一君   斎藤やすのり君

      高木美智代君    高橋千鶴子君

      吉泉 秀男君    柿澤 未途君

    …………………………………

   厚生労働大臣       小宮山洋子君

   農林水産大臣       郡司  彰君

   経済産業大臣       枝野 幸男君

   環境大臣

   国務大臣

   (原発事故の収束及び再発防止担当)        細野 豪志君

   国務大臣

   (復興大臣)       平野 達男君

   総務副大臣        大島  敦君

   総務副大臣        松崎 公昭君

   財務副大臣        藤田 幸久君

   文部科学副大臣      高井 美穂君

   厚生労働副大臣      西村智奈美君

   厚生労働副大臣      辻  泰弘君

   農林水産副大臣      佐々木隆博君

   経済産業副大臣      牧野 聖修君

   経済産業副大臣      柳澤 光美君

   国土交通副大臣      奥田  建君

   内閣府大臣政務官

   兼復興大臣政務官     大串 博志君

   総務大臣政務官      森田  高君

   総務大臣政務官

   兼内閣府大臣政務官    稲見 哲男君

   財務大臣政務官

   兼復興大臣政務官     若泉 征三君

   経済産業大臣政務官    中根 康浩君

   国土交通大臣政務官    津島 恭一君

   環境大臣政務官      高山 智司君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房審議官) 佐々木克樹君

   政府参考人

   (金融庁総務企画局審議官)            遠藤 俊英君

   政府参考人

   (金融庁総務企画局参事官)            三井 秀範君

   政府参考人

   (総務省大臣官房審議官) 米田耕一郎君

   政府参考人

   (文部科学省科学技術・学術政策局長)       土屋 定之君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房審議官)           西藤 公司君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房地域経済産業審議官)     照井 恵光君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁長官) 高原 一郎君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房技術審議官)         坂下 広朗君

   政府参考人

   (国土交通省国土政策局長)            小島愛之助君

   政府参考人

   (国土交通省都市局長)  加藤 利男君

   政府参考人

   (国土交通省住宅局長)  川本正一郎君

   政府参考人

   (国土交通省政策統括官) 大森 雅夫君

   政府参考人

   (環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長)   伊藤 哲夫君

   政府参考人

   (環境省水・大気環境局長)            鷺坂 長美君

   衆議院調査局東日本大震災復興特別調査室長     関根 正博君

    ―――――――――――――

委員の異動

七月四日

 辞任         補欠選任

  石原洋三郎君     藤田 憲彦君

  菅川  洋君     三村 和也君

  中野渡詔子君     近藤 和也君

同月六日

 辞任         補欠選任

  近藤 和也君     黄川田 徹君

  藤田 憲彦君     福田 昭夫君

  三村 和也君     村越 祐民君

  菊池長右ェ門君    石原洋三郎君

同月二十六日

 辞任         補欠選任

  石津 政雄君     高野  守君

  市村浩一郎君     三浦のぼる君

  階   猛君     橋本  勉君

  森本 和義君     杉本かずみ君

  石原洋三郎君     金子 健一君

同日

 辞任         補欠選任

  杉本かずみ君     森本 和義君

  高野  守君     石津 政雄君

  橋本  勉君     熊田 篤嗣君

  三浦のぼる君     福田衣里子君

  金子 健一君     石原洋三郎君

同日

 辞任         補欠選任

  熊田 篤嗣君     橘  秀徳君

  福田衣里子君     市村浩一郎君

同日

 辞任         補欠選任

  橘  秀徳君     階   猛君

同日

 中川治君が理事を辞任した。

同日

 畑浩治君が理事に当選した。

同日

 理事畑浩治君同日理事辞任につき、その補欠として石原洋三郎君が理事に当選した。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 理事の辞任及び補欠選任

 委員派遣承認申請に関する件

 政府参考人出頭要求に関する件

 東日本大震災復興の総合的対策に関する件


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     ――――◇―――――

古賀委員長 これより会議を開きます。

 この際、去る六日の議院運営委員会における理事の各会派割当基準の変更に伴い、理事の辞任及び補欠選任を行います。

 まず、理事辞任の件についてお諮りいたします。

 理事中川治君から、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

古賀委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次に、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。

 ただいまの理事辞任に伴う補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

古賀委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 それでは、理事に畑浩治君を指名いたします。

     ――――◇―――――

古賀委員長 東日本大震災復興の総合的対策に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣府大臣官房審議官佐々木克樹君、金融庁総務企画局審議官遠藤俊英君、金融庁総務企画局参事官三井秀範君、総務省大臣官房審議官米田耕一郎君、文部科学省科学技術・学術政策局長土屋定之君、厚生労働省大臣官房審議官西藤公司君、経済産業省大臣官房地域経済産業審議官照井恵光君、資源エネルギー庁長官高原一郎君、国土交通省大臣官房技術審議官坂下広朗君、国土交通省国土政策局長小島愛之助君、国土交通省都市局長加藤利男君、国土交通省住宅局長川本正一郎君、国土交通省政策統括官大森雅夫君、環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長伊藤哲夫君及び環境省水・大気環境局長鷺坂長美君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

古賀委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

古賀委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。村越祐民君。

村越委員 おはようございます。

 本日は、質問の機会をいただきまして、本当にありがとうございます。

 まず冒頭ですけれども、東日本大震災から一年と四カ月がたちました。改めまして、亡くなられた方々に心から御冥福をお祈り申し上げたいというふうに思います。また、被災をされた方々がこの間本当に懸命に復旧復興に対して御努力をされたことに対しまして、心から敬意を申し上げたいというふうに思います。

 復旧とか復興という作業はまだまだ途上にあるんだというふうに思っています。ですから、比較的元気な自治体が、言ってみれば痛みの分かち合いの精神で、被災された方々をもっともっと助けていくような姿勢がまさに求められているんだろうというふうに思います。復興という作業は、まさに日本のグランドデザインを描くことそのものであろうかというふうに思います。

 脱原発の問題等々含めて、課題はたくさんありますけれども、本当にこの間先頭に立って御尽力されてきた平野大臣を初め復興庁の皆さん、また与野党の議員各位の皆様の御努力に改めて御礼を申し上げたいというふうに思います。

 それでは、質問に入らせていただきます。

 最初に、原発事故子ども・被災者支援法についてお伺いをしたいと思います。

 この法律が、去る六月二十一日に議員立法で成立をいたしました。この法律は避難する権利というものを認めておりまして、避難をする人にも避難をしない人にも国ができる限りの手当てをしていくという趣旨でありますけれども、この法律の第五条に、基本方針を定めなければいけないということが書いてあろうかというふうに思います。

 大臣にお聞きをしたいんですけれども、この基本方針をいつまでに、どんな手続で策定をされるお考えなのか。また、この法案の審議の過程の中で、できる限り被災者の方々の声を反映するようにということが議事録に残されておりますけれども、どのような仕組みで被災者の方々の声を聞き取っていかれるのか。また、予算措置が必要になってくるようなこともあろうかと思いますけれども、いつまでに予算措置を講ずるおつもりなのか、最初に大臣にお聞かせいただきたいと思います。お願いします。

平野(達)国務大臣 今委員からも御指摘がございましたけれども、いわゆる子ども・被災者支援法、六月二十一日に議員立法として全会一致で成立していただいたものであります。

 今の御質問の中にあった基本方針でございますけれども、これは、衆参の委員会の審議等、かなり活発な御議論がございました。こういった御議論の中身も踏まえまして、今、内部で鋭意検討を進めております。

 そしてまた、策定の手続や被災者の声の反映方法につきましては、これも現在検討中でございますけれども、関係議員の御意見も聞きながらこれは詰めてまいりたいと考えております。時期的には、これはいつまでというところまで今きっちり詰めておりませんが、いずれ、非常に地元の期待も高い法律でございますので、できるだけ早い段階で基本方針をお示しできるように努力したいというふうに思っております。

 それから、予算につきましては、法律に入れられている種々の施策の相当の部分は現在の予算でも対応できますが、まだ足りないという部分はどこなのかということについては今精査を進めておりまして、二十五年度予算編成に向けて必要な部分は措置をしてまいりたいというふうに考えております。

村越委員 ありがとうございます。

 福島の復興再生特別措置法というのが三月末に成立しました。再生の基本方針というのが七月十三日に閣議決定されたということで、これは三カ月ぐらいかかってしまっているかと思います。いろいろ議論しなければいけないことがたくさんあるんでしょうけれども、やはりその間も、被災されている人たちや子供たちが大変な苦労をされているというふうに思います。

 よもや、これは議員立法だから閣法よりも後回しにされているなんということはないと思いますけれども、ぜひとも点睛を欠くということがないように、いち早くこの基本方針が策定されるように、大臣におかれましても、ぜひとも格段の御配慮を賜りたくお願いを申し上げます。

 さて、残りの時間で、きょうは液状化に関してお聞きをさせていただきたいと思います。

 この液状化というのは、震災で被災された、津波で被災された東北の方々や、あるいは原発事故で本当に苦しんでおられる福島の皆様からすれば比べるべくもないことでありますけれども、ましてや後ろに黄川田先生がおられますけれども、黄川田先生の前でなかなか液状化の問題で被災をしたということは非常に言いにくいところもあるんですけれども、私の地元では、浦安では、市域の八六%が液状化に遭いました。家が傾いたり沈下したり、あるいはライフラインが断絶したりで、住民の皆さん、大変な苦労をされました。

 家が傾いたぐらいでがたがた言うなというふうにお怒りになられる方もいらっしゃるかもしれませんけれども、液状化で苦しんでいる住民の皆さんというのは非常に寛大な精神をお持ちで、本当に苦しんでおられる東北の皆さんや福島の皆さんのことをぜひ先にやってくれというような声もたくさんお聞きしてまいりました。

 この間、この委員会でも、あるいは予算委員会でも、各党会派の諸先生方からこの液状化に関する質疑がなされたというふうに思いますけれども、この間、海江田先生と一緒に民主党の中で液状化問題対策ワーキングチームというのを立ち上げまして、この委員会の中の多くの先生にも御協力をいただいて、ちょうどきのう、民主党の国土交通部会の中で、ひとまずの案として、対策案ということを取りまとめさせていただきました。

 今後、対策調査会なんかでも議論しなければいけないところでありますけれども、いろいろこの間工夫をしていただいて、迅速な対応をしていただいてきたわけですけれども、幾つかまだ課題が残っているかというふうに思います。一言で言うと、法律が災害の際に液状化という問題を十分に想定していなかったということが言えるんじゃないかというふうに思いますけれども、今回の東日本大震災を契機に、十分な対応をとるとともに、液状化の防止に向けて政府として、与党として力強いメッセージを出していかなければいけないというふうに考えております。

 それで、政府では、復旧復興の観点から、再液状化を抑制するための支援策として、市街地液状化対策事業というのをいち早くつくっていただきました。これは、公共施設と宅地の部分を同時一体的に液状化の対策を施すことでコストを低減していったり、迅速に工事を行っていく、重機とか機材を共同使用するということで、従来、普通の国民の皆さんの財産に公金を支出しづらいという大原則がありますから、そこをクリアするためにいろいろ工夫をめぐらせていただいたというふうに思うんです。

 ただ、他方で、三分の二の住民の同意を取りつけなければこの実施ができないということであったり、まだ工法が確立されていないということでコストがかかり過ぎてしまうといったことから、自治体の首長の皆さんからは、なかなか使い勝手が悪いというような御意見をいただいています。

 液状化のメカニズム自体が非常に複雑怪奇で、十分に解明されていないことだったり、先ほど申し上げたとおり、工法がまだいろいろなものがあって確立されていなかったりするわけですけれども、この間、いろいろな研究をされてきていると思いますが、これは国土交通省にお聞きしたいんですが、今後の工法のあり方だったりコストの削減の方法であったり、この市街地液状化対策事業という制度の利便性の向上等の検討状況についてお聞かせをいただければというふうに思います。

津島大臣政務官 お答えを申し上げたいと思います。

 今先生御指摘の市街地液状化対策事業でありますけれども、これは、その実施に当たりましては、先生御指摘のように、住民の三分の二以上の方々の合意が必要というのが要件となっております。その合意形成を進めるためにも、住民の方々の液状化対策事業にかかわる個人の負担の軽減を図ることが一つの大きな課題であるということは認識をしております。

 現在、国と被災自治体が協力して、例えば地下水位低下工法といった、地盤状況に応じた対策工法につきまして検討を進めているところであります。安全性の向上効果はもとより、個人負担の軽減を図るという視点、これを含めて適切な工法が選択できるように、有識者の委員会や被災地の方々、被災者の方々の意見を伺いながら、現在検討を進めているところであります。

 今後とも、可能な限り多くの被災者の方々の御理解と御協力がいただけますように、国としても、引き続き、被災自治体に対しまして必要な情報提供あるいは技術支援を進めて、円滑な復興に向けてさらに取り組んでまいりたいと考えております。

村越委員 地下水位低下工法というお話がありました。これは、神戸の阪神・淡路大震災の記念展示物というか、人と防災未来センターというところに行くと、液状化の体験学習みたいなブースがあります。透明な円筒状の筒の中に、下に水が張ってあって、砂が敷き詰めてあって、その上に建物を模した模型が置いてあって、ハンドルを回すと水が下からじわっと上がってきて、地盤が緩んで建物が倒れるという液状化のメカニズムの体験学習コーナーがあるんですけれども、地下水位低下工法というのは根源治療として極めて理にかなっていると思うんですね、水を抜いてしまうわけですから。

 ですけれども、宅地でこれを行う場合、先ほど申し上げたように、液状化のメカニズムというのは複雑怪奇で、ここで液状化が起きたからといって、そこで起きないかもしれないし、逆もまたあるかもしれないということで、宅地の下の地盤というのは多種多様なんだと思います。一気にそこの水を抜いてしまうと、まばらに沈下してしまうというリスクがあるんじゃないかという指摘があると思うんですけれども、その点に関して今研究されているところがあれば、お答えをいただきたいというふうに思います。

津島大臣政務官 今の委員の御指摘の工法の話でございますけれども、まずは、地下水位を定常的に低下させておくということは再液状化を抑制する一定の効果があるということはお互いに認識は一緒だと思っております。しかしながら、今先生御指摘の地下水位を低下させることによりまして地盤が締められまして、その結果、地盤沈下が発生するということも想定されております。

 現在、液状化対策の実施を予定している地区におきまして、ボーリング調査等を行いながら、地下水位低下工法による沈下量の予測、そして、今先生御指摘のように、不同沈下の発生抑制を含めた検討を進めております。これらの調査結果等につきまして、有識者の委員会や被災者の方々の意見を伺いながら、適切な工法が選択できるよう、国としても、引き続き、被災自治体に対し技術的な支援等を行ってまいりたいと考えております。

村越委員 ちょっと時間が押してまいりましたので、申しわけないんですが、ちょっといろいろ飛ばさせていただいて、品確法というものに関して御質問したいと思います。

 家を建てたり中古住宅を買ったりする際に、比較検討材料として、住宅性能表示制度というのがあると思うんですけれども、そこにぜひ液状化に関する指標を設けた方がよいんじゃないかというような御意見がたくさんございます。品確法というものが根拠になっているわけですけれども、私有財産の価値を保全したり、あるいは、住宅を購入する際の国民の利便性の向上等なんかに大いに資すると思うんですけれども、このことに関して、住宅性能表示制度に液状化に関する項目を設けるかどうかに関して、現在の検討状況だったり、実施ができるかどうか、見通しが立っていれば、ぜひ政務官に御答弁をいただきたいと思います。

津島大臣政務官 今委員の方から、安全性というものを含めて御質問がございました。

 今、国土交通省におきましても、住宅の性能表示制度におきまして、住宅の液状化に関する情報もこれまた表示をしているところでありますし、判定基準、手法の検証や対策工法の評価などについて調査を実施しているところであります。

 そしてまた、この判定手法は東日本大震災におきましても必ずしも十分な精度が示されていないという分析もありましたけれども、二十四年度におきまして、判定基準の改善について引き続き検討を進めております。

 国土交通省といたしましても、判定基準等が確立できるよう最新の民間の知見を集めるとともに、住宅性能表示制度における液状化対策の項目の導入を含めまして、住宅取得に対する注意を促す情報提供に努めてまいりたい、こう考えております。

村越委員 ありがとうございます。

 ちょっともう時間がございませんので、指摘を二点だけさせていただきたいんです。

 一つは、液状化というものに関するハザードマップというものを各都府県が提供しています。例えば千葉県だったら、かなり詳細に、震度幾つだとこの地域が危ないぞ、あるいはもっと強い地震だともっと広範に液状化が発生するリスクがあるといったことだったり、あるいは神奈川県なんかは現在いろいろと研究をされているそうでして、古地図ですね、昔その当該土地がどういう場所だったか、町だったかとか、あるいは河川の砂が堆積してできた土地であるとか、そういうものを盛り込んで、より土地の利用履歴なんかも見られるようにするとか、いろいろな工夫をされています。

 ところが、聞くところによると、国として、どこでどういうふうに液状化が起き得るかということを十分に管理できていないような状況があるというふうに聞いています。この液状化のハザードマップの作成というものも、基本的に、最低の基準というものはあるらしいんですが、言ってみれば都府県の裁量というか自助努力に任せられているだけで、統一の基準というものがない状態です。したがって、どこに引っ越そうか、どこに土地を買おうかということを検討する場合に、言ってみれば統一基準がないわけです。

 したがって、やはり国としてどんどん、全国津々浦々に埋立地というのはあるわけですから、どこでどういうふうに液状化が起きるリスクがあるかというのを統一的に把握して、管理して、国民の皆さんに情報提供をなるべく細かくしていく必要があろうかというふうに思います。その点に関して、ぜひともさらなる取り組みをしていただきたいということが一つであります。

 もう一つは、やはり集合住宅に関する復旧復興の迅速な方法というものを考えていかなければいけないんじゃないかというふうに考えています。

 例えば戸建て住宅でしたら、家主は一人なわけですから、家主がうんと言えばいろいろなことができるわけですけれども、御案内のように、マンションとかアパートとか、まあアパートは別ですね、マンションなんかですと、区分所有権ということで家主が何人もいるわけです。その人たちの全員の合意を取りつけなければ何か復旧復興ができないということだと、これはやはり迅速に対応していくということができなくなってしまいますから。

 もっとも、この問題というのは、復旧復興の問題にとどまらず、集合住宅そのものの政策というか、そういう観点で改めて議論をしなければいけないのかなというふうにも思っていますけれども、私どもの地元では非常にマンションがたくさんありまして、まさにマンションというのは市民のついの住みかとして非常に重要な役割を持っていると思います。

 したがって、例えば管理組合とか自治会という組織に対して、ある種の主体性というか、あるいは法人格というか、そういうものを、それに類似するようなものを付与していって、迅速に災害の際に意思決定ができるような仕組みを考えていく、あるいは、マンション政策そのものとして、マンションに住んでいる人というのは、修繕積立金とかあるいは管理費とか、戸建てに住んでいる方々が負担する必要のない費用を内輪のものとはいえ負担している、そういうものに対して何かサポートをする仕組みを考えるとか、いろいろなことが考え得ると思います。

 ぜひとも、今後の課題として、私も議論をしてまいりたいというふうに思いますので、御検討いただければというふうに思います。

 本日はありがとうございました。

古賀委員長 次に、吉野正芳君。

吉野委員 おはようございます。自由民主党の吉野正芳でございます。

 平野大臣におかれましては、本当に福島県をつぶさに視察をして現状を把握して、そして福島県の復興のために御尽力をいただいております。この場をおかりして感謝を申し上げたいと思います。

 これは通告していないんですけれども、福島県の被災地の首長さんたちの心配があります。それは復興交付金なんです。特例公債法がまだ成立しておりませんので、復興庁として限られた予算を渋ってくるのではないか、きちんと復興交付金が復興のために資金繰りの関係で本当に来るのかな、そういう心配を持っておりますので、この場で、そんな心配はないんだ、お金が、資金繰りがもしなかったらば、短期借り入れをしてでもきちんと復興交付金は各自治体に配付するんだ、そういうことを、心配を打ち消すような決意を述べていただきたいと思います。

平野(達)国務大臣 復興交付金は、全体額では現段階で約一・八兆円の枠を確保させていただいております。今まで交付済みが五千億でございまして、今、第三次の交付に向けての作業を進めております。これからさまざまな地域の計画の策定が整い次第、第四次、第五次ということで、いずれ、必要な予算はしっかりと交付してまいりたいと考えております。

 ちなみに、財源問題につきましては、これは復興債が財源でございますから、財源問題を今御心配いただく必要はないかなというふうに思っています。いずれ、必要な予算はしっかりつけてまいりたい、交付させていただきたいというふうに思っております。

吉野委員 そこのところを各自治体の首長が心配しておりますので、財源は復興債をもってするんだということをきちんと知らしめる、そして心配を払拭していただきたいと思います。

 さて、福島県の実情を今申し上げます。

 県外に避難している方々が六万人を超えています。そのうち子供さんが一万七千人もいるんですね。実は、福島県の朝日新聞の郡山支局長であります西村隆次という支局長さん、記者の方が、この自主避難をしている方々の問題を取り上げて、七月の二十三日の朝日新聞に記事が載っていると思いますけれども、詳細に彼女たちの思いというものを調べております。大臣も山形へ視察されて、自主避難している方々ともお話をしているかと思いますけれども、政府として、この自主避難、特にお母さんと子供たちだけで、旦那は福島で働いている、そしてお母さんと子供が県外に避難している。

 実は、私、いわき市なんですけれども、いわき市にもいるんです。本当に身近なところでもいるんです。二番目の赤ちゃんが生まれたんです。若夫婦です。幸せの絶頂です。私のときも、二番目の子供が生まれたというときは本当に幸せの絶頂でした。でも、彼女は子供を連れて県外に出ているんです。本当に若夫婦が、幸せの絶頂の若夫婦が今どん底に落ちている、二重生活を強いられている。この問題、なかなか政府としては難しい問題であろうかと思いますけれども、この問題をちょっと取り上げていきたいと思っています。

 まず、政府として、お母さん、子供が母子避難をしている、この実態をきちんと調査、把握しているのか、お尋ねしたいと思います。

平野(達)国務大臣 政府としては、全国の市区町村の協力を得まして、避難者の数等々につきましては定期的に把握しておりますが、この中には母子で避難されている方々も含まれております。ただ、委員御指摘のような、母子という観点で、そこに視点を当てた調査というのは、残念ながら行っておりません。

吉野委員 ぜひ、お母さんと子供、いわゆる母子の自主避難のところを調べてほしいんです。そして、どんな問題点があるのか、その問題点を解決するためにはどんな方法があるんだとか、ここも調べて、対応策を練っていってほしい、そう思います。

 大臣も山形県を視察されていろいろ意見交換したと思うんですけれども、大臣の視察の中で、どんな問題点があったのか、お聞かせ願いたいと思います。

平野(達)国務大臣 私自身は、三月に新潟、それから六月には山形県を訪問いたしまして、避難者の方々、それから受け入れをいただいている地方公共団体の首長さんと意見交換を行ってまいりました。

 その中で、母子で避難されている方々も意見交換の中には出席いただきまして、さまざまな御意見をいただきました。夫と離れて暮らさなくちゃならないつらさ。それから、心ならずも、放射線の安全性等ということについてはさまざまなデータで説明されるけれども、しかし、やはり不安の中で暮らすというところに子供は置いておけない、だから、もう本当に悩みに悩んだけれども結局避難をしたという苦渋の決断だったという話。それからあと、生活の中においては、一月に一遍、例えば実家に戻る、家に戻る、そのときの交通費が大変だといった話。さまざまな問題を提起いただきまして、要望もいただいております。

 その中から、対応できるものは対応する。例えば、仮設住宅につきましては、あるいは借り上げ住宅につきましては、まだ二年間だというふうに思い込んでおられまして、そのことを心配されている方々もおられました。そういった方々に対しては、いや、そうじゃございません、戻る家がはっきりしない限りにおいては三年、四年という延長も可能です、こういったことも御説明申し上げまして、安心をいただいたということもございます。

 それからもう一つ、今、受け入れの自治体が本当に非常に丁寧に対応していただいているということで、政府がこんなことを申し上げるのはなんでございますけれども、受け入れの自治体の御努力によって対応していただいているという面が多々ございます。

 しかし、これから長期になりますと、受け入れ自治体としてもさまざまな問題が出てくるということもございますので、そういった観点で、政府としては、特に県外に出ている方々、避難者に対する支援をどうあるべきかということについては、さらにもう一段、踏み込んだ形での検討、それから支援を行うべき段階に来ているのかな、そういう思いも強くしております。

吉野委員 おっしゃるとおりなんですね。放射線への直接的な不安のみならず、低線量、長期被曝に対する不安。例えば、私が子供のころは、DDT、もう頭から真っ白にかぶっておりました。当時の知見では、DDTは大丈夫だ、でも今の知見では、DDTは発がん性があるという形で、全く使われておりません。このように、低線量、長期被曝について、今は大丈夫だという知見であるけれども、将来何が起こるかわからない。新しい知見があれば、そこを避けるためにも、お母さん方は、子供を連れて、本当に、放射線の低いところへ今自主避難をしているんです。

 ストレスというのは、直接的な放射線の発がんのリスク以上に、ストレスがいろいろな体の健康を害すると思うんですね。その辺のところを総合的に考えて、政府として、行政として、自主避難している、特に母子の自主避難している方々への支援策というのは、どこで線引きをするかということでなかなか難しいんですけれども、今大臣が新潟、山形へ行って大臣なりの問題点、課題、こういうものを得ているわけですから、そこのところをもっと詰めた、ひとつ調査チーム、支援チームをつくるくらいのところまでこの問題について取り組んでほしいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

平野(達)国務大臣 まず、放射線のレベルと健康に与える影響ということにつきましては、政府の一員としてこのことについてこういう言い方をするのもなんでございますけれども、まだ十分な説明がされていないというふうに私自身は思っております。

 政府の中では、これから、リスクコミュニケーションという言葉を使っておりますが、改めて放射線と健康ということに関しての説明をしっかりやるべく、今、チームを立ち上げて、まずこれは県内からスタートするかと思いますが、いずれ全国に避難されている方々のことも含めまして、あるいはそうでない全国民も含めまして、そういったリスクコミュニケーションをまずしっかりやっていただいて、放射線というのは、低放射線というのはどういう影響を与えるのか、あるいは与えないのかということは政府の考え方としてしっかり説明する、こういったことをまずやっていきたいと思います。

 それからあと、医療等々の問題につきましては、十八歳未満につきましては無料化ということについては間もなく実施されますし、健康管理調査についても、これは県外におられる方についても対象になっています。

 あと、そういった意味で、受け入れの自治体とこれからコミュニケーションを図りながら、それからまた、定期的に、県外にいる避難者の方々にもお邪魔をしてさまざまな意見交換をしながら、対応すべきことは対応していきたいというふうに考えております。

 チームが必要かどうかということにつきましては、こういったことを踏まえながら対応をちょっと検討してまいりたいというふうに思います。

吉野委員 一番大事なのは、やはりリスクコミュニケーションなんです。いわゆる放射線に対する知識をきちんと知らしめる、これが一番大事なんです。

 でも、そこで終わってはいけないと思うんですね。そこを乗り越えて、それであっても、先ほど私言いました、今の知見では大丈夫でしょう、でも、将来の知見があれば、そこを避けるためにも今避難しているんですね、そこのところを乗り越える答弁をちょっと欲しいんです。

 自主避難している、将来の知見に対する、将来もし、低線量、長期被曝でこういう影響が出たよという知見があれば、今そこを避けておきたいというのがお母さん方の気持ちなので、そこへ我々政治家として支援をしていかねばならないと思うんです。そこを乗り越える施策といいますか、その辺が欲しいんです。いかがでしょうか。

平野(達)国務大臣 福島県も、あるいは各個別の市町村の自治体も、県外に避難されている方々に関してはできれば一日も早く戻ってきていただきたい、そういう思いでさまざまな政策をやっているということであります。

 除染等々もその一つの政策なのでありますけれども、いずれ、先ほど申しましたように、避難者の方々が不安に思っていることについて一つずつその不安を取り除くための努力、これが、一つはさっき言ったリスクコミュニケーションでございますし、あるいは健康調査等々の対策でございますけれども、こういったものを一つ一つ確実に実施していくことからしっかり始めていきたいというふうに思っております。

吉野委員 アンケート調査で、要望がございます。一番困っていることは、二重生活による経済的な負担。これに対して要望として、生活一時金が欲しいな、この辺の支援が欲しいなということが要望なので、この辺についていかがでしょうか。

平野(達)国務大臣 賠償ということで御答弁をさせていただきたいと思いますけれども、自主避難者であっても、昨年十二月までの精神的損害等に対する措置としましては、一部の地域に対して、妊婦、子供については一人最大で六十万円、その他の方については一人八万円の定額による支払いがなされているというふうに承知しております。

 ただ、それ以降、ことし一月以降に関しましては、原子力損害賠償紛争審査会中間指針第二次追補におきまして、個別の事例または類型によって、合理性を有していると認められる場合には賠償の対象とすることとされているということでございますが、この結論がまだ出ておりません。これを急いでもらいたいという話については、強い要望を受けております。

 検討を少し急いで、そもそも賠償として支給できるのかできないのか、できるとすればどれだけの額なのかといったことについての答えを出すよう急がせたいというふうに思っております。

吉野委員 二番目の要望で、保育所なんです。住民票を移さないと受け入れ自治体の方で保育所に入れないということがあるものですから、この辺についてはどう考えておりますか。

西村副大臣 お答えいたします。

 厚生労働省としての取り組みでございますけれども、昨年三月の時点で、東京電力福島第一原子力発電所の事故による被災者を含めて、被災した児童が避難先での保育を希望する場合には、広域的調整によって、住所変更がない場合であっても入所を可能とするなど、入所手続の簡略化や優先的取り扱いが可能である旨を地方自治体に通知いたしました。

 被災した子供への保育に関する取り扱いにつきましては、これまでも全国の地方自治体が集まる会議の場などを通じまして周知してきましたけれども、被災者の御要望を受けて、これからも必要な保育が提供できるように、こういう取り扱いをしているということを繰り返し周知し、遺漏のなきよう対応してまいりたいと考えております。

吉野委員 制度としては入れるんですよね。でも、現実には住民票を移さないとだめだよというのが現実の姿ですので、もっときちんと、受け入れ自治体の方に、大丈夫ですよということを役所の方でお願いしたいと思います。

 次は、借り上げ住宅への支援なんですね。本当に、受け入れ自治体、すばらしいです。借り上げ住宅をきちんとやっているところもあれば、また、やっていないところもあるんですね。ですから、これは、全国に避難していますので、やっているところ、やっていないところ、差がないようなことを政府の方でしてほしいんですけれども、その辺については。

西村副大臣 委員御指摘の点、県外へ避難された自主避難者に対する災害救助法に基づく借り上げ住宅の支援についてでございますけれども、これは、福島県より応援要請を受けた都道府県がそれぞれの都道府県の判断によって対応しているため、御指摘のとおり、都道府県によって具体的な方法が異なっているというふうに承知をいたしております。

 これらの災害救助法の支援は、原子力損害賠償の方針が明らかでなかったことから、それぞれの都道府県が、被災者支援等のため、東京電力が原子力損害賠償の範囲で負担すべき費用を一旦立てかえる形で行われてきたものでございます。

 今後は、自主避難者に対する借り上げ住宅に係る費用につきまして、関係省庁と相談をし、都道府県が一旦立てかえるという形ではなく、東京電力に直接御請求いただきたいと考えております。

吉野委員 あとは、自主避難についての賠償の相談がなかなかできないという、これもアンケートの要望の中にございますので、賠償は東電の仕事ですから、経産省としてどういう指導をしているのか、その辺のところをお願いします。

枝野国務大臣 お答え申し上げます。

 福島県内におられる方ももちろんなんですが、特に県外におられますと、情報あるいは御相談がなかなかしにくいという実態にある。

 そうしたことの中で、県外においても、避難者の多い地域において東京電力が十カ所の相談窓口を設置しておりまして、きめ細かい相談の対応をする体制をつくっておりますが、なかなか、例えば私の地元の埼玉県でも、さいたま市にあるだけということで、県内、大変広い地域、各所におられます、そうした意味ではなかなか、通って御相談をされるとか、困難な部分もあろうかというふうに思います。

 より丁寧にお話を伺って対応できるよう、さらなる工夫と努力を東京電力に対して求めてまいりたいと思っております。

吉野委員 相談窓口で事務所を張るのもいいんですけれども、やはりコールセンターとか、今、若いお母さん方はみんなネットを持っていますので、インターネットで相談ができるとか、いろいろな工夫をして相談していただきたいと思います。

 最後の要望は、これは多分山形県なんですけれども、米沢から福島、四十分くらいで米沢と福島は行き来できるんですね。ですから、例えば福島県にいる旦那さん、または、じいちゃん、ばあちゃんが孫の顔を見に米沢に行きたいというような形で、運行バスを走らせてくれないのかなというのも大きな要望の中に入っていますので、この辺については、政府としてどういう考えを持っているでしょうか。

平野(達)国務大臣 委員から御指摘がございましたように、山形県にお邪魔したときにはそういった要望がございました。今、NPOがバスの運行を自主的に行っている、そういうことでございます。

 政府としては、無料の往復バスの運行を行うということはなかなか難しいなというふうに思っておりますが、こういったNPOの自主的な活動は支援をしていきたいというふうに思っております。

 今後とも、NPOの活動の制約となるような条件の把握と是正策の検討など、NPO活動基盤の整備や寄附募集の支援等についてはしっかり行ってまいりたいと考えております。

吉野委員 お母さん方は、放射線に対する不安のほかに、自分たちだけが避難しちゃったという、そしてまた福島県に友人も残っている、そういう後ろめたさもあるんです。そして、あと、風評被害、おまえたちが避難したから福島県の風評被害が直らないんだ、こういう声もあるんです。そういう二次、三次の精神的ストレスを抱えて暮らしている方々ですので、平野大臣の手元できちんとした現状把握、そして課題、そして支援策は何ができるのか、この辺のところを大臣の手元で検討していただければ本当にうれしいなと思います。この問題はこれで閉じさせていただきます。

 次に、福島県、特に二十キロ圏内、三つの地域に分かれます。これについての財物の基準が示されました。今までは、紛争審査会で中間指針、また二次追補、ここで指針に基づいて基準をつくっていたのは、加害者である東京電力なんです。加害者が被害者の賠償の基準をつくる。当然、被害者の立場に立った賠償、被害者の視点に立った賠償ということは考えられません、加害者がつくるんですから。でも、今回は政府がきちんと被害者の立場に立った視点で、各自治体、そして各避難所の住民の方々と本当に意見交換をして、一つの方向性を出したわけであります。

 東京電力の賠償の憲法といいますか、五つの約束というのが東京電力にあります。迅速な支払い、きめ細やかな支払い、和解仲介案、ADRの尊重、親切な書類手続、誠実な要望への対応、この五つが東京電力の賠償する心であります。

 私も相談センターへ飛び込みで入って、この五つの約束を言ってみろと言ったら、誰一人、最初は言えませんでした。でも、その日のうちにこの五つの約束を大きなポスターに書いて、全員朝礼でこれを斉唱して、今は全員この言葉を言えるようになっています。これが東京電力の賠償の大前提。

 ということは、裏を返せば、この五つのことはやっていなかったということなんです。迅速な支払いをやっていなかったから迅速な支払いをしましょう、きめ細やかな支払いをやっていなかったからやりましょうという、今現実の姿は、この五つの約束の裏返しが今の現状だと思います。

 そういう意味で、今回、被災者の立場に立った政府案、私は、大きな大きな前進である、このように理解をしているところです。

 さて、どうして今回、東電任せに基準づくりをしなくて、まず政府がこの基準づくりをしていったのか、その辺のわけを教えてください。

高原政府参考人 お答えを申し上げます。

 今回の区域の見直しに伴います賠償は、今後の避難指示区域の見直し、あるいはまた被害者の方々の生活再建に密接にかかわるものと判断をさせていただきました。したがいまして、政府といたしましても、東京電力任せにはせず、前面に出て、自治体あるいは住民の方々の意見を伺いながら東京電力の賠償基準に反映をさせるということで、七月二十日にその考え方を取りまとめ、発表させていただいたところでございます。

 その際、特に、避難を余儀なくされておられる被害者の方々の中には、できるだけ早く帰還されて生活を再建することを希望されている方々でございますとか、あるいは新たな土地に移住することを選択される方々など、さまざまな立場の方々がおられるということを前提といたしまして、それぞれの選択によります有利あるいは不利ということが生じないような賠償の枠組みとするということに努めてまいったところでございます。

 さらには、東京電力に対しましては、今回取りまとめた考え方は、あくまで賠償の手続の仕方を便宜的に行えるように示すものであり、基準に該当しなくても、個別具体的に請求者の方々の事情をよくお伺いして、親身、親切に御対応申し上げるように指導しているところでございます。

 以上でございます。

吉野委員 新たな生活を選択する、いろいろな選択肢を今回示したわけでありまして、人それぞれの判断で自分のこれからの生きる道を選べる、こういう形になっているかと思います。

 実は、この政府の基準、七月二十日に出たんですね。四日後の七月二十四日にはもう東京電力も東電基準を出しています。大体は同じなんですけれども、中には、政府が検討するといってペンディングにしたものも、もう東電の基準に入っているものもあります。

 そこで、建物の賠償に先立って、先行払い、いわゆる建物を修理するという形で、平米一万四千円の先行払い制度を七月三十一日から始めるというふうになっているんですけれども、では、本払いはいつなのか。先行払いだけしておいて、七月三十一日から受け付けて、では、いつの時点で本払いできるのか、やはり知らないと不安なんですね。その辺の見通しをちょっと言ってください。

高原政府参考人 住宅についての修復費用の先行払いというのは、早期に修繕をされたいという皆様方の要望が強かったということで、今回の賠償基準の考え方にも入れさせていただいて、これにつきましては、七月中に請求書の発送と受け付けを開始して、請求書をいただいた後、三週間程度で支払いをさせていただくということでございます。

 これは、ただ、今御指摘の、建物を含む本払いでございますけれども、これにつきましては、今、早期に体制を整えて受け付けの開始ができるように鋭意準備を行っているところでございます。

 被害者の皆様方の事務負担の軽減のために、登記簿の情報などを東京電力がどのように効率的に取得できるかという点につきまして現在検討をしておりまして、具体的な受け付け時期を今ここで申し上げられないのでございますけれども、とにかく一日も早く本払いの受け付けを開始させていただくように努力をさせていただきたいと思っております。

 以上でございます。

吉野委員 それではやはり被災地は納得できません。大体、九月をめどに今やっているとか、八月をめどにやっているとか、その辺の具体的なところまで、きょう答弁をもう一度してください。

 市町村、いわゆる役所の持っている固定資産評価額が一番大事な基本となるんですけれども、例えば、一世帯百万円の仮払いをするときに、各家庭から住民票をとったんです。これは大変だったんです、被災者個人もまた役所も。その二の舞をしたくないものですから、多分、役所も東電も。

 今、固定資産評価額、これは役所で持っている、各自治体で持っている情報です。公共の自治体が持っている情報を被災者に負担をかけないで利用する。個人情報とかいろいろ制約はあろうかと思いますけれども、今どんな検討をしているのか、例えば総務省とどんな検討をしているのか、お知らせ願いたいと思います。

高原政府参考人 御指摘のとおり、各市町村が持っております固定資産税の評価額のデータの活用というのが最大のポイントであると思っております。

 今、地方税法におきましては、固定資産課税台帳を閲覧できる者に、実は東京電力が規定をされておりません。このため現在活用ができないという状況でございまして、まさに御指摘を踏まえまして、少しでもその請求者の負担を軽減するために、ここについて何らかの手当てをさせていただくべく今努力をさせていただいております。

 時期を今お話しできないこと、大変恐縮に思っておりますけれども、早急に作業を総務省の方といたしまして、できるだけ早く御報告申し上げたいと思っております。

 以上でございます。

吉野委員 いわゆる固定資産台帳の閲覧が東京電力もできれば、それが解決すれば、すぐその本賠償の時期は発表できる、こう理解してよろしいでしょうか。

高原政府参考人 まさに御指摘のとおりです。最大限の努力をさせていただきたいと思っております。

 以上でございます。

吉野委員 役所の情報で、税務署の持っている情報もあります。特に、事業者はみんな税務署が全部把握しておりますので、この辺の情報の活用もやっているんでしょうか。

高原政府参考人 御指摘の点はまさに固定資産税の情報が最大のポイントになりますので、そこについて努力をさせていただいているということでございます。

 以上でございます。

吉野委員 いわゆる役所の持っている情報を被災者に負担をかけないで全部活用する、役所間同士で情報の活用をする、そういう観点からすれば、総務省、固定資産、いわゆる市町村の持っているデータ、また国の持っているデータ、これも、被災者に負担をかけますので、きちんと情報の共有、活用もしてほしいんですけれども、いかがでしょうか。

高原政府参考人 今先生御指摘の方法も含めて、しっかりと検討していきたいと思っております。

 以上でございます。

吉野委員 しっかりと検討して、例えば総務省に、もう早く決断してくれという、これは平野大臣の方からもお願いします。もう一日でも早く本払いが可能になるように努力していただきたいと思います。

 次、家財なんです。家財は、これを見ると定額で、いわゆる若夫婦の家財も我々のような六十代の家財も同じですね、夫婦二人の場合。

 ところが、私もこれを利用させていただいたんですけれども、今度の東日本の大震災で所得の申告をしました。そのときに雑損控除という制度がございます。それは、建物、家財、車両、この三つに分かれているんです。

 その家財の欄でいいますと、二十代以下の夫婦、家財は五百万円です。三十代は八百万です。四十代になると一千百万です。五十歳代以上は一千百五十万というふうに、雑損控除の方ではやはり年を重ねるにつれて家財もふえていくという、これはまさに合理的で、国税庁がこれを言っているんです。なぜこれを使わなかったのか。

 例えば、夫婦者で、二人で五百九十五万なんです。でも、六十歳、五十歳以上の雑損控除を使えば千百五十万なんです。倍も違うんです。国税庁、天下の国税庁が示しているこの数字をなぜ利用しなかったんでしょうか。

高原政府参考人 まさに委員御指摘のとおり、いわゆる雑損控除の計算では、世帯主の年齢に応じて評価額を分け、そしてまた、住宅における全損でございますとかあるいは半壊、一部破損といったような状況に応じまして損害の割合を掛けているという損失額の算定方法をとっております。

 他方、今回の賠償に当たりましては、一つは、一時立ち寄りにおいて被害者の方々が持ち出しをされておられる家財もございます。

 したがって、年齢による家財の賠償額、そういう違いはそれほど大きくないというふうに考えられる。それからもう一つ、建物の状況に、そういう意味では、先ほど申し上げたような差というものがあるわけでないということでございまして、被害割合を変えるということはしませんでした。

 したがいまして、国税庁で示している方法を採用せず、家族構成に応じた一律の賠償基準というのを設けさせていただいたところでございます。

 以上でございます。

吉野委員 やはり夫婦で、新婚のときはちゃぶ台一つから、おわん一個から二個から始まって、定年を迎えるころは家もでき、たくさんの家財を抱える、これは人生の歩みで当たり前なんですけれども、この考え方がなぜとられなかったのか、私は不思議でなりません。

 もう基準をつくっちゃったからだめなんだじゃなくて、もっと合理的に、いいものがあれば基準の見直しというところもやるべきかな、私はこう思っております。

 最後になろうかと思いますけれども、事業用の不動産の賠償、これは政府の基準では、検討する、こう書かれております。でも、四日後、東京電力は、事業用の不動産、建物についても、もう賠償基準を示しました。これは普通の住宅と全く同じ考え方であります。

 検討すると言っているんですけれども、もう東京電力で示したものですから、政府は検討をやめるんですか。

高原政府参考人 まさに御指摘のとおり、考え方を政府が七月二十日に示させていただいて、ただ、事業用の資産につきましては、収益性を営業損害にどのように反映するかなどについて検討を行うということで、継続して検討しておりましたところ、七月二十四日に東京電力が公表した基準につきましては、この事業資産用の賠償基準につきましても、その内容を公表いたしております。

 現時点では、したがいまして、政府として、さらに新たな検討を加え、新たな賠償基準の考え方を示す、公表することは予定しておりません。

 ただ、今後、その賠償基準が例えば著しく実態を反映していないでございますとか不適切な場合というようなことがあれば、これはまた改めて検討を行いまして新たな基準を示すということも考えておりますけれども、現在は、今後の東電による賠償の進展というのを注視していきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

吉野委員 検討課題の中に田んぼ、畑そして森林、これも入っております。これは東電基準でも示されておりません。

 この田んぼ、畑そして森林、ここの賠償基準、これは政府がきちんと基準をつくって、早急につくって、東電を指導していただきたいと思うんですけれども、いつごろめどがついているか、今どの辺まで検討しているのか、お伺いしたいと思います。

高原政府参考人 御指摘の田畑あるいは森林につきましての賠償基準は、東京電力におきまして、現在、自治体の方々の御意見もございますものですから、実態を踏まえた基準の策定を進めております。このうち、特に田畑につきましては、遅くとも八月中に基準の公表に向けて鋭意努力を、調整を進めているというふうに聞いております。

 いずれにいたしましても、関係機関、自治体を含めて、調整がつき次第、可能な限り早く基準を示させていただきたいというふうに思っております。

 以上でございます。

吉野委員 田畑については八月中という答弁をいただきました。本当にありがとうございます。

 森林についても、福島県は七一%森林県でありますので、この森林の賠償、ここも大事な大事な要素になってこようかと思っていますから、ぜひ森林についても早急なる基準を示していただきたいと思います。

 以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。

古賀委員長 次に、小野寺五典君。

小野寺委員 自由民主党の小野寺五典です。

 久しぶりの復興特になりました。この間、委員会が開かれない中で、平野大臣には直接さまざまな御要望を聞いていただきまして、ありがとうございます。

 私ども、今回ここまで空白が続いたことの理由に、税と社会保障の問題、これは恐らく、被災地に関係する議員はひとしくこの消費税の問題については大変重い気持ちを持っております。そういった中、今回こうして新たに委員の構成を見ますと、せっかく与野党関係なく被災地一丸となって頑張ろうという仲間が、それぞれの党で今回は分かれてしまいました。みんな重い気持ちを持ってこのように分かれてしまったんだと思います。

 被災地から見れば、もっと政府は、この消費税、被災地に対しての丁寧な説明や配慮が表に出れば、あるいは、国会の中で与野党の議論、もうちょっと丁寧にしていただければ、こういう苦しい選択をしなくてもよかった同僚の委員がいるということであれば、私ども、今回の国会運営含めて、強い怒りを正直言って被災地の議員としては思うべきではないかと思っております。だからこそ、これからの委員会運営におきましては、ぜひ、被災地は与野党関係なく一体として頑張るということを、委員長にさらにしっかりとした運営をお願いしたい、それを冒頭申したいと思います。

 それでは、まず、きょうは細かい質疑になって大変恐縮ですが、そろそろ復旧復興の中で地域でさまざま細かい課題が出てまいりました。特に今回の事業、どうしても新しい事業がすぐにできない中、旧来の事業をさまざま組み合わせ、例えば五省庁四十事業で復興交付金事業があり、効果促進でその穴を埋めるということで、いろいろ考慮はしていただいていますが、それでも抜け落ちている穴がたくさんございます。

 例えば、私ども、漁港を抱える被災地におりますと、特に大切なのは、当然、市場を直し、水産加工場を直し、そして背後地を直すということですが、もう一つ、どうしても漁業には漁船が欠かせません。

 漁船というのは、これは不思議な存在でして、漁港の支援は水産庁が行いますが、では、漁船を直す、これができないと船が新造もできないし修理もできないという造船場、この修繕、修理、補修というのは、実は担当が水産庁じゃないんですね。これは国土交通省が所管になります。ですから、今回の五省庁四十事業の中で、この造船所の復旧復興についてはすぽっと穴が抜けている、これが今、地域で大きな課題になっています。

 特に今回は、津波あるいは震災におきまして、地盤が約六十センチから一メートル沈下しています。ですから、今まで使えたドックが十分使えなくなる。この復旧復興がないと実は漁船の今後の修繕ができない、こういう状況になっています。

 きょう国土交通省に来ていただいていますが、実は、国土交通省、いち早くこのことについて企画をするような支援事業を行っていただきました。プランは出たんです。プランは出たんですが、出てきた絵、これを実現するための予算は一円もないと言われたんです。これじゃ、あんまりじゃないか。

 まず国土交通省にお伺いしたいんですが、所管をされるこの造船場、ここへの支援というのは考えられないでしょうか。

津島大臣政務官 お答えをさせていただきます。

 今委員からの御指摘でございますが、国土交通省といたしましては、被災地の造船所の早期復旧を目指すべく、関係省庁、そしてまた地方自治体等と連携協力をしながら、造船所の復旧のための機器や資金の調達についての支援を行ってまいっております。また、これらの地域におきまして中長期的に造船業の持続的な発展を図るために、地元の造船所の意見を反映させながら、造船施設の集約及び協業化に関するプランをつくり、支援してきたところであります。

 そして、先生御指摘の点でございますが、現在、本プランをもとに地元の造船所の方々ともよく相談をし、そして、必要なプランの見直しを行っているところであります。今後は、地方自治体や関係省庁との連携を強化することにより、可能な限り早期の実現を図る所存でございます。

小野寺委員 そうなんです。被災に遭った造船所が何カ所かあるので、これを協業化してこういうふうにすればいいじゃないかと、プランと青写真は国の事業でつくっていただいたんです。かかるお金は大体百五十億から二百億。ああ、すばらしいなと地元紙にどんと出ました。さて、これは誰がやるんだ、それは皆さんでやってください。被災して、ただでさえ大変な造船場の皆さんが、これは自分たちでやるのか、補助金はないんですかと申請したら、ありませんと。こんな絵に描いた餅だったら、初めから描いてもらわない方がまだ罪は深くない。

 仮に共同化した場合、もしこれが水産庁の所管であれば、冷蔵庫や、あるいはさまざまな水産加工施設と同じように、共同化ということで、共同利用施設ということで補助金が出ます。これは農林水産省、担当になりませんか、対象になりませんか。

佐々木副大臣 水産加工場の方は農林水産省で支援をさせていただいております。

小野寺委員 つまり、ならないということなんですよ。

 そうすると、この事業の中ですぽっと抜けているのは、漁船が直らないと漁業ができない、だけれども、この造船場の施設はどこも、実は所管している国土交通省の事業の中には今回の復興交付金事業には含まれない、全くのあき、すぽっと抜けたところ。これができないと、実は港の復興ができない。では、共同でやろうといっても、共同利用施設ということで、これは水産庁の所管じゃないからだめだということ。ここが、私は復興庁の出番だと思うんです。ここで抜けたところをすぽっと埋めていただくのが復興庁の出番だと思います。

 大臣にお伺いします。これがないと、せっかくつくってもらった冷蔵庫も港も全部使えないんですよ。漁船ができないとだめなんです。ぜひこの造船所のいろいろな形での支援、今後、共同化もします、みんなで努力もします、ですから、国の最大限の支援を、各役所の状況を束ねて、ぜひこの抜けたところを対応していただけるようお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

平野(達)国務大臣 気仙沼が造船それから修理ということについて非常に重要な位置を占めている、役割を果たしているということにつきましては、私も現地にお邪魔させていただきまして、また、造船にかかわっている方々のお話を聞きまして、よく承知をさせていただいております。

 今委員御指摘のように、制度の中ですき間ができる、それが国として支援しなければならない、そういったものだということにつきましては、これはやはり復興庁がその中で音頭をとりながら、必要な支援をやるということになると思います。

 今、国交省の方で、先ほど来御答弁がございましたけれども、プランの見直しとあわせまして、どういう支援ができるかということで検討していただいております。これを急いでもらうとともに、何らかの中で、どうしても復興庁の方でこういった制度を新たにつくらなくちゃならないということであれば、復興庁がそこにかかわりながらこの支援の体制の姿を早くつくってまいりたいというふうに思います。

小野寺委員 地域の本当に強い願いであります。ぜひしっかり対応していただきたいと思います。

 さて、同じく、やはり事業の中でいろいろな矛盾が出てきております。例えば、水産庁所管ですが、水産業共同利用施設復興整備事業、これは復興交付金の事業の中で対応になっています。大変ありがたい事業で、水産加工施設が壊れたときこれを復旧復興する、こういう事業なんですが、実は、この対象というのは、被災した自治体の中、市町村の中で対応することになっています。

 具体的に起きた事例です。

 例えば仙台市のように広い自治体、沿岸部から山形県境まである自治体、ここで沿岸部で被災した場合には、市内ですから、山形県の境までも実は工場の新設の移転先として対象になるんです。ところが、石巻や気仙沼、南三陸はこういう沿岸ぎりぎりが実は市町村境、そこが被災しているから、広い土地を求めるためには隣の町に行かなきゃいけない。では、隣の町といっても、車で五分、十分なんですよ。橋一本で隣の町、そこでは広い土地がある。だけれども、隣の町だから、この対象事業にならない。

 広い土地がある自治体なら十分対応できるけれども、今回の津波被害を受けたリアス式海岸の沿岸部は、もともと土地がなくて、ちょっと内陸に行くとすぐ隣町なんです。気仙沼に至っては、きょういらっしゃいます黄川田先生の陸前高田は、私の家から車で十分ですよ。それから、気仙沼のほとんどの被害者の方は、実は内陸の千厩、これは今、一関市になりますが、そこに移っている。南三陸町の方は、実はお隣の登米市に移っている。これは仮設住宅もそうなんですよ。

 ですから、今回のこの交付金事業の中でぜひ復旧復興を、例えば石巻の水産加工場が登米市に行くというのは、これはやはり、石巻の市町村もいろいろな思いがあると思います。ですから、例えば両方の自治体のトップ、首長が合意をする、あるいは要請した場合には、運用というんでしょうか、車で十分とか、そこで移動できれば、実はそこで働いている人たちは同じ家に住みながら雇用の場がちょっと移っただけですから、会社は存続できるし、もしかしたら、もっと新しい収益を生む企業になるかもしれない。

 こういう弾力的な運用、市町村を超えた弾力的な運用、これを両方の自治体のトップが合意したら認める、こういう方向を検討していただけないでしょうか。

佐々木副大臣 お答えさせていただきます。

 大変貴重な御提言をいただいたというふうに思っておりますので、自治体間の協力あるいは漁協を通じて、漁協という範囲が必ずしも自治体に限っていないというようなこともありますから、そんなことも参考にさせていただいて、今の御提言をしっかり検討させていただきたいと思います。

小野寺委員 ぜひ実態に合う形で、私どもは、大切なのは、被災した企業が存続をし、そしてそこに雇用される方が同じところに住みながらしっかり働く場ができる、こういうことを、両自治体間が合意すれば弾力的な運用をお願いしたい、そう思っております。

 さて、もう一つ地域の声がすごく強いのは、グループ化補助金です。これは先般、斎藤やすのり議員も予算委員会で質問されました。七月十二日に、平野大臣は、グループ化補助金についてはしっかりと対応したいというお話をされました。

 ちょっと具体的にお伺いしたいと思うんですが、これは大臣でも経産省でもいいんですが、例えば、今回、グループ補助金で交付額というのが六百八十二億、ことしになって行われましたが、申請は被災三県で二千四十六億。大変多くの申請があって、一部しか採択になっておりません。一日も早くこの予算の増額ということを期待しておりますが、国会でも政府は再度対応したいというお話ですが、具体的にお伺いしたいと思います。

 例えば今年度、まだ今は七月です、ですから、三月までかなり期間があります。予備費で一部積み増してグループ補助金の新たな対応を行うという方針なのか。あるいは、もう一点、もう既に来年度の予算編成になっています。平成二十五年度予算の中にどのぐらいの金額でこのグループ補助金の申請を行うのか。申請先であります経産省にまず初めにお伺いしたいと思います。

中根大臣政務官 直接のお答えになるかどうかわかりませんが、中小企業等グループ補助金につきましては、被災地各県において、これまで四度採択決定を行い、百九十八グループ、三千二百八十九者に……(小野寺委員「そういうのはみんなわかっているから、これからどうするかだけ教えて」と呼ぶ)はい。

 これからにつきましては、平野復興大臣を含めて、経産省、財務省がよく検討をしてまいりたいと思います。

小野寺委員 今、後ろの席の黄川田先生からも、しっかりこれは確認をしろというお話がございました。

 平野大臣の御地元でもございます。今復興大臣と相談をしてということですが、私どもとしたら、もし予備費が今後とも余裕ができるのであれば今年度中に予備費対応していただきたい、そして来年度予算にもしっかり組み込んでいただきたいと思いますが、大臣から、考え方、方向、あるいは既に決まっている方針について教えていただければと思います。

平野(達)国務大臣 委員から御指摘がございましたように、グループ化補助金については、まだかなりの希望があります。希望があるということは、この地で復旧して仕事をしたいという方がたくさんおられるということでありまして、こういった方々の思いにつきましては、できるだけこれを実現させるということが復旧復興の一つの大きな役割であります。

 今、まずは、御案内のとおり、第五次公募、これは七月中に交付すべく今作業を進めております。その後、どのぐらいの額をどういう時期で確保するか、これは経産大臣、財務大臣としっかり検討してまいりたいと思います。これは確保するという前提で御答弁をさせていただいているつもりでございます。

小野寺委員 女川にしても南三陸にしても、ようやく、これからかさ上げして、今まで何もなかった町に初めてお店や工場ができてくる、そういう状況であります。財務大臣も、地元から相当強い要請が来ていると思います。間違いなく応援してくれると思いますので、ぜひ、私としては、今年度中に予備費でも対応して、まず次の方の希望をつないでいただくこと、そして二十五年度にはまたしっかり予算をつけていただくこと、特に今回、復興事業のさまざまな見直しの中で、約一兆一千億、これは利用しなくてもよかった額が出たというふうに伺っております。こういうものを再度活用する、もともとの原資はあるわけですから、これを回していただければしっかり対応できるのではないかと思っております。

 さて、次に、医療費の窓口負担の免除、それから介護保険の利用料の免除の延長について、厚労省にお伺いをしたいと思っております。

 おかげさまで、従前から、医療費の窓口負担あるいは介護保険の利用費の免除というのは延長をずっと続けていただいております。そして、懸念がございました、ことし九月三十日でこれが切れてしまう、この通常の状況から、今回また来年の三月三十一日まで基本的には延長していただけるというお話を、おとといですね、政府の通達ということでいただきました。私どもとしたら、まだ全然復興ができていないという中で、ぜひこれを延長していただきたいと思うんですが、実はその中に少し、えっということがございます。

 この延長はする、延長はするんだけれども、その負担というのは、今まで国が十分の十、全額負担をしていました。ところが、今回の通達の中では、十分の十ではなくて十分の八に、これは、従来の低所得者対策と同じように、十分の八に国が出すお金を削る、実はこういう通達になっております。

 被災している自治体は、今、もうない袖は振れないような状況になっています。これでいて、通常の状況と同じように、十分の二は自治体で負担せよというのはおかしい。私は、三月三十一日まで延長するんだったら、すぱっと十分の十、そこまで延長するということをしっかりしていただきたいと思いますが、厚労省、いかがでしょうか。

辻副大臣 小野寺委員より御指摘をいただきました国保と介護保険の減免措置につきましては、東電福島原発事故に伴います国による避難指示等が行われた区域以外の被災者に対しましては、平成二十四年九月末まで減免に要した費用の全額を国が財政支援することにいたしております。

 これは、阪神・淡路大震災の際には、震災発生後一年間減免措置に対する特別の財政支援をしていたことから、当初一年間の特別の財政支援を行うこととしていたところでありますけれども、今次被害の甚大さに鑑みまして、被災状況を反映した被災後の所得が判明し、保険料や自己負担額が被災後の所得に応じたものとなる時期まで約半年間、特別に減免のための財政支援を延長させていただいたものでございます。

 平成二十四年十月以降は、保険者の判断により、御指摘もございましたような、既存の制度の仕組みを活用して、財政負担が著しい場合に十分の八以内の額を支援することにしているところでございます。

 厚生労働省といたしましては、限られた財源の中で、他の一般の災害との均衡も踏まえまして財政支援を行うことにしているところでございます。平成二十四年十月以降も減免措置を継続するかどうか、またその対象範囲につきましては、市町村が最終的に判断をしていただくことになる、こういうことでございます。

小野寺委員 市町村は、これは減免を延長せざるを得ないですよ。していいよと言われたら、それはしますよ。でも、結局その二割負担は市町村がかぶることになるでしょう。

 結局、皆さんは市町村に責任を預けて、市町村の判断でできますから、恐らく住民にはこう言います。市町村はそれを受けざるを得ない。だけれども、お金がない。こういう、責任を市町村に預けるようなやり方はやめていただきたいんです。基本的には、国が三月三十一日までやりますよ、そしてお金も出しますよ、これが普通じゃないですか。だったら、やりません、九月三十日で終わりですとはっきりびちっと言ってくださいよ。

 こういう、責任を市町村に押しつけて、市町村を悪者にするような言い方が私は一番ひきょうだと思います。もう一度お答えください。

辻副大臣 先ほども申しましたように、特別の状況、被害の状況に鑑みまして、阪神・淡路大震災と比べまして半年間、全額国が財政負担をするということでやらせていただいたところでございますけれども、他の一般の災害との均衡ということもございます。そういった中で、従来の現行制度の枠組みの中で、十分の八の財政支援という枠組みの中で対応していただく、そういうことにさせていただいたところでございます。

小野寺委員 大臣にお伺いしますが、いまだに仮設に住んで、そして立ち上がれない人がほとんどです。まだ復興住宅もできていません。こんな状況で、今お話しされたように、表面上は来年三月三十一日まで市町村の判断でやっていいですよといいながら、金は国の方では十分の八しか出さない。こういう役人の非常に冷たいやり方、こういうことは許しちゃいけないと思うんです。

 大臣にお伺いします。ぜひ、この十分の八を十分の十まで引き上げていただく、これをお願いしたいと思います。

平野(達)国務大臣 今の答弁にもあったと思いますけれども、十分の八を十分の十にするかどうかは別として、当該被災自治体の財政に圧迫を与えない、今回の災害によって財政が非常に傷む、こういう状況がないように地方財政措置はしっかりするという御答弁もあったかと思います。

 こういった方向で対応するということでございますから、その動きを私としては見守りたいというふうに思います。

小野寺委員 きょうは、総務省にも来ていただいています。百歩譲って、それではこの二割については総務省がしっかり対応するということでよろしいんでしょうか。

稲見大臣政務官 今復興大臣からもお話がありましたので、復興庁とも連携をしながら、今後のそれぞれの自治体の財政状況、推移を見守っていきたいと思います。

小野寺委員 済みません、私が聞きたいのは、しっかり対応するという一言でいいんですが、もう一度お伺いいたします。

稲見大臣政務官 平野大臣も、それぞれの被災市町村の方に財政的に影響を与えないようにしっかり頑張るということでございますので、復興庁と一緒に頑張ってまいります。

小野寺委員 しっかりその言葉、きょうテークノートしておりますので、今後の内容について私は注視をしていきたい、そのように思っております。

 さて、ちょっと今回もう一つ、放射能汚染の牧草地の除染について短くお伺いしたいと思います。

 実は牧草地、これは宮城県もそうですが、ほとんどが今回は使えません。一度反転耕をするなりプラウ耕をするなりしてやらなければ、牧草を使えないという状況。宮城県の餌は全部買っているわけです、牧草を。これは大変な状況になります。全てこれは東電の補償。これを続けたのでは、むしろ国民に大きな負担を与える。

 早く農家の方は反転耕したり対応したいという中で、国から出てくる指示というのは、実は大きなプラウ耕で三十センチぐらい掘っくり返すか、もしくはロータリー耕でわあっと表面をうまくまいていけということなんですが、ある研究試験結果で、これは国の機関だと思いますが、ロータリー耕で反転した場合、そこに牧草を植えた場合に、また基準値以上の牧草が生えてくる可能性がある、こういう結果が出ているというふうに伺っております。

 これであれば、私は、やり方として、大きく掘っくり返すのもあります、あるいは場所によってはロータリー耕もありますが、例えば表面五センチぐらいだけを削って、そして草地の一番端っこに一メートルぐらいの穴を掘って、そこに全部それを追いやって、上に五十センチぐらい覆土をする、こういうやり方でやればもっと確実な除染ができると思うんですが、こういう方法についても、農水省として検討し指示していただくということはいかがでしょうか。

佐々木副大臣 お答えさせていただきます。

 今御質問いただきましたように、牧草地の中には百ベクレルを超える地域が存在いたします。今委員からもお話がありましたように、二つの方法があって、一つは反転耕、もう一つは、今言った表土の削り取りでございます。

 反転耕を基本的には進めているわけでありますし、私自身も農業者として言わせていただければ、表土をつくるのに一年間に数ミリしかできないというふうにも言われておりますので、五センチの表土を切り取るということはそれなりの年数の汗が削り取られるということになるのでありますが、しかし、現実には大変高いところもありますので、そういったところについては表土の削り取りということについても検討しなければいけません。しかし、そこには多額の費用、あるいは土壌の処理という問題がありますので、これらについても選択肢の一つとは考えておりますけれども、それらについての検討が必要かというふうに思っております。

小野寺委員 ロータリー耕で反転しても、また植えた牧草に放射能が出てくるのであれば、結局、毎年毎年同じことに同じお金を使うことになります。それであれば、しっかりとした対応の方がかえってコストが安いのかな、私はそう思っております。

 さて、もう一度、今回の津波被害の問題について移らせていただきますが、きょうの毎日新聞の一面に、「宮城「三万戸は自力再建」 県試算」という記事が出ておりました。

 これはなぜ自力再建になるかということなんですが、御案内のとおり、津波で被災を受けた地域に関しては、例えば、集団防災移転ということで、集団防災移転で移動する、移るということが可能になります。ところが、では、集団で何十戸とか何百戸とか何千戸という家が移るほど土地があるかというと、そんなことはありません。ということで、大体の方々は、そこでまとまって行くよりも、ちょうどうちの親戚であそこに百坪ぐらいの土地があるから、あそこに家を建てようかとか、もしかしたらあそこの土地の畑をちょっと使えばうまく対応できるかとか、そういう個々の対応を思うのが普通です。

 ところが、この個々の対応を思う人たちに対して、エリアが決まっていて、そのエリアの人は、例えばこの個々の対応については、なぜかこれは不思議な事業なんですが、がけ地近接等危険住宅移転事業、がけ近と言っています、この事業で実は対応することになっている。がけ近ですよ、津波で被害を受けたのに、いまだにこの人たちが新しく家を設けようとするのはがけ近事業で対応しようと。しかも、このがけ近事業はエリアが限られている。ということで、ほとんどの人は対象にならない。ですから、三万戸の方が自力再建、こんなおかしなことが今回のこの復興事業で出ています。

 津波で家が全壊して、この方がほかに移りたいとなったら、少なくてもその希望者は事業対象にすべきじゃないか、集団防災移転とかあるいは崖近接地域という、こういう限られた範囲だけで対応するのはおかしいんじゃないか、私はそう思っています。

 そして、もう一つ地域で大きな不満が起きているのは、実は、やはりこれはひどいよな、こんなに抜け穴があるんだったら、この事業はひどいよなということで、仙台市は独自に四千戸については自前でお金を出して、崖近接地域事業と同じように上乗せしますよ、利子補給しますよ、こういうことを言っているわけです。でも、お金がもともと全然ない石巻とか女川とか南三陸とか気仙沼とか、陸前高田もそうですが、こういうところは独自で上乗せできないわけですよ。豊かな自治体、あるいは、失礼ですが、全体の中での被災の影響が少ないところは手厚い対策が出て、一番ひどいところは全く手つかず、そして三万戸の人は自力再建だ、どうしたらいいんだと。

 ぜひ、このがけ近対策の事業、もしこれが適用できないのであれば、いろいろな、例えば効果促進でもいいです、別な事業をつくっていただいてもいいです、せめてこれと同じ並みに利子補給ができるような、そういう制度を考えていただけないでしょうか、大臣。

平野(達)国務大臣 委員の御質問の趣旨は重々理解をします。また、現地において、制度間の相違があって、さまざまな話を進める上での障害になっているというお話もあちこちから聞いております。

 ただ、今の委員の質問の御趣旨は、個人の住宅再建に対して国がどこまで支援をすべきかという根本的な課題でもあります。

 今、被災者生活支援法で、全壊の場合については三百万、そしてさらにさまざまな、住宅を建てる場合についてはいろいろな政策金融、こういったものも用意させていただいておりますが、個人でやるということについては、まず、とりあえずはここでやはり一つの一定の仕切り、考え方の整理をしなくちゃならないという考え方に立っております。

 他方、防災集団移転事業等々につきましては、地域がまとまってということでございまして、釈迦に説法でございますけれども、そこから公共性という概念が出てくるのではないかという考え方もあろうかということなのでありますが、その中で一定の支援をさせていただくということであります。

 仮にこういったものの個人というものについてはどこまで認めるかという議論について、これはさまざまな御意見があろうかと思いますが、それは、こういった制度の中で、状況を踏まえるということもさることながら、やはり、個人の自力再建について国がどこまで関与すべきかということについての観点の議論については、これは慎重にも慎重にやるべきだというふうに思っています。

 それから、他方で、こういった五戸、十戸ということでまとまってやろうといったときに、個人についてもさまざまなこういうような支援を用意しましょうという制度が用意されますと、その調整についての大きな足かせになるといったことも指摘があります。

 そういった観点から、この問題、さまざまな問題があるということは重々承知しておりますけれども、個人の部分に対しての支援ということについては、どうしても慎重にならざるを得ないということについては御理解をいただきたいというふうに思います。この旨については、関係自治体にも繰り返し繰り返し申し上げております。

小野寺委員 すごく支援をしているわけじゃなくて、新しく家を建てるときの利子補給をするという、この事業ですよ。それが何か個人の資産の形成になるという、そんな範囲ではないんだと私は思います。そして、特に、豊かな自治体は、では、上乗せ、自分はそれを出しますよと言っているわけです。そうじゃないところは出せない。この自治体間の格差、このつらさというのは、大臣、ぜひ被災地にいる人間としてつらく思っていただければと思います。

 では、もう一つ、ちょっとそのついでで恐縮です。きょうは総務省が来ていますが、実はこういう、各自治体が上乗せの、あるいは独自のいろいろな事業をするための財源ということで、取り崩し型復興基金という基金があります。各県にそれぞれ、この基金を取り崩していいよということで、自由に使っていいお金を渡すということ。この基準、どういう基準でこの金額が決まっているか。これは、済みません、少し言い過ぎかもしれませんが、聞いていただければと思います。

 宮城では、住宅再建にはほとんどこの基金は使われておりません。岩手では、内陸の方の土地造成、一軒当たり二百万、この基金から出ます。宮城はゼロ、岩手は二百万出る。あるいは、漁船の復旧復興についても、宮城と岩手では差が随分ありまして、岩手が有利。ですから、いつも私ども、宮城は何で岩手みたいにできないんだとお叱りをいただいています。この原資は、取り崩しの復興基金、ちょっと言います。岩手県、四百二十億円。宮城県、六百六十億円。福島県、五百七十億円。これが金額の多いトップスリーになります。

 では、被災後、こんな言い方は失礼ですが、今回、例えば全壊、半壊の家屋、宮城は全壊が八万五千三百十、半壊が十五万一千四百八十六、岩手は全壊が二万、半壊が四千六百九十。数ではありません。ですが、これだけ、実は全壊家屋も宮城の方が四倍以上大きくて、そして、取り崩しに使える基金は、岩手は四百二十億、宮城は六百六十億。ですから、被災している一軒当たりの差というのは余りに大きいんですよ。

 なぜこれがこのような配分額になったのか、教えてください。

稲見大臣政務官 お答えします。

 まず、取り崩し型の復興基金に係る特別交付税措置などにつきましては……(小野寺委員「なぜなったかだけでいいよ、算定基準」と呼ぶ)当初、それぞれの県で具体の財政需要について、その適否を個々に判断して積み上げていくというようなことが困難でありましたために、このような算定をとったところであります。

 その上で、先ほど委員指摘のありました全壊家屋、半壊家屋の問題でありますが、宮城で相当大きく家屋が全壊をしている、これにつきましては、従来からの措置でありますけれども、戸数を基礎数値にいたしまして算定をして、例えば、岩手につきましては四十四億、宮城につきましては三百五十二億、こういう形で特別交付税を、全壊、半壊のところでは諸措置をしているというふうなことであります。

 その上で、今、復興基金の増額要望をいただいておるところでありますが、特別交付税というのは地方の共有財源ということで、六%ということでいいますと、特別交付総額、昨年は補正を含めまして一兆五千二百億円、ことしは一兆五百億円で出発をいたしております。ここには共有の財源といたしましてはおのずから限度があるということについては、ぜひ御理解をいただきたいと思います。

 その上で……(小野寺委員「もういいよ」と呼ぶ)はい。

小野寺委員 改めてお伺いしますが、今お話を聞くと、被災した住家での算定基準は、宮城は三百五十二億、六百六十億のうち三百五十二億、岩手は四十四億、四百二十億のうちの四十四億ということだと思います。違うんですか。では、なぜ違うのか、明確に言ってください。

稲見大臣政務官 従来から、大規模な災害が起きたときに、全壊であるとか……(小野寺委員「だから、なぜ違うの、この差は。どうやって算出したの」と呼ぶ)だから、全壊の戸数であるとか半壊の戸数であるとか浸水家屋の戸数によって、単価を掛けて、これは別建てで、昨年……(小野寺委員「だから、この差は何で出たの」と呼ぶ)ですから、先ほどおっしゃった宮城が六百六十億、岩手が四百二十億ということとは別に、全壊、半壊あるいは浸水という形の戸数に単価を掛けて、先ほど申し上げたように、宮城の場合には三百五十二億円……(小野寺委員「委員長、何とか言ってください。私が聞いているのは、この基金はどうやって算出したかを聞いているんだから」と呼ぶ)

古賀委員長 質疑者と答弁者がやりとりをやっておりますけれども、それではもう一度、小野寺五典君。

小野寺委員 三回目、聞きます。この取り崩し基金の算定はどういうふうにして決めたんですか。

稲見大臣政務官 先ほど申し上げましたように、直後に被害の全体が積算できないということがありましたので、兵庫県の前回の被災ということを分母にして、それぞれの各県の財政規模の関係を基礎としてまずは算定をしたということであります。

小野寺委員 今の話を聞いてわかったのは、実は、被害額はこの中に入っていないということでしょう。兵庫のところを参考にして、それぞれの財政の需要額に応じてやったということですよ。ですから、被害額がこの中に入っていない。

 きょう、宮城の議員もたくさんいますよ。私たちは地元を回って、なぜほかの県と比べてこんなに宮城がいろいろな支援の事業ができないんだ、独自の事業ができないんだと。こういう取り崩しの基金の原資、ここからも実は発生している。なぜ福島と宮城と岩手が違うか。これは私が言っているんじゃないです。地元の人がみんな言っているんです、知事の差だと。岩手と福島の知事はもともと与党にいた人、宮城の知事は野党出身者、これが地元で今言われているんですよ。

 こんないびつな形の取り崩し型の基金はやめていただいて、ちゃんともう一度積み直して、被災に合った形で対応するようにもう一度考えてください。

稲見大臣政務官 おっしゃっていますように、現在の基金は、それぞれの県の具体の財政需要についてその適否を個々に判断することが困難だったという状況のもとで算出をしたということであります。その上で、先ほど御答弁が途中になりましたけれども、積み増しを今御要望いただいております。

 そして、特別交付税の問題を申し上げました。震災復興後は特別交付税のことになるわけですが、通常収支とは別枠でこれは確保しているものでありまして、今後、十九兆円という復旧復興対策の規模、これについて検討をしつつ、増額等の措置を講ずることについて検討していくことが必要だ、こういうふうに思っております。現在、一・六兆円の復興特別交付税がありましたけれども、平成二十四年度、繰越額を含めて一兆三千九百九十一億円から出発をいたしております。

 この増額の要望について、財源確保の観点、国庫補助制度による対応、被災団体における事業の今後の実施動向を踏まえて、関係省庁とも連携しつつ、どのような対処が可能か検討してまいりたいと思います。

小野寺委員 なぜこの話をここまで少し品が悪い形でお話をするかというと、今回の例えばこのがけ近、適用を遡及できない方、あるいはがけ近の対象にならない地域、こういうところに手当てするためには、自治体独自の支援が必要だということになるんだと思います。そのときに、この取り崩し型の基金というのがさらに上積みされれば、私どもとしてはこれを使ってちゃんと対応してほしい。

 ほかにもさまざまあります。今回被災した病院が赤字でずっと苦しんでいる。この支援もしなきゃいけない。あるいは、今回、土地区画整理事業というのは、これは国主導でやります。ところが、通常の土地区画整理事業と同じような形で、減歩という形、自分の土地所有の方が例えば一割土地を削って道路のために提供する、こういうことが行われました。私は、もし道路にするのであれば、一割減った分、その土地を、ただ減らすのではなくて買い上げるという形で対応する。

 いろいろなことが、今後、自治体に原資があれば自治体独自に公平公正にできるということになりますから、ぜひこの取り崩し型の基金というのをしっかり対応していただきたいということ、これを最後に述べて質問を終わります。

 ありがとうございました。

古賀委員長 次に、秋葉賢也君。

秋葉委員 自由民主党の秋葉賢也です。

 もう震災から一年と四カ月がたちまして、久しぶりの委員会でございます。なかなか、いろいろ要望したり、あるいは提言をさせていただく機会、久しぶりでございますので、きょうは多岐にわたる観点から政府の取り組みと実現方について質問をさせていただきたいと存じます。

 今も質問にございましたとおり、この一年四カ月の間を見てまいりますと、被災地によって復旧復興の取り組み状況にやや差が出てきているのかなという感じがしますのが一つと、それからもう一つは、復旧復興のプロセスの中で、それぞれの自治体あるいは都道府県において、同じ事業でも一つの格差が少しずつ出てきているのかなと。

 具体的に申しますと、例えば集団移転事業の場合には、先ほどお話ありましたように、県独自策として、基金の上乗せをして被災者の皆さんの負担軽減を図るところも出てまいりました。あるいは、宮城県におきましても、宅地の無償貸与というところがある一方で、やはり買い取りしかない、そこに対応できなければ防災集合住宅というような形で、これからぜひ大臣、考えていかなきゃいけないと思うのは、同じ事業なのに自治体によって補助の内容に差が出ないような考え方というのを、やはりしっかりフォローアップしていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに思っております。

 理想的なのは、充実したところ、上に水準を合わせていくということが本来なら理想だというふうに思っております。現実的に、集団移転事業での政府の支援の内容というのは、利子補給でありますとか、もうしっかり要綱の中で決められておりますので、今、それぞれの自治体はいろいろと工夫をしながら独自策を積み上げているわけです。

 例えば、仙台市の場合には、二回目の交付金、満額以上の査定をいただきまして本当に感謝をいたしておりますけれども、この中で唯一、効果促進事業で提案をさせていただきました、まさに無償で土地を貸すというための予算、これは二回目の段階では削られております。仙台市は、復興交付金で見てもらえなくても、何とかこれは、市民に打ち出した、約束したことだからやりたいし、できれば、この間の三回目のには申請しませんでしたけれども、四回目か五回目の際にはまた改めて政府に提案をしたい、こういうことも仙台市などでは考えております。

 くどい話になりましたけれども、同じ事業で、市民に対して、被災者に対して、その支援内容が格差がつかないように、格差がつけばこれは不公平感ということの思いが出てまいりますので、そこをどう調整するのかというのが、復興庁あるいは復興局の役割でなきゃいけないんじゃないかなというふうに思っております。

 前置きが長くなりましたけれども、そういう観点から、復興交付金制度を創設するときも、基幹四十事業に縛られないで幅広く見ていいんだというような、当時平野大臣の力強い御答弁もあったわけでございます。そういう中で本当に御努力をいただいて、大分見ていただいている部分もありますので、それはちゃんと評価をさせていただいておりますけれども、しかし、自治体が独自に出してきたものについてはやはりまだまだ温度差があって、まだまだ試行錯誤、調整の段階なのかなというのが今の実情ではないかと思っております。

 そういう問題意識の中で、ぜひ、それぞれの自治体の独自策について、今どこの自治体も財源が非常に厳しい状況なわけでありますから、集団防災移転事業の効果促進事業の中でそういった格差を埋めていくべきだと私は思っておりますが、まず冒頭、このことを伺っておきたいと存じます。

    〔委員長退席、近藤(昭)委員長代理着席〕

平野(達)国務大臣 今回の東日本大震災の復旧復興の施策につきましては、当委員会を初め、予算委員会等でもさまざまな御議論をいただきまして、また、被災自治体からもさまざまな要望をいただきまして、それにできるだけ応えるという形で制度設計をさせていただきまして、また、国会の審議もいただきまして、今施策を講じているということであります。

 今委員から御指摘ございましたけれども、まだまだ課題はあるかとは思いますが、特に、住宅再建ということに対して国がどこまで支援をするかということについて、やはり多くの議論、時間が今そっちの方に集中してきているなと感じます。

 先ほどの御答弁でも申し上げましたけれども、これにつきましては、さまざまな災害に対する住宅再建という国の支援、そちらの方も視野に入れながら議論をしなくちゃならないという面もございまして、かなり今回の制度については、がけ近にしても防災集団移転事業についても、従来にない厚い補助を出しておりますけれども、それでもなお足りないという御指摘はいただいていることは重々承知しておりますが、しかし、今申しましたような国の全体の施策の根幹にかかわるものだということでありまして、慎重に今検討をさせていただいているということであります。

 それから、自治体がさまざまな支援をやられているのは承知しておりますが、その自治体の支援を国がどこまで調整するかということについても、これはなかなか難しい問題があろうかと思います。

 委員の皆さん方にさまざまな御意見があろうかと思いますが、委員会等々の議論も通じながら、この問題についても検討はしていきたいと思っておりますが、なかなか、国がこうやれというふうに号令をかける分野というのはどこまでかという問題については、これも大変申しわけございませんけれども、慎重に検討しなくちゃならない分野もあるということは、委員も多分御承知のことかとは思います。

秋葉委員 大臣の御答弁は、現状を踏まえてそういう回答なのはよくわかるんですけれども、現実に、自治体によって支援をいただく内容にやはり差が出てまいりますと、あそこの町ではこんなに充実しているのに、何でうちの町ではやってくれないんだという、自治体間で今本当に不公平感というのが出始めております。

 ですから、国が出しゃばって画一的にやることではないんですけれども、私が前段申し上げた趣旨は、やはり効果促進事業の中で、それぞれの自治体から独自策として上がってきた要望については広くお認めをいただくという方向で対応してもらえれば、不公平感なり格差というのを埋め合わせることができるんじゃないかというふうに思っております。

 個別の案件で恐縮ですけれども、今回、三回目の申請に仙台市では提出を見送りましたが、四回目の提出ではぜひ、独自支援で考えております宅地の無料貸与、これは二回目のときには十八億円の申請をさせていただいたんですが、ゼロ回答でございました。仙台市の一つの目玉の事業でございます。今後の復興交付金でぜひ見ていただきたいと思っておりますが、大臣のお考えを伺っておきたいと存じます。

平野(達)国務大臣 まずは、担当ベースでしっかり議論させたいというふうに思います。

秋葉委員 二回目の認定の際には大分、現場でもいろいろと御議論いただいて、双方納得の上で調整していただいたということがございますし、特に仙台の場合には、集団移転事業を個々の集落ごとではなくて全体で取り組むということでございますので、政令市といえども、非常に時間がかかる。当初、千七百世帯ぐらいなんということを言っていたんですけれども、やはり家族で別々に別れていたりしておりまして、ダブルでカウントしたのもございますので、先般、ようやく仙台市でも精査をいたしましたら、やはり千五百世帯ぐらいの移転になるんですね。

 当然のことながら、支援策が充実すればするほど一戸建ての移転を選択する人がふえますし、制度が充実していないと、残念だけれども防災集合住宅で賃貸も選択せざるを得ない。特に、高齢者の方はローンも組めないとかということで、思った以上に復興公営住宅を選択する人がふえてきております。最初のころのアンケートでは二割を切っていたんですけれども、直近のアンケートでは約三百世帯、二一%の皆さんが公営住宅を選択せざるを得ないということで、だんだん集合住宅、公営住宅を選択する人がふえてきたわけなんですね。

 仙台市では、もちろん自力でもやるつもりで今取り組んでいるわけでありますけれども、早く政府の方でも財源的な裏づけをお認めいただければ地元の思いに弾みがつくんじゃないかなということで、再度お願いを申し上げておきたいと存じます。

 また、集団移転事業に関連いたしまして、いわゆる被災宅地の買い取りの点について伺っておきたいと思うんですけれども、現在のスキームでは、住宅ローンが残って宅地に抵当権がついていると自治体が買わないということで、仙台市の場合では、三千三百筆の大体四分の一に当たります宅地に抵当権、根抵当権がついていると言われております。

 政府では、早い時期に、住宅金融支援機構からの借り入れの場合は、残債が残っていても抵当権の滅失には応じるんだ、解消には応じるんだ、外してもいいというような御回答がありましたけれども、ほとんどの人は民間の金融機関、仙台ですと七十七銀行とか仙台銀行とか労金さんとか杜の都さんとか、そういった一般の金融機関から借り入れていらっしゃる方が非常に多いわけであります。

 これはやはり大きな問題でございますので、私も実は質問主意書を出させていただきまして、その御回答を拝見いたしますと、住宅ローンがあって、宅地に抵当権が設定されている被災者が防集事業に参加するに当たり、住宅ローンの完済ができないと金融機関からの抵当権の抹消の同意が得られないという現実に対して、どういう取り組みを考えているのかということを質問させていただいたわけでございます。

 これに対して、いわゆる売却したお金を返済に充てれば、残金が残って、完済しなくても、基本的には抵当権を外すことに応じるという回答をいただいたんですが、つまびらかに伺いたいのは、例えば一千万で土地が売れたとして、これを全額返すということが前提なのか。あるいは、ほかにも、例えば上物の建設資金等々も要るわけです。多くの被災者の方は、その売ったお金を新たな建設費用に充てたいと考えている人がもちろん多いわけですね。

 ですから、完済しなくても抵当権を外すのに応じていただけるのはいいんですけれども、全額なのか、あるいは、一部だけでも返済に充てれば抵当権の抹消に応じていただけるのか、その辺はどういう状況になっているのか、伺っておきたいと思います。

    〔近藤(昭)委員長代理退席、委員長着席〕

大串大臣政務官 お答え申し上げます。

 抵当権の抹消の問題でございます。委員からは先般も質問主意書をいただきまして、今御報告がありましたように、住宅ローン債権に抵当権がついている、その場合に、これまでの金融実務、実態の状況においては、宅地等を売却して、その代金を住宅ローンの返済に充てる場合には、住宅ローンが完済されたか否かにかかわらず、当該宅地等に設定される抵当権の抹消に応じてきているという金融実務がありますということを御報告申し上げました。

 これはまさに金融実務の話でございまして、抵当権というのは返済を確保するための法的手段として金融の中で用いられてきております。ですので、どの程度のものが住宅ローンの返済に充てられれば抵当権の抹消になるかというのは金融実務の中で決まってこようかというふうに思っております。

 ただ、恐らく委員の御関心事項にもありますように、集団移転促進事業等において、これが円滑に進むということが鍵だろうというふうに思っています。被災者の実態に応じた柔軟な対応ができるように、被災地の金融機関が適切な対応がとれるように、私たちとしてもしっかりとした指導監督を行ってまいりたいと思います。

 あと、住宅機構の皆さんがそういうふうな取り扱いをなさっている、それに対して民間金融機関はどうなっているのかよくわからないというような点もあるんじゃないかと思います。この点の情報の周知徹底みたいなものもしっかりやっていきたいというふうに思っております。

秋葉委員 実際上は金融実務の中での対応だということで、実際、政府は当事者じゃないのでそういう答弁なのもわかるんですが、一般論として、売却した金額の全額の返済ということなのか、上物を建てる資金でも使いたいから、半分を充てて半分は上物に使わせてくれという場合にも抵当権の抹消に応じてもらえるのかどうか、その辺はやはり政府としてもしっかり指導していただきたいと思う。

 完済していないのに抵当権が外されるということは、もちろん異例のことではあるんですけれども、しかし、当初想定していた以上に戸建てで再建する方というのが非常に少ないという現実がありますので、やはりそういった支援が強化されればもとの戸建ての再建を考える人がふえるわけですね。

 では、少なくとも住宅金融支援機構ではどんな取り扱いになっていますか。

大串大臣政務官 私たちが知る限りでございますけれども、先ほど御案内がありましたように、売却によって得られた原資を返済に充てた場合には……(秋葉委員「だから全額か、その割合について。金融公庫だったら大体聞いているんじゃないかと思いまして」と呼ぶ)わかりました。

 その点に関しましては所管外でございますので、実態について確認させていただきたいというふうに思います。

秋葉委員 民間の金融機関はともかく、住宅金融支援機構については売却したものを一〇〇%充てなくてもいいような取り組みがなされているんじゃないかなと思いますので、民間の金融機関についても、もちろん、全額返済に充てても残るわけで、それを抹消するわけですから、全額が基本にはなるんでしょうけれども、ぜひ柔軟に応じていただけるように、いろいろと協力要請を政府の方からもしていただきたいと思うんです。

 やはり金融支援機構と民間の金融機関ではちょっと差が出てくるんじゃないかなと思っております。これが抹消されないと、建前の上では自治体は買い上げができないということになってまいりますし、上物を建てるのに資金をみんな当て込んでいる人が多いんですよね。ですから、十分御考慮をいただきたいと思います。

 さて次に、防集事業で数少ない支援策の一つ、それが移転料なわけでございます。これは前回も平野大臣ともいろいろとやりとりをさせていただいて、建物が残っていない場合にはなかなか評価がしようがないんだから、やはり出すことができないということを地元で皆さんに御報告させていただいたんですね。

 そのときに皆さんから言われたのは、いわゆる流失して、全てが波で残っていないという人はともかくとして、残っていたんだけれども、人命救助であるとか遺体の捜索であるとかということで、主に自衛隊、そして仙台市の消防、この方面から、建物を壊してくれないかと、いわゆるお役所に頼まれて取り壊した人たちの不満が強いわけですね。自分の意思で取り壊したんじゃなくて、自衛隊や消防から言われて取り壊したのに、ないからといって、それが評価できないから一円も出ない、これはおかしいだろうと。

 例えば、仙台市の宮城野区の場合、要請を受けて、それを証明したいということになったときに、どれぐらいいるんですかということで、何人ぐらいが証明できますかということを私は聞きました。そうしたら、少なくとも百世帯近い人たちはそういう要請を受けて取り壊したんだということを証明できる、こういうことだったんですね。ただ、残念なのは、もう残っていないから評価のしようがないんですけれども、しかし、残っていて大体類似のものはあるわけですね、この程度だったというところ。そういうものに準じて、私はこれを見ていただけないものかなと思うんですね。

 本県では、岩沼市でもう防災集団移転事業の取り組みが始まりましたので、恐らくこの移転料の算出というのは岩沼が最初になるんだと思うんですね。私も国交省から資料をいただきましたら、割と多目の基準で見ていただいているのかなといいますか、かなりの移転料というものが築年数に応じていただけるようなんですね。

 ですから、ただでさえ住宅ローンの利子補給と引っ越し代しか出ない、それぐらいしか支援がない、数少ない支援策の一つがこの移転料でありますので、流失して全てゼロになったものの評価というのも、これもこれで大きな問題なんですけれども、現実に、流失は何とか免れて建物が残ったんだけれども、くどいようですけれども、自衛隊やあるいは消防の要請に応じて泣く泣く取り壊したという人たち、これはいわゆる公の組織からの要請を受け入れて取り壊したわけですから、建物がないから評価できないから移転料を出せない、こういう理屈は私は通用しないと思うんですね。ぜひ、類似の建物を評価することによって、それを準用いただいて適用していただきたいと思いますが、いかがですか。

奥田副大臣 秋葉議員の方からは、質問主意書においても同様の問い合わせがあったことというふうに思います。

 今、集団移転促進事業という枠組みの中におきましては、一般の公共事業用地の取得における建物の移転補償という形で、土地とそして現存する建物の評価において補償するという形になっております。この枠組みを変えるというわけにはまいりませんけれども、今少なからぬ、多くの方のそういった御事情があるということはしっかりと受けとめて、また移転に関しては、お話にありましたように、税制や融資やあるいは生活再建支援という形での御支援をさせていただいておりますけれども、より違った角度での支援というものができるか、また考えてまいりたいというふうに思います。

秋葉委員 今の御答弁も、結局、要するに出せないという御答弁なわけですよね。ですから、これはケース・バイ・ケースで細かく見てあげることが本当に大事だと思うんですよ。

 要するに、自分の意思で取り壊したんじゃなくて、頼まれて、遺体捜索等々によって、あるいは浸水していますから、道路がまだ水で水没していたりなんかする中で、少しでも捜索しやすいようにということで、仙台市やあるいは自衛隊の方の要請を受けて取り壊した場合には、自主的にやったことじゃないわけですから、ないものを評価するのは難しいかもしれないけれども、しかし、なくても、何年に建築した建物で何平米あったかというのは登記簿を見れば出ているわけですから、大体類似のものに準用してやるべきだと思うし、何度聞いても、もしそれができないというのであれば、例えば公共事業をやるときに、今度道路にしますから立ち退いてくださいなんというときには国交省でも迷惑料みたいなものを出していますね。そういうような費用項目で、例えば移転料そのものが見れないんだったら、出してやるということを検討すべきだと思いますけれども、その考えはありますか。

奥田副大臣 行政の措置に対して協力していただいたということは、しっかりと受けとめなければいけないことだというふうに考えます。

 ただ、集団移転事業等の枠組みの中ですることかというふうに問われれば、その枠の外で考えることだろうと。例えば、自衛隊の要請あるいは警察の要請、緊急の事態ということでありますけれども、その時点でどれだけの資産価値のものであったのか、あるいは、自治体において全壊、半壊の認定というものがあってのことだったのか、そういうことの確認があって、また次の対応というのが可能になるのではないかというふうに、個人的にではありますけれども、考えるところであります。

秋葉委員 きょうの質問の冒頭でも申し上げたように、不公平感にならないようにしてほしいなと思っているんですよ。

 大臣、今、仙台市なんかでは、年末に、危険区域を幅広く決めて条例をつくったわけですね。当然、その意味するところは、建築基準法に従って住宅の建築を、増改築が今後できなくなるわけでありますけれども、現状ではそのまま修理して住む分には許容されるわけですね。

 今、どういう現象が起こっているかといいますと、防災集団移転事業に応じたいんだけれども、やはりお金が大変だと。特に、高齢化している世帯ですね。若年層の世帯は、子供さんも小さかったりして皆さんほとんど例外なく移転を希望されているんですけれども、もともと高齢者でひとり暮らしだったり、老夫婦二人だったりという方々は、住宅ローンも組めないし、家は一階まで浸水して大分やられたけれども、お金が大変だから、何とか修繕して住みたいということで、先ほど、厳密に数えれば仙台市も千五百六十世帯だということをお話し申し上げましたが、実はこの中で、住み続けるというような人も、まだ百世帯までは行っておりませんけれども、それに近い数字が今確認されているんですね。

 そうすると、例えば我々が週末に接する町内会長さん方は、やはり地元に残りたいという人が非常に多いわけですね、本来は。でも、地域のことを考えて、やはりこのコミュニティーを引き続き維持するために、長年暮らしたふるさとなんだけれども、泣く泣く移転するというようなケースが多いんですよね。

 ですから、そういういわば本当に断腸の思いで移転に応じて、みんなどうする、移転先をどうするといろいろな議論をしているときに、約百世帯の皆さんがいわば居座りを続ける。もちろん、この人たちも悪気はないわけです。しようがないといえばしようがないところもある。ただ、集団移転に応じようとした人たちから見ると、残れるんだったら我々も本当は残りたいんだという、これまた不公平感のような声がやはり出てきているんですよね。

 これはちょっと想像しなかったことなんですよ。県道塩釜亘理線でぴちっと区切りましたから、やはりあれだけ波が来たエリアですから、いろいろな事情はあるにしても、仙台市としても居住を認めるわけにいかないし、多くの市民の皆さんにも受け入れていただいたというふうに理解はしていたんですけれども、この一年四カ月たちまして、結構戻ってきて、修繕して住み続けるという人が百世帯。

 これは、現行の法制上、強制退去ということはやはりできませんし、またすべきじゃないというふうにも思っているんですが、ただ、何とかこういう人たちについても移転に応じてもらえるような誘導策というのを検討していかないと、これは仙台市はあのとおり全て対象にしての取り組みですから面積が広いということもあるかもしれませんが、恐らくどこの自治体でも、危険区域に指定をして住宅の建築が禁止になったにもかかわらず、居座り続ける方はちらほらといるんじゃないかと思うんですね。

 こういった世帯に対して、どう取り組んでいこうとするのか。これは国交省なのか平野大臣なのか、所管があれですけれども、こういう現状が本当にございますので、お考えをちょっと伺っておきたいと思います。

平野(達)国務大臣 阪神・淡路でも、これは区画整理事業をやろうと計画したところに、後で家の修築をして家が建って、その方々の移転をめぐりましてさまざまな御苦労をされていまして、区画整理事業に若干時間をとったといった例もございます。

 あと、今回でも、津波、地震地域でも、危険区域に指定したんですけれども、家が奇跡的にというんでしょうか、余り傷んでいなかったということで、ちょっと手を加えて、ここで住む決断をされた方もおられます。

 そしてまた、委員御指摘のように、ちょっと半壊状態に近いんですけれども、やはりここを離れたくないということで、危険区域というふうに指定されたんですけれども、そこへ自分で修繕をして住み続ける御決断をされた方もおられます。

 今の法律の枠組みの中で、危険区域に設定されましたけれども、そこにある一定の家があるということでは、強制退去ということまでは求めるという枠組みにはなっておりません。

 一方、地域の方々が、さまざまな土地利用調整をするとか集団移転をやるときに、そこに御苦労されています。これは、防災集団移転事業は、一戸当たりに対する補助金の額というのが大きな額になりますが、それでもやはり個人負担もある程度出てきますから、家があるというところについては、できるだけ今まで住んでいた家に住みたいという方も出られるんだろうと思います。

 ここに対しての何か打開策ということにつきましては、これはもうとにかく、ここに本当に住み続けるのがいいのかどうかということについての御判断を本人に仰ぐために、やはり何回も何回もお話をさせていただくということが基本だと思います。

 こういったところに区長さんとかあるいは市の職員が相当御苦労されていると思いますが、そういったところについてのさまざまなマンパワーが不足するということでマンパワーの支援をするとか、そういった支援をしながら、できるだけ、とにかくいろいろな情報を提供しながら、将来にわたっての、どこに住むかの決断でありますから、御決断をいただくための情報提供だけはしっかりする、話し合いはしっかりするということをやらせていただくということに尽きるのかなというふうな感じがします。

秋葉委員 仙台市の職員も一生懸命やっていただいていますし、これからも説得していかなきゃいけないと思うんですけれども、やはり経済的な理由を持ち出されますと、なかなか厳しい対応もできないという現状もございます。

 何が困るかというと、被災地の跡地利用なんですよね。それが効率的にできかねるという問題がやはりどうしても出てきます。そして、先ほど申し上げましたように、断腸の思いで移転を決意した人との不公平感という、この二つが大きな問題としてある以上、基本的には基礎自治体の対応の仕事ということにはなるんですけれども、こういう実情があるということを篤と御理解いただいて、特に被災三県でこういったことがいろいろと具体的な問題に発展した場合には、何かやはり策を検討していく必要があるんだろうというふうに思っております。

 仙台市の場合には、仙台平野と言われるぐらい広大な平野が広がっておりますから、仙台は来年の五月で瓦れきの処理ももう終わる見通しでございます。石巻の十万トンを受け入れて、さらに、五月に前倒しが可能になりました。七月から石巻のも処理させていただいております。また、この四月からは、瓦れきとは別に、瓦れきと同じぐらいの量の、百三十万トンを超える津波堆積物が仙台市にございますけれども、これももう四月から処理に着手をいたしまして、日量で八百トンぐらいずつ、三カ所で今処理をしておりますが、本当に、瓦れきと違いまして、津波堆積物の場合には、いろいろなものはまざっていますけれども、八割、恐らく九割方、再利用ができるんだと思います。

 ただ、問題は、瓦れきの方の再利用。特に仙台では、いのちを守る森の防潮堤の事業というのが始まり、実際、工事も着手されました。まだそこに瓦れきや津波堆積物のリサイクル物は十分入っておりませんけれども、やはり津波堆積物というのは、どちらかというと、コンクリートの土壌のようなものに利用していくには非常にいいわけです。ただ、全体的に上の方に利用していくためには、やはり瓦れきの方に入っている木質系のものとか、そういった木くずでありますとか建設系の廃材等々をもっともっと利用できるようになればいいんじゃないかという御意見が、県議会にも、全議員が参加して宮城県議会では推進議員連盟ができておりまして、こちらの議員連盟の方からは、とにかく産業廃棄物扱いで埋め立てなきゃいけないというのはおかしいんじゃないのか、もう少し再利用できる範囲、これを拡大してはもらえないのかという御提言をいただいております。

 実際、仙台市の瓦れきの置き場なんかは、本当に、火災というか火事まではいかないんですけれども、たまに煙が出たりそういった状況もあります。いろいろなガスが出たりということもありますけれども、瓦れきとして積み上げているからそういう事態になっているんであって、ある程度そこから分別して、そして再利用に回せばそうした心配もないんじゃないかと思いますので、その辺の緩和といいますか見直しが必要だと思いますが、いかがでしょうか。

高山大臣政務官 秋葉委員にお答えいたします。

 委員御指摘のとおり、今瓦れきの処理に当たりましては、まずその再利用も考えなければいけないということは、もう当初から我々申し上げております。そしてまた、その際、今各被災自治体におきまして、それぞれ災害廃棄物の処理また再利用の方法をお考えいただきまして、それぞれに応じて分別して処理を進めていただいております。

 また、今先生御指摘の、植樹ですとかそういった方法、盛り土材として再利用するとか、こういったことで利用されている自治体も既にございます。

 そして、我々環境省といたしましても、今回、六月に、埋めていただく際には不燃物中心ですけれども、可燃物の中でも丸太等や自然木、そういったものは御活用いただけるのではないかというような新たな基準も出させていただいたところでございますので、先生御指摘のとおり、なるべくとにかく再利用をして、被災地で役立てていきたいという方針で今やっているところでございます。

 ただ、安全性の確保というところもおざなりにはできないので、ここはぜひ先生に御理解いただきたいのは、最終処分地と造成地に使うのでは少しやはり基準は考え方が変わってくるということはぜひ御理解いただければと思います。

秋葉委員 ぜひ、使える範囲を、処理の仕方を工夫することによって充実させていただきたいと思います。

 きょうは久しぶりなので、いろいろなことを伺おうと思ってちょっと時間がかかってしまいましたので、次の質問に移りたいと存じます。

 先般、中央防災会議の研究チームが、首都直下型の地震に対応して、やはり中央政府機能の代替地をしっかり確立する必要があるんじゃないか。具体的には、大阪や名古屋、福岡、仙台、札幌の五都市を対象としております。

 この議論というのは、まさに古くて新しいといいますか、新しくて古いといいますか、何度も過去の地方分権改革の流れの一環の中で、首都機能の移転でありますとか、また仙台も重都構想というのをかつて発表いたしまして、例えば夏の暑い時期は松島に第二国会議事堂をつくって、そちらで涼しいところで議論をするということがあってもいいんじゃないか。まさにこれが、首都直下型のような災害に遭ったときには、フィリピンプレートと太平洋プレートで同時に大きな被災を受けることはないだろうという構想の中で、ここ三十年も四十年も議論されてきて、今回もまた同じ議論が出てきたなというのが率直な感想なんです。

 しかし、今回のこれほどの千年に一度の大きな震災を契機に、従来は本当に検討して終わってきたという歴史があるわけですけれども、何も私は地元仙台にと言うつもりはありません、やはり、この首都機能の代替地というものを準備しておくということは、本当にこれは国家的な課題に位置づけて今度こそ本格的に取り組むべきだと思っておりますが、政府の考え方を端的にお答えいただきたいと思います。

奥田副大臣 さきの七月十九日、内閣府の方の中央防災会議の第十二回会議で、中間取りまとめとして、今先生お話しの、各地点というものを挙げての首都のバックアップ機能の検討ということを表明させていただきました。

 その中で、やはり政府としては、業務の継続計画というものとともに、首都直下、あるいは東海、南海、東南海、そして火山という大きな災害の場合の想定のもとにシミュレーションをさせていただいているわけでもあります。

 このバックアップ機能というものは、今出た地域というのは、ブロックごとに、大きな広域災害のときの本部機能、災害本部機能を持つところとして想定されている。また、その中で、首都圏以外のバックアップ機能というものを持たせることができないだろうかということで、この先、引き続きの検討事項として中身を明確にしていくという次のプロセスに移りたいと考えているところであります。

秋葉委員 ぜひ、今度こそは本格的に取り組んでいただきたいということを強く申し上げておきたいと思います。

 ちょうど時間が参りましたけれども、東日本大震災事業者再生支援機構、先般、所要期間を百八十日から九十日に、総理の肝いりで短縮をしていただいたことは大変評価ができますし、感謝を申し上げたいと思います。

 直近の数字で、四百七十二件の相談をいただいたうち、おかげさまで何とか五件認定をいただいているところまで来ましたけれども、全体の数からいえばまだまだ不十分だと思っております。

 私ども、この事業に五千億の予算を計上しているわけでありますから、予算規模から見ても、まだまだ、相談件数はそれなりにふえてはおりますけれども、決定の企業が、この一年四カ月、実際、運用が始まったのはことしの三月五日からでございますけれども、大変不十分だと思っております。現場の職員の皆さんには大変頑張っていただいておりますが、ぜひ政府としても一段の後押しをしていただきますことをお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

古賀委員長 次に、石原洋三郎君。

石原(洋)委員 国民の生活が第一・きづなの石原洋三郎でございます。

 本日は、質問の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。

 早速、質問に入らせていただきます。

 全国に避難されている方たちの支援をどのように考えているのか、お伺いいたします。

 大多数の福島県民が避難生活を余儀なくされております。今までは隣近所のつき合いがあったわけでありますが、挨拶もなくなり、孤独を感じる方が多数います。都市部の民間賃貸アパートで暮らしていれば、見知らぬ土地で、挨拶もなくなり、孤独を感じます。

 受け入れ先での自治体による支援、避難元自治体から避難者への連絡、国からの支援、これが大切であります。どのように取り組まれているのか、お伺いいたします。

平野(達)国務大臣 委員も御承知のように、今、福島県内から県外には約六万二千人の方々が避難をされております。おのおのの自治体が、町民がどこに住んでいるのか、こういったことについては把握をしておりまして、さまざまな、町の広報紙等々についての情報は提供をしているものと承知をしております。

 そのほか、NPOさん等々が積極的に活動いただいておりまして、地域の交流の場をセッティングして交流を深めるとか、そういった取り組みをやっておりまして、政府としても、そういった取り組みには支援をしております。

 しかし、何といっても、受け入れの自治体のさまざまな支援がございまして、その中で、県外に避難している被災者の方々が異口同音に言っておられるのは、本当に受け入れの自治体の皆様方にはお世話になっていますという感謝の言葉は、どこへ行っても聞きます。

 ただしかし、これから長期になった場合に、いつまでも、その自治体の御好意あるいはNPOさんだけの対応にお任せするわけにもいかないという面も出てまいりますので、いわゆる被災自治体とも、あるいは福島県ともこれから協議をしながら、どういった支援が必要かということについてはきちんと議論しながら、県外に出ている被災者に対する支援もしっかりやっていくことが大事だというふうに思っております。

 あわせて、これから賠償の問題についての説明会が始まりますが、まずは福島県内で開催させていただきますけれども、県外に、これは北海道から沖縄まで広がっておりますが、こういった方々にもできるだけきちっとした情報が入るように、説明が行き渡るように、これは、行って説明するというのは難しいかもしれませんが、いろいろな手法を考えながらやっていきたいというふうに思っております。

石原(洋)委員 避難者からいたしますと、今回、避難を余儀なくされたのが、国策である原発事故によって避難を余儀なくされているわけでありまして、もちろん、受け入れ先の自治体でいろいろしていただいて感謝はしているんですけれども、やはり原因元の国が積極的に被災者にかかわってもらいたい、そういう気持ちが非常に強いので、国が積極的に説明会を開催していくなど、ぜひ今後ともお願いいたします。

 また、今回の震災はPTSD症候群が非常に強いという調査結果もあります。全国に避難された方々の心のケアをどうするのか、お伺いいたします。

 東電に対する賠償に委ねればいいというわけではありません。政府の姿勢は、原発被災者の対応を東電に全て丸投げしているというようにしか思えないわけであります。自主避難者に対する支援も明確でないです。東電原発事故子ども・被災者支援法の運用もあわせて、どのように考えているのか、お伺いいたします。

平野(達)国務大臣 特に被災者の心のケア対策、これは、賠償というお金の問題とは別に、しっかりとした対応が必要だというふうに思っております。

 厚生労働省では、平成二十三年度の第三次補正予算の措置を受けまして、まず岩手、宮城、福島三県に心のケアセンターを設置しまして、訪問支援等々を積極的に行っております。

 あと、県外避難者でございますけれども、これら三県以外では、都道府県の精神保健福祉センターや保健所において相談対応等を行っております。

 それからあと、相談活動の質の向上を図るため、精神保健福祉センター、保健所等に勤務する医師、保健師等を対象としたPTSD対策専門研修を国の主催で行っております。

 それから、昨年、災害時こころの情報支援センターを設置しまして、被災地を含め、全国の心のケア活動の支援を行っているところであります。

 あと、NPOさん等との連携も引き続きしっかり図っていきたいと思っておりますし、委員から御指摘のあった、議員立法により整備された子ども・被災者生活支援法に基づき、今この基本方針の検討を行っておりまして、基本方針ができますれば、この方針に沿った対応をやらせていただくことになるというふうに思います。

石原(洋)委員 被災者の方からいたしますと、被災者から行政の方に行っていろいろ相談をするということではなくて、やはり行政から被災者の方に、もちろんいろいろ、個人情報保護法とかあるかと思いますけれども、やはり、事故によって、行政の方が被災者に対して積極的に接点を見出すんだ、そういう取り組みを今後ともぜひお願いいたします。

 飯舘村におきまして、八月一日、仮置き場の着工がなされます。二年間かけてつくるということですが、遅過ぎます。二年もかけてつくれば、仮置き場ということにもなりません。それでは中間貯蔵施設ではないでしょうか。一年前に村から仮置き場所の提示があったにもかかわらず、今までされず、一体何をされていたんでしょうか。村の人たちも怒り心頭です。

 仮置き場について、なぜ今まで着工しなかったのか、なぜ二年もかかるのか、お伺いいたします。

高山大臣政務官 石原委員にお答えいたします。

 飯舘村におかれましては、仮置き場の場所を決めていただきまして、本当にありがたいと思っております。

 昨年末に、周辺住民の方々から御理解いただきまして場所を決めさせていただいたんですが、御存じのように、大変急峻な山の中の国有地でございまして、雪解けを待って航空測量を行うなど、今準備をしてきたところでございます。

 今、二年という御指摘でしたけれども、当該国有林の中では比較的平たんなところもございますので、まず一期目の工事ということでは、近々、もう八月から御指摘のとおり工事が開始されまして、十月末には完成をいたします。さらに、その他の部分は地形が急峻であるということもございます。そこに対して、飯舘村の議会の方から、安全性対策を万全にやってほしいというようなかなり細かい御要望もいただきましたので、それに一つ一つきちんと応えながら、測量したり、ボーリング調査などを丁寧にやらせていただきました。

 その結果、平成二十五年の半ばには一部搬入を開始できるということになっておりますので、我々も、確かに遅いという御指摘もいただいておりますけれども、急ぎながら今やっているということでございます。

 また、ここは中間貯蔵施設ではないということは、念のため申し上げておきます。

石原(洋)委員 農地についてお伺いいたしますが、飯舘村の農地の剥ぎ取りについて、五千ベクレル以上の地域あるいは二十ミリシーベルト以上の地域において実施されるとのことであります。五千ベクレル未満であれば反転耕とのことであります。

 村では千ベクレル未満を目標にしておりますし、年間五ミリシーベルトを目標にしております。基本的に、恐らく村の目標でやったとしても、村民は希望をなかなか見出せないような状況であると思います。そこでさらに国が村よりも緩い目標でやったならば、誰も帰りたくないと思います。そもそも年間の被曝線量は一ミリシーベルトです。

 村民の政府に対する不満というのは頂点に達しております。なぜ誠実に対応してくれないのか。なぜ、復旧作業に当たって、真剣に村の要求を受け入れ、対応をしてくれないのか。この点についてお伺いいたします。

高山大臣政務官 石原委員にお答えいたします。

 御存じのとおり、飯舘村、非常に線量の高い地域も多く、町の方にも今大変御苦労いただいております。そして、御指摘のとおり、こちらは国が直轄で除染をする除染特別地域でございます。ですから、村とも御相談の上、この特別地域内の除染実施計画というのを五月二十四日に策定させていただきました。その中では、農用地につきましては、関係機関と連携して、その特性を踏まえた除染等の措置の方法等について検討した上で、遅くとも平成二十五年度内を目途に除染の措置を実施するということにさせていただきました。

 今御指摘の剥ぎ取りですとか反転耕といった方法につきまして、こういう農地除染の方法や営農支援による対応も含めて、今、農水省と連携しながら対応を進めさせていただいているところでございます。

石原(洋)委員 古くなった作業場や納屋、老朽家屋の除染がなされないと伺っております。解体費用を国や東電が持ってでも実施すべきではないでしょうか。母屋の近くにあって高線量であれば、やはり除染が必要です。裏庭の木も、高線量で、同様です。なぜ伐採されないのでしょうか。

 国が誠実に対応してくれないから、村民は納得できず、飯舘村では説明会も中止になりました。国は、村民を村に帰したいのでしょうか、帰したくないのでしょうか。誠実に対応するよう求めますが、お伺いをいたします。

高山大臣政務官 石原委員にお答えいたします。

 まず、国が除染をして線量を下げて、そこに御帰還いただくというのが、今もう我々の職責であるというふうに任じております。

 その上で、今御指摘のとおり、飯舘村の中には老朽化した家屋ですとかこういったものが多数存在するということが今明らかになってまいりました。そしてまた、そういった老朽化しました家屋などは、今までの除染ではなかなか困難というようなことが今また明らかになってまいりました。そして、これらの建物等の解体、修復には、通常の除染の措置以上の、数倍以上の労力や時間がまた必要であるということも今明らかになってまいりました。現在実施している除染事業では対応できないため、今後、何らかの対応を考えなければいけないというふうにもちろん思っております。これは大変申しわけないなと思ってはおります。

 そして、さらに今御指摘の、裏庭の木というのをいぐねと飯舘村で言っている、あの囲まれている地域だと思いますけれども、こちらに関しましては、当該裏庭や、またその周辺の線量、あるいは場所の状況など、かなり個別で判断していく必要があると思っておりまして、現在、住民への同意取得の際にお一人お一人丁寧に説明をして、適切な方法で除染をしていきたいということで今進めさせていただいております。

石原(洋)委員 村民からいたしますと、結局、避難を余儀なくされたということでありまして、原発政策を推進してきたのが国である、避難指示を出したのも国である、そういう中で、人災であるわけでもありますので、非常にそのスピードが遅いという印象があります。

 本来ならば、昨年の段階で、仮置き場が提示された段階ですぐ着工していただいて、例えば、冬が来る前に作業場を、仮置き場をつくってもらうとか、あるいは、どうしても住宅の除染が必要であるならば、冬、雪があるときにその同意を取りつけていただくとか、冬、雪の間に説明会を開いていただくとか、そういうことをしてもらうべきだったと思うんです。

 もう既に震災が発生してから一年五カ月、六カ月たって、まだ復旧作業の途中なんですね。復興ではないんです。復旧で、事故収束がまだされていないわけでありまして、事故のこの放射能、広がってしまった放射能をまず取り除いていただきたいというのは、あくまで復旧作業の中でありますので、迅速にやっていただきたいということを強く申し上げたいと思います。

 次に移りますが、森林の除染をどうするのかということをお伺いいたします。

 地球温暖化対策のための森林吸収源対策、毎年五十五万ヘクタールを目標にされていたかと思いますが、その割合を阿武隈高地を中心に多目に割り振っていただきたいと思いますが、お伺いをいたします。

郡司国務大臣 石原委員にお答えをしたいと思います。

 除染は大変重要なことでございまして、今は住居近接のところを中心にやらせていただいております。環境省が主管で、私どもも、技術指針を出したり、いろいろな意味での連携をとらせていただいております。それ以外のところのことについてはどうするんだということで今環境省の方で検討しておりますから、私どもも、それを受けて、県の方とも十分連携をしながらしっかり取り組んでいく。

 間伐そのものは、除染との深いかかわりがございまして、拡散を防止するとか、あるいはまた低減そのものにもつながるというふうに思っておりますし、先ほど言いました、別な意味で地球温暖化の防止等もございます。

 そういうことでございますから、県の方の考え方を十分に取り入れて、昨年の三次補正、そして本年度の当初予算で、県の要望した、いわゆる満額について、今予算を立てていただいております。

 そういうことでございますから、進捗状況を見ながら、地元の方とさらに相談をさせていただきたいと思っております。

石原(洋)委員 和牛農家についてお伺いいたします。

 和牛農家に対する賠償支払いが非常に遅いです。しかも、ようやく支払われても五割しか入ってこない状況で、運転資金にもならない状況です。生活もあります。生活資金で終わりです。このままでは、和牛農家はどんどん廃業に追い込まれます。早急に賠償の支払いを求めますが、お伺いいたします。

郡司国務大臣 全体からすれば、福島だけを見ると八割以上の賠償が既に行われておりますけれども、今御指摘がありましたように、この和牛の関係、特に下落をしている分については、五割程度にとどまっているというのが現状でございます。

 このことにつきまして、三つ段階がございましたけれども、昨年八月までの請求については全額お支払いをさせていただいております。九月から十一月までの請求については約九割。そして、昨年の十二月から本年四月、これがまさに五〇%というようなことになっております。

 救済の観点からも迅速に賠償が行われることが重要でありますので、私ども、これまでも東電と九回の話し合い等を行ってまいりました。確認作業がおくれている、つまり、積算のことでありますとか、あるいはブランド価格の問題について、若干今意見の相違等があるようでありますから、私どもも、中に入ることによって、できるだけ、請求をされた方々の思いのもとに、早期に支払われるように取り組んでまいりたいと思います。

石原(洋)委員 餌の購入に対する賠償や堆肥に対する賠償も置き去りです。今までは、堆肥を近所の農家に売っていて、それを収入にしていましたが、それができない。堆肥を仮置きせざるを得ない状況です。東電も、追加的費用については全く認めようとしません。国は東電任せや現場任せ。堆肥などの処理についてどのように考えているのでしょうか、国は支援をしないのでしょうか、お伺いをいたします。

郡司国務大臣 お答えをさせていただきます。

 事実関係、少しお時間をいただきたいと思いますけれども、まず代替飼料の方の関係でございますが、飼料供給支援につきまして、発災直後から、緊急的な飼料需要に対し家畜改良センターから約千四百トン、無料支援を実施してまいりました。あわせまして、被災地以外の地域の余剰の飼料というものを把握しておりますけれども、約五千トンございます。これを要請に応じてあっせんするような体制を整えております。

 また、牛肉、稲わら等から暫定規制値を超える放射性セシウムが検出されましたことを踏まえて、実質的に畜産農家の負担なしに代替飼料が供給されるよう、昨年の八月五日から、農畜産業振興機構を通じまして畜産農家への飼料の現物供給を行っているということは御承知のことだろうというふうに思います。この対策につきましては、岩手、宮城、福島、茨城で活用されておりまして、福島県につきましても利用をされております。

 このほかに、堆肥等の問題がございます。堆肥等は四つぐらいの区分がありまして、八千超、四百から八千まで、それから四百以下、こういうところのそれぞれの段階についてやっていかなければいけない。一番高いところは国が、そして中間のところは市町村が、そして四百以下のところはこれまでと同様の形をということでありますけれども、いろいろと現実にそごを来しているということもありますから、私どもでそれぞれ、国、市町村、そして流通の段階におきましても、できる限りのことをしていきたいというふうに思っております。

石原(洋)委員 そもそも、今まで、和牛農家は、やらなくてよいような仕事をやらされております。賠償の手続もそうであるし、餌の入荷あるいは堆肥の処分、原子力災害で相当な事務手続がかかっております。これらの手間暇だけでも相当なストレスですが、精神的苦痛部分は認められず、やる気もなくなります。さらに、全農家において牛肉の検査が行われますが、基準値内に入らなければ出荷もできない。牛の出荷時期を過ぎても出荷ができず、飼い直ししなくてはならない状況です。

 なぜ和牛農家がこれほど苦しむのでしょうか。何でも東電、東電ではないです。政府は和牛農家に対し何を支援してくれるのか、お伺いをいたします。

郡司国務大臣 原則的に申し上げれば、やはり東電による賠償というものはきちんと行わせるということだろうと思います。

 それ以外に国の方で行っておりますのは、昨年の八月以降でありますけれども、出荷制限に伴い資金繰りが悪化した福島県等の肉用牛肥育農家を緊急に支援するために、飼育する全ての肥育牛一頭当たり五万円の緊急支援金、これは既に交付をされております。肥育牛の価格が下落した場合に価格下落分を支援する対策も行っております。

 さらにまた、出荷制限県における出荷遅延肥育牛の実質買い上げを支援する対策、合わせて約八百億円ぐらいでございますけれども、これは国のもとで行っております。ただ、福島県については、一頭当たり五万円の緊急支援金を交付する対策のみ、今現在実施をしているような状況でございます。

 さらに、これまで四半期ごとに支払われていたマルキンの関係でございますけれども、今、現状に合わせまして一月ごとの支払いという形で、国の方もしっかりと支援をさせていただいているところでございます。

石原(洋)委員 次に移ります。

 流通業者に対する適切な指導を行っていただきたいと思います。

 実害とも言われるような風評被害、ことしは昨年以上に厳しい状況です。昨年は応援フェアが多数ありました。しかし、ことしは応援フェアがなくなる一方で、じわじわと風化が進んでおります。そして、福島県の悪いイメージだけが残っております。この払拭に取り組んでいただきたいですし、実際に放射性物質が検出されず、NDであったとしても、妥当な価格で売れないです。流通業者の中には、価格下落分は東電から賠償が支払われるからいいでしょう、そのような発言もあって、生産者が大幅に買いたたかれているという状況もあります。

 生産者は一生懸命働き、丹精を込めてつくられております。政府の強力な指導や支援を求めますが、お伺いをいたします。

郡司国務大臣 今のことについては深刻に受けとめていかなければいけないというふうに思っております。やはり生産者が、賠償によるということだけではなくて、みずから生産したものがきちんとした評価を受けて市場で流通をし、消費者の皆さん方に食べていただけるということが一番大事なことだろうというふうに思っています。これまで以上に正確な情報を各団体、地域等にもしっかりと広げていきたいというふうに思います。

 食べて応援をしようということの取り組みが少し弱まっているのではないかという御指摘でございましたけれども、相当数、現在も続いております。これからも一生懸命やろうと思っておりまして、行われているうちの四割から五割近くは福島の関係のものが扱われております。これらについてもしっかりとまた取り組みをしたいと思います。

 それから、いろいろな広報をする際に、政府のつくったもの、ポスターとか何かだけではなくて、現在、実際に福島県でもすばらしいチラシ等をつくっていただいております。こうしたものもあわせて頒布をいたしまして、理解を広げていきたい。

 これらの活動については、これからも、食べて応援しよう、しっかりとやらせていただきたいと思っております。

石原(洋)委員 この価格下落が本当にずっと続いておりまして、農林水産業者初め、観光業もそうですが、悲鳴を上げておりますので、ぜひよろしくお願い申し上げます。

 質問の機会をいただきまして、ありがとうございました。

古賀委員長 次に、畑浩治君。

畑委員 国民の生活が第一の畑浩治でございます。

 本日は、新党として初めての質問の機会でございまして、私は、今回の政局でこういう新しい党という船出になりましたが、復興に関しては政局の具にされるべきものでもありませんし、そして、これは各党会派一丸になってやるべきものだと思っております。そういう意味で、平野大臣と連携しながら、しっかりと復興に邁進させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。

 まず、消費税増税関連の法案についてちょっとお聞きしたいんですが、実は私は、消費税の今の段階での増税の議論及び再来年またその次の年の増税ということには慎重であるべきだという思いがあり、反対をして、今こういう立場になりました。

 というのは、これはいろいろな理由がございます。ただ、被災地の議員の立場からして、やはり非常にまずいと思うのは、日本全体のこういう景気の中で消費税を増税すると、景気に悪影響があるわけですが、それが被災地の支援の支障になる、被災地を支える日本全体の復興、その再生について支障になるという思いがあったからであります、これは一般論ですが。

 そして、さらにまずいことに、この二、三年で被災地の住宅がどんどん復興して、被災者の方の住宅が建ってくるわけです。そこで、三パー、五パー上がってくると非常に大きな負担になってくるということで、地元では大変不安が高まっているわけです。そこのところの手当てについては、これは先日、野田総理が岩手県に来られたときに、被災者の住宅再建についての負担の軽減を検討するということをおっしゃっていただきました。

 今までの議論の中で、住宅については、一般論として、住宅ローン控除を使って、またこれを拡充するということも含めて来年度の税制改正要求で議論しましょうということになっておるわけですが、被災者の住宅ということについて、そこはどのような検討がなされるのか。つまり、一般的な住宅の負担軽減の深掘りでいくのか、あるいは別の手法かというのがあるんですが、いずれにしましても、一般の住宅の負担軽減よりもさらに被災者向けでしなければいけないと思いますが、そこのところの方針をお伺いしたいと思います。

奥田副大臣 お答えさせていただきます。

 被災者の方々の住宅再建の支援という観点からは、これまでも税制において、あるいは融資において、そしてまた生活再建支援という形で行わせていただいているということは御承知のことと思います。そして、消費税法改正法案の提出に当たっては、また政府として配慮を行うということも、今、畑議員のお話しのとおりであります。

 ちょっと文言を読ませていただきますけれども、「消費税の税率の引上げに当たっても、住宅を失った被災者の方々が恒久的な住まいを確保する際には、地域全体のまちづくりを進める中で支援を行うなど、被災者の方々の負担緩和への配慮を行う。」という方針を決定しているところであります。

 具体策として、税、予算どちらの措置か、あるいはそれを混合したものかということは、これから住宅政策全体とも絡んでくることでありますけれども、被災者の方々の住居の安定確保、このことは、生活再建にも、また復興にも大切な要素となっておりますので、また万全を期して取り組ませていただきたいと思います。

畑委員 心強い答弁でございます。しっかりとお願いしたいと思います。

 次に、NHKの受信料の免除ということでお伺いしたいんですが、実はこれは、いろいろな料金の減免というのはもちろん議論があって、先ほど来も議論があるんですが、私、ある被災地の首長から、NHKの受信料について減免してほしいという要望を受けました。

 これは、昨年は私も存じております、減免があって、延長されてやった。今は期限が切れている。ただ、さはさりながら、これは、仮設住宅に入っている方で仕事がある人はいいんです、仮設住宅に入っている人で仕事のない方、生業の糧のない方はやはり引き続き支援の必要がこういう料金分野ではあるんだろうと思いますが、その具体的な例が、私が端的に聞いたのがNHKのことでありました。

 これは減免の対象ということで、被災者のみんなということではないんです。仕事のない人で仮設住宅に入っている方だと思いますが、そういう方に対する減免を検討いただきたいんですが、いかがでしょうか。

森田大臣政務官 お答え申し上げます。

 先生もそれは御存じのとおりだと思うんですが、受信料免除におきましては、放送法六十四条の規定におきまして、総務大臣の認可を受けた基準で運用されております。この基準におきましては、被災地におきましては、原則は二カ月ということだったんですが、今般の大震災でございますので、昨年三月、六月、八月と三度の総務大臣の承認手続を経まして、累計八カ月間、かつて最長の免除期間というものを全般においてとらせていただきました。

 もちろん、それで十分かどうかと言われますと、いろいろ議論があると思います。ただ一方で、ほかの公共料金との比較ということを考えていきましても、例えば電気は、東北電力が最大六カ月間の基本料金部分の免除だったり、ガスは、仙台市ガス局さんのお話でいきますと六カ月の基本料金、水道も、仙台市水道局さんは一カ月間の基本料金ということですから、おおむねの公共料金と比較してNHKが著しく劣後しているわけではないというふうに思っております。

 もちろん、生活の糧がない方に関しては、これは被災地に限らず、生活保護等の公的扶助受給者という要件に合致すれば全額免除の措置はとらせてもらっておりますし、これから先のいろいろな運用というところでNHKが自主的にさまざま判断していくとは思っております。

 事実関係として、昨年の発災から二十三年度末までに四十七億円の減収というものは一応こうむりながら、それでもできるだけ視聴者の方々に貢献したいという気持ちは持っているということは御理解賜りたいというふうに思っております。

畑委員 そこは総務省としてNHKに指導するお気持ちがあるのかないのか。

 というのは、これは私もNHKの受信料免除基準を持っておりますが、今おっしゃったような公的扶助受給者、市町村民税非課税の障害者、災害被災者ということになっております。私は、市町村民税非課税の障害者の方が対象になっているのであれば、災害被災者であって、かつ市町村民税非課税の人ということであれば均衡はとれるし、一律にこういう生活が苦しい人を免除していくことと、災害被災者は期限があるわけですが、そこで仕事がない人を支援することとは、バランスを考えると、そういう基準を持って本当はやるべきだろうと私は思います。

 これは後ほどの議論になりますが、免除でできないのであれば、いろいろまたすき間を埋める財政制度というのも議論になるとは思うんですが、いずれにしましても、そこは、ほかの公共料金が云々とおっしゃいましたが、ほかの公共料金だって、全体を把握しながら、これでいいのかという議論を本当はすべきなんですよ。そこを一律にそういう基準で議論してこなかったのが私は問題だと思っております。

 さはさりながら、そういうことだから例にしてほしくないと私は思うんですが、今申し上げた、市町村民税非課税の災害被災者を免除とするということについての御見解を伺います。

森田大臣政務官 今までの放送法あるいはそれに基づいた基準の中で、市町村民税の減免世帯という話が、今まで規定になかったものですから、いろいろな意見があるということを受けとめて、議論すべきは議論をして、NHKとも相談ということはあり得ると思います。

 あともう一つ申し上げたいのは、最終的に受信料を徴収するという手続は、もう先生御存じのとおり、受信契約をして、そして受信料を徴収する、いただくという話になると思うんです。その中で、私も全部何もかも知っているわけではありませんけれども、仮設住宅なり被災地において、料金の払う払わないの著しいトラブルというものは、現状においてそんなに発生しているとは伺っておりません。

 またいろいろなことを御指導賜れればというふうに思っておりますし、自分たちも真剣に議論したいと思っております。

畑委員 これに引き続いて、NHKということではなくて、公共公益料金、電気、ガス、水道、いろいろありますし、また、先ほど来、小野寺議員からあったような介護保険料の減免の延長とか医療の窓口負担の減免、あるいは国民年金保険料の減免ということも、いろいろ要望があるところではありますが、復興庁として、そういう賦課関係、料金関係について、被災地の住民のまさにそういう要望なり減免の状況等について把握して、統一的な方針のもとで何らかの検討を行ったことがあるのか、そして今後行っていこうと思われているのか、そこはいかがでしょうか。

平野(達)国務大臣 各被災地には復興局あるいは支所の職員等々が定期的に出かけまして、当該自治体のさまざまな要望、あるいは仮設住宅に住んでおられる方々の要望等々については、適宜、逐一と言っていいかと思いますが、酌み上げているつもりです。そしてまた、私自身も被災地域には定期的にお邪魔をさせていただきまして、その状況の中で、例えば先ほど言った保険料の問題、それから公共料金の問題等々についての仮設住宅に住んでおられる方々の要望も伺っております。

 そういった要望を聞く中で、必要なものについては各省庁と連絡をとらせていただきながら、対応しなければならないものについては対応する、そういうことをやっておりまして、これからもこのことはしっかり貫いていきたいというふうに思っております。

畑委員 よろしくお願いいたします。

 復興庁は、他の省庁より一段高いところに立って、そしてワンストップでやる省庁でありますので、必要に応じて、まさに各個別省庁の話だということが実はレクのときにあったんですが、そういうことを言わずに、しっかり復興庁でハンドリングしていただきたいなと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

 次に移りますが、まちづくりについて、事業手法が違いまして、これは大臣もよくお聞きになっていることですが、同じ市町村の中でいろいろな事業手法を使うことによって支援の内容が違って、住民の間での合意をとるのが苦しいということも実は聞くところです。

 端的に言うと、防災集団移転促進事業、これは、制度の趣旨から私も理解しますが、かなり手厚い、ありがたいことでやっていただいて、用地買収に伴う譲渡所得税の特別控除の対象になったり、あるいは土地取得とか住宅建設について利子補給があったりということになります。一方、漁業集落防災機能強化事業、いわゆる漁集ですが、これとか、あるいは他の一般事業、区画整理も含めた事業についてはそういうものがない。これを合わせるようなことができないのか、まず取っかかりでそういうことをお聞きしたいと思いますが、そこはいかがお考えでしょうか。

平野(達)国務大臣 制度によって、例えば住宅取得に係る利子補給がある、ないとか、そういったものの差があるのは事実でございまして、この差があることによってさまざまな権利調整をするときに大変苦労している、何とかならないかという要望はいろいろな地域から繰り返し繰り返し受けております。

 このことについて我々もさまざまな観点で検討しておりますけれども、しかし、こういった制度に差があるというのは、一つは、例えば防集に参加する方と、それから土地区画整理事業に参加する方々の負担が違ってきます。その負担が違ったことによって、やはり支援についての厚みも違うといった性格もございまして、制度のそれぞれの特徴を生かしながら、うまく組み合わせていただいて活用をしていただくようお願いをしている、あるいは指導しているというところであります。

畑委員 実は、まさに制度の趣旨が違うのでそういう答えが来ると思いましたし、私も制度をやったことがあるので、そこは理解できるところです。だからこそ、実は、多分制度を合わせるよりも、先ほど来いろいろな小野寺議員の議論を聞いていて思ったんですが、制度のすき間を埋めるような、やはり自由度の高いお金をしっかりと措置できないのかなという思いがあります。

 つまり、復興が進む段階で、実はそういうのがどんどん出てきますよね。こういうところに使いたいんだけれども一々制度にすると大変だとか、その都度フレキシブルにやりたいとか、そういう制度が欲しいな。端的に言うと、私は、復興基金ですね、総務省の取り崩し型の復興基金を拡充するなり、そこの財政措置を拡充、ふやしていくなり、要件を変えていくということが一番実務的に現実的ではないかなという思いがあるわけです。

 そこについて総務省さんのお考えを、頑張っていただきたいんですが、増額も含めて、いかがでしょうか。

米田政府参考人 復興の取り崩し型の基金でございますけれども、今お尋ねであったとおり、いろいろな制度の穴埋めをするとか、独自の費用が必要だろうということで、昨年度、特別交付税によりまして、被災県に総額一千九百六十億円を措置したものでございます。

 これの原資となっております特別交付税、地方の共有財源として、御承知のとおり地方交付税の六%ということでございまして、昨年はその全体の枠の中で措置をさせていただいております。

 もう一つ、自由度のあるものといたしまして震災復興特別交付税がございます。これは通常収支とは別枠で確保をされているものでございますけれども、御承知のとおり、これは、総額十九兆円程度とされております復旧復興対策の規模の枠がございまして、これの検討も踏まえながら増額等の措置を講じることについて検討していくことが必要だろうというふうに思っております。

 各県の方から、復興基金の増額、御要望がございます。先ほど申し上げましたように、全体の財源確保の観点、さらに国庫補助制度による対応や被災団体における事業の実施動向等を踏まえまして、今後、復興庁を初め関係省庁とも連携をしながら、どのような対応が可能か検討すべき課題というふうに現状は認識しております。

畑委員 ありがとうございます。

 まさに、復興交付税とか復興基金、被災地域の復興の状況に応じてきめ細かくできるわけですし、事業制度の違いによる格差にも対応できる。そして、今後いろいろ進んでいった段階で、地域の経済とか住民生活の安定にも使えるということで、さっき私が質問した、要は、事業の制度の支援の違いを埋められるし、あるいは、公共公益料金の減免の要望があった場合には、むしろそうやってお金を給付することで対応できる余地もあるのではないかな、使いでがいいんじゃないかと思います。

 ちょっと、これは実は大臣には質問通告しておりませんでしたが、そういう、すき間を埋める自由度の高いお金の必要性について、決意というか、ぜひとも、復興庁もいろいろ考えて頑張りたい、後押ししたいという御答弁があればありがたいんですが。

平野(達)国務大臣 私どもにしますと、効果促進事業はそういう目的でつくった支援制度だというふうに思っております。ただ、議論が今、個人の住宅の再建にどこまで支援をするかというところにかなり多くの議論というか、自治体でもそこのところに非常に悩ましい問題を抱えているということでございまして、そこに対してどのような支援をするかということについては、これはこれとして議論が必要だと思います。

 あと、そのほかに、基金の積み増しをしようというような要望も各自治体から出ておりまして、これから復興が本格化する中で、そういった要望を踏まえながら、必要な施策については検討して、追加施策が必要だということであれば追加施策を講じていきたいというふうに思っております。

畑委員 ありがとうございました。引き続き、平野大臣の強力な、的確なリーダーシップをお願いしたいと思います。

 さて、最後の質問にさせていただきます。

 原木シイタケの補償の件でありまして、これは今、風評によって値下がりになって、生産を諦める方とか植菌数を減らす方も出ているわけです。ある人は、私の地元で、やはり森林組合を通して出荷しているわけですが、昨年出荷した干しシイタケの風評被害補償は昨年九月以降に出荷したもののみで、それ以前に出荷したものについては対象にならないと言われたそうです。そういう運用のようです。

 実は、岩手県の場合は、四月から採取が始まって、五月が最盛期で、大体七月ぐらいまで続くわけです。特に、森林組合経由での出荷業者は、六月、七月には岩手県では品評会があって、要は九月前に出るわけですよね。そういうことを考えたときに、何を基準にして九月以降にしたのか。端的には、九月以前のものもしっかり補償すべきじゃないかという問題意識なんですが、その点、いかがでしょうか。

柳澤副大臣 お答えさせていただきます。

 委員御指摘のように、シイタケの風評被害は、中間指針では指定が六県だったわけです。ただ、明記されていない岩手県、宮城県についても出荷制限が公表される中で、風評被害と認めて賠償するということが決定をされました。特に岩手県に関しては、平成二十三年八月下旬以降のシイタケの品質を不安視する報道や市場価格の下落を踏まえて、平成二十三年九月にさかのぼってシイタケの風評被害の賠償を行っています。

 ただ、委員御指摘のように、東京電力に対しては、岩手県の、平成二十三年八月以前であっても風評被害があれば賠償を行わなければいけない。ただ、それには原発事故との相当な因果関係を確認するということになっておりまして、これをきちんとした上で、被害者の実情をよくお伺いして、被害者の立場に立って対応するように東京電力に強く指導していきたいというふうに思っております。

畑委員 価格下落があって、かつそれが原発の事故によるものとの相当因果関係と言われるとつらいんですよね。

 だから、私は、普通は、三月十一日以降値段が下がっているならば、そこの立証は必要ですが、原発事故によるものだと因果関係を推定していいんだと思いますよ、裁判ではありませんから。そういう運用をした上で、しっかりと東電を指導していただきたいというのと、あと、やはりいろいろな資料を集める場合に、そんなに負担にならないような資料、価格下落ぐらいでいいと思うんですが、そこを単純にして、被害者に寄り添って、ごちゃごちゃ手間をかけないような、そういう指導と運用をぜひともお願いしたいと思います。

 質疑の時間が終わりましたので、質問するつもりだったんですが、最後、要望だけ。

 中小企業グループ補助金、先ほど来話があって、大変いい制度で要望も大きいです。でありますから、予備費とか補正とか来年度の予算という議論がありましたが、ぜひとも措置をしていただくよう、また平野大臣にはこの点も、経済産業省も含めて、リーダーシップと後押しをお願いしたいと思います。

 そして、あと、グループ補助金の採択がだめだったところに対する説明もしっかりしていただきたい。聞くと、だめだったという話が文書で来て、口頭で、電話で、たくさん出たから審査した結果、優先順位をつけて、あなたはだめでしたという説明にもつかない説明があったようなので、こういうところをよくすればいいですよとは言えないと思いますが、少なくても定性的に、こういう審査基準でやりましたので、その中であなたはだめでしたぐらいは説明いただかなきゃいかぬと思うので、その点も、現場の県なんかをよろしく御指導賜りたいと思います。

 以上でございます。ありがとうございました。

古賀委員長 この際、暫時休憩いたします。

    午後零時十八分休憩

     ――――◇―――――

    午後四時開議

古賀委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。石田祝稔君。

石田(祝)委員 公明党の石田祝稔です。

 昨年の三月十一日の東日本大震災から五百日を超えました。いまだ復旧復興道半ば、こういうところでありますので、私たちもさらに努力を重ねてまいりたいというふうに思っております。

 また、改めて、お亡くなりになった方、また、今なお避難生活をなさっている方、心からお見舞いを申し上げたいというふうに思います。

 まず、二重債務問題についてお伺いをいたしたいと思います。

 これは昨年来、この二重ローン、二重債務について、やはり個人も、また企業者も含めて、新たな出発をするに大変重要である、こういうことで、産業復興機構という従前の組織も使ってというお話もありましたけれども、私たちは、そうすると、農業者や漁業者、第一次産業の方や医療関係者、福祉関係者はなかなか使いづらいということで、議員立法でも法律もつくりましたが、残念ながら、現状、余り進んでいないのではないか、こういうことでございますが、復興庁、それから経済産業省、また金融庁から、それぞれ現状と見通しをお示しいただきたいと思います。

平野(達)国務大臣 事業者再生支援機構の活動に関する御質問でございますけれども、この支援機構発足以来、池田社長を筆頭に被災地をかなりきめ細かく回りながら、案件の発掘等々に努めております。しかし、実際には、今の現状では、これまで五件の買い取りが決まったという状況でございます。まだまだこれからという状況でございますが、この背景には、もう御案内のように、グループ補助金、それから政策金融、仮設店舗等々の行政支援がきいているほか、あと、被災事業者は仮設店舗や仮設工場で営業を再開しているものの、全体の土地利用計画がなかなか決まらないということがありまして、仮設店舗から本店舗に移れない、そういう事情もございます。

 しかし、これから復興が本格化するに従いまして、こういった仮設店舗から本店舗への転換ということが進むに従いまして、二重ローン問題はこれから本格化すると思います。総理の先般の被災地訪問の際に、被災地の二重ローンの問題はこれからが本番との御発言がございまして、二重ローン処理のスピードアップに向けた方策を講ずることが重要と考えておりまして、通常百八十日程度必要とされる案件対応期間を九十日程度で完結するよう、復興庁、金融庁、中小企業庁が連携して支援機構の取り組みを支援し、金融機関や信用保証協会にも迅速な判断と処理を求めるとともに、金融機関の引き取り状況を支援機構に開示するよう要請することとしたところでございます。

 いずれ、これから、総理の言葉の繰り返しになりますけれども、二重ローン問題はこれからだというふうに考えておりまして、それに向けての体制をしっかりつくっていきたいというふうに考えております。

中根大臣政務官 経産省からもお答えを申し上げます。

 七月の十三日時点で、被災六県の産業復興相談センターにおいて、千二百八十一件の事業者からの相談に対応しており、そのうち、対応を終了したものは九百三十八件、引き続き対応を継続中のものが三百四十三件となっております。

 対応を終了した九百三十八件のうち、主な実績といたしましては、金融機関と条件変更等合意、債権買い取りを決定したものが九十七件、うち、債権買い取りを決定したものが二十三件となっております。また、各種制度の説明等や助言を行い、対応を終了したものが七百十二件、東日本大震災事業者再生支援機構に引き継いだものが九十四件となっております。

 他方、これまでのところ、金融機関による柔軟な条件変更や仮設店舗の入居、被災地の復興計画の進展待ち等により二重債務問題が表面化していないケースも多く、ただいま平野大臣からもお話がありましたように、二重債務問題はこれからが本番であると経産省としても考えております。

 こうしたことも踏まえて、当省といたしましては、復興相談センター職員が仮設店舗の被災事業者を戸別訪問し、センター及び復興機構の支援内容について説明を行ったり、案件処理の迅速化のため、被災事業者の事業計画の策定において外部の専門家を活用するなど、センターに対して実施するよう指導を行い、きめ細やかかつ迅速な対応を図っているところでございます。

 今後も、被災事業者の状況を見きわめつつ、センター及び復興機構による被災事業者支援について、東日本大震災事業者再生支援機構とも連携し、万全を期していく所存でございます。

大串大臣政務官 金融庁の立場から、個人版私的整理ガイドラインの関係でお答え申し上げます。

 当ガイドラインの利用につきましては、七月二十日時点で、個別の相談があった二千二百七十二件のうち、債務整理に向けて準備中の案件が合計で六百五十一件になっております。

 今大臣からもお話があったように、これまでの金融機関による柔軟な条件変更等々を踏まえてのことでございますので、これから二重債務問題に関する動きがさらに本格化してこようと思います。ですので、このような状況も踏まえて、私どもとしては、先般七月二十四日に、金融機関に対して、被災者の状況を一層きめ細かく把握し、ガイドライン利用のメリット等を丁寧に説明すること、そして状況に応じてガイドラインの利用を積極的に勧めること、こういったことの要請をいま一度、当庁として行ったところでございます。

 金融庁としましても、十分に実情を踏まえたきめ細やかな対応が重要と考えておりますので、引き続き、金融機関とも十分なキャッチボールを行いながら、被災地の復興のために全力で頑張ってまいりたいというふうに思います。

石田(祝)委員 それぞれが御説明いただきましたが、特に今、大串政務官がお話しになった私的整理の部分は、今までの整理と違って、手元に五百万円現金を残せるとか、また、義援金は別ですよとか、ちゃんと持っていていいですよとか、非常に有利、ある意味でいえば、大変厳しい中でも最大限次に向かってスタートができる、こういう中身であると思います。

 今、六百五十一件というお話もありましたけれども、現実に、成立件数は三十九件ですよね。そして、三十九件も、宮城が二十三件で、あと、岩手が五件、福島七件、こういうことで、六百五十一という数字はよくわかりましたけれども、成立が非常に少ないのではないか。その原因が、ある意味でいえば、被災された方の側に立って今までにない対策をやっているということ、これが余り理解されていないんじゃないのかな、こういう気もいたしますので、特段の御協力をいただきたい、御尽力をいただきたいと思います。

 それで、これは復興庁にお聞きしたいんですけれども、信用保証のついているものが、例えば以前は金融機関にもリスクをとってもらうということで、二〇%はリスクをとってくださいと。しかし、それでは進まない部分で、今回、信用保証協会がたしか一〇〇%保証する。そうすると、ここでいえば、持っていて代位弁済した方がいいのじゃないか、そういうことで進まないやにも聞いておりますけれども、そういう点も踏まえて、保証協会との関係で、さらに進めていくためにどういうことをお考えなのか、これは復興庁にお聞きしたいと思います。

平野(達)国務大臣 いわゆる保証つき債権でございますから、これは、一般論として申し上げますと、当該金融機関としましては、必ずしも積極的に事業者の再生に向けた債権売却に取り組む必要性に迫られるわけではないと考えられます。

 しかし一方で、被災事業者の事業再生を迅速かつ適切に支援するということが今被災地では求められておりますので、支援機構、金融機関、信用保証協会が連携して積極的に取り組むことが重要であるというふうに考えておりまして、政府としましては、信用保証協会による代位弁済と求償権の支援機構への売却、それから、金融機関による支援機構への債権売却、ニューマネーへの信用保証協会による信用保証や支援機構による債務保証を積極的に進めまして、小規模事業者を初めとする被災事業者の二重ローン支援が加速化するようにこれら関係機関に要請することとしたところでありまして、復興庁としてもしっかり取り組んでまいりたいと考えております。

石田(祝)委員 中根政務官、結構でございます。

 続きまして、災害廃棄物の処理及び広域処理についてお伺いをいたしたいんです。

 これは、細野大臣の本意ではなかったとは思いますけれども、今、岩手で処理が山を越えつつある、こういう趣旨の発言をなさって、それぞれの、県外で処理を引き受けよう、こういう御努力をなさっておった首長さんがとにかくそれで説得をやめた、こういう記事も載っておりました。その大もとは、五月の二十一日に廃棄物の量を再度確認したところ、大変量的には減ったということ、これは非常に正確にはかっていただいたということで、よかったと私は思いますけれども、その問題と、全体が減ったということと、それから広域処理をお願いしなきゃならない、そういう中での大臣の発言の真意が伝わっていないだろうと私は思ったんですが、そういう受けとめ方をされた。

 これは、我が党の、広域処理をしなきゃならない、こういうことで、実は広域処理のチームをつくって、私も国会で何度か質問をして、藤村官房長官にも、政府を挙げてやるべきではないのか、私はそういう趣旨で申し上げたら、いや、まず環境省でやってもらうんだ、当初はこういうお答えでした。しかし、なかなか進まないということで、最終的には、関係閣僚が集まって、政府を挙げてやるという姿勢が最後に出てきたので、それはそれとして私は評価はしたのです。

 現実に、これは我が党も、それぞれの地方議会で質問等を通して、執行部に、こういうものはお互いに協力をすべきではないのか、いついかなるときに我が地域がどうなるか、こういうこともある、こういうことで私たちも努力をしてまいりましたけれども、誤解に基づくものであろうとは思いますけれども、そういう受けとめられ方をされて、広域処理に若干水を差されたのではないのか、こういうふうに思いますが、これは大臣としてどのようにこれから広域処理の問題を進めていかれるのか、そのことをお聞きいたしたいと思います。

細野国務大臣 まず、瓦れきの広域処理につきまして、公明党の皆さんにいち早く御協力をいただいて、さまざまな動きをしていただいたことに心より感謝申し上げたいと思います。

 昨年、そしてことしの初めあたりは大変広がりを欠いておりましたけれども、その後、全部で七都県、東北の青森、秋田、山形、そして東京都、群馬、茨城、そして静岡と、それだけの都県で広域処理がスタートいたしました。また、現在、埼玉県、さらには大阪や北九州の方でも、ほぼやれそうだ、そういう動きになってきたのは、本当に多くの皆さんの声がけによるものというふうに思っております。

 御指摘のとおり、五月の二十一日に災害廃棄物の量を再集計いたしまして、岩手では百二十万トン、宮城では百二十七万トンの処理が困難でありますので、両県知事より広域処理の協力の要請を受けました。そして、具体的なマッチングをしている中で、六月の二十八日に、岩手県に関しては、可燃物と木くずについては広域処理の必要量をカバーできる見通しが立ったという話がございました。

 実は、その一週間、二週間ぐらい前から大体カバーできそうだということだったものですから、私も行って説明を受け、そして事前にいろいろ調整をしていただいた他の自治体の皆さんには少しずつ連絡をしておったんですが、どこかでしっかりと言わなければなりませんでしたので、そこはいろいろ御迷惑をおかけしました。おかけをしましたが、被災地の皆さんが責任をかぶるというようなことがあってはいけないと思ったものですから、私が行って、そこで、岩手県については可燃物、木くずについてはめどが立ちましたということを私が申し上げた、そういう経緯でございます。

 ただ、依然として、岩手県は不燃物の処理がまだめどが立っておりませんで、域内で努力をしておりますが、場合によっては広域処理をお願いしなければならない可能性が残っております。また、宮城県については、再生利用を含めた広域処理についてまだめどが立っていないという状況でございます。

 したがいまして、以前のように大々的に全国にお願いするという状況はもう既になくなりましたので、個別に、それぞれの自治体ごとにどういったものを受けていただけるのか、種類を限定して具体的なマッチングに努めてまいりたいというふうに思っております。

 例えば、岩手の木くずを処理しようということで準備をしておられた自治体には、そのものが大体めどが立ったということで、そういった形で途中で断念をされたという方もたくさんいらっしゃるというふうに承知しておりまして、そうした御迷惑をおかけした皆さんにはおわびを申し上げなければならないというふうに思っております。

石田(祝)委員 それで、若干さらにお伺いしたいのは、今回の量が減ったというんだけれども、さらに岩手県は百二十万トン、宮城県は百二十七万トン、これを広域処理をお願いしたい、こういうことですね。それは、ですから、さっき、あれですか、木くずと可燃物は岩手はもう自分のところでできるんですか。そうすると、私は若干まだお願いしなきゃいけないという数字ももらっているんですが、それはなくていいのかということと、ちょっと待ってくださいね、それで、量は基本的には岩手と宮城で約三百七十万トン減っていますよね。そうすると、もともと岩手と宮城で二千五十万トンで予算を組んでいますよね。そうですよね。福島は別ですよ。そうすると、これは予算も圧縮できるということですか。

 その二点をちょっと教えてください。

細野国務大臣 先ほど広域処理で群馬県を忘れておりました。大変失礼いたしました。群馬県でもやっていただいております。

 岩手県の百二十万トンのうちで、木くずであるとか可燃物については、処理を始めていただいた自治体であるとか、もう既にやっていただけることが見えてきている自治体でほぼカバーできそうですので、それでめどが立っているということでございます。新たに自治体にその部分についての広域処理をお願いする必要はなくなったということであります。一方で、不燃物はまだ課題を残している。

 宮城県については、今精査中でありますけれども、まだやはり広域処理が必要だということですので、個別のマッチングをしているということであります。

 全体の予算でございますが、まだちょっと、全体の中で予算がどれぐらいになるのかというのが見えておりません。量が確かに減っておりますので、予算が果たしてどれぐらい必要なのかというのはしっかり見ていく必要があるというふうに思っています。ただ、まだ、域内も含めて、仮設の焼却施設などが動き出している状況でもありますので、予算がほぼこれぐらいだという形で見えてくるのにはいましばらく時間がかかろうというふうに思います。またその辺も明らかになりましたら、御報告申し上げたいというふうに思っております。

石田(祝)委員 この問題は、当初、本当に大変だ、まず発生から三年後に全量処理する、こういう大きな方針は変わっていないと思いますけれども、そういう中で、とにかく一日も早くということで予算をつけていますよね。これは、だけれども、つけたというのは、もともとの数量を推定していて、それについてつけているわけですから、減ったら当然予算も減るだろうというのが普通の考え方だと思いますので、これから精査をなさるということですから、そこのところもしっかりとやっていただきたいと思います。

 これはやはり、次に、ちょっと予算の使い道でもお聞きをしようと思っているんですが、来年一月から所得税の付加税をいただくようになるわけですよね、復興予算、復興債を発行しましたので。これは、我々も、民主党、自民党、公明党と、復興基本法の中で、復興債を発行する、それも償還の道筋を明らかにして、こういうことで、はっきり言えば増税をしてやるわけですから、ここのところ、予算がもう決まっているから、その後の仕事のもとになる、積算のもとになるものが変化しても予算はそのままだということはあり得ないと思いますので、そこは、復旧復興に第一としつつも、そういう形で予算を確保してきている、このこともぜひ御検討の上、最大限に国民のそういう税金が効率的に使われるように私はお願いをいたしたいなというふうに思います。

 それで、ちょっと時間の関係もありますので若干質問の順番を変えますが、厚生労働大臣にお聞きをいたしたいと思います。

 大臣には何度も質問で御無理も申し上げましたが、いろいろとやっていただいたことは地元も感謝をしていると思います。

 それで、二点。一つは寒さ対策で、私ども追いだきのことを随分何度も何度もお願いして、最終的にやっていただく、こういうことになりましたが、今は暑い暑い、そういう時期ですけれども、これからまた寒い時期もやってまいります。

 それで、当初、大臣が非常に慎重だったのは、今までのお風呂とかがまた廃棄物になるんじゃないか、そういうこととか、間に合うのか、そういうお話だったと思いますが、これは見込みとして、ことしの冬は大丈夫、希望者には追いだき機能のお風呂が行く、こういうことの確認と、それから災害救助法について、これは県がとにかく責任を持つ、こういうことでありますが、実は仙台市から、政令指定都市にもその機能を担わせてもらいたい、こういうお話もありますが、この二点についてお願いいたしたいと思います。

小宮山国務大臣 仮設住宅の追いだきについては委員からも再三御要望をいただきまして、全体の状況としては、まだ恒久住宅の整備に時間がかかるので、まだお過ごしいただかなければならないということで、今回、設置に要する経費について、災害救助法に基づいて国費で負担をする対象にいたしました。

 その状況ですけれども、七月二十四日時点の進捗状況、岩手県、宮城県、福島県、千葉県の四県合計で、入居戸数が全体でおよそ四万九千戸あるんですが、希望者の率がおよそ七〇%、三万四千戸です。七月からいろいろと仕様を決めたり、予算を計上したりしていましたので、実際に設置工事が本格化したのは七月、今月に入ってからだものですから、まだ完了した戸数が全体の九%に当たる三千戸しかございません。ただ、冬に間に合わなければ何もならないので、各県からはこの冬には間に合うよう全力で工事をすると言っていますので、そこはしっかりとフォローしたいと思っています。

 それから災害救助法のことですが、実施主体は被災した都道府県ですけれども、実質的にはやはり政令指定都市を含む市町村が行っているということで、これは内閣府の研究会の中でも、一定程度の業務能力を持つので都道府県と同列に扱うことが適当だという意見がある一方で、現在の災害法制との整合性に問題を生ずるという御意見もございます。仮に、災害救助法上、政令指定都市の位置づけを変更するとすると、これは都道府県ともいろいろ協議をしながら、災害対策基本法を含めました災害法制全体の中で、政令指定都市の位置づけを整理した上で判断をする必要があると思っています。

 そうした実態もあり、御要望もあることもわかっていますので、こうしたことの検討をしていくということだと思います。

石田(祝)委員 特に追いだきについては、間に合うようにぜひよろしくお願いしたいと思います。

 最後に、ちょっと時間がなくなってきましたので端的にお答えいただきたいんですが、震災復旧の関係予算、不用額が一兆一千億円あった、こういうお話が新聞記事にも載っておりました。

 これで、先ほど申し上げましたように、これは増税をして、来年一月から所得税の付加税がかかってくる、こういう中でやっておりますので、これは実際、不用額というのが全く要らない額なのか、それとも現時点で、ちょっと今、まさしくこの時点では使えないけれども、これから予定があるのか、こういうことだろうと思います。だけれども、これは全く最初の被害の見積もりが違っていたという予算もあるわけですから、この不用額についてはこれから、私は、例えば復興債の発行を減らすだとか、要するに、増税をしてやる分についてはしっかりと、使わないものについてはよそに使うということは当然あり得ませんので、この点について、復興大臣と財務省からちょっとお答えをいただきたいと思います。

平野(達)国務大臣 まず、委員から御指摘がございましたように、補正予算全体で、三回の補正でしたけれども、十四・九兆円、そのうち一・一兆が不用に出ました。この多くは、第一回目の補正予算のときに、災害復旧という額を見積もるときに、現地の状況がよくわからない状況の中で、まずはとにかく予算の確保をしなくちゃならないということで、ある一定の想定のもとで予算を積み上げたということがございまして、実際の、その後災害の査定をした結果との差が生じてきたということで、そこから専ら一・一兆の不用額が出たということであります。

 この一・一兆につきましては、これは一旦国庫に返納になりますけれども、これは今特別会計ができましたから特別会計に返納になるのかもしれませんが、これはまた財源として復興予算のところに回ってまいります。まだまだ災害復旧のハードの事業、全体で三・二兆円があるというふうに想定されておりますが、この全体の予算措置もまだできておりませんし、それから、住宅の再建等々についての計画の策定もまだまだこれからでございまして、いずれ、この一・一兆円も復興予算としての財源として使われるというふうに想定しております。

若泉大臣政務官 財務省の立場から、石田先生にお答えいたします。

 二十三年度の復興予算につきましては、東日本大震災からの復旧復興の早期の実現に向けて、十分な復旧復興対策費を確保する等の要請も踏まえつつ、予算を計上したところでございます。

 ただいま復興大臣の方からもるる御説明がございましたように、津波や地震による被害状況などをもとに推計した所要額を実際の事業費が下回ったことなどにより、災害復旧等事業費を中心として不用額が生じたものでございます。

 不用額は一・一兆円ではございますが、二十三年度の一次―三次補正に係る税外収入の減、また復興公債の発行減、そして復興特会への繰入財源に充てられる三十五億円を勘案した剰余金は、実際は七千四百八十九億円でございます。当該剰余金につきましては、今後、復興特別会計に繰り入れ、復興のための財源として活用する予定でございます。

 復旧復興事業の見込みと財源につきましては、一定期間経過後に、事業の進捗などを踏まえ、見直しを行うことといたしておりますが、その規模につきましては、見直しの時点におきまして、被災地の復興状況や今後必要な事業の見直しなどを踏まえ、判断することといたしたいと思います。

 以上でございます。

石田(祝)委員 ありがとうございました。終わります。

古賀委員長 次に、高木美智代君。

高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。

 震災の発生から今月二十二日で五百日となりました。最優先すべきは被災者の生活支援であるわけでございますが、本当に戻れるのか、また、いつ戻れるのか、見通しを示すことが重要かと思います。また、インフラ整備や産業再生など課題は山積しております。大臣も命がけでやるとおっしゃったわけでございますので、課題はまだまだございますが、一つ一つ結果を出していただきたいと思います。

 さて七月二十日、経産省が避難指示区域の見直しに伴う賠償基準の考え方を発表いたしました。約五百日でようやく発表をされた。政府の対応はやはりスピード感に欠けているという、この批判は免れないと思っております。

 関係自治体からは、一定の評価の声が聞かれる一方で、不安の声もございます。町全体の財物を全損扱いにするよう要望してきたので大変に不満である、これは楢葉町の町長、また、大熊町からは、築四十八年以上の建物は新築価格の二割の賠償となることに、古く小さな家に住んでいる人は生活再建できるのか、もっと上げるべきだ、こうしたお声、また、ある方からは、別の場所に家を建てたいが、この基準では不可能、こうしたお声があります。協議の中では、関係自治体側から、山間部の古い住宅に住む高齢世帯の賠償額が低額にとどまるということについて配慮を求める意見があったと聞いております。基準には反映されておりません。

 政府は、基準の一部の論点について、自治体も今後も議論を継続するとしていますが、弱い立場の住民に細かな配慮が必要だと思っております。特に山間部では、この地域だったら高齢になられても自給自足をしながらお元気で暮らしていけるのにという、こういう方たちが今後どのようになっていくのか、このことにつきまして、これは牧野副大臣の答弁を求めます。

牧野副大臣 先生の御質問にお答えをさせていただきます。

 古い住宅の賠償額が低額にとどまることに配慮が必要との要望を自治体からいただいたことから、賠償基準の考え方において、築年数が相当程度経過した建物について適切な賠償額を確保する仕組みをつくったところであります。

 具体的には、建物を償却していく際の残存価値は原則どおり二〇%とはしながらも、もととなる単価については、固定資産税評価額をもとにするのではなく、最新の建築着工統計による平均単価を用いる方法も選択できることとするなど、古い建物でも一定の賠償額となるよう仕組みを設けているところであります。

 また、築年数が四十八年以上経過した建物の居住部分については、最低賠償単価というものを適用することとしているところであります。

高木(美)委員 こうした地域は百年住宅のようなものも多くあるところでございますので、さらに今後の配慮をお願いしたいと思います。

 平野大臣、もしこのことで何か御答弁ありましたら、お願いいたします。

平野(達)国務大臣 東電が賠償基準を発表する前の政府の基本的な考え方、これにつきましては、政府と、特に資源エネルギー庁ですが、関係自治体がかなりきめ細かく、丁寧に丁寧に何回も何回も議論してまとめ上げました。

 しかし、個別の状況に対応するにはやはりどうしても対応し切れない部分がありますが、こういった部分につきましては、これから説明会の中で個々の事情も聞きながら、また、見直すべきところは見直すという姿勢で臨むということになっております。

 いずれ、被災者の立場に立った賠償ということが非常に基本でございますから、そういう姿勢で臨むように、復興庁もしっかりと後押しをしてまいりたいというふうに考えております。

高木(美)委員 ぜひよろしくお願いいたします。その姿勢で臨んで、現実に改善できますようにお願いしたいと思います。

 続きまして、賠償手続に対応する東電側の体制整備ですが、この対象世帯は最大で約六万四千世帯に上ると見られておりますが、今、福島の担当は千二百人と言われております。固定資産税評価額から各世帯の賠償額を割り出す膨大な作業がありまして、もう既に社員からもため息が漏れているということも聞いております。そこにこの財物賠償が始まるわけでございまして、私は、こういう業務の全てを東電に丸投げするのではなくて、政府と県が知恵を出し合って、いかに円滑な支払い体制を整えるのか、これが今後の焦点と思います。

 避難者支援の停滞は一刻たりとも許されないというのは、私ども共有している課題でございます。賠償手続の円滑化を図るための体制強化につきまして、政府の見解を求めます。

牧野副大臣 お答えをさせていただきます。

 財物を含む避難指示区域の見直しに伴う賠償につきましては、今後の被害者の方々の生活再建に密接にかかわるものであることから、国としても、適切かつ迅速に賠償が進むよう万全を期すこととしております。

 二十四日に東京電力が公表した基準は、財物を初め多くの損害項目について包括的に定めており、その内容も多岐にわたることから、円滑な賠償を促進していくためには、被害者の方や関係自治体に的確に賠償基準を理解していただくことが重要と考えております。このため、国としても、積極的に議会や住民説明会に出席し、丁寧に賠償基準の説明を行っていくこととしております。

 引き続き、先生の御懸念がないよう一生懸命努力していきたい、そういうふうに思っております。

高木(美)委員 東電の人員の拡充とか、あと、またそれから、政府と県と力を合わせてそれをどう支えていくかとか、そうした体制整備につきましては、これはどうされるんでしょうか。

牧野副大臣 政府も責任を持って指導体制をつくりながら、東電をしっかりこれからも指導して、いろいろな問題が迅速に解決するように努力をしていきたいと思っております。

高木(美)委員 副大臣、それは答弁になっていません。

 平野大臣、お願いいたします。

平野(達)国務大臣 まず、今回、全体の賠償の考え方を被災者一人一人にしっかりと理解していただくということが基本だと思います。これにつきましては、政府と東電、常に二人三脚で現地を回りながら、しっかりとした説明をしたいというふうに思っております。

 その上で、あと、いろいろな申請書を出していただくことになりますけれども、こういった実動の部分につきましては、これはやはり何といっても東電さんにやっていただくことになるわけですが、一方で、固定資産税の評価額をどうするかということにつきましては、関係自治体も今いろいろな準備を進めております。そういった部分については、政府としても、関係自治体との連携をとりながら、できることはしっかりやっていくということで臨んでいきたいというふうに思っております。

高木(美)委員 東電側の方は、全国のようですが、財物賠償が始まるということで、一万人の人員を確保するという話もありました。しかし、被災した方たちから見れば、要するに、いわゆる加害者側が、そこが賠償のさまざまな手続をすること自体おかしいじゃないかという、この声はずっと根強くある声です。

 ですので、今大臣が二人三脚というお話をされましたけれども、私は、やはりそれはしっかり目に見える形でされなければなりませんし、また、こうした説明につきましても、東電がぱっと行って、そして集会をやって説明して終わり、そういう形ではなく、きめ細かな相談体制をどのように整備していくのか、もう少しまたきめ細かく進めていただきたいと思います。

 次に、福島の復興再生基本方針につきまして、これが七月十三日に閣議決定をされました。

 既にこの委員会でも質問があったかと思いますが、この基本方針は、政府が福島の復興再生のために講ずる施策の根幹をなすものということで、四百以上の多岐にわたる施策が網羅されまして、百ページを超えるものになりました。閣議決定直前まで福島県と復興庁の間で激しい折衝が行われまして、特に重要事項については知事から直接野田総理や平野復興大臣に対して繰り返し求められたというふうに聞いておりまして、おおむね福島県の要望が盛り込まれたと聞いております。

 今後は、基本方針に盛り込まれた各施策につきまして、国が確実にそれを具現化することが重要であると思います。平野大臣は今後の道筋をどのように描いていらっしゃるのか、伺います。

平野(達)国務大臣 今委員からも御紹介ございましたけれども、基本方針につきましては、福島県、関係市町村等の意見をできる限り丁寧にお聞きしながら策定を進めまして、先日、閣議決定をしました。

 当然のことながら、この施策が確実に実行されるということをしっかり復興庁はフォローアップしていかなければなりませんし、避難解除等区域復興再生計画の策定等によりまして、これらの施策の今後の工程も明らかにしていくことも大事だというふうに思っております。

 いずれ、これまでの基本方針の中についての策定に当たりましては、かなり深い議論をやっておりますので、これが単に議論に終わることのないように、しっかり施策の実行に努めていただくとともに、復興庁はそれをしっかりフォローアップしてまいりたいというふうに考えております。

高木(美)委員 今大臣の御答弁にありました工程、ロードマップ、これをお示しになるおつもりはないんでしょうか。全てというわけにはいかないかもしれませんが、可能な大枠でも構いませんので、やはりこうした工程表をはっきりと提示していただくべきと考えますが、いかがでしょうか。

平野(達)国務大臣 工程表を明らかにして実施することが必要だというものについては、できるだけその工程表は明らかにしていくということで臨みたいと思います。

 先ほど申しましたように、避難解除区域の復興計画等々につきましては、これは工程表をしっかり示しながらやらなくちゃいけませんので、こういったところについては明確に示していきたいというふうに思っております。

高木(美)委員 また一方で、これも委員会で質問があられたかと思いますが、福島県が強く求めていました、ふくしま産業復興企業立地補助金でございます。今までも何度も質問を、大臣また経産省も受けられていたと思います。

 この基金の積み増しにつきましては明記されませんでした。復興の補助金は、まさに産業の再生、そしてまた福島の復興の柱になる不可欠の制度であると福島も強くおっしゃっていらっしゃいまして、この制度の内容については、事前に国と協議し、国との合意のもとで構築してきたと聞いております。

 現時点におきまして、既に約一千億円の予算不足が生じておりまして、その後も各方面から申請相談が寄せられております。基本方針には、福島県と引き続き協議するとありますが、基金の積み増しを確実かつ速やかに実施すべきと考えます。

 わざわざ、支援のためにそこに企業を立地したい、こういう希望があるわけですから、それに対して、やはり、仕事をつくる意味からも、ここは予算措置がされるべきと思います。私は、補正予算でこれが組まれるのであれば、当然組むことになると思いますが、対応すべきと考えますが、いかがでしょうか。

平野(達)国務大臣 立地補助金につきましては、一千六百億の使い道につきまして、改めて関係企業等との精査を今やっております。まずはこの動きをしっかり見たいというふうに思います。

 それから、今回の基本方針では協議という言葉を使いました。協議ということは、もう委員も御承知のとおり、国と県が対等な立場に立って、どちらが上、下ということではなくて、対等な立場に立って協議をするということでございまして、文字どおり、この協議を続けたいというふうに思っております。

 一方で、関係市町村からはかなり強い口調で、この立地補助金等につきましてはさらに増額を求められております。そのことも十分承知しております。しかし、近隣の県との均衡等々という問題もございまして、そういったことも視野に入れながら、しかし、やはり福島県の特殊事情を十分に頭に入れながら、この協議を進めてまいりたいと考えております。

高木(美)委員 福島の特殊事情、今大臣おっしゃっていらっしゃいましたが、やはり、もう仕事がない、そこで、賠償金が入ってもそれがパチンコに流れたり居酒屋に流れたり、いろいろな精神的な、そうしたどうしても晴れない状況からそのようなところに走る方も多くいらっしゃいます。そこにやはり、どうしてもここは、私は仕事をつくるということが全て先決であると思っておりまして、ただいま協議というお話がございましたけれども、まず、今のところを精査しているとおっしゃいますが、そこはしっかり同時並行で進めていただきたいと思います。

 近隣とのバランスはあるかもしれませんが、風評被害ということは、これはまさに福島特有のものでございますので、ここは、大臣、頑張っていただきまして、私どももしっかりと後押しをさせていただきますので、ぜひこの積み増し、積極的にお願いしたいことを再度求めさせていただきたいと思います。

 次に、避難者の支援につきまして伺いたいと思います。

 福島県によりますと、避難先が広範囲に及んで、避難の形態もさまざまですので、避難者の実態の把握が困難である、また、避難が長期化する中でニーズも多様化をしている。それらに対応したきめ細かな支援が求められているわけですが、行政による取り組みのほかに、民間団体、NPO等と連携協力した対応が必要かと思います。

 政府として、そのような対応につきまして、どのようにされるのか、内容を伺います。

平野(達)国務大臣 政府では、全国の市区町村の協力を得まして、避難者等々の数を定期的に把握しております。被災者の孤立防止を初めとして、仮設住宅における心のケアやコミュニティーづくり支援など、全国各地のNPO等々に大いに御活躍をいただいているというふうに認識をしております。

 委員御指摘のとおり、これは福島県に限らず、全ての被災者、避難者ということでございますけれども、復興への取り組みに当たりましては、行政機関、企業、NPOなど多様な担い手の連携が重要でございまして、このため、多様な担い手が連携して復興に当たるために参考となる復興ロードマップを作成しまして、NPO等に説明をさせていただいております。

 あわせて、多様な担い手による連携事例を募集しておりまして、これから連携による復興に取り組む方々に活用をいただく予定でございます。

 また、NPOなど民間支援団体の自主性を尊重しつつ、その活動を円滑にするため、情報提供や連絡調整の体制強化等を行ってきております。

 今後とも、NPO等が活動を円滑に進めるために必要な情報の提供や連絡調整などの支援に努めてまいりたいと考えております。

高木(美)委員 時間が迫ってまいりましたので、最後に一問、お願いしたいと思います。

 今の大臣の御答弁に重ねまして、福島県以外の自主避難者の方たち、こちらへのケアも再度目配りをお願いしたいと思います。早急な対応をよろしくお願いいたします。

 最後の質問は、携帯電話の通話料金の特例措置でございます。

 実は、きょう、松崎副大臣、お越しいただいておりますが、仮設、借り上げ住宅への避難者の大半は携帯電話で連絡をし合っております。この料金がかさんでいる、だんだん電話をかけなくなってしまう、心のケアのためにも携帯電話料金の避難者割引などの対策を行ってほしい、こうした強い要望があります。これにどのような対応が可能なのか、答弁を求めます。前向きにお願いいたします。

松崎副大臣 高木委員にお答えをさせていただきます。

 三・一一から一年四カ月がたっておりまして、被災者の方々にとりまして、心の触れ合い、これが本当に大切でございまして、そのために携帯電話は重要な手段となっていると思います。

 携帯電話の利用者料金は、昭和六十年に許可制、そして平成八年に届け出制、平成十五年に原則、規制の廃止ということになっておりまして、事業者の判断に委ねておるということであります。

 そこで、携帯電話の利用者料金の割引措置は、三・一一以降、公益的な要請と経営への影響を判断しながら、各事業者はその経営判断に基づいてやってまいっております。

 そういう中で、今まで被災者に対しては、具体的には、サービス利用ができなかった契約者を対象として、基本料金の減免、料金プランの変更による通話料金の減額、災害救助法適用地域の契約者を対象とした支払い期間の延長等やってまいりました。ただ、通話料金そのものは被災者向けの減免は行っていないのが現状であります。

 しかし、そのような声があることは私たちからも事業者にはしっかり伝えまして、総務省としては、公益的な要請を踏まえた電話事業者の取り組みを今後見守っていくということで、余り前向きなということではないんですが、お許しをいただきたいと思います。

高木(美)委員 やはり予想したとおり、全く前に進まない、足踏みをしている答弁でございました。

 副大臣、再三再四、ぜひとも事業者にはお声をかけていただきまして、当然、最後は事業者の判断ということでございますけれども、そこに何ができるか、利用する方たちにどういう恩典を与えられるか、そこをぜひ総務省で知恵を絞っていただきまして、事業者の方たちともぜひ協議をしていただきたいと思います。

 また、これにつきましては、本当に根強い長い大きな声があります。そのことを重ねて申し添えさせていただきたいと思います。

 時間になりましたので終わります。ありがとうございました。

古賀委員長 次に、高橋千鶴子君。

高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 復興特が久々に開かれたという声が午前から次々出されました。私も本当にそう思います。東日本大震災から五百日以上がたった。課題はやはり時々によって変わっていくわけです。制度や予算が整っても、現場ではさまざまな矛盾が生じています。ぜひとも、委員長にも委員各位にもお願いをしますけれども、定期的に復興特を行って、被災者に寄り添った支援、そして復興に国会も役割を果たしていきたい、このように思います。

 そこで、きょうは、午前から被災地出身の議員が次々と登壇しまして、ダブっているものもあるんですけれども、私も、被災地からの切実な要望を踏まえて質問させていただきたいと思います。

 最初に、医療費の窓口負担、保険料の減免制度の問題、先ほど小野寺委員も取り上げましたけれども、七月二十四日付で、東日本大震災被災者の医療費、介護保険の窓口負担と保険料等の減免制度の延長について事務連絡が出されました。

 しかし、これは、延長といいましても、実際はどこが違うのか、つまり、もとに戻っただけなのではないかと思うわけであります。宮城県議会でも意見書が採択されています。地元紙の報道では延長が決まったかのように書いているわけですね。八割の負担で、二割は自治体負担じゃないかということを書いているんですけれども、ただ、それは、今までの災害での減免制度でも基本的には同じであって、ですから、原発事故の避難区域を除いては十月でこの制度をやめるということになりませんか。このことを確認したいと思います。

辻副大臣 御指摘いただきました医療費、介護保険の窓口負担、保険料等の減免につきましては、先ほどの御議論もあったわけでありますけれども、東電福島原発事故に伴う国による避難指示等が行われた区域以外の被災者は、平成二十四年九月末まで減免に要した費用の全額を国が財政支援することにさせていただいているところでございます。

 これは、阪神・淡路大震災のときには、震災発生後一年間減免措置に対する特別の財政支援をしていたことから、当初一年間の特別の財政支援を行うこととしていたところでありますけれども、今次、東日本の大震災に伴う被害の甚大さに鑑みまして、被災状況を反映した被災後の所得が判明し、保険料や自己負担額が被災後の所得に応じたものになるまで、さらに約半年間、特別に減免のための財政支援を延長したものでございます。

 平成二十四年十月以降は、九月まで行われる国による全額の財政支援は延長いたしませんけれども、保険者の判断により、一部負担金等の減免措置を行った場合に財政支援できる既存の国保制度の仕組みを活用いたしまして、財政負担が著しい場合に十分の八以内の額を支援するということにさせていただいているところでございます。

高橋(千)委員 結局、保険者の判断であるということ、そして既存の制度の活用であるということ、これは何か延長になったように期待を持たせるんですけれども、結局はそうではないということが改めて確認をされたかと思うんです。

 でも、説明をされてきたように、これまで国が十分の十出して支援をしてきたことの状況と今被災地の状況は変わっているか、そうではないだろうということが言いたいわけであります。

 資料の一枚目を見ていただきたいと思います。

 宮城県の保険医協会のアンケート、窓口一部負担金免除に関する患者さんのアンケートなわけですね。もちろん、免除がなくなる十月からどうするかということに対して、まだこれにはついていませんけれども、回数を減らす、あるいはかからなくすると答えた方が三割いるんですね。その理由の七割が、やはり医療費の負担というふうになっています。

 その内訳をちょっとこの資料にしたんですけれども、まず見ていただきますと、上の方は、一部負担の免除によって医療機関のかかり方がどうなったかということで、七八・二%の方がかかりやすくなったと答えています。そして、下の段ですが、免除される前はどうだったのかといいますと、我慢をしていたが三一・二%、回数を控えていたが五九・九%、合わせると九一・一%の方が、結局、免除があるまでは何らかの制限をしていた、自主的に制限をしていたということがわかると思うんです。

 ですから、何か免除をすると医者にかかり過ぎるんじゃないかみたいなことを言う人もいますが、そうではなくて、これまで我慢をしていたんだ。それがようやっとかかりやすくなったということで、歓迎されている制度なんだということをわかっていただきたいと思うんです。

 自由回答欄があるんですけれども、例えば、二重、三重の被害を受けたので、医療費負担がないだけでも助かる。現在も通院しているが、一部負担になると受診を我慢する、ぜひ継続をお願いしたい。免除前と同様に我慢することになるだろう。今回、免除でしたので、もしやと思っていた病気が判明し、通院しています。つまり、免除がなければ、もしやと思う病気がわからなかった、そういうことがるる語られているわけです。

 ですから、免除制度があってありがたい、助かったと答えている被災者、一方では、仮設住宅など不自由な生活が続いている中で、被災者の状況は変わらない、あるいは悪化していると思うべきなんですね。ですから、今やめるべきではないと思いますが、いかがでしょうか。

辻副大臣 現地の皆様方からの御意向を踏まえた御議論をしっかりと受けとめさせていただきたい、このように思うわけでありますけれども、やはり、私どもといたしましては、阪神・淡路大震災において一年間の期限でやらせていただいたものを、状況の中で半年間を延長させていただいた。

 そして、その半年間を延長したということの意味は、国保の保険料等は前年度賦課でございますので、前年度の、震災発生後の所得が反映される保険料になるということでもあるわけでございまして、そういう状況の中で九月までやらせていただいて、それ以後、従前の、国保のもともとの制度の中での対応をさせていただきたい、このように思っているところでございます。

 そして、それはやはり、限られた財源の中で他の一般の災害との均衡ということも考えなければなりませんので、そのような判断で対応させていただいたということでございます。

高橋(千)委員 財源の問題ではないんじゃないですか。これまで平野大臣がお話ししてきたことから見てもそうですよ。

 では、そこまで言うのでしたら、一体どれだけ財政に響くというんですか。

辻副大臣 現在、全額補助させていただいておりますのは、一般会計のいわゆる税ではございませんで、国保の制度の中の特別調整交付金でもって対応しているのが現行でございます。そしてまた、十月以降も国保の特別調整交付金の中で対応しよう、こういうことでございまして、財源という意味では国保の財源の中でのやりくりということでございますので、そういった意味では、一定の制約がある、こういうことでございます。

高橋(千)委員 ということで、国保の中でのやりくりですから、国が丸々負担しているわけじゃないんですよ。結局それは自治体にはねていくじゃないですか。目の前に困っている人たちがいて、自治体はこれまでと同じように続けたい、だけれども国は支援を打ち切るとなれば、結局そこが自治体にはねて、もっと財政の厳しいところにしわ寄せが来るんですよ。

 そういうことをきちっと見ていただきたいということを重ねて指摘したいと思います。これはまだ結論を出さないでほしいと重ねて指摘をしたいと思います。

 そこで、ちょっと参考になるかと思いますが、資料の二枚目を見ていただきたいと思うんです。

 これは山形新聞の六月二十一日付です。「就学援助千六十六人」というタイトルがあります。これはちょっと大きな書き出しのところを見ていただければと思うんですが、東日本大震災に伴って避難生活を送る小中学生に対する市町村の就学援助について、これは山形新聞が調べて、二〇一一年度が二十八市町村で計千六十六名いたことがわかったんですね。これは比較していただくとすぐわかるように、ところが、今年度は四百六十名に減っているんです。その記事で説明しているのは、背景にあるのは、今年度から就学援助制度本来の基準に近づけると。

 つまり、これまでは被災者ということで弾力的な運用をしていたんだけれども、今までのような就学援助の見方でやっているというところがあるのでどうしても減ってしまったのではないか。問い合わせがあるんだけれども限界があるという山形市の声ですとか、所得にかかわらず支援していたけれども十二年度は所得基準を設けたという米沢市の例とかを書いているわけであります。

 本当は、これは文部科学省が、国庫補助十分の十という形で、被災者に考慮した弾力的な運用を行って支援をしていたと思うんですね。当然、これは今後も自治体に負担なく継続してほしいと思っているわけですが、どのようになっているでしょうか。

高井副大臣 東日本大震災で被災して就学が困難な状況となった児童生徒に対する就学援助事業については、従来から実施している就学援助事業とは別に、平成二十三年度補正予算において、被災児童生徒就学支援等臨時特例交付金ということで、全額国庫負担ということで措置をいたしました。

 この臨時特例交付金は、平成二十四年度から二十六年度までの三年間にわたって必要な就学支援を行うということができるように所要の経費を措置したということでございますけれども、この事業は、被災児童であり、就学困難な状況となった児童または生徒というものを対象にしておりますが、その具体の認定要件につきましては、実施主体である各市町村教育委員会において判断することというふうにしておりまして、認定の手続についても可能な限り弾力的に行うように要請してきているところであり、委員の御指摘のとおり、これからも弾力的に要請をきちっとしていきたいというふうに思っております。

 この実施主体である市町村教育委員会においてこれからも配慮をしていただくように、また弾力的な運用が行われるように、引き続きしっかり要請してまいりたいと思っております。

高橋(千)委員 山形市の自主避難の問題を前に取り上げたことがあったんですけれども、やはり、自治体にしてみると、もともと自治体の住民である、そして援助が必要ないろいろな方たちがいるという中で、なかなか被災者にだけということが難しいということが背景にあるのかなと思うんです。

 でも、今お話があったように、別枠の臨時特例交付金という形で、しかも二十六年度まで実施をされるわけですし、避難をしているという特別な事情、母子が別れて暮らしているという状況もあるわけですから、本当にそれがきちっと地元の住民にも理解をされて、それで分断にならないようにきちっと周知徹底をしていただいて、大いに活用していけるようにしていただきたいなと思います。

 やはり、別枠でなきゃだめなんですよね。これを辻副大臣にもう一回言いたかったわけであります。同じように制度の枠の中でやると矛盾が生じるわけですので、ぜひ文科省には引き続いて、今お話ししていただきましたので、周知徹底をお願いしたいということと、厚労省もそういう視点で考えていただきたい、これは要望にとどめたいと思います。

 次に、午前からも、秋葉委員も繰り返し取り上げてきたことでありますけれども、党としても市議会でも繰り返し求めてきた被災土地の買い取りの問題であります。先ほど来聞いていても大変つれない返事が繰り返されておりますけれども、防災集団移転促進事業における移転料が、建物が残っていないと全然出ないという問題です。

 それで、資料の三枚目を見ていただきたいんですけれども、これは六月二十二日に仙台市議会が出している意見書であります。「一日も早い復旧・復興に向けた支援拡充を求める件」ということで、全部は読めませんので、真ん中にアンダーラインを引かせていただきました。

 それで、「防災集団移転促進事業において、国庫補助による移転跡地の公費買取りには移転跡地に残存する住宅等の移転料が含まれるところ、当該移転料は住宅等の被害が大きいほど低く算定され、」ここが大きなポイントなんですね、「被害が大きいほど低く算定され、津波で流出した住宅等は補助の対象とならず、さらに、本市はこれまで公費による被災建物の解体撤去を推進してきたところ、すでに解体撤去された住宅等も補助の対象とならず、事業の進行を阻害する要因となっている。」ということで、被害が大きいほど逆に低くて、そして流出すれば対象とならなくて、市が率先して解体をやりましょうと言ってきたら、逆にそれがあだになってしまったと言っているわけです。

 どう考えても矛盾する話ではないか。制度の枠でできないことであれば、制度を柔軟に対応する、大臣特認という制度もあるはずですから、そういう見方ができるのではないか。まず、国交の津島政務官にお願いします。

津島大臣政務官 高橋委員の質問にお答えをさせていただきます。

 今先生御指摘の防災集団移転促進事業に伴います移転促進区域内の土地買い取りに伴う建物移転料につきましては、他の公共事業と同様でありますけれども、土地の買い取り契約時点における建物の状態に基づいて算定されるものであるため、その時点で既に存在しない建物につきまして、存在した時点での評価を想定して移転料を支払うことはできないというのは事実であります。

 しかし、なお被災地の円滑な復興を図るためには、防災集団移転促進事業により移転される被災者の負担ができる限り軽減されることが重要であるということは認識をしております。

 移転先で宅地を取得して住宅を建設する場合でありますが、住宅金融支援機構による災害復興住宅融資、あるいはまた、防災集団移転促進事業によるローンの利子相当額補助などの措置によりまして住宅の再建を支援することとしております。

 また、自力での住宅建設が難しい移転者につきましては、地方公共団体による災害公営住宅の整備に対する支援を充実しているところであり、国土交通省といたしましては、一日も早い復興が実現するよう、引き続き必要な支援を行ってまいりたいと考えております。

高橋(千)委員 政務官、制度、融資もあるとか公営住宅もあるとか、これは順々に質問していきますから、制度解説は必要ありません。考え方の問題を聞いているのであります。

 平野大臣には先ほど来つれない答弁があるわけですけれども、改めてやはり認識していただきたいと思うんです。制度はこうだというのはもう十分わかっています。でも、やはり特区制度というのは、そもそも特例という発想からきているわけですから、なぜそれに値しないのかということなんです。

 建物が残っているかどうかでどれほどの違いがあるのかということで、仙台市が説明している資料を見ますと、一番新しい、築十年で、被害が軽い場合で、延べ床面積八十平米で五百五十万円です。これはあくまでも目安ですけれども。百六十平米ですと一千五十万円にも上ります。築四十年が、もう既にゼロも出てくる年数ですけれども、それでも、八十平米で五十万円、百六十平米だと百五十万円という評価があるわけですね。これが全くゼロになってしまう。幾ら何でもひどいじゃないかということであります。

 それと、他の制度との比較ということをよくおっしゃるんですけれども、災害減免法における建物被害の考え方は、住宅を流失した場合は一〇〇%評価をします。その上で、もちろん、保険金が支払われた場合は控除するとかそうなりますけれども、建物がなくてもそれは当然、全流失ということでやるわけですから、そういう考え方ができるじゃないかと思いますが、平野大臣、いかがですか。

平野(達)国務大臣 この問題、なかなか難しい問題だというふうに思います。

 一つだけ、防災集団移転促進事業の趣旨からいけば、土地の買い取り時点で建物がないものについては買い取りができない、評価できないということについては、事業としての一つの完結性からこれは御理解をいただきたいというふうに思います。

 しからば、残っている家屋についてどのように評価するか。

 きょう午前中の議論の中では、自衛隊から頼まれたというお話もございました。今回の場合では、市の方から言われて解体をしたということもございます。そういったことについてどこまで今回措置をするかということについては、これは検討の余地はあるかとは思いますけれども、先ほど政務官からもお話がございましたけれども、今回の防災集団移転事業、さまざまな支援措置によって手厚く、かなり手厚く支援をされているということもぜひ御理解をいただきたいと思います。

 ちなみに、残っている家屋が例えば半壊状態、それからほとんど一部被害だということになりますと被災者生活支援金の額は出ませんが、全部流されますとこれは全壊で三百万円の支援が出るという、そちらの違いもあるということもぜひ御理解をいただきたいというふうに思います。

高橋(千)委員 残っているといっても、その残っている人たちが、そこには、津波で流された地域には、再建できない人と全く残されたところと差があるのはおかしい、そういう話をしているわけで、先ほどの議論があった、自衛隊から頼まれた云々は当然なんですけれども、市議会が言っているように、被害が重いほど逆に支援が少なくなるというのはおかしいだろうということをやはりきちっと見なければならないと思います。

 今の話も次のところで出てきますので、ちょっと話を進めたいと思うんです。

 それで、抵当権の問題なんですけれども、これもちょっと午前の部で出たわけですけれども、七月に仙台市議会が要望書を出しております。津波で被災した土地、建物の抵当権の解除や残債の返済、新規ローンの設定などが円滑に行えるよう、取扱指針の策定など、防災集団移転事業等が円滑に進むための措置を講じること。

 それで、市が言っているのは、確かに、答弁があったように、金融機関としては、債務が返済されていなくても、完済できていなくても、抵当権は外すことができるんだと言っています。でも、やはり何らかの指針、ガイドラインみたいなものを示して、差がないように徹底してほしいというのが要望なんです。いかがなんでしょうか。

遠藤政府参考人 お答えいたします。

 抵当権の抹消については、今先生おっしゃいましたように、金融機関の金融実務といたしましては、これまでも、宅地等を売却して、その代金を住宅ローンの返済に充てる場合には、住宅ローンが完済されたか否かにかかわらず、抵当権の抹消に応じてきているといったことが金融実務として行われてきたということだと思います。

 今般の防災集団移転促進事業における抵当権の扱いに関しても、まさにこの促進事業をいかにして促進するかという観点でございますので、これまでの金融機関の取り扱いと同じように、あるいはそれ以上に、被災者の実態に応じた柔軟な対応がなされなければいけないというふうに考えております。

 我々、被災地の金融機関とは密接に連絡をとり合って、いろいろな情報を仕入れ、適宜適切に指導監督しているわけでございますけれども、そういった方向をこれからも強化いたしまして、被災地の金融機関が適切な措置を講ずるように指導監督してまいりたいというふうに考えております。

高橋(千)委員 そこで、個人版私的整理ガイドライン、七月二日現在でいただいた数字で二千百九十九件の相談がある。まだ、債務整理の成立は三十三件にすぎません。ただ、準備中が六百二十九件ということで、なかなか最初の一件が出なかったことから見ると、少しずつ進んできたのかなと思います。

 金融庁の調べで、金融機関に対して住宅ローンの一時停止をしている件数が一千百十一件だそうです。ここが、本当に視野に入って解決をしていけば前に進むのではないか、そのように思っているんです。

 ところが、現場で言われているのはどういうことかといいますと、被災者が仕事が少しでもありますと、収入があるだろう、では払えるんだからということで、私的整理にはならなかったというわけなんです。そうすると、私的整理の対象にならないから、抵当権も外せません、防集の対象にもなりません、こういうふうになっていくわけですね。

 そうすると、これは見直しで、手元資金五百万円まではいいですよというふうに柔軟にやったんだけれども、それだけでは解決できない。一生懸命仕事をして、頑張って再建を目指している人が逆に前に進めないということにもなるんです。

 こういう事情に対して少し考慮していただけないかと思いますが、いかがでしょうか。

遠藤政府参考人 お答え申し上げます。

 委員の今の御指摘は、私的整理ガイドラインのまさに運用に関してでございますけれども、私的整理ガイドラインに関しましては、まさに金融機関側から債務者に対して働きかけて、私的整理ガイドラインの適用を受けるという方策もあるんだという形で、私的整理ガイドラインに移りますと弁護士も入ってきますので、そういった形でより客観的に被災者の支援の道が広がるといったことだと思います。

 我々、一般的に私的整理ガイドラインの広報に努めているところでございますけれども、それだけではまだまだ足りないところがございますので、金融機関のルートを通じて直接に被災者に働きかけるといったことについて、より強化していきたいと思います。先日、そういった形で、金融機関に対して改めて要請を行ったところでございます。

 そういった方向に従って、我々、私的整理ガイドラインの運用がより一層進むように、適切な監督を行っていきたいと思います。

高橋(千)委員 ぜひお願いをしたいと思います。

 せっかく仕事をしながら再建を目指している人たちが結局次に進めないというのでは、やはり趣旨が違うだろうと思いますので、徹底していただきたいということで、よろしくお願いしたいと思います。

 それで、宅地被害の方が、これはまた逆に、津波被害のようにもいかない事情がございます。仙台市だけでも四千戸と言ってきたわけですが、もう既にふえまして五千八十戸になっているわけですね。

 それで、例えば、仙台市泉区陣ケ原というところがあるんですが、十一戸くらいのちっちゃい単位なわけなんですね。これが九戸集まって、市にも交渉しようとみんなで話し合ってきました。ただ、余りにも時間がたち過ぎて、遅々として進みません。そういう中で、もう全部壊してしまって自力で再建をした方、さまざまいるわけですね。そうすると、防災集団移転の五戸以上がクリアできないということになってくるわけなんです。

 五戸だって特例なんだからとおっしゃるかもしれないんですけれども、現実に時間がたっていくと、そういう問題がやはりできてくるんだと思うんですね。でも、その五戸を満たさないんだけれども、最終的には一つのコミュニティーになっていくわけですから、こういうところも柔軟に対応していただいてよろしいのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

平野(達)国務大臣 防災集団移転事業につきましては、今回の震災においては十戸から五戸に緩和をしたということでございますけれども、さらに、実際にこれを適用するに当たっては、原則五戸という言葉を使っておりまして、地域の実情に沿った形での対応は認める、実情に沿った形で実質的に対応できる場合もあるというふうに考えておりまして、それは個々のケースで、担当者との協議の中で対応させていただきたいと考えております。

高橋(千)委員 ぜひ、小さな単位だけれどもコミュニティーをつくっていくんだということに対して見ていただきたいということを強くお願いしたいと思います。

 それで、資料の四枚目を見ていただきたいんです。さっきお話をしかけたものなんですけれども、これは気仙沼がつくった資料ですけれども、がけ地近接等危険住宅移転事業と防災集団移転事業が、いわゆる負担がどれほど違うかというのが一目でわかります。

 防災集団移転に比べると、対象にならないからがけ地を使って移転をする人たちも、やはり土地の買い上げなどがないために負担が非常に大きいわけです。でも、それでも、まだ利子補給というのがあって、上限が七百八十六万円かな、それだけでも使えるというのは非常に大きな意味があるわけなんです。

 ところが、災害危険区域の指定が必要である。気仙沼市が区域を決定、公示をしたのはことしの七月です。余りにも遅いんですけれども、それは市を責めるわけにはいきません。国の復興計画の方針や財政の枠組みが見えなかった、だから描けないことがあったわけです。

 こうした中で、指定を待たずに移転をした世帯がもう既に五百戸を超えているというんですね。遡及ができないかという要望が強く出ていますし、ほかの自治体からも出ていると思うんですが、いかがでしょうか。

平野(達)国務大臣 自助努力で移転をされた方に何とか支援をできないのかということについての考え方というのは、考え方としては理解をしなければならない、理解ができるというふうに思っています。

 しかし、これは、別な見方をしますと、個々の住宅再建に対して、これは午前中も申し上げましたけれども、国としてどこまで支援をするかという基本的な課題になってまいります。

 このことにつきましては、今回のような例というよりは、個々の住宅再建に国がどこまで関与すべきかということについての観点からこれは議論すべきだと思っておりまして、被災者生活支援法においては、一戸全壊のものについては三百万円という、これは前の阪神・淡路の時代のときにはない制度ではございますけれども、こういった点の拡充、それからあと政策金融についてのさまざまな措置等々、これまでにない措置が今は用意されております。

 こういった観点で、さらにどこまでやるかということにつきましては、これは慎重の上にも慎重な議論が必要ではないかというふうに私は思います。

高橋(千)委員 この表にあるように、二千四百万を超える負担がかかる移転に対して、被災者再建支援金の三百万円が唯一の支援なんだ、そういう実態なんです。だけれども、それはどこまでやるかという問題ではなくて、これは線引きがされたタイミングの問題なんです。

 気仙沼の菅原市長は、被災者には三月十一日という起点しかないのです、このように述べられました。非常に重い言葉だと思うんです。国の都合で、あるいは国会の都合でたまたま決まった施行日ですとか、補助の対象の発効する日とか、その日によって明暗が分かれている、こういう実態があるんだということもしっかり見ていただいて、もちろん、どこまで踏み込むかということはさらに議論していかなければならないですけれども、よく検討をしていただきたい。不利益なものは遡及しないのが原則だけれども、被災者のためには遡及していいんだということを強く求めて、終わります。

古賀委員長 次に、吉泉秀男君。

吉泉委員 社民党の吉泉秀男です。

 もう一年四カ月、二回目のお盆が近づいてきているわけでございます。自分自身も回りながら思うわけでございますけれども、一年四カ月過ぎて、それぞれ各自治体の中において、財政力等々を含めながら少しバランスが違ってきている、そういう一つの思いも率直に感じています。財政力の強いところ、また少ないところ、こういう状況の中において、それぞれ被災者が差があってはならぬだろうなというふうに思っております。

 そうした中で、非常に各自治体で喜ばれているのが、取り崩し型の復興基金、これは非常に使い勝手がよくて大変喜ばれているわけでございますけれども、しかし、残念ながら、財政そのもの、財源のところが非常に少ない、こういう状況。さらには、その財源について、特交のところから千九百六十億ですか、これしか出していない、こういう状況があって、大変きついなというふうに各自治体の方からも言われているわけでございます。

 この総務省で出して創設をしました取り崩し型復興基金の状況について、さらには、今後どういうふうにこの基金を、今は、全て各自治体の方にそれぞれ支払いをしている、そういう中においてゼロだというふうに思っていますけれども、今後の考え方、そういうものをちょっとお伺いさせていただきます。

稲見大臣政務官 お答えいたします。

 きょう、午前中にも御指摘をいただいてまいりました。御指摘のような、千九百六十億円の措置について各県から増額要望をいただいているということについては承知をいたしております。

 ただ、特別交付税、午前中申し上げましたように、六%ということで、全被災団体以外の団体も含めた、さまざまな財政需要を抱える中での特別交付税総額ということで、昨年は補正も含めて一兆五千二百億円、ことしが当初予算で一兆五百億円ということでありますから、おのずから限度がございます。

 また、震災復興特別交付税につきましても、通常収支と別枠で確保しているわけでございますが、今後これは、午前中申し上げましたように、各県がどういう復旧復興事業を行っていくか、そういう事業がまさに見えてくる、そういう中で、全体としての十九兆円程度とされておりますこの規模、これについての検討も踏まえつつ、増額等の措置を講ずることを検討していくことが必要になってくる、こういうふうに思います。

 そうしますと、御指摘のように、現行の国庫補助事業ではない、対象とならない被災住宅再建などの支援策につきまして、被災地域全体での所要見込み額がどうなのか、国庫補助制度の拡充についての可能性はどうなのか等も見きわめながら、被災団体の要請に対してどのような制度的な対応が可能かということを、関係省庁とも連携しつつ十分に検討していきたいというふうに思っています。

吉泉委員 午前中のところでも質問がなされたというふうに今お聞きをしたわけでございますけれども、これは特別交付税によって、前回、今やっているのは措置をした。私、冒頭言ったわけですけれども、それぞれ自治体の財政力、そういう一つ一つのところについて、一年四カ月過ぎて若干差が出てきているんだろう、こういうふうに私は捉えるわけでございます。

 ですから、確かに復興特別交付税、このところについての、全体的に一兆六千億、八千億はもう出した。しかし、この交付税の問題については、これはある程度使途が決まっているという状況なわけですね。そうした面で、この取り崩し型の復興基金、これは、各財政力の弱いところから見ると大変助かるというものなんだろうというふうに私は捉えております。

 そうした中で、前も出された質問の中において、一兆一千億のいわゆる不用額、このことについて大臣は、国庫に一回は戻すわけだけれども、それをまた復興の予算の方に、一兆一千億は今度は使える、こういうふうに努力をする、または決まったというものなんだろうというふうに思っていますけれども、そのところについて、この一兆一千億の金額を、取り崩し型復興基金の方に一つは充当しながら、各自治体の取り組み、そういった部分を応援していくという考え方がないのか、ちょっとお伺いさせていただきます。

平野(達)国務大臣 先ほど財務省の政務からも御答弁がございましたけれども、不用額の一・一兆、これは、最終的には剰余金は七千五百二十四億円となりますが、これについては、復興特別会計に繰り入れまして、復興のための財源として活用いたします。

 これを何に使うかということでございますが、これにつきましては、さまざまなニーズがまだまだございます。災害復旧事業についてもまだまだこれからでございますし、住宅の再建につきましても、計画がまだ固まっていないところもたくさんございまして、そういったところにまずは充当するということが、私としてはすぐに頭に浮かんでしまいます。

 いずれ、さまざまなニーズがございますから、これは来年度の予算編成等々に合わせて議論することになると思いますし、あるいは今御議論になっている基金につきましてもこういう要望がございますが、それも予算編成の中で議論がされるというふうに思っております。

吉泉委員 この取り崩しの基金が二千億、千九百六十億ですからね。その中で、今、不用額の七千五百二十四億、こういうふうな数字が出されたわけでございますけれども、ぜひ、各自治体のそれぞれ使い勝手のいい、そういう一つの基金の方に回してもらって、そしてバランスのよい、そしてまたそんなにでこぼこがないような、そういう取り組みを応援してもらうということが私は大変重要なんだろうなというふうに思っておりますので、その辺について、ぜひ、大臣の方から、その対応の問題についてよろしくお願いを申し上げたい、こう思います。

 その中で、私思うのですけれども、今、これから住宅さらにはその再建に向けて、それぞれ被災者が悩み、どうしていくのかというふうなところまで来ているんだろうというふうに思っておるんです。

 その中における、これも質問が出されたというふうに聞いていますけれども、企業の、商店街の再建、その中における一つのグループ化補助金、これは非常に、それぞれの再建に向けた力強い事業主方の思いというものがやはりあるわけでございますけれども、このところについて決定の率が非常に悪い、いわゆる予算の関係の中で、決定されているグループが非常に少ない、こういう状況を私自身聞いているわけでございます。

 それぞれ被災県、青森はまず別にしながらも、岩手、宮城、福島、こうした中において、グループ化補助金の今後の考え方、さらには、今まで取り上げられてきたところを見ますと、非常に小規模零細企業のグループが何かはじかれている、そういう一つの結果も聞いています。

 ですから、今後進めていく中において、このグループ補助の関係についての要綱等、そういった部分を変えていくとか、そういうものがあるのかどうか、まずお聞きをしたいというふうに思います。

平野(達)国務大臣 中小企業等グループ補助金につきましては、これまで三千二百八十九者に対しまして、国費、県費合わせて二千二百億円の支援を行っております。今、第五次公募ということで、予算規模五百億円でございますが、七月中にも各県から交付決定を行うべく審査が進められているというふうに聞いております。

 この公募を行った段階で、五百億円をかなり上回る応募がありました。その中では、中小企業庁から聞いたところによりますと、ちょっとどうしてもこれは中小企業グループ化補助金になじまないというのもあったと聞いておりますが、多くは、もうちょっとブラッシュアップすると立派に中小企業グループ補助金の対象になり得るというものもあるというふうに聞いております。

 こういった企業につきましては、被災地において引き続き復活をして仕事をしたいというふうに思っているわけでございますから、復興大臣としましては、こういった方々の思いというのは実現をさせなければならない、こういうスタンスで臨みたいというふうに思っております。

 いずれ、経産大臣、財務大臣とも調整をしながら、どういうタイミングでどういう予算規模になるのか、こういったことについては調整をしっかり進めてまいりたいというふうに考えております。

吉泉委員 私の手元のところについては、本当に申請の数が物すごく多いんですよね、申請をしたのは。ところが、決定されたのは非常に少ない。金額ベースの中では、今大臣の方から言われたわけですけれども、圧倒的に少ない、こういう状況になっております。

 その中で、大臣の方で、経産省との話なんかも含めながらこれはやはりぜひスピードアップしていただきたいし、それには、これに漏れたところが、今度は各自治体の方で独自にまたそれをやっている、そういうお話も聞いておりますので、ぜひ、再建に向けて頑張るところを応援してもらう、そういう努力をお願い申し上げたいと存じます。

 そして、あと、まず住むところ、このところをちょっとお伺いさせていただきたいと存じます。

 それぞれ大臣を中心としながら頑張っていただいて、仮設住宅については、それぞれ非常に、まずとりあえず住むところはなってきている、そういう状況はあります。その中から、宮城の復興プレスを見ますと、これから災害公営住宅の整備に相当力を入れていくというお話が、さらには計画がなされているわけでございますけれども、それぞれ、仮設住宅のお世話になっている世帯、そういう人方がどういうふうにそこを脱却しながら、自前の住宅、さらには、出られないとすれば公営住宅の方に移していくのか、こういったところを真剣に、全体的に国としてやはり考えていかなければならないなというふうに思っております。

 そうした面で、仮設住宅、もう二年、今度また冬を迎えるわけでございますし、災害公営住宅の建設関係のとらえ方、その点についてお伺いをさせていただきます。

川本政府参考人 お答えを申し上げます。

 先生御指摘のとおり、被災された方々の居住の安定の確保というのは大変重要な課題であるというふうに認識いたしております。

 基本的には、自力で家を建て直したい、持ち家を持たれたいという方に対しましては、住宅金融支援機構によります災害復興住宅融資などという格好で支援をしていく。とてもそれではかなわないという方々に対しては、災害公営住宅をつくって、その災害公営住宅にお入りをいただくというのが、二本立てというか車の両輪ということではないかと思っております。

 一方で、災害公営住宅につきましては、今回は津波で被害を受けたということがあって、町全体が流されて、新たに建てる場所というものはまちづくりの計画に沿った形で建ててもらわないと困る、各公共団体ともそういうお考えで計画づくりを進めておられるわけでございますけれども、計画づくりにかなり難航したというようなこともあって、全体には時間を要している状況にございます。

 宮城県、岩手県両県で大体二万戸ぐらいということを今想定いたしております。これはただ、実際に、今先生御指摘のように、仮設の方が自力で住宅再建したいと思っておられても、いざということになれば再建できない、これはやはり公営住宅をお願いするしかないという場合も出てまいりますので、戸数はかなり動いてくるのではないか。公共団体等も、今の時点でということでの数字の見積もりをしておるようでございます。

 それに対しまして、用地確保がもう決まったところが約三千百戸、設計が終わったところはその約半分、千六百戸ぐらいというふうな状況でございます。ただ、各県ともまちづくりの計画がかなりでき上がってきましたので、これから公営住宅の建設については加速をしていく、それで居住の安定を図っていくということを言っております。

 私どもは、まちづくりの専門家であります都市再生機構の職員などを各市町村に派遣するなど、できるだけの応援をいたしているところでございまして、これからもよく公共団体をバックアップして、被災者が一日も早く安心して住める場所を確保できるようにということで努力をしてまいりたいと考えております。

吉泉委員 今、二万戸というふうなお話があったわけですけれども、仮設住宅のところについては、今現在、五万二千六百戸というふうに発表になっているわけでございます。そうした中で、この二万戸というのは少ないのか多いのか、その辺はわからないわけでございますけれども、ぜひこの点について、それぞれの県、さらには市町村の要望に沿ってよろしくお願いを申し上げたいというふうに思いますし、今仮設住宅に住みながら、そして災害公営住宅、こういったところについて、どういう手だてで、順序で進めていこう、そういう考え方はあるんですか、そういう一つの手だて、手順みたいなものは。それは各県とお話がなっているんですか。そのところをお願いします。

川本政府参考人 お答えを申し上げます。

 災害公営住宅の建設につきましては、各都道府県が、まずは市町村が例えば仮設に住んでおられる方に意向調査を行って、この後の住まい、次の住まいをどうされるのかということをお聞きして、ニーズを把握して、その上で必要な戸数というのを算定しているという状況でございます。ただ、先ほどもちょっと触れましたように、この数字はかなり動くのではないかと思っておりまして、必要なときに必要な供給戸数が確保できるように私どもは応援をしたいと思っております。

 なお、先ほど二万戸と申しましたのは、触れましたように、岩手と宮城の二県分でございまして、福島は、原発被害の問題もあって、公営住宅の計画戸数を確定できる、今の時点で何千戸ということを言えるような状況にないということでございまして、私どもは、その中でやれるところから応援をするということで、各県と話をしているという状況でございます。

吉泉委員 確かにわかります。

 そうした中で、私は、今、参議院において消費増税の議論がなされているわけでございますけれども、しかし、仮設住宅に住んでいて、そして新しく自分の住宅を持つ、さらには一つの公営住宅に移る、こういう場合についてはやはり大変なお金がかかっていく、そういうものだと思っております。そうした中では、これからどうなっていくのかわからないわけでございますけれども、今の五%の消費税の問題についてもあるわけですけれども、この災害を、被災者のためというよりも、被災者の財政、消費税の特別措置みたいなものは、財務省の方あたりで検討、さらには考えているのか、今の現状、措置を考えているのかどうか、そこのところをお願いします。

藤田副大臣 お答えをいたします。

 今回の一体改革の法案に関しましては、法案提出をいたしました際に、税率の引き上げに当たって、例えば住宅を失った被災者の方々、まちづくりをするという場合には、地域全体のまちづくりの中で被災者の方々の負担緩和へ配慮を行うというのが一点。それから、被災地の要望も踏まえまして、必要な税制上その他の支援を実施するという方針を決定しております。

 したがいまして、例えば住宅については、住宅ローン減税のあり方とか予算上の支援措置、あるいは登録免許税、印紙税等の住宅取得にかかわるさまざまな課税の扱い、こういった点につきましては、国や地方公共団体の予算措置の見直しを含むさまざまな措置について、引き上げをされた際に、二十五年度以降の税制改正、それから予算編成の過程で、財源も含め総合的に検討するということにしております。

 したがいまして、具体的な支援策については、こうした方針を踏まえながら、今お尋ねがありました特例措置の適用状況や復旧復興の状況等を踏まえまして、具体的に税率の引き上げ時期を見据えて検討していくということになっております。

吉泉委員 質問は、あともう時間がなくなりましたので終わらせていただきますけれども、私は、今の被災者が、もう一年四カ月にもなって、これから新しく再建に向けてスタートするわけですから、そういった面の中では、この特別措置、今の消費税五%というものがあるわけですから、やはり全体的に、消費税だけでなくていろいろな税制度の問題を、被災者のための特別措置をもう今からつくっていく、そして対応していくということが重要なんだろうなというふうに思っておりますので、そのことを含めてお願いを申し上げながら、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

古賀委員長 次に、柿澤未途君。

柿澤委員 みんなの党の柿澤未途でございます。

 この復興特、久々の一般質疑であります。この一年余りの本委員会での議論をちょっと振り返ってみたいと思うんです。

 まず、この委員会で議論をしたのは復興基本法でありました。それを踏まえて復興特区法ができ、やっと十二月になって復興庁設置法案が議論になった。

 この間申し上げてきたのは、現地主導のスピード感ある復旧復興を進めるためには、現地に権限と財源を集めることだ、こういうふうに再三再四申し上げてきました。ですから、復興庁も現地に本庁を置くべきだと言ってきましたし、国にお願いして補助金をおろしてもらう形ではなくて、被災自治体みずからが手元で決済できる大規模な基金を造成すべきだ、こういうふうに言ってきたわけであります。

 にもかかわらず、国が配分権を持つ復興交付金は一兆五千億円、自治体が自由に使える復興基金は二千億円、規模が全く逆じゃないかということを申し上げてきたわけであります。いやいや、そうではない、国と自治体が一緒に復興事業を進めていく、その意味であえて補助金と言っているんですと平野大臣は当時お答えになられています。

 今、どうですか。復興予算、余っているではありませんか。十五兆円のうち四割、五・九兆円も余している。しかも、一・一兆円は使い道そのものがないため不用額として国庫に返す、こういうふうに言われているわけです。

 きょうの質疑の中でも、基金をふやしてほしいという話がいろいろな方から出ました。結局、私たちが申し上げてきたとおりになっているのではないかというふうに思うんです。

 復興財源の執行率が低いのは、復興交付金を初め補助事業が中心であって、被災自治体がみずからの決済で使えない金が大半だから、こういうふうに思いますが、いかがですか。

平野(達)国務大臣 二十三年度補正予算に計上した復興予算の執行率は約六割ということについては、委員も御承知のとおりでございます。

 これにつきましては、例えば瓦れきの処理一つをとってみても、現地で何が起こったかといいますと、まずは、御遺体の捜索で工事を見合わせたという地域がたくさんございます。その次に、瓦れきの処理をやった場合にどこに置くかという、用地の確保が問題になってきます。この用地の確保にある一定の時間がかかったというのも事実でございます。しかも、その用地の面積は半端でございません。何千万トンという瓦れきの問題についての一次仮置き場を探すわけでございますから、こういったところに時間がかかる。

 それから、海岸の堤防の復旧についても、ただの復旧ではございません。高さをどのように決定するかということについても慎重な検討が必要でありますし、高さが変わりますと裾野が広がりますから、今度は用地の確保ということが問題になってきます。

 そういう中で、そうした用地のさまざまな確保の問題、住宅再建について言えば、土地利用調整というところが問題になってきます。そういったところに現地では相当なエネルギーを使っていますし、そこに国も直接出かけていって支援をしているということでありまして、この問題については、使い勝手のいいとか云々の問題以前の問題として、土地の問題、権利調整をどういうふうにやるか、設計の承認をどうするか、こういったところに大きな時間を割かれたということについてはぜひ御理解をいただきたいというふうに思います。

 それから、先ほど来、基金の話が出ておりますが、基金を利用したいという背景には、個々の住宅に対しての今の支援制度について若干の差がございます。そういった個々の住宅についての支援の差を埋めたい、あるいは、遡及できないから遡及しているお金にそれを使いたいという、個々の支援ということがかなり念頭に置かれているというような感じで要求が多いというふうに受け取っておりまして、私は、今回の全体の復興交付金あるいは災害復旧制度、これについての使い勝手が悪いとか云々についての批判というのはそんなに大きく出ていないというふうに理解しております。

柿澤委員 復興交付金を初めとする災害に関する事業、これの使い勝手のよしあしに関してはそれほど不満はないんだ、こういう話でありました。

 しかし、経過をたどってみると、もともと三月の第一回の交付決定では、復興交付金、七県七十八市町村で申請の六割、宮城県は申請の半分しか交付決定されなかったわけですよね。それで、復興庁じゃなくて査定庁じゃないか、こういうふうに批判を浴びると、今度は、五月の第二回交付決定で申請額の一・五倍つけたというではありませんか。これ自体が、私は、国の胸先三寸でどうとでも予算がつけられるということの証拠のように思うんです。

 震災直後の昨年四月十二日、中越地震を経験した新潟県知事の泉田知事、全国知事会の災害対策委員長をやられておりますけれども、総務委員会の参考人質疑で既にこう語っています。復興過程で一番大変だったのは使途制限との闘いだった、一方、大変助かったのは基金制度だったと。

 過去の災害の経験から、こうなることはわかっていたのではないかと私は思うんです。だからこそ、私たちはそう言ってきたわけで、結局、言ったとおりになっているのではないかというふうに思うんです。

 さらに言えば、こうした状況の中で、安住財務大臣は、十九兆円の復興予算の総額の積み増しに既に言及しておられる。そもそも、積んである予算を大幅に余している、使い切れていない中で、総額の積み増しが必要な状況だというふうに、復興大臣も同じように認識をしておられるのかどうか、お伺いをしたいと思います。

平野(達)国務大臣 まず、前段の話でありますけれども、当初の第一回交付金の中ではどういうことが起こったかといいますと、例えば二線堤という要求が出てきました。この二線堤というのは、海岸堤防の裏にもう一回道路のかさ上げをする、そういう計画です。ところが、これは、市町村がばらばらに計画しているために高さが違ってくるという信じられないような状態で予算要求がされてきました。こんなものにはつけられない、県がもっとしっかりしろということで、これを、調整を委ねた形で予算をつけなかったということであります。

 その後、復興庁の職員が現地に出かけていって、各市町村を回りながら、計画についての一律性についてはこうやるべきだということを、市町村とタッグを組みながら、連携しながら計画をつくって、第二回の交付金を配分したということであります。

 それから、一・五倍につきましては、効果促進事業ということを要求とは別に、これは前からやる予定だったんですけれども、それを配分したということで要求額に対して大きな額になったということもぜひ御理解をいただきたいと思います。

 それから、積み増しの必要性ということにつきましては、今年度予算、繰り越し予算等もあります。現地の方ではこれを執行をどのようにするか。先ほど言ったように、土地利用調整とか、それから用地の確保等々、まだまだやらなければならないことがございまして、私の立場からすれば、全体の額の積み増しよりは、まずは繰り越した予算、二十四年度予算、この予算をしっかりやるということに復興庁としては全力を尽くしたいというふうに思っております。

柿澤委員 復興大臣はこうおっしゃっておられる。では、なぜあの発言が出てくるのか、大変いぶかしく思うわけでありますが、この辺のところの閣内の調整というのがどういうふうにとられているのか、ちょっと首をかしげてしまいますが、御答弁をお願いします。

平野(達)国務大臣 全体として、十九兆という枠組みについては、いずれ見直しをしなければならないというふうに思っております。今、災害査定も大体終わりまして、その規模も明らかになってきました。住宅再建についてはまだちょっと未知数であります。そういったものをあらあら積み上げれば、やはり十九兆で今足りるか足りないかという線だという感覚は私も持っております。

 そういったことを踏まえて、財務大臣として、来年度予算編成のことを頭に置いた上で、その十九兆の見直しも視野に入れた形での発言をされたのではないかというふうに思っています。

柿澤委員 閣内不一致をちょっと御指摘申し上げたら、軌道修正をされておられますが、平成二十三年度の三次補正の復興関係費には、震災とは直接関係のない項目がたくさん盛り込まれています。例えば、レアアースの安定供給確保、林業の復興、配合飼料の価格の安定、海外展開を狙う中小企業の経営基盤強化等々。これは結局、今余している復興予算の総額をこれからさらに積み増そうというのは、こういう復興と直接関係のない予算を今後も中身に入れ込もう、こういうことになってしまうのではないですか。これでは、特会をつくって区分経理をしている意味が全くないと思うんです。

 こういう予算のつくり方を少なくともこれまではしてきた。これからもこういうふうにされることになるのかどうか。財務省全体の問題かもしれませんけれども、復興大臣は、この点、これまでの復興予算の組み方をどう考えておられるんですか。

平野(達)国務大臣 十九兆、全体では二十四兆でございますけれども、その中の一定の枠を全国の防災に充てるということについては、当初からそういう考え方があったというふうに私も理解しております。

 いずれ、これから予算編成するに当たって何を優先させるべきか。これは、基本的には復旧復興、東日本大震災の復旧復興でございますから、まずはこれは優先だというふうに思います。

 しかし一方で、それだけではなくて、東南海、首都直下型、これをどこまで今回の十九兆、二十四兆の枠の中でやるかという問題はございますけれども、そういったものについても一定の配分はなされるのではないかというふうに私は理解しております。

柿澤委員 この点については、先日、消費税増税法案に絡んで、附則十八条の二項の話をさせていただきました。事前防災、減災、成長戦略ということで、公共事業を消費税で財源に余裕ができた分を使ってやっていこう、こういうことであります。こうしたことがどんどんどんどん復興という形で盛り込まれて使われていくというと、もうこの復興予算というのは復興からかけ離れたものになってしまう、こういう懸念を持たざるを得ないと思います。

 続いて、二重ローン問題について。

 これも、各県の産業復興機構及び東日本大震災事業者再生支援機構による二重ローン債権の買い取りが全く進んでいない状況にあります。産業復興機構、相談件数千二百四十四件、買い取り決定二十二件、わずか一・八%で、私たちがつくった法律に基づく再生支援機構、相談件数四百四十五件、買い取り決定はいまだゼロであります。全く信じがたい状況だと思います。

 どのような理由でこんなふうになっていると考えておられるか、お伺いしたいと思います。

平野(達)国務大臣 産業復興機構もいわゆる支援機構も、トップみずから、トップそれから職員がとにかく総出で現地を歩きながら、被災地を歩きながら、一件一件の案件の発掘に努めております。こういった、実に本当に丁寧な、きめ細かな対応を今していただいているというふうに理解しております。

 しかし、買い取り案件については、御案内のとおり、産業復興機構については二十三件、支援機構については五件と、非常に少ない状況になっています。これは、グループ化補助金、あるいは政策金融公庫も頑張っております。それからあと、仮設店舗等々の制度も利用していただいております。こうしたことの政策の効果があらわれているというふうにも理解されるというふうに私は考えております。

 一方で、何といっても、市街地の土地利用計画の策定がこれからでございます。これを待っている事業主も非常に多い。特に、仮設店舗を利用している方々については、それを待っている方々が非常に多いです。

 ですから、総理も、先般、釜石市にお邪魔したときに、被災地の二重ローンの問題はこれからが本番だというふうにおっしゃっておりましたけれども、そういったことを踏まえての発言でございまして、私どもは、そういった状況に備えて、支援機構について言えば、百八十日かかるものについては九十日に短縮する、そういった制度の改正をしながら、そういったものの二重ローン対策の要望が出てくる、実際に上がってくるということに体制をしっかり築くと同時に、引き続き、被災地をきめ細かく歩きまして、案件の発掘に努めてまいりたいというふうに思っております。

柿澤委員 私は報道ベースの数字をお出ししたんですけれども、今、平野大臣から最新の件数をおっしゃっていただきました。

 この二重ローン救済法案、昨年、私たちみんなの党も提出者となった、参議院議員立法として提案をされたわけですけれども、衆議院段階になって、民主、自民、公明の修正によって、法案の中身が私たちから見ると換骨奪胎されてしまったと思うんです。これでは全く債権買い取りが進まないのではないか、そのときにも申し上げました。

 なぜか。買い取り価格の設定について、二十三条の規定が、産業復興機構に合わせて、「適正な時価を上回ってはならない。」こういうふうに修正されてしまった。その上、ロスシェアリング、損害担保の契約を銀行にも結ばせることになりました。これだと、銀行は債権放棄できないんです。本来であれば九〇パー、一〇〇パーで回収できたはずの貸付金が三〇%に減価する。これを適正な時価、すなわち三〇%で買い取りますと言っても、これは銀行の側から買い取りに出すはずがないんです、含み損が顕在化してしまいますから。

 ましてや、八対二とか、高率のロスシェアリングを銀行に求めるということであれば、これは、銀行が債権を機構に買い取りに出すという可能性はほとんどゼロになってしまうと思うんです。あのとき、そのように申し上げました。今、本当に私たちが言ったとおりになりつつあるのではないかと思います。

 この二十三条を債権買い取り価格は適正な時価を上回ってはならないとしたことが、再生支援機構の債権買い取りに銀行が二の足を踏む、こういう原因になっているのではないかと思いますが、御見解をお伺いします。

平野(達)国務大臣 債権買い取り価格につきましては、いわゆる買い取り価格算定指針に基づきまして、被災事業者の事業再生計画や経営状況の見通し、地域の復興見通しなど、個々の事情を勘案して算出した適正な時価を買い取り価格とすることとされているとおりでございます。こういったことの形に至った経緯については、委員からも御指摘のあったとおりでございます。この点につきましては、金融機関においても十分理解されたというふうに認識しておりまして、必ずしもこのことが、金融機関が債権売却をちゅうちょしているというふうには私どもは考えておりません。

 いずれにせよ、今般の政府としての二重ローン対策推進策の一環としまして、金融機関に対しても、一昨日、金融庁から、被災事業者とともに機構の積極的な活用を検討すること、機構の求めに応じ買い取り対象債権に係る引き当て状況を提示すること、機構から買い取り価格を提示された場合はできる限り迅速に判断すること等を要請したところでございまして、復興庁としましても、金融機関による積極的な取り組みが進むよう万全を期してまいりたいと考えております。

柿澤委員 頑張っている、やっている、批判は当たらない、こういう御答弁を繰り返しいただいておりますけれども、しかし、実態の数字を踏まえると、今の時点では結果が出ていないわけです。

 最後に、経産大臣にお伺いいたします。

 枝野経産大臣、きのうは、東電の家庭向け電気料金値上げ八・四六%、正式に認可されました。五月の申請の一〇・二八%から圧縮したといっても、一家四人家族で一万二千四百八十円の負担増だ、こんな試算も出ているわけであります。消費者庁も注文をつけて値上げ幅を圧縮したというけれども、しかし、まるで手をつけられていないところがあると思います。

 なぜ東電は一〇〇%減資もせず上場を維持しているのか、なぜ銀行は債権放棄をしていないのか。いずれも、昨年七月の原子力損害賠償支援機構法案、人呼んで東電救済機構法案、この審議に当たり、債務超過企業である東電をなぜ法的手続に従って破綻処理しないのか、こういう論点の中で私たちが何度も何度も言ってきたことであります。

 枝野経産大臣も、官房長官だった当時から、銀行の債権放棄について期待する発言をしてこられたと思いますが、極めて否定的な反応を銀行側から受けて、何となく静かになってしまったというふうに思います。原子力損害賠償支援機構法の附則六条二項に基づき、東京電力の既存株主及び貸し手の金融機関らステークホルダーにも応分の負担を求める、こういうことになっているはずですが、それはどうなったんですか、お伺いします。

枝野国務大臣 まず、機構法の附則六条二項は、ステークホルダーの負担のあり方を含め見直しを行うという規定で、これは、特に参議院の復興特別委員会の附帯決議で施行後二年を目途として見直しを行うこととされております。ただ、いずれにしても、ステークホルダーの皆さんには応分の負担をお願いしなければならないという前提のもとで総合特別事業計画を立てておりまして、株主に対しては当面の間の無配、金融機関に対しては与信の維持を要請しているところでございます。

 私自身、株主は株式価値がゼロになる、あるいは金融機関も債権をカットするということができれば、それが望ましいというふうに思っております。しかしながら、もし株式価値をゼロにするということは、これは債務超過ということですから、破綻処理をしなければなりません。一方、金融機関も、金融機関自体の株主を抱えていますので、その株主に対する責任があって、善管注意義務に基づき、善管注意義務を超える債権放棄をすれば、これは取締役としての義務を果たしたことになりませんので、それはできません。そうしたことの中でそれをやろうと思えば、これは破綻処理するしかありません。

 破綻処理をして、被害者に対する賠償、廃炉、そして電力の安定供給、これが維持できるのであれば、私は今でも破綻処理をしたいと思っています。しかしながら、これは倒産処理法をよく勉強していただければわかることですけれども、もし破綻処理をすれば、その瞬間に賠償債権などもカットされることになります。少なくとも、無担保の金融機関等の債権と同様に、賠償債権や、あるいはこの間事故の収束に当たっていただいた関連企業の債権などもカットをしないと、これは憲法の財産権侵害になります。できません。

 と同時に、破綻処理をすれば、破綻処理前に発生した債権、債務については、債権カット等で更生手続があった残りの部分を別とすれば、その後の再生された企業には引き継がれません。つまり、東京電力は、賠償債務をカットしてもらった上でその後は身軽になってやっていける、こういうことになります。こうなってしまうというのは、東京電力がしっかりと企業としての責任を負っていくという観点からも、賠償をしっかりやっていくという観点からも、まさに社会的に許されないことであるというふうに思います。

 もしこういったことにならずに倒産処理法上あるいは憲法の財産権の規定上できる処理のやり方があれば、教えていただきたいと思います。そういったことが本当に可能であるならば、それは実施します。

柿澤委員 時間が来ておりますので、この話に応答することは残念ながらできませんが、二年という年限を先ほど附帯決議を引用されておっしゃられました。しかし、家庭向け電気料金の値上げは九月一日に迫っているわけであります。国民負担の最小化、法律に書いてあるとおりのことを目指していくとすれば、やはり今の時点でやるべきことをやらなければいけない、このことだけは事実ではないか、このことを申し上げて、質問は終わります。

 ありがとうございました。

    ―――――――――――――

古賀委員長 この際、委員派遣承認申請に関する件についてお諮りいたします。

 東日本大震災の復旧・復興状況等調査のため、来る八月一日水曜日、宮城県、岩手県及び福島県に委員を派遣いたしたいと存じます。

 つきましては、議長に対し、委員派遣承認申請をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

古賀委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 なお、派遣委員の人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

古賀委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

     ――――◇―――――

古賀委員長 次に、理事辞任の件についてお諮りいたします。

 理事畑浩治君から、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

古賀委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次に、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。

 ただいまの理事辞任に伴う補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

古賀委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 それでは、理事に石原洋三郎君を指名いたします。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後六時六分散会


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