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第6号 平成19年11月7日(水曜日)

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平成十九年十一月七日(水曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 中野  清君

   理事 江崎洋一郎君 理事 岡下 信子君

   理事 櫻田 義孝君 理事 萩生田光一君

   理事 村田 吉隆君 理事 大畠 章宏君

   理事 平岡 秀夫君 理事 田端 正広君

      赤澤 亮正君    遠藤 宣彦君

      大塚  拓君    加藤 勝信君

      鍵田忠兵衛君    木原 誠二君

      河本 三郎君    高市 早苗君

      戸井田とおる君    土井  亨君

      中森ふくよ君    西村 明宏君

      藤井 勇治君    馬渡 龍治君

      泉  健太君    市村浩一郎君

      吉良 州司君    楠田 大蔵君

      佐々木隆博君    田名部匡代君

      森本 哲生君    石井 啓一君

      吉井 英勝君

    …………………………………

   国務大臣

   (地方分権改革担当)   増田 寛也君

   国務大臣

   (内閣官房長官)     町村 信孝君

   国務大臣

   (国家公安委員会委員長)

   (食品安全担当)     泉  信也君

   国務大臣

   (科学技術政策担当)   岸田 文雄君

   国務大臣

   (経済財政政策担当)   大田 弘子君

   内閣府副大臣       木村  勉君

   外務副大臣        小野寺五典君

   内閣府大臣政務官     加藤 勝信君

   内閣府大臣政務官    戸井田とおる君

   内閣府大臣政務官     西村 明宏君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房審議官

   兼大臣官房遺棄化学兵器処理担当室長)     西  正典君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)

   (内閣府計量分析室長)  齋藤  潤君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)   丸山 剛司君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)   加藤 利男君

   政府参考人

   (内閣府食品安全委員会事務局長)         齊藤  登君

   政府参考人

   (内閣府原子力安全委員会事務局長)        袴着  実君

   政府参考人

   (内閣府公益認定等委員会事務局長

   兼大臣官房新公益法人行政準備室長)      戸塚  誠君

   政府参考人

   (警察庁刑事局長)    米田  壯君

   政府参考人

   (総務省大臣官房審議官) 御園慎一郎君

   政府参考人

   (外務省大臣官房参事官) 小原 雅博君

   政府参考人

   (財務省大臣官房審議官) 古谷 一之君

   政府参考人

   (文部科学省大臣官房審議官)           青山  伸君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁原子力安全・保安院審議官)   佐藤  均君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房審議官)           小川 富由君

   政府参考人

   (気象庁長官)      平木  哲君

   参考人

   (原子力安全委員会委員長)            鈴木 篤之君

   内閣委員会専門員     杉山 博之君

    ―――――――――――――

委員の異動

十一月七日

 辞任         補欠選任

  大塚  拓君     馬渡 龍治君

  土井  亨君     鍵田忠兵衛君

  西村智奈美君     森本 哲生君

同日

 辞任         補欠選任

  鍵田忠兵衛君     土井  亨君

  馬渡 龍治君     大塚  拓君

  森本 哲生君     田名部匡代君

同日

 辞任         補欠選任

  田名部匡代君     西村智奈美君

    ―――――――――――――

十一月五日

 憲法改悪反対に関する請願(笠井亮君紹介)(第四九五号)

 憲法改悪に反対し、第九条を守り、生かすことに関する請願(重野安正君紹介)(第四九六号)

 憲法の改悪反対、九条を守ることに関する請願(石井郁子君紹介)(第五五一号)

 同(笠井亮君紹介)(第五五二号)

 同(穀田恵二君紹介)(第五五三号)

 同(吉井英勝君紹介)(第五五四号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 参考人出頭要求に関する件

 内閣の重要政策に関する件

 栄典及び公式制度に関する件

 男女共同参画社会の形成の促進に関する件

 国民生活の安定及び向上に関する件

 警察に関する件


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     ――――◇―――――

中野委員長 これより会議を開きます。

 内閣の重要政策に関する件、栄典及び公式制度に関する件、男女共同参画社会の形成の促進に関する件、国民生活の安定及び向上に関する件及び警察に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 各件調査のため、本日、参考人として原子力安全委員会委員長鈴木篤之君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣府大臣官房審議官兼遺棄化学兵器処理担当室長西正典君、政策統括官・計量分析室長齋藤潤君、政策統括官加藤利男君、食品安全委員会事務局長齊藤登君、原子力安全委員会事務局長袴着実君、公益認定等委員会事務局長兼大臣官房新公益法人行政準備室長戸塚誠君、警察庁刑事局長米田壯君、総務省大臣官房審議官御園慎一郎君、外務省大臣官房参事官小原雅博君、財務省大臣官房審議官古谷一之君、文部科学省大臣官房審議官青山伸君、資源エネルギー庁原子力安全・保安院審議官佐藤均君、国土交通省大臣官房審議官小川富由君、気象庁長官平木哲君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

中野委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。泉健太君。

泉委員 民主党の泉健太でございます。

 本日も、前回十月二十六日に引き続きまして、私は、今内閣府が抱えている大変大きなプロジェクトであります遺棄化学兵器処理事業について質問をさせていただきたいというふうに思います。

 きょうは外務省にもお越しをいただいております。といいますのも、十一月の二日に我が党の松原仁議員からもこのことについての質問がなされておりまして、そのとき担当室の参考人の方からは、外務省にかかわるところもあるから、それは外務省の方が答弁をするのが本来だという御発言もありましたので、まず、ちょっと確認を外務省の方にさせていただきたいと思います。

 化学兵器禁止条約、この中で、いわゆる赤剤そして緑剤と言われる、催涙そしてくしゃみ、嘔吐、こういうものの化学兵器は、化学兵器はというか、こういうものについては、たしか条約の中では化学兵器としては基本的には読まないという解釈になっているはずでございます。それを、日本側としては、特別に、世界の例に倣わずに、解釈として赤剤、緑剤を化学兵器というふうに組み入れているということでございますけれども、それで間違いございませんでしょうか。副大臣、お願いいたします。

小野寺副大臣 事前に私どもに通告されている内容について、ちょっと、今の事項は入っていないんですが。政府参考人でいいですか。ちょっと私、今、質問の内容について事前に……

中野委員長 だったら、政府参考人にさせなさいよ。

 それでよろしいですか、外務省の見解だから。(泉委員「本当はよくないけれども、はい」と呼ぶ)

 では、小原大臣官房参事官。

小原政府参考人 ただいまの御質問でございますが、赤剤及び緑剤は、条約上の廃棄義務がある化学兵器に該当するのかという御質問だと思いますが、化学兵器禁止条約の第二条におきましては、化学兵器とは、毒性化学物質及び前駆物質等と定義され、毒性化学物質につきましては、「生命活動に対する化学作用により、人又は動物に対し、死、一時的に機能を著しく害する状態又は恒久的な害を引き起こし得る化学物質」と定義されております。

 赤剤及び緑剤につきましては、生命活動に対する化学作用により、人または動物に対し一時的に機能を著しく害する状態を引き起こし得ることから、条約上の毒性化学物質、すなわち化学兵器に該当すると考えております。

泉委員 もうその質疑は十一月二日にやっているわけですから。きょう、私は、この処理事業においての外務省のかかわりについてということで質問通告はしております。ですから、答弁はしっかりとしていただきたいというふうに思います。副大臣に対して説明を。

 ですから、これも参考人にちょっとお伺いをしなければならないかもしれませんが、そのとき松原議員からは、国際的な化学兵器で決められている薬剤の中にはこの赤剤というものは入っていないということですね、それを、日本政府としてはこれを化学兵器に該当するという判定をしておりますという答弁であると思います。これについてですが、日本は、いつ、だれがこのような判定をいたしたんですか。そのことをお伺いします。

小原政府参考人 ただいまの御質問でございますが、今、私、手元にきちっとした資料を持っておりませんが、現地調査においてそれを確認したということでございます。(泉委員「条約の解釈をいつ、だれがやったかということ。それは現地調査じゃないでしょう、関係ないでしょう。条約の解釈」と呼ぶ)

 外務省としては、いつ、だれがということにつきまして、私も事前に御質問を受けていなかったものですから、ただいまちょっと資料を持っておりません。調べまして、後刻、御報告いたします。

泉委員 十一月二日の外務委員会で、まさに松原仁議員は、それはいつから日本はそのように認定をしたんですかという質問をもうしているわけですよね。当然これは調べているはずですよ。きょう、私は、処理事業においての外務省のかかわりについてということで通告をしてあります。当然これは根本的な、基本的な問題じゃないですか。どうしてこれが答えられないんですか。

 そもそも、化学兵器というものをどう定義するか、この根本問題じゃないですか。これを、いつ、だれが、日本政府だけは独自に赤剤をこの化学兵器に入れる、これが今答えられないということですか。

小野寺副大臣 今御指摘がございました委員の質問は、中国の遺棄化学兵器について、処理事業と外務省のかかわりという、かなり大きな御質問でありましたので……(泉委員「根本ですよ、根本」と呼ぶ)ええ。ただ、もし質問の際に今の個々のことについて言っていただければ、私ども誠心誠意を持って答弁する準備をさせていただいたと思いますので、申しわけありませんが、至急調べさせまして、御報告させていただきたいと思います。

泉委員 では、ぜひ、この赤剤また緑剤、こういうものについて、日本政府が、世界の中での国際的な化学兵器禁止条約で決められている薬剤の中に入っていない赤剤等を、こうして日本の場合は化学兵器に該当するということで解釈、判定をしたということでございますので、これが、いつ、だれがこのような解釈を行ったのか、これをぜひ資料として提出をお願いいたします。

 次に質問をさせていただきますが、前回の私の質問が十月二十六日。その以前にも、十月十九日、まさにこの担当室というか、この処理事業の担当であります岸田内閣府特命担当大臣が、事務方に対して徹底して事実関係を調査するように指示したところでございますということで、記者会見でも述べておりますし、私の質問に対しましても、徹底的に今調査をしているということでありましたが、今その質問からさらに数日たっております。その中で、まだ、私が前回この委員会で提出を要求した資料が届いていないものがございます。これについて、やはり私は非常に疑問を感じております。どこまで真剣に事実関係の調査というものをやっているのか。

 まず、大臣、今回の家宅捜索を受けた件も含めて、そして都内には四つの設計会社があり、そこに再々委託が行われて、その中で資金の不正支出があったのではないかということが指摘をされているわけですが、このことについて、現在どこまで調べが進んでおりますか。

岸田国務大臣 御指摘のこの事案につきましては、報道等で報じられた後、私の立場からも調査を命じたところでございます。

 まずは、処理機構の役員等に対する事情聴取を行ったわけでありますし、また、機構及びPMCから提出されております四半期ごとに作成される、業務月報等、支出状況報告書、さらには機構等からの委託承認願、さらには内閣府が機構に手渡した承認通知書等、こうした書類につきまして、契約あるいは執行について不適切なところがないかどうか再確認をいたしておりますし、今も現在進行形で調査をしているところでございます。

 そして、現在のところ、判明した範囲内では、このPMCからPCIあるいはPPMといった、報道で報じられているこうした組織に再々委託を行った事実、この書類からは確認はされていないということでありますし、また、機構とPMCとの間の契約対象となる技術者の種類、人員等について確認しましたところ、水増し請求といった事実は、書類の上では確認をされていない状況であります。

 しかし、引き続きまして、この書類につきましても精査を進めていかなければいけないと思っておりますし、何よりも、捜査が今進んでいます。そういった中で、事実を確認することとあわせて、そもそもこの事業体制自体が、一民間会社に対して依存しなければいけない体制でありました。こうした体制自体につきましても、これは並行して再検討しなければいけないということで、再検討、指示を出しているところでございます。現状、そういうところでございます。

泉委員 大臣、残念ながら、それは十月二十六日の答弁とほとんど変わっておりません。しかも、私は、担当室からも、この今回の流用事件について、追加的に何か進展が感じられるような資料の提供も、情報の提供も受けておりません。果たして何が進んだのか全然わからない。

 例えば、では、報道等で指摘をされているPMCからPPMへ委託をされて、さらにそこから再委託で都内の設計会社に、四社と言われていますが、委託をされたのではないか、そして、PPMがまさに資金を約一億円ほど流用したのではないかということが指摘をされているわけですね。証拠書類がなかったというのは、十月二十六日の答弁でそれはもうわかっております。それは恐らく書類をつくらずにやったのかもしれません。その書類が上がってきていないのかもしれません。そういうことにも当然頭をめぐらせて、では、どうしようと対応するのが本当の対応ですよね。資料がなかったから、まさか、何もございませんでしたということではないですよね。そして、ヒアリングも、機構に対しては行ったというふうにおっしゃられましたが、機構からその先、PMC、PPM、あるいは言われているような会社、こういったところには確認はとりましたか。

岸田国務大臣 まず、私どもで把握している書類につきまして再点検を行ったわけでありますし、引き続き点検を行っているところであります。

 御指摘のように、書類の上で出てきていない、要するに、書類の向こう側にある事実があるのではないか、こうした疑惑が生じているわけですので、まずは把握している書類の再点検をしなければいけないわけですが、それだけで済まない、御指摘のとおりだと思っております。ですからこそ、関係者の聴取を行って、何かそういったものを示すものがないかどうか、我々の範囲内で最大限努力を今現在も行っているということでございます。

泉委員 ですから、その最大限の努力を教えていただきたいんですが。

 十月二十六日の時点で、機構の担当者にはヒアリングを行うということはもう言っているわけです。だけれども、そこで出てこないことは想定されるわけですよ、もう既に。だから、その先の、PMCやPPM、もっと言えば、現場の本当の事業をやったちっちゃい会社まで含めて、ちゃんと担当室が聞くべきじゃないですかと言っているんですが、それはもう聞いていますか、聞いていないんですか、どっちですか。

西政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま先生御指摘ございましたが、私ども担当室の契約関係は、これは株式会社処理機構との間になされております。処理機構の契約関係は、さらにその先、PMCと行われております。残念ながら、そのPMCを構成するPCIの方が、それ以外にどのような会社と契約を結んだか、これに関しては、先ほど大臣御指摘ございましたように、我々との契約関係の範疇の外にございまして、現在報道されているところでは、そういったところが司法当局の捜査の対象となっているやに承知しております。現時点では、私ども、今先生御指摘ありました、PPMの方から聞く、あるいはその外、さらにありますような、報道されているような設計会社から直接事情を聞いたことはございません。

泉委員 こういうことですよ。我々は機構と全面的に委託契約をしているから、そこから先のことはわかりませんと。今の言っている答弁はそういうことですよね、大臣。だけれども、流用というのは、まさにその網の目をくぐるようにして行われているかもしれないわけですよ。その実態がわからないのに、大臣は、もしかしたら契約全体を見直すかもしれませんと。これはおかしいじゃないですか、実態把握ができないじゃないですか、これじゃ。

岸田国務大臣 まず、実態把握につきましては、私どもの担当の中で、最大限、実態把握に努めなければいけないということで、先ほど来申し上げている手法で努力をしているわけです。そして、実態把握は、それでは不十分だからこそ、司法の捜査が今進んでいるわけです。そうした全体の中で実態は把握されなければいけない、そのように思っています。

 しかし、その実態把握と並行して、そもそも、この事業のありようとして今のままでいいのかということは、これはもう並行して検討しなければいけない課題だと思っています。実態把握には努めながらも、それと並行して、そもそも、この事業の特殊性があったと言いながら、一民間会社にこの事業を依存しなければいけなかった、こういった体制自体を見直す必要があるのではないか、これを並行して今検討をしているということでございます。

泉委員 いずれにしましても、大臣が会見で再三おっしゃられているような、徹底して事実関係を調査するように指示をしたということの言葉が全く生きていません、残念ながら。結局、では、司法にゆだねるということですか。

 大臣がおっしゃっているのは、まさに担当室、事務方に対して、徹底して事実関係を調査するようにと指示をされたんですよね。だけれども、我々ではもう既に限界があるんだということをおっしゃっている。そして、まさに報道で言われている都内の設計会社、これは把握をしてないというようなことでございました。これは我々は実はもう大体把握しておりますよ。品川区に会社がある。あるいは、そのほかにも、都内のある区に存在をしている会社。私は所在地はもう大体わかっておりますけれども。そういうことを、我々がわかっていることを、恐らくわかっているんでしょう。わかっているんだけれども、言わないのか、隠しているのか。あるいは把握をしていないということであれば、これは大臣の事務方に対する調査の指示を全く指示として行動に移していない、まさに責任放棄じゃないですか、大臣。そう思いませんか。

岸田国務大臣 まず、私の権限、そして担当室初め担当の権限というのはオールマイティーではないわけです。我々の与えられた役割そして責任、その範囲内で最大限努力を今させつつあるわけであります。そして、本当の実態把握ということであるならば、やはり司法を初めさまざまな関係者がそれぞれの立場で最大限努力して、結果として全体が把握できるということではないかと思っております。

 私どもとしては、与えられた権限の中で最大限努力しなければいけない、これは当然のことでありますが、これはおのずと限界があると考えております。

泉委員 時間が余りありませんので、次に移らせていただきます。

 対中要請事業経費、これは前回、その詳細について、資料の提出を委員長にお願いいたしました。理事会で諮っていただけるということでございましたが、現在に至ってもその資料は出てきておりません。先日の質疑では、町村官房長官もわざわざ最後に答弁の中で、特に対中経費についてはそれはしっかりと明らかにしていく必要があるということをおっしゃっておりました。納税者の立場から当然の疑問であるというふうにわざわざ官房長官もおっしゃっているような対中経費の詳細がどうして出ないのかと聞くと、中国政府の了解が不可欠であり、現在交渉中だと。これは本当ですか、大臣。本当に中国政府の了解がないと出せないんですか。そんな決まりはどこにあるんですか。

岸田国務大臣 資料の提出につきましては、中国政府と協議した上で、最大限の資料提出に努めているところであります。

 そして、どこまでその中身をオープンにするかということにつきましては、やはり事業自体、中国との協力関係の中で進めていかなければいけない、中国側ともその辺は協議した上で、その範囲を明らかにしなければいけない、そのように認識をしております。

泉委員 いや、行政の資料ですよね。今理事会で提出を呼びかけているこの資料が、どの部分で中国側の了解が必要だということが何かに書いてあるんですか。どうして出せないんですか。何を根拠に中国側の了解がないとだめだという資料になっているんですか。

 というのは、そもそも、この対中事業経費、政府側は、これは事業実施前に中国政府から提出された見積書などについて、日本側で、積算の考え方、専門家の意見も交えて検討も行って、積算根拠、内容の確認、中国側の規定の調査、入手、さらにそれに基づいた質疑を行って、その真偽を精査しているわけですね。まさに真っ当なやり方じゃないですか。何の後ろめたさもないじゃないですか。

 どうしてこれを出せないと言うんですか。どこに根拠があるか教えてください。

岸田国務大臣 基本的なところは最大限、資料を用意させているところであります。そして、この詳細な部分につきましてどこまでオープンにするかということにつきましては、中国の外交部と協議した上で明らかにするという形になっていると認識しております。

泉委員 ですから、それはどこでどういう形に、そうなっているんですか。何を読み込めばそうなっているんですか。どこかの契約書かに何か書いてあるんですか。対中要請事業経費については協議の上じゃないと出せないことになっているわけですか。

岸田国務大臣 この事業、中国との間で大変重要な、そして必要な事業だと認識しております。この事業を進めるに当たって、中国側の協力そして理解を得る、これは当然のことだと思っています。

 この事業にかかわることについて、どのように取り扱うのか、中国側とも協議しなければいけない部分があるというのは当然のことではないかなと思っております。

泉委員 それは室長も同じ見解なんでしょうけれども、先日の十一月二日の外務委員会で、これは処理方法の選定をめぐってさまざまな手法の実証実験を続けていく中で、百五十七億円がその実証実験に使われたということを同じく松原仁議員が指摘をしているわけですね。その実証実験だけで百五十七億というのはおかしいじゃないか、これも高過ぎるじゃないかということで追及があったわけですが、そのとき、もっと細かい細目を一つ一つ出してもらうことは可能ですかという質問に対して、そのときの答弁者は西政府参考人でございます。その一つ一つの調査資料に関しましては、これは当然、税金を使ってつくり上げているものでございますので、提出することはもとより可能でございますとおっしゃっていますね、大臣。

 まさに対中要請事業経費、これは日本の税金を使っておりますね。そうですね。その資料を出せないということですか。これは先日の担当室長の見解からも全く反することじゃないですか。

西政府参考人 恐れ入ります。

 前回の外務委員会での私の答弁の言及がございましたので、その関係も含めてお答えさせていただければと思います。

 まず、泉先生の御指摘がありましたように、これまで廃棄方法の検討に関しまして相当額を費消した、事実でございます。それに関しましては、先般詳しく松原先生の方に御答弁しましたけれども、各種技術の内容をすべて悉皆網羅して、その一々に関して実験をすることといたしました。

 他方、この対中要請事業に関しましては、先生既に御存じのとおり、中国側とその交渉についてやっておりまして、外交交渉にかかわることになっておりますので、先方の合意が必要であるということについて御理解をちょうだいできればと思っております。

 内容としていささか、先ほど申し上げました実験の成果の公表とは異なってくるものと思っております。御容赦ください。

泉委員 これは、やはり私は納得いかないわけですね。外交交渉といっても、もう既に結果が出ていることですよ。しかも、お互いに協議をして、精査をして、全く問題ないという形で執行しているものですよね。大臣は前回もおっしゃいました。会計検査院で年二回の検査も受けているんだ、全く指摘されることもなくこの事業は進んでおりますとおっしゃっていますよね。全く問題ないじゃないですか。どうしてその結果すら出せないんですか。私は何も交渉中のものを出せと言っているのではありませんよ。結果が出ているものですよ。

 この対中要請事業経費の中身は、委員会で前回言っておきながら、そしてずっと理事会の中にも出されない。これは私は、もう正直言って、これ以上質問ができない状況ですよ。これはおかしいですよ。これは答えていただかないと、私はもう質問できませんよ。

岸田国務大臣 税金の使い道ということにおいては、先生御指摘のとおりであります。やはりできるだけ明らかにしなければいけない、当然のことだと思っています。そして、この対中事業費につきましても、これは最大限公開しなければいけない、そのとおりでございます。

 しかし、そこに外交交渉が絡んでいるということで、中国の理解も得なければいけない。理解を得られた範囲で最大限公開する。そして、今後もその努力を続けて、どこまで公開できるのか引き続き努力をしていかなければいけない、そういった問題だと思っています。

中野委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

中野委員長 速記を起こしてください。

 今の泉君の御発言と、また理事と協議いたしまして、この問題については理事会で厳しく協議をして、これから結論を出したいと思いますので、御理解願いたいと思います。

 泉君。

泉委員 そもそも、私は、さっきも質問で言いましたが、どうして、何を根拠に中国側の了解を得なければならないんですかというふうに言いましたけれども、そのことについてはまだお答えになられていないんですね。外交上だからとしか言っていないわけですよ。

 だけれども、一方では、これは我が国の税金じゃないですか。我が国の税金が対中経費としてずっと使われ続けていて、しかもそれを十月二十六日に私は資料の請求をして、理事会で諮っていただく、そして理事会でも、それは基本的にはできる限りの資料を提出するようにということで理事の皆さんがお諮りいただいた。これはまさに、この内閣委員会の総意ですよ。それについて全く誠意ある回答がない。いまだに協議中だと。

 何でこの十月二十六日から、中国政府の了解、現在交渉中、その状態が変わっていないんですか。何に時間がかかっているんですか。全く意味がわかりませんよ。ちゃんと、もう次の委員会、開かれると思いますけれども、そのときまでには、特に私が要求をしました、それは自民党の山谷議員がまさに数年前質問されたことでもありますけれども、人件費等の費用の中身、単価、こういったものも含めて、やはりちゃんと出していただくということでいいじゃないですか。

岸田国務大臣 この資料の公開につきましては、前回から今日まで、現在進行形で、中国側の理解を得るべく努力を続けております。具体的にプロジェクト単位の公開ということまで行けるかどうか、今その段階に来ているというふうに聞いております。

 要は、具体的に交渉を今続けているわけで、どこまで公開できるのか、これを今明らかにしなければいけない、努力を続けています。ぜひこれからも続けて、そしてどこまで公開できるのか、報告をさせていただきたいと思います。

泉委員 大臣、日本の税金が使われていることに対して、外国政府の了解がないと公開できないと言うんですか。本当にそんなふうに大臣は思っておられるんですか。これは私は到底理解できませんよ。そんな大臣じゃないはずじゃないですか。いや、これはおかしいですって。おかしいですよ。何で中国側の了解がないと出せないんですか。

 そもそも、了解を大前提とされている、そのことがおかしいと言っているんです。どうして了解がないと出せないんですか。それがおかしいんですよ。外交交渉上と言いますけれども、もう既に終わっている事業もたくさんあるわけですよ。確定している費用もたくさんある。それは交渉中じゃありません。もう終わっているものをぜひやはり出していただかないと、何にも私たちは実態がわからないまま大陸に事業費をつぎ込むということになっているわけですよ。この状態は絶対おかしいと思う。それは次までにぜひ誠意ある回答をお願いしたいと思います。

 最後になりますが、きょう、外務副大臣、お越しいただいておりますので、シベリア史料館の資料についてでございます。

 三分の一の資料の調査は昨年終わりましたが、その後、やはり進んでおりません。このことについて、やはりこの調査をしっかりとするということが今後の日中間の誠意ある交渉にもつながっていくと思いますので、このことだけお答えいただいて、私の質問を終わりたいと思います。

中野委員長 では、簡略に。時間ですから。

小野寺副大臣 先方に、私ども努力しまして、今三分の一しか終わっておりませんので、しっかり精査をすることをお約束させていただきたいと思います。

 最後に一点だけ、一番初めの、例の赤弾、緑弾のことですが、赤弾につきましては平成七年、緑弾につきましては平成十一年に、外務省軍縮課が判断を行いました。

 それで、実はこの赤剤、緑剤についてはリストには入っておりません。ただ、条約上、第二条の中に、この生命活動に対する化学作用、動物に対して一時的に機能を著しく害するというような物質も含まれるということがありますので、この赤剤、緑剤に含まれます、赤剤はジフェニルシアノアルシン、緑剤はクロロアセトフェノンという材料らしいんですが、これは効能から判断してここに含まれるというふうに判断したというふうに伺っております。

 また、詳細は役所の方から報告させたいと思います。

 以上です。終わります。

中野委員長 次に、市村浩一郎君。

市村委員 民主党、市村でございます。三十分いただきまして、NPO、いわゆる非営利法人の制度につきまして、議論させていただきたいと存じます。

 前回の内閣委員会の質問の際に、官房長官の方に御質問しましたところ、官房長官の方から、官房長官は自民党の中で税制関係のところで、NPOのこともいろいろ話をしていたと。その中で、官房長官としても、ある種ちょっと便宜的な取り扱いになったのかなという気も率直に言っていたしますということのお話がありました。この中身をもう少し具体的に官房長官の方からお答えいただけたらと思います。

町村国務大臣 私は、委員ほどこの制度、問題等についてそう詳しいわけではございませんので、間違いがあったらお許しをいただきたいと思いますけれども。

 長らく議論をしてまいりました、この間も申し上げましたように、平成十四年の三月の閣議決定から政府レベルでもいろいろな議論を行って、その中で、特定非営利活動法人をどう位置づけていくのかということで議論が行われてきたと承知をしております。

 我が自民党の中でも、特に、特別の検討の部会等もございましたし、また、私はたまたま税制の担当をしておりましたものですから、この特定非営利法人の活動についてどういう税制上の扱いをしたらいいのか、さまざまな議論が党内でもあったことを、少しだけですが、記憶をしているところであります。

 しかし、結局、一つは、認証というある意味では一番簡易な方法で設立できるということがボランティア活動を支える大変有益な方法ではないだろうかということで定着をして、今や三万二千を超える法人ができているということ。他方、これは特定非営利活動法人の関係者の中でもいろいろな御意見がきっとあったんだろうと思います。先生のようなお考えもあっただろうし、また違う立場のお考えもあったように聞いております。

 そういう中で、やはり新たな公益法人制度と同一の制度に組み込むということについて、かなりの方々も反対をされた。それより、やはり今までの認証という仕組みの方が簡便でよろしい、一定の準則を決めて、それによってその団体のガバナンスというものを、ある種、枠にはめるといいましょうか、そういうことでない方がいいんだということで、言うならば現実的な解決策、一つのおさめ方、そういう意味で私は便宜的ということを申し上げたのでありますが、どちらが絶対的に正しいとか、絶対的に間違っているということではなくて、とりあえずこれが現実的なおさめ方なのではないだろうかということで、今のNPO法人につきましては、学校法人とか、こちらの方の分類におさめるということにしたんだと、こういうふうに聞いております。

 したがって、来年の十二月に新しい公益法人制度が全面的に施行されるということで、今さまざまな準備を進めておりますが、基本的には、それは民による公益を増進するんだという考え方であろうかと思っております。そういう意味で、しっかりとした大改革が着実に進むように、政府としても万全を期していきたい、こう考えているところでございます。

市村委員 まさに今官房長官がおっしゃっていただいた、民による公益を増進する、こういうことが大テーマだと思います。したがいまして、今までは、例えば特定非営利活動法人については、ボランティア活動を支える、今官房長官もそうおっしゃっていただきました、そういう認識で多分進んできたのではないかと思います。

 ただ、そういう認識と、この国の社会の仕組みとして民の公の分野をしっかりと位置づけていくというのは、多分次元が大きく違ってきていると思います。したがいまして、これまでのいわゆるボランティア活動を支えるということはもちろんでありますけれども、それをもっと大きく普遍化し、そして、この日本という国に仕組みとしてNPOをしっかりと位置づけていくということのテーマだと思います。そういった意味で、今、来年の平成二十年十二月に向けて、今も官房長官から、民の公という観点から大転換を図るというお話があったという認識を私はしたんですが、その認識でよろしゅうございますでしょうか。

町村国務大臣 特にお金の関係でいうならば、今まではとにかくありとあらゆるお金をまず役所が集める、官が集める、そして、官の分配システムが一番正しいのであるという前提で、それをいろいろな公益的な事業に使っていったということなんだろうと思いますけれども、そういう独占的な判断権は、もうこれからは官が余り担うべきではない。もちろん、官が担うべき役割は私はずっとあり続けると思いますが、やはり、直接民から民へお金が動く、寄附という形であれ何であれ、民から民へお金が動くということは、私は大変いいことだと思うんです。

 民から官に持っていくと、そこで行政コストがかかる。配るのにまた行政コストがかかる。コスト主義で考えてはいけないんですが、それでもやはり直接民から民にお金を移動させて、そしてそこで活発にNPO等の法人が活動するというのは、私はいいことだ、こう思っております。

 そういう意味で、来年度からということですから、今年末の税制の議論というのは大変重要な御議論を、これは与野党を通じて御議論をいただけるものだと思います。政府税制調査会の方でもそういう議論を今活発にやっているというふうに聞いておりますので、ひとつ、今委員が言われた、民による公益の増進を支える、例えば税の仕組みはどうあったらいいだろうか、あるいは認証等々の仕組みはどうあったらいいだろうか、そういう観点から今後とも議論を深めていただきたいと考えております。

市村委員 本当に前向きな御発言だと私は思います。その方針に従って、ぜひとも政府内部でそういう議論を深めていただきたい。もちろんこの委員会でもそういう議論をさせていただきたいと思いますが。

 今官房長官の方から税制の問題のお話がありました。まさにここが核心部分といいますか、大変重要な部分だと思います。きょうは財務省の方からも来ていただいていると思いますが、では、今、ことしの年内の税制大改革に向けた議論が進んでいると思いますが、どこまでどう進んでいるのか、現状を教えていただきたいと思います。

古谷政府参考人 お答えを申し上げます。

 公益法人制度改革に対応いたしました税制上の措置でございますけれども、現在、この制度を所管しておられます内閣官房の方から要望をいただきまして、課税当局としても検討を進めておるところでございますけれども、政府の税制調査会の方でも、先月十二日にこの問題について御検討をされました。民間による公益の増進という観点に立ちまして御審議をいただいているというふうに思っております。具体的には、新しく創設をされる公益法人、一般法人を含めましてですが、それに対する課税のあり方と寄附金税制のあり方が課題になっております。

 いずれにしましても、来年十二月までに税制上の措置も具体的に講じる必要がございますので、この年末に向けまして、政府・与党の税制改正プロセスの中で具体化をいただけるものというふうに考えております。

 以上でございます。

市村委員 もう一つ質問させていただきたいんですが。

 今おっしゃったのは今回の公益法人制度改革に関する税制改革ですよね。今ここで官房長官と議論させていただいたのは特定非営利活動法人のことも含んでいるわけです。では、これについては今回は改正の中の論点にはなっていないということなんでしょうか。

古谷政府参考人 お答えを申し上げます。

 来年十二月から施行されます新しい公益法人制度の改革に伴う税制上の措置の検討が中心でございます。そういう意味では、特定非営利活動法人につきましては、制度自体の変更が今回ないわけですので、基本的な税制についての変更の議論はございませんけれども、寄附金税制の取り扱いの中でどこまで優遇を広げるかといった観点からは議論の対象になっているのではないかというふうに認識をしてございます。

市村委員 ちょうどこの委員会の直前に特定非営利活動法人の議論をさせていただきました。その中で、パブリック・サポート・テストの要件が来年度はきつくなると。

 今は特例措置があって五分の一というところが、通則に戻って三分の一だということで、今ですら大変な状況だというところで、さらに三分の一になるという中で、大変困っているという状況です。かつ、私の地元の調査もちょっと行ったんですが、いわゆる特定非営利活動法人の実態を見ますと、半分ぐらいが実は休眠状態になっているんですね。だから、三万二千あるとおっしゃっても、官房長官、岸田大臣も聞いていただきたいんですが、恐らく私の地元だけの問題じゃなくて、それから類推することになりますけれども、恐らく半分ぐらい休眠状態になっている可能性があるんです。極めて小さい規模の団体ばかりですから。

 ですから、こういう状態である制度につきまして、いや、これはこっちに置いておいて別個に少し拡大するかぐらいの議論で本当にいいのかどうか。まさにこれから、まさに官房長官がおっしゃっていただいたように、民の公益の増進というものを図っていく、その担い手としてのNPOがあるというときに際して、果たして本当にこれでいいのかどうかなんですね。

 私は、この委員会を通しまして、NPOというのは、決して今いわゆるNPO法人と言われている特定非営利活動法人だけではなくて、公益法人も含んだ概念であるし、これは官房長官も、きょう冒頭でもおっしゃっていただいたように、社会福祉法人とか学校法人とか、そういうのも含んだ概念であるということなんです。だから、私は、こういうのをやはり一体として、日本における民の公の担い手であるNPOというのがどういう分野のものがあるのか、これをまず一体としてきちっと包括的に分野のくくりをして、その上で、それに対してどういう税制優遇措置を与えていくべきか。

 もちろん、大きく分ければ公益団体と共益団体とに分かれていきます。だから、例えばメンバーシップ団体であるような、同窓会のようなものに、いわゆる公益を担う団体と同じような税制優遇措置を与えるということは、これはもう恐らくだれも考えないと思います。そういったことを含めて、きちっとやはり概念整理をするということが必要だということをこの委員会の場でも何度も申し上げているとおりであります。

 しかも、世界に行って、NPOは何かと聞くと、結局、概念としては、そういう方が普通なんですね。だから、日本人がNPOと思っているものをもって海外で議論すると、極めてちぐはぐなんです。なぜならば、NPOとだれかある方がおっしゃるときに、頭に描いているものが全然違うからなんですね。これでは議論にならないんです。やはり世界の常識に合わせたNPOの概念というものをしっかりと打ち立てていく。

 その意味では、この特定非営利活動法人もやはりその中に含めて、学校法人も社会福祉法人も含めて、総体的なNPOに対してはどういう税制優遇措置を与えていくかということをやはり議論すべきときじゃないかと私は思っていますが、これについて官房長官そして岸田大臣、お二人からそれぞれ御答弁いただければ幸いです。

岸田国務大臣 まず、公益法人制度改革全体につきましては、先ほど来官房長官から御答弁させていただいておりますように、平成十四年三月の閣議決定から始まった流れの中で、特定非営利活動法人につきましては、現状を尊重した上で見守りはぐくむということで、今政府の中では、御案内のような議論が進んでいるわけですが、その中にありまして、今先生御指摘になりましたように、この特定非営利活動法人は、行政や企業では対応が困難となっている社会ニーズに対して多様なサービスを柔軟に提供していくということが期待されておりまして、役割はますます大きくなっているという認識、これは我々もそのとおりだというふうに思っております。そして、国際的にもこうした活動がしっかりと位置づけられなければいけない、そのとおりだというふうに思っています。

 ただ、この議論はこれからまた続くものだというふうに認識しておりますし、その中で、税制につきましても、民間による自発的な公益を目的とする活動を促進するために大変重要な課題だというふうに認識をしております。引き続きましてこうした議論を続けていかなければいけない、そのように認識をしております。

町村国務大臣 今、NPO法人が何か半分ぐらい休眠状態という話を聞いて大変驚いたわけでございます。なぜそういう姿になっているのか。やはりなかなかお金が集まらない、平たく言うとそういうことなんじゃないかと想像するわけでありますが、やはりそれは大変残念なことでありますし、今委員が言われた、国際的なある種の標準と日本のあれが違っているのではないかという御指摘も、今資料を見ながらなるほどなという思いもしたわけでございます。

 ただ、さはさりながら、一応今粛々と何年間かの議論で今日ここまで来て、いよいよ来年秋から施行されるという状況なものですから、今ここでまた大転換を図ってすべての作業をストップするというわけにもちょっといかないんだろうと思いますが、大変重要なテーマでございますので、ぜひ、市村議員の国会での活動、この委員会での活動あるいはさまざまな御活動を通じまして、そうした国際的な標準に合わせていく努力というものはぜひ期待をしたいところであると思いますし、今回改正してしまえばそれで終わりということでもないでしょうし、また税制上の扱いは、先ほど担当の方からお話があったとおりかもしれませんが、さらに何かできることがあるのかどうか考えていく必要があるんだろうと思っております。

市村委員 極めて、御認識としては、両大臣とも私は理解をしていただいて御発言をされているというふうにとりました。

 ただ、今官房長官がおっしゃったように、もう動いていることだから今さら変えられないんじゃないかというところについては、これはやはり、残念ながら、私としては、いや、だから、ちゃんと変えるためにはやはりしっかりとした土台をつくらなくちゃいけないということをこの委員会でもずっと申し上げておりまして、それがいわゆる世界の人たちが持っているのと違う認識で動いているとすれば、そこはきちっと合わせた上で、その上にしっかりとした土台を築いた上にいい制度を乗っけていく、税制とかいろいろな議論をしていく、これがやはりあるべき姿だろうと思っております。

 だから、せっかくこれから一年、来年の十二月といえば一年以上はあるわけです。では、この一年間こうして、ああそうだな、確かに問題があるなと思いながら、とりあえず動いているからまずやってみようかということよりも、まだ一年あるということであれば、まずしっかりとした土台づくりをもう一遍議論して、そこから税制の問題とかそういうことをしっかり議論していこうという形にした方が、やはり、これだけ世の中が動いているときに、一年待って、まあとりあえずやってみよう、また何年かたって、やはりおかしかったから次また行きましょうと、実は、このことを繰り返してこの十年ぐらいたっちゃったんです、この話。

 私はもう十八年間このことを提言し続けていますけれども、もう十八年です。国会でこの特定非営利活動法人法ができてからももう十年近くたちました。現状はどうなっているかというと、必ずしも発展していない。立ち枯れ状態になっているという表現を使って私はこの委員会でも申し上げましたが、残念ながら制度がうまく機能していない部分が多いということだと思います。

 本来であれば、十年もたつと、あちこちにNPOの存在がもっと目立ち始めて、助かるなということになっていればいいんですけれども、確かにそういう部分はなきにしもあらずなんですが、思ったほどには伸びていないということです。

 それは、やはりもっと根本的に、まさにきょう官房長官がおっしゃったように、官がすべて公益を担う時代じゃないというところから、もう一度制度というものをしっかりと見直していくことが必要じゃないかと私は思うんです。

 それで、実は、私は、去年通った一般社団、一般財団法の一部改正というのを提案しております。一部改正です。だから、去年通ったものを全部改正しろということを私は申し上げているんじゃないんです。九五%の条文は同じでいいんです。わずか五%の部分の心臓部だけちょっと改正すると、実はこの今の制度はもっと生きてくるわけです、これは。実は去年通ったものをそのまま生かせるんです。だから、わずか五%の改正ですから、それを私は、ぜひとも、この議論、この国会を通じて皆さんと議論して、この改正案を出せたらなと。そうしたら、一年後の話にももっと有効な話にならないかと。

 何がポイントかといいますと、要するに、先ほどから申し上げているように、NPOというのは決して特定非営利活動法人だけじゃありません。公益法人も学校法人も社会福祉法人も含んだ概念でありますから、とりあえず名称だけは非営利法人として統一をするということだけです。実態は何かというと、変わりません。結局、いろいろ業法があります。学校なら私立学校法があって、業法があります。社会福祉法人なら社会福祉法があって、いわゆる業法があります。この業法には一切手をつけませんので、今の状態と何も変わらないんです。ただ、法人格として、非営利法人として一くくりにする。まずそこから始めて、NPOというのはこれだけ幅広いものなんだということをまずしっかりとした認識を共有できるような体制をつくっていく。その上で、税制というものについては、大きく分ければ、公益法人と共益法人に大きく分けて、公益法人にはこういう税制優遇を与えましょう、共益法人にはこういう税制優遇を与えましょう、こういう流れにしたら、これが世界の人が考えているいわゆる非営利法人の体系、それに対する税制優遇の極めて世界標準に近い考え方になるんですね、こうすると。

 ですから、わずか、ちょっとした手直しでいいんです。改正案でいいんです。だから、私は、まずそこの改正をした上で、それで税制優遇というものをしっかりと図っていくとした方が、遠回りのようで早道だと。まさに官房長官がおっしゃっていただいた民の公益を増進するという政策目的にはかなうというふうに私は思いますが、官房長官、いかがでしょうか。

町村国務大臣 先ほど申し上げましたように、ちょっと不勉強なものですから、今委員がそういう全体像をお持ちであるということも知らずにさっきからお話をしていたことをおわび申し上げますが、そういう整理の仕方がなるほどあるんだなということを今勉強させてもらいました。

 貴重なお話でございますから、ぜひ私も勉強させていただきたいし、また、例えば、議員立法という形で皆さん方の御賛同が得られれば、そういう今後の展開もあるのかなと思って、今委員のお話を聞かせていただきました。

市村委員 私は今のお言葉、本当に感無量という思いで聞かせていただきました。

 本当に、遠回りなようでこれが早いんです。やはりきちっとした土台をつくるということがないと、その上にどんないい家を建てても、土台が傾いていたら家は傾くんですね。やはり私はしっかりした土台づくりをするということだろうと思います。

 きょうは議員立法という言葉も官房長官、出していただきましたが、これはこの内閣委員会の所属の諸先輩方も含めて、ぜひともこの国会でこうした改正案を出せればと、これはもう与野党関係なく、この国のためでございますので、出せたらという思いでございますので、またぜひともよろしくお願いいたします。

 あと五分ほどありますが、岸田大臣、その流れができてきますと、まさに公益認定等委員会が今あります。この間も私は、これは、今公益認定等委員会に負わされている役割というのは違うと申し上げました。今の役割というのは、つまり、過去の清算をする役割を公益認定等委員会に担わせようとしているわけですね。今までこういう不届きな公益法人があったかもしれないから、それをちゃんと調査して、しっかりと公益の認定をしなさい、こういう過去の清算を負わせているわけです。

 けれども、私は違うと思います。公益認定等委員会は、まさに未来をどう形づくるかという中で公益をどうとらえるかということを議論すべきところだと思うんですね。しかも、それは、会計検査院や公取と同じような独立委員会にして、しっかりと公益委員会と位置づけて、公益とは何ぞやということをしっかりと議論し、そして、その認識を国民に、国全体に広げていく役割だと思っています。

 だから、今の役割は過去の清算を担わせているんですが、私はやはり、未来に向けた大きな役割を担ってほしい、公益認定等委員会には。そして、過去の清算については、この間も申し上げたように、いわゆる公益法人Gメンみたいなものをつくって、その担当官に権限を与えて、そして力強く、強力に今までのあり方を改めていくということが必要だろうと私は思います。

 過去の清算の流れと、未来を形づくっていく流れ、この二つをしっかりとやっていかなくちゃいけない、こう思っておりますが、改めて岸田大臣の御見解を伺いたいと思います。

岸田国務大臣 まず、公益認定等委員会ですが、本年四月、委員会立ち上げの直後に、民間団体による公益を増進し、活力ある社会の実現に資するという考え方のもとに審議を行うこと、これを合意しております。こうした大きな見地からその審議を行うことをもう発表しているところでありまして、この基本方針に沿って精力的かつ真摯に御審議いただいているというふうに認識をしております。要は、先生御指摘のように、この大きな議論をこの委員会の場で行っていただいているというふうに考えております。

 そして、機関のありようにつきましても、この法律の第三十三条に、委員会の委員は独立してその職権を行うとか、三十七条に、委員は、委員会が認めない限り、在任中はその意に反して罷免されることはないという、独立性、中立性を保つような条項がございます。そういった立場にある委員会でございます。

 今、先ほど申しました考えのもとに、独立性を保ちつつ大きな役割も担っていただける委員会であるというふうに認識をしております。

市村委員 もちろん、今現在も、岸田大臣がおっしゃったように、そういう独立性を担保しているということは評価をいたしたいと思いますが、ただ、私が申し上げているのは、大臣もおわかりのように、やはり独立性だけの問題じゃないわけです、公益認定等委員会の問題は。だから、やはり、何を担っていただくのか、その公益認定等委員会が。

 私はやはり、過去の清算にこの公益認定等委員会を使っちゃいけない、未来を形づくる方向にこの公益認定等委員会は使うべきであって、使うと言っては失礼ですが、そういう議論をしていただくべきであって、過去の清算の部分はやはり公益法人Gメンのようなしっかりとした組織をつくって、ばさばさとそこが切り込んでいくということをしない限り、結局、公益法人は、今度は公益法人に行くと、いや、主務官庁の許可がありますけれども、一応私たちは民間なんですからと、こうなるわけですよ。どういう義務であなたたちに見せなくちゃいけないんですか、あなたたちにお話ししなくちゃいけないんですか、もちろん情報公開していますよ、それ以上の何か義務があるんでしょうかと。まず、ここでつまずきます。そして、本当に、週三十カ所ぐらいやらなきゃいかぬけれども、これはもう再三申し上げているように、無理な話なんです。一つの組織をどうかするだけでも、かなりの時間がかかります。

 ですから、そういうところも含めて、もう一度、公益認定等委員会につきましても、またスタッフの皆さんと御議論いただいて、本当に今の状態でいいのかということを御議論いただきたいと思います。

 きょうは時間が参りましたので、またぜひとも議論させていただきたいと思います。

 終わります。ありがとうございました。

中野委員長 次に、平岡秀夫君。

平岡委員 民主党の平岡秀夫でございます。

 きょう、最初、お二人の大臣を予定しておったんですけれども、きょうの報道があったものですから、国家公安委員長にも質問をしなければいけないという事態になりましたものですから、ちょっと、先にその話を質問させていただきたいというふうに思います。

 きょうの報道を見ますと、先月の十四日に広島市で起こった、在日米軍の海兵隊の四人が日本人女性十九歳に対する集団暴行事件を起こしているということについて、ここからが報道ですけれども、昨日、警察当局は、海兵隊員四人を集団強姦、強盗などの疑いで書類送検したというふうに報じられております。

 なぜ、集団強姦とか強盗とかいうような疑いがあるにもかかわらず、逮捕しての取り調べが行われなかったのか。非常に私は、何か変なものを感じるんですね。もしかして、日米地位協定に基づく日本とアメリカの間のいろいろな合意というものが障害になって、こういう、逮捕が行われなかったということになっていたんでしょうか、どうでしょうか。

泉国務大臣 お尋ねいただきました事件は、御指摘いただきましたように、十四日の未明に広島市の中区の駐車場において日本人女性が複数の男性に暴行された旨の親告があった事件でございます。

 被害者からの告訴を受けまして、広島県警において所要の捜査を推進し、在日米軍岩国航空基地の海兵隊四人による事案と認め、十一月六日、広島地方検察庁に、四人を集団強姦罪等で事件送付したものでございます。

 警察といたしましては、被害者からの親告を受け、本件が集団強姦等の容疑であることから、容疑者の起訴前の身柄の引き渡しを要請する可能性があることを認識し、捜査を開始いたしましたが、その後の捜査を通じて明らかになった事実を踏まえ、任意捜査により慎重に捜査を進めることが相当と判断したものと報告を受けておるところでございます。

 また、捜査を進めるに当たっては、在日米軍当局からは、被疑者の取り調べ、証拠資料の提供などにおいて必要な協力を得られたと報告を受けておるところでございます。

平岡委員 今の説明を聞いても、確かに事実関係を全部ここで説明するわけにもいかないのかもしれませんけれども、ちょっとよくわからないんですね。

 今、被害者の女性から告訴があったというふうに答弁されましたけれども、告訴の内容というのは一体どういう内容の告訴なんですか。

泉国務大臣 今ここで具体的な内容について申し上げるということは差し控えさせていただきたいと思います。

平岡委員 告訴の内容がどうであったか言えないといっても、一応、書類送検の中身は、集団強姦、強盗、わいせつ略取の容疑で書類送検したと書いてありますから、多分、告訴の中身もそれに近いものであったというふうには思います。

 そういう内容であるにもかかわらず、逮捕しての取り調べが行われない、身柄を拘束しての取り調べが行われない。私は、何かここに非常に国家の意図を感じるような気がするんですよね。せんだって泉委員長に、北朝鮮問題について漆間長官が、北朝鮮に日本と交渉する気にさせるのが警察庁の仕事だと言って、本来の警察庁の役割を逸脱するような発言をして、私はこれは問題だという指摘をさせていただきました。逆に今度は、今回の捜査は、国策捜査じゃなくて国策非捜査ではないか、そういうような印象もあるんです。

 つまり、これは増田大臣にも聞いておいてほしいんですけれども、今、米軍再編をめぐって、岩国基地に厚木基地の空母艦載機約六十機を受け入れろ、そういう国からの強い要請があって、それに対して多くの市民そして市長も反対をしているという状況の中で、この問題が起こって、もし身柄を拘束するような事態までいったときは、これは地元における相当大きな反対運動になってくる、そういうこともあるから、警察当局としても先ほど、漆間長官が言ったような立場に立って仕事をする役所だということだそうでありますから、そういうことが起こらないように今回のは任意捜査でやっていこうじゃないかというふうにしたんじゃないかというふうに私は勘ぐるんですけれども、その点についてはどうですか。

泉国務大臣 先ほどもお答えをさせていただきましたけれども、この事案を受けまして、警察当局といたしましては、起訴前の身柄の引き渡しを要請する可能性があるということも十二分に認識して捜査をした結果、決してそういう政治的な配慮によって云々するということではなくて、米軍との原理原則に基づいた物の考え方によって今回はこういう措置をしたというふうに報告を受けておるところでございます。

平岡委員 そうやって口で言われてもよくわからないんですけれども。

 では、通告はしていない具体的な質問ですけれども、これは書類送検されましたね。しかも非常に凶悪犯の中身ですよね、容疑は。書類送検された後、これはどうなるんでしょうか。ちょっとこれは、きょうは法務省を呼んでおくべきだったのかもしれないんですけれども、そこまで聞くつもりはなかったので、もしよかったら刑事局長に答弁してもらっても構いませんけれども、これは、こういう凶悪犯罪で書類送検した、ではこれからどういうことになっていくのか、この点についてちょっとお答えください。

泉国務大臣 私の方からお答えする立場にはないと思いますが、最終的に、これからは検察庁において判断されると思います。

 なお、補足の答弁を政府参考人にお許しいただければ。

米田政府参考人 今度は検察庁に事案の処理は移りますので、当然検察庁における処理ということになろうかと思います。その点については、ちょっと私どもからはお答えはできません。

 それで、現在、身柄が米軍の中で拘禁をされておりまして、そのまま引き続き拘禁をされているということでございまして、これは検察庁における処分、それから米軍における処分が行われるかということであろうかと思います。その点については、私どもの方ではちょっとお答えはできないということでございます。

平岡委員 やはり地元にいるとよく起こるんですけれども、犯罪を犯したあるいは交通事故を起こした米兵が帰国させられて、その後、日本側が手が出せなくなっちゃったというケースがよくあるんですよ。それで、被害者として泣き寝入りをしているというケースもあるんですよ。

 この四人の被疑者については、この事件の決着がつくまでは帰国をしないという保証は得ているんでしょうか、どうでしょうか。

泉国務大臣 被疑者四人は、現在在日米軍において身柄を拘束されているところでありまして、また、米軍は、日本側当局の捜査に全面的に協力するとの方針を有しておりまして、被疑者の取り調べ等について必要な協力は得られるものと承知をいたしておるところでございます。

平岡委員 必要な協力を得られるものと承知しているという程度で日本当局が考えているとしたら、これは日米地位協定を改正するとかというぐらいのことをしていかなければ、いつまでたってもやはり日本はアメリカの属国みたいな扱いですよ。私は、こういう状態を一日でも早く解消していくための日米地位協定の改定とか、あるいはもっといろいろな抜本的な見直しをしていかなきゃいけない。このことを幾ら国家公安委員長に言っても仕方ないのかもしれませんけれども、ここで一度、私の考え方として皆さん方にお伝えしておきたいというふうに思います。

 続きまして、増田大臣に質問をさせていただきます。

 十月二十六日に私は質問をさせていただきました。私の方で、最後のところで、地方と国のあり方として、国がやっていることについて、地方に国の言っていることを押しつけようというようなことでいいのか、私は、このことを増田大臣としてしっかりと検討していただいて、改めて見解を伺いたいというふうに思いますというふうにお願いというか要請をしておきましたので、今度はしっかりと事案について把握されてきておられると思います。

 そこで最初に、議論をどう進めるかの大前提として、補助金三十五億円の打ち切りについて、岩国市が困っていると思いますか、困っていないと思いますか、どっちか、まず先にその答弁をしていただきたいと思います。

増田国務大臣 私も、事案について、いろいろ経緯等も調べたところでありますが、今回のことについて、いわゆる、地方自治体、予算で見込んでいた何らかの収入が入ってこないということになりますと、別途財源をどのように手当てするかを考えていかなければならないということになりますので、当該地方団体としては、場合によってはいろいろ難しい判断を要する、そういうことになるのではないかというふうに思っております。(平岡委員「私の質問は、困っていると思いますか、困っていないと思っていますか」と呼ぶ)

 これは、岩国市がどのように判断をされるかということになろうかと思います。岩国市の財政等の中で岩国市がどう判断されるかということだろうと思います。

平岡委員 大臣、もうちょっとこれは率直に答えてくださいよ。私は、岩国市は困っていると増田大臣は思っていますかという問いに対して、それは岩国市が判断することですと。増田大臣の判断を岩国市が判断するんですか。そんな答弁はおかしいでしょう、大臣。

 まず、議論の大前提として、こういう事案が起こったときに、岩国市が困っていると思いますか、思っていないですか、このことを率直にまず見解を述べてから、どういう議論をしていくかということをしなければいけない。率直に答えてください。

増田国務大臣 率直に答えておりまして、これについては、岩国市の方で判断をされるかどうか、これは大臣として申し上げることではないというふうに思っております。

平岡委員 こんな無駄な時間を過ごしても仕方ないのかもしれません。

 今大臣が説明されたように、もらえなかった場合、補助金が来なかった場合は、いろいろな財源措置を講じなければいけないという意味でいろいろな手続が必要だ、それはまさにそのとおりでしょう。

 しかし、この三十五億円がカットされたということについて言えば、私は、今回の質問のところでは、私が二年前の予算委員会の第一分科会で質問したことについてもよく見てくれということでやっておきました。見ていただけましたか。

増田国務大臣 いろいろ経緯等については承知をしております。

平岡委員 そこでも確認されたのは何なのかというと、この補助金について言えば、それは確かに毎年毎年の予算で確認していかなければいけないから今全体を約束することはできないけれども、補助の考え方はこういうことだということで、単価とか、あるいはどの部分について補助できるかということで、大体岩国市がどれだけの補助金をもらえるかということについては判断できるものとして提示してあったわけですよ。

 それを、私が、その当時、二年前ですけれども、もしかして国は、NLPを岩国が受け入れなければ補助をカットするとか、あるいは防衛庁の言うことを聞かなければカットするとか、そんなことはないですよねというふうに確認をしているわけです。そのときには、そんなことをするということは一切防衛庁は言っておりませんでした。しかし、今になって考えてみたら、まさに米軍再編を受け入れないからカットするんだというような対応が来ているわけですよね。

 そうしたら、国と地方の関係において、国がそれだけ補助金を出すということを実際上、実質的には約束しておきながらこんな事態に至るということを防ぐためには、増田大臣は、国と地方の関係として一体どういうふうにあったらいいと思いますか。お答えください。

増田国務大臣 分権の考え方で、分権のことで申し上げますと、国と地方の役割というのがそれぞれさまざまあるわけでございます。その中で、今回の補助金ですけれども、私ども、分権の立場で言いますと、地方公共団体の奨励的な補助金などについては今後原則として廃止縮減を図っていくべきと、これは地方分権推進計画などでも申し上げておりますが、その中で一部除外のものを設けておりまして、「国策に伴う国家補償的性格を有するもの、」等を除きということで、この部分については、国策に伴うものとしていろいろ別扱い、こういうことになっております。

 今回の補助金も、そういう中で、政府として、防衛省の方で、今申し上げました国策に伴う国家補償的な性格を有する、こういう整理をしているものというふうに思っているわけでございます。

 あと、今先生の方でお話ございました、当該自治体、これは岩国市でございますが、その間でのさまざまなやりとり、これについては、まさに国策として行っております防衛省とそれから岩国市、個々の間の問題でございますので、まさにそれについては防衛省が責任を持って判断をし、それから今後も岩国市と防衛省が責任を持って行っていくべきもの、こういうふうに考えております。

平岡委員 私は、本来国と地方との関係はどうあるべきかと考えたときに、やはり国が約束したもの、ただし、制度的に今具体的な金額は確定できないというようなこともあるかもしれませんけれども、国が約束をし、それに基づいて地方が予算措置をし、あるいは事業計画をつくり、あるいはいろいろな活動をするというときに、途中で国が翻意をしてその地方公共団体を苦しめるというようなことになっては、これは私はおかしいんだろうと思うんですね。

 国と地方との間に本来信頼関係があればそれでいいのかもしれませんけれども、このような形で信頼関係を崩すようなことを国がやって地方を困らせるようなことがあるとしたら、私は、国と地方のあり方として、権利と義務の関係、こういうことをもっとしっかりと地方分権あるいは国と地方の関係のあり方として確立していく必要があるというふうに思いますけれども、増田大臣、いかがですか。

増田国務大臣 やはり、国と地方の間の信頼関係の構築というのは大変重要なことだろうというふうに私は思います。

 そうした中で、防衛省も岩国市もそのことに向けていろいろ話し合いはされてきたんだろう、過去の経緯もございますし、いろいろ話し合いをされてきたんだろうというふうに思いますが、その上で、防衛省がみずから所管する補助金の交付についていろいろ判断をした。

 これは、今回のものについて、私どもとしては、その防衛省の判断、その適否については、まさに補助金交付に係る個別の事案についての問題でございますので、私の立場からは適否を論ずることは差し控えたい、このように考えています。

平岡委員 私は、個別の話を言っているんじゃないですよ。国が一たん大まかに約束をし、それを実行しないときは地方は困る、そういうことのないように国と地方のあり方としてどういうことをしていかなければいけないのかということを聞いているんですよ。

 個別の話をしても、今回どうかというのは、答えてくれと言ったって答えないというそのかたくなな姿勢でやっておられるから、私もこれ以上言ったって押し問答になるから言いませんけれども、国と地方のあり方としてどうあるべきかということを聞いているんですから、これはしっかりと検討していただきたいと思いますね。

 こんなことが起こるようでは、本当の意味での地方分権とか地域主権とかいうのはできませんよ。国が言うとおりにしなければ地方がいじめられる、むちを振るわれる、こんな国でどうして地方分権とか地域主権というのが達成できるんですか。そこをしっかりと増田大臣は検討していただきたいというふうに思います。

 ちょっと時間がなくなってしまいましたので、大田大臣としっかりとこれからの経済財政政策のあり方について議論をしたいということであるんですけれども、トピック的な話として、せんだって経済財政諮問会議で基礎年金の全額税方式というのを議論されたというふうに報じられております。そのときに、これは私は新聞報道でしか見ていないのであれですけれども、大田大臣は「民主党が提示したから議論するのではない。これを機会に基礎年金の在り方、税と保険料の考え方について議論できることは意味がある」というふうに、何か殊さらに民主党を否定しているような言い方をしているんですけれども、これは新聞でこう書いてあるから、そこだけ極端に取り上げたのかもしれませんけれども。

 ただ、会議の中身を見てみますと、町村官房長官も、それから、この問題について問題提起をした民間議員の方々も、こういう年金問題については超党派での対応が必要だということを指摘しているわけですよね。超党派というとやはり民主党も入るんだろうと思うんですね、民主党を除外してやっているわけじゃない。

 何で、殊さら、民主党が提案しているからやっているんじゃないんだ、議論するんじゃないんだというようなことを言われるんですか。超党派で議論する必要性がないと大田大臣は考えているんですか。

大田国務大臣 恐らく新聞にその部分のせりふだけが出てきているんだと思いますが、それについては、記者会見の中で、民主党が提案したから全額税方式を議論するのかという質問がございました。

 基礎年金の中で税と社会保険料をどう組み合わせるかというのは、以前から繰り返し議論されてきたことです。所得再分配の機能を持つ税と、リスクを全体でプールする社会保険料をどう組み合わせるかというのは、基礎年金のあり方を考える上では重要な選択ですので、そういう意味で、基礎年金のあり方について議論をするということでありまして、民主党がおっしゃったから議論するというのではなく、これまでの繰り返し議論された中の一つの御提案が民主党の御提案だというふうに思っております。

 そういうわけで、基礎年金の国庫負担割合をこれから二分の一に引き上げるというのは法律で決まっておりますので、二分の一のまま据え置くのか、さらに引き上げていって二分の二にするのかということの比較検討を行いました。

 そして、共通して民間議員からも提案されたのは、これは国民にとって非常に重要な議論なので、超党派でこれから政治の場でも議論する必要があるし、国民的にも大きい議論をしていく必要があるということが意見として出されました。私もそのように思います。

平岡委員 そういう問題提起があって、大田大臣も、そのように思いますというふうに言われました。

 民間議員の説明によれば、平成十六年に年金の抜本改革と言われるものが行われて、百年安心とか言われたわけですよね。しかし、その問題提起としては、「年金制度を今後の超高齢化社会でも真に持続可能なものとするためには、さらなる改革が必要不可欠である。」こういうふうに言っておられるわけですね。

 大田大臣は、自分も同じ考えだというようなことを言われました。ということは、やはり、大田大臣は、福田内閣の大臣として、平成十六年の年金改革というのは不十分な改革であって、将来持続可能なものではないという認識をお持ちだということですね。それは確認させていただきたいと思います。

大田国務大臣 平成十六年度の年金改革は、主に受益と負担のバランス、給付と負担のバランスにおいて保険料をどこまで引き上げ、つまり、保険料を一八・……(平岡委員「そんなこと知っていますよ」と呼ぶ)はい。給付と負担のバランスにおいて持続可能性ということを議論し、マクロ経済スライドが導入されました。給付と負担のバランスという意味では非常に有意義な改革だったと思います。

 ただ、現在、その保険料方式において、やはり未納の問題をどうするのかといったような制度上の問題が残っております。これについては引き続き議論する必要があると考えております。

平岡委員 要は、やはり改革としては不十分な改革であったということを前提にして、これから議論がされるということなんだろうと思いますけれども。

 ただ、最後に福田総理が締めくくりの話として、これから「国民が理解していただけるような議論を是非続けていただきたいと思っている。」こういうふうに言っておられるんです。大田大臣は政府の中の話しか所管しておられないのかもしれないから、答弁の範囲が限定されるのかもしれませんけれども、福田総理がこういうふうに言っておられることを踏まえて、これから政府の中ではどういう検討が行われ、そして、多くの人たちが指摘しているように、超党派で議論していかなければいけないと指摘されている部分についてはどう取り組んでいくというふうに考えておられるのか、この点について御答弁いただきたい。

大田国務大臣 政府の中では、これからさらに、国民にもわかりやすい議論を展開していきたい、そして、広い、大きい議論をしたいと思っております。

 超党派の議論は、これは国会の御議論であります。当日出ましたのは、スウェーデンとかアメリカで党派を超えて時間をかけてしっかり議論されたという例が出されました。これは恐らく国会の中で御判断されるものと考えております。

平岡委員 何か、国会の中で議論されるとかと言われてしまうと、政府って一体何なのかな。やはり議院内閣制ですから、与党がつくっているそれは内閣ですから、やはり与党と相談しながら進めなければいけない。そのときに大田大臣が果たす役割というのは私は大きいんだろうと思うんですよ、議院内閣制のもとにおける大臣ですから。そのときに、政府の中で、経済財政諮問会議の中でやることだけ私の仕事で、あとは国会でやる話だから私知りませんというような、ちょっと言い方が極端かもしれませんけれども、そういう認識だとやはり困ると思いますね。

 やはり、超党派でやらなければいけないという認識があるならば、それも念頭に置いて物事を進めていかなければいけない。そういう意味では、どの段階で超党派の協議に入るのかとか、例えば経済財政諮問会議で結論を出して、これをのんでくれというような形から入っていくのか、経済財政諮問会議でも議論する中で、例えば民主党との間でも、あるいはほかの野党との間でもいろいろな協議をしていくというようなことを考えているのか、そんなことをやはりある程度自分なりに想定していかなけりゃいけないんじゃないかと思うんですけれども。そんなことは考えていないのかもしれませんけれども、あえてちょっと聞いておきます。どうぞ。

大田国務大臣 私が想定できる問題とできない問題とございますが、諮問会議の中で年金制度について議論したことは、前回、政府・与党協議会の中でも御紹介をして、議論がなされました。これから国民の間でも大きい議論が展開されるということを期待しております。

平岡委員 それから、この検討の中で、国民に対してわかりやすい情報というのを積極的に出してほしいということが政府に対しても要請がなされていますね。

 我々も、年金制度改革を検討するに当たって、政府から提供される情報の量が余りにも少な過ぎるというか、わからないことがたくさんあったわけですよ。超党派の協議をしていくに当たっても、やはり必要な情報はどんどん提示してもらわなければいけないというふうに私は思うんですけれども、その点について大田大臣としては、まあ、所管としては舛添大臣のところかもしれませんけれども、ただ、舛添大臣はこのやり方についてはかなり否定的な説明をしておられましたから余り協力が得られるとも思いませんけれども、大田大臣としては、そういう指摘に対して、超党派でやるんだ、そのために必要な情報はどんどん野党にも提供していくんだ、こういうお気持ちはありますか。

大田国務大臣 広く議論する上で、やはり情報というのはベースとして必要になります。

 二〇〇四年の年金改革のときも、給付と負担に関して厚生労働省からもさまざまな数字が出され、内閣府、財務省、経済産業省、政府横断的にその数字を共有しながら議論されてきております。かなり共有される情報はふえてきていると見ております。

平岡委員 ぜひ、積極的に情報開示できるようにしてもらえるように、大田大臣からも働きかけをしていただきたいというふうに思います。

 前回質問したときに、私の質問だけで、答弁する時間がなかったので、確認の意味で答弁を求めたいと思いますけれども、この前、国民負担率の議論のところで、純公的負担率ということで、私がそういうものも提示してほしいということを申し上げました。ちょっとそのところをもう一度申し上げますと、ただ単に国民負担率ということだけではなくて、私が先ほどから言っている、純公的負担率というような面から見たときにどうなるのかというようなことを国際比較をしながらお示ししていただきたい、このことをお願い申し上げたいというふうに私申し上げました。

 この点について、その後大臣としてどういうふうな検討をされ、そしてどういう対応をしていただくことができるんでしょうか、この点をお答えいただきたいと思います。

大田国務大臣 負担を考えるときに、社会保障負担というのはいずれ給付になってはね返ってくるから、その分は負担から除いてというのが、先生御指摘の純負担率という考え方で、これは一つの考え方だと思います。

 私も、先生から御指摘をいただいて、いろいろ考えてみました。

 この間も少し申し上げましたが、日本の特殊性といいますか、日本の特徴としまして、世代間、高齢化が急速に進みますので、世代と世代で見たときに給付と負担に大きいアンバランスがある。したがいまして、負担がいずれ給付になるのであれば、それはほかの負担とは切り離して、ほかの歳出とは切り離して考えるということもあるでしょうけれども、特に若い世代にとっては、生涯の負担と給付を見たときに負担の方がやはり大きくなっているということが言えます。したがいまして、日本の、急速に高齢化が進むという状況を見ますと、それは社会保障だからといって除くのではなくて、やはり全体の負担として、世代間の公平、あるいは負担の水準を見ていく必要があるのではないかと考えております。

 それから、もう一点、社会保障給付の中でも、それはすべて、純負担を計算するときに除くのが妥当であるのか。あるいは、例えば教育みたいなものも、それは負担であっても給付にもなりますので、教育のようなものの扱いをどうするのかといったことを考えますと、定義上も精査が必要だというふうに考えております。

 ただ、先生のお示しいただきましたお考え方なども参考にしまして、これから給付と負担というものは考えていきたいと思っております。

平岡委員 今のは、世代間で大きなアンバランスがあるから、何か、出すと負担の大きい世代から猛反発されそうだから出したくありませんというようにも聞こえちゃったんですよね。出したくないというような気持ちがにじみ出ているような気がして。

 私はやはり、将来我が国がどういう社会保障制度のもとで動いていくのかということを示す意味でも、できるだけいろいろな角度からの情報を提供した上で、最後には国民が何を選択するかということをしていかなければ、とても、信頼をされていない政府のもとで結論が出るとは思えないんです。だから、そういう意味では、ぜひ前向きに、いろいろな情報を提供するという意味においても、純公的負担率についても、いろいろな考え方があるでしょう、何を入れるか入れないかということもあるでしょう。それは、入れた場合はこう、入れなかった場合はこうというふうにして、しっかりと情報提示をしていただくことを要請して、私の質問を終わります。

中野委員長 次に、佐々木隆博君。

佐々木(隆)委員 民主党の佐々木でございます。

 きょうは、地域活性化で増田大臣と、それから食品のことについて泉大臣にお伺いをさせていただきたいというふうに思います。

 最初に、地域活性化統合本部について増田大臣にお伺いをいたします。

 総理が今国会の所信表明において、地域再生本部、構造改革特区推進本部、都市再生本部、中心市街地活性化本部、この四つの実施体制を統合して、地方再生の立案、実行を一元化するというふうに表明をされたわけでありますが、なぜこの本部が必要だったのか、その内容並びに意義についてまずお伺いをいたします。

増田国務大臣 ただいまの御質問についてお答えを申し上げます。

 今先生からお話がございましたとおり、従来、地方の対策として、都市再生、構造改革特区、地域再生、中心市街地活性化と、四つの本部がそれぞれ意味を持って施策を展開してきたわけでございますが、これを、受け手でございます地方の方から見ますと、四つの本部がかなり地域的にもオーバーラップをしてございますし、それぞれのところにいろいろと話を持っていくのに、なかなかすっきりとした体制になっていなかった。したがって、これをよりわかりやすく一本化した体制にする方がいいのではないか。

 また、施策を推進する側から見ても、やはりこの問題は内閣総力を挙げての取り組みということで、効率的、効果的な実施を内閣総力でしていく必要がございます。まあ、それぞれの本部の意味、それからそれによる法律事項もございますので、それぞれの本部は残しておきますが、もう今後は、開催をするときは地域活性化統合本部として四本部を常に一本化して、内閣全体で後押しをしていきたい、こういったことで四本部を統合したところでございます。

    〔委員長退席、櫻田委員長代理着席〕

佐々木(隆)委員 さきの参議院選挙でも地方の格差ということが大変大きな問題になった。そういったことに対応されたものなのかなというふうにも思うわけでありますが、そういうものに対応してやるということを否定するわけではないんですが、だとすれば、その格差なるものを、まず、どうなんだという実態の検証があって、そしてどういう対策をすればいいのか、こういう順番で来るものだというふうに私は思うんですが、格差の実態について、これは大田大臣なんでしょうか、ぜひ、政府としてどう分析をされているのか、そのことについてお伺いをいたします。

大田国務大臣 今回の景気回復は、公共事業に依存しないで、民間需要主導の景気回復だったということもございまして、先生御指摘のように、地域間で回復のばらつきがございます。

 例えば、有効求人倍率につきましては、景気の谷、これは二〇〇二年の初めですけれども、このときと比べまして、全地域で水準が改善してはおりますが、改善幅にばらつきがございます。東海は〇・九ポイント程度よくなり、沖縄、北海道は〇・二、〇・一といった程度で、かなり格差がございます。

 それから、ばらつきがある背景としまして、やはり、地域の産業構造あるいは輸出競争力の違いがあると分析されます。特に雇用の改善の動きが弱いと確認されている八つの県がございます。北海道、青森、秋田、高知、長崎、宮崎、鹿児島、沖縄ですけれども、ここは、共通する要因としまして、製造業比率が低く公共投資依存度が高いという傾向がございます。

 このように、私どもとしても、地域間の回復のばらつきを幾つかの角度で分析し、地域経済立て直しということに経済財政諮問会議としても取り組んでおります。

佐々木(隆)委員 今、格差の話を、主に求人と産業構造で大田大臣から御答弁いただいたんですが、格差というのはさまざまな分野があるので、経済政策の担当大臣としてはその分野なのかなという気もしないではないんですが、当初政府は格差をないと言っていたところにそもそもこの対策のおくれというものが、私は一つ要因としてあったんだと思うんですね。それがまず一つ、やはり要因としてあった。

 もう一つは、経済という意味での元気を地方に出させるということは、それはそれで一つの方法だと思うんですが、この格差の中には、安心という格差がもう一つあります。そういった意味でいうと、安心は、今度の地域活性化に役立たないものではないと思うんですね、安心も活性化に大変役立つものだというふうに思うんです。そういうところでいうと、主に求人、経済というところを中心に今お話をいただいたわけでありますが、その辺の分析もぜひしっかりしていただいて、今度のこの活性化統合本部に役立てていただきたいものだというふうに思うんです。

 ただ、今回は、途中からということもあるんでしょうけれども、十九年度では地域再生モデルプロジェクトという形で進めようということのようなんですが、主に雇用を対象にするというふうに伺っていますが、具体的にどの程度まで進んでいるのか、お伺いいたします。

増田国務大臣 お答えを申し上げます。

 今先生からお話がございましたような、安全、安心といったような観点も、やはり、こうした対策の中の一つの考慮する要素として入れていかなければならない、きのう岸田大臣ともお会いをして、そのことも確認してございますが、今御指摘いただきました今年度の緊急プロジェクトといいますと、やはり、雇用情勢が厳しい、そういう点を緊急的にとらえることが一番大事ではないか。今年度の後半の中で打ち出さなければいけないので、その点を一番大事な要素として取り上げていきたいということでございます。

 したがいまして、有効求人倍率で〇・七未満の、先ほどお話ございました八道県を対象として、追加的な支援策を緊急的に打ち出したいということで、今、対象となります各道県の方からいろいろプロジェクトを公募している、お話をお聞きしているというところでございますので、近々に、そうしたものをまたよく話をお聞きしながら、それに対して何を、どういう手を打てば有効な地域の改善策につながるのか、そこをよく私ども考えまして、今月中にはそのあたりを取りまとめていきたいと考えております。

佐々木(隆)委員 今、緊急プロジェクトのお話がありましたが、先ほど大田大臣からもお答えいただきました、北海道、青森、秋田、高知、長崎、宮崎、鹿児島、沖縄ですか、八つの道県ということなんですが、そこで、四つの本部を統合した、ここに統合本部としてスタートをする、そしてことしのスタートとして雇用に着目をしてと、ここまでわからなくはないし、それはそれで必要なことだというふうに思うんですが、実は、その四つの今ある本部で、では、この八つの道県にかかわってどんなプロジェクトをやっているかというと、都市再生ではこの八つはありません。それから、商店街でいうと、北海道に二カ所、青森それから宮崎、ここは商店街の活性化ではプロジェクトが組まれています。それから、地域再生では青森県があります。特区では、どこも対象ありません。

 何か、四つまとめて本部にして、ことしスタートします、八つの道県に着目をしてと言ったんですが、ほかのプロジェクトと重なっていないんですね、実は。有機的に、一元的にやるんだ、こう言われたんですが、この四つのプロジェクトと重ならないで、どうやって一元的にやるのかというのがどうもイメージできないんですけれども、その点についてお伺いをいたします。

増田国務大臣 お答え申し上げます。

 これまでの本部と各道県とのかかわりは今先生御指摘のとおりでございましたが、やはり、今後の施策を推していくときに、地域の皆さん方がどういう創意工夫を凝らすかというのが大変大事だろうということで、私どもが四本部で持っております、いわゆるツールといいましょうか支援策の全体を、各道県のところを通じて、地元の皆さん方と今いろいろ意見交換をしているところでございます。

 国としてどういうことができるのかということを率直に意見交換をして、その上で、具体的な地元の発想、創意工夫というものをできるだけお出しいただくように今しているところでございまして、まだ、具体的にいろいろ先生の方に申し上げるところまで立ち至っていませんけれども、そこを起点にいたしまして、あと、私どもはそれに対する支援策としては、省庁横断的、施策横断的な視点ということを地元に伝えてございます。

 ですから、今申し上げましたような、都市再生ですとか中心市街地とか、そういうものでの今までの対象よりも超えた、広い、各省横断的なものをそれぞれの地域のプロジェクトにつなげていく、そういう役割を果たしていきたいと考えております。

    〔櫻田委員長代理退席、委員長着席〕

佐々木(隆)委員 将来の話と言われれば、それはそれで期待を申し上げたいというふうに思いますが、単なる調整のための統合本部では余り意味がないわけでありますので、主体的に何を進めようとするのか、地方をどうやって元気にするのかということを、やはり統合本部という名前に恥じないものをぜひ進めていただかなきゃいけないというふうに思います。

 同時に、四つの今まである本部の中でもそういう機能を持っていたところもあるんですが、ましてや、四つを合わせるということになると、地域というか、地方のそういうプロジェクトをどうやってコーディネートしていくのか、あるいはアドバイスしていくのか、そういうところ、ここは非常に難しいんですが、片方で、公共依存のところだと先ほど大田大臣が言われた、公共に余り頼ってそこのコーディネートをしてもこれはいけないんですが、しかし、そういうてこ入れをしなきゃいけないというふうに先ほど答弁されたので、そこら辺のところをどうやってこれから進めていこうとしているのか、その辺について、もう一度お願いいたします。

増田国務大臣 今御指摘いただきました点は、私どもも非常に大事なポイントとして押さえておかなければならないと思っております。地元の皆様方の創意工夫とか発想はできるだけ大事にしたい。したがいまして、そうしたところは、必ず核となっているNPOですとかそれから民間の主体などがございますので、そうしたところに的確に、より実践的なアドバイスができるような人材なども派遣をして、そうした創意工夫というのをより肉づけしていきたいというふうに思っております。

 そこを大事にしながら、しかし、今お話ございましたとおり、それを具体的に後押ししていくような力に弱さが見られるようなところでありますので、それについてはこの本部が責任を持って、各省に後押しできるような、そういうことをつなげていきたい。本部自身も、そのための役割をきちんと果たす必要がございますので、本部自身として、そうした国の役割をしっかりと果たせるような予算などを持ちまして、それで具体的な後押しもしていきたいと思います。

 それから、本格的には、やはり各省の政策横断的な支援というのが必要でございますので、それも含めた全体的なプロジェクトの取りまとめというものをしていきたい、このように考えております。

佐々木(隆)委員 先ほど、八つの地域は求人と産業構造が弱い、そして公共事業依存だというお話があったんですが、もっと怖いのは、発想の依存になってしまうことだと思うんですね。そこら辺を、このプロジェクトで組んでいくときに、また別な形の、発想も公共事業と一緒に依存するような体質をつくってしまっては意味がないというふうに思いますので、その点は申し上げておきたいというふうに思います。

 大田大臣に来ていただきましたので、ついでにと言ったら大変失礼ではございますが、成長のための日米経済パートナーシップというのがあります。一方で、今回の再生本部もそうなんですが、今回のこの本部でも地方再生対話ということを言って進めようとしているわけでありますが、ところが片方で、我が国の政策に大変大きな影響を及ぼしているのではないかと言われているのが、この〇一年にスタートをした日米経済パートナーシップと言われるものだというふうに私は思っています。

 一九八九年の日米構造協議からずっと継続されてきて、今日パートナーシップという形になったんだというふうに思うんですが、このパートナーシップの日米規制改革・競争政策イニシアチブというのが毎年報告書を出されているわけでありますけれども、これを見ますと、例えば郵政の民営化でありますとか保険医療制度の改革でありますとか金融でありますとか、実に十項目ぐらいにわたって、さらにまた詳細にそれぞれについて事細かく、これはお互いに要求しているんですが、アメリカ側からの要求なんかがあるわけであります。

 また、現実にこの方向に沿って政策が組まれてきているというふうにも私は思っているわけでありますが、特に小泉改革以来その傾向というのは強くなってきたのではないか。今、日米EPAとかFTAが大変だと言っているんですが、それ以上に私はこっちの方が問題ではないかというふうに実は思っておりまして、いわゆる対米追随などというふうに言われているのもここに原因があると思うんですが、経済財政政策担当大臣としての大田大臣のお考えをお伺いしたいと思います。

大田国務大臣 成長のための日米経済パートナーシップ、これは二〇〇一年に設置されまして、日米の貿易・投資を初めとする二国間それからグローバルな経済課題について議論しております。先生が御指摘になりました競争政策及び規制改革も含めまして、あくまでそれぞれの国の主体的な取り組みとして実施がなされております。あくまでも双方向で、対等な立場で、建設的な意見交換だというふうに考えております。

 日米がともに、お互いの経済それから世界経済のためにこういう枠組みを持つということは重要でして、EUとも同じような枠組みの中で意見交換を行っております。

佐々木(隆)委員 主体的な取り組みと答弁されれば、それはそういうことでなけりゃもちろん困るんですけれども。しかし、実際には、郵政民営化の問題でありますとか三角合併の問題でありますとか、本当に細かく要求をされておりまして、またそれが、二年か三年たつと間違いなく政策として出てきているということもこれまた事実でありまして、そういった意味では、過度な競争社会を生んでいく原因にも、名前のとおり規制改革・競争政策イニシアチブですから、まさに競争社会に向かっていこうとするための提言だというふうに言わざるを得ないところもあるわけです。

 特に、これは今総務委員会なんかでも問題になっているんですが、例の郵政民営化のときに、アメリカの、一部には竹中大臣の友人、知人だという話もありますが、そこと十八回にもわたって協議がされて、郵政民営化に至る過程の中でそういう協議もなされたというようなことも、今総務委員会の方の所管でありますが、問題になっているところもあります。私は、ここら辺の政策の転換というものがぜひとも必要だというふうに思っていることを申し上げさせていただきたいというふうに思います。

 泉大臣にも同席をいただいておりますので、一、二点お伺いをしたいというふうに思います。

 今、食品偽装の話が大変に、この一年間でも実に十一件というふうに言えるのか、もっと実はあるのではないかというふうに思うんですが、不二家、石屋、赤福、吉兆、御福、へんば餅、ミスタードーナツ、これが大体お菓子関係ですが、そのほかにミートホープ、名古屋コーチン、比内鶏、宮崎産の、山形屋とか、台湾産のウナギまで、実質的にはこれ以上にあるのではないかというふうにも言われているんですが、多発をしている。大変大きな社会問題にもなっているというふうに私は思うんです。

 そのことを前に、食品安全委員会を所管されている大臣として、食品安全委員会の役割というものについてまずお伺いをしたいというふうに思います。

泉国務大臣 食品の安全性の問題というのは、国民の関心が高まっておりますし、食というものが命にかかわることであり、また、場合によっては世代を超えて影響を与えるということから、政府としても大変重要な問題、食品の安全性の確保というものは極めて重要な問題であると認識をしておるわけであります。

 食品安全行政におきましては、食品安全委員会では、食品安全基本法に基づきまして、食品の人の健康への影響を評価するリスク評価を行う。ちょっと難しいことでございますが、リスク評価を行うということでございまして、これは科学的見地から中立公正に行うという使命を持っておるわけであります。

 このリスク評価というのは、食品をとる場合に人の健康に及ぼす影響について科学的に評価するということでありまして、一日の摂取量が例えば〇・〇一ミリグラムというふうに、ここまでだったらよろしいということを決めさせていただくということでございます。この役割を私どもは背負わせていただいております。

 もう一つは、こうした役割を実行していく上において、リスク評価をやった場合に、これに関連して消費者を初め関係者との情報や意見の交換を行う。リスクコミュニケーションという言葉を使わせていただいておりますが、多くの方々との情報交換、リスク評価の考え方について、我々がそこを説明すると同時に国民の御意見をちょうだいする、そしてニーズにこたえていくという事柄を食品安全委員会では担当させていただいておるところでございます。

 言いかえますと、リスク評価とリスクコミュニケーションというのを適切に実施することによりまして、リスク管理を担当する、このリスク管理というのは農水省なり厚生労働省でございますが、そうした関係大臣等との連携を強めて、食品安全行政の的確な実施に努めたいと考えておるところでございます。

佐々木(隆)委員 今、泉大臣からお答えをいただきました。安全委員会はリスク評価で、リスク管理は厚労省と農水省だと。先ほど、地域活性化統合本部で大臣にお伺いをしたら、そういう縦割りを打ち破って新しい本部をつくってやるんだと言って、今度は、こっちへ来たら、それは厚労省です、こっちは農水省です、もう縦割りの典型みたいなお答えを今いただいたわけなんです。

 その食品安全委員会を設置している、設置の根拠になっている食品安全基本法の中では、もう一つ、緊急事態に対応するということがあるわけですね。今のこの食品偽装の事件といいますか問題というのは、私は緊急事態に値するんではないかというふうに思っております。

 そういった意味からいうと、確かに、リスク管理はそちらだというのは、今の制度の中ではそうなんでしょうけれども、緊急事態にも等しいこの状態において、食品安全委員会を所管する大臣として、やはり国民に対して何らかのメッセージを私は出す必要があるのではないかというふうに思うんですが、その点についていかがでしょうか。

泉国務大臣 決して縦割りの発想で私どもは安全委員会を担当させていただいておるわけではなくて、あくまで中立公正、そして科学的見地からリスクの評価を行わせていただいておるわけでございます。

 今日の問題が緊急事態かどうかという御指摘でございますが、私ども、緊急事態というのは、例えばO157でありますとかあるいは鳥インフルエンザ、こうした問題が一つの例示的な緊急事態だと思っておりまして、今日問題になっておりますような偽装の問題等は農林水産省あるいは厚生労働省がしっかりと担当していただき、そして、私どもも連携をとって、国民の安全、安心に寄与させていただきたいと思っておるところでございます。

佐々木(隆)委員 時間が参りましたので終わらせていただきますが、リスクコミュニケーションとか緊急事態も所管をしているわけでありまして、国民の安心というものも担っているという立場からいえば、私は、担当大臣として、国民に対して安心のためのメッセージを送るということはあってもいいのではないか、それは、管理は向こうだからということとは別に、国民に対して安心のメッセージを送るということは私はあってもいいのではないかというふうに思っているということを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。

中野委員長 次に、吉井英勝君。

吉井委員 日本共産党の吉井英勝でございます。

 きょうは、今ちょうど鈴木原子力安全委員長に来ていただいておりますので、ちょっと順番をひっくり返して、先にそちらの方から伺いたいと思います。

 ことしの中越沖地震、これは、老朽化してきている原発機器に巨大地震動が加わったときにどういう問題が起こってくるか、それに対してどういう安全対策をとらなければいけないか、そうしたことが問われることになったと思います。

 あの地震で、柏崎刈羽原発では既に約三千件に及ぶ事故、故障が見つかっておりますし、これは、毎週毎週、東電の発表のたびにふえてくるんですが。それから、安全にかかわる重大なものとして考慮しなければいけないというものが、七十件を超えましたかね、約七十件というふうになっておりますから、同時多発事故、故障の発生というものは極めて深刻なものだということが明らかになったと思うんです。

 地震という点では、本来、老朽化した原発機器について、きちんと振動台に乗せてその実証データを得ていくということが必要だと思うんですが、二年前に鈴木委員長ともこの議論をしましたときに、残念ながら多度津にあった振動台が売却されてしまう。鈴木委員長は、残してもらった方がいいんだけれども行革の流れで仕方がないという、かなりあきらめのお話を伺ったんですが。その後も、原子力安全・保安院の歴代の委員長の方が、現に老朽化した原発機器の振動台を使った実証データはないと繰り返し答弁がありました。

 そういう中でのことですから、柏崎のことを考えたときに、例えば、配管破断事故というのは個々にいっぱいあったわけですね、これまでに。美浜二号機の蒸気発生器細管のギロチン破断もありましたし、それから、美浜三号のタービン建屋での配管の破断により五人の方が亡くなられ、合わせて十一名の方が死傷するという事故もありました。それから、浜岡原発の余熱除去系配管も大きく破断とか。福島原発では、制御棒駆動水圧系配管に穴があいたり、減肉というのは、八五%の配管で減肉してしまう。ピンホールのできてしまったのもあったということなどもありましたし。最近では、美浜二号と敦賀二号の蒸気発生器の一次冷却水の入り口配管が破れてしまう、そういうことが見つかったりとかありました。

 さっきの制御棒駆動系となりますと、ただ配管が破れて冷却水喪失だけじゃなしに、これは、制御棒が働かないということになると、いざというときに安全系が働かない。それから、ECCSが作動するから大丈夫という話も、実は、ECCSを作動させるバルブの、弁体そのものを上げなきゃいけないんですが、その弁棒が折損していたという事故もこれまでにありますから、老朽化してくる中で巨大地震動がかかったときにどういう問題が起こるかということは、本当に深刻に考えておく必要がある。

 最初に鈴木委員長に伺っておきたいのは、巨大地震動に際して冷却水が失われる、制御棒が一部入り切れないものが出てくる、それからECCSも弁棒折損で働かないという事態になったとき、これはかなり過酷な事故を想定しなければなりませんが、どういう事態を考え、それから、そういうときには、避難など、どういう体制を考えていかなければならないか。この点についての鈴木委員長のお考えというものを伺いたいと思います。

鈴木参考人 どうもありがとうございます。お答えを申し上げます。

 お尋ねの点につきましては、原子力安全委員会といたしましても大変深刻に受けとめております。

 まず、地震と機器等の故障、トラブルが同時に発生した場合についてでございますが、先生御案内のように、原子力安全委員会としましては、まず、耐震安全性については安全審査の段階でこれを徹底的に審査すると同時に、高経年化につきましては、原子炉を運転開始してから三十年を経過したものについては、十年ごとに定期安全レビューをやってもらって、先生がおっしゃるような点について徹底的に、繰り返し評価をしてもらうということを要求しているところでございます。

 そういう中で、しかし、先生が例示的に挙げてくださいましたようなトラブル等が確かに発生しているわけでございまして、この点については、いろいろルールあるいは審査等を行っても、やはり完全であるということはなかなか難しいということかと思います。そういう意味で、我々としては、気を緩めることなく、いろいろな事態が大きな事態に至らないように徹底的に安全について万全を期していきたい、こう思っております。

 先生御存じのように、耐震安全性に係る新しい審査指針を昨年九月に策定する段階で、先生がお尋ねのような大きな事故にならないかどうかについては、残余のリスクというものを評価してもらって、そのリスク評価の中で具体的にプラントごとにどういう事態がどのような可能性として起き得るのかということを評価してもらい、その中でその可能性をできるだけ低くする手だてを具体的に講じてもらうということをこのバックチェックの中で考えていきたい、そういうふうに今事業者に要求しているところでありまして、安全委員会としても必要な対応をとっていきたい、このように考えております。

吉井委員 今、評価の話も出ていましたけれども、実は今度の柏崎の場合、盛んに使われたのが想定外ということなんですね。だから、そもそも、評価の、あるいは事前に考えたものの想定外ということがまかり通っているようでは、幾ら評価だといったって、本当に安全を確保する力にならないということを見ておかなきゃいけないと思うんです。

 それで、IAEAの方からは、柏崎刈羽の原発の地下にも断層が走っていた可能性ありということもあり、よく調べるようにという話が今出ておりますが、今回の同時多発の事故を経て、原発立地の時点で最初から大きな断層が原発の直下にあるということが明瞭にわかっている場合とか、あるいは巨大地震の震源域に立地する場合、こういう場合に、原子力安全委員会は新規の立地については認めないという立場に立って臨んでいかれるのか、今回の深刻な柏崎の経験を経てどのように考えておられるかを伺いたいと思います。

鈴木参考人 ありがとうございます。お答え申し上げます。

 安全委員会といたしましては、新設の原子炉の設置申請が出てまいりました段階で、その敷地における地質調査等について厳格に審査した上、その敷地において原子炉を建てた場合にその原子炉に影響を及ぼすであろうその震源となり得る断層等に関する調査、これを厳密に評価し、その中でそれに対して十分な耐震設計がなされるかどうかを評価した上で安全委員会としての安全審査の結果を出すというのが考え方でございます。

 先生がおっしゃいますように、想定外というようなことをよく言われるわけでございます。安全委員会の現在の考え方は安全審査を昨年の九月に策定した段階で明確に申し上げているところでありますが、現在の設計用基準地震動と我々が考えております、設計において基準とすべき地震動、我々はSsと呼んでおりますが、これを超えるような地震動もあり得る。超えたとしても大きな事故にならないようなことを、いわば残余のリスクというようなことで評価して、その評価された結果そのものも、さらにこれをできるだけ小さくする手だてを講じてもらう、そういう考え方に立っております。

吉井委員 端的にお答えいただきたいんですが、要するに、原発立地の時点で大きな断層が直下にあるということがわかっている場合、あるいは巨大地震の震源域に建てようという場合ですね、今後これを認めるという立場で臨まれるのかどうかという、ここだけなんです。簡潔にお願いします。

鈴木参考人 その点につきましては、断層等がそこに建てる原子炉に深刻な影響を及ぼすかどうかを厳密に評価した上で判断させていただきたいと思っております。

 定性的に言えば、直下に大きな断層があり、それが大きな震源となり得るような場合には、これは評価によって多分そのようなところに立地することは難しくなるというのが通常であろうと思います。

吉井委員 次に、事務局、事務方の方に伺っておきたいんですが、原発の定期点検の時間を短くしようという動きが電力側にありました。

 美浜原発三号機の三年前の事故の後、これはテレビでも放映されましたけれども、関電ではかつて定期点検に三カ月かけていた、だんだんだんだん圧縮して、二カ月にし、三十七日四時間四十分、つまり、一カ月と一週間で定期点検の仕事をみんなやり上げてしまう。それで、最短記録をつくったということで記念祝賀会まで開かれたんですね。この記念祝賀会の後に美浜原発三号機の配管破断事故で五人の方が亡くなられるとか、こういう事故がありました。

 全く故障の箇所は違うんですけれども、最近の女川原発でわかったのは、定期点検のときに新品に取りかえて、肉厚が七・一ミリですから、大きなものからすれば薄いといえるし、小さなものからすれば肉厚は結構太いということがいえるんですが、ステンレス鋼のパイプ、取りかえたばかりなのに、完全に貫通して穴があいたというのは運転開始から九カ月、約二百七十日ですね。定期点検で新品に取りかえて、次の定期点検までに、かえたばかりのものが穴があいてしまったと。

 定期点検後、運転再開してからどれぐらいで事故があったかというのを見てみると、大きいのでは、八九年一月の東京電力福島第二の三号機の再循環ポンプの事故は三百三十二日目、十一カ月ですね。九一年二月の美浜二号機のギロチン破断事故というのは百九十九日目ですから七カ月。三年前の関電美浜三号機の事故は三百九十一日目、ちょうど定期点検直前の十三カ月だったんですが、こういう時期にこうした事故があったということを最初に確認しておきたいと思います。

袴着政府参考人 今先生御指摘のありました原子力発電所におきますトラブルの発生時期でございますが、先生おっしゃられましたとおり、八九年一月に発生しました福島第二原子力発電所三号機、これの原子炉再循環ポンプ損傷事象は、直近の定期検査終了日から三百三十二日後に発生しております。(吉井委員「私の数字がよければそのとおりで……」と呼ぶ)はい、そのとおりでございました。

吉井委員 それで、安全委員長に伺っておきたいんですけれども、やはり、これらの事故が起こる前に今回のような巨大地震動に遭遇したら、もう破れかかっているもののことですから、ですから非常に大きな事故になってしまう。それも同時多発で、柏崎で約三千カ所、事故、故障が既に見つかっておりますが、ですから、やはり大事なことというのは、早くに点検して、そして減肉や腐食や金属疲労などの異常を見つけて対策をとる。

 さっきの例のように、女川原発の、新品にかえても九カ月で穴があいてしまったというのがあるわけですから、本当に早くに、早期点検、発見、対策、このことは非常に大事になってきていると思うんですが、鈴木委員長のお考えを伺いたいと思います。

鈴木参考人 お答え申し上げます。

 先生おっしゃるとおりだと思います。検査につきましては、より厳格かつ効果的な検査の方法、より進んだ技術、手法を使って検査をするという方向性が非常に大事だというふうに思っています。

 これまでも定期的な検査等を通じて事業者及び規制当局がそれなりにルールどおりの検査をしているわけでございますが、しかしながら、先生がおっしゃるようなことが実際問題として起きておりますので、そういうことが起きる可能性がより少なくなるように、検査そのものも、より進んだものにしていくという必要があると我々も考えておりまして、保安院からそういうことについて報告を今受けているところでありますが、これにつきましては、安全委員会は現在保安院の規制行為につきまして規制調査ということをすることができるようになっておりますので、規制調査を通じましてそういうことについて安全委員会としての考え方を示していきたい、そのように考えております。

 ありがとうございます。

吉井委員 実は、保安院の方が、柏崎刈羽のあれだけの事故が中越沖地震であった直後に、原発の定期検査の間隔を、十三カ月ごとにやっておったのを二十四カ月に延ばそうと、これを、現在の決まりを考えようということを、つまり二年間連続運転してもよろしい、こういう制度に変更しようということを今考え出しておりますが、では、十三カ月を二十四カ月に延ばして、その間何も問題は起こらない、老朽化した原発についての巨大地震に遭遇しても大丈夫かという、そういう実証データ等あるかといったら、実証データは全くないという中なんですね。

 そういうふうな中で、私、泉大臣にこの問題の最後に伺っておきたいのは、やはり鈴木委員長も言っておられたように、高度な技術で検査するのも大事なんですが、要するに早期発見、早期対策なんですね。定期点検の間隔を延ばせば延ばすほど逆の方向へ行くんですね。

 今、保安院はそういうことを考え出したりしようとしていますが、日本の原発事故の中で大きな事故がこれまでの十三カ月以内にも起こっているわけですから。今御紹介しましたように、女川では新品にかえて九カ月目に穴があいてしまっているんですから。ですから、そういう点では、やはり点検を甘くしないで、巨大地震が発生しても住民に被害が出ることのないように健全な機器にさせておく、この責任が原子力安全については、担当することに今度なられたと伺っておりますので、泉大臣に伺っておきたいと思います。

泉国務大臣 先ほど来鈴木委員長からお答えを申し上げておりますように、安全に対しましては厳重な検査、チェックをやっていかなければならないと思っております。

 これまで原子力発電所が稼働してかなりの時間がたっておりますので、ある意味ではいろいろなデータが集積をしてまいりました。そうしたデータを踏まえながら、新しい取り組みが必要であれば、また安全確保のために努力をしたいと思います。

 安全委員長は常に人知の及ばない分野があるということを前提に原子力発電所の安全に取り組んでいただいておるところでございますので、こうした姿勢の中でこれからも安全確保に努力してまいります。

吉井委員 早く見つけて早く対策をとる時代に逆向きのことをやるようなことは、これはやらせないということで。現場でいろいろ検討しておっても、内閣の方へその方針についてお伺い等が上がってきたときには大臣としてきちっと物を言っていただきたい、このことを重ねて申し上げておきます。

 鈴木委員長、お忙しかったらしばらくお休みいただいて。もう話は、原子力関係はここでとめておきまして。

 大田大臣、この間から質問しますと言うておきながらやっていませんでしたので、きょうはちゃんとやらせていただきたいと思います。

 十月十七日の経済財政諮問会議で、有識者議員から「給付と負担の選択肢について」という資料が出されましたけれども、その中の試算について各マスコミが紹介しましたが、毎日は消費税一〇%台必要、朝日は消費税増税に政権本腰、諮問会議一一から一七%必要と、日経は「消費税最大二・五%上げ必要」「諮問会議が増税必要額を明示するのは初めて。」というふうに紹介しておりましたけれども、この試算の新しい点は、それぞれのシナリオでの増税必要額を算出したところに一つあると思うんですが。

 普通、税金といったら、まず法人税があり、所得税があり、消費税がある。この三つのものが基幹税制としてこれまでから言われてきているんですが、経済財政諮問会議は増税必要額としているものをどの税金の増税で賄っていこうという方針なのか、これを最初に伺いたいと思います。

大田国務大臣 まず最初に一言お断りしておきますけれども、これまでは、例えばプライマリーバランスの赤字ですとかを示すときに、対GDP比何%という形で示しておりました。しかし、それではなかなか国民にわかりにくいために増税必要額という言葉を使いましたわけで、これは、なるべくわかりやすい議論にということであって、マスコミで論じられましたように、増税路線であるとかそういうことではないということは最初にお断りさせていただきたいと思います。

 今御質問のありました試算、これは二〇二五年まで……(吉井委員「その増税必要額をどの税金で賄おうという、感触的な……」と呼ぶ)はい。これは、格別に予見を与えないために、直接税の代表である所得税、間接税の代表である消費税、これを半々の形で引き上げた場合にどれだけ必要かということで示しております。

吉井委員 今、試算値の方で、今のお話で、半々で算出したと。これは、有識者議員の指示によるものなのか、内閣府の判断でまとめられたものなのか、これはいずれなんでしょうか。

大田国務大臣 税については今議論中でありますので、予断を与えないようにという有識者議員の御指示でございます。

吉井委員 それで、基本方針二〇〇七の「税制改革の基本哲学」では、二十一世紀の我が国にふさわしい税制を構築するために、消費税、所得税、法人税などの税制全般についてとして三つ項目を並べて、「三つの視点で点検し、税体系の抜本的改革を実現する。」というふうにあります。

 基本方針を引くまでもなく、我が国の税収の大きな部分を占めるものに法人税があるわけなんですけれども、有識者の増税試算というのは、要するに消費税と所得税の増税という庶民増税だけなんですね。法人税については入っていないんですね。

 基幹税制は三つなんですよ。増税試算は消費税と所得税だけで、法人税の増税試算というのはないんですね。これはどう考えても不適切じゃないかと思うんですが、大田大臣はこれは不適切だというふうには思っておられないのかどうか、伺います。

大田国務大臣 これはあくまで、今税については議論中ですので、何らかの予見を与えないということで、先ほど申し上げた二つの組み合わせにしてございます。

 法人税につきましては、その時々の景気動向によって赤字法人の比率、黒字法人の比率が異なってまいりますので、あくまで個人の立場で御理解いただけるようにという御指示で、個人の直接税の代表、個人の間接税の代表ということで所得税と消費税を挙げてあります。

吉井委員 それを言い出すと、これは、ワーキングプアがふえている中で、所得税だってこれは減ってくるわけですよ。資産税だったらそう変わらないにしても。

 だから、働いている多くの労働者の、そちらの所得の方は変動しておっても、そっちは置いておいて、企業の変動だけ考えてというのは、余りにおかしい話だと思うんですが。表題は「社会保障の選択肢」なんですが、増税の財源を、普通、中立の立場で考えたら、これは法人税が入っていないというのはやはりおかしい話です。

 社会保障の選択肢として増税財源の選択肢を示していないのに、三つの基幹税制の中で法人税だけが排除されている。基本方針二〇〇七の「税制改革の基本哲学」では、生産活動や就労への意欲を阻害しないようにというふうになっているんですけれども、法人税増税は生産活動の意欲を阻害するんだけれども、所得税は増税しても勤労意欲を阻害しないというふうにするとすると、これまただれが考えても普通はおかしいと思うんですね。

 所得税は増税しても勤労意欲を阻害しないとする、この根拠というのはどこにあるのか、伺います。

大田国務大臣 御指摘のように、所得税ももちろん経済活動に影響を与えます。この選択は、あくまでも、この税目を増税するとか減税するとかということではございませんで、試算を置くときの仮定として置いてあるものでございます。したがいまして、実際にこれから税体系全体をどうしていくのかというのはまさにこれからの議論で、それにおいては、所得税、消費税、法人税全体を含む全般の議論をしてまいります。

吉井委員 いや、それだったら、最初からこの試算の中で、法人税増税の場合はこうなりますというシナリオも考えて出せばいいんですよ。法人税だけ除いている。

 所得税とか消費税の増税をやりますと、可処分所得を減らしてしまうと消費を冷え込ませる。国内需要の後退が国内向けの生産活動をダウンさせ、経済が悪化して、国の税収も減ってくる。これは、九七年の不況のときにそのことを経験しているんですよ。あのときは、消費税率をぼんと上げた、所得税も上げた、社会保障の負担もふやした。その中で、消費購買力が落ち込んで、景気をどんと悪くしたわけですよ。

 赤字企業のお話がありましたけれども、赤字企業の場合には、法人税率が高かろうが低かろうが法人税はゼロなんですよ。その点は、おっしゃったように、赤字になれば税金は減ります。しかし、単年度で見れば、この間ずっと企業は物すごい、五年連続して経常利益をどんどんどんどんふやして、バブル期をはるかに上回る利益を上げているんですから。ところが、そういうときは、単年度で見れば、利益というのは、これは税率に関係なく利益は生まれているんですよ。利益が出たときは担税力があるわけですから応能負担となるのが法人税で、だから、社会保障財源として消費税と所得税は適格だとしながら、利益が生じたときにもうけに応じて担税力があるわけですから、それに応じて応能負担する法人税なのに、なぜこれが不適格なのか。これはどう考えても理屈が立たないと思いますね。どうですか。

大田国務大臣 試算において所得税、消費税を用いましたのは、それが税として適格であるとか不適格であるということではございません。モデル上、もちろん先生おっしゃるように所得についても経済上の仮定は要りますけれども、法人の場合は、景気変動に応じて税収が大きく異なるという点、税の帰着が異なってくるという点がございまして、あくまでモデル上その二つを用いたということで、税制改革の判断として何が適格、何が不適格という判断ではございません。

吉井委員 だから、それだったらちゃんと法人税についての増税のシナリオも描いた試算を出せばいいんですよ。なぜこれを出さないのか。

 民間四議員は、今回の試算の提案に際して「国民の立場に立って望ましい社会保障と税を実現する、との観点から、「安心・持続のための五原則」を提案する。」としていたわけですね。国民の立場に立てばというんですが、景気回復の実感もない中で、今、格差拡大、ワーキングプアの拡大というもとで、そうした層を直撃する消費税増税などとても認められるような話じゃないと思うんです。

 国民には消費税増税や所得税増税で負担を求める。御手洗さんや丹羽さんが率いるこういう会社とか財界団体、この間の景気回復でバブル期を超える大きな利益を上げて担税力もあるところを選択肢から最初から除外してしまう、法人税を。これは、民間議員とはいうんですが、この民間の民というのは、国民の民ではなくて、民間大企業の民だということを考えなきゃいかぬと思うのです。国民の立場に立った提案じゃなくて、御手洗さんや丹羽さんらが率いる大企業や財界団体からの提案ではないのか。

 もしそうでないというならば、法人税を増税するシナリオも当然あってしかるべきであって、この点では、はっきり言って、これは国民の立場と言葉では書いてあるけれども、全くそうではないというふうに思うんですが、どうですか。

大田国務大臣 今回の選択は、税目をどうするかという選択肢ではございません。医療と介護の給付と負担の選択肢であって、医療と介護の給付を今の状態で続けていったら税負担がどれだけになるか、負担を維持したら給付をどれだけ削減しなければならないかという極端な二つのケースを取り上げて、あくまで給付と負担の選択肢としてお示ししたわけであって、税目についての選択肢ではございません。

吉井委員 これは、もう時間が参りましたから、きょうはここでとどめておきますけれども、経済財政諮問会議のことについて大田さんが書いていらっしゃるわけですね。要するに、実質的には民間議員が半分、官房長官と担当大臣を除けば八名、その半分は民間議員、この民間議員が出すペーパー、今のようなペーパーですね、これに、この四名が一丸となれば大きな力となると。結局、大企業や財界団体を率いる御手洗さんや丹羽さんが法人税増税なしという議論の土俵を設定して、そして経済財政諮問会議の結論を、議員数半分という力で通そうとしている。

 財界の利益代表が国民全体の利害にかかわる政府の政策を提案するということ、私は、そもそもこのあり方そのものが根本的に大問題だと思うんです。こういうやり方を改めないと、何だ、きょうは、税制の議論はやっていませんと言いながら、負担の方では法人税は除いて要するに庶民増税の議論だけやっている、そんなペーパーを出して、それを中心に政府の政策がつくられるというのはとんでもないことだと思うんです。

 私は、この点では、最後に大田さんに、経済財政諮問会議でのこのあり方、あなたの書いていらっしゃるこういうやり方は根本的にやはり改めなきゃならぬと思うんですが、その点についてのお考えを伺って終わりにしたいと思います。

大田国務大臣 経済財政諮問会議は、あくまで総理のリーダーシップのもとで政策を決めるということであって、そのときに、有識者議員の意見も踏まえながら、総理が政策を形成していくに当たっての審議の場であるということでございます。

 そういう意味で、政府の中での横断的な政策、各省にまたがるような政策を諮問会議という舞台の中で議論されることによって、国民に対しても透明性の高い議論が展開されていると考えております。

吉井委員 次の機会にまたやらせていただきます。終わります。

    ―――――――――――――

中野委員長 この際、お諮りいたします。

 各件調査のため、本日、政府参考人として内閣府政策統括官丸山剛司君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

中野委員長 次に、田端正広君。

田端委員 きょうは、私は、地震の問題を集中的にやらせていただきたいと思います。

 十二年前、阪神・淡路のあのときに、私は大阪の自宅にいまして、私のところはマンションの五階でもあったんですが、あの一瞬というのは、あの恐怖というのはいまだに私は非常に、自分の体でもう感じてしまった、覚えてしまったといいますか、あっと言ったときに、もう四つんばいになって一歩も動けなかった。私のところは震度五強ですけれども、例えば、地震のときには扉をあけろとかガスをとめろ、いろいろなこと言われていますけれども、何にもできないというのが実態でした。

 そういう意味では、これはもう本当に地震というのは、日本は地震が多いわけですが、これはもう大変大事な政策としても考えなきゃならないということを一貫して言ってきまして、実は、その以後、私は、新幹線に乗るたびに、二百五十キロ、三百キロのスピードで、この一瞬に地震が来たら、直下型が来たらどうなるんだろうと思うと、居眠りしていてもすうっと血が引いていくような感じを受けます。

 それから、関西は地震がないとずっと言われていたのが、強烈なのがあったわけでありまして、調べてみましたら、関西は地震の巣といいますか活断層の巣でありまして、阪神・淡路は野島断層が震源地で、あの明石海峡の陸橋が、橋げたが一・四メートルずれましたけれども、そこから始まって、五助橋断層、芦屋断層、甲陽断層、諏訪山断層、ずっと宝塚の方までつながっていくわけですね。だから非常に広範囲の被害になって、調べてみたら、もうたくさんの、山陽新幹線も中国自動車道もあの活断層の上にできているわけでありまして、新幹線が動いていた時点だったら大変だった。事実、湾岸線とか神戸線の高速はばたばた倒れたわけでありまして、そういった意味では、これは非常に、今までになかった大変な経験であった、こう思います。

 それで、きょうは国土交通省といいますか気象庁に来ていただいていると思いますが、まず、十月一日から始めた地震に関する緊急地震速報というのが、非常に私はこれは期待しております。例えば、今申し上げたように、十秒でも前にわかれば、二百五十キロの新幹線のスピードが相当落ちると思うんですね、十秒あれば。だから、そういう意味では、これは交通機関、自動車、高速道路にしても、激突とかそういうことはもう大きく変わると思いますので、これはぜひ交通機関とタイアップしたシステムをつくっていただいて、できるだけ事故が防げるような、そういうことをぜひ連動させていただくようお願い申し上げたいと思いますが、いかがでしょうか。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 今御指摘のとおり、緊急地震速報は、地面の揺れを事前に知らせる、世界初の画期的な情報でありまして、十月一日より、テレビなどを通じて広く国民へ提供を開始しております。これにより国民生活の安全、安心に寄与しているところでございます。

 さらに、民間事業者が提供するサービスを利用しますと、揺れの大きさや到達時刻が個別の地点ごとに詳細に予測されるということによりまして、家庭での身の安全や、デパートなどの集客施設の安全確保など、さまざまな場面において、より一層の減災効果が期待されているところでございます。

 鉄道におきましては、緊急地震速報を活用することにより、走行中の列車を速やかに停止させることが可能になります。現在、首都圏及び関西圏の大手民鉄、地下鉄など三十二社で緊急地震速報の導入が図られておりまして、さらに十九年度内には十四社が導入を予定しております。

 国民生活の安全、安心を確保することは極めて重要でございますので、緊急地震速報のさらなる有効活用を図ってまいります。

 以上です。

田端委員 ぜひ体制充実をお願いしたい。特に東京の場合、地下鉄ですね、これは非常に、そこでもしそういうことになれば大変なパニックになると思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。

 それで、今回の新潟県中越沖地震、これは大変な被害があったわけでありまして、泉大臣も所信表明の中で、原子力発電の安全性についてきちっと触れられている。これは確かに大事なことだ、こう思いますので、この点についてお伺いいたしますが、きょうはちょっと、こんなパネルを用意させていただきました。

 これは、右上からいきますと、右上のこれは、固体廃棄物、これが貯蔵庫の中でこういうふうに散乱して、そしてドラム缶の中から低レベル放射性物質、廃棄物が床に飛び散っているという、この状況がはっきりとわかっているわけでございます。

 それから、左側の上の方ですが、これは、構内、発電所内の道路が陥没している実態というか、奥の方は盛り上がってしまっている、波を打ってしまった、こういうことがもうはっきりしている。

 それから右下は、これは、三号機の原子炉建屋のオペレーションフロアのところにプールの水があふれてぺちゃぺちゃとなったものですから、あふれ出てこういうふうになった、それにビニールシートをかけているんだと思いますが、水があふれてしまった、こういうことでございます。つまり、これは放射能に汚染されている水でありますから、そういう意味では問題だ。

 それからもう一つ、左下のところは、これは、テレビでもありました、三号機の変圧器が約二時間にわたって燃え続けた、こういうことであります。

 そういう意味では、これはほんの、まだまだたくさん保安院のところでは現場の写真を集めていろいろ研究されていると思いますが、この四点を見ただけでも、大変、いかにすごい地震であり、いかに原子力発電が地震との関係で安全対策がもっともっと必要かということがはっきりあらわれているのではないか、こういうことをつくづくと感じるわけであります。

 それで、何でこういうことになったかといいますと、例えば、今回の地震の地震動、これが、当時の、設計時の想定が二百七十三ガルであった、これは一号機で申し上げますが。観測した記録が六百八十ガルであった。そうすると、二・五倍の、想定以上の地震動であったということが、今回の調査でもこれははっきりとしているわけであります。ということは、つまり、当初考えていた、想定していた地震に対する建物そしてそれらの関連施設の機構、これらの設計が、二・五倍以上の地震が来たわけですから、こういう、今言ったようなことが起こってしまうということも、これは現実の問題としてあらわれた。

 そういう意味で、この事実について、今後政府の方でも実態調査をきちっとしていただいて、現地住民に説明していただいて、そして、これは東京電力にとっては大変大きな発電所になっていますから、ここをどう、いつの時点でどういうふうに再開するのか、どういうめどが立っているのか、これは大変大きな問題だと思いますが、そして住民が納得できるような安全対策、こういうふうにします、こういうふうにしましたということが確認されなければこれは再開できないと思いますが、この点について、現状と今後の見通し、お願いしたいと思います。

佐藤政府参考人 お答え申し上げます。原子力安全・保安院でございます。

 ただいま、柏崎刈羽原子力発電所の再開の目途、それから今後の方針でございますけれども、新潟県中越沖地震が柏崎刈羽原子力発電所に与えました影響についての調査と今後の対応につきましては、現在、中越沖地震における原子力施設に関する調査・対策委員会において検討を進めているところでございます。

 具体的には、今回の地震から得られる知見を踏まえた柏崎刈羽原子力発電所の耐震安全性の評価や、地震発生時におきます原子炉の運営管理の状況、それから、地震によって受けました設備の健全性評価及び今後の対応について、専門のワーキングなどを設けて審議しているところでございます。

 これらの検討の結果安全が確認できて初めて運転再開が可能になるものと考えておりまして、当院といたしましては、引き続き、同発電所の安全性について厳格に確認してまいる所存でございます。

田端委員 これはもう慎重の上にも慎重に、そして、まず住民の皆さんがやはり納得していただけるような対応を今後ぜひお願い申し上げたいと思います。

 それで、実は私は、阪神・淡路の直後の平成七年二月十五日の衆議院の予算委員会で阪神・淡路の問題を取り上げました。そして、活断層論議というのはそれまで全く国会でなかったんですが、「日本の活断層」という東大出版会から出しているすごいのがありまして、それでいくと日本じゅう活断層がこういうふうになっているよということで、問題提起をしました。そのときに三つ、私は素人でありますが、しかし、地図を見て、危ないところが三カ所あるということで申し上げました。

 敦賀から若狭にかけて、ここには十三基ですか十五基ですか、原発があると思いますが、ここは活断層が多数集中しています。過去にもマグニチュード七クラスの地震が何回か起こっていますし、ここが一番心配だということ。それから、伊方原発、これは四国ですけれども、中央構造線の延長線上にあるわけでありますから、ここがもしということになれば、これはもう大変なことになる。それからもう一つ、三番目に柏崎刈羽原発、この周辺もたくさん活断層があるではないか。したがって、神戸の震度七強以上のことが起こっても、これらのところについては耐えられるようにしなきゃならないんではないかということで、当時、橋本通産大臣でございましたが、その辺を申し上げました。

 そうしたら、大臣の方は、設計に際しては、活断層を避け、すべての建物を最強の岩盤に固定して、想定される最大の地震動にも耐えられるような設計がされている、こういう答弁をしました。それはもう全く、今回の地震で、その答弁は現実的ではなかったということがはっきりしている、こう思います。

 それで、つまり想定というものの二・五倍が来ているわけですから、これはもうよほど真剣といいますか慎重といいますか、対応していただかなければ、今回のような事故は防げないのではないかということを申し上げたいわけであります。

 それで、大臣に、まず今後どうするかということ、これは、大臣は防災担当も兼ねておられますし、原子力安全委員会を所管し、中央防災会議も所管されているわけですので、まず、ぜひ大臣の御決意をお願い申し上げたいと思います。

泉国務大臣 田端先生には、今先生御自身御発言ございましたように、平成七年の予算委員会でまさに原発と活断層の問題を御指摘いただき、御心配いただいていることに感謝を申し上げなければならないと思います。

 確かに今回二・五倍という想定を超える地震動がございましたが、原子炉本体については、現段階では機能を十二分に果たしたという認識を持っております。しかし、これから調査をして、問題箇所があれば、そのことを反映していかなければならないと考えておるわけであります。

 原子力安全委員会は、昨年九月、御承知のように新しい耐震設計審査指針というものを出しましたが、これは、今、まさに得られる最高の知識を駆使してつくらせていただいたものでございまして、旧指針と比べて一層激しい地震動を策定し、活断層について調査を行った上で、旧指針よりももっと安全な、地震動についての機能を損なうことがないように指針を作成しておるところでございます。

 既設の発電所につきましても、耐震指針に照らして、いわゆるバックチェックを今実施していただいておるところでございまして、この成果を踏まえて、手直しするところがあれば、必要なところがあれば、より安全なものにしたいと思っております。

 原子力安全委員会では、お示しいただきました写真の中にございます火災の問題につきましては、既に委員会で検討し、今パブリックコメントを求めておるという状態でございますし、また一方では、地盤に関しても、安全委員会として対処すべき方向を議論しようとしておるところでございます。

 一層の安全に努めてまいりたいと考えております。

田端委員 あのときにも、橋本大臣は、原子力安全委員会の調査結果を踏まえてさらに強化するというお話でした。しかし、やはりこういうことが起こったということでありますから、これは相当の決意を持って望んでいただきたいということを重ねてお願いしておきます。

 それで、具体的には、一つは、私は、やはり活断層の調査検討ということが一番大事だろう、こう思いますので、例えば今回の柏崎刈羽原発も、海の方から入ってきた活断層がちょうど原発の真下まで来ていた、こういうことですから、これは調査がはっきりされていなかったということが一つあったんだろうと思いますし、それから、五十五基の原発はすべてやはりきちっと対応をしていただきたい、こう思います。

 もう一つは、つまり想定以上ということで、二・五倍ということが起こり得るわけですから、現実にそれが起こってしまったということになれば、これは耐震構造も含めてどうあるべきかということ、原発に万が一にも事故のないようにやるにはどうするかということを、ぜひそういう技術的なことを御答弁いただきたい。これは原子力安全・保安院になるんですか、ぜひお願いしたいと思います。

佐藤政府参考人 お答え申し上げます。

 活断層の調査でございますけれども、原子力安全・保安院におきましては、昨年九月に原子力安全委員会によって改定されました耐震設計審査指針に照らした耐震安全性評価を電気事業者に求めているところでございます。その際、すべての事業者において活断層調査などが実施されており、来年三月末までに、活断層調査結果や、耐震評価のもととなります基準地震動の策定などを内容といたします中間報告が提出される予定となっております。

 原子力安全・保安院におきましては、その内容を、専門家から成ります委員会に諮りながら、厳正に確認し、耐震安全性の確保に万全を期してまいりたいというふうに考えているところでございます。

 また、今回の地震におきましては想定を二・五倍上回る地震が発生したということでの耐震安全性の御指摘でございますが、原子力発電所につきましては、さまざまな活断層調査などを踏まえて基準地震動を設定し、さらに安全に余裕を持って建設されております。また、一定以上の地震が発生すれば自動的に停止する仕組みともなっているわけでございます。

 柏崎刈羽原子力発電所は、今回の地震に対しても設計どおり自動停止するなど、原子力発電所の最も重要な安全維持のための、とめる、冷やす、閉じ込める、こういった機能は維持されておりまして、また、現在までの点検の結果、安全上、重要な施設について耐震安全性に問題がある異常は確認されておりません。

 したがって、原子力発電所の耐震安全性に直ちに問題があるとは考えておりませんが、個々の原子力発電所の耐震安全性の確保に万全を期しますため、先ほど説明いたしました、耐震安全性の再評価を実施しているところでございます。

 原子力安全・保安院といたしましては、中越沖地震において観測された地震動の観測記録が設計のものを大きく上回った要因について分析を行い、これから得られます知見を耐震安全性評価にしっかりと反映させ、原子力発電所の耐震安全性の確保に万全を期してまいりたいと考えているところでございます。

田端委員 もう一つは浜岡原発ですが、これは先般、静岡地裁で、安全性が確保されているということでございました。そして、住民側の請求が棄却されたということで、また原告は控訴をしたようであります。

 ここは日本でも一、二の古い原発でありますし、私が心配するのは、ここは、海溝型地震の危険性については、今後三十年以内にマグニチュード八クラスの起こる可能性は八七%ということは、これはもう国の方で認めてこういうことを発表しているわけでありますから、そういうところこそ、私はやはり周辺住民の皆さんが安心できるように対応していくことが大事ではないか、こう思います。

 裁判で争っていることは、争いとしては、それはそれとして、しかし、行政としてやはりやるべきことはきちっとやらなきゃならないということを最優先にすべきだと私は思います。

 それで、岸田大臣、大臣の所信の中にも、今回、原子力の平和研究開発に、安全性の確保を前提に、原子力委員会が策定した大綱に沿って取り組んでいくという趣旨のことをお述べになっています。

 つまり、大臣もこの原子力の安全については大変大きな責任があると私は思います。総論として、この原子力の、特に原発の安全は、これはもう今ばらばらなんですね。大臣のところも関係する、泉大臣の方も関係する、それから経済産業省も関係している、いろいろありまして、だから、もう少し何かうまく集約できないんだろうかという思いがします。

 極端に言えば、原子力安全庁みたいなものをつくってやらないと、いろいろ聞いてみても、あっち聞いたりこっち聞いたりと、いろいろな情報が分散していて、どうも一本化されていない。しかし、日本はこれだけ地震がある、しかも原発を五十五基持っている、また地球温暖化の問題からいけば、もっと本当は推進しなければ六%削減なんてとても追っつかない、こういういろいろなことがあるわけですから、そういう総合的な、中心的なものがきちっとあって仕切りをしていただくような仕組みが大事ではないか、こう思っております。

 岸田大臣の御決意というか御所感をちょっとお伺いしたいと思います。

岸田国務大臣 まず、原子力委員会の設置法を見ますと、原子力委員会というのは、「原子力利用に関する政策に関すること。」「関係行政機関の原子力利用に関する事務の調整に関すること。」こうしたことにつきまして「企画し、審議し、及び決定する。」ということになっております。さらには「関係行政機関の長に勧告することができる。」あるいは「報告を求めることができる」、これが原子力委員会の立場であります。

 こうした立場にあります原子力委員会、先般の新潟県中越地震ももちろんでありますし、また、過去にありました東電の自主点検作業記録の不正ですとか、あるいは東海村ジェー・シー・オー、ウラン燃料加工施設の事故、こういったさまざまな出来事の際に、関係機関から報告を受け、あるいは見解を述べる、こうした役割を担ってきたわけであります。

 今先生の方から、さまざまな機関がばらばらではないか、これはやはり統一することを考えなければいけないのではないかという御指摘がありました。

 今申し上げました原子力委員会の役割、各関係機関の報告を受けたり見解を述べる、あるいはさまざまな施策を促していく、こうした調整機能等を考えますと、まずはこの原子力委員会が大きな役割をしっかりと果たさなければいけない。この原子力委員会の役割が見えにくいとしたならば、これをしっかりアピールし、強化していくことをまず考えなければいけないのかな。ばらばら感があるという御指摘に対しましては、そのように今感じております。

 さらなる組織論につきましては、また高い次元での議論が必要なのかなというふうに思っています。

田端委員 ぜひ高い次元の議論を、大臣としてお取り組みいただけるようよろしくお願いしたいと思います。

 安全委員会は、これはもう大事なことですから、しっかりやっていただく。しかし、今申し上げたように、保安院との連携とかいろいろあると思いますので、ぜひお願い申し上げたいと思います。

 浜岡原発について、保安院の方から、簡単で結構ですから御答弁いただければと思います。

佐藤政府参考人 お答えいたします。

 浜岡原子力発電所につきましては、先ほど申し述べました耐震評価を現在三号、四号について行っているところでございます。中部電力から出ております報告書によりますれば、想定東海地震を上回る地震についても安全が確保されるとされておりまして、現在、保安院におきまして、専門家による委員会に諮りながら、厳正に評価を進めているところでございます。

 また、一層の耐震安全性の向上を図るため、中部電力では、耐震安全性の評価と並行して耐震補強工事を実施しているところでございます。

 さらに、中部電力では、これまでも消火訓練を実施してきているところでありますが、新潟県中越沖地震での教訓を踏まえまして、八月三十日の消火訓練及び九月一日の防災訓練において、大規模地震時に火災が発生したことを想定し、消防署と連携した消火訓練を実施しているところでございます。

 また、本防災訓練におきましては、国においても、現地に職員を派遣し、オフサイトセンターを活用して、施設の安全確認や自治体への情報提供を行う訓練などを実施したところでございます。

 保安院といたしましては、引き続き、耐震安全性を初めといたします浜岡原子力発電所の安全確保に万全を期してまいりたいと考えております。

 よろしくお願いします。

田端委員 泉大臣の方ですかね、中央防災会議は。

 先般、東南海、南海地震に関する専門調査会が発表された中に、大阪のど真ん中を走っている上町断層でマグニチュード七・六を想定した場合、死者四万二千人、これは、今想定されている首都の地震の三・五倍の被害者になる、全壊建物が九十七万棟、こういう数字が出て、これはもう大阪の人間にとれば大変ショッキングなことでありまして、今、上町断層というのがいろいろなところでも話題になっております。

 つまり、これは、四十三キロ、大阪市内からずっと縦断、縦に走っているわけでありまして、私の方はまさにその上にのっかっているわけであります。そして、その中で、五十五年以前の古い耐震基準の木造住宅がここに集中している、上位十位のうち八つの区がこの上町断層の上に集中している、その最悪のところが、最も高いのが私の住んでいる大阪市西成区である、こういうことが発表された。

 そういう意味では、この上町断層でもし神戸クラスが来た場合ということを想定すれば、これはもう大変なことになるわけでありますが、防災会議でこういうことを研究して発表していただくのはいいんですが、これをそのままほっておかれますと、地元にとれば不安感だけが来るわけでありまして、ではこういうことに対してどうするかということ、これをやるのが政治だと思いますが、これは木村副大臣ですか、御答弁、よろしくお願いします。

木村(勉)副大臣 今お話がございました被害想定、大変大きなものがございまして、私も大変驚いているんですけれども、関係者、地域の方々は本当にショックだろうなと思います。

 この結果を踏まえて、被害の軽減を図るための対策の検討を進めて、平成二十年度を目途に、建築物の耐震化、火災対策、広域防災体制の確立、震災廃棄物処理対策などの予防対策を進め、そして復旧、復興までを含んだ総合的な防災対策マスタープランをつくっていくということでこれから進めてまいります。

田端委員 まだまだ言いたいことはたくさんありますが、以上で終わります。

 ありがとうございました。

中野委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時九分散会


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