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第1号 平成16年2月19日(木曜日)

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本国会召集日(平成十六年一月十九日)(月曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。

   委員長 小此木八郎君

   理事 岩屋  毅君 理事 小島 敏男君

   理事 高木  毅君 理事 仲村 正治君

   理事 前田 雄吉君 理事 渡辺  周君

   理事 赤松 正雄君

      赤城 徳彦君    大前 繁雄君

      嘉数 知賢君    川崎 二郎君

      瓦   力君    北村 誠吾君

      佐藤  錬君    中谷  元君

      林田  彪君    古川 禎久君

      山口 泰明君    青木  愛君

      大石 尚子君    大出  彰君

      小林 憲司君    佐藤 公治君

      長島 昭久君    西村 真悟君

      細野 豪志君    松本 剛明君

      遠藤 乙彦君    御法川信英君

平成十六年二月十九日(木曜日)

    午後零時十分開議

 出席委員

   委員長 小此木八郎君

   理事 岩屋  毅君 理事 小島 敏男君

   理事 高木  毅君 理事 仲村 正治君

   理事 大石 尚子君 理事 長島 昭久君

   理事 細野 豪志君 理事 前田 雄吉君

   理事 渡辺  周君 理事 赤松 正雄君

      大前 繁雄君    嘉数 知賢君

      北村 誠吾君    佐藤  錬君

      中谷  元君    林田  彪君

      古川 禎久君    山口 泰明君

      青木  愛君    大出  彰君

      小林 憲司君    佐藤 公治君

      西村 真悟君    松本 剛明君

      遠藤 乙彦君    御法川信英君

    …………………………………

   外務大臣         川口 順子君

   国務大臣

   (防衛庁長官)      石破  茂君

   防衛庁副長官       浜田 靖一君

   外務副大臣        逢沢 一郎君

   外務副大臣        阿部 正俊君

   防衛庁長官政務官     嘉数 知賢君

   防衛庁長官政務官     中島 啓雄君

   外務大臣政務官      田中 和徳君

   外務大臣政務官      松宮  勲君

   外務大臣政務官      荒井 正吾君

   安全保障委員会専門員   前田 光政君

    ―――――――――――――

二月十九日

 理事樋高剛君一月十六日委員辞任につき、その補欠として長島昭久君が理事に当選した。

同日

 理事前田雄吉君及び渡辺周君同日理事辞任につき、その補欠として細野豪志君及び大石尚子君が理事に当選した。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 理事の辞任及び補欠選任

 国政調査承認要求に関する件

 国の安全保障に関する件


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     ――――◇―――――

小此木委員長 これより会議を開きます。

 理事辞任の件についてお諮りいたします。

 理事前田雄吉君及び渡辺周君から、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小此木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。

 ただいまの理事辞任並びに委員の異動に伴いまして、現在理事三名が欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小此木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 それでは、理事に

      大石 尚子君    長島 昭久君

   及び 細野 豪志君

を指名いたします。

     ――――◇―――――

小此木委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。

 国政に関する調査を行うため、本会期中、国の安全保障に関する事項について、衆議院規則第九十四条の規定により、議長に対し、承認を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小此木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

     ――――◇―――――

小此木委員長 国の安全保障に関する件について調査を進めます。

 防衛庁長官から防衛政策に関して説明を求めます。石破防衛庁長官。

石破国務大臣 防衛庁長官の石破でございます。

 小此木委員長初め委員各位には御指導を賜りますが、何とぞよろしくお願いを申し上げる次第であります。

 それでは、所信を申し述べます。

 冷戦が終結して十年余が経過をいたしました。しかしながら、これによって世界が平和になるという多くの人々の期待とは異なり、冷戦の終結は必ずしも平和の到来を意味しないということは、平成十三年の九月十一日の同時多発テロの発生によって明らかになりました。我が国をめぐる安全保障環境につきましては、我が国に対する本格的な侵略事態生起の可能性は低下する一方、大量破壊兵器や弾道ミサイルの拡散の進展、国際テロ組織等の活動を含む新たな脅威や平和と安全に影響を与える多様な事態への対応が国際社会の差し迫った課題となっており、ポスト冷戦からポスト九・一一へとの時代認識を私は強く持っておるところであります。

 本年は、防衛庁が設置されまして五十周年を迎えることになりますが、時代の変化とともに、防衛庁・自衛隊に求められる役割も、存在する自衛隊から機能する自衛隊へと変化をいたしております。これにこたえるためにも、憲法の範囲内において、いかに抑止力が実効性を持ち得るかを日々検証していくことこそが、国の独立と平和に責任を持つ政府に与えられた責務であります。かかる観点から、昨年、いわゆる有事関連三法が与野党の幅広い合意のもとに成立し、緊急事態への対処に関する制度の基礎が確立したことは大きな意義を有するものであります。

 政府としては、引き続き、武力攻撃事態等への対処に関して必要となる個別法制の整備に向けて取りまとめを急いでおります。さらに、武装工作船、大規模テロ等のさまざまな緊急事態への迅速かつ的確な対処態勢の整備を図ってまいる所存であります。

 また、新たな安全保障環境を踏まえました防衛力全般についての見直しが必要であります。見直しに当たりましては、テロや弾道ミサイル等の新たな脅威等に実効的に対応し得るなどの必要な体制を整備いたしますとともに、本格的な侵略事態にも配意しつつ、従来の整備構想や装備体系について抜本的な見直しを行い、適切に規模の縮小等を図ることとし、これらにより新たな安全保障環境に実効的に対応できる防衛力を構築いたしてまいります。

 政府としては、かかる考えのもと、今後の防衛力のあり方を明らかにするため、平成十六年末までに新たな防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画を策定することといたしております。

 こうした検討の中でも、大量破壊兵器の運搬手段となり得る弾道ミサイルの拡散により増大しつつある危険への対処は、我が国の防衛政策上の重要な課題であります。政府としては、大量破壊兵器及び弾道ミサイルの拡散が進展している状況のもと、BMDシステムについて、近年関連技術が飛躍的に進歩し、我が国としても技術的に実現可能性が高いと判断し、イージスBMDシステムとパトリオットPAC3による多層防衛システムを整備することとし、本国会に提出しております来年度予算案に計上いたしておるところであります。

 BMDシステムは、弾道ミサイル攻撃に対し、我が国国民の生命財産を守るための純粋に防御的、かつ、ほかに代替手段のない唯一の手段として、専守防衛の理念に合致するものであります。したがって、これは周辺諸国に脅威を与えるものではなく、地域の安定に悪影響を与えるものではないと考えております。我が国といたしましては、BMDについて、今度とも、透明性を確保しつつ、国際的な認識の共有を広げてまいりますとともに、米国とも一層の協力を行い、我が国の防衛と大量破壊兵器及び弾道ミサイルの拡散の防止に万全を期す所存であります。

 日米安全保障体制の実効性向上のため、我が国といたしましても、日米安全保障協議委員会、いわゆる2プラス2や日米防衛首脳会談を初めとして、各レベルにおける平素からの緊密な協議を実施いたしますとともに、テロとの闘いにおける連携を継続させることなどによって、この体制がより有効に機能するよう引き続き努めることが重要であると考えます。

 私は、一昨年の就任以来、米国のほか、ロシア、韓国、インド、中国を訪問し、昨年の五月にシンガポールで開催されましたアジア安全保障会議において、各国の国防相と会談の機会を得、また、防衛庁を訪問された韓国、ロシア、オーストラリア、ニュージーランド、モンゴルの国防相と会談するなど、防衛首脳同士の意思の疎通に特に配意をいたしております。本年一月には、イギリス、オランダ、フランスを訪問し、イラク情勢を含む緊密な意見交換をしてまいったところであります。

 北朝鮮について申し上げれば、一昨年以来、NPTからの脱退を宣言し、核関連施設の動きを見せ、ミサイル発射のモラトリアムを見直す可能性を示唆する発言を行っております。このような一連の行動は、日朝平壌宣言に反するものであり、我が国は重大な懸念を有しております。今後、六者会合の中でどのように解決されるべきか、米韓を初めとする関係諸国と一層の連携を図りつつ、問題解決に向け、毅然たる対応をいたしてまいります。

 全国の在日米軍施設・区域の約七五%が集中しております沖縄県民の御負担を軽減するため、SACO最終報告の着実な実施に向けましても引き続き真剣に取り組んでまいる所存でございます。

 国際社会の責任ある一員として、我が国は今後ともその責務を果たしていかねばなりません。現在、自衛隊は、テロ対策特措法に基づく協力支援活動を実施しておりますほか、東ティモール及びゴラン高原において国際平和協力業務に従事をいたしております。また、陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊は、イラク人道復興支援特措法に基づく基本計画及び実施要項に従い、イラク等において人道復興支援活動等を実施いたしております。

 イラクの復興と民生の安定を図りますことは、イラク国民の切実な願いにこたえるとともに、イラクが国家として破綻することにより国際テロリストの温床となることを防止し、国際社会全体の平和と安全に資することとなります。また、石油輸入の九割近くを中東に依存する我が国の国益にとりましても、本地域の安定は極めて重要なものであります。さらには、国連の主要な加盟国として、国連決議一四八三及び一五一一の要請に誠実にこたえるということが求められておるのは言うまでもございません。

 今日の我が国において、主要な戦闘は終結したとはいえ、今なお危険の残存するイラクにおいてこのような日本の役割を果たし得る組織は、自衛隊をおいてほかにないものと考えております。派遣される自衛隊に与えられた権限、装備、能力によって、一般人や政府職員では回避し得ない危険を防ぎつつ、人道復興支援を中心として比較的治安の良好なサマワにおいて先般の国会承認のもとに活動することといたしております。政府といたしましては、今後とも、派遣される隊員の安全確保に最大級の配慮をしてまいる所存であります。

 このように、我が国が国際社会の一員として国際的責務を果たしていくことは当然のことであり、今後とも、積極的に取り組んでまいります。

 国政における防衛の重要性にかんがみ、防衛庁の省移行につきましては、政治の場において議論され、早期に実現が図られますことを期待いたしております。

 自衛隊が、我が国の防衛という任務を適切に遂行いたしますためには、国民の理解と協力を欠かすことはできません。国防の基本方針に従い、我が国独自の防衛努力と日米安全保障体制の堅持とを基軸とする我が国の安全保障構想を国民に明確に提示いたしますとともに、そうした構想を実現するための法制度、予算、装備につきまして、主権者たる国民に対し説明責任を果たす所存でございますので、小此木委員長初め委員各位の一層の御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。

小此木委員長 次に、外務大臣から、我が国の安全保障政策について説明を求めます。川口外務大臣。

川口国務大臣 外務大臣の川口順子でございます。

 衆議院安全保障委員会の開催に当たりまして、小此木委員長を初め委員各位に謹んでごあいさつを申し上げます。

 我が国の安全保障政策について、所信を申し述べたいと思います。

 現在、イラク復興支援への取り組み、北朝鮮をめぐる問題、テロとの闘いに見られるように、国際社会の平和と安定に向けて我が国を含む国際社会が一致団結して取り組まなければならない重要課題が山積しています。

 イラクで、奥大使、井ノ上書記官、ジョルジース職員が殉職をしてから、既に三カ月近くがたとうとしています。イラク復興のために尽力をされた三人に対し、改めて哀悼の意を表し、その功績に心から敬意をささげます。

 イラク復興は、国際社会の平和と安定にとって緊急の課題です。また、原油供給の九割近くを中東地域に依存する我が国が、イラク復興に可能な限り貢献することは、我が国国民の平和と繁栄を確保するために不可欠です。我が国は、テロに屈することなく、イラク復興支援に取り組む所存です。我が国は、イラク人による新しい政府の樹立に向け、今後も、国際社会の団結を維持強化するため、主導的役割を果たしていきます。

 我が国が直面する最重要課題の一つである北朝鮮との関係では、日朝平壌宣言に基づき、拉致問題を初めとする日朝間の諸問題と核やミサイルを含む安全保障の諸問題を包括的に解決することを引き続き目指します。特に、拉致問題では、先般、一年半ぶりの政府間協議が行われたことも踏まえ、引き続き、あらゆる機会をとらえ、問題解決に全力を尽くしていきます。

 テロの脅威は依然として深刻です。国民の安全に万全を期するためにも、テロと戦う国際社会の取り組みへの積極的参画を通じ、世界の平和と安定に貢献していきます。

 このように安全保障上の問題が山積する中、我が国の安全と平和を確保するため、日本外交のかなめとなるのは、日米安保体制を基盤とした日米同盟関係です。引き続き、日米安保体制の信頼性の向上に努め、同盟関係の強化を図っていきます。さらに、沖縄県民の負担軽減のため、普天間飛行場の移設、返還を初めとするSACO最終報告の着実な実施に努める等、誠心誠意努力していきます。

 中国、韓国との間では、重要な隣国として、国民間の相互理解、相互信頼を一層増進します。同時に、未来志向の協力関係をさらに推進していきたいと考えています。

 ロシアとの間では、日ロ行動計画が幅広い分野で着実に実現されてきています。今後、さらに日ロ関係を進展させる中で、四島の帰属の問題を解決し平和条約を締結すべく、引き続き粘り強く交渉を続けていきます。

 また、近隣諸国との友好関係促進に加えて、多国間の対話、協力の枠組みを重層的に発展させ、アジア太平洋地域の信頼醸成促進や軍縮、不拡散を中心とするグローバルな平和への取り組みにも積極的に努めていきます。

 これらの諸課題に取り組むためには、国民皆様の理解と支持が不可欠です。小此木委員長を初め本委員会の皆様の御指導と御鞭撻を賜りながら全力で努力する決意であることを申し上げまして、私の所信とさせていただきます。ありがとうございました。

小此木委員長 以上で両大臣の説明は終わりました。

 この際、副大臣及び大臣政務官より、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。浜田防衛庁副長官。

浜田副長官 防衛庁副長官の浜田靖一であります。

 石破長官をしっかりと補佐してまいりたいと思いますので、小此木委員長以下委員の皆様方の御指導、御鞭撻を心からお願いして、あいさつにかえます。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

小此木委員長 次に、逢沢外務副大臣。

逢沢副大臣 外務副大臣の逢沢一郎でございます。

 川口大臣を補佐しつつ、我が国が直面をする外交、安全保障上の問題に全力で取り組んでまいります。

 小此木委員長初め委員各位の御指導と御鞭撻、心からお願いを申し上げます。ありがとうございました。(拍手)

小此木委員長 次に、阿部外務副大臣。

阿部副大臣 外務副大臣をさせていただいております阿部正俊でございます。参議院の議員でございます。

 外交、安全保障の問題というのは、今までの世界、私どものいわば未経験の分野の部分が大変多くなっている時代に来ているんじゃないかなと。安全保障も非常に大きな、緊張を持った対応をしないといけない時代になっているのか、イラクの問題あるいは北朝鮮の問題、そんな感じがいたします。政府間の連携を密にし、緊張感を持って対応したい、こんなふうに思っています。

 川口大臣を補佐し、逢沢副大臣ともよくお話ししながら、防衛庁とも連絡をとって対応してまいりたいと思っております。

 小此木委員長初め委員の先生方の御指導をぜひお願い申し上げます。よろしくお願いします。ありがとうございました。(拍手)

小此木委員長 次に、嘉数防衛庁長官政務官。

嘉数長官政務官 防衛庁長官政務官の嘉数でございます。

 石破防衛庁長官、浜田副長官の御指導のもと、精いっぱい全力を挙げて職務を全うしたいと思います。

 小此木委員長を初め委員各位の御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。(拍手)

小此木委員長 次に、中島防衛庁長官政務官。

中島長官政務官 防衛庁長官政務官を拝命しております中島啓雄でございます。

 防衛関係、課題山積でございますが、長官を補佐し、小此木委員長初め皆様の御指導のもとに懸命に努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

小此木委員長 次に、田中外務大臣政務官。

田中大臣政務官 外務大臣政務官を務めております衆議院議員の田中和徳でございます。

 我が国の安全保障、極めて重要な施策であり、非力でございますけれども、小此木委員長さん初め委員の皆様方の御指導をいただきながら、微力を尽くしてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いを申し上げ、一言のごあいさつといたします。(拍手)

小此木委員長 次に、松宮外務大臣政務官。

松宮大臣政務官 外務大臣政務官を拝命いたしております松宮勲でございます。

 川口大臣そして副大臣の御指導のもと、そして精いっぱい補佐させていただいて、全力を尽くさせていただきたいと存じます。

 小此木委員長そして委員各位の皆様方の御指導、御鞭撻を心よりお願い申し上げる次第であります。ありがとうございます。(拍手)

小此木委員長 次に、荒井外務大臣政務官。

荒井大臣政務官 同じく外務大臣政務官を拝命いたしております参議院議員の荒井正吾と申します。

 大変微力でございますが、重要な課題を抱えております外交、安全保障問題に全力を尽くしていきたいと思いますので、小此木委員長初め委員の皆様方、御指導、御鞭撻を心からお願い申し上げる次第でございます。あいさつとさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)

小此木委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時二十七分散会


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