衆議院

メインへスキップ



第17号 平成20年3月28日(金曜日)

会議録本文へ
平成二十年三月二十八日(金曜日)

    正午開議

 出席委員

   委員長 笹川  堯君

   理事 小此木八郎君 理事 根本  匠君

   理事 吉田六左エ門君 理事 竹下  亘君

   理事 三ッ林隆志君 理事 金子 恭之君

   理事 川端 達夫君 理事 仙谷 由人君

   理事 石田 祝稔君

      あかま二郎君    井脇ノブ子君

      浮島 敏男君    大塚 高司君

      奥野 信亮君    亀岡 偉民君

      清水清一朗君    土屋 正忠君

      藤井 勇治君    御法川信英君

      若宮 健嗣君    小川 淳也君

      三日月大造君    谷口 和史君

      佐々木憲昭君    菅野 哲雄君

      保坂 展人君    糸川 正晃君

    …………………………………

   議長           河野 洋平君

   副議長          横路 孝弘君

   事務総長         駒崎 義弘君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月二十八日

 辞任         補欠選任

  あかま二郎君     浮島 敏男君

  清水清一朗君     土屋 正忠君

  保坂 展人君     菅野 哲雄君

同日

 辞任         補欠選任

  浮島 敏男君     あかま二郎君

  土屋 正忠君     清水清一朗君

  菅野 哲雄君     保坂 展人君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 国家公務員任命につき同意を求めるの件

 議案通知書及び返付議案受領の件

 平成二十年度一般会計予算外二件両院協議会協議委員の選挙の件

 平成二十年度一般会計予算外二件両院協議会協議委員議長の本会議における報告に関する件

 本日の本会議の議事等に関する件


このページのトップに戻る

     ――――◇―――――

笹川委員長 これより会議を開きます。

 まず、国家公務員任命につき同意を求めるの件についてでありますが、人事官、情報公開・個人情報保護審査会委員、中央社会保険医療協議会委員、社会保険審査会委員に、お手元の印刷物にあります諸君を任命するについて、内閣から本院の同意を求めてまいっております。

    ―――――――――――――

 一、国家公務員任命につき同意を求めるの件

  人事官

   谷  公士君 四、四任期満了につき再任

  情報公開・個人情報保護審査会委員

   藤宗 和香君 上村直子君三、三一任期満了につきその後任

   久保 茂樹君 稲葉馨君三、三一任期満了につきその後任

   新美 育文君 三、三一任期満了につき再任

  中央社会保険医療協議会委員

   牛丸  聡君 土田武史君四、七任期満了につきその後任

  社会保険審査会委員

   諸星 裕美君 関野杜滋子君四、一任期満了につきその後任

    ―――――――――――――

笹川委員長 この際、発言を求められておりますので、順次これを許します。三日月大造君。

三日月委員 ただいま議題となりました国家公務員任命につき同意を求めるの件について、意見を申し述べます。

 今回の対象者は、人事官、情報公開・個人情報保護審査会委員、中央社会保険医療協議会公益委員及び社会保険審査会の四機関計六名となっておりますが、私どもはいずれも同意いたします。その上で、今回の対象者のみならず、組織のあり方等についても意見を申し述べさせていただきます。

 まず、人事官について、今回初めて本委員会において候補者から所信聴取及び質疑が行われたことは、大変有意義でありました。

 谷公士候補者からは、昨今の公務員の天下りや不祥事に対する国民の不信感について、反省の弁がありました。現在、内閣人事庁設置等公務員制度改革の動きもありますが、人事院としても、国民の信頼を回復するため、公正かつ中立な公務員制度の確立に向けた積極的な取り組みを行うよう期待するものであります。

 中央社会保険医療協議会、中医協については、委員二十名のうち、健康保険の保険者及び被保険者等を代表する支払い側委員が七名、医師等を代表する診療側委員が七名、国会同意が必要な公益委員が六名という構成になっております。

 言うまでもなく、医療現場を取り巻く状況は極めて厳しいものがあり、病院勤務医の疲弊や医療崩壊は広く深く進行しています。私どもは、勤務医の労働条件の改善向上、女性医師の勤務継続と職場復帰支援、医師養成課程定員の増員、無過失補償制度の整備等の医療制度の抜本的な総合改革を訴えておりますが、診療側委員の構成についても、こうした観点からの見直しが必要だと考えます。

 社会保険審査会委員については、今回初めて社会保険労務士資格を有する方が候補者に挙げられており、率直に評価したいと存じます。

 国会同意が必要な対象機関を官僚の天下り先にするような旧来の慣例を改め、現場をよく知る方々が政策立案や行政検証の一翼を担っていただける人事を行うこと、こうした点にこそ、憲法十五条の公務員の選定・罷免権を根拠とし、その趣旨を実質化させるものとして、国民から国政の負託を受けた衆参両院の議員が代表行使する国会同意の意義があるものであり、国民生活が第一の政治の実現につながるものでもあります。

 今後も、政府がこうした認識と姿勢で国会同意人事案件に臨まれることを期待して、意見表明を終わります。

笹川委員長 佐々木憲昭君。

佐々木(憲)委員 人事官の同意人事について、意見を述べます。

 人事院は、国家公務員制度に係る中立、専門の独立行政機関として、現行の国家公務員法が憲法二十八条が保障する公務員の労働基本権を制限していることへの代償機能としての役割を担うとともに、中央人事について準司法的権限もあわせ持っています。したがって、人事院を構成する三名の人事官は、その任務の重要性を自覚し、政府から独立し、中立の立場で職務を遂行できる人物でなければなりません。

 我が党は、前回、谷氏の人事官任命に当たって、郵政事務次官出身者ではありますが、そのことが直ちに人事官としての適格を欠くわけではないことから、その同意人事に賛成しました。

 再任に当たっては、人事官としての四年間の活動の評価が問題となります。

 谷氏は、前半の二年間は人事官として、後半の二年間は総裁として、給与改定に関する勧告や報告、意見の申し出に関与しています。

 この間、国家公務員制度をめぐる重大な問題の一つは、小泉内閣の構造改革路線のもと、二〇〇二年以来の公務員定員の一律削減、総人件費削減政策への対応です。先日の聴聞会でこの問題を谷氏に質問しましたが、自分の担当したことではないと、見解を述べませんでした。しかし、谷氏がこの四年間、人事官、人事院総裁としてやってきたことは、こうした政府の方針に沿った給与構造改革であります。

 二〇〇五年の勧告では、給与構造のフラット化と地域給の見直し、公務労働への成績、実績評価の導入を内容とする給与構造改革を勧告しました。これは、俸給表の水準を平均四・八%引き下げる一方で、その引き下げ分を原資として新たに地域手当を新設するもので、結局、地域間の賃金格差の拡大をもたらしました。

 さらに、二〇〇六年勧告では、給与の官民比較の事業規模を百人以上から五十人以上に拡大しました。本来なら給与増とすべきところを、官民比較の見直しで、勧告なしとしたのであります。

 谷氏は、これらの改革は中立の立場で各方面の意見を聞いて自主的に行ったと言いますが、実際には、官民比較の見直しを求める三度にわたる閣議決定など政府圧力に迎合したものにほかなりません。

 したがって、内閣から独立し、中立の立場で労働基本権の代償機能を果たすべき人事官に谷氏を再任することには、到底賛成できません。

 なお、他の同意人事については、特に問題もないので、賛成とします。

 以上、意見表明を終わります。

笹川委員長 保坂展人君。

保坂(展)委員 社民党は、谷人事官候補の意見聴取に当たり、国家公務員倫理審査会を人事院に置くべしと主張した経緯を説明、守屋前事務次官が倫理監督官だったことをどう見るかと問いかけました。

 ところが、自衛隊員倫理法、倫理規程は直接には扱っていないという官僚答弁に終始し、公務員倫理の確立に向けた強い決意を聞くことができませんでした。公務員倫理審査会がなぜ人事院に置かれているのかについての問題意識も希薄で、国公法十七条の証人喚問権を活用してより強い権能を発揮していこうという姿勢も見られませんでした。

 倫理法立法当時の感想も、「大変残念ではあるけれども、やむを得ない成り行きである」と述べ、郵政事務次官を経てみずからが人事院総裁に就任した候補が、公務員倫理や天下りに厳しく対処するのはやはり難しいのではないかと判断しました。

 労働基本権の制約の代償機関として、内閣から独立して公務員人事制度の運営に当たるという気概も足りません。

 〇五勧告で、給与構造の改革として四・八%引き下げを初めとする大幅な勤務条件の変更がありながら、労働組合との十分な交渉、協議を経ずに行いました。

 〇六勧告では、官民比較の見直しなど、人事院が政府・与党の進める総人件費抑制策に一方的にくみしたことは、みずから中立性、独立性を放棄し、存在意義をおとしめたことにほかなりません。

 他方、各省庁の非正規職員の待遇が十分でない、同一労働同一賃金の原則を逸脱していることについての問題意識は確かに語られましたが、まず人事院みずからが非正規職員の改革の一歩を踏み出すことを語ってほしかったと思います。

 また、全省庁を対象とした給与システムの統一について、いわゆる人給システムに既に二十三億円という巨費を投入しながら、各省庁処理から集中方式へと二転三転、いまだにスタートラインであるというのでは、IT専門家と評価の高い才覚を持ってリーダーシップを果たしているとは言えないのではないかと思います。

 以上の理由をもって、谷人事官候補に同意することはできません。

 また、情報公開・個人情報保護審査会委員、中央社会保険医療協議会委員、社会保険審査会委員については、同意いたします。

 以上、意見表明といたします。

笹川委員長 それでは、本件は、本日の本会議において議題とするに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

笹川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。

    ―――――――――――――

笹川委員長 次に、本日の本会議の議事について、事務総長の説明を求めます。

駒崎事務総長 国家公務員任命につき同意を求めるの件についてお諮りをいたします。採決は二回になりますが、順序は印刷物のとおりであります。

 以上で暫時休憩となります。

    ―――――――――――――

       採決順序

 1(反対 共産、社民)

  人事官

                谷  公士君

 2(全会一致)

  情報公開・個人情報保護審査会委員

      藤宗 和香君    久保 茂樹君    新美 育文君

  中央社会保険医療協議会委員

                牛丸  聡君

  社会保険審査会委員

                諸星 裕美君

    ―――――――――――――

笹川委員長 それでは、本日の本会議は、午後零時五十分予鈴、午後一時から開会いたします。

 この際、暫時休憩いたします。

    午後零時九分休憩

     ――――◇―――――

    午後六時八分開議

笹川委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 まず、平成二十年度一般会計予算外二件両院協議会協議委員の選挙の件についてでありますが、本日、江田参議院議長から河野議長あて、平成二十年度一般会計予算、平成二十年度特別会計予算、平成二十年度政府関係機関予算は、いずれも否決した旨の通知を受領するとともに、本院に返付をされてまいりました。

 この場合、国会法第八十五条第一項の規定によりますと、本院は両院協議会を求めなければならないことになっております。

 つきましては、再開後の本会議において両院協議会協議委員の選挙を行うこととし、この選挙は、先例により、その手続を省略して、議長において指名するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

笹川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。

 なお、この場合の議長の指名は、本院議決案に賛成した会派に属する議員の中から指名するのが先例でありますので、御了承願います。

 なお、協議委員につきましては、自由民主党及び公明党から、お手元の印刷物にあります諸君を推薦してまいっております。

    ―――――――――――――

 平成二十年度一般会計予算外二件両院協議会協議委員候補者

            逢沢 一郎君(自民)

            中山 成彬君(自民)

            森  英介君(自民)

           田野瀬良太郎君(自民)

            山本 幸三君(自民)

            遠藤 利明君(自民)

            増原 義剛君(自民)

            小此木八郎君(自民)

            西  博義君(公明)

            石田 祝稔君(公明)

    ―――――――――――――

笹川委員長 次に、再開後の本会議の議事について、事務総長の説明を求めます。

駒崎事務総長 まず、議長より、参議院から、平成二十年度一般会計予算、平成二十年度特別会計予算、平成二十年度政府関係機関予算は、いずれも否決した旨の通知を受領するとともに、返付を受けた旨の報告がございまして、次いで、国会法第八十五条第一項により、本院は平成二十年度一般会計予算外二案について両院協議会を求めなければならない旨の発言がございます。

 引き続きまして、両院協議会協議委員の選挙を行います。この選挙は、動議により、手続を省略して、議長において指名されることになります。

 議長は、十名の協議委員を指名された後、協議委員は直ちに議長応接室に参集して、協議委員議長、副議長各一名を互選するよう要請いたします。

 以上で暫時休憩となります。

笹川委員長 それでは、本会議は、午後六時二十分予鈴、午後六時三十分から再開いたします。

 この際、暫時休憩いたします。

    午後六時十分休憩

     ――――◇―――――

    午後八時三十五分開議

笹川委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 まず、平成二十年度一般会計予算外二件両院協議会協議委員議長からの報告についてでありますが、先ほど協議委員議長より河野議長あて、平成二十年度一般会計予算外二案について両院協議会の成案を得なかった旨の報告書が提出されました。

 したがいまして、再開後の本会議において協議委員議長の報告を求めることに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

笹川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。

    ―――――――――――――

笹川委員長 次に、再開後の本会議の議事について、事務総長の説明を求めます。

駒崎事務総長 まず、逢沢両院協議会協議委員議長の報告がございます。

 次いで、議長から、平成二十年度一般会計予算外二案につきましては、両院の意見が一致しないので、憲法第六十条第二項により、本院の議決が国会の議決となった旨の発言がございます。

 本日の議事は、以上でございます。

笹川委員長 それでは、本会議は、午後八時四十分予鈴、午後八時五十分から再開いたします。

    ―――――――――――――

笹川委員長 次に、次回の本会議の件についてでありますが、次回の本会議は、来る三十一日月曜日正午から開会することといたします。

 また、同日午前十一時理事会、午前十一時三十分委員会を開会することといたします。

 本日は、これにて散会いたします。

    午後八時三十七分散会


このページのトップに戻る
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.