衆議院

メインへスキップ



第2号 平成16年2月18日(水曜日)

会議録本文へ
平成十六年二月十八日(水曜日)

    午後零時三十分開議

 出席委員

   委員長 金田 誠一君

   理事 石崎  岳君 理事 北村 直人君

   理事 小西  理君 理事 宮路 和明君

   理事 阿久津幸彦君 理事 佐藤 公治君

   理事 中村 哲治君 理事 白保 台一君

      井上 信治君    小渕 優子君

      左藤  章君    中村正三郎君

      西銘恒三郎君    宮腰 光寛君

      山下 貴史君    川内 博史君

      高木 義明君    鳩山由紀夫君

      若井 康彦君    古屋 範子君

      赤嶺 政賢君    東門美津子君

    …………………………………

   外務大臣         川口 順子君

   国務大臣

   (沖縄及び北方対策担当) 茂木 敏充君

   内閣府副大臣       中島 眞人君

   外務副大臣        逢沢 一郎君

   外務副大臣        阿部 正俊君

   内閣府大臣政務官     宮腰 光寛君

   外務大臣政務官      田中 和徳君

   外務大臣政務官      松宮  勲君

   外務大臣政務官      荒井 正吾君

   衆議院調査局第一特別調査室長           高木 孝雄君

    ―――――――――――――

委員の異動

二月十八日

 辞任         補欠選任

  丸谷 佳織君     古屋 範子君

同日

 辞任         補欠選任

  古屋 範子君     丸谷 佳織君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 沖縄及び北方問題に関する件


このページのトップに戻る

     ――――◇―――――

金田委員長 これより会議を開きます。

 沖縄及び北方問題に関する件について調査を進めます。

 沖縄及び北方問題に関する政府の施策について、茂木沖縄及び北方対策担当大臣及び川口外務大臣から順次説明を求めます。沖縄及び北方対策担当大臣茂木敏充君。

茂木国務大臣 沖縄及び北方対策を担当する内閣府特命担当大臣の茂木敏充でございます。

 沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、所信の一端を申し上げます。

 まず、沖縄対策について申し上げます。

 復帰後三十余年が経過し、沖縄が新たな発展の基礎を築いていく重要な時期に担当大臣に就任し、その責任の重さに身の引き締まる思いをいたしております。

 私は、沖縄に関する現下の課題は、沖縄の自立型経済の構築と基地負担の軽減であると考えております。

 沖縄の振興に関しましては、沖縄が昭和四十七年に本土に復帰して以来、三次にわたる沖縄振興開発計画を策定し、総額七兆円の国費を投入し、沖縄の振興開発のための諸施策を積極的に講じてまいりました。こうした取り組みを通じて、施設整備面を中心に次第に本土との格差が縮小するなど、着実に成果を上げてきたところであります。

 しかしながら、今日なお沖縄の社会経済は、県民所得の低さや失業率の高さに示されるように大変厳しい状況にあり、産業の振興や雇用の創出など、自立型経済の構築に向けた一層の取り組みが重要であると認識をいたしております。

 平成十四年四月に施行された沖縄振興特別措置法や、同年七月に策定された沖縄振興計画に沿って、観光、情報通信、農林水産業等の各種産業の一層の振興、それを支える人材の育成や科学技術の振興など、今後は、沖縄の新たなる発展に向けて、沖縄県や地元市町村と一体になった取り組みをより一層加速させてまいりたいと考えております。

 中でも沖縄科学技術大学院大学設立構想につきましては、沖縄の地理的優位性や地域特性を生かした、今後の沖縄振興の目玉となる大変重要なプロジェクトであり、沖縄振興計画でも重要な柱として位置づけられております。

 大学院大学構想については、既に昨年十月に沖縄で第一回国際シンポジウムを実施しており、今後も三月開催予定の国際ワークショップや先行的研究事業を実施することとしているところであり、内外の研究者の高い関心と強い期待に支えられ、今年度は順調に構想のスタートを切ることができました。

 今後は、構想の実現に向けて具体的な取り組みを進めていく必要があります。このため、まずは、大学の前身となる研究所を着実に立ち上げ、大学設立の基盤を整備していくことが重要と考えており、昨年十二月に関係閣僚による申し合わせを行い、来年度からの事業化を図ることとしました。また、ノーベル賞受賞者であるシドニー・ブレナー博士に学長予定者となることの内諾を得たところであります。ブレナー博士のリーダーシップのもと、先行的事業を実施するとともに、研究所の事業主体となる法人の設立準備を進めるなど、より一層の努力をしてまいります。

 沖縄における米軍の存在は、我が国の安全及びアジア太平洋地域の平和と安定に貢献する一方で、在日米軍施設・区域の七五%が沖縄に集中しており、県民の皆様に大きな御負担をおかけしていることも事実であります。その整理、統合、縮小に向け、沖縄に関する特別行動委員会(SACO)最終報告の着実な実施を図るなど、県民の皆様の御負担を軽減できるよう、誠心誠意取り組んでまいる所存であります。

 特に、普天間飛行場については、昨年末、民間区域を含め普天間飛行場代替施設の事業主体に防衛施設庁がなることを決定するとともに、第二回代替施設建設協議会を開催し、防衛庁から代替施設建設に係る事業の進捗状況について報告、説明を受け、所要の協議を行ったところであります。

 今後は、普天間飛行場の早期返還を実現するため、代替施設建設をできるだけ速やかに進めることが重要だと考えております。そのためにも、昨年末の代替施設建設協議会の協議を踏まえ、次のステップである環境影響評価手続にできるだけ早期に入れるよう取り組みを進めてまいる所存であります。

 次に、北方領土問題について申し上げます。

 私は、昨年十二月に根室管内を訪問し、納沙布岬から北方領土を間近に見、北方領土は我が国固有の領土であることを改めて実感しました。また、元島民の皆様、地元関係者の方々からお話を伺い、住みなれた島を追われた皆様の御苦労や、四島返還の切実な願い、そして、北方領土隣接地域の厳しい現状を肌で感じ、北方領土問題の解決に向けて決意を新たにした次第であります。

 昨年一月のモスクワにおける日ロ首脳会談において採択された行動計画においても、北方領土問題は重要な柱として位置づけられ、また、五月末の首脳会談では、プーチン大統領から、領土問題を解決したいとの強い気持ちを持っており、沼に埋めようというような考えは持っていない旨の発言があったところであります。

 北方四島の帰属の問題を解決して、日ロ平和条約を締結し、両国間に真の相互理解に基づく安定した関係を確立することは、我が国の一貫した基本方針であります。このような外交交渉を成功に導くためには、北方四島の早期返還を目指す国民の世論を結集し、すそ野が広く、粘り強い国民運動を展開していくことが重要であります。

 北方領土の日である二月七日には、小泉総理出席のもと、金田委員長を初め多くの方々の御参加を得て北方領土返還要求全国大会が開催され、また、この日を中心として、全国各地で県民大会などさまざまな活動が展開されたところであります。

 私といたしましては、引き続き全国民的な返還要求運動の推進を支援していくとともに、北方領土に関する積極的な広報啓発活動、とりわけ次代を担う青少年への啓発事業を重点的に進めてまいります。

 また、元島民の皆様に対する援護措置の推進、北方四島との交流及び元島民とその家族の方々によるいわゆる自由訪問等の着実な実施にも努めてまいる所存であります。

 沖縄対策及び北方領土問題に関しまして、金田委員長を初め理事、委員の皆様方の一層の御理解と御協力をお願い申し上げまして、私のあいさつといたします。(拍手)

金田委員長 外務大臣川口順子君。

川口国務大臣 外務大臣の川口順子でございます。

 沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、金田委員長を初め委員各位に謹んでごあいさつを申し上げます。また、所信を申し述べたいと考えます。

 まず、沖縄に関する事項について申し述べます。

 私は、アジア太平洋地域には依然として不安定性と不確実性が存在する中、日米安保体制とこれに基づく米軍の存在は、同地域の平和と安定にとり今後とも不可欠であると考えます。一方で、在日米軍施設及び区域が集中することにより、我が国の平和と安全のために沖縄県の方々が背負ってこられた多大な御負担を十分に認識しております。このような御負担を軽減していくため、SACO最終報告の着実な実施に取り組む等、全力を尽くしてまいる所存です。

 特に、普天間飛行場の移設、返還問題では、同飛行場が市街地にあることもあり、一日も早く周辺住民の方々の不安を解消したいと考えております。引き続き、平成十一年の閣議決定に従い、沖縄県等の地元地方公共団体と十分協議しながら、全力で取り組んでいく考えです。

 次に、日ロ関係、北方領土問題について申し述べます。

 日ロ関係については、昨年一月に小泉総理とプーチン大統領との間で採択された日ロ行動計画が、過去一年間にわたり、さまざまな分野で着実に実現されてきております。

 平和条約交渉では、事務レベルを含めたあらゆるレベルでの協議をさらに活発化していくことが両首脳間で確認されております。私自身も、本年前半にも訪ロしてイワノフ外相と真剣に交渉する考えです。いずれにいたしましても、我が国は、引き続き、四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するとの基本方針に基づき、精力的かつ粘り強く取り組んでいく考えです。

 金田委員長を初め本委員会の皆様の御指導と御協力をいただけますようよろしくお願い申し上げ、私のあいさつとさせていただきます。

 どうもありがとうございました。(拍手)

金田委員長 次に、沖縄及び北方関係予算について説明を求めます。内閣府副大臣中島眞人君。

中島副大臣 このたび沖縄及び北方対策を担当する内閣府の副大臣を拝命いたしました中島眞人でございます。

 沖縄は本土復帰後三十余年を経過いたしましたが、沖縄の新たな発展の基礎を築いていくためには、産業振興の問題、雇用創出の問題など、解決を要する多くの課題があります。また、北方領土問題を一日も早く解決させることは全国民の悲願でございます。

 このような状況のもとで、茂木大臣の御指導のもと、沖縄の一層の発展及び北方領土問題の解決促進に全力を傾注してまいりたいと考えております。

 最後に、金田委員長を初め理事、委員の皆様方の御指導、御鞭撻を心からお願い申し上げます。

 平成十六年度内閣府沖縄関係予算及び北方対策本部予算について、その概要を御説明いたします。

 初めに、沖縄関係予算について御説明いたします。

 内閣府における沖縄関係の平成十六年度予算の総額は、二千九百三十四億八千万円、前年度当初予算額に対し九五・五%となっております。

 このうち、基本的政策企画立案等経費の予算額は、二百八十九億八千四百万円、前年度当初予算額に対して一〇四・八%となっており、沖縄の自立型経済の構築等を目指すための産業・科学技術振興、人材育成等を図るため、世界最高水準の科学技術大学院大学を沖縄県恩納村に設立する構想の事業化に必要な経費のほか、IT新事業創出体制強化事業、沖縄産学官共同研究事業、観光振興地域等整備事業等の経費を計上しております。

 また、沖縄に関する特別行動委員会(SACO)最終報告の着実な実施等に関連して、普天間飛行場等駐留軍用地跡地利用推進経費及び沖縄北部特別振興対策事業費を計上するとともに、沖縄米軍基地所在市町村活性化特別事業等の経費を計上しております。

 次に、沖縄振興開発事業費等の予算額は、二千六百四十四億九千六百万円、前年度当初予算額に対し九四・六%となっております。

 その大宗を占める公共事業予算については、全国的に抑制されたことにより減額となっておりますが、内容的には、新規事業として久米島町の儀間川総合開発事業、伊江村の国営かんがい排水事業等の新規の予算を確保したところでございます。また、不発弾処理等の戦後処理経費や赤土対策について必要な予算を確保し、さらに、都市排水循環利用調査について、前年度を大幅に上回る予算を計上しております。

 続きまして、北方対策本部予算について御説明いたします。

 内閣府北方対策本部の平成十六年度予算総額は、十億五千万円、前年度当初予算額に対して九七・五%となっております。

 このうち、北方対策本部に係る経費は、一億八千九百万円、前年度当初予算額に対して九九・一%となっており、北方領土隣接地域で行う啓発事業への支援のための北方領土隣接地域振興啓発経費等を計上しております。

 次に、独立行政法人北方領土問題対策協会に係る経費は、八億六千百万円、前年度当初予算額に対し九七・二%となっており、北方領土問題の解決促進のため、全国的な規模で行う啓発事業、北方四島交流事業、北方地域元居住者に対する援護措置等を行うものであり、その主なものとして、中学校の社会科教師等を対象に北方領土問題に関する授業方法の研究を行うための教育指導者研究会議の開催など、各種の事業に係る所要の予算を計上しております。

 以上で平成十六年度の内閣府沖縄関係予算及び北方対策本部予算の説明を終わります。よろしくお願いいたします。

金田委員長 以上で説明の聴取は終わりました。

 次に、逢沢外務副大臣、阿部外務副大臣、宮腰内閣府大臣政務官、田中外務大臣政務官、松宮外務大臣政務官及び荒井外務大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。外務副大臣逢沢一郎君。

逢沢副大臣 外務副大臣の逢沢一郎でございます。

 川口大臣を補佐しつつ、沖縄及び北方四島に関連する問題に全力で取り組んでまいります。特に、私が本委員会担当の副大臣でございます。金田委員長を初め委員各位の御指導と御鞭撻、また御協力を心からお願い申し上げます。

 ありがとうございました。(拍手)

金田委員長 外務副大臣阿部正俊君。

阿部副大臣 外務大臣を支えさせていただいております参議院議員の阿部正俊と申します。よろしくお願い申し上げます。

 沖縄の抱える諸問題への対応、あるいは北方四島の返還、いずれも外交問題としての重要な課題だというふうに認識しております。川口大臣を補佐しながら、また、今発言がありました逢沢副大臣と協力しながら、一歩でも問題解決に努力したいと思っております。そのためにも、ぜひ金田委員長を初め委員各位の御指導と御支援を切にお願いいたします。

 ありがとうございました。(拍手)

金田委員長 内閣府大臣政務官宮腰光寛君。

宮腰大臣政務官 このたび沖縄及び北方対策を担当する内閣府大臣政務官を拝命いたしました宮腰でございます。

 茂木大臣、中島副大臣の御指導のもと、沖縄及び北方領土問題の解決に全力で当たっていきたいと考えておりますので、金田委員長を初め理事、委員の先生方の御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げたいと存じます。(拍手)

金田委員長 外務大臣政務官田中和徳君。

田中大臣政務官 外務大臣政務官を務めております田中和徳でございます。

 非力でありますけれども、大臣、副大臣のもとに、しっかりと努力をしてまいりたいと思っております。金田委員長を初め委員皆様の御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げ、一言ごあいさつといたします。(拍手)

金田委員長 外務大臣政務官松宮勲君。

松宮大臣政務官 昨年十一月より外務大臣政務官を拝命いたしております松宮勲でございます。

 我が国外交政策上、非常に重要な問題を所掌しております当委員会におきまして、川口大臣、副大臣の御指導、御鞭撻をちょうだいいたしながら、問題解決に全力を尽くさせていただきたいと存じます。

 とりわけ、外務省の三人の政務官のうち私が当委員会の主たる担当を任命されております。どうぞ、金田委員長を初め委員御各位の御指導、御鞭撻のもと、一生懸命頑張りますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。

 ありがとうございます。(拍手)

金田委員長 外務大臣政務官荒井正吾君。

荒井大臣政務官 同じく外務大臣政務官を拝命しております参議院議員の荒井正吾と申します。

 外務省では交流活動などを担当させていただきますので、そのような仕事を通じて、沖縄の振興に、非力でございますが、お役に立ちたいと考えております。委員長を初め委員の皆様の御指導、御鞭撻を心からお願い申し上げる次第でございます。よろしくお願いいたします。(拍手)

金田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時四十九分散会


このページのトップに戻る
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.