衆議院

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第2号 平成22年2月26日(金曜日)

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二月二十六日

 本分科員は委員長の指名で、次のとおり選任された。

      加藤 紘一君

平成二十二年二月二十六日(金曜日)

    午前九時開議

 出席分科員

   主査 岡島 一正君

      糸川 正晃君    黒田  雄君

      小泉 俊明君    斉藤  進君

      空本 誠喜君    三村 和也君

    …………………………………

   経済産業大臣       直嶋 正行君

   文部科学大臣政務官    後藤  斎君

   経済産業大臣政務官    近藤 洋介君

   経済産業委員会専門員   綱井 幸裕君

   予算委員会専門員     杉若 吉彦君

    ―――――――――――――

分科員の異動

二月二十六日

 辞任         補欠選任

  黒田  雄君     斉藤  進君

  小泉 俊明君     三村 和也君

同日

 辞任         補欠選任

  斉藤  進君     空本 誠喜君

  三村 和也君     小泉 俊明君

同日

 辞任         補欠選任

  空本 誠喜君     黒田  雄君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 平成二十二年度一般会計予算

 平成二十二年度特別会計予算

 平成二十二年度政府関係機関予算

 (経済産業省所管)


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     ――――◇―――――

岡島主査 これより予算委員会第七分科会を開会いたします。

 平成二十二年度一般会計予算、平成二十二年度特別会計予算及び平成二十二年度政府関係機関予算中経済産業省所管について、昨日に引き続き質疑を行います。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。斉藤進君。

斉藤(進)分科員 おはようございます。

 議員となりまして国会で初めて質問をさせていただきます、斉藤進でございます。なかなか勝手がわからないところがございますが、どうぞ、おつき合いくださいますようよろしくお願い申し上げます。

 私の生まれ故郷でもあり、現在政治の活動をしております、愛する浜松は、まさにものづくりの町、やらまいかという進取の気性に満ちあふれた地域でございます。どなたでも御存じのような世界に冠たるメーカーが屹立し、そして、そこを支えている中小零細企業、さらにそこを支えている家庭内企業から産業構造が成り立っております。加工貿易立国日本のまさに縮図と言っても過言ではございません。浜松が元気にならないと我が国が元気にならない。その意味でも、今、極端な円高とデフレが進行し、深刻なダメージを受けているこの地域を立て直さなければならないと強く決意をしているところであります。

 今回は、エコカー減税とともに、この国の企業数の九九%以上が中小零細企業で成り立っているということ、そして全国でその雇用者数は七〇%を占めることをかんがみ、中小企業施策のもろもろについて質問をさせていただきます。

 まず一点目として、エコカー減税についてでございます。

 地元では、四輪、二輪を含め、輸送機器メーカー、自動車メーカーがすそ野を広く展開しております。現在、自動車の燃費は車の重さごとに基準値が決められており、軽量な軽自動車は厳しい基準を達成している一方、一部のハイブリッド車等の次世代車については、燃費からいうと軽自動車より劣るものがございます。にもかかわらず、エコカー減税について、軽自動車は七五%軽減、ハイブリッド車は免税となっております。

 軽自動車は、寸法と価格面の制約から、高価なハイブリッドのシステムを搭載することは難しい。そのような中、可能な限りの燃費向上に努めているわけです。燃費が悪いにもかかわらず免税となっているハイブリッド車がいけないと言っているわけではございません。すぐれた燃費性能の軽自動車に対しては、構造要件にとらわれず、次世代車と同等の措置を講じることを希望しますが、大臣の見解はいかがでしょうか。

近藤大臣政務官 斉藤先生にお答えをいたします。

 先生の御発言のとおり、浜松というのはまさにものづくりのメッカであられますし、自動車、輸送機器を中心に大変な立派な企業がある地域でございます。そうした思いを受けての御質問かと思います。

 御案内のとおり、平成二十一年度より、低炭素社会の実現を目指しつつ自動車需要の喚起も図る観点から、環境性能にすぐれた自動車に対する自動車重量税、取得税の時限的な減免措置を講じているところでございます。

 本措置においては、登録車及び軽自動車ともに、燃費基準の達成度合いに応じて、免税、そして七五%、五〇%の軽減を行っているわけでありますけれども、この中で免税対象は、電気自動車や一定の燃費性能を有するハイブリッド自動車など、次世代自動車としておるところでございます。次世代自動車の普及促進というのは、温暖化対策の推進とともに、我が国自動車産業の競争力の観点からも極めて重要であろう、このように認識しております。

 こうした中で、軽自動車も同様に扱ったらいかがか、こういう御指摘でありますけれども、軽自動車については、もともと登録車と比較して税制面で非常に優遇をしておるところでございます。すなわち、発射台が非常に登録車と比べて高いといいましょうか、優遇されているところでございます。したがいまして、こうした中での全体を見ての措置として、次世代自動車については、産業競争力の観点からも重要と認識して特段の減免をさせていただいている、こういうことであります。

 軽自動車が庶民の足として極めて重要だということは経済産業省としても認識をしておりますが、総合的に勘案してこうした対応をとらせていただいている、まさに次世代自動車を減免させていただき、軽については通常の軽減措置をとらせていただいている、こういう二段階にとらせていただいている、こういうことでございます。

 いずれにしろ、自動車の課税体系につきましては、税制大綱において、簡素化、グリーン化、負担の軽減を行う方向で抜本的な見直しを検討することになっております。こうした議論の中で、先生の御指摘も踏まえながら総合的に検討してまいりたい、このように考えております。

斉藤(進)分科員 御答弁いただきましてありがとうございます。

 高級車に有利な今のエコカー減税は、軽自動車を必要とする人に対して手厚いとは言えません。

 軽自動車のユーザーを細かく見ていきますと、三人に二人は女性で、未婚女性では約八〇%、既婚女性では約七七%が毎日の買い物と通勤に利用しております。また、軽自動車ユーザーの約三割は六十歳以上の方であり、買い物や通院、運搬などで利用しております。さらに、世帯年収ごとに見ていきますと、年収三百万円未満の方が、登録車ユーザーでは一〇%に対して、軽自動車ユーザーでは二四%、年収三百万円から五百万円未満が、登録車ユーザーでは二三・四%に対して、軽自動車ユーザーでは三〇%、逆に、五百万円以上の世帯年収になると、どの所得階層においても登録車ユーザーの割合が高くなっております。

 これはつまり、軽自動車が女性と高齢者の生活を支えるために利用されているだけではなく、世帯年収の低いユーザーに多く保有され、それが結果として、保有台数二千六百万台超、全自動車の三分の一を占め、多くの国民の足として活躍する結果となっているわけでございます。

 国民車と言っても過言ではない軽自動車、次世代ハイブリッド車以上に燃費のよい車種もあり、エコカー減税の恩恵をあまねく国民が受けられるように、やはり、すぐれた燃費性能の軽自動車については、ハイブリッド車同様、次世代車とみなし免税すべきと考えますが、再度見解をお伺いいたします。

直嶋国務大臣 軽自動車と普通自動車との税制上の扱いというのは、これはなかなか難しい問題だと思います。

 今回のエコカー減税については、今、近藤政務官から御答弁いただいたように、次世代自動車という位置づけでハイブリッド車等は免税にしているということでありまして、ほかの車については燃費基準に合わせてその減税率を決めるということなんですね。

 実は、軽自動車というのは日本特有の制度でありまして、昭和三十年代に、国民に車を普及させるという意味で軽自動車という一つのジャンルをつくったわけです。当時は、軽自動車の排気量は三百六十ccで、寸法も今より小さかったわけですね。それで、かなり一般の車に比べてエンジンも小さいし、小型の車ということで、さっきお話があったように、税制面でもそういう優遇をしたわけです。

 その後、軽自動車も、そうはいっても、車の普及の中で、三百六十という限られた小さな車ではなくて、もっと性能や乗り心地を求めるということになりまして、例えばエンジン排気量でいいますと、三百六十を五百五十に拡大し、その後、今たしか六百六十ccまでということで拡大をしていまして、そういう意味でいうと、普通乗用車と比べると、だんだん違いがなくなりつつあるといいますか、そういう状況になってきています。

 その中で、普通車に乗っている人からいうと、軽自動車はもう性能的にも普通車と余り変わらないのに何で税制の優遇措置があるんだ、こういう指摘もあったりしまして、今、率直に言うと、軽のあり方も含めて本当は議論すべきかもしれません。ただ、現実に、日本では軽自動車が、今、保有台数二千六百万台というお話がありましたようにかなり普及をしておりますので、現状を認めつつ、しかし、一般車と比べると税制面で優遇されているということもあって、さっき近藤政務官からおっしゃったような答弁になったわけであります。

 次世代車の開発ということになりますと、これは、視野に入っているところは日本だけではなくて、世界全体の中で環境対応を含めてこれからどうやっていくかという話になりますので、少し次元が違う話になってくるというふうに思っています。将来の日本の競争力とかそういったことを考えると、私たちから見ると、やはり次世代車をきちっと開発して普及させていくということが日本経済にとっても非常に重要だというふうに思っていまして、先ほど申し上げたようなエコカー減税の体系にさせていただいたわけであります。

 したがって、そういう意味でいうと、この議論をやるとすれば、もっと根っこのところから、軽自動車の区分というのが本当に今の時代で必要なのかどうかということも含めて議論をするということになるんじゃないかと思います。私自身は率直に言ってまだその時期ではないと思っていまして、もうちょっと今の状況の中で、将来、問題意識を持ちながら対応していけばいいのかなというふうに思っています。

 したがって、例えば自動車重量税を取り上げましても、きのう申し上げたように、重量税というのは自動車の重量に応じて課税されているわけでありますが、五百キロ刻みになっています。したがって、普通乗用車の場合は、五百キロ以下の場合は年間六千三百円、しかし軽は、五百キロ以下ですが四千四百円、こういう差になっているということでありまして、エコカー減税だけではなくて自動車の税制全体の枠組みの中でこの問題をぜひ御理解いただきたいというふうに思っています。

斉藤(進)分科員 ありがとうございました。

 それでは、次の質問に行かせていただきます。

 今回、中小企業支援施策の一つとして打ち出された中小企業経営支援体制連携事業の中小企業応援センターは、二組織以上で連携を図るコンソーシアム方式が認められておりますが、各組織にて実施する事業に伴う経費支出機能が代表組織にしか認められておりません。このため、事務量が代表組織に集中過多となる点や非効率運営の懸念が地元の商工会からも寄せられております。

 この課題を解消するため、コンソーシアム方式の場合は、代表組織以外の組織の経費支出について、例えば各組織の自己財源から支出する立てかえ払いのような形で柔軟に対応することはできないでしょうか。

近藤大臣政務官 お答えいたします。

 本事業の実施に当たっては、中小企業のさまざまな経営課題に対応できるように、複数の支援機関、具体的には商工会議所であるとか信用金庫であるとか金融機関であるとか、こういった金融機関なりさまざまな支援機関がワンストップ方式でコンソーシアムを組むということを可能にしているわけでございます。中小企業応援センターをつくる、こういうことでございます。

 この事業は、先生御案内のとおり、実は昨年の事業仕分けで対象になりまして、我々としますと大変地域にはお役に立っている事業じゃないかというふうに自信を持って展開をしておったわけですが、仕分け会議の中で、行政刷新会議の中で、商工会議所と国との役割の分担がどうなっているのかとか、費用対効果でどうなのかとか、さまざまな御指摘を受けました。その結果、現在三百三十ある拠点を百程度に集約して、こういう形で事業の存続を図ったわけであります。効率化を図ったわけです。

 したがって、集約するということになるわけですが、先生御指摘のように、では、ばらばらになったのがちょっと使い勝手が悪いんじゃないかという声も現場で寄せられているのも承知をしております。ただ一方で、これは税金によるものですから、仕分け会議を受けて、税金の使い方をきっちり透明にしなければいけない。そのためには、コンソーシアムを組む場合でも、責任関係を明確にして、そして税金の支払いを一元的に代表法人で扱うことを設置条件にさせていただいている、こういうことであります。

 ただ、斉藤先生からも今御指摘ございましたので、日常的な業務に対応する場合、例えば通信費等の事務費については支援機関による立てかえ払いを多少認めるとか、使い勝手をよくするために、現場の声を伺いながら、支出管理の弾力化をどのようにできるのかは検討してまいりたいと思っています。ただ、責任はやはりあくまでも一元管理ということがこの制度の趣旨でございますので、これを曲げることはできませんが、実際の運用上どうなのかということは現場のお声を聞かせていただきたい、このように思っております。

斉藤(進)分科員 これまで、中小企業庁の事業である地域力連携拠点事業が、地域の創業や事業再生、経営力向上や事業の承継を支えてまいりました。今回の中小企業経営支援体制連携事業の中小企業応援センターは、その事業の地域における選択と集中、そして支援の方法が変わったものと考えております。

 浜松には町工場が星の数ほどあるわけですが、その中でも、新しい製品を試行錯誤して生み出し、特許を取ったり、海外への輸出を考えたときに、地元の商工会議所に全面の信頼を置いて相談し、順調に事業が進み感謝をしているといった話を経営者の方々からお伺いすることもございます。

 一例を挙げますれば、電動や手動で机が上下したり、そういったものがございますが、その機能をオストメートの汚物入れなどにも取り入れ、患者さんのために各病院や公共機関が取り入れるといったようなぐあいで、今や中国や韓国などからも引き合いが来るようになったというものもございます。

 恐らく、中小企業庁が恐れるのは、経費支出について勝手にやられるといったようなリスクや不透明な予算管理、そしてそこから派生する会計検査院などの予算当局との関係かもしれませんが、今お話し申し上げた地域力連携事業は、既に二年間行われ、任された各組織がその機能を生かして機動的に、柔軟に地域の経営を支援してまいりました。杞憂の余りその力をそぐことがあってはならないし、やはり現場のことややり方を一番知っているのは地域の各機関でございます。

 コンソーシアム方式で予算管理を一元的に代表法人にやっていただけるところは、それはそれで私は構わないと思っておりますが、選択肢として、現場の声を踏まえて、今、通信費等の微少な額についてはということもございましたが、ただやはり、根本的な代表組織以外の経費支出についても柔軟に認めるべきと考えますが、再度見解をお伺いしたいと思います。

近藤大臣政務官 お答えいたします。

 斉藤先生の御地元の浜松というのは、先ほど御発言があったように、やらまいかの精神で大変元気のいい中小企業がたくさんある地域であろうかと思います。そういう御地元でありますから、御地元の商工会議所も大変立派な組織でありますでしょうし、十分その点は理解をしております。

 ただ、くどいようでございますけれども、仕分け会議で、支出の透明化というのを行政刷新会議で我々大変指摘をされました。この事業については、自信を持って、地域の方々に役立っているということで、中小企業庁、我々判断をしておるわけです。ですから、仕分け会議で、行政刷新会議で指摘を受けても、その指摘を踏まえて、しかしながら事業は実質的に存続させていただく、こういう判断をして予算計上させていただいている、こういうことでございます。

 したがいまして、一元管理をしつつ、ただ、まさに地域によっては立派な実施機関があるところもありますので、お話を伺いながら柔軟に対応してまいりたいと思っております。

 ちなみに、二月の十五日から公募をかけさせていただいて、三月の一日までの募集期間でございますから、まさに今、手を挙げていただいている最中でありますけれども、そうした応募状況も見ながら、その大勢も見ながら、きめ細かく、現場が萎縮しないように対応したい、そういう工夫を引き出していきたい、このように考えております。

斉藤(進)分科員 あと十分ほどございますので、地元でいただいている中小企業にかかわる経営サイド、労働サイドからのお話をまた続けさせていただきたいと思います。

 今国会で、私の所属する厚生労働委員会では、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正する法律案を審議することになります。これは、常用雇用以外の労働者派遣や製造業務への労働者派遣を原則として禁止するとともに、派遣労働者の保護及び雇用の安定のための措置の充実を図る等、労働者派遣事業に係る制度の抜本的見直しを行うものです。

 私の地元浜松でもいろいろと大変な状況になりまして、昨年、一昨年の、人を人として見ない派遣切り、職と同時に住居も失い、寒風吹きすさぶ中ほうり出されてしまう、こういった実態がございました。私は、このような実態は変えていかなければならない、法改正は行わなければならないと考えております。

 ただ、今回の法律案について、製造業務派遣の原則禁止については、施行期日まではある程度の余裕期間があるものの、自力で労働者を確保することが難しい、大手ほど体力のない中小企業の経営者は対応に苦慮しそうだという懸念の声も多く聞いております。

 労働者保護とこれらの現状について、中小企業の経営支援を分掌する大臣はどのような見解をお持ちでしょうか。

直嶋国務大臣 派遣法の話で、これは今、厚生労働省が所管ですので、内容について私の方からどこまでコメントを申し上げていいかというのはあるんですが、中小企業の立場からいろいろな御意見を聞いていることは確かでございます。去年の八月の衆議院選挙の前にも浜松で民主党のマニフェスト説明会を開催させていただきましたが、その折にも、地元の中小企業の経営者の方から御指摘がございました。

 それで、基本的に今政府がとっておる立場を申し上げますと、今お話あったように、派遣村騒ぎがあったような、あるいは派遣制度の持つ欠点といいますか、期限が切れると自動的に解雇されてしまって住むところもなくなってしまう、こういう悲惨な状況を目の当たりにしましたので、この制度はやはり変える必要はあるというふうに思っています。

 その際に、どこまでどういう形でやるかということがあるんですが、一つは、やはり企業側が対応できるようなある程度のリードタイムをとりながら実行していく、ここが私は非常に大事な部分だというふうに思っていまして、今お話あったように、今度の法案では、三年間ぐらいを見ながら登録派遣と製造業派遣は原則的に禁止をしていく、こういう方向で法案をつくっているところであります。

 実は、この派遣制度のもう一つの面は、さっきお話あったように、自力で採用活動、これは採用活動というのは結構金と手間暇がかかるんですね。大企業はできるんだけれども、中小企業は結局は派遣しか人材を集める道がないじゃないか、こういう御指摘をいただきます。

 それについては、実は、確かに派遣制度というのはそういう面を持っていることは事実でありまして、さっきお話ししたように、運用については、リードタイムをとりながら、軟着陸、ソフトランディングをしていくということ。

 それから、あと、その様子を見ながら、例えば今、別途、派遣ではありませんが、請負制度というのがございます。もともと製造業派遣はこの請負制度が出発点になってきていまして、請負制度が非常に不透明で運用に問題があるということで、派遣法を整備する中で派遣制度にかわってきたという背景がございます。しかし、私もいろいろお聞きしますと、やはり請負制度というのをもっときっちり仕組みとしてつくっていけば、むしろ製造業はそちらの方が実態に合うんだ、こういう御指摘もございますので、私自身は、長妻厚生労働大臣にも申し上げているんですが、そういうものも含めて、特に人材を確保しづらい中小企業の皆さんに活用していただけるような制度をさらに検討していただきたいということを申し上げていまして、私自身も今申し上げたような問題意識を持っていますので、これからそういう検討もしてみたいというふうに思っています。

 それから、やはり中小企業の皆さんに対して、人材確保面で、今、就職が難しい時期なものですから、こういう時期でもやはり人材が欲しいという中小企業はたくさんありますので、今、経産省としては、そういう御希望を募って、就職希望者とのマッチングとか、それを一生懸命やらせていただいています。そういうものもお手伝いをしながら、人材確保に努めていきたいというふうに思っています。

斉藤(進)分科員 わかりました。ありがとうございます。

 今、金融危機以降の不況が長引くに従い、仕事が例年の半分にまで落ち込む、まだそれはいい方で、七割減といった中小企業も珍しくありません。地元には工作機械のメーカーもたくさんあるのですが、今や、上部メーカーによる主導で機械の値段が決められてしまうことが当たり前になってしまい、仕事がないよりはましということで、利益が出ない中、著しく不利な契約を結ばざるを得なくなっております。親会社からの廉売を強いられるために利益が出ない、結果、設備投資をすることができず、このままでは日本のものづくりがつぶれてしまうと悲嘆に暮れる経営者や労働者が数多くおります。

 私たち民主党は、さきの衆院選だけでなく、その前の参院選からも、中小企業を総合的に支援する中小企業憲章の制定や、それに伴い、中小企業いじめ防止法を制定し、大企業による優越的な地位の濫用による不当な値引きや押しつけ販売、サービスの強要など、不公正な取引を禁止するとともに、独占禁止法の見直しや厳格な運用を行い、厳正に対処すると政権公約において国民と約束しております。

 私は、中小企業の権利や尊厳を守るために、今こそ中小企業憲章と中小企業いじめ防止法を制定すべき時期と考えておりますが、現在の法施行に係る進捗状況と大臣の意気込みについてお伺いしたいと思います。

直嶋国務大臣 今御指摘あったように、野党時代にいろいろ構想として持っておりましたことを政策として実現したいということで、今いろいろ議論させていただいております。

 中小企業憲章については、中小企業に詳しい専門家の方に集まっていただいて、ちょうど今二回議論させていただきました。この厳しい不況下なんですが、やはり不況を乗り越えた先に何を目標にしてやっていくかということを、中小企業憲章の中で理念を明らかにする中で明確にしていきたいというふうに思っていまして、できましたら五月ぐらいには何らかの形で打ち出したいというふうに思っております。

 それから、いじめ防止法の方でございますが、今実は実態について公取と調査をさせていただいていまして、これは実は、いじめ防止法というのは、経済産業省ではなくて、むしろ公正取引委員会の方がメーンの担当ということになります。したがって、両者で話し合いをさせていただいて、今調査をさせていただいています。その調査を踏まえた上で、どういう法律が可能なのかどうかということを整理して、将来、将来といってもすぐにはできませんが、その後、法制化に向けて議論をしてまいりたいというふうに思っております。

斉藤(進)分科員 もう残り時間がわずかなので、最後の質問にしたいと思います。

 同時に、私たち民主党は、衆院選マニフェストにおいて、深刻化する自殺対策として、現行の連帯保証人制度の廃止を含めた検討を掲げました。経営不振に陥った経営者が、いろいろと、夜逃げをしたり自殺をしたり、本当に借金から大変な状況になっておりますが、これについて、人権保護の観点からもどのように今進めておられるかということ。

 あともう一つ、最後は、今の不況は、やはり日銀が通貨供給をしっかりとやらないがために起こっているデフレ、そしてそれによって引き起こされる円高であると考えております。この傾向が変われば、地域の中小企業、大きな企業も含めて状況は変わりますので、ぜひこの対策も日銀と担当省庁と連携してやっていただきたいと思います。

 最後、この二点についてだけよろしくお願いいたします。

直嶋国務大臣 今、二つちょうだいしたと思うんですが、一つは、個人保証の問題については、今、公的金融の面でいいますと、第三者保証人は原則として求めないということにしておりまして、第三者の信用力を活用せざるを得ない場合がある小規模企業への融資についても、上乗せ金利を条件に第三者保証を求めない、こういう選択肢を用意させていただいていまして、あとは御本人との話し合いの中で決めさせていただいています。

 それから、経営者本人の保証については、経営者御自身に、一定の経営規律といいますか、モラルハザードを起こさないということと、それから、経営者個人の資産によって信用力を補って、より大きな融資をする、こういう面での効果がありまして、なかなか、これを一律に撤廃するというのは実務上いろいろな議論があるところでございまして、もう少し議論させていただきたいというふうに思っています。

 日本公庫なんかで申し上げますと、所有と経営が分離しているということが確認できる企業については、一定の条件のもとでそういう保証をいただかないという対応をとらせていただいているということでございます。

斉藤(進)分科員 最後、デフレの件について。

直嶋国務大臣 済みません、失礼しました。

 それで、デフレなんですが、今、日銀の対応のお話がございましたが、御承知のとおり、日銀も物価上昇について一%ぐらいを目標にするということを明確にしていまして、そういう意味では、政府と日銀の間で足並みの違いはないと思います。

 それで、もう一つは、今のデフレ状況を金融政策だけで果たして解消できるのかどうかというのは、これはかなり議論のあるところでございまして、私個人の見解を申し上げますと、今の日本の経済実態からいうと、需要不足でございますので、そちらのことも含めて手当てをしないとそれだけではなかなか難しいというふうに思っていまして、そのためにも、やはり早く予算を上げて、子ども手当とかそういうものも含めてしっかり実行できるという環境をつくっていただきたいというふうに思っております。

斉藤(進)分科員 ありがとうございました。

岡島主査 これにて斉藤進君の質疑は終了いたしました。

 次に、三村和也君。

三村分科員 おはようございます。民主党の三村和也でございます。

 本日は、質問の機会をいただきまして、本当にありがとうございます。

 本日は、経済産業省の来年度予算要求に関して質疑をさせていただくわけですけれども、まず初めに、今日の私どもの日本経済が置かれた状況を考えるに当たって、少し歴史の話から入らせていただきたいと思います。

 我が国は、第二次世界大戦後、資源の傾斜配分によって、まず重工業が日本経済を、戦後復興を牽引してまいりました。その後、自動車や電機、ITといったような輸出産業が日本経済を引っ張っていったわけです。しかしながら、一九九〇年代の初頭、いわゆるバブル経済が崩壊をした。私は今三十四歳でございますから、あのバブルのときは大体中学生ぐらいでしたけれども、そのバブルの崩壊後、日本経済は、はっきり申し上げて、世界の中から大分おくれをとっているというのが実情だと思っています。

 昨日のトヨタのリコール問題での米国議会公聴会の話題が大きく取り上げられておりますけれども、我が国を代表する企業の一つであるトヨタでさえ、今大きな苦境に立たされている。そういった意味で、一九九〇年代初頭までの日本経済と今日の日本経済は、大分異質な、違った状況にいると私は認識をしております。

 私たちの世代、私のような世代というのは、社会人になって以降、そういった過去の日本経済の輝かしい成長の時代というのを経験せずに育った世代でございます。

 私の地元は横浜市でございます。駅でいうと横浜駅とか、みなとみらいとか、そういった地区も抱えている選挙区ですから、比較的都会の選挙区だと思うんですけれども、やはり経済は厳しい状況にある。私は、週末、毎週タウンミーティングというのを開いておるんですが、先週、一番最近行ったタウンミーティングに来られた私と同世代の方も、今仕事がないんだ、無職になってしまった、何で自分はこんな状況に陥っているのかというようなことをおっしゃっている方もいらっしゃいます。今、本当に厳しい状況にあるんだと思っているんです。

 その意味で、私は、我が国の若い世代が将来に希望を持てるようにするために、もちろん、政治だったり、軍事だったり、スポーツだったり、文化だったり、外交だったり、いろいろな要素が必要ですけれども、特に我が国にとっては、国土はちっちゃいけれども経済は大きいんだ、経済大国であるということが私たち日本人の誇りの一部を構成する大きな要素になっていたわけでございますから、今その誇りが若い世代に余りない、少ない。その意味で、私は、経済産業省の所管する政策というのは極めて大事である、重要である、そんなふうに思っております。

 昨年末、新政権として策定をした経済成長戦略というのもありますけれども、日本経済を復活させていく、もちろんすぐに大きな成果を得るというのは不可能ですけれども、少なくとも、その筋道をつけていく、国民に、今、日本経済はこうだけれども、五年後はこうなるんだ、十年後はこうなるんだ、そういった希望のメッセージを出していくということは、この私たちの政権にとって大変重要なことであると思っております。その意味で、直嶋大臣、近藤政務官初め政務三役の先輩方には、この政権の牽引役としてぜひ御尽力をいただきたい、そのように考えております。

 さて、きょうの私の質問の内容は、中小企業についてでございます。ほかにいろいろ重要な政策分野が経済産業省にある中で、中小企業について質問をさせていただくのは、先ほどもお話をいたしました、私の選挙区においても失業されている方々というのはたくさんいらっしゃいます。近年、もうおととしになりますが、リーマン・ショック以降、やはり足元の景気というのは本当に厳しい状況にございます。

 数字で申し上げますと、平成十九年の私の地元の横浜市の失業率は、三%台、三・九%でございました。それが、平成二十年には四・〇%、そして昨年の平成二十一年は五・一%にまで上がっています。こうした失業者の方々、実際にハローワークに、職安に足を運んで職を探していらっしゃる方々の雇用の受け皿になるのは、御案内のように、やはり大企業ではなくて地元の中小企業、小企業、地場の企業である。

 もちろん、数でいえば我が国の企業の九九・七%が中小企業である、その意味でも中小企業対策というのは大事なわけでございますけれども、私が先ほど申し上げた論点、つまり、この厳しい不況の中で、実際に職を探していらっしゃる方々の直接の雇用の受け皿になるという点で、中小企業への対策をしっかりと私たちのこの新政権でも行っていくというのが大変重要である。

 そのような問題意識で、本日は、中小企業政策に絞って御質問をさせていただきたいと思います。

 まず初めに、先ほどの斉藤進委員の質問と同趣旨になるんですけれども、中小企業憲章についてお伺いをしたいと思います。

 私ども民主党は、マニフェストにおいて、政府全体として中小企業対策にしっかり取り組んでいくんだという力強いメッセージを発信いたしまして、次世代の人材育成、公正な市場環境の整備、中小企業金融の円滑化などを内容とする中小企業憲章を制定することを国民の皆様にお約束をして選挙を勝ち抜いてきたわけでございます。

 その後の直嶋大臣初め皆様の御努力によって、この中小企業憲章の策定に向けて、先ほどの御答弁にもございました、研究会での議論もスタートをしておるわけですけれども、私は、やはりこの中で、日本経済の成長のエンジンとしての中小企業の重要性をしっかりメッセージとして発信していくということが大切だと思っています。

 そこで、中小企業憲章の具体的な中身の議論や、また、どういったスケジュールで策定をされていくのか、大臣の憲章に対する思いも含めて、再度御所見をお伺いしたいと思います。

直嶋国務大臣 今御指摘があったとおり、中小企業は日本経済にとって大変重要だというふうに思っています。雇用の七割を占めているという御指摘が先ほどもございましたが、日本の雇用を確保する、あるいは地域の経済を活性化するという意味で大変重要でございまして、日本経済の成長を支えるという意味で、改めて、この不況の後、将来に向けてどういう理念で、何を目標に取り組んでいくのかということを、中小企業憲章の形で制定をしたいというふうに思っております。

 先ほど申し上げましたが、今月から、中小企業憲章の制定のための研究会というのを開始いたしまして、現在、中小企業政策の理念や、あるいは我が国経済社会における位置づけの整理といったことを議論しているところでございます。二回研究会を行いまして、最初は専門家の皆さんだったんですが、二度目は広く中小企業の経営者から現場の御意見をお伺いいたしました。

 特に、その中で出てまいりましたのは、やはり多くの経営者の皆さんが、自分たちは自立できる、しっかりそのための努力をしている、したがってその自助努力をきちっとサポートしてもらうようなことを考えてほしい、こういう声が多くございました。引き続きまして、幅広い方のお話を伺いながら、本年の五月を一つのめどにしまして中小企業憲章を取りまとめをしていきたいというふうに思っております。

 もうちょっとつけ加えて言いますと、今、アジアの国の経済成長が非常に著しいわけでありますが、やはりアジアの国においても、日本経済を見て多分勉強されたんだと思うんですが、中小企業についての重要性を認識されていまして、特に最近は、中小企業をどうやって育成したらいいか、ぜひ日本のノウハウ等も提供してほしい、こういう声もございます。

 そういう意味では、従来の考え方より、より国際的な視点も入れながら憲章を議論していく必要があるのではないかというふうに思っていまして、それらも加える形で議論をしてまいりたいというふうに思っています。

三村分科員 大臣から非常に示唆に富む御指摘をいただきまして、ありがとうございました。

 五月までに策定をされるということで、やはりこういったことはスピード感が大事だと思いますので、ぜひともその方向で御検討をしていただきたい。また、理念とともに目標を掲げるということがございましたけれども、やはり中小企業政策の目標セッティングというのも、大変重要な視点であると思いますので、ぜひその方向で御検討をいただきたいと思います。

 次の質問に移らせていただきます。中小企業の資金繰りに関するセーフティーネットの対策についてお伺いをいたします。

 昨今の景気状況の中で、やはり中小企業の皆さんにとって切実な問題がこの資金繰りの問題ということでございます。足元では厳しさがやや緩和しているような数値もございますけれども、やはり依然として中小企業の資金繰りというのは厳しい状況です。

 中小企業の資金繰りDI、ディフュージョンインデックスですけれども、アンケート調査をして、よいと答えた会社、人の数から、悪いと答えた人、会社の数を引いた数値ですけれども、中小企業の資金繰りのDIというのは、依然としてマイナス三八ポイントを超えているといった状況である。

 こういった状況において、政府、経済産業省としても、中小企業の資金繰りを助けるために極めて手厚い施策を打っていただいている、そのように認識をしております。

 そこで、昨年末の年末対策や、また成立をした本年度の二次補正予算での対策も含めて、また、来年度予算要求にも盛り込んだ対策などについて、御説明を賜りたいと思います。

直嶋国務大臣 中小企業の資金繰りについての御質問なんですが、実は、昨年の九月十六日に私が経済産業大臣を承りました際に、総理から、特に重点を置いて取り組んでほしいことということで四項目御指示がございました。その中の一つが、資金繰り対策を初めとした中小企業対策にしっかり取り組んでもらいたい、こういう御指示をいただいております。それを受ける形で、就任後、さまざまな議論をしながら政策を打ち出させていただいてまいりました。

 昨年末、大変厳しい資金繰り状況だったんですが、それを乗り越えるべく、例えばワンポイントの相談センターとか、あるいは中小企業の金融円滑化法の施行による条件変更への対応等を昨年末実施させていただきました。

 そして、先日成立をいたしました二十一年の補正予算の中では、さらに一兆円以上の予算を手当てさせていただきまして、景気対応緊急保証、それからセーフティーネット貸し付けの延長、拡充といった措置を織り込みました。これを先週の十五日から速やかに実行せよということで指示をいたしまして、実行段階に入っているということでございます。

 この景気対応緊急保証の実施によって、今まで保証の対象業種というのは限定されていましたが、今回のこの措置によってほぼ全業種に拡大をいたしまして、例えば医療や介護をされている、そういう医療法人等にも、この保証の対象にしていくということにさせていただきました。実質は何年か前の特別保証が復活をしたということでとらえていただいても結構だと思っております。

 それから、年度末対策としてこれから実行することを申し上げますと、一つは、公庫や商工中金の条件変更、これは、なかなかニューマネーを借りても債務が膨らむだけで大変なので、条件変更といいますか猶予してほしい、こういうことなんですが、この目標を実は去年からつくってきていまして、目標が年間一・五兆円、ことしの三月末までの目標だったんですが、それが昨年の年末で実はもう一・四兆円を実行できたということで、したがいまして今回は、途中からでございますが、来年の三月末までの目標として新たに設定をし直しまして、二兆円という目標をつくらせていただきました。これに向けてしっかり取り組んでもらいたいということを、つい先日、指示をさせていただいたところでございます。

 あと、年度末に向けては、ワンポイントの相談の実施とか、さまざまな形で御相談に乗れる体制に取り組みまして、資金繰りに遺漏が出ないように、しっかり年度末を越えていきたいというふうに思っております。

三村分科員 ありがとうございます。

 大臣も御認識のとおり、年度末をもうすぐ迎えるわけでございまして、そういった使い勝手を高めた保証、しっかりと対策を継続していただきたいと思います。

 さて次に、商店街の活性化対策についてお伺いをしたいと思うんです。

 私の選挙区には、幸運にも、非常に元気な商店街がたくさんあります。弘明寺というお寺がございまして、その門前町から発展をした弘明寺かんのん通り商店街というのがございまして、そこは、弘明寺が結構人気なお寺なものですから、そこへの参拝客でにぎわっている。そして、横浜橋通商店街というのもございます。ここは落語の寄席をやる三吉演芸場というのがありまして、そういった形でもにぎわっている。そういった成功している、にぎわっている商店街を見ると、人の集まる商店街というのは、箱物ではなくて、アーケードがあるかないかとかそういうのではなくて、やはりソフトパワーなんだと思うんです。

 経済産業省でも、そういったソフトの面にも着目をした商店街中心市街地活性化事業に取り組まれておると思っておりますけれども、そして来年度予算要求にも入っておるわけですが、この事業は昨年の事業仕分けの対象にもなっておって、二割削減の要求で出されていると思います。

 事業仕分けでの指摘としては、論点としては、まず一つは、これは自治体がやった方がいいんじゃないか、現場に近いところがやった方がわかっていていいんじゃないかといった論点が、私が拝見したところございました。私は、この指摘はしっかりと正面から検討してしかるべきなんではないかというふうに思っています。

 また、もう一つの論点としては、この政策の目標設定、ターゲットのセッティングが明確ではないといった議論もございました。この点も私は正面からしっかり検討をすべきではないかと思いますが、いずれにせよ、来年度も事業として継続をするわけですから、政策としての成果を出していかなければいけないと思うんです。

 その観点から御質問をしたいんですが、これまでのこの事業での成功事例といいますか、こういったいい提案があって、こういったことをしていくんだ、そういった事例があれば御紹介をいただきたいと思います。また、この事業をいかにうまく回していくか、大臣の御所見があればお伺いをいたしたいと思います。

近藤大臣政務官 三村委員にお答えいたします。

 三村委員は一昨年まで経済産業省の優秀な職員であられて、志を立てて政治の世界に入っていただいた、引き続き議員の立場で経済産業行政を御指導いただければありがたいな、このように思うわけであります。

 御指摘の活性化事業でございますが、昨年の七月に、商店街が地域コミュニティーの担い手としての役割を果たしていただきたい、そして、活性化につながるような取り組みを促すために、地域商店街活性化法を全会一致で成立させていただいて、そして、それに基づく事業でございます。

 委員御指摘のとおり、商店街活性化はどちらかというとこれまでハードに偏っていたわけですが、ソフトの事業にも応援をしていこう、こういう趣旨で事業を展開してまいりました。昨年八月一日の施行から現在まで、二十六件の計画を認定したところでございます。

 そこで、御質問の成功例はどんなものがあるんだ、こういうことでございますが、幾つかございますが、例えばそれぞれの地域の課題を踏まえた積極的な取り組みの例としては、熊本市の健軍商店街振興組合の例がある、このように思っております。この地域は、大変高齢者の比率が高いことを踏まえて、地元のタクシー会社さんと連携をした商品の宅配事業をやってみるとか、また、これまた人口が減ってまいりますと空き店舗がふえてくるわけですが、その空き店舗を活用して開設した、まちなか図書室での健康、介護に関する図書の貸し出し事業を行っているとか等々、こういうことでございます。

 残念ながら、横浜市の商店街はまだ御申請がないようでございまして、神奈川県は川崎市、横須賀市とそれぞれでございますが、先ほど、先生の御地元でも元気のいい商店街がたくさんある、こういうお話でございました。元気のよいところをよりさらに元気よくするためにも、さまざまな知恵があれば積極的に経産省としては応援をし、そして成功例を生み出してまいりたい、このように考えておりますので、どうぞ御検討いただければと思います。

三村分科員 ありがとうございました。

 次の質問に移りたいと思います。

 私の地元には、いわゆるソフトハウスと呼ばれるような中小企業が結構あるんです。企業とか官公庁のシステム開発とか、構築とか、メンテナンスとか、そういったものを大手エスアイアーから下請をしている会社、ITの請負業の会社でございます。

 今、こういった業種では、景気悪化の影響で仕事量が極端に少なくなっている。例えば、リーマン・ショック前と比べて仕事の量が七割減ったとかいう企業も実際にやはり多くあるんです。こういう状況下で、今、そういった業種でも失業者、プログラマーさんやSEさんですけれども、失業者の方々もかなりの数がおられる。

 業種は限定をしませんけれども、こういった中小企業への対策として、私は、一つは国等の官公庁の物件の調達、いわゆる政府調達というものは間違いなくあるわけでございまして、こういった物品の調達やシステム開発であったりメンテナンスといった、そんな調達を、中小企業になるべく発注の機会をふやす努力をやはり政府としてしていく必要がある、そのように考えております。

 そこで、政府調達において中小企業の受注機会をふやすためにどういった努力を、どういった政策をなさっているか、教えていただければと思います。

近藤大臣政務官 お答えいたします。

 国等の調達において、中小企業者の受注機会の増大を図るために、官公需法に基づいて、先生御案内のとおり、毎年、中小企業に関する国等の契約方針というのを閣議決定しておるところでございます。六月に閣議決定をし、そしてその着実な実施に努めております。具体的な数値目標を掲げまして、今年度は過去最高の五二%の数値目標を掲げて、そしてその実施に努めている、こういうことでございます。

 ただ、残念ながら、ここ数年、目標に対して実施、実行がやや下回っている状況が続いておるところでございますので、何とかこの目標を達成するように努力をしなければいけない、このように考えているところでございます。

 本年度は、新たな措置として、地域への貢献度合いなどを適切に評価するということ、官公需の発注情報を一括して検索できるようなシステムを構築すること、さらには、独立行政法人ごとの情報を公開するなど、こういった項目を盛り込んだところであります。

 先生の御指摘、よく理解できますので、今後とも、関係各省との連携を深めて、受注機会の増大に努めてまいります。

三村分科員 ありがとうございます。今御説明をいただいた官公需法、大変よくわかりました。しかし、これは国、それから独立行政法人等に関することであると思うんです。

 一方で、国や独法の調達というものは、比較的金額の高い、大きい発注が多くなると思うんです。その点では、中小企業の受注機会というのは、地方自治体の政府調達の方がよりチャンスが大きいと思うわけです。

 そこで、もちろん、地方自治法もございますから、国から地方にこうしろとオーダーを、命令をするというのは無理なわけでございますけれども、経済産業省から地方自治体へはこの点に関してどのような働きかけをしていて、また、地方自治体における中小企業の受注の実態というか実情というのはどういうふうになっているのか、御答弁をいただければと思います。

近藤大臣政務官 お答えいたします。

 官公需法においては、地方公共団体は国の施策に準じて中小企業の受注機会を確保するための措置を講ずる努力義務を負っております。

 国としては、契約の方針が決定され次第、各都道府県知事及び政令指定都市の首長に対して中小企業の受注機会の増大を積極的に講ずるよう要請する文書を発出しております。したがいまして、来年度も、経済産業相、直嶋大臣の名前で出させていただく、このようになっております。

 また、各地域で説明会を国は開催しているところでございます。

 今後とも、こうした連携を密にしつつ、機会の増大に努めてまいりたいと考えております。

 実績でございますが、ただ、地方の方がまだ国よりも実績は、地方公共団体の官公需に占める中小企業の比率は七五%と高うございます。ちなみに、国の場合は四〇%台、こういうことでございます。地方自治体の方が小規模の発注が多い、こういうことでございますので、そのような数値になろうかと思いますけれども、しかし、なおこうした努力を重ねてまいりたい、このように考えております。

三村分科員 ありがとうございました。

 最後の質問に移りたいと思います。

 現在、私どものこの国の完全失業率は五%を超えている。そういった状況で、中小企業に限って見ても、例えば雇用過不足DIの数値などを見ると、おととしの年末ぐらいから、中小企業においても雇用の過剰感が非常に高まっているという状況でございます。

 こういった雇用情勢を改善していく、また中小企業対策を、中小企業の置かれた状況を根本的に改善するには、仕事をつくる方が、当然雇用をつくる方がなければならないわけでございます。やはり、そもそもの日本経済全体が成長軌道に戻っていくということが、雇用対策にも、中小企業対策にも本質的な問題解決につながる。逆に言えば、経済成長なくして中小企業対策の解決はないということが言えると思うんです。

 そこで、最後にお伺いをしたいと思います。

 昨年末の経済成長戦略の策定もございますけれども、経済産業相としての、大臣としての日本経済の復活に向けた御決意を最後に伺いたいと思います。

直嶋国務大臣 今お話あったように、将来どういうことを目標にしていくか、それから、では将来日本は何で飯を食っていくのか、やはりこういうことを明確にして取り組んでいかなければいけないというふうに思っています。

 振り返りまして、過去大体二十年ぐらいの間は、日本は本当に停滞期、低迷期に入っているというふうに思っていまして、この状態からいかにして抜け出て、前を向いて進めるか。私の思いとしては、ことしは、今のリーマン・ショック後の不況から抜け出て、前に向いて力強く一歩を踏み出せる、そういう年にぜひしていきたいというふうに思っていまして、先ほどお話ございました成長戦略も、これは内閣全体でありますが、六月にはまとめて、具体策をできるだけ早く実行に移していきたいというふうに思っております。

 その場合の視点でございますが、やはり一つはアジアでございまして、アジアは今世界の成長センターになっています。そういう意味では、アジアの国々をしっかりサポートする。そのために、例えばインフラ整備等も、日本の持っているノウハウを生かしながら、鉄道や道路や、あるいは電力ですね、発電所、水、こういった需要にしっかりこたえていける対応をしていきたいというふうに思っていまして、アジアの成長を後押ししながら、その成果を日本経済に取り込んでいく、こういう考え方でございます。

 それからもう一点は、やはり地球温暖化対策でございまして、日本のすぐれた技術にさらに磨きをかけながら、これも新しいシステムを開発しまして、人類共通の課題のこの温暖化対策に貢献をしながら、日本の新しい産業を育成していきたい。

 それからあと、国内型でございますが、医療とか介護の分野、あるいは観光とか農業の分野もやはり見直していく必要があるというふうに思っていまして、例えば医療、介護でいいますと、今までは、どちらかといいますか、そもそもこれは社会保障のシステムとして整備をしてきたわけでありますが、むしろそれだけではなくて、やはり産業としてこれからどう育成していくか、日本経済に貢献してもらえるかということを、しっかりそういう目線で見て、あらゆるものを見直していきたい。農業についても同様でございます。

 そして、これは内閣全体のことでございますが、やはりそれぞれの所管省庁がその枠の中で政策をやるんではなくて、思い切って縦割りの中へ横ぐしを通していきたい。そして、効果的なものを中心に、思い切った規制改革等も実行しながら、新しい産業をつくってまいりたい、そういうふうに思っていまして、二〇二〇年には名目成長で三%ぐらいの成長率を達成したいというふうに思っています。これは政治のリーダーシップでやはり縦割りを打破する。

 それから、民間企業も、いろいろ分析していますと、今までの日本のビジネスモデルがどうも通じなくなっているんではないかというふうに思っていまして、新たなビジネスモデルづくりや、あるいは人材の育成ということもあわせて実行していきたい。

 やらなきゃいけないことはたくさんあるんですが、委員のお力もおかりしながら、しっかり推進していきたいというふうに思っております。

三村分科員 ありがとうございました。

 以上で質問を終わります。

岡島主査 これにて三村和也君の質疑は終了いたしました。

 次に、空本誠喜君。

空本分科員 民主党の空本誠喜でございます。

 本日は、この質問の機会をいただきましたことに、まずもってお礼を申し上げます。ありがとうございます。

 私は、二〇〇三年の総選挙で初出馬いたしました。そして、この八年間、充電期間といいますか浪人時代を経まして、今回、初めての質問でございます。大変緊張しておりますが、力強く、大臣そして政務官、皆様方にお聞きしたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

 さて、二十一世紀、これはやはりエネルギーと食料の時代であろう。約三十年前、私は高校時代から考え、そして、この二十一世紀の一番のエネルギー源、これは一番の政治課題になっていくんではないかなと考えておりました。

 そこで、被爆県、広島の出身であること、原爆の悲惨さを逆によく知っている、そういった意味で、この原子力の安全性追求、それをしっかりとわかった上で政治の世界に進ませていただければと思い、衆議院に当選させていただくことができました。

 そこで、きょうは、地球温暖化対策の観点から、エネルギー関連予算、特に原子力政策についてお伺いをしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 まず、鳩山総理は、温室効果ガスを二〇二〇年までに九〇年比で二五%削減すると発言されました。私自身、原子力開発を進めておりました。その現場を知る者としては、不可能ではないけれども、大変厳しい数字であると考えております。しかし、その一方で、やはり景気対策、技術の開発の観点から考えたときに、世界をリードする技術大国であるならば、やはりこれは二十一世紀に向けた大切なテーマであろうと思っております。

 現在も、温室効果ガス削減に向けて、再生可能エネルギーの開発、さらにはその促進を進めていらっしゃいますが、二〇年、ここで最終エネルギー消費の二〇%が限界であるというような算定もございます。また、先日、新聞報道によりますと、増子副大臣また福山副大臣の御発言の中で、二〇%は困難、一次エネルギー供給の一〇%を目標とする方向で一致したという御発言もございました。

 太陽光発電についていいますと、年間の発電量、また、発電コスト、建設費、すべての観点から見ると、必要たるエネルギー供給は大変厳しいのではないか。では、残りをどのように確保していくことができるのか、これをしっかり考えていかなければならないと思います。石油、石炭に次ぐ次なるエネルギー源、先ほども申し上げましたが、やはり原子力しか今ないだろうと思っております。

 加えて、社会全体から見れば、今、利便性追求の社会になっていっております。家庭部門での二酸化炭素排出量の増大にも歯どめがかからない状況にございます。

 これらを総じて考えれば、政治主導で、この再生可能なエネルギー開発促進も大変重要でございますけれども、原子力の安全性追求、さらには利用率向上、そして新規原子力開発、こういったものを進めていかなければならないと思います。

 そこで、大臣の方にお伺いしたいと思います。

 原子力エネルギーの地球温暖化対策における位置づけ、どのようにお考えか。また、平成二十二年度予算案におけるこの原子力分野の予算、どのように反映されているか。御所見をいただければありがたいと思います。お願いいたします。

直嶋国務大臣 エネルギーの技術者として活躍されてこられました空本議員のような方が、今度は国会に来ていただいて、私は大変心強い思いをいたしております。今後の御活躍をぜひ御祈念申し上げたいというふうに思っています。

 それで、今お話ございましたが、温暖化対策をやっていくわけですが、私は、環境とそれからエネルギーというのは、いわばコインの裏と表の関係だと思っていまして、環境対策イコールエネルギー対策であります。温暖化対策をやっていく上で、原子力はそういう意味では必要不可欠なものであるというふうに思っていまして、今お話あったように、安全を第一というふうに、しっかりそこは確保しながら原子力発電を推進してまいりたいというふうに思っています。

 今の日本の原発の一つの特徴は、設備稼働率が非常に悪いということでございます。将来、CO2対策を有効に進めていくためには、やはり設備稼働率も向上させながら、また、新たな、今予定されていますそういうところを中心に増設も必要であるということで、しっかり取り組んでまいりたいと思っています。

 それから、平成二十二年度予算でございますが、この中でも、原子力政策に関して財政措置をしっかり講じているというふうに思っていまして、予算の成立を前提に、これらの予算措置を通して、原子力の利用の高度化に取り組んでいきたいというふうに思っています。

 具体的に一、二申し上げますと、例えば、次世代軽水炉等の研究開発や、核燃料サイクルの確立に必要な技術開発、さらには国際的な原子力協力の推進や原子力発電施設の立地促進に取り組んでまいりたいと思っていまして、予算を成立させていただいたら、一歩ずつ着実に取り組まさせていただきたいというふうに思っています。

 温暖化対策をやっていく上で、さっき再生可能エネルギーのお話もございましたが、よく議論があるのは、いや、原子力より再生可能エネルギーなんだ、それから、もう化石エネルギーは要らないから、再生可能エネルギーをしっかりやったらいい、こういう議論があるんですが、私はそうではないと思っています。

 温暖化対策をやっていく上でもやはり化石エネルギーは使わざるを得ないと思っていまして、これは国際機関のIEAが分析していまして、地球全体でもそうでありまして、それをいかに効率よく使っていくかということと、原子力と再生可能エネルギーを両方しっかり推進していくということが有効な温暖化対策になるということだというふうに思っております。

空本分科員 前向きな、そして力強い御発言、ありがとうございます。

 次に、今、海外の原子力情勢について少しお伺いしたいと思います。

 さきの一月に、オバマ大統領が一般教書演説で、安全でクリーンな次世代原子力発電所の建設推進を表明されました。また、二月一日に発表されました予算教書の中で、原子力発電所建設向けの融資に対する政府保証枠を、これまでの三倍の五百四十億ドルに拡大するという発表もございました。

 先ほどの大臣の御発言の中から、やはり国際協力というところもありまして、米国の原子力推進の方向性についてどのように政府として御評価されているか、また日本としてどのような貢献ができるか、あわせて御見解をいただければありがたいと思います。お願いいたします。

直嶋国務大臣 オバマ大統領の一般教書なり予算教書のお話が出ましたが、私は、やはりアメリカは原子力に関する政策を大きく転換したというふうに思っていまして、今お話があったように、これから積極的に原子力についての推進をしていこう、こういう方向になってきたというふうに思っております。そして、そういう中で、さっき具体的に予算を三倍にした、五百四十五億ドルにしたと。これも、具体的な立地の場所もきちっと明示をした上でそういう対策をとるということも明らかにされております。

 したがって、そういう意味では、アメリカとやはり協力をしながら原子力については推進をしていきたいというふうに思っていまして、既に、日米の関係といいますと、申し上げますと、例えばプラントメーカー等も、もう相互補完的に、お互いにタイアップをしておりまして、アメリカと日本との間というのは、そういう補完関係のもとで、お互いに助け合いながらこの原子力発電の推進に取り組めるというふうに思っています。

 両国の間では日米の原子力共同行動計画というのがございまして、そのもとで技術開発を初めとした協力も進めながら、両国の関係をさらに深化、拡大をさせていきたいというふうに思っております。

空本分科員 ありがとうございます。

 やはり日米同盟が大切であって、防衛面での安全保障だけではなくて、エネルギー面での安全保障をともに日米で協調しながら進めていくということが大変重要かと思っております。そういった意味で、日米の関係のより親密な関係づくりを構築しながら、この原子力、またエネルギー全体の開発について進めていくことが一番重要じゃないかと思います。

 その中で、海外の他の国のプラント建設が今進んでおります。例えばベトナムの原子力発電所建設の計画、これはロシアの国営企業が今後受注するのではないかという報道もございました。また、アラブ首長国連邦、UAEの原子力発電所の建設計画、これは四基ございますけれども、韓国の公社の率いる、まさに国営企業に近いところでございますが、落札をした。これまで原子力を引っ張ってきた日本、またフランスも受注がかなわなかったという状況にございます。

 なぜ、今、韓国やロシアという国が、もともと原子力開発は進めてきたと思うんですけれども、優位に立っているのか、逆に、日本の企業がなぜ負けたのか。どういった理由であるか、御所見をいただければありがたいと思います。お願いいたします。

近藤大臣政務官 お答えいたします。

 御指摘の海外案件でございますけれども、とりわけこのUAEの案件につきましては、日本政府として日米連合チームを支援してまいったところでございました。落札できなかったのは非常に残念なことであります。

 昨年末のこの案件を受けまして、実は、直嶋大臣から、なぜ敗退したのかきちんと分析をするように、こういう指示が早速ございました。省内でさまざまな角度からこの点について分析をしたところでございます。

 韓国チームは、まず第一に、国営の韓国電力公社が受注主体となった。建設のみならず、極めて長期間の運転、保守の支援などさまざまな、発注者側の多様な要望に一元的にこたえる体制にあった、これが一つあったと思います。二つ目は、これは価格の面、正式な数字はわからないわけでありますが、相当低い程度でリスクを引き受けたという提案を行ったと伝えられております。また、その中には、やはり政府が相当程度コミットしたということも伝えられているところでございます。

 そうした要因の分析をした上で、また、このベトナムでございますけれども、第一サイトについては、何らかの決定があった、きちんとした形で聞いてはおりませんが、御指摘のとおり、ロシアが優勢であるといった情報もございます。また、第二サイトについても、ほぼ同時並行でプロジェクトが進められている模様であります。

 こちらの第二サイトにつきまして、我々といたしましては、フランス、そして韓国、最近では中国も興味を示している、これは大変国際競争が激しい案件になろう、このように認識しておりますので、ある意味で今回の失敗の教訓も踏まえて、我が国としては、今後、政府としては産業界との連携をより深めて、受注体制の確立やリスクテークの仕組みなどについて検討してまいりたい。大臣の御指示も受けて、UAEで得た教訓を生かしてまいりたい、このように思っています。

 原子力発電のシステム輸出は、もう専門家の先生の、大家の前で恐縮でございますけれども、やはりこれは日本の国力をある意味で示す、産業力を示す大変重要なプロジェクトであります。産業の波及効果も極めて大きい案件だ、こう思っておりますので、全力を尽くしてまいりたい、このように思っております。

空本分科員 ありがとうございます。

 私も、やはり国が挙げて原子力開発、そしてこういう国家プロジェクトたるものは日本の国力を、そして国益を守るためには絶対必要であると思っておりますので、ぜひともよろしくお願いいたしたいと思います。また、その点におきまして、李明博大統領がトップセールス、トップ外交を行った。そういった点で、外務省とそして総理とともに、トップ外交でこれを推進していただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

 続いて、関連するんですが、韓国の方が今大変原子力に注力している、UAEも受注しました。その中で、一月十三日に韓国大統領主催の経済対策会議がございまして、その中で原子力発電輸出産業化戦略という報告があったと聞いております。その中身としましては、二〇三〇年に原発大国先進国へ跳躍して、原発輸出八十基、世界新規建設シェア二〇%、高経年原発の運転、保全市場にも進出、こういった表明をされております。

 各国間での協力も大変重要だろうと思います、協調も必要だと思いますが、この韓国の戦略、どのようにお考えになっていらっしゃるか。また、日本においてはこういう、エネルギー開発戦略、今太陽光等再生可能エネルギーも含めて考えられていらっしゃいますが、やはり大きなプロジェクトとしてどのように今お考えか、戦略面での御見解をいただきたいと思います。お願いいたします。

直嶋国務大臣 今御指摘ございましたように、韓国は、韓国の知識経済部というところが担当しているわけでありますが、原子力発電輸出産業化戦略ということで、二〇三〇年までに八十基の原発輸出を目標に掲げて、人材育成や体制整備をしていくという戦略を発表しております。

 先ほどのUAEのアブダビのお話もございましたが、大統領みずからトップセールスをやっているということでございます。ただ、この種の話というのはやはり政府間の話し合いも大事でございまして、例えば日本が海外で原発をつくって稼働させようと思いますと、その当該国、例えばUAEとか、あるいはベトナムと原子力協定を結ばなきゃいけません。そういうものもあわせて推進をしていかなきゃいけないということであります。それで、実は鳩山総理もこれらの問題について、余り詳しくは申し上げませんが、いろいろとお力を我々もおかりして取り組んでいるということでございます。

 それで、さっきUAEのお話もございましたが、UAEで得た教訓で申し上げますと、やはり一言で言うと、我が国のこの種のものを輸出する際のビジネスモデルに大きな欠陥があるというふうに思っています。といいますのは、原発というのは、ただ単につくるだけではなくて、つくった後長年にわたって運転をしなきゃいけないわけですね。やはりこれまでやったことがない国ですから、ただいい発電所をつくるということだけではなくて、その先々の安全確保も含めて、いわゆる運営ノウハウといいますか、あるいは運営に対してどういうことをやってもらえるのか、こういう視点がやはり大変重要であります。

 そういうことでいいますと、やはり日本のビジネスモデルというのは、企業がコンソーシアムをつくってやるんですけれども、基本的には欧米へも輸出してきた、物を輸出する、あるいはプラントをつくる、そういう発想でコンソーシアムをつくってやっていまして、例えば、具体的に言いますと、運営ということになると電力会社が必要なんですね。電力会社が持っているノウハウをきちっと活用していくということが大事なんですが、例えば韓国の場合は、韓国電力という国営の電力会社が直接表面に出て、それにプラントメーカーがくっついている、こういう体制でやったわけです。我が方は逆なんですね。ですから、どうしてもそこは意思決定も遅くなるし、先方の要求になかなか応じられないという面が出てまいります。

 したがって、やはり電力会社にも一役買ってもらって、むしろ直接出ていただいて、そしてそういう仕組みをつくっていく必要があるんじゃないかというふうに考えておりまして、それに例えばいろいろな資金等の面も含めて政府がしっかりサポートをしていく、そういう体制をつくって取り組んでいきたいというふうに思っていまして、その体制を至急につくるべく、今具体的に努力をさせていただいています。

空本分科員 ありがとうございます。

 そこで、やはり日本の技術力というものを考えていかなければならないと思います。今、日本の原子力技術の成熟度をどのようにお考えか。

 そのときに一つ考えるべき点は、中越沖地震だと思います。柏崎刈羽原子力発電所、想定を大幅に上回る地震動があった。けれども、そのサイトの中でございますが、変圧器の火災はございましたけれども、とめる、冷やす、閉じ込めるという安全上重要な三機能は十分に果たされて、IAEAの評価も高かったというふうに聞いております。

 そこで、大臣の日本の原子力技術に対する、成熟度に対する御所見をいただければありがたいと思います。お願いいたします。

直嶋国務大臣 日本は、世界で原子力発電の利用がさまざまなことがあって減少する間も、一貫して着実に原子力発電に取り組んでまいりました。したがって、その間に蓄積した技術力、ノウハウも含めて、私は世界トップ水準にあるというふうに思っていまして、やはりこの力を有効に生かしていきたいと思っています。

 今、新潟の中越沖地震のお話がございましたが、あの地震の後、IAEAの調査団が柏崎に調査に参りました。そこで彼らがやはり評価したのは、あれだけの大きな地震があったにもかかわらず非常にいい状態で、つまり重要なところはほとんど損傷はなかったということでありまして、先ほどお話があったような火災があって、その対応のまずさでいろいろまたおしかりも受けたわけですけれども、肝心なところは目に見える損害はほとんどなかったということで、大変高い評価を受けています。

 ですから、日本の原発の安全性、あるいは安全な原発をつくる力というのはやはり世界的にも評価をされていまして、先ほど申し上げたように、これは一番日本の大事な部分だというふうに思っていまして、さらにその安全性には磨きをかけながら、しっかり技術力を高めていきたいというふうに思っています。

空本分科員 私も現場で技術開発をしてきまして、現場の設計者、そして施工しているかなりの工事にかかわる人たち、本当に一生懸命頑張っていらっしゃる。そういった意味で、日本の原子力をより高度化し、さらに世界のリーダーとなるべく、また、ますます技術開発を支援していかなければならないと思います。

 その観点から、今国会では、エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進に関する法律案というものが審議されております。エネルギー・環境分野の経済成長の柱となる産業の育成、まさにこれは原子力分野への支援ではないかというふうに考えておりますけれども、原子力分野にこの法案でどのように具体的な取り組みをされるか、また、支援内容等がわかれば少し教えていただければありがたいと思います。

近藤大臣政務官 お答えいたします。

 今般、国会に提出させていただいている法案でございますが、低炭素社会の実現、これは成長戦略の柱である、こういう観点から提案させていただきました。

 具体的には、原子力分野の製品の開発、そして製造も支援対象となっておるところでございます。当然でございます。例えば、原子力発電設備やその主要部品を開発、製造するメーカーの方々、事業者の方々に対する長期、低利の資金供給措置を講ずるものですが、ツーステップローン、いわゆる政策金融公庫のツーステップローンを行うものということでございます。また、関連の中小企業の方々がいる場合は、設備投資のリースの保証制度も設けている、こういうことでございます。

空本分科員 ありがとうございます。

 技術開発、やはり日本は技術大国であって、技術なくしては成り立たない国と思いますので、ぜひとも支援のほどよろしくお願いしたいと思います。

 そして、先ほど来お話があったとおり、海外に進出する戦略、その中で、次世代プラントの技術開発、そして保全技術、廃炉技術、燃料の製造技術、核燃サイクル、一体となって高度化を進める、これがやはり日本のこれからの海外進出になくてはならない。一体化、パッケージの戦略を持って頑張らなければならないかと思います。

 その中で、やはりもう一点、新しいプラントの中で、高速増殖炉、FBR、この位置づけについて少しお伺いをさせていただければと思います。

 二〇二五年ころまでに高速増殖炉を、日本の場合は実証炉の実現を目指して、今「もんじゅ」、二十八万キロワットですが、性能試験再開に向けて活動されております。一方で、中国、インド、こういった各国におきまして、この開発も進んでおります。中国では二・五万キロワットの実験炉、インドでは五十万キロワットの原型炉を、近く建設を終わり、運転開始に入ろうかとしております。やはり日本に追いつき追い越そうという今の流れがございます。そういった観点から、やはりFBR開発、これも日本はしっかりと進めていかなければならない。

 その観点から、FBR開発における国際競争力、文部科学省の方で今所管で進められていらっしゃいますが、御所見をいただければありがたいと思います。

後藤大臣政務官 どうも御質問ありがとうございます。

 先生御指摘のとおり、「もんじゅ」の再開へ向けて、今、地元合意形成に最大限の努力をしているところであります。できるだけ本年度中、三月中には再開をしたいということで、ある意味では安全性の評価というものが検証できましたので、今、地元の皆さん方にできるだけ早くその思いをきちっと伝えるという努力をさせてもらっています。

 御指摘のとおり、今、中国、インド、ロシアも含めて、いわゆる高速増殖炉の技術というものをできるだけ早く確立したい。自前のエネルギーということで、今までは、ある意味では我が国とフランスが非常に高速増殖炉技術では秀でていたというところから、ほかの国の、いわゆる新興国も急速に新しい原子力技術の確立に向けて努力をしているということは承知をしております。

 フランスが二〇二〇年、我が国も二〇二五年に実証炉を導入するという計画でありますが、ロシアは若干我が国とタイプが違うものの、二〇一四年には実証炉を導入するという計画になっておりますし、あわせて、先ほど先生がお話をされたインドでは、原型炉を来年二〇一一年、中国でも実験炉がことし二〇一〇年に運転開始予定ということで、非常に急速にそれぞれの新しい国が開発を進めているというところであります。

 いずれにしても、高速増殖炉は、先ほど直嶋大臣もお答えになっていましたように、長期的なエネルギー安定供給と地球温暖化対策に貢献するということだけではなく、やはり我が国の原子力産業の、やはりここの違いというものをきちっとほかの国よりも見せていくということが大変必要だというふうに思っていますので、その観点からも、「もんじゅ」の再開がきちっとした中で対応でき、そしてこの実用化に向けて、経産省とも連携をしつつ、技術開発に積極的に、今まで以上に努力していきたいというふうに思っています。

空本分科員 ありがとうございます。しっかりとした国際競争力をつけて日本がリードしていく、これがやはり日本を支えることになると思いますので、よろしくお願いします。

 最後に、大学教育について少しお伺いしたいと思います。

 私自身、一九九二年、博士号を取らせていただきました。それが学科名がちょうど変わるときで、最後の原子力工学専攻の博士号ということで取らせていただきました。その次の年からシステム量子工学科という名前へ変わりました。

 名は体をあらわすではありませんが、やはり今、原子力というものの重要性が高まっており、各大学においても、原子力という名前をもう少し見直そうというお話もございます。そういった意味で、大学教育において、原子力の人材育成、今どういった方針であるか、御見解をいただければありがたいと思います。よろしくお願いします。

後藤大臣政務官 ありがとうございます。

 先生御指摘のとおり、いわゆる原子力人材というものが日本では非常に急速に、特に大学教育で少なくなっているのではないかという問題意識を私も何年か前から持ちまして、経産省にも文科省にも、当時から、社会的ニーズを踏まえた大学教育のあり方ということを提言もしてまいりました。

 先生は特にその部門でのエキスパートでありますが、いろいろ調査分析をしていると、先生御指摘のとおり、確かに、ちょうど私が大学を卒業したころでありますけれども、一九八四年ごろには、学部で大体トータルで四百五十六人、原子力工学科というのがあったものが、現在では五十人、トータルの学部を足してもないというところまで少なくなっているのも事実であります。

 ただ最近、やはり社会的ニーズ、これからの原子力産業は今まで以上に魅力的だよということもあって、昨年は福井大学で国際原子力工学研究所を設置し、ことし、二〇一〇年には、東京都市大学と早稲田大学が共同して大学院を設立する動きがありまして、さらには東海大学で原子力工学科を本年度から設置するというふうな運びになっています。

 いずれにしましても、この原子力の分野というのは、先生の御専門でもあります、大学だけの問題でもなく、やはり幅広い人材が原子力産業に働いている。特に、電気事業者という、原子力分野で見ると、原子力専門比率の割合というのは、ちょうど十年くらい、一九九七年だと、二五%くらいが原子力専攻の方が就職をし、その他は例えば機械であるとか電気であるとか化学であるとか材料であるとかという方が就職をしています。メーカーになりますと、原子力専攻の比率が今一〇%くらいであります。同じように、原子力専攻以外では、やはり機械であるとか電気であるとかいうところが総合体でお仕事をなさっているということはあります。

 いずれにしても、産官学の連携を通じて、どんな人材が必要かということをトータルとして、オール・ジャパンでやはり考えていかなければいけないということで、今経産省とも連携をしながら、トータルとしての原子力人材の育成を積極的にしていくという視点で、特に小学校、中学校、高校の子供たちにも、原子力の産業は魅力的だよということと、国民の皆さん方が、やはりこれから原子力発電は大切だよねということが国民的合意の中で得られるということも必要です。

 原子力に関するいろいろな副読本も学校教育に役立ててもらうということで、経産省とも連携して、またリバイス版が近々出ることになりますので、先生のところにもぜひお届けをしますので、御理解を賜りながら、原子力産業の全体の人材という部分がやはり一番大切な部分でありますので、文科省としても、今まで以上に積極的に経産省と連携して対応してまいりたいというふうに思います。

岡島主査 空本君、もう時間が来ております。

空本分科員 ありがとうございます。

 とにかく、エネルギー開発、特に原子力政策は大変重要でございます。これは国を挙げて支援していくべきだと思いますので、ぜひとも経済産業省、そして文部科学省、さらには国を挙げて頑張っていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 ありがとうございました。

岡島主査 これにて空本誠喜君の質疑は終了いたしました。

 これにて本分科会の審査はすべて終了いたしました。

 これにて散会いたします。

    午前十時三十七分散会


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