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第11号 平成14年6月12日(水曜日)

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平成十四年六月十二日(水曜日)
    午前九時三十分開議
 出席委員
   委員長 渡海紀三朗君
   理事 岩屋  毅君 理事 桜田 義孝君
   理事 御法川英文君 理事 持永 和見君
   理事 木下  厚君 理事 松崎 公昭君
   理事 山名 靖英君 理事 塩田  晋君
      逢沢 一郎君    石田 真敏君
      後藤田正純君    左藤  章君
      橘 康太郎君    土屋 品子君
      中野  清君    中村正三郎君
      額賀福志郎君    村上誠一郎君
      森岡 正宏君    森田  一君
      石井 紘基君    金子善次郎君
      今野  東君    手塚 仁雄君
      楢崎 欣弥君    葉山  峻君
      神崎 武法君    大森  猛君
      穀田 恵二君    保坂 展人君
      中村喜四郎君
    …………………………………
   財務大臣         塩川正十郎君
   財務副大臣        谷口 隆義君
   会計検査院長       金子  晃君
   会計検査院事務総局次長  関本 匡邦君
   会計検査院事務総局第一局
   長            石野 秀世君
   決算行政監視委員会専門員 川城 正彰君
    ―――――――――――――
委員の異動
六月十二日
 辞任         補欠選任
  岩永 峯一君     左藤  章君
  小西  理君     後藤田正純君
  武藤 嘉文君     中野  清君
  山口わか子君     保坂 展人君
同日
 辞任         補欠選任
  後藤田正純君     小西  理君
  左藤  章君     岩永 峯一君
  中野  清君     武藤 嘉文君
  保坂 展人君     山口わか子君
    ―――――――――――――
六月十一日
 平成十二年度一般会計歳入歳出決算
 平成十二年度特別会計歳入歳出決算
 平成十二年度国税収納金整理資金受払計算書
 平成十二年度政府関係機関決算書
 平成十二年度国有財産増減及び現在額総計算書
 平成十二年度国有財産無償貸付状況総計算書
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 平成十二年度一般会計歳入歳出決算
 平成十二年度特別会計歳入歳出決算
 平成十二年度国税収納金整理資金受払計算書
 平成十二年度政府関係機関決算書
 平成十二年度国有財産増減及び現在額総計算書
 平成十二年度国有財産無償貸付状況総計算書


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     ――――◇―――――
渡海委員長 これより会議を開きます。
 平成十二年度一般会計歳入歳出決算、平成十二年度特別会計歳入歳出決算、平成十二年度国税収納金整理資金受払計算書及び平成十二年度政府関係機関決算書並びに平成十二年度国有財産増減及び現在額総計算書及び平成十二年度国有財産無償貸付状況総計算書、以上各件を議題といたします。
 まず、財務大臣から各件について概要の説明を求めます。塩川財務大臣。
塩川国務大臣 平成十二年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書を会計検査院の検査報告とともに国会に提出し、また、平成十二年度の国の債権の現在額並びに物品の増減及び現在額につきましても国会に報告いたしましたので、その概要を御説明申し上げます。
 まず、一般会計におきまして、歳入の決算額は九十三兆三千六百十億円余で、歳出の決算額は八十九兆三千二百十億円余でありまして、差し引き四兆三百九十九億円余の剰余を生じました。
 この剰余金は、財政法第四十一条の規定によりまして、一般会計の平成十三年度の歳入に繰り入れ済みであります。
 なお、平成十二年度における財政法第六条の純剰余金は二千三百八十一億円余となります。
 以上の決算額を予算額と比較いたしますと、歳入につきましては、予算額八十九兆七千七百二億円余に比べまして三兆五千九百八億円余の増加となりますが、この増加額には、前年度剰余金受け入れが予算額に比べて増加した額三兆八千二百六十九億円余が含まれておりますので、これを差し引きますと、歳入の純減少額は二千三百六十一億円余となります。
 一方、歳出につきましては、予算額八十九兆七千七百二億円余に、平成十一年度からの繰越額三兆八千十九億円余を加えました歳出予算現額九十三兆五千七百二十一億円余に対しまして、支出済み歳出額は八十九兆三千二百十億円余でありまして、その差額四兆二千五百十億円余のうち、平成十三年度に繰り越しました額は三兆五千五百五十億円余となっており、不用となりました額は六千九百六十億円余となっております。
 このうち、公共事業等予備費につきましては、平成十二年度一般会計における公共事業等予備費の予算額五千億円のうち、使用残額九千円を除き、使用いたしました。
 また、予備費につきましては、平成十二年度一般会計における予備費の予算額は二千億円でありまして、その使用額は四百八十六億円余であります。
 次に、平成十二年度の特別会計の決算でありますが、同年度における特別会計の数は三十八でありまして、これらの決算の内容につきましては、特別会計歳入歳出決算によって御了承願いたいと存じます。
 なお、歳入歳出決算に添付されている国の債務に関する計算書による債務額でありますが、平成十二年度末における債務額は六百六兆六百八十二億円余であります。
 このうち、公債でありますが、平成十二年度末における債務額は三百八十兆七千四百三十四億円余であります。
 次に、平成十二年度における国税収納金整理資金の受け入れ及び支払いでありますが、同資金への収納済み額は五十九兆八千百三十一億円余でありまして、この資金からの一般会計等の歳入への組み入れ額等は五十九兆七百十三億円余でありますので、差し引き七千四百十八億円余が平成十二年度末の資金残額となります。これは、主として特定地方税に係る還付金の支払い決定未済のものであります。
 次に、平成十二年度の政府関係機関の決算の内容につきましては、それぞれの決算書によって御了承願いたいと存じます。
 次に、国の債権の現在額でありますが、平成十二年度末における国の債権の総額は三百二十四兆八百三十二億円余であります。
 その内容の詳細につきましては、平成十二年度国の債権の現在額総報告によって御了承願いたいと存じます。
 次に、物品の増減及び現在額でありますが、平成十二年度末における物品の総額は十四兆千七百七十一億円余であります。
 その内訳の詳細につきましては、平成十二年度物品増減及び現在額総報告によって御了承願いたいと存じます。
 以上が、平成十二年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書等の概要であります。
 なお、平成十二年度の予算の執行につきましては、予算の効率的な使用、経理の適正な運営に極力意を用いてまいったところでありますが、なお会計検査院から、二百二十六件の不当事項等について指摘を受けましたことは、まことに遺憾にたえないところであります。
 予算の執行につきましては、今後一層配慮をいたし、その適正な処理に努めてまいる所存であります。
 何とぞ御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。
 次に、平成十二年度国有財産増減及び現在額総計算書並びに平成十二年度国有財産無償貸付状況総計算書を、会計検査院の検査報告とともに国会に報告いたしましたので、その概要を御説明いたします。
 まず、平成十二年度国有財産増減及び現在額総計算書の概要について御説明申し上げます。
 平成十二年度中に増加いたしました国有財産の総額は百十二兆九千七百七十八億円余であり、また、同年度中に減少しました国有財産の総額は百十一兆七千百九十九億円余でありまして、差し引き一兆二千五百七十九億円余の純増加となっております。これを平成十一年度末現在額百五兆八千三百六十四億円余に加算いたしますと百七兆九百四十四億円余となり、これが国有財産法に基づく平成十二年度末現在額であります。
 以上が平成十二年度国有財産増減及び現在額総計算書の概要であります。
 次に、平成十二年度国有財産無償貸付状況総計算書の概要について御説明いたします。
 平成十二年度中に増加いたしました無償貸付財産の総額は一兆五千百五十二億円余であり、また、同年度中に減少いたしました無償貸付財産の総額は一兆六千百八十一億円余でありまして、差し引き千二十八億円余の純減少となっております。これを平成十一年度末現在額一兆千四百八十五億円余から減算いたしますと一兆四百五十七億円余となり、これが平成十二年度末現在において国有財産法に基づき無償貸し付けをしている国有財産の総額であります。
 以上が平成十二年度国有財産無償貸付状況総計算書の概要であります。
 なお、これらの国有財産の各総計算書には、それぞれ説明書が添付してございますので、ごらんいただきたいと存じます。
 何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。
渡海委員長 次に、会計検査院当局から各件の検査報告に関する概要説明を求めます。金子会計検査院長。
金子会計検査院長 平成十二年度決算検査報告につきまして、その概要を御説明いたします。
 会計検査院は、平成十三年九月二十八日、内閣から平成十二年度歳入歳出決算の送付を受け、その検査を終えて、平成十二年度決算検査報告とともに、平成十三年十一月三十日、内閣に回付いたしました。
 平成十二年度の一般会計決算額は、歳入九十三兆三千六百十億二千七百十五万余円、歳出八十九兆三千二百十億四千九百九十一万余円、各特別会計の決算額の合計額は、歳入三百四十一兆千四百六十三億七千八百九十八万余円、歳出三百五兆七千七百五十九億四千三百九十一万余円でありまして、会計検査院ではこれらの決算額を確認いたしました。
 また、国税収納金整理資金は、収納済み額五十九兆八千百三十一億四千六百六十四万余円、歳入組み入れ額五十一兆五千七百五億五千二百九十四万余円でありまして、会計検査院ではこれらの受け払い額を検査完了いたしました。
 政府関係機関の平成十二年度の決算額の総計は、収入七兆百九十四億三千二百八十万余円、支出六兆九千八百七十七億三千九百八十三万余円でありまして、会計検査院ではこれらの決算額を検査完了いたしました。
 平成十二年度の歳入歳出等に関し、会計検査院は、国、政府関係機関、国の出資団体等の検査対象機関について、書面検査、計算書二十二万余冊及び証拠書類七千七百四十七万余枚について、また、実地検査、検査対象機関の官署、事務所等三万六千余カ所のうち三千余カ所について検査を実施いたしました。そして、検査の進行に伴い、関係者に対して八百余事項の質問を発しております。
 検査の結果、検査報告に掲記した不当事項等について、その概要を御説明いたします。
 まず、不当事項について御説明いたします。
 不当事項は、法律、政令もしくは予算に違反し、または不当と認めた事項でありまして、検査報告に掲記いたしましたものは、合計二百二十六件、百五十四億千二百六万余円であります。
 このうち、収入に関するものは十九件、七十二億二千二十三万余円でありまして、その内訳は、租税の徴収額に過不足があったものが一件、十一億二千百七十三万余円、保険料の徴収額に過不足があったものが二件、五十九億百七十七万余円、診療報酬の請求額が不足していたものが十二件、七千八十一万余円、収入印紙等の売り渡し代金の回収が困難となっていたものが二件、一億千百五十五万円、職員の不正行為による損害が生じたものが二件、千四百三十六万余円。
 また、支出に関するものは百六十一件、七十四億五千二百八十八万余円でありまして、その内訳は、会計経理が適正を欠いていたものが三件、九百八十一万余円、工事に関し、積算が過大となっていたものが一件、七百八十万円、委託費の支払い額が過大となっていたものが一件、千三百八十六万余円、保険給付金の支給が適正でなかったものが三件、十一億七千百六十九万余円、医療費の支払いが適切でなかったものが二件、十八億六千百九十九万余円、補助事業の実施及び経理が適切でなかったものが百四十一件、四十億八千四百六十八万余円、貸付金の経理が適切でなかったものが七件、八千七百二十五万余円、職員の不正行為による損害が生じたものが二件、千四百二十四万余円、その他、助成金の経理が適切でなかったものが一件、二億百五十二万余円であります。
 以上の収入、支出に関するもののほか、職員の不正行為による損害が生じたものが四十六件、七億三千八百九十五万余円あります。
 次に、意見を表示しまたは処置を要求した事項について御説明いたします。
 平成十三年中におきまして、会計検査院法第三十四条の規定により是正改善の処置を要求いたしましたものは二件、同法第三十四条の規定により是正または是正改善の処置を要求し及び同法第三十六条の規定により改善の処置を要求いたしましたものは二件、また、同法第三十六条の規定により改善の意見を表示しまたは改善の処置を要求いたしましたものは五件であります。
 その内訳は、内閣及び外務省の内閣官房報償費の執行等に関するもの、外務省の物品・役務調達契約に関するもの、報償費の執行に関するもの、文部科学省の国立大学附属病院における診療報酬請求に係る事務処理体制に関するもの、公立小・中学校におけるコンピューター教室等の効果的な活用に関するもの、厚生労働省の休業補償給付等の受給者に係る求職者給付等の支給に関するもの、政府管掌健康保険及び厚生年金保険の適用事業所の全喪処理に関するもの、農林水産省の農用地の流動化を推進するための事業の実施に関するもの、西日本旅客鉄道株式会社の鉄道事業用地等の第三者占有に関するものであります。
 次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項について御説明いたします。
 これは、検査の過程におきまして、会計検査院法第三十四条または第三十六条の規定により意見を表示しまたは処置を要求すべく質問を発するなどして検討しておりましたところ、当局において、本院の指摘を契機として改善の処置をとったものでありまして、検査報告に掲記いたしましたものは二十三件であります。
 その内訳は、内閣府(防衛庁)の護衛艦に搭載されている通信機器の年次検査の実施に関するもの、法務省の地図管理システムの賃借料等の予定価格の積算に関するもの、財務省の所得税の青色申告における青色事業専従者給与を必要経費に算入する制度の運用に関するもの、厚生労働省のケアハウスの施設整備事業の事業効果の発現に関するものなど三件、農林水産省の米麦に係る共同乾燥調製施設等の規模に関するものなど五件、国土交通省の衛星船舶電話の料金種別の選択に関するものなど四件及び国の出資法人等の団体における工事の積算に関するものなど八件であります。
 次に、特に掲記を要すると認めた事項について御説明いたします。
 これは、事業効果または事業運営等の見地から問題を提起して事態の進展を図るために掲記しているものでありまして、検査報告に掲記いたしましたものは、都市部で実施されている総合治水対策に関するもの、公衆電話事業の運営に関するものの二件であります。
 最後に、特定検査対象に関する検査状況について御説明いたします。
 これは、本院の検査業務のうち特定の検査対象に関する検査の状況について記述したものでありまして、検査報告に掲記いたしましたものは十五件であります。
 その内訳は、航空自衛隊の新初等練習機の調達に関するもの、金融システムの安定化のための緊急対策の実施状況に関するもの、郵政官署における渡切費制度に関するもの、政府開発援助に関するもの、農業農村整備事業に係る公共工事の入札・契約制度の運用に関するもの、公共事業の再評価に関するもの、新潟県刈羽郡刈羽村における電源立地促進対策交付金事業の施行に関するもの、中小企業金融安定化特別保証制度の実施状況に関するもの、地域振興整備公団の産炭地域振興事業に関するもの、核燃料サイクル開発機構の予算執行に関するもの、関西国際空港の設置運営及び関西国際空港株式会社の経営状況に関するもの、基盤技術研究促進センターにおける出資事業に関するもの、旅客鉄道株式会社の駅及びその周辺におけるバリアフリー化の状況に関するもの、国が公益法人等に補助金等を交付して設置造成させている資金に関するもの、財投機関の決算分析に関するものであります。
 以上をもって概要の説明を終わります。
 会計検査院といたしましては、機会あるごとに関係各省庁などに対し、適正な会計経理の執行について努力を求めてまいりましたが、なお、ただいま申し述べましたような事例がありますので、関係各省庁などにおいてもさらに特段の努力を払うよう望んでいる次第であります。
 引き続いて、平成十二年度国有財産検査報告につきまして、その概要を御説明いたします。
 会計検査院は、平成十三年十月二十六日、内閣から平成十二年度国有財産増減及び現在額総計算書及び平成十二年度国有財産無償貸付状況総計算書の送付を受け、その検査を終えて、平成十二年度国有財産検査報告とともに、平成十三年十一月三十日、内閣に回付いたしました。
 平成十一年度末の国有財産現在額は百五兆八千三百六十四億四千七百九十一万余円でありましたが、十二年度中の増が百十二兆九千七百七十八億八千九百八十三万余円、同年度中の減が百十一兆七千百九十九億千九百二十八万余円ありましたので、十二年度末の現在額は百七兆九百四十四億千八百四十七万余円になっております。
 また、国有財産の無償貸付状況につきましては、十一年度末には、一兆千四百八十五億九千五百六十七万余円でありましたが、十二年度中の増が一兆五千百五十二億六千二百六十万余円、同年度中の減が一兆六千百八十一億三千二百八十万余円ありましたので、十二年度末の無償貸付財産の総額は一兆四百五十七億二千五百四十七万余円になっております。
 検査の結果、平成十二年度国有財産増減及び現在額総計算書及び平成十二年度国有財産無償貸付状況総計算書に掲載されている国有財産の管理及び処分に関しまして、平成十二年度決算検査報告に掲記いたしましたものは三件であります。
 その内訳は、不当事項といたしまして、国土交通省の共同溝付帯設備工事におけるケーブルラックの材料費等の積算に関するもの、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項といたしまして、内閣府(防衛庁)の護衛艦に搭載されている通信機器の年次検査の実施に関するもの、特定検査対象に関する検査状況といたしまして、航空自衛隊の新初等練習機の調達に関するものであります。
 以上をもって概要の説明を終わります。
渡海委員長 これにて平成十二年度決算外二件の概要の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
渡海委員長 この際、資料要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成十二年度決算の審査に当たり、決算の検査報告に掲記されました会計検査院の指摘事項に対する関係責任者の処分状況調べについて、財務省当局に対してその提出を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
渡海委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前九時五十二分散会


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