衆議院

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第1号 平成20年9月24日(水曜日)

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平成二十年九月二十四日(水曜日)

    午後三時四十九分開会

    ―――――――――――――

平成二十年九月二十四日本協議委員は、衆議院議長の指名で次のとおり選任された。

     小坂 憲次君     森  英介君

     石原 伸晃君     村田 吉隆君

     原田 義昭君     浜田 靖一君

     今井  宏君     平沢 勝栄君

     漆原 良夫君     遠藤 乙彦君

同日互選の結果、議長及び副議長を次のとおり選任した。

            議 長 小坂 憲次君

            副議長 森  英介君

同日本協議委員は、参議院議長の指名で次のとおり選任された。

     家西  悟君     池口 修次君

     小川 勝也君     大石 正光君

     工藤堅太郎君     輿石  東君

     平田 健二君     森 ゆうこ君

     簗瀬  進君     近藤 正道君

同日互選の結果、議長及び副議長を次のとおり選任した。

            議 長 輿石  東君

            副議長 平田 健二君

    ―――――――――――――

 出席協議委員

  衆議院

   議 長 小坂 憲次君

   副議長 森  英介君

     石原 伸晃君     村田 吉隆君

     原田 義昭君     浜田 靖一君

     今井  宏君     平沢 勝栄君

     漆原 良夫君     遠藤 乙彦君

  参議院

   議 長 輿石  東君

   副議長 平田 健二君

     家西  悟君     池口 修次君

     小川 勝也君     大石 正光君

     工藤堅太郎君     森 ゆうこ君

     簗瀬  進君     近藤 正道君

 協議委員外の出席者

  衆議院事務局

           委員部長 山本 直和君

  参議院事務局

           委員部長 諸星 輝道君

    ―――――――――――――

  本日の会議に付した案件

内閣総理大臣の指名に関する件


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     ――――◇―――――

    〔小坂憲次君議長席に着く〕

議長(小坂憲次君) これより内閣総理大臣の指名両院協議会を開会いたします。

 くじによりまして、私が本日の両院協議会の議長を務めることになりました。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 なお、参議院の協議委員議長には輿石東君、副議長には平田健二君、衆議院の協議委員議長には私、小坂憲次、副議長には森英介君がそれぞれ当選されましたので、この際、御報告申し上げておきます。

 両院協議会は、国会法第九十七条の規定によりまして、傍聴を許さないことになっておりますので、協議委員並びに協議会の事務をとります職員以外の方は御退席をお願いいたします。

 まず、各議院の議決の趣旨について御説明を願いたいと存じます。

 先ほどの両議院の協議委員議長及び副議長の打合会における協議に基づきまして、最初に参議院の議決の趣旨の御説明をお願いいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(小坂憲次君) 御異議なしと認めます。

 それでは、参議院側からお願いいたします。大石正光君。

大石正光君 参議院における内閣総理大臣の指名について御説明を申し上げます。

 内閣総辞職の通知を受けまして、本日、参議院規則の定めるところによりまして内閣総理大臣の指名のための議事を行いました。最初の記名投票におきましては過半数を得た者がなく、引き続き上位二名について決選投票を行いました。その結果、投票総数二百四十票、小沢一郎君百二十五票、麻生太郎君百八票、白票七票となりまして、本院は小沢一郎君を内閣総理大臣に指名することに決しました。

 国民生活に重大な影響を及ぼす喫緊の課題が山積する中、福田内閣総理大臣は内閣改造を行った直後にもかかわらず、突然の退陣表明をされました。その辞任は、昨年九月、安倍総理が政権をほうり出したときのことをほうふつとさせるものであります。わずか一年のうちに唐突な辞任を繰り返し、二度も政治空白を生ぜしめた自公連立政権の責任は重大だと言わざるを得ません。

 昨年の参議院議員選挙において、国民は自公連立政権に対して不信任を突きつけました。そうした民意を無視し続けたあげく、安倍政権、福田政権と無責任な政権のたらい回しを繰り返してきた自公連立政権の責任、そしてその政権担当能力が改めて問われるべきであります。

 次期総理大臣を指名するに際しましては、昨年の参議院議員選挙で明らかにされましたにもかかわらず、無視され続けている国民の意思を尊重すべきであると考えます。国民は速やかな政権交代を求めているのであります。参議院が小沢一郎君を指名するに至ったのは、まさにこうした国民の意思を最大限に反映したものであります。

 参議院の議決に御賛同いただくことをお願い申し上げ、以上、簡単でありますが、参議院側の説明といたします。

議長(小坂憲次君) 次に、衆議院の議決の趣旨の御説明をお願いいたします。森英介君。

森英介君 衆議院の議決の趣旨の説明を申し上げます。

 衆議院といたしましては、自由民主党総裁麻生太郎君を投票総数四百七十八票中三百三十七票という圧倒的多数で指名いたしました。

 麻生太郎君は、堅忍不抜の意志、豊かな経験と果断な実行力、さらにその持ち前の明るさをもって、我が国を取り巻く閉塞感を打ち破り、力強い日本の再生をなし遂げることができる唯一の人物と確信しているところでございます。

 両院協議会といたしましては、衆議院の議決どおり意見の一致を見ますよう御賛同いただきたいと存じます。

 以上をもちまして趣旨の説明といたします。

議長(小坂憲次君) これにて各議院の議決の趣旨についての説明は終わりました。

 これより協議に入ります。

 各議院からそれぞれ御意見を述べていただくことにいたします。

 それでは、順次お願いいたします。家西悟君。

家西悟君 参議院における議決の趣旨については、先ほど御説明申し上げたところです。

 事故米の流通など相次いで起こる食の安全問題、消えた年金問題が未解決の中で生じた社会保険庁職員による厚生年金の標準報酬月額改ざん問題、アメリカからもたらされた金融不安問題等、現在の自公連立政権が原因をもたらし、かつ放置している案件が山積しております。

 このような国民生活を脅かす諸問題を解決するのは、自公連立政権ではなく、まさに小沢一郎君でなければ実現不可能であることを強く表明し、簡単ではありますが、私の意見といたします。

議長(小坂憲次君) 近藤正道君。

近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道です。

 安倍さん、福田さんが辞任し政権をたらい回しにする口実としたいわゆるねじれ国会は、これからも続きます。ねじれ国会は、昨年の参議院選挙における自公政権ノー、格差拡大と命を大事にしない政治にノーの国民の声を反映したものである以上、一たん野党第一党に政権を明け渡し、そのもとで解散・総選挙を行い、国民の信を問うというのが憲政の常道ではないでしょうか。このように考え、社民党・護憲連合は、このたび小沢さんを総理に指名することといたしました。

 そもそも福田さんは、さきの問責決議可決、成立後、直ちに辞任するか解散・総選挙を行うべきでした。それを人ごとのように無視し、組閣直後に辞任して、自民党総裁選という、私どもの立場から見ればお祭り騒ぎに興じ、政治空白を生んだ責任はまことに大きいと言わなければなりません。

 この間、燃油、食料価格高騰による国民生活の逼迫、汚染米など食の安全、安心を脅かす事件、消された年金や厚生年金記録台帳の不当な廃棄問題、アメリカのサブプライムローン問題に端を発した金融恐慌が日本の金融業界や中小企業にまで波及するおそれなど、辞任、総裁選による政治空白が問題をますます悪化させ、自公政権のモラルハザード、機能不全は内外に明らかになっております。

 このような中、憲政の常道を無視し、さらには国民の意思を無視し、自民党内で政権をたらい回しにすることは絶対に許されません。

 参議院は小沢さんを総理に指名することを決定いたしました。衆議院におかれましても、憲政の常道、さらには国民の意思を強く、重く受けとめ、これを尊重していただきたい。そして、緊急の国民的諸課題に国会としての責任を果たした上で、早期に衆議院の解散・総選挙を行うべきことを付言いたしまして、私の発言とさせていただきます。

 ありがとうございました。

議長(小坂憲次君) 漆原良夫君。

漆原良夫君 公明党の漆原でございます。

 麻生太郎君は、現今の厳しい日本経済の現状を踏まえ、国民の目線に立って、景気対策、経済対策の必要性を強く主張されておられます。

 さらに、麻生君は、明るい人柄と豊かな政治経験をお持ちであり、国民の抱く暮らしへの不安を取り除いてくれる人物と確信をしております。

 両院協議会といたしましては、衆議院の議決どおり意見の一致を見ることを希望し、私の意見表明とさせていただきます。

 以上でございます。

議長(小坂憲次君) 浜田靖一君。

浜田靖一君 いろいろ御意見を賜りました。しかしながら、私どもといたしましては、麻生太郎君の、国内の景気回復、国民の不安一掃にかける意気込みには並々ならぬものがあり、必ずや内閣総理大臣としての使命を果たしてくれるものと確信をしている次第であります。

 したがいまして、皆様の御意見に応ずるわけにはまいりませんので、この辺で結論を出されるようにお願いをいたします。

議長(小坂憲次君) 以上で各議院の意見の表明は終わりました。

 これより採決に入ります。

 まず、採決の順序についてでありますが、先ほどの両議院の打合会の協議に基づきまして、議決の趣旨の説明を願いました順序に従って、まず参議院の指名の議決について、次に衆議院の指名の議決について採決することに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(小坂憲次君) 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。

 それでは、内閣総理大臣の指名は、参議院の指名どおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(小坂憲次君) 起立十名。これは出席協議委員の三分の二に達しません。よって、成案となるに至りません。

 次に、内閣総理大臣の指名は、衆議院の指名どおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(小坂憲次君) 起立九名。これも出席協議委員の三分の二に達しません。よって、協議会におきましては成案を得るに至りません。

 これにて協議会の議事は終了いたしました。

 協議委員各位の御協力によりまして議長を無事務めさせていただきました。どうもありがとうございました。

 これにて散会いたします。

    午後四時散会


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