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第1号 平成28年4月14日(木曜日)

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本小委員会は平成二十八年一月四日(月曜日)委員会において、設置することに決した。

一月四日

 本小委員は委員長の指名で、次のとおり選任された。

      松野 博一君    御法川信英君

      大塚 高司君    根本 幸典君

      橋本 英教君    渡辺 孝一君

      笠  浩史君    牧  義夫君

      稲津  久君

一月四日

 松野博一君が委員長の指名で、小委員長に選任された。

平成二十八年四月十四日(木曜日)

    午後二時三十分開議

 出席小委員

   小委員長 松野 博一君

      大塚 高司君    根本 幸典君

      橋本 英教君    渡辺 孝一君

      笠  浩史君    牧  義夫君

      角田 秀穂君

    …………………………………

   議院運営委員       塩川 鉄也君

   議院運営委員       遠藤  敬君

   内閣府大臣政務官     酒井 庸行君

   事務総長         向大野新治君

   国立国会図書館長     羽入佐和子君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房長)   河内  隆君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房審議官) 福井 仁史君

    ―――――――――――――

三月二十八日

 小委員橋本英教君一月六日委員辞任につき、その補欠として橋本英教君が委員長の指名で小委員に選任された。

同日

 小委員根本幸典君及び渡辺孝一君同月一日委員辞任につき、その補欠として根本幸典君及び渡辺孝一君が委員長の指名で小委員に選任された。

四月十四日

 小委員根本幸典君同月五日委員辞任につき、その補欠として根本幸典君が委員長の指名で小委員に選任された。

同日

 小委員渡辺孝一君同月八日委員辞任につき、その補欠として渡辺孝一君が委員長の指名で小委員に選任された。

同日

 小委員稲津久君同日小委員辞任につき、その補欠として角田秀穂君が委員長の指名で小委員に選任された。

同日

 小委員角田秀穂君同日小委員辞任につき、その補欠として稲津久君が委員長の指名で小委員に選任された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 新たな国立公文書館の建設等に関する件


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     ――――◇―――――

松野小委員長 これより新たな国立公文書館に関する小委員会を開会いたします。

 新たな国立公文書館の建設等に関する件について協議を行います。

 本小委員会は、前国会において設置された後、立法府及び行政府の関係者からの説明聴取及び質疑、参考人からの意見聴取及び質疑、また、新たな国立公文書館建設候補地の視察、公文書管理に関係する施設の視察も行い、小委員会において協議を重ね、お手元に配付の小委員会中間取りまとめが決定されております。

 これを受け、内閣府において建設候補地の調査が行われ、先般、新たな国立公文書館の建設用地検討に係る調査結果が、また、内閣府における国立公文書館の機能・施設の在り方等に関する調査検討会議で、国立公文書館の機能・施設の在り方に関する基本構想が取りまとめられたとのことでありますので、この際、政府から説明を求めます。内閣府大臣政務官酒井庸行君。

酒井大臣政務官 内閣府大臣政務官の酒井庸行でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 それでは、新たな国立公文書館の建設用地検討に係る調査結果及び国立公文書館の機能・施設の在り方に関する基本構想について、御説明を申し上げます。

 まず、新たな国立公文書館の建設用地検討に係る調査結果について、お手元の概要、A4版のこういうものでございますけれども、ごらんをいただきたいと思います。

 初めに、調査の趣旨を御説明申し上げます。一ページ目をごらんくださいませ。左側に航空写真がついているものでございます。

 新たな国立公文書館の建設地については、昨年の八月にこの小委員会で取りまとめをいただいた中間取りまとめにおいて、憲政記念館の敷地をA案、国会参観者バス駐車場敷地をB案として、その二案について、敷地の利用方法、建設可能面積、参観者バス駐車場の確保などについて調査を行うとされたところでございます。

 これを受け、内閣府において、二つの候補地に関し、敷地の利用方法、建設可能な面積などに係る調査を実施いたしました。ただし、今回の調査は、あくまで現段階で想定される諸条件を仮定して実施したものであり、実際の建設可能面積については、今後の具体的な検討により、拡大も含めて変動し得るものと考えられます。

 二ページ目をごらんくださいませ。次に、調査の前提となる建設候補地の現況を御説明申し上げます。

 A案、憲政記念館候補地についてでございます。敷地面積は、国会前庭地区の北地区・南地区の合計が約五万五千平米となっております。建ぺい率は一二%、容積率は五〇〇%としております。主な既存の施設としては、憲政記念館のほか、敷地内を地下鉄の軌道が横断するとともに、首都高速道路と接しております。また、記念植樹の樹木などにも留意する必要がございます。

 そして、B案、国会参観者バス駐車場についてでございますけれども、敷地面積は、旧社会文化会館の敷地を含め約九千二百平米となっております。建ぺい率は五〇%、容積率は五〇〇%としております。主な既存の施設として、現に国会参観者バス駐車場としての機能を果たしているほか、首都高速道路と接していることに留意する必要がございます。

 三ページ目をごらんくださいませ。A案の憲政記念館の敷地の代表例を御紹介いたします。

 現有の憲政記念館を取り壊した上で再整備することを前提に、二つの案を御紹介しています。

 国立公文書館の施設面積は、諸条件のもとで計算された全体の建設可能床面積から憲政記念館及び駐車場の施設面積を差し引いて計算しております。

 憲政記念館とあわせて整備する左側のA案のケースでは、国立公文書館の延べ床面積は四万一千七百五十平米となり、現在の北の丸公園にございます本館の三倍から四倍となり、調査結果の中で最大の面積となります。

 また、国立公文書館と憲政記念館を別に整備する右側の案でございますけれども、二万四千百平米ということになり、現在の本館の約二倍となります。

 次に、B案でございます。四ページ目をごらんくださいませ。

 B案は、国会参観者バス駐車場の敷地の代表例でございます。

 この二つの案は、国会参観者バス駐車場機能を敷地内に残して整備するものであります。国立公文書館の面積は、諸条件のもとで計算された全体の建設可能床面積から国立国会図書館及び駐車場の施設面積を差し引いて計算しております。

 国立国会図書館とあわせて整備する左側のB―1のケースでは、国立公文書館の延べ床面積は一万三千平米、国立公文書館と国立国会図書館を別に整備する右側のケースでは一万二千平米と、いずれも現在の本館と同程度の規模となります。なお、国立国会図書館分を考慮せずに計算いたしますと、それぞれ三万八千平米、三万七千平米というふうになります。

 次に、その他の案について、A3の少し大きなペーパーを御用意しておりますが、二枚ありますのでごらんいただきたいというふうに思います。

 以上が、調査によって得られた代表的な例でございますが、そのほかのケースについても計算をしておりますので、あわせて御報告いたします。

 まず、一枚目の右側をごらんください。

 A案について、憲政記念館を現状のままとし、国立公文書館を別に建設するケースを計算しております。こちらは、施設面積が一万五千九百平米と、現在の本館を少し上回る規模となります。

 続きまして、二枚目のB案についてでございますけれども、国会参観者バス駐車場を敷地内で整備しない場合について、一棟で整備するケース、別棟で整備するケース、旧社会文化会館敷地を組み込まずに一棟で整備するケース、それぞれを計算しておりますが、現状、バス駐車場の代替地については、政府の方では確保ができない状況でございます。

 以上、新たな国立公文書館の建設用地検討に係る調査結果について、簡単ではございますけれども御報告とさせていただきたいと存じます。

 引き続いて、国立公文書館の機能・施設の在り方に関する基本構想につきましても、お手元の資料に沿って御説明を申し上げたいと存じます。

 政府においては、昨年の十月から、読売新聞の老川祥一顧問を座長とする調査検討会議を開催し、国立公文書館の機能・施設のあり方について検討を進めてまいりました。検討を踏まえて、本年の三月三十一日に、これからの国立公文書館のあるべき姿を示す基本構想を取りまとめたものでございます。

 そこで、今回の基本構想案をお示しするに当たって、この資料をごらんください。

 資料の左側の中ほどにありますとおり、これからの国立公文書館が目指す方向性として、一、国の形や国家の記憶を伝えていく場としての役割、二、我が国の歴史公文書の保存、利用の拠点センターとしての役割、三、デジタル化などの進展を見据えた施設整備やサービスの展開の三つを示しております。

 その上で、その右側の緑の箇所でございます。国立公文書館に求められる各種機能について、こうした方向性に沿った今後の強化拡充策を「今後の展望」としてまとめております。

 例えば、上から二番目の展示・学習機能でございます。

 展示を通じて公文書をより積極的に見せ、学習に活用してもらう機能に関しては、現状、こうした機能が諸外国と比較しても十分ではないことを踏まえ、展示施設や展示手法の充実や学習活動の積極的展開の必要性について、課題として盛り込んでおります。

 また、これに必要な保存、修復などの機能についても、今後の方向性を記述しております。

 次に、先ほどの右のグリーンのところの下から二つ目でございますけれども、人材育成機能でございます。

 さらに、国立公文書館の各種の活動を担う人材、そして我が国全体の公文書管理を担う人材の育成も大変重要な課題であります。長期的な視野に立っての育成に向け、例えば大学、大学院と連携した人材育成の深化などの課題を掲げております。

 なお、立法府において保有されている文書については、一番上の5というところを見ていただけるとわかりますけれども、移管が可能な文書については、公文書管理法に基づく立法府から国立公文書館への文書の移管について積極的に検討されるべきとさせていただいております。

 そして、次は、組織・運営、施設でございますけれども、左側のページの一番下でございます。このような国立公文書館に求められる各種機能を踏まえまして、これらの機能を十分に発揮するためには、国立公文書館の組織・運営、施設のあり方としてはどのようなものが望ましいかということについても、会議としての考え方を示しております。

 組織については、現在、独立行政法人という位置づけになっておりますが、国立公文書館に求められる各種機能を果たすに当たり、現在のところは独立行政法人であることによる顕著な問題点は生じておらず、引き続き独法の制度の特徴を生かしつつ、必要に応じて運用の改善を図っていくべきとしております。

 次に、施設につきましては、時代を超えて国民共有の歴史的、文化的な資産であります公文書を保存し、伝えていくという国立公文書館の役割に照らして、十分な規模とふさわしい落ちつきと恒久性を備えるべきとしております。

 具体的には、まず規模に関しては、現在の本館の数倍に当たる四万から五万平米を確保することが望ましいとの考え方をお示しいただいております。ただし、実際には、建設地において確保できる敷地面積等によって一定の限界があることが想定されますので、建設地が確定された段階で、既存の施設の扱いも含め具体的な検討が必要になってこようかと存じます。

 また、国会周辺の土地でもあり、周囲の景観との調和に配慮すべきであるということと、維持管理も含めたトータルとしてのコストも考慮し、耐久性の高い機能的なものにするべきといったことについても言及いただいております。

 最後に、概要には記載はございませんけれども、今後の検討としまして、調査検討会議においては、衆議院における御議論なども踏まえながら、施設の規模や設備に関するさらなる具体的な検討を早急に進めていくこととしておりますので、どうぞ皆様方にも御理解いただきたいというふうに思っております。

 なお、私ごとではございますけれども、四月二日から五月八日まで、私の出身地とかかわりがあります徳川家康展が、私は愛知県の刈谷というところでありまして、於大の方でありますので、ぜひとも、徳川家康展がありますので、どうぞ先生方には一度御来館いただきたいというふうに思っております。

 また、今後とも、どうぞよろしく御指導のほどお願い申し上げます。ありがとうございました。

松野小委員長 ただいまの説明に関連し、事務局及び国立国会図書館から順次補足説明を求めます。事務総長。

向大野事務総長 今いただきました、今回内閣府が行われました調査は、憲政記念館敷地、これがA案、それから参観者バス駐車場、これがB案、それぞれにつきまして、建設可能な建築物のボリュームの検討をされたものと理解しております。

 これにつきまして、事務局といたしましては、今後、小委員会において御協議を当然されますが、次の点に御留意いただければというふうに思っております。

 すなわち、A案である憲政記念館敷地をお選びになるに当たりましては、まず、憲政記念館は、昭和四十七年に旧尾崎記念会館を吸収して開館したものでございまして、議会制民主主義について国民に理解を深めていただくため、憲政資料を収集、公開する常設の展示館として発足したものでございます。

 所蔵する資料は、単に文書だけではなく、例えば、尾崎行雄、犬養毅、吉田茂ほか憲政功労者の遺品、遺墨、絵画、あるいは、今ちょうど浅沼稲次郎さんが遭難に遭われたときの背広などを憲政記念館に展示しておるんですけれども、そういう幅広いものにわたっておりますので、こういう歴史的な資料を収集、展示する博物館としての地位を築いております。

 できますれば、そういう博物館的な展示ができるという形を、新たにつくられたときもぜひやっていただきたいのと、資料とか遺品、遺墨というのは当然ふえていきますから、ここには六千と書いてあるんですけれども、そこの部分もお考えいただければと思っております。

 それから、建てかえ期間中の憲政記念館の機能でございます。すなわち、博物館機能や講堂、会議室等の提供を維持するため、代替地や代替施設をどのように確保するかということを御検討いただければと思っております。

 それから、新しい建築物につきましては、国会前庭と一体として整備し、国会議事堂との景観と調和がとれたものにしていただきたいと存じます。

 それから、現在の憲政記念館の建物でございますが、これは以前、建築系の民間団体による日本におけるモダンムーブメントの建築、いわゆるドコモモ・ジャパンというんですが、この百選に選ばれているんですね。ですから、歴史と伝統のある建物でございますので、建てかえることになる場合でも、この精神とか建物の一部を残すようなデザイン、設備にしていただければと思っております。

 それから、現在、憲政記念館の講堂、会議室は、先生方に有効利用していただいておりますので、新しい憲政記念館においても、このスペースを十分確保するとともに、先生方の利便性を損なわないような配置にしていただければと思っております。

 それから、バス駐車場の方のB案を選ぶに当たりましては、バス駐車場の機能維持という観点から申し上げれば、整備期間中も含めて、バス駐車場の代替地または仮移転場所を確保しなければならないんですが、調査報告書では、その確保はできていない、あるいは、引き続きその確保に向けて検討する必要があるとされていることに御留意いただければと思います。

 以上でございます。

松野小委員長 次に、国立国会図書館長。

羽入国立国会図書館長 ただいまの、内閣府が行われました建設用地検討に係る調査結果のB案におきまして、国立国会図書館の施設整備計画に言及がございますので、若干補足をさせていただきたいと存じます。

 この計画は、現時点では国立国会図書館内部の検討の段階のものでございますけれども、国立国会図書館の施設面積として、おおむね二万五千平米と想定されております。これは、昨年九月の図書館運営小委員会において、国立国会図書館が将来的に必要な別館の面積として御説明させていただきました際の資料から引用いただいたものと承知しておりますが、この面積等につきましても確定したものではございませんことを補足させていただきたいと思います。

 以上でございます。ありがとうございます。

松野小委員長 これにて説明は終了いたしました。

 それでは、ただいまの説明をもとに御協議いただきたいと思います。

 これより懇談に入ります。

    〔午後二時四十七分懇談に入る〕

    〔午後三時六分懇談を終わる〕

松野小委員長 これにて懇談を閉じます。

 本件につきましては、本日の懇談の中で出された意見も踏まえ、引き続き協議することといたします。

 本日は、これにて散会いたします。

    午後三時七分散会


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